JP2004537590A - 2−(ヒドロキシフェニル)−2−(アルコキシイミノ)−n−メチルアセトアミド誘導体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
本発明は、(2E)−2−(ヒドロキシフェニル)−2−(アルコキシイミノ)−N−メチルアセトアミドの新規な製造方法に関する。
Description
【技術分野】
【0001】
本発明は、2−(ヒドロキシフェニル)−2−(アルコキシイミノ)−N−メチルアセトアミド誘導体の製造方法、その製造用の新規中間体、並びに、これらの中間体の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ジクロロベンゾフラン−3−オンがベンゾフラン−3−オンの塩素化によって得られることが既に知られている(例えば、Chem. Ber. 1912, p. 161を比較のこと)。この先行技術から既知である反応は密封容器中で行われるので、工業的規模で実施することができない。更に、ジクロロベンゾフラン−3−オンは2−メトキシベンゾイルクロライドの製造における副生成物として得られる(独国特許出願公開第2040186号明細書参照)。しかし、工業的規模で実施可能なジクロロベンゾフラン−3−オンの具体的な製造方法はこれまで開示されていない。ジクロロベンゾフラン−3−オンの開環を記載した文献も同様に存在しない。
【0003】
2−(2−ヒドロキシフェニル)−2−(メトキシイミノ)酢酸メチル(A)又は1−ベンゾフラン−2,3−ジオン−3−(O−メチルオキシム)(B)がメチルアミンと反応すると2−(2−ヒドロキシフェニル)−2−(メトキシイミノ)−N−メチルアセトアミド(C)が得られることは既知である(例えば、欧州特許出願公開第398692号明細書又は国際公開第95/24396号パンフレットを比較のこと)。
【化1】
【非特許文献1】
Chem. Ber. 1912, p. 161
【特許文献1】
独国特許出願公開第2040186号明細書
【特許文献2】
欧州特許出願公開第398692号明細書
【特許文献3】
国際公開第95/24396号パンフレット
【特許文献4】
国際公開第01/38294号パンフレット
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
これらのプロセスの欠点は、まず、出発物質を得ることが困難であることである。
【0005】
なお、国際公開第01/38294号パンフレットには、2−(2−ヒドロキシフェニル)−2−(アルコキシイミノ)−N−メチルアセトアミド誘導体を、2−(2−ヒドロキシフェニル)−2−(ヒドロキシイミノ)−N−メチルアセトアミド又は2−(2−ヒドロキシフェニル)−2−(メチルイミノ)−N−メチルアセトアミドから出発して製造する2つの方法が記載されている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
ここに、一般式(I):
【化2】
(式中、R1及びR2は、C1−C4アルキルを表す)の2−(2−ヒドロキシフェニル)−2−(アルコキシイミノ)−N−メチルアセトアミド誘導体が、
a)式(II):
【化3】
の化合物が、
適切であれば希釈剤の存在下、塩素ガスと反応させ、
b)得られた式(III):
【化4】
の化合物を、式(IV):
【化5】
(式中、R1は上記のとおりである)のアミン又はその酸付加錯体と、適切であれば希釈剤の存在下、また、適切であれば酸受容体の存在下、反応させて式(V)
【化6】
の化合物とし、
c1)それをヒドロキシルアミン又はその酸付加錯体と、適切であれば希釈剤の存在下、また、適切であれば緩衝媒体の存在下、反応させて式(VI)
【化7】
の化合物とし、そして、
c2)それを式(VII)のアルキル化剤
【化8】
(式中、R2は上記のとおりであり;Xはハロゲン、−O−CO−O−R2、−O−SO2−R2、又は、−O−SO2−O−R2(R2は上記のとおりである)を表す)と、適切であれば希釈剤の存在下、また、適切であれば酸受容体の存在下、また、適切であれば相間移動触媒の存在下、反応させる
か或いは、
d)それを、式(VIII)
【化9】
(式中、R2は上記のとおりである)のアルコキシアミン又はその酸付加錯体と、適切であれば希釈剤の存在下、また、適切であれば緩衝媒体の存在下、反応させる
場合に得られることが見出された。
【0007】
R1及びR2の定義において、飽和C1−C4アルキル炭化水素鎖は、それぞれ、直鎖又は分岐のいずれかである。C1−C4アルキルは、特に、メチル、エチル、n−又はi−プロピル、n−、s−又はi−ブチルを表す。
【0008】
R1は、特に、メチル、エチル又はn−プロピルを表す。
【0009】
R1は、好ましくは、メチルを表す。
【0010】
R2は、特に、メチル、エチル又はn−プロピルを表す。
【0011】
R2は、好ましくは、メチルを表す。
【0012】
上記の一般の又は好ましい基の定義は、式(I)の最終生成物、並びに、対応する出発物質又は前記製造の各工程で必要とされる中間体の両方に適用される。
【0013】
これらの基の組み合わせ又は好ましい組み合わせにおいて各基に与えられた具体的な定義は、その特定の組み合わせに係わらず、他の好ましい定義のいずれかによって置き換えることができる。
【0014】
適切であれば、本発明の化合物は、例えば、E及びZ等の、特に立体異性体の、異なる可能な異性体の混合物として存在することができる。特許請求の対象となるのは、E−及びZ−異性体の両者であり、また、これらの異性体のあらゆる混合物である。
【0015】
上記した先行技術には、エノールアセテートの塩素化は記載されていない。本発明の方法における反応工程a)において式(II)のエノールアセテートの塩素化がアセテート基の除去を伴っておこることは非常に驚くべきことである。ジクロロベンゾフラン−3−オンのアミンによる開環も同様に上記文献には記載されていない。
【0016】
本発明の方法は多くの利点を有する。すなわち、本発明の方法は、殺虫剤(例えば、欧州特許出願公開第398692号明細書及び欧州特許出願公開第937050号明細書を比較のこと)の製造の重要な中間体である2−(2−ヒドロキシフェニル)−2−(アルコキシイミノ)−N−メチルアセトアミド誘導体を製造するために、特に使用される。本発明の方法は、2−(2−ヒドロキシフェニル)−2−(アルコキシイミノ)−N−メチルアセトアミド誘導体の新たな合成経路を開拓するものであり、容易に入手可能な出発物質、個々の反応工程の良好な収率、及び、工業的規模での個々の反応工程の実施が容易であるという特徴を有する。
【0017】
この新規な方法は以下の反応機構1に示されている。
(反応機構1)
【化10】
【0018】
本発明の方法の反応工程a)を実施するための出発物質として必要な式(II)の化合物は既知であり、既知の方法で製造することができる(例えば、J. Chem. Soc. Perkin Trans 1, 1984, 1605-1612、国際公開第01/36405号パンフレットを比較のこと)。
【0019】
本発明の方法の反応工程a)を実施するための出発物質として更に必要な塩素は商業的に入手可能な合成用化学品である。それは、気体、或いは、希釈剤中のアルコール溶液又は水溶液として使用することができる。
【0020】
本発明の方法の反応工程b)を実施するための出発物質として更に必要な式(IV)のアミン又はその酸付加錯体は商業的に入手可能な合成用化学品である。それは、適切であれば、気体、或いは、アルコール溶液又は水溶液として使用することができる。好ましい式(IV)のアミンはエチルアミン及びメチルアミンである。特に好ましいのはメチルアミンである。好ましい酸付加錯体は塩酸塩、硫酸水素塩又は硫酸塩である。
【0021】
本発明の方法の反応工程c1)を実施するための出発物質として更に必要なヒドロキシルアミン又はその酸付加錯体は商業的に入手可能な合成用化学品である。好ましい酸付加錯体は塩酸塩、硫酸水素塩又は硫酸塩である。
【0022】
更に、本発明の方法の反応工程c2)を実施するための出発物質として必要な式(VII)のアルキル化剤は、アルキル基を移動可能な全ての化学的な化合物である。クロロメタン、ブロモメタン、ヨードメタン、硫酸ジメチル及び炭酸ジメチルが好ましい。特に好ましいのは硫酸ジメチル及びクロロメタンである。
【0023】
本発明の方法の反応工程d)を実施するための出発物質として更に必要な式(V)のアルコキシアミン又はその酸付加錯体は商業的に入手可能な合成用化学品である。好ましい酸付加錯体は塩酸塩、硫酸水素塩又は硫酸塩である。
【0024】
本発明はまた、式(V):
【化11】
(式中、R1はC1−C4アルキルを表す)の化合物の製造方法をも提供するものであり、当該製造方法は、
a)式(II):
【化12】
の化合物を、適切であれば希釈剤の存在下、塩素ガスと反応させ、且つ、
b)得られた式(III):
【化13】
の化合物を、式(IV):
【化14】
(式中、R1は上記のとおりである)のアミン又はその酸付加錯体と、適切であれば希釈剤の存在下、また、適切であれば酸受容体の存在下、反応させることを特徴とする。
【0025】
本発明はまた、一般式(I)
【化15】
(式中、R1はC1−C4アルキルを表し;R2はC2−C4アルキルを表す)の新規な化合物をも提供するものである。
【0026】
式(I)の新規化合物において、R2は、好ましくは、エチル又はn−プロピルを表し、特に好ましくは、エチルを表す。
【0027】
反応工程a)
本発明の方法の反応工程a)を実施するために好適な希釈剤は、ハロゲン化炭化水素、例えば、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタン又はトリクロロエタン等;ニトリル、例えば、アセトニトリル、プロピオニトリル、n−又はi−ブチロニトリル又はベンゾニトリル等;氷酢酸;エステル、例えば、酢酸メチル又は酢酸エチル;又は、アルコール、例えば、メタノール、エタノール、n−又はi−プロパノール、n−、i−、sec−又はtert−ブタノール、エタンジオール、プロパン−1,2−ジオール、エトキシエタノール、メトキシエタノール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、それと水又は純水との混合物である。反応工程a)では、希釈剤は氷酢酸が好ましい。
【0028】
本発明の方法の反応工程a)を実施する場合、反応温度は割合に広い範囲内で変えることができる。一般に、この工程は15℃から80℃、好ましくは15℃から60℃の温度で行われる。
【0029】
本発明の方法の反応工程a)は一般に大気圧下で行われる。しかし、加圧下又は減圧下、一般には0.1バールから10バールの間で実施することも可能である。
【0030】
式(I)の化合物を調製するための本発明の方法の反応工程a)を実施するためには、式(II)の化合物の1モルにつき、一般に2から5モル、好ましくは2から3モルの塩素が使用される。
【0031】
式(I)の化合物を調製するための本発明の方法の反応工程a)は、一般に、以下のように実施される。式(II)の化合物(3−アセトキシベンゾフラン)が希釈剤中、特に氷酢酸中に最初に投与され、塩素が添加される。反応が完了するまで、適切であれば加熱下で、混合物は撹拌される。反応終了後、混合物は慣用の方法でワークアップされる。
【0032】
反応工程b)
本発明の方法の反応工程b)を実施するために好適な希釈剤は、エーテル、例えば、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチル t−ブチル エーテル、メチル t−アミル エーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン又はアニソール等;又は、アルコール、例えば、メタノール、エタノール、n−又はi−プロパノール、n−、i−、sec−又はtert−ブタノール、エタンジオール、プロパン−1,2−ジオール、エトキシエタノール、メトキシエタノール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、それと水又は純水との混合物である。
【0033】
本発明の方法の反応工程b)は、好適であれば、適切な酸受容体の存在下で実施される。これらの例には、例えば、アルカリ土類金属又はアルカリ金属の水酸化物、炭酸塩又は重炭酸塩、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸カリウム又は重炭酸ナトリウムが含まれる。
【0034】
本発明の方法の反応工程b)を実施する場合、反応温度は割合に広い範囲内で変えることができる。一般に、この工程は15℃から環流温度まで、好ましくは20℃から40℃の温度で行われる。
【0035】
本発明の方法の反応工程b)は一般に大気圧下で行われる。しかし、加圧下又は減圧下、一般には0.1バールから10バールの間で実施することも可能である。
【0036】
式(I)の化合物を調製するための本発明の方法の反応工程b)を実施するためには、式(III)の化合物の1モルにつき、一般に4から10モル、好ましくは4から8モルの式(IV)のアミンが使用される。
【0037】
本発明の方法の反応工程b)は、一般に、以下のように実施される。好ましくは希釈剤の存在下、式(IV)のアルキルアミンが式(III)の化合物に添加される。反応が完了するまで、適切であれば加熱下で、出発物質は希釈剤中で撹拌される。反応終了後、混合物は慣用の方法でワークアップされる。
【0038】
反応工程c1)及びd)
本発明の方法の反応工程c1)及びd)を実施するために好適な希釈剤は、全ての不活性有機溶媒である。希釈剤の例には、エーテル、例えば、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチル t−ブチル エーテル、メチル t−アミル エーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン又はアニソール等;ニトリル、例えば、アセトニトリル、プロピオニトリル、n−又はi−ブチロニトリル又はベンゾニトリル等;アミド、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルホルムアニリド、N−メチルピロリドン又はヘキサメチルリン酸トリアミド等;エステル、例えば、酢酸メチル又は酢酸エチル;スルホキシド、例えば、ジメチルスルホキシド;スルホン、例えば、スルホラン等;アルコール、例えば、メタノール、エタノール、n−又はi−プロパノール、n−、i−、sec−又はtert−ブタノール、エタンジオール、プロパン−1,2−ジオール、エトキシエタノール、メトキシエタノール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、それと水又は純水との混合物が含まれる。好ましい希釈剤はアルコール、及び、アルコールと水又は純水との混合物である。
【0039】
本発明の方法の反応工程c1)及びd)は、適切であれば、緩衝媒体の存在下で行われる。好適な緩衝媒体はpHを1から7の範囲に緩衝する全ての慣用の酸/塩混合物である。酢酸/酢酸ナトリウムの混合物を使用するか、或いは、緩衝媒体を使用しないことが好ましい。
【0040】
本発明の方法の反応工程c1及びd)を実施する場合、反応温度は割合に広い範囲内で変えることができる。一般に、この反応工程は−20℃から150℃まで、好ましくは0℃から80℃の温度で行われる。
【0041】
本発明の方法の反応工程c1)及びd)は一般に大気圧下で行われる。しかし、加圧下又は減圧下、一般には0.1バールから10バールの間で実施することも可能である。
【0042】
式(VI)の化合物を調製するための本発明の方法の反応工程c1)を実施するためには、式(V)の化合物の1モルにつき、一般に1から15モル、好ましくは1から2モルのヒドロキシルアミン又はその酸付加錯体が使用される。
【0043】
式(I)の化合物を調製するための本発明の方法の反応工程d)を実施するためには、式(V)の化合物の1モルにつき、一般に1から15モル、好ましくは1から2モルの式(VIII)のアルコキシアミン又はその酸付加錯体が使用される。
【0044】
本発明の方法の反応工程c1)は、一般に、以下のように実施される。好ましくは希釈剤の存在下、式(V)の化合物がヒドロキシルアミン又はその酸付加錯体と混合され、適切であれば緩衝媒体が添加され、加熱される。反応終了後、混合物は慣用の方法でワークアップされる。
【0045】
本発明の方法の反応工程d)は、一般に、以下のように実施される。好ましくは希釈剤の存在下、式(V)の化合物がアルコキシアミン又はその酸付加錯体と混合され、適切であれば緩衝媒体が添加され、加熱される。反応終了後、混合物は慣用の方法でワークアップされる。
【0046】
反応工程c2)
本発明の方法の反応工程c2)を実施するために好適な希釈剤は、全ての不活性有機溶媒である。希釈剤の例には、脂肪族、脂環式又は芳香族炭化水素、例えば、石油エーテル、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン又はデカリン等;ハロゲン化炭化水素、例えば、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタン又はトリクロロエタン等;エーテル、例えば、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチル t−ブチル エーテル、メチル t−アミル エーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン又はアニソール等;ケトン、例えば、アセトン、ブタノン、メチルイソブチルケトン又はシクロヘキサノン等;ニトリル、例えば、アセトニトリル、プロピオニトリル、n−又はi−ブチロニトリル又はベンゾニトリル等;アミド、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルホルムアニリド、N−メチルピロリドン又はヘキサメチルリン酸トリアミド等;エステル、例えば、酢酸メチル又は酢酸エチル;スルホキシド、例えば、ジメチルスルホキシド;スルホン、例えば、スルホラン等;アルコール、例えば、メタノール、エタノール、n−又はi−プロパノール、n−、i−、sec−又はtert−ブタノール、エタンジオール、プロパン−1,2−ジオール、エトキシエタノール、メトキシエタノール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、それと水又は純水との混合物が含まれる。
【0047】
本発明の方法の反応工程c2)は、好適であれば、適切な酸受容体の存在下で実施される。適切な酸受容体は全ての慣用の無機又は有機塩基である。これらの例には、例えば、アルカリ土類金属又はアルカリ金属の水酸化物、アルコキシド、酢酸塩、炭酸塩又は重炭酸塩、例えば、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムtert-ブトキシド、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸カリウム又は重炭酸ナトリウム;第3級アミン、例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジメチルベンジルアミン、ピリジン、N−メチルピペリジン、N−メチルモルホリン、N,N−ジメチルアミノピリジン、ジアザビシクロオクタン(DABCO)、ジアザビシクロノネン(DBN)又はジアザビシクロウンデセン(DBU)が含まれる。工程c2)では、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムを使用することが好ましい。
【0048】
本発明の方法の反応工程c2)は、好適であれば、適切な相間移動触媒の存在下で実施される。これには、例えば、第4級アンモニウム塩、例えば、テトラブチルアンモニウムの臭化物、塩化物、硫酸水素塩又は硫酸塩、メチルトリオクチルアンモニウムの臭化物、塩化物、硫酸水素塩又は硫酸塩、又は、4−ジメチルアミノ−N−(2−エチルヘキシル)ピリジニウムの臭化物、塩化物、硫酸水素塩又は硫酸塩;第4級ホスホニウム塩、例えば、トリブチルテトラデシルホスホニウムの臭化物又は塩化物、テトラフェニルホスホニウムの臭化物又は塩化物;クラウンエーテル、例えば、ジベンゾ−18−クラウン−6;グアニジウム塩、例えば、ヘキサアルキルグアニジウムクロライド;及び、ポリエチレングリコール誘導体が含まれる。工程c2)では、テトラブチルアンモニウムブロマイド(臭化物)又はテトラブチルアンモニウムクロライド(塩化物)を使用することが好ましい。
【0049】
本発明の方法の反応工程c2)を実施する場合、反応温度は割合に広い範囲内で変えることができる。一般に、この工程は−20℃から環流温度まで、好ましくは0℃から60℃の温度で行われる。
【0050】
本発明の方法の工程c2)は一般に大気圧下で行われる。しかし、加圧下又は減圧下、一般には0.1バールから10バールの間で実施することも可能である。
【0051】
式(I)の化合物を調製するための本発明の方法の反応工程c2)を実施するためには、式(VI)の化合物の1モルにつき、一般に1から15モル、好ましくは1から2モルの式(VII)のアルキル化剤が使用される。
【0052】
本発明の方法の反応工程c2)は一般に、以下のように実施される。好ましくは希釈剤の存在下、式(VI)の化合物が塩基と、そして好適であれば相間移動触媒とも、混合される。式(VII)のアルキル化剤が添加され、反応が完了するまで、適切であれば加熱下で、混合物は撹拌される。反応終了後、混合物は慣用の方法でワークアップされる。
【実施例】
【0053】
下記の実施例は本発明を例証するものであるが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0054】
製造例
[実施例1]
2,2−ジクロロ−1−ベンゾフラン−3(2H)−オン:
【化16】
工程a)
50℃で、5.0gの3−アセトキシベンゾフランが15gの氷酢酸に最初に添加され、5.0gの塩素が1.5時間かけて導入された。混合物は50℃で更に30分撹拌され、次に、溶媒が留去された。残渣はトルエンによって捕捉され、減圧下、蒸発乾固された。こうして、5.7gの2,2−ジクロロ−1−ベンゾフラン−3(2H)−オン(GC:98.1%;理論収率98.4%)を固体として得た。
【0055】
(2Z)−2−(2−ヒドロキシフェニル)−2−(2−メトキシイミノ)−N−メチルエタンアミド:
【化17】
工程b)及びd)(ワンポットプロセス)
5.39gの2,2−ジクロロ−1−ベンゾフラン−3(2H)−オン(GC:97.9%)が60mlのメチル tert−ブチル エーテルに最初に添加され、室温で、10.09gの40%強度のメチルアミン水溶液が10分間に亘って添加された。混合物は更に3時間撹拌され、8.8mlの水、2.61gのメトキシアミン塩酸塩及び2.56gの酢酸ナトリウムの溶液が室温で5分間に亘って添加された。混合物は更に9時間撹拌され、溶媒が減圧下留去され、150mlの氷水が残渣に添加された。生成物は吸引濾過され、水洗され、減圧下で一晩乾燥された。こうして、(2Z)−2−(2−ヒドロキシフェニル)−2−(2−メトキシイミノ)−N−メチルエタンアミド(4.6g,HPLC−STD:91.5%,理論77.8%)を固体として得た。
【0056】
[実施例2]
2,2−ジクロロ−1−ベンゾフラン−3(2H)−オン:
【化18】
工程a)
50℃で、5.0gの3−アセトキシベンゾフランが15gの氷酢酸に最初に添加され、5.0gの塩素が1.5時間かけて導入された。混合物は50℃で更に30分撹拌され、次に、溶媒が留去された。残渣はトルエンによって捕捉され、減圧下、蒸発乾固された。こうして、5.7gの2,2−ジクロロ−1−ベンゾフラン−3(2H)−オン(GC:98.1%;理論収率98.4%)を固体として得た。
【0057】
(2Z)−2−(2−ヒドロキシイミノ)−2−(2−ヒドロキシフェニル)−N−メチルエタンアミド:
【化19】
工程b)及びc1)
5.36gの2,2−ジクロロ−1−ベンゾフラン−3(2H)−オン(GC:98.5%)が14mlのメタノールに懸濁され、室温で、10.09gの40%強度のメチルアミンのメタノール溶液が15分間に亘って添加された。混合物は更に1時間撹拌され、5.0mlの水、2.59gのヒドロキシアンモニウム硫酸塩が室温で10分間に亘って添加された。混合物は更に1時間撹拌され、溶媒が減圧下留去され、水が残渣に添加されて混合物のpHが5に調整された。混合物は酢酸エチルで3回抽出され、有機抽出物が合計されて硫酸ナトリウム上で乾燥され、蒸発乾固された。こうして、(2Z)−2−(2−ヒドロキシイミノ)−2−(2−ヒドロキシフェニル)−N−メチルエタンアミド(4.2g,HPLC−STD:85.2%,Z/E=81/19,理論70.9%)を固体として得た。
【0058】
[実施例3]
2−(2−ヒドロキシフェニル)−N−メチル−2−(メチルイミノ)エタンアミド:
【化20】
工程b)
5.0gの2,2−ジクロロ−1−ベンゾフラン−3(2H)−オンが20mlのメチル tert−ブチル エーテルに最初に添加され、室温で、14.0gのメチルアミン(40%強度の水溶液)が30分間に亘って添加された。混合物は更に室温で4.5時間撹拌され、次に、酢酸エチルで3回抽出され、有機抽出物が合計されて水洗され、有機相が硫酸ナトリウム上で乾燥され、溶媒が留去された。こうして、2−(2−ヒドロキシフェニル)−N−メチル−2−(メチルイミノ)エタンアミド4.4g(GC:93.0%:理論収率86.5%)を固体として得た。
【0001】
本発明は、2−(ヒドロキシフェニル)−2−(アルコキシイミノ)−N−メチルアセトアミド誘導体の製造方法、その製造用の新規中間体、並びに、これらの中間体の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ジクロロベンゾフラン−3−オンがベンゾフラン−3−オンの塩素化によって得られることが既に知られている(例えば、Chem. Ber. 1912, p. 161を比較のこと)。この先行技術から既知である反応は密封容器中で行われるので、工業的規模で実施することができない。更に、ジクロロベンゾフラン−3−オンは2−メトキシベンゾイルクロライドの製造における副生成物として得られる(独国特許出願公開第2040186号明細書参照)。しかし、工業的規模で実施可能なジクロロベンゾフラン−3−オンの具体的な製造方法はこれまで開示されていない。ジクロロベンゾフラン−3−オンの開環を記載した文献も同様に存在しない。
【0003】
2−(2−ヒドロキシフェニル)−2−(メトキシイミノ)酢酸メチル(A)又は1−ベンゾフラン−2,3−ジオン−3−(O−メチルオキシム)(B)がメチルアミンと反応すると2−(2−ヒドロキシフェニル)−2−(メトキシイミノ)−N−メチルアセトアミド(C)が得られることは既知である(例えば、欧州特許出願公開第398692号明細書又は国際公開第95/24396号パンフレットを比較のこと)。
【化1】
【非特許文献1】
Chem. Ber. 1912, p. 161
【特許文献1】
独国特許出願公開第2040186号明細書
【特許文献2】
欧州特許出願公開第398692号明細書
【特許文献3】
国際公開第95/24396号パンフレット
【特許文献4】
国際公開第01/38294号パンフレット
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
これらのプロセスの欠点は、まず、出発物質を得ることが困難であることである。
【0005】
なお、国際公開第01/38294号パンフレットには、2−(2−ヒドロキシフェニル)−2−(アルコキシイミノ)−N−メチルアセトアミド誘導体を、2−(2−ヒドロキシフェニル)−2−(ヒドロキシイミノ)−N−メチルアセトアミド又は2−(2−ヒドロキシフェニル)−2−(メチルイミノ)−N−メチルアセトアミドから出発して製造する2つの方法が記載されている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
ここに、一般式(I):
【化2】
(式中、R1及びR2は、C1−C4アルキルを表す)の2−(2−ヒドロキシフェニル)−2−(アルコキシイミノ)−N−メチルアセトアミド誘導体が、
a)式(II):
【化3】
の化合物が、
適切であれば希釈剤の存在下、塩素ガスと反応させ、
b)得られた式(III):
【化4】
の化合物を、式(IV):
【化5】
(式中、R1は上記のとおりである)のアミン又はその酸付加錯体と、適切であれば希釈剤の存在下、また、適切であれば酸受容体の存在下、反応させて式(V)
【化6】
の化合物とし、
c1)それをヒドロキシルアミン又はその酸付加錯体と、適切であれば希釈剤の存在下、また、適切であれば緩衝媒体の存在下、反応させて式(VI)
【化7】
の化合物とし、そして、
c2)それを式(VII)のアルキル化剤
【化8】
(式中、R2は上記のとおりであり;Xはハロゲン、−O−CO−O−R2、−O−SO2−R2、又は、−O−SO2−O−R2(R2は上記のとおりである)を表す)と、適切であれば希釈剤の存在下、また、適切であれば酸受容体の存在下、また、適切であれば相間移動触媒の存在下、反応させる
か或いは、
d)それを、式(VIII)
【化9】
(式中、R2は上記のとおりである)のアルコキシアミン又はその酸付加錯体と、適切であれば希釈剤の存在下、また、適切であれば緩衝媒体の存在下、反応させる
場合に得られることが見出された。
【0007】
R1及びR2の定義において、飽和C1−C4アルキル炭化水素鎖は、それぞれ、直鎖又は分岐のいずれかである。C1−C4アルキルは、特に、メチル、エチル、n−又はi−プロピル、n−、s−又はi−ブチルを表す。
【0008】
R1は、特に、メチル、エチル又はn−プロピルを表す。
【0009】
R1は、好ましくは、メチルを表す。
【0010】
R2は、特に、メチル、エチル又はn−プロピルを表す。
【0011】
R2は、好ましくは、メチルを表す。
【0012】
上記の一般の又は好ましい基の定義は、式(I)の最終生成物、並びに、対応する出発物質又は前記製造の各工程で必要とされる中間体の両方に適用される。
【0013】
これらの基の組み合わせ又は好ましい組み合わせにおいて各基に与えられた具体的な定義は、その特定の組み合わせに係わらず、他の好ましい定義のいずれかによって置き換えることができる。
【0014】
適切であれば、本発明の化合物は、例えば、E及びZ等の、特に立体異性体の、異なる可能な異性体の混合物として存在することができる。特許請求の対象となるのは、E−及びZ−異性体の両者であり、また、これらの異性体のあらゆる混合物である。
【0015】
上記した先行技術には、エノールアセテートの塩素化は記載されていない。本発明の方法における反応工程a)において式(II)のエノールアセテートの塩素化がアセテート基の除去を伴っておこることは非常に驚くべきことである。ジクロロベンゾフラン−3−オンのアミンによる開環も同様に上記文献には記載されていない。
【0016】
本発明の方法は多くの利点を有する。すなわち、本発明の方法は、殺虫剤(例えば、欧州特許出願公開第398692号明細書及び欧州特許出願公開第937050号明細書を比較のこと)の製造の重要な中間体である2−(2−ヒドロキシフェニル)−2−(アルコキシイミノ)−N−メチルアセトアミド誘導体を製造するために、特に使用される。本発明の方法は、2−(2−ヒドロキシフェニル)−2−(アルコキシイミノ)−N−メチルアセトアミド誘導体の新たな合成経路を開拓するものであり、容易に入手可能な出発物質、個々の反応工程の良好な収率、及び、工業的規模での個々の反応工程の実施が容易であるという特徴を有する。
【0017】
この新規な方法は以下の反応機構1に示されている。
(反応機構1)
【化10】
【0018】
本発明の方法の反応工程a)を実施するための出発物質として必要な式(II)の化合物は既知であり、既知の方法で製造することができる(例えば、J. Chem. Soc. Perkin Trans 1, 1984, 1605-1612、国際公開第01/36405号パンフレットを比較のこと)。
【0019】
本発明の方法の反応工程a)を実施するための出発物質として更に必要な塩素は商業的に入手可能な合成用化学品である。それは、気体、或いは、希釈剤中のアルコール溶液又は水溶液として使用することができる。
【0020】
本発明の方法の反応工程b)を実施するための出発物質として更に必要な式(IV)のアミン又はその酸付加錯体は商業的に入手可能な合成用化学品である。それは、適切であれば、気体、或いは、アルコール溶液又は水溶液として使用することができる。好ましい式(IV)のアミンはエチルアミン及びメチルアミンである。特に好ましいのはメチルアミンである。好ましい酸付加錯体は塩酸塩、硫酸水素塩又は硫酸塩である。
【0021】
本発明の方法の反応工程c1)を実施するための出発物質として更に必要なヒドロキシルアミン又はその酸付加錯体は商業的に入手可能な合成用化学品である。好ましい酸付加錯体は塩酸塩、硫酸水素塩又は硫酸塩である。
【0022】
更に、本発明の方法の反応工程c2)を実施するための出発物質として必要な式(VII)のアルキル化剤は、アルキル基を移動可能な全ての化学的な化合物である。クロロメタン、ブロモメタン、ヨードメタン、硫酸ジメチル及び炭酸ジメチルが好ましい。特に好ましいのは硫酸ジメチル及びクロロメタンである。
【0023】
本発明の方法の反応工程d)を実施するための出発物質として更に必要な式(V)のアルコキシアミン又はその酸付加錯体は商業的に入手可能な合成用化学品である。好ましい酸付加錯体は塩酸塩、硫酸水素塩又は硫酸塩である。
【0024】
本発明はまた、式(V):
【化11】
(式中、R1はC1−C4アルキルを表す)の化合物の製造方法をも提供するものであり、当該製造方法は、
a)式(II):
【化12】
の化合物を、適切であれば希釈剤の存在下、塩素ガスと反応させ、且つ、
b)得られた式(III):
【化13】
の化合物を、式(IV):
【化14】
(式中、R1は上記のとおりである)のアミン又はその酸付加錯体と、適切であれば希釈剤の存在下、また、適切であれば酸受容体の存在下、反応させることを特徴とする。
【0025】
本発明はまた、一般式(I)
【化15】
(式中、R1はC1−C4アルキルを表し;R2はC2−C4アルキルを表す)の新規な化合物をも提供するものである。
【0026】
式(I)の新規化合物において、R2は、好ましくは、エチル又はn−プロピルを表し、特に好ましくは、エチルを表す。
【0027】
反応工程a)
本発明の方法の反応工程a)を実施するために好適な希釈剤は、ハロゲン化炭化水素、例えば、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタン又はトリクロロエタン等;ニトリル、例えば、アセトニトリル、プロピオニトリル、n−又はi−ブチロニトリル又はベンゾニトリル等;氷酢酸;エステル、例えば、酢酸メチル又は酢酸エチル;又は、アルコール、例えば、メタノール、エタノール、n−又はi−プロパノール、n−、i−、sec−又はtert−ブタノール、エタンジオール、プロパン−1,2−ジオール、エトキシエタノール、メトキシエタノール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、それと水又は純水との混合物である。反応工程a)では、希釈剤は氷酢酸が好ましい。
【0028】
本発明の方法の反応工程a)を実施する場合、反応温度は割合に広い範囲内で変えることができる。一般に、この工程は15℃から80℃、好ましくは15℃から60℃の温度で行われる。
【0029】
本発明の方法の反応工程a)は一般に大気圧下で行われる。しかし、加圧下又は減圧下、一般には0.1バールから10バールの間で実施することも可能である。
【0030】
式(I)の化合物を調製するための本発明の方法の反応工程a)を実施するためには、式(II)の化合物の1モルにつき、一般に2から5モル、好ましくは2から3モルの塩素が使用される。
【0031】
式(I)の化合物を調製するための本発明の方法の反応工程a)は、一般に、以下のように実施される。式(II)の化合物(3−アセトキシベンゾフラン)が希釈剤中、特に氷酢酸中に最初に投与され、塩素が添加される。反応が完了するまで、適切であれば加熱下で、混合物は撹拌される。反応終了後、混合物は慣用の方法でワークアップされる。
【0032】
反応工程b)
本発明の方法の反応工程b)を実施するために好適な希釈剤は、エーテル、例えば、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチル t−ブチル エーテル、メチル t−アミル エーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン又はアニソール等;又は、アルコール、例えば、メタノール、エタノール、n−又はi−プロパノール、n−、i−、sec−又はtert−ブタノール、エタンジオール、プロパン−1,2−ジオール、エトキシエタノール、メトキシエタノール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、それと水又は純水との混合物である。
【0033】
本発明の方法の反応工程b)は、好適であれば、適切な酸受容体の存在下で実施される。これらの例には、例えば、アルカリ土類金属又はアルカリ金属の水酸化物、炭酸塩又は重炭酸塩、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸カリウム又は重炭酸ナトリウムが含まれる。
【0034】
本発明の方法の反応工程b)を実施する場合、反応温度は割合に広い範囲内で変えることができる。一般に、この工程は15℃から環流温度まで、好ましくは20℃から40℃の温度で行われる。
【0035】
本発明の方法の反応工程b)は一般に大気圧下で行われる。しかし、加圧下又は減圧下、一般には0.1バールから10バールの間で実施することも可能である。
【0036】
式(I)の化合物を調製するための本発明の方法の反応工程b)を実施するためには、式(III)の化合物の1モルにつき、一般に4から10モル、好ましくは4から8モルの式(IV)のアミンが使用される。
【0037】
本発明の方法の反応工程b)は、一般に、以下のように実施される。好ましくは希釈剤の存在下、式(IV)のアルキルアミンが式(III)の化合物に添加される。反応が完了するまで、適切であれば加熱下で、出発物質は希釈剤中で撹拌される。反応終了後、混合物は慣用の方法でワークアップされる。
【0038】
反応工程c1)及びd)
本発明の方法の反応工程c1)及びd)を実施するために好適な希釈剤は、全ての不活性有機溶媒である。希釈剤の例には、エーテル、例えば、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチル t−ブチル エーテル、メチル t−アミル エーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン又はアニソール等;ニトリル、例えば、アセトニトリル、プロピオニトリル、n−又はi−ブチロニトリル又はベンゾニトリル等;アミド、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルホルムアニリド、N−メチルピロリドン又はヘキサメチルリン酸トリアミド等;エステル、例えば、酢酸メチル又は酢酸エチル;スルホキシド、例えば、ジメチルスルホキシド;スルホン、例えば、スルホラン等;アルコール、例えば、メタノール、エタノール、n−又はi−プロパノール、n−、i−、sec−又はtert−ブタノール、エタンジオール、プロパン−1,2−ジオール、エトキシエタノール、メトキシエタノール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、それと水又は純水との混合物が含まれる。好ましい希釈剤はアルコール、及び、アルコールと水又は純水との混合物である。
【0039】
本発明の方法の反応工程c1)及びd)は、適切であれば、緩衝媒体の存在下で行われる。好適な緩衝媒体はpHを1から7の範囲に緩衝する全ての慣用の酸/塩混合物である。酢酸/酢酸ナトリウムの混合物を使用するか、或いは、緩衝媒体を使用しないことが好ましい。
【0040】
本発明の方法の反応工程c1及びd)を実施する場合、反応温度は割合に広い範囲内で変えることができる。一般に、この反応工程は−20℃から150℃まで、好ましくは0℃から80℃の温度で行われる。
【0041】
本発明の方法の反応工程c1)及びd)は一般に大気圧下で行われる。しかし、加圧下又は減圧下、一般には0.1バールから10バールの間で実施することも可能である。
【0042】
式(VI)の化合物を調製するための本発明の方法の反応工程c1)を実施するためには、式(V)の化合物の1モルにつき、一般に1から15モル、好ましくは1から2モルのヒドロキシルアミン又はその酸付加錯体が使用される。
【0043】
式(I)の化合物を調製するための本発明の方法の反応工程d)を実施するためには、式(V)の化合物の1モルにつき、一般に1から15モル、好ましくは1から2モルの式(VIII)のアルコキシアミン又はその酸付加錯体が使用される。
【0044】
本発明の方法の反応工程c1)は、一般に、以下のように実施される。好ましくは希釈剤の存在下、式(V)の化合物がヒドロキシルアミン又はその酸付加錯体と混合され、適切であれば緩衝媒体が添加され、加熱される。反応終了後、混合物は慣用の方法でワークアップされる。
【0045】
本発明の方法の反応工程d)は、一般に、以下のように実施される。好ましくは希釈剤の存在下、式(V)の化合物がアルコキシアミン又はその酸付加錯体と混合され、適切であれば緩衝媒体が添加され、加熱される。反応終了後、混合物は慣用の方法でワークアップされる。
【0046】
反応工程c2)
本発明の方法の反応工程c2)を実施するために好適な希釈剤は、全ての不活性有機溶媒である。希釈剤の例には、脂肪族、脂環式又は芳香族炭化水素、例えば、石油エーテル、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン又はデカリン等;ハロゲン化炭化水素、例えば、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタン又はトリクロロエタン等;エーテル、例えば、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチル t−ブチル エーテル、メチル t−アミル エーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン又はアニソール等;ケトン、例えば、アセトン、ブタノン、メチルイソブチルケトン又はシクロヘキサノン等;ニトリル、例えば、アセトニトリル、プロピオニトリル、n−又はi−ブチロニトリル又はベンゾニトリル等;アミド、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルホルムアニリド、N−メチルピロリドン又はヘキサメチルリン酸トリアミド等;エステル、例えば、酢酸メチル又は酢酸エチル;スルホキシド、例えば、ジメチルスルホキシド;スルホン、例えば、スルホラン等;アルコール、例えば、メタノール、エタノール、n−又はi−プロパノール、n−、i−、sec−又はtert−ブタノール、エタンジオール、プロパン−1,2−ジオール、エトキシエタノール、メトキシエタノール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、それと水又は純水との混合物が含まれる。
【0047】
本発明の方法の反応工程c2)は、好適であれば、適切な酸受容体の存在下で実施される。適切な酸受容体は全ての慣用の無機又は有機塩基である。これらの例には、例えば、アルカリ土類金属又はアルカリ金属の水酸化物、アルコキシド、酢酸塩、炭酸塩又は重炭酸塩、例えば、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムtert-ブトキシド、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸カリウム又は重炭酸ナトリウム;第3級アミン、例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジメチルベンジルアミン、ピリジン、N−メチルピペリジン、N−メチルモルホリン、N,N−ジメチルアミノピリジン、ジアザビシクロオクタン(DABCO)、ジアザビシクロノネン(DBN)又はジアザビシクロウンデセン(DBU)が含まれる。工程c2)では、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムを使用することが好ましい。
【0048】
本発明の方法の反応工程c2)は、好適であれば、適切な相間移動触媒の存在下で実施される。これには、例えば、第4級アンモニウム塩、例えば、テトラブチルアンモニウムの臭化物、塩化物、硫酸水素塩又は硫酸塩、メチルトリオクチルアンモニウムの臭化物、塩化物、硫酸水素塩又は硫酸塩、又は、4−ジメチルアミノ−N−(2−エチルヘキシル)ピリジニウムの臭化物、塩化物、硫酸水素塩又は硫酸塩;第4級ホスホニウム塩、例えば、トリブチルテトラデシルホスホニウムの臭化物又は塩化物、テトラフェニルホスホニウムの臭化物又は塩化物;クラウンエーテル、例えば、ジベンゾ−18−クラウン−6;グアニジウム塩、例えば、ヘキサアルキルグアニジウムクロライド;及び、ポリエチレングリコール誘導体が含まれる。工程c2)では、テトラブチルアンモニウムブロマイド(臭化物)又はテトラブチルアンモニウムクロライド(塩化物)を使用することが好ましい。
【0049】
本発明の方法の反応工程c2)を実施する場合、反応温度は割合に広い範囲内で変えることができる。一般に、この工程は−20℃から環流温度まで、好ましくは0℃から60℃の温度で行われる。
【0050】
本発明の方法の工程c2)は一般に大気圧下で行われる。しかし、加圧下又は減圧下、一般には0.1バールから10バールの間で実施することも可能である。
【0051】
式(I)の化合物を調製するための本発明の方法の反応工程c2)を実施するためには、式(VI)の化合物の1モルにつき、一般に1から15モル、好ましくは1から2モルの式(VII)のアルキル化剤が使用される。
【0052】
本発明の方法の反応工程c2)は一般に、以下のように実施される。好ましくは希釈剤の存在下、式(VI)の化合物が塩基と、そして好適であれば相間移動触媒とも、混合される。式(VII)のアルキル化剤が添加され、反応が完了するまで、適切であれば加熱下で、混合物は撹拌される。反応終了後、混合物は慣用の方法でワークアップされる。
【実施例】
【0053】
下記の実施例は本発明を例証するものであるが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0054】
製造例
[実施例1]
2,2−ジクロロ−1−ベンゾフラン−3(2H)−オン:
【化16】
工程a)
50℃で、5.0gの3−アセトキシベンゾフランが15gの氷酢酸に最初に添加され、5.0gの塩素が1.5時間かけて導入された。混合物は50℃で更に30分撹拌され、次に、溶媒が留去された。残渣はトルエンによって捕捉され、減圧下、蒸発乾固された。こうして、5.7gの2,2−ジクロロ−1−ベンゾフラン−3(2H)−オン(GC:98.1%;理論収率98.4%)を固体として得た。
【0055】
(2Z)−2−(2−ヒドロキシフェニル)−2−(2−メトキシイミノ)−N−メチルエタンアミド:
【化17】
工程b)及びd)(ワンポットプロセス)
5.39gの2,2−ジクロロ−1−ベンゾフラン−3(2H)−オン(GC:97.9%)が60mlのメチル tert−ブチル エーテルに最初に添加され、室温で、10.09gの40%強度のメチルアミン水溶液が10分間に亘って添加された。混合物は更に3時間撹拌され、8.8mlの水、2.61gのメトキシアミン塩酸塩及び2.56gの酢酸ナトリウムの溶液が室温で5分間に亘って添加された。混合物は更に9時間撹拌され、溶媒が減圧下留去され、150mlの氷水が残渣に添加された。生成物は吸引濾過され、水洗され、減圧下で一晩乾燥された。こうして、(2Z)−2−(2−ヒドロキシフェニル)−2−(2−メトキシイミノ)−N−メチルエタンアミド(4.6g,HPLC−STD:91.5%,理論77.8%)を固体として得た。
【0056】
[実施例2]
2,2−ジクロロ−1−ベンゾフラン−3(2H)−オン:
【化18】
工程a)
50℃で、5.0gの3−アセトキシベンゾフランが15gの氷酢酸に最初に添加され、5.0gの塩素が1.5時間かけて導入された。混合物は50℃で更に30分撹拌され、次に、溶媒が留去された。残渣はトルエンによって捕捉され、減圧下、蒸発乾固された。こうして、5.7gの2,2−ジクロロ−1−ベンゾフラン−3(2H)−オン(GC:98.1%;理論収率98.4%)を固体として得た。
【0057】
(2Z)−2−(2−ヒドロキシイミノ)−2−(2−ヒドロキシフェニル)−N−メチルエタンアミド:
【化19】
工程b)及びc1)
5.36gの2,2−ジクロロ−1−ベンゾフラン−3(2H)−オン(GC:98.5%)が14mlのメタノールに懸濁され、室温で、10.09gの40%強度のメチルアミンのメタノール溶液が15分間に亘って添加された。混合物は更に1時間撹拌され、5.0mlの水、2.59gのヒドロキシアンモニウム硫酸塩が室温で10分間に亘って添加された。混合物は更に1時間撹拌され、溶媒が減圧下留去され、水が残渣に添加されて混合物のpHが5に調整された。混合物は酢酸エチルで3回抽出され、有機抽出物が合計されて硫酸ナトリウム上で乾燥され、蒸発乾固された。こうして、(2Z)−2−(2−ヒドロキシイミノ)−2−(2−ヒドロキシフェニル)−N−メチルエタンアミド(4.2g,HPLC−STD:85.2%,Z/E=81/19,理論70.9%)を固体として得た。
【0058】
[実施例3]
2−(2−ヒドロキシフェニル)−N−メチル−2−(メチルイミノ)エタンアミド:
【化20】
工程b)
5.0gの2,2−ジクロロ−1−ベンゾフラン−3(2H)−オンが20mlのメチル tert−ブチル エーテルに最初に添加され、室温で、14.0gのメチルアミン(40%強度の水溶液)が30分間に亘って添加された。混合物は更に室温で4.5時間撹拌され、次に、酢酸エチルで3回抽出され、有機抽出物が合計されて水洗され、有機相が硫酸ナトリウム上で乾燥され、溶媒が留去された。こうして、2−(2−ヒドロキシフェニル)−N−メチル−2−(メチルイミノ)エタンアミド4.4g(GC:93.0%:理論収率86.5%)を固体として得た。
Claims (11)
- 一般式(I):
(式中、R1及びR2は、C1−C4アルキルを表す)の化合物の製造方法であって、
a)式(II):
の化合物を、適切であれば希釈剤の存在下、塩素ガスと反応させ、
b)得られた式(III):
の化合物を、式(IV):
(式中、R1は上記のとおりである)のアミン又はその酸付加錯体と、適切であれば希釈剤の存在下、また、適切であれば酸受容体の存在下、反応させて式(V)
の化合物とし、
c1)それをヒドロキシルアミン又はその酸付加錯体と、適切であれば希釈剤の存在下、また、適切であれば緩衝媒体の存在下、反応させて式(VI)
の化合物とし、そして、
c2)それを式(VII)のアルキル化剤
(式中、R2は上記のとおりであり;Xはハロゲン、−O−CO−O−R2、−O−SO2−R2、又は、−O−SO2−O−R2(R2は上記のとおりである)を表す)と、適切であれば希釈剤の存在下、また、適切であれば酸受容体の存在下、また、適切であれば相間移動触媒の存在下、反応させる
か或いは、
d)それを、式(VIII)
(式中、R2は上記のとおりである)のアルコキシアミン又はその酸付加錯体と、適切であれば希釈剤の存在下、また、適切であれば酸受容体の存在下、また、適切であれば緩衝媒体の存在下、反応させる
ことを特徴とする製造方法。 - 前記反応工程a)及びb)が20℃から環流温度で行われることを特徴とする、請求項1記載の製造方法。
- 前記反応工程a)で使用される希釈剤が氷酢酸であることを特徴とする、請求項1又は2記載の製造方法。
- 前記R1及びR2がメチル基を表すことを特徴とする、請求項1乃至3のいずれかに記載の製造方法。
- 前記反応工程a)において、式(II)の化合物に基づき2乃至5モルの塩素を使用することを特徴とする、請求項1乃至4のいずれかに記載の製造方法。
- 前記反応工程b)において、式(III)の化合物に基づき4乃至8モルの式(IV)のアルキルアミンを使用することを特徴とする、請求項1乃至5のいずれかに記載の製造方法。
- 前記反応工程b)において使用される式(IV)のアミンがメチルアミンであることを特徴とする、請求項1乃至6のいずれかに記載の製造方法。
- 前記反応工程b)及びd)がワンポット反応として行われることを特徴とする、請求項1乃至7のいずれかに記載の製造方法。
- 前記反応工程b)及びc1)がワンポットプロセスとして行われることを特徴とする、請求項1乃至7のいずれかに記載の製造方法。
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