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JP2005019730A - 配線基板およびそれを用いた電子装置 - Google Patents

配線基板およびそれを用いた電子装置 Download PDF

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JP2005019730A
JP2005019730A JP2003183149A JP2003183149A JP2005019730A JP 2005019730 A JP2005019730 A JP 2005019730A JP 2003183149 A JP2003183149 A JP 2003183149A JP 2003183149 A JP2003183149 A JP 2003183149A JP 2005019730 A JP2005019730 A JP 2005019730A
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insulating
opening
wiring
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Yoshihiro Nabe
義博 鍋
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Kyocera Corp
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Abstract

【課題】絶縁基板の表面に大きな凹みが発生することがなく、それにより電子部品を良好に搭載することができる配線基板を提供するとともに外部電気回路基板に良好に実装することが可能な電子装置を提供する。
【解決手段】複数の絶縁層が積層されて成る絶縁基板と、複数の絶縁層を貫通して設けられた貫通導体4と、貫通導体4が貫通する複数の絶縁層の間に配設されているとともに貫通導体4を取り囲む開口部Aを有する導体層3とを具備して成る配線基板であって、開口部A内の貫通導体4の周囲に貫通導体4および導体層3から電気的に独立した導体パターン5が配設されている。
【選択図】図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体素子等の電子部品を搭載するための配線基板およびその配線基板に電子部品を搭載して成る電子装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、移動体通信機器に代表されるような電子機器の小型化や薄型化の要求に伴い、このような電子機器に使用される半導体素子等の電子部品を搭載するための配線基板にも小型化や薄型化、多端子化が求められてきている。そして、そのような小型化や薄型化、多端子化を実現するための配線基板として、外部電気回路基板上に半田バンプを介して表面実装可能としたボールグリッドアレイパッケージ用の配線基板が実用化されている。
【0003】
このボールグリッドアレイパッケージ用の配線基板は、複数の絶縁層を積層して成る絶縁基板の上面に電子部品の電極が半田を介して接続される直径が50〜100μm程度の数百から数千個の電子部品接続用の電極パッドが格子状の並びに配列形成されるとともに、この絶縁基板の下面に外部電気回路基板の配線導体に半田を介して接続される直径が200〜500μm程度の数百〜数千個の外部接続用の電極パッドが格子状の並びの配列形成されている。そして、各絶縁層の間に配線導体用の複数の導体層が配設されるとともに、各絶縁層を挟んで上下に位置する導体層同士の間および導体層と電極パッドとの間が絶縁層を貫通して設けられた直径が30〜200μm程度の貫通導体により接続されることにより電子部品接続用の電極パッドと外部接続用の電極パッドとが互いに電気的に接続されている。
【0004】
なお、このような配線基板は、例えばガラスクロスに未硬化の熱硬化性樹脂を含浸させた絶縁層用の絶縁シートにレーザ加工により貫通導体形成用の貫通孔を穿孔し、次にこの貫通孔内に未硬化の熱硬化性樹脂と金属粉末とを混合した貫通導体用の金属ペーストを充填するとともに絶縁シートの表面に所定パターンに形成された配線導体用の導体層を被着させ、次に導体層が被着された複数の絶縁シートを上下に積層するとともに上下から加圧しながら加熱することにより絶縁シートおよび金属ペースト中の熱硬化性樹脂を熱硬化させることにより製作される。
【0005】
そして、この配線基板は、電子部品接続用の電極パッドと電子部品の電極とが半田を介して接続されるようにして電子部品が搭載されることにより電子装置となり、この電子装置は、その外部接続用の電極パッドと外部電気回路基板の配線導体とが半田を介して接続されることにより外部電気回路基板上に実装されるとともに搭載された電子部品が外部電気回路に電気的に接続されることとなる。
【0006】
なお、このような配線基板における配線導体は、用途によって信号用と接地用と電源用の配線導体に機能化されている。
【0007】
このうち信号用の配線導体は、半導体素子等の電子部品と外部電気回路基板との間で電気信号を伝播させるための導電路として機能し、一般的に細い帯状であり、複数の絶縁層を貫通する貫通導体によりこれに対応する電子部品接続用の電極パッドおよび外部接続用の電極パッドに接続されている。
【0008】
また、接地用の配線導体や電源用の配線導体は、配線基板に搭載される電子部品にそれぞれ接地電位や電源電位を供給する供給路としての機能を有しているとともに信号用の配線導体に対する電磁シールド機能や特性インピーダンスの調整機能を有しており、信号用の配線導体に対向する広面積の導体層を絶縁層間に有するとともに、絶縁層を貫通する貫通導体によりそれぞれこれらに対応する電子部品接続用の電極パッドおよび外部接続用の電極パッドに接続されている。
【0009】
しかしながら、このような配線基板においては、絶縁基板の絶縁層間に広面積の接地用または電源用の導体層が設けられていることから、この広面積の接地用または電源用の導体層と信号用の外部接続用の電極パッドとの間に大きなキャパシタンスが発生し、それにより、信号用の配線導体に反射ノイズが発生して、配線基板に搭載した電子部品に誤動作が発生してしまうという問題点を有していた。そこで、このような問題点を解決するために特許文献1には、信号用の外部接続用の電極パッドに対応する領域の接地用または電源用の導体層に信号用の外部接続用の電極パッドより大きな円形の開口部を設けることが提案されている。このような開口部を設けることにより信号用の外部接続用の電極パッドと接地用または電源用の導体層との間に形成されるキャパシタンスを低減させている。
【0010】
【特許文献1】
特開2003−78065号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に提案されているように、信号用の外部接続用の電極パッドに対応する領域の接地用または電源用の導体層に信号用の外部接続用の電極パッドよりも大きな開口部を設けると、開口部内における樹脂の占める比率が大きくなってしまう。このように開口部内における樹脂の占める比率が大きくなると、この配線基板を製作するために絶縁層用の絶縁シートを積層して上下から加圧しながら加熱する際に、開口部内の剛性が低下して開口部内の樹脂が上下からの加圧および加熱により大きく変形してしまい、その結果、開口部に対応する絶縁基板の表面に大きな凹みが発生してしまう。そして、このような凹みが発生すると、配線基板に電子部品を搭載する際に電子部品を良好に搭載することができなくなったり、あるいは配線基板に電子部品が搭載された電子装置を外部電気回路基板に実装する際に電子装置を良好に実装することができなくなったりするという問題点を有していた。
【0012】
本発明は、かかる従来技術の問題点に鑑み完成されたものであり、その目的は、信号用の外部接続用の電極パッドに対応する領域の接地用または電源用の導体層に信号用の外部接続用の電極パッドよりも大きな開口部を設けたとしても、その開口部に対応する絶縁基板の表面に大きな凹みが発生することがなく、それにより電子部品を良好に搭載することができる配線基板を提供するとともに外部電気回路基板に良好に実装することが可能な電子装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の配線基板は、複数の絶縁層が積層されて成る絶縁基板と、複数の前記絶縁層を貫通して設けられた貫通導体と、該貫通導体が貫通する前記複数の絶縁層の間に配設されているとともに前記貫通導体を取り囲む開口部を有する導体層とを具備して成る配線基板であって、前記開口部内に前記貫通導体および前記導体層から電気的に独立した導体パターンが前記貫通導体を取り囲むようにして配設されていることを特徴とするものである。
【0014】
本発明の配線基板によれば、上記構成としたことから、貫通導体を取り囲む開口部内における樹脂の占める比率が導体パターンにより小さくなり、配線基板を製作するために絶縁層用の絶縁シートを積層して上下から加圧しながら加熱しても開口部内の剛性が大きく低下することはなく、開口部内の樹脂が上下からの加圧および加熱により大きく変形して開口部に対応する絶縁基板の表面に大きな凹みが発生することはない。
【0015】
また、本発明の配線基板によれば、前記導体パターンが前記貫通導体を取り囲む環状であると、貫通導体の周囲の全周にわたり均一に導体パターンが配置され、それにより貫通導体を取り囲む開口部に対応する絶縁基板表面の凹みが極めて良好に防止される。
【0016】
また、本発明の配線基板によれば、前記貫通導体を伝播する信号が周波数10GHz以上の高周波信号である場合に、前記導体パターンが前記高周波信号の波長の4分の1未満の長さの互いに電気的に独立した複数の導体片を前記貫通導体を取り囲む環状の並びに配列したものであると、前記導体パターン内で高周波信号の共振が発生することが有効に防止され、それにより10GHz以上の高周波信号を極めて効率良く伝播させることができる。
【0017】
さらに、本発明の配線基板によれば、上記のように前記導体パターンが高周波信号の波長の4分の1未満の長さの互いに電気的に独立した複数の導体片を貫通導体を取り囲む環状の並びに配列したものであり、かつ前記導体層および前記導体パターンが前記貫通導体に対して前記絶縁層を挟んで上下に複数層配設されている場合に、前記導体片の位置が上下の導体パターン同士で環状の並びの周方向に互いにずれていると、貫通導体の周囲に導体片が満遍なく配置されて開口部内の樹脂の変形がより効果的に防止される。
【0018】
また、本発明の配線基板によれば、前記貫通導体の一端に帯状の配線導体が接続されている場合に、該配線導体が前記絶縁層を挟んで前記導体パターンと対向する領域を横切るように前記絶縁層の表面に延びていると、開口部内に対応する領域における配線導体の特性インピーダンスの不整合が導体パターンとの電磁カップリングにより低減され、配線導体に信号を効率良く伝播させることができる。
【0019】
また、本発明の配線基板によれば、前記貫通導体が前記絶縁基体の表面まで達しているとともに前記絶縁層を挟んで前記開口部に対向する領域の前記絶縁基体の表面に外部接続用の電極パッドが前記貫通導体に接続するように被着されている場合に、前記開口部が前記電極パッドよりも大きく形成されていると、その電極パッドと開口部を有する導体層との間のキャパシタンスが低減され、貫通導体から電極パッドに信号を良好に伝播させることができる。
【0020】
また、本発明の電子装置は、上記の配線基板に電子部品が搭載されるとともに該電子部品の電極と前記貫通導体とが電気的に接続されていることを特徴とするものである。
【0021】
本発明の電子装置によれば、上記の配線基板に電子部品が搭載されるとともに該電子部品の電極と前記貫通導体とが電気的に接続されていることから、平坦な絶縁基板上に電子部品が良好に搭載されており、かつ外部電気回路基板に良好に実装されることが可能である。また、搭載する電子部品を信号の反射なく良好に作動させることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の配線基板を添付の図面に基づき詳細に説明する。図1は、本発明の配線基板を半導体素子を搭載するための配線基板に適用した場合の実施の形態の一例を示す断面図であり、図中、1は複数の絶縁層2を積層して成る絶縁基板、3は信号用の配線導体3aや接地または電源用の配線導体3bを形成する導体層、4は貫通導体、5は導体パターンであり、主にこれらで本発明の配線基板が構成される。また、6は電子部品であり、本発明の配線基板に電子部品6を搭載することにより本発明の電子装置が構成される。
【0023】
絶縁基板1は、例えばガラスクロス等の繊維基材にアリル変性ポリフェニレンエーテル樹脂やエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂を含浸させて成り、導体層3や貫通導体4、導体パターン5、電子部品6を支持するための支持基板として機能する。なお、本例では8層の絶縁層2が積層されており、さらにその上下面にソルダーレジスト層7が被着された例を示している。
【0024】
絶縁基板1は、ガラスクロス等の繊維基材に未硬化の熱硬化性樹脂を含浸させた絶縁シートを複数枚重ねるとともに上下から加圧しながら加熱することにより絶縁シート中の熱硬化性樹脂を熱硬化させることにより得られる。
【0025】
絶縁基板1の表面および各絶縁層2の間には厚みが5〜50μm程度の銅箔から成る導体層3が配設されており、さらに各絶縁層2には金属ペーストを硬化させた導電性材料から成る複数の貫通導体4が配設されている。そして、これらの貫通導体4により上下の導体層3同士が電気的に接続されている。
【0026】
導体層3は、半導体素子等の電子部品6の各電極を外部電気回路基板に電気的に接続するための導電路の一部として機能し、信号用の配線導体3aと接地または電源用の配線導体3bとを含んでいる。また、絶縁基板1の上面中央部においては、電子部品6の電極が接続される電子部品接続用の電極パッド8aを形成しており、絶縁基板1の下面においては、外部電気回路基板の配線導体に接続される外部接続用の電極パッド8bを形成している。
【0027】
信号用の配線導体3aは幅が10〜100μm程度の細長い帯状であり、数百MHz〜数十GHzの高速の信号が伝播する。他方、接地または電源用の配線導体3bは、信号用の配線導体3aを取り囲むか、あるいは信号用の配線導体3aと対向するように配置された広面積のパターンであり、電子部品6に接地または電源電位を提供するための外部電位に接続されるとともに信号用の配線導体3aに対する電磁シールド機能や特性インピーダンスの調整機能を有している。また、電子部品接続用の電極パッド8aは直径が50〜100μm程度の円形状、外部接続用の電極パッド8bは直径が200〜500μm程度の円形状であり、それぞれ対応する配線導体3a、3bに貫通導体4を介して接続されている。なお、接地または電源用の配線導体3bには信号用の配線導体3aに接続された貫通導体4や電位の異なる接地または電源用の配線導体3bに接続された貫通導体4が貫通する位置にそれらの貫通導体4との電気的な絶縁を確保するために円形状の開口部Aが設けられており、この開口部Aの中央部を貫通導体4が貫通している。開口部Aは信号用の貫通導体4が接続された外部接続用の電極パッド8bに対応する領域では外部接続用の電極パッド8bよりも大きな面積で設けられており、それにより信号用の外部接続用のパッド8bと接地または電源用の配線導体3bとの間に形成されるキャパシタンスを小さいものとして信号用の配線導体3aに信号の反射が発生することを防止している。
【0028】
そして、電子部品接続用の電極パッド8aには電子部品6の電極が半田バンプ9aを介して接続され、外部接続用の電極パッド8bは外部電気回路基板の配線導体に半田バンプ9bを介して接続される。なお、導体層3は、絶縁層2用の絶縁シートの表面に所定パターンの銅箔を予め埋設しておくことによって絶縁基板1の表面や各絶縁層2の間に配設される。
【0029】
また、貫通導体4は、各絶縁層2を貫通して設けられた錫および熱硬化性樹脂を含有する導電性材料から成る円柱状の導体柱4aと、絶縁層2の間に導体柱4aに接続されるように設けられた銅箔から成る円板状の接続ランド4bとから成り、上下の導体柱4aを接続ランド4bを介して接続することにより複数の絶縁層2を貫通する長い貫通導体4が形成される。なお、本例では上下の導体柱4a同士を接続ランド4bを介して接続した例を示したが、上下の導体柱4aの間には必ずしも接続ランド4bを設ける必要はなく、上下の導体柱4a同士を直接接続して貫通導体4を形成してもよい。
【0030】
導体柱4aは、絶縁層2用の絶縁シートにレーザ加工により直径が30〜200μm程度の貫通孔を穿孔するとともに、その貫通孔内に例えば錫と銀とビスマスと銅とを含有する合金粉末および熱硬化性樹脂の前駆体を含有する未硬化の金属ペーストを充填しておき、その金属ペーストの熱硬化性樹脂の前駆体を絶縁層2用の絶縁シート中の熱硬化性樹脂の前駆体とともに熱硬化させることにより形成される。また、接続ランド4bは、絶縁層2用の絶縁シートの表面に導体層3用の銅箔を埋設するのと同時に接続ランド4b用の所定パターンの銅箔を絶縁シート表面に埋設しておくことにより形成される。なお、接続ランド4bの直径が導体柱4aの直径よりも30μm未満大きい場合、絶縁層2用の絶縁シートを積層する際に、製造誤差により上下の絶縁シートがずれて積層された場合に上下の導体柱4a同士を接続ランド4bを介して良好に接続することが困難となる。他方、接続ランド4bの直径が導体柱4aの直径よりも200μmを超えて大きい場合、接続ランド4bが大きな面積を占めるため貫通導体4を高密度に配列することが困難となる。したがって、接続ランド4bの直径は、導体柱4aの直径よりも30〜200μm大きいものとしておくことが好ましい。
【0031】
さらに、信号用の配線導体3aに接続された貫通導体4が貫通する絶縁層2の間には、接地または電源用の配線導体3bに設けられた開口部A内に貫通導体4および配線導体3bから電気的に独立した銅箔から成る導体パターン5が配設されている。
【0032】
この導体パターン5は、絶縁層2用の絶縁シートを積層するとともに上下から加圧しながら加熱する際に、開口部A内の樹脂が加圧および加熱により大きく変形して開口部Aに対応する絶縁基板1の表面に大きな凹みが形成されるのを防止するための変形防止部材として機能し、図2に導体層3および貫通導体4および導体パターン5の要部上面図で示すように、例えば、貫通導体4を取り囲む円環状であり、図3に図2のX−X切断面における部分断面斜視図で示すように上下に配設された各導体層3毎にそれぞれ設けられている。このように開口部A内の貫通導体4の周囲に貫通導体4および配線導体3bから電気的に独立した導体パターン5を設けることにより、開口部A内における樹脂の占める比率が小さなものとなり、絶縁層2用の絶縁シートを積層するとともに上下から加圧しながら加熱する際に開口部A内の樹脂が変形しにくくなる。したがって、開口部Aに対応する絶縁基板1の表面に大きな凹みが発生することを有効に防止することができる。
【0033】
なお、導体パターン5と貫通導体4との間隔G1が50μm未満の場合、貫通導体4と導体パターン5との間に大きな浮遊容量が形成され、信号用の配線導体3aに接続された貫通導体4に周波数が例えば5GHz以上の信号を効率良く伝播させることが困難となる。他方、導体パターン5と貫通導体4との間隔G1が150μmを超えると、絶縁層2用の絶縁シートを積層するとともに上下から加圧しながら加熱する際に開口部A内における導体パターン5と貫通導体4との間で樹脂が変形し、開口部Aに対応する絶縁基板1の表面に大きな凹みが発生しやすくなる。したがって、導体パターン5と貫通導体4との間隔G1は50〜150μmの範囲が好ましい。
【0034】
さらに、導体パターン5から開口部Aの縁までの間隔G2が10μm未満の場合、導体パターン5と接地または電源用の配線導体層3bとの間の電気的な絶縁信頼性が低下する危険性が大きくなる。他方、導体パターン5から開口部Aの縁までの間隔G2が150μmを超えると、絶縁層2用の絶縁シートを積層するとともに上下から加圧しながら加熱する際に開口部A内における導体パターン5と開口部Aの縁との間で樹脂が変形し、開口部Aに対応する絶縁基板1の表面に大きな凹みが発生しやすくなる。したがって、導体パターン5から開口部Aの縁まで間隔G2は10〜150μmの範囲が好ましい。
【0035】
また、導体パターン5の幅Wが50μm未満の場合、絶縁層2用の絶縁シートを積層するとともに上下から加圧しながら加熱する際に、開口部A内の樹脂が加圧および加熱により大きく変形するのを防止するための障壁部材としての機能を十分に発揮することが困難となる。他方、導体パターン5の幅Wが500μmを超える場合、開口部Aの径をその分、大きくする必要があり、接地または電源用の配線導体3bを信号用の配線導体3aに対する電磁シールド機能や特性インピーダンスの調整機能を有するに十分な面積で設けることが困難となる。したがって、導体パターン5の幅Wは50〜500μmの範囲が好ましい。
【0036】
なお、導体パターン5を貫通導体4を貫通導体4の断面に対して同心円状に取り囲む環状としておくと、開口部A内の貫通導体4の周囲に均一に導体パターン5を配置することができ、それにより貫通導体4を取り囲む開口部Aに対応する絶縁基板1の表面の凹みを極めて良好に防止することができる。
【0037】
さらに、貫通導体4に伝播される信号が周波数10GHz以上の高周波信号である場合、図4に導体層3および貫通導体4および導体パターン5の要部上面図で示すように、開口部A内に設ける導体パターン5を、貫通導体4を伝播する高周波信号の波長の4分の1未満の長さの複数の導体片を互いに電気的に独立した状態で貫通導体4を取り囲む環状の並びに配列したものとすると、導体パターン5における共振が防止され、貫通導体4に周波数が10GHz以上の高周波信号を効率よく伝播させることができる。したがって、貫通導体4に伝播される信号が周波数10GHz以上の高周波信号である場合、開口部A内に設ける導体パターン5を、貫通導体4を伝播する信号の波長の4分の1未満の長さの複数の導体片を互いに電気的に独立した状態で貫通導体4を取り囲む環状の並びに配列したものとすることが好ましい。
【0038】
なお、この場合、導体片同士の間隔G3が10μm未満であると、導体片同士の間の電気的な絶縁性が低下してしまい、10GHz以上の信号を伝播する際に、導体パターン5における共振現象が発生する可能性が高くなって、10GHz以上の高速の信号を効率よく伝播させることが難しくなる。他方、導体片同士の間隔G3が200μmを超えると、絶縁層2用の絶縁シートを積層するとともに上下から加圧しながら加熱する際に開口部A内における導体片同士の間で樹脂が変形し、開口部Aに対応する絶縁基板1の表面に大きな凹みが発生しやすくなる。したがって、導体片同士の間隔G3は10〜200μmの範囲が好ましい。
【0039】
さらに、導体片の長さLが500μm未満の場合、絶縁層2用の絶縁シートを積層するとともに上下から加圧しながら加熱する際に、開口部A内の樹脂が加圧および加熱により大きく変形するのを防止するための障壁部材としての機能を十分に発揮することが困難となる。したがって、導体片の長さLは500μm以上であることが好ましい。
【0040】
またこの場合、貫通導体4に接続された信号用の配線導体3aを導体パターン5と対向する領域を横切って絶縁層2の表面に延びるように配設すると、信号用の配線導体3aと導体パターン5との電磁カップリングにより信号用の配線導体3aの特性インピーダンスが開口部Aと対向する領域で大きく変化することが防止されて信号用の配線導体3aに信号を効率良く伝播させることができる。したがって、貫通導体4に接続された信号用の配線導体3aは、導体パターン5と対向する領域を横切って絶縁層2の表面に延びるように配設することが好ましい。
【0041】
さらにまた、複数の導体片が貫通導体4を取り囲む環状の並びに配列された導体パターン5を絶縁層2を挟んで上下に複数層配設した場合、図5に図4のX−X線断面における部分断面斜視図で示すように、上下の導体パターン5同士の間で導体片の位置を貫通導体4を取り囲む並びの周方向に互いにずらして配置すると、絶縁層2用の絶縁シートを積層するとともに上下から加圧しながら加熱する際に、導体片5a同士の間隔G3部における局部的な樹脂の変形を効果的に防止することが可能となる。したがって、複数の導体片が貫通導体4を取り囲む環状の並びに配列された導体パターン5を絶縁層2を挟んで上下に複数層配設した場合、上下の導体パターン5同士の間で導体片の位置を導体片の並びの周方向に互いにずらして配置することが好ましい。
【0042】
かくして、本発明の配線基板によれば、絶縁基板1の上面に電子部品をその電極が半田9aを介して各電子部品接続用の電極パッド8aに接続されるようにして搭載することにより本発明の電子装置となり、この電子装置における外部接続用の電極パッド8bを外部電気回路基板の配線導体に半田9bを介して接続することにより本発明の電子装置が外部電気回路基板に実装されるとともに搭載する電子部品の各電極が外部電気回路に電気的に接続されることとなる。
【0043】
このとき、本発明の配線基板は、開口部A内に導体パターン5が配設されており、それにより開口部Aに対応する絶縁基板1の表面に大きな凹みが形成されていないので、電子部品6を良好に搭載することができる。また、本発明の電子装置によれば、開口部A内に導体パターン5が配設されており、それにより開口部Aに対応する絶縁基板1の表面に大きな凹みが形成されていないので、外部の電気回路基板に良好に実装することができる。
【0044】
なお、本発明は上述の実施の形態例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲であれば種々の変更は可能であることはいうまでもない。
【0045】
【実施例】ガラスクロスに未硬化のアリル変性ポリフェニレンエーテル樹脂を含浸させて成る厚みが95μmの絶縁シートを4枚準備するとともに、それらの絶縁シートにレーザ加工により直径が100μmの貫通孔を穿孔した。次に、それらの絶縁シートに穿孔した貫通孔内に錫と銀とビスマスと銅とを含有する合金粉末および未硬化のトリアジン系樹脂を含有する金属ペーストをスクリーン印刷法により充填した。次にそれぞれ厚みが10μmの銅箔から成る、直径が180μmの接続ランドと内径が330μmで外径が650μmの円環状の導体パターンと直径が800μmの円形の開口部を有する導体層とを、絶縁シートの貫通孔内に充填した金属ペーストと接続ランドと導体パターンと導体層の開口部とが同心円状の配置となるように、絶縁シートの主面に転写法を採用して転写した。なお、4枚の絶縁シートのうち、1枚には接続ランドと導体パターンと導体層とを両方の主面に転写し、残りの3枚には片側の主面のみに転写した。次にこれらの絶縁シートを各絶縁シートの貫通孔内に充填した金属ペーストの上下両端に接続ランドが接続されるようにして積層するとともに上下から5MPaの圧力を印加しながら200℃の温度で5時間加熱することにより絶縁シートおよび金属ペーストを硬化させて図2に示した例と対応する本発明による第1の試料を得た。また、導体パターンの内径を380μmとした以外は第1の試料と同様にして製作することにより本発明による第2の試料を得た。さらに導体パターンの内径を480μmとした以外は第1および第2の試料と同様にして製作することにより本発明による第3の試料を得た。
【0046】
また、上記第1〜第3の試料における導体パターンの内周から外周にかけて幅が50μmの4つの切り込みを、それぞれ隣接する切り込み同士が貫通導体を中心にして互いに90度の角度で延びるように入れるとともに上下の導体パターン同士で切り込みが互いに重なり合うようにして配置した以外は上記第1〜第3の試料と同様にして製作することにより、図4に示した例と対応する本発明による第4〜第6の試料を得た。
【0047】
さらに、上記第4〜第6の試料における切り込みの幅を100μmとした以外は上記第4〜第6の試料と同様にして製作することにより、図4に示した例と対応する本発明による第7〜第9の試料を得た。
【0048】
さらにまた、上記第7〜第9の試料における上下の導体パターン同士を交互に45度ずつずらして配置した以外は上記第7〜第9の試料と同様にして製作することにより、図4に示した例と対応する本発明による第10〜第12の試料を得た。
【0049】
また、上記導体パターンを有しない以外は上記本発明による試料と同様にして製作することにより、比較のための第13の試料を得た。さらに、第13の試料における開口部の直径を330μmとした以外は第13の試料と同様にして製作することにより比較のための第14の試料を得た。
【0050】
このようにして得られた本発明による第1〜第12の試料および比較のための第13の試料について、それぞれの表面における上記開口部に対応する領域の凹みの深さをレーザ光を用いた三次元反り測定装置により測定した。その結果を表1に示す。
【0051】
【表1】
Figure 2005019730
【0052】
表1から分かるように、開口部内に導体パターンを有していない比較のための第13の試料では凹みが15μmと大きかった。それに対して、本発明による第1〜第12の試料においては、凹みの深さはいずれも10μm以下と小さかった。
【0053】
また、本発明による第1〜第12の試料および比較のための第14試料の上下面に厚みが35μmのエポキシ樹脂から成り、上下面の接続パッドの中央部を露出させる直径が50μmの貫通孔を有する樹脂層を積層するとともにその貫通孔内および樹脂層の表面に無電解銅めっきおよび電解銅めっきをセミアディティブ法を用いて15μmの厚みの所定パターンに施すことにより、樹脂層の貫通孔内を充填するとともに貫通孔から樹脂層の表面に延びる幅が25μmの信号用の配線導体およびその信号用の配線導体を70μmの間隔を空けて取り囲む接地用の配線導体層を形成し、さらにその上に厚みが35μmのエポキシ樹脂から成る樹脂層および厚みが15μmの銅めっき層からなる接地導体層を積層した。なお、第4〜第5の試料においては、信号用の配線導体が導体パターンの切り込み上を延びるようにし、その他の試料においては信号用の配線導体が最表層の導体パターン上を延びるようにして配置した。
【0054】
次にこれらの試料について上下の信号用の配線導体間に高周波の信号を入力し、その反射損が−20dBとなる周波数を測定した。その結果を表2に示す。
【0055】
【表2】
Figure 2005019730
【0056】
表2から分かるように、比較のための第14の試料では反射損が−20dBとなる周波数が6.5GHzと低いのに対して、本発明による第1から第12の試料では反射損が−20dBとなる周波数がいずれも9.5GHz以上であり、高周波信号を良好に伝達できることが分かる。
【0057】
【発明の効果】
本発明の配線基板によれば、貫通導体を取り囲む導体層の開口部内に貫通導体および導体層から電気的に独立した導体パターンを貫通導体を取り囲むようにして配設したことから、貫通導体を取り囲む開口部内における樹脂の占める比率が導体パターンにより小さくなり、配線基板を製作するために絶縁層用の絶縁シートを積層して上下から加圧しながら加熱しても開口部内の剛性が低下することはなく、開口部内の樹脂が上下からの加圧および加熱により大きく変形して開口部に対応する絶縁基板の表面に大きな凹みが発生することはない。したがって電子部品を良好に搭載することができるとともに外部電気回路基板に良好に実装することが可能な配線基板を提供することができる。
【0058】
また、本発明の配線基板によれば、前記導体パターンが前記貫通導体を取り囲む環状であると、貫通導体の周囲の全周にわたり均一に導体パターンが配置され、それにより貫通導体を取り囲む開口部に対応する絶縁基板表面の凹みが極めて良好に防止される。
【0059】
また、本発明の配線基板によれば、前記貫通導体を伝播する信号が周波数10GHz以上の高周波信号である場合に、前記導体パターンが前記高周波信号の波長の4分の1未満の長さの互いに電気的に独立した複数の導体片を前記貫通導体を取り囲む環状の並びに配列したものであると、前記導体パターン内で高周波信号の共振が発生することが有効に防止され、それにより10GHz以上の高周波信号を極めて効率良く伝播させることができる。
【0060】
さらに、本発明の配線基板によれば、上記のように前記導体パターンが高周波信号の波長の4分の1未満の長さの互いに電気的に独立した複数の導体片を貫通導体を取り囲む環状の並びに配列したものであり、かつ前記導体層および前記導体パターンが前記貫通導体に対して前記絶縁層を挟んで上下に複数層配設されている場合に、前記導体片の位置が上下の導体パターン同士で環状の並びの周方向に互いにずれていると、貫通導体の周囲に導体片が満遍なく配置されて開口部内の樹脂の変形がより効果的に防止される。
【0061】
また、本発明の配線基板によれば、前記貫通導体の一端に帯状の配線導体が接続されている場合に、該配線導体が前記絶縁層を挟んで前記導体パターンと対向する領域を横切るように前記絶縁層の表面に延びていると、開口部内に対応する領域における配線導体の特性インピーダンスの不整合が導体パターンとの電磁カップリングにより低減され、配線導体に信号を効率良く伝播させることができる。
【0062】
また、本発明の配線基板によれば、前記貫通導体が前記絶縁基体の表面まで達しているとともに前記絶縁層を挟んで前記開口部に対向する領域の前記絶縁基体の表面に外部接続用の電極パッドが前記貫通導体に接続するように被着されている場合に、前記開口部が前記電極パッドよりも大きく形成されていると、その電極パッドと開口部を有する導体層との間のキャパシタンスが低減され、貫通導体から電極パッドに信号を良好に伝播させることができる。
【0063】
本発明の電子装置によれば、上記の配線基板に電子部品が搭載されるとともに該電子部品の電極と前記貫通導体とが電気的に接続されていることから、平坦な絶縁基板上に電子部品が良好に搭載されており、かつ外部電気回路基板に良好に実装されることが可能である。また、搭載する電子部品を信号の反射なく良好に作動させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の配線基板の実施の形態の一例を示す断面図である。
【図2】図1に示す配線基板における導体層3および貫通導体4および導体パターン5の要部上面図である。
【図3】図2のX−X切断線における部分断面斜視図である。
【図4】図2に示した例とは別の例を示す図2に対応する要部上面図である。
【図5】図4のX−X切断線における部分断面斜視図である。
【符号の説明】
1:絶縁基板
2:絶縁層
3:導体層
3a:信号用の配線導体
3b:接地または電源用の配線導体
4:貫通導体
5:導体パターン
6:電子部品

Claims (7)

  1. 複数の絶縁層が積層されて成る絶縁基板と、複数の前記絶縁層を貫通して設けられた貫通導体と、該貫通導体が貫通する前記複数の絶縁層の間に配設されているとともに前記貫通導体を取り囲む開口部を有する導体層とを具備している配線基板であって、前記開口部内に前記貫通導体および前記導体層から電気的に独立した導体パターンが前記貫通導体を囲むようにして配設されていることを特徴とする配線基板。
  2. 前記導体パターンは、前記貫通導体を取り囲む環状であることを特徴とする請求項1記載の配線基板。
  3. 前記貫通導体は、周波数が10GHz以上の高周波信号が伝播されるものであり、前記導体パターンは、前記高周波信号の波長の4分の1未満の長さの互いに電気的に独立した複数の導体片を前記貫通導体を取り囲む環状の並びに配列したものであることを特徴とする請求項1記載の配線基板。
  4. 前記導体層および前記導体パターンが前記絶縁層を挟んで上下に複数層配設されているとともに、前記導体片の位置が上下の前記導体パターン同士で前記環状の並びの周方向に互いにずれていることを特徴とする請求項3記載の配線基板。
  5. 前記貫通導体の一端に帯状の配線導体が接続されているとともに、該配線導体が前記絶縁層を挟んで前記導体パターンと対向する領域を横切るように前記絶縁層の表面に延びていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の配線基板。
  6. 前記開口部に対向する前記絶縁基体の表面に前記貫通導体に接続された外部接続用の電極パッドが被着されているとともに、前記開口部が前記電極パッドよりも大きいことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の配線基板。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の配線基板に電子部品が搭載されるとともに該電子部品の電極と前記貫通導体とが電気的に接続されていることを特徴とする電子装置。
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