JP2005014370A - 表皮付き発泡成形部材 - Google Patents
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Abstract
【課題】触感が異なる第1領域および第2領域を設けても質感低下を回避し得るようにする。
【解決手段】表皮16は、発泡体14の外部表面に密着する薄肉の第1表皮部分42と、この第1表皮部分42より大きい厚み寸法に設定されて、基材12の外部表面に密着する厚肉の第2表皮部分14とから構成される。これにより、表皮16により形成される外部意匠面の触感を、発泡体14および第1表皮部分42からなる第1領域20と、第2表皮部分44からなる第2領域22とで夫々変化させてある。具体的には、第1領域20は、発泡体14の物性が発揮されて柔軟性に富んだ「ソフト領域」とされ、第2領域22は、表皮16の物性が発揮されて弾力性に富んだ「ハード領域」とされる。
【選択図】 図2
【解決手段】表皮16は、発泡体14の外部表面に密着する薄肉の第1表皮部分42と、この第1表皮部分42より大きい厚み寸法に設定されて、基材12の外部表面に密着する厚肉の第2表皮部分14とから構成される。これにより、表皮16により形成される外部意匠面の触感を、発泡体14および第1表皮部分42からなる第1領域20と、第2表皮部分44からなる第2領域22とで夫々変化させてある。具体的には、第1領域20は、発泡体14の物性が発揮されて柔軟性に富んだ「ソフト領域」とされ、第2領域22は、表皮16の物性が発揮されて弾力性に富んだ「ハード領域」とされる。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、表皮付き発泡成形部材に関し、更に詳細には、所要形状に成形された基材と、この基材の外部表面に被着される発泡体と、これら基材および発泡体の外部表面に被着される表皮とからなる表皮付き発泡成形部材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば表皮付き発泡成形部材は、所要形状に成形された基材と、この基材の外部表面に被着される発泡体と、これら基材および発泡体の外部表面に被着される表皮とからなる3層構造とされている。前記基材は、ASG等の比較的硬質の合成樹脂を材質として所要の強度を有しており、該基材と前記表皮との間に介在する前記発泡体は、柔軟性を有するウレタンフォーム等を材質として触感向上に寄与し、外部に露出するようになる前記表皮は、後述するような合成樹脂を材質として外観の質感向上に寄与するようになっている。このような表皮付き発泡成形部材としては、例えば車両乗員室内に設置される種々車両内装部材(インストルメントパネル、フロアコンソール、コンソールリッド、ドアパネル等)や、各種家具(椅子、ソファ等)等が挙げられる。
【0003】
図10は、表皮付き発泡成形部材の一例として、車両内装部材であるインストルメントパネルを示した概略斜視図、図11は図10のX−X線断面図である。このインストルメントパネル10は、図11に例示したように、車両乗員室の前方に組付けられてフロントガラス24の下側に位置するため、該インストルメントパネル10の外部意匠面は、乗員席を指向する上面中央から前面中央に亘る領域(乗員席側を指向した領域)では上質感および高触感が要求され、前記フロントガラス24を透過した直射日光による熱や紫外線に晒される上面後方の領域では耐候性が要求される。従って、インストルメントパネル10を構成する基材12では、その外部表面における上面中央から前面中央に亘って被着部18を設けたもとで、この被着部18に発泡体14および表皮16を被着するようになっており、上面中央から上面後方に亘っては当該基材12が露出するようにしてある。すなわちインストルメントパネル10は、前記発泡体14および表皮16を被着した第1領域20と、前記基材12が露出した第2領域22とに区分けされており、前記第1領域20により質感および触感の向上を図ると共に前記第2領域22により耐候性の向上を図るようになっている。なお、これに関連する技術は、例えば特許文献1に開示されている。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−020509号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで前記表皮16は、成形技術を基準として分類すると、(a)真空成形技術に基づいて樹脂シート材から真空成形されたもの、(b)パウダースラッシュ成形技術に基づいて樹脂粉末からスラッシュ成形されたもの、(c)スプレー成形技術に基づいてウレタンからスプレー成形されたもの等が好適に実施されており、TPO、PVC、TPU、PU等のエラストマまたは軟質樹脂を材質としている。このような成形技術により成形される表皮16は、成形型における成形面の形状および模様等は忠実に反転再現され得るものの、厚みの制御および裏面形状の制御が不可能であるため、概ね1〜1.5mm程度の厚みに均一的に成形したもとで実施に供される。しかしながら、このような薄肉の表皮16は、直射日光による熱および紫外線等に晒されると、熱履歴による変形および劣化等が生じ易い問題を内在している。
【0006】
従って前記表皮16は、前述したように、直射日光を直接的に受ける前記第2領域22には延設せず、直射日光の影響が少ない前記第1領域20にのみ被着するようにしている。このため、前記表皮16が被着された第1領域20と前記基材12が露出した第2領域22とが、完全に区分けされて両領域20,22の間に境界ラインが形成されてしまうと共に、該第2領域22には表皮16が具有する「ソフト感」や「しっとり感」が視覚的に発現されないため、インストルメントパネル10の質感低下が避けられない課題があった。また例えば、第2領域22の面積比率が大きくなる場合には、表皮16の被着部分が狭くなると同時に基材12の露出部分が広くなるため、インストルメントパネル10の更なる質感低下を招来することになってしまう。
【0007】
【発明の目的】
本発明は、前述した課題を好適に解決するべく提案されたもので、反応射出成形技術に基づいて成形される表皮を採用することで、触感が異なる第1領域および第2領域を設けても質感低下を回避し得るようにした表皮付き発泡成形部材を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決して、所期の目的を達成するため本発明は、所要形状に成形された基材と、この基材の外部表面に被着される発泡体と、これら基材および発泡体の外部表面に被着される表皮とからなる表皮付き発泡成形部材において、
前記表皮を、前記発泡体の外部表面に密着する薄肉の第1表皮部分と、この第1表皮部分より大きい厚み寸法に設定されて、前記基材の外部表面に密着する厚肉の第2表皮部分とから構成し、
前記表皮により形成される外部意匠面の触感を、発泡体および前記第1表皮部分からなる第1領域と、前記第2表皮部分からなる第2領域とで夫々変化させるよう構成したことを特徴とする。
【0009】
同じく前記課題を解決して、所期の目的を達成するため別の発明は、所要形状に成形された基材と、この基材の外部表面に被着される発泡体と、これら基材および発泡体の外部表面に被着される表皮とからなる表皮付き発泡成形部材において、
前記表皮を、薄肉の第1表皮部分と、この第1表皮部分より大きい厚み寸法に設定される厚肉の第2表皮部分とから構成すると共に、
前記発泡体を、前記基材と前記第1表皮部分との間に介在する厚肉の第1発泡部分と、この第1発泡部分より小さい厚み寸法に形成されて、該基材と前記第2表皮部分との間に介在する薄肉の第2発泡部分とから構成し、
前記表皮により形成される外部意匠面の触感を、前記第1発泡部分および第1表皮部分からなる第1領域と、前記第2発泡部分および第2表皮部分からなる第2領域とで夫々変化させるよう構成したことを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に係る表皮付き発泡成形部材につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以下説明する。なお実施例では、表皮付き発泡成形部材としてインストルメントパネルを例示する。従って、図10および図11に例示したインストルメントパネル10と同一の部材・部位に関しては、同一の符号を付して説明する。
【0011】
【第1実施例】
図1は、第1実施例に係る表皮付き発泡成形部材としてのインストルメントパネルの概略斜視図、図2は図1のII−II線断面図、図3は図2の要部拡大断面図である。第1実施例のインストルメントパネル30は、所要形状に成形された基材12と、この基材12の外部表面に被着される発泡体14と、これら基材12および発泡体14の外部表面に被着される表皮16とからなり、基本的には図10に例示した従来のインストルメントパネル10と同一構成となっている。なお説明の便宜上、図2における右側(乗員席側)をインストルメントパネル30の「前側」とし、左側(フロントガラス24側)を「後側」とする。
【0012】
前記基材12は、例えば図示しないインジェクション成形型を利用したインジェクション成形技術に基づき、ASG等の合成樹脂素材から形成された大型の合成樹脂成形体である。この基材12の所要位置には、計器ユニット32、グローブボックス34、空調操作パネル36、オーディオ機器38およびエアアウトレット40等を設置するための各種設置部等が形成されており、よって当該基材12は、これらの重量に充分に耐え得る強度を有している。そして、基材12の外部表面の全体が、前記発泡体14および表皮16が被着される被着部18となっており、フロントガラス24に近接する上面後方側は、図11に例示した従来のインストルメントパネル30における基材12のような段差が形成されずに平坦状となっている。なお、基材12の後端近傍には、後述する空気吹出口41として機能する基材開口部48が開設されている。
【0013】
前記発泡体14は、例えばウレタン原料を発泡反応させることで形成されるウレタンフォームであって、部位毎に多少の差異はあるものの厚みUが5〜10mm程度とされ、柔軟性に富んだ物性を有している。従って、この発泡体14に被着されている表皮16の適宜部位を指先等で押圧すると、押圧された該発泡体14が圧縮されて当該押圧部位が陥凹的に変形するようになり、インストルメントパネル30の触感向上に寄与するようになっている。また万一、衝突事故時に乗員が前方へ投げ出されてインストルメントパネル30に衝突した場合には、その衝撃を吸収して傷害を軽減することにも寄与するようになる。
【0014】
実施例のインストルメントパネル30に実施される前記表皮16は、公知技術である反応射出成形(Reaction Injection Molding成形)技術に基づいて成形されたウレタン成形体である。この反応射出成形技術は、成形型内に画成した所要形状のキャビティに向けてポリオールとイソシアネートとを攪拌しながら射出し、これらを該キャビティ内で反応させることで該キャビティと同一形状のウレタン成形体を成形する方法である。従って、例えば部位毎に厚みが異なるシート状部材や、複雑な外面凹凸形状を有する部材等、一般的なインジェクション成形技術と同様に、成形型からの脱型が可能な形状であれば多種多様な形状のウレタン成形体を成形可能とする特徴を有している。しかも、熱可塑性樹脂のインジェクション成形とは異なり、部位毎に厚みが異なる場合でも「ひけ」が起こる不都合が発生しない。
【0015】
前述した反応射出成形技術に基づいて成形される実施例の表皮16は、図2および図3に例示したように、前記発泡体14の外部表面に密着する薄肉の第1表皮部分42と、この第1表皮部分42より大きい厚み寸法に設定されて、前記基材12の外部表面(被着部18)に密着する厚肉の第2表皮部分44とから構成されている。第1実施例では、前記第1表皮部分42の厚みP1は1mm程度とされ、前記第2表皮部分44の厚みP2は5〜10mm程度とされている。すなわち、第2表皮部分44の厚みP2は、第1表皮部分42の厚みP1と発泡体14の厚みUとを合わせたものとなっている。従って実施例の表皮16では、前記第1表皮部分42は適度の柔軟性を発揮して変形し易くなっているものの、前記第2表皮部分44は変形し難くなっている。なお、表皮16の外表面には、第1表皮部分42から第2表皮部分44に亘ってシボ加工等が均一的に施されており、この外表面の側から見た場合では、これら第1表皮部分42および第2表皮部分44の境界部分は全く認識されない。
【0016】
図4は、前記表皮16を成形するための表皮成形型50により、該表皮16を成形している状態で示した部分断面図である。この表皮成形型50は、相互に型閉め可能な第1成形型52および第2成形型54から構成されており、これら第1成形型52および第2成形型54を型閉めすることで、前記表皮16と同一形状のキャビティ56が内部に画成されるようになっている。また、第2成形型54には、前記キャビティ56内へ発泡原料を射出する射出ノズルNが整合する注入口58が開設されている。
【0017】
なお、前記第1成形型52には、第2成形型54の成形面に当接可能な突部52Aが突設されており、これにより表皮16の成形に際して前記第2表皮部分44に表皮開口部46を開設し得るようになっている。従って、図2および図3に例示したように、基材12に設けた前記基材開口部48に整合するように前記表皮開口部46を形成すれば、相互に連通したこれら基材開口部48および表皮開口部46により空気吹出口41を開設することが可能となる。しかも、第2表皮部分44が厚肉に形成されているため、直射日光による熱および紫外線等に晒されても表皮開口部46の周辺部位が変形し難くなっており、別途成形したガーニッシュ部材等を表皮開口部46に装着する必要もない。
【0018】
図5は、発泡体14を発泡成形するための発泡成形型60により、第1成形型62にセットした前記表皮16および第2成形型64にセットした前記基材12の間で、該発泡体14を成形している状態を示した説明断面図である。発泡成形型60を型閉めした際には、第1成形型62および第2成形型64の締付力により、前記表皮16における第2表皮部分44が基材12の外部表面へ全面的に密着してシール状態が形成され、これら第2表皮部分44および基材12の間から発泡反応中の前記発泡体14が漏出することを防止し得る。但し、前記第2表皮部分44と基材12とは、型閉めに先立って塗布した接着剤等により、発泡体14の成形と同時に接着することが望ましい。
【0019】
なお、前記第2表皮部分44と基材12とは、図6に例示したように、前記発泡体14の一部を利用して相互に接着させるようにしてもよい。すなわち、前記発泡成形型60を型閉めした際に、これら第2表皮部分44と基材12との間に隙間66(例えば厚み0.5mm、幅10mm程度)が適宜数画成されるように該第2表皮部分44を成形しておけば、発泡体14の一部が該隙間66へ進入して硬化するようになるため、該発泡体14を利用してこれら第2表皮部分44と基材12との接着が図られるようになる。このようにした場合、発泡体14の発泡成形前における接着剤の塗布作業を省略できる利点がある。
【0020】
前述した表皮16を採用した第1実施例のインストルメントパネル30では、前記表皮16により形成される外部意匠面が、図2に例示したように、前記発泡体14および前記第1表皮部分42からなり、該インストルメントパネル30の上面中央から前面中央に亘って延在する第1領域20と、前記第2表皮部分44のみからなり、該インストルメントパネル30の上面後方に位置する第2領域22とに区分けされている。但し、前記表皮16が、前記第1領域20から第2領域22に亘って基材12の外部表面全体に被着されているため、外観上では第1領域20と第2領域22との境界ラインが全く視認されることがない(図1)。
【0021】
ここで前述したように、前記発泡体14は柔軟性に富んだ物性となっていると共に、前記表皮16は弾力性(反発性)に富んだ物性となっている。従って、前記第1領域20と第2領域22を比較した場合、該第1領域20は柔軟性が好適に発揮されるようになる所謂「ソフト領域」とされ、該第2領域22は弾力性(反発性)が好適に発揮されるようになる所謂「ハード領域」とされる。換言すると、第1実施例のインストルメントパネル30は、厚みが異なる第1表皮部分42および第2表皮部分44から前記表皮16を構成して、前記発泡体14の形成範囲を前記第1領域20のみに限定するようにしたことで、柔軟性が高い第1領域20および弾力性が高い第2領域22に区分けして、当該表皮16により形成される外部意匠面の触感を夫々変化させてある。
【0022】
このように第1実施例のインストルメントパネル30は、反応射出成形技術に基づいて成形される前記表皮16を採用することで、触感が異なる第1領域20および第2領域22を設けても両領域20,22の境界部分が外部から全く視認されることがないため、質感低下を好適に回避することができる。しかも、前記第1領域20から第2領域22に亘って表皮16が被着されるため、視覚的には外部意匠面全体に該表皮16が具有する「ソフト感」や「しっとり感」が発現され、当該インストルメントパネル30の質感向上を好適に図り得る。更に、前記第2領域22の面積比率を大きくしたとしても、第2表皮部分44が大きくなるだけであって、表皮16により形成される外部意匠面には何等の変化も生じないため、当該インストルメントパネル30の質感低下を招来しない。
【0023】
【第2実施例】
図7は、第2実施例に係る表皮付き発泡成形部材としてのインストルメントパネルの側断面図、図8は図7の要部拡大断面図である。この第2実施例に係るインストルメントパネル70では、前記表皮16を、薄肉の第1表皮部分72と、この第1表皮部分72より大きい厚み寸法に設定される厚肉の第2表皮部分74とから構成してある。また前記発泡体14を、前記基材12と前記第1表皮部分72との間に介在する厚肉の第1発泡部分76と、この第1発泡部分76より小さい厚み寸法に形成されて、該基材12と前記第2表皮部分74との間に介在する薄肉の第2発泡部分78とから構成してある。
【0024】
前記表皮16では、前記第1表皮部分72の厚みP1は1mm程度とされ、前記第2表皮部分74の厚みP2は5〜9mm程度とされているため、前記第1表皮部分72は適度の柔軟性が発揮されて変形し易く、前記第2表皮部分74は変形し難くなっている。また、前記発泡体14では、前記第1発泡部分76の厚みU1が5〜7mm程度とされ、前記第2発泡部分78の厚みU2は2〜4mm程度とされているため、前記第1発泡部分76は柔軟性に富んで変形し易く、前記第2発泡部分78は柔軟性が低下して変形し難くなっている。
【0025】
従って、前記第1領域20と第2領域22を比較した場合、該第1領域20は柔軟性が好適に発揮されるようになる所謂「ソフト領域」とされ、該第2領域22は弾力性(反発性)が好適に発揮されるようになる所謂「ハード領域」とされる。換言すると、第2実施例のインストルメントパネル70は、厚みが異なる第1表皮部分72および第2表皮部分74から前記表皮16を構成して、これにより前記発泡体14が、厚みが異なる第1発泡部分76および第2発泡部分78に形成されるようにしたことで、柔軟性が高い第1領域20および弾力性が高い第2領域22に区分けして、当該表皮16により形成される外部意匠面の触感を夫々変化させてある。
【0026】
従って、第2実施例に係るインストルメントパネル70も、前記第1実施例のインストルメントパネル30と同様の効果を得ることができる。但し、第2実施例のインストルメントパネル70の第2領域22は、第2発泡部分78が存在するため、第1実施例のインストルメントパネル30における第2領域22と比較すると、若干の柔軟性を有するようになる。
【0027】
【変更例】
図9は、変更例に係るインストルメントパネルの側断面図である。この変更例のインストルメントパネル80では、前記表皮16における前記第1表皮部分42と第2表皮部分44との境界部分に、該第1表皮部分42から第2表皮部分44に亘って厚みが漸増する肉厚徐変部分82を設けてある。従って、前記肉厚徐変部分82では、第1領域20から第2領域22に向けて、表皮16の厚みと発泡体14の厚みとの比率が徐々に変化しているため、該第1領域20から第2領域22に向けて弾力性が徐々に高くなると共に柔軟性が徐々に低くなるようになっている。これにより、第1領域20と第2領域22との境界部分において弾力性および柔軟性が急激に変化することによる違和感を回避することができる。
【0028】
なお図9では、前記第1実施例を基本とした変更例を例示したが、これを前記第2実施例に応用することも可能である。
【0029】
前記各実施例では、表皮付き発泡成形部材として車両内装部材であるインストルメントパネルを例示したが、本願が対象とする表皮付き発泡成形部材はこれに限定されるものではなく、これ以外にフロアコンソール、コンソールリッド、ドアパネル等の種々車両内装部材や、各種家具(椅子、ソファ等)も対象とされる。
【0030】
【発明の効果】
以上説明した如く、本発明に係る表皮付き発泡成形部材によれば、反応射出成形技術に基づいて成形される表皮を採用することで、触感が異なる第1領域および第2領域を設けても両領域の境界部分が外部から全く視認されることがないため、質感低下を好適に回避することができる有益な効果を奏する。しかも、第1領域から第2領域に亘って表皮が被着されるため、視覚的には外部意匠面全体に該表皮が具有する「ソフト感」や「しっとり感」が発現され、当該表皮付き発泡成形部材の質感向上を好適に図り得る利点がある。更に、第1領域と第2領域との面積比率を変更しても、表皮により形成される外部意匠面には何等の変化も生じないため、当該表皮付き発泡成形部材の質感低下を招来しない等の利点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例に係る表皮付き発泡成形部材としてのインストルメントパネルの概略斜視図である。
【図2】図1のII−II線断面図である。
【図3】図2の要部拡大断面図である。
【図4】反応射出成形技術に基づいて表皮を成形するための表皮成形型により、該表皮を成形している状態を示した部分断面図である。
【図5】発泡体を発泡成形するための発泡成形型により、表皮をセットした第1成形型および基材をセットした第2成形型を型閉めしたもとで、該発泡体を成形している状態を示した説明断面図であって、基材の外部表面に表皮の第2表皮部分が密着して発泡体の漏出が防止されることを示している。
【図6】発泡体を発泡成形するための発泡成形型により、表皮をセットした第1成形型および基材をセットした第2成形型を型閉めしたもとで、該発泡体を成形している状態を示した説明断面図であって、基材の外部表面と表皮の第2表皮部分との間に適宜数の隙間が画成されるように該第2表皮部分を成形することで、発泡体の一部が該隙間へ進入することを許容して該発泡体により基材と第2表皮部分との接着を図るようにすることを示している。
【図7】第2実施例に係る表皮付き発泡成形部材としてのインストルメントパネルの側断面図である。
【図8】図7の要部拡大断面図である。
【図9】変更例に係る表皮付き発泡成形部材としてのインストルメントパネルの側断面図である。
【図10】従来の表皮付き発泡成形部材としてのインストルメントパネルの概略斜視図である。
【図11】図10のX−X線断面図である。
【符号の説明】
12 基材
14 発泡体
16 表皮
20 第1領域
22 第2領域
42,72 第1表皮部分
44,74 第2表皮部分
76 第1発泡部分
78 第2発泡部分
82 肉厚徐変部分
【発明の属する技術分野】
この発明は、表皮付き発泡成形部材に関し、更に詳細には、所要形状に成形された基材と、この基材の外部表面に被着される発泡体と、これら基材および発泡体の外部表面に被着される表皮とからなる表皮付き発泡成形部材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば表皮付き発泡成形部材は、所要形状に成形された基材と、この基材の外部表面に被着される発泡体と、これら基材および発泡体の外部表面に被着される表皮とからなる3層構造とされている。前記基材は、ASG等の比較的硬質の合成樹脂を材質として所要の強度を有しており、該基材と前記表皮との間に介在する前記発泡体は、柔軟性を有するウレタンフォーム等を材質として触感向上に寄与し、外部に露出するようになる前記表皮は、後述するような合成樹脂を材質として外観の質感向上に寄与するようになっている。このような表皮付き発泡成形部材としては、例えば車両乗員室内に設置される種々車両内装部材(インストルメントパネル、フロアコンソール、コンソールリッド、ドアパネル等)や、各種家具(椅子、ソファ等)等が挙げられる。
【0003】
図10は、表皮付き発泡成形部材の一例として、車両内装部材であるインストルメントパネルを示した概略斜視図、図11は図10のX−X線断面図である。このインストルメントパネル10は、図11に例示したように、車両乗員室の前方に組付けられてフロントガラス24の下側に位置するため、該インストルメントパネル10の外部意匠面は、乗員席を指向する上面中央から前面中央に亘る領域(乗員席側を指向した領域)では上質感および高触感が要求され、前記フロントガラス24を透過した直射日光による熱や紫外線に晒される上面後方の領域では耐候性が要求される。従って、インストルメントパネル10を構成する基材12では、その外部表面における上面中央から前面中央に亘って被着部18を設けたもとで、この被着部18に発泡体14および表皮16を被着するようになっており、上面中央から上面後方に亘っては当該基材12が露出するようにしてある。すなわちインストルメントパネル10は、前記発泡体14および表皮16を被着した第1領域20と、前記基材12が露出した第2領域22とに区分けされており、前記第1領域20により質感および触感の向上を図ると共に前記第2領域22により耐候性の向上を図るようになっている。なお、これに関連する技術は、例えば特許文献1に開示されている。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−020509号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで前記表皮16は、成形技術を基準として分類すると、(a)真空成形技術に基づいて樹脂シート材から真空成形されたもの、(b)パウダースラッシュ成形技術に基づいて樹脂粉末からスラッシュ成形されたもの、(c)スプレー成形技術に基づいてウレタンからスプレー成形されたもの等が好適に実施されており、TPO、PVC、TPU、PU等のエラストマまたは軟質樹脂を材質としている。このような成形技術により成形される表皮16は、成形型における成形面の形状および模様等は忠実に反転再現され得るものの、厚みの制御および裏面形状の制御が不可能であるため、概ね1〜1.5mm程度の厚みに均一的に成形したもとで実施に供される。しかしながら、このような薄肉の表皮16は、直射日光による熱および紫外線等に晒されると、熱履歴による変形および劣化等が生じ易い問題を内在している。
【0006】
従って前記表皮16は、前述したように、直射日光を直接的に受ける前記第2領域22には延設せず、直射日光の影響が少ない前記第1領域20にのみ被着するようにしている。このため、前記表皮16が被着された第1領域20と前記基材12が露出した第2領域22とが、完全に区分けされて両領域20,22の間に境界ラインが形成されてしまうと共に、該第2領域22には表皮16が具有する「ソフト感」や「しっとり感」が視覚的に発現されないため、インストルメントパネル10の質感低下が避けられない課題があった。また例えば、第2領域22の面積比率が大きくなる場合には、表皮16の被着部分が狭くなると同時に基材12の露出部分が広くなるため、インストルメントパネル10の更なる質感低下を招来することになってしまう。
【0007】
【発明の目的】
本発明は、前述した課題を好適に解決するべく提案されたもので、反応射出成形技術に基づいて成形される表皮を採用することで、触感が異なる第1領域および第2領域を設けても質感低下を回避し得るようにした表皮付き発泡成形部材を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決して、所期の目的を達成するため本発明は、所要形状に成形された基材と、この基材の外部表面に被着される発泡体と、これら基材および発泡体の外部表面に被着される表皮とからなる表皮付き発泡成形部材において、
前記表皮を、前記発泡体の外部表面に密着する薄肉の第1表皮部分と、この第1表皮部分より大きい厚み寸法に設定されて、前記基材の外部表面に密着する厚肉の第2表皮部分とから構成し、
前記表皮により形成される外部意匠面の触感を、発泡体および前記第1表皮部分からなる第1領域と、前記第2表皮部分からなる第2領域とで夫々変化させるよう構成したことを特徴とする。
【0009】
同じく前記課題を解決して、所期の目的を達成するため別の発明は、所要形状に成形された基材と、この基材の外部表面に被着される発泡体と、これら基材および発泡体の外部表面に被着される表皮とからなる表皮付き発泡成形部材において、
前記表皮を、薄肉の第1表皮部分と、この第1表皮部分より大きい厚み寸法に設定される厚肉の第2表皮部分とから構成すると共に、
前記発泡体を、前記基材と前記第1表皮部分との間に介在する厚肉の第1発泡部分と、この第1発泡部分より小さい厚み寸法に形成されて、該基材と前記第2表皮部分との間に介在する薄肉の第2発泡部分とから構成し、
前記表皮により形成される外部意匠面の触感を、前記第1発泡部分および第1表皮部分からなる第1領域と、前記第2発泡部分および第2表皮部分からなる第2領域とで夫々変化させるよう構成したことを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に係る表皮付き発泡成形部材につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以下説明する。なお実施例では、表皮付き発泡成形部材としてインストルメントパネルを例示する。従って、図10および図11に例示したインストルメントパネル10と同一の部材・部位に関しては、同一の符号を付して説明する。
【0011】
【第1実施例】
図1は、第1実施例に係る表皮付き発泡成形部材としてのインストルメントパネルの概略斜視図、図2は図1のII−II線断面図、図3は図2の要部拡大断面図である。第1実施例のインストルメントパネル30は、所要形状に成形された基材12と、この基材12の外部表面に被着される発泡体14と、これら基材12および発泡体14の外部表面に被着される表皮16とからなり、基本的には図10に例示した従来のインストルメントパネル10と同一構成となっている。なお説明の便宜上、図2における右側(乗員席側)をインストルメントパネル30の「前側」とし、左側(フロントガラス24側)を「後側」とする。
【0012】
前記基材12は、例えば図示しないインジェクション成形型を利用したインジェクション成形技術に基づき、ASG等の合成樹脂素材から形成された大型の合成樹脂成形体である。この基材12の所要位置には、計器ユニット32、グローブボックス34、空調操作パネル36、オーディオ機器38およびエアアウトレット40等を設置するための各種設置部等が形成されており、よって当該基材12は、これらの重量に充分に耐え得る強度を有している。そして、基材12の外部表面の全体が、前記発泡体14および表皮16が被着される被着部18となっており、フロントガラス24に近接する上面後方側は、図11に例示した従来のインストルメントパネル30における基材12のような段差が形成されずに平坦状となっている。なお、基材12の後端近傍には、後述する空気吹出口41として機能する基材開口部48が開設されている。
【0013】
前記発泡体14は、例えばウレタン原料を発泡反応させることで形成されるウレタンフォームであって、部位毎に多少の差異はあるものの厚みUが5〜10mm程度とされ、柔軟性に富んだ物性を有している。従って、この発泡体14に被着されている表皮16の適宜部位を指先等で押圧すると、押圧された該発泡体14が圧縮されて当該押圧部位が陥凹的に変形するようになり、インストルメントパネル30の触感向上に寄与するようになっている。また万一、衝突事故時に乗員が前方へ投げ出されてインストルメントパネル30に衝突した場合には、その衝撃を吸収して傷害を軽減することにも寄与するようになる。
【0014】
実施例のインストルメントパネル30に実施される前記表皮16は、公知技術である反応射出成形(Reaction Injection Molding成形)技術に基づいて成形されたウレタン成形体である。この反応射出成形技術は、成形型内に画成した所要形状のキャビティに向けてポリオールとイソシアネートとを攪拌しながら射出し、これらを該キャビティ内で反応させることで該キャビティと同一形状のウレタン成形体を成形する方法である。従って、例えば部位毎に厚みが異なるシート状部材や、複雑な外面凹凸形状を有する部材等、一般的なインジェクション成形技術と同様に、成形型からの脱型が可能な形状であれば多種多様な形状のウレタン成形体を成形可能とする特徴を有している。しかも、熱可塑性樹脂のインジェクション成形とは異なり、部位毎に厚みが異なる場合でも「ひけ」が起こる不都合が発生しない。
【0015】
前述した反応射出成形技術に基づいて成形される実施例の表皮16は、図2および図3に例示したように、前記発泡体14の外部表面に密着する薄肉の第1表皮部分42と、この第1表皮部分42より大きい厚み寸法に設定されて、前記基材12の外部表面(被着部18)に密着する厚肉の第2表皮部分44とから構成されている。第1実施例では、前記第1表皮部分42の厚みP1は1mm程度とされ、前記第2表皮部分44の厚みP2は5〜10mm程度とされている。すなわち、第2表皮部分44の厚みP2は、第1表皮部分42の厚みP1と発泡体14の厚みUとを合わせたものとなっている。従って実施例の表皮16では、前記第1表皮部分42は適度の柔軟性を発揮して変形し易くなっているものの、前記第2表皮部分44は変形し難くなっている。なお、表皮16の外表面には、第1表皮部分42から第2表皮部分44に亘ってシボ加工等が均一的に施されており、この外表面の側から見た場合では、これら第1表皮部分42および第2表皮部分44の境界部分は全く認識されない。
【0016】
図4は、前記表皮16を成形するための表皮成形型50により、該表皮16を成形している状態で示した部分断面図である。この表皮成形型50は、相互に型閉め可能な第1成形型52および第2成形型54から構成されており、これら第1成形型52および第2成形型54を型閉めすることで、前記表皮16と同一形状のキャビティ56が内部に画成されるようになっている。また、第2成形型54には、前記キャビティ56内へ発泡原料を射出する射出ノズルNが整合する注入口58が開設されている。
【0017】
なお、前記第1成形型52には、第2成形型54の成形面に当接可能な突部52Aが突設されており、これにより表皮16の成形に際して前記第2表皮部分44に表皮開口部46を開設し得るようになっている。従って、図2および図3に例示したように、基材12に設けた前記基材開口部48に整合するように前記表皮開口部46を形成すれば、相互に連通したこれら基材開口部48および表皮開口部46により空気吹出口41を開設することが可能となる。しかも、第2表皮部分44が厚肉に形成されているため、直射日光による熱および紫外線等に晒されても表皮開口部46の周辺部位が変形し難くなっており、別途成形したガーニッシュ部材等を表皮開口部46に装着する必要もない。
【0018】
図5は、発泡体14を発泡成形するための発泡成形型60により、第1成形型62にセットした前記表皮16および第2成形型64にセットした前記基材12の間で、該発泡体14を成形している状態を示した説明断面図である。発泡成形型60を型閉めした際には、第1成形型62および第2成形型64の締付力により、前記表皮16における第2表皮部分44が基材12の外部表面へ全面的に密着してシール状態が形成され、これら第2表皮部分44および基材12の間から発泡反応中の前記発泡体14が漏出することを防止し得る。但し、前記第2表皮部分44と基材12とは、型閉めに先立って塗布した接着剤等により、発泡体14の成形と同時に接着することが望ましい。
【0019】
なお、前記第2表皮部分44と基材12とは、図6に例示したように、前記発泡体14の一部を利用して相互に接着させるようにしてもよい。すなわち、前記発泡成形型60を型閉めした際に、これら第2表皮部分44と基材12との間に隙間66(例えば厚み0.5mm、幅10mm程度)が適宜数画成されるように該第2表皮部分44を成形しておけば、発泡体14の一部が該隙間66へ進入して硬化するようになるため、該発泡体14を利用してこれら第2表皮部分44と基材12との接着が図られるようになる。このようにした場合、発泡体14の発泡成形前における接着剤の塗布作業を省略できる利点がある。
【0020】
前述した表皮16を採用した第1実施例のインストルメントパネル30では、前記表皮16により形成される外部意匠面が、図2に例示したように、前記発泡体14および前記第1表皮部分42からなり、該インストルメントパネル30の上面中央から前面中央に亘って延在する第1領域20と、前記第2表皮部分44のみからなり、該インストルメントパネル30の上面後方に位置する第2領域22とに区分けされている。但し、前記表皮16が、前記第1領域20から第2領域22に亘って基材12の外部表面全体に被着されているため、外観上では第1領域20と第2領域22との境界ラインが全く視認されることがない(図1)。
【0021】
ここで前述したように、前記発泡体14は柔軟性に富んだ物性となっていると共に、前記表皮16は弾力性(反発性)に富んだ物性となっている。従って、前記第1領域20と第2領域22を比較した場合、該第1領域20は柔軟性が好適に発揮されるようになる所謂「ソフト領域」とされ、該第2領域22は弾力性(反発性)が好適に発揮されるようになる所謂「ハード領域」とされる。換言すると、第1実施例のインストルメントパネル30は、厚みが異なる第1表皮部分42および第2表皮部分44から前記表皮16を構成して、前記発泡体14の形成範囲を前記第1領域20のみに限定するようにしたことで、柔軟性が高い第1領域20および弾力性が高い第2領域22に区分けして、当該表皮16により形成される外部意匠面の触感を夫々変化させてある。
【0022】
このように第1実施例のインストルメントパネル30は、反応射出成形技術に基づいて成形される前記表皮16を採用することで、触感が異なる第1領域20および第2領域22を設けても両領域20,22の境界部分が外部から全く視認されることがないため、質感低下を好適に回避することができる。しかも、前記第1領域20から第2領域22に亘って表皮16が被着されるため、視覚的には外部意匠面全体に該表皮16が具有する「ソフト感」や「しっとり感」が発現され、当該インストルメントパネル30の質感向上を好適に図り得る。更に、前記第2領域22の面積比率を大きくしたとしても、第2表皮部分44が大きくなるだけであって、表皮16により形成される外部意匠面には何等の変化も生じないため、当該インストルメントパネル30の質感低下を招来しない。
【0023】
【第2実施例】
図7は、第2実施例に係る表皮付き発泡成形部材としてのインストルメントパネルの側断面図、図8は図7の要部拡大断面図である。この第2実施例に係るインストルメントパネル70では、前記表皮16を、薄肉の第1表皮部分72と、この第1表皮部分72より大きい厚み寸法に設定される厚肉の第2表皮部分74とから構成してある。また前記発泡体14を、前記基材12と前記第1表皮部分72との間に介在する厚肉の第1発泡部分76と、この第1発泡部分76より小さい厚み寸法に形成されて、該基材12と前記第2表皮部分74との間に介在する薄肉の第2発泡部分78とから構成してある。
【0024】
前記表皮16では、前記第1表皮部分72の厚みP1は1mm程度とされ、前記第2表皮部分74の厚みP2は5〜9mm程度とされているため、前記第1表皮部分72は適度の柔軟性が発揮されて変形し易く、前記第2表皮部分74は変形し難くなっている。また、前記発泡体14では、前記第1発泡部分76の厚みU1が5〜7mm程度とされ、前記第2発泡部分78の厚みU2は2〜4mm程度とされているため、前記第1発泡部分76は柔軟性に富んで変形し易く、前記第2発泡部分78は柔軟性が低下して変形し難くなっている。
【0025】
従って、前記第1領域20と第2領域22を比較した場合、該第1領域20は柔軟性が好適に発揮されるようになる所謂「ソフト領域」とされ、該第2領域22は弾力性(反発性)が好適に発揮されるようになる所謂「ハード領域」とされる。換言すると、第2実施例のインストルメントパネル70は、厚みが異なる第1表皮部分72および第2表皮部分74から前記表皮16を構成して、これにより前記発泡体14が、厚みが異なる第1発泡部分76および第2発泡部分78に形成されるようにしたことで、柔軟性が高い第1領域20および弾力性が高い第2領域22に区分けして、当該表皮16により形成される外部意匠面の触感を夫々変化させてある。
【0026】
従って、第2実施例に係るインストルメントパネル70も、前記第1実施例のインストルメントパネル30と同様の効果を得ることができる。但し、第2実施例のインストルメントパネル70の第2領域22は、第2発泡部分78が存在するため、第1実施例のインストルメントパネル30における第2領域22と比較すると、若干の柔軟性を有するようになる。
【0027】
【変更例】
図9は、変更例に係るインストルメントパネルの側断面図である。この変更例のインストルメントパネル80では、前記表皮16における前記第1表皮部分42と第2表皮部分44との境界部分に、該第1表皮部分42から第2表皮部分44に亘って厚みが漸増する肉厚徐変部分82を設けてある。従って、前記肉厚徐変部分82では、第1領域20から第2領域22に向けて、表皮16の厚みと発泡体14の厚みとの比率が徐々に変化しているため、該第1領域20から第2領域22に向けて弾力性が徐々に高くなると共に柔軟性が徐々に低くなるようになっている。これにより、第1領域20と第2領域22との境界部分において弾力性および柔軟性が急激に変化することによる違和感を回避することができる。
【0028】
なお図9では、前記第1実施例を基本とした変更例を例示したが、これを前記第2実施例に応用することも可能である。
【0029】
前記各実施例では、表皮付き発泡成形部材として車両内装部材であるインストルメントパネルを例示したが、本願が対象とする表皮付き発泡成形部材はこれに限定されるものではなく、これ以外にフロアコンソール、コンソールリッド、ドアパネル等の種々車両内装部材や、各種家具(椅子、ソファ等)も対象とされる。
【0030】
【発明の効果】
以上説明した如く、本発明に係る表皮付き発泡成形部材によれば、反応射出成形技術に基づいて成形される表皮を採用することで、触感が異なる第1領域および第2領域を設けても両領域の境界部分が外部から全く視認されることがないため、質感低下を好適に回避することができる有益な効果を奏する。しかも、第1領域から第2領域に亘って表皮が被着されるため、視覚的には外部意匠面全体に該表皮が具有する「ソフト感」や「しっとり感」が発現され、当該表皮付き発泡成形部材の質感向上を好適に図り得る利点がある。更に、第1領域と第2領域との面積比率を変更しても、表皮により形成される外部意匠面には何等の変化も生じないため、当該表皮付き発泡成形部材の質感低下を招来しない等の利点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例に係る表皮付き発泡成形部材としてのインストルメントパネルの概略斜視図である。
【図2】図1のII−II線断面図である。
【図3】図2の要部拡大断面図である。
【図4】反応射出成形技術に基づいて表皮を成形するための表皮成形型により、該表皮を成形している状態を示した部分断面図である。
【図5】発泡体を発泡成形するための発泡成形型により、表皮をセットした第1成形型および基材をセットした第2成形型を型閉めしたもとで、該発泡体を成形している状態を示した説明断面図であって、基材の外部表面に表皮の第2表皮部分が密着して発泡体の漏出が防止されることを示している。
【図6】発泡体を発泡成形するための発泡成形型により、表皮をセットした第1成形型および基材をセットした第2成形型を型閉めしたもとで、該発泡体を成形している状態を示した説明断面図であって、基材の外部表面と表皮の第2表皮部分との間に適宜数の隙間が画成されるように該第2表皮部分を成形することで、発泡体の一部が該隙間へ進入することを許容して該発泡体により基材と第2表皮部分との接着を図るようにすることを示している。
【図7】第2実施例に係る表皮付き発泡成形部材としてのインストルメントパネルの側断面図である。
【図8】図7の要部拡大断面図である。
【図9】変更例に係る表皮付き発泡成形部材としてのインストルメントパネルの側断面図である。
【図10】従来の表皮付き発泡成形部材としてのインストルメントパネルの概略斜視図である。
【図11】図10のX−X線断面図である。
【符号の説明】
12 基材
14 発泡体
16 表皮
20 第1領域
22 第2領域
42,72 第1表皮部分
44,74 第2表皮部分
76 第1発泡部分
78 第2発泡部分
82 肉厚徐変部分
Claims (4)
- 所要形状に成形された基材(12)と、この基材(12)の外部表面に被着される発泡体(14)と、これら基材(12)および発泡体(14)の外部表面に被着される表皮(16)とからなる表皮付き発泡成形部材において、
前記表皮(16)を、前記発泡体(14)の外部表面に密着する薄肉の第1表皮部分(42)と、この第1表皮部分(42)より大きい厚み寸法に設定されて、前記基材(12)の外部表面に密着する厚肉の第2表皮部分(44)とから構成し、
前記表皮(16)により形成される外部意匠面の触感を、発泡体(14)および前記第1表皮部分(42)からなる第1領域(20)と、前記第2表皮部分(44)からなる第2領域(22)とで夫々変化させるよう構成した
ことを特徴とする表皮付き発泡成形部材。 - 所要形状に成形された基材(12)と、この基材(12)の外部表面に被着される発泡体(14)と、これら基材(12)および発泡体(14)の外部表面に被着される表皮(16)とからなる表皮付き発泡成形部材において、
前記表皮(16)を、薄肉の第1表皮部分(72)と、この第1表皮部分(72)より大きい厚み寸法に設定される厚肉の第2表皮部分(74)とから構成すると共に、
前記発泡体(14)を、前記基材(12)と前記第1表皮部分(72)との間に介在する厚肉の第1発泡部分(76)と、この第1発泡部分(76)より小さい厚み寸法に形成されて、該基材(12)と前記第2表皮部分(74)との間に介在する薄肉の第2発泡部分(78)とから構成し、
前記表皮(16)により形成される外部意匠面の触感を、前記第1発泡部分(76)および第1表皮部分(72)からなる第1領域(20)と、前記第2発泡部分(78)および第2表皮部分(74)からなる第2領域(22)とで夫々変化させるよう構成した
ことを特徴とする表皮付き発泡成形部材。 - 前記表皮(16)における前記第1表皮部分(42/72)と第2表皮部分(44/74)との境界部分に、該第1表皮部分(42/72)から第2表皮部分(44/74)に亘って厚みが漸増する肉厚徐変部分(82)が設けられている請求項1または2記載の表皮付き発泡成形部材。
- 前記表皮(16)は、反応射出成形技術に基づいて成形されたウレタン成形体である請求項1〜3の何れかに記載の表皮付き発泡成形部材。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2003181554A JP2005014370A (ja) | 2003-06-25 | 2003-06-25 | 表皮付き発泡成形部材 |
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| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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| JP2003181554A JP2005014370A (ja) | 2003-06-25 | 2003-06-25 | 表皮付き発泡成形部材 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2005014370A true JP2005014370A (ja) | 2005-01-20 |
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ID=34182236
Family Applications (1)
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|---|---|---|---|
| JP2003181554A Pending JP2005014370A (ja) | 2003-06-25 | 2003-06-25 | 表皮付き発泡成形部材 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2005014370A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2009538240A (ja) * | 2006-05-18 | 2009-11-05 | レクティセル アウトモービルジステメ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング | 多層部品の製造方法 |
| US10538614B2 (en) | 2013-12-24 | 2020-01-21 | Sanyo Chemical Industries, Ltd. | Composition for forming semi-rigid polyurethane foam |
-
2003
- 2003-06-25 JP JP2003181554A patent/JP2005014370A/ja active Pending
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