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JP2005005024A - 固体電解質担持体用織布およびリチウム電池用固体電解質シート - Google Patents

固体電解質担持体用織布およびリチウム電池用固体電解質シート Download PDF

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JP2005005024A JP2003164895A JP2003164895A JP2005005024A JP 2005005024 A JP2005005024 A JP 2005005024A JP 2003164895 A JP2003164895 A JP 2003164895A JP 2003164895 A JP2003164895 A JP 2003164895A JP 2005005024 A JP2005005024 A JP 2005005024A
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Abstract

【課題】開口率が大きくかつ厚みが薄く、固体電解質を担持したときに十分な強度を持つ固体電解質担持用織布、及びこの織布にリチウムイオン伝導性固体電解質を含んでなる粉末を担持した、短絡の発生を引き起こし難く、温度環境にかかわらず負荷特性に優れ、固体電解質層の厚さを薄くすることを可能にした電気伝導性に優れた固体電解質シートを提供する。
【解決手段】耐熱性のある高強度高弾性モノフィラメント繊維を用いて平織りした織布2の開口部に固体電解質を担持するための結着剤として、織布構成単糸表面に高分子を含んでなる材料をコートし、ロールを用いたニップ工程等により織布を連続的に圧延し、織布厚みを薄くかつ均一に揃える。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、固体電解質を担持する固体電解質担持用織布に関し、また、可動イオン種がリチウムイオンであるリチウムイオン伝導性固体電解質を用いたリチウム電池に関し、さらに詳しくは、高分子を含む材料でコートされ、固体電解質粉末等を担持する構造体として好適な、厚さが薄く開口率の高い固体電解質担持用織布、及び、この織布を用いたリチウムイオン伝導性固体電解質シートに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の電子産業における技術的進歩は著しく、その機器電源として電池の需要は非常に大きなものとなっている。特に、リチウム2次電池は、リチウムの原子量が小さく、かつイオン化エネルギーが大きな物質であることから、高エネルギー密度を得ることができる電池として盛んに研究が行われ、現在ではポータブル機器の電源として広範囲に用いられている。
【0003】
最近では、リチウム2次電池が使用される機器の高性能化にともない、電池の容量や充放電サイクル寿命のみならず、形状の多様性に対する要求が顕在化し、例えばさらに薄型のセル構造が要求されている。また、定置型電源または電気自動車やハイブリッドカーのような車両搭載用電源として、大型化リチウム2次電池の需要が期待されている。殊に、負荷変動が激しく且つ高出力が要求されるハイブリッドカー用途の場合、セル構造の薄型化は重要な因子と位置付けられる。
【0004】
一方で、含有活物質量の増加による内部エネルギーの増加と、さらに電解質に用いられている可燃性物質である有機溶媒の含有量の増加により、電池の発火などの危険性に対する問題も近年クローズアップされており、該電池の大型化を困難にしている。
【0005】
以上のことから、リチウム2次電池は、薄型であって、さらに望ましくは有機溶媒を含まない全固体型であることへの要求が高まっている。そのため、形状加工性に富んだ、及び/又は、安全性の高いリチウム2次電池として、前記有機溶媒系の電解質を固体に置き換えた固体電解質を用いた全固体電池の研究が活発に行われている。このうち固体電解質のタイプとしては、高分子の3次元網目構造中に閉じ込めた高分子ゲル電解質や、有機溶媒を全く含まない高分子電解質や、さらには無機固体電解質、などの研究が活発に進められている。
【0006】
しかしながら、これらの材料のうち、高分子ゲル電解質は、有機溶媒を依然として含むが故に、安全性は完璧なものとはいえない。また、有機溶媒を全く含まない高分子電解質においては、リチウムイオン伝導度が低く、及び/又はリチウムイオン輸率が低いために、実用的な伝導特性は未だ得られていない。伝導特性の面では、無機固体電解質が最も適していると考えられる。
【0007】
いずれの電解質を採用するにせよ、これら電解質は、従来のリチウムイオン電池における電解液の役目と、電極と正負極間を隔てるセパレーターの役目を兼ね備えている。従って、固体電池の基本構造は、一対の正極と負極の間に固体電解質が設けられた積層構造をなし、正負極が粉末成型体である場合には、その成型体中にも固体電解質が含まれているのが一般的である。
【0008】
固体電池の薄型化研究の過程で、電極、電解質の積層化は、それぞれが薄くなるに従い困難さを極めている。このため具体的に生ずる問題点として、例えば電池の動作中に電解質層に穴が開くようなことがあれば、たちまち正極負極の間で短絡する。短絡の際には大電流が流れるため、激しい発熱が起こり甚だ危険である。電解液を含む系であれば、こうした発熱は電解液の発火点を超える領域まで電池温度が上昇する危険性がある。
【0009】
電解液を含まない高分子電解質でも、短絡時の高温は高分子を分解或いは溶融させる可能性があり、内圧上昇につながる。無機固体電解質であれば600℃程度まで安定な材料もあり、前記のような危険は無いものの、短絡すれば最早電池として機能せず、搭載機器の停止や故障につながる。従って、かかる危険を回避する観点からは、本来は固体電解質にセパレーター機能を兼ね備えさせるべきであるところ、余計にセパレーター材料を導入するなどの対策が必要となる。
【0010】
しかしながら、従来のような不織布のセパレーターは、有機溶媒を含む高分子ゲル電解質系に対してならまだしも適用可能であるが、抜本的な安全性を見据えた電解質系、すなわち有機溶媒を含まない高分子電解質または無機固体電解質に対して適用する場合には、高抵抗層となりうる。したがって、該セパレーターに頼ることなく係る短絡を未然に防ぐためには、平滑な電極層の上に直接電解質を安定に製膜する方法をとることが望ましい。
【0011】
固体電解質の中で最も高い安全性と高いイオン伝導特性を兼ね備えた無機固体電解質を全固体リチウム2次電池に適用する場合には、例えば硫化物ガラス電解質(非特許文献1参照)に代表されるように、粉末成型体とバルク体のイオン伝導活性化エネルギーが殆ど同等であり、イオン伝導において粒界の影響を無視できうる。したがって、該電解質のペレットやシートなどの電解質製品形態をイメージした場合に、再度焼結や溶融等の熱処理を施すことなく粉末成型体のままで使用できる利点がある。
【0012】
しかしながら、無機固体電解質は一般に硬くて脆いために、大型の粉末成型シートを得ることが困難である。かかるシートの生産工程を安定化し、品質の均一性を得るために、高分子材料の複合化が研究されている。例えば加工性を付与させるべく高濃度のリチウムイオン伝導性を有する無機塩とゴム状の高分子よりなる”polymer in salt”型と名付けられた新規な固体電解質の提案がなされている(非特許文献2参照)。
【0013】
また、電解質シート芯材として織布を導入して、織布に電解質を担持させる技術が知られている。すなわち、固体電解質粉を高分子弾性体中に均一に分散させた混合物を非導電性網状体の開口部へ充填してなる固体電解質シート、または電極活物質粉および必要に応じてさらに固体電解質粉を高分子弾性体中に均一に分散させた混合物を非導電性網状体または導電性網状体の開口部に充填してなる電極活物質シートが開発されている(特許文献1参照)。また、固体電解質シートまたは電極活物質シートを製造する時に用いられる非導電性網状体としての支持体用織布の製造法が知られている(特許文献2参照)。
【0014】
これら固体電解質担持体用織布は、電池の製造工程上、高い歩留まりを確保し品質の均一化を維持すると伴に、電池としての使用時における電気化学反応に伴う発熱や、外部からの圧力や衝撃に対し固体電解質層を安定に維持できる強度を有することが必要とされ、また、電池性能の観点からは、織布の開口率が高いことが望ましい。
【0015】
しかしながら、従来の織布では、織布材質の繊維糸強度が十分強くなかったために、その開口率に制約があり、具体的には60%〜65%が限界とされており、このため高開口率でかつ厚さの薄い織布を得ることは困難であった。また、従来の織布では、その耐熱性についても十分とはいえず、固体電解質のペレット化のための熱プレス時に織布が熱収縮を起こしてしまうため、固体電解質の担持体としての機能が果たせない、等の問題があった。
【0016】
一方で、前記特許文献1,2に例示される汎用の高分子を用いた場合には、該高分子がイオン絶縁性であるため、無機固体電解質中に均一に分散せしめるだけで、電解質粒子表面がイオン絶縁層である高分子膜によって覆われることとなり、電解質シートのイオン伝導度を低下させ、該シートを用いた全固体リチウム2次電池の内部インピーダンスを上昇させてしまう問題点があった。実際、高分子バインダーの分散状態について、湿式で高分子を均一に無機固体電解質マトリクスに配置せしめた場合と、乾式で高分子を粒状にすなわち不均一に配置せしめた場合で、得られた複合電解質のイオン伝導度を比較すると、均一に配置せしめた試料の方が、イオン伝導度が著しく低くなることが報告されている(非特許文献3参照)。
【0017】
また、無機固体電解質のマトリクス中に、均一であれ不均一であれ高分子が分散している場合においては、芯材として織布を導入した場合に、高分子によって織布の開口部が容易に塞がれてしまい、イオン伝導が阻害される問題が生じることもあった。
【0018】
【特許文献1】
特許第1887667号公報
【特許文献2】
特許第2928551号公報
【非特許文献1】
N.Aotani,K.Iwamoto,K.Takada,andS.Kondo,Solid State Ionics,vol.68(1994)、p.35
【非特許文献2】
C.A.Angell,C.Liu,and E.Sanchez,Nature,vol.632(1993)、p.137
【非特許文献3】
T.Inada,K.Takada,A.Kajiyama,M.Kouguchi,H.Sasaki,S.Kondo,W.Watanabe,M.Murayama,and R.Kanno,Solid State Ionics, vol.158(2003)、p.275
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述の固体電解質二次電池で用いる固体電解質担持用織布および前記織布を芯材として用いた固体電解質シートの従来技術における問題を解決し、内部抵抗の低下や負荷特性の向上を達成しながら薄型で充分な強度を持ち、イオン伝導性および熱形態安定性に優れ、さらには、固体電解質二次電池用として好適な、すなわち厚さが薄く開口率の高い、高分子を含んでなる材料でコートされた固体電解質担持用織布およびこの織布を用いたリチウム電池用固体電解質シートを提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
上記課題は以下の構成からなる本発明により解決された。
【0021】
(1)モノフィラメントの合成繊維糸で製織した織布の構成単糸表面層を、高分子を含んでなる材料でコートしたことを特徴とする固体電解質担持用織布。
【0022】
(2)モノフィラメントの合成繊維糸は、JIS L 1013による試験法での引張り強度が10cN/dtex以上の糸である、上記(1)記載の固体電解質担持用織布。
【0023】
(3)モノフィラメントの合成繊維糸の繊維糸を構成する材質が、アラミド、ポリアリレート、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール(PBO)から選ばれる1種又は2種以上の材料を含んでなる、上記(1)または(2)記載の固体電解質担持用織布。
【0024】
(4)モノフィラメントの合成繊維糸で製織した織布の構成単糸表面層のコート材質が、熱可塑性樹脂を少なくとも1種類含んでなることを特徴とする上記(1)から(3)のいずれかに記載の固体電解質担持用織布。
【0025】
(5)モノフィラメントの合成繊維糸で製織した織布の構成単糸表面層のコート材質が、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレン、テルペンフェノール共重合体、から選ばれる材料を少なくとも1種類含んでなることを特徴とする上記(1)から(4)のいずれかに記載の固体電解質担持用織布。
【0026】
(6)モノフィラメントの合成繊維糸で製織した織布の構成単糸表面層のコート材質が、リチウムイオン透過性を有し、且つリチウムイオン輸率が0.7以上であることを特徴とする高分子を少なくとも一種類含んでなることを特徴とする上記(1)から(5)のいずれかに記載の固体電解質担持用織布。
【0027】
(7)モノフィラメントの合成繊維糸で製織した織布の構成単糸表面層のコート材質が、リチウム塩を含まないことを特徴とする上記(1)から(6)のいずれかに記載の固体電解質担持用織布。
【0028】
(8)モノフィラメントの合成繊維糸で製織した織布の構成単糸表面層のコート材質が、化学架橋体前駆体を含み、該前駆体を原料の一つとする化学架橋反応により高分子の化学架橋体を生成せしめることを特徴とする上記(1)から(7)のいずれかに記載の固体電解質担持用織布。
【0029】
(9)モノフィラメントの合成繊維糸で製織した織布の構成単糸表面層のコート材質が、化学架橋体前駆体を含み、該前駆体を原料の一つとする化学架橋反応により高分子の化学架橋体を生成せしめ、且つ前記化学架橋反応が付加反応であることを特徴とする上記(1)から(8)のいずれかに記載の固体電解質担持用織布。
【0030】
(10)モノフィラメントの合成繊維糸で製織した織布の構成単糸表面層を、高分子を含んでなる材料でコートし、コート後の織布質量に対するコート質量が0.3%以上10%以下であることを特徴とする上記(1)から(9)のいずれかに記載の固体電解質担持用織布。
【0031】
(11)製織した織布の厚みが、該織布の構成単糸表面層のコート後で10μm以上50μm以下、開口率が60%以上90%以下であることを特徴とする上記(1)から(10)のいずれかに記載の固体電解質担持用織布。
【0032】
(12)固体電解質がリチウムイオン伝導性無機固体電解質を含んでなる粉末であることを特徴とする上記(1)から(11)のいずれかに記載の体電解質担持用織布。
【0033】
(13)固体電解質がリチウムイオン伝導性無機固体電解質を含んでなる粉末で且つ前記粉末中に高分子が分散されていないことを特徴とする上記(1)から(12)のいずれかに記載の固体電解質担持用織布。
【0034】
(14)上記(1)から(13)のいずれかに記載の高分子を含んでなる材料でコートされた固体電解質担持用織布に、リチウムイオン伝導性無機固体電解質を含んでなる粉末を担持した固体電解質シート。
【0035】
(15)リチウムイオン伝導性無機固体電解質を含んでなる粉末の少なくとも一種類の固体電解質成分に、構成元素の一つとしてイオウが含まれることを特徴とする上記(14)記載の固体電解質シート。
【0036】
(16)リチウムイオン伝導性無機固体電解質を含んでなる粉末の少なくとも一種類の固体電解質成分に、構成元素の一つとしてイオウが含まれ、該固体電解質成分が結晶質であることを特徴とする上記(14)または(15)記載の固体電解質シート。
【0037】
【発明の実施の形態】
本発明の好適な実施の形態としては、固体粉体の担持用織布として、耐熱性のある高強度高弾性モノフィラメント繊維を用いて平織りにより製織し、その開口部に固体粉体を結着するため、織布構成単糸の表面に、高分子を含んでなる材料のコートを行うとともに、該コート前またはコート後に、ロールを用いたニップ工程により織布経糸方向へ連続的に圧延し、織布厚みを薄くかつ均一に揃えることによって、薄くかつ高開口率で熱安定性に優れた所望の強度を有する固体電解質粉体担持用織布、およびこの織布にリチウム二次電池用の固体電解質を担持した固体電解質シートを得ることができる。
【0038】
上記固体電解質粉体の担持体となる担持用織布としては、高開口率においても充分な強度を有するものが望ましく、このような織布は、モノフィラメントの合成繊維糸を製織することによって得ることが可能である。ここで、織布の製織方法としては、平織り、綾織、朱子織、畳織り、捩り織り、等の各種方法があるが、担持体としての薄さおよび表面の平坦性を得るためには、平織りによる製織が好適である。
【0039】
担持体に用いる織布用モノフィラメント原糸の材質としては、例えば、アラミド、ポリアリレート、超高分子量ポリエチレン、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール(PBO)、ポリパラフェニレンベンゾビスチアゾール(PBT)、ポリパラフェニレンベンゾビスイミダゾール(PBI)、フッ素系繊維、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、6−ナイロン、66−ナイロン、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリカーボネート、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリエチレンナフタレート、ポリエーテルエーテルケトン、変成ポリフェニレンエーテル(PPE)、その他液晶ポリマーおよびこれら2種類以上を用いた混合物、例えば芯鞘型複合繊維などを用いて製織することが出来る。
【0040】
製織工程においては、経糸と緯糸とで異なる材質の合成繊維糸を採択して製織を行っても良い。但し、製織工程において安定して高開口織物を製造するために、採択される合成繊維糸は、JIS L 1013による試験法での引張り強度が10cN/dtex以上であることが好ましい。合成繊維糸の引張り強度が10cN/dtexに達していない場合には、強度不足のために製織時の糸切れが頻発し、製織が困難となり織布が得られないことがある。
【0041】
また、電解質担持体織布としては、後述の熱プレス時にも熱収縮を起こさず安定した形態を維持するために、熱変形温度が高い材質のモノフィラメント繊維糸を製織することが好ましい。耐熱性のある引張り強度の高いモノフィラメント繊維糸を用いた織布は、繊維糸自体の強度が高いので、開口率を大きくし、厚さを薄くしても高い強度を確保できる。そして、この織布を固体電解質層の担持体として用いた場合、その形態を充分に維持することが可能となり、電極間の短絡の発生を引き起こすことなく、安全性、信頼性が確保される。また、厚みが薄くかつ高い開口率であるため、電気抵抗を低く高性能化することができると伴に、電池の薄型化が可能となり、特に大型かつ薄型の電池への応用が期待できる。
【0042】
このような強度および熱変形温度の観点から、電解質担持体織布を構成するモノフィラメント繊維糸の材質としては、JIS L 1013による試験法での引張り強度が15cN/dtex以上と高強度であり、かつ、熱変形温度が250℃以上を示す、アラミド、ポリアリレート、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール(PBO)が特に好適である。
【0043】
従来、無機固体電解質粉に結着剤となる高分子弾性体等を分散させた混合物を織布に担持する技術が知られている。この場合、固体中に占める電解質の比率が低下すると伴に固体電解質粉表面が十分に機能を発揮できず、伝導度の低下が避けられなかった。
【0044】
これに対して、本発明者らは、製織時または製織後に織布構成単糸表層面を高分子を含んでなる材料でコートすることで、高分子弾性体等の結着剤を敢えて混合することなく、固体電解質粉を織布に強固に担持せしめ可撓性に優れた電解質シートを得ることが可能であることを見出し、かかる知見に基づいて本発明を完成させた。
【0045】
織布への高分子を含んでなる材料のコーティングは、含浸処理、スプレーコーティング、溶液を含浸付着させたロール上を織布を通過させるロールコーティング等公知の方法で行うことが出来る。
【0046】
ここで、高分子としては、電子絶縁性であればよく、その範疇で各種ポリマー、例えばゴム系、アクリル系、ポリエステル系又は混合物を用いることで、織布開口部に均一に安定なコーティングを得る事ができる。具体的には、高分子の材料としては、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレン、テルペンフェノール共重合体のような熱可塑性樹脂、あるいはこれらの共重合体、または熱可塑性エラストマーのようなゴム弾性を有する材料が挙げられる。
【0047】
このうち、熱可塑性エラストマーとしては、圧縮永久歪が小さく加硫ゴムに近いものほど、電池の熱的な体積変化や充放電時の体積変化への追随性が現れるので、望ましい。ここで、圧縮永久ひずみの小さい材料としては、例えば、スチレン含有量の高いスチレンブタジエンブロック共重合体などのスチレン系が挙げられる。
【0048】
前記特許文献1,2に例示される汎用高分子材料は、安価であり、電気化学的安定性にも優れるが、イオン絶縁性であることから、織糸表面コート層はイオン伝導に寄与しない。該表面コート層は極めて薄い層なので伝導度の影響は大きくはないが、該表面コート層にイオン透過性を有する高分子を適用すればさらに望ましい。イオン透過性を示す高分子が有すべき特性としては、次の諸点が挙げられる。
【0049】
第一に、均一に織糸を覆うために湿式プロセスが適当である。従って、溶媒に可溶な高分子であることが必要である。
【0050】
第二に、本発明の系を実用的なリチウム電池に採用するためには、5V程度までの電気化学的安定性が求められる。
【0051】
第三に、高分子がイオン透過性を有し、且つそのイオン伝導においてリチウムイオンの選択性が高いことが必要である。
【0052】
以上の点について次に説明する。
【0053】
高分子の溶媒への溶解性は、任意の溶媒に対して溶解試験を行うことができる。すなわち、均一な溶液が得られる状態については目視で判断することが可能であり、一方、溶解しない事例としては、溶媒中に高分子が分離した状態や、または膨潤した状態が観察されるので、容易に判断できる。
【0054】
電気化学的安定性は、電位窓とも呼ばれており、例えばステンレスとリチウム箔の間にリチウムイオン伝導性無機固体電解質と高分子の複合成型体をはさんだセルを組み立てて、サイクリックボルタンメトリーにより評価することができる。
【0055】
高分子のイオン透過性は、高分子をキャスティング法などによりフィルム化して得られた試料について、イオン伝導度を調べることにより判断できる。ここで、イオン伝導度については、交流インピーダンス法などにより電気伝導度を測定し、且つ直流分極法により電子伝導が現れないことを確認することで評価できる。
【0056】
高分子は、一般にそれ単独ではイオン伝導に対して絶縁性である。また、イオン導電性高分子という物質群が知られているが、イオン伝導性よりもイオン透過性の方が狭義の概念である。例えば、特開平10−3818号公報に開示されている高分子は、イオン伝導性が無機固体電解質との接触界面に限られ、界面においてのみイオン伝導性がある。そして、かかる高分子においては、無機固体電解質に接しない高分子膜の内部に無機固体電解質が溶解して混入することはなく、イオンキャリアであるリチウムイオンは高分子マトリクス内に存在しないため、イオンが流れ得ない。従って、このような高分子は、イオン透過性ではない。
【0057】
一方で、イオン透過性がない高分子に対して特定の助剤を添加することで、高分子はイオン透過性になりうる。すなわち、ポリエーテル類のような特定の構造を有する高分子は、内部にイオンキャリアであるリチウムを持たないので、例えば一対の正負極の間にリチウムイオン電導性無機固体電解質の層と前記高分子単独の層をはさみこんでも、電解質層において高いインピーダンスを示す。しかし、このような高分子に対し、そのマトリクス中において解離して均一に混じり合うリチウム塩を添加することにより、高いリチウムイオン伝導度の得られることが知られており、広く研究がなされている(例えばA.Nishimoto, M.Watanabe, Y.Ikeda,and S.Kohjiya, Electrochim.Acta,43,(1998)、p.117、など)。
【0058】
このリチウム塩は、支持電解質とも呼ばれ(橋本、新規二次電池材料の最新技術、小久見監修、シーエムシー(1997年)、p.152)、例えば、アニオンがClO 、BF 、PF 、AsF 、SbF ,CFSO 、(CFSO)N、または(CSO)Nとリチウムカチオンから構成されており、単独ではイオン伝導を示さないが、高分子と相溶し複合高分子膜を形成した場合には、イオン解離により高分子膜内部にリチウムイオンが生成し、且つ高分子膜がイオン輸送の経路になるために、複合高分子膜はイオン透過性を示す。
【0059】
ところで、かかるリチウム塩は、無機リチウム化合物であるが、本発明で使用されるリチウムイオン伝導性無機固体電解質とは明確に区別される。すなわち、前者は既述のようにイオン解離がない単独状態ではイオン伝導性を示さないのに対し、後者では単独でイオン伝導性を示す。本発明で使用されるリチウムイオン伝導性無機固体電解質は、リチウムイオンと、リチウムイオンが流れるマトリクスとを同時に有するからであり、イオン伝導に対しては、いわば前者のリチウム塩と高分子との複合体における、リチウム塩と高分子膜双方の機能を併せ持っていると考えられる。
【0060】
このように、イオン透過性高分子は、高分子内部にリチウムイオンが存在することが必要であり、その一手法として、高分子にリチウム塩を解離させる方法を述べた。しかしながら、このような系においては、高分子のマトリクス中を、リチウムイオンが移動するのみならず、前記のようなリチウム塩由来のカウンターアニオンも移動する場合があり、この場合には実質的なリチウムイオン輸率が低下してしまう。
【0061】
一方、本発明で使用されるリチウムイオン伝導性無機固体電解質においては、リチウムイオンのみを選択的に伝導させることができる。このような伝導特性は、一般にシングルイオン伝導性といわれ、リチウムイオン輸率が1であるという表現が用いられる。そのため、本発明で用いる高分子は、単にイオン伝導度が高いというだけではなく、このリチウムイオン輸率が高いことが好ましい。
【0062】
一般に、イオン伝導度は、交流を印加してインピーダンスを測定し、その値から算出する。従って、仮にイオン伝導度が高い値を示しても、そのイオン伝導を担う種にリチウム以外のイオン、特にアニオンが混在すると、電池反応は直流反応であるため、分極を起こし内部抵抗増大の原因となりうる。すなわち、電池の充電時において、電解質層内では、正極に近い電解質粒子から高分子バインダーを介して負極に近い隣接する電解質粒子にリチウムイオンが移動する。このときに、バインダーのリチウムイオン輸率が低いと、正極方向に向かってアニオンが移動し、バインダーマトリクス内が分極する。その結果、バインダーマトリクス中にイオン絶縁層が形成されるために、抵抗が増大するものである。
【0063】
このような分極の電池反応への影響は、電池の充放電速度が速いほど顕著に発現することが懸念される。リチウムイオン輸率の低い高分子を用いると、前記の理由によりバインダーマトリックス内で分極を起こすばかりでなく、アニオン種の存在が副反応を誘発する懸念があり、いずれも電池の充放電性能を低下させることが危惧される。実際、本発明者らが硫化物系無機固体電解質を用いたリチウム電池素子の充放電試験を行ったところ、リチウムイオン輸率が0.7より低い場合には、放電性能が低下することを確認しており、この試験内容については特願2002−135173に開示している。
【0064】
高分子のリチウムイオン輸率を向上させる手段としては、アニオン種の移動を抑制することが最も有効な手段である。その具体的な手法としては、例えば、高分子に添加したリチウム塩由来のアニオンを添加剤により化学的に補足する方法や、または抜本的に、リチウム塩の添加を行わない方法、などが挙げられる。リチウム塩を添加しない場合には、分子構造中にアニオン部位とそのカウンターイオンとしてリチウムカチオンが含まれる高分子が使用できる。該高分子においてはアニオンが分子内に固定されるため、リチウムのみが移動しやすい。
【0065】
添加剤により化学的に補足する方法に関しては例えば、M.A.Metha,T.Fujinami,S.Inoue,K.Matsushita,T.Miwa,and T.Inoue,Electrochim.Acta,45(2000)、p.1175、などが知られている。該文献においては、リチウム塩をポリエーテル系高分子に溶解させた複合イオン伝導系に対して、ボロキシン系化合物を添加することにより、前記リチウム塩のアニオンを捕捉し、カチオンであるリチウムのみをより選択的に、高分子マトリクスを透過せしめる技術が開示されている。ここで、ボロキシンは、ホウ素と酸素が交互に連なった環状構造を含む化合物である。以下は、この環状構造部分をボロキシン環と記載する。ボロキシン環のホウ素上の置換基としてポリエーテルを導入することにより、ポリエーテル系高分子との相容性が発現する。また、ポリエーテル鎖の両末端を異なるボロキシン環のホウ素上に結合させることにより、ボロキシン環をマトリクス中に含むポリエーテルの網目構造の構築も可能である。
【0066】
リチウム塩の添加を行わない方法については、リチウム化合物を原料として高分子を得る方法(例えばT.Fujinami,K.Sugie,K.Mori,and M.A.Metha,Chem.Lett.(1998)、p.619)などが知られている。該文献においては、例えば後述する化学式1に示すような構造を有する高分子を得る方法、および、該高分子系がほぼ1の高いリチウムイオン輸率を示すことが開示されている。すなわち、有機合成において汎用的に使用される還元剤系である水素化アルミニウムリチウム等のリチウム金属水素化物を出発原料として、該高分子系を構築することにより、出発原料由来のリチウムカチオンを有し、且つそのカウンターアニオン部位が分子内に固定された分子構造が得られる。従って、あえてリチウム塩を添加せずともリチウムが高分子マトリクス中を透過し、且つアニオンが高分子に固定されているため高い輸率が発現するものである。また、本系のような方法によれば、原料転換率も高い。さらに、金属水素化物から2段階程度の少ない合成段階を経るだけで、簡便に高選択性高リチウムイオン伝導体を構築できる。ゆえに、本系の手法は、工業的にも極めて有用であると考えられる。
【0067】
リチウム塩の添加を行わない他の方法としては、リチウムをカウンターカチオンとして分子にアニオン部位を有するもののみならず、分子構造上イオン分極するもの(例えばメソイオン構造など)を用いてもよい。
【0068】
本発明で用いる高リチウムイオン輸率を有するイオン透過性高分子(以下、高輸率高分子と記載する。)は、前記例示のものに限られない。高いリチウムイオン輸送選択性を示す高分子は、近年精力的に研究がなされている分野であり、イオン伝導性高分子のリチウムイオン輸率をいかにして向上せしめるか、且つさらにイオン伝導度を向上せしめるかという課題に研究の重点がおかれており、さらに、その分子設計に関してもさまざまな提案が報告されている。
すなわち、本発明に用いる高輸率高分子としては、湿式プロセスに用いられる溶媒、すなわち該高分子を溶解または均質に分散させる溶媒が、本発明の織布を劣化させず、且つ電気化学的安定性に合致するものであれば、すべて前記織布の表面コート材料に含めることが可能である。本発明において、高輸率高分子は、単独で用いてもよく、また複数を組み合わせて用いてもよく、さらには、該高分子と相容性を示す高分子材料、例えばポリエチレンオキシドやポリ(プロピレンオキシド−エチレンオキシド)のようなポリエーテル系高分子などを添加して用いてもよい。
【0069】
こうした高分子のブレンドは、前記高輸率高分子に限らず、本発明で織糸表面コート材料に含むことが可能な高分子材料全てに適用可能である。特に、該高分子材料が油状であった場合には、そのブリードを抑制する効果がある。また、織糸からコートが流出などにより剥離するのを抑制する。かかる剥離は、例えば無機固体電解質を織糸開口部に充填するときなどに、前記無機固体電解質によって押し出されることにより起こりうる。また、強度向上という目的に鑑みれば、コート材料への無機フィラーの添加も可能である。ただし、フィラー材料は、電子絶縁性でなければならない。無機フィラーは、1種類または2種類以上使われていてもよい。
【0070】
また、高分子のブリードを回避する方法としては、該高分子が化学架橋反応の架橋点を有するか、化学架橋反応により高分子を形成する前駆体を用いる方法が有用である。前記架橋反応は、織糸の表面コート後、無機固体電解質を織布の開口部に充填する時点までのいずれかの工程で行なわれてもよく、また充填後に行われてもよい。但し、前駆体の粘度が低い場合には、前記のように無機固体電解質の充填時にコート剥離する可能性もあるので、架橋反応は無機固体電解質充填前が望ましい。ただし充填後の架橋は、無機固体電解質への接合性が向上し、優れたバインダー性能を示す。前記架橋反応の架橋点となるのは一般に官能基であるが、架橋反応において副生物が生成し、且つ該副生物が電池系内に留まると、材料の劣化や、電池反応の妨げになる場合もあるので、架橋反応において副生物が生成しない系を選択するのが望ましい。
【0071】
具体的な架橋反応としては、付加反応が望ましく、例えばビニル基を有する分子と、SiH基を有する分子を共存させ、ヒドロシリル化反応により架橋体を形成せしめることが可能である。こうした材料として市販のものではシリコーンが挙げられるが、ビニル基を有する化合物と、SiH基を有する化合物の間であれば本反応は進行する。本反応では、加熱が必要な場合もあるが、その温度は通常150℃以下であり、電解質を劣化することもなく、またリチウムが融解することもない。また、該反応には極微量の白金系錯体など遷移金属錯体が触媒として用いられるが、触媒残渣が電池反応を阻害することはない。さらに、本反応はイオウ化合物の共存下で被毒されると一般に言われているが、硫化物系無機固体電解質存在下では被毒は起こらない。
【0072】
架橋反応を起こす官能基の存在形態については、1種類の化合物にのみ該官能基が全て含まれていて、その化合物だけで架橋しても良いし、2種類以上の化合物に該官能基が含まれていて、前記化合物間で架橋してもよい。架橋体前駆体となる化合物は、高分子でもよいし、低分子でもよいが、バインダーとしての適当な柔軟性と、十分な強度を兼ね備えるには、少なくとも一種類の前駆体が既に高分子であることが望ましい。また、前駆体の架橋点が少ないほど、また架橋点間分子量が大きいほど、架橋体は柔軟なものとなる。
【0073】
以上をまとめると、織糸表面にコートする材料に含まれる高分子材料は、電子絶縁性であって、熱可塑性樹脂に代表される汎用材料でもイオン透過性高分子のような特殊な材料でも使用可能であり、また粘度は任意であるが、低粘度材料を用いる際には他高分子材料とのブレンドや化学架橋反応を適用することができる。また、無機フィラーを添加してもよい。高分子材料も無機フィラーも、1種または、2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0074】
織布を構成する糸の太さについては、平織りとした場合の経糸および緯糸として、それぞれ線経10〜50μmのものを用いることが好ましい。10μm未満だと安定した製織が困難であり、50μmよりも太くなると固体電解質の担持織布として使用した場合、電池の薄型化が達成できないことがある。経糸と緯糸とは、相互に同じ糸経を用いるほうが織布の平面性からは好ましいが、異なる糸経を用いてもかまわない。
【0075】
織布の織密度は、50メッシュ以上150メッシュ以下が好ましい。50メッシュ未満であると、開口部の均一性が保てなくなり、また担持布としての強度が不十分となる。一方、150メッシュより大きな値になると、開口率60%以上を得ることが困難となり、導電率など電池としての性能面での高性能化の達成が難しくなる。
【0076】
また、固体電解質担持体として用いる織布は、高分子を含んでなる材料でコートした後の開口率が60%以上90%以下である事が望ましい。開口率が60%未満であると、同体積あたりの固体電解質の量が減少するのでイオンの電導度が低下し、その様な固体電解質層を用いて作製した固体電解質二次電池では良好な特性が得られにくい。一方、開口率が90%を超えると、織布製織時の開口部の均一性が得られず、また十分な物理的強度が得られなくなる等、織布を精度良く安定して作製することが困難であり、さらには電池組み立て時の取扱性が悪くなる及び/又は内部短絡の危険性が増大する等の問題が生じる。従って、固体電解質担持体として用いる織布の開口率は60〜90%が適している。さらに、固体電解質シートとしての特性と物理的強度との観点からは、開口率は70〜85%の範囲が好適である。ここで、開口率は、網状体単位面積当たりの総開口面積の割合と定義される。
【0077】
従来、織布に樹脂をコーティングすることは、織布の表面や屈曲性を改質したり、経糸と緯糸との交点を接着し目ずれ防止の目的で行われている。これらの目的では織布を構成する繊維表面を薄膜でコーティングしたり、交点の結着ができる程度の少量の樹脂付着量があれば充分である。
【0078】
本発明における高分子を含んでなる材料(樹脂)でのコーティングの付着量は、コーティング後の織布質量に対して、0.3〜10.0%、好ましくは1.0〜5.0%である。樹脂付着量が0.3%未満であると、開口部に充填する電解質粉体との十分な結着性が得られず、樹脂付着量が10.0%より多くなると開口部面積の減少及び/又はコーティング樹脂が熱可塑性樹脂である場合、軟化した樹脂が電解質粉体間へ浸入する影響により伝導度が低下する。
【0079】
コーティングは、平織り製織時の後工程としてロールに巻き取る前に実施しても良いし、製織後ロールに巻き取った後に、二本のロールでのニップで連続的に加熱圧延する前工程として実施してもよい。また、織布製造工程を経た後に、無機固体電解質充填前に行ってもよい。ディッピング、スプレーコーティング等公知の方法により塗布されたコート材料は、エアブロー、遠赤外照射等の公知の方法により樹脂溶液の飛散除去、溶媒の蒸発揮散を行い、乾燥し樹脂を固着させる。特に、製織時に織布へコーティングを行う場合は、緯糸打込後ロールに巻き取る前工程において、スプレーあるいはロールコーティングし、エアーの吹きつけにより開口部を確保すると伴に、乾燥による脱溶媒工程を含むものである。また、製織後の織布へのコーティングは、織布構成単糸表層面に均一な樹脂層を得られる方法として含浸処理後、付着樹脂量の調整、遠赤外線乾燥機による乾燥工程により行われる。
【0080】
本発明の担持体用織布は、例えば前記平織り織布にコート材料を所定量コーティングした後に、二本のロールのニップにより経糸方向に連続的に加熱・圧延することにより、樹脂の付着を均一に固定化すると伴に、構成単糸の交点部の凹凸が軽減され、薄く均一な織布表面を得ることができる。ロールでのニップは1段に限らず2段階以上あるいは圧力の異なるロールニップ工程を通ることでも実現可能である。また、ロール圧延工程は2階以上複数回通しても良い。ロールニップに替わる圧延の方法としてはプレス方式でも同様の効果を得ることが出来る。
【0081】
固体電解質層担持体織布の厚みは、10〜50μmが望ましい。織布の厚さが10μm未満であると、固体電解質支持体として好適な強度が保てなくなり短絡の発生を防止することができず、一方で50μmよりも厚いと、負荷特性やエネルギー密度を良好な範囲に保ち得る事ができず、本来の性能発揮に至らない。この固体電解質層担持体織布の厚みは、特に15〜30μmが望ましい。
【0082】
コーティングされた織布開口部へ充填されるリチウムイオン伝導性無機固体電解質は、1種類または2種類以上組み合わせて用いることが可能であるが、中でもリチウムイオン伝導度が高く且つ分解電位の高い硫化物系無機固体電解質が望ましい。硫化物系無機固体電解質は、構成元素のひとつとしてイオウを含み、一般に、LiSと、P、GeS、SiS、Bなどから選ばれる少なくとも1種類の硫化物を組み合わせて合成される。また、LiPOなどのオルト酸を微量ドープしたものや、LiIなどのハロゲン化リチウムを含む材料も知られている。これは単独で用いてもよいし、同時に複数用いてもよい。
【0083】
より具体的には、0.01LiPO・0.63LiS・0.36SiS(N.Aotani,K.Iwamoto,K.Takada,and S.Kondo,Solid State Ionics,68,(1994)、p.35)、0.45LiI・0.55(0.69LiS・0.31P)(R.Mercier,J.P.Malugani,B.Fahys,and G.Robert, Solid State Ionics,5,(1981)、p.663)、または0.45LiI・0.55(0.69LiS・0.31B)(H.Wada,M.Menetrier,A.Levasseur,and P.Hagentmuller,Mat.Res.Bill,18(1983)、p.189.)、Li3.25Ge0.250.75のような組成を有するリチウムゲルマニウムチオ−ホスフェート(R.Kannoand M.Murayama,J.Electrochemical Soc.,148(2001) p.A742)などが挙げられる。
【0084】
前記無機固体電解質は、非晶質のものと結晶質のものに大別される。非晶質の材料は加熱により結晶化イオン伝導度が低下するが、結晶質の電解質は、このような劣化が起こらず熱安定性が高いことから、電池の製造プロセスや電池の使用温度についての許容範囲が広いと位置付けられるので、さらに望ましい。前記の中ではLi3.25Ge0.250.75が結晶質材料であるが、このものは室温で2×10−3S/cmにも達する高い伝導度を示し、且つ600℃程度まで安定である。該材料は、伝導の活性化エネルギーも低く、良好な低温特性も期待される。
【0085】
前記電解質は、1〜5μ程度に粉砕して用いる。電解質が硫化物系材料の場合には、加水分解性が強いので、乾燥アルゴンなどの雰囲気で粉砕する。粉砕方法としては、振動ミルや遊星ボールミルなどが挙げられる。粒子径については、本発明者はSEM観察により目視で行ったが、エレクトロフォーム篩や網篩により分級する手法、またレーザー散乱など光学的な手法によって評価することも可能である。
【0086】
次に、コーティングされた織布に前記電解質を充填する方法について説明する。
【0087】
まず、充填する無機固体電解質については、1種類のものを単独で用いても、または2種類以上のものを組み合わせても良い。
【0088】
また、本発明では特に無機固体電解質粉末中には高分子が分散されず、バインダーの機能は織布の織糸表面の高分子を含んでなるコート層に起因せしめることにより、固体電解質シートの安定したイオン伝導を確保する目的が大であるが、本コート層のバインダーとしての機能に注目すれば、無機固体電解質中に高分子が分散されていても、該コート層のバインダー機能に影響はない。さらに付け加えるならば、無機固体電解質粉末に高分子が分散されていても、また分散されていなくても、織糸の表面のコーティングを施したことにより、固体電解質はある程度の可撓性を示し、円筒上に巻くことも可能である。その際にコーティングがなければ、織布の開口部に充填された固体電解質は織布から脱落しやすい。
【0089】
コーティングされた織布への固体電解質粉末の投入法は、前記織布に無溶媒の粉末または少量の溶媒で湿らせ必要に応じ造粒した粉末を直接投入するか、またはスラリーにしたものを流し込む方法が挙げられる。前記スラリーの投入方法としては、例えばスクリーン印刷、ドクターブレード、浸漬など汎用の塗工法を利用することができる。
【0090】
固体電解質の投入は、織布の片面から行われてもよく、または両面から行われてもよい。投入時の織布の設置場所は、基板上、空中、液中のいずれでもよい。基板上において投入した場合は、固体電解質を織布に充填したシートと前記基板とが離脱可能である。固体電解質の供給法については、基板上或いは空中で行う場合には、ノズル等を用いて固体電解質を乾式、湿式に関わらず供給することが可能であり、一方、液中で行う場合には、固体電解質スラリーに織布を浸漬し、引き上げるプロセスとなる。
【0091】
投入された固体電解質は、さらに加圧により織布内に十分に充填することが望ましく、この充填法としては、例えば一軸加圧プレス、ローラーなどが挙げられる。また、投入面を平滑化するために、充填前にスキージをかけてもよく、このスキージによっても固体電解質の充填の効果が得られる。
【0092】
コート材料に熱可塑性樹脂を含む場合は、無機固体電解質を織布開口部に充填した後に、得られた電解質シートを該樹脂の融点あるいは軟化点以上に加熱し且つ加圧し、次いで冷却することで、コート材料と無機固体電解質は強固に結着する。このような加熱、加圧あるいは冷却ならびに除圧の工程において、各負荷のプロファイルは任意である。すなわち、加圧についていえば不連続的に成型圧を上げてもよく、連続的でもよい。加熱の昇温降温も同様で、その速度は一定でもよいし、途中で変化してもよいが、加熱開始は少なくとも加圧下で行われるのが望ましい。また、前記降温は自然冷却でもよい。また、加熱温度の設定の最高温度での保持時間は任意であるが、高分子の溶融、軟化は瞬時に起こるので特に長くとる必要はない。
【0093】
また、昇温降温の過程でシートの体積変化に伴う発生圧力変化を抑制あるいは低減せしめるために、加圧の負荷を増減させてもよい。シートを加圧する際には、シートの周囲は治具で囲われていてもよいし、囲われていなくてもよいが、囲われている方が、加圧した際に周辺方向へのシートの変形が低減または抑制されるので、望ましい。
【0094】
以上のような方法で得られた固体電解質シートによれば、織布により機械強度が付与され、自立性と可撓性を示すことから、容易に電極シートと重ね合わせることが可能となり、これによりリチウム電池素子を得ることが出来る。
【0095】
【実施例】
次に、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明する。ただし、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。なお、以下においては固体電解質層の担持体として合成繊維糸の材質、糸径、メッシュの異なる織布を用いて、樹脂コート材質および付着量を変えた実施例および比較例により説明していく。
【0096】
実施例1:
合成繊維モノフィラメントとしてポリアリレート(溶融液晶性ポリエステル)からなる芯成分と、熱可塑性ポリマーを海成分、ポリアリレート(溶融液晶性ポリエステル)を島成分として構成された鞘成分と、からなる芯鞘型複合繊維(株式会社クラレ製・製品名Vecry)の糸径23μmを用いて、経糸、緯糸とも60メッシュの密度で平織り製織した。その後、水を溶媒とした熱可塑性樹脂であるポリエチレンテレフタレート樹脂30mass%の溶液中に常温にて浸漬した後、エアガンにてエアーを吹き付け開口部を確保した。そして、恒温槽中で5分間乾燥させ、織布表層面に樹脂コート層を形成した。さらに、加熱圧延加工において、70℃、1.0MPsの条件の二本の金属ロール間を通すことにより、織布厚さを薄く、樹脂コート層を均一に固定化させて、固体電解質担持用織布を得た。
このようにして得られた織布への無機固体電解質粉末の充填について述べる。はじめに、織布をレーザー加工により30mm×30mmに裁断する。次に、アルゴン置換グローブボックス(露点−70〜−75℃)中で、炭素工具鋼S45C製の金型に、無機固体電解質粉末として仕込み組成Li3.25Ge0.250.75のリチウムゲルマニウムチオ−ホスフェートを1.5g投入後、表面を平滑化し、前記の裁断した織布をのせる。さらに、これらを一軸プレス機で32.3MPaに加圧後、加圧したままで140℃に加熱して、固体電解質シートを得た。
【0097】
実施例2:
織布の織密度を90メッシュとした以外は実施例1と同様の方法により、固体電解質担持用織布および固体電解質シートを得た。
【0098】
実施例3,4:
コーティング樹脂としてポリプロピレン、高輸率高分子をそれぞれ用いた以外は実施例1と同様の方法により固体電解質担持用織布および固体電解質シートを得た。ここで、実施例4では、高輸率高分子である下記化学式1記載の材料を、文献(T.Fujinami, K.Sugie, K.Mori, and M.A.Metha, Chem.Lett.,(1998)、p.619.)に従い合成した。ここで該高分子は、1段階目に水素化アルミニウムリチウム1モル等量に対してポリエチレングリコールモノメチルエーテルCHO(CHCHO)Hを2モル等量反応させ、2段階目として、1段階目の生成物を単離せずにフェニルホウ酸1モル等量と反応させることにより得られる。本実施例では、前記ポリエチレングリコールモノメチルエーテルにアルドリッチ社の平均分子量約350の試薬を用いた。該試薬において、グリコールくり返し単位長を示すnについては、前記文献記載のn=7.2に相当する。本合成反応は2段階とも脱水素縮合であり、グリコールくり返し単位内での反応は起こらないため、得られる高分子の(化1)におけるnについても原料のポリエチレングリコールモノメチルエーテルを反映し7.2相当である。得られた高分子のコーティングは、前記手法で圧延加工した未コート織布を、アルゴン置換グローブボックス(露点−70〜−75℃)中で高分子のテトラヒドロフラン溶液に常温にて浸漬したのち、ブロワーで開口部を確保した。
【0099】
【化1】
Figure 2005005024
【0100】
ここで、mは、平均の繰り返し数を示し、1〜1000の実数を示す。また、nは、平均の繰り返し数を示し、1〜20の実数を示す。
【0101】
比較例1,2,3:
コーティング樹脂を用いなかった場合及びコーティング樹脂としてポリエチレンテレフタレート樹脂の溶液濃度を10mass%および50mass%とした以外は、それぞれ実施例1と同様の方法により固体電解質担持用織布および固体電解質シートを得た。
【0102】
比較例4:
合成繊維モノフィラメントとしてポリアリレート繊維の45μm糸を用いて経糸、緯糸共に90メッシュの密度で平織り製織した織布を使用して実施例1と同様の方法により固体電解質担持用織布および固体電解質シートを得た。
【0103】
比較例5:
合成繊維モノフィラメントとしてポリアリレート繊維の23μm糸を用いて経糸、緯糸共に150メッシュの密度で平織り製織した織布を使用して、実施例1と同様の方法により固体電解質担持用織布および固体電解質シートを得た。
【0104】
比較例6:
合成繊維モノフィラメントとしてポリエチレンテレフタレート繊維の27μm糸を用いて経糸、緯糸共に130メッシュの密度で平織り製織し、加熱圧延加工の条件を80℃、3.0MPsとした以外は実施例1と同様の方法により固体電解質担時用織布および固体電解質シートを得た。
【0105】
織布の評価項目としては、コーティング前の織布として強度、熱収縮性、開口率を、樹脂コーティング後の織布として樹脂付着量、織布厚さ、開口率を、電解質シートとして粉体担持性および電気伝導度を測定し、その結果を表1に示した。
【0106】
【表1】
Figure 2005005024
【0107】
なお、各評価項目の測定は、下記の方法により行った。
【0108】
<樹脂の付着量>
樹脂付着量については、樹脂コーティング前後での重量変化を測定して算出した。
【0109】
<織布の厚み>
コーティング後の織布につき、マイクロメーターで測定した。
【0110】
<開口率>
織布の開口率については、「網状体単位面積当たりの総開口面積の割合」で定義され、コーティング前及び後の各々につき、顕微鏡写真撮影にて測定した。
【0111】
<強度>
織布を5cm巾に調整し、強伸度試験機により測定した。
【0112】
<熱収縮>
熱収縮性については、一辺20cmの正方形に裁断した織布の各辺の中央部で縦および横方向寸法を、加熱前と200℃恒温槽中に10分間放置後に測定し、寸法変化の有無により評価した。ここで、表1に示す○の評価は、熱収縮率が0.05%未満に収まった場合である。表1に示すように、耐熱性樹脂であるポリアリレートを用いた実施例1〜4、比較例1〜5では、熱収縮は発生せず、高温環境下においても担持体として安定した形態を維持できることが確認された。一方、比較例6では、織糸の素材にポリアリレートに比して熱安定性の低いPETを用いているため、大幅な熱収縮が生じた。
【0113】
<粉体担持性>
粉体担持性については、固体電解質シートを金型から離型した際の充填度合いで評価した。ここでの評価方法は、固体電解質シートを100枚作成し、織布開口部での無機固体電解質粉末の脱離の有無を目視により判定し、脱落の無いシートの比率を担持率として表示した。脱離部は電池を構成したときの短絡点となる極めて重大な欠陥である。本発明の織布並びに固体電解質シートは、応用分野の一つとして大型の固体リチウム電池を考慮しており、30mm四方の試料で粉末の脱離が生ずる技術では大型の実用化は難しいと判断される。しかしながら、本評価は、生産技術の向上によってもある程度結果が変わりうることを考慮し、担持率が100〜50%程度までならば、担持性は良好とした。担持率が50%未満の構成については担持性を不良とし、使用に耐えないと判断した。
【0114】
次に、担持性が良好と判断した構成(すなわち実施例1〜4及び比較例2〜6)について、該固体電解質シートの構成を用いて試験用の固体電池を組み上げて、充放電試験を行った。以下、この固体電池の構成及び試験内容について、図1を参照して説明する。
【0115】
試験用の固体電池は、図1に示すように、ポリエチレンテレフタレート管1(内径10mmφ)に、負極層4と、正極層5と、各層4,5の間に位置する固体電解質シート(すなわち固体電解質3及び織布2)と、からなる素子を充填し、充填した素子の両端に電極端子6,6を取り付けた構成とした。ここで、素子のうち正極層5には、活物質としての銅シュブレル化合物CuMoと、電解質としてのリチウムゲルマニウムチオ−ホスフェートLi3.25Ge0.250.75と、導電助材としてのアセチレンブラックと、を重量比70:30:3.5で混合した合材を、10mg用いた。また、電解質層となる固体電解質3には、リチウムゲルマニウムチオ−ホスフェートLi3.25Ge0.250.75粉末を70mg用い、該粉末層の中央に織布2が位置するように成型した。このときの固体電解質層(シート)の厚みは50μmとした。一方、負極層4にはLi金属を用いた。そして、このようにして得られた試験用の固体電池に電流密度1mA/cmで直流を印加し、定電流充放電を3サイクル行った。本系は正極が充放電前にLiを含まないので、試験は放電から開始した。
【0116】
充放電後に電池を解体したところ、担持性良好の検体では、固体電解質3の電解質粉末ペレットと織布2は十分に接合していたが、担持率がやや低かった検体(比較例2及び比較例4)の場合には、電解質粉末ペレットと織布2とが担持率91%以上の検体に比べて容易に離脱した。
【0117】
なお、本充放電試験では、電解質層(固体電解質3)の厚みを上記のように50μmと厚くしたので、織布2から電解質ペレットが脱離した場合でも、このペレット自身が十分な機械強度を持っており、ペレットがひび割れるようなことはなく、短絡を起こすこともなかった。しかしながら、本発明を将来的に薄型のシート状の電池に応用することを考えると、従来のリチウムイオン電池に採用されているセパレーターを固体電解質層で置き換えると見立てた場合に、該セパレーターの厚みが20μm程度と薄いために、電解質粉末シートをさらに薄くした構成において、該シートが織布2と離脱してその機械的支持が得られなくなれば、電解質粉末シートはひび割れるなどして、電池の短絡を引き起こす可能性がある。したがって、担持性の評価については、充放電試験の結果を踏まえて、表1の総合判定欄を、良好、やや不良、不良に区分して示した。
【0118】
<電気伝導度持性>
上述の総合判定において粉体担持性が良好であった構成(すなわち実施例1〜4、及び比較例3,5,6)について、イオン伝導度の測定を下記の方法で行った。
【0119】
10mmφの検体の両主面にLiTiSを塗布し、印加電圧を10mV、周波数を1MHzから0.1Hzの範囲とした交流インピーダンス法により測定した。その結果を表1に示す。
【0120】
表1に示すように、実施例1〜4では、高開口を維持しつつ担持体の厚みを薄くすることが可能で、かつ充分な強度を保つことが確認された。また、熱可塑性樹脂または高輸率高分子でコートした織布に固体電解質粉を担持した電解質シートは、固体付着強度が、樹脂コートの無い比較例1と比べ、著しく優れていることが確認された。
【0121】
高輸率高分子を用いた実施例4では、電解質粉体の脱落した検体は一枚もなかったが、これは該高分子の粘度が他に比して低いこと、および分極性の強い分子構造であるため無機固体電解質粉末との濡れ性が良好という理由が考えられる。また、他のコート材より高い伝導度を示しているのは、コート層自体がイオン伝導性を有するためと考えられる。
【0122】
コート材を必要以上に過剰に付着させた場合にも伝導度が低くなるが(比較例3)、これは、コート材により織布の開口部が狭められたり、電解質シート形成時の加熱により軟化した樹脂が電解質粉体間に浸入し、イオンの伝導度を低下させるためと考えられる。
【0123】
糸径が太く、織布の厚さが厚い場合(比較例4)には、電解質粉末の脱落が多く粉体の担持性は不良であった。高メッシュ織布で開口率が小さい比較例5では、粉体担持性は問題ないものの、電解質シートとしての伝導度は低くなった。これは、リチウムイオンの導電経路が狭くなるためと考えられる。
【0124】
織糸の素材にポリアリレートに比して熱安定性の低いPETを用いた比較例6では、経糸、緯糸方向とも約5%の熱収縮が生じ、粉体担持性は比較的良好であったものの伝導度が低くなった。
【0125】
表1に示す結果より、本発明の織布は、高開口を維持しつつ、厚みが薄くとも充分な強度を兼ね備え、また担持体として耐熱性が高く、固体電解質を強固に担持することができ、その結果として優れた電気伝導性を有することが分かる。
【0126】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、織布の厚みが薄く高強度かつ高い開口率を有する粉体担持用織布を得ることができる。得られた担持体は、耐熱性が高く、また固体電解質を強固に担持することができるので、外的応力に対しても優れた安定性を兼ね備えている。従って、この粉体担持用織布を用いた固体電解質シートは、電気伝導性に優れ、薄型で大面積の二次電池用固体電解質シートとして好適に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】固体電解質シートを用いた試験用の固体電池の断面図である。
【符号の説明】
1 ポリエチレンテレフタレート管
2 固体電解質担持用織布
3 固体電解質
4 負極層
5 正極層
6 電極端子

Claims (16)

  1. モノフィラメントの合成繊維糸で製織した織布の構成単糸表面層を、高分子を含んでなる材料でコートしたこと
    を特徴とする固体電解質担持用織布。
  2. 前記モノフィラメントの合成繊維糸は、JIS L 1013による試験法での引張り強度が10cN/dtex以上の糸であること
    を特徴とする請求項1記載の固体電解質担持用織布。
  3. モノフィラメントの合成繊維糸の繊維糸を構成する材質が、アラミド、ポリアリレート、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール(PBO)から選ばれる1種又は2種以上の材料を含んでなること
    を特徴とする請求項1または2記載の固体電解質担持用織布。
  4. モノフィラメントの合成繊維糸で製織した織布の構成単糸表面層のコート材質が、熱可塑性樹脂を少なくとも1種類含んでなること
    を特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の固体電解質担持用織布。
  5. モノフィラメントの合成繊維糸で製織した織布の構成単糸表面層のコート材質が、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレン、テルペンフェノール共重合体、から選ばれる材料を少なくとも1種類含んでなること
    を特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の固体電解質担持用織布。
  6. モノフィラメントの合成繊維糸で製織した織布の構成単糸表面層のコート材質が、リチウムイオン透過性を有し、且つリチウムイオン輸率が0.7以上である高分子を少なくとも一種類含んでなること
    を特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の固体電解質担持用織布。
  7. モノフィラメントの合成繊維糸で製織した織布の構成単糸表面層のコート材質が、リチウム塩を含まないこと
    を特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の固体電解質担持用織布。
  8. モノフィラメントの合成繊維糸で製織した織布の構成単糸表面層のコート材質が、化学架橋体前駆体を含み、該前駆体を原料の一つとする化学架橋反応により高分子の化学架橋体を生成せしめること
    を特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の固体電解質担持用織布。
  9. モノフィラメントの合成繊維糸で製織した織布の構成単糸表面層のコート材質が、化学架橋体前駆体を含み、該前駆体を原料の一つとする化学架橋反応により高分子の化学架橋体を生成せしめ、且つ前記化学架橋反応が付加反応であること
    を特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の固体電解質担持用織布。
  10. モノフィラメントの合成繊維糸で製織した織布の構成単糸表面層を、高分子を含んでなる材料でコートし、コート後の織布質量に対するコート質量が0.3%以上10.0%以下であること
    を特徴とする請求項1から9のいずれかに記載の固体電解質担持用織布。
  11. 製織した織布の厚みが、該織布の構成単糸表面層のコート後で10μm以上50μm以下、開口率が60%以上90%以下であること
    を特徴とする請求項1から10のいずれかに記載の固体電解質担持用織布。
  12. 固体電解質がリチウムイオン伝導性無機固体電解質を含んでなる粉末であること
    を特徴とする請求項1から11のいずれかに記載の固体電解質担持用織布。
  13. 固体電解質がリチウムイオン伝導性無機固体電解質を含んでなる粉末で且つ前記粉末中に高分子が分散されていないこと
    を特徴とする請求項1から12のいずれかに記載の固体電解質担持用織布。
  14. 請求項1から13のいずれかに記載の高分子を含んでなる材料でコートされた固体電解質担持用織布に、リチウムイオン伝導性無機固体電解質を含んでなる粉末を担持した固体電解質シート。
  15. リチウムイオン伝導性無機固体電解質を含んでなる粉末の少なくとも一種類の固体電解質成分に、構成元素の一つとしてイオウが含まれること
    を特徴とする請求項14記載の固体電解質シート。
  16. リチウムイオン伝導性無機固体電解質を含んでなる粉末の少なくとも一種類の固体電解質成分に、構成元素の一つとしてイオウが含まれ、該固体電解質成分が結晶質であること
    を特徴とする請求項14または15記載の固体電解質シート。
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