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JP2005015758A - 硬化性樹脂組成物、液晶表示素子用シール剤、液晶表示素子用封口剤、液晶表示素子用上下導通材料及び液晶表示素子 - Google Patents

硬化性樹脂組成物、液晶表示素子用シール剤、液晶表示素子用封口剤、液晶表示素子用上下導通材料及び液晶表示素子 Download PDF

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JP2005015758A
JP2005015758A JP2003394617A JP2003394617A JP2005015758A JP 2005015758 A JP2005015758 A JP 2005015758A JP 2003394617 A JP2003394617 A JP 2003394617A JP 2003394617 A JP2003394617 A JP 2003394617A JP 2005015758 A JP2005015758 A JP 2005015758A
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Mitsuru Tanigawa
満 谷川
Takashi Watanabe
貴志 渡邉
Yuichi Oyama
雄一 尾山
Takuya Yamamoto
拓也 山本
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

【課題】液晶表示素子用シール剤、液晶表示素子用封口剤及び液晶表示素子用上下導通材料の少なくとも一つとして用いた場合に、未硬化時に液晶と接した場合であっても重合開始剤が液晶材料中に溶出することがなく、また、硬化後の重合開始剤の残渣体が液晶再配向時の加熱でアウトガスにならず、低電圧駆動性、高コントラスト、明度等に優れ、しかも、抵抗が大きく、電圧保持率が高い液晶表示素子が得られる硬化性樹脂組成物、液晶表示素子用シール剤、液晶表示素子用封口剤、液晶表示素子用上下導通材料、及び、これらを用いてなる液晶表示素子を提供する。
【解決手段】光及び/又は熱を照射することにより2つの活性ラジカル種に解離するラジカル重合開始基と、水素結合性官能基と、2つ以上の反応性官能基とを1分子中に有するラジカル重合開始剤を含有する硬化性樹脂組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、特に滴下工法による液晶表示素子の製造において液晶表示素子用シール剤、液晶表示素子用封口剤及び液晶表示素子用上下導通材料の少なくとも一つとして用いた場合に、未硬化時に液晶と接した場合であっても重合開始剤が液晶材料中に溶出することがなく、また、硬化後の重合開始剤の残渣体が液晶再配向時の加熱でアウトガスにならず、低電圧駆動性、高コントラスト、明度等に優れ、しかも、抵抗が大きく、電圧保持率が高い液晶表示素子が得られる硬化性樹脂組成物、液晶表示素子用シール剤、液晶表示素子用封口剤、液晶表示素子用上下導通材料、及び、これらを用いてなる液晶表示素子に関する。
近年、電子機器、電子部品等は、益々高性能、高品位を求められており、中でも、表示装置として液晶パネルの開発は盛んである。液晶パネル等の液晶表示素子の製造方法としては、従来から、2枚の電極付き透明基板を所定の間隔をおいて対向させ、その周囲をシール剤で封着してセルを形成し、その一部に設けられた液晶注入口からセル内に液晶を注入し、封口剤を用いて封止する方法が行われている。また、近年では、セル基板の画像表示領域の周辺部にシール剤を塗布して枠パターンを形成し、この枠パターン内に液晶を滴下してから基板を貼り合せる滴下工法が注目されている。
近年の液晶パネルの開発では、モバイル用途等の低消費電力化により、液晶の駆動電圧の低いもの(低電圧型液晶)を使用する傾向にある。この低電圧型液晶は、誘電率異方性が大きいため不純物を取り込み易く、液晶の配向の乱れや液晶表示素子の電圧保持率の低下を引き起こすという問題点があった。
このような不純物としては、活性ラジカル発生剤としてシール剤に配合されている重合開始剤が挙げられる。従来のシール剤に配合される重合開始剤としては低分子有機化合物が用いられていたため、例えば滴下工法により液晶表示素子を製造する際に未硬化のシール剤が液晶と接すると重合開始剤が液晶に溶出してしまうことがあった。また、重合終了後においても重合開始剤に由来する残渣体が残存することから、この残渣体が液晶中に溶出したり、液晶再配向時の加熱でアウトガスとなってガラス基板間の接着力の低下やギャップムラ発生の原因となったりするという問題があった。また、シール剤と同様の硬化性樹脂組成物を用いて上下導通材料とした場合にも、シール剤と同様の問題があった。
これに対して、特許文献1には、光重合性組成物と(メタ)アクリロイルオキシ基を有する光重合開始剤とを含有する透明性高分子物質形成材料が重合されてなる透明性高分子物質が、2枚の透明基板間に支持された液晶デバイスが開示されている。この液晶デバイスは、低分子量の重合開始剤を使用しないため、重合終了後の重合開始剤の残渣体が液晶に溶出しにくいことから、液晶の配向の乱れや色ムラ等の表示不良を発生という問題はある程度改良されている。しかしながら、残渣体の液晶への溶出防止は完全ではないことに加え、滴下工法等で未硬化時に液晶と接触した際に重合開始剤が液晶中に溶出したり、硬化後の重合開始剤の残渣体が液晶再配向時の加熱によりアウトガスとなったりするという問題は未だ解決されていなかった。
特開平5−264980号公報
本発明は、上記現状に鑑み、特に滴下工法による液晶表示素子の製造において液晶表示素子用シール剤、液晶表示素子用封口剤及び液晶表示素子用上下導通材料の少なくとも一つとして用いた場合に、未硬化時に液晶と接した場合であっても重合開始剤が液晶材料中に溶出することがなく、また、硬化後の重合開始剤の残渣体が液晶再配向時の加熱でアウトガスにならず、低電圧駆動性、高コントラスト、明度等に優れ、しかも、抵抗が大きく、電圧保持率が高い液晶表示素子が得られる硬化性樹脂組成物、液晶表示素子用シール剤、液晶表示素子用封口剤、液晶表示素子用上下導通材料、及び、これらを用いてなる液晶表示素子を提供することを目的とする。
本発明は、光及び/又は熱を照射することにより2つの活性ラジカル種に解離するラジカル重合開始基と、水素結合性官能基と、2つ以上の反応性官能基とを1分子中に有するラジカル重合開始剤を含有する硬化性樹脂組成物である。
以下に本発明を詳述する。
本発明の硬化性樹脂組成物は、ラジカル重合開始基、水素結合性官能基及び反応性官能基を1分子中に有するラジカル重合開始剤を含有するものである。
上記ラジカル重合開始剤において上記ラジカル重合開始基とは、光及び/又は熱により2つの活性ラジカル種に解離して、ラジカル重合反応を開始させる官能基を意味する。なかでも、光により2つの活性ラジカル種に解離するラジカル重合開始基を有するラジカル重合開始剤は、滴下工法に好適に用いることができることから好ましい。このようなラジカル重合開始基としては、例えば、カルボニル基、イオウ含有基、アゾ基、有機過酸化物含有基等が挙げられるが、なかでも、下記一般式(1)〜(6)で表わされる構造を有する基等が好適である。
Figure 2005015758
Figure 2005015758
Figure 2005015758
Figure 2005015758
Figure 2005015758
Figure 2005015758
上記一般式(1)〜(6)中、R1、R2及びR3は各々独立的に、炭素原子数1〜6のアルキル基、水素原子、水酸基、炭素原子数1〜6のアルコキシル基、(メタ)アクリル基、フェニル基を表し、R4、R5、R6及びR7はシアノ基、炭素原子数1〜6のアルキル基、水素原子、水酸基、炭素原子数1〜6のアルコキシル基、(メタ)アクリル基、炭素原子数1〜6のアルキル基又はハロゲン基を有してもよい芳香環を表わし、
Figure 2005015758
は、炭素原子数1〜6のアルキル基又はハロゲン基を有してもよい芳香環を表わす。
なかでも、比較的弱い光を吸収して活性ラジカル種に解離する上記一般式(1)〜(4)で表される構造を有する基がより好ましく、活性ラジカルの発生効率の面から上記一般式(1)で表される構造を有する基が更に好ましい。
上記水素結合性官能基としては、水素結合性を有する官能基又は残基等であれば特に限定されず、例えば、OH基、NH2基、NHR基(Rは、芳香族又は脂肪族炭化水素、及びこれらの誘導体を表す)、COOH基、CONH2基、NHOH基等や、分子内にNHCO結合、NH結合、CONHCO結合、NH−NH結合等の残基を有する基等が挙げられる。
上記ラジカル重合開始剤がこのような水素結合性官能基を有することにより、未硬化の本発明の硬化性樹脂組成物が液晶に接した場合であってもラジカル重合開始剤が溶出しにくくなり、液晶汚染が生じにくくなる。
上記ラジカル重合開始剤は、1分子中に上記水素結合性官能基を2つ以上含有する。また、光及び/又は熱を照射することによりラジカル重合開始基が解離して生じた2つの活性ラジカル種のいずれもが、少なくとも1つの水素結合性官能基を有することが好ましい。即ち、上記水素結合性官能基は、光及び/又は熱により上記ラジカル重合開始基が解離して2つの活性ラジカル種が生じた場合に、いずれの活性ラジカル種も少なくとも1つの水素結合性官能基を有するように分子中に配置されていることが好ましい。これにより、生じたすべての活性ラジカル種について、液晶に接した場合であっても液晶中に重合開始剤の成分が溶出しにくくなり、液晶汚染が生じにくくなる。
上記反応性官能基としては、重合反応により後述する硬化性樹脂と結合できる官能基であれば特に限定されず、例えば、エポキシ基やオキセタニル基等の環状エーテル基、(メタ)アクリル基、スチリル基等が挙げられる。なかでも、(メタ)アクリル基又はエポキシ基が好適である。
このような反応性官能基を分子中に有することにより、上記ラジカル重合開始剤自体が、硬化性樹脂と共重合体を形成して固定されることから、重合終了後にも重合開始剤の残渣体が液晶中に溶出することがなく、また、液晶再配向時の加熱によってアウトガスになることもない。
上記ラジカル重合開始剤は、1分子中に上記反応性官能基を2つ以上含有する。2つ以上の反応性官能基のうち、少なくとも1つが(メタ)アクリル基であることが好ましく、少なくとも1つが環状エーテル基であることが好ましい。
また、光及び/又は熱を照射することによりラジカル重合開始基が解離して生じた2つの活性ラジカル種のいずれもが、少なくとも1つの反応性官能基を有することが好ましい。即ち、上記反応性官能基は、光及び/又は熱により上記ラジカル重合開始基が解離して2つの活性ラジカル種が生じた場合に、いずれの活性ラジカル種も少なくとも1つの反応性官能基を有するように分子中に配置されていることが好ましい。これにより、生じたすべての活性ラジカル種が硬化性樹脂と共重合体を形成して固定されることから、重合終了後にも重合開始剤の残渣体が液晶中に溶出することがなく、また、液晶再配向時の加熱によってアウトガスになることもない。
上記ラジカル重合開始剤は、数平均分子量の好ましい下限は300である。300未満であると、ラジカル重合開始剤成分が液晶へ溶出し、液晶の配向を乱しやすくなることがある。好ましい上限は3000である。3000を超えると、本発明の硬化性樹脂組成物の粘度の調整が困難になることがある。
上記ラジカル重合開始剤の製造方法としては特に限定されず、従来公知の方法を用いることができ、例えば、(メタ)アクリル酸又は(メタ)アクリル酸クロリドを用いて、上記ラジカル重合開始基と水酸基とを分子内に2つ以上有するアルコール誘導体を(メタ)アクリルエステル化する方法;上記ラジカル重合開始基と水酸基又はアミノ基とを分子内に2つ以上有する化合物と、エポキシ基を分子内に2つ以上有する化合物の一方のエポキシ基とを反応させる方法;上記ラジカル重合開始基と水酸基又はアミノ基とを分子内に2つ以上有する化合物と、エポキシ基を分子内に2つ以上有する化合物の一方のエポキシ基とを反応させ、更に、残りのエポキシ基を(メタ)アクリル酸又は活性水素基を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマーやスチレンモノマー等と反応させる方法;上記ラジカル重合開始基と水酸基又はアミノ基とを分子内に2つ以上有する化合物と、環状エステル化合物又は水酸基を有するカルボン酸化合物等とを反応させ、更に、上記水酸基を(メタ)アクリルエステル化する方法;上記ラジカル重合開始基と水酸基又はアミノ基とを分子内に2つ以上有する化合物と、二官能イソシアネート誘導体とからウレタン誘導体を合成し、更に、もう一方のイソシアネートを(メタ)アクリル酸、グリシドール、水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマー、スチレンモノマー等と反応させる方法等が挙げられる。
上記エポキシ基を分子内に2つ以上有する化合物としては、例えば、二官能エポキシ樹脂化合物が挙げられる。
上記二官能エポキシ樹脂化合物としては特に限定されず、例えば、ビスフェノールA型エポキシ化合物、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂等、これらを水添加したエポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ウレタン変性エポキシ樹脂、メタキシレンジアミン等をエポキシ化した含窒素エポキシ樹脂、ポリブタジエン又はニトリルブタジエンゴム(NBR)等を含有するゴム変性エポキシ樹脂等を挙げることができる。これらの二官能エポキシ樹脂化合物は、固体状であってもよく、液体状であってもよい。
上記水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマーとしては特に限定されず、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ポリエチレングリコール等の二価のアルコールのモノ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、グリセリン等の三価のアルコールのモノ(メタ)アクリレート、ジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらは、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記二官能イソシアネート誘導体としては、例えば、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、トリレンジイソシアネート(TDI)、キシレンジイソシアネート(XDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ナフチレンジイソシアネート(NDI)、トリジンジイソシアネート(TPDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(HMDI)、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(TMHDI)等が挙げられる。
本発明の硬化性樹脂組成物における上記ラジカル重合開始剤の配合量の好ましい下限は、後述する硬化性樹脂100重量部に対して0.1重量部、好ましい上限は15重量部である。0.1重量部未満であると、本発明の硬化性樹脂組成物を充分に硬化させることができないことがあり、15重量部を超えると、貯蔵安定性が低下することがある。より好ましい下限は1重量部、より好ましい上限は7重量部である。
本発明の硬化性樹脂組成物は、硬化性樹脂を含有する。
上記硬化性樹脂としては、例えば、(メタ)アクリル酸エステル、エチレン誘導体、スチレン誘導体、エポキシ樹脂等が挙げられる。なかでも、速やかに反応が進行することや接着性が良好であるという点から(メタ)アクリル酸エステル、エポキシ樹脂が好適である。
上記硬化性樹脂は、分子内に水素結合性官能基を有することが好ましい。これにより上記ラジカル重合開始剤が水素結合により上記硬化性樹脂に固定されるため、滴下工法等において未硬化の硬化性樹脂組成物が液晶に触れても、ラジカル重合開始剤が液晶中に流出して汚染することがない。上記水素結合性官能基としては特に限定されないが、水酸基又はウレタン基が好ましい。
上記硬化性樹脂は、分子内に付加反応性官能基を2つ以上有することが好ましく、2つ以上4つ以下有することがより好ましい。これにより、硬化後の未反応の樹脂の残存量を低減させることができ、未反応の樹脂が液晶を汚染するのを防止することができる。
上記(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、ウレタン結合を有するウレタン(メタ)アクリレート、グリシジル基を有する化合物と(メタ)アクリル酸とから誘導されたエポキシ(メタ)アクリレート、1分子中に3つ以上のOH基を含むポリオールやポリエステルポリオールと(メタ)アクリル酸とからOH基を1つ以上残した状態で誘導された(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記ウレタン(メタ)アクリレートとしては、例えば、イソホロンジイソシアネート等のジイソシアネートと、アクリル酸やヒドロキシエチルアクリレート等のイソシアネートと付加反応する反応性化合物との誘導体等が挙げられる。これらの誘導体は、カプロラクトンやポリオール等で鎖延長させてもよい。また、市販品としては、例えば、U−122P、U−340P、U−4HA、U−1084A(いずれも新中村化学社製)、KRM7595、KRM7610、KRM7619(いずれもダイセルUCB社製)等が挙げられる。
上記エポキシ(メタ)アクリレートとしては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂やプロピレングリコールジグリシジルエーテル等のエポキシ樹脂と、(メタ)アクリル酸とから誘導されたエポキシ(メタ)アクリレート等が挙げられる。また、市販品としては、例えば、EA−1020、EA−6320、EA−5520(いずれも新中村化学社製)、やエポキシエステル70PA、エポキシエステル3002A(いずれも共栄社化学社製)等が挙げられる。
上記1分子中に3つ以上のOH基を含むポリオールやポリエステルポリオールと(メタ)アクリル酸とからOH基を1つ以上残した状態で誘導された(メタ)アクリレートとしては、例えば、メチルメタクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、イソボルニルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、(ポリ)エチレングリコールジメタクリレート、1,4−ブタンジオールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリストールトリアクリレート、グリセリンジメタクリレート、2−ヒドロキシ−3−アクリロイロキシプロピルメタクリレート等が挙げられる。
上記エポキシ樹脂としては特に限定されず、例えば、(メタ)アクリル酸変性エポキシ樹脂、ウレタン変性(メタ)アクリルエポキシ樹脂等が挙げられる。
上記(メタ)アクリル酸変性エポキシ樹脂としては、例えば、ノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、トリス(ヒドロキシフェニル)アルキル型エポキシ樹脂、テトラキス(ヒドロキシフェニル)アルキル型エポキシ樹脂、環式脂肪族エポキシ樹脂等を部分(メタ)アクリル化したもの等が挙げられる。なかでも、ノボラック型エポキシ樹脂の部分(メタ)アクリル化したものが好ましい。ベース樹脂としてノボラック型のエポキシ樹脂を使用することにより、直鎖状であるビスフェノール型エポキシ樹脂に比して、本発明のシール剤等の貯蔵安定性がより改善されるからである。
上記(メタ)アクリル酸変性エポキシ樹脂の原料エポキシ樹脂は、例えば、ノボラック型としては、フェノールノボラック型、クレゾールノボラック型、ビフェニルノボラック型、トリスフェノールノボラック型、ジシクロペンタジエンノボラック型等が挙げられ、ビスフェノール型としては、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、2,2’−ジアリルビスフェノールA型、水添ビスフェノール型、ポリオキシプロピレンビスフェノールA型環式脂肪族エポキシ等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用しても良い。
上記エポキシ樹脂の市販品としては、上記ビスフェノールA型エポキシ樹脂としては、例えば、エピコート828、エピコート834,エピコート1001、エピコート1004(いずれもジャパンエポキシレジン社製)、エピクロン850、エピクロン860,エピクロン4055(いずれも大日本インキ化学工業社製)等が挙げられ、上記ビスフェノールF型エポキシ樹脂としては、例えば、エピコート807(ジャパンエポキシレジン社製)、エピクロン830(大日本インキ化学工業社製)等が挙げられ、上記フェノールノボラック型エポキシ樹脂としては、例えば、エピクロンN−740、N−770、N−775(大日本インキ化学工業社製)、エピコート152、154(ジャパンエポキシレジン社製)等が挙げられ、上記クレゾールノボラック型としては、例えば、エピクロンN−660、N−665、N−670、N−673、N−680、N−695、N−665−EXP、N−672−EXP(大日本インキ化学工業社製)等が挙げられる。
また、上記環式脂肪族エポキシ樹脂としては、例えば、セロキサイド2021、セロキサイド2080、セロキサイド3000(いずれもダイセルUBC社製)等が挙げられ、上記エポキシ樹脂の部分(メタ)アクリル化したものとしては、例えば、エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸とを常法に従って塩基性触媒の存在下で反応することにより得られるもの等が挙げられる。
上記エポキシ樹脂の配合量と(メタ)アクリル酸の配合量とを適宜変更する事により、所望のアクリル化率のエポキシ樹脂を得る事ができる。具体的には、エポキシ基1当量に対するカルボン酸の好ましい下限は0.1当量、好ましい上限は0.5当量であり、より好ましい下限は0.2当量、より好ましい上限は0.4当量である。
上記ウレタン変性(メタ)アクリルエポキシ樹脂としては、例えば、ポリオールと2官能以上のイソシアネートを反応させ、更にこれに水酸基を有する(メタ)アクリルモノマー及びグリシドールを反応させたものや、ポリオールを用いず、2官能以上のイソシアネートに水酸基を有する(メタ)アクリルモノマーやグリシドールを反応させたもの等が挙げられ、更に、イソシアネート基を有する(メタ)アクリレートモノマーにグリシドールを反応させたものであってもよい。
具体的には、例えば、まず、トリメチロールプロパン1モルとイソホロンジイソシアネート3モルとを錫系触媒下反応させる。得られた化合物中に残るイソシアネート基と、水酸基を有するアクリルモノマーであるヒドロキシエチルアクリレート、及び、水酸基を有するエポキシであるグリシドールとを反応させることにより得られる。
上記ポリオールとしては特に限定されず、例えば、エチレングリコール、グリセリン、ソルビトール、トリメチロールプロパン、(ポリ)プロピレングリコール等が挙げられる。
上記イソシアネートとしては、2官能以上であれば特に限定されず、例えば、イソホロンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート(MDI)、水添MDI、ポリメリックMDI、1,5−ナフタレンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート(XDI)、水添XDI、リジンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、トリス(イソシアネートフェニル)チオフォスフェート、テトラメチルキシレンジイソシアネート、1,6,10−ウンデカントリイソシアネート等が挙げられる。
上記水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマーとしては特に限定されず、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ポリエチレングリコール等の二価のアルコールのモノ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、グリセリン等の三価のアルコールのモノ(メタ)アクリレート、ジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールA変性エポキシアクリレート等のエポキシアクリレート等が挙げられる。これらは、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
本発明の硬化性樹脂組成物は、更に、硬化剤を含有してもよい。
上記硬化剤は、加熱により上記硬化性樹脂中のエポキシ基等を反応させ、架橋させるためのものであり、硬化物の接着性、耐湿性を向上させることができ、高温高湿動作での液晶の特性劣化を抑えることができる。
このような硬化剤としては特に限定されず、例えば、メタフェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジシアンジアミド、グアニジン誘導体、メチルエチルイミダゾール等のイミダゾール誘導体等が挙げられる。これらの硬化剤は単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
本発明の硬化性樹脂組成物における上記硬化剤の配合量の好ましい下限は、上記硬化性樹脂100重量部に対して1重量部、好ましい上限は50重量部である。1重量部未満であると、本発明の硬化性樹脂組成物の硬化性が不充分になることがあり、50重量部を超えると、保存安定性が悪化する恐れがある。より好ましい下限は5重量部、より好ましい上限は40重量部である。
本発明の硬化性樹脂組成物は、更にシランカップリング剤を含有してもよい。シランカップリング剤は、ガラス基板等との接着性を向上させる接着助剤としての役割を有する。
上記シランカップリング剤としては特に限定されないが、ガラス基板等との接着性向上効果に優れ、硬化性樹脂と化学結合することにより液晶中への流出を防止するとができることから、例えば、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン等や、スペーサー基を介してイミダゾール骨格とアルコキシシリル基とが結合した構造を有するイミダゾールシラン化合物からなるもの等が好適に用いられる。これらのシランカップリング剤は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明の硬化性樹脂組成物における上記カップリング剤の配合量の好ましい下限は、上記硬化性樹脂100重量部に対して0.1重量部、好ましい上限は4重量部である。0.1重量部未満であると、カップリング剤の配合効果が充分に発揮されないことがあり、4重量部を超えると、余剰のカップリング剤が液晶へ流出し、液晶の配向性等に悪影響を与えることがある。
本発明の硬化性樹脂組成物は、応力分散効果による接着性の改善、線膨張率の改善等の目的にフィラーを含有してもよい。上記フィラーとしては特に限定されず、例えば、シリカ粒子、アルミナ、タルク等が挙げられる。
本発明の硬化性樹脂組成物は、更に、必要に応じて、粘度調整の為の反応性希釈剤、チクソ性を調整する揺変剤、パネルギャップ調整の為のポリマービーズ等のスペーサー、3−P−クロロフェニル−1,1−ジメチル尿素等の硬化促進剤、消泡剤、レベリング剤、重合禁止剤、その他添加剤等を含有してもよい。
本発明の硬化性樹脂組成物は、硬化物の体積抵抗値が1×1013Ω・cm、100kHzにおける誘電率が3以上であることが好ましい。体積抵抗値が1×1013Ω・cm未満であると、本発明の硬化性樹脂組成物がイオン性の不純物を含有していることを意味し、液晶表示素子用シール剤、液晶表示素子用封口剤又は液晶表示素子用上下導通材料として用いた場合に通電時にイオン性不純物が液晶中に溶出し、液晶駆動電圧に影響を与え、表示ムラの原因となることがある。また、液晶の誘電率は、通常ε//(パラレル)が10、ε⊥(垂直)が3.5程度であることから、誘電率が3未満であると、硬化性樹脂組成物が液晶中に溶出し、液晶駆動電圧に影響を与え、表示ムラの原因となることがある。
本発明の硬化性樹脂組成物を製造する方法としては特に限定されず、例えば、上記硬化性樹脂、ラジカル重合開始剤及び必要に応じて配合される添加剤等を、従来公知の方法により混合する方法等が挙げられる。このとき、イオン性の不純物を除去するために層状珪酸塩鉱物等のイオン吸着性固体と接触させてもよい。
本発明の硬化性樹脂組成物は、光及び/又は熱により2つの活性ラジカル種に解離するラジカル重合開始基と、水素結合性官能基と、2つ以上の反応性官能基とを1分子中に有するラジカル重合開始剤を含有することから、液晶表示素子用シール剤、液晶表示素子用封口剤又は液晶表示素子用上下導通材料として用いた場合に、滴下工法等において未硬化の状態で液晶に触れても、重合開始剤が液晶中に流出して汚染することがない。また、重合が終了した後の上記重合開始剤の残渣体が液晶に溶出することがなく、液晶表示素子に液晶の配向の乱れや色ムラ等の表示不良の発生という問題が生じることがない。更に、硬化後の重合開始剤の残渣体が液晶再配向時の加熱でアウトガスにならないため、ガラス基板間の接着力の低下や、ギャップムラが発生することもない。
従って、本発明の硬化性樹脂組成物からなる液晶表示素子用シール剤、液晶表示素子用封口剤及び液晶表示素子用上下導通材料の少なくとも一つを用いて得られた液晶表示素子は、信頼性の高い品質を有し、事務機器、家電製品、自動車計器などの文字や記号の表示パネルとして好適に使用することができる。
本発明の硬化性樹脂組成物からなる液晶表示素子用シール剤又は液晶表示素子用封口剤もまた、本発明の1つである。
また、液晶表示素子には、一般的に、2枚の透明基板上の対向する電極間を上下導通させるために、上下導通材料が使用されている。上記上下導通材料は通常、硬化性樹脂組成物に導電性微粒子が含有されて構成されている。
本発明の硬化性樹脂組成物と導電性微粒子とを含む液晶表示素子用上下導通材料もまた、本発明の1つである。
上記導電性微粒子としては特に限定されず、例えば、金属微粒子;樹脂基材微粒子に金属メッキを施したもの(以下、金属メッキ微粒子という);樹脂基材微粒子に金属メッキを施した後樹脂等で被覆したもの(以下、被覆金属メッキ微粒子という);更にこれらの金属微粒子、金属メッキ微粒子、被覆金属メッキ微粒子で表面に突起を有するもの等が挙げられる。なかでも、樹脂組成物中への均一分散性や導電性に優れることから、金メッキを施した金属メッキ微粒子や被覆金属メッキ微粒子が好ましい。
上記導電性微粒子の、上記硬化性樹脂組成物100重量部に対する配合量の好ましい下限は0.2重量部、好ましい上限は5重量部である。
本発明の液晶表示素子用上下導通材料を製造する方法としては特に限定されず、例えば、上記硬化性樹脂組成物、上記導電性微粒子等を所定の配合量となるように配合し、真空遊星式攪拌装置等で混合する方法等が挙げられる。
本発明の液晶表示素子用シール剤、本発明の液晶表示素子用封口剤、及び本発明の液晶表示素子用上下導通材料の少なくとも一つを用いて液晶表示素子を製造する方法としては特に限定されず、例えば、以下の方法により製造することができる。
まず、ITO薄膜等の2枚の電極付き透明基板の何れか一方に、本発明の液晶表示素子用シール剤を液晶注入口が解放された所定のパターンとなるように塗布する。塗布方法としては、スクリーン印刷、ディスペンサー塗布等が挙げられる。更に、もう一方の透明基板に、本発明の液晶表示素子用上下導通材料を所定の電極上に塗布する。塗布方法としては、スクリーン印刷、ディスペンサー塗布等が挙げられる。なお、上下導通材料を用いる代わりにシール剤に導電性微粒子を含有させ、上下導通を図ることも可能である。次いで、上記2枚の透明基板をスペーサーを介して対向させ、位置合わせを行いながら重ね合わせる。その後、透明基板のシール部及び上下導通材料部に紫外線を照射して硬化させる。本発明の液晶表示素子用シール剤及び本発明の液晶表示素子用上下導通材料が熱硬化性を有する場合には、更に100〜200℃のオーブン中で1時間加熱硬化させて硬化を完了させる。最後に液晶注入口より液晶を注入し、本発明の液晶表示素子用封口剤を用いて注入口を塞ぎ、液晶表示素子を作製する。
また、滴下工法による液晶表示素子の製造方法としては、例えば、ITO薄膜等の2枚の電極付き透明基板の一方に、本発明の液晶表示素子用シール剤をスクリーン印刷、ディスペンサー塗布等により長方形状のシールパターンを形成する。更に、もう一方の透明基板に、本発明の液晶表示素子用上下導通材料をスクリーン印刷、ディスペンサー塗布等により所定の電極上に上下導通用パターンを形成する。なお、上下導通材料を用いる代わりにシール剤に導電性微粒子を含有させ、上下導通を図ることも可能である。次いで、シール剤未硬化の状態で液晶の微小滴を透明基板の枠内全面に滴下塗布し、すぐに他方の透明基板を上下導通材料未硬化の状態で重ねあわせ、シール部及び上下導通材料部に紫外線を照射して硬化させる。本発明の液晶表示素子用シール剤及び本発明の液晶表示素子用上下導通材料が熱硬化性を有する場合には、更に100〜200℃のオーブン中で1時間加熱硬化させて硬化を完了させ、液晶表示素子を作製する。
本発明の液晶表示素子用シール剤、本発明の液晶表示素子用封口剤、及び本発明の液晶表示素子用上下導通材料の少なくとも一つを用いてなる液晶表示素子もまた、本発明の1つである。
本発明の液晶表示素子は、液晶比抵抗の保持率が10%以上であることが好ましい。10%未満であると、液晶の配向が阻害されて色ムラが生じる原因の一つとなることがある。より好ましくは50%以上である。なお、上記液晶比抵抗は、公知の液晶比抵抗測定装置等を使用することにより測定することができ、液晶比抵抗の保持率は、下記式により求めることができる。
Figure 2005015758
また、本発明の液晶表示素子は、ネマティック−等方性液体転移点(N−I点)変化が3℃以下であることが好ましい。3℃を超えると、液晶の配向が阻害されて色ムラが生じる原因の一つとなることがある。なお、上記ネマティック−等方性液体転移点(N−I点)は、公知の熱分析装置等を使用することにより測定することができ、ネマティック−等方性液体転移点(N−I点)変化は、下記の式により求めることができる。
Figure 2005015758
本発明によれば、液晶表示素子用シール剤、液晶表示素子用封口剤及び液晶表示素子用上下導通材料の少なくとも一つとして用いた場合に、未硬化時に液晶と接した場合であっても重合開始剤が液晶材料中に溶出することがなく、また、硬化後の重合開始剤の残渣体が液晶再配向時の加熱でアウトガスにならず、低電圧駆動性、高コントラスト、明度等に優れ、しかも、抵抗が大きく、電圧保持率が高い液晶表示素子が得られる硬化性樹脂組成物、液晶表示素子用シール剤、液晶表示素子用封口剤、液晶表示素子用上下導通材料、及び、これらを用いてなる液晶表示素子を提供できる。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1)
(1)ラジカル重合開始剤の製造
反応フラスコに1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン(チバ・スペシャリテイー・ケミカルズ社製)50モルを入れ、乾燥エアー雰囲気下で加熱溶解させた。
その中にジブチルチンジラウレート0.05モルと、2−メタクリルオキシエチレンイソシアネート(昭和電工社製)100モルとをゆっくりと滴下し、滴下し終わってから更に赤外吸収スペクトル分析によりイソシアネート基が残存しなくなるまで90℃で反応させ、その後、精製を行い下記式(7)で表されるラジカル重合開始剤Aを得た。
Figure 2005015758
(2)硬化性樹脂組成物の調製
得られたラジカル重合開始剤A3重量部、硬化性樹脂として、部分アクリレート化エポキシ樹脂(ダイセルユーシービー社製、UVAC1561)40重量部、アクリレート変性エポキシ樹脂(ダイセルユーシービー社製、EB3700)20重量部、充填剤として球状シリカ(アドマテックス社製、SO−C1)15重量部、エポキシ熱硬化剤としてフジキュアーFXR−1030(富士化成工業社製)15重量部、カップリング剤としてγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン1重量部を均一な液となるようにペイントロールを用いて充分に混合し、硬化性樹脂組成物を得た。
(3)液晶表示素子の作製
得られた硬化性樹脂組成物100重量部にスペーサー微粒子(積水化学工業社製、ミクロパールSP−2055)1重量部を分散させ、液晶表示素子用シール剤として、2枚のラビング済み配向膜及び透明電極付きガラス基板の一方にディスペンサーで塗布した。
続いて液晶(チッソ社製、JC−5004LA)の微小滴を透明電極付きガラス基板のシール剤の枠内全面に滴下塗布し、すぐにもう一方の透明電極付きガラス基板を貼り合せ、シール剤部分に高圧水銀ランプを用いて紫外線を100mW/cm2で30秒照射した。
その後120℃で1時間加熱を行い熱硬化させて液晶表示素子を得た。
(実施例2)
反応フラスコに1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン50モルを入れ、乾燥エアー雰囲気下で加熱溶解させた。
その中にジブチルチンジラウレート0.05モルと、2−メタクリルオキシエチレンイソシアネート50モルとを反応温度が90℃を超えないようにゆっくりと滴下し、滴下し終わってから赤外吸収スペクトル分析によりイソシアネート基が残存しなくなるまで90℃で反応させ、その後、精製を行い下記式(8)で表される中間体aを得た。
Figure 2005015758
得られた中間体a50モルを反応フラスコに入れ、乾燥エアー雰囲気下で加熱溶解させた。その中にジブチルチンジラウレート0.05モルと、2,2,4−及び2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(デグサ社製、TMHDI)50モルとを反応温度が90℃を超えないようにゆっくりと滴下し、滴下し終わってから2−ヒドロキシエチルアクリレートを反応温度が90℃を超えないようにゆっくりと滴下し、赤外吸収スペクトル分析によりイソシアネート基が残存しなくなるまで90℃で反応させ、その後精製を行い下記式(9)で表されるラジカル重合開始剤Bを得た。
Figure 2005015758
上記一般式(9)中、Aは2,2,4−及び2,4,4−トリメチルヘキサメチレン基を表す。
ラジカル重合開始剤Aの代わりにラジカル重合開始剤Bを用いた以外は、実施例1と同様の方法により硬化性樹脂組成物を調製し、液晶表示素子を作製した。
(実施例3)
実施例2の作製した中間体a100モルを反応フラスコに入れ、乾燥エアー雰囲気下で加熱溶解させた。その中にジブチルチンジラウレート0.1モルと、2,2,4−及び2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート50モルとを反応温度が90℃を超えないようにゆっくりと滴下し、滴下し終わってから赤外吸収スペクトル分析によりイソシアネート基が残存しなくなるまで90℃で反応させ、その後精製を行い下記式(10)で表されるラジカル重合開始剤Cを得た。
Figure 2005015758
上記一般式(10)中、Aは2,2,4−及び2,4,4−トリメチルヘキサメチレン基を表す。
ラジカル重合開始剤Aの代わりにラジカル重合開始剤Cを用いた以外は、実施例1と同様の方法により硬化性樹脂組成物を調製し、液晶表示素子を作製した。
(実施例4)
反応フラスコに1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン50モルを入れ、乾燥エアー雰囲気下で加熱溶解させた。その中にジブチルチンジラウレート0.05モルと、3−イソプロペニル−α,α−ジメチルベンジルイソシアネート50モルとを反応温度が90℃を超えないようにゆっくりと滴下し、滴下し終わってから赤外吸収スペクトル分析によりイソシアネート基が残存しなくなるまで90℃で反応させ、その後精製を行い下記式(11)で表される中間体bを得た。
Figure 2005015758
得られた中間体b50モルを反応フラスコに入れ、乾燥エアー雰囲気下で加熱溶解させた。その中にジブチルチンジラウレート0.05モルと、2,2,4−及び2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート50モルとを反応温度が90℃を超えないようにゆっくりと滴下し、滴下し終わってからグリシドールを反応温度が90℃を超えないようにゆっくりと滴下し、赤外吸収スペクトル分析によりイソシアネート基が残存しなくなるまで90℃で反応させ、その後精製を行い下記式(12)で表されるラジカル重合開始剤Dを得た。
Figure 2005015758
ラジカル重合開始剤Aの代わりにラジカル重合開始剤Dを用いた以外は、実施例1と同様の方法により硬化性樹脂組成物を調製し、液晶表示素子を作製した。
(比較例1)
ラジカル重合開始剤Aの代わりに「ダロキュア1173」(チバ・スペシャリテイー・ケミカルズ社製)を用いた以外は、実施例1と同様の方法により硬化性樹脂組成物を調製し、液晶表示素子を作製した。
(比較例2)
ラジカル重合開始剤Aの代わりに「イルガキュア651」(チバ・スペシャリテイー・ケミカルズ社製)を用いた以外は、実施例1と同様の方法により硬化性樹脂組成物を調製し、液晶表示素子を作製した。
実施例1〜4及び比較例1、2で得られたラジカル重合開始剤、硬化性樹脂組成物及び液表示素子を以下の方法で評価した。
結果を表1に示した。
(液晶比抵抗保持率測定)
アンプル瓶(内径:10.0mm)に硬化性樹脂組成物0.5gを入れ、液晶0.5gを加えた。この瓶を120℃のオーブンに1時間投入し、室温(25℃)に戻ってから液晶部分を液晶比抵抗測定装置(東亜電波工業社製、SM−8210型)、電極に液体用電極(安藤電気社製、LE−21 型)を用い、標準温度湿度状態(20℃、65%RH)で液晶比抵抗を測定した。なお、液晶比抵抗保持率は、下記式により求めた。
Figure 2005015758
(ネマティック−等方性液体転移点(N−I点)変化測定)
アンプル瓶(内径:10.0mm)に硬化性樹脂組成物0.5gを入れ、液晶0.5gを加えた。この瓶を120℃のオーブンに1時間投入し、室温(25℃)に戻ってからアルミパンに液晶部分を入れ昇温速度10℃/分で測定しピーク温度を測定した。なお、熱分析装置としては、MDSC(TA Insturuments社製)を使用した。ネマティック−等方性液体転移点変化は、下記式により求めた。
Figure 2005015758
(接着性評価)
硬化性樹脂組成物100重量部にスペーサー微粒子(積水化学工業社製、ミクロパールSP−2055)1重量部を分散させ、スライドガラスの中央部に取り、他のスライドガラスをその上に重ね合わせてシール剤を押し広げて厚みを均一にし、高圧水銀ランプを用い紫外線を100mW/cm2で30秒照射した。その後120℃、1時間の加熱を行い、接着試験片を得た。この試験片についてテンションゲージを用いて接着強度を測定した。
(液晶表示パネル評価(色ムラ評価))
得られた液晶表示素子について、作製直後、及び、65℃95%RHの条件下で1000時間の動作試験後におけるシール剤付近の液晶配向乱れを目視により以下の基準で評価した。なお、サンプル数は6とした。
◎:色ムラが全くない
○:色ムラが微かにある
△:色ムラが少しある
×:色ムラがかなりある
Figure 2005015758
(実施例5)
実施例1と同様にして得られた硬化性樹脂組成物を均一な液となるように三本ロールを用いて充分に混合した後、硬化性樹脂組成物100重量部に対して、導電性微粒子として金メッキを施した金属メッキ微粒子(積水化学工業社製、ミクロパールAU−206)2重量部を配合し、真空遊星式攪拌装置で混合して、液晶表示素子用上下導通材料を作製した。
透明基板に、得られた上下導通材料をディスペンサー塗布により上下導通用の電極上に上下導通用パターンを形成したこと以外は実施例1と同様にして液晶表示素子を作製した。
得られた液晶表示素子について、液晶表示パネル評価(色ムラ評価)を同様に行い、上下導通材料付近の液晶配向乱れを目視で観察したところ、色ムラが全くなかった。また、導通性も良好であった。
本発明によれば、特に滴下工法による液晶表示素子の製造において液晶表示素子用シール剤、液晶表示素子用封口剤及び液晶表示素子用上下導通材料の少なくとも一つとして用いた場合に、未硬化時に液晶と接した場合であっても重合開始剤が液晶材料中に溶出することがなく、また、硬化後の重合開始剤の残渣体が液晶再配向時の加熱でアウトガスにならず、低電圧駆動性、高コントラスト、明度等に優れ、しかも、抵抗が大きく、電圧保持率が高い液晶表示素子が得られる硬化性樹脂組成物、液晶表示素子用シール剤、液晶表示素子用封口剤、液晶表示素子用上下導通材料、及び、これらを用いてなる液晶表示素子を提供できる。

Claims (10)

  1. 光及び/又は熱を照射することにより2つの活性ラジカル種に解離するラジカル重合開始基と、水素結合性官能基と、2つ以上の反応性官能基とを1分子中に有するラジカル重合開始剤を含有することを特徴とする硬化性樹脂組成物。
  2. 光及び/又は熱を照射することによりラジカル重合開始基が解離して生じた2つの活性ラジカル種のいずれもが、少なくとも1つの水素結合性官能基と少なくとも1つの反応性官能基とを有することを特徴とする請求項1記載の硬化性樹脂組成物。
  3. ラジカル重合開始基は、下記一般式(1)で表される構造を有することを特徴とする請求項1又は2記載の硬化性樹脂組成物。
    Figure 2005015758
    式中、R1及びR2は、水素原子、水酸基、炭素原子数1〜6のアルキル基、炭素原子数1〜6のアルコキシ基又はフェニル基を表し、
    Figure 2005015758
    は、炭素原子数1〜6のアルキル基又はハロゲン基を有していてもよい芳香環を表わす。
  4. 反応性官能基は、少なくとも1つが(メタ)アクリル基及び/又は環状エーテル基であることを特徴とする請求項1、2又は3記載の硬化性樹脂組成物。
  5. 水素結合性官能基は、ウレタン基及び/又は水酸基であることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の硬化性樹脂組成物。
  6. ラジカル重合開始剤は、数平均分子量が300以上であることを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載の硬化性樹脂組成物。
  7. 請求項1、2、3、4、5又は6記載の硬化性樹脂組成物からなることを特徴とする液晶表示素子用シール剤。
  8. 請求項1、2、3、4、5又は6記載の硬化性樹脂組成物からなることを特徴とする液晶表示素子用封口剤。
  9. 請求項1、2、3、4、5又は6記載の硬化性樹脂組成物と導電性微粒子とを含むことを特徴とする液晶表示素子用上下導通材料。
  10. 請求項7記載の液晶表示素子用シール剤、請求項8記載の液晶表示素子用封口剤、及び請求項9記載の液晶表示素子用上下導通材料の少なくとも一つを用いてなることを特徴とする液晶表示素子。

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