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JP2005005689A - 圧電体素子およびその製造方法 - Google Patents

圧電体素子およびその製造方法 Download PDF

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JP2005005689A
JP2005005689A JP2004143484A JP2004143484A JP2005005689A JP 2005005689 A JP2005005689 A JP 2005005689A JP 2004143484 A JP2004143484 A JP 2004143484A JP 2004143484 A JP2004143484 A JP 2004143484A JP 2005005689 A JP2005005689 A JP 2005005689A
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Hiroyuki Kita
弘行 喜多
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

【課題】圧電特性が良好で、かつ成膜速度を大きくして量産性を向上させた圧電体素子およびその製造方法を提供する。
【解決手段】第1の電極膜と、第2の電極膜と、第1の電極膜および第2の電極膜で挟まれた圧電体薄膜とからなる圧電体素子であって、上記圧電体薄膜は化学量論組成に対して0%より大きく、10%以下の酸素欠損量を有する酸化物圧電体薄膜であることを特徴とする。このような酸素欠損量を有する圧電体薄膜を備えた圧電体素子は、化学量論組成の酸化状態にある酸化物圧電体薄膜の場合に比して大きな圧電性を有し、かつこのような条件で作製することにより成膜速度を大きくできるので量産性を改善することができる。
【選択図】図5

Description

本発明は圧電体薄膜を備えた圧電体素子とその製造方法に関する。
近年、圧電体薄膜は目的に応じて様々な圧電体素子に加工され、特に電圧を加えて変形を生じさせるアクチュエータや、逆に素子の変形から電圧を発生するセンサ等の機能性電子部品として広く利用されている。
例えば、圧電体素子を用いて磁気ディスクにおける磁気ヘッド位置の微細制御を行う方法が検討されている(例えば、特許文献1)。これは、磁気ディスクの記録密度が増大し、1ビットの記録領域部の面積が小さくなってきており、従来のボイスコイルモータによる磁気ヘッドの位置決めだけでは充分な精度を得ることが困難になっているためである。このため、ボイスコイルモータによる位置決めに加えて、圧電体素子により微小領域での高精度の位置決めを行う2段アクチュエータ構成が検討されている。これに用いる圧電体素子ユニットは一対の圧電体素子で構成されており、一方が伸張したとき、他方が収縮するように配置されているので、その先端部に取り付けられた磁気ヘッドをディスク面上で微小に高精度に移動させることができる。
このような圧電体素子は、一般に以下のような方法で作製されている。基板として、例えば酸化マグネシウム単結晶基板(MgO基板)を用いる。このMgO基板上に(100)配向の白金膜(Pt膜)を形成する。そして、このPt膜上に(001)配向のチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)薄膜を形成する。さらに、このPZT薄膜上に電極薄膜を形成した後、これらの薄膜を所定の形状にフォトリソグラフィとエッチングプロセスにより加工する。その後、MgO基板をエッチングプロセス等により除去することで圧電体素子を作製する。
PZT薄膜の作製には、一般にスパッタリング法が用いられ、その成膜温度は550℃〜650℃である。このような高温でスパッタリングすると、スパッタ成膜中にPZT薄膜から鉛(Pb)が再蒸発していくので、最終的に作製されたPZT薄膜はPb組成減少により化学量論組成からずれたものとなる。このため、化学量論組成のPZT薄膜を得るために、例えばスパッタリング用のターゲットとしてPbを約20%過剰に含む組成とし、このターゲットを用いて成膜することで、PZT薄膜中のPb成分の減少を防止することが示されている(例えば、非特許文献1)。
しかしながら、Pbを過剰に含むターゲットを用いて化学量論組成のPZT薄膜を得るためには、放電ガスとして不活性ガスに酸素ガスを添加し、比較的圧力の高い条件でスパッタ成膜する必要がある。しかし、このような条件では成膜速度を大きくできない。圧電体素子として使用する場合のPZT薄膜は1μm〜10μm程度の厚みを必要とするため、小さな成膜速度では量産性が非常に低下する。
また、半導体メモリに使用するためのPZT薄膜形成において、成膜速度を大きくするために真空装置内の放電ガス圧力を比較的低圧力としてスパッタリングすることが示されている(例えば、特許文献2)。放電ガス圧力を低くすると、作製される膜中のPb成分が減少しやすいので、この方法では化学量論組成のPZT薄膜を作製するために放電ガス圧力に応じた過剰のPb組成のターゲットを用いている。
一方、PZT薄膜の圧電特性を改善するために作製した薄膜が化学量論組成よりもPbを過剰に含み、かつ結晶構造を菱面体晶系とすることで、圧電定数d31を大きくすることが開示されている(例えば、特許文献3)。
特開2002−279742号公報 特開平6−49638号公報 特許第3341357号公報 J.Appl.Phys.65(4),1666(1989)
しかしながら、上記の圧電体素子の作製方法の第1の例と第2の例では、両方ともに化学量論組成のPZT薄膜を作製することを目的としており、このため比較的高い酸素分圧を有する放電ガス中でスパッタ成膜する必要がある。このような高い酸素分圧で形成されたPZT薄膜の圧電定数d31は一般に小さく、かつスパッタリング時の成膜速度も大きくできない。したがって、大きな圧電特性が得られず、かつ量産性も低下する。
一方、上記の圧電体素子の作製方法の第3の例では、PZT薄膜中のPb量がチタン(Ti)およびジジルコニウム(Zr)を加えた量よりも過剰になるようにしているが、PZT薄膜中の酸素(O)とPbとの量の比については同じ割合で増加させており、酸素欠損を生じさせてはいない。このため、成膜時には酸素を多く添加し、放電ガス圧力の高い条件でスパッタリングする必要があり、成膜速度が大きくできない。この結果、量産性が低下する。
本発明は、酸化物圧電体薄膜に対して一定の範囲の酸素欠損量とすれば、圧電定数d31が改善され、圧電特性の良好な圧電体素子を実現できるという知見に基づき、圧電特性が良好で、かつ成膜速度を大きくして量産性を向上させた圧電体素子およびその製造方法を提供することを目的とする。
この課題を解決するために、本発明の圧電体素子は、第1の電極膜と、第2の電極膜と、第1の電極膜と第2の電極膜とで挟まれた圧電体薄膜とからなり、上記圧電体薄膜は化学量論組成に対して0%より大きく、10%以下の酸素欠損量を有する酸化物圧電体薄膜であることを特徴とする。
本発明者は、このような酸素欠損量を有する圧電体薄膜を備えた圧電体素子は、化学量論組成の酸化状態にある酸化物圧電体薄膜の場合に比して高い圧電性を有することを見出した。さらに、このような条件で作製することにより成膜速度を大きくして、量産性を改善することができる。なお、酸素欠損量は化学両論組成の酸素量を100として、この酸素量と作製された酸化物圧電体薄膜中の酸素量との比を百分率で表示したものである。
また、本発明の圧電体素子は、圧電体薄膜が一般式Pb1+Y(ZrXTi1-X)O3+Z(ただし、0<X<1)で表記されるチタン酸ジルコン酸鉛であって、圧電体薄膜中の酸素欠損量比率を(Y−Z)/(Y+3)であらわしたとき、0<(Y−Z)/(Y+3)≦0.1であることを特徴とする。
なお、酸素欠損量比率(Y−Z)/(Y+3)は、Pbが2価、ZrとTiが4価の化学量論的に酸化した状態と比較したときの酸素欠損の割合を示す指標である。化学量論的な酸化状態、すなわちY=Zの場合に比べて、酸素欠損が生じている方が大きな圧電特性を示す。ただし、この酸素欠損量比率が10%(0.1)を超えると、圧電特性は減少していくので、0<(Y−Z)/(Y+3)≦0.1の範囲となるように、YとZを設定すれば、大きな圧電特性を有するPZT薄膜を得ることができる。
また、本発明の圧電体素子は、圧電体薄膜がその分極軸と平行な方位の結晶配向度が70%以上であることを特徴とする。これにより、大きな圧電特性を有する圧電体素子を実現できる。
なお、結晶配向度に関しては、X線回折のピーク強度比を用いる。分極が(001)方位となる材料の場合は(001)/Σ(hkl)により求め、分極が(111)方位の場合は(111)/Σ(hkl)により求める。ここで、Σ(hkl)はCuKα線源を用いたθ−2θ測定において、(001)反射から(111)反射を測定できる最小限の範囲に2θの上限と下限を設定した場合のPZT起因の反射ピークの強度の和である。
また、本発明の圧電体素子は、圧電体薄膜の結晶構造がペロブスカイト型正方晶系であり、(001)方向に結晶配向していることを特徴とする。これにより、圧電体材料として正方晶系のPZT薄膜を用いる際に、圧電体素子に大きな圧電特性を付与できる。
また、本発明の圧電体素子は、圧電体薄膜の結晶構造がペロブスカイト型菱面体晶系であり、(111)方向に結晶配向していることを特徴とする。これにより、圧電体材料として菱面体晶系のPZT薄膜を用いる際に、圧電体素子に大きな圧電特性を付与できる。
また、本発明の圧電体素子は、上記一般式Pb1+Y(ZrXTi1-X)O3+Z(ただし、0<X<1)中のPbの一部を、2属典型元素、マンガン(Mn)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、サマリウム(Sm)、ユーロピウム(Eu)およびイッテルビウム(Yb)から選択された少なくとも1種類の元素で置き換えた構成からなることを特徴とする。このような元素を1種類または複数種類添加した複合酸化物圧電体薄膜において、酸素欠損量を0%より大きく、10%より小さくすればさらに圧電特性を改善することができる。
また、本発明の圧電体素子は、上記一般式Pb1+Y(ZrXTi1-X)O3+Z(ただし、0<X<1)中のTiとZrから選択された少なくとも1種類の元素の一部を、ハフニウム(Hf)、イリジウム(Ir)、シリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)、スズ(Sn)、セリウム(Ce)、プラセオジウム(Pr)およびテルビウム(Tb)から選択された少なくとも1種類の元素で置き換えた構成からなることを特徴とする。TiとZrから選択された少なくとも1種類の元素の一部をこのような元素で置換した複合酸化物圧電体薄膜において、酸素欠損量を0%より大きく、10%より小さくすればさらに圧電特性を改善することができる。
また、本発明の圧電体素子は、上記一般式Pb1+Y(ZrXTi1-X)O3+Z(ただし、0<X<1)中のPb、TiおよびZrから選択された少なくとも1種類の元素の一部を、1価の1属典型元素、スカンジウム(Sc)、イットリウム(Y)、クロム(Cr)、ホウ素(B)、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)、インジウム(In)、アンチモン(Sb)、ビスマス(Bi)、ランタン(La)、ネオジウム(Nd)、プロメチウム(Pm)、ガドリニウム(Gd)、ジスプロジウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)およびルテチウム(Lu)から選択された少なくとも1種類の元素で置き換えた構成からなることを特徴とする。Pb、TiおよびZrから選択された少なくとも1種類の元素の一部をこのような元素で置換した複合酸化物圧電体薄膜において、酸素欠損量を0%より大きく、10%より小さくすればさらに圧電特性を改善することができる。
また、本発明の圧電体素子は、上記圧電体薄膜がスパッタリング法またはレーザアブレーション法により作製された薄膜からなることを特徴とする。これにより、高精度に制御されたガス雰囲気下において、酸素欠損量を精密に制御しながら酸化物圧電体薄膜の結晶成長をさせることができ、酸素欠損量の膜中の分布を均質にすることができる。例えば、粉体焼結法によって圧電体を形成する場合にも低酸素雰囲気下で焼成すれば酸素欠損が生じるが、この場合には酸素欠損が局在しやすく、このため信頼性が低下してしまう。また、化学気相成膜(CVD)法の場合には、スパッタリング法やレーザアブレーション法とは異なり、反応ガスの酸化、分解により膜生成するため、低酸素分圧で良好な圧電特性を有する圧電体薄膜を形成することは比較的困難である。
さらに、本発明の圧電体素子の製造方法は、基板上に第1の電極膜を形成する工程と、第1の電極膜上に一般式A1+YBO3+Z(ただし、AとBは元素をあらわす)であらわされ、その分極軸と平行な方位の結晶配向度が70%以上である酸化物圧電体薄膜をスパッタリング法またはレーザアブレーション法により形成する場合に成膜中の真空装置内の酸素分圧が全圧に対して1%以上で、かつ10%より少ない範囲で形成する工程と、この酸化物圧電体薄膜上に第2の電極膜を形成する工程と、第1の電極膜と酸化物圧電体薄膜と第2の電極膜とをあらかじめ設定したパターン形状に加工する工程とを含む方法からなる。
これにより、作製された酸化物圧電体薄膜には所定の酸素欠損量が膜中に均質に存在するようになり、大きな圧電特性を有する薄膜を得ることができる。酸素分圧が10%を超えた状態でスパッタリングすると、酸素欠損が生じず、かつ成膜速度も速くできない。一方、酸素分圧が1%以下であると、分極軸と平行な結晶の割合が低下して圧電特性も改善されない。すなわち、必要な圧電特性を得るためには、結晶配向度としては70%以上が必要であり、このためには酸素分圧を1%以上とすることが要求される。また、このように比較的低い酸素分圧でスパッタリングするため、成膜レートを大きくでき、量産性を向上できる。
なお、結晶配向度は、X線回折のピーク強度比を用いて、以下のように求める。分極が(001)方位となる材料の場合は(001)/Σ(hkl)により求め、分極が(111)方位の場合は(111)/Σ(hkl)により求める。ここで、Σ(hkl)はCuKα線源を用いたθ−2θ測定において(001)反射から(111)反射を測定できる最小限の範囲に2θの上限と下限を設定した場合のPZT起因の反射ピークの強度の和である。
さらに、本発明の圧電体素子の製造方法は、酸化物圧電体薄膜が上記一般式A1+YBO3+Z(ただし、AとBは元素をあらわす)において、Aが鉛(Pb)であり、Bがジルコニウム(Zr)とチタン(Ti)とからなるチタン酸ジルコン酸鉛で、その結晶構造がペロブスカイト型正方晶系であり、結晶配向が(001)方向であることを特徴とする。これにより、圧電体材料として正方晶系のPZTを用いる際に、圧電体素子に大きな圧電特性を付与できる。
さらに、本発明の圧電体素子の製造方法は、酸化物圧電体薄膜が上記一般式A1+YBO3+Z(ただし、AとBは元素をあらわす)において、Aが鉛(Pb)であり、Bがジルコニウム(Zr)とチタン(Ti)とからなるチタン酸ジルコン酸鉛で、その結晶構造がペロブスカイト型菱面体晶系であり、結晶配向が(111)方向であることを特徴とする。これにより、圧電体材料として菱面体晶系のPZTを用いる際に、圧電体素子に大きな圧電特性を付与できる。
なお、上記において、A1+YBO3+Zであらわされる酸化物圧電体薄膜は、ABOで表現されるペロブスカイト型構造を基本としており、このペロブスカイト型構造の範囲内においてYとZとを可変するものとする。
さらに、本発明の圧電体素子の製造方法は、スパッタリング法またはレーザアブレーション法による酸化物圧電体薄膜の形成工程において、成膜源として一般式Pb1+Y(ZrXTi1-X)O3+Z(ただし、0<X<1)であらわしたとき、0<Y<1で、かつ−3≦Z≦Yの組成を有するターゲットを用いる。これにより、比較的低圧で高速のスパッタリングを行っても、大きな圧電特性を有するPZT薄膜を安定的に製造できる。
さらに、本発明の圧電体素子の製造方法は、スパッタリング法またはレーザアブレーション法による酸化物圧電体薄膜の形成工程において、真空装置内へのガス導入流量として、全ガス導入流量に対する酸素ガス導入流量比を0.01以上で、かつ0.1未満としたことを特徴とする。これにより、比較的低圧で、かつ高速のスパッタリングを行う場合に、所定の酸素欠損量比率を有する酸化物圧電体薄膜を得ることができ、高速の成膜が可能となり、生産性を向上できる。
このように酸素欠損を有する酸化物圧電体薄膜を用いることにより従来よりも大きな圧電特性を有する圧電体素子を得ることができ、かつ、高速で成膜できるので、圧電体素子の特性の向上と量産性の改善を実現できる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。なお、以下で説明する図では同じ要素については同じ符号を付しており、説明を省略する場合がある。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態にかかる圧電体素子の斜視図である。なお、図1には、この圧電体素子10を駆動するための駆動電源5も示している。
圧電体素子10は、第1の電極膜1、この第1の電極膜1上に形成されている酸化物圧電体薄膜2およびこの酸化物圧電体薄膜2上に形成されている第2の電極膜3から構成されている。第1の電極膜1、酸化物圧電体薄膜2および第2の電極膜3は、それぞれスパッタリング等の薄膜形成技術により成膜され、フォトリソグラフィとエッチングプロセス等により図1に示す略直方体形状に加工される。
この圧電体素子10の寸法は、例えば圧電体の伸縮が生じる方向、すなわち長さ方向(図1中、Bで示す方向)は約2mm、幅方向が約0.5mmで、厚さが約3μmである。なお、圧電体素子10として利用するためには酸化物圧電体薄膜2に初期分極を生じさせる必要があるが、本実施の形態では図1に示すように、その分極方向は矢印Aで示す方向である。この分極ベクトルは、必ずしも膜面に垂直である必要はなく、斜めの場合はその垂直成分を考えればよい。すなわち、酸化物圧電体薄膜2のドメインがすべて膜厚方向に分極している必要はない。
また、成膜直後の状態で自然に自発分極が生じている場合は、その自発分極をそのまま利用してもよい。また、圧電体素子10の形状は必ずしも直方体でなくてもよい。例えば、使用する装置の形状に合せて台形状や三角形状等、種々の形状としてもよい。
駆動電源5は、圧電体素子10に所定の電圧を印加する電源であり、第1の電極膜1と第2の電極膜3とに電圧が印加され、この電圧により酸化物圧電体薄膜2が伸縮動作をする。
以上の構成により、圧電体素子10は、駆動電源5の電圧に応じて矢印Bで示す方向に伸縮動作をすることができる。本実施の形態では、この伸縮動作をアクチュエータとして利用する。すなわち、一方の端部を固定し、他方の端部を実質的に自由端として、この自由端に制御すべき被制御物を固定することにより、この被制御物の精密な位置決めを行うことができる。電圧あたりの変位量は圧電性の指標のひとつである圧電定数d31に依存し、これが大きいほど大きな素子変位量を得ることができる。
本発明では、この酸化物圧電体薄膜2の膜中の酸素欠損量を0%より大きく、かつ10%以下、望ましくは2%以上で、かつ7%以下、さらに望ましくは2%以上で、かつ5%以下に制御することを特徴とする。本発明者は、このような酸素欠損量を有する酸化物圧電体薄膜を備えた圧電体素子は、化学量論組成の酸化状態にある酸化物圧電体薄膜の場合に比して大きな圧電特性を有することを見出した。さらに、このような条件で作製することにより成膜速度を大きくして、量産性を改善することができる。
酸素欠損量を0%より大きく、かつ10%以下とすることで、圧電定数d31を大きくでき、この結果、圧電体素子の変位量を大きくできる。例えば、一般式がPb1+Y(ZrXTi1-X)O3+ZであるPZT薄膜を用いる場合には、酸素欠損量比率(Y−Z)/(Y+3)が0より大きく、かつ0.1(すなわち、10%)以下とする。
また、この酸素欠損量を2%以上で、かつ7%以下とすれば、結晶配向度のばらつきを抑制でき、かつ酸素欠損量のばらつきが生じても変位量の変動を比較的小さくできる。これにより、製造歩留まりを改善できるので望ましい。さらに、酸素欠損量を2%以上で、かつ5%以下とすれば、酸素欠損量に対する変位量の変動をより小さくできる。したがって、製造歩留まりをさらに改善できることからより望ましい。
さらに、分極軸が膜厚方向になるように結晶配向させることが望ましい。例えば、正方晶のPZT薄膜であれば(001)方向、菱面体晶のPZT薄膜であれば(111)方向に配向させることが望ましい。
以下、酸化物圧電体薄膜2として、一般式がPb1+Y(ZrXTi1-X)O3+ZであらわされるPZT薄膜をスパッタリング法により作製する場合を例として、具体的な製造方法および圧電特性を測定した結果について説明する。
図2は、本実施の形態の圧電体素子10の製造方法の主要工程の断面図を示す。
基板として(100)方位のMgO基板を用いる。このMgO基板15上に、膜厚100nmで、(100)配向した第1の電極膜であるPt膜1を基板温度500℃、アルゴン(Ar)ガスを用いて放電ガス圧力を0.5Paとして、スパッタリングにより形成した。
つぎに、Pt膜1上に膜厚5μmの酸化物圧電体薄膜であるPZT薄膜2を形成した。図2(a)は、PZT薄膜2を形成した状態を示す断面図である。このときのターゲット組成としては、一般式Pb1+Y(ZrXTi1-X)O3+Z(ただし、0<X<1)であらわしたとき、X=0.58で、Y=0.25からなるターゲットを用いた。なお、このとき、Zの値はYの値と同じとした。
さらに、スパッタリング時の放電ガス圧力を0.5Pa、基板温度は600℃で一定とした。このときの、放電ガスの組成はArガスと酸素(O2)ガスとの混合ガスとし、放電ガス中のO2ガスの割合に関しては、Arガスに対して0.5%〜50%までの条件にて成膜を行った。さらに、PZT薄膜2の成膜中を含めて、ターゲットと基板間の放電空間中の放電ガスの組成をマスフィルターにより測定した。また、作製したPZT薄膜2は、電子線微小分析法(Electron Probe Micro Analysis、以下、EPMAとよぶ)を用いた膜組成の定量分析とX線回折による結晶性評価を行った。
続いて、このPZT薄膜2上に第2の電極膜であるPt膜3を、Arガスを用いて放電ガス圧力0.5Pa、常温でスパッタリングにより作製した。図2(b)は、Pt膜3を形成した状態を示す断面図である。なお、上記条件で作製したPZT薄膜2は、特に電界を印加して分極処理を施さなくとも、自然に基板面の上方向を向くように自発分極をしていることが確認された。
つぎに、図2(c)に示すように、MgO基板15上で、フォトリソグラフィおよびエッチングプロセスを行うことにより、所定の圧電体素子形状を作製した。この形状としては、図1に示すように長手方向が2mm、幅方向が0.5mmである。
このようにして所定の形状に加工した後、図2(d)に示すようにMgO基板15をエッチング除去すると、図1に示した形状の圧電体素子10が得られる。
つぎに、作製した圧電体素子10に対して、図1に示すように駆動電源5を接続し、矢印Bで示す方向の変位を測定した。なお、印加する電圧は10Vとした。変位量は、電圧10Vを印加したときに、この矢印Bで示す方向の変位の値である。なお、この変位量は、レーザドップラー振動計を用いて測定した。
図3は、Y=0.25組成のターゲットを用いて、圧電体素子10の変位量と結晶配向度に対する酸素分圧との関係を求めた結果を示す図である。横軸は全圧に対する酸素分圧をパーセントで表示しており、縦軸の左側は変位量、右側は結晶配向度である。
PZT薄膜2の結晶配向度はX線回折装置により求めた。X線回折はCuKα線源を用いたθ−2θの測定を行った。2θの角度範囲は20°〜40°とした。正方晶系のPZT薄膜2は分極が(001)方向であるため、結晶配向度はX線回折のピーク強度比(001)/Σ(hkl)にて求めた。なお、分極が(001)方向となる材料の場合は(001)/Σ(hkl)により求め、分極が(111)方向の場合は(111)/Σ(hkl)により求める。ここで、Σ(hkl)はCuKα線源を用いたθ−2θ測定において、(001)反射から(111)反射を測定できる最小限の範囲に2θの上限と下限を設定した場合のPZT起因の反射ピークの強度の和である。以下、結晶配向度を単に配向度とよぶ場合がある。
図3からわかるように、配向度は酸素分圧が2%以下では低下するが、酸素分圧が0.5%でも60%の配向度である。また、酸素分圧が50%になると配向度は急激に低下するが、この場合でも65%の配向度である。酸素分圧が0.5%から10%の範囲では、酸素分圧が1.5%で配向度が95%となり、さらに酸素分圧を増加させると配向度は徐々に大きくなり、酸素分圧が10%で配向度が100%となった。酸素分圧が10%から30%の範囲では、配向度は100%であり、酸素分圧が40%で配向度が96%となり、それより大きな酸素分圧では急激に配向度が低下した。
一方、変位量は、酸素分圧が0.5%から2%まで増加するとともに急激に大きくなる。しかし、2%を超えると変位量は減少していく。この減少の度合いは、酸素分圧が10%前後で異なり、変曲点を有することが見出された。
図4は、同様にY=0.25組成のターゲットを用いて、酸素分圧による圧電体素子10の変位量および酸素欠損量比率(Y−Z)/(Y+3)に対する関係を求めた結果を示す図である。横軸は全圧に対する酸素分圧をパーセントで表示している。縦軸の左側は変位量、右側は酸素欠損量比率(Y−Z)/(Y+3)である。また、図5は、酸素欠損量比率(Y−Z)/(Y+3)と変位量との関係を示す図である。
なお、酸素欠損量比率を求める方法について、以下説明する。最初に、酸素欠損量比率を求めるために必要な強誘電体薄膜の組成は、上述したようにEPMAにより測定した。この分析法は、きわめて細く絞った電子線束を試料表面に照射し、その部分から放射される特性X線の波長と強度とをX線分光器で測定し、試料の組成を求める分析法である。
PZT薄膜の定量分析は、具体的には以下のようにして行った。すなわち、Pb、Zr、TiおよびOのそれぞれの元素の濃度が既知である標準試料を用いて、そのX線強度を最初に測定する。例として、Pbについて、以下説明する。標準試料のPb濃度がWPbstdであり、その試料のX線強度がIPbstdであるとする。つぎに、濃度未知であるPZT薄膜を測定したときのPbのX線強度がIPbとする。これらのデータより一次近似を行うと、濃度未知のPZT薄膜のPbの濃度WPbは下記の式より求められる。
Pb=WPbstd×IPb/IPbstd
ただし、IPbおよびIPbstdは、不感時間補正およびバックグラウンド補正を行った後の単位電流あたりのX線強度である。
同様な方法により、Zr、TiおよびOの濃度WZr、WTiおよびWをそれぞれ求める。
つぎに、ZAF補正係数を計算する。Zは原子番号補正であり、Duncumb−Reedの数値を最小二乗法により計算して求める。Aは吸収補正であり、Philibertの式を使って計算する。Fは蛍光補正であり、Reedの式を使って求める。WPb、WZr、WTiおよびWを正規化した値からそれぞれの元素の最初のZAF補正係数のZ、AおよびFを計算し、これらを掛け合せることで補正後の濃度が得られる。これにより求められた濃度の値を用いて再度ZAF補正係数を計算する。この補正係数を用いてさらに補正した濃度を求める。このようにして計算誤差が0.001%になるまでこれらを繰り返し行い、定量値を求めた。
なお、分析に用いた装置は、波長分散型EPMA(日本電子(株)製 JXA−8900R)である。試料は約5mmの大きさの正方形状に加工したものを用い、これをカーボンペーストにより試料台に貼り付けて導通をとり、さらに表面にカーボンコーティングを行った。
実際の測定は、最初に膜厚の確認および不純物の有無を調べるため、試料について全定性分析を行う。これにより、下地まで電子線が侵入していないかどうかの確認も行う。つぎに、標準試料のPZTを測定する。この後、標準試料の値を読み込み、試料の定量分析を行う。このときの分析条件は、加速電圧が15kV、照射電流が70mA、ビーム径が10μmである。測定の異常の有無を確認し、正常に測定されていれば測定されたデータを正規化して測定結果とする。以上の測定方法により、Pb、Zr、TiおよびOの定量値が得られる。
酸素欠損量比率(Y−Z)/(Y+3)は、Pbを2価、ZrとTiを4価とした場合のPZT薄膜2中の酸素欠損量の比率として定義した。すなわち、Pbの酸化が化学量論的に完全に生じれば、そのときの酸素(O)量はPbと同じY+1であり、Zrの酸化が同様に化学量論的に完全に生じれば、そのときの酸素(O)量はZrの2倍の2X、Tiの酸化が同様に生じれば、酸素(O)量はTiの2倍の2(1−X)である。したがって、化学量論組成の状態では、合計の酸素量は(Y+1)+2X+2(1−X)=(Y+3)となる。
一方、作製されたPZT薄膜2の実際の酸素の量は(3+Z)なので、酸素の不足量は(Y+3)−(3+Z)=(Y−Z)となる。化学量論組成の合計の酸素量が(Y+3)であるので、酸素欠損の割合は、両者の比である(Y−Z)/(Y+3)となる。すなわち(Y−Z)/(Y+3)は酸素欠損量比率をあらわす。このX、YおよびZの値は、上記のEPMAによる定量分析結果からWPb、WZr、WTiおよびWが求められているので、これらの値をもとに計算すれば容易に得られる。
図4に示されるように、酸素分圧が1%以下では、酸素欠損量比率(Y−Z)/(Y+3)は酸素分圧の減少とともに急激に大きくなることが見出された。すなわち、酸素分圧が1%以下では、PZT薄膜2中に多量の酸素欠損が生じることがわかった。酸素分圧が1%より大きくなると、酸素欠損量比率は徐々に小さくなり、酸素分圧が10%で酸素欠損量比率は0.2%(0.002)となり、それ以上の酸素分圧では化学量論組成のPZT薄膜2が得られる。
さらに、図4からわかるように、酸素欠損量比率が0.2%(0.002)となる酸素分圧10%から酸素欠損量比率が5%(0.05)となる酸素分圧2%までは、酸素欠損量比率の増加とともに変位量がほぼ直線的に増加する傾向を示している。しかしながら、酸素欠損量比率が5%(0.05)より大きくなると、変位量は逆に小さくなり、この領域では酸素欠損量比率との相関が見られない。この原因は、図3に示すように配向度が低下するためである。
図5は、酸素欠損量比率(Y−Z)/(Y+3)と変位量との関係を求めた図である。変位量は、酸素欠損量比率が5%(0.05)程度で最大値を示している。また、酸素欠損量比率が5%(0.05)より少なくなると、変位量は徐々に減少する。一方、酸素欠損量比率が5%(0.05)以上でも同様に減少するが、酸素欠損量比率が10%(0.1)近傍で変位量には変曲点を有しているように見られる。
以上の結果から、圧電体素子10の変位量を大きくするためには、PZT薄膜2中に酸素欠損をある程度生じさせることが有効であることが見出された。この酸素欠損量比率の上限値は、PZT薄膜2の配向度が70%以上の場合には0.1である。これは、配向度100%で酸素欠損がない場合の変位量より大きな変位量を確保できるのは、酸素欠損量比率として10%(0.1)以下が必要なことが図4から認められることによる。このときの酸素分圧は、1%以上で、10%より少ない範囲とすることが必要である。
さらに、酸素欠損量比率を2%(0.02)から7%(0.07)の範囲とすれば、図5からわかるように変位量のピーク値を挟む範囲となるので、酸素欠損量のばらつきが生じても変位量の変動を比較的小さくできる。これにより、製造歩留まりを改善できるので望ましい。さらに、酸素欠損量比率を2%(0.02)以上で、かつ5%(0.05)以下とすれば、酸素欠損量比率に対する変位量の変動をより小さくできる。したがって、製造歩留まりをさらに改善できることからより望ましい。
なお、酸素欠損量比率が2%(0.02)から7%(0.07)の範囲とするときの酸素分圧は、1.5%以上で、5%より少ない範囲に設定することが必要である。
図6に、ターゲットとして、その組成を一般式Pb1+Y(ZrXTi1-X)O3+Z(ただし、0<X<1)であらわしたとき、X=0.58一定で、Y=0、Y=0.25およびY=1の組成の3種類のターゲットを用いてPZT薄膜2を作製したときの、成膜時の放電ガス中の酸素分圧と圧電体素子10の変位量との関係を示す。
Y=0のターゲットを用いた場合には、酸素分圧が10%から20%の範囲に変位量のピーク値を有し、かつ全体として変位量は小さい。これはY=0であるため、このターゲットを用いてスパッタリングにより作製されたPZT薄膜は、Pb欠乏状態となるためである。
Y=1のターゲットを用いた場合には、酸素分圧が1%近傍で局所的に変位量のピークを有することが見出された。
一方、Y=0.25のターゲットを用いた場合には、大きな変位量が得られる範囲も広く、PZT薄膜2を歩留まりよく製造できることがわかった。
なお、図6からわかるように、ターゲット中のPb組成を示すYの値が0から大きくなるにつれて、変位量のピークを示す酸素分圧値が小さい方にシフトする傾向が見られる。図示はしていないが、Yの値をさらに種々変化させたターゲットを用いて変位量との関係を調べた。その結果、0<Y<1の範囲であれば、酸素分圧を1%から10%までの範囲で成膜することで、圧電特性が良好で、かつ量産性と歩留まりも改善できることが見出された。この酸素分圧はスパッタリング中に放電ガスをマスフィルターにより分析しながら、導入するアルゴン(Ar)ガスと酸素(O2)ガスとの比率を制御すればよい。あるいは、Pb1+Y(ZrXTi1-X)O3+Zのターゲットで、Z≒0である場合等については、放電ガスとして導入するArとO2との流量比率を上記の範囲に設定して導入しても同様の圧電体薄膜が得られる。
なお、本実施の形態では、一般式Pb1+Y(ZrXTi1-X)O3+Z(ただし、0<X<1)であらわしたとき、X=0.58一定とし、ZはYと同じ値としたターゲットを用いた。しかし、ターゲットの酸素組成であるZの値は、Pb組成であるYと同じ値に限定されるものではなく、それぞれ個別に設定してもよい。すなわち、−3≦Z≦Yの範囲であれば、スパッタリング時の放電ガス中の酸素含有量を上記の範囲とし、成膜速度を適切に制御すれば良好な圧電特性を有する圧電体薄膜を作製することができる。
また、本実施の形態では、基板として(100)方位のMgO基板を用いたが、本発明はこれに限定されない。例えば、単結晶シリコン基板、単結晶チタン酸ストロンチウム基板、サファイヤ基板あるいは焼結アルミナ基板、ジルコニア基板等を用いることができる。これらの基板を用いた場合に自発分極が生じないときには、酸化物圧電体薄膜の成膜後に分極処理を行えばよい。
さらに、本実施の形態では、第1の電極膜としてPt膜を用いたが、本発明はこれに限定されない。例えば、金(Au)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)、イリジウム(Ir)、ルテニウム(Ru)あるいはこれらの酸化物で導電性を有する材料であれば同様に用いることができる。
また、本実施の形態では、第2の電極膜としてPt膜を用いたが、本発明はこれに限定されない。例えば、上記の第1の電極膜と同様の材料も用いることができる。さらに、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、ニッケル(Ni)等の金属材料であれば特に限定なく使用することができる。
また、本実施の形態では、圧電体素子とする方法として、フォトリソグラフィおよびエッチングプロセスにより加工したが、本発明はこれに限定されない。例えば、マスクを用いてスパッタリングまたは蒸着することで所定の形状を作製してもよい。
(第2の実施の形態)
本実施の形態では、第1の実施の形態で説明した方法により作製した圧電体素子からなるアクチュエータを作製し、このアクチュエータを磁気ディスク装置の磁気ヘッドの位置決め用に用いる場合について説明する。図7は、本実施の形態の圧電体素子を磁気ディスク装置の磁気ヘッド位置決め用に用いた装置構成の模式図を示す。この磁気ディスク装置は、従来のボイスコイルモータからなるアクチュエータに、さらに本発明の圧電体素子からなるアクチュエータを付加した2段アクチュエータ構成であることが特徴である。磁気ヘッド支持機構100は、比較的剛性の低いサスペンション104、板バネ部105、比較的剛性の高いアーム106、フレクシャー103、このフレクシャー103上でディスク200に対向する面に取り付けられたスライダ102、このスライダ102に搭載された磁気ヘッド(図示せず)およびフレクシャー103上に接着固定された圧電体素子108から構成されている。
サスペンション104は、比較的剛性が低く設計されており、その他方の端部は板バネ部105を構成し、この板バネ部105がアーム106に固定されている。アーム106に取り付けられたボイスコイル112と図示しない磁石とにより、ボイスコイルモータを構成している。磁気ヘッド支持機構100は、このボイスコイルモータによりディスク200面に平行な方向に所定の角度範囲で回動することができる。
さらに、スライダ102に搭載された磁気ヘッドをディスク200の所定のトラック位置に高精度に位置決めするために、圧電体素子108が駆動される。すなわち、この磁気ヘッド支持機構100は、ボイスコイルモータにより粗く位置決めし、圧電体素子108により微調整する2段アクチュエータ構成である。
この磁気ディスク装置の動作について説明する。ディスク200は、回転駆動手段220によって所定の回転速度で回転する。磁気ディスク装置の記録再生時には、ディスク200の回転に伴い生じる空気流による浮揚力と、スライダ102をディスク200面側に押し付ける付勢力との力の釣合によりスライダ102は一定の浮上量で浮上し、磁気ヘッドはこの一定の浮上状態で記録再生を行う。このような浮上状態で記録再生を行うが、所定のトラック位置に磁気ヘッドを位置決めするために、アーム106がボイスコイルモータにより軸受部110を中心として回動する。従来の磁気ディスク装置では、このボイスコイルモータのみで位置決めを行っているが、本実施の形態の磁気ディスク装置ではさらに圧電体素子108による高精度の位置決めも行う。
図8に、この圧電体素子108近傍部分の形状を示す。図8(a)は、その平面図であり、図8(b)は図8(a)に示すX−X線に沿った断面図である。フレクシャー103上に一対の圧電体素子108A、108Bがサスペンションの長手方向の中心線Y−Y線に対して対称な位置に接着層107で接着固定されている。それぞれの圧電体素子108A、108Bは、Y−Y線に対して対称な形状であり、その断面構造も同じである。すなわち、PZT薄膜1082を挟むように第1の電極膜1081と第2の電極膜1083とにより圧電体素子108A、108Bが形成されている。なお、さらにこれらの圧電体素子108A、108Bの表面には絶縁性の保護樹脂膜を形成する場合もある。それぞれの圧電体素子108A、108Bの第1の電極膜1081、第2の電極膜1083がフレクシャー103の電極パッド103Aとワイヤリード109により接続されている。電極パッド103Aからは磁気ディスク装置の制御部(図示せず)に接続される圧電体電極配線103Bがフレクシャー103上に形成されている。また、スライダ102に搭載された磁気ヘッドと磁気ディスク装置の制御部(図示せず)とを接続するための磁気ヘッド電極配線103Cが一対の圧電体素子108A、108Bの中央部のフレクシャー103上に形成されている。
この構成の磁気ヘッド支持機構100における圧電体素子108に対して電圧10Vを印加して磁気ヘッド(図示せず)の変位量を計測した。その結果、酸素欠損量比率が0<(Y−Z)/(Y+3)≦0.1となるPZT薄膜の場合には、従来のPZT薄膜を用いた圧電体素子に比べて2倍以上大きな変位量を発生できることが認められた。したがって、従来の圧電体素子に比べて、より大きな範囲で微小位置決めが可能となり、さらに記録密度の大きな磁気ディスク装置を実現できる。
なお、図8に示す圧電体素子108A、108Bにおいては、PZT薄膜1082を第1の電極膜1081と第2の電極膜1083とで挟んだ構成で、PZT薄膜1082は一層のみとしたが、さらにこの構成とした膜を接着剤等により貼り合せてPZT薄膜を複数積層する構造としてもよい。積層することで、より大きな変位駆動力が得られる。
なお、本実施の形態におけるPZT薄膜の場合には、その結晶構造が正方晶系であり、(001)配向であるが、これは正方晶系PZTにおいては分極が(001)方向を向くために(001)に配向させた方が圧電特性上有利だからである。菱面体晶系のPZT薄膜であれば、分極は(111)方向を向くため、その場合は(111)の配向度を高く保つようにすれば圧電特性上有利である。
また、本実施の形態においては、一般式Pb1+Y(ZrXTi1-X)O3+Zにおいて、X=0.58の場合について説明したが、本発明は特にこれに限るものではない。PZTにおいては結晶構造がXに依存し、正方晶系と菱面体晶系の境界付近となるようなXの値の組成は、MPB(morphotropic phase boundary)組成と呼ばれ、圧電性が高くなることが知られている。この付近の組成を使用すれば、X=0.58に限らず、高い圧電性を有する圧電体素子を得ることができる。なお、正方晶系と菱面体晶系の境界となるXの値は膜の形成方法や添加物量等に依存するので、適宜調整すればよい。
また、本実施の形態においては、圧電体薄膜の材料としてPZTに関して説明したが、必要に応じてこれに添加物元素を加えて材料特性を調整してもよい。その場合、添加物の量とその価数を計算に考慮して酸素欠損量を算出すればよい。添加元素としての元素とその価数を示すと以下の通りである。1属典型元素は1価であり、2属典型元素、Mn、Ni、Cu、Zn、Sm、Eu、Ybは2価であり、Sc、Y、Cr、B、Al、Ga、In、Sb、Bi、La、Nd、Pm、Gd、Dy、Ho、Er、Tm、Luは3価であり、Hf、Ir、Si、Ge、Sn、Ce、Pr、Tbは4価である。
また、本実施の形態においては、Pt膜上にPZT薄膜を直接成膜したが、PZT薄膜の結晶性、結晶配向を改善するためにPt膜上に下地膜を形成し、その上にPZT薄膜を成膜しても構わない。
また、本実施の形態においては成膜後には熱処理を行っていないが、PZT薄膜の結晶性、結晶配向を改善するために必要に応じて熱処理を行ってもよい。
また、本実施の形態においてはスパッタ成膜を行ったが、スパッタ成膜に限定されるものではなく、レーザアブレーション成膜で製作されたPZT薄膜においても、酸素欠損を有する膜にすることで圧電性が向上することを確認している。さらに、本発明はPZT薄膜に限定されることはなく、酸化物圧電体薄膜であれば本発明の効果を奏することができる。
また、本発明の圧電体素子は、圧電体薄膜の結晶構造がペロブスカイト型正方晶系であり、分極軸と平行な方位が(001)面方位であってもよいし、圧電体薄膜の結晶構造がペロブスカイト型菱面体晶系であり、分極軸と平行な方位が(111)面方位であってもよい。これにより、圧電体材料として正方晶系のPZT薄膜または菱面体晶系のPZT薄膜を用いて作製した圧電体素子は大きな圧電特性を有する。
また、本発明の圧電体素子は、上記一般式Pb1+Y(ZrxTi1-x)O3+Z(ただし、0<X<1)中のPbの一部を、2属典型元素、マンガン(Mn)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、サマリウム(Sm)、ユーロピウム(Eu)およびイッテルビウム(Yb)から選択された少なくとも1種類の元素で置き換えてもよい。このような元素を1種類または複数種類添加した複合酸化物圧電体薄膜において、酸素欠損量を0%より大きく、10%より小さくすればさらに圧電特性を改善することができる。
また、本発明の圧電体素子は、上記一般式Pb1+Y(ZrxTi1-x)O3+Z(ただし、0<X<1)中のTiとZrから選択された少なくとも1種類の元素の一部を、ハフニウム(Hf)、イリジウム(Ir)、シリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)、スズ(Sn)、セリウム(Ce)、プラセオジウム(Pr)およびテルビウム(Tb)から選択された少なくとも1種類の元素で置き換えてもよい。TiとZrから選択された少なくとも1種類の元素の一部をこのような元素で置換した複合酸化物圧電体薄膜において、酸素欠損量を0%より大きく、10%より小さくすればさらに圧電特性を改善することができる。
また、本発明の圧電体素子は、上記一般式Pb1+Y(ZrxTi1-x)O3+Z(ただし、0<X<1)中のPb、TiおよびZrから選択された少なくとも1種類の元素の一部を、1価の1属典型元素、スカンジウム(Sc)、イットリウム(Y)、クロム(Cr)、ホウ素(B)、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)、インジウム(In)、アンチモン(Sb)、ビスマス(Bi)、ランタン(La)、ネオジウム(Nd)、プロメチウム(Pm)、ガドリニウム(Gd)、ジスプロジウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)およびルテチウム(Lu)から選択された少なくとも1種類の元素で置き換えてもよい。Pb、TiおよびZrから選択された少なくとも1種類の元素の一部をこのような元素で置換した複合酸化物圧電体薄膜において、酸素欠損量を0%より大きく、10%より小さくすればさらに圧電特性を改善することができる。
また、本発明の実施の形態において、圧電体薄膜をスパッタリングにより作製する方法について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、レーザアブレーション法により作製してもよい。これにより、高精度に制御されたガス雰囲気下において、酸素欠損量を精密に制御しながら酸化物圧電体薄膜の結晶成長が可能となり、酸素欠損量の膜中の分布を均質にすることができる。例えば、粉体焼結法によって圧電体を形成する場合にも低酸素雰囲気下で焼成すれば酸素欠損が生じるが、この場合には酸素欠損が局在しやすく、このため信頼性が低下してしまう。また、化学気相成膜(CVD)法の場合には、スパッタリング法やレーザアブレーション法とは異なり、反応ガスの酸化、分解により膜生成するため、低酸素分圧で良好な圧電特性を有する圧電体薄膜を形成することは比較的困難である。
一方、スパッタリング法やレーザアブレーション法により作製された酸化物圧電体薄膜には所定の酸素欠損量が膜中に均質に存在するようになり、大きな圧電特性と高信頼性の圧電体薄膜を得ることができる。酸素分圧が10%を超えた状態でスパッタリングすると、酸素欠損が生じず、かつ成膜速度も速くできない。一方、酸素分圧が1%以下であると、分極軸と平行な結晶の割合が低下して圧電特性も改善されない。すなわち、必要な圧電特性を得るためには、結晶配向度としては70%以上が必要であり、このためには酸素分圧を1%以上とすることが要求される。また、このように比較的低い酸素分圧でスパッタリングするため、成膜レートを大きくでき、量産性を向上できる。
さらに、スパッタリング法またはレーザアブレーション法において、真空装置内へのガス導入流量として、不活性ガス導入流量に対する酸素ガス導入流量比を0.01以上で、かつ0.1未満としてもよい。これにより、比較的低圧力の放電ガス圧力条件でも、所定の酸素欠損量比率を有する酸化物圧電体薄膜を得ることができ、高速の成膜が可能となり、量産性を大きく向上できる。
本発明にかかる圧電体素子およびその製造方法は、酸素欠損を有する酸化物圧電体薄膜を用いることにより従来よりも大きな圧電特性を有する圧電体素子を得ることができ、かつ、高速で成膜できるので、圧電体素子の特性の向上と量産性の改善を実現でき、アクチュエータやセンサ等の機能性電子部品等の用途に適用できる。
本発明の第1の実施の形態における圧電体素子の斜視図 同実施の形態の圧電体素子の製造方法の主要工程の断面図 同実施の形態において、Y=0.25組成のターゲットを用いて作製した圧電体素子の変位量および結晶配向度に対する酸素分圧との関係を求めた結果を示す図 同実施の形態において、Y=0.25組成のターゲットを用いて作製した圧電体素子の変位量および酸素欠損量比率に対する酸素分圧との関係を求めた結果を示す図 同実施の形態の圧電体素子の酸素欠損量比率と変位量との関係を求めた図 同実施の形態において、ターゲット組成を変えて作製した圧電体素子の変位量と酸素分圧との関係を示す図 本発明の第2の実施の形態として圧電体素子を磁気ディスク装置の磁気ヘッド位置決め用に用いた例を示す図 (a)は同実施の形態の磁気ディスク装置の圧電体素子近傍部分の形状を示す平面図(b)は(a)に示すX−X線に沿った断面図
符号の説明
1,1081 第1の電極膜(Pt膜)
2,1082 酸化物圧電体薄膜(PZT薄膜)
3,1083 第2の電極膜(Pt膜)
5 駆動電源
10,108,108A,108B 圧電体素子
15 MgO基板
100 磁気ヘッド支持機構
102 スライダ
103 フレクシャー
103A 電極パッド
103B 圧電体電極配線
103C 磁気ヘッド電極配線
104 サスペンション
105 板バネ部
106 アーム
107 接着層
109 ワイヤリード
110 軸受部
112 ボイスコイル
200 ディスク
220 回転駆動手段

Claims (14)

  1. 第1の電極膜と、第2の電極膜と、前記第1の電極膜と前記第2の電極膜とで挟まれた圧電体薄膜とからなり、
    前記圧電体薄膜は、化学量論組成に対して0%より大きく、10%以下の酸素欠損量を有する酸化物圧電体薄膜であることを特徴とする圧電体素子。
  2. 前記圧電体薄膜が、一般式Pb1+Y(ZrXTi1-X)O3+Z(ただし、0<X<1)で表記されるチタン酸ジルコン酸鉛であって、前記圧電体薄膜中の酸素欠損量比率を(Y−Z)/(Y+3)であらわしたとき、0<(Y−Z)/(Y+3)≦0.1であることを特徴とする請求項1に記載の圧電体素子。
  3. 前記圧電体薄膜は、その分極軸と平行な方位の結晶配向度が70%以上であることを特徴とする請求項2に記載の圧電体素子。
  4. 前記圧電体薄膜は、その結晶構造がペロブスカイト型正方晶系であり、(001)方向に結晶配向していることを特徴とする請求項3に記載の圧電体素子。
  5. 前記圧電体薄膜は、その結晶構造がペロブスカイト型菱面体晶系であり、(111)方向に結晶配向していることを特徴とする請求項3に記載の圧電体素子。
  6. 前記一般式Pb1+Y(ZrXTi1-X)O3+Z(ただし、0<X<1)中のPbの一部を、2属典型元素、マンガン(Mn)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、サマリウム(Sm)、ユーロピウム(Eu)およびイッテルビウム(Yb)から選択された少なくとも1種類の元素で置き換えた構成からなることを特徴とする請求項2に記載の圧電体素子。
  7. 前記一般式Pb1+Y(ZrXTi1-X)O3+Z(ただし、0<X<1)中のTiとZrから選択された少なくとも1種類の元素の一部を、ハフニウム(Hf)、イリジウム(Ir)、シリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)、スズ(Sn)、セリウム(Ce)、プラセオジウム(Pr)およびテルビウム(Tb)から選択された少なくとも1種類の元素で置き換えた構成からなることを特徴とする請求項2に記載の圧電体素子。
  8. 前記一般式Pb1+Y(ZrXTi1-X)O3+Z(ただし、0<X<1)中のPb、TiおよびZrから選択された少なくとも1種類の元素の一部を、1価の1属典型元素、スカンジウム(Sc)、イットリウム(Y)、クロム(Cr)、ホウ素(B)、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)、インジウム(In)、アンチモン(Sb)、ビスマス(Bi)、ランタン(La)、ネオジウム(Nd)、プロメチウム(Pm)、ガドリニウム(Gd)、ジスプロジウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)およびルテチウム(Lu)から選択された少なくとも1種類の元素で置き換えた構成からなることを特徴とする請求項2に記載の圧電体素子。
  9. 前記圧電体薄膜がスパッタリング法またはレーザアブレーション法により作製された薄膜からなることを特徴とする請求項1に記載の圧電体素子。
  10. 基板上に第1の電極膜を形成する工程と、
    前記第1の電極膜上に、一般式A1+YBO3+Z(ただし、AとBは元素をあらわす)であらわされ、その分極軸と平行な方位の結晶配向度が70%以上である酸化物圧電体薄膜をスパッタリング法またはレーザアブレーション法により形成する場合に成膜中の真空装置内の酸素分圧が全圧に対して1%以上で、かつ10%より少ない範囲で形成する工程と、
    前記酸化物圧電体薄膜上に第2の電極膜を形成する工程と、
    前記第1の電極膜と前記酸化物圧電体薄膜と前記第2の電極膜とをあらかじめ設定したパターン形状に加工する工程とを含むことを特徴とする圧電体素子の製造方法。
  11. 前記酸化物圧電体薄膜は、前記一般式A1+YBO3+Z(ただし、AとBは元素をあらわす)においてAが鉛(Pb)であり、Bがジルコニウム(Zr)とチタン(Ti)とからなるチタン酸ジルコン酸鉛で、その結晶構造がペロブスカイト型正方晶系であり、結晶配向が(001)方向であることを特徴とする請求項10に記載の圧電体素子の製造方法。
  12. 前記酸化物圧電体薄膜は、前記一般式A1+YBO3+Z(ただし、AとBは元素をあらわす)においてAが鉛(Pb)であり、Bがジルコニウム(Zr)とチタン(Ti)とからなるチタン酸ジルコン酸鉛で、その結晶構造がペロブスカイト型菱面体晶系であり、結晶配向が(111)方向であることを特徴とする請求項10に記載の圧電体素子の製造方法。
  13. 前記スパッタリング法またはレーザアブレーション法による前記酸化物圧電体薄膜の形成工程において、成膜源として一般式Pb1+Y(ZrXTi1-X)O3+Z(ただし、0<X<1)であらわしたとき、0<Y<1で、かつ−3≦Z≦Yの組成を有するターゲットを用いることを特徴とする請求項11または請求項12に記載の圧電体素子の製造方法。
  14. 前記スパッタリング法またはレーザアブレーション法による前記酸化物圧電体薄膜の形成工程において、真空装置内へのガス導入流量として全ガス導入流量に対する酸素ガス導入流量比を0.01以上で、かつ0.1未満とすることを特徴とする請求項13に記載の圧電体素子の製造方法。
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