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JP2005077568A - 電子写真感光体及びそれを用いた画像形成装置並びに電子写真装置用プロセスカートリッジ - Google Patents

電子写真感光体及びそれを用いた画像形成装置並びに電子写真装置用プロセスカートリッジ Download PDF

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JP2005077568A JP2003305865A JP2003305865A JP2005077568A JP 2005077568 A JP2005077568 A JP 2005077568A JP 2003305865 A JP2003305865 A JP 2003305865A JP 2003305865 A JP2003305865 A JP 2003305865A JP 2005077568 A JP2005077568 A JP 2005077568A
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Abstract

【課題】耐摩耗性に優れ、かつ画像ボケの発生を抑制し画質安定性を両立させた電子写真用有機感光体を提供する。
【解決手段】保護層に、下記一般式(1)及び特定の構造単位の電荷輸送性ポリカーボネート樹脂を含ませる。
Figure 2005077568

【選択図】なし

Description

本発明は、耐摩耗性と画質安定性を両立させ、かつ電子写真特性も良好な電子写真用有機感光体並びにそれらを用いた画像形成装置に関する。
近年、電子写真方式を用いた情報処理システム機の発展には目覚ましいものがある。特に、情報をデジタル信号に変換して光によって情報記録を行なうレーザプリンタやデジタル複写機は、そのプリント品質、信頼性において向上が著しい。さらに、それらは高速化技術との融合によりフルカラー印刷が可能なレーザプリンタあるいはデジタル複写機へと応用されてきている。そのような背景から、要求される感光体の機能としては、高画質化と高耐久化を両立させることが特に重要な課題となっている。
これらの電子写真方式のレーザプリンタやデジタル複写機等に使用される感光体としては、有機系の感光材料(OPC)を用いたものが、コスト、生産性及び無公害性等の理由から一般に広く応用されている。有機感光体の代表的な構成例として、導電性基板上に電荷発生層、電荷輸送層を順次積層した積層感光体が挙げられる。電荷輸送層は低分子電荷輸送材料とバインダー樹脂より形成され、このバインダー樹脂として芳香族ポリカーボネート樹脂が多数提案されている。しかしながら、低分子電荷輸送材料の含有により、バインダー樹脂が本来有する機械的強度を低下させ、このことが感光体の摩耗性劣化、傷、クラックなどの原因となり、感光体の耐久性を損なうものとなっている。
そこで、低分子電荷輸送物質を使用しない高分子電荷輸送物質の検討がなされてきた。光導電性高分子材料としては古くはポリビニルアントラセン、ポリビニルピレン、ポリ−N−ビニルカルバゾール等のビニル重合体が電荷移動錯体型の感光体として検討されたが、光感度の点で満足できるものではなかった。一方、前述の積層型感光体の欠点を改良すべく、電荷輸送能を有する高分子材料に関する検討がなされている。例えばトリフェニルアミン構造を有するアクリル系樹脂(非特許文献1参照)、ヒドラゾン構造を有するビニル重合体(非特許文献2参照)、及びトリアリールアミン構造を有するポリカーボネート樹脂(特許文献1〜16参照)等であるが、耐摩耗性が充分ではなく、実用化には到っていない。また、さらに改良された高分子電荷輸送材料を使用し、耐摩耗性を向上させている(特許文献17参照)が、よりいっそうの耐摩耗性向上が望まれている。
特に、近年、省エネルギーの観点からトナーの定着温度を下げる必要があり、軟化温度を下げた場合のトナー流動性を確保するためにシリカ微粒子等の添加剤がトナー中に多く入れられるようになった。このシリカが感光体とクリーニングブレード等との間に挟まり、感光体の摩耗に対し大きな影響を与えている。シリカの硬度は有機感光体表面に比べて極めて高いため、引掻きによる傷および摩耗が問題となっている。このように、電荷輸送物質の高分子化は耐摩耗性に対し有効ではあるものの、バインダー樹脂の種類によって非常に大きな影響を受け、単に低分子電荷輸送物質を使用しない高分子電荷輸送物質を用いただけでは、耐摩耗性に対する要求を満足させるに至っていないのが実情である。
一方、有機感光体の耐摩耗性を向上させる別な手段としては、感光体の最表面に保護層を設け、保護層にフィラーを含有させたり、硬化させたりする方法が知られている。これらの方法は、有機感光体の耐摩耗性の向上に非常に有効であり、近年広く応用されてきている。特に、保護層にフィラーを含有させた感光体は、トナー中のシリカと同等の硬度を有するフィラーが感光体に内添されていることにより、耐摩耗性に対し高い効果を有している。
しかし、上記のような保護層を用いて有機感光体の耐摩耗性を向上させても、感光体の寿命は大きく向上されていないのが実情である。それは、感光体の耐摩耗性を向上させたことによって画質劣化が促進されたことにある。感光体の耐摩耗性の向上は、経時での膜厚変動が少なくなることによって地肌汚れ等の抑制には有効であるが、感光体表面が摩耗しにくくなることにより、感光体表面がリフェイスされにくく、画像ボケの発生を促進させる不具合が生ずる。
したがって、有機感光体の高耐久化を実現させるためには、耐摩耗性を高めるだけでなく、画像ボケを抑制し画質安定性を両立させる必要がある。単に保護層にフィラーを含有させたり、硬化させたり、あるいは低分子電荷輸送物質を使用しない高分子電荷輸送物質を用いただけの従来の方法では、耐摩耗性と画質安定性の両立性が充分満足されておらず、有機感光体の高耐久化が実現されていないのが実情であった。
米国特許第4,801,517号公報 米国特許第4,806,443号公報 米国特許第4,806,444号公報 米国特許第4,937,165号公報 米国特許第4,959,288号公報 米国特許第5,030,532号公報 米国特許第5,034,296号公報 米国特許第5,080,989号公報 特開昭64−9964号公報 特開平3−221522号公報 特開平2−304456号公報 特開平4−11627号公報 特開平4−175337号公報 特開平4−18371号公報 特開平4−31404号公報 特開平4−133065号公報 特開2001−72756号公報 M.Stolka et al, J.Polym. Sci., vol 21, 969(1983) "Japan Hard Copy89"P.67
本発明は上記従来技術の実情に鑑みてなされたものであって、耐摩耗性に優れ、かつ画像ボケの発生を抑制し画質安定性を両立させた電子写真用有機感光体、及びそれらを用いた画像形成装置、並びに電子写真用プロセスカートリッジを提供することにある。
感光体の耐摩耗性を向上させたことによって顕在化された画像ボケの要因としては、主として(1)帯電あるいは使用環境におけるNOxやオゾンの酸化性ガスによる影響、(2)大気中の成分と帯電によって発生する成分によって形成される帯電生成物の付着による影響、(3)帯電ハザードによって感光体表面の電荷輸送物質あるいはバインダー樹脂が反応を受け、その反応生成物や分解物が感光体表面に蓄積することによる影響、が考えられる。
これらは大気中の水分を引き込むことによって低抵抗化し、感光体内を流れる電荷が拡散しやすくなることによって画像ボケとして顕在化されると考えられる。感光体表面が充分に摩耗されれば、これらの低抵抗化物質も同時に除去されることにより画像ボケは回避されてきたが、感光体の耐摩耗性を高めることによって、これらの低抵抗化物質の除去が困難となり、画像ボケの影響が増加したものと考えられる。
本発明者らは画像ボケの抑制に対し鋭意検討を行った結果、感光体の耐摩耗性及び画質安定性に大きな影響を与えているのは、感光体の表面に含有される電荷輸送物質あるいはバインダー樹脂の帯電ハザードによる劣化であることが確認された。感光体表面の電荷輸送物質やバインダー樹脂が帯電ハザードを受けることにより、それらの反応生成物や分解物が感光体表面に蓄積される。これらの蓄積物は親水性基を有しているため、大気中の水分を引き込み、それによって低抵抗化を促進することになる。また、帯電ハザードによるこれらの感光体構成物質の変質は、同時に機械的な耐摩耗性を低下させることになる。つまり、感光体の耐摩耗性は、感光体表面を物理的な接触によって摩耗を引き起こす機械的な要因だけではなく、帯電ハザードによって有機物が劣化を引き起こす化学的な要因が大きく、それは画像ボケの発生を促す原因にもなっていた。これらのことから、機械的な劣化に対し高い耐久性を有し、かつ帯電ハザードに対し安定性の高い材料を感光体の保護層に用いることにより、感光体の耐摩耗性と同時に画質安定性を高めることが可能となり、本発明を完成させるに至った。
すなわち、上記課題は、本発明の(1)「導電性支持体上に、少なくとも感光層及び保護層が順次積層されてなる電子写真感光体において、該保護層に少なくともフィラー及びポリスチレン換算重量平均分子量が7万以上である電荷輸送性ポリカーボネート樹脂を有効成分として含有し、かつ該電荷輸送性ポリカーボネート樹脂が、下記一般式(1)及び下記一般式(2)で表わされる構造単位で構成され、さらに下記一般式(1)で表わされる構成単位の組成比をk、下記一般式(2)で表わされる構成単位の組成比をjとしたときに、組成比の割合が0.1<k/(k+j)<0.7であることを特徴とする電子写真感光体;
Figure 2005077568

(式中、R、Rは同一又は異なるアシル基、炭素数1〜6の置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアリール基を表わす。Ar、Ar、Arは置換もしくは無置換のアリレン基を表わす。)
Figure 2005077568

(式中、R、Rは炭素数1〜6の置換もしくは無置換のアルキル基、ハロゲン原子、炭素数1〜6の置換もしくは無置換のアルコキシ基、置換もしくは無置換のアリール基を表わす。)」、(2)「前記電荷輸送性ポリカーボネート樹脂が、少なくとも下記一般式(3)で表わされる繰返し単位からなることを特徴とする前記第(1)項に記載の電子写真感光体;
Figure 2005077568

(式中、R、Rは同一又は異なるアシル基、炭素数1〜6の置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアリール基を表わす。Ar、Ar、Arは置換もしくは無置換のアリレン基を表わし、R、Rは炭素数1〜6の置換もしくは無置換のアルキル基、ハロゲン原子、炭素数1〜6の置換もしくは無置換のアルコキシ基、置換もしくは無置換のアリール基を表わし、nは繰り返し単位数を表わすが、該ポリカーボネート樹脂のポリスチレン換算重量平均分子量が70000以上、特に70000〜300000を満足する繰り返し単位数である。)」、(3)「前記電荷輸送性ポリカーボネート樹脂が、少なくとも下記一般式(4)及び前記一般式(2)で表わされる構成単位を有することを特徴とする前記第(1)項又は第(2)項に記載の電子写真感光体;
Figure 2005077568

(式中、R、R、R、Rは水素原子、炭素数1〜6の置換もしくは無置換のアルキル基、ハロゲン原子、炭素数1〜6の置換もしくは無置換のアルコキシ基、置換もしくは無置換のアリール基を表わし、Arは前記定義と同一であり、a、bは各々独立して0〜5の整数を表わす。)」、(4)「前記電荷輸送性ポリカーボネート樹脂が、下記一般式(5)で表わされる繰返し単位からなることを特徴とする前記第(1)項乃至第(3)項のいずれかに記載の電子写真感光体;
Figure 2005077568

(式中、R、R、R、R、R、R、Ar、a、b、nは前記定義と同一である)、(5)「前記電荷輸送性ポリカーボネート樹脂が、主に下記一般式(6)で表わされるビスフェノール化合物と下記一般式(7)で表わされるビスフェノールとをホスゲン誘導体により重縮合させることによって得られることを特徴とする前記第(1)項乃至第(4)項のいずれかに記載の電子写真感光体;
Figure 2005077568

(式中、R、R10、R11、R12は、水素原子、炭素数1〜3のアルキル基を表わす。)
Figure 2005077568

(式中、R、Rは、炭素数1〜3のアルキル基を表わす。)」、(6)「前記フィラーが、金属酸化物粒子であることを特徴とする前記第(1)項乃至第(5)項のいずれかに記載の電子写真感光体」、(7)「前記金属酸化物粒子がα−アルミナであることを特徴とする前記第(6)項に記載の電子写真感光体」、(8)「前記フィラーの平均一次粒径が、0.01〜0.9μmであることを特徴とする前記第(1)項乃至第(7)項のいずれかに記載の電子写真感光体」、(9)「前記フィラーの含有量が、前記電荷輸送性ポリカーボネート樹脂に対して、1〜15vol%であることを特徴とする前記第(1)項乃至第(8)項のいずれかに記載の電子写真感光体」、(10)「前記保護層に、さらに低分子電荷輸送物質を含有させることを特徴とする前記第(1)項乃至第(9)項のいずれかに記載の電子写真感光体」、(11)「前記保護層に含有される電荷輸送性ポリカーボネート樹脂の酸化電位(Eox)と、前記保護層に含有される低分子電荷輸送物質の酸化電位(Eox)が、下式の関係を満たすことを特徴とする前記第(10)項に記載の電子写真感光体;
Figure 2005077568
」、(12)「前記感光層が少なくとも電荷発生層、電荷輸送層の順に積層した構成を有し、該電荷輸送層には低分子電荷輸送物質が含有されていることを特徴とする前記第(1)項乃至第(11)項のいずれかに記載の電子写真感光体」、(13)「前記保護層に含有される電荷輸送性ポリカーボネート樹脂の酸化電位(Eox)と、前記電荷輸送層に含有される低分子電荷輸送物質の酸化電位(Eox)が、下式の関係を満たすことを特徴とする前記第(12)項に記載の電子写真感光体;
Figure 2005077568

」、(14)「前記低分子電荷輸送物質が、下記一般式(8)で表わされるスチルベン化合物であることを特徴とする前記第(10)項乃至第(13)項のいずれかに記載の電子写真感光体;
Figure 2005077568

(式中、nは0または1の整数、Rは水素原子、アルキル基または置換もしくは無置換のフェニル基を表わし、Arは置換もしくは無置換のアリール基を表わし、Rは炭素数1〜4アルキル基、あるいは置換もしくは無置換の芳香環基を表わし、Aは
Figure 2005077568
、9−アントリル基または置換もしくは無置換のカルバゾリル基を表わし、ここでRは水素原子、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子または
Figure 2005077568
(ただし、RおよびRは置換もしくは無置換の芳香環基を示し、RおよびRは同じでも異なっていてもよく、環を形成しても良い)を表わし、mは1〜3の整数を表わし、2以上のときRは同一でも異なっても良い。また、nが0のとき、AとRは共同で環を形成しても良い。)」、(15)「前記保護層に少なくとも一つの置換もしくは無置換のアルキルアミノ基を有する化合物が含有されていることを特徴とする前記第(1)項乃至第(14)項のいずれかに記載の電子写真感光体」、(16)「前記置換もしくは無置換のアルキルアミノ基を有する化合物の酸化電位(Eox)と、前記電荷輸送性ポリカーボネート樹脂の酸化電位(Eox)が、下式の関係を満たすことを特徴とする前記第(15)項に記載の電子写真感光体;
Figure 2005077568
」、(17)「前記保護層にポリカルボン酸化合物を含有することを特徴とする前記第(1)項乃至第(16)項のいずれかに記載の電子写真感光体」によって解決される。
また、上記課題は、本発明の(18)「少なくとも帯電手段、画像露光手段、現像手段、転写手段及び電子写真感光体を具備してなる画像形成装置であって、該電子写真感光体が前記第(1)項乃至第(17)項のいずれかに記載の電子写真感光体であることを特徴とする画像形成装置」、(19)「少なくとも帯電手段、画像露光手段、現像手段、転写手段及び電子写真感光体を具備してなる画像形成装置であって、画像露光手段にLDあるいはLED等を使用することによって感光体上に静電潜像の書き込みが行なわれる、所謂デジタル方式の画像形成装置であって、該電子写真感光体が前記第(1)項乃至第(17)項のいずれかに記載の電子写真感光体であることを特徴とする画像形成装置」、(20)「電子写真感光体表面にステアリン酸亜鉛を付着させる手段を有することを特徴とする前記第(18)項又は第(19)項に記載の画像形成装置」、(21)「帯電手段に帯電ローラーが用いられ、かつ該帯電ローラーが画像形成領域において、前記電子写真感光体に対し近接配置されていることを特徴とする前記第(18)項乃至第(20)項のいずれかに記載の画像形成装置」によって解決される。
また、上記課題は、本発明の(22)「少なくとも電子写真感光体を具備してなる電子写真装置用プロセスカートリッジであって、該電子写真感光体が前記第(1)項乃至第(17)項のいずれかに記載の電子写真感光体であることを特徴とする電子写真装置用プロセスカートリッジ」によって解決される。
本発明の電子写真感光体は、耐摩耗性が向上すると同時に、従来課題とされていた画像ボケを抑制することが可能となった。特に、帯電生成物や表面劣化物に起因する高温高湿環境において発生する画像ボケと、NOxあるいはオゾンガスが吸着することに起因する酸化性ガス環境において発生する画像ボケを同時に抑制することが可能となり、画質安定性を顕著に向上させることが可能となった。これにより、感光体の耐摩耗性と画質安定性を両立させることが可能となり、感光体の高耐久化を実現することが可能となった。
以下に本発明の詳細を説明する。
(感光層に使用される電荷輸送性ポリカーボネート樹脂及びその製造法について)
本発明に使用される電荷輸送性ポリカーボネート樹脂は、アミン構造を有する前記一般式(1)又は、前記一般式(4)で示される構成単位とジフェニルエーテル構造を有する前記一般式(2)で表わされる構成単位を含有するランダム共重合ポリカーボネート樹脂、及び、アミン構造とジフェニルエーテル構造を有する前記一般式(3)で表わされる繰返し単位からなる交互共重合ポリカーボネート樹脂、同様に前記一般式(5)で表わされる繰返し単位からなる交互共重合ポリカーボネート樹脂である。
ランダム共重合体において、一般式(1)又は、一般式(4)で示される構成単位の組成比は、耐摩耗性と電荷輸送性の両立を図るためには、10モル%より多く、70モル%より少ないことが好ましく、静電特性の安定性から30モル%より多く、70モル%より少ないことが特に好ましい。また、一般式(2)で表わされる構成単位の組成比は、30モル%より多く、90モル%より少ないことが好ましく、静電特性の安定性から30モル%より多く、70モル%より少ないことが特に好ましい。その他の構成単位を共重合させる場合は、40モル%以下である。
本発明で使用される電荷輸送性ポリカーボネート樹脂は従来ポリカーボネート樹脂の製造法として公知の、ビスフェノールと炭酸誘導体との重合と同様の方法で製造できる。すなわち、下記一般式(9)又は前記一般式(6)で表わされるアミン構造を有するジオールと、下記一般式(10)で表わされるジオールを使用し、ビスアリールカーボネートとのエステル交換法やホスゲン等のハロゲン化カルボニル化合物との溶液又は界面重合法あるいはジオールから誘導されるビスクロロホーメート等のクロロホーメートを用いる方法等により製造される。ハロゲン化カルボニル化合物としてはホスゲンの代わりにホスゲンの2量体であるトリクロロメチルクロロホーメートやホスゲンの3量体であるビス(トリクロロメチル)カーボネートも有用であり、塩素以外のハロゲンより誘導されるハロゲン化カルボニル化合物、例えば、臭化カルボニル、ヨウ化カルボニル、フッ化カルボニルも有用である。これら公知の製造法については例えばポリカーボネート樹脂ハンドブック(編者:本間精一、発行:日刊工業新聞社)等に記載されている。
また、適当な重合操作を選択することによって共重合体の中でもランダム共重合体、交互共重合体、ブロック共重合体、ランダム交互共重合体、ランダムブロック共重合体等を得ることができる。例えば、一般式(9)又は(6)で表わされるアミン構造を有するジオールと一般式(10)で表わされるジオールをはじめから均一に混合してホスゲンとの縮合反応を行えば一般式(1)あるいは(4)で表わされる構成単位と一般式(2)で表わされる構成単位とからなるランダム共重合体が得られる。又、幾種類かのジオールを反応の途中から加えることによりランダムブロック共重合体が得られる。又、一般式(10)で表わされるジオールから誘導されるビスクロロホーメート体と一般式(9)、(6)で表わされるアミン構造を有するジオールとの縮合反応を行えば一般式(3)、(5)で表わされる交互共重合体が得られる。この場合、逆に一般式(9)、(6)で表わされるアミン構造を有するジオールから誘導されるビスクロロホーメートと一般式(10)で表わされるジオールとの縮合反応によっても同様に一般式(3)、(5)で表わされる交互共重合体が得られる。又、これらビスクロロホーメートとジオールとの縮合反応の際、ビスクロロホーメート及びジオールを複数使用することによりランダム交互共重合体が得られる。
Figure 2005077568

(式中、R、Rは同一又は異なるアシル基、炭素数1〜6の置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアリール基を表わす。Ar、Ar、Arは置換もしくは無置換のアリレン基を表わす。)
Figure 2005077568

(式中、R、Rは炭素数1〜6の置換もしくは無置換のアルキル基、ハロゲン原子、炭素数1〜6の置換もしくは無置換のアルコキシ基、置換もしくは無置換のアリール基を表わす。)
ハロゲン化カルボニル化合物や、クロロホーメートを用いる方法において、界面重合で行なう場合には、ジオールのアルカリ水溶液と水に対して実質的に不溶性であり、且つ、ポリカーボネートを溶解する有機溶媒との2相間で炭酸誘導体及び触媒の存在下に反応を行なう。この際、高速撹拌や乳化物質の添加によって反応媒体を乳化させて行なうことによって短時間で分子量分布の狭いポリカーボネートを得ることができる。アルカリ水溶液に用いる塩基としてはアルカリ金属またはアルカリ土類金属であり、通常、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム等の水酸化物、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、炭酸水素ナトリウム等の炭酸塩等である。これらの塩基は単独で使用してもよく、また、複数併用してもよい。好ましい塩基は、水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムである。使用される水は蒸留水、イオン交換水が好ましい。有機溶媒は、例えば、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、1,2−ジクロロエチレン、トリクロロエタン、テトラクロロエタン、ジクロロプロパン等の脂肪族ハロゲン化炭化水素、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等の芳香族ハロゲン化炭化水素、又は、それらの混合物である。又、それらにトルエン、キシレン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素、ヘキサン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素等を混合した有機溶媒でもよい。有機溶媒は、好ましくは、脂肪族ハロゲン化炭化水素、芳香族ハロゲン化炭化水素であり、より好ましくは、ジクロロメタン又はクロロベンゼンである。
ポリカーボネート製造時に使用されるポリカーボネート生成触媒は、第三級アミン、第四級アンモニウム塩、第三級ホスフィン、第四級ホスホニウム塩、含窒素複素環化合物及びその塩、イミノエーテル及びその塩、アミド基を有する化合物等である。ポリカーボネート生成触媒の具体例は、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリ−n−ヘキシルアミン、N,N,N′,N′−テトラメチル−1,4−テトラメチレンジアミン、4−ピロリジノピリジン、N,N′−ジメチルピペラジン、N−エチルピペリジン、ベンジルトリメチルアンモニウムクロライド、ベンジルトリエチルアンモニウムクロライド、テトラメチルアンモニウムクロライド、テトラエチルアンモニウムブロマイド、フェニルトリエチルアンモニウムクロライド、トリエチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、ジフェニルブチルホスフィン、テトラ(ヒドロキシメチル)ホスホニウムクロライド、ベンジルトリエチルホスホニウムクロライド、ベンジルトリフェニルホスホニウムクロライド、4−メチルピリジン、1−メチルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、3−メチルピリダジン、4,6−ジメチルピリミジン、1−シクロヘキシル−3,5−ジメチルピラゾール、2,3,5,6−テトラメチルピラジン等である。これらのポリカーボネート生成触媒は単独で使用してもよく、また、複数併用してもよい。ポリカーボネート生成触媒は、好ましくは、第三級アミンであり、より好ましくは、総炭素数3〜30の第三級アミンであり、特に好ましくは、トリエチルアミンである。これら触媒は、ホスゲンやビスクロロホーメート体等の炭酸誘導体を反応系に加える前、及び又は、加えた後に添加することができる。
また、アルカリ水溶液中でのジオールの酸化を防ぐためにハイドロサルファイト等の酸化防止剤を加えても良い。反応温度は通常0〜40℃、反応時間は数分〜5時間であり、反応中のpHは通常10以上に保つことが好ましい。
一方、溶液重合で行なう場合は、ジオールを溶媒に溶解し、脱酸剤を添加し、これにビスクロロホーメート、又はホスゲン、又はホスゲンの多量体を添加することにより得られる。脱酸剤としては、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミンのような第三級アミンおよびピリジンが使用される。また、反応に使用される溶媒としては、例えば、ジクロロメタン、ジクロロエタン、トリクロロエタン、テトラクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロホルムなどのハロゲン化炭化水素およびテトラヒドロフラン、ジオキサンなどの環状エーテルの系の溶媒及びピリジンが好ましい。反応温度は通常0〜40℃、反応時間は数分〜5時間である。
また、エステル交換法によっても製造される。この場合、不活性ガス存在下にジオールとビスアリールカーボネートを混合し、通常減圧下120〜350℃で反応させる。減圧度は段階的に変化させ、最終的には1mmHg以下にして生成するフェノール類を系外に留去させる。反応時間は通常1〜4時間程度である。又、必要に応じて酸化防止剤を加えてもよい。ビスアリールカーボネートとしてはジフェニルカーボネート、ジ−p−トリルカーボネート、フェニル−p−トリルカーボネート、ジ−p−クロロフェニルカーボネート、ジナフチルカーボネート等が挙げられる。
以上、すべての重合操作において分子量を調節するために分子量調節剤として末端停止剤を用いることが望ましく、したがって、本発明で使用されるポリカーボネート樹脂の末端には停止剤にもとづく置換基が結合してもよい。使用される末端停止剤は、1価の芳香族ヒドロキシ化合物、1価の芳香族ヒドロキシ化合物のハロホーメート誘導体、1価のカルボン酸または1価のカルボン酸のハライド誘導体等である。
1価の芳香族ヒドロキシ化合物は、例えば、フェノール、p−クレゾール、o−エチルフェノール、p−エチルフェノール、p−イソプロピルフェノール、p−tert−ブチルフェノール、p−クミルフェノール、p−シクロヘキシルフェノール、p−オクチルフェノール、p−ノニルフェノール、2,4−キシレノール、p−メトキシフェノール、p−ヘキシルオキシフェノール、p−デシルオキシフェノール、o−クロロフェノール、m−クロロフェノール、p−クロロフェノール、p−ブロモフェノール、ペンタブロモフェノール、ペンタクロロフェノール、p−フェニルフェノール、p−イソプロペニルフェノール、2,4−ジ(1′−メチル−1′−フェニルエチル)フェノール、β−ナフトール、α−ナフトール、p−(2′,4′,4′−トリメチルクロマニル)フェノール、2−(4′−メトキシフェニル)−2−(4″−ヒドロキシフェニル)プロパン等のフェノール類またはそれらのアルカリ金属塩およびアルカリ土類金属塩である。1価の芳香族ヒドロキシ化合物のハロホーメート誘導体は、上記の1価の芳香族ヒドロキシ化合物のハロホーメート誘導体等である。
1価のカルボン酸は、例えば、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、ヘプタン酸、カプリル酸、2,2−ジメチルプロピオン酸、3−メチル酪酸、3,3−ジメチル酪酸、4−メチル吉草酸、3,3−ジメチル吉草酸、4−メチルカプロン酸、3,5−ジメチルカプロン酸、フェノキシ酢酸等の脂肪酸類またはそれらのアルカリ金属塩およびアルカリ土類金属塩、安息香酸、p−メチル安息香酸、p−tert−ブチル安息香酸、p−ブトキシ安息香酸、p−オクチルオキシ安息香酸、p−フェニル安息香酸、p−ベンジル安息香酸、p−クロロ安息香酸等の安息香酸類またはそれらのアルカリ金属塩およびアルカリ土類金属塩である。1価のカルボン酸のハライド誘導体は、上記の1価のカルボン酸のハライド誘導体等である。これらの末端封止剤は重合操作の過程において反応開始前および反応途中に加えることで分子量を任意に調整することができる。さらにこれらの末端封止剤は末端基の保護剤としても用いることができ、重合反応終了後に加えることで末端基を保護し様々な機能を付加することもできる。これらの末端封止剤は単独で使用してもよく、また、複数併用してもよい。末端封止剤は、好ましくは、1価の芳香族ヒドロキシ化合物であり、より好ましくは、フェノール、p−tert−ブチルフェノール、p−クミルフェノールまたはクロロギ酸フェニルである。
本発明のポリカーボネート樹脂の好ましい分子量はポリスチレン換算重量平均分子量で70000〜300000であり、より好ましくは100000〜250000である。分子量が小さすぎる場合は機械的強度が弱くなり、成膜時にクラックが入ることがあり実用性に乏しくなる。また、分子量が大きすぎる場合は溶液粘度が高くなり塗工が困難になる。
また、機械的特性を改良するために重合時に分岐化剤を少量加えることもできる。使用される分岐化剤は、芳香族性ヒドロキシ基、ハロホーメート基、カルボン酸基、カルボン酸ハライド基または活性なハロゲン原子等から選ばれる反応基を3つ以上(同種でも異種でもよい)有する化合物である。
分岐化剤の具体例は、フロログルシノール、4,6−ジメチル−2,4,6−トリス(4′−ヒドロキシフェニル)−2−ヘプテン、4,6−ジメチル−2,4,6−トリス(4′−ヒドロキシフェニル)ヘプタン、1,3,5−トリス(4′−ヒドロキシフェニル)ベンゼン、1,1,1−トリス(4′−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2−トリス(4′−ヒドロキシフェニル)プロパン、α,α,α′−トリス(4′−ヒドロキシフェニル)−1−エチル−4−イソプロピルベンゼン、2,4−ビス〔α−メチル−α−(4′−ヒドロキシフェニル)エチル〕フェノール、2−(4′−ヒドロキシフェニル)−2−(2″,4″−ジヒドロキシフェニル)プロパン、トリス(4−ヒドロキシフェニル)ホスフィン、1,1,4,4−テトラキス(4′−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、2,2−ビス〔4′,4′−ビス(4″−ヒドロキシフェニル)シクロヘキシル〕プロパン、α,α,α′,α′−テトラキス(4′−ヒドロキシフェニル)−1,4−ジエチルベンゼン、2,2,5,5−テトラキス(4′−ヒドロキシフェニル)ヘキサン、1,1,2,3−テトラキス(4′−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,4−ビス(4′,4″−ジヒドロキシトリフェニルメチル)ベンゼン、3,3′,5,5′−テトラヒドロキシジフェニルエーテル、3,5−ジヒドロキシ安息香酸、3,5−ビス(クロロカルボニルオキシ)安息香酸、4−ヒドロキシイソフタル酸、4−クロロカルボニルオキシイソフタル酸、5−ヒドロキシフタル酸、5−クロロカルボニルオキシフタル酸、トリメシン酸トリクロライド、シアヌル酸クロライド等である。これらの分岐化剤は単独で使用してもよく、また、複数併用してもよい。
以上のようにして得られたポリカーボネート樹脂は重合中に使用した触媒や酸化防止剤、又、未反応のジオールや末端停止剤、また、重合中に発生した無機塩等の不純物を除去して使用される。これら精製操作も先のポリカーボネート樹脂ハンドブック(編者:本間精一、発行:日刊工業新聞社)等に記載されている公知の方法を使用できる。また、上記の方法にしたがって製造された芳香族ポリカーボネート樹脂には、必要に応じて酸化防止剤、光安定剤、熱安定剤、滑剤、可塑剤などの添加剤を加えることができる。
本発明の説明で用いられるアシル基とはアセチル基、プロピオニル基、ベンゾイル基等が挙げられる。
炭素数1〜6の置換もしくは無置換のアルキル基とは、炭素数1〜6の直鎖、分岐鎖又は環状のアルキル基であり、これらのアルキル基は更にフッ素原子、シアノ基、フェニル基又はハロゲン原子もしくは炭素数1〜6の直鎖、分岐鎖又は環状のアルキル基で置換されたフェニル基を含有してもよい。具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、t−ブチル基、s−ブチル基、n−ブチル基、i−ブチル基、トリフルオロメチル基、2−シアノエチル基、ベンジル基、4−クロロベンジル基、4−メチルベンジル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。好ましくは、メチル基である。
炭素数1〜6の置換もしくは無置換のアルコキシ基とは、上記した炭素数1〜6の置換もしくは無置換のアルキル基を有するアルコキシ基を表わし、その具体例としてはメトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、i−ブトキシ基、s−ブトキシ基、t−ブトキシ基、2−ヒドロキシエトキシ基、2−シアノエトキシ基、ベンジルオキシ基、4−メチルベンジルオキシ基、トリフルオロメトキシ基等が挙げられる。
ハロゲン原子としてはフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
置換もしくは無置換のアリール基とは、フェニル基、ナフチル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、ピレニル基、フルオレニル基、9,9−ジメチル−2−フルオレニル基、アズレニル基、アントリル基、トリフェニレニル基、クリセニル基、フルオレニリデンフェニル基、5H−ジベンゾ〔a,d〕シクロヘプテニリデンフェニル基、チエニル基、ベンゾチエニル基、フリル基、ベンゾフラニル基、カルバゾリル基、ピリジニル基、ピロリジル基、オキサゾリル基等が挙げられ、これらは上記した置換もしくは無置換のアルキル基、上記した置換もしくは無置換のアルキル基を有するアルコキシ基、及びハロゲン原子を置換基として有していても良い。
本発明中の置換もしくは無置換のアリレン基としては、先に定義された置換もしくは無置換のアリール基から誘導される2価基を挙げることができる。
また、第三成分として使用されるジオールとしては、次のものを挙げることができる。
ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(2−メチル−4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)フェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ジフェニルメタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、1,3−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1−ジメチルプロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−(3−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2−メチルプロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3−メチルブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルペンタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサン、4,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘプタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ノナン、ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)メタン、2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−イソプロピル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−sec−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−ブロモ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘプタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ノルボルナン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)アダマンタン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルジフェニルエーテル、エチレングリコールビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル、1,3−ビス(4−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、3,3’−ジメチル−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジヒドロキシフェニルスルフィド、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、3,3’−ジメチル−4,4’−ジヒドロキシフェニルスルホキシド、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、3,3’−ジフェニル−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、3,3’−ジクロロ−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ケトン、ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)ケトン、3,3,3’,3’−テトラメチル−6,6’−ジヒドロキシスピロ(ビス)インダン、3,3’,4,4’−テトラヒドロ−4,4,4’,4’−テトラメチル−2,2’−スピロビ(2H−1−ベンゾピラン)−7,7’−ジオール、トランス−2,3−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2−ブテン、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)キサンテン、1,6−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,6−ヘキサンジオン、α,α,α’,α’−テトラメチル−α,α’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−p−キシレン、α,α,α’,α’−テトラメチル−α,α’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−m−キシレン、2,6−ジヒドロキシベンゾ−p−ジオキサン、2,6−ジヒドロキシチアントレン、2,7−ジヒドロキシフェノキサチイン、9,10−ジメチル−2,7−ジヒドロキシフェナジン、3,6−ジヒドロキシジベンゾフラン、3,6−ジヒドロキシジベンゾチオフェン、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、1,4−ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキシピレン、ハイドロキノン、ノゾルシン、4−ヒドロキシフェニル−4−ヒドロキシベンゾエート、エチレングリコール−ビス(4−ヒドロキシベンゾエート)、ジエチレングリコール−ビス(4−ヒドロキシベンゾエート)、トリエチレングリコール−ビス(4−ヒドロキシベンゾエート)、p−フェニレン−ビス(4−ヒドロキシベンゾエート)、1,6−ビス(4−ヒドロキシベンゾイルオキシ)−1H,1H,6H,6H−パーフルオロヘキサン、1,4−ビス(4−ヒドロキシベンゾイルオキシ)−1H,1H,4H,4H−パーフルオロブタン、1,3−ビス(4−ヒドロキシフェニル)テトラメチルジシロキサン、フェノール変性シリコーンオイル等が挙げられる。又、ジオール2モルとイソフタロイルクロライド又はテレフタロイルクロライド1モルとの反応により製造されるエステル結合を含む芳香族ジオール化合物。
(感光体層構成)
本発明の感光体の断面図を図1〜図3に示す。本発明の感光体は特定の電荷輸送性ポリカーボネート樹脂及びフィラーを感光体の最表面に形成される保護層に含有させたものである。
図1における感光体は、導電性支持体(31)上に電荷発生物質を結合剤と併用してなる電荷輸送媒体の中に分散せしめた感光層(33)が設けられ、最表面に少なくとも特定の電荷輸送性ポリカーボネート樹脂及びフィラーが含有された保護層(39)が設けられたものである。
図2における感光体は、導電性支持体(31)上に電荷発生物質を主体とする電荷発生層(35)と、電荷輸送物質を含む電荷輸送層(37)が積層され、さらに最表面には少なくとも特定の電荷輸送性ポリカーボネート樹脂及びフィラーを含有する保護層(39)が積層されてなる。
図3における感光体は、図2の電荷発生層(35)と電荷輸送層(37)の積層順を逆にしたものであり、さらに最表面に特定の電荷輸送性ポリカーボネート樹脂及びフィラーを含有する保護層(39)が積層されてなる。
導電性支持体(31)としては、体積抵抗1010Ω・cm以下の導電性を示すもの、例えば、アルミニウム、ニッケル、クロム、ニクロム、銅、金、銀、白金などの金属、酸化スズ、酸化インジウムなどの金属酸化物を、蒸着またはスパッタリングにより、フィルム状もしくは円筒状のプラスチック、紙に被覆したもの、あるいは、アルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ステンレスなどの板およびそれらを、押し出し、引き抜きなどの工法で素管化後、切削、超仕上げ、研摩などの表面処理した管などを使用することができる。また、特開昭52−36016号公報に開示されたエンドレスニッケルベルト、エンドレスステンレスベルトも導電性支持体(31)として用いることができる。
この他、上記支持体上に導電性粉体を適当なバインダー樹脂に分散して塗工したものについても、本発明の導電性支持体(31)として用いることができる。この導電性粉体としては、カーボンブラック、アセチレンブラック、またアルミニウム、ニッケル、鉄、ニクロム、銅、亜鉛、銀などの金属粉、あるいは導電性酸化スズ、ITOなどの金属酸化物粉体などが挙げられる。また、同時に用いられるバインダー樹脂には、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアリレート樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂などの熱可塑性、熱硬化性樹脂または光硬化性樹脂が挙げられる。このような導電性層は、これらの導電性粉体とバインダー樹脂を適当な溶剤、例えば、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、メチルエチルケトン、トルエンなどに分散して塗布することにより設けることができる。
さらに、適当な円筒基体上にポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン、塩化ゴム、テフロン(登録商標)などの素材に前記導電性粉体を含有させた熱収縮チューブによって導電性層を設けてなるものも、本発明の導電性支持体(31)として良好に用いることができる。
次に感光層について説明する。感光層は単層であっても複数の感光層が積層されていてもよいが、先ず電荷発生層(35)と電荷輸送層(37)で構成される積層の場合から説明する。
電荷発生層(35)は、電荷発生物質を主成分とする層である。電荷発生物質としては、無機系材料と有機系材料を用いることができる。無機系材料には、結晶セレン、アモルファス・セレン、セレン−テルル、セレン−テルル−ハロゲン、セレン−ヒ素化合物、硫化カドミウム、硫化カドミウム−セレン、アモルファス・シリコン等が挙げられる。アモルファス・シリコンにおいては、ダングリングボンドを水素原子、ハロゲン原子でターミネートしたものや、ホウ素原子、リン原子等をドープしたものが良好に用いられる。
一方、有機系材料としては、公知の材料を用いることができる。例えば、シーアイピグメントブルー25(カラーインデックスCI 21180)、シーアイピグメントレッド41(CI 21200)、シーアイアシッドレッド52(CI 45100)、シーアイベーシックレッド3(CI 45210)、ジスアゾ顔料、非対称ジスアゾ顔料、トリスアゾ顔料、カルバゾール骨格を有するアゾ顔料(特開昭53−95033号公報に記載)、ジスチリルベンゼン骨格を有するアゾ顔料(特開昭53−133445号公報に記載)、トリフェニルアミン骨格を有するアゾ顔料(特開昭53−132347号公報に記載)、ジフェニルアミン骨格を有するアゾ顔料、ジベンゾチオフェン骨格を有するアゾ顔料(特開昭54−21728号公報に記載)、フルオレノン骨格を有するアゾ顔料(特開昭54−22834号公報に記載)、オキサジアゾ−ル骨格を有するアゾ顔料(特開昭54−12742号公報に記載)、ビススチルベン骨格を有するアゾ顔料(特開昭54−17733号公報に記載)、ジスチリルオキサジアゾ−ル骨格を有するアゾ顔料(特開昭54−2129号公報に記載)、ジスチリルカルバゾ−ル骨格を有するアゾ顔料(特開昭54−14967号公報に記載)等のアゾ系顔料、アズレニウム塩顔料、スクエアリック酸メチン顔料、ペリレン系顔料、アントラキノン系または多環キノン系顔料、キノンイミン系顔料、ジフェニルメタン及びトリフェニルメタン系顔料、ベンゾキノン及びナフトキノン系顔料、シアニン及びアゾメチン系顔料、インジゴイド系顔料、ビスベンズイミダゾール系顔料、また下記一般式(N)で表わされる金属フタロシアニン、無金属フタロシアニン等のフタロシアニン系顔料等が挙げられる。
Figure 2005077568

式中M(中心金属)は、金属及び無金属(水素)の元素を表わす。ここであげられるM(中心金属)は、H、Li、Be、Na、Mg、Al、Si、K、Ca、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Y、Zr、Nb、Mo、Tc、Ru、Rh、Pd、Ag、Cd、In、Sn、Sb、Ba、Hf、Ta、W、Re、Os、Ir、Pt、Au、Hg、TI、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Th、Pa、U、Np、Am等の単体、もしく酸化物、塩化物、フッ化物、水酸化物、臭化物などの2種以上の元素からなる。中心金属は、これらの元素に限定されるものではない。
本発明におけるフタロシアニン骨格を有する電荷発生物質とは、少なくとも一般式(N)の基本骨格を有していればよく、2量体、3量体など多量体構造を持つもの、さらに高次の高分子構造を持つものでもかまわない。また基本骨格に様々な置換基があるものでもかまわない。また、これらのフタロシアニンは、様々な結晶系を持つことが知られており、例えばオキソチタニウムフタロシアニンの場合、α、β、γ、m、Y型等、銅フタロシアニンの場合、α、β、γ等の結晶多系を有している。同じ中心金属を持つフタロシアニンにおいても、結晶系が変わることにより種々の特性も変化する。これらの種々の結晶系を有するフタロシアニン系顔料を用いた感光体の特性もそれに伴って変化することが報告されている(電子写真学会誌 第29巻 第4号(1990))。
このことから、フタロシアニンの結晶系の選択は感光体特性上非常に重要である。これらの様々なフタロシアニンのうち、シーアイピグメントブルー16(CI 74100)、Y型オキソチタニウムフタロシアニン(特開昭64−17066号公報に記載)、A(β)型オキソチタニウムフタロシアニン、B(α)型オキソチタニウムフタロシアニン、I型オキソチタニウムフタロシアニン(特開平11−21466号公報に記載)、II型クロロガリウムフタロシアニン(飯島他、日本化学会第67春季年回、1B4,04(1994))、V型ヒドロキシガリウムフタロシアニン(大門他、日本化学会第67春季年回、1B4,05(1994))、X型無金属フタロシアニン(米国特許第3,816,118号公報に記載)などは感光体特性上特に好ましい。なお、これらの電荷発生物質は、単独または2種以上の混合物として用いることができる。
必要に応じて電荷発生層(35)に用いられるバインダー樹脂としては、ポリアミド、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリケトン、ポリカーボネート、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルケトン、ポリスチレン、ポリスルホン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリアクリルアミド、ポリビニルベンザール、ポリエステル、フェノキシ樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリフェニレンオキシド、ポリアミド、ポリビニルピリジン、セルロース系樹脂、カゼイン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等が挙げられる。電荷発生層(35)で用いられる結着樹脂の量は電荷発生物質100重量部に対し、0〜500重量部、好ましくは10〜300重量部が適当である。
ここで用いられる溶剤としては、イソプロパノール、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチルセルソルブ、酢酸エチル、酢酸メチル、ジクロロメタン、ジクロロエタン、モノクロロベンゼン、シクロヘキサン、トルエン、キシレン、リグロイン等が挙げられるが、特にケトン系溶媒、エステル系溶媒、エーテル系溶媒が良好に使用される。これらは単独で用いても2種以上混合して用いてもよい。また、電荷発生層(35)の形成用塗工液は、電荷発生物質、溶媒及びバインダー樹脂を主成分とするが、その中には、増感剤、分散剤、界面活性剤、シリコーンオイル等のいかなる添加剤が含まれていても良い。また、電荷輸送物質を添加することも可能であり、感度や残留電位に対し有効な場合がある。
電荷発生層(35)は、電荷発生物質を必要に応じてバインダー樹脂とともに適当な溶剤中にボールミル、アトライター、サンドミル、超音波などを用いて分散し、これを導電性支持体上に塗布し、乾燥することにより形成される。バインダー樹脂の添加は、分散前あるいは分散後どちらでも構わない。
塗工液の塗工法としては、浸漬塗工法、スプレーコート、ビートコート、ノズルコート、スピナーコート、リングコート等の方法を用いることができるが、中でも浸漬塗工法が最も好ましい。電荷発生層(35)の膜厚は、0.01〜5μm程度が適当であり、好ましくは0.05〜2μmである。
電荷輸送層(37)は、電荷輸送物質およびバインダー樹脂を適当な溶剤に溶解ないし分散し、これを塗布、乾燥することにより形成できる。電荷輸送物質には、正孔輸送物質と電子輸送物質とがある。
電子輸送物質としては、たとえばクロルアニル、ブロムアニル、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロキサントン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、2,6,8−トリニトロ−4H−インデノ〔1,2−b〕チオフェン−4−オン、1,3,7−トリニトロジベンゾチオフェン−5,5−ジオキサイド、ジフェノキノン誘導体などの電子受容性物質が挙げられる。これらの電子輸送物質は、単独または2種以上の混合物として用いることができる。
正孔輸送物質としては、ポリ−N−ビニルカルバゾールおよびその誘導体、ポリ−γ−カルバゾリルエチルグルタメートおよびその誘導体、ピレン−ホルムアルデヒド縮合物およびその誘導体、ポリビニルピレン、ポリビニルフェナントレン、ポリシラン、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、モノアリールアミン誘導体、ジアリールアミン誘導体、トリアリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、α−フェニルスチルベン誘導体、ベンジジン誘導体、ジアリールメタン誘導体、トリアリールメタン誘導体、9−スチリルアントラセン誘導体、ピラゾリン誘導体、ジビニルベンゼン誘導体、ヒドラゾン誘導体、インデン誘導体、ブタジェン誘導体、ピレン誘導体等、ビススチルベン誘導体、エナミン誘導体等、その他公知の材料が挙げられる。これらの中でも下記一般式(8)で示されるスチルベン化合物は、残留電位上昇や感度劣化の影響が少なく、また安定性が高く有効に用いられる。
一例として、4−ジフェニルアミノスチルベン、4−ジベンジルアミノスチルベン、4−ジトリルアミノスチルベン、1−(4−ジフェニルアミノスチリル)ナフタレン、1−(4−ジフェニルアミノスチリル)ナフタレン、4’−ジフェニルアミノ−α−フェニルスチルベン、4’−ビス(4−メチルフェニル)アミノ−α−フェニルスチルベンなどが挙げられる。また、これらの電荷輸送物質は単独、または2種以上混合して用いることもできる。
Figure 2005077568

(式中、nは0または1の整数、Rは水素原子、アルキル基または置換もしくは無置換のフェニル基を表わし、Arは置換もしくは無置換のアリール基を表わし、Rは炭素数1〜4アルキル基、あるいは置換もしくは無置換の芳香環基を表わし、Aは
Figure 2005077568
、9−アントリル基または置換もしくは無置換のカルバゾリル基を表わし、ここでRは水素原子、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子または
Figure 2005077568
(ただし、RおよびRは置換もしくは無置換の芳香環基を示し、RおよびRは同じでも異なっていてもよく、環を形成しても良い)を表わし、mは1〜3の整数を表わし、2以上のときRは同一でも異なっても良い。また、nが0のとき、AとRは共同で環を形成しても良い。)
バインダー樹脂としては、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアリレート樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂等の熱可塑性または熱硬化性樹脂が挙げられる。これらの中でも特にポリカーボネート、ポリアリレートが有効に用いられる。
また、本発明において、電荷輸送性ポリカーボネート樹脂を電荷輸送層のバインダー樹脂として用いることも可能である。
電荷輸送層に用いられる電荷輸送性ポリカーボネート樹脂としては、(I)〜(XI)式で表わされるものが良好に用いられる。これらを以下に例示し具体例を示す。
Figure 2005077568

式中、R,R,Rはそれぞれ独立して置換もしくは無置換のアルキル基又はハロゲン原子、Rは水素原子又は置換もしくは無置換のアルキル基、R,Rは置換もしくは無置換のアリール基、o,p,qはそれぞれ独立して0〜4の整数、k,jは組成を表わし、0.1<k<0.7、0.3<j<0.9を表わす。nは繰り返し単位数を表わすが、該ポリカーボネート樹脂のポリスチレン換算重量平均分子量が70000以上、特に70000〜300000を満足する繰り返し単位数である。Xは脂肪族の2価基、環状脂肪族の2価基、または下記一般式で表わされる2価基を表わす。
Figure 2005077568
式中、R101,R102は各々独立して置換もしくは無置換のアルキル基、アリール基またはハロゲン原子を表わす。l、mは0〜4の整数、Yは単結合、炭素原子数1〜12の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキレン基、−O−,−S−,−SO−,−SO−,−CO−,−CO−O−Z−O−CO−(式中Zは脂肪族の2価基を表わす。)または、
Figure 2005077568
(式中、aは1〜20の整数、bは1〜2000の整数、R103、R104は置換または無置換のアルキル基又はアリール基を表わす。)を表わす。ここで、R101とR102,R103とR104は、それぞれ同一でも異なってもよい。
Figure 2005077568

式中、R,Rは置換もしくは無置換のアリール基、Ar,Ar,Arは同一あるいは異なるアリレン基を表わす。X,k,jおよびnは、(I)式の場合と同じである。
Figure 2005077568

式中、R,R10は置換もしくは無置換のアリール基、Ar,Ar,Arは同一あるいは異なるアリレン基を表わす。X,k,jおよびnは、(I)式の場合と同じである。
Figure 2005077568

式中、R11,R12は置換もしくは無置換のアリール基、Ar,Ar,Arは同一あるいは異なるアリレン基、pは1〜5の整数を表わす。X,k,jおよびnは、(I)式の場合と同じである。
Figure 2005077568

式中、R13,R14は置換もしくは無置換のアリール基、Ar10,Ar11,Ar12は同一あるいは異なるアリレン基、X,Xは置換もしくは無置換のエチレン基、又は置換もしくは無置換のビニレン基を表わす。X,k,jおよびnは、(I)式の場合と同じである。
Figure 2005077568

式中、R15,R16,R17,R18は置換もしくは無置換のアリール基、Ar13,Ar14,Ar15,Ar16は同一あるいは異なるアリレン基、Y,Y,Yは単結合、置換もしくは無置換のアルキレン基、置換もしくは無置換のシクロアルキレン基、置換もしくは無置換のアルキレンエーテル基、酸素原子、硫黄原子、ビニレン基を表わし同一であっても異なってもよい。X,k,jおよびnは、(I)式の場合と同じである。
Figure 2005077568

式中、R19,R20は水素原子、置換もしくは無置換のアリール基を表わし,R19とR20は環を形成していてもよい。Ar17,Ar18,Ar19は同一あるいは異なるアリレン基を表わす。X,k,jおよびnは、(I)式の場合と同じである。
Figure 2005077568

式中、R21は置換もしくは無置換のアリール基、Ar20,Ar21,Ar22,Ar23は同一あるいは異なるアリレン基を表わす。X,k,jおよびnは、(I)式の場合と同じである。
Figure 2005077568

式中、R22,R23,R24,R25は置換もしくは無置換のアリール基、Ar24,Ar25,Ar26,Ar27,Ar28は同一あるいは又は異なるアリレン基を表わす。X,k,jおよびnは、(I)式の場合と同じである。
Figure 2005077568

式中、R26,R27は置換もしくは無置換のアリール基、Ar29,Ar30,Ar31は同一あるいは異なるアリレン基を表わす。X,k,jおよびnは、(I)式の場合と同じである。
Figure 2005077568

(式中、Ar、Ar、Ar、ArおよびArは置換もしくは無置換の芳香環基、Zは芳香環基または―Ar―Za―Ar―を表わし、Arは置換もしくは無置換の芳香環基、ZaはO、Sまたはアルキレン基、RおよびR’は直鎖又は分岐鎖のアルキレン基を表わす。mは0または1を表わす。X,k,jおよびnは、(I)式の場合と同じである。)
また、バインダー樹脂に上記電荷輸送性ポリカーボネート樹脂を用いた場合には、さらに上記低分子電荷輸送物質を添加することも可能であり有効である。電荷輸送層に含まれる上記低分子電荷輸送物質は、電荷輸送層に接して形成される場合、電荷発生層に浸み込むことが知られている。このことは、特に電荷発生物質がアゾ系顔料の場合に大きな影響があり、感光体の静電特性、とりわけ感度向上や残留電位低減に対し大きく貢献されるものであることが知られている。電荷輸送物質の電荷発生層への浸み込みは、電荷輸送物質の分子量が低いほど起こりやすいため、電荷発生層に接して形成される電荷輸送層には低分子の電荷輸送物質を含有していた方が好ましい。
ここで用いられる溶剤としては、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジオキソラン、トルエン、ジクロロメタン、モノクロロベンゼン、ジクロロエタン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、アニソール、キシレン、メチルエチルケトン、アセトン、酢酸エチル、酢酸ブチル等が用いられる。これらは単独で使用しても2種以上混合して使用しても良い。
電荷輸送層(37)には必要に応じて、従来公知のレベリング剤や酸化防止剤、可塑剤等を添加することが可能である。併用できるレベリング剤としてはジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル等のシリコーンオイル類や側鎖にパーフルオロアルキル基を有するポリマーあるいはオリゴマーが使用され、その使用量は結着樹脂100重量部に対して0〜1重量部程度が適当である。併用できる酸化防止剤としては、フェノール系化合物類、ヒンダードフェノール系化合物類、ヒンダードアミン系化合物類、パラフェニレンジアミン類、ハイドロキノン類、有機硫黄化合物類、有機リン化合物類、ベンゾフェノン類、サルシレート類、ベンゾトリアゾール類、クエンチャー(金属錯塩系)等、従来公知の酸化防止剤を使用することが可能である。使用量は、結着樹脂100重量部に対して0〜5重量%程度が適当である。また、併用できる可塑剤としてはジブチルフタレート、ジオクチルフタレート等の一般的な樹脂の可塑剤として使用されているものがそのまま使用でき、その使用量は結着樹脂100重量部に対して0〜30重量部程度が適当である。
塗布は電荷発生層(35)と同様に浸漬塗工法やスプレ−コ−ト、ビ−ドコ−ト、リングコート法など公知の方法を用いて行なうことができるが、浸漬塗工法が最も好ましく用いられる。電荷輸送物質の含有量は、バインダー樹脂100重量部に対し、20〜300重量部、好ましくは40〜150重量部が適当である。また、電荷輸送層の膜厚は解像度や応答性の点から、25μm以下が好ましい。本発明においては、電荷輸送層の上に保護層を形成するため、電荷輸送層は20μm以下、好ましくは15μm以下とすることによって高画質化に対しさらに有効となる。下限値に関しては、使用するシステム(特に帯電電位等)により異なるが、少なくとも5μm以上が好ましい。
次に感光層が単層構成(33)の場合について述べる。
感光層は、前述の電荷発生物質、電荷輸送物質、バインダー樹脂等を適当な溶剤に溶解ないし分散し、これを導電性支持体上に塗工及び乾燥することによって形成される。電荷発生物質及び電荷輸送物質、さらにバインダー樹脂としては、前述の電荷発生層(35)及び電荷輸送層(37)で挙げた材料を使用することが可能である。バインダー樹脂100重量部に対する電荷発生物質の量は、5〜40重量部が好ましく、さらに好ましくは10〜30重量部であり、電荷輸送物質の量は0〜190重量部が好ましく、さらに好ましくは50〜150重量部である。
感光層は、電荷発生物質、バインダー樹脂を電荷輸送物質とともにテトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロエタン、シクロヘキサノン、トルエン、メチルエチルケトン、アセトン等の溶剤に溶解ないし分散し、これを浸漬塗工法やスプレーコート、ビードコート、リングコートなどで塗工して形成できる。また、必要により可塑剤やレベリング剤、酸化防止剤、滑剤等の各種添加剤を添加することもできる。感光層(33)の膜厚は5〜25μm程度が適当であり、より好ましくは10〜20μmである。
本発明においては、感光体の最表面に保護層が積層されてなる。保護層には、少なくともフィラー及び下記一般式(1)及び下記一般式(2)で表わされる構造単位で構成され、さらに下記一般式(1)で表わされる構成単位の組成比をk、下記一般式(2)で表わされる構成単位の組成比をjとしたときに、組成比の割合が0.1<k/(k+j)<0.7である、ポリスチレン換算重量平均分子量が7万以上の電荷輸送性ポリカーボネート樹脂が含有されてなる。
Figure 2005077568

(式中、R、Rは同一又は異なるアシル基、炭素数1〜6の置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアリール基を表わす。Ar、Ar、Arは置換もしくは無置換のアリレン基を表わす。)
Figure 2005077568

(式中、R、Rは炭素数1〜6の置換もしくは無置換のアルキル基、ハロゲン原子、炭素数1〜6の置換もしくは無置換のアルコキシ基、置換もしくは無置換のアリール基を表わす。)
この場合、一般式(1)で表わされる構成単位の組成比をk、一般式(2)で表わされる構成単位の組成比をjとしたときに、組成比の割合が0.1<k/(k+j)<0.7の関係を満たすことによって、感光体の耐摩耗性と感光体の静電特性の両立を実現できる。これよりも小さい場合には、機械的な耐久性が低下し、耐摩耗性が大幅に低減してしまい、これよりも大きい場合には著しい残留電位上昇及び感度劣化を引き起こす。
また、電荷輸送性ポリカーボネート樹脂のポリスチレン換算重量平均分子量が7万以上であることにより、機械的な耐久性が維持されるため、高い耐摩耗性を得る上で必要不可欠である。ポリスチレン換算重量平均分子量がこれよりも小さい場合には耐摩耗性の著しい低下を引き起こし、感光体の高耐久化は実現できなくなる。ポリスチレン換算重量平均分子量が10万以上では耐摩耗性にほとんど差が見られなくなることから、10万以上がより好ましい。
保護層に接し、かつ保護層よりも導電性支持体側に形成される電荷輸送層には、前述の通り電荷輸送物質が含有されるが、この電荷輸送物質は低分子化合物が含有されていた方が好ましい。それは、保護層には高分子の電荷輸送性ポリカーボネート樹脂が含有されるため、それに隣接する電荷輸送層中の電荷輸送物質は、低分子化合物の方が保護層内へ浸み込みやすく、それによって保護層への電荷の注入性が向上する場合がある。これは、残留電位の低減あるいは感度劣化の抑制に有効である。
また、この場合保護層に含まれる電荷輸送性ポリカーボネート樹脂の酸化電位(Eox)と、電荷輸送層に含まれる低分子電荷輸送物質の酸化電位(Eox)が、下式の関係を満たすことが望ましい。
Figure 2005077568
前述のとおり、保護層内へ電荷輸送層中の低分子電荷輸送物質が浸み込みやすいため、上式の関係を満たさないと電荷輸送層から保護層への電荷の注入性が大きく低下するとともに、浸み込んだ低分子電荷輸送物質が保護層中で電荷トラップとして働き、著しい残留電位上昇を引き起こす恐れがある。
このような点から、上記一般式(1)及び上記一般式(2)で表わされる構成単位を有する電荷輸送性ポリカーボネート樹脂を保護層に用いた本発明において、電荷輸送層の電荷輸送物質には上記一般式(8)で示されるスチルベン化合物を用いることが好ましい。
また、電荷輸送層から保護層への低分子電荷輸送物質の浸み込みを期待するのではなく、保護層に予め低分子電荷輸送物質を含有させることも可能であり、有用である。この場合、低分子電荷輸送物質の含有量は、保護層に含有される電荷輸送性ポリカーボネート樹脂に対して、100重量%以下が好ましく、50重量%以下がより好ましい。さらに好ましくは20重量%以下である。低分子電荷輸送物質が過剰に含有されると、画像ボケの影響が増加し、本発明による効果が低減する恐れがある。
保護層には、感光体の機械的な耐久性を向上させるために、フィラーが含有される。フィラーとしては、有機物あるいは無機物いずれも使用することが可能である。
有機物としては、各種樹脂微粒子が挙げられ、アクリル系、シリコーン系、フッ素系、ポリエチレン系、メラミン系等の樹脂微粒子が好適に用いられる。特に、これらの中でも架橋系の樹脂微粒子は、耐摩耗性を高める上で有効である。
無機物としては、特に金属酸化物粒子が好適に用いられる。例えば、シリカ、酸化錫、酸化亜鉛、酸化チタン、アルミナ、ジルコニア、酸化インジウム、酸化アンチモン、酸化ビスマス、酸化カルシウム、アンチモンをドープした酸化錫、錫をドープした酸化インジウム等の金属酸化物が挙げられる。金属酸化物は硬度が高いため、機械的な摩耗に対し抑制効果に非常に優れている。また、金属酸化物は、オゾンやNOxも含めた帯電ハザードに対して劣化しないことから、帯電ハザードによる感光体表面の劣化防止に対しても有効である。特に、近年トナーの流動性付与のためにシリカや酸化チタン等の金属酸化物粒子のトナーへの添加量が増加してきており、それは感光体の耐摩耗性に大きな影響を与えていたが、感光体の表面に同等の硬度を有する金属酸化物が含有されていることにより、その影響を大幅に軽減することが可能となる。これらの金属酸化物粒子の中でもα−アルミナは硬度が非常に高く、熱的にも安定であり、光透過性にも優れ、さらに画像ボケが発生しにくい点からも有効に用いられる。
これらのフィラーは、表面処理を施すことも可能であり、分散性の向上が期待できる。シランカップリング剤、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、ジルコアルミネート系カップリング剤やシロキサン処理等、従来公知の表面処理剤あるいは処理方法を用いて、表面処理を行なうことが可能であり有用である。
これらのフィラーの平均一次粒径としては、0.01〜0.9μmが好ましく、0.1〜0.6μmがより好ましい。平均一次粒径がこれより小さいと、凝集の影響が増加したり、光透過性が低下したり、耐摩耗性が低減したりする恐れがある。また、平均一次粒径がこれより大きい場合には、感光体表面の耐傷性が低下したり、解像度の低下を引き起こす恐れがある。
フィラーの含有量としては、電荷輸送性ポリカーボネート樹脂に対し、1〜15vol%が好ましく、2〜10vol%がより好ましい。含有量がこれよりも少ない場合には、耐摩耗性に与える効果が低減し、これよりも多い場合には凝集による光透過性の低下、解像度の低下、耐傷性の低下及び残留電位の増加を引き起こす恐れがある。
保護層には、フィラーの分散性を向上させたり、フィラーの添加に起因する残留電位を低減させるために、ポリカルボン酸化合物を含有させることが可能であり有用である。ポリカルボン酸化合物とは、炭化水素を主とした構造中にカルボキシル基が複数含まれていればすべて使用することが可能であり、一般に知られている有機脂肪酸や高酸価樹脂などを用いることが可能である。ポリカルボン酸化合物によるこれらの効果は、特にフィラーとして金属酸化物を用いたときに効果が高く、さらに塩基性の金属酸化物に対し特に有効である。これらのポリカルボン酸化合物の中でも、BYKケミー製のポリカルボン酸系湿潤分散剤である「BYK−P104」が高い効果を示し、好適に用いられる。
通常、有機ポリマー中に無機物である金属酸化物を分散させると凝集を引き起こし、うまく分散することが難しい。しかし、ポリカルボン酸化合物を含有させるとポリカルボン酸化合物のカルボン酸部位は金属酸化物表面に吸着し、一方の炭化水素部位はバインダー樹脂や有機溶剤と親和性を維持し、それにより金属酸化物表面への塗れ性を向上する。また、ポリカルボン酸化合物が金属酸化物表面に吸着されることによって立体障害が付与されることにより、金属酸化物粒子同士の相互作用が軽減され分散安定性が向上される。さらに、金属酸化物粒子は、表面に極性基を有しているため、感光体に含有させると残留電位の著しい上昇を引き起こすが、高酸価のポリカルボン酸化合物が金属酸化物粒子の極性基に吸着されることにより、残留電位の低減が可能となる。
ポリカルボン酸化合物の添加量は、フィラーに対して0.1wt%〜5wt%が好ましく、0.5wt%〜2wt%がより好ましい。ポリカルボン酸化合物の添加量がこれよりも少ない場合には、分散安定性や残留電位低減に対する効果が低減し、これよりも多い場合には画像ボケの影響が増大する恐れがある。
ポリカルボン酸化合物の添加は、保護層の塗工液に含有されていれば有効であるが、特にフィラーを分散する過程で添加することが好ましい。これにより、分散効率の大幅な向上が可能となり、分散安定性、凝集の抑制並びに残留電位低減の効果が充分に発揮される。
保護層には、画像ボケの抑制効果を高めるために、少なくとも一つの置換もしくは無置換のアルキルアミノ基を有する化合物が含有される。本発明にて保護層中に含有されるアルキルアミノ基を有する化合物の一般式としては以下のものが挙げられる。
Figure 2005077568
(式中、R,Rは、芳香環基置換もしくは無置換の炭素数1〜4のアルキル基を表わし、同一でも異なっていてもよい。また、R,Rは互いに結合し窒素原子を含む複素環基を形成してもよい。nは1〜4の整数を表わす。Arは置換もしくは無置換の芳香環基を表わす。)
Figure 2005077568
(式中、R,Rは、芳香環基置換もしくは無置換の炭素数1〜4のアルキル基を表わし、同一でも異なっていてもよい。また、R,Rは互いに結合し窒素原子を含む複素環基を形成してもよい。l、m、nは0〜3の整数を表わす。ただしl、m、nが同時に0となることはない。Ar、Ar、Arは置換若しくは無置換の芳香環基を表わし、同一でも異なっていてもよい。また、ArとAr、ArとAr、もしくはArとArはそれぞれ共同で窒素原子を含む複素環基を形成してもよい。)
Figure 2005077568
(式中、R,Rは、芳香環基置換もしくは無置換の炭素数1〜4のアルキル基を表わし、同一でも異なっていてもよい。また、R,Rは互いに結合し窒素原子を含む複素環基を形成してもよい。k、l、m、nは0〜3の整数を表わす。ただしk、l、m、nが同時に0となることはない。Ar、Ar、ArおよびArは置換もしくは無置換の芳香環基を表わし、それぞれ同一でも異なっていてもよい。また、ArとAr、ArとAr、もしくはArとArはそれぞれ共同で環を形成してもよい。)
Figure 2005077568
(式中、R,Rは、芳香環基置換もしくは無置換の炭素数1〜4のアルキル基を表わし、同一でも異なっていてもよい。また、R,Rは互いに結合し窒素原子を含む複素環基を形成してもよい。k、l、m、nは0〜3の整数を表わす。ただしk、l、m、nが同時に0となることはない。Ar、Ar、ArおよびArは置換もしくは無置換の芳香環基を表わし、それぞれ同一でも異なっていてもよい。また、ArとAr、ArとAr、もしくはArとArはそれぞれ共同で環を形成してもよい。)
Figure 2005077568
(式中、R,Rは、芳香環基置換もしくは無置換の炭素数1〜4のアルキル基を表わし、同一でも異なっていてもよい。また、R,Rは互いに結合し窒素原子を含む複素環基を形成してもよい。k、l、m、nは0〜3の整数を表わす。ただしk、l、m、nが同時に0となることはない。Ar、Ar、ArおよびArは置換もしくは無置換の芳香環基を表わし、それぞれ同一でも異なっていてもよい。また、ArとAr、ArとAr、もしくはArとArはそれぞれ共同で環を形成してもよい。Xはメチレン基、シクロヘキシリデン基、酸素原子、硫黄原子などを表わす。)
Figure 2005077568
(式中、R,Rは、芳香環基置換もしくは無置換の炭素数1〜4のアルキル基を表わし、同一でも異なっていてもよい。また、R,Rは互いに結合し窒素原子を含む複素環基を形成してもよい。l、mは0〜3の整数を表わす。ただしl、mが同時に0となることはない。Ar、Ar及びArは置換もしくは無置換の芳香環基を表わし、それぞれ同一でも異なっていてもよい。また、ArとAr、ArとArはそれぞれ共同で環を形成してもよい。nは1〜4の整数を表わす。)
Figure 2005077568
(式中、R、Rは芳香環基置換もしくは無置換の炭素数1〜4のアルキル基を表わし、同一でも異なっていてもよい。また、R、Rは互いに結合し窒素原子を含む複素環を形成してもよい。m、nは0〜3の整数を表わす。ただしmとnが同時に0となることはない。R、Rは水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜11のアルキル基、置換もしくは無置換の芳香環基を表わし、それぞれ同一でも異なっていてもよい。また、Ar、Arは置換もしくは無置換の芳香環基を表わし、それぞれ同一でも異なっていてもよい。ただし、Ar,Ar,RもしくはRのいずれか1つは芳香族複素環基である。)
Figure 2005077568
(式中、R、Rは芳香環基置換もしくは無置換の炭素数1〜4のアルキル基を表わし、同一でも異なっていてもよい。また、R、Rは互いに結合し窒素原子を含む複素環を形成してもよい。m、nは0〜3の整数を表わす。ただしmとnが同時に0となることはない。Rは水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜11のアルキル基、置換もしくは無置換の芳香環基を表わす。また、Ar、Ar、Ar、ArおよびArは置換もしくは無置換の芳香環基を表わし、同一でも異なっていてもよい。また、Ar、ArもしくはAr、Arは共同で窒素原子を含む複素環基を形成してもよい。)
Figure 2005077568
(式中、R、Rは芳香環基置換もしくは無置換の炭素数1〜4のアルキル基を表わし、同一でも異なっていてもよい。また、R、Rは互いに結合し窒素原子を含む複素環を形成してもよい。m、nは0〜3の整数を表わす。ただしmとnが同時に0となることはない。また、Ar、Ar、Ar、ArおよびArは置換もしくは無置換の芳香環基を表わし、同一でも異なっていてもよい。Ar、ArもしくはAr、Arは共同で窒素原子を含む複素環基を形成してもよい。)
Figure 2005077568
(式中、R、Rは芳香環基置換もしくは無置換の炭素数1〜4のアルキル基を表わし、同一でも異なっていてもよい。また、R、Rは互いに結合し窒素原子を含む複素環を形成してもよい。nは1〜3の整数を表わす。また、Ar、Ar、Ar、およびArは置換もしくは無置換の芳香環基を表わし、同一でも異なっていてもよい。Ar、ArもしくはAr、Arは共同で窒素原子を含む複素環基を形成してもよい。)
Figure 2005077568
〔式中、R,Rは、芳香環基置換もしくは無置換の炭素数1〜4のアルキル基を表わし、同一でも異なっていてもよい。また、R,Rは互いに結合し窒素原子を含む複素環基を形成してもよい。lは1〜3の整数を表わす。Ar,Arは置換若しくは無置換の芳香環基を表わし、同一でも異なっていてもよい。R,Rは水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜4のアルキル基、または置換もしくは無置換の芳香環基、あるいは
Figure 2005077568
(式中、R,Rは、芳香環基置換もしくは無置換の炭素数1〜4のアルキル基を表わし、同一でも異なっていてもよい。また、R,Rは互いに結合し窒素原子を含む複素環基を形成してもよい。m、nは0〜3の整数を表わす。R,Rは水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜4のアルキル基、または置換もしくは無置換の芳香環基を表わし、同一でも異なっていてもよい。)
を表わし、同一でも異なっていても良い。RとR、RとR、もしくはArとArは共同で環を形成してもよい。〕
Figure 2005077568
〔式中、R,Rは、芳香環基置換もしくは無置換の炭素数1〜4のアルキル基を表わし、同一でも異なっていてもよい。また、R,Rは互いに結合し窒素原子を含む複素環基を形成してもよい。nは1〜3の整数を表わす。Ar,Arは置換若しくは無置換の芳香環基を表わし、同一でも異なっていてもよい。R,Rは水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜4のアルキル基、または置換もしくは無置換の芳香環基、あるいは
Figure 2005077568
(式中、R,Rは、芳香環基置換もしくは無置換の炭素数1〜4のアルキル基を表わし、同一でも異なっていてもよい。また、R,Rは互いに結合し窒素原子を含む複素環基を形成してもよい。m、nは0〜3の整数を表わす。R,Rは水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜4のアルキル基、または置換もしくは無置換の芳香環基を表わし、同一でも異なっていてもよい。)
を表わし、同一でも異なっていても良い。ただし、R,Rは同時に水素原子となることはない。RとR、RとR、もしくはArとArは共同で環を形成してもよい。〕
Figure 2005077568
(式中、R,Rは、芳香環基置換もしくは無置換の炭素数1〜4のアルキル基を表わし、同一でも異なっていてもよい。また、R,Rは互いに結合し窒素原子を含む複素環基を形成してもよい。R,Rは置換もしくは無置換の炭素数1〜4のアルキル基、または置換もしくは無置換の芳香環基を表わし、同一でも異なっていても良い。R、R,及びRは水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜4のアルキル基、または置換もしくは無置換の芳香環基を表わす。Ar,Arは置換若しくは無置換の芳香環基を表わし、同一でも異なっていてもよい。R,R、もしくはAr,Rは共同で窒素原子を含む複素環基を形成してもよい。またArとRは共同で環を形成してもよい。lは1〜3の、mは0〜3の、nは0または1の整数を表わす。)
Figure 2005077568
(式中、R,Rは、芳香環基置換もしくは無置換の炭素数1〜4のアルキル基を表わし、同一でも異なっていてもよい。また、R,Rは互いに結合し窒素原子を含む複素環基を形成してもよい。R,Rは置換もしくは無置換の炭素数1〜4のアルキル基、または置換もしくは無置換の芳香環基を表わし、同一でも異なっていても良い。R、R,及びRは水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜4のアルキル基、または置換もしくは無置換の芳香環基を表わす。Ar,Arは置換若しくは無置換の芳香環基を表わし、同一でも異なっていてもよい。R,R、もしくはAr,Rは共同で窒素原子を含む複素環基を形成してもよい。またArとRは共同で環を形成してもよい。lは1〜3の、mは0〜3の、nは0または1の整数を表わす。)
Figure 2005077568
(式中、R,Rは、芳香環基置換もしくは無置換の炭素数1〜4のアルキル基を表わし、同一でも異なっていてもよい。また、R,Rは互いに結合し窒素原子を含む複素環基を形成してもよい。l,mは0〜3の整数を表わす。ただしlとmが同時に0となることはない。Rは置換もしくは無置換の炭素数1〜4のアルキル基、または置換もしくは無置換の芳香環基を表わす。Rは水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜4のアルキル基、または置換もしくは無置換の芳香環基を表わす。Ar,Arは置換若しくは無置換の芳香環基を表わす。ArとR、ArとR、もしくはAr同士は、共同で環を形成してもよい。nは0または1の整数を表わす。)
Figure 2005077568
(式中、R,Rは、芳香環基置換もしくは無置換の炭素数1〜4のアルキル基を表わし、同一でも異なっていてもよい。また、R,Rは互いに結合し窒素原子を含む複素環基を形成してもよい。l,mは0〜3の整数を表わす。ただしlとmが同時に0となることはない。Rは置換もしくは無置換の炭素数1〜4のアルキル基、または置換もしくは無置換の芳香環基を表わす。Rは水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜4のアルキル基、または置換もしくは無置換の芳香環基を表わす。Ar,Arは置換若しくは無置換の芳香環基を表わす。ArとR、ArとR、もしくはAr同士は、共同で環を形成してもよい。nは0または1の整数を表わす。)
Figure 2005077568

(式中、R,Rは、芳香環基置換もしくは無置換の炭素数1〜4のアルキル基を表わし、同一でも異なっていてもよい。また、R,Rは互いに結合し窒素原子を含む複素環基を形成してもよい。k,l,mは0〜3の整数を表わす。ただしk,l,mが同時に0となることはない。Rは置換もしくは無置換の炭素数1〜4のアルキル基、または置換もしくは無置換の芳香環基を表わす。Rは水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜4のアルキル基、または置換もしくは無置換の芳香環基を表わす。Ar,Arは置換若しくは無置換の芳香環基を表わす。ArとR、ArとR、もしくはAr同士は、共同で環を形成してもよい。nは0または1の整数を表わす。)
Figure 2005077568

(式中、R,Rは、芳香環基置換もしくは無置換の炭素数1〜4のアルキル基を表わし、同一でも異なっていてもよい。また、R,Rは互いに結合し窒素原子を含む複素環基を形成してもよい。k,l,mは0〜3の整数を表わす。ただしk,l,mが同時に0となることはない。Rは置換もしくは無置換の炭素数1〜4のアルキル基、または置換もしくは無置換の芳香環基を表わす。Rは水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜4のアルキル基、または置換もしくは無置換の芳香環基を表わす。Ar,Arは置換若しくは無置換の芳香環基を表わす。ArとR、ArとR、もしくはAr同士は、共同で環を形成してもよい。nは0または1の整数を表わす。)
Figure 2005077568
(式中、R,Rは、芳香環基置換もしくは無置換の炭素数1〜4のアルキル基を表わし、同一でも異なっていてもよい。また、R,Rは互いに結合し窒素原子を含む複素環基を形成してもよい。R,Rは置換もしくは無置換の炭素数1〜4のアルキル基、または置換もしくは無置換の芳香環基を表わし、同一でも異なっていても良い。Rは水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜4のアルキル基、または置換もしくは無置換の芳香環基を表わす。Ar、Arは置換若しくは無置換の芳香環基を表わす。R,R、もしくはAr,Rは共同で窒素原子を含む複素環基を形成してもよい。k,l,mは0〜3の整数を表わす。nは1または2の整数を表わす。ただし、k,l,mが同時に0の場合は、R,R,は炭素数1〜4のアルキル基を表わし、同一でも異なっていてもよく、また、R,Rは互いに結合し窒素原子を含む複素環基を形成してもよい。)
Figure 2005077568
(式中、R,Rは、芳香環基置換もしくは無置換の炭素数1〜4のアルキル基を表わし、同一でも異なっていてもよい。また、R,Rは互いに結合し窒素原子を含む複素環基を形成してもよい。R,Rは置換もしくは無置換の炭素数1〜4のアルキル基、または置換もしくは無置換の芳香環基を表わし、同一でも異なっていても良い。Rは水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜4のアルキル基、または置換もしくは無置換の芳香環基を表わす。Ar、Arは置換若しくは無置換の芳香環基を表わす。R,R、もしくはAr,Rは共同で窒素原子を含む複素環基を形成してもよい。mは0〜4の、nは1または2の整数を表わす。ただし、mが0の場合は、R,R,は炭素数1〜4のアルキル基を表わし、同一でも異なっていてもよく、また、R,Rは互いに結合し窒素原子を含む複素環基を形成してもよい。)
Figure 2005077568
(式中、R,Rは、芳香環基置換もしくは無置換の炭素数1〜4のアルキル基を表わし、同一でも異なっていてもよい。また、R,Rは互いに結合し窒素原子を含む複素環基を形成してもよい。Arは置換若しくは無置換の芳香環基を表わす。R,Rは水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜4のアルキル基、または置換もしくは無置換の芳香環基を表わす。l、m、nは0〜3の整数を表わし、同時に0となることはない。)
Figure 2005077568
(式中、R,Rは、芳香環基置換もしくは無置換の炭素数1〜4のアルキル基を表わし、同一でも異なっていてもよい。また、R,Rは互いに結合し窒素原子を含む複素環基を形成してもよい。Ar、Ar、Arは置換若しくは無置換の芳香環基を表わす。Rは水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜4のアルキル基、または置換もしくは無置換の芳香環基を表わす。l、mは0〜3の整数を表わし、同時に0となることはない。nは1〜3の整数を表わす。)
Figure 2005077568
(式中、R,Rは、芳香族炭化水素基置換もしくは無置換のアルキル基を表わし、同一でも異なっていてもよい。また、R,Rは互いに結合し窒素原子を含む複素環基を形成してもよい。Ar、Arは置換若しくは無置換の芳香環基を表わす。l,mはそれぞれ0〜3の整数を表わす。ただし、l,mが同時に0となることはない。nは1または2の整数を表わす。)
Figure 2005077568
(式中、R,Rは、芳香族炭化水素基置換もしくは無置換のアルキル基を表わし、同一でも異なっていてもよい。また、R,Rは互いに結合し窒素原子を含む複素環基を形成してもよい。Ar、Arは置換若しくは無置換の芳香環基を表わす。l,mはそれぞれ0〜3の整数を表わす。ただし、l,mが同時に0となることはない。nは1または2の整数を表わす。)
Figure 2005077568
[式中、R、Rは、芳香族炭化水素基置換もしくは置換もしくは無置換のアルキル基、芳香族炭化水素基を表わし、同一でも異なっていてもよい。但し、R、Rのいずれか1つは置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基である。また、R、Rは互いに結合し、窒素原子を含む置換もしくは無置換の複素環基を形成してもよい。Arは置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表わす。]
これらの添加量としては、電荷輸送性ポリカーボネート樹脂100重量部に対し、0.01〜150重量部、好ましくは1〜50重量部が適当である。
前記一般式の説明にある、アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、及びウンデカニル基などを挙げることができる。また、芳香族炭化水素基としてはベンゼン、ビフェニル、ナフタレン、アントラセン、フルオレン及びピレンなどの芳香族環、並びにピリジン、キノリン、チオフェン、フラン、オキサゾール、オキサジアゾール、カルバゾールなど芳香族複素環の基が挙げられる。また、これらの置換基としては、上記アルキル基の具体例で挙げたもの、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などのアルコキシ基、またはフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子のハロゲン原子、前記芳香族炭化水素基、及びピロリジン、ピペリジン、ピペラジンなどの複素環の基などが挙げられる。更に、R,Rが互いに結合し窒素原子を含む複素環基を形成する場合、その複素環基としてはピロリジノ基、ピペリジノ基、ピペラジノ基などに芳香族炭化水素基が縮合した縮合複素環基を挙げることができる。
これらアルキルアミノ基を有する化合物や電荷輸送物質の酸化電位(Eox)、すなわち第一酸化半波電位の測定方法について述べる。測定する物質を所定量のアセトニトリルと過塩素酸テトラブチルアンモニウム、過塩素酸テトラエチルアンモニウム等の無関係塩(支持電解質)を加え溶解し、被検液とする。この被検液を、ポーラログラフ、あるいはサイクリックボルタムメトリー等の電気化学的分析手段により、目的とする物質の酸化電位を測定することができる。かかる電気化学的分析については、A. J. Bard, L. R. Faulkner著「Electrochemical Methods」Wiley社1980年刊等の成書に詳しい。ここでは、作用電極に滴下水銀電極、対極に白金や金などの貴金属、参照電極に飽和甘コウ電極(SCE)を用い、ポテンショスタットを用いた電位走査法で測定することができる。
これらのアルキルアミノ基を有する化合物が保護層に含有されるときは、保護層に含まれる前記電荷輸送性ポリカーボネート樹脂と下記の関係を満たすことが好ましい。
Figure 2005077568
保護層に含有される電荷輸送性ポリカーボネート樹脂の酸化電位(Eox)とアルキルアミノ基を有する化合物の酸化電位(Eox)が、上式で示される関係を満たさない場合には、アルキルアミノ基を有する化合物が電荷とラップとして働き、著しい残留電位上昇や感度劣化を引き起こす恐れがある。
以下にアルキルアミノ基を有する化合物の具体例とその酸化電位(Eox)を表に挙げる。但し、本発明は、これらの化合物に限定されるものではない。
Figure 2005077568
Figure 2005077568
Figure 2005077568
Figure 2005077568
用いられる溶剤としては、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トルエン、ジクロロメタン、モノクロロベンゼン、ジクロロエタン、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、アセトンなど、電荷輸送層(37)で使用される溶剤を使用することができる。但し、分散時には粘度が高い溶剤が好ましいが、塗工時には揮発性が高い溶剤が好ましい。これらの条件を満たす溶剤がない場合には、各々の物性を有する溶剤を2種以上混合させて使用することが可能であり、フィラーの分散性や残留電位に対して大きな効果を有する場合がある。
保護層の形成法としては、浸漬塗工法、スプレーコート、ビートコート、ノズルコート、スピナーコート、リングコート等の従来方法を用いることができるが、特に塗膜の均一性の面からスプレーコートがより好ましい。
本発明の感光体においては、導電性支持体(31)と感光層との間に下引き層を設けることができる。下引き層は一般には樹脂を主成分とするが、これらの樹脂はその上に感光層を溶剤で塗布することを考えると、一般の有機溶剤に対して耐溶剤性の高い樹脂であることが望ましい。このような樹脂としては、ポリビニルアルコール、カゼイン、ポリアクリル酸ナトリウム等の水溶性樹脂、共重合ナイロン、メトキシメチル化ナイロン等のアルコール可溶性樹脂、ポリウレタン、メラミン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド−メラミン樹脂、エポキシ樹脂等、三次元網目構造を形成する硬化型樹脂等が挙げられる。また、下引き層にはモアレ防止、残留電位の低減等のために酸化チタン、シリカ、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化スズ、酸化インジウム等で例示できる金属酸化物の微粉末顔料を加えてもよい。
これらの下引き層は、前述の感光層の如く適当な溶媒及び塗工法を用いて形成することができる。更に本発明の下引き層として、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、クロムカップリング剤等を使用することもできる。この他、本発明の下引き層には、Alを陽極酸化にて設けたものや、ポリパラキシリレン(パリレン)等の有機物やSiO、SnO、TiO、ITO、CeO等の無機物を真空薄膜作成法にて設けたものも良好に使用できる。このほかにも公知のものを用いることができる。下引き層の膜厚は0〜5μmが適当である。
本発明の感光体においては、感光層と保護層との間に中間層を設けることも可能である。中間層には、一般にバインダー樹脂を主成分として用いる。これら樹脂としては、ポリアミド、アルコール可溶性ナイロン、水溶性ポリビニルブチラール、ポリビニルブチラール、ポリビニルアルコールなどが挙げられる。中間層の形成法としては、前述のごとく一般に用いられる塗布法が採用される。なお、中間層の厚さは0.05〜2μm程度が適当である。
本発明においては、耐環境性の改善のため、とりわけ、感度低下、残留電位の上昇を防止する目的で、電荷発生層、電荷輸送層、下引き層、保護層、中間層等の各層に酸化防止剤、可塑剤、滑剤、紫外線吸収剤およびレベリング剤を添加することができる。これらの化合物の代表的な材料を以下に記す。
各層に添加できる酸化防止剤として、例えば下記のものが挙げられるがこれらに限定されるものではない。
(a)フェノール系化合物
2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ブチル化ヒドロキシアニソール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、n−オクタデシル−3−(4’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス−(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、1,1,3−トリス−(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス−[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、ビス[3,3’−ビス(4’−ヒドロキシ−3’−t−ブチルフェニル)ブチリックアッシド]クリコールエステル、トコフェロール類など。
(b)パラフェニレンジアミン類
N−フェニル−N’−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジ−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジメチル−N,N’−ジ−t−ブチル−p−フェニレンジアミンなど。
(c)ハイドロキノン類
2,5−ジ−t−オクチルハイドロキノン、2,6−ジドデシルハイドロキノン、2−ドデシルハイドロキノン、2−ドデシル−5−クロロハイドロキノン、2−t−オクチル−5−メチルハイドロキノン、2−(2−オクタデセニル)−5−メチルハイドロキノンなど。
(d)有機硫黄化合物類
ジラウリル−3,3’−チオジプロピオネート、ジステアリル−3,3’−チオジプロピオネート、ジテトラデシル−3,3’−チオジプロピオネートなど。
(e)有機燐化合物類
トリフェニルホスフィン、トリ(ノニルフェニル)ホスフィン、トリ(ジノニルフェニル)ホスフィン、トリクレジルホスフィン、トリ(2,4−ジブチルフェノキシ)ホスフィンなど。
各層に添加できる可塑剤として、例えば下記のものが挙げられるがこれらに限定されるものではない。
(a)リン酸エステル系可塑剤
リン酸トリフェニル、リン酸トリクレジル、リン酸トリオクチル、リン酸オクチルジフェニル、リン酸トリクロルエチル、リン酸クレジルジフェニル、リン酸トリブチル、リン酸トリ−2−エチルヘキシル、リン酸トリフェニルなど。
(b)フタル酸エステル系可塑剤
フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジイソブチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジヘプチル、フタル酸ジ−2−エチルヘキシル、フタル酸ジイソオクチル、フタル酸ジ−n−オクチル、フタル酸ジノニル、フタル酸ジイソノニル、フタル酸ジイソデシル、フタル酸ジウンデシル、フタル酸ジトリデシル、フタル酸ジシクロヘキシル、フタル酸ブチルベンジル、フタル酸ブチルラウリル、フタル酸メチルオレイル、フタル酸オクチルデシル、フマル酸ジブチル、フマル酸ジオクチルなど。
(c)芳香族カルボン酸エステル系可塑剤
トリメリット酸トリオクチル、トリメリット酸トリ−n−オクチル、オキシ安息香酸オクチルなど。
(d)脂肪族二塩基酸エステル系可塑剤
アジピン酸ジブチル、アジピン酸ジ−n−ヘキシル、アジピン酸ジ−2−エチルヘキシル、アジピン酸ジ−n−オクチル、アジピン酸−n−オクチル−n−デシル、アジピン酸ジイソデシル、アジピン酸ジカプリル、アゼライン酸ジ−2−エチルヘキシル、セバシン酸ジメチル、セバシン酸ジエチル、セバシン酸ジブチル、セバシン酸ジ−n−オクチル、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル、セバシン酸ジ−2−エトキシエチル、コハク酸ジオクチル、コハク酸ジイソデシル、テトラヒドロフタル酸ジオクチル、テトラヒドロフタル酸ジ−n−オクチルなど。
(e)脂肪酸エステル誘導体
オレイン酸ブチル、グリセリンモノオレイン酸エステル、アセチルリシノール酸メチル、ペンタエリスリトールエステル、ジペンタエリスリトールヘキサエステル、トリアセチン、トリブチリンなど。
(f)オキシ酸エステル系可塑剤
アセチルリシノール酸メチル、アセチルリシノール酸ブチル、ブチルフタリルブチルグリコレート、アセチルクエン酸トリブチルなど。
(g)エポキシ可塑剤
エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油、エポキシステアリン酸ブチル、エポキシステアリン酸デシル、エポキシステアリン酸オクチル、エポキシステアリン酸ベンジル、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジオクチル、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジデシルなど。
(h)二価アルコールエステル系可塑剤
ジエチレングリコールジベンゾエート、トリエチレングリコールジ−2−エチルブチラートなど。
(i)含塩素可塑剤
塩素化パラフィン、塩素化ジフェニル、塩素化脂肪酸メチル、メトキシ塩素化脂肪酸メチルなど。
(j)ポリエステル系可塑剤
ポリプロピレンアジペート、ポリプロピレンセバケート、ポリエステル、アセチル化ポリエステルなど。
(k)スルホン酸誘導体
p−トルエンスルホンアミド、o−トルエンスルホンアミド、p−トルエンスルホンエチルアミド、o−トルエンスルホンエチルアミド、トルエンスルホン−N−エチルアミド、p−トルエンスルホン−N−シクロヘキシルアミドなど。
(l)クエン酸誘導体
クエン酸トリエチル、アセチルクエン酸トリエチル、クエン酸トリブチル、アセチルクエン酸トリブチル、アセチルクエン酸トリ−2−エチルヘキシル、アセチルクエン酸−n−オクチルデシルなど。
(m)その他
ターフェニル、部分水添ターフェニル、ショウノウ、2−ニトロジフェニル、ジノニルナフタリン、アビエチン酸メチルなど。
各層に添加できる滑剤としては、例えば下記のものが挙げられるがこれらに限定されるものではない。
(a)炭化水素系化合物
流動パラフィン、パラフィンワックス、マイクロワックス、低重合ポリエチレンなど。
(b)脂肪酸系化合物
ラウリン酸、ミリスチン酸、パルチミン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸など。
(c)脂肪酸アミド系化合物
ステアリルアミド、パルミチルアミド、オレインアミド、メチレンビスステアロアミド、エチレンビスステアロアミドなど。
(d)エステル系化合物
脂肪酸の低級アルコールエステル、脂肪酸の多価アルコールエステル、脂肪酸ポリグリコールエステルなど。
(e)アルコール系化合物
セチルアルコール、ステアリルアルコール、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリグリセロールなど。
(f)金属石けん
ステアリン酸鉛、ステアリン酸カドミウム、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウムなど。
(g)天然ワックス
カルナバロウ、カンデリラロウ、蜜ロウ、鯨ロウ、イボタロウ、モンタンロウなど。
(h)その他
シリコーン化合物、フッ素化合物など。
各層に添加できる紫外線吸収剤として、例えば下記のものが挙げられるがこれらに限定されるものではない。
(a)ベンゾフェノン系
2−ヒドロキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,4−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ4−メトキシベンゾフェノンなど。
(b)サルシレート系
フェニルサルシレート、2,4−ジ−t−ブチルフェニル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエートなど。
(c)ベンゾトリアゾール系
(2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、(2’−ヒドロキシ5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、(2’−ヒドロキシ5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、(2’−ヒドロキシ3’−ターシャリブチル−5’−メチルフェニル)5−クロロベンゾトリアゾール
(d)シアノアクリレート系
エチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、メチル2−カルボメトキシ3(パラメトキシ)アクリレートなど。
(e)クエンチャー(金属錯塩系)
ニッケル(2,2’チオビス(4−t−オクチル)フェノレート)ノルマルブチルアミン、ニッケルジブチルジチオカルバメート、ニッケルジブチルジチオカルバメート、コバルトジシクロヘキシルジチオホスフェートなど。
(f)HALS(ヒンダードアミン)
ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、1−[2−〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕エチル]−4−〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕−2,2,6,6−テトラメチルピリジン、8−ベンジル−7,7,9,9−テトラメチル−3−オクチル−1,3,8−トリアザスピロ〔4,5〕ウンデカン−2,4−ジオン、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンなど。
次に図面を用いて本発明の電子写真方法ならびに電子写真装置を詳しく説明する。
図4は、本発明の電子写真プロセス及び電子写真装置を説明するための概略図であり、下記のような例も本発明の範疇に属するものである。
図4において、感光体(1)は図1〜図3で示したように、最表面の保護層には少なくとも上記一般式(1)及び上記一般式(2)で表わされる構成単位を有し、かつポリスチレン換算重量平均分子量が7万以上である電荷輸送性ポリカーボネート樹脂と、フィラーとを有効成分として含有されてなる。感光体(1)はドラム状の形状を示しているが、シート状、エンドレスベルト状のものであっても良い。帯電チャージャー(3)、転写前チャージャー(7)、転写チャージャー(10)、分離チャージャー(11)、クリーニング前チャージャー(13)には、コロトロン、スコロトロン、固体帯電器(ソリッド・ステート・チャージャー)、帯電ローラ等が用いられ、公知の手段が使用可能である。
帯電部材は、コロナ帯電等の非接触帯電方式やローラーあるいはブラシを用いた帯電部材による接触帯電方式が一般的であり、本発明においてはいずれも有効に使用することが可能である。特に、帯電ローラーは、コロトロンやスコロトロン等に比べてオゾンの発生量を大幅に低減することが可能であり、感光体の繰り返し使用時における安定性や画質劣化防止に有効である。また、帯電ローラーを感光体に対し近接配置させた構成でも可能であり、画像欠陥の防止に有効である。感光体の帯電時には、帯電ローラーに交流成分を重畳させることも可能であり、帯電の安定性を維持する上で好ましい。
次に、均一に帯電された感光体上に静電潜像を形成するために、画像露光部(5)が用いられる。画像露光部(5)、除電ランプ(2)等の光源には、蛍光灯、タングステンランプ、ハロゲンランプ、水銀灯、ナトリウム灯、発光ダイオード(LED)、半導体レーザー(LD)、エレクトロルミネッセンス(EL)などの発光物全般を用いることができる。そして、所望の波長域の光のみを照射するために、シャープカットフィルター、バンドパスフィルター、近赤外カットフィルター、ダイクロイックフィルター、干渉フィルター、色温度変換フィルターなどの各種フィルターを用いることもできる。光源等は、図4に示される工程の他に光照射を併用した転写工程、除電工程、クリーニング工程、あるいは前露光などの工程を設けることにより、感光体に光が照射される。
次に、感光体上に形成された静電潜像を可視化するために現像ユニットが用いられる。現像方式としては、乾式トナーを用いた一成分現像法、二成分現像法、湿式トナーを用いた湿式現像法等がある。感光体に正(負)帯電を施し、画像露光を行なうと、感光体表面上には正(負)の静電潜像が形成される。これを負(正)極性のトナー(検電微粒子)で現像すれば、ポジ画像が得られるし、また正(負)極性のトナーで現像すれば、ネガ画像が得られる。
フルカラー用電子写真装置における現像ユニットは、少なくともイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色に対応したユニットを有しており、1つの感光体に4色の現像ユニットが近接された方式や、1つの現像ユニットに4色のトナーが分別されて充填され、ユニット自体が4段階に回転することによって4色の現像を順次行なうリボルバー方式や、4色のトナーが充填された各々4つのユニットに対し4つの感光体が配置されたタンデム方式等が挙げられる。
転写手段には、一般に前述の帯電器を使用することができるが、転写チャージャーと分離チャージャーを併用したものが効果的である。また、このような転写手段を用いて、感光体からトナー像を紙に直接転写されるが、本発明においては感光体上のトナー像を一度中間転写体に転写し、その後中間転写体から紙に転写する中間転写方式を用いることも可能であり、高画質化においてより好ましい。
さて、現像ユニット(6)により感光体(1)上に現像されたトナーは、転写紙(9)に転写されるが、全部が転写されるわけではなく、感光体(1)上に残存するトナーも生ずる。このようなトナーはクリーニングによって除去される。クリーニング方法としては、従来公知の方法、例えばファーブラシ(14)やクリーニングブレード(15)、あるいはそれらを併用して用いられる。また、クリーニングをより効率的に行なうためにクリーニング前チャージャーを用いてもよい。その他クリーニング手段としては、ウェブ方式、マグネットブラシ方式等があるが、それぞれ単独でまた複数の方式を併用してもよい。
次に、必要に応じて感光体上の潜像を取り除く目的で除電手段が用いられる。除電手段としては除電ランプ、除電チャージャーが用いられ、それぞれ上記露光光源、帯電手段を利用できる。その他、感光体に近接していない原稿読み取り、給紙、定着、排紙等のプロセスは従来公知のものが使用できる。
また、感光体表面に滑剤を塗布する工程を加えてもよく、高画質化に対し有効である。滑剤を感光体表面に付着させることにより、表面エネルギーが低減され、異物付着防止やクリーニング性あるいは転写性の向上が実現され、高画質化並びに耐摩耗性の向上に対して有効である。滑剤としては、ステアリン酸亜鉛等の金属石鹸類やフッ素含有樹脂微粒子など、滑り性を付与するものであれば使用することができる。感光体表面に滑剤を塗布する方法としては、滑剤を直接当接させる方法と、滑剤を予め現像剤と混合させておき、現像によって付着させる方法が知られている。本発明においてはいずれの方法を用いることも可能であり有効である。
以上に示された電子写真プロセスは、本発明における実施形態を例示するものであって、もちろん他の実施形態も可能である。
以上に示すような画像形成手段は、複写装置、ファクシミリ、プリンター内に固定して組み込まれていてもよいが、プロセスカートリッジの形でそれら装置内に組み込まれてもよい。プロセスカートリッジとは、感光体を内蔵し、他に必要に応じて帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段、クリーニング手段、除電手段を含んだ1つの装置(部品)である。プロセスカートリッジの形状等は多く挙げられるが、一般的な例として、図5に示すものが挙げられる。
画像形成装置用プロセスカートリッジとは、感光体(101)を内蔵し、他に帯電手段(102)、現像手段(104)、転写手段(106)、クリーニング手段(107)、除電手段(図示せず)の少なくとも一つを具備し、画像形成装置本体に着脱可能とした装置(部品)である。
図7に例示される装置による画像形成プロセスについて示すと、感光体(101)は、矢印方向に回転しながら、帯電手段(102)による帯電、露光手段(103)による露光により、その表面に露光像に対応する静電潜像が形成され、この静電潜像は、現像手段(104)でトナー現像され、該トナー現像は転写手段(106)により、転写体(105)に転写され、プリントアウトされる。次いで、像転写後の感光体表面は、クリーニング手段(107)によりクリーニングされ、さらに除電手段(図示せず)により除電されて、再び以上の操作を繰り返すものである。
本発明は、高分子電荷輸送層及び架橋表面層を有した感光体と帯電、現像、転写、クリーニング、除電手段の少なくとも一つを一体化した画像形成装置用プロセスカートリッジを提供するものである。
以上の説明から明らかなように、本発明の電子写真感光体は電子写真複写機に利用するのみならず、レーザービームプリンター、CRTプリンター、LEDプリンター、液晶プリンター及びレーザー製版等の電子写真応用分野にも広く用いることができるものである。
以下、実施例により本発明を説明する。なお、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
アルミニウムシリンダー上に下記組成の下引き層塗工液、電荷発生層塗工液、および電荷輸送層塗工液を、浸漬塗工によって順次塗布、乾燥し、3.5μmの下引き層、0.2μmの電荷発生層、22μmの電荷輸送層を形成した。さらに、その上に下記組成の保護層塗工液を、スプレー塗工によって塗布、乾燥を行い、5μmの保護層を形成して、電子写真感光体1を作製した。
◎下引き層塗工液
二酸化チタン粉末 400部
メラミン樹脂 65部
アルキッド樹脂 120部
2−ブタノン 400部
◎電荷発生層塗工液
下記構造のフルオレノン系ビスアゾ顔料 12部
Figure 2005077568
ポリビニルブチラール 5部
2−ブタノン 200部
シクロヘキサノン 400部
◎電荷輸送層塗工液
ポリカーボネート樹脂(Zポリカ、帝人化成製) 10部
下記構造式の低分子電荷輸送物質 9部
(酸化電位:0.76(Vvs.SCE))
Figure 2005077568
テトラヒドロフラン 100部
◎保護層塗工液
下記構造式で表わされる電荷輸送性ポリカーボネート樹脂 20部
(重量平均分子量:175000、酸化電位0.78(Vvs.SCE))
Figure 2005077568

α−アルミナ 5部
(スミコランダムAA−03、平均一次粒径:0.3μm、住友化学工業製)
ポリカルボン酸化合物 0.15部
(BYK−P104、固形分50%、BYKケミー製)
テトラヒドロフラン 500部
シクロヘキサノン 150部
(実施例2)
実施例1において、保護層に含有される電荷輸送性ポリカーボネート樹脂を、下記構造式で表わされる電荷輸送性ポリカーボネート樹脂(重量平均分子量:137500、酸化電位0.78(Vvs.SCE))に変更した以外は、すべて実施例1と同様にして電子写真感光体2を作製した。
Figure 2005077568
(実施例3)
実施例1において、保護層に含有される電荷輸送性ポリカーボネート樹脂を、下記構造式で表わされる電荷輸送性ポリカーボネート樹脂(重量平均分子量126000、酸化電位0.78(Vvs.SCE))に変更した以外は、すべて実施例1と同様にして電子写真感光体3を作製した。
Figure 2005077568
(実施例4)
実施例1において、保護層に含有される電荷輸送性ポリカーボネート樹脂を、下記構造式で表わされる電荷輸送性ポリカーボネート樹脂(重量平均分子量:193200、酸化電位0.78(Vvs.SCE))に変更した以外は、すべて実施例1と同様にして電子写真感光体4を作製した。
Figure 2005077568
(実施例5)
実施例1において、保護層に含有される電荷輸送性ポリカーボネート樹脂の代わりに、下記構造式で表わされる電荷輸送性ポリカーボネート樹脂を含有し、さらに下記低分子電荷輸送物質を下記の通り添加した以外は、すべて実施例1と同様にして電子写真感光体5を作製した。
下記構造式で表わされる電荷輸送性ポリカーボネート樹脂 15部
(重量平均分子量:140500、酸化電位0.78(Vvs.SCE))
Figure 2005077568

下記構造式で表わされる低分子電荷輸送物質 5部
(酸化電位:0.76(Vvs.SCE))
Figure 2005077568
(実施例6)
実施例1において、保護層に含有される金属酸化物粒子及びポリカルボン酸化合物の添加量を下記の通りに変更した以外は、すべて実施例1と同様にして電子写真感光体6を作製した。
α−アルミナ 2部
(スミコランダムAA−03、平均一次粒径:0.3μm、住友化学工業製)
ポリカルボン酸化合物 0.05部
(BYK−P104、固形分50%、BYKケミー製)
(実施例7)
実施例1において、保護層に含有される金属酸化物粒子及びポリカルボン酸化合物の添加量を下記の通りに変更した以外は、すべて実施例1と同様にして電子写真感光体7を作製した。
α−アルミナ 8部
(スミコランダムAA−03、平均一次粒径:0.3μm、住友化学工業製)
ポリカルボン酸化合物 0.2部
(BYK−P104、固形分50%、BYKケミー製)
(実施例8)
実施例1において、保護層に含有される金属酸化物粒子を下記の通りに変更した以外は、すべて実施例1と同様にして電子写真感光体8を作製した。
α−アルミナ 5部
(スミコランダムAA−05、平均一次粒径:0.5μm、住友化学工業製)
(実施例9)
実施例1において、保護層に含有される金属酸化物粒子を下記の通りに変更した以外は、すべて実施例1と同様にして電子写真感光体9を作製した。
シランカップリング処理を施したα−アルミナ 4部
(スミコランダムAA−03、平均一次粒径:0.3μm、住友化学工業製)
(実施例10)
実施例1において、金属酸化物粒子の代わりに下記の微粒子を添加し、ポリカルボン酸化合物を無添加とした以外は、すべて実施例1と同様にして電子写真感光体10を作製した。
シリコーン微粒子 9部
(トスパール105、平均一次粒径0.5μm、東芝シリコーン製)
ポリカルボン酸化合物 0部
(BYK−P104、固形分50%、BYKケミー製)
(実施例11)
実施例1において、アルキルアミノ基を有する化合物を添加した以外は、すべて実施例1と同様にして、電子写真感光体11を作製した。
電荷輸送性ポリカーボネート樹脂 19部
アルキルアミノ基を有する化合物No.8 1部
(実施例12)
実施例2において、アルキルアミノ基を有する化合物を添加した以外は、すべて実施例2と同様にして、電子写真感光体12を作製した。
電荷輸送性ポリカーボネート樹脂 18部
アルキルアミノ基を有する化合物No.32 2部
(実施例13)
アルミニウムシリンダー上に下記組成の下引き層塗工液、電荷発生層塗工液、および電荷輸送層塗工液を、浸漬塗工によって順次塗布、乾燥し、3.0μmの下引き層、0.2μmの電荷発生層、22μmの電荷輸送層を形成した。さらに、その上に下記組成の保護層塗工液を、スプレー塗工によって塗布、乾燥を行ない、5μmの保護層を形成して、電子写真感光体13を作製した。
◎下引き層塗工液
二酸化チタン粉末 400部
メラミン樹脂 65部
アルキッド樹脂 120部
2−ブタノン 400部
◎電荷発生層塗工液
図6に示すXDスペクトルを有するチタニルフタロシアニン 8部
ポリビニルブチラール 5部
2−ブタノン 400部
◎電荷輸送層塗工液
ポリカーボネート樹脂(Zポリカ、帝人化成製) 10部
下記構造式の低分子電荷輸送物質
(酸化電位:0.76(Vvs.SCE)) 10部
Figure 2005077568
テトラヒドロフラン 100部
◎保護層塗工液
下記構造式で表わされる電荷輸送性ポリカーボネート樹脂 20部
(重量平均分子量:175000、酸化電位0.78(Vvs.SCE))
Figure 2005077568

α−アルミナ 3部
(スミコランダムAA−03、平均一次粒径:0.3μm、住友化学工業製)
ポリカルボン酸化合物 0.1部
(BYK−P104、固形分50%、BYKケミー製)
テトラヒドロフラン 500部
シクロヘキサノン 150部
(実施例14)
実施例13において、保護層にアルキルアミノ基を有する化合物を添加し、電荷輸送性ポリカーボネート樹脂の添加量を下記の通りに変更した以外は、すべて実施例13と同様にして電子写真感光体14を作製した。
実施例13に示される電荷輸送性ポリカーボネート樹脂 18部
アルキルアミノ化合物No.32 2部
(実施例15)
実施例14において、保護層に含有されるアルキルアミノ基を有する化合物を、下記の通りに変更した以外は、すべて実施例14と同様にして電子写真感光体15を作製した。
アルキルアミノ化合物No.26 1.5部
(比較例1)
実施例1において、保護層に含有される電荷輸送性ポリカーボネート樹脂を、下記構造式で表わされる電荷輸送性ポリカーボネート樹脂(重量平均分子量:126000、酸化電位0.78(Vvs.SCE))に変更した以外は、すべて実施例1と同様にして電子写真感光体16を作製した。
Figure 2005077568
(比較例2)
実施例1において、保護層に含有される電荷輸送性ポリカーボネート樹脂を、下記構造式で表わされる電荷輸送性ポリカーボネート樹脂(重量平均分子量:153700、酸化電位0.78(Vvs.SCE))に変更した以外は、すべて実施例1と同様にして電子写真感光体17を作製した。
Figure 2005077568
(比較例3)
比較例2において、保護層にアルキルアミノ基を含有する化合物を添加し、電荷輸送性ポリカーボネート樹脂の添加量を下記の通り変更した以外は、すべて比較例2と同様にして電子写真感光体18を作製した。
電荷輸送性ポリカーボネート樹脂 19部
アルキルアミノ基を有する化合物No.8 1部
(比較例4)
実施例1において、保護層に含有される電荷輸送性ポリカーボネート樹脂を、下記構造式で表わされる電荷輸送性ポリカーボネート樹脂(重量平均分子量:124000、酸化電位0.78(Vvs.SCE))に変更した以外は、すべて実施例1と同様にして電子写真感光体19を作製した。
Figure 2005077568
(比較例5)
比較例4において、保護層にアルキルアミノ基を含有する化合物を添加し、電荷輸送性ポリカーボネート樹脂の添加量を下記の通り変更した以外は、すべて比較例4と同様にして電子写真感光体20を作製した。
電荷輸送性ポリカーボネート樹脂 18部
アルキルアミノ基を有する化合物No.32 2部
(比較例6)
実施例1において、保護層に含有される電荷輸送性ポリカーボネート樹脂を、下記構造式で表わされる電荷輸送性ポリカーボネート樹脂(重量平均分子量:179200、酸化電位0.78(Vvs.SCE))に変更した以外は、すべて実施例1と同様にして電子写真感光体21を作製した。
Figure 2005077568
(比較例7)
実施例1において、保護層に含有される電荷輸送性ポリカーボネート樹脂を、下記構造式で表わされる電荷輸送性ポリカーボネート樹脂(重量平均分子量:163900、酸化電位0.78(Vvs.SCE))に変更した以外は、すべて実施例1と同様にして電子写真感光体22を作製した。
Figure 2005077568
(比較例8)
実施例1において、保護層に含有される電荷輸送性ポリカーボネート樹脂の代わりに、下記構造式で表わされる電荷輸送物質(酸化電位0.76(Vvs.SCE))及びポリカーボネート樹脂に変更した以外は、すべて実施例1と同様にして電子写真感光23を作製した。
下記構造式で表わされる低分子電荷輸送物質 10部
(酸化電位:0.76(Vvs.SCE))
Figure 2005077568
ポリカーボネート樹脂 10部
(Zポリカ、重量平均分子量:151500、帝人化成製)
(比較例9)
実施例1において、保護層に含有される電荷輸送性ポリカーボネート樹脂の重量平均分子量を、66000に変更した以外は、すべて実施例1と同様にして電子写真感光体24を作製した。
(比較例10)
実施例1において、保護層に含有されるフィラー及びポリカルボン酸化合物を無添加とした以外は、すべて実施例1と同様にして電子写真感光体25を作製した。
以上のようにして作製された電子写真感光体1〜25を、電子写真プロセス用カートリッジに装着し、画像露光光源を655nmの半導体レーザー(LD)を用いたリコー製imagioMF2200改造機を用いて暗部電位700(−V)になるように印加電圧を設定し明部電位測定及び画像評価を行なった。その後、連続してトータル10万枚の印刷を行い、明部電位測定、画像評価及び摩耗量の評価を行なった。さらに、10万枚印刷後の感光体を高温高湿環境(27℃80%RH)に移し、画像評価を行なった。結果を表2に示す。
Figure 2005077568
次に、新たな電子写真感光体1〜25を、電子写真プロセス用カートリッジに装着し、画像露光光源を655nmの半導体レーザー(LD)を用いたリコー製IPSiOcolor8000試作機を用いて印加電圧を−750Vに設定し、最初に明部電位及び画像評価を行なった。その後、それらの感光体をNOx濃度20ppmで10時間曝露し加速劣化させた後再度画像評価を行なった。その後、それらの感光体を電子写真プロセス用カートリッジに装着し、画像露光光源を655nmの半導体レーザー(LD)を用いたリコー製IPSiOcolor8000試作機を用いて印加電圧を−750Vに設定し、連続してトータル4万枚の印刷を行い、摩耗量の測定及び高温高湿下(27℃80%RH)で画像評価を行なった。なお、帯電方法は帯電ローラーの両端に50μmのギャップを形成し、さらに帯電ローラーには交流成分を重畳(Vpp約1.8kV、周波数850Hz)した。また、現像剤にはトナーに対してステアリン酸亜鉛粉末を0.15重量部添加したものを用いた。結果を表3に示す。
Figure 2005077568
このように、感光体の保護層に電荷輸送性ポリカーボネート樹脂を用いても、必ずしも耐摩耗性が向上するわけではないが、上記一般式(1)及び上記一般式(2)で表わされる構造単位で構成された電荷輸送性ポリカーボネート樹脂を用いた場合には、感光体の耐摩耗性が顕著に向上すると同時に、高温高湿における画像品質が向上し、耐摩耗性と高画質化の両立が可能となった。しかし、これらの電荷輸送性ポリカーボネート樹脂でも、ポリスチレン換算重量平均分子量が7万以下の場合には耐摩耗性が著しく低下し、耐摩耗性に与える効果を発揮させるためには少なくとも上記重量平均分子量が7万以上であることが必要である。また、上記一般式(1)と上記一般式(2)に示される構造単位の比率によって、感光体の暗部電位及び耐摩耗性が影響され、上記一般式(1)で表わされる構成単位の組成比をk、上記一般式(2)で表わされる構成単位の組成比をjとしたときに、組成比の割合が0.1<k/(k+j)<0.7であることによって、耐摩耗性と静電安定性を両立できることが確認された。一方、上記電荷輸送性ポリカーボネート樹脂を含有させても、フィラーが添加されていなければ、耐摩耗性は充分ではなく、感光体の高耐久化は実現されないことが確認され、フィラーを添加して耐摩耗性を高めた場合に画像ボケ抑制効果が得られ、感光体の高耐久化に対し有効であることが確認された。
また、保護層に上記電荷輸送性ポリカーボネート樹脂及びフィラーを含有し、さらにアルキルアミノ基を有する化合物を添加することによって、NOx曝露による加速劣化試験においても、画像ボケの発生を回避することが可能となり、これと組み合わせることにより耐摩耗性の向上とともに、高温高湿下における画像ボケ及びNOx曝露による画像ボケをともに抑制することが可能となった。
本発明の電子写真感光体の断面図の一例である。 本発明の電子写真感光体の断面図の他の例である。 本発明の電子写真感光体の断面図の他の例である。 本発明の画像形成装置の一例を示す概略図である。 本発明の画像形成装置用プロセスカートリッジの一例を示す概略図である。 実施例で用いるチタニルフタロシアニンのXDスペクトル図である。
符号の説明
1 感光体
2 除電ランプ
3 帯電チャージャ
4 イレーサ
5 画像露光部
6 現像ユニット
7 転写前チャージャ
8 レジストローラ
9 転写紙
10 転写チャージャ
11 分離チャージャ
12 分離爪
13 クリーニング前チャージャ
14 ファーブラシ
15 クリーニングブレード
31 導電性支持体
33 感光層
35 電荷発生層
37 電荷輸送層
39 保護層
101 感光ドラム
102 帯電装置
103 露光
104 現像装置
105 転写体
106 転写装置
107 クリーニングブレード


Claims (22)

  1. 導電性支持体上に、少なくとも感光層及び保護層が順次積層されてなる電子写真感光体において、該保護層に少なくともフィラー及びポリスチレン換算重量平均分子量が7万以上である電荷輸送性ポリカーボネート樹脂を有効成分として含有し、かつ該電荷輸送性ポリカーボネート樹脂が、下記一般式(1)及び下記一般式(2)で表わされる構造単位で構成され、さらに下記一般式(1)で表わされる構成単位の組成比をk、下記一般式(2)で表わされる構成単位の組成比をjとしたときに、組成比の割合が0.1<k/(k+j)<0.7であることを特徴とする電子写真感光体。
    Figure 2005077568

    (式中、R、Rは同一又は異なるアシル基、炭素数1〜6の置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアリール基を表わす。Ar、Ar、Arは置換もしくは無置換のアリレン基を表わす。)
    Figure 2005077568

    (式中、R、Rは炭素数1〜6の置換もしくは無置換のアルキル基、ハロゲン原子、炭素数1〜6の置換もしくは無置換のアルコキシ基、置換もしくは無置換のアリール基を表わす。)
  2. 前記電荷輸送性ポリカーボネート樹脂が、少なくとも下記一般式(3)で表わされる繰返し単位からなることを特徴とする請求項1に記載の電子写真感光体。
    Figure 2005077568

    (式中、R、Rは同一又は異なるアシル基、炭素数1〜6の置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアリール基を表わす。Ar、Ar、Arは置換もしくは無置換のアリレン基を表わし、R、Rは炭素数1〜6の置換もしくは無置換のアルキル基、ハロゲン原子、炭素数1〜6の置換もしくは無置換のアルコキシ基、置換もしくは無置換のアリール基を表わし、nは繰り返し単位数を表わすが、該ポリカーボネート樹脂のポリスチレン換算重量平均分子量が70000以上、特に70000〜300000を満足する繰り返し単位数である。)
  3. 前記電荷輸送性ポリカーボネート樹脂が、少なくとも下記一般式(4)及び前記一般式(2)で表わされる構成単位を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の電子写真感光体。
    Figure 2005077568

    (式中、R、R、R、Rは水素原子、炭素数1〜6の置換もしくは無置換のアルキル基、ハロゲン原子、炭素数1〜6の置換もしくは無置換のアルコキシ基、置換もしくは無置換のアリール基を表わし、Arは前記定義と同一であり、a、bは各々独立して0〜5の整数を表わす。)
  4. 前記電荷輸送性ポリカーボネート樹脂が、下記一般式(5)で表わされる繰返し単位からなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の電子写真感光体。
    Figure 2005077568

    (式中、R、R、R、R、R、R、Ar、a、b、nは前記定義と同一である。
  5. 前記電荷輸送性ポリカーボネート樹脂が、主に下記一般式(6)で表わされるビスフェノール化合物と下記一般式(7)で表わされるビスフェノールとをホスゲン誘導体により重縮合させることによって得られることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の電子写真感光体。
    Figure 2005077568

    (式中、R、R10、R11、R12は、水素原子、炭素数1〜3のアルキル基を表わす。)
    Figure 2005077568

    (式中、R、Rは、炭素数1〜3のアルキル基を表わす。)
  6. 前記フィラーが、金属酸化物粒子であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の電子写真感光体。
  7. 前記金属酸化物粒子がα−アルミナであることを特徴とする請求項6に記載の電子写真感光体。
  8. 前記フィラーの平均一次粒径が、0.01〜0.9μmであることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の電子写真感光体。
  9. 前記フィラーの含有量が、前記電荷輸送性ポリカーボネート樹脂に対して、1〜15vol%であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の電子写真感光体。
  10. 前記保護層に、さらに低分子電荷輸送物質を含有させることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の電子写真感光体。
  11. 前記保護層に含有される電荷輸送性ポリカーボネート樹脂の酸化電位(Eox)と、前記保護層に含有される低分子電荷輸送物質の酸化電位(Eox)が、下式の関係を満たすことを特徴とする請求項10に記載の電子写真感光体。
    Figure 2005077568
  12. 前記感光層が少なくとも電荷発生層、電荷輸送層の順に積層した構成を有し、該電荷輸送層には低分子電荷輸送物質が含有されていることを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載の電子写真感光体。
  13. 前記保護層に含有される電荷輸送性ポリカーボネート樹脂の酸化電位(Eox)と、前記電荷輸送層に含有される低分子電荷輸送物質の酸化電位(Eox)が、下式の関係を満たすことを特徴とする請求項12に記載の電子写真感光体。
    Figure 2005077568
  14. 前記低分子電荷輸送物質が、下記一般式(8)で表わされるスチルベン化合物であることを特徴とする請求項10乃至13のいずれかに記載の電子写真感光体。
    Figure 2005077568

    (式中、nは0または1の整数、Rは水素原子、アルキル基または置換もしくは無置換のフェニル基を表わし、Arは置換もしくは無置換のアリール基を表わし、Rは炭素数1〜4アルキル基、あるいは置換もしくは無置換の芳香環基を表わし、Aは
    Figure 2005077568
    、9−アントリル基または置換もしくは無置換のカルバゾリル基を表わし、ここでRは水素原子、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子または
    Figure 2005077568
    (ただし、RおよびRは置換もしくは無置換の芳香環基を示し、RおよびRは同じでも異なっていてもよく、環を形成しても良い)を表わし、mは1〜3の整数を表わし、2以上のときRは同一でも異なっても良い。また、nが0のとき、AとRは共同で環を形成しても良い。)
  15. 前記保護層に少なくとも一つの置換もしくは無置換のアルキルアミノ基を有する化合物が含有されていることを特徴とする請求項1乃至14のいずれかに記載の電子写真感光体。
  16. 前記置換もしくは無置換のアルキルアミノ基を有する化合物の酸化電位(Eox)と、前記電荷輸送性ポリカーボネート樹脂の酸化電位(Eox)が、下式の関係を満たすことを特徴とする請求項15に記載の電子写真感光体。
    Figure 2005077568
  17. 前記保護層にポリカルボン酸化合物を含有することを特徴とする請求項1乃至16のいずれかに記載の電子写真感光体。
  18. 少なくとも帯電手段、画像露光手段、現像手段、転写手段及び電子写真感光体を具備してなる画像形成装置であって、該電子写真感光体が請求項1乃至17のいずれかに記載の電子写真感光体であることを特徴とする画像形成装置。
  19. 少なくとも帯電手段、画像露光手段、現像手段、転写手段及び電子写真感光体を具備してなる画像形成装置であって、画像露光手段にLDあるいはLED等を使用することによって感光体上に静電潜像の書き込みが行なわれる、所謂デジタル方式の画像形成装置であって、該電子写真感光体が請求項1乃至17のいずれかに記載の電子写真感光体であることを特徴とする画像形成装置。
  20. 電子写真感光体表面にステアリン酸亜鉛を付着させる手段を有することを特徴とする請求項18又は19に記載の画像形成装置。
  21. 帯電手段に帯電ローラーが用いられ、かつ該帯電ローラーが画像形成領域において、前記電子写真感光体に対し近接配置されていることを特徴とする請求項18乃至20のいずれかに記載の画像形成装置。
  22. 少なくとも電子写真感光体を具備してなる電子写真装置用プロセスカートリッジであって、該電子写真感光体が請求項1乃至17のいずれかに記載の電子写真感光体であることを特徴とする電子写真装置用プロセスカートリッジ。


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