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JP2005064090A - 高分子ptc素子及びその製造方法 - Google Patents

高分子ptc素子及びその製造方法 Download PDF

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JP2005064090A
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Japan
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polymer
polymer ptc
carbon black
ptc element
conductive powder
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JP2003289618A
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Yuichi Hosokawa
優一 細川
Katsumi Sawada
勝実 澤田
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Tokin Corp
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NEC Tokin Corp
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Publication date
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Abstract


【課題】 長期間の使用に際して、十分な信頼性を維持し得る、高分子PTC素子及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】 熱処理を施して導電性を向上したカーボンブラックと、熱処理を施していないカーボンブラックとの少なくとも1種と、結合材である結晶性高分子を混練し、シート状に成形した高分子PTC組成物2の両面に、架橋処理を施された結合材と、カーボンブラックからなる中間層3を配置し、電極4を取り付けた構造とする。中間層3の作用により、長期間使用の際の信頼性が向上する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、特定の温度領域に達した際に、急激に抵抗が上昇する正温度特性、いわゆるPTC(Positive Temperature Coefficient)特性を有するPTC素子に関し、特に結晶性高分子に導電性粉末を充填したPTC組成物からなる成形体に、電極を設けた構造の高分子PTC素子及びその製造方法に関するものである。
特定の温度領域において、電気抵抗が急激に増大する正の温度特性を示すPTC素子は、自動的に温度を制御するヒータや、自己復帰型の過電流保護素子などとして多用されている。そして、PTC素子に用いる組成物としては、酸化イットリウム(Y23)を微量添加したチタン酸バリウム(BaTiO3)などのセラミックス系PTC組成物、カーボンブラックなどの導電性粒子を結晶性高分子中に分散した高分子PTC組成物が知られている。
セラミックス系PTC組成物を用いたPTC素子では、キュリー点での急激な抵抗値上昇を利用しているが、定常状態における抵抗率が、約〜100Ω・mと高いために、数A程度の比較的大きな電流を流すことができない。このことはセラミック系PTC組成物を用いたPTC素子が、過電流保護素子として利用するのが困難であることを意味している。また、セラミック系PTC組成物は、所望の形状に成形、加工するのに多くの工程を要し、耐衝撃性に劣るという問題がある。
これに対し、高分子PTC組成物を用いた高分子PTC素子では、室温における抵抗率が低いために、過電流保護素子に適していて、しかも耐衝撃性が優れ、成形、加工が容易である。
高分子PTC素子において、温度上昇に伴い抵抗率が急増するというスイッチング動作を起こす原理は、結晶性高分子の結晶融点での大きな熱膨張を利用して、室温でネットワークを形成している導電性粒子を切り離すことによるものである。このために、規定値以上の電流により過度に発熱した際に、結晶融点近傍の温度で、抵抗率が急激に上昇し、室温に戻ると、導電性粒子のネットワークが再形成され、抵抗率も低下する。
そして、高分子PTC素子の一般的な製造方法には、ロールなどを用いて結晶性高分子に導電性粒子を分散させて高分子PTC組成物を得、これを加熱プレスやロールなどでシート成形し、金属箔などからなる電極を圧着した後、所要の形状に打ち抜くという、乾式法がある。
また、高分子PTC組成物のシートを得る方法として、結晶性高分子の溶液に導電性粉末を分散させたペーストを用いて成膜する湿式法もあり、この場合は、電極を構成する金属箔の上に成膜して、成膜した側を対向させて一体化するという方法もある。
前記のように、高分子PTC組成物には、結合材として結晶性高分子が用いられ、その代表的なものに、高密度ポリエチレン(以下、HDPEと記す)がある。HDPEは、価格や成形性の面で優れていて、高分子PTC組成物にも多用されているが、HDPEは水分子を透過するため、長期間に亘る使用により、電極と高分子PTC組成物との界面に剥離が生じ、抵抗率を高くしたり、特性を低下させたりするという問題がある。
このような問題に対処するための技術が、下記特許文献1に開示されている。特許文献1に開示されている技術は、高分子PTC素子表面における、高分子PTC組成物が露出している部分に、水蒸気バリア層を設けるというものである。しかしながら、この方法では、なお、信頼性が不十分である。
また、導電性粉末として、前記のようにカーボンブラックが用いられているが、導電性粉末の導電性が向上すると、充填量を減少しても高分子PTC組成物としての導電性が低下しないことに繋がるので、この点についても、なお検討の余地がある。
特開2002−064004号公報
従って、本発明の課題は、結晶性高分子に導電性粉末を充填したPTC組成物からなるシート状成形体に、電極を設けた構造の高分子PTC素子において、簡便な方法で、高分子PTC組成物の導電性と、高分子PTC素子の耐熱性及び耐湿性とを向上することで、長期間使用に際して、十分な信頼性を発現する、高分子PTC素子及びその製造方法を提供することにある。
本発明は、前記課題の解決のため、高分子PTC組成物と電極の界面の構造と、導電性粉末として用いるカーボンブラックの特性向上を検討した結果、なされたものである。
即ち、本発明は、5〜50重量%の、熱処理を施したカーボンブラック及び熱処理を施していないカーボンブラックをそれぞれ少なくとも1種類含む第1の導電性粉末と、95〜50重量%の、結晶性高分子を含む第1の結合材からなる高分子PTC組成物のシート状成形体と、該シート状成形体の両面に配置され、50〜90重量%の、熱処理を施していないカーボンブラックを少なくとも1種類含む第2の導電性粉末と、10〜50重量%の、結晶性高分子を含む第2の結合材からなる中間層と、該中間層の外側に対向して配置された一対の電極を有することを特徴とする高分子PTC素子である。
また、本発明は、前記第1の導電性粉末と前記第2の導電性粉末が、平均粒径が5〜300nmであることを特徴とする、前記の高分子PTC素子である。
また、本発明は、前記第1の導電性粉末に含まれるカーボンブラックの少なくとも一部に、500〜1500℃の温度範囲で、2〜20時間、熱処理を施すことを特徴とする、前記の高分子PTC素子の製造方法である。
また、本発明は、前記第2の結合材に架橋処理を施すことを特徴とする、前記の高分子PTC素子の製造方法である。
また、本発明は、前記架橋処理が、前記第2の結合材に架橋剤を添加し、85〜200℃の温度範囲で、1〜240時間熱処理を施して行うことを特徴とする、前記の高分子PTC素子の製造方法である。
カーボンブラックのような炭素材料の導電性は、π電子に由来する。また、カーボンブラックは、製法によって、チャネルブラック、ファーネスブラック、ランプブラック、サーマルブラックに分類され、その中には、導電性の発現に寄与しない炭素−炭素単結合や水酸基など、水分、その他の低分子量の不純物が含まれる。従って、熱処理により、低分子量成分の除去や、脱水素反応の進行によるπ電子の増加が起こり、導電性を向上し得る。
前記の理由により、本発明においては、導電性粉末として使用するカーボンブラックに熱処置を施すが、熱処理温度を500〜1500℃の範囲、熱処理の時間を2〜20時間としたのは、上記以下の温度と時間では、熱処理の効果が不十分であり、上記以上の温度と時間では、上記の温度範囲及び時間範囲で熱処理した場合に比較して、効果の差が表れず、処理に要するコストが増加するからである。
また、水分を透過する高分子化合物に架橋処理を施すと、水分の透過量が減少することがあり、本発明においては、これを利用するために、高分子PTC組成物における電極との界面の近傍の部分に架橋処理を施して中間層を形成する。高分子材料の架橋方法としては、電子線などの放射線を照射する方法や、有機過酸化物のような架橋剤を加えて加熱する方法などがあるが、大規模な設備を必要としないこと、成形体における一定部分のみの架橋処理に適していることから、本発明の場合は、後者が適している。
その場合、架橋処理の条件は、用いる架橋剤の分解速度により適正に設定する必要があり、本発明においては、温度を85〜200℃の範囲に、時間を1〜240時間に設定する。その理由は、一般的に用いられる架橋剤の分解速度から、上記以下の温度と時間では、架橋が不十分であり、上記以上の温度と時間では、高分子化合物自体の熱分解など反応の影響が顕著になり、高分子PTC素子としての特性が劣化するからである。
次に、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
本発明では、前記のように導電性粉末として、熱処理を施したカーボンブラックを用いる。熱処理条件の好ましい範囲は、前記のように、温度が500〜1500℃であり、時間が2〜20時間である。当然のことながら、処理温度が高いほど処理時間は短くて済み、これを検証するために、400℃、500℃、1000℃、1500℃の温度で、2〜20時間熱処理を施した場合の、カーボンブラックの抵抗の変化を求めた。なお、用いたカーボンは、平均粒径が、300nmのサーマルブラックと平均粒径が10nmのチャネルブラックを重量比で50%ずつ混合したものである。
実際の抵抗の測定は、カーボンブラック40重量%と、HDPE60重量%の組成の高分子PTC組成物を調製し、厚さ1mmにシート成形後、5mm×10mmの大きさに切断して電極を貼り付けた試料を用いて行い、固有抵抗を算出した。図2は、この結果をまとめたもので、熱処理時間と固有抵抗の関係を示したグラフである。
図2に示した結果によると、処理温度が500℃以上の条件では、処理時間が2時間以上になると、急激な抵抗の変化が認められ、15時間以上経過すると、抵抗に顕著な低下が見られなくことが分かる。これに対し、400℃の条件では、処理時間が20時間に達したところでも、抵抗の低下率は約5%であり、熱処理の効果が殆ど見られないことが分かる。
前記の結果から、熱処理の条件は温度について言えば、500℃以上が好ましい。しかし、特にデータを示さないが、1500℃の温度では、平均粒径の変化など、性状の変化が顕在化し好ましくない。従って温度の好ましい範囲は、500〜1500℃である。
また、時間について言えば、前記のように、2時間以上で熱処理の効果が明確に表れ、15時間以上経過しても、効果の増加が望めないことから、好ましい範囲は2〜20時間となる。
また、本発明で、導電性粉末として用いるカーボンブラックの平均粒径は、5〜300nmである。カーボンブラックの平均粒径の好ましい範囲について、検証するために、1000℃で10時間熱処理したチャネルブラックを用いた高分子PTC組成物を調製して、平均粒径と固有抵抗の関係を求めた。測定には、この場合も、カーボンブラックとHDPEを重量比で40/60で混合した高分子PTC組成物を、厚さ1mmにシート成形後5mm×10mmの大きさに切断して電極を貼り付けた試料を用いた。
図3は、その結果をまとめたもので、カーボンブラックの平均粒径と固有抵抗の関係を示すグラフである。このグラフから明らかなように、カーボンブラックの平均粒径が前記範囲以外の領域では、固有抵抗に著しい上昇が見られ、高分子PTC素子として、実用に堪えないものになってしまう。従ってカーボンブラック粉末の平均粒径は、5〜20nmにする必要がある。
また、本発明においては、中間層を構成する第2の結合材に対し、架橋剤を用いて化学的に架橋処理を施す。ここでは、架橋剤として一般的な、有機過酸化物を用いるのが好ましい。有機過酸化物としては、ハイドロパーオキサイド、ジアルキルパーオキサイド、パーオキシエステル、ジアシルパーオキサイドなどが挙げられる。
ここで結合材に用いる主な高分子化合物は、HDPEであり、混練や成形を行う温度が120〜140℃であることを考慮すると、この温度範囲で適度な分解速度を有する架橋剤が望ましく、この温度範囲での半減期が10時間前後となる架橋剤の選択が望ましい。このような条件に合致する過酸化物は、ジアルキルパーオキサイドであり、特にジクミルパーオキサイドなどが好適である
なお、混練温度や成形温度がHDPEよりも高い高分子化合物であれば、半減期が10時間となる温度が140℃以上の領域にある架橋剤を用いればよいし、その逆の場合は、半減期が10時間となる温度が120℃以下の領域にある架橋剤を用いればよい。つまり、結合材として用いる高分子化合物によって、適宜選択することができる。
次に、具体的な実施例に基づいて、本発明をさらに詳しく説明する。
まず、ファーネスブラックとサーマルブラックを混合して、平均粒径を85nmとし、1100℃で12時間の熱処理を施し、高分子PTC組成物用の導電性粉末を調製した。この導電性粉末とHDPEを重量比で40/60となるように秤量、混練し、高分子PTC組成物を得た。
次に、高分子PTC組成物に用いたものと導電性粉末と、HPDEを重量比で60/40となるように秤量して混合し、さらに導電性粉末とHDPEの混合物100重量部に対して、1.6重量部のジクミルパーオキサイドを加えた。なお、ここで用いた導電性粉末には熱処理を施さなかった。この混合物を、ロールを用いて、130℃で、15分間混練し、中間層用の組成物を得た。
次に、高分子PTC組成物を予備成形し、厚さが850μmのシートとした。また、中間層用の組成物を予備成形し、厚さが110μmのシートとした。そして、高分子PTC組成物の予備成形シートの両面に、中間層用の組成物を配置し、さらに中間層の外側の両面に、厚さが100μmの銅箔からなる電極を配置し、160℃、50分間の条件で、熱プレスを行った。この際、プレス後の高分子PTC素子の厚さを調整するため、厚さが120μmのスペーサーを介在させた。
その後、高分子PTC組成物、中間層、電極が一体化したシートを、5mm×10mmの大きさに切断し、リード線を取り付けて、実施例の高分子PTC素子を得た。さらに、この高分子PTC素子を120℃に温度を維持した恒温槽で7日間保持して、架橋反応を促進させた。
図1は、本実施例の高分子PTC素子1の断面図である。ただしリード線は省略してある。図1において、2は高分子PTC組成物、3は中間層、4は電極である。また、比較に供するために、図1における中間層3を高分子PTC組成物2で置換した、比較例の高分子PTC素子も調製した。
これらの高分子PTC素子を、温度が85℃、相対湿度が85%の恒温恒湿槽内に、100時間保持し、高温高湿試験を行った。その後、実施例と比較例の高分子PTC素子について、抵抗の温度依存性を評価した。図4は、実施例と比較例の高分子PTC素子における、抵抗の温度依存性を示したグラフである。図4において、実線は実施例の結果、破線は比較例の結果である。
図4に示した結果において、実施例と比較例を対照すると、比較例の方は、温度上昇に伴う抵抗の立ち上がりが、実施例よりも急峻であるが、110℃以上の高温領域、即ち、スイッチング動作後の抵抗に上下が見られ、安定性を欠く状態が見られる。これに対して実施例はスイッチング動作後の抵抗が極めて安定していて、高分子PTC素子として、優れた特性を発現している。
以上に、説明したように、本発明によれば、電極と高分子PTC組成物との間に、架橋処理を施した中間層を有する高分子PTC素子が得られ、長期間の使用における高分子PTC素子の信頼性を向上することができる。これによって、高分子PTC素子のさらなる用途展開が可能となる。
本実施例の高分子PTC素子の断面図。 熱処理時間と固有抵抗の関係を示したグラフ。 カーボンブラックの平均粒径と固有抵抗の関係を示すグラフ。 実施例と比較例の高分子PTC素子における抵抗の温度依存性を示すグラフ。
符号の説明
1 高分子PTC素子
2 高分子PTC組成物
3 中間層
4 電極

Claims (5)

  1. 5〜50重量%の、熱処理を施したカーボンブラック及び熱処理を施していないカーボンブラックをそれぞれ少なくとも1種類含む第1の導電性粉末と、95〜50重量%の、結晶性高分子を含む第1の結合材からなる高分子PTC組成物のシート状成形体と、該シート状成形体の両面に配置され、50〜90重量%の、熱処理を施していないカーボンブラックを少なくとも1種類含む第2の導電性粉末と、10〜50重量%の、結晶性高分子を含む第2の結合材からなる中間層と、該中間層の外側に対向して配置された一対の電極を有することを特徴とする高分子PTC素子。
  2. 前記第1の導電性粉末と前記第2の導電性粉末は、平均粒径が5〜300nmであることを特徴とする、請求項1に記載の高分子PTC素子。
  3. 前記第1の導電性粉末に含まれるカーボンブラックの少なくとも一部に、500〜1500℃の温度範囲で、2〜20時間、熱処理を施すことを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の高分子PTC素子の製造方法。
  4. 前記第2の結合材に架橋処理を施すことを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の高分子PTC素子の製造方法。
  5. 前記架橋処理は、前記第2の結合材に架橋剤を添加し、85〜200℃の温度範囲で、1〜240時間熱処理を施して行うことを特徴とする、請求項4に記載の高分子PTC素子の製造方法。
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