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JP2005054050A - 吸水性樹脂の製造方法 - Google Patents

吸水性樹脂の製造方法 Download PDF

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JP2005054050A
JP2005054050A JP2003285941A JP2003285941A JP2005054050A JP 2005054050 A JP2005054050 A JP 2005054050A JP 2003285941 A JP2003285941 A JP 2003285941A JP 2003285941 A JP2003285941 A JP 2003285941A JP 2005054050 A JP2005054050 A JP 2005054050A
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Kiichi Ito
喜一 伊藤
Shunichi Himori
俊一 檜森
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Mitsubishi Chemical Corp
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Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

【課題】水溶性エチレン性不飽和モノマーを逆相懸濁重合させて得られた含水吸水性樹脂に予め乾燥した吸水性樹脂を添加、混合して乾燥させて粉末状の吸水性樹脂を製造するに当たり、乾燥時に造粒、塊状、板状物等の凝集、結着体を殆ど生成させることなく、含水吸水性樹脂を効率良く迅速に乾燥させる。
【解決手段】乳化剤の存在下、疎水性有機溶媒中にて水溶性エチレン性不飽和モノマーを逆相懸濁重合させて含水吸水性樹脂を含む液を得、この含水吸水性樹脂を、水分調整用吸水性樹脂としての低含水量吸水性樹脂及び/又は粉末状の吸水性樹脂と混合し、その後乾燥することにより吸水性樹脂を製造する。含水吸水性樹脂を含む液に、全吸水性樹脂中の水分量が25重量%以下となるように、水分調整用吸水性樹脂を添加混合する。

Description

本発明は、吸水性樹脂の製造方法に関する。詳しくは、水溶性エチレン性不飽和モノマーを逆相懸濁重合させて得られた含水吸水性樹脂に、予め乾燥した水分調整用吸水性樹脂を添加、混合して乾燥させることにより、粉末状の吸水性樹脂を製造する方法に関する。
近年、吸水性樹脂は、紙おむつや生理用品等の衛生材料のみならず、止水材、結露防止材、鮮度保持材、溶剤脱水材等の産業用途、緑化、農園芸用途等にも利用されるようになってきており、これまで種々のものが提案されている。
この種の吸水性樹脂としては、澱粉−アクリロニトリルグラフト共重合体の加水分解物、カルボキシメチルセルロース架橋体、架橋ポリアクリル酸(塩)、アクリル酸(塩)−ビニルアルコール共重合体、架橋ポリエチレンオキシド等が知られている。
これらの中でも、吸水性能、製造の容易さ、原料の入手の容易さ、製品の安定性等から、主にアクリル酸を原料とした吸水性樹脂が製造されている。アクリル酸を原料として吸水性樹脂を製造する場合、アクリル酸の重合性等を考慮して、アクリル酸部分中和塩水溶液を用いて重合を行う。このため、重合反応系内には多量の水分が存在することとなり、重合終了後は、重合反応液を濾別し、含水吸水性樹脂を公知の乾燥機で乾燥させて吸水性樹脂を得ている。
しかし、この方法では、乾燥中に含水吸水性樹脂同士が凝集、結着して造粒、塊状、板状になってしまう問題があった。
そこで、この問題を回避するため、疎水性有機溶媒などを用いて、共沸脱水を行うことにより乾燥させる方法もあるが、共沸脱水のためには長時間に亘り加熱を続けなければならないため、コストアップになり、また、環境への悪影響も懸念される。
一方、アクリル酸塩重合体を含む液を予め乾燥した粉末状のアクリル酸塩重合体と混合、攪拌しながら乾燥機内で加熱乾燥させる方法も提案されている(特開昭57−117551号公報)。しかし、この方法では、混合液を乾燥機で直接乾燥させると、逆相懸濁重合に使用される乳化剤が含水吸水性樹脂から乾燥した吸水性樹脂への吸水を妨げているために、乾燥に時間がかかるという問題があった。
特開昭57−117551号公報
本発明は、上記従来の問題点を解決し、乾燥時に造粒、塊状、板状物等の凝集、結着体を殆ど生成させることなく、含水吸水性樹脂を効率良く迅速に乾燥することができる吸水性樹脂の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の吸水性樹脂の製造方法は、乳化剤の存在下、疎水性有機溶媒中にて水溶性エチレン性不飽和モノマーを逆相懸濁重合させて含水吸水性樹脂を含む液を得、該含水吸水性樹脂を、該含水吸水性樹脂の水分より低い水分を含水した吸水性樹脂及び/又は粉末状吸水性樹脂よりなる水分調整用吸水性樹脂と混合して水分調整した後乾燥することにより吸水性樹脂を製造する方法において、該含水吸水性樹脂を含む液に、全吸水性樹脂中の水分量が25重量%以下となるように、前記水分調整用吸水性樹脂を添加することを特徴とする。
即ち、本発明者等は、前記課題を解決するために鋭意検討した結果、重合により得られる含水吸水性樹脂粒子に水分調整用吸水性樹脂を添加混合して、全吸水性樹脂の水分を25重量%以下に低減させることにより、吸水性樹脂粒子同士の凝集による造粒、塊状、板状化を防止し得ることを見出し、本発明を完成させた。
請求項2の吸水性樹脂の製造方法は、請求項1において、該含水吸水性樹脂を含む液に、解乳化作用を有する界面活性剤を添加した後、或いは該界面活性剤と共に、前記水分調整用吸水性樹脂を添加することを特徴とすることを特徴とする。
請求項3の吸水性樹脂の製造方法は、請求項2において、該界面活性剤が、HLB7以上でかつ前記乳化剤のHLBよりも高いHLBのノニオン性界面活性剤、及び/又はアニオン性界面活性剤であることを特徴とする。
請求項2,3の方法によれば、含水吸水性樹脂表面に付着した逆相懸濁重合に用いた乳化剤を失活させることにより、水分調整用吸水性樹脂による吸水速度を増大させて、乾燥のための処理時間(この時間は、水分調整用吸水性樹脂による水分調整時間と、その後の乾燥時間との合計時間である。)を更に短縮することができる。
請求項4の吸水性樹脂の製造方法は、請求項1ないし3のいずれか1項において、該水分調整用吸水性樹脂の添加に先立ち、該含水吸水性樹脂表面を疎水性有機溶媒で洗浄することを特徴とする。
請求項4の方法によれば、含水吸水性樹脂の表面を疎水性有機溶媒で洗浄して含水吸水性樹脂表面に付着した乳化剤を除去することにより、水分調整用吸水性樹脂による吸水速度を増大させて、乾燥のための処理時間を更に短縮することができる。
請求項5の吸水性樹脂の製造方法は、請求項4において、該含水吸水性樹脂表面を疎水性有機溶媒で洗浄後、該水分調整用吸水性樹脂の混合により全吸水性樹脂中の水分量を25重量%以下に調整した後に追加の乳化剤を添加することを特徴とする。
請求項5の吸水性樹脂の製造方法によれば、含水吸水性樹脂表面の乳化剤を除去すると共に失活させることにより、水分調整用吸水性樹脂による吸水速度を増大させて、乾燥のための処理時間を更に短縮し、更に追加の乳化剤を添加することにより吸水性樹脂粒子の凝集を抑制することができる。
請求項6の吸水性樹脂の製造方法は、請求項1ないし5のいずれか1項において、該含水吸水性樹脂に前記水分調整用吸水性樹脂を添加して全吸水性樹脂中の水分量を15〜25重量%に調整した後、該吸水性樹脂の表面架橋工程を行うことを特徴とする。
請求項6の方法によれば、表面架橋工程に必要な水分量15〜25重量%に調整することにより再度水分量を調整することなく、表面架橋を行うことができる。
本発明の吸水性樹脂の製造方法によれば、水溶性エチレン性不飽和モノマーを逆相懸濁重合させて得られた含水吸水性樹脂に予め乾燥した吸水性樹脂を水分調整用吸水性樹脂として、添加、混合して水分量を低減した後、乾燥させて粉末状の吸水性樹脂を製造するに当たり、所定の水分量になるように水分調整用吸水性樹脂を添加することにより、凝集、結着体の生成を抑えた上で迅速かつ効率的な乾燥を行うことができる。本発明によれば、単に水分調整用吸水性樹脂混合後の水分量を迅速に制御するという、従来にはない極めて平易な操作にて低コストに吸水性樹脂を製造することができ、製造された吸水性樹脂は、例えば、紙おむつや生理用ナプキン、土壌用保水剤等の各種用途に適したものである。
以下に本発明の吸水性樹脂の製造方法の実施の形態を詳細に説明する。
なお、本発明において、吸水性樹脂中の水分量とは、吸水性樹脂重量と吸水性樹脂に吸水されている水分量との合計に対する水分の割合(重量%)を指す。
まず、本発明において、乳化剤の存在下、疎水性有機溶媒中にて水溶性エチレン性不飽和モノマーを逆相懸濁重合させて含水吸水性樹脂を含む液を調製する方法について説明する。
[含水吸水性樹脂の調製]
(水溶性エチレン性不飽和モノマー)
本発明に使用される水溶性エチレン性不飽和モノマーは基本的には水に溶けるものであればいずれのものも使用できる。その一例を挙げれば、(メタ)アクリル酸及び/又はそのアルカリ金属塩、アンモニウム塩、2−(メタ)−アクリルアミド−2−メチルスルホン酸及び/又はそのアルカリ金属塩等のイオン性モノマー;(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、Nメチロール(メタ)アクリルアミド等の非イオン性モノマー;ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート等のアミノ基含有不飽和モノマーやそれらの4級化物等を挙げることができ、これらの群から選ばれる1種又は2種以上を用いることができる。なお、ここで「(メタ)アクリル」という用語は、「アクリル」及び「メタクリル」の何れをも意味するものとする。
これらの中で好ましくは、(メタ)アクリル酸及び/又はそのアルカリ金属塩、アンモニウム塩、(メタ)アクリルアミドが挙げられる。アルカリ金属塩としてはナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、ルビジウム塩等が挙げられるが、得られるポリマーの性能、工業的入手の容易さ、安全性等の面から、ナトリウム塩、又はカリウム塩が好ましい。
これら水溶性エチレン性不飽和モノマーの水溶液中におけるモノマー濃度は一般的には20重量%以上、好ましくは25重量%〜飽和濃度である。また、(メタ)アクリル酸、2−メチル−アクリルアミド−2−スルホン酸等はその一部又は全量がアルカリ金属化合物やアンモニウム化合物により中和された形で使用されるが、この時の中和の割合(中和度と称す)は20〜100モル%、好ましくは30〜100モル%である。
(乳化剤)
本発明で使用される乳化剤は、疎水性有機溶媒に可溶又は親和性を持ち基本的にW/O型乳化系を作るものであればいずれのものも使用できる。このような乳化剤は具体的には、一般的にはHLBが1〜9であり、好ましくは2〜7のノニオン性及び/又はアニオン性界面活性剤である。
乳化剤の具体的例としては、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、エチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、酸化ポリエチレン、無水マレイン化ポリエチレン、無水マレイン化ポリブタジエン、無水マレイン化エチレン・プロピレン・ジエン・ターポリマー、α−オレフィンと無水マレイン酸との共重合体又はその誘導体、リン酸エステル系界面活性剤等が挙げられる。リン酸エステル系界面活性剤としては下記一般式[I]で表されるもの等が挙げられる。乳化剤は1種を単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。
Figure 2005054050
(式中、Rは炭素数8〜30のアルキル基又はアルキルアリール基を表し、RはOH基又は式−(CHCHO)−ORの基を表す。m及びnは1〜30の整数である。)
上記一般式[I]において、Rは、好ましくは炭素数8〜23のアルキル基又はモノアルキルフェニル基(即ち、アルキル基の炭素数2〜17となる)である。前者のアルキル基が特に好ましい。m及びnは、それぞれ好ましくは1〜20である。Rは、このリン酸エステルがジエステルである場合は、上記のRを含むポリオキシエチレンエーテルと同じRO−(CHCHO)−であることが好ましい。
乳化剤の使用量は疎水性有機溶媒に対して通常0.05〜10重量%、好ましくは0.1〜1重量%である。
(疎水性有機溶媒)
本発明に使用される疎水性有機溶媒は基本的に水に溶け難く、重合に不活性であればいかなるものも使用できる。その一例を挙げれば、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン等の脂肪族炭化水素、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂環族炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素等が挙げられる。工業的入手の安定性、品質等から見てn−ヘキサン、n−ヘプタン、シクロヘキサンが好ましい溶媒として挙げることができる。疎水性有機溶媒は1種を単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。
疎水性有機溶媒の使用量は、水溶性エチレン性不飽和モノマー水溶液に対して、通常0.5〜10重量倍、好ましくは0.6〜5重量倍が採用される。
(重合開始剤)
本発明に使用される重合開始剤は水溶性ラジカル重合開始剤である。その例としては、過酸化水素、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩、2,2′−アゾビス−(2−アミジノプロパン)2塩酸塩、2,2′−アゾビス−(N,N′−ジメチレンイソブチルアミジン)2塩酸塩、2,2′−アゾビス{2メチル−N−〔1,1−ビス(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチル〕プロピオンアミド}等のアゾ系開始剤である。これらの水溶性ラジカル開始剤は2種以上を混合して使用してもよい。また、過酸化水素、過硫酸塩は例えば亜硫酸塩、L−アスコルビン酸等の還元性物質やアミン類等を組合わせてレドックス型の開始剤としても使用できる。
重合開始剤の使用量はエチレン性不飽和モノマーに対して通常0.001〜5重量%、好ましくは0.01〜1重量%の範囲で用いるのが適当である。
(架橋剤)
本発明では必要に応じて架橋剤を使用することができる。必要に応じてとは、本発明においては例えばモノマー条件(モノマーの種類、モノマーの水溶液中の濃度、中和度等)によって架橋剤が存在しなくてもいわゆるモノマー自身による自己架橋が生起し、これにより吸水性樹脂が形成し得るためである。しかしながら、要求される性能、例えば吸水能、吸水速度等の如何によっては架橋剤が必要な場合もある。本発明で使用される架橋剤としては、重合性不飽和基及び/又は反応性官能基を2個以上有する架橋剤が挙げられる。
重合性不飽和基を2個以上有する架橋剤としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチロールプロパン、グリセリンポリオキシエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、ポリグリセリン等のポリオール類のジ又はトリ(メタ)アクリル酸エステル類、前記ポリオール類とマレイン酸、フマール酸などの不飽和酸類とを反応させて得られる不飽和ポリエステル類、N,N′−メチレンビスアクリルアミドなどのビスアクリルアミド類、ポリエポキシドと(メタ)アクリル酸とを反応させて得られるジ又はトリ(メタ)アクリル酸エステル類、トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートなどのポリイソシアネートと(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチルとを反応させて得られるジ(メタ)アクリル酸カルバミルエステル類、アリル化デンプン、アリル化セルロース、ジアリルフタレート、その他テトラアリロキシエタン、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル、トリメチロールプロパントリアリルエーテル、ジエチレングリコールジアリルエーテル、トリアリルトリメリテート等の多価アリル系が挙げられる。これらの中でも本発明では、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、N,N′−メチレンビス(メタ)アクリルアミド等が通常使用される。
反応性官能基を2個以上有する架橋剤としては、例えばジグリシジルエーテル系化合物、ハロエポキシ系化合物、イソシアネート系化合物が挙げられる。これらの中では特にジグリシジルエーテル系化合物が好ましい。ジグリシジルエーテル系化合物の具体例としては、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、ポリグリセリンジグリシジルエーテル等が挙げられる。この中でもエチレングリコールジグリシジルエーテルが好ましい。この他ハロエポキシ系化合物としてはエピクロルヒドリン、エピブロムヒドリン、β−メチルエピクロルヒドリン等が、イソシアネート系化合物としては、2,4−トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等が挙げられ本発明で使用できる。これらの架橋剤は1種を単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。
架橋剤の使用量は通常エチレン性不飽和モノマーに対して0〜10重量%、好ましくは0.001〜5重量%である。
(重合反応操作及び条件)
本発明では、まず水溶性エチレン性不飽和モノマー水溶液をW/O型乳化剤の存在下、疎水性有機溶媒中、必要に応じて架橋剤の存在下、重合開始剤を用いて逆相懸濁重合を行う。
逆相懸濁重合により得られる重合反応液は、用いた乳化剤の種類や量、その他の重合条件によっても異なるが、通常、平均約10〜300μmの含水ゲルと過剰の乳化剤及び疎水性有機溶媒からなるスラリー混合物となる。この時の重合法はモノマー水溶液を反応器内に最初から一括に仕込んで行う一括重合方式、或いはモノマー水溶液を疎水性有機溶媒中に滴下する滴下方式のいずれの方式も使用できる。
次に、このようにして得られた重合反応液中の含水吸水性樹脂を水分調整用吸水性樹脂により水分調整した後乾燥する方法について説明する。
[含水吸水性樹脂の水分調整及び乾燥処理]
(水分調整用吸水性樹脂)
本発明で使用される水分調整用吸水性樹脂は、含水吸水性樹脂と同一重合組成でなくても構わないが、更に乾燥後の吸水性樹脂粒子をリサイクルして使用するためにも同一重合組成であることが望ましい。また、水分調整用吸水性樹脂の水分量が多い場合は、含水吸水性樹脂の乾燥のための水分調整用吸水性樹脂を多量に添加する必要が生じるため、水分調整用吸水性樹脂の水分量は10重量%以下であることが望ましい。
本発明において、水分調整用吸水性樹脂は、含水吸水性樹脂と水分調整用吸水性樹脂との合計の吸水性樹脂全量の水分量が25重量%以下になるように添加することが必須である。この水分量が25重量%を超えると、吸水性樹脂同士が凝集して造粒体、塊状、板状が多量に発生し、粉末状吸水性樹脂が得られにくい。ただし、この含水量を過度に低くすることは、多量の水分調整用吸水性樹脂を必要とするため工業的生産性を損なう。
本発明においては、水分量が10重量%以下、例えば5〜10重量%程度の水分調整用吸水性樹脂を用いて、水分調整用吸水性樹脂添加後の全吸水性樹脂の水分量が15〜25重量%となるように水分調整を行うことが好ましい。
含水吸水性樹脂に水分調整用吸水性樹脂を添加した後の吸水による水分調整に要する時間は、水分調整条件(水分調整用吸水性樹脂の添加量、水分調整用吸水性樹脂添加後の水分量、後述の界面活性剤の添加や疎水性有機溶媒による洗浄の有無等)によって異なるが、一般的には、10〜120分で吸水が終了するような条件を選択することが好ましい。
(界面活性剤)
本発明では逆相懸濁重合が実質的に終了した後、例えば、重合率90%以上、好ましくは95%以上となった後、含水ポリマーゲル粒子を含む重合反応液中に水分調整用吸水性樹脂を添加して水分調整を行うが、この水分調整用吸水性樹脂の添加に先立ち、或いは水分調整用吸水性樹脂の添加と共に、解乳化作用を有する界面活性剤を添加して乳化剤を失活させることにより、水分調整用吸水性樹脂による吸水をより一層迅速に行うことができる。
この解乳作用を有する界面活性剤としては、重合時に用いた乳化剤を解乳化する組み合わせであれば特に限定されないが、重合時に用いる乳化剤とHLB範囲の異なるものを用いる。通常、HLBが7以上で、かつ、逆相懸濁重合に用いた乳化剤のHLBよりも高いHLBのノニオン性界面活性剤、又はアニオン性界面活性剤、或いはこれらの混合物を用いることができる。なお、界面活性剤のHLBは通常、逆相懸濁重合に用いた乳化剤のHLBよりも1以上高いものが好ましい。
その具体例を挙げれば、ノニオン性界面活性剤としてはポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマー、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミンエーテル、脂肪酸ジエタノールアミド、ショ糖脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル等が挙げられる。
アニオン性界面活性剤としては、オレイン酸ソーダ、ヒマシ油カリ、半硬化牛脂ソーダ等の脂肪酸塩類、ソジウムラウリルサルフェート、高級アルコール硫酸エステルソーダ塩、ラウリルアルコール硫酸エステル・トリエタノールアミン塩、ラウリルアルコール硫酸エステルアンモニウム塩等々の高級アルコール硫酸エステル塩、ドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ、アルキルナフタレンスルホン酸ソーダ等々のアルキルベンゼンスルホン酸塩及びアルキルナフタレンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、ソジウムジアルキルスルホサクシネート等のジアルキルスルホ琥珀酸塩、(ジ)アルキルフォスフェート塩、ポリオキシエチレンアルキルサルフェートソーダ、ポリオキシエチレンアルキルフェニルサルフェートソーダ塩等々のポリオキシエチレンサルフェート塩、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールエーテルサルフェートアンモニウム塩、ポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテルサルフェートアンモニウム塩、その他高分子特殊アニオンが挙げられる。
上記の界面活性剤のなかでもポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマー、アルキルベンゼンスルホン酸塩から選ばれる1種又は2種以上の混合物が好ましい。また、HLBとしては9以上のものが好ましい。
これら界面活性剤の使用量は逆相懸濁重合時に使用される乳化剤種、攪拌条件、温度、その他操作条件等により異なるが、一般的には逆相懸濁重合時の乳化剤量の1/100〜10倍重量、好ましくは1/10〜5倍重量、更に好ましくは1〜5倍重量である。
界面活性剤は水分調整用吸水性樹脂を添加する前に重合反応液中に添加するか、又は水分調整用吸水性樹脂を添加すると同時に投入する等いずれの方法でも実施できる。界面活性剤はそのまま、又は疎水性有機溶媒中に溶解又は混和せしめて添加することができるが、含水吸水性樹脂の表面を均一に界面活性剤で解乳化させてから、水分調整用吸水性樹脂により吸水させる方が、均一に吸水させることができるという点から、本発明では界面活性剤の添加は水分調整用吸水性樹脂添加前に疎水性有機溶媒中に溶解又は混和せしめて添加する方法が好ましい。界面活性剤添加時の温度は任意の温度で実施可能であるが、室温以上、疎水性有機溶媒と水の共沸温度以下が好ましい。
水分調整用吸水性樹脂添加後、含水吸水性樹脂から水分調整用吸水性樹脂への吸水は上記のように特定の界面活性剤の存在下極めて大きな速度で起こり、系全体は吸液ゲルによる粘調なスラリー状態となるが、この時、水分調整用吸水性樹脂の吸水はできる限り均一に行わせることが重要である。即ち、吸水が不均一であったり、吸水むらがあると吸水ゲルが部分的に凝集を起こし、局所で大きな塊となって付着したり滞留し、造粒、塊状、板状になるのみならず、連続製造安定性に大きな影響を及ぼす。吸水均一性に及ぼす影響因子は種々あり、用いる界面活性剤の種類や濃度は勿論であるが、温度や攪拌回転数、水分調整用吸水性樹脂のフィード速度も重要である。攪拌回転数は高ければ高い程、また、フィード速度が小さければ小さい程均一な吸水を行うことができる。均一な吸水を行わせる好適な一例としては、水分調整用吸水性樹脂の添加混合初期に、攪拌回転数を吸水可能な回転数限界以上とし、その後少しずつ下げていく方法が挙げられる。
(追加又は洗浄用疎水性有機溶媒)
水分調整用吸水性樹脂を添加すると、含水吸水性樹脂から水分調整用吸水性樹脂が吸水する際に系内はやや粘調性のあるスラリー状態となるため、攪拌混合性を良好にするため、水分調整用吸水性樹脂を添加する前に疎水性有機溶媒を追加しておくことが望ましい。この場合、界面活性剤の添加の有無、添加する界面活性剤種、及び添加量、温度や攪拌状況により吸水状況が変化するので、吸水状況を確認しながら均一な混合状態が得られるように疎水性有機溶媒を追加することも可能である。
また、乳化剤による吸水阻害をより一層低減するために、含水吸収性樹脂を疎水性有機溶媒で洗浄して含水吸収性樹脂表面の乳化剤を除去することも好ましい方法である。この場合には、含水吸水性樹脂粒子を含む重合反応液の液分を除去後、疎水性有機溶媒を新規に添加することを1回以上繰り返して含水吸水性樹脂粒子表面を疎水性有機溶媒で洗浄して乳化剤を除去すれば良い。
追加又は洗浄用疎水性有機溶媒は逆相懸濁重合使用のものと同一であることが望ましい。異種の疎水性有機溶媒を用いた場合は、回収に手間がかかりコストアップとなる。
(追加乳化剤)
本発明では、追加乳化剤を、重合反応後の含水ゲルから水分調整用吸水性樹脂への水分の移動が終了した時点以降に吸水性樹脂全体に均一に乳化剤を塗布することにより、乾燥時に粒子が凝集することを抑制させる目的で使用することも好ましい態様である。
追加乳化剤としては、前述の逆相懸濁重合時に使用させる乳化剤及び添加量を適用することができる。
(表面架橋)
本発明では、含水吸収性樹脂を含む液に全吸収性樹脂の水分量が15〜25重量%となるように、水分調整用吸水性樹脂を添加して水分調整した後、表面架橋を行っても良い。この場合の架橋剤としては、逆相懸濁重合工程で使用し得る架橋剤として前述した、カルボキシレートと反応し得る官能基を2個以上有するグリシジルエーテル系化合物、ハロエポキシ系化合物、イソシアネート系化合物などが挙げられる。この内では例えば、(ポリ)エチレングリコールジグリシジルエーテル、(ポリ)プロピレングリコールジグリシジルエーテル、(ポリ)グリセリンジグリシジルエーテルなどのジグリシジルエーテル系化合物が適しており、これらの中でもジエチレングリコールジグリシジルエーテルが吸水性樹脂中のカルボキシレート基との反応性から最も適する。
表面架橋は、このような架橋剤を、水分調整用吸水性樹脂を添加して水分調整した後の吸水性樹脂に添加して均一に表面架橋剤が付着するように攪拌しながら60〜120℃の加熱下で行う。処理時間は温度にもよるが、通常10〜240分間である。また、反応を促進するため錫ラウレート等の求核試薬を添加してもよい。架橋剤の添加量は吸水性樹脂に対して通常10〜100000ppm、好ましくは50〜5000ppmである。表面架橋を行う際には水分調整用吸水性樹脂の添加で吸水性樹脂の水分量を15〜25重量%に調整することにより、再度、水分量を調整することなく、直接表面架橋することができる。即ち、表面架橋する際には吸水性樹脂の水分量を15〜25重量%に調整する必要がある。この水分量が少ない場合は、反応性が低下し、十分な架橋構造ができない。また、水分量が25重量%を超えると、架橋剤が含水吸水性樹脂内部まで浸透して内部の架橋を増大させ吸水性能を低下させる。
このような水分調整後の吸収性樹脂は公知の手法に従い、必要に応じて表面処理等を行い、乾燥機により10重量%以下の水分量に乾燥した後、篩分け等の仕上げ処理を経て製品となる。
以下に実施例及び比較例によって本発明をより具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、何ら以下の実施例により限定されるものではない。
なお、以下において、吸水性樹脂の造粒体率及び吸水能は以下の方法により測定した。
(1)造粒体率
ASTM式標準篩の12メッシュと受け皿の順に組合わせ、最上の篩に吸水性樹脂を約100g入れ、ロータップ型自動篩振盪器にて1分間振盪させた。篩上に残った吸水性樹脂の重量を秤量し、全体量を100%とする割合を質量基準で算出した。
(2)吸水能
吸水性樹脂約1.0gを精秤し、250メッシュのナイロン袋(20cm×10cmの大きさ)に入れ、500ccの0.9重量%食塩水に1時間浸漬した。その後、ナイロン袋を引き上げ、15分水切りした後、遠心分離器(90G、90秒)にて余剰水を分離した。重量を測定し、ブランク補正して水を分離した後の膨潤ゲル重量を求め、下記式に従い吸水能を算出した。
Figure 2005054050
また、以下において用いた水分調整用吸水性樹脂は次のようにして製造した。
[水分調整用吸水性樹脂の製造]
アクリル酸207.7gを13.5gの水で希釈し、冷却しつつ25重量%の水酸化ナトリウム水溶液346.2gで中和した後、過硫酸カリウム0.863gを添加して溶解させて均一溶液とし、モノマー/開始剤溶液を調製した。
別に、攪拌機、還流冷却器、温度計及び窒素ガス導入管を付設した容量5リットルの四つ口丸底フラスコにシクロヘキサン624gを入れ、これに分散剤としてポリオキシエチレントリデシルエーテルリン酸塩(第一工業製薬(株)製、「プライサーフA212C」)1.56gを加えて攪拌(300rpm)して分散させ、フラスコを窒素置換した後75℃に昇温して、シクロヘキサンを還流させた。
これに前述のモノマー/開始剤溶液を46分に亘り添加し、滴下完了後、75℃にて30分間保持後、更に加熱して、シクロヘキサンとの共沸により生成したポリマーに対して7重量%の水分量になるまで乾燥を行った。
実施例1
アクリル酸207.7gを13.5gの水で希釈し冷却しつつ25重量%の水酸化ナトリウム水溶液346.2gで中和した後、過硫酸カリウム0.863gを添加し溶解させて均一溶液とし、モノマー/開始剤溶液を調製した。
別に、攪拌機、還流冷却器、温度計及び窒素ガス導入管を付設した容量5リットルの四つ口丸底フラスコにシクロヘキサン624gを入れ、これに乳化剤としてポリオキシエチレントリデシルエーテルリン酸塩(第一工業製薬(株)製、「プライサーフA212C」)1.56gを加えて攪拌(250rpm)して分散させ、フラスコを窒素置換した後75℃に昇温して、シクロヘキサンを還流させた。これに前述のモノマー/開始剤溶液を46分に亘り添加し、滴下完了後、75℃にて30分間保持後、60℃に冷却し、界面活性剤としてドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン塩1.56g(第一工業製薬(株)製アニオン性界面活性剤「ネオゲンT」)をシクロヘキサン1250gに分散せしめ、前記重合反応液に回転数250rpmにて添加した。
約10分間放置後、水分調整用吸水性樹脂(1100g)を60℃の条件で約5分間かけて添加した。系内はやや粘調性のあるスラリー状態となり、添加終了後30分後には、ほぼ完全に含水吸水性樹脂粒子から水分調整用吸水性樹脂への吸水がなされ(即ち、水分調整時間30分)、水分調整用吸水性樹脂添加後の全吸水性樹脂の水分量(「調整水分量」と称す。)は23重量%であった。
内容物を遠心分離器(150G,10秒)にて吸水性樹脂と重合液に分離した。吸水性樹脂量(250g)はΣ型翼双腕ニーダー(内容積1リットル,温度110℃,30rpm)乾燥機で水分量10重量%になるまで45分間乾燥させて粉体状吸水性樹脂を得た。
得られた吸水性樹脂について造粒体率を調べ、結果を表1に示した。
実施例2
実施例1において界面活性剤をポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマー(HLB=10.1、東邦化学(株)製、ペポールB184)1.56gとしたこと以外は同様の操作及び手法で粉体状吸水性樹脂を得、この吸水性樹脂について造粒体率を測定し、結果を表1に示した。
実施例3
実施例1において界面活性剤を添加しないこと以外は同様の操作及び手法で粉体状吸水性樹脂を得、この吸水性樹脂について造粒体率を測定し、結果を表1に示した。
実施例4
実施例3において水分調整用吸水性樹脂添加後、吸水による水分調整時間を60分に変更したこと以外は同様の操作及び手法で粉体状吸水性樹脂を得、この吸水性樹脂について造粒体率を測定し、結果を表1に示した。
実施例5
実施例1において調整水分量23重量%の吸水性樹脂をΣ型翼双腕ニーダー(内容積1リットル,温度70℃,30rpm)乾燥機に投入後、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル0.19gを投入して60分間反応させ、次いで、温度を110℃に昇温し、水分量10重量%になるまで45分間乾燥させたこと以外は同様にして粉体状吸水性樹脂を得、得られた吸水性樹脂の造粒体率と吸水能を測定し、結果を表1に示した。
実施例6
実施例3において重合終了後、60℃に冷却後、重合反応液を3リットルのビーカーに抜き出し、静置して上澄みのシクロヘキサン500gを分離して再度精製シクロヘキサン500gを仕込み、スラリー状態にして前記容量5リットルの反応器に戻したこと以外は同様の操作及び手法で粉体状吸水性樹脂を得、この吸水性樹脂について造粒体率を測定し、結果を表1に示した。
実施例7
実施例3において重合終了後、60℃に冷却後、重合反応液を3リットルのビーカーに抜き出し、静置して上澄みのシクロヘキサン500gを分離して再度精製シクロヘキサン500gを仕込み、攪拌後、静置して上澄みのシクロヘキサン500gを分離して再度精製シクロヘキサン500gを仕込むことを繰り返した後、スラリー状態にして前記容量5リットルの反応器に戻したこと以外は同様の操作及び手法で粉体状吸水性樹脂を得、この吸水性樹脂について造粒体率を測定し、結果を表1に示した。
実施例8
実施例1において重合終了後、60℃に冷却後、重合反応液を3リットルのビーカーに抜き出し、静置して上澄みのシクロヘキサン500gを分離して再度精製シクロヘキサン500gを仕込み、スラリー状態にして前記容量5リットルの反応器に戻したこと以外は同様の操作及び手法で粉体状吸水性樹脂を得、この吸水性樹脂について造粒体率を測定し、結果を表1に示した。
実施例9
実施例1と同様の操作及び手法で重合反応液を作成し、攪拌機、還流冷却器、温度計、及び窒素ガス導入管を付設した容量15リットルの四つ口セパラブルフラスコに移し替えて、界面活性剤としてドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン塩(第一工業製薬(株)製アニオン性界面活性剤「ネオゲンT」)1.56gをシクロヘキサン3200gに分散せしめ、攪拌回転数を100rpm、温度60℃に設定した。約10分後、水分調整用吸水性樹脂(2842g)を約10分間かけて追加した。添加終了後30分後には、ほぼ完全に含水吸水性樹脂粒子から水分調整用吸水性樹脂への吸水がなされた(即ち、水分調整時間30分)。調整水分量は15重量%であった。更に内容物は実施例1と同様の遠心分離、乾燥操作及び手法で粉体状吸水性樹脂を得、この吸水性樹脂について造粒体率を測定し、結果を表1に示した。
実施例10
実施例3において重合終了後、60℃に冷却後、重合反応液を3リットルのビーカーに抜き出し、静置して上澄みのシクロヘキサン500gを分離して再度精製シクロヘキサン500gを仕込み、攪拌後、静置して上澄みのシクロヘキサン500gを分離して再度精製シクロヘキサン500gを仕込むことを繰り返した後、スラリー状態にして前記容量5リットルの反応器に戻した。該反応器内温を60℃に設定してポリオキシエチレントリデシルエーテルリン酸塩(第一工業製薬(株)製「プライサーフA212C」)1.56gを加えて約10分間攪拌(250rpm)した。更に内容物は実施例1と同様の遠心分離、乾燥操作及び手法で粉体状吸水性樹脂を得、この吸水性樹脂について造粒体率を測定し、結果を表1に示した。
比較例1
実施例3において、吸水性樹脂の添加量を600gに変更し、調整水分量を30重量%としたこと以外は同様の操作及び手法で吸水性樹脂造粒体を得、この吸水性樹脂について造粒体率を測定し、結果を表1に示した。
比較例2
実施例1において、界面活性剤、追加のシクロヘキサン及び水分調整用吸水性樹脂を投入せず、更に加熱して、表1に示す共沸脱水時間で、シクロヘキサンとの共沸により、生成したポリマーに対して22重量%の水分量となるまで脱水を行い、その後乾燥機で乾燥したこと以外は同様にして粉体状吸水性樹脂を得、この吸水性樹脂について造粒体率を測定し、結果を表1に示した。
比較例3
実施例1において、界面活性剤、追加のシクロヘキサン及び水分調整用吸水性樹脂を投入せず、更に加熱して、表1に示す共沸脱水時間で、シクロヘキサンとの共沸により生成したポリマーに対して10重量%の水分量となるまで脱水を行い、その後乾燥機で乾燥したこと以外は同様にして粉体状吸水性樹脂を得、この吸水性樹脂について造粒体率を測定し、結果を表1に示した。
比較例4
比較例2において水分量22%まで脱水した吸水性樹脂をΣ型翼双腕ニーダー(内容積1リットル,温度70℃,30rpm)乾燥機に投入後、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル0.19gを投入して60分間反応させ、次いで、温度を110℃に昇温し、水分量10重量%になるまで30分間乾燥させたこと以外は、同様にして粉体状吸水性樹脂を得、得られた吸水性樹脂の造粒体率と吸水能を測定し、結果を表1に示した。
Figure 2005054050
表1に示したように、本発明では、水分調整用吸水性樹脂を所定の水分量となるように添加することにより、更に好ましくは界面活性剤を添加することにより、凝集、結着体の生成を抑えた上で、迅速な水分調整及び乾燥を行うことができることがわかる。また、このような処理を行っても吸収性樹脂の性能には影響がないことが吸水能の測定結果から分かる。
本発明の吸水性樹脂の製造方法によれば、含水吸水性樹脂の乾燥中に粒子同士が凝集して、造粒体や塊状ないし板状のものを殆ど生成することなく、迅速かつ効率的な水分調整及び乾燥を行って、平均粒径200〜3000μmの粉末状吸水性樹脂を得ることができるので、本発明により製造された吸水性樹脂は、紙おむつや生理ナプキン等の衛生材料のみならず、土壌保水剤として農業用分野、更には止水材、滑材、結露防止材等として土木や建築用資材として優位に使用できる。

Claims (6)

  1. 乳化剤の存在下、疎水性有機溶媒中にて水溶性エチレン性不飽和モノマーを逆相懸濁重合させて含水吸水性樹脂を含む液を得、該含水吸水性樹脂を、該含水吸水性樹脂の水分より低い水分を含水した吸水性樹脂及び/又は粉末状吸水性樹脂よりなる水分調整用吸水性樹脂と混合して水分調整した後乾燥することにより吸水性樹脂を製造する方法において、
    該含水吸水性樹脂を含む液に、全吸水性樹脂中の水分量が25重量%以下となるように、前記水分調整用吸水性樹脂を添加することを特徴とする吸水性樹脂の製造方法。
  2. 請求項1において、該含水吸水性樹脂を含む液に、解乳化作用を有する界面活性剤を添加した後、或いは該界面活性剤と共に、前記水分調整用吸水性樹脂を添加することを特徴とする吸水性樹脂の製造方法。
  3. 請求項2において、該界面活性剤が、HLB7以上でかつ前記乳化剤のHLBよりも高いHLBのノニオン性界面活性剤、及び/又はアニオン性界面活性剤であることを特徴とする吸水性樹脂の製造方法。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項において、該水分調整用吸水性樹脂の添加に先立ち、該含水吸水性樹脂表面を疎水性有機溶媒で洗浄することを特徴とする吸水性樹脂の製造方法。
  5. 請求項4において、該含水吸水性樹脂表面を疎水性有機溶媒で洗浄後、該水分調整用吸水性樹脂の混合により全吸水性樹脂中の水分量を25重量%以下に調整した後に追加の乳化剤を添加することを特徴とする吸水性樹脂の製造方法。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1項において、該含水吸水性樹脂に前記水分調整用吸水性樹脂を添加して全吸水性樹脂中の水分量を15〜25重量%に調整した後、該吸水性樹脂の表面架橋工程を行うことを特徴とする吸水性樹脂の製造方法。
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