JP2004361854A - 液晶表示素子 - Google Patents
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Abstract
【課題】滴下工法により製造した場合であっても、高品質の表示画像が得られる液晶表示素子を提供する。
【解決手段】一方の面の少なくとも一部に配向膜が形成された一対の透明基板が、その外周付近を囲繞するように形成されたシール剤を介して前記配向膜が形成れさた面同士が対峙するように一定の間隔で対向配置され、前記透明基板及びシール剤により形成された空間に液晶材料が封入されている液晶表示素子であって、前記配向膜と前記シール剤とが接触しない液晶表示素子。
【選択図】 図1
【解決手段】一方の面の少なくとも一部に配向膜が形成された一対の透明基板が、その外周付近を囲繞するように形成されたシール剤を介して前記配向膜が形成れさた面同士が対峙するように一定の間隔で対向配置され、前記透明基板及びシール剤により形成された空間に液晶材料が封入されている液晶表示素子であって、前記配向膜と前記シール剤とが接触しない液晶表示素子。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、滴下工法により製造した場合であっても、高品質の表示画像が得られる液晶表示素子に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、画像表示用や光スイッチ等に利用される液晶表示素子は、薄型、軽量、低消費電力等の特徴によって、民生用から産業用にと幅広く利用されている。
一般に、このような液晶表示素子は、図3に示す液晶表示素子30のように、配向膜33を形成した2枚の透明基板31を、その外周付近で透明基板31を囲繞するように形成したシール剤32を介して貼り合わせ、これら2枚の透明基板31とシール剤32とで形成された空間内に液晶材料34を封入した構造となっている。ここで、配向膜33は、液晶材料34の配向を制御する役割を担っており、透明基板31表面のシール剤32で囲われた領域全体に形成され、シール剤32と接触するように形成されている。
【0003】
従来から、液晶表示素子では、液晶材料の配向の乱れに起因すると思われる表示画像の不良が生じることがあり、特に近年のより高品質な表示画像が要求されている用途に用いる場合には問題となっていた。
【0004】
とりわけ、近年の液晶表示装置の大型化に対応するため等の目的で検討されている、シール剤が完全に硬化する前の状態(一部硬化していてもよい)で液晶の塗布と透明基板との貼り合わせを行う滴下工法と呼ばれる方法により液晶表示素子を作製した場合には、表示画像の不良が顕著になる傾向があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記現状に鑑み、滴下工法により製造した場合であっても、高品質の表示画像が得られる液晶表示素子を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、液晶表示素子、特に滴下工法により製造された液晶表示素子について鋭意検討を行った結果、配向膜とシール剤とが接触している場合において液晶材料の汚染が起こりやすく、表示画像の不良が生じやすいことを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、一方の面の少なくとも一部に配向膜が形成された一対の透明基板が、その外周付近を囲繞するように形成されたシール剤を介して前記配向膜が形成れさた面同士が対峙するように一定の間隔で対向配置され、前記透明基板及びシール剤により形成された空間に液晶材料が封入されている液晶表示素子であって、前記配向膜と前記シール剤とが接触しない液晶表示素子である。
以下に本発明を詳述する。
【0007】
図1は、本発明の液晶表示素子の一例を模式的に示す部分拡大断面図であり、図2は、本発明の液晶表示素子の一例を示す水平断面図である。
図1に示すように、本発明の液晶表示素子10は、その表面に配向膜13が形成された2枚の透明基板11が、配向膜13同士が対向するようにシール剤12を介して接着された構造となっている。
また、図示はしないが、透明基板11と配向膜13との間には、例えば、錫ドープ酸化インジウム膜等からなる透明電極が形成されている。
このような透明電極は、上記透明基板の表面に公知の真空蒸着法、スパッタリング法、パイロゾル法、ディッピング法等により形成することができる。
【0008】
また、図2に示すように、本発明の液晶表示素子10において、シール剤12は、透明基板11の外周付近を囲繞するように形成されており、配向膜13は、透明基板11の表面であって、シール剤12に囲われた領域内に、シール剤12と接触することがないように形成されている。
【0009】
本発明の液晶表示素子10において、シール剤12と配向膜13とは、非接触であればよいが、これらは、5μm以上離れていることが好ましい。5μm未満であると、液晶材料14の汚染を防げないことがある。
なお、本発明の液晶表示素子は、図1及び図2に示した構造に特に限定されることはなく、例えば、スペーサー、TFT素子、カラーフィルタ等の液晶表示素子として必要とされる従来公知のいかなる部材が設けられた構造であってもよい。
【0010】
本発明の液晶表示素子を構成する透明基板としては特に限定されず、例えば、ガラス、樹脂等従来から液晶表示素子として用いられている公知のものが挙げられる。また、上記透明基板の大きさ及び厚さとしては特に限定されず、目的とする液晶表示素子の大きさに合わせて適宜決定される。
【0011】
また、上記配向膜としては特に限定されず、従来から液晶表示素子に使用されているものを使用することができるが、耐熱性、耐薬品性及び透明基板への接着性等に優れることからポリイミドが一般的に使用される。
【0012】
このような構造の本発明の液晶表示素子は、例えば、以下の方法により製造することができる。
まず、ITO薄膜等の2枚の電極付き透明ガラス基板の一方の面の所定の位置に、フレキソ印刷、グラビア印刷、インクジェット印刷、スクリーン印刷及びスピンコーター等を用いてポリイミド等からなる長方形状の配向膜を形成する。このとき、シール剤の塗布位置に配向膜が形成されないようにする。
次に、上記配向膜にラビング処理等の配向処理を施した後に、上記透明基板の外周付近であって、配向膜と接触することがない位置にシール剤をスクリーン印刷、ディスペンサー塗布等により上記配向膜を囲うような形状のシールパターンを形成する。
次いで、シール剤未硬化の状態で液晶の微小滴を透明基板のシール剤により囲われた枠内全面に滴下塗布し、すぐに他方の透明基板を重ねあわせ、シール部に紫外線を照射して硬化させる。上記シール剤が熱硬化性を有する場合には、更に80〜200℃のオーブン中で0.5〜2時間加熱硬化させて硬化を完了させて、本発明の液晶表示素子を製造することができる。
なお、この方法は、いわゆる滴下工法と呼ばれる方法であるが、従来公知の液晶表示素子の製造方法によってもかまわない。
【0013】
本発明の液晶表示素子は、透明基板上に形成された配向膜とシール剤とが接触していないことから、最も液晶材料の汚染が生じやすいシール剤が形成された周辺付近の液晶材料が汚染されにくいことから、高品質な表示画像が得られる。
【0014】
上記シール剤としては特に限定されず、従来公知のシール剤を用いることができるが、液晶材料中にシール剤の成分が溶出しにくい性能を有するものが好ましい。とりわけ、滴下工法により液晶表示素子を製造する場合には、このような性能を有するシール剤を用いることが好ましい。
【0015】
上記シール剤としては、硬化後において体積抵抗値が1×1013Ω・cm以上であることが好ましい。1×1013Ω・cm未満であると、上記シール剤がイオン性の不純物を含有していることを意味し、本発明の液晶表示素子の通電時にイオン性不純物が液晶材料中に溶出し、液晶駆動電圧に影響を与え、表示ムラの原因となることがある。
【0016】
また、上記シール剤は、硬化後において100kHzにおける誘電率(比誘電率)が3以上であることが好ましい。液晶の誘電率は、通常ε//(パラレル)が10、ε⊥(垂直)が3.5程度であることから、誘電率が3未満であると、シール剤成分が液晶材料中に溶出し、液晶駆動電圧に影響を与え、表示ムラの原因となることがある。
【0017】
また、上記シール剤は、硬化後においてガラス転移温度の好ましい下限は80℃、好ましい上限は150℃である。80℃未満であると、シール剤の耐湿性(耐高温高湿性)に劣ることがあり、150℃を超えると、剛直に過ぎ透明基板との密着性に劣ることがある。
なお、上記ガラス転移温度は、DMA法により昇温速度5℃/分、周波数10Hzの条件で測定した値である。ただし、DMA法によるガラス転移点温度の測定には大量の試料を要することから、少量の試料しか得られない場合にはDSC法により昇温速度10℃/分の条件で測定を行うことが好ましい。一般に、DSC法によって測定したガラス転移点温度は、DMA法によって測定したガラス転移点温度よりも30℃程度低くなる。従って、DSC法によってガラス転移点温度を測定する場合には、上記シール剤は、硬化後においてガラス転移温度が下限は50℃、上限は120℃であることが好ましい。
【0018】
更に、上記シール剤は、硬化前において抽出水イオン伝導度が50μS/cm以下であることが好ましい。50μS/cmを超えると、上記シール剤がイオン性の不純物を含有していることを意味し、液晶表示素子を滴下工法により製造する場合には、硬化前のシール剤が液晶材料と接触することから、上記シール剤にイオン性不純物が液晶材料中に溶出し、液晶駆動電圧に影響を与え、表示ムラの原因となることがある。より好ましくは30μS/cm以下である。なお、上記抽出水イオン伝導度は、上記シール剤を溶媒に溶解させ、その溶液を純水で抽出し、その純水の伝導率を導電率計(例えば、堀場製作所社製ES−12等)を用いて測定することにより得ることができる。
【0019】
上記シール剤は、硬化性樹脂及び光重合開始剤を含有するものであることが好ましい。シール剤を上述の性能を備えたものとすることができ、液晶表示素子を滴下工法によって組み立てた場合であっても、液晶材料中にシール剤成分が溶出しにくくなるからである。
【0020】
上記硬化性樹脂は、(メタ)アクリル基を少なくとも1つ以上有する化合物を含むことが好ましい。このような化合物を硬化性樹脂として用いることにより、得られるシール剤は、光硬化と熱硬化との併用タイプとすることができ、予め光硬化で仮留めした後、熱硬化で完全に硬化させることにより、従来の熱硬化のシール剤と比較してギャップ精度が優れた液晶表示素子を製造することができる。
なお、本明細書において(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸又はメタクリル酸のことをいう。
【0021】
上記(メタ)アクリル基を少なくとも1つ以上有する化合物としては特に限定されず、例えば、(メタ)アクリル酸変性エポキシ樹脂、ウレタン変性(メタ)アクリルエポキシ樹脂等が挙げられる。
【0022】
上記硬化性樹脂は、1分子内に(メタ)アクリル基とエポキシ基とをそれぞれ少なくとも1つ以上有する化合物を用いてもよい。
【0023】
上記(メタ)アクリル酸変性エポキシ樹脂としては、例えば、ノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂等を部分(メタ)アクリル化したもの; ビフェニル型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、トリス(ヒドロキシフェニル)アルキル型エポキシ樹脂、テトラキス(ヒドロキシフェニル)アルキル型エポキシ樹脂等が好適である。
【0024】
上記(メタ)アクリル酸変性エポキシ樹脂の原料のうち市販されているものとしては、例えば、フェノールノボラック型としては、エピクロンN−740、エピクロンN−770、エピクロンN−775(以上、大日本インキ化学社製)、エピコート152、エピコート154(以上、ジャパンエポキシレジン社製)が挙げられ、クレゾールノボラック型としては、エピクロンN−660、エピクロンN−665、エピクロンN−670、エピクロンN−673、エピクロンN−680、エピクロンN−695、エピクロンN−665−EXP、エピクロンN−672−EXP(以上、大日本インキ化学社製)等が挙げられる。
【0025】
上記1分子内に(メタ)アクリル基とエポキシ基とをそれぞれ少なくとも1つ以上有する化合物は、数平均分子量が300以上であることが好ましい。300未満であると液晶材料中へ溶出し、配向を乱しやすくなることがある。また、数平均分子量は3000以下であることが好ましい。3000を超えると粘度の調整が困難になることがある。
【0026】
上記光重合開始剤としては、光照射によりシール剤成分を重合させるものであれば特に限定されないが、反応性二重結合と光反応開始部とを有する光重合開始剤であることが好ましい。光重合開始剤の液晶材料中への溶出を防止できるからである。なかでも、反応性二重結合と水酸基及び/又はウレタン結合とを有するベンゾイン(エーテル)類化合物が好適である。なお、ベンゾイン(エーテル)類化合物とは、ベンゾイン類及びベンゾインエーテル類を表す。
【0027】
上記反応性二重結合としては、アリル基、ビニルエーテル基、(メタ)アクリル基等の残基が挙げられるが、シール剤の光重合開始剤として用いる場合には、反応性の高さから(メタ)アクリル残基が好適である。かかる反応性二重結合を有することにより、シール剤に配合した際に耐候性が向上する。
【0028】
上記ベンゾイン(エーテル)類化合物は、水酸基とウレタン結合とのどちらか1つを有していればよく、両方を有していてもよい。上記ベンゾイン(エーテル)類化合物が水酸基とウレタン結合のいずれも有していない場合には、シール剤又は封口剤に配合した際に、硬化前に液晶へ溶出してしまうことがある。
【0029】
上記光重合開始剤としては他の、例えば、ベンゾフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、ベンジル、ベンゾイルイソプロピルエーテル、ベンジルジメチルケタール、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、チオキサントン等を単独又は2種以上を併用することができる。
【0030】
上記光重合開始剤の添加量としては、硬化性樹脂100重量部に対して好ましい下限は0.1重量部、好ましい上限は10重量部である。0.1重量部未満であると、光重合を開始する能力が不足して効果が得られないことがあり、10重量部を超えると、未反応の光重合開始剤が多く残ることがあり、耐候性が悪くなることがある。より好ましい下限は1重量部、より好ましい上限は5重量%である。
【0031】
上記シール剤は、硬化剤を含有ることが好ましい。この硬化剤は、加熱により硬化性樹脂組成物中のエポキシ基及び/又はアクリル基を反応させ、架橋させるためのものであり、硬化後の硬化性樹脂組成物の接着性、耐湿性を向上させる役割を有する。上記硬化剤としては、融点が100℃以上の潜在性硬化剤が好適に用いられる。融点が100℃以下の硬化剤を使用すると保存安定性が著しく悪くなることがある。
【0032】
このような硬化剤としては、1,3−ビス[ヒドラジノカルボノエチル−5−イソプロピルヒダントイン]等のヒドラジド化合物、ジシアンジアミド、グアニジン誘導体、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、N−[2−(2−
メチル−1−イミダゾリル)エチル]尿素、2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン、N,N’−ビス(2−メチル−1−イミダゾリルエチル)尿素、N,N’−(2−メチル−1−イミダゾリルエチル)−アジポアミド、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール等のイミダゾール誘導体、変性脂肪族ポリアミン、テトラヒドロ無水フタル酸、エチレングリコールービス(アンヒドロトリメリテート)等の酸無水物、各種アミンとエポキシ樹脂との付加生成物等が挙げられる。これらは、単独で用いても、2種類以上が用いられても良い。
【0033】
上記硬化剤の配合割合としては、硬化性化合物100重量部に対して、好ましい下限は5重量部、好ましい上限は60重量部である。上記範囲外では硬化物の接着性、耐薬品性が低下し、高温高湿動作試験での液晶の特性劣化が早まることがある。より好ましい下限は10重量部、より好ましい上限は50重量部である。
【0034】
上記シール剤は、更に、シランカップリング剤を含有していてもよい。シランカップリング剤は、主にシール剤と透明基板との接着性を向上させる接着助剤としての役割を有する。
上記シランカップリング剤としては特に限定されないが、透明基板等との接着性向上効果に優れ、硬化性樹脂と化学結合することにより液晶材料中への流出を防止するとができることから、例えば、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン等や、スペーサー基を介してイミダゾール骨格とアルコキシシリル基とが結合した構造を有するイミダゾールシラン化合物からなるもの等が好適に用いられる。これらのシランカップリング剤は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0035】
上記シール剤は、応力分散効果による接着性の改善、線膨張率の改善等の目的にフィラーを含有してもよい。上記フィラーとしては特に限定されず、例えば、シリカ、珪藻土、アルミナ、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化マグネシウム、酸化錫、酸化チタン、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、石膏、珪酸カルシウム、タルク、ガラスビーズ、セリサイト活性白土、ベントナイト、窒化アルミニウム、窒化珪素等の無機フィラー;ポリエステル微粒子、ポリウレタン微粒子、ビニル重合体微粒子、ゴム微粒子等の有機フィラーが挙げられる。
【0036】
また、上記シール剤は、更に、必要に応じて、粘度調整の為の反応性希釈剤、チクソ性を調整する揺変剤、パネルギャップ調整の為のポリマービーズ等のスペーサー、3−P−クロロフェニル−1,1−ジメチル尿素等の硬化促進剤、消泡剤、レベリング剤、重合禁止剤、その他添加剤等を含有してもよい。
【0037】
上記シール剤を製造する方法としては特に限定されず、例えば、上記硬化性樹脂及び光重合開始剤等を、従来公知の方法により混合する方法等が挙げられる。このとき、イオン性の不純物を除去するために層状珪酸塩鉱物等のイオン吸着性固体と接触させてもよい。
【0038】
シール剤が上述の性能を有するものであると、滴下工法により液晶表示素子を製造する場合にもシール剤から液晶材料中へのシール剤成分の溶出がほとんど発生しない。従って、配向膜とシール剤とが接触しない構造の本発明の液晶表示素子に、上述の性能を有するシール剤を組み合わせることにより、得られる液晶表示素子は、極めて高品質の表示画像が得られる。
【0039】
【実施例】
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
【0040】
(実施例1)
(1)アクリル酸変性フェノールノボラックエポキシ樹脂の合成
液状のフェノールノボラック型エポキシ樹脂(ダウケミカル社製:D.E.N.431)1000重量部、重合禁止剤としてp−メトキシフェノール2重量部、反応触媒としてトリエチルアミン2重量部、アクリル酸200重量部を空気を送り込みながら、90℃で還流攪拌しながら5時間反応させた。得られた樹脂100重量部を、反応物中のイオン性不純物を吸着させる為にクオルツとカオリンの天然結合物(ホフマンミネラル社製、シリチンV85)10重量部が充填されたカラムで濾過し、アクリル酸変性フェノールノボラックエポキシ樹脂(50%部分アクリル化物)を得た。
【0041】
(2)ウレタン変性部分アクリル化物の合成
トリメチロールプロパン134重量部、重合開始剤としてBHT0.2重量部、反応触媒としてジブチル錫ジラウリレート0.01重量部、イソホロンジイソシアネート666重量部を加え、60℃で還流攪拌しながら2時間反応させた。次に、2−ヒドロキシエチルアクリレート25.5重量部及びグリシドール111重量部を加え、空気を送り込みながら90℃で還流攪拌しながら2時間反応させた。得られた樹脂100重量部を、反応物中のイオン性不純物を吸着させる為にクオルツとカオリンの天然結合物(ホフマンミネラル社製、シリチンV85)10重量部が充填されたカラムで濾過し、ウレタン変性部分アクリル化物を得た。
【0042】
(3)シール剤の調製
得られたアクリル酸変性フェノールノボラックエポキシ樹脂40重量部、ウレタン変性部分アクリル化物20重量部、潜在性熱硬化剤としてヒドラジド系硬化剤(味の素ファインテクノ社製、アミキュアVDH)15重量部、光重合開始剤として2,2−ジエトキシアセトフェノン1重量部、
シリカ粒子(平均粒径1.5μm)23重量部、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン1重量部からなる硬化性樹脂組成物を均一な液となるように三本ロールを用いて充分に混合し、シール剤を得た。
【0043】
(4)液晶表示素子の製造
透明電極付きの2枚の透明基板の表面の所定の位置に、フレキソ印刷にて長方形状のポリイミド(日産化学社製、サンエバー(SE−3310))からなる配向膜を形成した。
次に、得られたシール剤を一方の透明基板の配向膜と接触しないように、長方形の枠を描く様にディスペンサーで塗布した。
続いて、液晶(チッソ社製、JC−5004LA)の微小滴を透明基板の枠内全面に滴下塗布し、直ぐに他方の透明基板の配向膜を形成した面を重ねあわせてシール剤に高圧水銀ランプを用い紫外線を50mW/cm2で60秒照射した。その後、液晶アニールを120℃にて1時間行い熱硬化させ、液晶表示素子を作製した。
得られた液晶表示素子を目視にて観察したところ、シール剤と配向膜とは接触していないことが確認された。
【0044】
(比較例1)
透明電極付きの透明基板の表面に、配向膜と接触するようにシール剤を形成したほかは、実施例1と同様にして液晶表示素子を作製した。
【0045】
実施例1及び比較例1で作製した液晶表示素子の色ムラの評価として、作製直後、及び、65℃95%RHの条件下で1000時間の動作試験後におけるシール剤付近の液晶配向乱れを目視により確認した。なお、サンプル数は10とした。その結果、実施例1に係る液晶表示素子は、色むらが全く確認されなかったが、比較例1に係る液晶表示素子は、主に周辺部に色むらが少しあるものが確認された。更に、比較例1で作製した液晶表示素子の色ムラ部分をTof−simsで分析したところ、シール剤の成分が観察された。
【0046】
【発明の効果】
本発明によれば、滴下工法により製造した場合であっても、高品質の表示画像が得られる液晶表示素子を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液晶表示素子の一例を示す部分拡大断面図である。
【図2】本発明の液晶表示素子の一例を示す水平断面図である。
【図3】従来の液晶表示素子の一例を示す部分拡大断面図である。
【記号の説明】
10、30 液晶表示素子
11、31 透明基板
12、32 シール剤
13、33 配向膜
14、34 液晶材料
【発明の属する技術分野】
本発明は、滴下工法により製造した場合であっても、高品質の表示画像が得られる液晶表示素子に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、画像表示用や光スイッチ等に利用される液晶表示素子は、薄型、軽量、低消費電力等の特徴によって、民生用から産業用にと幅広く利用されている。
一般に、このような液晶表示素子は、図3に示す液晶表示素子30のように、配向膜33を形成した2枚の透明基板31を、その外周付近で透明基板31を囲繞するように形成したシール剤32を介して貼り合わせ、これら2枚の透明基板31とシール剤32とで形成された空間内に液晶材料34を封入した構造となっている。ここで、配向膜33は、液晶材料34の配向を制御する役割を担っており、透明基板31表面のシール剤32で囲われた領域全体に形成され、シール剤32と接触するように形成されている。
【0003】
従来から、液晶表示素子では、液晶材料の配向の乱れに起因すると思われる表示画像の不良が生じることがあり、特に近年のより高品質な表示画像が要求されている用途に用いる場合には問題となっていた。
【0004】
とりわけ、近年の液晶表示装置の大型化に対応するため等の目的で検討されている、シール剤が完全に硬化する前の状態(一部硬化していてもよい)で液晶の塗布と透明基板との貼り合わせを行う滴下工法と呼ばれる方法により液晶表示素子を作製した場合には、表示画像の不良が顕著になる傾向があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記現状に鑑み、滴下工法により製造した場合であっても、高品質の表示画像が得られる液晶表示素子を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、液晶表示素子、特に滴下工法により製造された液晶表示素子について鋭意検討を行った結果、配向膜とシール剤とが接触している場合において液晶材料の汚染が起こりやすく、表示画像の不良が生じやすいことを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、一方の面の少なくとも一部に配向膜が形成された一対の透明基板が、その外周付近を囲繞するように形成されたシール剤を介して前記配向膜が形成れさた面同士が対峙するように一定の間隔で対向配置され、前記透明基板及びシール剤により形成された空間に液晶材料が封入されている液晶表示素子であって、前記配向膜と前記シール剤とが接触しない液晶表示素子である。
以下に本発明を詳述する。
【0007】
図1は、本発明の液晶表示素子の一例を模式的に示す部分拡大断面図であり、図2は、本発明の液晶表示素子の一例を示す水平断面図である。
図1に示すように、本発明の液晶表示素子10は、その表面に配向膜13が形成された2枚の透明基板11が、配向膜13同士が対向するようにシール剤12を介して接着された構造となっている。
また、図示はしないが、透明基板11と配向膜13との間には、例えば、錫ドープ酸化インジウム膜等からなる透明電極が形成されている。
このような透明電極は、上記透明基板の表面に公知の真空蒸着法、スパッタリング法、パイロゾル法、ディッピング法等により形成することができる。
【0008】
また、図2に示すように、本発明の液晶表示素子10において、シール剤12は、透明基板11の外周付近を囲繞するように形成されており、配向膜13は、透明基板11の表面であって、シール剤12に囲われた領域内に、シール剤12と接触することがないように形成されている。
【0009】
本発明の液晶表示素子10において、シール剤12と配向膜13とは、非接触であればよいが、これらは、5μm以上離れていることが好ましい。5μm未満であると、液晶材料14の汚染を防げないことがある。
なお、本発明の液晶表示素子は、図1及び図2に示した構造に特に限定されることはなく、例えば、スペーサー、TFT素子、カラーフィルタ等の液晶表示素子として必要とされる従来公知のいかなる部材が設けられた構造であってもよい。
【0010】
本発明の液晶表示素子を構成する透明基板としては特に限定されず、例えば、ガラス、樹脂等従来から液晶表示素子として用いられている公知のものが挙げられる。また、上記透明基板の大きさ及び厚さとしては特に限定されず、目的とする液晶表示素子の大きさに合わせて適宜決定される。
【0011】
また、上記配向膜としては特に限定されず、従来から液晶表示素子に使用されているものを使用することができるが、耐熱性、耐薬品性及び透明基板への接着性等に優れることからポリイミドが一般的に使用される。
【0012】
このような構造の本発明の液晶表示素子は、例えば、以下の方法により製造することができる。
まず、ITO薄膜等の2枚の電極付き透明ガラス基板の一方の面の所定の位置に、フレキソ印刷、グラビア印刷、インクジェット印刷、スクリーン印刷及びスピンコーター等を用いてポリイミド等からなる長方形状の配向膜を形成する。このとき、シール剤の塗布位置に配向膜が形成されないようにする。
次に、上記配向膜にラビング処理等の配向処理を施した後に、上記透明基板の外周付近であって、配向膜と接触することがない位置にシール剤をスクリーン印刷、ディスペンサー塗布等により上記配向膜を囲うような形状のシールパターンを形成する。
次いで、シール剤未硬化の状態で液晶の微小滴を透明基板のシール剤により囲われた枠内全面に滴下塗布し、すぐに他方の透明基板を重ねあわせ、シール部に紫外線を照射して硬化させる。上記シール剤が熱硬化性を有する場合には、更に80〜200℃のオーブン中で0.5〜2時間加熱硬化させて硬化を完了させて、本発明の液晶表示素子を製造することができる。
なお、この方法は、いわゆる滴下工法と呼ばれる方法であるが、従来公知の液晶表示素子の製造方法によってもかまわない。
【0013】
本発明の液晶表示素子は、透明基板上に形成された配向膜とシール剤とが接触していないことから、最も液晶材料の汚染が生じやすいシール剤が形成された周辺付近の液晶材料が汚染されにくいことから、高品質な表示画像が得られる。
【0014】
上記シール剤としては特に限定されず、従来公知のシール剤を用いることができるが、液晶材料中にシール剤の成分が溶出しにくい性能を有するものが好ましい。とりわけ、滴下工法により液晶表示素子を製造する場合には、このような性能を有するシール剤を用いることが好ましい。
【0015】
上記シール剤としては、硬化後において体積抵抗値が1×1013Ω・cm以上であることが好ましい。1×1013Ω・cm未満であると、上記シール剤がイオン性の不純物を含有していることを意味し、本発明の液晶表示素子の通電時にイオン性不純物が液晶材料中に溶出し、液晶駆動電圧に影響を与え、表示ムラの原因となることがある。
【0016】
また、上記シール剤は、硬化後において100kHzにおける誘電率(比誘電率)が3以上であることが好ましい。液晶の誘電率は、通常ε//(パラレル)が10、ε⊥(垂直)が3.5程度であることから、誘電率が3未満であると、シール剤成分が液晶材料中に溶出し、液晶駆動電圧に影響を与え、表示ムラの原因となることがある。
【0017】
また、上記シール剤は、硬化後においてガラス転移温度の好ましい下限は80℃、好ましい上限は150℃である。80℃未満であると、シール剤の耐湿性(耐高温高湿性)に劣ることがあり、150℃を超えると、剛直に過ぎ透明基板との密着性に劣ることがある。
なお、上記ガラス転移温度は、DMA法により昇温速度5℃/分、周波数10Hzの条件で測定した値である。ただし、DMA法によるガラス転移点温度の測定には大量の試料を要することから、少量の試料しか得られない場合にはDSC法により昇温速度10℃/分の条件で測定を行うことが好ましい。一般に、DSC法によって測定したガラス転移点温度は、DMA法によって測定したガラス転移点温度よりも30℃程度低くなる。従って、DSC法によってガラス転移点温度を測定する場合には、上記シール剤は、硬化後においてガラス転移温度が下限は50℃、上限は120℃であることが好ましい。
【0018】
更に、上記シール剤は、硬化前において抽出水イオン伝導度が50μS/cm以下であることが好ましい。50μS/cmを超えると、上記シール剤がイオン性の不純物を含有していることを意味し、液晶表示素子を滴下工法により製造する場合には、硬化前のシール剤が液晶材料と接触することから、上記シール剤にイオン性不純物が液晶材料中に溶出し、液晶駆動電圧に影響を与え、表示ムラの原因となることがある。より好ましくは30μS/cm以下である。なお、上記抽出水イオン伝導度は、上記シール剤を溶媒に溶解させ、その溶液を純水で抽出し、その純水の伝導率を導電率計(例えば、堀場製作所社製ES−12等)を用いて測定することにより得ることができる。
【0019】
上記シール剤は、硬化性樹脂及び光重合開始剤を含有するものであることが好ましい。シール剤を上述の性能を備えたものとすることができ、液晶表示素子を滴下工法によって組み立てた場合であっても、液晶材料中にシール剤成分が溶出しにくくなるからである。
【0020】
上記硬化性樹脂は、(メタ)アクリル基を少なくとも1つ以上有する化合物を含むことが好ましい。このような化合物を硬化性樹脂として用いることにより、得られるシール剤は、光硬化と熱硬化との併用タイプとすることができ、予め光硬化で仮留めした後、熱硬化で完全に硬化させることにより、従来の熱硬化のシール剤と比較してギャップ精度が優れた液晶表示素子を製造することができる。
なお、本明細書において(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸又はメタクリル酸のことをいう。
【0021】
上記(メタ)アクリル基を少なくとも1つ以上有する化合物としては特に限定されず、例えば、(メタ)アクリル酸変性エポキシ樹脂、ウレタン変性(メタ)アクリルエポキシ樹脂等が挙げられる。
【0022】
上記硬化性樹脂は、1分子内に(メタ)アクリル基とエポキシ基とをそれぞれ少なくとも1つ以上有する化合物を用いてもよい。
【0023】
上記(メタ)アクリル酸変性エポキシ樹脂としては、例えば、ノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂等を部分(メタ)アクリル化したもの; ビフェニル型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、トリス(ヒドロキシフェニル)アルキル型エポキシ樹脂、テトラキス(ヒドロキシフェニル)アルキル型エポキシ樹脂等が好適である。
【0024】
上記(メタ)アクリル酸変性エポキシ樹脂の原料のうち市販されているものとしては、例えば、フェノールノボラック型としては、エピクロンN−740、エピクロンN−770、エピクロンN−775(以上、大日本インキ化学社製)、エピコート152、エピコート154(以上、ジャパンエポキシレジン社製)が挙げられ、クレゾールノボラック型としては、エピクロンN−660、エピクロンN−665、エピクロンN−670、エピクロンN−673、エピクロンN−680、エピクロンN−695、エピクロンN−665−EXP、エピクロンN−672−EXP(以上、大日本インキ化学社製)等が挙げられる。
【0025】
上記1分子内に(メタ)アクリル基とエポキシ基とをそれぞれ少なくとも1つ以上有する化合物は、数平均分子量が300以上であることが好ましい。300未満であると液晶材料中へ溶出し、配向を乱しやすくなることがある。また、数平均分子量は3000以下であることが好ましい。3000を超えると粘度の調整が困難になることがある。
【0026】
上記光重合開始剤としては、光照射によりシール剤成分を重合させるものであれば特に限定されないが、反応性二重結合と光反応開始部とを有する光重合開始剤であることが好ましい。光重合開始剤の液晶材料中への溶出を防止できるからである。なかでも、反応性二重結合と水酸基及び/又はウレタン結合とを有するベンゾイン(エーテル)類化合物が好適である。なお、ベンゾイン(エーテル)類化合物とは、ベンゾイン類及びベンゾインエーテル類を表す。
【0027】
上記反応性二重結合としては、アリル基、ビニルエーテル基、(メタ)アクリル基等の残基が挙げられるが、シール剤の光重合開始剤として用いる場合には、反応性の高さから(メタ)アクリル残基が好適である。かかる反応性二重結合を有することにより、シール剤に配合した際に耐候性が向上する。
【0028】
上記ベンゾイン(エーテル)類化合物は、水酸基とウレタン結合とのどちらか1つを有していればよく、両方を有していてもよい。上記ベンゾイン(エーテル)類化合物が水酸基とウレタン結合のいずれも有していない場合には、シール剤又は封口剤に配合した際に、硬化前に液晶へ溶出してしまうことがある。
【0029】
上記光重合開始剤としては他の、例えば、ベンゾフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、ベンジル、ベンゾイルイソプロピルエーテル、ベンジルジメチルケタール、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、チオキサントン等を単独又は2種以上を併用することができる。
【0030】
上記光重合開始剤の添加量としては、硬化性樹脂100重量部に対して好ましい下限は0.1重量部、好ましい上限は10重量部である。0.1重量部未満であると、光重合を開始する能力が不足して効果が得られないことがあり、10重量部を超えると、未反応の光重合開始剤が多く残ることがあり、耐候性が悪くなることがある。より好ましい下限は1重量部、より好ましい上限は5重量%である。
【0031】
上記シール剤は、硬化剤を含有ることが好ましい。この硬化剤は、加熱により硬化性樹脂組成物中のエポキシ基及び/又はアクリル基を反応させ、架橋させるためのものであり、硬化後の硬化性樹脂組成物の接着性、耐湿性を向上させる役割を有する。上記硬化剤としては、融点が100℃以上の潜在性硬化剤が好適に用いられる。融点が100℃以下の硬化剤を使用すると保存安定性が著しく悪くなることがある。
【0032】
このような硬化剤としては、1,3−ビス[ヒドラジノカルボノエチル−5−イソプロピルヒダントイン]等のヒドラジド化合物、ジシアンジアミド、グアニジン誘導体、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、N−[2−(2−
メチル−1−イミダゾリル)エチル]尿素、2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン、N,N’−ビス(2−メチル−1−イミダゾリルエチル)尿素、N,N’−(2−メチル−1−イミダゾリルエチル)−アジポアミド、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール等のイミダゾール誘導体、変性脂肪族ポリアミン、テトラヒドロ無水フタル酸、エチレングリコールービス(アンヒドロトリメリテート)等の酸無水物、各種アミンとエポキシ樹脂との付加生成物等が挙げられる。これらは、単独で用いても、2種類以上が用いられても良い。
【0033】
上記硬化剤の配合割合としては、硬化性化合物100重量部に対して、好ましい下限は5重量部、好ましい上限は60重量部である。上記範囲外では硬化物の接着性、耐薬品性が低下し、高温高湿動作試験での液晶の特性劣化が早まることがある。より好ましい下限は10重量部、より好ましい上限は50重量部である。
【0034】
上記シール剤は、更に、シランカップリング剤を含有していてもよい。シランカップリング剤は、主にシール剤と透明基板との接着性を向上させる接着助剤としての役割を有する。
上記シランカップリング剤としては特に限定されないが、透明基板等との接着性向上効果に優れ、硬化性樹脂と化学結合することにより液晶材料中への流出を防止するとができることから、例えば、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン等や、スペーサー基を介してイミダゾール骨格とアルコキシシリル基とが結合した構造を有するイミダゾールシラン化合物からなるもの等が好適に用いられる。これらのシランカップリング剤は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0035】
上記シール剤は、応力分散効果による接着性の改善、線膨張率の改善等の目的にフィラーを含有してもよい。上記フィラーとしては特に限定されず、例えば、シリカ、珪藻土、アルミナ、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化マグネシウム、酸化錫、酸化チタン、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、石膏、珪酸カルシウム、タルク、ガラスビーズ、セリサイト活性白土、ベントナイト、窒化アルミニウム、窒化珪素等の無機フィラー;ポリエステル微粒子、ポリウレタン微粒子、ビニル重合体微粒子、ゴム微粒子等の有機フィラーが挙げられる。
【0036】
また、上記シール剤は、更に、必要に応じて、粘度調整の為の反応性希釈剤、チクソ性を調整する揺変剤、パネルギャップ調整の為のポリマービーズ等のスペーサー、3−P−クロロフェニル−1,1−ジメチル尿素等の硬化促進剤、消泡剤、レベリング剤、重合禁止剤、その他添加剤等を含有してもよい。
【0037】
上記シール剤を製造する方法としては特に限定されず、例えば、上記硬化性樹脂及び光重合開始剤等を、従来公知の方法により混合する方法等が挙げられる。このとき、イオン性の不純物を除去するために層状珪酸塩鉱物等のイオン吸着性固体と接触させてもよい。
【0038】
シール剤が上述の性能を有するものであると、滴下工法により液晶表示素子を製造する場合にもシール剤から液晶材料中へのシール剤成分の溶出がほとんど発生しない。従って、配向膜とシール剤とが接触しない構造の本発明の液晶表示素子に、上述の性能を有するシール剤を組み合わせることにより、得られる液晶表示素子は、極めて高品質の表示画像が得られる。
【0039】
【実施例】
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
【0040】
(実施例1)
(1)アクリル酸変性フェノールノボラックエポキシ樹脂の合成
液状のフェノールノボラック型エポキシ樹脂(ダウケミカル社製:D.E.N.431)1000重量部、重合禁止剤としてp−メトキシフェノール2重量部、反応触媒としてトリエチルアミン2重量部、アクリル酸200重量部を空気を送り込みながら、90℃で還流攪拌しながら5時間反応させた。得られた樹脂100重量部を、反応物中のイオン性不純物を吸着させる為にクオルツとカオリンの天然結合物(ホフマンミネラル社製、シリチンV85)10重量部が充填されたカラムで濾過し、アクリル酸変性フェノールノボラックエポキシ樹脂(50%部分アクリル化物)を得た。
【0041】
(2)ウレタン変性部分アクリル化物の合成
トリメチロールプロパン134重量部、重合開始剤としてBHT0.2重量部、反応触媒としてジブチル錫ジラウリレート0.01重量部、イソホロンジイソシアネート666重量部を加え、60℃で還流攪拌しながら2時間反応させた。次に、2−ヒドロキシエチルアクリレート25.5重量部及びグリシドール111重量部を加え、空気を送り込みながら90℃で還流攪拌しながら2時間反応させた。得られた樹脂100重量部を、反応物中のイオン性不純物を吸着させる為にクオルツとカオリンの天然結合物(ホフマンミネラル社製、シリチンV85)10重量部が充填されたカラムで濾過し、ウレタン変性部分アクリル化物を得た。
【0042】
(3)シール剤の調製
得られたアクリル酸変性フェノールノボラックエポキシ樹脂40重量部、ウレタン変性部分アクリル化物20重量部、潜在性熱硬化剤としてヒドラジド系硬化剤(味の素ファインテクノ社製、アミキュアVDH)15重量部、光重合開始剤として2,2−ジエトキシアセトフェノン1重量部、
シリカ粒子(平均粒径1.5μm)23重量部、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン1重量部からなる硬化性樹脂組成物を均一な液となるように三本ロールを用いて充分に混合し、シール剤を得た。
【0043】
(4)液晶表示素子の製造
透明電極付きの2枚の透明基板の表面の所定の位置に、フレキソ印刷にて長方形状のポリイミド(日産化学社製、サンエバー(SE−3310))からなる配向膜を形成した。
次に、得られたシール剤を一方の透明基板の配向膜と接触しないように、長方形の枠を描く様にディスペンサーで塗布した。
続いて、液晶(チッソ社製、JC−5004LA)の微小滴を透明基板の枠内全面に滴下塗布し、直ぐに他方の透明基板の配向膜を形成した面を重ねあわせてシール剤に高圧水銀ランプを用い紫外線を50mW/cm2で60秒照射した。その後、液晶アニールを120℃にて1時間行い熱硬化させ、液晶表示素子を作製した。
得られた液晶表示素子を目視にて観察したところ、シール剤と配向膜とは接触していないことが確認された。
【0044】
(比較例1)
透明電極付きの透明基板の表面に、配向膜と接触するようにシール剤を形成したほかは、実施例1と同様にして液晶表示素子を作製した。
【0045】
実施例1及び比較例1で作製した液晶表示素子の色ムラの評価として、作製直後、及び、65℃95%RHの条件下で1000時間の動作試験後におけるシール剤付近の液晶配向乱れを目視により確認した。なお、サンプル数は10とした。その結果、実施例1に係る液晶表示素子は、色むらが全く確認されなかったが、比較例1に係る液晶表示素子は、主に周辺部に色むらが少しあるものが確認された。更に、比較例1で作製した液晶表示素子の色ムラ部分をTof−simsで分析したところ、シール剤の成分が観察された。
【0046】
【発明の効果】
本発明によれば、滴下工法により製造した場合であっても、高品質の表示画像が得られる液晶表示素子を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液晶表示素子の一例を示す部分拡大断面図である。
【図2】本発明の液晶表示素子の一例を示す水平断面図である。
【図3】従来の液晶表示素子の一例を示す部分拡大断面図である。
【記号の説明】
10、30 液晶表示素子
11、31 透明基板
12、32 シール剤
13、33 配向膜
14、34 液晶材料
Claims (2)
- 一方の面の少なくとも一部に配向膜が形成された一対の透明基板が、その外周付近を囲繞するように形成されたシール剤を介して前記配向膜が形成れさた面同士が対峙するように一定の間隔で対向配置され、前記透明基板及びシール剤により形成された空間に液晶材料が封入されている液晶表示素子であって、前記配向膜と前記シール剤とが接触しないことを特徴とする液晶表示素子。
- シール剤は、(メタ)アクリル基を少なくとも1つ以上有する化合物を含む硬化性樹脂と重合開始剤とを含有することを特徴とする請求項1記載の液晶表示素子。
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