JP2005025991A - 非水電解質二次電池 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】負極合剤層と負極集電体とを備えた負極を含む非水電解質二次電池において、前記負極合剤層が負極活物質と結着材とを含み、前記負極活物質がSiとOとを含む物質と炭素材料とを含み、前記SiとOとを含む物質におけるSiに対するOの原子比xが0<x<2を満たし、前記結着材がSBRを含有し、前記負極合剤層と負極集電体間の密着強度が75N/m以上であることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、珪素酸化物を含む負極を備えた非水電解質二次電池の高温放置時に生じる電池膨れの抑制に関する。
【0002】
【従来の技術】
黒鉛質炭素材料を負極活物質にリチウム遷移金属酸化物を正極活物質にそれぞれ用いたリチウム二次電池は、ほかの二次電池に比べて高エネルギー密度であったので、各種携帯機器用電源の用途に用いられてきた。近年、それらの軽量化・小形化が急速に進行しているので、そこに内蔵される二次電池のエネルギー密度向上が急務である。現在、市販されているリチウム二次電池において、負極の可逆容量はその理論容量にきわめて近い。したがって、負極の利用率向上によるエネルギー密度の継続的向上はきわめて困難である。
【0003】
そのため、黒鉛質炭素材料よりも高容量の新規負極活物質を開発する必要がある。現在、新規負極活物質として、たとえば、珪素酸化物、スズ酸化物、銅酸化物、コバルト酸化物などの酸化物、リチウム合金、リチウム遷移金属窒化物などが提案されている。その中でも、珪素酸化物は特に高容量であるので、大きく期待されている。
【0004】
特許文献1で報告されているように、珪素酸化物とリチウム遷移金属窒化物との混合物を用いた負極を適用した電池は、そのクーロン効率が高いので一見実用可能かのように思える。しかしながら、この電池はとくに高温放置時に大きく膨れるので、ポータブルコンピュータ、電動工具などの電池温度上昇が予見される用途には適用困難であり、現在まで実用化にいたっていない。
【0005】
非水系二次電池の負極活物質にLixSiOy(0≦x、0<y<2)を用い、結着剤にスチレンブタジエンゴムを用いる技術が特許文献2に開示されている。また、SiOやSiO2などを炭素質物で被覆した負極活物質を用い、結着剤にスチレンブタジエンゴムを用いる技術が特許文献3に開示されているが、これらには密着強度についての記載がない。
【0006】
一方、非水系二次電池の負極活物質に炭素材料を用い、集電体に銅箔を用いた場合の、集電体との粗面度と密着強度との関係については特許文献4に開示されており、密着強度の測定方法は特許文献5に開示されているが、これらはいずれも結着剤にスチレンブタジエンゴムは用いられていない。
【0007】
【特許文献1】
特表2000−164207号公報
【特許文献2】
特開平10−270088号公報
【特許文献3】
特開2000−090916号公報
【特許文献4】
特開平06−260168公報
【特許文献5】
特開2000−294247号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、珪素酸化物を負極に備えた電池は高温放置時に大きく膨れるという問題があった。本発明は、この電池の実用化を阻む上記問題を系統的実験により解決したものである。本発明の目的は、高温放置時に膨れを生じない高エネルギー密度非水電解質二次電池を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、負極合剤層と負極集電体とを備えた負極を含む非水電解質二次電池において、前記負極合剤層が負極活物質と結着材とを含み、前記負極活物質がSiとOとを含む物質と炭素材料とを含み、前記SiとOとを含む物質におけるSiに対するOの原子比xが0<x<2を満たし、前記結着材がSBRを含有し、前記負極合剤層と負極集電体との密着強度が75N/m以上であることを特徴とする。
【0010】
請求項1の発明によれば、高温放置時に膨れを生じない、高エネルギー密度非水電解質二次電池を得ることができる。
【0011】
請求項2の発明は、請求項1記載の非水電解質二次電池において、負極合剤層中における結着材の含有率が0.5〜10.0質量%であることを特徴とする。
【0012】
請求項2の発明によれば、より高温放置時の膨れを抑制することができる。
【0013】
【発明実施の形態】
本発明は、負極活物質として、SiとOとを含む物質(以下、この物質を「物質(A)」とする、ただし、この物質をSiOxで表した時、0<x<2とする)と炭素材料とを含み、結着材としてスチレンブタジエン共重合体(以下「SBR」と略す)を用いた負極を備えた非水電解質二次電池において、負極合剤層と負極集電体との密着強度を特定することによって、非水電解質二次電池の高温放置時の膨れを抑制するものである。
【0014】
さらに、負極合剤層中のSBRの含有率を特定の範囲とすることによって、より高温放置時の膨れを抑制するものである。
【0015】
物質Aと炭素材料とを活物質として含む負極を備えた非水電解質二次電池は、従来のリチウムイオン二次電池に用いられている黒鉛質炭素材料を含む負極を備えた電池と比較した場合、高容量が期待できるが、一方では、高温下に放置した場合に大きな電池膨れを生じるという問題がある。このために、電池温度の上昇が予見される用途へ適用が非常に困難である。したがって、この電池の高温放置時の膨れを抑制することが最大の課題の一つになっている。
【0016】
そこで発明者は、この問題を解決するために、負極に用いる結着材としてSBRを用い、その含有量および負極合剤層と負極集電体との密着強度がさまざまに異なる電池を製作して、高温放置時の電池膨れに対する影響を系統的に解析した。その結果、SBRの負極活物質相中の含有量および負極合剤層と負極集電体との密着強度と、その負極を備えた電池の高温放置時の膨れとの間にきわめて大きな依存関係があることを見出した。
【0017】
そして、電池の高温放置時の膨れに与える影響を精査したところ、負極合剤層と負極集電体との密着強度が75N/m以上とした場合に、非水電解質二次電池の高温放置時の膨れが小さくなることを見出した。さらに、前記負極合剤層中におけるSBRの含有率が0.5〜10.0質量%とした場合に、非水電解質二次電池の高温放置時の膨れが著しく小さくなることを見出した。
【0018】
本発明の非水電解質二次電池において、負極活物質の1つであるSiとOとを含む物質(A)は、その組成がSiOx(0<x<2)で表されるものであって、単相から構成されても、複数の相から構成されてもよい。
【0019】
Si単体(x=0の場合)は、充放電にともなう膨張収縮が大きいので、充放電サイクルを繰り返すと微粉化して大きな容量劣化を引き起こす。また、SiO2(x=2の場合)は、電気化学的にほぼ不活性なので、充放電できない。したがって、0<x<2とする必要がある。
【0020】
SiOxが複数の相から構成される場合は、Si相およびSiOy相(1<y≦2)の両相を含むことが好ましく、この負極活物質のCukα1線によるX線回折パターン中に見られるピークのうち、もっとも回折強度が強いSi(111)面または2番目に回折強度が強いSi(220)面に帰属されるものの半値幅のすくなくとも一方が3°以下であることがより好ましい。
【0021】
ここで述べたX線回折パターンのSi(hkl)面は、JCPDS No.271402記載のものをさすが、厳密には、それぞれ、2θ(Cukα)=28°±2°および47±2°に現れるピークをさすものとする。ここで、Si(111)面またはSi(220)面のすくなくとも一方とした理由は、Si(111)面のピークは黒鉛の2θ(Cukα)=26°のピークと重なって半値巾を求められなくなることがあるからである。
【0022】
また、物質(A)の構造は結晶性であってもアモルファスであってもよいが、アモルファスであることがより好ましい。
【0023】
本発明の電池において、負極活物質がSiとOとを含む物質(A)と炭素材料とを含まなければならない。その理由は、負極活物質が前者だけを含む場合、物質(A)は電子伝導性がきわめて小さいので充放電できないからであり、負極活物質が後者だけを含む場合、従来よりもエネルギー密度の高い電池を継続的に得ることがきわめて難しいからである。
【0024】
本発明の電池において、負極活物質の1つであるSiとOとを含む物質(A)は、添加元素として、B、P、S、Fなどの非金属元素やIn、Pb、Zn、Cu、Niなどの金属元素を任意量含むことができる。
【0025】
本発明の電池において、負極活物質の1つである炭素材料は、単一の材料であってもよいし、複数の材料の単純混合物や複合体などであってもよい。
【0026】
本発明の電池において、負極活物質として物質(A)と炭素材料とを混合したものを用いてもよいし、これらを複合化したものを用いてもよいが、後者の方が好ましい。負極活物質に物質(A)と炭素材料との混合物を用いる場合、物質(A)と炭素材料との合計質量に対する物質(A)の質量の割合が1〜20%であることが好ましく、3〜10%であることがさらに好ましい。
【0027】
本発明の電池において、負極活物質として物質(A)と炭素材料とを複合化したものを用いる場合、その複合化の形態はどのようなものであってもよく、その具体例としては、物質(A)表面のすくなくとも一部が炭素材料(B)で被覆された物質(C)、炭素材料(D)上に物質(A)が担持された物質(E)、物質(A)と炭素材料(F)とが混合されてなる物質(G)の表面の少なくとも一部が炭素材料(H)によって被覆された物質(I)、などが挙げられる。なお、負極活物質に物質(I)が含まれる場合、炭素材料(F)と炭素材料(H)とは、同一のものであっても、異なるものであってもよい。これらのものの中でも、負極活物質に物質(C)または物質(I)が含まれることがとくに好ましい。
【0028】
また、複合化の方法はどのようなものであってもよいが、その具体例としては、物質(A)とピッチなどの炭素材料(B)前駆体とを混合しこれを高温で焼成・解砕して物質(C)を得る方法、物質(A)と炭素材料(B)とを粉粒体処理によって機械的に結着して物質(C)を得る方法、物質(A)上に化学気相析出(CVD)法などで炭素材料(B)を担持して物質(C)を得る方法、物質(A)と炭素材料(F)とを粉粒体処理などにより複合化して物質(G)を得たのちに、これにCVD法などによって炭素材料(H)を担持して物質(I)を得る方法、などが挙げられる。
【0029】
CVD法によって複合化をおこなう場合、CVDの種類はどのようなものであってもよいが、たとえば、熱CVD、プラズマCVDなどがあげられる。また、CVDに用いる炭素源はどのようなものであってもよいが、たとえば、トルエン、ベンゼン、キシレン、メタン、アセチレンなどが挙げられる。これらの複合化方法の中でも、炭素材料を均一に被覆できるので、CVD法を用いることがとくに好ましい。
【0030】
本発明の電池において、物質(C)が負極活物質に含まれる場合、物質(C)の質量に対する炭素材料(B)の質量の比が、1〜30%であることが好ましく、10〜20%であることがさらに好ましい。この比が1〜30%であることが好ましい理由は、1%未満の場合は物質(C)の導電性を確保できないのでサイクル性能がきわめて低く、30%を超える場合は大きな放電容量を得られなくなるからである。
【0031】
また、物質(C)のレーザー回折法によって求められる数平均粒径(以後、単に数平均粒径と記す)は、0.1〜20μmであることが好ましい。数平均粒径がこの値よりも小さい場合、負極製造時の取り扱いが難しいので、歩留まりが著しく低下するなどの問題が生じる。また、数平均粒径がこの値よりも大きい場合、負極板の圧密化が困難になるので、結果的に高エネルギー密度電池を得られないなどの問題が生ずる。
【0032】
物質(C)は炭素材料(J)と混合して用いることが好ましい。その場合、物質(C)と炭素材料(J)との合計質量に対する物質(C)の質量の割合が1〜30%であることが好ましく、5〜10%であることがさらに好ましい。
【0033】
また、炭素材料(J)はどのようなものであってもよく、たとえば、天然黒鉛、人造黒鉛、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、気相成長炭素繊維などがあげられる。炭素材料(J)は、単独であるいは2種以上の炭素材料を混合したものであってもよい。
【0034】
また、炭素材料(J)に用いるものの形状はどのようであってもよく、たとえば、メソカーボンマイクロビーズなどの球状、メソカーボンファイバーなどの繊維状、鱗片状、塊状などが適宜使用できる。このとき、負極の導電性を確保する観点から、炭素材料(J)として数平均粒径が5〜25μmの鱗片状黒鉛が含まれることが好ましい。
【0035】
また、炭素材料(J)として、メソカーボンマイクロビーズやメソカーボンファイバーが含まれることが好ましい。このとき、メソカーボンマイクロビーズやメソカーボンファイバーにB元素が含まれていることがさらに好ましい。
【0036】
本発明の電池において、物質(I)が負極活物質に含まれる場合、物質(I)の質量に対する物質(A)の質量の割合が、20〜70%であることが好ましい。物質(I)に用いる炭素材料(F)はどのようなものであってもよいが、たとえば、天然黒鉛、人造黒鉛、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、気相成長炭素繊維、コークス類、熱分解炭素、活性炭などを用いることができる。また、その形状はどのようなものでもよいが、たとえば、球状、繊維状、鱗片状、塊状などを適宜用いることができる。
【0037】
その中でも、充放電時の負極活物質内における導電性確保の観点から、数平均粒径が5〜25μmの鱗片状黒鉛であることが好ましい。物質(I)の質量に対する物質(F)の質量の割合が、15〜65%であることが好ましい。
【0038】
また、炭素材料(H)は高結晶性のものから低結晶性のものまでどのようなものでもよいが、充放電時に負極活物質のクラックを生じにくいことから、低結晶性のものが好ましい。
【0039】
物質(H)の数平均粒径は、1〜30μmであることが好ましい。数平均粒径がこの値よりも小さい場合、製造時の取り扱いが難しいので、歩留まりが著しく低下するなどの問題が生じる。また、数平均粒径がこの値よりも大きい場合、負極板の圧密化が困難になるので、結果的に高エネルギー密度電池を得られないなどの問題が生ずる。
【0040】
物質(I)の質量に対する炭素材料(H)の質量の割合が、1〜30%であることが好ましく、5〜20%であることがさらに好ましい。この比が1〜30%であることが好ましい理由は、1%未満の場合は物質(H)の導電性を確保できないのでサイクル性能がきわめて低く、30%を超える場合は大きな放電容量を得られなくなるからである。
【0041】
物質(I)は炭素材料(J)と混合して用いることが好ましい。その場合、物質(I)と炭素材料(J)との合計質量に対する物質(I)の質量の割合が、1〜50%であることが好ましく、5〜30%であることがさらに好ましい。
【0042】
また、炭素材料(J)はどのようなものであってもよく、たとえば、天然黒鉛、人造黒鉛、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、気相成長炭素繊維などがあげられる。炭素材料(J)は、単独であるいは2種以上の炭素材料を混合したものであってもよい。
【0043】
また、炭素材料(J)に用いるものの形状はどのようであってもよく、たとえば、メソカーボンマイクロビーズなどの球状、メソカーボンファイバーなどの繊維状、鱗片状、塊状などが適宜使用できる。このとき、負極の導電性を確保する観点から、炭素材料(J)として数平均粒径が5〜25μmの鱗片状黒鉛が含まれることが好ましい。
【0044】
炭素材料(J)として、メソカーボンマイクロビーズやメソカーボンファイバーが含まれることが好ましい。このとき、メソカーボンマイクロビーズやメソカーボンファイバーにB元素が含まれていることがさらに好ましい。
【0045】
本発明の電池において、負極合剤層には結着材としてのSBRが含まれなければならない。結着材としてPVdFなどのフッ素系樹脂を用いた場合に比べて負極への添加量を著しく低減できるので、電池の安全性が飛躍的に向上するからである。
【0046】
負極合剤層とは、負極から集電体を除いたものであって、負極活物質、炭素材料などの導電材、SBRやポリフッ化ビニリデン(PVdF)などの結着材、および、カルボキシメチルセルロース(CMC)などの粘結材、などをすべて合わせたものを意味する。
【0047】
負極合剤層中のSBRの含有率は0.5〜10.0質量%であることが好ましく、0.8〜3.2質量%であることが特に好ましい。この含有率が0.5質量%未満の場合、負極集電体からの負極合剤層の剥離が著しく起こりやすいという製造上の問題、および、高温放置時の電池膨れが著しく大きいという問題がある。また、この含有率が10.0質量%を超える場合、電池の内部抵抗が増大するので好ましくない。
【0048】
結着材として用いられるSBRは、CMC、PVdF、カルボキシ変成ポリフッ化ビニリデン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロエチレン共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体フッ化ビニリデン−クロロトリフルオロエチレン共重合体などと混合して用いることができる。
【0049】
本発明の電池において、負極合剤層中のSBRの含有率と負極合剤層と負極集電体との密着強度とには大きな依存関係があるが、SBRのラテックス粒径やガラス転移点などが異なる場合には、SBRの含有率が同じであっても密着強度の値が大きく異なり、それによって高温放置時の電池膨れは著しく変化することを見出した。
【0050】
本発明の電池において、負極合剤層と負極集電体との密着強度は75N/m以上でなければならず、90N/m以上であることが好ましい。
【0051】
ただし、ここで述べる密着強度はつぎのようにして計測したものである。まず、負極を10cm×4cmの長方形に切り出したのちに、片面全体を両面テープで試料台に接着した。つぎに、幅18mm×長さ15cmにテープを切り出して、そのテープの一端から長さ5cm分を負極中央部に貼り付けた。テープのもう一端にひもを取り付けてこれをばねばかりのフックと結びつけた。テープが170〜180°に折れ曲がる方向に、ばねばかりを300mm/minの速さで引っ張り、負極合剤層が負極集電体から剥離し始めたときの引張荷重(N/m)を密着強度と定義した。
【0052】
ここでは、JIS Z1522で規定されている、粘着力294[N/m]で、幅18mmの粘着テープを使用した。
【0053】
なお、負極合剤層と負極集電体との密着強度は、集電体に使用する銅箔の表面粗さによって変化する。しかしながら、銅箔の表面粗さの定義には、例えばJIS B 0601−2001では、4種類もあり、表面粗さを数値化することは困難である。したがって、本発明では、集電体である銅箔として、電解銅箔や圧延銅箔のいずれを用いた場合でも、銅箔の表面粗さに関係なく、負極合剤層と負極集電体との密着強度が75N/m以上の場合に、優れた高温放置特性を示すものである。
【0054】
負極活物質および結着剤を混合するときに、溶媒または溶液を用いることができる。その溶媒または溶液は、結着材を分散または溶解できるものであれば、非水系のものでも水系のものでもよい。非水系のものを用いる場合は、たとえば、N―メチル−2−ピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、アクリル酸メチル、ジエチルトリアミン、N,N−ジメチルアミノプロピルアミン、エチレンオキシド、テトラヒドロフランなどを用いることができる。
【0055】
一方、水系のものを用いる場合は、水、分散剤や増粘剤などを添加した水溶液などを用いることができる。負極の集電体としては、鉄、銅、ステンレス、ニッケルなどを用いることができる。また、その形状はどのようなものであってもよく、たとえば、面状体、発泡体、焼結多孔体、エキスパンド格子やこれらに任意の形状の孔を穿けたものなどが挙げられる。
【0056】
本発明の非水電解質二次電池において、非水電解質としては非水系液体電解質または固体電解質のいずれを用いてもよい。
【0057】
非水系液体電解質を用いる場合は、その溶媒として、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、トリフルオロプロピレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、スルホラン、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、3−メチル−1,3−ジオキソラン、酢酸メチル、酢酸エチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジプロピルカーボネート、メチルプロピルカーボネートなどの極性溶媒またはこれらを任意に含む混合溶媒を用いることができる。
【0058】
また、非水系液体電解質の溶質としては、LiPF6、LiBF4、LiAsF6、LiClO4、LiSCN、LiI、LiCl、LiBr、LiCF3CO2、LiCF3SO3、LiC4F9SO3、LiN(SO2CF3)2、LiN(SO2CF2CF3)2、LiN(SO2CF3)(SO2CF2CF2CF2CF3)、LiCF4(CF3)2、LiCF5(CF3)、 LiN(COCF3)2およびLiN(COCF2CF3)2などのリチウム塩およびこれらを任意に含む混合物を用いることができる。また、非水電解液中にプロパンスルトンなどの添加剤を含有してもよい。
【0059】
固体電解質を用いる場合は、たとえば、Li含有カルコゲン化物などの無機固体電解質、Li+を含む高分子からなるシングルイオン伝導体、高分子にリチウム塩を含有させた高分子電解質、などを用いることができる。高分子電解質は、非水系液体電解質を高分子に湿潤または膨潤させることによって、高分子にリチウム塩を含有させたものであってもよいし、リチウム塩のみを高分子中に溶解したものであってもよい。
【0060】
高分子電解質に含有させるリチウム塩としては、LiPF6、LiBF4、LiAsF6、LiClO4、LiSCN、LiI、LiCl、LiBr、LiCF3CO2、LiCF3SO3、LiC4F9SO3、LiN(SO2CF3)2、LiN(SO2CF2CF3)2、LiN(SO2CF3)(SO2CF2CF2CF2CF3)、LiCF4(CF3)2、LiCF5(CF3)、 LiN(COCF3)2およびLiN(COCF2CF3)2などのリチウム塩およびこれらを任意に含む混合物を用いることができる。さらに、固体電解質を用いる場合は、電池内に複数の電解質が含まれてもよい。たとえば、正極および負極においてそれぞれことなる電解質を用いることができる。
【0061】
高分子電解質に用いる高分子としては、非水系液体電解質によって湿潤または膨潤して良好なイオン伝導性を示すものが好ましく、たとえば、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリプロピレンオキシド(PPO)などのポリエーテル、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリ塩化ビニリデン、ポリメチルメタクリレート、ポリメチルアクリレート、ポリビニルアルコール、ポリアクリロニトリル、ポリメタクリロニトリル、ポリビニルアセテート、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンイミン、ポリブタジエン、ポリスチレン、ポリイソプレン、あるいはこれらの誘導体を、単独であるいは混合して用いることができる。また、上記高分子を構成する各単量体を共重合させたポリマー、たとえばビニリデンフルオライド/ヘキサフルオロプロピレンコポリマー(P(VdF/HFP))、スチレンブタジエンゴムなどを用いることもできる。
【0062】
これらの高分子電解質を用いる理由は、Li+のイオン伝導度および易動度が高くなるために、電池の分極が低減できるからある。また、高分子電解質は形状変化可能なものが好ましい。この理由は、充放電による負極活物質の体積膨張収縮に追随できるので、負極の電子伝導性能およびイオン伝導性能を良好に維持できるからである。
【0063】
本発明の非水電解質二次電池において、負極が高分子電解質を含んでもよい。この高分子電解質はリチウムイオン伝導性および結着性を示すものが好ましい。この理由は、この負極における活物質―活物質間および活物質―高分子電解質間の結着性が良好であるため、ならびに、充放電を繰り返したあとの負極の電子伝導性能およびイオン伝導性能が良好に維持できるためである。特に、高分子電解質が有孔性であることが好ましい。この理由は、孔中に電解液を保持することにより、高分子電解質のイオン伝導性がさらに向上するからである。
【0064】
本発明の非水電解質二次電池において、正極活物質はLiを吸蔵放出するものであればどのようなものでもよく、種々の材料を適宜使用できる。たとえば、リチウム遷移金属複合酸化物LixMO2−δ(ただし、Mは、Co、NiまたはMnを表し、0.4≦x≦1.2、0≦δ≦0.5)、このリチウム遷移金属複合酸化物のMの一部をAl、Mn、Fe、Ni、Co、Cr、Ti、Znから選ばれる少なくとも一種の金属元素で置換したもの、このリチウム遷移金属複合酸化物にPやBなどの非金属元素を添加したもの、MnO2、FeO2、V2O5、V6O13、TiO2、TiS2、NiOOH、FeOOH、FeSなどが挙げられる。また、上記各種活物質を任意に混合して用いてもよい。
【0065】
特に、リチウムニッケル複合酸化物LixNipM1 qM2 rO2―δ(ただし、M1、M2はAl、Mn、Fe、Ni、Co、Cr、Ti、Znから選ばれる少なくとも一種の元素を表し、0.4≦x≦1.2、0.8≦p+q+r≦1.2、0≦δ≦0.5)やこのリチウムニッケル複合酸化物にBやPなどの非金属元素を添加したもの、リチウムコバルト複合酸化物、および、リチウムコバルトニッケル複合酸化物を用いることが好ましい。
【0066】
なお、正極活物質としてMnO2、FeO2、V2O5、V6O13、TiO2、TiS2、NiOOH、FeOOH、FeSなどのLiを含まないものを用いる場合は、正極あるいは負極にLiを化学的に吸蔵させたものを用いて電池を製作してもよい。たとえば、正極または負極と金属リチウムとをLi+を含む非水電解質中で接触させたものを適用する方法、正極または負極の表面上に金属Liを貼り付ける方法などがあげられる。
【0067】
正極に用いられる結着剤はどのようなものであってもよく、公知の結着剤を適宜使用できるが、たとえば、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリテトラフルオロエチレン、フッ素化ポリフッ化ビニリデン、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体、スチレン−ブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、フッ素ゴム、ポリ酢酸ビニル、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレン、ニトロセルロース、またはこれらの誘導体を、単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
【0068】
また、本発明の非水電解質二次電池のセパレータとしては、織布、不織布、合成樹脂微多孔膜などを用いることができ、特に、合成樹脂微多孔膜がこのましい。その材質としては、ナイロン、セルロースアセテート、ニトロセルロース、ポリスルホン、ポリアクリロニトリル、ポリフッ化ビニリデン、およびポリプロピレン、ポリエチレン、ポリブテンなどのポリオレフィンがあげられる。なかでもポリエチレン、ポリプロピレン製微多孔膜、またはこれらを複合した微多孔膜などのポリオレフィン系微多孔膜が、厚さ、膜強度、膜抵抗などの面で好ましい。
【0069】
また、電池の形状は特に限定されるものではなく、本発明は、角形、楕円形、コイン形、ボタン形、シート形、円筒型、長円筒型電池等の様々な形状の非水電解質二次電池に適用可能である。
【0070】
【実施例】
以下に、好適な実施例を用いて本発明を説明するが、本発明の適用範囲はこれに限定されない。
【0071】
[実施例1]
SiO粉末(SiOxにおいて、x=1のもの)を1000℃で6時間熱処理することによって、SiおよびSiO2の両相を含むSiO粉末(a1)を得た。このSiO粉末(a1)のX線回折測定をおこなった結果、2θ(Cukα)=28.4°および47.3°に、それぞれ、Si(111)面およびSi(220)面に帰属されるピークが見られた。両者のピークの半値幅はいずれも1.7°であった。(以降、Si(111)面に帰属されるピークの半値幅を、単に、「半値幅」と記す)
あらかじめメソカーボンマイクロビーズ(MCMB):天然黒鉛:人造黒鉛=40:40:20(質量比)の割合で混合して材料(j1)を作製しておき、SiO粉末(a1)5.0質量%と材料(j1)95.0質量%とを混合して、これを負極活物質とした。
【0072】
結着材としては、ラテックスの粒径が190nmでガラス転移点が−15℃であるSBR(s1)およびカルボキシメチルセルロース(CMC)を用いた。負極活物質、SBR(s1)、CMCを所定量秤取して、これらをイオン交換水中に分散させて負極合剤ペーストを得た。この負極合剤ペーストを厚さ15μmの電解銅箔の片面に塗布して150℃で乾燥したのちに、もう一方の面にも同様の塗布および乾燥をおこない、両面に負極合剤層を備えた銅箔を得た。さらに、これをロールプレスで圧縮成形して負極を得た。
【0073】
なお、負極合剤層中におけるSBR(s1)の含有率が0.5質量%、および、CMCの含有率が2.0質量%となるようにした。この負極における、負極合剤層と負極集電体との密着強度は76N/mであった。
【0074】
つぎに、コバルト酸リチウム90質量%と、アセチレンブラック5質量%と、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)5質量%とをN−メチル−2−ピロリドン(NMP)中で分散させることによりペーストを製作した。このペーストを厚さ20μmのアルミニウム箔上に2.5mg・cm− 2、電池内に収納する正極活物質量が5.3gとなるように塗布し、つぎに、150℃で乾燥することにより、NMPを蒸発させた。以上の操作をアルミニウム箔の両面におこない、さらに、両面をロールプレスで圧縮成型した。このようにして、両面に正極合剤層を備えた正極を製作した。
【0075】
正極および負極を、厚さ20μm、多孔度40%の連通多孔体であるポリエチレン製セパレータを両極間に位置するように巻回したのちに、これを高さ48mm、幅30mm、厚さ5.2mmの容器中に挿入した。さらに、この容器内部に非水系液体電解質を注入したのちに封口して、定格容量が700mAhの電池(A1)を作製した。なお、前記非水系液体電解質は、エチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)との体積比1:1の混合溶媒に1mol/lのLiPF6を溶解したものである。
【0076】
[実施例2]
結着材として、SBR(s1)の代わりに、ラテックスの粒径が250nmでガラス転移点が−15℃であるSBR(s2)を用い、負極合剤層中におけるSBR(s2)の含有率を0.3質量%としたこと以外は、実施例1と同様にして、実施例2の電池(A2)を作製した。
【0077】
[実施例3]
結着材として、SBR(s1)の代わりにSBR(s2)を用い、負極合剤層中におけるSBR(s2)の含有率を0.5質量%としたこと以外は、実施例1と同様にして、実施例3の電池(A3)を作製した。
【0078】
[比較例1]
負極合剤層中におけるSBR(s1)の含有率を0.3質量%としたこと以外は、実施例1と同様にして、比較例1の電池(R1)を作製した。
【0079】
[比較例2]
結着材として、SBR(s1)の代わりにPVdFを用い、負極合剤層中におけるPVdFの含有率を0.5質量%としたこと以外は、実施例1と同様にして、比較例2の電池(R2)を作製した。
【0080】
[比較例3]
負極活物質として、SiO粉末(a1)を含まない材料(j1)100質量%のものを用いた以外は、実施例1と同様にして、比較例3の電池(R3)を作製した。
【0081】
実施例1〜3および比較例1〜3の電池に用いた負極ついて、前述の方法で負極合剤層と負極集電体との密着強度を測定した。これらの電池の内容を表1にまとめた。なお、表1における「組成」の単位は、いずれも「質量%」とした
【0082】
【表1】
【0083】
[電池評価試験]
実施例1〜3および比較例1〜3の電池にについて、つぎのようにして、電池膨れ、高率放電性能、高温放置時の電池膨れを測定した。
【0084】
各電池の電池厚みt1(mm)を測定した後、25℃の恒温槽内で充放電試験をおこなった。この試験においては、35mAで4.2Vに達するまでの定電流およびそれに続く4.2Vにおける2時間の定電圧での充電と、140mAで2.7Vまでの定電流での放電とを行った。この時の放電容量をC1とする。つづいて、35mAで4.2Vに達するまでの定電流およびそれに続く4.2Vにおける2時間の定電圧での充電と、1400mAで2.7Vまでの定電流での放電とを行った。この時の放電容量をC2とする。ここで、高率放電性能をつぎの式から算出した。高率放電性能(%)=C2/C1×100
ポータブルコンピュータや電動工具などの用途に使用するためには、高率放電時に高容量を示さなければならない。したがって、高率放電性能は70%以上であることが好ましい。
【0085】
さらに、この電池を用いて、35mAで4.2Vに達するまでの定電流およびそれに続く4.2Vにおける2時間の定電圧での充電を行った。この電池を100℃の恒温槽内に3時間放置後、再び電池厚みt2(mm)を測定した。ここで、高温放置時の電池膨れをつぎの式から算出した。電池膨れ(mm)=t2(mm)−t1(mm)
電池膨れが1.50mmを超えるものをポータブルコンピュータや電動工具などの用途に用いることは、電池パックが壊れる危険性があるので不適である。したがって、電池膨れは1.50mm以下でなくてはならない。充放電を繰り返すことによって電池が若干膨れるものと予想されるため、電池膨れが1.40mm以下であることが望ましい。
【0086】
また、負極製造に必要な時間を比較した。実施例1の電池A1に用いた負極製造に要した時間を100とし、その他の電池に用いた負極製造に要した時間を相対的に表示した。
【0087】
実施例1〜3および比較例1〜3の電池についての測定結果を表2にまとめた。
【0088】
【表2】
【0089】
表2からつぎのようなことが明らかとなった。比較例1、実施例1〜3の比較により、負極合剤層中のSBRの種類を適宜選択することにより、負極合剤層中のSBRの組成にかかわらず、密着強度を75N/m以上とすることができ、電池の膨れを1.50mm以下にし、放電容量C1や高率放電性能に優れた電池が得られた。ただし、負極の結着材としてSBR(s2)を用いた実施例2および3では、SBR(s2)の分散性がSBR(s1)よりも劣るため、均一な合剤ペーストを作製するためには長時間必要であることが示された。
【0090】
なお、比較例2の電池は負極合剤層中の結着材の占める割合が大きいため、また、比較例3の電池は、負極活物質がSiO(a1)を含まないため、いずれも初期の放電容量C1がかなり小さくなった。
【0091】
以上のように、本願の請求項1の条件を満たす負極を用いることにより、初期の放電容量C1が大きく、電池膨れが1.50mm以下で、高率放電性能に優れた電池が得られることが示された。
【0092】
[実施例4〜10]
負極合剤層中における負極活物質の含有率を97.0〜86.0質量%およびSBRの含有率を0.5〜12.0質量%としたこと以外は実施例1と同様にして、実施例4〜10の電池(A4)〜(A10)を製作した。
【0093】
[実施例11]
負極活物質および結着材としてのSBR(s1)を所定量秤取して、これらをNMPに分散させてペーストを得て、このペーストを厚さ15μmの銅箔の片面に塗布して150℃で乾燥したのちに、もう一方の面にも同様の塗布および乾燥をおこない、両面に負極合剤層を備えた銅箔を得たこと以外は実施例1と同様にして、実施例11の電池(A11)を製作した。なお、この負極合剤層には、負極活物質が98.0質量%およびSBR(s1)が2.0質量%含まれるようにした。
【0094】
実施例1、4〜11および比較例1の電池の内容を表3に示す。
【0095】
【表3】
【0096】
[実施例12〜14、比較例4]
結着材としてのSBR(s1)の代わりに、前述のSBR(s2)、ラテックスの粒径が140nmでガラス転移点が−15℃でであるSBR(s3)、ラテックスの粒径が140nmでガラス転移点が−5℃でであるSBR(s4)を用いたこと以外は実施例4と同様にして実施例12〜14の電池(A12)〜(A14)を製作した。
【0097】
また、結着材としてのSBR(s1)の代わりに、ラテックスの粒径が80nmでガラス転移点が−15℃であるSBR(s5)を用いたこと以外は実施例4と同様にして比較例4の電池(R4)を製作した。実施例4、12〜14の電池(A4)、(A12)〜(A14)、および比較例4の電池(R4)の内容を表4に示す。
【0098】
【表4】
【0099】
これらの電池についての測定結果を表5および表6に示した。
【0100】
【表5】
【0101】
【表6】
【0102】
ここで、表3および6から得られる負極合剤層中におけるSBRの含有率と電池膨れとの関係を図1に、負極合剤層中におけるSBRの含有率と高率放電性能との関係を図2に、それぞれ示す。また、表4および6から得られる負極合剤質層と負極集電体との密着強度と電池膨れとの関係を図3に示す。
【0103】
図1〜図3から、高温放置時に膨れが1.50mm以下と小さく、かつ、高率放電性能が70%以上と優れる電池を得るためには、負極合剤層中におけるSBRの含有率が0.5〜10.0質量%であって、かつ、負極合剤層−負極集電体間の密着強度が75N/m以上である必要があることが示された。
【0104】
[実施例15]
熱処理を行っていないSiO粉末(a0)(SiOxにおいて、x=1のもの)を用いたこと以外は実施例4と同様にして、実施例15の電池(B1)を得た。
【0105】
[実施例16〜20]
SiOの熱処理温度を830℃〜1050℃として、SiO粉末(a2)〜(a6)を得た。これらを負極活物質に用いたこと以外は実施例4と同様にして、実施例16〜20の電池(B2)〜(B6)を得た。なお、SiO粉末(a2)〜(a6)は、いずれも、SiOxと記した場合にx=1となるのものである。
【0106】
電池(A4)および(B1)〜(B6)の内容を表7に示す。なお、表7において、「Si(111)の半値幅」の単位は「°(2θ、Cukα)」とした。
【0107】
【表7】
【0108】
実施例15〜20の電池(B1)〜(B6)を用いて、実施例4の電池(A4)と同じ条件で、電池膨れおよび高率放電性能を測定した。その結果を表8に示す。
【0109】
【表8】
【0110】
半値幅と電池膨れとの関係を図4に示す。これより、半値幅が3.0以下の場合に、電池膨れが1.40mm以下と小さくなることが明らかである。したがって、本発明の非水電解質二次電池に用いるSiO粉末の半値幅は3.0以下であることが好ましい。
【0111】
[実施例21〜25]
負極活物質として、1.0〜50.0質量%のSiO粉末(a1)と、99.0〜50.0質量%の材料(j1)との混合物を用いたこと以外は実施例4と同様にして、実施例21〜25の電池(C1)〜(C5)を得た。電池(A4)および(C1)〜(C5)の内容を表9にまとめた。
【0112】
【表9】
【0113】
実施例21〜25の電池(C1)〜(C5)を用いて、実施例4の電池(A4)と同じ条件で、電池膨れおよび高率放電性能を測定した。その結果を表10に示す。
【0114】
【表10】
【0115】
これより、負極活物質の質量に対するSiO粉末の質量の割合が3.0〜10.0%である場合に、電池膨れが1.40mm以下と小さく、高率放電性能が80%以上と高いことが明らかである。したがって、負極活物質の質量に対するSiO粉末の質量の割合は3.0〜10.0%であることが好ましい。
【0116】
[実施例26]
材料(j1)の代わりに、50質量%のメソカーボンマイクロビーズ(MCMB)と50質量%の天然黒鉛との混合物を用いたこと以外は実施例4と同様にして、実施例26の電池(D1)を得た。
【0117】
[実施例27]
材料(j1)の代わりに、天然黒鉛のみを用いたこと以外は実施例4と同様にして、実施例27の電池(D2)を得た。
【0118】
[実施例28]
材料(j1)の代わりに、50質量%の天然黒鉛と50質量%の人造黒鉛との混合物を用いたこと以外は実施例4と同様にして、実施例28の電池(D3)を得た。電池(A4)および(D1)〜(D3)の内容を表11にまとめた。
【0119】
【表11】
【0120】
実施例26〜28の電池(D1)〜(D3)を用いて、実施例4の電池(A4)と同じ条件で、電池膨れおよび高率放電性能を測定した。その結果を表12に示す。
【0121】
【表12】
【0122】
電池(A4)および(D1)〜(D3)は、いずれも、電池膨れが1.40mm以下と小さく、高率放電性能が80%以上と高かった。これより、材料(j1)として用いる黒鉛は単一の種類のものを用いてもよいし、複数の種類のものを任意の割合で混合して用いてもよいことが明らかである。
【0123】
[実施例29]
SiO粉末(a1)を0.5mol/dm−3のフッ化水素酸中に中に浸漬してSiO2相の一部を溶解させることによって、SiO0.8を得た。これをSiO粉末(a1)の代わりに用いたこと以外は実施例4と同様にして、実施例29の電池(E1)を得た。
【0124】
[実施例30]
SiO粉末(a1)を0.8mol/dm−3のフッ化水素酸中に中に浸漬してSiO2相の一部を溶解させることによって、SiO0.5を得た。これをSiO粉末(a1)の代わりに用いたこと以外は実施例4と同様にして、実施例30の電池(E2)を得た。電池(E1)および(E2)の内容を表13に示す。
【0125】
【表13】
【0126】
実施例29および30の電池(E1)および(E2)を用いて、実施例4の電池(A4)と同じ条件で、電池膨れおよび高率放電性能を測定した。その結果を表14に示す。
【0127】
【表14】
【0128】
電池(A4)、(E1)および(E2)は、いずれも、電池膨れが1.40mm以下と小さく、高率放電性能が80%以上と高かった。したがって、SiとOとを含む物質(A)におけるSiに対するOの原子比xは、0<x<2の任意の値をとることができる。
【0129】
[実施例31]
SiO粉末(a1)をホウ酸水溶液に浸漬したのちに800℃で焼成することで、SiO1.03B0.02を得た。これをSiO粉末(a1)の代わりに用いたこと以外は実施例4と同様にして、実施例31の電池(F1)を得た。
【0130】
[実施例32]
SiO粉末(a1)を[Cu(NH3)4]2+を含む水溶液に浸漬したのちに800℃で焼成することで、SiO1.01Cu0.01を得た。これをSiO粉末(a1)の代わりに用いたこと以外は実施例4と同様にして、実施例32の電池(F2)を得た。電池(F1)および(F2)の内容を表15に示す。
【0131】
【表15】
【0132】
実施例31および32の電池(F1)および(F2)を用いて、実施例4の電池(A4)と同じ条件で、電池膨れおよび高率放電性能を測定した。その結果を表16に示す。
【0133】
【表16】
【0134】
電池(F1)および(F2)は、いずれも、電池膨れが1.40mm以下と小さく、高率放電性能が80%以上と高かった。したがって、SiとOとを含む物質(A)には、任意量の非金属元素や金属元素を添加することができることが明らかである。
【0135】
[実施例33〜36]
95〜70質量%のSiO粉末(a1)と、5〜30質量%のMCMBとを秤取して、これらをメカノフュージョン法(ホソカワミクロン製AMS−Labを使用)により機械的に複合化させて材料(m1)を得た。材料(m1)をSiO粉末(a1)の代わりに用いたこと以外は実施例4と同様にして、実施例33〜36の電池(G1)〜(G4)を得た。なお、材料(m1)のSEM観察の結果から、1個のMCMBの粒子上に複数のSiO粒子が担持されていることがわかった。
【0136】
[実施例37]
80質量%のSiO粉末(a1)と、20質量%の天然黒鉛とを秤取して、これらをメカノフュージョン法(ホソカワミクロン製AMS−Labを使用)により機械的に複合化させて材料(m2)を得た。これをSiO粉末(a1)の代わりに用いたこと以外は実施例4と同様にして、実施例37の電池(G5)を得た。なお、材料(m2)のSEM観察の結果から、複数の天然黒鉛の粒子と複数のSiO粒子とが複合化されていることがわかった。電池(G1)〜(G5)の内容を表17に示す。
【0137】
【表17】
【0138】
実施例33〜37の電池(G1)〜(G5)を用いて、実施例4の電池(A4)と同じ条件で、電池膨れおよび高率放電性能を測定した。その結果を表18に示す。
【0139】
【表18】
【0140】
電池(G1)〜(G5)は、いずれも、電池膨れが1.40mm以下と小さく、高率放電性能が80%以上と高く、加えて、電池(A4)より優れていた。したがって、SiとOとを含む物質(A)は、炭素材料と複合化されることが好ましい。
【0141】
[実施例38〜42]
SiO粉末と炭素材料(b1)との合計質量に対して炭素材料(b1)の質量が1〜30%となるように、SiO粉末の表面に炭素材料(b1)を化学気相蒸着(CVD)することによって、材料(c1)〜(c5)を得た。なお、上記CVDは、メタンを炭素源に用いて、Ar雰囲気下で1000℃の条件でおこなった。
【0142】
SiO粉末(a1)の代わりに材料(c1)〜(c5)を用いたこと、および、20質量%の材料(c1)〜(c5)と80質量%の材料(j1)とを混合して負極活物質としたこと以外は実施例4と同様にして、実施例38〜42の電池(H1)〜(H5)を製作した。電池(H1)〜(H5)の内容を表19に示す。
【0143】
【表19】
【0144】
実施例37〜41の電池(H1)〜(H5)を用いて、実施例4の電池(A4)と同じ条件で、電池膨れおよび高率放電性能を測定した。その結果を表20に示す。
【0145】
【表20】
【0146】
電池(H1)〜(H5)は、いずれも、電池膨れが1.40mm以下と小さく、高率放電性能が80%以上と高かった。したがって、SiとOとを含む物質(A)に炭素材料をCVDした材料を負極活物質に適用することが好ましいことが明らかになった。
【0147】
[実施例43]
SiO粉末と炭素材料(b2)との合計質量に対して炭素材料(b2)の質量が5%となるように、SiO粉末の表面に炭素材料(b2)をプラズマCVDすることによって、材料(c6)を得た。なお、上記CVDは、トルエンを炭素源に用いて、Ar雰囲気下で1000℃の条件でおこなった。材料(c1)の代わりに材料(c6)を用いたこと以外は実施例39と同様にして、実施例43の電池(H6)を製作した。
【0148】
[実施例44]
SiO粉末と炭素材料(b3)との合計質量に対して炭素材料(b3)の質量が5%となるように、SiO粉末の表面に炭素材料(b3)を化学気相蒸着(CVD)することによって、材料(c7)を得た。なお、上記CVDは、ベンゼンを炭素源に用いて、Ar雰囲気下で1000℃の条件でおこなった。材料(c1)の代わりに材料(c7)を用いたこと以外は実施例39と同様にして、実施例44の電池(H7)を製作した。
【0149】
[実施例45]
SiO粉末と炭素材料(b4)との合計質量に対して炭素材料(b4)の質量が5%となるように、SiO粉末の表面に炭素材料(b4)をプラズマCVDすることによって、材料(c8)を得た。なお、上記CVDは、アセチレンを炭素源に用いて、Ar雰囲気下で1000℃の条件でおこなった。材料(c1)の代わりに材料(c8)を用いたこと以外は実施例39と同様にして、実施例45の電池(H8)を製作した。
【0150】
実施例43〜45の電池(H6)〜(H8)を用いて、実施例4の電池(A4)と同じ条件で、電池膨れおよび高率放電性能を測定した。その結果を表21に示す。
【0151】
【表21】
【0152】
電池(H2)および(H6)〜(H8)は、いずれも、電池膨れが1.40mm以下と小さく、高率放電性能が80%以上と高かった。したがって、SiとOとを含む物質(A)に炭素材料をCVDした材料を負極活物質に適用する場合には、炭素源として何を用いてもよいことが明らかである。
【0153】
[実施例46〜49]
負極活物質として、1.0〜20.0質量%の材料(c4)と、99.0〜80.0質量%の材料(j1)との混合物を用いたこと以外は実施例41と同様にして、実施例46〜49の電池(I1)〜(I4)を得た。電池(H4)および(I1)〜(I4)の内容を表22に示す。
【0154】
【表22】
【0155】
実施例46〜49の電池(I1)〜(I4)を用いて、実施例4の電池(A4)と同じ条件で、電池膨れおよび高率放電性能を測定した。その結果を表23に示す。
【0156】
【表23】
【0157】
電池(H4)および(I1)〜(I4)は、いずれも、電池膨れが1.40mm以下と小さく、高率放電性能が80%以上と高かった。また、負極活物質中の材料(c4)の質量比率が20%以下であるとき、電池膨れが1.00mm以下ときわめて小さくなる。したがって、SiとOとを含む物質(A)に炭素材料をCVDした材料を負極活物質に適用する場合には、負極活物質中の材料(c4)の質量比率が20%以下であることが好ましい。
【0158】
[実施例50〜56、比較例6]
負極合剤層中における負極活物質の含有率を98.5〜86.0質量%およびSBRの含有率を0.5〜12.0質量%に変更したこと以外は、実施例41と同様にして実施例50〜56の電池(J1)〜(J6)を製作した。
【0159】
また、負極合剤層中における負極活物質の含有率を97.7質量%およびSBRの含有率を0.3質量%としたこと以外は、実施例41と同様にして比較例6の電池(R6)を製作した。
【0160】
実施例41および50〜56、ならびに、比較例6の電池の内容を表24に示す。
【0161】
【表24】
【0162】
実施例50〜56の電池(J1)〜(J6)を用いて、実施例4の電池(A4)と同じ条件で、電池膨れおよび高率放電性能を測定した。その結果を表25に示す。
【0163】
【表25】
【0164】
負極合剤層中におけるSBRの含有率と電池膨れとの関係を図5に示す。負極合剤層中におけるSBRの含有率と高率放電性能との関係を図6に示す。負極合剤層−負極集電体間の密着強度と電池膨れとの関係を図7に示す。
【0165】
図5〜図7から、高温放置時に膨れが1.50mm以下と小さく、かつ、高率放電性能が70%以上と優れる電池を得るためには、負極活物質に、SiとOとを含む物質(A)に炭素材料をCVDした材料を適用した場合であっても、さらに負極合剤層中におけるSBRの含有率が0.5質量%〜10.0質量%であって、かつ、負極合剤層と負極集電体との密着強度が75N/m以上であることが好ましい。
【0166】
[実施例57]
SiO粉末と天然黒鉛とを30:55の質量比で秤取して、これらをボールミル法(フリッチュ製遊星型MONOミルP−6を使用)により機械的に複合化させて材料(g1)を得た。
【0167】
この材料(g1)と炭素材料(h1)との合計質量に対して炭素材料(h1)の質量が15%となるように、材料(g1)の表面に炭素材料(h1)をCVDすることによって、材料(i1)を得た。なお、上記CVDは、トルエンを炭素源に用いて、Ar雰囲気下で1000℃の条件でおこなった。材料(c1)の代わりに材料(i1)を用いたこと以外は実施例38と同様にして、実施例57の電池(K1)を製作した。
[実施例58〜61]
材料(g1)を製造するときに秤取するSiO粉末と天然黒鉛との質量比、および、材料(i1)を製造するときにCVDする炭素材料(h1)の質量を変更したこと以外は、実施例55と同様にして実施例58〜61の電池(K2)〜(K5)を製作した。電池(K1)〜(K5)の内容を表26に示す。
【0168】
【表26】
【0169】
実施例57〜61の電池(K1)〜(K5)を用いて、実施例4の電池(A4)と同じ条件で、電池膨れおよび高率放電性能を測定した。その結果を表27に示す。
【0170】
【表27】
【0171】
電池(K1)〜(K5)は、いずれも、電池膨れが1.40mm以下と小さく、高率放電性能が80%以上と高かった。物質(A)と炭素材料(F)とが混合したものを物質(G)とし、その物質(G)の表面のすくなくとも一部を炭素材料(H)によって被覆したものを物質(I)とすると、電池(K1)〜(K5)の結果から、この物質(I)を負極活物質に適用することが好ましいことが明らかになった。
【0172】
[実施例62〜66]
負極活物質として、1.0〜20.0質量%の材料(g1)と、99.0〜80.0質量%の材料(j1)との混合物を用いたこと以外は実施例57と同様にして、実施例62〜66の電池(L1)〜(L5)を得た。電池(K1)および(L1)〜(L5)の内容を表28にまとめた。
【0173】
【表28】
【0174】
実施例62〜66の電池(L1)〜(L5)を用いて、実施例4の電池(A4)と同じ条件で、電池膨れおよび高率放電性能を測定した。その結果を表29に示す。
【0175】
【表29】
【0176】
これより、材料(g1)と材料(j1)との合計質量に対する材料(g1)の質量の割合が5〜30%である場合に、電池膨れが1.00mm以下と小さく、高率放電性能が90%以上と非常に高いことがわかった。したがって、材料(g1)と材料(j1)との合計質量に対する材料(g1)の質量の割合は5〜30%であることが好ましいことが明らかである。
【0177】
[実施例67]
負極集電体として、厚さ15μmの電解銅箔の代わりに、厚さ15μmの圧延銅箔を用いたこと以外は実施例4と同様にして、実施例67の電池(M)を作製した。電池(M)に用いた負極では、負極合剤層−集電体間の密着強度は98N/mであった。
【0178】
この電池(M)を用いて、実施例4の電池(A4)と同じ条件で、電池膨れおよび高率放電性能を測定した。その結果、電池膨れは1.33mmであり、高率放電性能は81%と良好であった。したがって、負極集電体として用いる金属箔としては、電解銅箔や圧延銅箔のいずれを用いた場合でも、優れた特性が得られることがわかった。
【0179】
【発明の効果】
本発明の非水電解質二次電池は、負極合剤層および負極集電体を備えた負極を備えており、前記負極合剤層が負極活物質および結着材を含み、前記負極活物質がSiとOとを含む物質と炭素材料とを含み、前記SiとOとを含む物質におけるSiに対するOの原子比xが0<x<2を満たし、前記結着材がSBRを含有し、前記負極合剤層と負極集電体との密着強度を75N/m以上とすることによって、珪素酸化物を含む負極を備えた非水電解質二次電池の高温放置時に生じる電池膨れを大幅に抑制し、加えて、常温における高率放電性能を従来から公知の電池と比較して同等以上とすることができた。さらに、前記負極合剤層中における結着材の含有率を0.5〜10.0質量%とすることにより、より高温放置時の膨れを抑制することができた。したがって、本発明の工業的価値はきわめて大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】負極活物質にSiO粉末(a1)と材料(j1)との混合物を用いた場合の、負極合剤層中におけるSBRの含有率と電池膨れとの関係を示す図。
【図2】負極活物質にSiO粉末(a1)と材料(j1)との混合物を用いた場合の、負極合剤層中におけるSBRの含有率と高率放電性能との関係を示す図。
【図3】負極活物質にSiO粉末(a1)と材料(j1)との混合物を用いた場合の、密着強度と電池膨れとの関係を示す図。
【図4】半値幅と電池膨れの関係を示す図。
【図5】負極活物質に材料(c4)と材料(j1)との混合物を用いた場合の、負極合剤層中におけるSBRの含有率と電池膨れとの関係を示す図。
【図6】負極活物質にSiO粉末(c4)と材料(j1)との混合物を用いた場合の、負極合剤層中におけるSBRの含有率と高率放電性能との関係を示す図。
【図7】負極活物質にSiO粉末(c4)と材料(j1)との混合物を用いた場合の、密着強度と電池膨れとの関係を示す図。
Claims (2)
- 負極合剤層と負極集電体とを備えた負極を含む非水電解質二次電池において、前記負極合剤層が負極活物質と結着材とを含み、前記負極活物質がSiとOとを含む物質と炭素材料とを含み、前記SiとOとを含む物質におけるSiに対するOの原子比xが0<x<2を満たし、前記結着材がSBRを含有し、前記負極合剤層と負極集電体との密着強度が75N/m以上であることを特徴とする非水電解質二次電池。
- 負極合剤層中における結着材の含有率が0.5〜10.0質量%であることを特徴とする請求項1記載の非水電解質二次電池。
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