JP2005015170A - シート巻取軸装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】空気圧により押圧される受圧部材14を具備して、該受圧部材14の変位力に関連した大きさの回転力が、駆動回転される巻取回転軸部材2からこれに外嵌された巻取部3に伝達されるものとした巻取回転伝達手段12と、前記巻取部3にこれに外嵌された巻芯Aを係止状態としたり該係止状態を解除させるものとした巻芯係止手段13とを備えたシート巻取軸において、前記巻取回転軸部材2の肉厚部に前記巻芯係止手段13とは関連しない空気路8を形成し、該空気路8は前記巻取回転軸部材2の外方で生成された圧縮空気を前記受圧部14材に直接に接触させて空気圧を付与する構成となす。
【選択図】 図5
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、巻芯を装着してシートを巻取るシート巻取軸装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、紙やプラスチックフィルム等の広幅シートを縦にスリットしてなる細幅シートをその細幅シート毎に巻き取る巻取軸装置では、多数の巻芯(通常は紙管)を巻取回転軸部材の周面に形成された巻取部にそれぞれ装着してその巻芯の上に細幅シートを巻き取っており、その巻取りが終了した後には巻芯ごと抜き取り、新たな巻芯を巻取部に装着するようにしている。したがって、巻芯を装着したり、抜き取ったりするときは巻芯は巻取回転軸部材に対してフリーであり、巻取中では巻芯は巻取部に固定されている必要がある。
【0003】
このように必要時に巻芯を開放したり固定したりするシート巻取軸装置として、本出願人は、特許文献1に示すように、空気圧で押圧される受圧部材を具備したもので該受圧部材の変位力に関連した大きさの回転力を、駆動回転される巻取回転軸部材からこれに外嵌された巻取部に伝達するものとした巻取回転伝達手段と、前記巻取部とこれに外嵌された巻芯とを係止状態となすと共に該係止状態を空気圧の付与により解除させるものとした巻芯係止手段とを備えたものを既に提案している。
【0004】
該提案に係るシート巻取軸装置では、巻取回転軸部材に形成された独立の空気路を通じて供給された圧縮空気がゴムチューブを膨張変形させ、該ゴムチューブの膨張変形個所が前記受圧部材に圧接して該ゴムチューブ内の空気圧に対応した押圧力を前記受圧部材に付与するのであり、これにより上記回転力伝達手段は該ゴムチューブ内の空気圧に対応した回転力を巻取回転軸部材から巻取部に伝達する。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−327182号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記した特許文献1に示す従来のシート巻取軸装置では、次のような問題がある。
即ち、前記回転力伝達手段により伝達される回転力の大きさは前記ゴムチューブ内に圧縮空気を供給した際の該ゴムチューブの膨縮変形力により決定されるが、該ゴムチューブはこれの外周面にワイヤを巻き付けることにより特定個所に止着されるため、その止着個所から該ゴムチューブ内の圧縮空気が漏れ出ることがあり、この場合に前記ゴムチューブは予定された押圧力を発揮することができず、シートの巻取り処理が的確に行えないことがある。
そして、前記ゴムチューブ内から漏れ出た圧縮空気が前記巻取部への巻芯の固定状態を弛緩させたり或いは予定しない有害な部品接触を生じさせるなどしてシートの巻取り処理を不可能となすこともある。
【0007】
また前記ゴムチューブと接触する部材の製作時に生じた鋭利なエッジが前記ゴムチューブに繰り返し圧接してこれを破損させることが生じて既述と同様な弊害を生じさせるのであり、これに対処するには該エッジを除去することが必要となるが、実際上その完全な除去は極めて難しいのである。
【0008】
さらには前記ゴムチューブが前記受圧部材の熱を伝達されて比較的早く劣化することが生じるのであり、このようにゴムチューブが劣化したときは、それがひび割れた状態となってその内方の圧縮空気が漏れ出ることが生じて、やはり既述と同様な弊害を生じさせるのである。
【0009】
本発明は、斯かる実情に対処するため、前記巻芯係止手段と、前記回転力伝達手段とをゴムチューブを使用することなく、それぞれ独立して作動させることができるシート巻取軸装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は、請求項1に記載したように、空気圧により押圧される受圧部材を具備し、該受圧部材の変位力に関連した大きさの回転力を、駆動回転される巻取回転軸部材からこれに外嵌された巻取部に伝達するものとした巻取回転伝達手段と、前記巻取部にこれに外嵌された巻芯を必要に応じて係止状態としたり該係止状態を解除させるものとした巻芯係止手段とを備えたシート巻取軸において、前記巻取回転軸部材の肉厚部に前記巻芯係止手段とは関連しない空気路を形成し、該空気路は前記巻取回転軸部材の外方で生成された圧縮空気を前記受圧部材に直接に接触させて空気圧を付与する構成としている。
【0011】
さらに詳細には、請求項2に記載したように、空気圧により押圧される受圧部材を具備し、該受圧部材の変位力に関連した大きさの回転力を、駆動回転される巻取回転軸部材からこれに外嵌された巻取部に伝達するものとした巻取回転伝達手段と、前記巻取部とこれに外嵌された巻芯とを係止状態となしたり該係止状態を空気圧の付与により解除させるものとした巻芯係止手段とを備えたシート巻取軸において、前記巻取回転軸部材の肉厚部に第一空気路と第二空気路をそれぞれ独立した状態に形成し、該第一空気路は前記巻取回転軸部材の外方で生成された圧縮空気を前記受圧部材に直接に接触させて空気圧を付与し、第二空気路は前記巻取回転軸部材の外方で生成された圧縮空気を前記巻芯係止手段に流入させる構成としている。
【0012】
この発明によれば、前記受圧部材は従来のゴムチューブを介することなく圧縮空気で直接に押圧されるため、圧縮空気の圧力変化に対応してその変位力が正確に変化されるようになり、したがって前記巻取回転軸部材から前記巻取部へ伝達される回転力も、圧縮空気の圧力変化に対応して正確に変化されるものとなる。
【0013】
この際、次のように具体化するのがよいのであって、即ち、請求項3に記載したように、前記巻取部が複数形成してあり、第一空気路は前記巻取回転軸部材の中心線個所に形成した第一直状孔と該第一直状案孔から前記中心線回りの半径方向へ向かう第一半径孔を具備し、前記第二空気路は前記巻取回転軸部材の肉厚部のうち前記第一空気路の存在個所を除いた範囲内で且つ前記中心線回りの複数の略等角配置個所のそれぞれに形成された前記中心線方向へ向かう第二直状孔と、該第二直状孔から前記中心線回りの半径方向へ向かう第二半径孔とを具備した構成となす。
これによれば、前記巻取回転伝達手段と、前記巻芯係止手段とに空気圧を付与するための空気路が簡易に形成されると共に前記巻取回転軸部材の回転時の釣合性を良好となすのである。
【0014】
【発明の実施の形態】
次に本発明を図1から図9に示す実施の形態について詳細に説明する。図1及び図2中、1はシート巻取軸装置で、該シート巻取軸装置1は図示しない駆動源からの動力を受けて回転する巻取回転軸部材2と、該巻取回転軸部材2の外周面にこれの中心線X方向に配列されて外嵌装着された複数の巻取部3とを備えていると共に、その巻取回転軸部材2の各端部側には巻取回転軸部材2を回転自在に支持する軸受部4a、4bが形成されている。この際、一方の軸受部4aは巻取回転軸部材2を片持ち支持するに足りる支持能力を有し、また他方の軸受部4bは巻取回転軸部材2から必要に応じて簡便に離脱させ得るものとなされる。そして巻取回転軸部材2の一方の端部には、巻取回転軸部材2の回転中でも外方の空気供給源から任意に昇圧された圧縮空気を空気供給管を経て該巻取回転軸部材2の内方に送り込むことを可能となす2つの空気供給接続体5a、5bが取り付けられている。5cは図示しないモータなどの回転駆動力を巻取回転軸部材2に入力するためのプーリである。なお図1中、巻取部3はその内部構造を省略した状態で表現されている。
上記空気供給接続体5a、5bを通じて空気が送り込まれるようになされた巻取回転軸部材2においては、図3に示すように、その肉厚部に第一空気路8と第二空気路9がそれぞれ独立した状態に形成されており、第一空気路8は巻取回転軸部材2の中心線x個所に形成した第一直状孔8aと該第一直状孔8aから前記中心線x回りの半径方向へ向かう第一半径孔8bを具備し、第二空気路9は巻取回転軸部材2の肉厚部のうち第一空気路8の存在個所を除いた範囲内で且つ中心線x回りの複数の等角配置個所pのそれぞれに中心線x方向へ向かうように形成された第二直状孔9aと、該第二直状孔9aから中心線x回りの半径方向へ向かう第二半径孔9bを具備している。
【0015】
そして一方の空気供給接続体5aは図示しない制御装置により適当圧に制御された圧縮空気を第一空気路8内に送り込むものとなされており、他方の空気供給接続体5bは特定圧力に昇圧された部品駆動用の圧縮空気を第二空気路9内に送り込むものとなされている。
【0016】
図1、図2及び図4に示すように、上記一方の軸受部4aは、巻取回転軸部材2に固定されたフランジ体6、巻取回転軸部材2に外嵌されてフランジ体6に固定されたスリーブ部材7、固定状態の筒状保持部材10、該筒状保持部材10とスリーブ部材7との間に装着されて巻取回転軸部材2を回転自在に支持するためのベアリング21、21などからなっている。
【0017】
また本例のシート巻取軸装置1は、巻取回転軸部材2に多数の巻取部3を並列状態で備えていて、各巻取部3にて一つの巻芯Aを保持し得るようになされているものである。巻取部3のそれぞれは図4〜図8に示すように、巻取回転伝達手段12と巻芯係止手段13と有している。そして巻取回転伝達手段12は、巻取回転軸部材2の第一半径孔8bとしての第一シリンダ、径方向Yへ移動可能なように該シリンダ孔8b内に嵌挿されている受圧部材としての第一のピストン14、巻取回転軸部材2の周りに回転可能に設けられている支持環15、該支持環15の周りに位置して中心線x方向に移動可能に設けられたスライド環16、巻取部3の外周部を構成していて巻取回転軸部材2の周りに回転可能に設けられた外周環17、該外周環17から出没可能に設けられて突出時に巻芯Aを固定状に係止することができるようにした係止爪18(図8参照)、該係止爪18を巻取回転軸部材2の中心へ向けて付勢する係止爪付勢手段19から構成されている。
【0018】
第一のピストン14は、第一直状孔8aから巻取回転軸部材2の外方に貫通され且つ巻取回転軸部材2の周方向に等間隔を取って配置された複数の第一シリンダ8bのそれぞれの内部に挿入され、該第一シリンダ8bに案内されることで巻取回転軸部材2の径方向Yに移動できるようになされている。そして、第一のピストン14は第一空気路8を通じて供給される制御用の圧縮空気の圧力によって巻取回転軸部材2の径方向Yにおける外方に向けて押し出されるもので、第一シリンダ8bを覆う形で配置されている上記支持環15の内周面に当接可能となされている。巻取部3のそれぞれは巻取回転軸部材2の周りに取り付けられた一対のベアリング21を有しており、支持環15は一方のベアリング21が支持することで巻取回転軸部材2の周りに回転可能に設けられているもので、図示されているように第一シリンダ8bのそれぞれの外方側の開口を覆うようにして配置されている。そして、支持環15の内周面15aは上記第一のピストン14と対応するように位置されていて、上述したように径方向Yへ押し出されてきた第一のピストン14の外方端面14aが当接できるようになされている。上記第一のピストン14は第一直状孔8aに送り込まれた圧縮空気の圧力が加えられることにより該支持環15の内周面15aに摺接し得る状態で当接するもので、第一のピストン14が支持環15に当接した状態で巻取回転軸部材2が回転しているときにはその当接により支持環15自体の自由回転(巻取回転軸部材2に対する相対的な回転)は抑制されることになるのであり、支持環15に外部から所要以上の回転抑制力が加わることで巻取回転軸部材2に対して相対的に回転できるように設けられている。
【0019】
また巻芯係止手段13は次のようになされている。即ち、巻取回転軸部材2と同心とした筒体状周面15bと、該筒体状周面15bに連続して巻取回転軸部材2の径方向Yに立ち上がる縦壁面15cとからなる取付段部22が支持環15の外周に形成されていて、この取付段部22に上記スライド環16が中心線x方向に移動可能に外挿されており、また支持環15を支持している一方(図4中の右側)のベアリング21の存在する側に位置する前記縦壁面15cを中心線x方向の一側における終端となし、スライド環16がこの縦壁面15cの位置で停止されるようになしている。該スライド環16には図5に示されているように、上記縦壁面15c側を開口としたスプリング装着穴23が周方向の適当間隔位置ごとに設けられており、スプリング装着穴23のそれぞれに配置された付勢手段24であるスプリングによってスライド環16が縦壁面15c側の反対へ向けて付勢されるようになされている。また、スライド環16の外周には周方向に等間隔を取って傾斜部25が複数(図示の例では三つ)設けられており、それぞれの傾斜部25の上面は前記スプリング24の付勢方向に向けて下り傾斜状となされている。
【0020】
上記外周環17はこれに対応した上記一対のベアリング21、21により巻取回転軸部材2に対して回転可能に設けられた略筒状のものであって、図5中右側の一つのベアリング21の外周に位置する支持環15の取付部分にこの外周環17の一方の周縁部が重なるようにして取付固定されると共に、外周環17の他方の周縁部が図5中左側の一つのベアリング21に支持されたものとなされている。このように外周環17は支持環15に連結されて一体化されていることから、上記第一のピストン14が支持環15に当接して巻取回転軸部材2と一体となって回転するときに、外周環17も、第一のピストン14と支持環15との当接による摩擦力を介して第一のピストン14と支持環15とがスリップする状態の下で巻取回転軸部材2よりも少し遅い速度で回転するものとなる。
【0021】
そして、該外周環17は上記スライド環16の傾斜部25と対応する位置に貫通孔となされた径方向Yの案内孔26を有したものとなされている。案内孔26には上記係止爪18が巻取回転軸部材2内にて径方向Yへの移動可能に内挿されており、該係止爪18はその下端面を、図示されているようにスライド環16における傾斜部25と同じく上記スプリング24の付勢方向に下り傾斜させて、前記傾斜部25上に乗せ置き、該傾斜部25に対して相対移動可能なように配置されている。即ち、スライド環16が中心線x方向へ移動することで係止爪18が案内孔26に案内された状態で巻取回転軸部材2の径方向Yに移動するようになされており、スライド環16がスプリング24の付勢方向に押し出されることで係止爪18が外周環17から外方に突出して、巻取部3に巻芯Aが外嵌装着されているとき、その巻芯Aをスプリング24の付勢力で固定状に係止した状態となり、また前記スライド環16が後述するように係止解除部13の働きにより前記縦壁面15c側に移動すると係止爪18は巻取回転軸部材2の中心方向に移動できるようになされている。
【0022】
上記係止爪付勢手段19は上述したようにスライド環16が縦壁面15c側に移動するときに係止爪18を巻取回転軸部材2の中心方向に移動させるもので、常時係止爪18を巻取回転軸部材2の中心側に付勢するスプリングリングとなされている。該スプリングリング19を上記外周環17の周りに配置させることができるようにその外周環17と前記係止爪18とには取付溝27が周方向に連続するように形成されていて、この取付溝27に前記スプリングリング19を位置させておくことで係止爪18に対して常時付勢力が付与されている。図7及び図8においては、前記取付溝27が外周環17と係止爪18とに周方向に連続する状態で設けられている状態を示しており、また、図5は係止爪18が没しているときの状態を示している。なお、スプリングリング19の付勢力はスライド環16により押し上げられるときの係止爪18の位置を変えない強さに調整されている。
【0023】
上記係止解除部13は、図4、図5及び図9に示すように、上記スライド環16に関連して形成されており、該係止解除部13は、上記スライド環16と対向するように図5中左側である他方のベアリング21側に位置され巻取回転軸部材2の周りに取り付けられているシリンダブロック28と、該シリンダブロック28において周方向に等間隔を取って配置されて(図9参照)中心線を前記中心線x方向と平行となされた複数の第二シリンダ29のそれぞれに装着されていて前記中心線x方向へ移動可能となされた第二ピストン30とからなるものである。図9中には第二シリンダ29は6個示されてるが、8個〜10個など任意の数となしてもよい。
【0024】
前記シリンダブロック28は、巻取回転軸部材2の第二空気路9から第二シリンダ29に空気を送り込むことができるように第二直状孔9aから外方に向けて貫通している第二半径孔9bに対応しており、該第二半径孔9bの外方端の開口部分の外方側に位置するように取り付けられている。そして、シリンダブロック28の内周面に周回して設けられた凹溝と各第二シリンダ29との接点において各第二シリンダ29に通じる透孔32を形成していて、第二直状孔9aから第二半径孔9bを経て送られてきた圧縮空気の圧力が透孔32を通って第二シリンダ29に入るようになり、その第二シリンダ29に送り込まれた圧縮空気の圧力によって第二ピストン30が上記スライド環16側へ向けて突出するようにしている。
図9はシリンダブロック28における第二シリンダ29の配置を示しており、この図中28aは、前記第二ピストン30が移動できる状態を確保して各第二シリンダ29の開口を閉じるカバー28bを取り付けるためのビス孔を示している。
【0025】
上記第二ピストン30は突出してスライド環16側に進むことで該スライド環16と当接するようになり、圧縮空気の圧力を受けてこの第二ピストン30がスライド環16をスプリング24の付勢力に抗してスプリング24の付勢方向とは逆方向に押し込むように設けられており、スライド環16がスプリング24の付勢方向とは逆方向に押し込まれて移動すると、傾斜部25も移動することから、係止爪付勢手段19によって付勢されている係止爪18が傾斜部25に対して相対移動する状態で巻取回転軸部材2の中心側に向けて没するように降り、係止爪18が巻芯Aと係止状態であった場合にはその係止状態を解除するようにしている。
【0026】
さらに上記第二ピストン30に関連してスプリング33が装着されていて、第二空気路9側から送り込まれる圧縮空気の圧力が人為操作などにより低下したときに第二ピストン30を第二シリンダ29の奥側(図5中左側)に押し戻して待機位置に定置するようにしている。この時、後述するようにスライド環16がスプリング24の付勢方向に進み出ることになって、係止爪18が巻取回転軸部材2の径方向Yに向けて押し上げられることになる。なお、上記スプリング33は設けなくてもよいものであり、この場合、第二空気路9側からの空気の圧力が低下したとき、スライド環16を移動させるスプリング24の付勢力により第二ピストン30は待機位置に押し戻される。
【0027】
次に上記構造のシート巻取軸装置1の使用例及び作動について説明する。
巻取部3に巻芯Aを装着するときには、所要の圧力(例えば0.1〜0.3MPa程度)に昇圧された圧縮空気が第二空気路9に送り込まれる。そして該圧縮空気が第二空気路9から第二半径孔9bを経て係止解除部13の第二シリンダ29内に送り込まれ、第二ピストン30が押し出される。このように押し出された状態の第二ピストン30がスライド環16を支持環15の縦壁面15cに押さえ付ける。これにより、スライド環16が縦壁面15cに突き当てられて位置決めされることから、係止爪18は外周環17の外周面の高さ位置から外方に突出する状態とはならず、案内孔26において没した状態となって、巻芯Aを外嵌装着し易い状態となる。
【0028】
巻芯Aを装着した後には第二空気路9に送り込まれる圧縮空気の圧力を下げるように操作されて、係止解除部13における第二シリンダ29内の空気圧が下がることから第二ピストン30とスライド環16とがスプリング24の付勢方向に移動し、その付勢方向に移動する傾斜部25により係止爪18が巻取回転軸部材2の径方向Yの外方へ向けて押し上げられて案内孔26内から外方へ突出し、巻芯Aの内周面に当接して巻芯Aを固定状に係止するようになる。
【0029】
巻取回転軸部材2の第一空気路8における第一直状孔8a内には図示しない制御装置により圧力を制御された圧縮空気(例えば圧力が0.5〜1.5MPa程度のもの)が送り込まれるのであり、この第一直状孔8a内に送り込まれた圧縮空気の圧力は第一半径孔8bを通じて第一ピストン14まで到達してこれの受圧面14bを押圧するため、第一ピストン14は巻取回転軸部材2の径方向Yにおける外方へ向けて押し上げられ、支持環15に摺接可能な状態で圧接される。該圧接状態の下で巻取回転軸部材2がプーリ5cを経て外部から回転駆動力Tを付与されて回転されるのであり、これに関連して支持環15及び外周環17が巻取回転伝達手段12を介することにより、巻取回転軸部材2の回転速度に対し適当なスリップの生じる回転速度(例えば巻取回転軸部材2の回転速度よりも毎分50回転程度遅い速度)で回転するようになり、シートの巻取りが開始される。なお係止解除部13は巻取回転軸部材2と一体となって回転する。
【0030】
そして、シートの巻き取り中に巻取りの張力が所定以上に大きくなろうとすると、これを図示しないセンサが検出し、これの検出情報に基づいて図示しない制御装置が第一空気路8内に供給している圧縮空気の圧力を低下させるように制御するのであり、これにより第一ピストン14が支持環15を押圧する力が減少してこれらの間の摩擦力が減少するため、巻取回転伝達手段12による伝達回転力が小さくなり、シートは必要以上の張力が加わった状態の下で巻き取られる状態を防止される。逆に、シートの巻き取り中にその巻取り張力が所定以上に小さくなろうとすると、これを前記のセンサが検出し、これの検出情報に基づいて図示しない制御装置が第一空気路8内に供給している圧縮空気の圧力を上昇させるように制御するのであり、これにより第一ピストン14が支持環15を押圧する力が増大してこれらの間の摩擦力が増大するため、巻取回転伝達手段12による伝達回転力が大きくなり、シートは必要以上に小さい張力で巻き取られる状態を防止される。このように、第一空気路8内に供給された圧縮空気の圧力が直接に第一ピストン14の受圧面14bを押圧して第一ピストン14を支持環15に相対的な摺接変位の生じるように圧接させるため、第一空気路8に送り込まれる圧縮空気の圧力を制御することでシートの巻取り中の張力を任意大きさに調整することができる。なお、シート巻取り中のシートの張力は常に一定に保持させることも差し支えないのであるが、実際には、巻付け終了後の巻芯Aに過大なシート巻付け圧力が作用しないようにするため、巻芯Aへの取り径が増大するに伴って漸次に減少させるのであり、例えば巻き終わり時のシートの張力は巻き始め時のそれの凡そ50%程度となされる。
【0031】
シートの巻取りを終了するときは巻取回転軸部材2への回転駆動力の付与を停止させると共に第一空気路8内の空気圧を低下させ、さらに第二空気路9に圧縮空気を送り込む。第二空気路9内に送り込まれた圧縮空気の圧力は第二シリンダ29内に伝達されて第二ピストン30を押し変位させ、該変位がスライド環16をスプリング24の付勢方向とは逆方向へ移動させる。これにより、係止爪18は巻取回転軸部材2の中心側に向けて下がり、巻芯Aの係止状態を解除する。この後、シートを巻取った巻芯Aを巻取部3に対し横方へずらし、シート巻取軸装置1から取り外す。
【0032】
【発明の効果】
以上説明した本発明によれば、次のような効果が得られる。
即ち、請求項1のものによれば、従来のゴムチューブを使用しない構成としたため、ゴムチューブに起因した従来の不都合を全て解消させることができるのであり、したがって巻取回転軸部材2から巻取部3へ任意な大きさの回転力をコンパクト且つ簡易な構造により環境温度による影響などを受けることなく安定的に伝達させることができる。
【0033】
また請求項2のものによれば、請求項1記載の発明の場合と同一の効果が得られる上に次のような効果が得られるのであって、即ち、第一空気路8や第二空気路9が巻取回転軸部材2の肉厚部に一体状に形成されるため、第一空気路8や第二空気路9を巻取回転軸部材2の内部構造を複雑化させないで形成できるほか関連部品の交換が容易に行えるものとなすことができる。
【0034】
さらに請求項3記載のものによれば、巻取回転伝達手段12と巻芯係止手段13とにそれぞれ独立して空気圧を付与するための空気路8、9が巻取回転軸部材2の回転時の釣合性を損なうことなく簡易に形成されるものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るシート巻取軸の主要部を示す側面視断面図である。
【図2】前記シート巻取軸に係りAは一部を省略した右側面図でBは左側面図である。
【図3】前記シート巻取軸の巻取回転軸部材に係りAはx1−x1部を示す断面図でBはx2−x2部を示す断面図である。
【図4】前記シート巻取軸の巻取部を示す断面図である。
【図5】前記巻取部の拡大断面図である。
【図6】前記シート巻取軸の巻取回転伝達手段個所の断面図である。
【図7】前記シート巻取軸の外環部と係止爪を示す説明図である。
【図8】前記シート巻取軸の係止爪とスライド環の傾斜部を示す説明図である。
【図9】前記シート巻取軸の第二シリンダ個所を示す断面図である。
【符号の説明】
2 巻取回転軸部材
3 巻取部
8 第一空気路
8a 第一直状孔
8b 第一半径孔(第一シリンダ)
9 第二空気路
9a 第二直状孔
9b 第二半径孔
12 巻取回転伝達手段
13 巻芯係止手段
14 受圧部材(第一ピストン)
A 巻芯
p 特定角度範囲個所
x 中心線
Claims (3)
- 空気圧により押圧される受圧部材を具備し、該受圧部材の変位力に関連した大きさの回転力を、駆動回転される巻取回転軸部材からこれに外嵌された巻取部に伝達するものとした巻取回転伝達手段と、前記巻取部にこれに外嵌された巻芯を必要に応じて係止状態としたり該係止状態を解除させるものとした巻芯係止手段とを備えたシート巻取軸装置において、前記巻取回転軸部材の肉厚部に前記巻芯係止手段とは関連しない空気路を形成し、該空気路は前記巻取回転軸部材の外方で生成された圧縮空気を前記受圧部材に直接に接触させて空気圧を付与することを特徴とするシート巻取軸装置。
- 空気圧により押圧される受圧部材を具備し、該受圧部材の変位力に関連した大きさの回転力を、駆動回転される巻取回転軸部材からこれに外嵌された巻取部に伝達するものとした巻取回転伝達手段と、前記巻取部とこれに外嵌された巻芯とを係止状態となしたり該係止状態を空気圧の付与により解除させるものとした巻芯係止手段とを備えたシート巻取軸装置において、前記巻取回転軸部材の肉厚部に第一空気路と第二空気路をそれぞれ独立した状態に形成し、該第一空気路は前記巻取回転軸部材の外方で生成された圧縮空気を前記受圧部材に直接に接触させて空気圧を付与し、第二空気路は前記巻取回転軸部材の外方で生成された圧縮空気を前記巻芯係止手段に流入させることを特徴とするシート巻取軸装置。
- 前記巻取部が複数形成してあり、第一空気路は前記巻取回転軸部材の中心線個所に形成した第一直状孔と該第一直状案孔から前記中心線回りの半径方向へ向かう第一半径孔を具備し、前記第二空気路は前記巻取回転軸部材の肉厚部のうち前記第一空気路の存在個所を除いた範囲内で且つ前記中心線回りの複数の略等角配置個所のそれぞれに形成された前記中心線方向へ向かう第二直状孔と、該第二直状孔から前記中心線回りの半径方向へ向かう第二半径孔とを具備していることを特徴とする請求項2記載のシート巻取軸装置。
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|---|---|---|---|
| JP2003182925A JP2005015170A (ja) | 2003-06-26 | 2003-06-26 | シート巻取軸装置 |
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