JP2004325691A - 熱可塑性樹脂フィルムの保管方法及び積層体 - Google Patents
熱可塑性樹脂フィルムの保管方法及び積層体 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】熱可塑性樹脂フィルムを特に光学用途に用いる場合に、光学欠陥の少ない光学部材(フィルム)を与え、生産性の向上を図ることができる熱可塑性樹脂フィルムを得る方法を提供すること。
【解決手段】光学用途に用いられる巻き取りロール状の熱可塑性樹脂フィルムを、温度変化幅が10℃以内及び/又は温度変化率が1時間あたり±5℃以内である雰囲気中に保管することを特徴とする熱可塑性樹脂フィルムの保管方法。
【選択図】 なし
【解決手段】光学用途に用いられる巻き取りロール状の熱可塑性樹脂フィルムを、温度変化幅が10℃以内及び/又は温度変化率が1時間あたり±5℃以内である雰囲気中に保管することを特徴とする熱可塑性樹脂フィルムの保管方法。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱可塑性樹脂フィルムの保管方法及び積層体に関する。さらに詳しくは、本発明は、熱可塑性樹脂フィルムの保管中にフィルム表面のキズや皺の発生を抑制し、特に光学用途において、光学欠陥の少ない光学部材(フィルム)を与え、生産性の向上を図ることができる熱可塑性樹脂フィルムを得るための保管方法、並びに前記方法で保管された熱可塑性樹脂フィルムの表面に、例えば反射防止層などの薄膜層が設けられてなる積層体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、光学用途に用いられるフィルムとしては、例えば液晶表示装置、有機エレクトロルミネッセンス素子、プラズマディスプレイ、プロジェクタなどの光学装置の部材に使用される各種のフィルムがあり、これらのフィルムは、反射防止膜、防眩膜、透明導電膜、ハードコート層などが、乾式法や湿式法などにより、積層され、光学部材として用いられる。
具体的に説明すると、例えば液晶表示装置は、入射した直線偏光を液晶層のもつ電気光学特性で変調し、出射側の偏光板で透過率の強弱や着色の信号として可視化する装置であって、偏光をその表示の原理に用いているため、偏光板は必須の部材である。この偏光板は自然光を直線偏光に変える素子であり、現在、液晶表示装置用の偏光板の多くは、ポリビニルアルコールフィルムからなる基材フィルムに、ヨウ素や二色性染料などの二色性材料を、染色・吸着させ、延伸配向させてなる偏光フィルムの両面あるいは片面に、光学的に透明で、かつ機械的強度を有する保護膜を貼り合わせたものが用いられている。そして、この保護膜としては、通常トリアセチルセルロースフィルムが使用される。この液晶表示装置においては、前記偏光板は、液晶層の出射側以外に、通常入射側にも設けられている。
【0003】
このような液晶表示装置をはじめ、PDP(プラズマディスプレイパネル)、CRT(ブラウン管)、EL(エレクトロルミネッセンス)素子などの各種ディスプレイにおいては、画面に外部から光が入射し、この光が反射して表示画像を見ずらくすることがあり、特に近年、フラットパネルディスプレイの大型化に伴い、上記問題を解決することが、重要な課題となってきている。
このような問題を解決するために、これまで種々のディスプレイに対して、様々な反射防止処置や防眩処置がとられている。その一つとして反射防止フィルムを各種のディスプレイに使用することが行われている。この反射防止フィルムには、反射防止性能と共に、保護フィルムとしての機能も要求される。
また、近年、市場が増大している携帯用の情報端末への入力装置として、タッチパネルが利用されている。このタッチパネルは、ディスプレイ画面を直接指、ペンなどで触れることによってデータを入力する装置である。このようなタッチパネルにおいては、視認側最表面に、外光の映り込みによる表示光のコントラストの低下を抑制するために、反射防止層を設けることが要求される。
反射防止フィルムは、現在、乾式法又は湿式法により基材フィルム表面に反射防止層を形成することにより作製されている。
熱可塑性樹脂フィルムを用いて、前記の反射防止フィルムなどの光学部材を作製する場合、得られる光学部材に発生する光学的欠陥をできるだけ低減させることが、生産コストなどの面から、極めて重要である。この光学的欠陥の発生原因には色々あるが、フィルム表面のキズやしわが大きな割合を占めていることが知られている。
【0004】
そこでフィルムのしわなどを防止する方法として、例えば、順次送給されるフィルムを巻き取りコアの周囲に多層状に巻き取ってフィルム巻取体を得るに際して、巻き取りコア側への巻き込み端部の近傍において、前記フィルムを常温又はそれ以下の温度に冷却しながら巻き取る方法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、この方法でも、フィルムを保管している間に、フィルム表面にキズやしわが発生してしまい、歩留まりが悪くなることがあり、さらなる改良が求められている。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−63877号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような事情のもとで、熱可塑性樹脂フィルムを特に光学用途に用いる場合に、光学欠陥の少ない光学部材(フィルム)を与え、生産性の向上を図ることができる熱可塑性樹脂フィルムを得る方法を提供することを目的としてなされたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、巻き取りロール状の熱可塑性樹脂フィルムを保管するにあたり、該フィルムを特定の温度範囲内で保管することにより、その目的を達成し得ることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
【0008】
かくして本発明によれば、
(1)光学用途に用いられる巻き取りロール状の熱可塑性樹脂フィルムを、温度変化幅が10℃以内及び/又は温度変化率が1時間あたり±5℃以内である雰囲気中に保管することを特徴とする熱可塑性樹脂フィルムの保管方法、
(2)熱可塑性樹脂フィルムが、脂環式構造を有する重合体からなるフィルムである前記(1)記載の熱可塑性樹脂フィルムの保管方法、
(3)前記(1)又は(2)に記載の方法で保管された熱可塑性樹脂フィルムの少なくとも片面に、薄膜層を有することを特徴とする積層体、
(4)薄膜層が反射防止層である前記(3)記載の積層体、
(5)光学部材の反射防止性保護フィルム用である前記(3)記載の積層体、及び
(6)光学部材が液晶表示装置における偏光板である前記(5)記載の積層体がそれぞれ提供される。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の保管方法では、光学用途に用いられる巻き取りロール状の熱可塑性樹脂フィルムを、温度変化幅が10℃以内及び/又は温度変化率が1時間あたり±5℃以内である雰囲気中に保管することを特徴とする。
本発明の保管方法が適用できる熱可塑性樹脂フィルムとしては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ4−メチルペンテン−1、ポリブテン−1などのポリオレフィン系樹脂;脂環式構造を有する重合体;ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル系樹脂;ポリカーボネート系樹脂;ポリ塩化ビニル系樹脂;ポリフェニレンサルファイド系樹脂;ポリエーテルスルホン系樹脂;ポリエチレンサルファイド系樹脂;ポリフェニレンエーテル系樹脂;スチレン系樹脂;アクリル系樹脂;ポリアミド系樹脂;セルロースアセテートなどのセルロース系樹脂;などからなるフィルム又はこれらの積層フィルムが用いられる。これらの中で、各種ディスプレイやタッチパネル用などの反射防止フィルム、表面保護用フィルムなどの光学用途に用いるプラスチックフィルムとしては、特に低飽和吸水率、透明性、耐熱性及び低複屈折値などの点から、脂環式構造を有する重合体からなるフィルムが好適である。
【0010】
脂環式構造を有する重合体は、主鎖及び/又は側鎖に脂環式構造を有するものであり、機械強度、耐熱性などの観点から、主鎖に脂環式構造を含有するものが好ましい。
重合体の脂環式構造としては、飽和脂環炭化水素(シクロアルカン)構造、不飽和脂環炭化水素(シクロアルケン)構造などが挙げられるが、機械強度、耐熱性などの観点から、シクロアルカン構造やシクロアルケン構造が好ましく、中でもシクロアルカン構造が最も好ましい。脂環式構造を構成する炭素原子数には、格別な制限はないが、通常4〜30個、好ましくは5〜20個、より好ましくは5〜15個の範囲であるときに、機械強度、耐熱性、及びフィルム成形性が高度にバランスされ、好適である。本発明に使用される脂環式構造含有重合体中の脂環式構造を含有してなる繰り返し単位の割合は、使用目的に応じて適宜選択すればよいが、好ましくは30重量%以上、さらに好ましくは50重量%以上、特に好ましくは70重量%以上、もっとも好ましくは90重量%以上である。脂環式構造を有する重合体中の脂環式構造を含有してなる繰り返し単位の割合がこの範囲にあるとフィルムの透明性および耐熱性の観点から好ましい。
脂環式構造を有する重合体としては、(1)ノルボルネン系重合体、(2)単環の環状オレフィン系重合体、(3)環状共役ジエン系重合体、(4)ビニル脂環式炭化水素重合体、及びこれらの水素添加物などが挙げられる。これらの中でも、透明性や成形性の観点から、ノルボルネン系重合体がより好ましい。
ノルボルネン系重合体としては、ノルボルネン系モノマーの開環重合体、ノルボルネン系モノマーと開環共重合可能なその他モノマーとの開環共重合体、及びそれらの水素添加物、ノルボルネン系モノマーの付加重合体、ノルボルネン系モノマーと共重合可能なその他モノマーとの付加型共重合体などが挙げられる。これらの中でも、耐熱性及び透明性の観点から、ノルボルネン系モノマーの開環重合体水素添加物が最も好ましい。
上記脂環式構造を有する重合体は、例えば特開2002−321302号公報などに開示されている公知の重合体である。
【0011】
本発明の保管方法において用いられる熱可塑性樹脂のガラス転移温度(Tg)は、好ましくは80℃以上、より好ましくは100〜250℃の範囲である。ガラス転移温度がこのような範囲にある熱可塑性樹脂フィルムは、高温下での使用における変形や応力が生じることがなく耐久性に優れる。
【0012】
本発明の保管方法が適用できる熱可塑性樹脂フィルムには、他の配合剤を含んでいてもよい。配合剤としては、格別限定されず、例えば、無機微粒子;酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤、耐候安定剤、紫外線吸収剤、近赤外線吸収剤等の安定剤;滑剤、可塑剤等の樹脂改質剤;染料や顔料等の着色剤;帯電防止剤等が挙げられる。これらの配合剤は、単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができ、その配合量は本発明の目的を損なわない範囲で適宜選択される。
熱可塑性樹脂フィルムの厚さについては特に制限はなく、用途に応じて適宜選定すればよく、通常10〜1000μm、好ましくは30〜500μmである。
【0013】
また、この熱可塑性樹脂フィルムには、その表面に設けられる薄膜層などとの密着性を向上させる目的で、所望により片面又は両面に、酸化法や凹凸化法などにより表面処理を施すことができる。上記酸化法としては、例えばコロナ放電処理、クロム酸処理(湿式)、火炎処理、熱風処理、オゾン・紫外線照射処理などが挙げられ、また、凹凸化法としては、例えばサンドブラスト法、溶剤処理法などが挙げられる。これらの表面処理法はプラスチックフィルムの種類に応じて適宜選ばれるが、一般にはコロナ放電処理法が効果及び操作性などの面から、好ましく用いられる。
【0014】
本発明の保管方法においては、温度変化幅は5℃以内であることが好ましく、温度変化率は1時間あたり±3℃以内であることが好ましい。
ここで、本発明でいう温度変化幅とは、保管中の最大温度と最小温度との差をいう。
保管中の温度変化幅が前記範囲を超えると、このフィルムの膨張・収縮によって多層状に巻き取られたフィルムとフィルムとの接触部分ですれがおこる。このフィルムとフィルムとのすれが原因で、フィルムにキズやしわが発生する。また、巻芯にフィルムを巻き取る場合、フィルムの巻き込みに伴ってフィルム間に空気の層が入る。雰囲気温度の影響によりフィルム間の空気が膨張もしくは収縮して、やはりフィルムのキズやしわの原因となる。
また、保管中の温度変化率が前記範囲を超えると、フィルムは巻芯に巻き取られたロール状であるため、フィルムロールの中心部付近と外表面部付近とに急激な温度差が生じる傾向にある。そのため、局部的なフィルムの膨張・収縮によって、局部的に多層状に巻き取られたフィルム層間の圧力が高くなり、ここにキズやしわが発生しやすくなる。
このようなフィルム上に反射防止層などを積層して光学部材を作製した場合、このキズやしわが光学部材に発生する光学的欠陥の原因となる。
【0015】
本発明の保管方法においては、保管する雰囲気の相対湿度は50%以下が好ましく、40%以下がさらに好ましい。
保管する雰囲気の相対湿度が前記範囲になるように調整することにより、保管中のフィルムの吸湿を防ぐことができ、それによって保管中のフィルムの変形を防ぐことができる。
本発明の保管方法においては、保管中の平均温度は5〜35℃の範囲に入っていることが好ましい。ここでいう平均温度は、保管中の最高温度と最低温度との平均値である。
【0016】
本発明の保管方法における保管の代表的な形態は、定位置における保管及び/または輸送中における保管である。
【0017】
保管する熱可塑性樹脂フィルムの形状は、巻き取りロール状であれば、特に制限されない。また、保管する熱可塑性樹脂フィルムは、これを巻き取る際に、傷がつくのを防止するためにマスキングフィルムを積層させたものであってもよい。マスキングフィルムとしては、上記熱可塑性樹脂フィルムを保護することができるものであれば特に限定はなく、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、ポリエチレン(PE)フィルム、ポリプロピレン(PP)フィルム等があげられる。
【0018】
本発明の保管方法においては、熱可塑性樹脂フィルムの厚さについては特に制限はなく、用途に応じて適宜選定すればよく、通常10〜1000μm、好ましくは30〜500μmである
熱可塑性樹脂フィルムの長さは、通常100m以上、好ましくは200m以上である。長さの上限は特にないが、取り扱い性より、好ましくは1000m以下である。
熱可塑性樹脂フィルムの幅は、通常300mm以上、好ましくは500mm以上である。前記フィルム幅が5mを超える場合には、その後の延伸などの後加工を行う場合、その工程が困難になる場合があるので、フィルム幅は5m以下が好ましい。
【0019】
本発明の保管方法においては、前記フィルムの幅をT、フィルムを巻き取った時のフィルムロールの厚みをDとすると、フィルムの幅Tとフィルムロールの厚みDとの比T/Dの値が2.5〜25の範囲であることが好ましい。T/Dの値が2.5より小さい場合又は25より大きい場合、保管中の温度変化率が変化したときに、フィルムロール内の温度の不均一が起こりやすく、本発明の効果が得られない傾向がある。
【0020】
保管する熱可塑性樹脂フィルムは、巻き取りロール状なので、ロールの巻芯の両端部が懸架されて支持される構造を有するラックに、複数本収容され、ラック全体が包装体で包装される。この包装されたラックが、倉庫あるいはケースに収められる。そのときに使用する包装体を構成する材料としては、特に制限されないが、中でも保存中の熱可塑性樹脂フィルムの劣化を抑制するために、酸素透過度の低いものが好ましく、例えばプラスチック基材、金属蒸着プラスチック基材、金属箔、ラミネート紙など、いずれも用いることができる。ここで、プラスチック基材としては、酸素透過度の低いもの、例えばポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル、ナイロン6やナイロン66などのポリアミド、さらにはポリスチレン、塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合体などが好ましく用いられる。金属蒸着プラスチック基材としては、例えば一般のプラスチック基材にアルミニウムなどを蒸着したものを用いることができ、金属箔としてはアルミニウム箔などを用いることができる。一方、ラミネート紙としては、例えば上質紙、アート紙、コート紙、クラフト紙などの紙基材にポリエチレンなどの低酸素透過性熱可塑性樹脂をラミネートとしたものなどを用いることができる。
この包装体の形状としては特に制限はなく、袋状、箱状など、いかなる形状であってもよい。
【0021】
熱可塑性樹脂フィルムが倉庫内に保管される場合において、倉庫全体が保管温度に維持され得る場合は、保管雰囲気は、倉庫内である。熱可塑性樹脂フィルムが、倉庫のある区画内に保管される場合において、当該区画内が保管温度に維持され得る場合は、保管雰囲気は、当該区画内である。
熱可塑性樹脂フィルムがケース内に保管され、ケース内が保管温度に維持され得る場合は、保管雰囲気は、当該ケース内である。
倉庫としては、固定された建造物からなる倉庫、移動可能な自動車、列車、船舶、航空機などの輸送機関における貨物室などが挙げられる。
ケースとしては、一定の位置に置かれる、あるいは、移動可能なコンテナ、箱、袋などが挙げられる。
【0022】
本発明の保管方法において、保管雰囲気を所定の温度に維持するためには、温度調節器を用いる。保管中の温度の調節は、温度調節器により、雰囲気中の気体の温度が直接的に制御される空調方式で行われてもよく、また、保管雰囲気を形成する周囲の物体の温度が制御される間接方式で行われてもよい。
【0023】
本発明の保管方法において、熱可塑性樹脂フィルムの保管期間は短いほどよいが、長期間の保存においても十分に効果を発揮する。ただしあまり長期間になるとフィルムの形状変化が起こる可能性も生じるため、3年以内とすることが好ましく、さらに好ましくは1年以内である。
【0024】
このようにして保管された熱可塑性樹脂フィルムは、光学用途に使用される。この光学用途に使用されるフィルムとしては、例えば液晶表示装置、有機EL素子、プラズマディスプレイ、プロジェクタなどの光学装置の部材などとして使用されるフィルム、具体的には位相差フィルム、偏光板保護フィルム、液晶セル基板用フィルム、液晶表示素子基板、タッチパネル基板など、あるいはそれらの原反フィルムなどを挙げることができる。これらのフィルムは、後工程として反射防止膜、防眩膜、ハードコート層、防汚層、透明導電膜などが乾式法や湿式法などにより積層して用いてもよい。
【0025】
本発明の積層体は、前述の方法で保存された熱可塑性樹脂フィルムの少なくとも片面に、薄膜層を有するものである。
光学部材における前記薄膜層としては、例えば前述したように反射防止層、防眩層、透明導電膜、防汚層、ハードコート層などが挙げられる。
これらの薄膜層の形成方法については特に制限はなく、乾式法及び湿式法のいずれも用いることができ、積層体の用途、薄膜層の機能、生産性や経済性などを考慮して適宜選択される。
乾式法としては、例えば化学的気相蒸着(CVD)法や、真空蒸着、スパッタリング、イオンプレーティングなどの物理的気相蒸着(PVD)法などの気相蒸着法等が挙げられるが、これらの中でPVD法がよく用いられる。
ここで、真空蒸着においては、10−2〜10−5Pa程度の真空中で抵抗加熱、電子ビーム加熱、レーザ光加熱、アーク放電などの方法で蒸着物質を加熱蒸発させ、プラスチックフィルム表面に薄膜層を形成させる。また、スパッタリングにおいては、アルゴンなどの不活性ガスが存在する1〜10−1Pa程度の真空中で、グロー放電などにより加速されたAr+などの陽イオンをターゲット(蒸着物質)に撃突させて蒸着物質をスパッタ蒸発させ、プラスチックフィルム表面に薄膜層を形成させる。蒸発の方法としては、DC(直流)スパッタリング、RF(高周波)スパッタリング、マグネトロンスパッタリング、バイアススパッタリングなどがある。イオンプレーティングは、上記の真空蒸着とスパッタリングとを組み合わせたような蒸着法である。この方法では、1〜10−1Pa程度の真空中において、加熱により放出された蒸発原子を、電界中でイオン化と加速を行い、高エネルギー状態でプラスチックフィルム表面に付着させ、薄膜層を形成させる。
【0026】
本発明の積層体は、光学的欠陥が少ないことから、光学部材用が好ましく、特に前記薄膜層が反射防止層である反射防止フィルムとしての用途が好ましい。
反射防止フィルムは、一般に液晶表示装置、プラズマディスプレイパネル、EL素子、陰極管表示装置などの画像表示装置やタッチパネル等の光学装置において、外光の反射によるコントラストの低下や像の映り込みを防止するために用いられている。これらの反射防止フィルムは、通常各光学装置における視認側最上層に形成されている光学部材の反射防止性保護フィルムとして設けられることが多い。
本発明の積層体は、前記光学部材として、特に液晶表示装置における偏光板に適用することが好ましい。
液晶表示装置における偏光板は、液晶セルの出射側に設けられるが、通常入射側にも設けられている。この偏光板は、一般にポリビニルアルコールからなる基材フィルムにヨウ素や有機染料などの二色性材料を染色又は吸着させたのち、一方向に延伸配向させて偏光フィルムを作製し、この両面にトリアセチルセルロール(TAC)などの保護フィルムを貼り合わせることにより、製造されている。
【0027】
本発明の積層体を前記偏光板の反射防止性保護フィルムとして用いる場合には、片面に設けられた反射防止層を有する反射防止フィルムを、該反射防止層が表面側になるように、偏光板の出射側保護フィルム上に貼り合わせてもよいし、あるいは、偏光板の出射側保護フィルムの代わりに、反射防止層が設けられた反射防止フィルムを、該反射防止層が表面側になるように用いてもよい。
一方、タッチパネルは、現在約9割が抵抗膜方式を採用している。該抵抗膜方式のタッチパネルは、一般に透明プラスチック基材の片面に酸化インジウム錫(ITO)膜などの透明導電性薄膜を積層した入力側プラスチック基材と、ガラスなどの透明基材の片面にITO膜などの透明導電性薄膜を積層した受圧側透明基材とを、絶縁スペーサを介して、各透明導電性薄膜が向き合うように対向配置させた構造を有している。
そして、入力は、ペンや指で入力側プラスチック基材の入力面(透明導電性薄膜側とは反対側の面をいう。)を押圧し、入力側プラスチック基材の透明導電性薄膜と、受圧側透明基材の透明導電性薄膜とを接触させて行う。
【0028】
本発明の積層体を前記タッチパネルの反射防止性保護フィルムとして用いる場合には、片面に設けられた反射防止層を有する反射防止フィルムを、該反射防止層が表面側になるように、タッチパネルの視認側最表面に設けてもよい。あるいは、該反射防止フィルムの反射防止層とは反対側の面に、ITO膜などの透明導電性薄膜を設けたものを、タッチパネルの入力側プラスチック基材として用いてもよい。
本発明の積層体を、このような光学用途に用いる場合には、基材の熱可塑性樹脂フィルムとしては、前述のように低飽和吸水率、透明性、耐熱性及び低複屈折値などの特性を有する脂環式構造を有する重合体フィルムを好ましく用いることができる。
前記反射防止フィルムを気相蒸着法により作製する場合には、通常基材フィルムよりも低屈折率の物質、例えばMgF2、SiO2などを蒸着し、単層反射防止層を形成する方法、あるいは高屈折率物質、例えばITO、酸化タンタル、酸化チタン、ATO(アンチモンドープ酸化錫)、酸化錫、酸化アルミニウムなどと、低屈折率物質、例えばMgF2、SiO2などとを交互に蒸着し、多層反射防止層を形成する方法などが用いられる。反射防止層の厚さとしては特に制限はなく、状況に応じて適宜選定されるが、通常0.01〜1μm、好ましくは0.02〜0.5μmの範囲で選定される。
【0029】
【実施例】
次に、本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
なお、フィルムの製膜に用いた熱可塑性樹脂のガラス転移温度(Tg)と飽和吸水率、フィルムの厚さ、保管する雰囲気の温度及び湿度、保管後のフィルムの外観、反射防止フィルムの反射率並びに輝点欠陥は、以下に示す方法に従って測定した。
(1)熱可塑性樹脂のガラス転移温度(Tg)
JIS K7121に準拠して測定する。
(2)熱可塑性樹脂フィルムの飽和吸水率
ASTM D570に準拠して、23℃で1週間浸漬して増加重量を測定することにより求める。
(3)熱可塑性樹脂フィルムの膜厚
オフライン厚み計測装置(山文電気社製、「TOF−4R」)を用いて測定する。
(4)保管する雰囲気の温度及び湿度
日置電機株式会社製、「温湿度ロガー3631」を用いて測定する。
(5)保管後のフィルムの外観
各種フィルムロールを保管した後のフィルムの外観を目視で確認する。任意に切り出したフィルム1m2(=40cm×250cm)のサンプルを5枚測定する。そしてサンプル1枚(=1m2)あたりのキズが、平均で5個以内のとき○、平均で6〜20個のとき△、平均で21個以上のとき×の3段階で評価する。
(6)反射防止フィルムの反射率
平均反射率分光光度計を使用し、450〜650nmの波長領域において、入射角5度における光反射率を測定し、平均反射率を求めた。
(7)反射防止フィルムの輝点欠陥
反射防止フィルムを薄膜層側を上にして、無光沢の黒色板上に置き、斜め上方から光線を当てて、薄膜層上にある輝点欠陥の数を目視で測定した。なお、目視で見える輝点欠陥のサイズは50μm以上である。輝点欠陥は、任意に切り出したフィルム1m2(=40cm×250cm)のサンプルを5枚測定して、その輝点欠陥数の平均を輝点欠陥(個/m2)とした。
【0030】
(製造例1)
ノルボルネン系重合体(日本ゼオン社製「ZEONOR1420」、ガラス転移温度(Tg)135℃、飽和吸水率0.01重量%未満)のペレットを、空気を流通させた熱風乾燥器を用いて70℃で2時間乾燥したのち、65mmφのスクリューを備えた樹脂溶融混練機を有するTダイ式フィルム溶融押出し成形機を使用し、溶融樹脂温度240℃、Tダイの幅500mmの成形条件で、厚さ100μm、長さ300mのフィルムを押出成形した。得られた長尺のフィルムをロール状に巻き取り、フィルムロール1を得た。このフィルムロールの幅は500mm、厚みは64mmであった(フィルム幅Tとフィルムロールの厚みDとの比T/D=7.8)。このフィルムロール1を、ポリエチレンフィルムからなる包装体で包装し、ロールの巻芯の両端部が懸架されて支持される構造を有するラックに収容した。
【0031】
(実施例1)
製造例1で作製したフィルムロールを、温度変化幅は4℃(最高温度が30℃、最低温度が26℃)、温度変化率は1時間あたり±2℃、相対湿度30%になるように温度管理された倉庫に1ヶ月保管した。この保管したロールをフィルムロールaとする。保管後のフィルムロールaの外観を評価した。その結果を第1表に示す。
次いで、このフィルムの片面に、ロール・ツー・ロール方式の直流(DC)マグネトロンスパッタリング装置を用いて、このフィルムの表面に反射防止膜を形成して、反射防止フィルムAを得た。
反射防止膜の形成は以下のように行った。
まず、保管後のフィルムロール1−Aをスパッタリング装置の送り出しロールに装着し、反対側のロールへフィルムの巻き取りを行いながら、減圧を開始した。なお、巻き取り速度は4m/minで行った。フィルムの巻き取り、巻き変えを繰り返して、到達真空度が5.0×10−4Paになった時点で次の工程に移った。
次いで、インラインで、放電プラズマ発生装置を用いて、下記の条件でプラズマ処理を行い、フィルム片面にプラズマ処理面を形成した。
【0032】
<プラズマ処理条件>
グロー放電ガス:酸素ガス
電源:直流電源
放電電力:60W・分/m2
グロー放電圧力:2.0Pa
次に、インラインでスパッタリングにより、フィルムのプラズマ処理面に、まず酸化アルミニウム層の蒸着を行い、屈折率1.59を有する酸化アルミニウム層を、光学膜圧0.25λ(λ=550nm)で形成させたのち、この酸化アルミニウム層の上にフッ化マグネシウム層の蒸着を、光学膜厚0.23λ(λ=550nm)で形成させ、多層反射防止膜を設けた。この際のスパッタリング条件は、次のとおりである。
<スパッタリング条件>
真空到達度:5.0×10−4Pa
作業真空度:1.3×10−1Pa
巻き取り速度:4m/min
放電ガス:アルゴン
電力密度:2w/cm2
このようにして作製された反射防止フィルムAについて、反射率及び輝点欠陥を測定した。その結果を第1表に示す。
【0033】
(実施例2)
製造例1で得られたフィルムロール1を倉庫に入れて、以下の▲1▼〜▲3▼の条件で倉庫の保管雰囲気を変化させながら(1日2回の冷熱サイクルテスト)、1ヶ月間保管した(温度変化幅は4℃、温度変化率は1時間あたり±8℃)。この保管したロールをフィルムロールbとする。保管後のフィルムの外観を評価した。結果を第1表に示す。
▲1▼24℃、相対湿度30%で5.5時間保持する。
▲2▼その後、降温速度8℃/時間で20℃まで降温して、相対湿度を40%にし、20℃、相対湿度40%の状態で5.5時間保持する。
▲3▼その後、昇温速度8℃/時間で24℃まで降温して、相対湿度を30%にし、24℃、相対湿度30%の状態で5.5時間保持する。
▲4▼▲2▼と▲3▼を繰り返す。
次いで保管したフィルムロールbの表面に多層反射防止膜を設けて、反射防止フィルムBを作製し、その反射率及び輝点欠陥を測定した。その結果を第1表に示す。
【0034】
(実施例3)
製造例1で得られたフィルムロールを、温度変化幅が12℃(保管中の最高温度は44℃、最低温度は32℃)、及び温度変化率が1時間あたり±2℃に管理された倉庫に1ヶ月間保管した他は、実施例1と同様にして保管した。この保管したロールをフィルムロールcとする。保管後のフィルムロールcの外観を評価した。結果を第1表に示す。次いで、保管したフィルムロールcの表面に多層反射防止膜を設けて、反射防止フィルムCを作製し、その反射率及び輝点欠陥を測定した。その結果を第1表に示す。
【0035】
(実施例4)
製造例1で得られたフィルムロールを、温度変化幅は8℃(保管中の最高温度は11℃、最低温度は3℃)、及び温度変化率は1時間あたり±2℃に管理された倉庫に1ヶ月間保管した他は、実施例1と同様にして保管した。この保管したロールをフィルムロールdとする。保管後のフィルムの外観を評価した。結果を第1表に示す。
次いで保管したフィルムロールdの表面に多層反射防止膜を設けて、反射防止フィルムDを作製し、その反射率及び輝点欠陥を測定した。その結果を第1表に示す。
【0036】
(実施例5)
製造例1で作製したフィルムロールを、温度変化幅は4℃(保管中の最高温度は20℃、最低温度は16℃)、及び温度変化率は1時間あたり±2℃、相対湿度30%になるように管理された倉庫に1ヶ月間保管した。その後、温度変化幅4℃(保管中の最高温度は18℃、最低温度は22℃)、及び温度変化率は1時間あたり±2℃に管理された移動コンテナに搬入して、10日かけて輸送した。この保管したフィルムをフィルムロールeとする。この場合の保管から輸送までの温度変化幅は6℃、1時間あたりの温度変化率は±2℃であった。フィルムロールeの外観を評価した。その結果を第1表に示した。
次いで、保管したフィルムロールeの表面に多層反射防止膜を設けて、反射防止フィルムEを作製し、その反射率及び輝点欠陥を測定した。その結果を第1表に示す。
【0037】
(比較例1)
製造例1で得られたフィルムロールを倉庫に入れて、以下の▲1▼〜▲3▼の条件で倉庫の保管雰囲気を変化させながら(1日2回の冷熱サイクルテスト)、1ヶ月間保管した(温度変化幅は20℃、温度変化率は1時間あたり±10℃)。この保管したロールをフィルムロールfとする。保管後のフィルムロールfの外観を評価した。結果を第1表に示す。
▲1▼30℃、相対湿度15%で4時間保持する。
▲2▼その後、降温速度10℃/時間で10℃まで降温して、相対湿度を45%にし、10℃、相対湿度45%の状態で4時間保持する。
▲3▼その後、昇温速度10℃/時間で30℃まで降温して、相対湿度を15%にし、30℃、相対湿度15%の状態で4時間保持する。
▲4▼▲2▼と▲3▼を繰り返す。
次いで、保管したフィルムロールfの表面に多層反射防止膜を設けて、反射防止フィルムFを作製し、その反射率及び輝点欠陥を測定した。その結果を第1表に示す。
【0038】
(比較例2)
製造例1で作製したフィルムロールを、温度変化幅は4℃(保管中の最高温度は20℃、最低温度は16℃)、及び温度変化率は1時間あたり±2℃、相対湿度30%になるように管理された倉庫に1ヶ月間保管した。その後、温度変化幅は4℃(保管中の最高温度は36℃、最低温度は32℃)、及び温度変化率は1時間あたり±10℃に管理された移動コンテナに搬入して、10日かけて輸送した。この保管したフィルムをフィルムロールgとする。この場合の保管から輸送までの温度変化幅は20℃、1時間あたりの温度変化率は±10℃であった。フィルムロールgの外観を評価した。その結果を第1表に示した。
次いで、保管したフィルムロールgの表面に多層反射防止膜を設けて、反射防止フィルムGを作製し、その反射率及び輝点欠陥を測定した。その結果を第1表に示す。
【0039】
(比較例3)
製造例1で作製したフィルムロールを、温度変化幅は4℃(保管中の最高温度は20℃、最低温度は16℃)、及び温度変化率は1時間あたり±2℃、相対湿度30%になるように管理された倉庫に1ヶ月間保管した。その後、温度変化幅は5℃(保管中の最高温度は7℃、最低温度は2℃)、及び温度変化率は1時間あたり±7℃に管理された移動コンテナに搬入して、10日かけて輸送した。この保管したフィルムをフィルムロールhとする。この場合の保管から輸送までの温度変化幅は18℃、1時間あたりの温度変化率は±7℃であった。フィルムロールhの外観を評価した。その結果を第1表に示した。
次いで、保管したフィルムロールhの表面に多層反射防止膜を設けて、反射防止フィルムHを作製し、その反射率及び輝点欠陥を測定した。その結果を第1表に示す。
【0040】
【表1】
【0041】
第1表の結果から以下のことが分かる。実施例に示すように、本発明の保管方法で保管したフィルムロールa〜eは、保管後のフィルム表面のキズが少ない。そしてそのフィルムロールa〜eそれぞれを用いて製造した反射防止フィルムA〜Eは、反射率が低く、輝点欠陥が少ない。なお、この実施例の中でも、温度変化幅が4℃及び温度変化率が1時間あたり±2℃である雰囲気中に保管した実施例1、並びに温度変化幅が6℃及び温度変化率が1時間あたり±2℃である雰囲気に保管しながら輸送した実施例5は、キズも少なく、反射率が低く、輝点欠陥が一番少ない。
一方、比較例に示すように、保管中の温度変化幅が10℃よりも大きく、さらに温度変化率が1時間あたり±5℃よりも大きい雰囲気中に保管したフィルムロールf〜hは、保管後のフィルム表面に多くの傷が見受けられる。そしてそのフィルムロールf〜hそれぞれを用いて製造した反射防止フィルムF〜Hは、反射率が高く、輝点欠陥が多い。
【0042】
【発明の効果】
本発明によれば、熱可塑性樹脂フィルムの保管中におけるフィルム表面の傷やしわの発生や、フィルムを巻き取る際に混入する空気の膨張によるフィルム表面の凹凸の発生を抑制し、特に光学用途において、光学欠陥の少ない光学部材を与え、生産性の向上を図ることができる熱可塑性樹脂フィルムを得るための保管方法、及び前記方法で保管された熱可塑性樹脂フィルムの表面に、例えば反射防止層などの薄膜層が設けられてなる光学欠陥の少ない積層体を提供することができる。
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱可塑性樹脂フィルムの保管方法及び積層体に関する。さらに詳しくは、本発明は、熱可塑性樹脂フィルムの保管中にフィルム表面のキズや皺の発生を抑制し、特に光学用途において、光学欠陥の少ない光学部材(フィルム)を与え、生産性の向上を図ることができる熱可塑性樹脂フィルムを得るための保管方法、並びに前記方法で保管された熱可塑性樹脂フィルムの表面に、例えば反射防止層などの薄膜層が設けられてなる積層体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、光学用途に用いられるフィルムとしては、例えば液晶表示装置、有機エレクトロルミネッセンス素子、プラズマディスプレイ、プロジェクタなどの光学装置の部材に使用される各種のフィルムがあり、これらのフィルムは、反射防止膜、防眩膜、透明導電膜、ハードコート層などが、乾式法や湿式法などにより、積層され、光学部材として用いられる。
具体的に説明すると、例えば液晶表示装置は、入射した直線偏光を液晶層のもつ電気光学特性で変調し、出射側の偏光板で透過率の強弱や着色の信号として可視化する装置であって、偏光をその表示の原理に用いているため、偏光板は必須の部材である。この偏光板は自然光を直線偏光に変える素子であり、現在、液晶表示装置用の偏光板の多くは、ポリビニルアルコールフィルムからなる基材フィルムに、ヨウ素や二色性染料などの二色性材料を、染色・吸着させ、延伸配向させてなる偏光フィルムの両面あるいは片面に、光学的に透明で、かつ機械的強度を有する保護膜を貼り合わせたものが用いられている。そして、この保護膜としては、通常トリアセチルセルロースフィルムが使用される。この液晶表示装置においては、前記偏光板は、液晶層の出射側以外に、通常入射側にも設けられている。
【0003】
このような液晶表示装置をはじめ、PDP(プラズマディスプレイパネル)、CRT(ブラウン管)、EL(エレクトロルミネッセンス)素子などの各種ディスプレイにおいては、画面に外部から光が入射し、この光が反射して表示画像を見ずらくすることがあり、特に近年、フラットパネルディスプレイの大型化に伴い、上記問題を解決することが、重要な課題となってきている。
このような問題を解決するために、これまで種々のディスプレイに対して、様々な反射防止処置や防眩処置がとられている。その一つとして反射防止フィルムを各種のディスプレイに使用することが行われている。この反射防止フィルムには、反射防止性能と共に、保護フィルムとしての機能も要求される。
また、近年、市場が増大している携帯用の情報端末への入力装置として、タッチパネルが利用されている。このタッチパネルは、ディスプレイ画面を直接指、ペンなどで触れることによってデータを入力する装置である。このようなタッチパネルにおいては、視認側最表面に、外光の映り込みによる表示光のコントラストの低下を抑制するために、反射防止層を設けることが要求される。
反射防止フィルムは、現在、乾式法又は湿式法により基材フィルム表面に反射防止層を形成することにより作製されている。
熱可塑性樹脂フィルムを用いて、前記の反射防止フィルムなどの光学部材を作製する場合、得られる光学部材に発生する光学的欠陥をできるだけ低減させることが、生産コストなどの面から、極めて重要である。この光学的欠陥の発生原因には色々あるが、フィルム表面のキズやしわが大きな割合を占めていることが知られている。
【0004】
そこでフィルムのしわなどを防止する方法として、例えば、順次送給されるフィルムを巻き取りコアの周囲に多層状に巻き取ってフィルム巻取体を得るに際して、巻き取りコア側への巻き込み端部の近傍において、前記フィルムを常温又はそれ以下の温度に冷却しながら巻き取る方法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、この方法でも、フィルムを保管している間に、フィルム表面にキズやしわが発生してしまい、歩留まりが悪くなることがあり、さらなる改良が求められている。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−63877号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような事情のもとで、熱可塑性樹脂フィルムを特に光学用途に用いる場合に、光学欠陥の少ない光学部材(フィルム)を与え、生産性の向上を図ることができる熱可塑性樹脂フィルムを得る方法を提供することを目的としてなされたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、巻き取りロール状の熱可塑性樹脂フィルムを保管するにあたり、該フィルムを特定の温度範囲内で保管することにより、その目的を達成し得ることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
【0008】
かくして本発明によれば、
(1)光学用途に用いられる巻き取りロール状の熱可塑性樹脂フィルムを、温度変化幅が10℃以内及び/又は温度変化率が1時間あたり±5℃以内である雰囲気中に保管することを特徴とする熱可塑性樹脂フィルムの保管方法、
(2)熱可塑性樹脂フィルムが、脂環式構造を有する重合体からなるフィルムである前記(1)記載の熱可塑性樹脂フィルムの保管方法、
(3)前記(1)又は(2)に記載の方法で保管された熱可塑性樹脂フィルムの少なくとも片面に、薄膜層を有することを特徴とする積層体、
(4)薄膜層が反射防止層である前記(3)記載の積層体、
(5)光学部材の反射防止性保護フィルム用である前記(3)記載の積層体、及び
(6)光学部材が液晶表示装置における偏光板である前記(5)記載の積層体がそれぞれ提供される。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の保管方法では、光学用途に用いられる巻き取りロール状の熱可塑性樹脂フィルムを、温度変化幅が10℃以内及び/又は温度変化率が1時間あたり±5℃以内である雰囲気中に保管することを特徴とする。
本発明の保管方法が適用できる熱可塑性樹脂フィルムとしては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ4−メチルペンテン−1、ポリブテン−1などのポリオレフィン系樹脂;脂環式構造を有する重合体;ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル系樹脂;ポリカーボネート系樹脂;ポリ塩化ビニル系樹脂;ポリフェニレンサルファイド系樹脂;ポリエーテルスルホン系樹脂;ポリエチレンサルファイド系樹脂;ポリフェニレンエーテル系樹脂;スチレン系樹脂;アクリル系樹脂;ポリアミド系樹脂;セルロースアセテートなどのセルロース系樹脂;などからなるフィルム又はこれらの積層フィルムが用いられる。これらの中で、各種ディスプレイやタッチパネル用などの反射防止フィルム、表面保護用フィルムなどの光学用途に用いるプラスチックフィルムとしては、特に低飽和吸水率、透明性、耐熱性及び低複屈折値などの点から、脂環式構造を有する重合体からなるフィルムが好適である。
【0010】
脂環式構造を有する重合体は、主鎖及び/又は側鎖に脂環式構造を有するものであり、機械強度、耐熱性などの観点から、主鎖に脂環式構造を含有するものが好ましい。
重合体の脂環式構造としては、飽和脂環炭化水素(シクロアルカン)構造、不飽和脂環炭化水素(シクロアルケン)構造などが挙げられるが、機械強度、耐熱性などの観点から、シクロアルカン構造やシクロアルケン構造が好ましく、中でもシクロアルカン構造が最も好ましい。脂環式構造を構成する炭素原子数には、格別な制限はないが、通常4〜30個、好ましくは5〜20個、より好ましくは5〜15個の範囲であるときに、機械強度、耐熱性、及びフィルム成形性が高度にバランスされ、好適である。本発明に使用される脂環式構造含有重合体中の脂環式構造を含有してなる繰り返し単位の割合は、使用目的に応じて適宜選択すればよいが、好ましくは30重量%以上、さらに好ましくは50重量%以上、特に好ましくは70重量%以上、もっとも好ましくは90重量%以上である。脂環式構造を有する重合体中の脂環式構造を含有してなる繰り返し単位の割合がこの範囲にあるとフィルムの透明性および耐熱性の観点から好ましい。
脂環式構造を有する重合体としては、(1)ノルボルネン系重合体、(2)単環の環状オレフィン系重合体、(3)環状共役ジエン系重合体、(4)ビニル脂環式炭化水素重合体、及びこれらの水素添加物などが挙げられる。これらの中でも、透明性や成形性の観点から、ノルボルネン系重合体がより好ましい。
ノルボルネン系重合体としては、ノルボルネン系モノマーの開環重合体、ノルボルネン系モノマーと開環共重合可能なその他モノマーとの開環共重合体、及びそれらの水素添加物、ノルボルネン系モノマーの付加重合体、ノルボルネン系モノマーと共重合可能なその他モノマーとの付加型共重合体などが挙げられる。これらの中でも、耐熱性及び透明性の観点から、ノルボルネン系モノマーの開環重合体水素添加物が最も好ましい。
上記脂環式構造を有する重合体は、例えば特開2002−321302号公報などに開示されている公知の重合体である。
【0011】
本発明の保管方法において用いられる熱可塑性樹脂のガラス転移温度(Tg)は、好ましくは80℃以上、より好ましくは100〜250℃の範囲である。ガラス転移温度がこのような範囲にある熱可塑性樹脂フィルムは、高温下での使用における変形や応力が生じることがなく耐久性に優れる。
【0012】
本発明の保管方法が適用できる熱可塑性樹脂フィルムには、他の配合剤を含んでいてもよい。配合剤としては、格別限定されず、例えば、無機微粒子;酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤、耐候安定剤、紫外線吸収剤、近赤外線吸収剤等の安定剤;滑剤、可塑剤等の樹脂改質剤;染料や顔料等の着色剤;帯電防止剤等が挙げられる。これらの配合剤は、単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができ、その配合量は本発明の目的を損なわない範囲で適宜選択される。
熱可塑性樹脂フィルムの厚さについては特に制限はなく、用途に応じて適宜選定すればよく、通常10〜1000μm、好ましくは30〜500μmである。
【0013】
また、この熱可塑性樹脂フィルムには、その表面に設けられる薄膜層などとの密着性を向上させる目的で、所望により片面又は両面に、酸化法や凹凸化法などにより表面処理を施すことができる。上記酸化法としては、例えばコロナ放電処理、クロム酸処理(湿式)、火炎処理、熱風処理、オゾン・紫外線照射処理などが挙げられ、また、凹凸化法としては、例えばサンドブラスト法、溶剤処理法などが挙げられる。これらの表面処理法はプラスチックフィルムの種類に応じて適宜選ばれるが、一般にはコロナ放電処理法が効果及び操作性などの面から、好ましく用いられる。
【0014】
本発明の保管方法においては、温度変化幅は5℃以内であることが好ましく、温度変化率は1時間あたり±3℃以内であることが好ましい。
ここで、本発明でいう温度変化幅とは、保管中の最大温度と最小温度との差をいう。
保管中の温度変化幅が前記範囲を超えると、このフィルムの膨張・収縮によって多層状に巻き取られたフィルムとフィルムとの接触部分ですれがおこる。このフィルムとフィルムとのすれが原因で、フィルムにキズやしわが発生する。また、巻芯にフィルムを巻き取る場合、フィルムの巻き込みに伴ってフィルム間に空気の層が入る。雰囲気温度の影響によりフィルム間の空気が膨張もしくは収縮して、やはりフィルムのキズやしわの原因となる。
また、保管中の温度変化率が前記範囲を超えると、フィルムは巻芯に巻き取られたロール状であるため、フィルムロールの中心部付近と外表面部付近とに急激な温度差が生じる傾向にある。そのため、局部的なフィルムの膨張・収縮によって、局部的に多層状に巻き取られたフィルム層間の圧力が高くなり、ここにキズやしわが発生しやすくなる。
このようなフィルム上に反射防止層などを積層して光学部材を作製した場合、このキズやしわが光学部材に発生する光学的欠陥の原因となる。
【0015】
本発明の保管方法においては、保管する雰囲気の相対湿度は50%以下が好ましく、40%以下がさらに好ましい。
保管する雰囲気の相対湿度が前記範囲になるように調整することにより、保管中のフィルムの吸湿を防ぐことができ、それによって保管中のフィルムの変形を防ぐことができる。
本発明の保管方法においては、保管中の平均温度は5〜35℃の範囲に入っていることが好ましい。ここでいう平均温度は、保管中の最高温度と最低温度との平均値である。
【0016】
本発明の保管方法における保管の代表的な形態は、定位置における保管及び/または輸送中における保管である。
【0017】
保管する熱可塑性樹脂フィルムの形状は、巻き取りロール状であれば、特に制限されない。また、保管する熱可塑性樹脂フィルムは、これを巻き取る際に、傷がつくのを防止するためにマスキングフィルムを積層させたものであってもよい。マスキングフィルムとしては、上記熱可塑性樹脂フィルムを保護することができるものであれば特に限定はなく、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、ポリエチレン(PE)フィルム、ポリプロピレン(PP)フィルム等があげられる。
【0018】
本発明の保管方法においては、熱可塑性樹脂フィルムの厚さについては特に制限はなく、用途に応じて適宜選定すればよく、通常10〜1000μm、好ましくは30〜500μmである
熱可塑性樹脂フィルムの長さは、通常100m以上、好ましくは200m以上である。長さの上限は特にないが、取り扱い性より、好ましくは1000m以下である。
熱可塑性樹脂フィルムの幅は、通常300mm以上、好ましくは500mm以上である。前記フィルム幅が5mを超える場合には、その後の延伸などの後加工を行う場合、その工程が困難になる場合があるので、フィルム幅は5m以下が好ましい。
【0019】
本発明の保管方法においては、前記フィルムの幅をT、フィルムを巻き取った時のフィルムロールの厚みをDとすると、フィルムの幅Tとフィルムロールの厚みDとの比T/Dの値が2.5〜25の範囲であることが好ましい。T/Dの値が2.5より小さい場合又は25より大きい場合、保管中の温度変化率が変化したときに、フィルムロール内の温度の不均一が起こりやすく、本発明の効果が得られない傾向がある。
【0020】
保管する熱可塑性樹脂フィルムは、巻き取りロール状なので、ロールの巻芯の両端部が懸架されて支持される構造を有するラックに、複数本収容され、ラック全体が包装体で包装される。この包装されたラックが、倉庫あるいはケースに収められる。そのときに使用する包装体を構成する材料としては、特に制限されないが、中でも保存中の熱可塑性樹脂フィルムの劣化を抑制するために、酸素透過度の低いものが好ましく、例えばプラスチック基材、金属蒸着プラスチック基材、金属箔、ラミネート紙など、いずれも用いることができる。ここで、プラスチック基材としては、酸素透過度の低いもの、例えばポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル、ナイロン6やナイロン66などのポリアミド、さらにはポリスチレン、塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合体などが好ましく用いられる。金属蒸着プラスチック基材としては、例えば一般のプラスチック基材にアルミニウムなどを蒸着したものを用いることができ、金属箔としてはアルミニウム箔などを用いることができる。一方、ラミネート紙としては、例えば上質紙、アート紙、コート紙、クラフト紙などの紙基材にポリエチレンなどの低酸素透過性熱可塑性樹脂をラミネートとしたものなどを用いることができる。
この包装体の形状としては特に制限はなく、袋状、箱状など、いかなる形状であってもよい。
【0021】
熱可塑性樹脂フィルムが倉庫内に保管される場合において、倉庫全体が保管温度に維持され得る場合は、保管雰囲気は、倉庫内である。熱可塑性樹脂フィルムが、倉庫のある区画内に保管される場合において、当該区画内が保管温度に維持され得る場合は、保管雰囲気は、当該区画内である。
熱可塑性樹脂フィルムがケース内に保管され、ケース内が保管温度に維持され得る場合は、保管雰囲気は、当該ケース内である。
倉庫としては、固定された建造物からなる倉庫、移動可能な自動車、列車、船舶、航空機などの輸送機関における貨物室などが挙げられる。
ケースとしては、一定の位置に置かれる、あるいは、移動可能なコンテナ、箱、袋などが挙げられる。
【0022】
本発明の保管方法において、保管雰囲気を所定の温度に維持するためには、温度調節器を用いる。保管中の温度の調節は、温度調節器により、雰囲気中の気体の温度が直接的に制御される空調方式で行われてもよく、また、保管雰囲気を形成する周囲の物体の温度が制御される間接方式で行われてもよい。
【0023】
本発明の保管方法において、熱可塑性樹脂フィルムの保管期間は短いほどよいが、長期間の保存においても十分に効果を発揮する。ただしあまり長期間になるとフィルムの形状変化が起こる可能性も生じるため、3年以内とすることが好ましく、さらに好ましくは1年以内である。
【0024】
このようにして保管された熱可塑性樹脂フィルムは、光学用途に使用される。この光学用途に使用されるフィルムとしては、例えば液晶表示装置、有機EL素子、プラズマディスプレイ、プロジェクタなどの光学装置の部材などとして使用されるフィルム、具体的には位相差フィルム、偏光板保護フィルム、液晶セル基板用フィルム、液晶表示素子基板、タッチパネル基板など、あるいはそれらの原反フィルムなどを挙げることができる。これらのフィルムは、後工程として反射防止膜、防眩膜、ハードコート層、防汚層、透明導電膜などが乾式法や湿式法などにより積層して用いてもよい。
【0025】
本発明の積層体は、前述の方法で保存された熱可塑性樹脂フィルムの少なくとも片面に、薄膜層を有するものである。
光学部材における前記薄膜層としては、例えば前述したように反射防止層、防眩層、透明導電膜、防汚層、ハードコート層などが挙げられる。
これらの薄膜層の形成方法については特に制限はなく、乾式法及び湿式法のいずれも用いることができ、積層体の用途、薄膜層の機能、生産性や経済性などを考慮して適宜選択される。
乾式法としては、例えば化学的気相蒸着(CVD)法や、真空蒸着、スパッタリング、イオンプレーティングなどの物理的気相蒸着(PVD)法などの気相蒸着法等が挙げられるが、これらの中でPVD法がよく用いられる。
ここで、真空蒸着においては、10−2〜10−5Pa程度の真空中で抵抗加熱、電子ビーム加熱、レーザ光加熱、アーク放電などの方法で蒸着物質を加熱蒸発させ、プラスチックフィルム表面に薄膜層を形成させる。また、スパッタリングにおいては、アルゴンなどの不活性ガスが存在する1〜10−1Pa程度の真空中で、グロー放電などにより加速されたAr+などの陽イオンをターゲット(蒸着物質)に撃突させて蒸着物質をスパッタ蒸発させ、プラスチックフィルム表面に薄膜層を形成させる。蒸発の方法としては、DC(直流)スパッタリング、RF(高周波)スパッタリング、マグネトロンスパッタリング、バイアススパッタリングなどがある。イオンプレーティングは、上記の真空蒸着とスパッタリングとを組み合わせたような蒸着法である。この方法では、1〜10−1Pa程度の真空中において、加熱により放出された蒸発原子を、電界中でイオン化と加速を行い、高エネルギー状態でプラスチックフィルム表面に付着させ、薄膜層を形成させる。
【0026】
本発明の積層体は、光学的欠陥が少ないことから、光学部材用が好ましく、特に前記薄膜層が反射防止層である反射防止フィルムとしての用途が好ましい。
反射防止フィルムは、一般に液晶表示装置、プラズマディスプレイパネル、EL素子、陰極管表示装置などの画像表示装置やタッチパネル等の光学装置において、外光の反射によるコントラストの低下や像の映り込みを防止するために用いられている。これらの反射防止フィルムは、通常各光学装置における視認側最上層に形成されている光学部材の反射防止性保護フィルムとして設けられることが多い。
本発明の積層体は、前記光学部材として、特に液晶表示装置における偏光板に適用することが好ましい。
液晶表示装置における偏光板は、液晶セルの出射側に設けられるが、通常入射側にも設けられている。この偏光板は、一般にポリビニルアルコールからなる基材フィルムにヨウ素や有機染料などの二色性材料を染色又は吸着させたのち、一方向に延伸配向させて偏光フィルムを作製し、この両面にトリアセチルセルロール(TAC)などの保護フィルムを貼り合わせることにより、製造されている。
【0027】
本発明の積層体を前記偏光板の反射防止性保護フィルムとして用いる場合には、片面に設けられた反射防止層を有する反射防止フィルムを、該反射防止層が表面側になるように、偏光板の出射側保護フィルム上に貼り合わせてもよいし、あるいは、偏光板の出射側保護フィルムの代わりに、反射防止層が設けられた反射防止フィルムを、該反射防止層が表面側になるように用いてもよい。
一方、タッチパネルは、現在約9割が抵抗膜方式を採用している。該抵抗膜方式のタッチパネルは、一般に透明プラスチック基材の片面に酸化インジウム錫(ITO)膜などの透明導電性薄膜を積層した入力側プラスチック基材と、ガラスなどの透明基材の片面にITO膜などの透明導電性薄膜を積層した受圧側透明基材とを、絶縁スペーサを介して、各透明導電性薄膜が向き合うように対向配置させた構造を有している。
そして、入力は、ペンや指で入力側プラスチック基材の入力面(透明導電性薄膜側とは反対側の面をいう。)を押圧し、入力側プラスチック基材の透明導電性薄膜と、受圧側透明基材の透明導電性薄膜とを接触させて行う。
【0028】
本発明の積層体を前記タッチパネルの反射防止性保護フィルムとして用いる場合には、片面に設けられた反射防止層を有する反射防止フィルムを、該反射防止層が表面側になるように、タッチパネルの視認側最表面に設けてもよい。あるいは、該反射防止フィルムの反射防止層とは反対側の面に、ITO膜などの透明導電性薄膜を設けたものを、タッチパネルの入力側プラスチック基材として用いてもよい。
本発明の積層体を、このような光学用途に用いる場合には、基材の熱可塑性樹脂フィルムとしては、前述のように低飽和吸水率、透明性、耐熱性及び低複屈折値などの特性を有する脂環式構造を有する重合体フィルムを好ましく用いることができる。
前記反射防止フィルムを気相蒸着法により作製する場合には、通常基材フィルムよりも低屈折率の物質、例えばMgF2、SiO2などを蒸着し、単層反射防止層を形成する方法、あるいは高屈折率物質、例えばITO、酸化タンタル、酸化チタン、ATO(アンチモンドープ酸化錫)、酸化錫、酸化アルミニウムなどと、低屈折率物質、例えばMgF2、SiO2などとを交互に蒸着し、多層反射防止層を形成する方法などが用いられる。反射防止層の厚さとしては特に制限はなく、状況に応じて適宜選定されるが、通常0.01〜1μm、好ましくは0.02〜0.5μmの範囲で選定される。
【0029】
【実施例】
次に、本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
なお、フィルムの製膜に用いた熱可塑性樹脂のガラス転移温度(Tg)と飽和吸水率、フィルムの厚さ、保管する雰囲気の温度及び湿度、保管後のフィルムの外観、反射防止フィルムの反射率並びに輝点欠陥は、以下に示す方法に従って測定した。
(1)熱可塑性樹脂のガラス転移温度(Tg)
JIS K7121に準拠して測定する。
(2)熱可塑性樹脂フィルムの飽和吸水率
ASTM D570に準拠して、23℃で1週間浸漬して増加重量を測定することにより求める。
(3)熱可塑性樹脂フィルムの膜厚
オフライン厚み計測装置(山文電気社製、「TOF−4R」)を用いて測定する。
(4)保管する雰囲気の温度及び湿度
日置電機株式会社製、「温湿度ロガー3631」を用いて測定する。
(5)保管後のフィルムの外観
各種フィルムロールを保管した後のフィルムの外観を目視で確認する。任意に切り出したフィルム1m2(=40cm×250cm)のサンプルを5枚測定する。そしてサンプル1枚(=1m2)あたりのキズが、平均で5個以内のとき○、平均で6〜20個のとき△、平均で21個以上のとき×の3段階で評価する。
(6)反射防止フィルムの反射率
平均反射率分光光度計を使用し、450〜650nmの波長領域において、入射角5度における光反射率を測定し、平均反射率を求めた。
(7)反射防止フィルムの輝点欠陥
反射防止フィルムを薄膜層側を上にして、無光沢の黒色板上に置き、斜め上方から光線を当てて、薄膜層上にある輝点欠陥の数を目視で測定した。なお、目視で見える輝点欠陥のサイズは50μm以上である。輝点欠陥は、任意に切り出したフィルム1m2(=40cm×250cm)のサンプルを5枚測定して、その輝点欠陥数の平均を輝点欠陥(個/m2)とした。
【0030】
(製造例1)
ノルボルネン系重合体(日本ゼオン社製「ZEONOR1420」、ガラス転移温度(Tg)135℃、飽和吸水率0.01重量%未満)のペレットを、空気を流通させた熱風乾燥器を用いて70℃で2時間乾燥したのち、65mmφのスクリューを備えた樹脂溶融混練機を有するTダイ式フィルム溶融押出し成形機を使用し、溶融樹脂温度240℃、Tダイの幅500mmの成形条件で、厚さ100μm、長さ300mのフィルムを押出成形した。得られた長尺のフィルムをロール状に巻き取り、フィルムロール1を得た。このフィルムロールの幅は500mm、厚みは64mmであった(フィルム幅Tとフィルムロールの厚みDとの比T/D=7.8)。このフィルムロール1を、ポリエチレンフィルムからなる包装体で包装し、ロールの巻芯の両端部が懸架されて支持される構造を有するラックに収容した。
【0031】
(実施例1)
製造例1で作製したフィルムロールを、温度変化幅は4℃(最高温度が30℃、最低温度が26℃)、温度変化率は1時間あたり±2℃、相対湿度30%になるように温度管理された倉庫に1ヶ月保管した。この保管したロールをフィルムロールaとする。保管後のフィルムロールaの外観を評価した。その結果を第1表に示す。
次いで、このフィルムの片面に、ロール・ツー・ロール方式の直流(DC)マグネトロンスパッタリング装置を用いて、このフィルムの表面に反射防止膜を形成して、反射防止フィルムAを得た。
反射防止膜の形成は以下のように行った。
まず、保管後のフィルムロール1−Aをスパッタリング装置の送り出しロールに装着し、反対側のロールへフィルムの巻き取りを行いながら、減圧を開始した。なお、巻き取り速度は4m/minで行った。フィルムの巻き取り、巻き変えを繰り返して、到達真空度が5.0×10−4Paになった時点で次の工程に移った。
次いで、インラインで、放電プラズマ発生装置を用いて、下記の条件でプラズマ処理を行い、フィルム片面にプラズマ処理面を形成した。
【0032】
<プラズマ処理条件>
グロー放電ガス:酸素ガス
電源:直流電源
放電電力:60W・分/m2
グロー放電圧力:2.0Pa
次に、インラインでスパッタリングにより、フィルムのプラズマ処理面に、まず酸化アルミニウム層の蒸着を行い、屈折率1.59を有する酸化アルミニウム層を、光学膜圧0.25λ(λ=550nm)で形成させたのち、この酸化アルミニウム層の上にフッ化マグネシウム層の蒸着を、光学膜厚0.23λ(λ=550nm)で形成させ、多層反射防止膜を設けた。この際のスパッタリング条件は、次のとおりである。
<スパッタリング条件>
真空到達度:5.0×10−4Pa
作業真空度:1.3×10−1Pa
巻き取り速度:4m/min
放電ガス:アルゴン
電力密度:2w/cm2
このようにして作製された反射防止フィルムAについて、反射率及び輝点欠陥を測定した。その結果を第1表に示す。
【0033】
(実施例2)
製造例1で得られたフィルムロール1を倉庫に入れて、以下の▲1▼〜▲3▼の条件で倉庫の保管雰囲気を変化させながら(1日2回の冷熱サイクルテスト)、1ヶ月間保管した(温度変化幅は4℃、温度変化率は1時間あたり±8℃)。この保管したロールをフィルムロールbとする。保管後のフィルムの外観を評価した。結果を第1表に示す。
▲1▼24℃、相対湿度30%で5.5時間保持する。
▲2▼その後、降温速度8℃/時間で20℃まで降温して、相対湿度を40%にし、20℃、相対湿度40%の状態で5.5時間保持する。
▲3▼その後、昇温速度8℃/時間で24℃まで降温して、相対湿度を30%にし、24℃、相対湿度30%の状態で5.5時間保持する。
▲4▼▲2▼と▲3▼を繰り返す。
次いで保管したフィルムロールbの表面に多層反射防止膜を設けて、反射防止フィルムBを作製し、その反射率及び輝点欠陥を測定した。その結果を第1表に示す。
【0034】
(実施例3)
製造例1で得られたフィルムロールを、温度変化幅が12℃(保管中の最高温度は44℃、最低温度は32℃)、及び温度変化率が1時間あたり±2℃に管理された倉庫に1ヶ月間保管した他は、実施例1と同様にして保管した。この保管したロールをフィルムロールcとする。保管後のフィルムロールcの外観を評価した。結果を第1表に示す。次いで、保管したフィルムロールcの表面に多層反射防止膜を設けて、反射防止フィルムCを作製し、その反射率及び輝点欠陥を測定した。その結果を第1表に示す。
【0035】
(実施例4)
製造例1で得られたフィルムロールを、温度変化幅は8℃(保管中の最高温度は11℃、最低温度は3℃)、及び温度変化率は1時間あたり±2℃に管理された倉庫に1ヶ月間保管した他は、実施例1と同様にして保管した。この保管したロールをフィルムロールdとする。保管後のフィルムの外観を評価した。結果を第1表に示す。
次いで保管したフィルムロールdの表面に多層反射防止膜を設けて、反射防止フィルムDを作製し、その反射率及び輝点欠陥を測定した。その結果を第1表に示す。
【0036】
(実施例5)
製造例1で作製したフィルムロールを、温度変化幅は4℃(保管中の最高温度は20℃、最低温度は16℃)、及び温度変化率は1時間あたり±2℃、相対湿度30%になるように管理された倉庫に1ヶ月間保管した。その後、温度変化幅4℃(保管中の最高温度は18℃、最低温度は22℃)、及び温度変化率は1時間あたり±2℃に管理された移動コンテナに搬入して、10日かけて輸送した。この保管したフィルムをフィルムロールeとする。この場合の保管から輸送までの温度変化幅は6℃、1時間あたりの温度変化率は±2℃であった。フィルムロールeの外観を評価した。その結果を第1表に示した。
次いで、保管したフィルムロールeの表面に多層反射防止膜を設けて、反射防止フィルムEを作製し、その反射率及び輝点欠陥を測定した。その結果を第1表に示す。
【0037】
(比較例1)
製造例1で得られたフィルムロールを倉庫に入れて、以下の▲1▼〜▲3▼の条件で倉庫の保管雰囲気を変化させながら(1日2回の冷熱サイクルテスト)、1ヶ月間保管した(温度変化幅は20℃、温度変化率は1時間あたり±10℃)。この保管したロールをフィルムロールfとする。保管後のフィルムロールfの外観を評価した。結果を第1表に示す。
▲1▼30℃、相対湿度15%で4時間保持する。
▲2▼その後、降温速度10℃/時間で10℃まで降温して、相対湿度を45%にし、10℃、相対湿度45%の状態で4時間保持する。
▲3▼その後、昇温速度10℃/時間で30℃まで降温して、相対湿度を15%にし、30℃、相対湿度15%の状態で4時間保持する。
▲4▼▲2▼と▲3▼を繰り返す。
次いで、保管したフィルムロールfの表面に多層反射防止膜を設けて、反射防止フィルムFを作製し、その反射率及び輝点欠陥を測定した。その結果を第1表に示す。
【0038】
(比較例2)
製造例1で作製したフィルムロールを、温度変化幅は4℃(保管中の最高温度は20℃、最低温度は16℃)、及び温度変化率は1時間あたり±2℃、相対湿度30%になるように管理された倉庫に1ヶ月間保管した。その後、温度変化幅は4℃(保管中の最高温度は36℃、最低温度は32℃)、及び温度変化率は1時間あたり±10℃に管理された移動コンテナに搬入して、10日かけて輸送した。この保管したフィルムをフィルムロールgとする。この場合の保管から輸送までの温度変化幅は20℃、1時間あたりの温度変化率は±10℃であった。フィルムロールgの外観を評価した。その結果を第1表に示した。
次いで、保管したフィルムロールgの表面に多層反射防止膜を設けて、反射防止フィルムGを作製し、その反射率及び輝点欠陥を測定した。その結果を第1表に示す。
【0039】
(比較例3)
製造例1で作製したフィルムロールを、温度変化幅は4℃(保管中の最高温度は20℃、最低温度は16℃)、及び温度変化率は1時間あたり±2℃、相対湿度30%になるように管理された倉庫に1ヶ月間保管した。その後、温度変化幅は5℃(保管中の最高温度は7℃、最低温度は2℃)、及び温度変化率は1時間あたり±7℃に管理された移動コンテナに搬入して、10日かけて輸送した。この保管したフィルムをフィルムロールhとする。この場合の保管から輸送までの温度変化幅は18℃、1時間あたりの温度変化率は±7℃であった。フィルムロールhの外観を評価した。その結果を第1表に示した。
次いで、保管したフィルムロールhの表面に多層反射防止膜を設けて、反射防止フィルムHを作製し、その反射率及び輝点欠陥を測定した。その結果を第1表に示す。
【0040】
【表1】
【0041】
第1表の結果から以下のことが分かる。実施例に示すように、本発明の保管方法で保管したフィルムロールa〜eは、保管後のフィルム表面のキズが少ない。そしてそのフィルムロールa〜eそれぞれを用いて製造した反射防止フィルムA〜Eは、反射率が低く、輝点欠陥が少ない。なお、この実施例の中でも、温度変化幅が4℃及び温度変化率が1時間あたり±2℃である雰囲気中に保管した実施例1、並びに温度変化幅が6℃及び温度変化率が1時間あたり±2℃である雰囲気に保管しながら輸送した実施例5は、キズも少なく、反射率が低く、輝点欠陥が一番少ない。
一方、比較例に示すように、保管中の温度変化幅が10℃よりも大きく、さらに温度変化率が1時間あたり±5℃よりも大きい雰囲気中に保管したフィルムロールf〜hは、保管後のフィルム表面に多くの傷が見受けられる。そしてそのフィルムロールf〜hそれぞれを用いて製造した反射防止フィルムF〜Hは、反射率が高く、輝点欠陥が多い。
【0042】
【発明の効果】
本発明によれば、熱可塑性樹脂フィルムの保管中におけるフィルム表面の傷やしわの発生や、フィルムを巻き取る際に混入する空気の膨張によるフィルム表面の凹凸の発生を抑制し、特に光学用途において、光学欠陥の少ない光学部材を与え、生産性の向上を図ることができる熱可塑性樹脂フィルムを得るための保管方法、及び前記方法で保管された熱可塑性樹脂フィルムの表面に、例えば反射防止層などの薄膜層が設けられてなる光学欠陥の少ない積層体を提供することができる。
Claims (6)
- 光学用途に用いられる巻き取りロール状の熱可塑性樹脂フィルムを、温度変化幅が10℃以内及び/又は温度変化率が1時間あたり±5℃以内である雰囲気中に保管することを特徴とする熱可塑性樹脂フィルムの保管方法。
- 熱可塑性樹脂フィルムが、脂環式構造を有する重合体からなるフィルムである請求項1記載の熱可塑性樹脂フィルムの保管方法。
- 請求項1又は2に記載の方法で保管された熱可塑性樹脂フィルムの少なくとも片面に、薄膜層を有することを特徴とする積層体。
- 薄膜層が反射防止層である請求項3記載の積層体。
- 光学部材の反射防止性保護フィルム用である請求項3記載の積層体。
- 光学部材が液晶表示装置における偏光板である請求項5記載の積層体。
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| JP2003119061A JP2004325691A (ja) | 2003-04-23 | 2003-04-23 | 熱可塑性樹脂フィルムの保管方法及び積層体 |
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-
2003
- 2003-04-23 JP JP2003119061A patent/JP2004325691A/ja active Pending
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