JP2004309059A - 水没式熱交換装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】設備内で自然流下する水の位置エネルギー、運動エネルギーを利用することによりエネルギーコストが低減され、別途冷却水を確保したり冷却設備を設けたりすることのない水没式熱交換装置を提供すること。
【解決手段】冷却水を循環させる熱交換パイプ12を、流速を持った水槽または水路13内に設置し、設備内で自然流下する水の位置エネルギー、運動エネルギーを利用することにより、熱交換パイプ12内の冷却水を効果的に冷却でき、しかもエネルギーコストが低減され、別途冷却水を確保したり冷却設備を設けたりすることはない。
【選択図】 図1
【解決手段】冷却水を循環させる熱交換パイプ12を、流速を持った水槽または水路13内に設置し、設備内で自然流下する水の位置エネルギー、運動エネルギーを利用することにより、熱交換パイプ12内の冷却水を効果的に冷却でき、しかもエネルギーコストが低減され、別途冷却水を確保したり冷却設備を設けたりすることはない。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、水処理設備などに適用される発熱機器冷却用の水没式熱交換装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、上下水、し尿・産業排水に対する水処理設備として、オゾンを用いた高度処理が用いられるようになった。このような処理場において、オゾン発生器等の発熱機器を冷却するために、場内の処理水を冷却水として利用することが考えられた(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
この装置では、処理水を一次冷却水としてポンプで給水し、熱交換器にて二次側冷却水(循環水)と熱交換させている。また、熱交換器の設置場所は防水処置を施した防液堤内としている。一次冷却水として沈殿水等の処理水を用いている場合、熱交換器に直接通すと目詰まりが起こりやすい為、オートストレーナを介しての給水としている。この場合、熱交換器は定期的に分解洗浄し、都度、パッキンの交換を行わなければならない。
【0004】
上水処理では、冷却水として使用できる水が十分あるため、熱交換器方式での冷却を行っているが、下水・し尿処理場の場合は冷却水として使用することができない。このため、チラーによる冷却が一般的であり、更に動力が必要となっている。
【0005】
【特許文献1】
特開平9−29273号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このように、発熱機器を有する処理場内の処理水を、熱交換器などを用いて1次冷却水として用いることが考えられたが、この1次冷却水を熱交換器に供給するためのポンプ設備が必要であり、多くのエネルギーコストを必要とする。また、沈殿水等を1次冷却水に用いる場合は、1次側の目詰まりが生じやすいのでオートストレーナの設置や、熱交換器に対する定期的な分解洗浄が必要になる。さらに、下水やし尿処理水は1次冷却水としての利用が困難である。
【0007】
本発明の目的は、設備内で自然流下する水の位置エネルギー、運動エネルギーを利用することにより、エネルギーコストが低減され、別途冷却水を確保したり冷却設備を設けたりすることのない水没式熱交換装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明による水没式熱交換装置は、発熱機器の冷却水を循環させる熱交換パイプを、流速を持った水槽または水路内に設置したことを特徴とする。
【0009】
本発明は、発熱機器をオゾン発生器、水槽または水路をオゾン接触槽の出口部分とすることができる。
【0010】
また、本発明は、発熱機器をオゾン発生器、水槽または水路をオゾン接触槽に通じる配管内とすることができる。
【0011】
さらに、本発明は、発熱機器がオゾン発生器で、水槽または水路が内部に迂流部を設けたオゾン接触槽の迂流部とすることもできる。
【0012】
本発明では、熱交換パイプが、水槽または水路における水流方向に対し、垂直方向に並列配置され、これら並列配置されたものが必要数、千鳥状に段積み配置された構成にするとよい。
【0013】
この場合、並列配置された熱交換パイプは、1本のパイプを必要パスの回数折り返して形成された構成とする。
【0014】
また、並列配置された熱交換パイプは、複数本のパイプを折り返すことなく所定の間隔で配置した構成としてもよい。
【0015】
さらに、本発明では、迂流部の下流側に、洗浄用オゾン散気管を設置してもよい。
【0016】
また、本発明による水没式熱交換装置は、オゾン接触槽の天板に、水没した熱交換パイプを外部に取り出すための開口を設け、前記天板内面の開口周縁から、内部水面下に達する水封パイプを一体に設け、この水封パイプ及び前記開口を通って前記熱交換パイプを外部に取り出すように構成してもよい。
【0017】
これらの発明では、冷却水を循環させる熱交換パイプを、流速を持った水槽または水路内に設置し、設備内で自然流下する水の位置エネルギー、運動エネルギーを利用することにより、熱交換パイプ内の冷却水を効果的に冷却でき、しかもエネルギーコストが低減され、別途冷却水を確保したり冷却設備を設けたりすることはない。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による水没式熱交換装置の一実施の形態を、図面を参照して説明する。
【0019】
図1は本実施の形態を説明する概念図である。図1において、11は発熱機器で、ここではオゾン発生器として説明する。12は冷却用の熱交換パイプで、流速を持った水槽または水路13内に設置されている。熱交換パイプ12内には、ポンプ14により、オゾン発生器11および関連補機を冷却するための冷却水が流通しており、流速を持った水槽または水路13内の流水によって冷却される。
【0020】
上記水槽または水路13としては、流速を持つものなら何でもよいが、例えば、水処理施設におけるオゾン接触槽等が適する(以下、オゾン接触槽として話を進める)。この場合、熱交換パイプ12を設置する場所としては、図示のように底部近くでよいが、より流速が早い部分、例えば、オゾン接触層13の出口部分や、或いはオゾン接触槽に通じる配管内でもよい。
【0021】
このように、浸漬させた熱交換パイプ12によって熱交換させるため、機器寸法の制限を受けず、処理水槽(オゾン接触槽)13自体を用いることから、冷却水の流速を大きく取れ、熱伝導率を向上できる。また、設定温度は処理水側の温度がほとんど変わらない程度とできる。
【0022】
なお、処理水槽13がオゾン接触槽の場合、内部空間(処理水面より上部の空間)には排オゾンガスが滞留している。この排オゾンガスは、処理水内部で反応しきれずに上部に浮上したもので、最終的には、図示しない排オゾン分解塔を経て外部に排出される。この排オゾンガスが、排オゾン分解塔を通ることなく、オゾン接触槽13から外部に直接排出されることは環境上好ましくない。
【0023】
ところで、前記熱交換パイプ12は洗浄などのために、オゾン接触槽13の外に取り出すことがある。この取り出し作業はオゾン接触槽13の天板に設けた開口の蓋を開けて行なわれる。このため、オゾン接触槽13内に溜っている排オゾンが直接外部に排出されることになり、環境上好ましくない。
【0024】
そこで、図2及び図3で示すように、オゾン接触槽13の天板13aに、水没した熱交換パイプ12を外部に取り出すための開口16を設け、この天板13aの内面に水封パイプ17を一体に設ける。すなわち、開口16の周縁から、先端が内部水面下に達するように水封パイプ17を一体に設ける。熱交換パイプ12は、この水封パイプ17の先端と対抗するように配置し、開口16を覆う蓋18を貫通して循環用の配管12i,12oと連結する。
【0025】
このように構成したことにより、熱交換パイプ12を外部に取り出す際、排オゾンガスの漏出を防止できる。すなわち、熱交換パイプ12を取り出す場合は、循環用配管12i,12oとの連結部を取り外し、蓋18の開口16への締め付けを解除する。この状態で、図3で示すように、熱交換パイプ12を蓋18ごと引き上げることにより、水没していた熱交換パイプ12は水封パイプ17内を通り、開口16から外部に取り出すことができる。
【0026】
このとき、オゾン接触槽13内の上部空間に滞留していた排オゾンガスは、水封パイプ17の下端部が水面以下に位置するため、開口16との間は処理水により水封されている。このため、オゾン接触槽13内に滞留していた多量の排オゾンガスが開口16から外部に排出されることはない。
【0027】
上述の熱交換パイプ12を水没させた水没式熱交換装置は、以下の設計条件で、伝熱面積が決定される。
【0028】
ここで、処理水(1次冷却水)と循環水(2次冷却水)との関係は以下のように表される。
【0029】
処理水入口温度t1→処理水出口温度t2
循環水出口温度T2←循環水入口温度T1
また、発熱機器であるオゾン発生器11の、オゾン発生による発熱を冷却する冷却量Qに対して、熱交換パイプ12に必要な伝熱面積Sは、次式で表される。
【0030】
【数1】
上式において、Uは熱通過率、θは対数平均温度差である。このうち、熱通過率Uは下式のように示される。
【0031】
【数2】
上式において、
h1:管外側の熱伝達率[W/m2・K]、流速V1m/sの乱流条件から決定
h2:管内側の熱伝達率[W/m2・K]、流速V2m/sの乱流条件から決定
A1:管外径の表面積[m2](単位長当たり)
A2:管内径の表面積[m2](単位長当たり)
δw:熱交壁材厚さ[m]
Kw:壁材熱伝導率[ W/m・K]
rf:汚れ係数[m2・K/W]
また、対数平均温度差θは下式で示される。
【0032】
【数3】
上式において、θ1=T1−t2, θ2=T2−t1である。
【0033】
(1)〜(3)式から、S[m2]が得られると、熱交換パイプ12の仕様は次式のように表される。
【0034】
S=パイプ長さ×パイプ径×π×パス数×本数×セット数 ・・(4)
このように、1本のパイプを、折り返しx1パスで1ラインとし、これを千鳥配置にx2段積みしたものがx3セットで構成される熱交換器となる。図4の例は、1本のパイプを、ピッチ(S1)32mmで折り返してx1=13パスとした1ラインを、段積みピッチ(S2)24mmでx2=56段、千鳥配置で段積みした状態を示している。セット数x3は2セットとする。
【0035】
この場合、パイプ仕様は標準とするが、本数、セット数は、設置先のスペースに合わせて調整する。
【0036】
なお、1パスで折り返し無しとし、パイプ本数を増やす設計としてもかまわない。この場合、パイプを折り返す必要がないので、パイプに冷却フィンを設けることができ、放熱特性をさらに向上させることができる。
【0037】
このように構成すると、熱交換装置の1次側に冷却水を供給する動力が不要となり、1次冷却水ポンプの設置スペース、ポンプから熱交換器までの配管工事、保守作業を省力化できる。熱交換パイプ12の設置スペースは水槽13内となるため、床上に防液堤付きで確保する必要が無くなる。
【0038】
ここで、従来、熱交換器の1次冷却水に処理水を用いた場合、2次側冷却水はイオン交換水を循環させているため、2次側のチューブが汚れることはないが、1次側に汚損・目詰まりが発生する。
【0039】
これに対し、上記構成によると、1次側冷却水が2次側冷却水配管(熱交換パイプ12)の外面を直接冷却するので、従来のように、1次側管内の洗浄が不要となる。
【0040】
また、1次冷却水として、オゾン接触を行っていない水を用いると、スライム等の付着で熱交換が阻害され易いが、この実施の形態のように、熱交換パイプ12をオゾン接触槽13内に設置することで、熱交換パイプ12の表面は清浄な状態が保持され、熱交換が阻害されることはない。すなわち、処理水中の溶存オゾンがスライムの付着を防止し、或いは付着したスライムを剥離させるためである。
【0041】
また、従来、熱交換器方式とするには処理水が足りないとされていた下水処理場等においても、上記実施の形態によれば、オゾン接触層13内で、熱交換パイプ12の外面部分に、オゾン処理水を通過させるだけなので、採用可能となる。
【0042】
沈殿水を冷却水に用いるに際して、従来はオートストレーナを介する必要が生じるケースもあるが、上記実施の形態によれば、このような機器設置も不要となる。
【0043】
熱交換パイプ12の洗浄に当たっては、水槽の水を抜いて散気管の洗浄を行う際に、熱交換パイプ12の外面をジェット洗浄すればよく、容易に洗浄することができる。
【0044】
また、オゾン接触槽13が、図5及び図6で示すように、迂流部21を有する構成の場合、熱交換パイプ12を、処理水の流速が速くなる迂流部に設置することで、熱交換の効率が良くなる。この場合、パイプ断面積分、処理水通水面積が減り流速が上がるため、熱交換の効率は更に良くなる。
【0045】
なお、熱交換パイプ12のパイプ設置密度を上げ過ぎると圧損が大きくなり、後段処理に影響を与えるので、熱交換パイプ12のパイプ密度による圧損は300mmAq程度以下となるよう設計する。
【0046】
[実施例]
図5及び図6で示すように、オゾン接触槽13が迂流部21を有し、この迂流部21に熱交換パイプ12を設置した場合について説明する。
【0047】
図において、オゾン接触槽13は3段接触方式であり、3つの迂流部21により、流入部22、第1段接触部23、第2段接触部24及び第3段接触部25に仕切られている。各オゾン接触部23,24,25の底部には、それぞれオゾン散気管26が設けられており、これらはオゾン供給管27にそれぞれ接続している。
【0048】
また、各迂流部21は、底部上に立設された迂流壁29と、天井部から吊設された垂れ壁30とで構成されている。熱交換パイプ12は、オゾン接触槽13内の下流側に位置する迂流部21、すなわち、迂流壁29と垂れ壁30との間に設置されている。この熱交換パイプ12は、図4で示したように、パイプを折り返す等して複数本並列に配置したものであり、並列配置されたパイプが、水流方向に対して垂直方向となるように配設され、必要段数、千鳥状に段積み構成されている。
【0049】
また、この熱交換パイプ12は、図5で示すように、オゾン接触槽13の側壁面を貫通する入口管12iおよび出口管12oを有し、これらは図示しないが、オゾン発生器側の冷却管と接続している。また、迂流部21の下部には洗浄用のオゾン散気管32が設けられており、付属バルブ33を介してオゾン供給管27と連結している。
【0050】
この洗浄用散気管32は、通常時は付属バルブ33を閉としており、熱交換パイプ12の洗浄時のみ使用される。すなわち、付属バルブ33を開とすることで、熱交換パイプ12の外面にオゾン化空気が直接散気され、気泡洗浄が行われる。この結果、交換パイプ12の表面に付着したスライム等を剥離洗浄する。
【0051】
このオゾン接触槽13の上流側には被処理水の流入渠35が設けられ、また、下流側にはオゾン処理水の流出渠36が設けられている。
【0052】
上記構成において、流入渠35内の被処理水はオゾン接触槽13の流入部22内に流入し、第1の迂流部21により短絡流を生じることなく第1段接触部23内に流入する。そして、この第1段接触部23内にて、底部に設けられたオゾン散気管26から吹き出されるオゾン化空気と接触し、オゾン処理される。この後、第2の迂流部21により同じく短絡流を生じることなく第2段接触部24内に流入し、オゾン散気管26から吹き出されるオゾン化空気と接触し、オゾン処理される。さらに、第3の迂流部21を経て第3段接触部25内に流入し、オゾン散気管26からのオゾン化空気と接触してオゾン処理され、流出渠36に流出する。
【0053】
ここで、熱交換パイプ12は、流速が速くなる迂流部21に設置したので、迂流部の速い流速によって効果的に冷却される。また、熱交換パイプ21は、オゾン接触槽13内の下流側である第3の迂流部21に設置したので、この迂流部を流れる処理水にはオゾンが充分に溶存しており、熱交換パイプ12へのスライム付着を低減することができる。また、定期的に、或いは必要に応じて、洗浄用散気管32の付属バルブ33を開操作することにより、オゾン化空気が熱交換パイプ12の表面に直接散気され、気泡洗浄が行われる。このため、熱交換パイプ12の表面に付着したスイライム等は剥離洗浄される。この結果、オゾン接触槽13を開放しての大がかりな洗浄の頻度を下げることができる。
【0054】
通常、オゾン処理を行う機場で、オゾン発生器を冷却するのに必要な冷却水量は、オゾン発生量にほぼ比例し、処理水量も同様にスケールアップして計算できるの。例えば、オゾン発生量が1kg/hのオゾン発生器(この時の発熱の冷却量Qは、約20000kcal/h)の場合の必要な冷却水量と処理水量、水槽容量への機器設置法を、従来技術による場合と比較して具体的に検討する。
【0055】
▲1▼ 従来の熱交換器を用いて冷却を行った場合
処理水入口温度 30℃ → 処理水出口温度 33℃
循環水出口温度 32℃ ← 循環水入口温度 35℃
このときに必要な冷却水量:6.7m3/h
総括伝熱係数 3048kcal/m2h℃(汚れ係数考慮)
平均温度差 2℃
熱交換器プレートの伝熱面積は 20000÷2÷3048=3.28m2
となる。
【0056】
熱交換器の大きさとしては、 400W×400D×1100H 程度である。
【0057】
冷却水ポンプのモータ容量は1.5kWないし2.2kWとなる。
【0058】
また、チラーを用いて冷却していた場合は、7kW程度の電力消費がある。
【0059】
▲2▼ 本実施例で熱交換を行った場合
循環水、冷却水の温度設定は以下となる。
【0060】
処理水入口温度 30℃ → 処理水出口温度 30.23℃
循環水出口温度 32℃ ← 循環水入口温度 34.9℃
冷却管は熱交換パイプとしてのSUS製標準サイズで外形16mm、肉厚1.2mmを選定する。
【0061】
Q:20000kcal/hに対して必要な伝熱面積Sは、前述した(1)、(2)、(3)式に以下の数値を代入することで、10.2m2となる。
【0062】
h1:管外側の熱伝達率、流速 0.055m/sの乱流条件で、1592W/m2・K
(100m3/hの水量が、迂流部断面2m×0.5mを通過する)
(パイプ径と同寸の間隔で熱交換パイプが千鳥配置されている)
h2:管内側の熱伝達率、流速 1.5m/sの乱流条件で、7071W/m2・K
A1:管外径の表面積(単位長当たり) 0.016πm2
A2:管内径の表面積(単位長当たり) 0.0136πm2
δw:熱交壁材厚さ 0.0012m
Kw:壁材熱伝導率 40 W/m・K
rf:汚れ係数 0.00053m2・K/W
θ1=T1−t2=4.5℃, θ2=T2−t1=2.0℃
熱交換パイプの仕様としては、図2で示したように、
長さ1.8m×13パス×56本組×2セット
となる。
【0063】
よって、1本のパイプを、芯−芯で32mm間隔(S1=32mm)で折り返し13パスで1ラインとし、これを24mm間隔(S2=24mm)で千鳥配置に56段重ねたものが2式で構成される熱交換器となる。
【0064】
熱交換パイプ12部分の寸法は、450mm×1400mm×1800mmが2式となる。
【0065】
次に、オゾン接触槽13についてみると、その大きさは、オゾンと処理水とが約30分接触・滞留するよう処理水量に合わせて決定される。オゾン接触槽13では、図3及び図4で説明したように、通常、3段階のオゾン接触法がとられ、各段階の3/4が接触、1/4が迂流の空間配分となるように水槽が仕切られている。従って、熱交換パイプ12の取り付けスペースとして、接触槽の1/12が与えられることになる。
【0066】
前述した1kg/hのオゾン発生器に対しては、処理水別に次の水量となる。
【0067】
浄水処理向け:オゾン注入率3g/m3 →処理水量333m3/h
下水処理向け:オゾン注入率10g/m3→処理水量100m3/h
水槽が比較的小さく、設置スペースの少ない下水の流量で、設置条件を検討する。
【0068】
オゾンの接触・滞留時間を30分とすると、水槽容量は50m3となり、有効寸法として、2mW×6.25mL×4mDとなる。従って、熱交換パイプ12を設置する迂流部のスペースはおよそ2mW×0.5mL×4mDとなる。下水におけるこのスペースで、先に示した熱交換パイプ12を設置することが可能と検証できた。
【0069】
処理水量が2倍になると水槽も2倍になり、熱交換パイプ12の設置スペースは2倍となる。また、発生オゾン量が2倍となることから交換熱量も2倍で、熱交換器は同仕様で2台あればよい。よって、大容量の処理水に対しても設置スペースの問題は無い。
【0070】
このように、場内処理水の流水を有効に利用したので、熱交換器1次側に冷却水を供給する動力が不要となる。また、1次冷却水ポンプ、オートストレーナも不要となる。さらに、これらの設置スペース、防液堤設置、ポンプから熱交換器間の配管工事が不要となる。また、1次側冷却水をオゾン処理水とし2次側冷却水配管の外面を直接冷却する熱交換装置とすることで、機器を分解洗浄する保守作業が不要となり、外面からのジェット洗浄で足りることとなる。
【0071】
また、従来、熱交換器方式とするには処理水が足りないとされた下水処理場等においても採用できる。
【0072】
【発明の効果】
本発明によれば、設備内で自然流下する水の位置エネルギー、運動エネルギーを利用することにより、発熱機器が生じる熱を効果的に冷却できるので、エネルギーコストが低減されると共に、別途冷却水を確保したり冷却設備を設けたりすることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による水没式熱交換装置の一実施の形態を説明する概念図である。
【図2】同上一実施の形態における熱交換パイプの取り出し構造を示す部分図である。
【図3】図2に示した部分の取り出し状態を説明する図である。
【図4】同上一実施の形態で用いる熱交換パイプの構成を示す図である。
【図5】同上一実施の形態におけるオゾン接触槽の一実施例を示す平面図である。
【図6】同上一実施の形態におけるオゾン接触槽の一実施例を示す正面図である。
【符号の説明】
11 発熱機器
12 熱交換パイプ
13 流速を持った水槽または水路
21 迂流部
23,24,25 オゾン接触部
【発明の属する技術分野】
本発明は、水処理設備などに適用される発熱機器冷却用の水没式熱交換装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、上下水、し尿・産業排水に対する水処理設備として、オゾンを用いた高度処理が用いられるようになった。このような処理場において、オゾン発生器等の発熱機器を冷却するために、場内の処理水を冷却水として利用することが考えられた(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
この装置では、処理水を一次冷却水としてポンプで給水し、熱交換器にて二次側冷却水(循環水)と熱交換させている。また、熱交換器の設置場所は防水処置を施した防液堤内としている。一次冷却水として沈殿水等の処理水を用いている場合、熱交換器に直接通すと目詰まりが起こりやすい為、オートストレーナを介しての給水としている。この場合、熱交換器は定期的に分解洗浄し、都度、パッキンの交換を行わなければならない。
【0004】
上水処理では、冷却水として使用できる水が十分あるため、熱交換器方式での冷却を行っているが、下水・し尿処理場の場合は冷却水として使用することができない。このため、チラーによる冷却が一般的であり、更に動力が必要となっている。
【0005】
【特許文献1】
特開平9−29273号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このように、発熱機器を有する処理場内の処理水を、熱交換器などを用いて1次冷却水として用いることが考えられたが、この1次冷却水を熱交換器に供給するためのポンプ設備が必要であり、多くのエネルギーコストを必要とする。また、沈殿水等を1次冷却水に用いる場合は、1次側の目詰まりが生じやすいのでオートストレーナの設置や、熱交換器に対する定期的な分解洗浄が必要になる。さらに、下水やし尿処理水は1次冷却水としての利用が困難である。
【0007】
本発明の目的は、設備内で自然流下する水の位置エネルギー、運動エネルギーを利用することにより、エネルギーコストが低減され、別途冷却水を確保したり冷却設備を設けたりすることのない水没式熱交換装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明による水没式熱交換装置は、発熱機器の冷却水を循環させる熱交換パイプを、流速を持った水槽または水路内に設置したことを特徴とする。
【0009】
本発明は、発熱機器をオゾン発生器、水槽または水路をオゾン接触槽の出口部分とすることができる。
【0010】
また、本発明は、発熱機器をオゾン発生器、水槽または水路をオゾン接触槽に通じる配管内とすることができる。
【0011】
さらに、本発明は、発熱機器がオゾン発生器で、水槽または水路が内部に迂流部を設けたオゾン接触槽の迂流部とすることもできる。
【0012】
本発明では、熱交換パイプが、水槽または水路における水流方向に対し、垂直方向に並列配置され、これら並列配置されたものが必要数、千鳥状に段積み配置された構成にするとよい。
【0013】
この場合、並列配置された熱交換パイプは、1本のパイプを必要パスの回数折り返して形成された構成とする。
【0014】
また、並列配置された熱交換パイプは、複数本のパイプを折り返すことなく所定の間隔で配置した構成としてもよい。
【0015】
さらに、本発明では、迂流部の下流側に、洗浄用オゾン散気管を設置してもよい。
【0016】
また、本発明による水没式熱交換装置は、オゾン接触槽の天板に、水没した熱交換パイプを外部に取り出すための開口を設け、前記天板内面の開口周縁から、内部水面下に達する水封パイプを一体に設け、この水封パイプ及び前記開口を通って前記熱交換パイプを外部に取り出すように構成してもよい。
【0017】
これらの発明では、冷却水を循環させる熱交換パイプを、流速を持った水槽または水路内に設置し、設備内で自然流下する水の位置エネルギー、運動エネルギーを利用することにより、熱交換パイプ内の冷却水を効果的に冷却でき、しかもエネルギーコストが低減され、別途冷却水を確保したり冷却設備を設けたりすることはない。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による水没式熱交換装置の一実施の形態を、図面を参照して説明する。
【0019】
図1は本実施の形態を説明する概念図である。図1において、11は発熱機器で、ここではオゾン発生器として説明する。12は冷却用の熱交換パイプで、流速を持った水槽または水路13内に設置されている。熱交換パイプ12内には、ポンプ14により、オゾン発生器11および関連補機を冷却するための冷却水が流通しており、流速を持った水槽または水路13内の流水によって冷却される。
【0020】
上記水槽または水路13としては、流速を持つものなら何でもよいが、例えば、水処理施設におけるオゾン接触槽等が適する(以下、オゾン接触槽として話を進める)。この場合、熱交換パイプ12を設置する場所としては、図示のように底部近くでよいが、より流速が早い部分、例えば、オゾン接触層13の出口部分や、或いはオゾン接触槽に通じる配管内でもよい。
【0021】
このように、浸漬させた熱交換パイプ12によって熱交換させるため、機器寸法の制限を受けず、処理水槽(オゾン接触槽)13自体を用いることから、冷却水の流速を大きく取れ、熱伝導率を向上できる。また、設定温度は処理水側の温度がほとんど変わらない程度とできる。
【0022】
なお、処理水槽13がオゾン接触槽の場合、内部空間(処理水面より上部の空間)には排オゾンガスが滞留している。この排オゾンガスは、処理水内部で反応しきれずに上部に浮上したもので、最終的には、図示しない排オゾン分解塔を経て外部に排出される。この排オゾンガスが、排オゾン分解塔を通ることなく、オゾン接触槽13から外部に直接排出されることは環境上好ましくない。
【0023】
ところで、前記熱交換パイプ12は洗浄などのために、オゾン接触槽13の外に取り出すことがある。この取り出し作業はオゾン接触槽13の天板に設けた開口の蓋を開けて行なわれる。このため、オゾン接触槽13内に溜っている排オゾンが直接外部に排出されることになり、環境上好ましくない。
【0024】
そこで、図2及び図3で示すように、オゾン接触槽13の天板13aに、水没した熱交換パイプ12を外部に取り出すための開口16を設け、この天板13aの内面に水封パイプ17を一体に設ける。すなわち、開口16の周縁から、先端が内部水面下に達するように水封パイプ17を一体に設ける。熱交換パイプ12は、この水封パイプ17の先端と対抗するように配置し、開口16を覆う蓋18を貫通して循環用の配管12i,12oと連結する。
【0025】
このように構成したことにより、熱交換パイプ12を外部に取り出す際、排オゾンガスの漏出を防止できる。すなわち、熱交換パイプ12を取り出す場合は、循環用配管12i,12oとの連結部を取り外し、蓋18の開口16への締め付けを解除する。この状態で、図3で示すように、熱交換パイプ12を蓋18ごと引き上げることにより、水没していた熱交換パイプ12は水封パイプ17内を通り、開口16から外部に取り出すことができる。
【0026】
このとき、オゾン接触槽13内の上部空間に滞留していた排オゾンガスは、水封パイプ17の下端部が水面以下に位置するため、開口16との間は処理水により水封されている。このため、オゾン接触槽13内に滞留していた多量の排オゾンガスが開口16から外部に排出されることはない。
【0027】
上述の熱交換パイプ12を水没させた水没式熱交換装置は、以下の設計条件で、伝熱面積が決定される。
【0028】
ここで、処理水(1次冷却水)と循環水(2次冷却水)との関係は以下のように表される。
【0029】
処理水入口温度t1→処理水出口温度t2
循環水出口温度T2←循環水入口温度T1
また、発熱機器であるオゾン発生器11の、オゾン発生による発熱を冷却する冷却量Qに対して、熱交換パイプ12に必要な伝熱面積Sは、次式で表される。
【0030】
【数1】
上式において、Uは熱通過率、θは対数平均温度差である。このうち、熱通過率Uは下式のように示される。
【0031】
【数2】
上式において、
h1:管外側の熱伝達率[W/m2・K]、流速V1m/sの乱流条件から決定
h2:管内側の熱伝達率[W/m2・K]、流速V2m/sの乱流条件から決定
A1:管外径の表面積[m2](単位長当たり)
A2:管内径の表面積[m2](単位長当たり)
δw:熱交壁材厚さ[m]
Kw:壁材熱伝導率[ W/m・K]
rf:汚れ係数[m2・K/W]
また、対数平均温度差θは下式で示される。
【0032】
【数3】
上式において、θ1=T1−t2, θ2=T2−t1である。
【0033】
(1)〜(3)式から、S[m2]が得られると、熱交換パイプ12の仕様は次式のように表される。
【0034】
S=パイプ長さ×パイプ径×π×パス数×本数×セット数 ・・(4)
このように、1本のパイプを、折り返しx1パスで1ラインとし、これを千鳥配置にx2段積みしたものがx3セットで構成される熱交換器となる。図4の例は、1本のパイプを、ピッチ(S1)32mmで折り返してx1=13パスとした1ラインを、段積みピッチ(S2)24mmでx2=56段、千鳥配置で段積みした状態を示している。セット数x3は2セットとする。
【0035】
この場合、パイプ仕様は標準とするが、本数、セット数は、設置先のスペースに合わせて調整する。
【0036】
なお、1パスで折り返し無しとし、パイプ本数を増やす設計としてもかまわない。この場合、パイプを折り返す必要がないので、パイプに冷却フィンを設けることができ、放熱特性をさらに向上させることができる。
【0037】
このように構成すると、熱交換装置の1次側に冷却水を供給する動力が不要となり、1次冷却水ポンプの設置スペース、ポンプから熱交換器までの配管工事、保守作業を省力化できる。熱交換パイプ12の設置スペースは水槽13内となるため、床上に防液堤付きで確保する必要が無くなる。
【0038】
ここで、従来、熱交換器の1次冷却水に処理水を用いた場合、2次側冷却水はイオン交換水を循環させているため、2次側のチューブが汚れることはないが、1次側に汚損・目詰まりが発生する。
【0039】
これに対し、上記構成によると、1次側冷却水が2次側冷却水配管(熱交換パイプ12)の外面を直接冷却するので、従来のように、1次側管内の洗浄が不要となる。
【0040】
また、1次冷却水として、オゾン接触を行っていない水を用いると、スライム等の付着で熱交換が阻害され易いが、この実施の形態のように、熱交換パイプ12をオゾン接触槽13内に設置することで、熱交換パイプ12の表面は清浄な状態が保持され、熱交換が阻害されることはない。すなわち、処理水中の溶存オゾンがスライムの付着を防止し、或いは付着したスライムを剥離させるためである。
【0041】
また、従来、熱交換器方式とするには処理水が足りないとされていた下水処理場等においても、上記実施の形態によれば、オゾン接触層13内で、熱交換パイプ12の外面部分に、オゾン処理水を通過させるだけなので、採用可能となる。
【0042】
沈殿水を冷却水に用いるに際して、従来はオートストレーナを介する必要が生じるケースもあるが、上記実施の形態によれば、このような機器設置も不要となる。
【0043】
熱交換パイプ12の洗浄に当たっては、水槽の水を抜いて散気管の洗浄を行う際に、熱交換パイプ12の外面をジェット洗浄すればよく、容易に洗浄することができる。
【0044】
また、オゾン接触槽13が、図5及び図6で示すように、迂流部21を有する構成の場合、熱交換パイプ12を、処理水の流速が速くなる迂流部に設置することで、熱交換の効率が良くなる。この場合、パイプ断面積分、処理水通水面積が減り流速が上がるため、熱交換の効率は更に良くなる。
【0045】
なお、熱交換パイプ12のパイプ設置密度を上げ過ぎると圧損が大きくなり、後段処理に影響を与えるので、熱交換パイプ12のパイプ密度による圧損は300mmAq程度以下となるよう設計する。
【0046】
[実施例]
図5及び図6で示すように、オゾン接触槽13が迂流部21を有し、この迂流部21に熱交換パイプ12を設置した場合について説明する。
【0047】
図において、オゾン接触槽13は3段接触方式であり、3つの迂流部21により、流入部22、第1段接触部23、第2段接触部24及び第3段接触部25に仕切られている。各オゾン接触部23,24,25の底部には、それぞれオゾン散気管26が設けられており、これらはオゾン供給管27にそれぞれ接続している。
【0048】
また、各迂流部21は、底部上に立設された迂流壁29と、天井部から吊設された垂れ壁30とで構成されている。熱交換パイプ12は、オゾン接触槽13内の下流側に位置する迂流部21、すなわち、迂流壁29と垂れ壁30との間に設置されている。この熱交換パイプ12は、図4で示したように、パイプを折り返す等して複数本並列に配置したものであり、並列配置されたパイプが、水流方向に対して垂直方向となるように配設され、必要段数、千鳥状に段積み構成されている。
【0049】
また、この熱交換パイプ12は、図5で示すように、オゾン接触槽13の側壁面を貫通する入口管12iおよび出口管12oを有し、これらは図示しないが、オゾン発生器側の冷却管と接続している。また、迂流部21の下部には洗浄用のオゾン散気管32が設けられており、付属バルブ33を介してオゾン供給管27と連結している。
【0050】
この洗浄用散気管32は、通常時は付属バルブ33を閉としており、熱交換パイプ12の洗浄時のみ使用される。すなわち、付属バルブ33を開とすることで、熱交換パイプ12の外面にオゾン化空気が直接散気され、気泡洗浄が行われる。この結果、交換パイプ12の表面に付着したスライム等を剥離洗浄する。
【0051】
このオゾン接触槽13の上流側には被処理水の流入渠35が設けられ、また、下流側にはオゾン処理水の流出渠36が設けられている。
【0052】
上記構成において、流入渠35内の被処理水はオゾン接触槽13の流入部22内に流入し、第1の迂流部21により短絡流を生じることなく第1段接触部23内に流入する。そして、この第1段接触部23内にて、底部に設けられたオゾン散気管26から吹き出されるオゾン化空気と接触し、オゾン処理される。この後、第2の迂流部21により同じく短絡流を生じることなく第2段接触部24内に流入し、オゾン散気管26から吹き出されるオゾン化空気と接触し、オゾン処理される。さらに、第3の迂流部21を経て第3段接触部25内に流入し、オゾン散気管26からのオゾン化空気と接触してオゾン処理され、流出渠36に流出する。
【0053】
ここで、熱交換パイプ12は、流速が速くなる迂流部21に設置したので、迂流部の速い流速によって効果的に冷却される。また、熱交換パイプ21は、オゾン接触槽13内の下流側である第3の迂流部21に設置したので、この迂流部を流れる処理水にはオゾンが充分に溶存しており、熱交換パイプ12へのスライム付着を低減することができる。また、定期的に、或いは必要に応じて、洗浄用散気管32の付属バルブ33を開操作することにより、オゾン化空気が熱交換パイプ12の表面に直接散気され、気泡洗浄が行われる。このため、熱交換パイプ12の表面に付着したスイライム等は剥離洗浄される。この結果、オゾン接触槽13を開放しての大がかりな洗浄の頻度を下げることができる。
【0054】
通常、オゾン処理を行う機場で、オゾン発生器を冷却するのに必要な冷却水量は、オゾン発生量にほぼ比例し、処理水量も同様にスケールアップして計算できるの。例えば、オゾン発生量が1kg/hのオゾン発生器(この時の発熱の冷却量Qは、約20000kcal/h)の場合の必要な冷却水量と処理水量、水槽容量への機器設置法を、従来技術による場合と比較して具体的に検討する。
【0055】
▲1▼ 従来の熱交換器を用いて冷却を行った場合
処理水入口温度 30℃ → 処理水出口温度 33℃
循環水出口温度 32℃ ← 循環水入口温度 35℃
このときに必要な冷却水量:6.7m3/h
総括伝熱係数 3048kcal/m2h℃(汚れ係数考慮)
平均温度差 2℃
熱交換器プレートの伝熱面積は 20000÷2÷3048=3.28m2
となる。
【0056】
熱交換器の大きさとしては、 400W×400D×1100H 程度である。
【0057】
冷却水ポンプのモータ容量は1.5kWないし2.2kWとなる。
【0058】
また、チラーを用いて冷却していた場合は、7kW程度の電力消費がある。
【0059】
▲2▼ 本実施例で熱交換を行った場合
循環水、冷却水の温度設定は以下となる。
【0060】
処理水入口温度 30℃ → 処理水出口温度 30.23℃
循環水出口温度 32℃ ← 循環水入口温度 34.9℃
冷却管は熱交換パイプとしてのSUS製標準サイズで外形16mm、肉厚1.2mmを選定する。
【0061】
Q:20000kcal/hに対して必要な伝熱面積Sは、前述した(1)、(2)、(3)式に以下の数値を代入することで、10.2m2となる。
【0062】
h1:管外側の熱伝達率、流速 0.055m/sの乱流条件で、1592W/m2・K
(100m3/hの水量が、迂流部断面2m×0.5mを通過する)
(パイプ径と同寸の間隔で熱交換パイプが千鳥配置されている)
h2:管内側の熱伝達率、流速 1.5m/sの乱流条件で、7071W/m2・K
A1:管外径の表面積(単位長当たり) 0.016πm2
A2:管内径の表面積(単位長当たり) 0.0136πm2
δw:熱交壁材厚さ 0.0012m
Kw:壁材熱伝導率 40 W/m・K
rf:汚れ係数 0.00053m2・K/W
θ1=T1−t2=4.5℃, θ2=T2−t1=2.0℃
熱交換パイプの仕様としては、図2で示したように、
長さ1.8m×13パス×56本組×2セット
となる。
【0063】
よって、1本のパイプを、芯−芯で32mm間隔(S1=32mm)で折り返し13パスで1ラインとし、これを24mm間隔(S2=24mm)で千鳥配置に56段重ねたものが2式で構成される熱交換器となる。
【0064】
熱交換パイプ12部分の寸法は、450mm×1400mm×1800mmが2式となる。
【0065】
次に、オゾン接触槽13についてみると、その大きさは、オゾンと処理水とが約30分接触・滞留するよう処理水量に合わせて決定される。オゾン接触槽13では、図3及び図4で説明したように、通常、3段階のオゾン接触法がとられ、各段階の3/4が接触、1/4が迂流の空間配分となるように水槽が仕切られている。従って、熱交換パイプ12の取り付けスペースとして、接触槽の1/12が与えられることになる。
【0066】
前述した1kg/hのオゾン発生器に対しては、処理水別に次の水量となる。
【0067】
浄水処理向け:オゾン注入率3g/m3 →処理水量333m3/h
下水処理向け:オゾン注入率10g/m3→処理水量100m3/h
水槽が比較的小さく、設置スペースの少ない下水の流量で、設置条件を検討する。
【0068】
オゾンの接触・滞留時間を30分とすると、水槽容量は50m3となり、有効寸法として、2mW×6.25mL×4mDとなる。従って、熱交換パイプ12を設置する迂流部のスペースはおよそ2mW×0.5mL×4mDとなる。下水におけるこのスペースで、先に示した熱交換パイプ12を設置することが可能と検証できた。
【0069】
処理水量が2倍になると水槽も2倍になり、熱交換パイプ12の設置スペースは2倍となる。また、発生オゾン量が2倍となることから交換熱量も2倍で、熱交換器は同仕様で2台あればよい。よって、大容量の処理水に対しても設置スペースの問題は無い。
【0070】
このように、場内処理水の流水を有効に利用したので、熱交換器1次側に冷却水を供給する動力が不要となる。また、1次冷却水ポンプ、オートストレーナも不要となる。さらに、これらの設置スペース、防液堤設置、ポンプから熱交換器間の配管工事が不要となる。また、1次側冷却水をオゾン処理水とし2次側冷却水配管の外面を直接冷却する熱交換装置とすることで、機器を分解洗浄する保守作業が不要となり、外面からのジェット洗浄で足りることとなる。
【0071】
また、従来、熱交換器方式とするには処理水が足りないとされた下水処理場等においても採用できる。
【0072】
【発明の効果】
本発明によれば、設備内で自然流下する水の位置エネルギー、運動エネルギーを利用することにより、発熱機器が生じる熱を効果的に冷却できるので、エネルギーコストが低減されると共に、別途冷却水を確保したり冷却設備を設けたりすることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による水没式熱交換装置の一実施の形態を説明する概念図である。
【図2】同上一実施の形態における熱交換パイプの取り出し構造を示す部分図である。
【図3】図2に示した部分の取り出し状態を説明する図である。
【図4】同上一実施の形態で用いる熱交換パイプの構成を示す図である。
【図5】同上一実施の形態におけるオゾン接触槽の一実施例を示す平面図である。
【図6】同上一実施の形態におけるオゾン接触槽の一実施例を示す正面図である。
【符号の説明】
11 発熱機器
12 熱交換パイプ
13 流速を持った水槽または水路
21 迂流部
23,24,25 オゾン接触部
Claims (9)
- 発熱機器の冷却水を循環させる熱交換パイプを、流速を持った水槽または水路内に水没状態で設置したことを特徴とする水没式熱交換装置。
- 発熱機器がオゾン発生器で、水槽または水路がオゾン接触槽であることを特徴とする請求項1に記載の水没式熱交換装置。
- 発熱機器がオゾン発生器で、水槽または水路がオゾン接触槽に通じる配管内であることを特徴とする請求項1に記載の水没式熱交換装置。
- 発熱機器がオゾン発生器で、水槽または水路が内部に迂流部を設けたオゾン接触槽の迂流部であることを特徴とする請求項1に記載の水没式熱交換装置。
- 熱交換パイプが、水槽または水路における水流方向に対し、垂直方向に並列配置され、これら並列配置されたものが必要数、千鳥状に段積み配置されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の水没式熱交換装置。
- 並列配置された熱交換パイプは、1本のパイプを必要パスの回数折り返して形成されていることを特徴とする請求項5に記載の水没式熱交換装置。
- 並列配置された熱交換パイプは、複数本のパイプを折り返すことなく所定の間隔で配置したものであることを特徴とする請求項5に記載の水没式熱交換装置。
- 迂流部の下流側に、洗浄用のオゾン散気管を設置したことを特徴とする請求項4に記載の水没式熱交換装置。
- オゾン接触槽の天板には、水没した熱交換パイプを外部に取り出すための開口を設け、前記天板内面の開口周縁から、内部水面下に達する水封パイプを一体に設け、この水封パイプ及び前記開口を通って前記熱交換パイプを外部に取り出すように構成した請求項2に記載の水没式熱交換装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2003105202A JP2004309059A (ja) | 2003-04-09 | 2003-04-09 | 水没式熱交換装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2003105202A JP2004309059A (ja) | 2003-04-09 | 2003-04-09 | 水没式熱交換装置 |
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|---|---|
| JP2004309059A true JP2004309059A (ja) | 2004-11-04 |
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|---|---|
| JP (1) | JP2004309059A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2014224018A (ja) * | 2013-05-16 | 2014-12-04 | 株式会社Ihiシバウラ | 酸化処理システム |
-
2003
- 2003-04-09 JP JP2003105202A patent/JP2004309059A/ja active Pending
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