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JP2005098470A - 歯付ベルト - Google Patents

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JP2005098470A
JP2005098470A JP2003346564A JP2003346564A JP2005098470A JP 2005098470 A JP2005098470 A JP 2005098470A JP 2003346564 A JP2003346564 A JP 2003346564A JP 2003346564 A JP2003346564 A JP 2003346564A JP 2005098470 A JP2005098470 A JP 2005098470A
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Takeshi Takehara
剛 竹原
Sadakichi Sakanaka
貞吉 阪中
Toshimichi Takada
俊通 高田
Susumu Takaba
晋 高場
Masakuni Yoshida
正邦 吉田
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Mitsuboshi Belting Ltd
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Mitsuboshi Belting Ltd
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Abstract

【課題】 自動車等のエンジンに使用され、OHC用歯付ベルトとして、高負荷での使用に耐え得る歯付ベルトを提供する。
【解決手段】 長手方向に沿って所定間隔で配置した複数の歯部2と、心線3を埋設した背部4を有し、前記歯部2の表面に歯布5を被覆した歯付ベルト1において、背部4が、水素化ニトリルゴムに第1の共架橋剤として不飽和カルボン酸金属塩を配合した配合ゴムを主成分とし、この配合ゴムに、繊維、針状結晶又はパウダー状の無機材料又は金属のうちから選ばれた1種又は2種以上の組合せた充填剤を添加剤として用い、有機過酸化物にて架橋してなるものであることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、歯付ベルトに関し、特に、高負荷のかかる自動車用OHC歯付ベルトに関する。
近年、省エネルギー、省資源を目指す社会的背景のもとに、農業機械や自動車等に用いられている歯付ベルトにおいても長寿命化、高負荷化が重要な課題となっている。近年、自動車のOHC歯付ベルトは、自動車の車体スペースの小型化、軽量化及び燃費節約から複数のプーリーに1本の歯付ベルトを曲がりくねった状態で取り付け、駆動させるようになっている。自動車用OHC歯付ベルトは、ベルト張力を調整するため背面アイドラープーリと接触して背面駆動も行うため、ベルト背面の摩耗が激しく、ベルト張力の変動が生じてベルトスリップを引き起こす問題があった。
そのため、例えば、特許文献1にあるように、ベルト背面にカバー層として少なくともセラミックウィスカーを分散配合したゴム部材を繊維部材に含浸付着させ、かかるカバー層をゴム部材が露出する状態で貼着するものがある。
また、上記心線として、ガラス繊維やアラミド繊維の代わりに、炭素繊維を使用した伝動ベルトも提案されている。例えば、ウレタンエラストマーのベルト素材に心線として炭素繊維コードを使用したもの(例えば、特許文献2参照)や、心線としての炭素素材に片撚りが施される前に、この炭素素材がベルト本体と同じ材質の熱可塑性エラストマーで接着処理されるもの(例えば、特許文献3参照)などがある。さらに、上撚り係数が2.0〜4.0であり且つ下撚り係数が上撚り係数の1/2〜3/2とすることにより、初期強力が大きく、伸びが小さく、さらには、耐水性及び耐屈曲疲労性をも改善した歯付ベルトが提案されている(例えば、特許文献4参照)
特開昭62−147142号明細書 特許第2954554号公報 特開平10−2379号公報 特公平3−4782号公報
しかしながら、自動車等のエンジンの高性能化に伴い、特許文献1に記載の構造のベルトにおいては、高硬度、高負荷に十分に耐え得ることが困難となってきている。
また、特許文献2〜4に記載の歯付ベルトでは、高負荷を伝動する際に、心線の伸びによってベルトのジャンピング(歯飛び)が発生し、さらには、走行後のベルト残存強力も走行前に比べて大きく低下することがあった。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、自動車等のエンジンに使用され、OHC用歯付ベルトとして、高負荷での使用に耐え得る歯付ベルトを提供することを目的とする。
前述の課題を解決するための第1の発明に係る歯付ベルトは、長手方向に沿って所定間隔で配置した複数の歯部と、心線を埋設した背部を有し、前記歯部の表面に歯布を被覆した歯付ベルトにおいて、背部が、水素化ニトリルゴムに共架橋剤として不飽和カルボン酸金属塩を配合した配合ゴムを主成分とし、この配合ゴムに、繊維、針状結晶、六方晶系結晶、六角板状結晶又はパウダー状の無機材料、黒鉛、鉱物又は金属のうちから選ばれた1種又は2種以上の組合せた充填剤を添加剤として用い、有機過酸化物にて架橋してなるものであることを特徴とするものである。
このような構成によると、背部ゴムの屈曲性を損なうことなく、ベルト強度、耐摩耗性が向上する。また、背面アイドラープーリと接触するベルト背面に繊維、針状結晶、六方晶系結晶、六角板状結晶又はパウダー状の無機材料、黒鉛、鉱物又は金属のうちから選ばれた1種又は2種以上の組合せた充填剤が表出するようになるため、ベルト背面と背面アイドラープーリ間の摩擦係数を小さくすることが可能となる。このため、背面側に帆布を貼着する必要がなくなる。
また、第2の発明の歯付ベルトは、前記第1の発明において、前記配合ゴムに、さらに他の共架橋剤を配合したものである。
このような構成によると、不飽和カルボン酸金属塩以外の他の共架橋剤を配合することで、心線と配合ゴムとの接着力を低下させることなく、配合ゴムのモジュラスを高くすることができ、ベルト寿命が向上する。
また、第3の発明の歯付ベルトは、前記第1又は第2の発明において、前記配合ゴムが、水素化ニトリルゴムと不飽和カルボン酸金属塩とを質量比40:60〜50:50で配合した複合ポリマー体に、前記複合ポリマー体と水素化ニトリルゴムとを質量比90:10〜20:80で配合してなるものである。
このような構成によると、ベルトの屈曲性を損なうことなく、ベルト背面と背面アイドラープーリ間とで摩擦係数を低減することができる。
また、第4の発明の歯付ベルトは、前記第1〜第3の発明のいずれかにおいて、前記パウダー状の無機材料の充填剤の粒径が、0.1〜100μmであるものである。
このような構成によると、充填剤が配合ゴム内に均等に分散し、配合ゴムの特性のバラツキを小さくすることができる。
また、第5の発明の歯付ベルトは、前記第1〜第4の発明のいずれかにおいて、前記無機材料が、炭素材料、ガラス、チタン酸カリウム、酸化アルミニウム、硫酸アルミニウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、酸化マグネシウム、二硫化モリブデンであるものである。
このような構成によると、使用環境によるベルト特性のバラツキを小さくすることができる。
また、第6の発明の歯付ベルトは、前記第1〜第3の発明において、前記鉱物が雲母であるものである。
また、第7の発明の歯付ベルトは、前記第2〜第6の発明のいずれかにおいて、前記他の共架橋剤が、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソイアヌレート、トリメチロールプロパン、N,N’−m−フェニレンジアミンイミド(N,N’−m−Phenylenediamineimide)、エチレン−グリコール−ジメタクリレートのうちから選ばれた1種又は2種以上の組合せであるものである。
このような構成によると、配合ゴムを確実に架橋することができ、セット性に優れた高硬度のベルトとすることができる。また、配合ゴム中に添加されている添加剤が、ベルト使用時に脱落することなく、強固に配合ゴム中に保持されるようになる。
また、第8の発明の歯付ベルトは、前記第2〜第7の発明のいずれかにおいて、前記充填剤を前記配合ゴム100質量部に対して5〜30質量部使用し、前記他の共架橋剤を前記配合ゴム100質量部に対して0.5〜10質量部使用したものである。
このような構成によると、配合ゴムの屈曲性を損なうことなく、高硬度のベルトとできる。ここで、不飽和カルボン酸金属塩以外の他の共架橋剤が配合ゴム100質量部に対して0.5質量部よりも少ない場合は、配合ゴムのモジュラス向上の効果が小さく、また、多いと配合ゴムの破断伸びの低下が著しく、ベルトの耐久寿命が低下する。
また、第9の発明の歯付ベルトは、前記第1〜第8の発明のいずれかにおいて、前記配合ゴムに、シランカップリング剤を添加したものである。
このような構成によると、ゴムの加工性及び物性を向上することができる。
また、第10の発明の歯付ベルトは、前記第1〜第9のいずれかの発明において、前記心線が、総デニール数1,000〜40,000の炭素繊維のマルチフィラメント糸にゴムラテックスとエポキシ樹脂からなる処理液を含浸付着させた後、これを5〜10回/10cmで片撚りし、その表面に接着層を被覆したコードであり、さらに、コード断面積に占める繊維断面積の割合が70〜90%であり、且つ、ベルトの引張弾性率が50〜85N/mm2であるものである。
第11の発明の歯付ベルトは、前記第1〜第9のいずれかの発明において、前記心線が、総デニール数1,000〜40,000の炭素繊維のマルチフィラメント糸にゴムラテックスとエポキシ樹脂からなる処理液を含浸付着させた後、これを5〜10回/10cmで下撚りし、数本引き揃えて2.5〜5回/10cmで上撚りし、その表面に接着層を被覆したコードであり、さらに、コード断面積に占める繊維断面積の割合が70〜90%であり、且つ、ベルトの引張弾性率が50〜85N/mm2であるものである。
これら第10、第11の発明によれば、心線の伸びを小さくして、ジャンピングを低減して負荷の伝達容量を高くできる。また、高温高張力下及び高温多湿下における耐久性を改善することができる。
また、第12の発明の歯付ベルトは、前記第10又は第11の発明において、前記接着層が、レゾルシン−ホルムアルデヒド−ラテックス液から得られた1層であるものである。
また、第13の発明の歯付ベルトは、前記第10又は第11の発明において、前記接着層が、レゾルシン−ホルムアルデヒド−ラテックス液からなる下層と、ゴム糊からなる上層の2層からなるものである。
これら第12、第13の発明によれば、炭素繊維の接着性が向上し、さらに、耐熱性も向上して歯付ベルトの耐屈曲疲労性が改善される。
本発明は、以上のように構成されており、背部に水素化ニトリルゴムに不飽和カルボン酸金属塩を配合した配合ゴムを主成分とする配合ゴムを使用し、この配合ゴムに、繊維、針状結晶、六方晶系結晶、六角板状結晶又はパウダー状の無機材料、黒鉛、鉱物又は金属のうちから選ばれた1種又は2種以上の組合せた充填剤を添加剤として用い、共架橋剤にて架橋することによって、ベルトの屈曲性を損なうことなく、ベルトの物性を向上させることができる。また、充填剤が、背部の表面であるベルト背面に表出し、ベルト背面と背面アイドラープーリとの間の摩擦係数を低減することができる。このため、ベルト背面側に帆布を設けることなく、高負荷での使用に耐え得る歯付ベルトできる。
さらに、歯付ベルトの心線が、総デニール数1,000〜40,000の炭素繊維のマルチフィラメント糸にゴムラテックスとエポキシ樹脂からなる処理液を含浸付着させた後、これを5〜10回/10cmで片撚りし、または、これを5〜10回/10cmで下撚りしてから、数本引き揃えて2.5〜5回/10cmで上撚りして、その表面に接着層を被覆したコードであり、さらに、コード断面積に占める繊維断面積の割合が70〜90%であり、且つ、ベルトの引張弾性率が50〜85N/mm2であるため、心線の伸びを小さくして、ジャンピングの発生を低減して負荷の伝達容量も高くできる。そして、高温高張力下及び高温多湿下における耐久性を改善することができる。
以下、本発明の実施の形態例について図面を参照しつつ説明する。図1は、本発明の一実施形態例に係る歯付ベルトを示す斜視図である。
この歯付ベルト1は、図示しない背面アイドラープーリを使用して、少なくとも2軸間で回転駆動するものであり、図1に示すようにベルトの長手方向に沿って所定ピッチで列設された複数の歯部2と、心線3を埋設した背部4と、歯部2の表面を被覆する歯布5と、で構成されている。又、歯布5は、ベルトの長手方向に延在する緯糸6と、ベルトの幅方向に延在する経糸7とを織成して成る繊維材料を基材として構成される。
背部4は、水素化ニトリルゴムに共架橋剤として不飽和カルボン酸金属塩を配合した配合ゴムを主成分とし、この配合ゴムに、繊維、針状結晶、六方晶系結晶、六角板状結晶又はパウダー状の無機材料、黒鉛、鉱物又は金属のうちから選ばれた1種又は2種以上の組合せた充填剤を添加剤として用い、有機過酸化物にて架橋してなるものである。
水素化ニトリルゴムとしては、耐熱性の観点から水素添加率が少なくとも90%以上であることが必要であり、92〜98%が好適である。
そして、この水素化ニトリルゴム(以下、HNBRという。)に共架橋剤として不飽和カルボン酸金属塩を配合することによって、引張弾性率や硬度を高めるようにしている。引張弾性率や切断伸度、さらに高い引き裂き強度や硬度を確保する為には、水素化ニトリルゴムと不飽和カルボン酸金属塩とを質量比40:60〜50:50で配合された複合ポリマー体と、水素化ニトリルゴムとを90:10〜20:80で配合したポリマー分とすることが好ましい。これによって、不飽和カルボン酸金属塩がポリマー分を高次構造にし、不飽和カルボン酸金属塩がポリマー分で微細に分散したフィラーを形成するとも思われ、当初から水素化ニトリルゴムに不飽和カルボン酸金属塩を配合するよりも大きな引張り強さを有する。また、背部4の背面硬度を80度(JISA型硬度計)以上とすることができる。背面硬度が80度(JISA型硬度計)以上、好ましくは85度以上とできることから、応力が負荷された場合であっても、ゴムの変形を抑制することができる。
不飽和カルボン酸金属塩はカルボキシル基を有する不飽和カルボン酸と金属とがイオン結合したものであり、不飽和カルボン酸としてはアクリル酸、メタクリル酸等のモノカルボン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸などのジカルボン酸が好ましく、金属としてはベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、チタン、クロム、モリブデン、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、銀、亜鉛、カドミウム、アルミニウム、錫、鉛、アンチモンなどを用いることができる。
このようにして構成される配合ゴムに繊維、針状結晶、六方晶系結晶、六角板状結晶又はパウダー状の無機材料、黒鉛、鉱物又は金属のうちから選ばれた1種又は2種以上の組合せた充填剤が添加剤として添加される。
添加剤として用いられる無機材料としては、炭素材料、ガラス、チタン酸カリウム、酸化アルミニウム、硫酸アルミニウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、酸化マグネシウム、二硫化モリブデンを使用することができる。また、これら無機材料は、繊維、針状結晶又はパウダー状のものを使用することができる。このような形状の無機材料を使用することによって、これらが、背部4の表面である背面に表出し、背面アイドラープーリとの間の摩擦係数を低減できる。なお、使用するパウダー状の無機材料の粒径としては、0.1〜100μm、好ましくは0.1〜10μmであることが好ましい。このような範囲の粒径の無機材料を使用することによって、配合ゴムの加硫時に、ゴムの屈曲性を損なうことを抑制できる。また、繊維又は針状結晶の場合は、その長さは5mm以下であることが好ましい。繊維長が5mmを越える場合は、ゴムをカレンダー又は押し出し機等で圧延シート状にする時に、配向し易く、ベルトになった場合に、屈曲により早期にクラックが発生し易い。また、短繊維の配向方向は、ベルト幅方向が好ましいが、ベルト長さ方向の配向であってもよい。
これら充填剤は、前述の配合ゴム100質量部に対して5〜30質量部添加することが好ましい。これら充填剤が5質量部より少ないと、心線3と背部4との確実な接着力が得られない。一方、30質量部より多いと加硫が遅れ、所定の物性が出現しない。また、加工上、ムーニ粘度が上昇し、加工工程(バンバリー、カレンダー等)で加工が困難となる。
配合ゴムは、これら添加剤を添加し、さらに不飽和カルボン酸金属塩以外の他の共架橋剤を配合することによって架橋度を向上させることもできる。不飽和カルボン酸金属塩以外の他の共架橋剤としては、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソイアヌレート、トリメチロールプロパン、N,N’−m−フェニレンジアミンイミド(N,N’−m−Phenylenediamineimide)、エチレン−グリコール−ジメタクリレートのうちから選ばれた1種又は2種以上の組合せを用いることができる。この他の共架橋剤は、前述の配合ゴム100質量部に対して0.5〜10質量部を添加することが好ましい。この他の共架橋剤を配合することで、心線と配合ゴムとの接着力を低下させることなく、配合ゴムのモジュラスを高くすることができ、ベルト寿命が向上する。この他の共架橋剤の配合量が、配合ゴム100質量部に対して0.5質量部よりも少ないと、配合ゴムのモジュラス向上の効果が小さく、また10質量部よりも多いと配合ゴムの破断伸びの低下が著しく、ベルトの耐久寿命が低下する。
また、配合ゴムには、前述のポリマー分100質量部に対して、シランカップリング剤を1〜10質量部添加することもできる。好ましくは、1〜5質量部添加される。シランカップリング剤が1質量部より少ないと、充填剤を添加した場合に接着力が低下する。一方、10質量部より多いと、スコーチの発生やブルームしたり、加硫が早くなりすぎて所定の物性を発現できないことがある。ここで、シランカップリング剤としてはシラン系、チタネート系、アルミニウム系があげられる。好ましくはシラン系γ−グリシジオキシプロピルトリメチルオキシシラン(γ-glycidioxypropyltrimethoxysilane)、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメチルオキシシラン(N-β-(aminoethyl)-γ-aminopropyltrimethoxysi1ane)、γ−メタクリルオキシプロピルメチルジメチルオキシシラン(γ-methacryloxypropylmethyldimethoxysilane)が好ましいが、それにこだわる必要はない。なお、前述の充填剤の表面にシランカップリング剤を被覆したものを使用することもできる。
以上のように構成される背部4に埋設される心線3は、一般には、ガラス繊維及びアラミド繊維が使用される。また、ポリベンゾオキサゾール、ポリパラフェニレンナフタレート、ポリエステル、アクリル、カーボン、スチールを組成とする撚コードのいずれでも使用できる。ガラス繊維の組成は、Eガラス、Sガラス(高強度ガラス)のいずれでもよく、フィラメントの太さ及びフィラメントの集束本数及びストランド本数に制限されない。
この心線3を処理するRFL液は、レゾルシンとホルマリンの初期縮合物とゴムラテックスを混合したものが用いられる。レゾルシンとホルマリンのモル比は1:1.5〜3にすることが接着力を高める上で好ましい。また、レゾルシンとホルマリンの初期縮合物は、これをラテックスのゴム分100質量部に対してその樹脂分が2〜30質量部になるようにラテックスと混合したうえ、全固形濃度を5〜40%濃度に調節される。このラテックスとしては、スチレン・ブタジエン・ビニルピリジン三元共重合体、クロロスルホン化ポリエチレン、水素化NBR、エピクロルヒドリン、天然ゴム、SBR、クロロプレンゴム、オレフィン−ビニルエステル共重合体等が使用できる。
心線3は、このRFL液による処理後、フェノール樹脂とニトリル基含有高飽和重合体ゴムを含む処理剤で処理する。ここで、ニトリル基含有高飽和重合体ゴムとしては、例えば、アクリロニトリル・ブタジエンゴム(NBR)等を使用することができる。また、高飽和重合体とは、水添加率が高いものをいい、本実施形態例では、水添加率が80%以上、好ましくは90%以上のものを使用する。また、処理剤中のフェノール樹脂配合量は、ニトリル基含有高飽和重合体ゴム100質量部に対して1〜30質量部であることが好ましく、より好ましくは3〜20質量部である。このように、心線3をフェノール樹脂ニトリル基含有高飽和重合体ゴムを含む処理剤で処理することによって、前述の背部4に含まれているフェノール樹脂とが、加硫時に相溶化し、心線3と背部4との接着力が向上する。
また、歯布5を構成する緯糸7と、経糸6を形成する繊維材料の材質としては、それぞれナイロン、アラミド、ポリエステル、ポリベンゾオキサゾール、綿等の何れか又はこれらの組合せが採用できる。繊維の形態は、フィラメント糸及び紡績糸の何れでも良く、単独組成の撚糸又は混撚糸、混紡糸の何れであっても良い。また、織成構成は綾織り、繻手織り、平織り等何れであっても良い。
この歯布5は、RFL液、イソシアネート溶液あるいはエポキシ溶液によって処理されたものであることが好ましい。これらで、処理した歯布5は、歯部2に用いた配合ゴムを含浸付着させ加硫したゴム付帆布となる。具体的には配合ゴムに使用したポリマー分を溶剤によって溶解したゴム湖を作製した後、これを含浸付着させ、そして乾燥させた後に加硫してゴム付帆布にする。また、必要に応じて老化防止剤を添加することもできる。
また、配合ゴムに用いたポリマー分にカーボンブラック、シリカなどの補強剤、有機過酸化物、加硫促進剤などを同時に混合配合し、これを溶剤によって溶解したゴム糊を使用することもできる。これによって、歯布5表面に潤滑性を持たせることが可能となる。
なお、配合ゴムを溶解する溶剤としては、メチルエチルケトン(MEK)、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、クロロホルムなどから選ばれた溶剤を使用することができる。そして、配合ゴムを溶解して得られたゴム糊は、この歯布5に塗布、吹き付け等によって含浸付着させ加硫させることが好ましい。
以上のように、構成されている本実施形態例に係る歯付ベルトは、背部4を水素化ニトリルゴムに不飽和カルボン酸金属塩を配合した配合ゴムを主成分とし、この配合ゴムに、繊維、針状結晶又はパウダー状の無機材料又は金属のうちから選ばれた1種又は2種以上の組合せた充填剤を添加剤として用い、共架橋剤にて架橋することによって、ベルトの屈曲性を損なうことなく、ベルトの物性を向上させることができる。また、充填剤が、背部4の表面であるベルト背面に表出し、ベルト背面と背面アイドラープーリとの間の摩擦係数を低減することができる。このため、ベルト背面側に帆布を設けることなく、高負荷での使用に耐え得る歯付ベルトできる。
また、歯部2側のゴムにも同様の配合ゴムを使用することもできる。この場合、歯部2表面に貼付されている歯布5からも充填剤が表出し、歯部2側の摩擦係数も低減することが可能である。加えて、耐摩耗性も向上し、ベルト寿命がより一層長寿命化する効果が得られる。
ところで、前述の心線3としては、炭素繊維を使用するのが特に好ましい。この心線3は、総デニール数1,000〜40,000の炭素繊維のマルチフィラメント糸をゴムラテックスとエポキシ樹脂からなる処理液を含浸付着させた後、これを5〜10回/10cmで片撚り、あるいは、5〜10回/10cmで下撚りをし、数本引き揃えて2.5〜5回/10cmで上撚りをした諸撚りコードであってもよい。
炭素繊維のマルチフィラメント糸を構成するモノフィラメント(単繊維)は、その断面形状が実質的に真円形状に近いものであり、数多くのフィラメントを効率よく集合させて、密接したフィラメント間の空間を減少させることによりコードの強度を高めている。具体的には、コード断面積に占める繊維断面積の割合が70〜90%であり、フィラメント群が効率よく高密度に充填されており、ベルトの引張弾性率が50〜85N/mm2になっている。ここで、仮に、モノフィラメントの断面形状が楕円形形状であると、モノフィラメント同士が擦れ合うことによりコードが破断しやすくなる。また、その他の断面形状である場合には、フィラメントを集合させたときに密接したフィラメント間の空間が大きくなってしまうため、コードの強度を十分に向上させることができない。
コード中の処理液(固形分)の含有量は、炭素繊維のマルチフィラメント糸100質量部に対して、10〜40質量部、好ましくは15〜35質量部である。処理液の含有量が10質量部未満であると、モノフィラメント同士の擦れ合いによりコードの耐疲労性が低下することがあり、一方、40質量部を超えると、コードの耐熱性、耐水性及び耐溶剤性が低下することがある。
この処理液(固形分)に含まれるゴムラテックス(固形分)の含有量は、処理液(固形分)100質量部に対して20〜80質量部、好ましくは30〜70質量部である。20質量部未満であると、コードの柔軟性が低下してベルトの耐屈曲疲労性が低下することがあり、一方、80質量部を超えるとコードの粘着性が過剰になり、取り扱い性が悪くなる。
上記ゴムラテックスの具体例としては、アクリロニトリル−ブタジエンゴムラテックス、クロロプレンゴムラテックス、スチレン−ブタジエンゴムラテックス、水素化ニトリルゴムラテックス(H−NBRラテックス)、スチレン−ブタジエン−ビニルピリジン三元共重合体(VPラテックス)、EPDMゴムラテックスの一種又は二種以上のブレンド物が使用される。
上記処理液(固形分)に含まれる処理液中のエポキシ樹脂の含有量は、処理液(固形分)100質量部に対して20〜80質量部、好ましくは30〜70質量部である。20質量部未満であると、コードとゴム界面の接着性が低下することがあり、80質量部を超えるとコードの柔軟性が低下してベルトの耐屈曲疲労性が低下することがある。
エポキシ樹脂の具体例としては、エチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ヘキサンジオールジグリシジルエーテル等の一種又は二種以上が使用される。
上記のコードの表面には接着層が被覆されるが、この接着層は、レゾルシン−ホルムアルデヒド−ラテックス液(RFL液)から得られた1層であってもよく、または、ゴム糊から得られた1層であってもよく、さらには、RFL液からなる下層とゴム糊からなる上層の2層であってもよい。
RFL液は、レゾルシンとホルムアルデヒドの初期縮合物とゴムラテックスとを混合したものであり、この場合、レゾルシンとホルムアルデヒドのモル比は3/1〜1/3にすることが、接着力を高める上で好適である。また、レゾルシンとホルムアルデヒドの初期縮合物を、ゴムラテックスのゴム分100質量部に対して樹脂分が5〜50質量部になるようにゴムラテックスと混合し、さらに、フェノール樹脂を含むレゾルシンとホルムアルデヒドの初期縮合物とゴムラテックスとの固形分の質量比が5/95〜40/60になるように調節する。この質量比が5/95未満では接着性が著しく低下し、一方、40/60を超えるとゴムラテックス分が少なくなることにより、耐熱性が悪くなって耐屈曲疲労性が低下する。
RFL処理液に使用するゴムラテックスとしては、水素化ニトリルゴムラテックス(H−NBRラテックス)、スチレン−ブタジエン−ビニルピリジン三元共重合体(VPラテックス)、クロロプレンゴムラテックス、EPDMゴムラテックスの一種又は二種以上のブレンド物が使用される。水素化ニトリルゴムラテックスとビニルピリジンゴムラテックスとは、固形分の質量比が60/40〜95/5で混合される。その水素化ニトリルゴムの質量比が60/40未満では耐熱性が悪くなり耐屈曲疲労性が低下し、一方、95/5を超えると耐水性が著しく低下する。
ここで使用される炭素繊維コードは、下記の方法により処理される。まず、未処理無撚りマルチフィラメント糸をゴムラテックスとエポキシ樹脂からなる処理液に含浸処理し、その後、130〜250℃に調節したオーブンに通して熱処理する。続いて、上記の処理がなされたマルチフィラメント糸を5〜10回/10cmで片撚るか、あるいは、5〜10回/10cmで下撚りし、さらに、数本引き揃えて2.5〜5回/10cmで上撚りして、諸撚りコードにした後、このコードをRFL液に含浸処理して接着層を形成する。
また、該処理コードをゴム糊に漬けてゴム層を付着させ、その後、130〜250℃に調節したオーブンに通して熱処理する。ここで、このゴム糊としては、水素化ニトリルゴム(H−NBR)、クロロプレンゴム(CR)、クロロスルホン化ポリエチレンゴム(CSM)以外に、NBR、エチレンプロピレンジエンモノマー(EPDM)、エチレンプロピレン共重合体(EPR)、SBR、イソプレンゴム(IR)、天然ゴム(NR)のゴム配合物トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素などの溶剤に溶かして得られたものである。
また、該処理コードを前述と同様の方法でRFL液に含浸処理して下層を形成した後、その下層の上にゴム糊によりオーバーコート処理を施して上層を形成してもよい。
次に、本発明に係る歯付ベルトを実施例によって具体的に説明する。
表1に示す各種配合(実施例1〜7、比較例1〜4)からなるゴムを通常の方法で混練し、カレンダーロールにて所定の厚さのゴムシートを調整した。また、歯布は、ナイロン帆布を使用し、心線にはガラス心線を用いた。ベルトは、105MYのTgベルトを作製した。配合ゴムの加硫は、165℃、30分の加硫条件で行った。この加硫条件によるゴム物性を表2に示す。
Figure 2005098470
Figure 2005098470
表2より、実施例1〜4は不飽和カルボン酸混合HNBR比が増大するにつれて、高硬度、高強度の配合となっている。一方、比較例3はHNBR単独で、硬度が63と最も低くなった。実施例5のガラスパウダー、実施例6のチタン酸カリウムを使用しても、実施例3のカーボン繊維と略同等の物性を示した。実施例7は、カップリング剤の効果により実施例3に比べ、未加硫の粘度は3.5ポイント低下した。硬度は2ポイント上昇した。比較例4は共架橋剤を使用していないため、実施例3に比べ、硬度が8ポイント低下した。
次に、これら各歯付ベルトについて、リングスラスト試験(JIS K 7218)を行い、スラスト摩擦係数を測定した。なお、リングスラスト試験は、使用したリングは外径25.6mm、内径20mm、荷重は200N、速度は0.25m/sec、室温、10分後の摩擦係数という試験条件で行った。表3に試験結果をまとめて示す。
Figure 2005098470
表3より、実施例1〜6は無機材料の充填剤の効果で摩擦係数が非常に低くなっている。実施例7はカップリング剤の効果により硬度が上がり、結果として摩擦係数も低下した。
さらに、これらの各ベルトを室温下で、ベルト1mm幅あたり15kgfという高負荷の100時間打ち切り走行試験を行った。走行試験装置は、図2に示す22歯のクランクプーリ14、44歯のカムプーリ11、同じく44歯のインジェクションポンププーリ12、ウォータポンププーリ13、オートテンショナー15からなるレイアウトの試験装置を使用した。表4に各ベルトの100時間打ち切り走行試験の結果をまとめて示す。
Figure 2005098470
表4より、スラスト摩擦係数の低かった実施例4及び6は100時間後も損傷が発生せず、耐高負荷について有効であった。これはベルト背面の摩擦係数が低くなり、走行時も力がうまく分散したためであると考えられる。一方、スラスト摩擦係数の高かった比較例1は、100時間走行後端面が損傷しており、背部にクラックが生じていた。これは、背面の滑りが悪く、背部にプーリがきつく当たり、クラックが生じたものと考えられる。
(実施例8〜10、比較例4〜6)
次に、実施例8〜10として、炭素繊維の無撚のマルチフィラメント糸(T700GC・6K・31E(型番、東レ(株)製)繊度4,300デニール)を、処理液(固定分濃度40質量%のビニルピリジン−スチレン−ブタジエンゴムラテックス(JSR社製)200質量部とエチレングリコールジグリシジルエーテル200質量部を水500質量部に溶かした水溶液)を含む処理液槽に通過させて含浸させた後、140℃に温度調節したオーブンに通して熱処理する。続いて、上記の処理がなされたマルチフィラメント糸を0〜20回/10cmで片撚りしてコードにした後、このコードを表5に示すRFL液に浸漬させ、130〜180℃の範囲で熱処理して接着層を形成した。
Figure 2005098470
上記処理コードの片撚り数と強力との関係をオートグラフで測定した結果を図3に示す。これによると、片撚りコードでは撚り数が5〜10回/10cmであれば、高強度を維持できることがわかる。
歯部と背部用のゴムシートとして、表1の実施例1に示す配合からなるゴムを通常の方法で混練してカレンダーロールにより所定の厚さに調整した。歯布としては、実施例1で用いた歯布と、材質及び処理法が同一である歯布を使用した。
次に、ベルト作製用のSTPD歯形120歯数の金型に上記歯布を巻き付け、心線としてSZ撚一対の前記炭素繊維コード(片撚り数5回/10cm)を1.0mm/本のピッチでスパイラルに所定の張力で巻き付けた。この心線の上に、表1のゴムシートを巻き付けた後、ジャケットを被せて加硫缶に投入し、通常の圧入方式により加圧加硫して歯形を形成した。その後、ベルト背面を一定厚さに研磨し、一定幅(10.0mm)にカットして走行用歯付ベルトを得た。
作製したベルトは3種あり、ベルト幅10.0mm、ベルト歯形STPD、歯数120歯、歯ピッチ5.00mmのタイプ1(実施例8)、ベルト幅19.0mm、ベルト歯形STPD、歯数105歯、歯ピッチ8.00mmのタイプ2(実施例9)、そして、ベルト幅30.0mm、ベルト歯形STPD、歯数100歯、歯ピッチ14.00mmのタイプ3(実施例10)であった。
一方、比較例4〜6として、心線としての無撚ガラス繊維(E−ガラス)を3本引き揃えたものを表5に示すRFL処理液に浸漬させた後、200〜280℃で熱処理した。これを撚り数8回/cmでS方向及びZ方向に片撚り、コードを準備した。これを11本引き揃え、12回/cmで上撚りした。さらに、これをゴム糊に浸漬させ、130〜180℃の範囲で熱処理した。そして、ゴムとしては、比較例1のゴム、歯布としては、比較例1の帆布を用いた。また、歯布処理は、比較例1と同様の処理を行った。そして、前述の実施例8〜10と同様の製造条件にて3種の歯付ベルトを作製した。
作製したベルトは3種あり、ベルト幅10.0mm、ベルト歯形STPD、歯数120歯、歯ピッチ5.00mmのタイプ1(比較例4)、ベルト幅19.0mm、ベルト歯形STPD、歯数105歯、歯ピッチ8.00mmのタイプ2(比較例5)、そして、ベルト幅30.0mm、ベルト歯形STPD、歯数100歯、歯ピッチ14.00mmのタイプ3(比較例6)であった。
上記実施例8〜10と、比較例4〜6に係る歯付ベルトのコード径、コードの断面積、コード断面積中の繊維断面積占有率、ベルト弾性率(幅当たり)を求めた結果を表6に示す。ベルト弾性率は、ベルトの軸間距離変化率と軸荷重の関係を室温下においてオートグラフにより測定した。
Figure 2005098470
この結果によると、実施例8〜10に係る歯付ベルトは、比較例4〜6と比べて高強度及び高弾性率を有し、伸びが小さくなっていることがわかり、ベルト高張力時における寸法変化が小さくなる。また、コード断面積中の繊維断面積占有率については、実施例8〜10の炭素繊維コードは、比較例4〜6のガラス繊維コードに比べて繊維の充填率が高くなっていることがわかる。
また、歯付ベルトの伝動容量比較を行うために、ジャンピング試験を行った。このジャンピング試験においては、ベルト走行中に従動軸の負荷を上げていき、ジャンピング(歯飛び)が発生した際の負荷値を測定した。試験条件としては、22歯の駆動プーリ、20歯の従動プーリに、実施例8と比較例4の歯付ベルトを懸架し、回転数3,600rpm、軸荷重10.6kgfで測定した。その結果を表7に示す。
Figure 2005098470
この結果によれば、実施例8の歯付ベルトは、比較例4の歯付ベルトと比較してジャンピングが発生しにくく、負荷の伝達容量が大きいことがわかる。
(実施例11〜16、比較例7〜9)
次に、表8に示す各種配合からなるゴムを用いた場合について説明する(実施例11〜16、比較例7〜9)。
Figure 2005098470
配合ゴムの加硫は、165℃、30分の加硫条件で行った。この加硫条件によるゴム物性を表9に示す。
Figure 2005098470
表9より、実施例11〜14は、不飽和カルボン酸混合NHBR比が増大するにつれて、高硬度、高強度の配合となっている。一方、比較例9はHNBR単独で、硬度が62と最も低くなった。実施例15のグラファイト及び実施例16の雲母粉を使用した場合でも、実施例13の二硫化モリブデンとほぼ同等の特性を示した。
実施例11〜16及び比較例7〜9においては、心線としてガラス心線、歯布としてナイロン帆布を使用し、ベルトは、105MYのTgベルトを作製した。背面は研磨し、これら各歯付ベルトについて、リングスラスト試験(JIS K 7218)を行い、スラスト摩擦係数を測定した。使用したリングは外径25.6mm、内径20.0mmで、荷重は200N、速度は0.25m/sec、室温下の条件で、10分後の摩擦係数を測定した。表10にその試験結果を示す。
Figure 2005098470
実施例11〜15は無機材料の充填剤の効果で摩擦係数が非常に低くなっている。実施例16は、比較例8のp−アラミドとほぼ同じ摩擦係数となった。
これらの各ベルトを室温下で、ベルト1mm幅あたり15kgfという高負荷の100時間打ち切り走行試験を行った。走行試験装置は、図2に示す22歯のクランクプーリ14、44歯のカムプーリ11、同じく44歯のインジェクションポンププーリ12、ウォータポンププーリ13、オートテンショナー15からなるレイアウトの試験装置を使用した。表11に各ベルトの100時間打ち切り走行試験の結果をまとめて示す。
Figure 2005098470
表11に示すように、スラスト摩擦係数の低かった実施例14及び16は100時間後も損傷が発生せず、耐高負荷について有効であった。これはベルト背面の摩擦係数が低くなり、走行時も力がうまく分散したためであると考えられる。一方、スラスト摩擦係数の高かった比較例7は、100時間走行後端面が損傷しており、背部にクラックが生じていた。これは、背面の滑りが悪く、背部にプーリがきつく当たり、クラックが生じたものと考えられる。
本発明の歯付ベルトは、駆動側の回転により従動側のロボットアームを駆動させる駆動装置や、自動車のオーバーヘッドカムシャフトの駆動装置等に使用することが可能なものである。特に、この歯付ベルトにおいては、コード断面積に占める繊維断面積の割合を70〜90%にして炭素繊維を高密度に充填することで、ベルトの引張弾性率を50〜85N/mm2に設定できる。これにより、心線の伸びを小さくして駆動装置の起動/停止時における従動側のオーバーシュートを抑制して応答性を高めることができ、また、負荷の伝達容量が大きくなる。
本発明に係る歯付ベルトの概略斜視図である。 歯付ベルトの100時間打ち切り走行試験装置の概略図である。 歯付ベルトの心線処理コードの片撚り数と強力との関係を示す図である。
符号の説明
1 歯付ベルト
2 歯部
3 心線
4 背部
5 歯布
6 経糸
7 緯糸

Claims (13)

  1. 長手方向に沿って所定間隔で配置した複数の歯部と、心線を埋設した背部を有し、前記歯部の表面に歯布を被覆した歯付ベルトにおいて、
    前記背部が、水素化ニトリルゴムに共架橋剤として不飽和カルボン酸金属塩を配合した配合ゴムを主成分とし、前記配合ゴムに、繊維、針状結晶、六方晶系結晶、六角板状結晶又はパウダー状の無機材料、黒鉛、鉱物又は金属のうちから選ばれた1種又は2種以上の組合せた充填剤を添加剤として用い、有機過酸化物にて架橋してなるものであることを特徴とする歯付ベルト。
  2. 前記配合ゴムに、さらに他の共架橋剤を配合した請求項1に記載の歯付ベルト。
  3. 前記配合ゴムが、水素化ニトリルゴムと不飽和カルボン酸金属塩とを質量比40:60〜50:50で配合した複合ポリマー体に、前記複合ポリマー体と水素化ニトリルゴムとを質量比90:10〜20:80で配合してなるものである請求項1又は2に記載の歯付ベルト。
  4. 前記パウダー状の無機材料の充填剤の粒径が、0.1〜100μmである請求項1乃至3のいずれかに記載の歯付ベルト。
  5. 前記無機材料が、炭素材料、ガラス、チタン酸カリウム、酸化アルミニウム、硫酸アルミニウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、酸化マグネシウム、二硫化モリブデンである請求項1乃至4のいずれかに記載の歯付ベルト。
  6. 前記鉱物が雲母である請求項1乃至3のいずれかに記載の歯付ベルト。
  7. 前記他の共架橋剤が、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソイアヌレート、トリメチロールプロパン、N,N’−m−フェニレンジアミンイミド(N,N’−m−Phenylenediamineimide)、エチレン−グリコール−ジメタクリレートのうちから選ばれた1種又は2種以上の組合せである請求項2乃至6のいずれかに記載の歯付ベルト。
  8. 前記充填剤を前記配合ゴム100質量部に対して5〜30質量部使用し、前記他の共架橋剤を前記配合ゴム100質量部に対して0.5〜10質量部使用した請求項2乃至7のいずれかに記載の歯付ベルト。
  9. 前記配合ゴムに、シランカップリング剤を添加した請求項1乃至8のいずれかに記載の歯付ベルト。
  10. 前記心線が、総デニール数1,000〜40,000の炭素繊維のマルチフィラメント糸にゴムラテックスとエポキシ樹脂からなる処理液を含浸付着させた後、これを5〜10回/10cmで片撚りし、その表面に接着層を被覆したコードであり、さらに、コード断面積に占める繊維断面積の割合が70〜90%であり、且つ、ベルトの引張弾性率が50〜85N/mm2である請求項1乃至9のいずれかに記載の歯付ベルト。
  11. 前記心線が、総デニール数1,000〜40,000の炭素繊維のマルチフィラメント糸にゴムラテックスとエポキシ樹脂からなる処理液を含浸付着させた後、これを5〜10回/10cmで下撚りし、数本引き揃えて2.5〜5回/10cmで上撚りし、その表面に接着層を被覆したコードであり、さらに、コード断面積に占める繊維断面積の割合が70〜90%であり、且つ、ベルトの引張弾性率が50〜85N/mm2である請求項1乃至9のいずれかに記載の歯付ベルト。
  12. 前記接着層が、レゾルシン−ホルムアルデヒド−ラテックス液から得られた1層である請求項10又は11に記載の歯付ベルト
  13. 前記接着層が、レゾルシン−ホルムアルデヒド−ラテックス液からなる下層と、ゴム糊からなる上層の2層からなる請求項10又は11に記載の歯付ベルト。
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