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JP2005048284A - 耐浸炭性と耐コーキング性を有するステンレス鋼およびステンレス鋼管 - Google Patents

耐浸炭性と耐コーキング性を有するステンレス鋼およびステンレス鋼管 Download PDF

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JP2005048284A
JP2005048284A JP2004182433A JP2004182433A JP2005048284A JP 2005048284 A JP2005048284 A JP 2005048284A JP 2004182433 A JP2004182433 A JP 2004182433A JP 2004182433 A JP2004182433 A JP 2004182433A JP 2005048284 A JP2005048284 A JP 2005048284A
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Abstract

【課題】エチレンプラント用分解炉管等に用いるステンレス鋼管とそのときの耐浸炭性と耐コーキング性を改善する方法を提供する。
【解決手段】 質量%で、Cr:20 〜35%を含む母材から鋼管本体を構成じ、鋼管の表層部にCr欠乏層を備え、該Cr欠乏層におけるCr濃度が、10%以上であり、かつ該Cr欠乏層の厚さが20μm 以内とする。
前記Cr欠乏層の外側に、Cr含有量50%以上のCr主体の酸化スケール層をさらに
備えていてもよく、また酸化スケール層が、厚さ0.1 〜15μm であり、さらに、前記酸化スケール層と前記Cr欠乏層との間にSi含有量50%以上のSi主体の第2酸化スケール層を備えていてもよい。
【選択図】図4



Description

この発明は、高温強度が高く、耐食性に優れ、特に炭化水素ガスやCOガスを含有する浸炭性ガス雰囲気で使用される管体、例えば、石油精製や石油化学プラントなどにおける分解炉管や改質炉管、加熱炉管もしくは熱交換器管等の素材として好適な耐浸炭性と耐コーキング性を有するステンレス鋼およびステンレス鋼管に関する。
さらに、この発明は、浸炭性ガス雰囲気で使用されるステンレス鋼管の浸炭性ガスに対する遮蔽性スケールの生成とその再生能とを制御する方法に関する。
例えば、エチレンプラント用分解炉管の使用条件は、近年の合成樹脂の需要増加に伴い、エチレン収率向上の観点から高温化の傾向が強くなってきている。 このような分解炉管の内面は浸炭性雰囲気に曝されるため、高温強度と耐浸炭性に優れた耐熱材料が要求される。
また、一方では、操業中に分解炉管内表面で炭素が析出し (この現象はコーキングと呼ばれる) 、その析出量の増加に伴い、圧力損失 (△P)の上昇や加熱効率低下などの操業上の弊害が生じる。 従って、実際の操業においては定期的に空気や水蒸気を送って、析出した炭素を酸化除去する、いわゆるデコーキング作業が行われているが、その間の操業停止や作業の工数などが大きな問題になる。したがって、コーキングに対する抵抗性、つまり耐コーキング性に優れた耐熱材料も要求されている。このようなコーキングとそれに伴う諸問題は、分解炉管のサイズが収率向上に有利な小径管になる程、深刻になる。
従来技術にあっても、昔から、耐浸炭性、および耐コーキング性を改善した材料の開発が行われており、特許文献1、2には、積極的にSi系酸化物を生成させて耐浸炭性を改善すること、特許文献3には、Cr2 O3を主成分とする緻密なCr系酸化物を形成させて耐浸炭性を改善すること、さらには、特許文献4には、同じく強固で安定なCr2O3皮膜を形成させ、炭素析出を促進する触媒元素であるFeおよびNiの鋼表面への露出を防止し、コーキングを抑制することなどが知られている。
しかし、例えば、特許文献4の場合のように、二重管として、内外管の組成を変えることで、対処していることからも分かるように、耐浸炭性、耐コーキング性を同時に改善する実用性ある材料は、まだ、満足するものがないのが現状である。
最近でも、特許文献5では、SiO2 皮膜、Al2O3皮膜、またはそれらの複合皮膜を設けることで、耐浸炭性および耐コーキング性を改善することが提案されている。特許文献6では、母材表面に蒸着などによるコーティング層を設け、それにクロム、ケイ素、アルミニウムなどの酸化皮膜を形成することで耐浸炭性、耐コーキング性を改善することが開示されている。
しかしながら、このような従来技術では、いずれも特殊な熱処理や表面処理を必要とするもので、経済性に劣る。 また、一旦生成した皮膜が亀裂、剥離等により金属面が露出し、その後の皮膜の生成 (再生)が十分行われないため、局部的な損傷に対する効果は期待できない。
特開昭53−66832 号公報 特開昭53−66835 号公報 特開昭53−66835 号公報 特開平2−8336号公報 特開平11−29776 号公報 特表2000−509105号公報
この発明は、エチレンプラント用分解炉管等において、浸炭性ガスからの遮蔽スケールの形成および再生機能を備えることで、優れた耐浸炭性と耐コーキング性を有するステンレス鋼とそのような耐浸炭性と耐コーキング性を改善する方法を提供することである。
発明者らは、Cr含有量の高い鋼においても局部的に浸炭やコーキング (炭素堆積) が発生する挙動を解明すべく、種々のステンレス鋼について表面状態の解析を行った。 その結果、鋼表層部のCr濃度は母材のCr濃度より低い、すなわちCr欠乏層が存在し、これにより浸炭やコーキングが影響されることが判明した。
従来技術においては、このようなCr欠乏層については、前述の引用文献4において、浸炭により表面より浸透拡散してきた炭素が合金中のCrと反応してCr炭化物を形成し、これによりCr欠乏層が生じると母材が容易に酸化されて腐食すると述べられているにすぎない。この場合、浸炭防止のために、表面に強固で安定なCr2O3皮膜を形成するとしている。また、特許文献3では、Cr:20〜35%含有するステンレス鋼を700〜1000℃で5分〜10時間加熱してCr酸化物層を表面に設けているがCr欠乏層の存在については何も明らかにすることがない。
図1は、そのようなCr欠乏層の存在領域を模式的に示す説明図である。
表層部におけるCr濃度を見てみると、図1のように、酸化スケールの下層にCr欠乏層が存在していることが判明した。このときのCr欠乏層は、母材Cr濃度より低いCr濃度の領域をいい、Cr濃度が最小値から母材と同じになるまでの領域をもってその厚さとする。
このような知見に基づいてさらに追求した結果、このように表層部でCr濃度が低下するのは、製造中に熱処理を施すことで鋼管の表面に酸化スケール層が形成されるが、そのときに酸化スケール層の直下にCr濃度が低下するCr欠乏層が同時に形成されることに因ることがわかった。
図2は、そのような酸化スケールが除去されている場合の母材表層の様子を模式的に示す説明図である。
これまでは、熱処理後に行うショットブラストや酸洗処理によりそのような酸化スケール層は容易に除去されてしまい、それに伴ってそのようなCr欠乏層は確認されなかったのである。しかし、今回の検討の結果、ショットブラストや酸洗処理後においても、鋼表層部に、Cr欠乏層が残存させ得ることを見出した。
図3は、Cr主体の酸化スケ−ルの下層にSi主体の酸化スケ−ルが存在するときのCr欠乏層の様子を模式的に示す説明図である。Si主体の酸化スケ−ルが形成される場合も、外層にCr主体の酸化スケ−ルが形成されることにより、Cr濃度が低くなるCr欠乏層が存在していることが判明した。
発明者らは、このようなCr欠乏層が存在する種々の鋼管を用い、浸炭性環境での腐食試験を実施したところ、Cr主体の酸化スケ−ル層が形成されない領域が局部的に生じ、そのような領域にはFe、Mn、Cr等を含む酸化スケ−ル層が形成し、耐浸炭性や耐コーキング性が低下することが判明した。
さらに、従来、プラント運転初期に局部的に浸炭やコーキングが発生する理由が不明であったが、鋼表面にCr欠乏層が存在することが要因であることを発明者らは見出した。
また、予めCr主体の酸化スケール層を形成した鋼管においても、局部的な浸炭、コーキングが発生する場合があり、詳細な観察と分析の結果、予め形成した酸化スケール層が剥離した箇所から浸炭、コーキングが発生している、すなわち、Cr主体の酸化スケール層が剥離すると、Cr欠乏層が存在する鋼表面が露出することになり、Cr主体の酸化スケール層が新たに形成できない場合に、浸炭やコーキングといった腐食が進行するのである。
このように鋼表面にCr欠乏層が存在するとプラント運転初期にCr主体の酸化スケ−ル層が不均一に形成すること、ならびに予めCr主体の酸化スケ−ル層を形成していても、損傷した場合、Cr欠乏層が鋼表面に露出し、Cr主体の酸化スケール層の再生を阻害することが要因となって、局部的な浸炭およびコーキングといった腐食を引き起こすのである。
これらの知見は、発明者らによって初めて明らかになったメカニズムであり、従来技術において、母材の元素を改良するだけでは局部的な腐食進行を抑制できなかった理由である。
すなわち、耐浸炭性および耐コーキング性を顕著に向上させるには、Cr欠乏層の制御が重要であるとの知見を得たのである。
そこで、鋼表面のCr欠乏層の存在と浸炭の関係をCr欠乏層のCr濃度の観点から解析を行うため、Cr欠乏層のCrの濃度の異なる種々の試験片(20mm 幅×30mm長さ)を切り出した。 このようにして得た各試験片を用いて、体積比で15%CH4−3%CO2−82% H2のガス雰囲気で、1000℃にて300 時間保持する試験を行った。 その結果、Cr欠乏層のCr濃度が10質量%未満にまで低下すると、侵入C量が増大することが分かった。
ここに、Cr欠乏層のCr濃度は、Cr欠乏層における平均濃度である。本明細書では、具体的には、EPMA(Electron Probe Micro Analysis)による測定値をもって、Cr欠乏層のCr濃度とする。
図4は、Cr欠乏層のCr濃度と侵入C量との関係を示すグラフである。ここでは、Cr欠乏層の深さが5〜15μm である試験片を用いている。これよりCr欠乏層のCr濃度がある一定値以上になると、浸炭防止効果が特に顕著になることが分かる。
試験後の断面ミクロ観察から、Cr欠乏層のCr濃度が10%未満の場合、Cr主体の酸化スケール層を形成することができないことが分かった。 Cr主体の酸化スケ−ル層を形成するためには、母材からCrが拡散により供給されなければならないが、Cr欠乏層が存在すると、供給が不足することとなる。その結果、Cr主体の酸化スケ−ル層の代わりに、Fe、Mn、Ni、Cr等を含む酸化スケール層が形成されるが、Fe、Mn、Ni、Cr等を含む酸化スケール層は緻密度が低いため、浸炭性ガスからの遮蔽特性に劣る。 また、酸化スケ−ル中のFeが還元され金属Feとなると、触媒作用によりコーキングを著しく加速することとなる。
また、Cr欠乏層の厚さの影響を明らかにするため、浸炭試験 (試験条件は上記と同じ) を行ったところ、欠乏層の厚さがある一定量を超えると、侵入C量が増大する傾向が認められた。
図5は、Cr欠乏層の厚さ (μm)と侵入C量との関係を示すグラフであり、Cr欠乏層のCr濃度が15〜25質量%の試験片を用いている。
これらからCr欠乏層の厚さが20μm を超えると、侵入C量が急激に増加するのが分かる。
これは、Cr主体の酸化スケール層を形成するために必要な母材からのCr供給量が不足し、プラント運転時に浸炭性ガスからの遮蔽特性を有するCr主体の酸化スケールを表面に形成し難くなるためと思われる。
次に、予めCr主体の酸化スケール層(A) を表面に形成している鋼管を用い、Cr主体の酸化スケール層について分析を行った。その結果、酸化スケール層中のCr含有量が50質量%以上、好ましくは80質量%以上であれば、浸炭が抑制されることが実験より明らかとなった。
図6は、スケール層の中のCr濃度と侵入C量との関係を示すグラフである。
これらは、Cr欠乏層のCr濃度が15〜25質量%、Cr欠乏層の厚さが約10μm 、さらに表面酸化スケ−ル層の厚みが2〜7μm である試験片を用いている。
スケール層中のCr濃度が50%以上となると、侵入C量が急激に減少することが分かる。さらに、試験後の断面ミクロ観察より、酸化スケ−ル層が緻密であることから、浸炭性ガスからの遮蔽特性に優れていると考える。また、酸化スケ−ル層の亀裂や剥離も生じにくいことも明らかとなった。
また、Cr主体の酸化スケール層厚さが遮蔽特性および亀裂や剥離といった損傷に影響することを見出した。すなわち、Cr主体の酸化スケール層が薄いと遮蔽特性が十分とは言えず、一方、スケール層が厚いと亀裂や剥離といった損傷が発生しやすくなる。これはスケール層が厚く成長することでスケール層中の成長応力が高まり、応力を緩和するために亀裂や剥離が発生すると思われる。
さらに、Cr主体の酸化スケール層(A) とステンレス鋼母材の界面に、Si主体の酸化スケール層(B) を形成することで、酸化スケール層(A) の初期均一形成を促進するのみならず、酸化スケ−ル層(A) に亀裂や剥離といった損傷が生じた場合においても、損傷部のスケール再生を補助する役割を有することが分かった。しかしながら、このようなSi主体の酸化スケ−ル層(B) が存在する場合においても、Cr欠乏層のCr濃度および厚さが適切でなければ、局部腐食の要因となることも新たに分かった。
この発明は、かかる知見を基に完成されたものであり、その要旨とするところは次の通りである。
(1) 質量%で、Cr:20 〜55%を含む母材から構成されるステンレス鋼であって、該鋼管の表層部にCr欠乏層を備え、該Cr欠乏層におけるCr濃度が、10%以上であり、かつ該Cr欠乏層の厚さが20μm 以内であることを特徴とする、浸炭性ガス雰囲気で使用されるステンレス鋼。
(2) 前記Cr欠乏層の外側に、Cr含有量50%以上のCr主体の酸化スケール層をさらに備えている(1) 記載のステンレス鋼。
(3) 前記酸化スケール層が、厚さ0.1 〜15μm である(2) 記載のステンレス鋼。
(4) 前記酸化スケール層と前記Cr欠乏層との間にSi含有量50%以上のSi主体の第2酸化スケール層を備えている(2) または(3) 記載のステンレス鋼。
(5) 前記母材が、質量%で、
C:0.01 〜0.6 %、 Si: 0.1〜5 %、Mn: 0.1 〜10%、P: 0.08%以下、 S: 0.05%以下、Cr: 20 〜55%、 Ni: 10〜70%、 N:0.001 〜0.25%、 O( 酸素): 0.02 %以下、残部がFeおよび不純物からなる化学組成を有する、(1) ないし(4) のいずれかに記載のステンレス鋼。
(6) 前記母材が、質量%で、さらに、下記(i) ないし(viii)から選ばれた少なくとも1種を含有する、(5) に記載のステンレス鋼。
(i) Cu: 0.01 〜5 %、
(ii) Co: 0.01 〜5 %、
(iii) Mo: 0.01〜3 %、W: 0.01〜6 %、Ta:0.01〜6 %、Re:0.01〜6 %、Ir:0.01〜6 %の1種または2種以上、
(iv) Ti: 0.01 〜1 %、Nb: 0.01〜2 %の1種または2種、
(v)B: 0.001 〜0.1 %、Zr: 0.001 〜0.1 %、Hf:0.001〜0.5 %の1種または2種以上、
(vi) Mg: 0.0005 〜0.1 % 、Ca:0.0005〜0.1 %、Al:0.01 〜1 %の1種または2種以上、
(vii) Y:0.0005 〜0.15%およびLn族:0.0005 〜0.15%の1種または2種以上、
(viii)Pd:0.005〜1 %、Ag:0.005〜1%、Pt:0.005〜1%、Au:0.005〜1%の1種または2種以上
(7) 管内面が不規則形状を呈する(1) ないし(6) のいずれかに記載のステンレス鋼を用いたことを特徴とするステンレス鋼管。
ここに、この発明は、その別の面からは、質量%で、Cr:20 〜55%を含む母材から構成され、浸炭性ガス雰囲気で使用されるステンレス鋼管において、該鋼管の表層部にCr欠乏層を形成し、該Cr欠乏層におけるCr濃度が、10%以上であり、かつ該Cr欠乏層の厚さが20μm 以内とすることを特徴とする、当該ステンレス鋼管の耐浸炭性および耐コーキング性の改善方法である。
かかる発明においても、前記Cr欠乏層の外側に、Cr含有量50%以上のCr主体の酸化スケール層をさらに設けてもよく、さらに当該酸化スケール層を、厚さ0.1〜15μm としてもよい。
この発明の鋼および鋼管は、浸炭性ガスからの遮蔽スケールの形成および再生機能を有しており、耐浸炭性および耐コーキング性に優れているので、石油精製や石油化学プラントなどにおける分解炉管、改質炉管、加熱炉管、配管、或いは熱交換器管などに利用することができ、装置の耐久性や操業効率を大幅に向上させることができる。
次に、この発明において上述のようにその範囲を規定した理由について、その実施の形態とともに具体的に説明する。なお、以下の説明において、各元素の含有量の「%」表示は「質量%」を意味する。
この発明は、Cr:20 〜55%を含む母材から構成されるステンレス鋼である。好ましくは、Cr:20〜35%を含む母材から構成されるステンレス鋼である。Cr:20〜35%を含む母材から構成されるステンレス鋼の場合、エチレン製造用ステンレス鋼管(エチレンクラッキングチユーブ)の素材として好ましい。
(i) Cr欠乏層
Cr欠乏層のCr濃度: Cr欠乏層は、均一化熱処理において生成する酸化スケールの直下に生成する。このCr欠乏層のCr濃度は母材Cr濃度未満となるが、10%未満に低下すると、プラント運転時に浸炭性ガスからの遮蔽特性を有するCr主体の酸化スケ−ルを表面に形成できない。また、予めCr主体の酸化スケール層が鋼表面に存在する場合も、その直下のCr欠乏層のCr濃度が10%未満であると、酸化スケール層が亀裂、剥離等の損傷を受けたときに、Cr主体の酸化スケール層を再生することができない。望ましくは、Cr欠乏層のCr濃度は12%以上である。
Cr欠乏層のCr濃度は、母材のCr濃度、熱処理の雰囲気、温度、時間を適宜調整することで、調整可能である。具体的にいえば、Cr濃度が27%の母材を、大気雰囲気下で 1200℃に0.2時間加熱したとき、母材の他の成分、特にSi含有量などのよっても多少異なるが、ほぼCr:16%Cr欠乏層のCr濃度とすることができる。
Cr欠乏層の厚さ: Cr欠乏層の厚さが20μmを超えると、プラント運転時に浸炭性ガスからの遮蔽特性を有するCr主体の酸化スケ−ルを表面に形成し難くなる。そのため、Cr欠乏層の厚さを20μm以下とする。好ましくは15μm以下である。
Cr欠乏層の厚さは、例えば雰囲気制御型熱処理によって容易に調整可能である。
Cr欠乏層のCr濃度および厚さは、EPMAを用いて測定できる。測定試料は、例えば試験片の断面ミクロを作製し、エメリー紙およびアルミナバフによる研磨、脱脂を施したものを用いる。さらに、表面にC蒸着を施しEPMAによる深さ方向のCr濃度を分析するのが一般的である。EPMAは、例えば加速電圧10〜25KeV(好ましくは15〜20KeV)、試料電流は5〜30nA(好ましくは5〜20nA)として測定するのが一般的である。また、2〜400μm/minの速度で移動し、深さ方向のCr濃度を測定する。
(ii)酸化スケール層
酸化スケ−ル層(A) の組成:
Cr主体の酸化スケ−ル層は耐浸炭性、耐コーキング性の観点から、非常に重要である。Cr含有量50%以上のCr主体の酸化スケール層は緻密度が高く、炭素の鋼中侵入に対する遮蔽特性に富む。また、Cr主体の酸化スケール層はコーキングに対し触媒作用が小さいため、鋼表面へのコーキングを抑制する。その結果、管内流体への熱伝導性を長時間保ち、例えば分解反応管として用いた場合、オレフィンなどの反応生成物の収率が安定する。
酸化スケ−ル層は、Cr含有量が80%以上であればスケール層がより緻密になり、炭素の鋼中侵入に対し強固な遮蔽層として効果を発揮する。その結果、耐浸炭性が飛躍的に向上する。さらに望ましいCr含有量は82%以上であり、もっとも望ましいのは85%以上である。
酸化スケ−ル層(A) の厚み:
酸化スケ−ル層の厚みは、好適態様では、炭素の鋼中侵入に対し重要な因子となる。0.1 μm未満の厚みでは遮蔽層としての効果が小さい。一方、15μmを超えると、成長応力と冷却時の熱応力が蓄積され、酸化スケール層に亀裂や剥離が発生するため、炭素の鋼中侵入を容易にする。すなわち、スケール層(A) の厚みを0.1 〜15μmとするのがよい。遮蔽特性をより確実なものとするには、望ましくは0.5 〜15μmとするのがよく、もっとも望ましいのは0.5 〜10μmである。
かかる酸化スケールの生成は、例えば制御燃焼ガスの雰囲気下で加熱処理を行うことで容易に進行する。
酸化スケ−ル層(B) :
Si含有量50%以上のSi主体の酸化スケール層(B) を、Cr欠乏層と酸化スケール層(A) の間に形成してもよい。酸化スケール層(B) は、上述の酸化スケ−ル層(A) を均一に形成することを促進するほか、酸化スケ−ル層(A) に亀裂や剥離といった損傷が生じた場合に、損傷部が再生することを補助する働きを有する。
酸化スケール層(B) は、母材鋼中のSi含有量を高めることによって、その生成を容易にすることができる。
酸化スケール層(A) や酸化スケール層(B) の元素含有量は、EDX(エネルギー分散型X線分光;Energy Dispersive X-ray spectrometry) で測定できる。測定試料は、例えば上記に示す手順にて作製してよい。表面にC蒸着を施しEDX により元素定量分析を行うのが一般的である。また、スケール層の厚さは、例えば断面ミクロ試料を光学顕微鏡にて観察、測定するのがよい。
この発明にかかる鋼管の内面には、突起が設けられているとか、あるいは異形断面を備えているとか、不規則形状を有するものであってもよい。管内面が不規則形状を呈するステンレス鋼管の例としては、内面突起付き管やひれ付管などが挙げられる。突起、ひれなどは、鋼管自体と一体形成されていても、溶接などにより形成されていてもよい。これらが規則的に形成されているものも含めて「管内面が不規則形状を呈する」ステンレス鋼管と定義する。通常、そのような不規則断面を備えている場合、浸炭性ガスによる攻撃を受け易く、そのため酸化スケールの剥離などが起こり易いと考えられている。しかし、この発明によれば、鋼管内面の耐浸炭性が高く、かつ皮膜の修復能が高いため、そのような不規則断面の内面を備えた鋼管の場合にこの発明の効果が特に顕著になる。
次に、この発明にかかる鋼材の母材としては、次のような組成のステンレス鋼が好ましい。そのような母材ステンレス鋼の組成を限定する理由は次のとおりである。
C:0.01〜0.6 %
高温強度を確保するために0.01%以上の含有が有効である。一方、0.6 %を超えるとステンレス鋼の靱性が極端に悪くなるため、上限を0.6 %とする。好ましくは、0.02%〜0.45%、さらに好ましい範囲は0.02%〜0.3 %である。
Si:0.1 〜5%
Siは酸素との親和力が強いため、Cr主体の酸化スケ−ル層(A) を均一に形成することを助長する。この作用は、0.1 %以上含有することで発揮する。ただし、5%を超えると溶接性が劣化し、組織も不安定になるので、上限を5%とする。好ましい範囲は、0.1 〜3%であり、もっとも好ましい範囲は、0.3 〜2%である。
Mn:0.1 〜10%
Mnは脱酸および加工性改善のために添加するものであり、このためには0.1 %以上添加する。またMnはオーステナイト生成元素であることからNiの一部をMnで置換することも可能であるが、過剰の添加はCr主体の酸化スケール層の形成を阻害することから、上限を10%とする。好ましい範囲は、0.1 〜5%であり、もっとも好ましい範囲は、0.1 〜2%である。
P:0.08%以下、S:0.05%以下
PおよびSは、結晶粒界に偏析し、熱間加工性を劣化させる。そのため、極力低減することが好ましいが、過剰な低減はコスト高を招くため、Pは0.08%以下、Sは0.05%以下とする。好ましくは、Pは0.05%以下、Sは0.03%以下であり、もっとも好ましいのは、Pは0.04%以下、Sは0.015 %以下である。
Cr: 20〜55%
Crは本発明において重要な元素である。Cr主体の酸化スケ−ルを安定に形成するためには20%以上の含有が必要である。しかしながら、過剰な添加は管製造性や使用中の高温での組織安定性を低下させるので、上限を55%とする。加工性とともに組織安定性の劣化を防止するためには、上限を35%とすることが好ましい。より好ましい範囲は、22〜33%である。
Ni: 10〜70%
NiはCr含有量に応じて安定したオーステナイト組織を得るために必要な元素であり、10〜70%の含有量が必要である。また、Cが鋼中に侵入した場合、侵入速度を低減する働きがあるため含有することが好ましい。しかしながら、必要以上の含有は、コスト高と製造難を招くため適正な含有がよい。好ましい範囲は、20〜60%であり、もっとも好ましい範囲は23〜50%である。
N:0.001〜0.25%
Nは高温強度改善に有効な元素である。この効果を得るためには0.001 %以上含させることが必要である。過剰な添加は加工性を大きく阻害するため、0.25%を上限とする。好ましくは、Nは0.001 %〜0.2 %である。
酸素 (O):0.02%以下
酸素 (O) は不純物として存在する。
酸素含有量が0.02%を超えると、鋼中に酸化物系介在物が多量存在し、加工性が低下する他、鋼管表面疵の原因になるので、上限を0.02%とする。
この他、以下に示す元素を添加することもできる。
Cu:0.01〜5%
Cuはオーステナイト相を安定にする他、高温強度向上に有効であり、0.01%以上添加してよい。一方、5%を超えて添加すると著しく熱間加工性を低下させるので0.01〜5%とする。好ましい範囲は0.01〜3%である。
Co:0.01〜5%
Coはオーステナイト相を安定にするため、Niの一部を置換することができる。一方、5%を超えて添加すると著しく熱間加工性を低下させるので0.01〜5%とする。好ましい範囲は0.01〜3%である。
Mo:0.01 〜3%、W:0.01〜6%、Ta:0.01〜6%、Re:0.01〜6%、Ir:0.01〜6%の1種または2種以上:
Mo、W、Ta、ReおよびIrはいずれも固溶強化元素として高温強度向上に有効であり、その効果を発揮させるためには少なくとも0.01%以上添加する。しかし、過剰の添加は加工性の劣化と組織安定性を阻害するので、Moは3%、W、Ta、ReおよびIrは6%以下にする必要がある。Mo、W、Ta、Re、Irのいずれも、好ましくは0.01 〜2.5 %、さらに好ましくは0.01 〜2%である。
Ti:0.01〜1%、Nb:0.01〜2%の1種または2種:
TiおよびNbは極微量の添加でも高温強度および延性、靱性の改善に大きな効果があるが、それぞれ0.01%未満ではその効果が得られず、またTiでは1%、Nbは2%を超えると加工性や溶接性が低下する。
B:0.001 〜0.1 %、Zr:0.00l 〜0.1 %、Hf:0.001 〜0.5 %の1種または2種以上:
B、ZrおよびHfはいずれも粒界を強化し、熱間加工性および高温強度特性を改善するのに有効な元素であるが、いずれも0.001 %未満ではその効果が得られず、過剰な添加は溶接性を劣化させるので、各々0.001 〜0.1 %、0.001 〜0.1 %、0.001 〜0.5 %とする。
Mg:0.0005〜0.1 %、Ca:0.0005〜0.1 %、Al:0.01〜1%の1種または2種以上:
Mg、CaおよびAlはいずれも熱間加工性を改善するのに有効な元素であり、含有する場合、その効果はMgおよび Ca は0.0005%以上、Alは0.01%以上添加することで得られる。しかし過剰な添加は溶接性を劣化させるため、その上限を、MgおよびCaは0.1 %、Alは1 %とする。好ましい範囲は、MgおよびCaは0.0008〜0.05%、Alは0.01〜0.6%である。
Y、Ln族:0.0005 〜0.15%の1種または2種以上:
Y、Ln族は耐酸化性の向上に有効な元素であるが、いずれも0.0005 %未満ではその効果が得られず、過剰な添加は加工性を低下させるのでその上限を0.15%とする。 Ln族の中でも、特にLa、Ce、Ndを用いることが好ましい。なお、Ln族とは、元素番号57のLaから、同71のLuまでを指す。
Pd:0.005〜1 %、Ag:0.005〜1%、Pt:0.005〜1%、Au:0.005〜1%の1種または2種以上:
Pd、Ag、Pt、Auはいずれも耐食性を向上させる目的で、添加することが出来る。いずれも0.005 %未満ではその効果が得られず、逆に1%を超える添加は加工性を低下させるほかコスト高を招くこととなるのでその上限を1%とする。Pd、Ag、Pt、Auはいずれも好ましくは0.005〜0.5%である。
この発明に係わる浸炭性ガスからの遮蔽スケールの形成および再生機能を有するステンレス鋼管は、管内面の浸炭やコーキングが問題となることから、管内面が前述の(1) 〜(7) に規定する発明の要件を満足すればよい。
この発明に係る鋼管は、溶解、鋳造、熱間加工、冷間加工、溶接等の手段によって、継目無管、溶接管等の所要の鋼管形状に成形してよい。また、粉末冶金や遠心鋳造等の手法によって所要の鋼管形状に成形してもよい。最終熱処理は、Cr欠乏層のCr濃度が10%以上となる熱処理を施す必要がある。最終熱処理を施した後の鋼管表面に対しては、酸洗、ショットブラスト、機械切削、グラインダ研磨および電解研磨等の表面加工処理を施してよい。
酸化スケ−ル(A) および(B) の形成は上述の最終熱処理の段階で行われ、具体的には鋼組成と熱処理条件との組合せによって行えばよく、これまでの説明からも当業者には容易に理解できる。
なお、この発明に係る鋼管は、管内面にひとつまたは複数の突起形状を有していても、浸炭性ガスからの遮蔽スケールの形成および再生機能を何ら損なうことはない。
かくして、この発明にかかるステンレス鋼は、Cr欠乏層そして必要によりその上に設けるCrまたはSi主体のスケールはいずれも母材に由来するものであり、その限りにおいて母材の組成、表面処理条件を調整するだけでその構成を変更可能であり、処理コストが大幅に低減される経済性の高い材料である。
実施例によってこの発明をより具体的に説明するが、この発明はそれら実施例に限定されるものではない。
表1に示す化学組成の金属材料を高周波加熱真空炉を用いて溶製し、ビレットを形成し、そのビレットに熱間鍛造および冷間圧延を行って、外径56mm、肉厚6mmの鋼管を作製した。鋼管は下記に示す条件で熱処理を行い、次いで鋼管の一部を切断して、このうち、いくつかのものについては、ショットブラスト、酸洗または機械切削を行い、表面加工した。
表1の供試鋼番号1〜3および24のものについては、下記熱処理条件A〜Dのすべての熱処理条件において、一律1200℃/10分の条件で熱処理を行い、供試鋼番号4〜23のものについては、熱処理条件Aにおいて、熱処理温度を1000〜1250℃、熱処理時間を1分〜1時間とし、熱処理温度および熱処理時間を様々に変えて熱処理を行った。
熱処理条件A: 真空熱処理 (1000〜1250℃) 、1分〜1時間
熱処理条件B:20体積%H2O含有ガス中熱処理 (1050〜1250℃) 、1分〜1時間
熱処理条件C: 2段熱処理 (熱処理条件A+熱処理条件B)
熱処理条件D: 2段熱処理 (熱処理条件B+熱処理条件A) 。
表面加工処理を施した鋼管から20mm角の試験片を切り出し、試験片を加工して、断面観察用の試料を作製し、Cr欠乏層におけるCr濃度およびCr欠乏層の厚さをEPMA(Electron Probe Micro-Analysis)により測定した。
また、表面加工処理を施していない“熱処理まま”の鋼管については、鋼管表面に酸化スケ−ル層が形成されているので、酸化スケ−ル層のCr含有量および酸化スケールの厚さを、各々EDX および光学顕微鏡により測定するとともに、Cr欠乏層のCr濃度および厚さを表面加工処理を施した鋼管と同様の方法により測定した。
この結果を表2にまとめて示す。
また、表2に記載の試験片と同じ熱処理および表面加工処理を施した鋼管から、幅20mm×長さ30mmの試験片を切り出した。この試験片を、体積比で15%CH4−3%CO2−82% H2のガス雰囲気中で、1000℃にて300 時間保持し、耐コーキング性の試験を行った。耐コーキング性は、母材に侵入するC量で評価した。すなわち、前記ガス雰囲気中で保持した後の試験片の表面より深さ方向に5mmピッチで金属切り粉を採取し、0.5 〜1.0mm 深さにおけるC量 (質量%) と1.0 〜1.5mm 深さにおけるC量 (質量%) を化学分析により測定し、試験前の母材C量 (質量%) を減じた後、両C量の平均値を1mm深さにおける侵入C量 (質量%) とした。
この結果を表3にまとめて示す。
表3から、Cr含有量が本発明で規定する条件から外れる試験番号24の鋼管は、熱処理条件A、Bの場合ともに、侵入C量、表面堆積C量が大きく、耐浸炭性および耐コーキング性ともに劣っている。
また、表3から、化学組成が本発明に規定する条件を満たす供試鋼番号1〜38の鋼管のうち、Cr欠乏層のCr濃度および/または厚さが本発明で規定する条件を満たす供試鋼の鋼管は、侵入C量、表面堆積C量ともに極めて小さく、耐浸炭性、耐コーキング性に優れているが、Cr欠乏層のCr濃度および/または厚さが本発明で規定する条件を満たさない供試鋼の鋼管は、侵入C量、表面堆積C量が大きく、耐浸炭性および耐コーキング性ともに劣っている。
Figure 2005048284
Figure 2005048284
Figure 2005048284
表層に酸化スケールがある場合の鋼材表層部の模式的説明図である。 図1において酸化スケールを除去したときの同様の模式的説明図でる。 図1の酸化スケールの内側にSi主体の第2酸化スケールがある場合の同様な模式的説明図である。 Cr欠乏層のCr濃度と侵入C量との関係を示すグラフである。 Cr欠乏層の深さと侵入C量との関係を示すグラフである。 スケール層中のCr濃度と侵入C量との関係を示すグラフである。発明を実施するための最良の形態

Claims (7)

  1. 質量%で、Cr:20 〜55%を含む母材から構成されるステンレス鋼であって、該鋼管の表層部にCr欠乏層を備え、該Cr欠乏層におけるCr濃度が、10%以上、母材のCr濃度未満であり、かつ該Cr欠乏層の厚さが20μm 以内であることを特徴とする、浸炭性ガス雰囲気で使用されるステンレス鋼。
  2. 前記Cr欠乏層の外側に、Cr含有量50%以上のCr主体の酸化スケール層をさらに備えている請求項1記載のステンレス鋼。
  3. 前記酸化スケール層が厚さ0.1 〜15μm である請求項2記載のステンレス鋼。
  4. 前記酸化スケール層と前記Cr欠乏層との間にSi含有量50%以上のSi主体の第2酸化スケール層を備えている請求項2または3記載のステンレス鋼。
  5. 前記母材が、質量%で、C:0.01 〜0.6 %、Si: 0.1〜5 %、Mn: 0.1 〜10%、P: 0.08%以下、S: 0.05%以下、Cr: 20 〜55%、Ni: 10〜70%、N:0.001 〜0.25%、 O( 酸素): 0.02 %以下、残部がFeおよび不可避不純物からなる化学組成を有する、請求項1ないし4のいずれかに記載のステンレス鋼。
  6. 前記母材の化学組成が、質量%で、さらに、下記(i) ないし(viii)から選ばれた少なくとも1種を含有する、請求項5に記載のステンレス鋼。
    (i) Cu: 0.01 〜5 %、
    (ii) Co: 0.01 〜5 %、
    (iii) Mo: 0.01〜3 %、W: 0.01〜6 %、Ta:0.01〜6 %、Re:0.01〜6 %、Ir:0.01〜6 %の1種または2種以上、
    (iv) Ti: 0.01 〜1 %、Nb: 0.01〜2 %の1種または2種、
    (v)B: 0.001 〜0.1 %、Zr: 0.001 〜0.1 %、Hf:0.001〜0.5 %の1種または2種以上、
    (vi) Mg: 0.0005 〜0.1 % 、Ca:0.0005〜0.1 %、Al:0.01 〜1 %の1種または2種以上、
    (vii) Y:0.0005 〜0.15%およびLn族:0.0005 〜0.15%の1種または2種以上、
    (viii)Pd:0.005〜1 %、Ag:0.005〜1%、Pt:0.005〜1%、Au:0.005〜1%の1種または2種以上。
  7. 管内面が不規則形状を呈する、請求項1ないし6のいずれかに記載のステンレス鋼を用いたことを特徴とするステンレス鋼管。
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