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JP2005074480A - 熱間圧延鋼板の製造設備、及び製造方法 - Google Patents

熱間圧延鋼板の製造設備、及び製造方法 Download PDF

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JP2005074480A JP2003309122A JP2003309122A JP2005074480A JP 2005074480 A JP2005074480 A JP 2005074480A JP 2003309122 A JP2003309122 A JP 2003309122A JP 2003309122 A JP2003309122 A JP 2003309122A JP 2005074480 A JP2005074480 A JP 2005074480A
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JP2003309122A
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Akira Onishi
晶 大西
Yoichi Haraguchi
洋一 原口
Atsushi Ozekawa
淳 小瀬川
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Nippon Steel Corp
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Sumitomo Metal Industries Ltd
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Abstract

【課題】 例えば鋼板厚さが30mm以下のような比較的板厚が薄い場合であっても、長さ方向及び幅方向に機械的試験特性にばらつきが少ない高強度鋼の熱間圧延鋼板の製造設備、及び製造方法を提供する。
【解決手段】 熱間圧延機、形状矯正装置、冷却装置がこの順で配置されている熱間圧延鋼板の製造設備において、形状矯正装置出側から冷却装置入り側までの距離を10m未満とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、引張強度で490MPa級以上、板厚で30mm以下の高強度鋼等の熱間圧延鋼板の製造設備、及び製造方法に関する。
近年生産量が増大傾向にある制御冷却型高強度鋼は、圧延後の冷却停止温度が低く、温度ムラによる不均一変形により平坦不良が生じ易い。一旦平坦不良が発生すると、高強度鋼のため、冷却後の平坦不良をオンラインのポスト(ホット)レベラーで完全に矯正できず、次工程でコールドレベラーまたはプレスで形状矯正しなければならず、多大な工数がかかっていた。従って冷却前の形状を平坦にし、冷却中に幅、厚み方向の温度むらを防止し、冷却後の形状不良を発生させない事が制御冷却鋼板を製造するにあたっては重要である。さらに板長さが20m以上のような圧延長が長い鋼板では、先後端において機械試験値のバラツキが発生する危険性があるため、冷却開始温度を所定温度(変態開始温度−100℃)以上に厳しく管理することが重要である。
近年、平坦不良を減少させる手段として、特許文献1のように、鋼板冷却前に形状矯正装置(以後「プリレベラー」といい、「PL」と略すこともある。)を設け、鋼板の形状矯正後に水冷を開始する方法が開示されている。
また特許文献2には、目標とする冷却開始温度を下回らないように、鋼板移動速度や圧延終了温度から目標とする冷却開始温度を決める事が開示されている。
特開平11−226605号公報 特開平11−226642号公報
しかし、通常プリレベラーと冷却装置との間は両者の干渉を避けるため十分な距離が確保されており、特許文献1に開示されている方法ではプリレベラーにおける平坦矯正中に鋼板温度が降下し、鋼板移動速度が遅いと鋼板先端が冷却開始されてから後端が冷却開始されるまでに100℃程度の温度差が生じ、特に鋼板後端部は、目標とする冷却開始温度を下回るため、強度靱性等の目標とする機械試験特性が目標値から外れる危険性があった。さらに、プリレベラーで平坦矯正すると温度降下に伴い、幅方向の温度差も拡大し、冷却後の形状不良の原因となることがあった。すなわち、プリレベラーと冷却装置とを有した製造ラインでは、両者の間隔が長いとその間で放冷により鋼板の温度が降下し、冷却装置前で目標冷却開始温度を下回り、機械的性質に影響を及ぼす場合があると共に、プリレベラーで発生した幅方向温度差が更に拡大し、冷却後に形状不良となる危険性が増大する。
プリレベラー速度は一定にすべきであるが、特に板厚が15mm以下のような薄物の場合、放冷による温度降下が比較的早いため、冷却装置の搬送速度を早くしないと目標とする機械的特性を得ることができない。すなわち、この場合には鋼板の機械的特性を確保するため、冷却装置の搬送速度を優先せざるを得ない。このためプリレベラーの通過速度を高めざるを得ず、その結果平坦不良が発生してしまうという問題があった。逆にプリレベラーでの平坦度矯正を優先させた場合には、生産性の低下を招き、かつ機械的特性が所定の規定範囲の値から外れてしまうという問題があった。
また、特許文献2に開示されている方法では、鋼板厚さが比較的厚い場合には先後端の温度差は生じないが、鋼板厚さが薄い場合には鋼板後端の冷却開始温度が目標温度を下回る危険性が大きく、機械試験特性にバラツキを生じる場合があるという問題があった。
そこで、本発明は、例えば鋼板厚さが30mm以下のような比較的板厚が薄い場合であっても、長さ方向機械的試験特性にばらつきが少なく、かつ幅方向に形状不良が発生するのを抑制することが容易な高強度鋼の熱間圧延鋼板の製造設備、及び製造方法を提供することを課題とする。
上記の問題点を解決するために、発明者らは、鋭意検討を行い、以下に示す1〜5の知見を得て本発明を完成させるに至った。なお、以下の知見は鋼板の温度降下を各種条件でシミュレーションして得たものである。
1. プリレベラーでは、鋼板の各ロールへの接触や、ロール冷却水等により、鋼板自身が冷却され、その冷却速度が機械試験値に影響を及ぼす。
2. 板厚が薄いと鋼板先端部は冷却開始温度を満足するが、後端部での冷却開始温度が大きく低下する。これを防止するには、プリレベラー自身も冷却装置とみなし、プリレベラー前の鋼板温度を冷却開始温度とすることにより、機械試験特性のバラツキ少なくできる。
3. プリレベラー入り側から鋼板が冷却された場合、プリレベラー終了後から冷却装置入り側までに鋼板が復熱し、見かけ上の冷却速度が遅くなり、機械的性質が目標値を外れる場合がある。
4. プリレベラーから冷却装置までの間の復熱を防止するには、両者の間に上下面に簡易冷却手段(第2の冷却装置)を設け、該簡易冷却手段により鋼板が冷却されるようにする。
5. 冷却開始温度をプリレベラー前(入り側)の温度で管理する事で、特に鋼鈑後端部の冷却開始温度が目標値を下回らず、鋼板長さ方向の材質が安定し機械的特性値が達成可能となる。
以下、本発明について説明する。なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
請求項1の発明は、熱間圧延機(1)、形状矯正装置(2)、冷却装置(3)がこの順で配置されている熱間圧延鋼板(5)の製造設備(10)であって、形状矯正装置出側(2b)から冷却装置入り側(3a)までの距離(L)が10m未満であることを特徴とする熱間圧延鋼板の製造設備により前記課題を解決しようとするものである。
請求項2の発明は、請求項1記載の熱間圧延鋼板(5)の製造設備(10)において、形状矯正装置(2)と冷却装置(3)の間に、更に第2の冷却装置(4)を設けたことを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1または2に記載の製造設備(10)により圧延及び冷却を行う熱間圧延鋼板(5)の製造方法により前記課題を解決しようとするものである。
請求項4の発明は、請求項3に記載の熱間圧延鋼板(5)の製造方法において、鋼板を前記熱間圧延機(1)による圧延の後、形状矯正装置入り側(2a)の表面温度を(Ar3点−100)℃以上に保持し、形状矯正装置入り側(2a)から冷却装置出側(3b)までの間において該鋼板の表面温度を500℃以下まで冷却することを特徴とする。ここに「Ar3点」は、鋼板の成分と板厚の関数(下記式1)で示され、これらにより決せられる。すなわち、
Ar3=910-310C-80Mn-20Cu-15Cr-55Ni-80Mo+0.35(t-8) (式1)
但し、式1において、各項の単位は温度(℃)であり、
t:mmで表される板厚の数値
C,Mn,Cu,Cr,Ni,Mo:各元素記号で示される鋼中成分の、質量%で表される数値である。
請求項5の発明は、請求項3に記載の熱間圧延鋼板(5)の製造方法において、鋼板先端部は冷却装置入り側(3a)の表面温度を(Ar3点−100)℃以上に保持するとともに、鋼板後端部は形状矯正装置入り側(2a)の表面温度を(Ar3点−100)℃以上に保持し、冷却装置出側(3b)までの間において該鋼板の表面温度を全長にわたり500℃以下まで冷却することを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項4または5に記載の熱間圧延鋼板(5)の製造方法において、冷却により製品の引張強度を490Mpa以上とすることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、熱間圧延機(1)、形状矯正装置(2)、冷却装置(3)をこの順で配置し、鋼板(5)を熱間圧延機による圧延の後、形状矯正装置入り側(2a)の表面温度を(Ar3点−100)℃以上に保持し、形状矯正装置入り側(2a)から冷却装置出側(3b)までの間において該鋼板の表面温度を500℃以下まで冷却することを特徴とする熱間圧延鋼板の製造方法により前記課題を解決しようとするものである。
本発明によれば、プリレベラーと冷却装置間距離を適切な距離とすることにより、残留応力緩和による冷却後の平坦不良が減少し、鋼板の先端部、及び後端部での機械試験値のバラツキが少なくなる。また、冷却開始点をプリレベラー前として管理することにより、特に鋼板後端部での目標冷却開始温度が確保でき、鋼板の機械試験値のばらつきが少なくなる。
本発明のこのような作用及び利得は、次に説明する発明を実施するための最良の形態から明らかにされる。
以下本発明を図面に示す実施形態に基づき説明する。図1に本発明の熱間圧延鋼板の製造設備を示す。図示される如く、本発明の熱間圧延鋼板5の製造設備10は、熱間圧延機1、形状矯正装置(以下において「プリレベラー2」という。)、冷却装置3が鋼板5の走行方向にこの順で配置されており、形状矯正装置2の出側2bから冷却装置3の入り側3aまでの距離Lが10m未満であることを必須とするものである。
(1)熱間圧延機
本発明の熱間圧延鋼板5の製造設備10、及び製造方法において使用される熱間圧延機1は、特に限定されるものではなく、通常熱間圧延に使用される圧延機を使用することができる。例えば、シングルスタンドの4段圧延機、6段圧延機、これらの圧延機を複数タンデムに組み合わせたものなどを使用することができる。
(2)形状矯正装置
本発明の熱間圧延鋼板5の製造設備10、及び製造方法において使用される形状矯正装置(プリレベラー)2は、特に限定されるものではなく、通常圧延設備に組み込まれて使用されている形状矯正装置を制限なく使用することができる。さらに本発明においては、形状矯正装置を冷却装置とみなして使用する態様もあるので、例えば形状矯正用に複数のロールとともに、これらのロールの冷却を行う冷却水噴射装置を備え、圧延鋼板の板厚や、入り側温度の変動等に対応して、必要に応じてこの冷却水噴射装置の冷却能力を変動できるように構成しても良い。プリレベラー2の冷却能力は、プリレベラー2のロール本数や、ロール冷却水量に関係し、冷却能力を上げるにはロール本数を多くしたり、ロール冷却水量を多くしたりすることで達成できる。
(3)冷却装置
本発明において使用される冷却装置3は、特に限定されるものではないが、例えば厚板製造で一般に用いられる加速冷却装置(板厚20mmで冷却速度10℃/s以上の能力があるもの)の冷却ゾーン距離10m以上のものを好ましく使用することができる。
−プリレベラーと冷却装置との間の距離L−
製造する鋼板5の機械試験値を満足させるためには復熱時間を極力短くすればよいが、復熱時間は鋼板の板厚によっても変化する。プリレベラー出側2bから冷却装置入り側3aまでの長さLを10m未満とした理由は、それより長いと、その間で材料が復熱するため、及び後述する幅方向温度差による冷却後の平坦不良のおそれがあるためである。前者の復熱時間が長いと見かけ上の冷却速度が遅くなり、目標とする組織が得られず(例えばベイナイト組織を目標としているにも拘わらずフェライト組織となる)、かつ結晶粒度も大きくなり、強度・靭性ともに悪化する。
またプリレベラー2による幅方向の温度差が拡大し、形状不良が発生する限界の長さが10mである。Lが10mを超えると、幅方向温度差による残留応力が大きくなり、板厚が30mmを下回るような鋼板では座屈が生じ、耳波が生じるおそれがある。従って、プリレベラー2と冷却装置3との間の距離Lは短いほど様々な板厚に対し復熱抑制効果がある。この復熱を抑制するには、特に下記簡易冷却装置4が設置されていない場合、距離Lは短いほどよく、本発明では好ましくは5m以内、さらに好ましくは3m以内である。なお下限値は、設備のメンテナンスを考慮し、プリレベラー2と冷却装置3との間の距離Lを1m以上とすることが好ましい。
−プリレベラー入り側から冷却装置出側までの冷却速度−
プリレベラー2への入り側温度をTL(℃)、冷却停止温度をTC(℃)、プリレベラーに鋼板が到達してから冷却停止までの時間をt(秒)すると、見かけ上の冷却速度CSは以下のように定義できる。
CS=(TL−TC)/t (℃/s)
このCSがある程度大きくないと、結晶粒が粗くなり、目標とする機械試験値から外れる場合があるので、好ましくはCSが10℃/s以上、より好ましくは15℃/s以上である。なお、10℃/s以上が必要となる温度域は、冶金的に650℃〜550℃までの間で、上記の値以上の冷却速度であることが望ましい。
本発明において、上記TLは、圧延鋼板の(Ar3点−100)℃以上に保持されることが好ましい。ここにAr3点とは、鋼の冷却時、フェライト変態が始まる温度をいい、鋼板の成分と板厚との関数(下記式1)で示され、これらにより決せられる。すなわち、
Ar3=910-310C-80Mn-20Cu-15Cr-55Ni-80Mo+0.35(t-8) (式1)
但し、式1において、各項の単位は温度(℃)であり、
t:mmで表される板厚の数値
C,Mn,Cu,Cr,Ni,Mo:各元素記号で示される鋼中成分の、質量%で表される数値である。
冷却開始温度は、従来では冷却装置入り側3aの温度で管理していたが、本発明の一態様ではプリレベラー2も冷却装置とみなすことにより、プリレベラー入り側2aの温度を冷却開始温度とする。これにより、特に鋼板後端部の機械的性質の向上が期待できる。例えば、鋼板先端部は従来通り冷却装置入り側3aでの鋼板温度を冷却開始目標温度として管理し、鋼板後端部のみをプリレベラー入り側2aでの鋼板温度を冷却開始目標温度としてもよい。この場合も、本発明範囲となる。
(4)簡易冷却装置
被冷却鋼材の板厚が厚い場合、復熱を少しでも防止する意味で、プリレベラー2と冷却装置3との間に第2の冷却装置(以下において、「簡易冷却装置4」という。)を設置すればより効果が上がり好ましい。設備費を安価にするという観点からは、簡易冷却装置4は、例えばパイプヘッダー+フラットスプレーノズルを板幅方向に5列以上配置し、幅サイズと幅方向温度分布に応じて、各ヘッダーをON/OFF制御できるものが望ましい。この場合、幅方向温度差については、簡易冷却装置4で冷却することにより、少なくなる傾向にあるので、この冷却は冷却後の鋼板5の平坦不良を防止するには好ましい方向で働く。この簡易冷却装置4の冷却手段は、例えば冷却水をスプレーで鋼板5に吹きかけてもよいし、冷風やミストを鋼板に吹きかけてもよく、特に手段にはこだわらない。簡易冷却装置4により復熱を抑制して、見かけ上の冷却速度を高め、目標とする金属結晶組織を得て、機械試験値を規定範囲内におさめることが容易となる。
上記簡易冷却装置4の長さは、好ましくはプリレベラー出側2bから冷却装置入り側3aまでの距離の50%以上の上下面がその冷却媒体で覆われて継続的または断続的に冷却され、復熱の抑制が十分に行われるようにするべきである。上記簡易冷却装置4の長さが、プリレベラー出側2bから冷却装置入り側3aまでの距離の50%未満では、十分な復熱防止効果が得られない。上記簡易冷却装置4の長さは、より好ましくはプリレベラー出側2bから冷却装置入り側3aまでの距離の80%以上、特に好ましくは90%以上である。
本発明の熱間圧延鋼板の製造設備、及び製造方法により製造される鋼板の材質は特に限定されるものではないが、例えばJIS G3106のSM490A等に規定されるような高張力鋼板であり、製造後の引張強度が490Mpa以上となるような材質が好ましい。
本発明の熱間圧延鋼板の製造設備、及び製造方法により製造される鋼板の板厚は、特に限定されるものではないが、例えば、板厚30mm以下の鋼板に適用すれば本発明の効果を十分に享受することができるので好ましい。
(5)幅方向の温度ムラによる形状不良について
圧延後、鋼板幅方向端部の温度は低下し、幅方向中央部との温度差は拡大する。さらにプリレベラーで矯正(流下するロール冷却水で鋼板も冷却)されるとさらに温度低下し、幅方向温度ムラが拡大する。プリレベラーから冷却装置に搬送されるまでの時間が長いと、幅方向端部の温度低下が原因となって、冷却後の常温となったときに耳波形状(形状不良の一態様)が発生する。さらに幅端部の温度低下により、冷却開始が基準開始温度よりも低くなると、材質の性能低下も懸念される。
一般に、鋼板のライン長手方向の温度勾配による端部に発生する内部応力ΔσLは下記(式2)、幅方向に発生する温度ムラによる内部応力差ΔσWは下記(式3)により表される。
ΔσL=a*W*E*α*ΔT/dY (式2)
ΔσW=E*α*ΔT (式3)
ここに、
a:定数 0.1〜0.2
W:鋼板幅(m) 3.0〜4.5
E:弾性係数(MPa) 17000 (700℃)
α:線膨張係数(1/℃) 16*10−6 (700℃)
ΔT:長手方向温度差(℃) 30 (プリレベラー〜冷却装置入口)
dY:長手方向距離(m) 10 (プリレベラー〜冷却装置入口)
鋼板の降伏応力をσyとすると、下記(式4)の条件になると、鋼板幅端部の内部総合応力が降伏応力σyを超えるので組成伸びが発生し、耳波現象が出現する。
σy<ΔσL+ΔσW (式4)
ここに、単位をMpaとしたとき、σyの値は、600℃で70、800℃で10となる。
水冷前の矯正により圧延までに生じた内部応力、平坦不良は除去されると考えられるが、プリレベラーから水冷までの間に発生する幅方向温度ムラ、及び長手方向の温度勾配により発生する内部応力が、鋼板降伏応力を超えないようにするには、プリレベラーと冷却装置との間の距離を10m以下にする必要が、下記実施例に示すように明らかにされた。
以下に本発明の実施例を示す。各実施例において、機械試験値については材質予測シミュレーションにより、鋼板の成分、冷却開始温度等から計算により求めた。なお、本発明の技術的範囲は、これらの実施例のみに限定されるものではない。
<A> 形状不良発生限界
内部応力と、プリレベラーから冷却装置までの距離との関係を求め、これらと補正降伏応力とを比較することにより、座屈が発生する限界の距離を求めた。
(1)供試材
評価に供した鋼板の化学成分を表1に示す。
Figure 2005074480
また、鋼板の200〜900℃の各温度における補正降伏応力を、降伏応力、弾性定数、線膨張係数から求め、表2に結果を示した。
Figure 2005074480
供試材のサイズは表3に示す3通りである。
Figure 2005074480
ライン通板速度60mpmとして、前記した手法により板温600℃における幅端部発生総合応力を、プリレベラーから冷却装置までの距離の関数として求めた。
結果を図2、3、および4に示す。ケース1〜3のいずれの場合にも、幅端部発生総合応力が、座屈発生応力、すなわち表2に示す補正降伏応力(70MPa)を越える点に対応するプリレベラーから冷却装置までの距離はおよそ10mであった。これから、プリレベラーから冷却装置までの距離が10mを超える場合、鋼板幅端部に発生する総合応力が、その鋼板の座屈応力を上回ってしまうため、耳波等の形状不良が発生するものと考えられた。例えば、ケース2の場合、プリレベラーから冷却装置までの距離が1.9mであれば、幅端部発生総合応力は、およそ50MPaであり、座屈発生応力の70%程度に過ぎず、鋼板の形状不良は発生しないものと考えられる。一方、プリレベラーから冷却装置までの距離がたとえば12mである場合には、幅端部発生総合応力は、およそ78MPaに達して座屈発生応力を上回るため、耳波等形状不良が発生するものと想定される。
なお、参考までに1次元熱伝導方程式を用い、板厚方向に5分割したメッシュのもので計算した、板幅中央部、及び幅端部の温度と、鋼板がプリレベラー入り側に到達した瞬間からの経過時間との関係を示すグラフをケース2について、図5に示す。
<B> 鋼材機械試験値
表4に示すライン構成により、製造される鋼板の機械試験値をシミュレーションにより求めた。鋼板サイズは板厚10mm、23mmのものいずれも、幅3500mm、長さ25000mmとした。なお、鋼板の材質は、表1に示したものと同一である。
Figure 2005074480
また、使用に供するプリレベラーの仕様は表5に示すものを想定した。
Figure 2005074480
さらにケースCの冷却手段は、以下の表6に示す仕様のものでシミュレーションした。
Figure 2005074480
本鋼材の機械試験値の目標は、
降伏強度(YS):685MPa以上、
引張強度(TS):785MPa以上、
シャルピー衝撃試験値(JIS Z2242 1998)VE−10℃:40J以上である。
なおシミュレーション条件は、1次元熱伝導方程式を用い、板厚方向に5分割したメッシュのもので計算した。また、熱伝達率は、
空冷時 :25.8W/m/K
プリレベラー:601.9W/m/K(レベラー全体を1つの冷却装置として計算)
熱伝導率は25.8W/m/Kとして計算した。また、冷却開始時点の鋼板温度は、板厚方向に均一であり、計算は冷却開始時点から実施した。
表7に各ケースの冷却開始点及び目標冷却開始温度を示す。
Figure 2005074480
各ケースに対応する鋼板先端部及び後端部の表面温度に関するシミュレーション結果を図6〜図10に示す。この時のポイントとなる温度、すなわち、プリレベラー前、冷却装置前の鋼板温度を表8に示す。
Figure 2005074480
いずれのケースも圧延仕上がり温度は735℃とし、圧延機からプリレベラーまで搬送される間に鋼板が放冷されるので、冷却開始温度は735℃より低くなる。特に鋼板先端部と後端部でプリレベラー前温度が異なるのは、鋼板後端部がプリレベラーまでに到達する時間が先端部より長くなる為である。
最後に、表9に目標機械試験値に対する、各ケースの機械試験値を示す。
Figure 2005074480
この結果より、以下のことがわかる。
・ケースA、C、及びEは、距離Lが10m以下であり、この場合鋼板全長(先端部、及び後端部)では目標とする機械試験値を満足している。特にケースCの場合、形状矯正装置と冷却装置との間に簡易冷却装置を配置したので、鋼板後端部の機械試験値も余裕をもって目標値を達成している。
・これに対して、ケースBでは距離Lが10m以上で、この場合鋼板先端部では目標とする機械試験値を満足するが、鋼板後端部では外れてしまう。
・また、ケースDでは、鋼板先端部は機械試験値を満足するが、鋼板後端部は目標値をかろうじて達成できる程度である。表9を見ると、ケースDの場合、冷却装置前の温度は目標の650℃を下回っており、このままでは目標機械試験値から外れる恐れがある。
なお、本シミュレーションは、実機の製造ラインを模擬したもので、実機で製造してもほぼ同様の結果が得られる。
以上、現時点において、もっとも、実践的であり、かつ、好ましいと思われる実施形態に関連して本発明を説明したが、本発明は、本願明細書中に開示された実施形態に限定されるものではなく、請求の範囲および明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う熱間圧延鋼板の製造設備、及び製造方法もまた本発明の技術的範囲に包含されるものとして理解されなければならない。
熱間圧延鋼板の製造設備を示す図である。 ケース1の、内部応力とLとの関係を示す図である。 ケース2の、内部応力とLとの関係を示す図である。 ケース3の、内部応力とLとの関係を示す図である。 板幅中央部、及び幅端部の温度と、鋼板がプリレベラー入り側に到達した瞬間からの経過時間との関係を示すグラフである。 ケースAにおけるプリレベラー開始からの、鋼板表面温度と時間との関係を示す図である。 ケースBにおけるプリレベラー開始からの、鋼板表面温度と時間との関係を示す図である。 ケースCにおけるプリレベラー開始からの、鋼板表面温度と時間との関係を示す図である。 ケースDにおけるプリレベラー開始からの、鋼板表面温度と時間との関係を示す図である。 ケースEにおけるプリレベラー開始からの、鋼板表面温度と時間との関係を示す図である。
符号の説明
1 熱間圧延機
2 形状矯正装置(プリレベラー)
2a プリレベラー入り側
2b プリレベラー出側
3 冷却装置
3a 冷却装置入り側
3b 冷却装置出側
4 補助冷却装置(第2の冷却装置)
5 鋼板
10 製造設備

Claims (7)

  1. 熱間圧延機、形状矯正装置、冷却装置がこの順で配置されている熱間圧延鋼板の製造設備であって、前記形状矯正装置出側から前記冷却装置入り側までの距離が10m未満であることを特徴とする熱間圧延鋼板の製造設備。
  2. 前記形状矯正装置と前記冷却装置の間に、更に第2の冷却装置を設けたことを特徴とする請求項1記載の熱間圧延鋼板の製造設備。
  3. 請求項1または2に記載の製造設備により圧延及び冷却を行う熱間圧延鋼板の製造方法。
  4. 鋼板を前記熱間圧延機による圧延の後、前記形状矯正装置入り側の表面温度を(Ar3点−100)℃以上に保持し、前記形状矯正装置入り側から前記冷却装置出側までの間において該鋼板の表面温度を500℃以下まで冷却することを特徴とする請求項3に記載の熱間圧延鋼板の製造方法。
  5. 鋼板先端部は前記冷却装置入り側の表面温度を(Ar3点−100)℃以上に保持するとともに、鋼板後端部は前記形状矯正装置入り側の表面温度を(Ar3点−100)℃以上に保持し、
    前記冷却装置出側までの間において該鋼板の表面温度を全長にわたり500℃以下まで冷却することを特徴とする請求項3に記載の熱間圧延鋼板の製造方法。
  6. 前記冷却により製品の引張強度を490Mpa以上とする請求項4または5に記載の熱間圧延鋼板の製造方法。
  7. 熱間圧延機、形状矯正装置、冷却装置をこの順で配置し、鋼板を前記熱間圧延機による圧延の後、前記形状矯正装置入り側の表面温度を(Ar3点−100)℃以上に保持し、前記形状矯正装置入り側から前記冷却装置出側までの間において該鋼板の表面温度を500℃以下まで冷却することを特徴とする熱間圧延鋼板の製造方法。
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