JP2005023691A - 防音壁用パネル - Google Patents
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Abstract
【課題】保守の簡素化が図れる材質を用いながらも、軽量構造にて共振時のパネル振動を極力小さくできる防音効果の高い防音壁用パネルを提供する。
【解決手段】繊維強化プラスチック製の互いに平行な側面板2a、2bからなる防音壁用パネル1において、側面板2が共振する際、発生する振動モードの腹となる部位にマス3を充填することで、パネルから発生する振動加速度を低減させる。
【選択図】 図1
【解決手段】繊維強化プラスチック製の互いに平行な側面板2a、2bからなる防音壁用パネル1において、側面板2が共振する際、発生する振動モードの腹となる部位にマス3を充填することで、パネルから発生する振動加速度を低減させる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば鉄道沿線や道路に併設される防音壁の構成部品として用いられる繊維強化プラスチック製防音壁用パネルの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば鉄道や道路の平地、高架部分には、周知のように沿線地域住民への騒音を緩和する目的で主としてコンクリート製や鉄系金属製の防音壁が設置されている。これら材質のものは比較的重量物であることから、大質量による遮音原理上、鉄道車両や自動車から発生する騒音の防止や騒音の拡散に所定の効果が得られるものではあった。
【0003】
それに対して、最近では、もっと軽量な材質、例えば繊維強化プラスチックなどを用いた防音壁用パネルが採用される例が増えてきた。これら材質のものは、その遮音性については十分な事前検討と設計を必要とするものの、例えば中空構造のように構造の自由度を活かした軽量性故の取付工事の容易さや、近年問題になっているコンクリートの経年劣化、また、鉄系金属の錆による劣化の問題が無く、保守の簡素化が図れるというメリットも有り、今後も採用例が増加するものと思われる。
【0004】
しかしながら、これら軽量な材質を用いて、例えば中空構造のように構成された防音壁用パネルは、板厚が薄いことから従来材質のものに比較して剛性が低くなり、このため侵入する振動によりパネル部分が共振し、場合によっては音を発生する可能性があった。
【0005】
このような例えば石膏ボード製の平板からなり、内部構造に空間を有する防音壁用パネルの振動低減方法として、制振部材を介在させる方法、制振部材を介して振動モードの腹となる部分にマスを充填し、ダイナミックダンパーとして制振する方法などが知られている(例えば特許文献1)。
【0006】
しかし、この方法は主にある注目している固有振動数に対し、同じ固有振動数のバネ−質量系を負荷することで2つの固有振動数の連成による減衰を狙ったものである故、マス以外に適切な減衰比、バネ定数を持つ例えばウレタンフォーム製制振材のようなものを選定することが不可欠であった。また、ウレタンフォーム製などの制振材は、経年劣化があるものが多くメンテナンスが必要となってくる問題もあった。
【0007】
【特許文献1】特開平11−133977号公報(図2、請求項1)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記のような問題を解消し、保守の簡素化が図れる材質を用いながらも、軽量構造にて共振時のパネル振動を極力小さくできる防音効果の高い防音壁用パネルを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の防音壁用パネルは、少なくとも繊維強化プラスチック製の側面板からなる防音壁用パネルであって、単位面積あたり重量の大きい部分と小さい部分とを有するとともに、その重量の大きい部分が、前記パネルの振動モードの腹となる部位に位置していることを特徴とする。
【0010】
このように振動モードの腹となる部位に部分的に重量を付加することにより、全体的な重量増加を招くことなく共振を抑制することができ、パネルの軽量性メリットをいかすことができる。また、繊維強化プラスチック製パネルは、基本的に劣化や錆の発生がないので、保守の簡素化を図ることもできる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の望ましい実施の形態を図面を参照して説明する。
【0012】
図1は、本発明の一実施態様に係る防音壁用パネル1を用いた防音壁の斜視図で、防音壁を裏面から見た図である。図2は、本発明のパネルを鉄道沿線等の防音壁用パネルとして用いた断面図で、例えば上部に電車9が通過する高架橋8の側面に走路に沿って隙間なく並べられ、取り付け金具7にて固定される。
【0013】
図1において、本発明の防音壁用パネル1は、内部空間を介して互いに平行な2つの側面板2である表面2aと裏面2bとを有し、他の4面を外枠6により箱状に囲われている。また、パネル内部空間を幅方向に3分割する位置にリブ5が縦方向に固定されている。すなわち、パネル1は、中空構造になっており、表面2a、裏面2bおよびリブ5で一体成形されている。
【0014】
側面板2としては、高い強度と剛性を兼ね備えた繊維強化プラスチックにより構成される。強化繊維としては、例えばガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維等が挙げられる。また、マトリクス樹脂としては、例えばエポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂等が挙げられるが、難燃性を重視する場合には例えばフェノール樹脂等の高難燃性の樹脂を用いることもできる。強化繊維の体積含有率Vfとしては、防音壁としての強度や剛性、さらに制振重量などの観点から15〜60%が好ましく、30〜50%がより好ましい。
【0015】
リブ5としては、側面板2aおよび2bの曲げ剛性を部分的に高くするために設ける。その材質は特に限定されるものではないが、機能を十分に発揮するために側面板2a、2bと一体化されているものが好ましい。従ってリブ5の材質は、側面板2a、2bと接着等の連続的に接合できる手段によって、容易に接合できる材質であることが好ましい。なお、本実施態様においては、側面板2a、2b、およびリブ5は、同じマトリクス樹脂を用いた繊維強化プラスチック製としており、これらを一体的に成形することにより、構造的に完全に一体化されたものとしている。パネル1の具体的寸法としては、用途にもよるが、鉄道高架橋における高欄として使用する場合は、縦寸法(高さ)Hが500〜3000mm、横寸法(幅)Wは1体で最大25m位まで成形可能であるが(それ以上になると、寸法的に運搬が難しくなる。)、比較的小型のものを連接する場合は、横寸法Wが500〜2000mm、厚さTが10〜100mmの範囲内であることが、取付工事の施工性の点から好ましい。横寸法Wが比較的大きい場合には、防音壁用パネルの少なくとも一部を高架橋などのカーブに沿って湾曲した形状に形成し、防音壁として曲面部を有するものに構成することもできる。
【0016】
制振マス3としては、重量物を外部から付加する場合には、例えば金属製ブロック等を適当な取付具により固定する他、例えば、図4の断面図に示すようにマス3を側面板2aに直接固定したり、図5のように側面板2aの厚さを部分的に厚くして質量の重い部分をマス3aとして形成したり、図6のようにマス3bを密度の異なる素材を用いることにより質量の重い部分を形成する方法なども適用することができる。また、パネルの内部、外部のいずれに取り付けても良い。すなわち、側面板2に、単位面積あたり重量の大きい部分と小さい部分とを形成する。
【0017】
ところで、本発明においては、制振マス3は、側面板2の振動モードの腹となる部位に、必要十分な重量で設けることが必要であるが、そのような部位と重量は実験により求めることができる。その方法はまずパネル1を加振機に治具を介して取り付け、これに0Hz〜500Hzまで連続的に加振し、共振点の有無を加速度ピックアップで測定した出力から調べる。そして、共振発生時はその周波数で一定加振し、振動の加速度が最も大きいところを重量充填位置とする。この際、有限要素解析等により、あらかじめ共振時の振動モードを予測しておくことも有用な手段となり得る。制振用マス3の重量は、充填する重量を徐々に増加させていくことで求める。
【0018】
なお、本実施態様では、リブ5は長手方向に2本通しているが、横方向にリブを加えても構わなく、方向、数は限定するところではない。共振時はリブ5の数・位置や取付ボルト4といった側面板の面外方向の変位に制約のある部分を振動の節とし、節と節の中間点を振動の腹とする振動モードの予測ができ、制振用マス3の取付位置を決定する目安になる。また、場合によっては同じ位置を節とする高次の振動モードを生じることもあるが、鉄道高架橋の場合、列車通過時に高架橋に生じる振動は、概ね300Hz以下の周波数帯で大きな振幅を持つことが多い。従って、共振時の側面板の振動モードは比較的低次の振動モードと予測できることからも制振用マス3の位置を設計することができる。
【0019】
以上の構成からなる本実施態様に係る防音壁用パネルは、次の作用効果を有する。
【0020】
図2に示すように列車9が通過時に発生する振動が高架橋8を伝搬し、防音壁用パネル1に侵入すると、パネル1は振動によりその固有振動数において共振し、リブ5や取付部4、7といった拘束部を振動の節とする振動モードを形成するが、本発明では振動モードの腹となる部位に重量物であるマス3が固定されているので、マスが並進加速度運動をしようとしても加速度と反対方向に作用するみかけの力である慣性力が大きくなり、並進運動の変化がしにくくなる。このことにより入力振動が同じ条件では、慣性力を表す項の質量が大きくなるとそれにつれて加速度が小さくなる。したがって、共振時の出力加速度を減衰させることができ、パネル表面2aの面振動が抑制される。
【0021】
このように外部から侵入する振動によるパネルの共振を抑えることにより、パネルからの音の発生と伝播を防ぎ、軽量でありながら防音効果の高い防音壁を実現することができる。
【0022】
【実施例】
図1のパネル1において、相対する2枚の側面板2a、2bを形成する繊維強化プラスチックの強化繊維として、ガラス繊維0/90°織物を3プライを使用し、曲げ剛性を高くするためのリブ5を両パネル間を接合する形でガラス繊維0/±90°織物を用いた繊維強化プラスチックとし、また、マトリクス樹脂として不飽和ポリエステル樹脂を用いた。そしてこれらをハンドレイアップ法を用いて一体成形することにより、高さ2100mm、幅1000mm、厚さ100mmの防音壁用パネル1を得た。このとき、リブ5は長手方向に縦に2本通し、そのピッチは等間隔とした。このとき、パネル本体の重量は、50kgであった。
【0023】
こうして得たパネル1を加振機(型式:SINE VIBRATION CONTROLLER 9000、メーカ:AKASHI)に取り付け、入力加速度0.1Gで0〜500Hzに周波数を変化させた振動を入力し、側面板からの出力振動の加速度を加速度ピックアップで測定したところ、290Hz域において共振を生じた。このとき入力に対する出力のエネルギー比であるゲインの値は、最大で83.5倍であった。また、このときのパネルから500mm離れた地点での騒音を騒音計(リオン(株)製、型式NAー29E)で測定した結果、103.5dBであった。
【0024】
この防音壁用パネルに重さ500gのマス3つを、実際に測定したゲインの値が大きい部分、つまり振動モードの腹となる部分、本実施例ではパネル上端から1300mm、左端から165mm、500mm、835mmの位置3カ所にハンドレイアップ法で接着し、再度加振機に取り付け同一条件において振動を入力したところ、共振時290Hz域においてのゲイン値は最大で34.8倍と小さくなった。また、共振により発生した騒音の測定結果も、91dBとなり、12.5dBの抑制効果が得られた。
【0025】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の防音壁用パネルによれば、パネル構成材質を繊維強化プラスチック製とするとともに、単位面積あたり重量の大きい部分と小さい部分とを設け、その重量の大きい部位が振動モードの腹となるようにしたので、外部からの騒音に基づく振動侵入によるパネルの共振による音の発生を効果的に抑制することができ、軽量でありながら防音効果の高い防音壁を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施態様に係る防音壁用パネルの全体斜視図である。
【図2】図1のパネルの設置例を示す断面図である。
【図3】図1の防音壁用パネルのマス取り付け例を示す断面図である。
【図4】図1の取付態様とは異なる態様の本発明の防音壁用パネルのマス取付部の断面図である。
【図5】図4の取付態様とは異なる態様本発明の防音壁用パネルのマス取付部の断面図である。
【図6】図5の取付態様とは異なる態様の本発明の防音壁用パネルのマス取付部の断面図である。
【符号の説明】
1:防音壁用パネル
2:側面板
2a、2b:側面板
2c:マス取付用側面板
3:マス(錘取付部)
3a:マス(増厚部)
3b:マス(異素材部)
4:取付ボルト
5:リブ
6:外枠
7:取付用金具
8:高架橋
9:電車
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば鉄道沿線や道路に併設される防音壁の構成部品として用いられる繊維強化プラスチック製防音壁用パネルの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば鉄道や道路の平地、高架部分には、周知のように沿線地域住民への騒音を緩和する目的で主としてコンクリート製や鉄系金属製の防音壁が設置されている。これら材質のものは比較的重量物であることから、大質量による遮音原理上、鉄道車両や自動車から発生する騒音の防止や騒音の拡散に所定の効果が得られるものではあった。
【0003】
それに対して、最近では、もっと軽量な材質、例えば繊維強化プラスチックなどを用いた防音壁用パネルが採用される例が増えてきた。これら材質のものは、その遮音性については十分な事前検討と設計を必要とするものの、例えば中空構造のように構造の自由度を活かした軽量性故の取付工事の容易さや、近年問題になっているコンクリートの経年劣化、また、鉄系金属の錆による劣化の問題が無く、保守の簡素化が図れるというメリットも有り、今後も採用例が増加するものと思われる。
【0004】
しかしながら、これら軽量な材質を用いて、例えば中空構造のように構成された防音壁用パネルは、板厚が薄いことから従来材質のものに比較して剛性が低くなり、このため侵入する振動によりパネル部分が共振し、場合によっては音を発生する可能性があった。
【0005】
このような例えば石膏ボード製の平板からなり、内部構造に空間を有する防音壁用パネルの振動低減方法として、制振部材を介在させる方法、制振部材を介して振動モードの腹となる部分にマスを充填し、ダイナミックダンパーとして制振する方法などが知られている(例えば特許文献1)。
【0006】
しかし、この方法は主にある注目している固有振動数に対し、同じ固有振動数のバネ−質量系を負荷することで2つの固有振動数の連成による減衰を狙ったものである故、マス以外に適切な減衰比、バネ定数を持つ例えばウレタンフォーム製制振材のようなものを選定することが不可欠であった。また、ウレタンフォーム製などの制振材は、経年劣化があるものが多くメンテナンスが必要となってくる問題もあった。
【0007】
【特許文献1】特開平11−133977号公報(図2、請求項1)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記のような問題を解消し、保守の簡素化が図れる材質を用いながらも、軽量構造にて共振時のパネル振動を極力小さくできる防音効果の高い防音壁用パネルを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の防音壁用パネルは、少なくとも繊維強化プラスチック製の側面板からなる防音壁用パネルであって、単位面積あたり重量の大きい部分と小さい部分とを有するとともに、その重量の大きい部分が、前記パネルの振動モードの腹となる部位に位置していることを特徴とする。
【0010】
このように振動モードの腹となる部位に部分的に重量を付加することにより、全体的な重量増加を招くことなく共振を抑制することができ、パネルの軽量性メリットをいかすことができる。また、繊維強化プラスチック製パネルは、基本的に劣化や錆の発生がないので、保守の簡素化を図ることもできる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の望ましい実施の形態を図面を参照して説明する。
【0012】
図1は、本発明の一実施態様に係る防音壁用パネル1を用いた防音壁の斜視図で、防音壁を裏面から見た図である。図2は、本発明のパネルを鉄道沿線等の防音壁用パネルとして用いた断面図で、例えば上部に電車9が通過する高架橋8の側面に走路に沿って隙間なく並べられ、取り付け金具7にて固定される。
【0013】
図1において、本発明の防音壁用パネル1は、内部空間を介して互いに平行な2つの側面板2である表面2aと裏面2bとを有し、他の4面を外枠6により箱状に囲われている。また、パネル内部空間を幅方向に3分割する位置にリブ5が縦方向に固定されている。すなわち、パネル1は、中空構造になっており、表面2a、裏面2bおよびリブ5で一体成形されている。
【0014】
側面板2としては、高い強度と剛性を兼ね備えた繊維強化プラスチックにより構成される。強化繊維としては、例えばガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維等が挙げられる。また、マトリクス樹脂としては、例えばエポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂等が挙げられるが、難燃性を重視する場合には例えばフェノール樹脂等の高難燃性の樹脂を用いることもできる。強化繊維の体積含有率Vfとしては、防音壁としての強度や剛性、さらに制振重量などの観点から15〜60%が好ましく、30〜50%がより好ましい。
【0015】
リブ5としては、側面板2aおよび2bの曲げ剛性を部分的に高くするために設ける。その材質は特に限定されるものではないが、機能を十分に発揮するために側面板2a、2bと一体化されているものが好ましい。従ってリブ5の材質は、側面板2a、2bと接着等の連続的に接合できる手段によって、容易に接合できる材質であることが好ましい。なお、本実施態様においては、側面板2a、2b、およびリブ5は、同じマトリクス樹脂を用いた繊維強化プラスチック製としており、これらを一体的に成形することにより、構造的に完全に一体化されたものとしている。パネル1の具体的寸法としては、用途にもよるが、鉄道高架橋における高欄として使用する場合は、縦寸法(高さ)Hが500〜3000mm、横寸法(幅)Wは1体で最大25m位まで成形可能であるが(それ以上になると、寸法的に運搬が難しくなる。)、比較的小型のものを連接する場合は、横寸法Wが500〜2000mm、厚さTが10〜100mmの範囲内であることが、取付工事の施工性の点から好ましい。横寸法Wが比較的大きい場合には、防音壁用パネルの少なくとも一部を高架橋などのカーブに沿って湾曲した形状に形成し、防音壁として曲面部を有するものに構成することもできる。
【0016】
制振マス3としては、重量物を外部から付加する場合には、例えば金属製ブロック等を適当な取付具により固定する他、例えば、図4の断面図に示すようにマス3を側面板2aに直接固定したり、図5のように側面板2aの厚さを部分的に厚くして質量の重い部分をマス3aとして形成したり、図6のようにマス3bを密度の異なる素材を用いることにより質量の重い部分を形成する方法なども適用することができる。また、パネルの内部、外部のいずれに取り付けても良い。すなわち、側面板2に、単位面積あたり重量の大きい部分と小さい部分とを形成する。
【0017】
ところで、本発明においては、制振マス3は、側面板2の振動モードの腹となる部位に、必要十分な重量で設けることが必要であるが、そのような部位と重量は実験により求めることができる。その方法はまずパネル1を加振機に治具を介して取り付け、これに0Hz〜500Hzまで連続的に加振し、共振点の有無を加速度ピックアップで測定した出力から調べる。そして、共振発生時はその周波数で一定加振し、振動の加速度が最も大きいところを重量充填位置とする。この際、有限要素解析等により、あらかじめ共振時の振動モードを予測しておくことも有用な手段となり得る。制振用マス3の重量は、充填する重量を徐々に増加させていくことで求める。
【0018】
なお、本実施態様では、リブ5は長手方向に2本通しているが、横方向にリブを加えても構わなく、方向、数は限定するところではない。共振時はリブ5の数・位置や取付ボルト4といった側面板の面外方向の変位に制約のある部分を振動の節とし、節と節の中間点を振動の腹とする振動モードの予測ができ、制振用マス3の取付位置を決定する目安になる。また、場合によっては同じ位置を節とする高次の振動モードを生じることもあるが、鉄道高架橋の場合、列車通過時に高架橋に生じる振動は、概ね300Hz以下の周波数帯で大きな振幅を持つことが多い。従って、共振時の側面板の振動モードは比較的低次の振動モードと予測できることからも制振用マス3の位置を設計することができる。
【0019】
以上の構成からなる本実施態様に係る防音壁用パネルは、次の作用効果を有する。
【0020】
図2に示すように列車9が通過時に発生する振動が高架橋8を伝搬し、防音壁用パネル1に侵入すると、パネル1は振動によりその固有振動数において共振し、リブ5や取付部4、7といった拘束部を振動の節とする振動モードを形成するが、本発明では振動モードの腹となる部位に重量物であるマス3が固定されているので、マスが並進加速度運動をしようとしても加速度と反対方向に作用するみかけの力である慣性力が大きくなり、並進運動の変化がしにくくなる。このことにより入力振動が同じ条件では、慣性力を表す項の質量が大きくなるとそれにつれて加速度が小さくなる。したがって、共振時の出力加速度を減衰させることができ、パネル表面2aの面振動が抑制される。
【0021】
このように外部から侵入する振動によるパネルの共振を抑えることにより、パネルからの音の発生と伝播を防ぎ、軽量でありながら防音効果の高い防音壁を実現することができる。
【0022】
【実施例】
図1のパネル1において、相対する2枚の側面板2a、2bを形成する繊維強化プラスチックの強化繊維として、ガラス繊維0/90°織物を3プライを使用し、曲げ剛性を高くするためのリブ5を両パネル間を接合する形でガラス繊維0/±90°織物を用いた繊維強化プラスチックとし、また、マトリクス樹脂として不飽和ポリエステル樹脂を用いた。そしてこれらをハンドレイアップ法を用いて一体成形することにより、高さ2100mm、幅1000mm、厚さ100mmの防音壁用パネル1を得た。このとき、リブ5は長手方向に縦に2本通し、そのピッチは等間隔とした。このとき、パネル本体の重量は、50kgであった。
【0023】
こうして得たパネル1を加振機(型式:SINE VIBRATION CONTROLLER 9000、メーカ:AKASHI)に取り付け、入力加速度0.1Gで0〜500Hzに周波数を変化させた振動を入力し、側面板からの出力振動の加速度を加速度ピックアップで測定したところ、290Hz域において共振を生じた。このとき入力に対する出力のエネルギー比であるゲインの値は、最大で83.5倍であった。また、このときのパネルから500mm離れた地点での騒音を騒音計(リオン(株)製、型式NAー29E)で測定した結果、103.5dBであった。
【0024】
この防音壁用パネルに重さ500gのマス3つを、実際に測定したゲインの値が大きい部分、つまり振動モードの腹となる部分、本実施例ではパネル上端から1300mm、左端から165mm、500mm、835mmの位置3カ所にハンドレイアップ法で接着し、再度加振機に取り付け同一条件において振動を入力したところ、共振時290Hz域においてのゲイン値は最大で34.8倍と小さくなった。また、共振により発生した騒音の測定結果も、91dBとなり、12.5dBの抑制効果が得られた。
【0025】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の防音壁用パネルによれば、パネル構成材質を繊維強化プラスチック製とするとともに、単位面積あたり重量の大きい部分と小さい部分とを設け、その重量の大きい部位が振動モードの腹となるようにしたので、外部からの騒音に基づく振動侵入によるパネルの共振による音の発生を効果的に抑制することができ、軽量でありながら防音効果の高い防音壁を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施態様に係る防音壁用パネルの全体斜視図である。
【図2】図1のパネルの設置例を示す断面図である。
【図3】図1の防音壁用パネルのマス取り付け例を示す断面図である。
【図4】図1の取付態様とは異なる態様の本発明の防音壁用パネルのマス取付部の断面図である。
【図5】図4の取付態様とは異なる態様本発明の防音壁用パネルのマス取付部の断面図である。
【図6】図5の取付態様とは異なる態様の本発明の防音壁用パネルのマス取付部の断面図である。
【符号の説明】
1:防音壁用パネル
2:側面板
2a、2b:側面板
2c:マス取付用側面板
3:マス(錘取付部)
3a:マス(増厚部)
3b:マス(異素材部)
4:取付ボルト
5:リブ
6:外枠
7:取付用金具
8:高架橋
9:電車
Claims (6)
- 少なくとも繊維強化プラスチック製の側面板からなる防音壁用パネルであって、単位面積あたり重量の大きい部分と小さい部分とを有するとともに、その重量の大きい部分が、前記パネルの振動モードの腹となる部位に位置していることを特徴とする防音壁用パネル。
- 単位面積あたり重量の大きい部分は、他の部分に対して板厚が厚く形成されていることを特徴とする請求項1に記載の防音壁用パネル。
- 単位面積あたり重量の大きい部分は、側面板に取り付けた突起物であることを特徴とする請求項1に記載の防音壁用パネル。
- 単位面積あたり重量の大きい部分または小さい部分は、他の部分とは異なる素材が用いられているものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の防音壁用パネル。
- さらに、曲げ剛性の高い部分と低い部分とを有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の防音壁用パネル。
- 鉄道沿線または道路沿線に併設されることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の防音壁用パネル。
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| JP2003191810A JP2005023691A (ja) | 2003-07-04 | 2003-07-04 | 防音壁用パネル |
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Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007279472A (ja) * | 2006-04-10 | 2007-10-25 | Nec Access Technica Ltd | 動吸振器の原理を用いた音声出力による共振振動の低減構造及び低減方法 |
| JP2011001727A (ja) * | 2009-06-17 | 2011-01-06 | East Japan Railway Co | 壁用構造体 |
| JP2014182205A (ja) * | 2013-03-18 | 2014-09-29 | Kobe Steel Ltd | 遮音パネル構造 |
| JP2017532478A (ja) * | 2014-09-03 | 2017-11-02 | ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ | タービンシステム用の吸音処理アセンブリ |
| EP3300993A1 (en) | 2016-09-28 | 2018-04-04 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Vehicular structure |
-
2003
- 2003-07-04 JP JP2003191810A patent/JP2005023691A/ja active Pending
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