JP2005085569A - 一次電池およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】重負荷放電特性の優れた一次電池を提供する。
【解決手段】本発明の一次電池は、正極活物質と導電助剤とを含む正極合剤を備えた一次電池であって、前記導電助剤が、黒鉛粒子と、前記黒鉛粒子の表面を覆う被覆層とを含み、前記被覆層が、波長514.5nmのアルゴンレーザーを用いて測定されるラマンスペクトル上の1350cm-1付近の振動数領域に存在するピーク強度I1350と1580cm-1付近の振動数領域に存在するピーク強度I1580との比(I1350/I1580)が0.3以上である炭素材料を含むことを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明の一次電池は、正極活物質と導電助剤とを含む正極合剤を備えた一次電池であって、前記導電助剤が、黒鉛粒子と、前記黒鉛粒子の表面を覆う被覆層とを含み、前記被覆層が、波長514.5nmのアルゴンレーザーを用いて測定されるラマンスペクトル上の1350cm-1付近の振動数領域に存在するピーク強度I1350と1580cm-1付近の振動数領域に存在するピーク強度I1580との比(I1350/I1580)が0.3以上である炭素材料を含むことを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
本発明は、一次電池およびその製造方法に関する。
近年、大電流用途にアルカリ乾電池が頻繁に用いられるようになり、アルカリ乾電池の重負荷放電特性の向上が求められている。アルカリ乾電池は、正極活物質として二酸化マンガンを、負極活物質として亜鉛等を使用しており、正極の形成に用いられる正極合剤には、上記正極活物質の他に、電解液、バインダ、および導電助剤(例えば黒鉛粒子)等が含まれている(例えば、特許文献1参照)。重負荷放電特性の向上には、正極活物質の導電性の向上が必要であり、黒鉛粒子などの添加が特に重要となる。
特開2000−306575号公報(2頁)
しかし、上記黒鉛粒子は結晶性が比較的高く硬いため、加圧により正極合剤を成形しても、正極合剤を所望の密度にまで高密度化できず、正極活物質の導電性の向上にも限界があった。
本発明の一次電池は、正極活物質と導電助剤とを含む正極合剤を備えた一次電池であって、前記導電助剤が、黒鉛粒子と、前記黒鉛粒子の表面を覆う被覆層とを含み、前記被覆層が、波長514.5nmのアルゴンレーザーを用いて測定されるラマンスペクトル上の1350cm-1付近の振動数領域に存在するピーク強度I1350と1580cm-1付近の振動数領域に存在するピーク強度I1580との比(I1350/I1580)が0.3以上である炭素材料を含むことを特徴とする。
本発明の一次電池の製造方法は、正極活物質と導電助剤とを含む正極合剤を備えた一次電池の製造方法であって、前記導電助剤を調製する工程を含み、前記工程において、黒鉛粒子と、脂肪族炭化水素および芳香族炭化水素からなる群から選ばれる少なくとも1種のモノマーが重合した重合体とを、不活性ガス雰囲気中にて加熱することを特徴とする。
本発明によれば、重負荷放電特性が優れた一次電池を提供できる。
以下に、本発明の一次電池の一例を、図面を用いて説明する。
図1に示すように、本実施の形態の一次電池は、正極活物質と導電助剤とを含む正極合剤2を備えた一次電池であって、導電助剤が、黒鉛粒子と、その黒鉛粒子の表面を覆う被覆層とを含む複合粒子であり、被覆層が、脂肪族炭化水素および芳香族炭化水素からなる群から選ばれる少なくとも1種のモノマーが重合した重合体の熱分解成分を含んでいる。
上記熱分解成分は、波長514.5nmのアルゴンレーザーを用いて測定されるラマンスペクトル上の1350cm-1付近の振動数領域に存在するピーク強度I1350と1580cm-1付近の振動数領域に存在するピーク強度I1580との比(I1350/I1580)が0.3以上の炭素材料を含んでいる。
本実施の形態では、黒鉛粒子が、(I1350/I1580)≧0.3の条件を満たす炭素材料を含む被覆層により覆われているので、下記の実施例に示すように、重負荷放電特性の優れた一次電池を提供できる。
尚、本明細書において、1350cm-1付近および1580cm-1付近の「付近」とは、誤差範囲を含める趣旨で記載したものである。
本実施の形態の一次電池は、正極合剤に含まれる導電助剤以外は、従来から知られた一般的な一次電池と同様の構造をしており、形状等についても制限はない。例えば、図1に示した一次電池では、集電体を兼ねた正極缶1内に正極合剤2が充填されており、その内側にセパレータ3を介して負極合剤4が充填されている。負極合剤4内には負極集電体5が挿入されており、負極集電体5の一方の端部は負極合剤4から突き出ている。正極缶1は封口体6によって封止されており、負極集電体5の一方の端部と電気接続するように負極端子板7が配置されている。
正極合剤の形成には、二酸化マンガンおよびニッケル酸化物からなる群から選ばれる少なくとも1種の正極活物質と、導電助剤と、水酸化カリウムを含むアルカリ電解液と、必要に応じてバインダが用いられ、これらが均一に混合され、所定の形状、例えば、円筒状とされる。
導電助剤に含まれる黒鉛粒子には、天然黒鉛粒子または人造黒鉛粒子等を用いることができる。黒鉛粒子の形状は、リンペン状であってもよいが、適当な方法により粉砕されていたり、球形化等の改質がなされていてもよい。
黒鉛粒子は、その平均粒径が1μm〜15μmであることが好ましい。平均粒径が1μm未満の黒鉛粒子では、正極合剤の強度が不十分となり、平均粒径が15μmより大きい黒鉛粒子では、黒鉛粒子と正極活物質との接触面積が減少して重負重荷放電特性向上の妨げとなる。したがって、平均粒径が1μm〜15μmの黒鉛粒子と、(I1350/I1580)≧0.3の条件を満たす炭素材料を含む被覆層とを備えた複合粒子を、正極の導電助剤として用いれば、重負荷放電特性がさらに優れ、かつ高強度な正極合剤の成形体を作製できる。
黒鉛粒子としては、X線回折法により測定される(002)面の面間隔d002が、0.34nm以下のものを用いることが好ましい。d002が0.34nm以下の黒鉛粒子は導電性に優れるため、d002が0.34nm以下の黒鉛粒子と、(I1350/I1580)≧0.3の条件を満たす炭素材料を含む被覆層とを含む複合粒子を、正極の導電助剤として用いれば、重負荷放電特性をさらに向上させることができるからである。
尚、本明細書において、黒鉛粒子の平均粒径は、マイクロトラック粒度分布計を用い、レーザ光の散乱により粒子個数n、および各粒子の直径dを測定して、算出した値である。
正極合剤2は、正極活物質100重量部に対して、導電助剤を5〜15重量部含んでいることが好ましい。少なすぎると導電助剤としての効果が十分に得られず、多すぎると正極合剤における正極活物質の含有量が少なくなりすぎ、容量を低下させてしまうからである。
バインダとしては、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ポリアクリル酸塩、ポリテトラルフオロエチレン、ポリエチレン等を用いることができる。
負極合剤4はゲル状であり、通常、亜鉛粉末および亜鉛合金粉末からなる群から選ばれる少なくとも1種の負極活物質と、ポリアクリル酸ナトリウム等のゲル化剤と、水酸化カリウムを含むアルカリ電解液とを含み、これらが均一混合されている。
次に、本実施の形態の一次電池の製造方法の一例について説明する。
本実施の形態の一次電池の製造方法では、上記導電助剤を調製する工程を含み、この工程において、黒鉛粒子と、脂肪族炭化水素および芳香族炭化水素からなる群から選ばれる少なくとも1種のモノマーが重合した重合体とを、不活性ガス雰囲気中にて加熱する。
上記工程において用いられる雰囲気中の不活性ガスとしては、例えば、窒素、アルゴン、ヘリウムおよび二酸化炭素からなる群から選ばれる少なくとも1種のガスを用いることができる。加熱は、滞留する上記重合体の熱分解生成物によって黒鉛粒子の表面が被覆され易いように、密閉容器内で行うことが好ましい。
上記工程において用いられる重合体には、例えば、ポリエチレン、ポリスチレン等の熱可塑性樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化製樹脂等の粒子を用いることができる。特には、ポリエチレン粒子、ポリスチレン粒子が好ましい。加熱により炭化物の塊となって残留したり、その炭化物によって黒鉛粒子同士を固着させる等の問題が生じないからである。また、安価である点においても好ましい。
ポリエチレン粒子またはポリスチレン粒子の平均粒径は、10mm以下、さらには、1.0mm以下であるとよい。ポリエチレン粒子またはポリスチレン粒子の平均粒径の下限値について特に制限はないが、通常、1μm以上であることが好ましい。
上記工程において、加熱処理は、重合体が、例えば、ポリエチレンおよびポリスチレンからなる群から選ばれる少なくとも1種である場合、これらの熱分解温度以上の温度、特に、炭化温度領域でなされることが好ましい。炭化温度は500℃〜2000℃であり、なかでも、600℃〜1300℃で加熱することが好ましい。
昇温の過程で生成した重合体の熱分解成分、例えば、ポリエチレンまたはポリスチレンの熱分解成分は、気相で黒鉛粒子の隅々にまで拡散し、黒鉛粒子の表面に薄くて均一な皮膜を形成し、さらに所定の温度(炭化温度)にまで加熱すれば、皮膜は安定な炭素材料を含む被覆層となる。
本実施の形態の一次電池は、以上のようにして調製された導電助剤を用いて所定形状の正極合剤2を成形した後、正極缶1内に挿入し、その内側にセパレータ3を配置し、さらにセパレータ3の内側に負極合剤4を充填する等して組み立てられる。
以下に、実施例により本発明の一次電池の一例をより具体的に説明する。尚、黒鉛粒子およびコークスの平均粒径は、マイクロトラック粒度分布計(Honeywell社製、9320−X100)を用いてレーザ光の散乱により粒子個数n、および各粒子の直径dを測定し、算出した値である。
(実施例1)
まず、正極用導電助剤の調製を下記のとおり行った。天然黒鉛粒子(平均粒径9μm)100重量部に対して、ポリスチレン粒子(平均粒径1mm)10重量部を均一に混合し、ついでこの混合物を窒素ガスが充填された密閉容器内で700℃で2時間加熱し、天然黒鉛粒子表面にポリスチレン粒子の熱分解成分を含む被覆層が形成された複合粒子(正極用導電助剤)を得た。
まず、正極用導電助剤の調製を下記のとおり行った。天然黒鉛粒子(平均粒径9μm)100重量部に対して、ポリスチレン粒子(平均粒径1mm)10重量部を均一に混合し、ついでこの混合物を窒素ガスが充填された密閉容器内で700℃で2時間加熱し、天然黒鉛粒子表面にポリスチレン粒子の熱分解成分を含む被覆層が形成された複合粒子(正極用導電助剤)を得た。
尚、天然黒鉛粒子の、X線回折法により測定された(002)面の面間隔d002は、加熱前、加熱後のいずれにおいても0.337nmであった。X線源にはCuKα線を、標準物質には高純度シリコンを用いた。
次に、二酸化マンガン100重量部に対して、上記正極用導電助剤(平均粒径9μm)を8重量部、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)粉末を0.2重量部、水酸化カリウム水溶液(56重量%)に対して酸化亜鉛2.9重量%を添加した混合液を6重量部用意し、二酸化マンガン、正極用導電助剤およびPTFE粉末を攪拌機で乾式混合した後、この混合物と上記混合液とを湿式混合し、造粒して(複合粒子を形成して)、顆粒状正極合剤を得た。
一方、亜鉛合金粉末100重量部に対して、ゲル化剤(ポリアクリル酸ナトリウム)を1.0重量部、アルカリ電解液を100重量部用意し、これらを混合してゲル状の負極合剤を得た。尚、上記アルカリ電解液には、水酸化カリウム水溶液(30重量%)に酸化亜鉛2重量%を添加した溶液を用い、亜鉛合金粉末には、ガスアトマイズ法により作製され、粒度分布が35メッシュから200メッシュであり、In、BiおよびAlをIn:500ppm、Bi:150ppm、Al:30ppmの割合で含有した合金を用いた。
次に、顆粒状正極合剤を金型に入れて円筒状に成形し、単3形電池の正極缶1内に挿入した。ついで、ビニロンとレーヨンとを主成分とする不織布からなるセパレータ3を筒形状にして正極合剤2と接触するように正極缶1内に収納し、セパレータ3の内側にゲル状の負極合剤4を充填する等して、円筒形アルカリ乾電池(LR6)を作製した(図1参照)。尚、図1において、5は負極集電体、6は封口体、7は負極端子板である。
(実施例2)
平均粒径が9μmである天然黒鉛粒子に代えて、平均粒径が3μmである天然黒鉛粒子を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、図1に示す構造の円筒形アルカリ乾電池(LR6)を作製した。
平均粒径が9μmである天然黒鉛粒子に代えて、平均粒径が3μmである天然黒鉛粒子を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、図1に示す構造の円筒形アルカリ乾電池(LR6)を作製した。
(実施例3)
平均粒径が9μmである天然黒鉛粒子に代えて、平均粒径が12μmである天然黒鉛粒子を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、図1に示す構造の円筒形アルカリ乾電池(LR6)を作製した。
平均粒径が9μmである天然黒鉛粒子に代えて、平均粒径が12μmである天然黒鉛粒子を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、図1に示す構造の円筒形アルカリ乾電池(LR6)を作製した。
(実施例4)
二酸化マンガン100重量部に対する正極用導電助剤の含有量を6重量部としたこと以外は実施例1と同様にして図1に示す構造の円筒形アルカリ乾電池(LR6)を作製した。
二酸化マンガン100重量部に対する正極用導電助剤の含有量を6重量部としたこと以外は実施例1と同様にして図1に示す構造の円筒形アルカリ乾電池(LR6)を作製した。
(実施例5)
二酸化マンガン100重量部に対する正極用導電助剤の含有量を13重量部としたこと以外は実施例1と同様にして図1に示す構造の円筒形アルカリ乾電池(LR6)を作製した。
二酸化マンガン100重量部に対する正極用導電助剤の含有量を13重量部としたこと以外は実施例1と同様にして図1に示す構造の円筒形アルカリ乾電池(LR6)を作製した。
(実施例6)
二酸化マンガン100重量部に対する正極用導電助剤の含有量を3重量部としたこと以外は実施例1と同様にして、図1に示す構造の円筒形アルカリ乾電池(LR6)を作製した。
二酸化マンガン100重量部に対する正極用導電助剤の含有量を3重量部としたこと以外は実施例1と同様にして、図1に示す構造の円筒形アルカリ乾電池(LR6)を作製した。
(実施例7)
平均粒径が9μmである天然黒鉛粒子に代えて、平均粒径が20μmである天然黒鉛粒子を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、図1に示す構造の円筒形アルカリ乾電池(LR6)を作製した。
平均粒径が9μmである天然黒鉛粒子に代えて、平均粒径が20μmである天然黒鉛粒子を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、図1に示す構造の円筒形アルカリ乾電池(LR6)を作製した。
(実施例8)
実施例1において用いたポリスチレン粒子(平均粒径1mm)に代えて、ポリエチレン粒子(平均粒径1mm)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、図1示す構造の円筒形アルカリ乾電池(LR6)を作製した。
実施例1において用いたポリスチレン粒子(平均粒径1mm)に代えて、ポリエチレン粒子(平均粒径1mm)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、図1示す構造の円筒形アルカリ乾電池(LR6)を作製した。
(比較例1)
実施例1で用いた平均粒径9μmの天然黒鉛粒子をそのまま正極用の導電助剤として用いたこと以外は実施例1と同様にして、図1に示す構造の円筒形アルカリ乾電池(LR6)を作製した。
実施例1で用いた平均粒径9μmの天然黒鉛粒子をそのまま正極用の導電助剤として用いたこと以外は実施例1と同様にして、図1に示す構造の円筒形アルカリ乾電池(LR6)を作製した。
(比較例2)
実施例1において用いた天然黒鉛粒子(平均粒径9μm)に代えて、コークス(平均粒径9μm)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、図1に示す構造の円筒形アルカリ乾電池(LR6)を作製した。尚、コークスの、X線回折法により測定された(002)面の面間隔d002は、加熱前、加熱後のいずれにおいても0.341nmであった。X線源にはCuKα線を、標準物質には高純度シリコンを用いた。
実施例1において用いた天然黒鉛粒子(平均粒径9μm)に代えて、コークス(平均粒径9μm)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、図1に示す構造の円筒形アルカリ乾電池(LR6)を作製した。尚、コークスの、X線回折法により測定された(002)面の面間隔d002は、加熱前、加熱後のいずれにおいても0.341nmであった。X線源にはCuKα線を、標準物質には高純度シリコンを用いた。
実施例1〜8および比較例1〜2の一次電池に用いた正極用の導電助剤について、下記のとおりラマン分光法により分析し、その結果を表1に示した。
[導電助剤表面の結晶性]
ラマン分光法により導電助剤表面の結晶性の評価を行った。光源には、波長514.5nmのアルゴンレーザーを用いた。一般に、結晶性が高い炭素材料では、1585cm-1付近の振動数領域に一つのラマンバンドが現れ、結晶性が低下するにつれて、1355cm-1付近の振動数領域に2つ目のラマンバンドが観測されることが分かっている。1350cm-1付近の振動数領域に存在するピーク強度I1350と1580cm-1付近の振動数領域に存在するピーク強度I1580との比(I1350/I1580)が大きいほど、結晶性が低いことを意味する。
ラマン分光法により導電助剤表面の結晶性の評価を行った。光源には、波長514.5nmのアルゴンレーザーを用いた。一般に、結晶性が高い炭素材料では、1585cm-1付近の振動数領域に一つのラマンバンドが現れ、結晶性が低下するにつれて、1355cm-1付近の振動数領域に2つ目のラマンバンドが観測されることが分かっている。1350cm-1付近の振動数領域に存在するピーク強度I1350と1580cm-1付近の振動数領域に存在するピーク強度I1580との比(I1350/I1580)が大きいほど、結晶性が低いことを意味する。
次に、実施例1〜8および比較例1〜2の円筒形アルカリ電池(LR6)について、重負荷放電特性を評価するために、下記のとおりパルス放電試験を行い、その結果を表1に示した。
[パルス放電試験]
上記実施例1〜8および比較例1〜2の円筒形アルカリ電池(LR6)を其々10個用意し、それらについて1分間隔で1Aのパルス電流を10秒間流すパルス放電試験を行った。1Aのパルス電流を流した際の電圧が1.0V以下に低下するまでに要するパルス放電の回数を測定して、平均値(n=10)を求め、その結果を表1に示した。尚、表1に記載されたパルス放電の回数は、比較例1の円筒形アルカリ電池についての回数を基準100とした相対数である。
上記実施例1〜8および比較例1〜2の円筒形アルカリ電池(LR6)を其々10個用意し、それらについて1分間隔で1Aのパルス電流を10秒間流すパルス放電試験を行った。1Aのパルス電流を流した際の電圧が1.0V以下に低下するまでに要するパルス放電の回数を測定して、平均値(n=10)を求め、その結果を表1に示した。尚、表1に記載されたパルス放電の回数は、比較例1の円筒形アルカリ電池についての回数を基準100とした相対数である。
表1に示すように、(I1350/I1580)が0.3以上である炭素材料により黒鉛粒子の表面が被覆された複合粒子を正極の導電助剤として用いた一次電池(実施例1〜8)は、上記炭素材料により被覆されていない黒鉛粒子を正極の導電助剤として用いた一次電池(比較例1)に比べて、電圧が1.0V以下となるまでに行えるパルス放電の回数が多く、重負荷放電特性が優れていることが確認できた。
重負荷放電特性が向上したのは、黒鉛粒子の表面が黒鉛粒子よりも結晶性が低く薄く均一な被覆層によって覆われた複合粒子を、正極の導電助剤として用いたことにより、所定形状に成形するための加圧により、正極合剤がより高密度化され、正極合剤の電子伝導性が向上したからであると思われる。
また、表1に示すように、黒鉛粒子の平均粒径が、1μm〜15μmであり、正極合剤が、正極活物質100重量部に対して、導電助剤を5〜15重量部含む一次電池(実施例1〜5)では、電圧が1.0V以下となるまでに行えるパルス放電の回数がさらに多く、重負荷放電特性がさらに優れていることが確認できた。
また、表1に示すように、実施例1と比較例1とを対比すると、(I1350/I1580)、平均粒径、導電助剤の含有量等の条件が同じであれば、コークス(d002=0.341nm)よりも結晶性および導電性の高い黒鉛粒子(d002=0.337nm)を用いた導電助剤の方が、電圧が1.0V以下となるまでに行えるパルス放電の回数が多く、重負荷放電特性が優れていることが確認できた。
以上の通り、本発明の一次電池は、重負荷放電特性が優れており、一次電池として有用である。
1 正極缶
2 正極合剤
3 セパレータ
4 負極合剤
5 負極集電体
6 封口体
7 負極端子板
2 正極合剤
3 セパレータ
4 負極合剤
5 負極集電体
6 封口体
7 負極端子板
Claims (6)
- 正極活物質と導電助剤とを含む正極合剤を備えた一次電池であって、
前記導電助剤が、黒鉛粒子と、前記黒鉛粒子の表面を覆う被覆層とを含み、
前記被覆層が、波長514.5nmのアルゴンレーザーを用いて測定されるラマンスペクトル上の1350cm-1付近の振動数領域に存在するピーク強度I1350と1580cm-1付近の振動数領域に存在するピーク強度I1580との比(I1350/I1580)が0.3以上である炭素材料を含むことを特徴とする一次電池。 - 前記黒鉛粒子のX線回折法により測定される(002)面の面間隔d002が、0.34nm以下である請求項1に記載の一次電池。
- 前記黒鉛粒子の平均粒径が、1μm〜15μmである請求項1または2に記載の一次電池。
- 前記正極合剤が、前記正極活物質100重量部に対して、前記導電助剤を5〜15重量部含む請求項1〜3のいずれかの項に記載の一次電池。
- 正極活物質と導電助剤とを含む正極合剤を備えた一次電池の製造方法であって、
前記導電助剤を調製する工程を含み、
前記工程において、黒鉛粒子と、脂肪族炭化水素および芳香族炭化水素からなる群から選ばれる少なくとも1種のモノマーが重合した重合体とを、不活性ガス雰囲気中にて加熱することを特徴とする一次電池の製造方法。 - 前記重合体が、ポリエチレンおよびポリスチレンからなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項5に記載の一次電池の製造方法。
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| CN105765774A (zh) * | 2013-10-17 | 2016-07-13 | 日本贵弥功株式会社 | 导电性碳、包含该碳的电极材料、使用该电极材料的电极和具备该电极的蓄电器件 |
| US11811048B2 (en) | 2017-08-28 | 2023-11-07 | Murata Manufacturing Co., Ltd. | Non-aqueous electrolyte solution battery and communication device |
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