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JP2005039071A - セラミック積層デバイスの製造方法 - Google Patents

セラミック積層デバイスの製造方法 Download PDF

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Masahiro Yamaoka
正拓 山岡
Takayuki Takeuchi
孝之 竹内
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

【課題】セラミック又はガラスセラミックグリーンシートに微細な任意パターンが容易に形成でき、かつ導体潰れが生じない微細厚膜導体形成が可能なセラミック積層デバイスの製造方法を提供する。
【解決手段】シートキャリア(3)上に、セラミックスまたはガラスセラミックスを主成分とするグリーンシート(1)と、レーザ照射により揮発するマスクシート(2)をこの順番に積層配置し、マスクシート(2)側よりレーザを照射してマスクシート(2)とグリーンシート(1)に所定パターンの開口部を設け、導体を充填し、マスクシート(2)をグリーンシート(1)より剥離し、グリーンシート(1)をシートキャリア(3)より外し、前記開口部に導体を充填したグリーンシートを1枚以上含むグリーンシートと導体の積層体を作製し、前記積層体を焼成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、セラミック積層デバイス製造方法に関するものであり、特に積層セラミックコンデンサ、積層バリスタ、積層圧電素子、積層セラミックインダクタ、積層セラミックフィルタ、積層セラミック共振器、積層セラミック分波器、積層セラミック基板などのセラミック内部に導体を配してなるセラミック積層デバイスの製造方法に関する。
マイクロ波領域に用いられるセラミック積層デバイスでは、セラミック内部で電子回路を構成する導体の電気抵抗が高いと損失が大きくなるため、できるだけ導体の電気抵抗を低くする必要がある。電気抵抗を低くするためには導体厚みを使用する周波数帯の表皮深さの数倍以上にする必要がある。例えば、導体として純銅や純銀を用い、周波数が1GHzであれば、表皮深さは約2μmとなる。したがって、10μm程度以上の導体厚みが必要である。また焼成に際して厚み方向の収縮が存在することを考えると、焼成前のセラミックグリーンシートに形成される導体として20μm程度以上の厚みを有する厚膜導体が必要である。
一方、近年のセラミック積層デバイスの小型化、高機能化、モジュール化に伴い、セラミック内部で電子回路を構成する導体パターンの微細化、すなわち、微細な幅及び間隔で導体を形成することが望まれている。これら2点の要件を同時に満たすため、セラミック積層デバイスの製造方法において、厚膜導体による微細導体パターンの形成方法が必須となっている。
微細な厚膜導体を形成する方法として、従来はセラミックグリーンシート上に、導体ペーストにより内部導体を形成し、これをプレスした後、段差吸収層として内部導体間に誘電体ペーストを印刷する提案がある(例えば、下記特許文献1参照。)。しかし、この方法では、導体印刷時と段差吸収層印刷時のアライメント(位置合わせ)精度が厳しく、導体上への誘電体ペーストの付着によりセラミックグリーンシート積層後に電極潰れが発生する可能性があるという問題があった。
また、リソグラフィーによって微細厚膜導体を形成する提案もある(例えば、下記特許文献2参照。)。しかし、この方法では、作製工程が複雑になるという問題があった。
また、微細厚膜導体形成法として、セラミックグリーンシートから所望の導体パターン部を除去し、開口部に導体を充填することによって微細厚膜導体を形成している提案もある(例えば、下記特許文献3参照。)。しかし、この方法を用いて、図11Aに示すメアンダ形状の導体パターン13をガラスセラミックグリーンシート1に形成するような場合、まず、図11Bのようにガラスセラミックグリーンシート1と合成樹脂フィルム2から所定のパターンを除去し、開口部7を形成する必要がある。したがって、次の導体印刷工程までガラスセラミックグリーンシート1を搬送すると、キャリアとなる合成樹脂フィルムまで同形状の開口部7が形成されているため、その開口部形状を保持することができず、任意パターンに適用することが困難という問題があった。
特許第3339380号公報 特開平9−45576号公報 特許第2936887号公報
本発明は、前記従来の問題を解決するため、セラミック又はガラスセラミックグリーンシートに微細な任意パターンが容易に形成でき、かつ導体潰れが生じない微細厚膜導体形成が可能なセラミック積層デバイスの製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明のセラミック積層デバイスの製造方法は、シートキャリア上に、セラミックスまたはガラスセラミックスを主成分とするグリーンシートと、レーザ照射により揮発するマスクシートをこの順番に積層配置する工程と、前記マスクシート側よりレーザを照射して前記マスクシートと前記グリーンシートに所定パターンの開口部を設ける工程と、前記開口部に導体を充填する工程と、前記マスクシートを前記グリーンシートより剥離する工程と、前記開口部に導体を充填したグリーンシートをシートキャリアより外す工程と、前記開口部に導体を充填したグリーンシートを1枚以上含む、グリーンシートと導体の積層体を作製する工程と、前記積層体を焼成する工程を含むことを特徴とする。
本発明の別のセラミック積層デバイスの製造方法は、シートキャリア上に、レーザ照射により揮発する材料を含む溶融物除去用シートと、セラミックスまたはガラスセラミックスを主成分とするグリーンシートと、レーザ照射により揮発するマスクシートをこの順番に積層配置する工程と、前記マスクシート側よりレーザを照射して前記マスクシートと前記グリーンシートと前記溶融物除去用シートに所定パターンの開口部を設ける工程と、前記開口部に導体を充填する工程と、
前記マスクシートを前記グリーンシートより剥離する工程と、前記開口部に導体を充填したグリーンシートをシートキャリアより外す工程と、前記開口部に導体を充填したグリーンシートを1枚以上含む、グリーンシートと導体の積層体を作製する工程と、前記積層体を焼成する工程を含むことを特徴とする。
本発明のセラミック積層デバイスの製造方法は、被加工物であるセラミックグリーンシートに対しシートキャリアとマスクシートで挟んだ状態でレーザ加工を施し、開口パターンを形成し、導体を充填することによって、マイクロ波用のセラミック積層デバイスに必要となる厚膜導体で容易に任意の微細導体パターンを形成することが可能となる。また、導体のパターン形成にマスクが不要であるため、素子設計から作製にかかる時間をマスク作製期間分だけ短縮することが可能となる。また、シート積層時に導体パターンが潰れることが無いため、端部効果の抑制が可能となる。また、溶融物除去シートを付加した状態でレーザ加工を行うことにより溶融物の無い開口部形成が可能となる。また、本発明を外部電極へ適用することにより、平坦性が高いセラミック積層デバイスの作製が可能となる。また、拘束層を用い焼成することにより、配線精度の高い微細な厚膜導体パターンの作製が可能となる。
本発明のセラミック積層デバイスの製造方法は、シートキャリア上に、セラミックスまたはガラスセラミックスを主成分とするグリーンシートと、レーザ照射により揮発するマスクシートをこの順番に積層配置し、前記マスクシート側よりレーザを照射して前記マスクシートと前記グリーンシートに所定パターンの開口部を設け、前記開口部に導体を充填し、前記マスクシートを前記グリーンシートより剥離し、前記開口部に導体を充填したグリーンシートをシートキャリアより外し、前記開口部に導体を充填したグリーンシートを1枚以上含むグリーンシートと導体の積層体を作製し、前記積層体を焼成する。この方法によれば、セラミック又はガラスセラミックグリーンシートを主成分とするグリーンシート、およびマスクシートにレーザ照射により微小スポットで開口部を作製することができる。また、レーザ装置のXYテーブルの走査を設定することにより、任意形状の開口パターンを形成することが可能である。また、あらかじめシートキャリアが付加されているため、開口部の形状に関わらず安定した状態で、導体充填工程まで搬送することが可能となる。
また、この方法によって形成される導体厚みはセラミック又はガラスセラミックグリーンシートの厚みと等しくすることができるため、その厚みを自由に選択することにより、導体厚みの制御が可能となる。ここで、20μm程度以上の厚みを有するセラミック又はガラスセラミックグリーンシートを選択すれば、マイクロ波領域に用いられるセラミック積層デバイスに必要とされる導体厚みを実現することができる。以上の理由により、本発明によって、容易に厚膜導体による任意の微細パターンの作製が可能となる。
また、導体充填工程において、マスクシートが所望導体パターンと同じ開口を有するため、マスクとして機能する。したがって、スクリーン印刷により導体や誘電体層を形成する際に必須となるマスク作製が不要となるため、素子設計から作製にかかる時間をマスク作製期間分だけ短縮することが可能となる。
また、導体がセラミック又はガラスセラミックグリーンシートに埋まった状態で形成されるため、段差のない無い導体パターン付きセラミック又はガラスセラミックグリーンシートを形成できる。したがって、これらのグリーンシートを積層しても導体が潰れることは無い。その結果、潰れた導体部に電界が集中し、素子特性劣化するという端部効果を抑制することが可能となる。
また、セラミック積層デバイスの製造においては、通常、セラミック層を介して配線された内部導体の電気的接続をセラミック又はガラスセラミックグリーンシートに形成された貫通穴(ビアホール)に導体を充填し、このグリーンシートに内部配線パターン所定の層数分形成し、これら各々を積層、焼成、個片分割することによりセラミック積層デバイスを形成しているが、本発明では厚膜導体による微細パターン形成と同時にビアの作製も可能となる。
なお、レーザ照射はシートキャリアが溶融しない条件下で実施することが好ましい。シートキャリアとして熱伝導率が大きい物質や、熱容量の大きい物質、被加工グリーンシートよりも融点が高い物質等を用いることによりシートキャリアが溶融するのを防ぎ、より確実に開口パターン形状を保持した状態で被加工シートを導体充填工程まで搬送することができる。
本発明の別のセラミック積層デバイスの製造方法は、シートキャリア上に、レーザ照射により揮発する材料を含む溶融物除去用シートと、セラミックスまたはガラスセラミックスを主成分とするグリーンシートと、レーザ照射により揮発するマスクシートをこの順番に積層配置し、前記マスクシート側よりレーザを照射して前記マスクシートと前記グリーンシートと前記溶融物除去用シートに所定パターンの開口部を設け、前記開口部に導体を充填し、前記マスクシートを前記グリーンシートより剥離し、前記開口部に導体を充填したグリーンシートをシートキャリアより外し、前記開口部に導体を充填したグリーンシートを1枚以上含むグリーンシートと導体の積層体を作製し、前記積層体を焼成する。この方法によれば、レーザ加工の際に生じる熱により溶融物除去用シートが揮発する。この揮発時の圧力を利用して、加工の際に加工部周囲に付着した溶融物や変質層が生じた場合においても、これらを除去することが可能となる。
なお、マスクシートに形成される開口部の断面の少なくとも一部が、セラミックスまたはガラスセラミックスグリーンシートと接する面に向かって狭くなるテーパ形状を有することが好ましい。マスクシート開口部の断面が上記形状を有すると、複合シートからマスクシートを剥離する際、同部に充填された導体がマスクシートと一体となって除去され易くなり、平坦性に優れた導体パターン付きセラミック又はガラスセラミックグリーンシートを形成することができる。
本発明の好ましい方法は、グリーンシートと導体の積層体の少なくとも片側の主面が、開口部に導体を充填したグリーンシートであることにより、開口部に充填された導体が、セラミック積層デバイスの外部電極を構成する。この方法によれば、導体がセラミック又はガラスセラミックグリーンシートに埋まった状態で形成されるため、段差のない無い導体パターン付きセラミック又はガラスセラミックグリーンシートを形成できる。したがって、これを外部電極に適用することにより、平坦性の高いセラミック積層デバイスの作製が可能となる。
本発明のさらに別の好ましい方法は、グリーンシートと導体の積層体の少なくとも片方の主面に、積層体の焼結温度では実質的に焼成収縮を示さない無機材料を主成分とする拘束用グリーンシートを積層する工程と、積層体の焼結温度で焼成する工程と、拘束用シートを除去する工程とをさらに含む。この方法によれば、焼成時にセラミック積層体は拘束用グリーンシートにより拘束され平面方向にほとんど収縮しない。したがって、寸法精度の優れた厚膜導体による微細配線を有するセラミック積層デバイスを得る事が可能となる。
以下、本発明の具体的な実施例について、図面を用いて説明する。なお、以下に示す実施例により、本発明は限定されるものではない。
図1は本発明の実施例1における被加工物であるガラスセラミックグリーンシートへのCO2レーザを用いた導体パターン形成方法について示したものである。被加工物であるグリーンシートには、Al23を主成分とするセラミック粉末とアルカリ土類金属酸化物を含む珪酸ガラスを無機成分とし、有機バインダー、可塑剤、溶剤を混合してスラリーとし、このスラリーをドクターブレード法で合成樹脂フィルム上にシート状に供給してシートとなした後、乾燥工程を連続的に行って形成したガラスセラミックグリーンシート1を用いた。なお、ここではガラスセラミックグリーンシート1を合成樹脂フィルム2上に形成したが、特に合成樹脂フィルムに限定されるものではない。上記合成樹脂フィルム2上に形成されたガラスセラミックグリーンシート1を図1のように金属プレート3上に固定し、レーザ加工装置のXYテーブル4上に配置する。したがって、ここでは合成樹脂フィルム2がマスクフィルムとして作用する。合成樹脂フィルム2としては、厚さ75μmのポリエチレンテレフタレート(PET)を使用したが、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリフェニルサルファイド(PPS)等の他の合成樹脂フィルムでもよい。
XYテーブル4を走査しながら合成樹脂フィルム2側からレーザ光5を照射することにより、微小スポットで合成樹脂フィルム2及びガラスセラミックグリーンシート1に任意形状の開口部を作製することができた。また、あらかじめシートキャリアとして金属プレート3が付加されているため、ガラスセラミックグリーンシートに開口部を作製した後もその開口部の形状に関わらず安定した状態で、導体充填工程まで搬送することが可能となる。例えば、図2A−Bに示すようなメアンダパターンの開口部7を作製することや浮島状に孤立したセラミックパターン8を作製することができた。
次に、図3Aに示す導体充填工程において、合成樹脂フィルム2が所望導体パターンと同じ開口形状を有するため、スクリーン印刷のマスクとして機能する。そこで、ベタパターン用マスク9を用い導体ペースト10を合成樹脂フィルム2側から印刷することにより開口部に導体ペースト10を容易に供給、充填することができた。さらに導体ペースト10を充填した後、合成樹脂フィルム2を剥離することにより図3Bに示すように、金属プレート3上に導体パターン付きガラスセラミックグリーンシート12を作製することが可能となった。
また、合成樹脂フィルム2が印刷マスクとして作用するため、導体のパターン形状や配置を変更するたびに対応したマスクを作製する必要が無く、素子設計から作製にかかる時間をマスク作製期間分だけ短縮できる。
また、この方法によって形成される導体厚みはガラスセラミックグリーンシート1の厚みと等しくすることができるため、ガラスセラミックグリーンシート1の厚みを自由に選択することにより、導体厚みの制御が可能となる。ここで、25μmの厚みを有するガラスセラミックグリーンシート1を選択し、導体パターンを形成したところ、25μmの厚みを有する導体パターンが形成できた。これはマイクロ波領域に必要とされる20μmという厚み以上であり、本実施例によって、マイクロ波領域に適した厚膜導体による任意の微細パターンを容易に作製することができた。
また、図3Bに示すように導体パターン13をガラスセラミックグリーンシート1と段差のない無い状態で形成できるため、導体パターン付きガラスセラミックグリーンシート12を図4Aのように積層、圧着しても導体パターン13が潰れることはない。具体的には図3Bと同様にして得られた導体パターン付ガラスセラミックグリーンシートを図4Bに示すように積層機ステージ14上に導体パターン付ガラスセラミックグリーンシート12aの表面が接するように設置した後、金属プレート3を取り外し、続けて導体パターン付ガラスセラミックグリーンシート12a上に、別の導体パターン付ガラスセラミックグリーンシート12bの表面が接するように積層した後、金属プレート3を取り外し、同様に導体パターン付ガラスセラミックグリーンシート12c〜12dを積層することによってセラミック積層体15を作製し、その断面構造を観察することにより、導体パターン13が潰れることなくセラミック積層体15が作製できることを確認した。
また、セラミック積層デバイスの製造においては、通常、セラミック層を介して配線された内部導体の電気的接続をセラミック又はガラスセラミックグリーンシートに形成された貫通穴(ビアホール)に導体を充填し、このグリーンシートに内部導体パターン所定の層数分形成し、これら各々を積層、焼成、個片分割することによりセラミック積層デバイスを形成している。
本実施例では導体パターン用開口部とビア用開口部をレーザ加工により同時に作製可能であり、ベタパターン印刷により導体ペーストを充填することにより図4Bに示すような導体パターン13及びビア16を同時に作製することができた。
更にセラミック積層体15を925℃で焼成することによって、微細な厚膜導体パターンを有するセラミック積層デバイスを作製できた。なお、焼成工程はセラミック又はガラスセラミックグリーンシートに含まれる有機バインダーを除去する脱バインダー工程と連続して行った。
なお、レーザ照射はシートキャリアが溶融しない条件下で実施することが好ましい。シートキャリアとして熱伝導率が大きい物質や、熱容量の大きい物質、被加工グリーンシートよりも融点が高い物質等を用いることによりシートキャリアが溶融するのを防ぎ、より確実に開口パターン形状を保持した状態で被加工シートを導体充填工程まで搬送することができる。
また、本実施例においてはレーザとしてCO2レーザを例に説明したが、YAG、エキシマ等のレーザの適用も可能であり、特に限定されるものではない。なお、本実施例においてはシートキャリアとして金属プレートを例に説明したが、耐熱性の合成樹脂フィルム、ガラス板等の適用も可能であり、特に限定されるものではない。また、本実施例においてはマスクシートとして、ガラスセラミックグリーンシート成形時に用いられた合成樹脂フィルムを適用した例を説明したが、レーザ加工時のシートキャリア上にガラスセラミックグリーンシートのみを積層、固定し、その表面に新たにマスクシートを付加することも可能であり、シートの供給方法や揮発材料は特に限定されるものではない。また、本実施例においては導体形成方法として印刷法を例に説明したが、ドライメッキ法等の適用も可能であり、特に限定されるものではない。また、本実施例においては脱バインダー工程と焼成工程を連続して行ったが、脱バインダー後に雰囲気を変更し焼成行うことも可能であり、特に限定されるものではない。
図5は本発明の実施例2における被加工物であるガラスセラミックグリーンシートへのレーザを用いた導体パターン形成方法について示したものである。レーザによる加工では被加工物がセラミックグリーンシートまたはガラスセラミックグリーンシートである場合、被加工材料によっては加工時に被加工物が一部溶融状態となり、図6に示したように加工穴周囲に付着物として残ることがある。このような溶融物18が存在すると後工程の導体充填量が不充分になりやく、その結果、積層、焼成した後、導体周辺に欠陥が生じ、導体の接続信頼性やデバイスの耐湿性が得られなくなるという問題が生じる。
これを回避するために、ガラスセラミックグリーンシート1とシートキャリアの間に、溶融物除去シートを付加し、図5に示すように合成樹脂フィルム2側からレーザ5を照射し、導体となるべき開口部を作製した。溶融物除去シート17がレーザ照射時に揮発することで、その蒸気の圧力により、開口部加工の際に開口部周囲に付着した溶融物18や変質層が生じた場合においても、これらを除去することができた。本実施例におけるレーザ加工後の開口部断面図を図7に示す。
なお、上記溶融物除去シートとしてポリエチレンテレフタレート(PET)を適用し開口部を作製することにより、溶融物のない開口パターンが得られた。本実施例においては溶融物除去シートとしてPETを例に説明したが、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリフェニルサルファイド(PPS)等の他の合成樹脂フィルムでもよく、その他でもレーザ光の照射により揮発する成分を含む材料であるならば特に限定されるものではない。
レーザ加工時に形成されるマスクシート開口部の断面には、セラミック又はガラスセラミックグリーンシートと接する面側に向けて狭くなるテーパが設けられていることが好ましい。マスクシートの開口部を図8のような形状とすると、複合シートからマスクシートを剥離する際、同部に充填された導体材料に対し、開口部断面に形成されたテーパにより持ち上げられる力が働くため、マスクシートと一体となって除去され易くなり、より平坦性に優れた導体パターン付きガラスセラミックグリーンシートを形成することが可能となる。なお、図8ではマスクシートとして合成樹脂フィルムを用いた例を示している。その他の条件は実施例1と同様である。
図9Bは本発明の実施例3におけるセラミック積層デバイスの製造方法を示したものである。通常、セラミック積層デバイスの製造において外部電極は、焼成後のセラミック積層体への電極焼付けや、最表面に外部電極パターンが印刷されたセラミック積層体を焼成することによって作製されている。しかし、これらの方法では、セラミック積層体表面に外部電極を付加するため、図9Aに示すように外部電極とセラミック層の間に段差が生じ、平坦なセラミック積層デバイスの作製が困難という問題がある。
一方、図9Bに示すようにセラミック積層デバイス19の最表面に開口部を導体で充填することによって形成された導体パターンが露出するように導体パターン付きセラミック又はガラスセラミックグリーンシートを配置し外部電極を形成すると、セラミック層との段差が無い外部電極が得られ、平坦性の高いセラミック積層デバイスの作製が可能となった。その他の条件は実施例1と同様である。
図10は本発明の実施例4におけるセラミック積層デバイスの製造方法について示したものである。セラミック積層デバイスの製造する際、少なくとも1枚、または複数枚の導体パターン付きガラスセラミックグリーンシートである必要枚数のグリーンシートを積層した後、図10に示すように、その両主面にガラスセラミックグリーンシートを構成する材料よりも焼結温度の高い無機材料を主成分とする拘束用セラミックシート(以下、拘束層と呼ぶ)を積層し、さらに焼成した後、拘束層21を除去した。その他の条件は実施例1と同様である。
セラミック積層体の焼成温度では、焼結せず収縮もしない拘束層21をセラミック積層体の両主面に積層して焼成することによって、セラミック積層体の平面方向への収縮が拘束されほとんど収縮しない。したがって、焼成時の収縮ばらつきが抑制され、寸法精度の優れた厚膜導体による微細配線を有するセラミック積層デバイスを得ることができた。
本発明の第1の実施例におけるレーザ加工工程を示す概略断面図。 A−Bは本発明の第1の実施例におけるレーザ加工後のガラスセラミックグリーンシートの斜視図。 A−Bは本発明の第1の実施例における導体充填工程を示す概略断面図。 A−Bは本発明の第1の実施例における積層工程を示す概略断面図。 本発明の第2の実施例におけるレーザ加工工程を示す概略断面図。 本発明の第2の実施例の比較例(従来例)におけるレーザ加工後の開口部断面図。 本発明の第2の実施例におけるレーザ加工後の開口部断面図。 本発明の第2の実施例における導体充填後のガラスセラミックグリーンシート断面図。 Aは従来法のセラミック積層デバイスの断面図、Bは本発明の第3の実施例におけるセラミック積層デバイスの断面図。 本発明の第4の実施例における焼成前のセラミック積層デバイスの断面図。 A−Bは従来のレーザ加工後のガラスセラミックグリーンシートの斜視図。
符号の説明
1 ガラスセラミックグリーンシート
2 合成樹脂フィルム
3 金属プレート
4 XYテーブル
5 レーザ光
6 集光レンズ
7 開口部
8 セラミックパターン
9 ベタスクリーンマスク
10 導体ペースト
11 スキージ
12 導体パターン付ガラスセラミックグリーンシート
13 導体パターン
14 積層機ステージ
15 セラミック積層体
16 ビア電極
17 溶融物除去シート
18 溶融物
19 セラミック積層デバイス
20 外部電極
21 拘束層

Claims (6)

  1. シートキャリア上に、セラミックスまたはガラスセラミックスを主成分とするグリーンシートと、レーザ照射により揮発するマスクシートをこの順番に積層配置する工程と、
    前記マスクシート側よりレーザを照射して前記マスクシートと前記グリーンシートに所定パターンの開口部を設ける工程と、
    前記開口部に導体を充填する工程と、
    前記マスクシートを前記グリーンシートより剥離する工程と、
    前記開口部に導体を充填したグリーンシートをシートキャリアより外す工程と、
    前記開口部に導体を充填したグリーンシートを1枚以上含む、グリーンシートと導体の積層体を作製する工程と、
    前記積層体を焼成する工程を含むことを特徴とするセラミック積層デバイスの製造方法。
  2. レーザ照射を前記シートキャリアが溶融しない条件下で実施する請求項1に記載のセラミック積層デバイスの製造方法。
  3. シートキャリア上に、レーザ照射により揮発する材料を含む溶融物除去用シートと、セラミックスまたはガラスセラミックスを主成分とするグリーンシートと、レーザ照射により揮発するマスクシートをこの順番に積層配置する工程と、
    前記マスクシート側よりレーザを照射して前記マスクシートと前記グリーンシートと前記溶融物除去用シートに所定パターンの開口部を設ける工程と、
    前記開口部に導体を充填する工程と、
    前記マスクシートを前記グリーンシートより剥離する工程と、
    前記開口部に導体を充填したグリーンシートをシートキャリアより外す工程と、
    前記開口部に導体を充填したグリーンシートを1枚以上含む、グリーンシートと導体の積層体を作製する工程と、
    前記積層体を焼成する工程を含むことを特徴とするセラミック積層デバイスの製造方法。
  4. マスクシートに形成される開口部の断面の少なくとも一部が、セラミックスまたはガラスセラミックスグリーンシートと接する面に向かって狭くなるテーパ形状を有する請求項1または3に記載のセラミック積層デバイスの製造方法。
  5. グリーンシートと導体の積層体の少なくとも片側の主面が、開口部に導体を充填したグリーンシートよりなる事により、前記開口部に充填された導体が、セラミック積層デバイスの外部電極を構成する請求項1または3に記載のセラミック積層デバイスの製造方法。
  6. グリーンシートと導体の積層体の少なくとも片方の主面に、前記積層体の焼結温度では実質的に焼成収縮を示さない無機材料を主成分とする拘束用グリーンシートを積層する工程と、前記積層体の焼結温度で焼成する工程と、前記拘束用シートを除去する工程とをさらに含む請求項1または3に記載のセラミック積層デバイスの製造方法。
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