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JP2005023012A - 芳香族アミドビスカルボン酸誘導体及びその製造方法 - Google Patents

芳香族アミドビスカルボン酸誘導体及びその製造方法 Download PDF

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JP2005023012A
JP2005023012A JP2003189324A JP2003189324A JP2005023012A JP 2005023012 A JP2005023012 A JP 2005023012A JP 2003189324 A JP2003189324 A JP 2003189324A JP 2003189324 A JP2003189324 A JP 2003189324A JP 2005023012 A JP2005023012 A JP 2005023012A
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acid
bis
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phenyl
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Satoshi Kondo
聡 近藤
Hiroshi Miyata
寛 宮田
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Tosoh Corp
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Tosoh Corp
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Abstract

【課題】ブロック共重合体型熱可塑性エラストマーのハードセグメントのモノマー、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、液晶ポリマー等のモノマー、高分子化合物の添加剤としても有用な高結晶性、高融点、高反応性を有する新規の芳香族アミドビスカルボン酸誘導体を提供する。
【解決手段】下記一般式(1)で示されることを特徴とする芳香族アミドビスカルボン酸誘導体。
Figure 2005023012

(ここで、R1、R4はそれぞれ独立して水素又は炭素数1〜10の1価の炭化水素基、R2、R3はそれぞれ独立して炭素数1〜20の2価の脂肪族炭化水素基を示す。)
【選択図】なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は高結晶性、高融点、高反応性を有する新規な芳香族アミドビスカルボン酸誘導体及びその製造方法に関するものである。さらに詳しくは、ブロック共重合体型熱可塑性エラストマーのハードセグメントのモノマー、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、液晶ポリマー等のモノマー、高分子化合物の添加剤としても有用な新規の芳香族アミドビスカルボン酸誘導体及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、リサイクル性、省エネルギー性の観点から、熱可塑性エラストマーによる架橋ゴム代替が進んでいる。熱可塑性エラストマーは、ゴム弾性に富むソフトセグメントと分子鎖拘束相となるハードセグメントから構成され、ハードセグメントの種類の異なる各種熱可塑性エラストマーが開発、上市されている。なかでも、ポリアミド系、ポリエステル系熱可塑性エラストマーは耐熱性、耐油性に優れた熱可塑性エラストマーとして自動車部品、電気・電子部品、工業用部品等に幅広く用いられている。ポリアミド系、ポリエステル系熱可塑性エラストマーは、ハードセグメントに6−ナイロン、6,6−ナイロン、ポリ(ブチレンテレフタレート)等の高融点を有する高分子化合物から構成されている。しかしながら、これらは耐熱性の面で不十分であり、また、高分子化合物をハードセグメントとして用いているため比較的高硬度のものしか得られず、低硬度で耐熱性、ゴム弾性に優れた熱可塑性エラストマーを製造することは困難であった。
【0003】
上記課題を解決するものとして、高結晶性、高融点を有する芳香族オリゴマーをハードセグメントとする新しいタイプの熱可塑性エラストマーが提案されている。例えば4,4’−ジヒドロキシ−p−クォーターフェニルをハードセグメントとし、脂肪族ポリエステル鎖をソフトセグメントとする低硬度かつ耐熱性に優れた熱可塑性エラストマーが提案されている(例えば特許文献1参照。)。また、芳香族オリゴエステルアミド化合物をハードセグメントとし、ポリ(オキシアルキレングリコール)、脂肪族ポリエステル、脂肪族ポリカーボネート、脂肪族ポリエーテルカーボネート、ポリオルガノシロキサン、ポリオレフィンをソフトセグメントとする熱可塑性エラストマーが提案されている(例えば特許文献2〜6参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開平02−276817号公報
【特許文献2】
特開平06−207006号公報
【特許文献3】
特開平06−207007号公報
【特許文献4】
特開平08−134210号公報
【特許文献5】
特開平08−217875号公報
【特許文献6】
特開平08−253569号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明の目的とするところは、高耐熱性で機械特性に優れた熱可塑性エラストマーのハードセグメントのモノマー、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテル樹脂、液晶ポリマー等の高分子化合物のモノマー、あるいは高分子化合物の添加剤として有用な高結晶性、高融点で高反応性を有する新規な芳香族アミドビスカルボン酸誘導体及びその製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討した結果、新規な芳香族アミドビスカルボン酸誘導体が高耐熱性で機械特性に優れた熱可塑性エラストマーのハードセグメントのモノマーとして有用であることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
即ち、本発明は、下記一般式(1)で示されることを特徴とする芳香族アミドビスカルボン酸誘導体及びその製造方法に関するものである。
【0008】
【化6】
Figure 2005023012
(ここで、R、Rはそれぞれ独立して水素又は炭素数1〜10の1価の炭化水素基、R、Rはそれぞれ独立して炭素数1〜20の2価の脂肪族炭化水素基を示す。)
以下、本発明を詳細に説明する。
【0009】
本発明の新規な芳香族アミドビスカルボン酸誘導体は、上記一般式(1)で示される化合物である。ここで、本発明の新規な芳香族アミドビスカルボン酸誘導体を構成するR、Rはそれぞれ独立して水素又は炭素数1〜10の1価の炭化水素基である。R、Rの炭素数1〜10の1価の炭化水素基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ヘキシル基、ベンジル基、フェネチル基、フェニル基、ナフチル基等が挙げられる。
【0010】
また、本発明の新規な芳香族アミドビスカルボン酸誘導体を構成するR、Rはそれぞれ独立して炭素数1〜20の2価の脂肪族炭化水素基である。R、Rとしては、例えばメチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基等のアルキレン基;シクロヘキシル基等の脂環式アルキレン基等が挙げられる。
【0011】
本発明の新規な芳香族アミドビスカルボン酸誘導体としては、上記一般式(1)に示される化合物であれば如何なるものでもよく、例えばN,N’−ビス(2−(カルボキシメチレンオキシ)フェニル)−1,2−ベンゼンジカルボキサミド、N,N’−ビス(3−(カルボキシメチレンオキシ)フェニル)−1,2−ベンゼンジカルボキサミド、N,N’−ビス(4−(カルボキシメチレンオキシ)フェニル)−1,2−ベンゼンジカルボキサミド、N,N’−ビス(2−(カルボキシメチレンオキシ)フェニル)−1,3−ベンゼンジカルボキサミド、N,N’−ビス(3−(カルボキシメチレンオキシ)フェニル)−1,3−ベンゼンジカルボキサミド、N,N’−ビス(4−(カルボキシメチレンオキシ)フェニル)−1,3−ベンゼンジカルボキサミド、N,N’−ビス(2−(カルボキシメチレンオキシ)フェニル)−1,4−ベンゼンジカルボキサミド、N,N’−ビス(3−(カルボキシメチレンオキシ)フェニル)−1,4−ベンゼンジカルボキサミド、N,N’−ビス(4−(カルボキシメチレンオキシ)フェニル)−1,4−ベンゼンジカルボキサミド、N,N’−ビス(2−(カルボキシエチレンオキシ)フェニル)−1,2−ベンゼンジカルボキサミド、N,N’−ビス(3−(カルボキシエチレンオキシ)フェニル)−1,2−ベンゼンジカルボキサミド、N,N’−ビス(4−(カルボキシエチレンオキシ)フェニル)−1,2−ベンゼンジカルボキサミド、N,N’−ビス(2−(カルボキシエチレンオキシ)フェニル)−1,3−ベンゼンジカルボキサミド、N,N’−ビス(3−(カルボキシエチレンオキシ)フェニル)−1,3−ベンゼンジカルボキサミド、N,N’−ビス(4−(カルボキシエチレンオキシ)フェニル)−1,3−ベンゼンジカルボキサミド、N,N’−ビス(2−(カルボキシエチレンオキシ)フェニル)−1,4−ベンゼンジカルボキサミド、N,N’−ビス(3−(カルボキシエチレンオキシ)フェニル)−1,4−ベンゼンジカルボキサミド、N,N’−ビス(4−(カルボキシエチレンオキシ)フェニル)−1,4−ベンゼンジカルボキサミド、N,N’−ビス(2−(カルボキシプロピレンオキシ)フェニル)−1,2−ベンゼンジカルボキサミド、N,N’−ビス(3−(カルボキシプロピレンオキシ)フェニル)−1,2−ベンゼンジカルボキサミド、N,N’−ビス(4−(カルボキシプロピレンオキシ)フェニル)−1,2−ベンゼンジカルボキサミド、N,N’−ビス(2−(カルボキシプロピレンオキシ)フェニル)−1,3−ベンゼンジカルボキサミド、N,N’−ビス(3−(カルボキシプロピレンオキシ)フェニル)−1,3−ベンゼンジカルボキサミド、N,N’−ビス(4−(カルボキシプロピレンオキシ)フェニル)−1,3−ベンゼンジカルボキサミド、N,N’−ビス(2−(カルボキシプロピレンオキシ)フェニル)−1,4−ベンゼンジカルボキサミド、N,N’−ビス(3−(カルボキシプロピレンオキシ)フェニル)−1,4−ベンゼンジカルボキサミド、N,N’−ビス(4−(カルボキシプロピレンオキシ)フェニル)−1,4−ベンゼンジカルボキサミド、N,N’−ビス(2−(カルボキシブチレンオキシ)フェニル)−1,2−ベンゼンジカルボキサミド、N,N’−ビス(3−(カルボキシブチレンオキシ)フェニル)−1,2−ベンゼンジカルボキサミド、N,N’−ビス(4−(カルボキシブチレンオキシ)フェニル)−1,2−ベンゼンジカルボキサミド、N,N’−ビス(2−(カルボキシブチレンオキシ)フェニル)−1,3−ベンゼンジカルボキサミド、N,N’−ビス(3−(カルボキシブチレンオキシ)フェニル)−1,3−ベンゼンジカルボキサミド、N,N’−ビス(4−(カルボキシブチレンオキシ)フェニル)−1,3−ベンゼンジカルボキサミド、N,N’−ビス(2−(カルボキシブチレンオキシ)フェニル)−1,4−ベンゼンジカルボキサミド、N,N’−ビス(3−(カルボキシブチレンオキシ)フェニル)−1,4−ベンゼンジカルボキサミド、N,N’−ビス(4−(カルボキシブチレンオキシ)フェニル)−1,4−ベンゼンジカルボキサミド、N,N’−ビス(2−(メトキシカルボニルメチレンオキシ)フェニル)−1,2−ベンゼンジカルボキサミド、N,N’−ビス(3−(メトキシカルボニルメチレンオキシ)フェニル)−1,2−ベンゼンジカルボキサミド、N,N’−ビス(4−(メトキシカルボニルメチレンオキシ)フェニル)−1,2−ベンゼンジカルボキサミド、N,N’−ビス(2−(メトキシカルボニルメチレンオキシ)フェニル)−1,3−ベンゼンジカルボキサミド、N,N’−ビス(3−(メトキシカルボニルメチレンオキシ)フェニル)−1,3−ベンゼンジカルボキサミド、N,N’−ビス(4−(メトキシカルボニルメチレンオキシ)フェニル)−1,3−ベンゼンジカルボキサミド、N,N’−ビス(2−(メトキシカルボニルメチレンオキシ)フェニル)−1,4−ベンゼンジカルボキサミド、N,N’−ビス(3−(メトキシカルボニルメチレンオキシ)フェニル)−1,4−ベンゼンジカルボキサミド、N,N’−ビス(4−(メトキシカルボニルメチレンオキシ)フェニル)−1,4−ベンゼンジカルボキサミド、N,N’−ビス(2−(エトキシカルボニルメチレンオキシ)フェニル)−1,2−ベンゼンジカルボキサミド、N,N’−ビス(3−(エトキシカルボニルメチレンオキシ)フェニル)−1,2−ベンゼンジカルボキサミド、N,N’−ビス(4−(エトキシカルボニルメチレンオキシ)フェニル)−1,2−ベンゼンジカルボキサミド、N,N’−ビス(2−(エトキシカルボニルメチレンオキシ)フェニル)−1,3−ベンゼンジカルボキサミド、N,N’−ビス(3−(エトキシカルボニルメチレンオキシ)フェニル)−1,3−ベンゼンジカルボキサミド、N,N’−ビス(4−(エトキシカルボニルメチレンオキシ)フェニル)−1,3−ベンゼンジカルボキサミド、N,N’−ビス(2−(エトキシカルボニルメチレンオキシ)フェニル)−1,4−ベンゼンジカルボキサミド、N,N’−ビス(3−(エトキシカルボニルメチレンオキシ)フェニル)−1,4−ベンゼンジカルボキサミド、N,N’−ビス(4−(エトキシカルボニルメチレンオキシ)フェニル)−1,4−ベンゼンジカルボキサミド、N,N’−ビス(2−(メトキシカルボニルエチレンオキシ)フェニル)−1,2−ベンゼンジカルボキサミド、N,N’−ビス(3−(メトキシカルボニルエチレンオキシ)フェニル)−1,2−ベンゼンジカルボキサミド、N,N’−ビス(4−(メトキシカルボニルエチレンオキシ)フェニル)−1,2−ベンゼンジカルボキサミド、N,N’−ビス(2−(メトキシカルボニルエチレンオキシ)フェニル)−1,3−ベンゼンジカルボキサミド、N,N’−ビス(3−(メトキシカルボニルエチレンオキシ)フェニル)−1,3−ベンゼンジカルボキサミド、N,N’−ビス(4−(メトキシカルボニルエチレンオキシ)フェニル)−1,3−ベンゼンジカルボキサミド、N,N’−ビス(2−(メトキシカルボニルエチレンオキシ)フェニル)−1,4−ベンゼンジカルボキサミド、N,N’−ビス(3−(メトキシカルボニルエチレンオキシ)フェニル)−1,4−ベンゼンジカルボキサミド、N,N’−ビス(4−(メトキシカルボニルエチレンオキシ)フェニル)−1,4−ベンゼンジカルボキサミド等が挙げられ、その中でも特に高耐熱性、機械特性に優れる熱可塑性エラストマーのハードセグメントを構成するモノマーとして有用な新規芳香族アミドビスカルボン酸誘導体であることから、N,N’−ビス(4−(カルボキシメチレンオキシ)フェニル)−1,4−ベンゼンジカルボキサミド、N,N’−ビス(4−(メトキシカルボニルメチレンオキシ)フェニル)−1,4−ベンゼンジカルボキサミド、N,N’− ビス(4−(メトキシカルボニルメチレンオキシ)フェニル)−1,3−ベンゼンジカルボキサミド、N,N’− ビス(3−(メトキシカルボニルメチレンオキシ)フェニル)−1,4−ベンゼンジカルボキサミドが好ましい。
【0012】
本発明の新規な芳香族アミドビスカルボン酸誘導体の製造方法としては、上記一般式(1)で示される化合物が得られる限りにおいて如何なる製造方法を用いてもよく、例えば以下の2つの方法により製造することが可能である。
【0013】
第1法;下記一般式(2)で示されるアミノフェノキシカルボン酸誘導体及び下記一般式(3)で示される芳香族ジカルボン酸ジクロライドを、必要に応じて酸捕捉剤の存在下、有機溶媒中で反応する芳香族アミドビスカルボン酸誘導体の製造方法。
【0014】
【化7】
Figure 2005023012
(ここで、Rは炭素数1〜20の2価の脂肪族炭化水素基、Rは水素又は炭素数1〜10の1価の炭化水素基、nは0または1の整数を示す。)
【0015】
【化8】
Figure 2005023012
第2法;下記一般式(4)で示される芳香族アミドビスヒドロキシ化合物及び下記一般式(5)で示されるハロゲン化カルボン酸誘導体を、塩基存在下で反応する芳香族アミドビスカルボン酸誘導体の製造方法。
【0016】
【化9】
Figure 2005023012
【化10】
Figure 2005023012
(ここで、Xはハロゲン原子、Rは炭素数1〜20の2価の脂肪族炭化水素基、Rは水素又は炭素数1〜10の1価の炭化水素基を示す。)
本発明の新規な芳香族アミドビスカルボン酸誘導体を製造する好ましい態様としての第1法の製造方法は、一般式(2)で示されるアミノフェノキシカルボン酸誘導体及び一般式(3)で示される芳香族ジカルボン酸ジクロライドを、必要に応じて酸捕捉剤の存在下、有機溶媒中で反応する製造方法である。
【0017】
ここで、一般式(2)で表されるアミノフェノキシカルボン酸誘導体は、例えばアミノフェノール化合物とベンズアルデヒドとを反応し、ベンチリデン化合物とした後に、炭素数1〜20の2価の脂肪族炭化水素基を有するハロゲン化カルボン酸誘導体を反応し、次いで鉱酸で分解することにより合成することが可能である。また、一般式(2)のRは炭素数1〜20の2価の脂肪族炭化水素基、Rは水素又は炭素数1〜10の1価の炭化水素基、nは0または1の整数を示す。そして、Rとしては、例えばメチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基等のアルキレン基;シクロヘキシル基等の脂環式アルキレン基等が挙げられ、Rの炭素数1〜10の1価の炭化水素基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ヘキシル基、ベンジル基、フェネチル基、フェニル基、ナフチル基等が挙げられる。
【0018】
該アミノフェノキシカルボン酸誘導体としては、例えば2−アミノフェノキシ酢酸、3−アミノフェノキシ酢酸、4−アミノフェノキシ酢酸等のアミノフェノキシ酢酸類;2−(o−アミノフェノキシ)プロピオン酸、2−(m−アミノフェノキシ)プロピオン酸、2−(p−アミノフェノキシ)プロピオン酸、3−(o−アミノフェノキシ)プロピオン酸、3−(m−アミノフェノキシ)プロピオン酸、3−(p−アミノフェノキシ)プロピオン酸等のアミノフェノキシプロピオン酸類;4−(o−アミノフェノキシ)酪酸、4−(m−アミノフェノキシ)酪酸、4−(p−アミノフェノキシ)酪酸等のアミノフェノキシ酪酸類;5−(o−アミノフェノキシ)吉草酸、5−(m−アミノフェノキシ)吉草酸、5−(p−アミノフェノキシ)吉草酸等のアミノフェノキシ吉草酸類;6−(o−アミノフェノキシ)カプロン酸、6−(m−アミノフェノキシ)カプロン酸、6−(p−アミノフェノキシ)カプロン酸等のアミノフェノキシカプロン酸類;8−(o−アミノフェノキシ)カプリル酸、8−(m−アミノフェノキシ)カプリル酸、8−(p−アミノフェノキシ)カプリル酸等のアミノフェノキシカプリル酸類;10−(o−アミノフェノキシ)カプリン酸、10−(m−アミノフェノキシ)カプリン酸、10−(p−アミノフェノキシ)カプリン酸等のアミノフェノキシカプリン酸類;12−(o−アミノフェノキシ)ラウリン酸、12−(m−アミノフェノキシ)ラウリン酸、12−(p−アミノフェノキシ)ラウリン酸等のアミノフェノキシラウリン酸類;17−(o−アミノフェノキシ)ステアリン酸、17−(m−アミノフェノキシ)ステアリン酸、17−(p−アミノフェノキシ)ステアリン酸等のアミノフェノキシステアリン酸類;4−(o−アミノフェノキシ)シクロヘキサンカルボン酸、4−(m−アミノフェノキシ)シクロヘキサンカルボン酸、4−(p−アミノフェノキシ)シクロヘキサンカルボン酸等のアミノフェノキシシクロヘキサンカルボン酸類;これらのメチルエステル、エチルエステル、イソプロピルエステル、ブチルエステル、フェニルエステル、ベンジルエステル等のカルボン酸エステル類;これらの塩酸塩類、等が挙げられ、なかでも特に入手が容易で安価な原料から合成が可能であることから2−アミノフェノキシ酢酸、3−アミノフェノキシ酢酸、4−アミノフェノキシ酢酸、2−アミノフェノキシ酢酸メチルエステル、3−アミノフェノキシ酢酸メチルエステル、4−アミノフェノキシ酢酸メチルエステル、2−アミノフェノキシ酢酸エチルエステル、3−アミノフェノキシ酢酸エチルエステル、4−アミノフェノキシ酢酸エチルエステル、2−アミノフェノキシ酢酸塩酸塩、3−アミノフェノキシ酢酸塩酸塩、4−アミノフェノキシ酢酸塩酸塩、2−アミノフェノキシ酢酸メチルエステル塩酸塩、3−アミノフェノキシ酢酸メチルエステル塩酸塩、4−アミノフェノキシ酢酸メチルエステル塩酸塩、2−アミノフェノキシ酢酸エチルエステル塩酸塩、3−アミノフェノキシ酢酸エチルエステル塩酸塩、4−アミノフェノキシ酢酸エチルエステル塩酸塩が好ましい。
【0019】
また、一般式(3)で表される芳香族ジカルボン酸ジクロライドとしては、例えばフタル酸ジクロライド、イソフタル酸ジクロライド、テレフタル酸ジクロライドが挙げられ、なかでも高結晶性、高融点の芳香族アミドビスカルボン酸誘導体が得られることからイソフタル酸ジクロライド、テレフタル酸ジクロライドが好ましい。
【0020】
有機溶媒としては、例えばジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルホルムアミド、N−メチルアセトアミド、ホルムアミド、アセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルプロピオン酸アミド、N,N−ジエチルプロピオン酸アミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、テトラメチルホスホルトリアミド、ヘキサメチルホスホルアミド、スルホラン、N−メチルカプロラクタム、ジフェニルスルホン、ジフェニルエーテル、ベンゼン、トルエン、キシレン、テトラヒドロフラン、ジオキサン等が挙げられ、これら有機溶媒は単独又は二種以上の有機溶媒を併用してもよく、そのなかでも、特にN−メチル−2−ピロリドンが好ましく用いられる。
【0021】
必要に応じて用いてもよい酸捕捉剤としては、例えばピリジン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン等が挙げられる。該酸捕捉剤の添加量としては、アミノフェノキシカルボン酸誘導体に対して等モル量〜2倍モル量を用いることが好ましく、特に等モル量〜1.5倍モル量の範囲で用いることが好ましい。
【0022】
本発明の芳香族アミドビスカルボン酸誘導体を製造する際のアミノフェノキシカルボン酸誘導体、芳香族ジカルボン酸ジクロライド及び有機溶媒、必要に応じて用いられる酸捕捉剤の添加順序に特に制限はなく、例えばアミノフェノキシカルボン酸誘導体−有機溶媒の溶液に芳香族ジカルボン酸ジクロライド−有機溶媒の溶液を添加する方法、芳香族ジカルボン酸ジクロライド−有機溶媒の溶液にアミノフェノキシカルボン酸誘導体−有機溶媒の溶液を添加する方法、それらを同時に加える方法、また、アミノフェノキシカルボン酸誘導体、芳香族ジカルボン酸ジクロライドを固形物のまま有機溶媒等に加える方法、等が挙げられ、なかでも、アミノフェノキシカルボン酸誘導体−有機溶媒の溶液に芳香族ジカルボン酸ジクロライド−有機溶媒の溶液を滴下することが好ましい。また、酸捕捉剤を用いる場合、その添加時期に制限はなく、なかでも、アミノフェノキシカルボン酸誘導体−有機溶媒の溶液に添加し、これに芳香族ジカルボン酸ジクロライド−有機溶媒の溶液を滴下することが好ましい。また、芳香族ジカルボン酸ジクロライド−有機溶媒の溶液をアミノフェノキシカルボン酸誘導体−有機溶媒の溶液に加える場合、またはアミノフェノキシカルボン酸誘導体−有機溶媒の溶液を芳香族ジカルボン酸ジクロライド−有機溶媒の溶液に加える場合の滴下時間に制限はなく、1分間〜1時間が好ましく、反応時間としては10分間〜10時間が好ましく、特に30分間〜5時間であることが好ましい。
【0023】
また、芳香族ジカルボン酸ジクロライドに対するアミノフェノキシカルボン酸誘導体の仕込み比としては、本発明の新規な芳香族アミドビスカルボン酸誘導体が得られる限りにおいて制限はなく、その中でもより効率的に新規な芳香族アミドビスカルボン酸誘導体が得られることから2〜3倍モル量であることが好ましく、特に2〜2.5倍モル量であることが好ましい。
【0024】
本発明の新規な芳香族アミドビスカルボン酸誘導体を製造する好ましい態様としての第2法の製造方法は、一般式(4)で示される芳香族アミドビスヒドロキシ化合物及び一般式(5)で示されるハロゲン化カルボン酸誘導体を、塩基存在下で反応する新規な芳香族アミドビスカルボン酸誘導体の製造方法である。
【0025】
ここで、一般式(4)で示される芳香族アミドビスヒドロキシ化合物は、例えば特開平02−282375号公報、特開平09−254540号公報、等に記載の方法により得ることができ、該芳香族アミドビスヒドロキシ化合物としては、例えばN,N’−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−1,2−ベンゼンジカルボキサミド、N,N’−ビス(3−ヒドロキシフェニル)−1,2−ベンゼンジカルボキサミド、N,N’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,2−ベンゼンジカルボキサミド、N,N’−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−1,3−ベンゼンジカルボキサミド、N,N’−ビス(3−ヒドロキシフェニル)−1,3−ベンゼンジカルボキサミド、N,N’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,3−ベンゼンジカルボキサミド、N,N’−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−1,4−ベンゼンジカルボキサミド、N,N’−ビス(3−ヒドロキシフェニル)−1,4−ベンゼンジカルボキサミド、N,N’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,4−ベンゼンジカルボキサミド等が挙げられ、なかでも、高融点を有する芳香族アミドビスカルボン酸誘導体が得られることからN,N’−ビス(3−ヒドロキシフェニル)−1,4−ベンゼンジカルボキサミド、N,N’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,4−ベンゼンジカルボキサミド、N,N’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,3−ベンゼンジカルボキサミドが好ましく、特にN,N’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,4−ベンゼンジカルボキサミドが好ましい。
【0026】
また、ハロゲン化カルボン酸誘導体は、一般式(5)で示されるものであり、Xはハロゲン原子、Rは炭素数1〜20の2価の脂肪族炭化水素基、Rは水素又は炭素数1〜10の1価の炭化水素基を示す。ここで、Xとしては、例えば塩素、臭素、沃素等のハロゲン原子を挙げることができ、Rとしては、例えばメチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基等のアルキレン基;シクロヘキシル基等の脂環式アルキレン基等が挙げられ、Rの炭素数1〜10の1価の炭化水素基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ヘキシル基、ベンジル基、フェネチル基、フェニル基、ナフチル基等が挙げられる。
【0027】
該ハロゲン化カルボン酸誘導体としては、例えばモノクロロ酢酸;2−クロロプロピオン酸、3−クロロプロピオン酸等のクロロプロピオン酸類;2−クロロ酪酸、3−クロロ酪酸、4−クロロ酪酸等のクロロ酪酸類;2−クロロ吉草酸、3−クロロ吉草酸、4−クロロ吉草酸、5−クロロ吉草酸等のクロロ吉草酸類;2−クロロカプロン酸、3−クロロカプロン酸、4−クロロカプロン酸、5−クロロカプロン酸、6−クロロカプロン酸等のクロロカプロン酸類;2−クロロカプリル酸、3−クロロカプリル酸、4−クロロカプリル酸、5−クロロカプリル酸、6−クロロカプリル酸、7−クロロカプリル酸、8−クロロカプリル酸等のクロロカプリル酸類;12−クロロラウリン酸、17−クロロステアリン酸等のクロロ化脂肪族カルボン酸,モノブロモ酢酸;2−ブロモプロピオン酸、3−ブロモプロピオン酸等のブロモプロピオン酸類;2−ブロモ酪酸、3−ブロモ酪酸、4−ブロモ酪酸等のブロモ酪酸類;2−ブロモ吉草酸、3−ブロモ吉草酸、4−ブロモ吉草酸、5−ブロモ吉草酸等のブロモ吉草酸類;2−ブロモカプロン酸、3−ブロモカプロン酸、4−ブロモカプロン酸、5−ブロモカプロン酸、6−ブロモカプロン酸等のブロモカプロン酸類;2−ブロモカプリル酸、3−ブロモカプリル酸、4−ブロモカプリル酸、5−ブロモカプリル酸、6−ブロモカプリル酸、7−ブロモカプリル酸、8−ブロモカプリル酸等のブロモカプリル酸類;12−ブロモラウリン酸、17−ブロモステアリン酸等のブロモ化脂肪族カルボン酸,モノヨード酢酸;2−ヨードプロピオン酸、3−ヨードプロピオン酸等のヨードプロピオン酸類;2−ヨード酪酸、3−ヨード酪酸、4−ヨード酪酸等のヨード酪酸類;2−ヨード吉草酸、3−ヨード吉草酸、4−ヨード吉草酸、5−ヨード吉草酸等のヨード吉草酸類;2−ヨードカプロン酸、3−ヨードカプロン酸、4−ヨードカプロン酸、5−ヨードカプロン酸、6−ヨードカプロン酸等のヨードカプロン酸類;2−ヨードカプリル酸、3−ヨードカプリル酸、4−ヨードカプリル酸、5−ヨードカプリル酸、6−ヨードカプリル酸、7−ヨードカプリル酸、8−ヨードカプリル酸等のヨードカプリル酸類;12−ヨードラウリン酸、17−ヨードステアリン酸等のヨード化脂肪族カルボン酸,および、これらのメチルエステル、エチルエステル、イソプロピルエステル、ブチルエステル、フェニルエステル、ベンジルエステル等のカルボン酸エステル類が挙げられ、なかでも、入手が容易で安価なクロロ酢酸、クロロ酢酸メチルが好ましい。また、該ハロゲン化カルボン酸誘導体は単独又は2種以上併用してもよい。
【0028】
塩基としては特に制限はなく、例えばアルカリ金属、アルカリ金属水素化物、アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属アルコキシド、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ土類金属、アルカリ土類金属水素化物、アルカリ土類金属水酸化物、アルカリ土類金属アルコキシド、アルカリ土類金属炭酸塩、等が用いられ、詳細には、例えば金属ナトリウム、金属カリウム、水素化ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムメトキシド、カリウムメトキシド、ナトリウムt−ブトキシド、カリウムt−ブトキシド、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等が挙げられる。なかでも、高活性フェノキシドの生成が容易な水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムが好ましい。
【0029】
また、反応溶媒として水又は有機溶媒を用いることが可能であり、有機溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルホルムアミド、N−メチルアセトアミド、ホルムアミド、アセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルプロピオン酸アミド、N,N−ジエチルプロピオン酸アミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、テトラメチルホスホルトリアミド、ヘキサメチルホスホルアミド、スルホラン、N−メチルカプロラクタム、ジフェニルスルホン、ジフェニルエーテル等が挙げられ、該有機溶媒は単独又は二種以上を併用してもよい。また、水と有機溶媒の混合溶媒であってもよい。
【0030】
また、この際の反応としては、芳香族アミドビスヒドロキシ化合物に対してハロゲン化カルボン酸誘導体を2倍モル量から過剰量、好ましくは2〜3倍モル量を用いることが好ましい。反応温度は0〜150℃とすることが好ましく、特に20〜100℃とすることが好ましい。反応時間は30分間〜24時間が好ましく、特に1〜12時間であることが好ましい。
【0031】
これらの反応により、一般式(1)で示される芳香族アミドビスカルボン酸誘導体を得ることができる。さらに適当な溶媒を用いて再結晶に処することにより、高純度の芳香族アミドビスカルボン酸誘導体を得ることも可能である。
【0032】
本発明の新規な芳香族アミドビスカルボン酸誘導体は、高融点、高反応性を示す高結晶性化合物である。該化合物は耐熱性、耐油性、機械特性に優れた熱可塑性エラストマーのハードセグメントのモノマー、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテル樹脂、液晶ポリマー等のモノマー、高分子化合物の添加剤として使用することができる。
【0033】
【実施例】
以下に本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0034】
なお、実施例により得られた芳香族アミドビスカルボン酸誘導体の分析、評価に用いた分析機器、方法を以下に示す。
【0035】
〜化合物の同定〜
得られた化合物の同定は、核磁気共鳴測定装置(日本電子製、商品名JNM−270GSX)により、溶媒として重水素化ジメチルスルホキシドを用い、室温で測定したH−NMRスペクトルにより行った。
【0036】
〜化合物の融点、分解温度の測定〜
熱天秤(セイコー電子工業製、商品名TG−DTA200)を用い、昇温速度20℃/分で測定を行った。
【0037】
合成例1(ベンチリデン化合物の調製)
窒素導入管、温度計、目盛付きDean−Stark装置および攪拌翼を備えた1リットルの4つ口フラスコに、4−アミノフェノール109.13g(1.0mol)、ベンズアルデヒド106.12g(1.0mol)及びトルエン500mlを仕込み、窒素雰囲気下、1時間還流して生成する水を共沸脱水しながら反応を行った。反応混合物を冷却後、吸引濾過した。得られた固体をトルエン500mlで攪拌洗浄し、吸引ろ過により黄土色固体を得た。80℃で減圧乾燥することによりベンチリデン化合物195.75g(収率99.3%)を得た。
【0038】
H−NMRにより、下記の構造式を有するベンチリデン化合物であることを確認した。このベンチリデン化合物を化合物(a)とする。
【0039】
【化11】
Figure 2005023012
合成例2(アミノフェノキシカルボン酸誘導体の調製)
温度計、リービッヒ冷却器および攪拌翼を備えた1リットルの4つ口フラスコに、水酸化ナトリウム100g(2.5mol)、純水500ml、化合物(a)98.61g(0.5mol)及びクロロ酢酸94.50g(1.0mol)を加え1時間還流し反応を行った。冷却後、生成した固体を吸引濾過により分取し、純水700mlで加熱溶解させた。そこへ塩酸30mlを徐々に加えた。塩化メチレン200mlで抽出洗浄を3回行い、水相から水を減圧留去し、固体を得た。アセトン500mlで洗浄後、吸引濾過した。80℃で減圧乾燥を行い、アミノフェノキシカルボン酸誘導体26.12g(収率25.7%)を得た。
【0040】
H−NMRによりアミノフェノキシカルボン酸誘導体が下記の構造式を有する4−アミノフェノキシ酢酸塩酸塩であることを確認した。該4−アミノフェノキシ酢酸塩酸塩を化合物(b)とする。
【0041】
【化12】
Figure 2005023012
合成例3(芳香族アミドビスヒドロキシ化合物の調製)
窒素導入管、温度計、蒸留塔および攪拌翼を備えた500mlの4つ口フラスコに、4−アミノフェノール65.48g(0.60mol)、N−メチル−2−ピロリドン(以下、NMPと記す。)200mlを加え、50℃に加熱し均一溶液を得た。別途、窒素導入管を備えた250ml滴下ロートに、テレフタル酸ジクロライド60.91g(0.30mol)、NMP200mlを加え、撹拌して均一溶液とし、この溶液を先の溶液中に1時間かけて滴下した。さらに60℃で2時間反応させた後、析出した固体を吸引ろ過により回収した。得られた固体をNMPにより再結晶を行い、芳香族アミドビスヒドロキシ化合物93.95g(収率89.9%)を得た。
【0042】
H−NMRにより得られた芳香族アミドビスヒドロキシ化合物が下記の構造式を有することを確認した。該芳香族アミドビスヒドロキシ化合物を化合物(c)とする。
【0043】
【化13】
Figure 2005023012
合成例4(芳香族アミドビスヒドロキシ化合物の調製)
窒素導入管、温度計、蒸留塔および攪拌翼を備えた500mlの4つ口フラスコに、3−アミノフェノール54.57g(0.50mol)、NMP200mlを加え、50℃に加熱し均一溶液を得た。別途に、窒素導入管を備えた250ml滴下ロートに、テレフタル酸ジクロライド50.76g(0.25mol)、NMP200mlを加え、撹拌して均一溶液とし、この溶液を先の溶液中に1時間かけて滴下した。さらに50℃で2時間反応させた後、析出した固体を吸引ろ過により回収した。得られた固体をNMPにより再結晶を行い、芳香族アミドビスヒドロキシ化合物69.88g(収率80.2%)を得た。
【0044】
H−NMRにより得られた芳香族アミドビスヒドロキシ化合物が下記の構造式を有することを確認した。該芳香族アミドビスヒドロキシ化合物を化合物(d)とする。
【0045】
【化14】
Figure 2005023012
合成例5(芳香族アミドビスヒドロキシ化合物の調製)
窒素導入管、温度計、蒸留塔および攪拌翼を備えた500mlの4つ口フラスコに、4−アミノフェノール54.57g(0.50mol)、NMP250mlを加え、50℃に加熱し均一溶液を得た。別途、窒素導入管を備えた250ml滴下ロートに、イソフタル酸ジクロライド50.76g(0.25mol)、NMP160mlを加え、撹拌して均一溶液とし、この溶液を先の溶液中に1時間かけて滴下した。さらに50℃で1時間反応させた後、反応溶液を純水4リットルに投入し、析出した固体を吸引ろ過により回収した。得られた固体をNMP/トルエン混合溶媒により再結晶を行い、芳香族アミドビスヒドロキシ化合物64.88g(収率61.6%)を得た。
【0046】
H−NMRにより得られた芳香族アミドビスヒドロキシ化合物が下記の構造式を有することを確認した。該芳香族アミドビスヒドロキシ化合物を化合物(e)とする。
【0047】
【化15】
Figure 2005023012
実施例1
窒素導入管、温度計、リービッヒ冷却管および攪拌子を備えた200mlの2つ口フラスコに、化合物(b)8.14g(40mmol)、NMP40ml、ピリジン3.2ml(40mmol)を加え,50℃に加熱した。別途、窒素導入管を備えた100ml滴下ロートに、テレフタル酸ジクロライド4.06g(20mmol)とNMP20mlを加え撹拌した均一溶液を注ぎ、この溶液を先の溶液中に10分間かけて滴下した。さらに60℃で2時間反応させた後、反応溶液をメタノール1リットルに投入し、析出した固体を吸引ろ過によりを回収した。得られた固体をNMP/トルエン混合溶媒により再結晶を行い、芳香族アミドビスカルボン酸誘導体3.73g(収率40.2%)を得た。
【0048】
得られた芳香族アミドビスカルボン酸誘導体のH−NMRスペクトルを図1に示す。該芳香族アミドビスカルボン酸誘導体は下記の構造式を有するものであり、N,N’−ビス(4−(カルボキシメチレンオキシ)フェニル)−1,4−ベンゼンジカルボキサミドであることを確認した。また、融点450℃であった。
【0049】
【化16】
Figure 2005023012
実施例2
窒素導入管、温度計、リービッヒ冷却管および攪拌子を備えた200ml二つ口フラスコに、水酸化ナトリウム3.20g(80mmol)と純水100mlを加えて溶解させた。そこへ、化合物(c)6.97g(20mmol)、クロロ酢酸3.78g(40mmol)を加え3時間還流した。反応混合物を冷却後、得られたスラリーを純水1リットルに投入し、塩酸を加えてpH1とした。吸引ろ過により固体を回収した。得られた固体をNMP/トルエン混合溶媒により再結晶を行い、芳香族アミドビスカルボン酸誘導体(収率79.8%)を得た。
【0050】
得られた芳香族アミドビスカルボン酸誘導体は、H−NMRスペクトルによりN,N’−ビス(4−(カルボキシメチレンオキシ)フェニル)−1,4−ベンゼンジカルボキサミドであることを確認した。
【0051】
実施例3
300mlフラスコに、水酸化ナトリウム3.20g(80mmol)とメタノール40mlを加えて溶解させた。そこへ、化合物(c)13.93g(40mmol)を加え、室温で1時間攪拌した。この反応溶液をロータリーエバポレーターで濃縮し、次いで真空ポンプで減圧乾燥した。得られたオレンジ色の粉末を窒素導入管、温度計、リービッヒ冷却管および攪拌子を備えた300ml二つ口フラスコに移し、N,N−ジメチルホルムアミド(以下、DMFと記す。)200mlを加えた。そこへクロロ酢酸メチル10.42g(96mmol)を加え、80℃に加熱した。3時間反応後、反応溶液を冷却し、ロータリーエバポレーターで反応溶液を濃縮した。熱水500mlを加えて洗浄後、吸引ろ過により固体を回収した。得られた固体をジメチルスルホキシドにより再結晶を行い、芳香族アミドビスカルボン酸誘導体15.17g(収率77.0%)を得た。
【0052】
得られた芳香族アミドビスカルボン酸誘導体のH−NMRスペクトルを図2に示す。該芳香族アミドビスカルボン酸誘導体は下記の構造式を有するものであり、N,N’−ビス(4−(メトキシカルボニルメチレンオキシ)フェニル)−1,4−ベンゼンジカルボキサミドであることを確認した。また、融点306℃、分解温度378℃であった。
【0053】
【化17】
Figure 2005023012
実施例4
300mlフラスコに、水酸化ナトリウム3.20g(80mmol)とメタノール40mlを加えて溶解させた。そこへ、化合物(d)13.93g(40mmol)を加え、室温で1時間攪拌した。この反応溶液をロータリーエバポレーターで濃縮し、次いで真空ポンプで減圧乾燥した。得られた黄色の粉末を窒素導入管、温度計、リービッヒ冷却管および攪拌子を備えた300ml二つ口フラスコに移し、DMF200mlを加えた。そこへクロロ酢酸メチル10.42g(96mmol)を加え、80℃に加熱した。3時間反応後、反応溶液を冷却し、ロータリーエバポレーターで反応溶液を濃縮した。熱水500mlを加えて洗浄後、吸引ろ過により固体を回収した。得られた固体をジメチルスルホキシドにより再結晶を行い、芳香族アミドビスカルボン酸誘導体16.11g(収率81.8%)を得た。
【0054】
得られた芳香族アミドビスカルボン酸誘導体のH−NMRスペクトルを図3に示す。該芳香族アミドビスカルボン酸誘導体は下記の構造式を有するものであり、N,N’−ビス(3−(メトキシカルボニルメチレンオキシ)フェニル)−1,4−ベンゼンジカルボキサミドであることを確認した。また、融点237℃、分解温度389℃であった。
【0055】
【化18】
Figure 2005023012
実施例5
300mlフラスコに、水酸化ナトリウム3.20g(80mmol)とメタノール40mlを加えて溶解させた。そこへ化合物(e)13.93g(40mmol)を加え、室温で1時間攪拌した。この反応溶液をロータリーエバポレーターで濃縮し、次いで真空ポンプで減圧乾燥した。得られた茶色の粉末を窒素導入管、温度計、リービッヒ冷却管および攪拌子を備えた300ml二つ口フラスコに移し、DMF200mlを加えた。そこへクロロ酢酸メチル10.42g(96mmol)を加え、80℃に加熱した。3時間反応後、反応溶液を冷却し、ロータリーエバポレーターで反応溶液を濃縮した。熱水500mlを加えて洗浄後、吸引ろ過により固体を回収した。得られた固体をジメチルスルホキシドにより再結晶を行い、芳香族アミドビスカルボン酸誘導体12.07g(収率61.3%)を得た。
【0056】
得られた芳香族アミドビスカルボン酸誘導体のH−NMRスペクトルを図4に示す。該芳香族アミドビスカルボン酸誘導体は下記の構造式を有するものであり、N,N’−ビス(4−(メトキシカルボニルメチレンオキシ)フェニル)−1,3−ベンゼンジカルボキサミドであることを確認した。また、融点256℃、分解温度378℃であった。
【0057】
【化19】
Figure 2005023012
【発明の効果】
本発明により高結晶性、高融点の新規な芳香族アミドビスカルボン酸誘導体を得ることができ、該芳香族アミドビスカルボン酸誘導体は、耐熱性、耐油性、機械特性に優れた熱可塑性エラストマーのハードセグメントのモノマー、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテル樹脂、液晶ポリマー等のモノマー、高分子化合物の添加剤として有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】;実施例1で得られた芳香族アミドビスカルボン酸誘導体のH−NMRスペクトルを示す図である。
【図2】;実施例3で得られた芳香族アミドビスカルボン酸メチルエステル誘導体のH−NMRスペクトルを示す図である。
【図3】;実施例4で得られた芳香族アミドビスカルボン酸メチルエステル誘導体のH−NMRスペクトルを示す図である。
【図4】;実施例5で得られた芳香族アミドビスカルボン酸メチルエステル誘導体のH−NMRスペクトルを示す図である。

Claims (3)

  1. 下記一般式(1)で示されることを特徴とする芳香族アミドビスカルボン酸誘導体。
    Figure 2005023012
    (ここで、R、Rはそれぞれ独立して水素又は炭素数1〜10の1価の炭化水素基、R、Rはそれぞれ独立して炭素数1〜20の2価の脂肪族炭化水素基を示す。)
  2. 下記一般式(2)で示されるアミノフェノキシカルボン酸誘導体及び一般式(3)で示される芳香族ジカルボン酸ジクロライドを、必要に応じて酸捕捉剤の存在下、有機溶媒中で反応させることを特徴とする請求項1に記載の芳香族アミドビスカルボン酸誘導体の製造方法。
    Figure 2005023012
    (ここで、Rは炭素数1〜20の2価の脂肪族炭化水素基、Rは水素又は炭素数1〜10の1価の炭化水素基、nは0または1の整数を示す。)
    Figure 2005023012
  3. 下記一般式(4)で示される芳香族アミドビスヒドロキシ化合物及び一般式(5)で示されるハロゲン化カルボン酸誘導体を、塩基存在下で反応させることを特徴とする請求項1に記載の芳香族アミドビスカルボン酸誘導体の製造方法。
    Figure 2005023012
    Figure 2005023012
    (ここで、Xはハロゲン原子、Rは炭素数1〜20の2価の脂肪族炭化水素基、Rは水素又は炭素数1〜10の1価の炭化水素基を示す。)
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