JP2004361155A - 目標物判別装置、目標物判定装置、及び判別補助装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】目標物Tが人間であるか否かを判別することのできる目標物判別装置を提供すること。
【解決手段】送信アンテナ3から電波が放射され、放射された電波が目標物Tに当り、目標物Tから反射された電波が受信アンテナ5で受信されることによって得られる受信情報(受信電力Pr、遅延時間Δtに関する情報)に基づいて、目標物Tの種類を判別するための目標物判別装置であって、受信情報から求められる目標物Tの有効反射面積に基づいて、目標物Tの種類を判別する手段を装備する。
【選択図】 図1
【解決手段】送信アンテナ3から電波が放射され、放射された電波が目標物Tに当り、目標物Tから反射された電波が受信アンテナ5で受信されることによって得られる受信情報(受信電力Pr、遅延時間Δtに関する情報)に基づいて、目標物Tの種類を判別するための目標物判別装置であって、受信情報から求められる目標物Tの有効反射面積に基づいて、目標物Tの種類を判別する手段を装備する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は目標物判別装置、目標物判定装置、及び判別補助装置に関し、より詳細には、目標物の種類を判別するための目標物判別装置、前記目標物の種類を判定するための目標物判定装置、及び前記目標物の種類を判別するための目標物判別装置を補助するための判別補助装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両の運転を支援するシステムとして、レーダ(Radar:Radio detecting and ranging )技術を用いて自車両と先行車両との車間距離や相対速度を測定し、それらの測定値に基づいて、自車両と先行車両との車間距離を保持するようなシステムがある。
【0003】
図14は、自車両と先行車両との車間距離や相対速度を測定する、従来のレーダの要部を概略的に示したブロック図である。図中1はレーダを示しており、レーダ1はマイコン2と、送信アンテナ3と、パルス送出手段4と、受信アンテナ5と、遅延検出手段6とを含んで構成されている。パルス送出手段4は送信アンテナ3から電磁パルスを放射するものであり、送信アンテナ3から放射され、目標物T(例えば、先行車両)に当たった電磁波は、目標物Tの四方八方あらゆる方向に再放射され(すなわち、反射され)、ごく一部の電磁波が元の方向に帰ってくる。受信アンテナ5はこの微少な反射パルスを受信するものである。
【0004】
遅延検出手段6はパルス送出手段4と接続され、電磁パルスが放射されるタイミングを把握し、また、受信アンテナ5と接続され、反射パルスを受信したタイミングを把握し、電磁パルスが放射され、反射パルスが受信されるまでの時間(すなわち、遅延時間)を検出することができるようになっている。遅延時間をΔtとすると、目標物Tまでの距離RはcΔt/2(cは光の速度で3×108m/s)で求められる。
【0005】
マイコン2は遅延検出手段6と接続され、遅延時間Δtに関するデータを取得することができるようになっており、また、距離演算手段2aと、相対速度演算手段2bとを含んで構成されている。距離演算手段2aは遅延検出手段6から得られる遅延時間Δtに関するデータに基づいて、目標物Tまでの距離Rを求めるものであり、相対速度演算手段2bは距離演算手段2aにより求められた距離Rを時間を追って監視し、距離Rの時間変化に基づいて目標物Tの相対速度Δvを求めるものである。このように、レーダ技術を応用し、レーダ1を車両に搭載することによって、優れた運転支援システムを実現することができる。
【0006】
レーダ技術を使ったシステムとしては、運転支援システム以外に、歩行者を事前に検出して衝突を事前に防ぐ予防安全システムなどが提案されている。予防安全システムには、夜間にヘッドライトの視野外にある歩行者や横断歩道上の歩行者をレーダを用いて検出し、運転者に歩行者の存在を知らせるといったものがある。
【0007】
【特許文献1】
特開平11−133151号公報
【特許文献2】
特開平8−258668号公報
【特許文献3】
特開2001−1852号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記したような従来のレーダでは、目標物Tまでの距離Rや、目標物Tの相対速度Δtを求めることはできても、目標物Tが歩行者(人間)であるか否か(例えば、目標物Tが人間、他車両のいずれであるのか)といった判別を行うことはできなかった。
【0009】
上記の特許文献1には、超音波パルスを用いて、検出エリア内から帰ってくる反射波レベルが予め設定していた規定レベル以上に変動すれば、検出エリア内の物体を人間として検出するといった技術が開示されている。しかしながら、前記規定レベルの設定を可能とするには、検出エリアをあるエリア(例えば、自宅の玄関)に特定する必要があり、特許文献1に開示された技術は、検出エリアが刻一刻と変化し続ける車両には採用することはできない。
【0010】
また、特許文献1に開示された技術では、単に反射波レベルが前記規定レベル以上に変動しているか否かを判断するだけであるため、検出エリア内への侵入物が存在するか否かといったことを検出することはできるが、侵入物が人間であるか否か(例えば、侵入物が人間、車両のいずれであるのか)といった判別を行うことはできない。
【0011】
また、歩行者を保護するシステムとしては、予防安全システム以外に、衝突時の被害軽減を目的とした衝突安全システムが提案されている。衝突安全システムには、フロントフード上などに跳ね上げられた歩行者が路上へ転落したり、車両下部へ巻き込まれるのを防止したり、フロントフードや車両前部にエアバッグを設けるといったものがある(例えば、上記の特許文献2、3参照)。
【0012】
ところで、車両の衝突相手となるのは、当然のことではあるが、歩行者に限定されるものではなく、他の車両などの場合もある。衝突時の対処は衝突相手に応じたものとすることが望ましい。そのため、目標物Tが人間であるか否かといった判別は、衝突時の被害軽減を目的とする場合にも非常に大切となる。
【0013】
本発明は上記課題に鑑みなされたものであって、目標物が人間であるか否かなどの判別を行うための目標物判別装置、前記目標物が人間であるか否かなどの判定を行うための目標物判定装置、及び前記目標物の種類を判別するための目標物判別装置を補助するための判別補助装置を提供することを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段及びその効果】
「発明が解決しようとする課題」の項目で説明したように、例えば、自車両の周囲に存在する物体が人間、他車両のいずれであるのかといった判別は非常に大切である。そこで、本発明者はレーダを使って目標物となる人間、車両それぞれに対して、電磁パルスを放射した場合における、人間、車両それぞれの有効反射面積(RCS:Radar Cross Section )に注目した。そして、本発明者は人間の有効反射面積と、車両の有効反射面積との間に違いがある(車両の有効反射面積の方が、人間の有効反射面積よりも大きい)ことに気付き、本発明を完成するに至った。
【0015】
後で詳しく説明するが、図3は有効反射面積と物体の種類との関係を示したものであり、例えば、有効反射面積がa1dBm2以上a2dBm2未満の物体は人間であることを示し、有効反射面積がa2dBm2以上a3dBm2未満の物体は車両(大型以外)を示している。
【0016】
有効反射面積は、照射された目標物がレーダの受信アンテナの方向に電波を反射させる能力の尺度であり、例えば、半径がrの球の有効反射面積は、rが波長に比べて十分大きい場合、その照射面積πr2に等しい。
しかしながら、人間、車両のような、今ここで対象として考える目標物の有効反射面積は、その物体の、いわゆる物理的な面積とは一致しない。これは、一般の目標物は複雑な表面を持ち、前記目標物からの反射波が互いに干渉し合い、表面の僅かな変化が有効反射面積に大きな変化を与えるからと考えられる。
【0017】
上記知見に基づきなされた、本発明に係る目標物判別装置(1)は、送信手段から電波が放射され、放射された電波が目標物に当り、該目標物から反射された電波が受信手段で受信されることによって得られる受信情報に基づいて、前記目標物の種類を判別するための目標物判別装置であって、前記受信情報から求められる前記目標物の有効反射面積に基づいて、前記目標物の種類を判別する第1の判別手段を備えていることを特徴としている。
【0018】
ところで、下記の式はレーダ方程式を示しているが、レーダの送信電力Pt、アンテナの電力利得G(送信アンテナの電力利得Gt、受信アンテナの電力利得Gr)、及びレーダから放射される電波の波長λについては、予め設定しておくべきものであり(すなわち、これらパラメータの値は既知であり)、受信電力Pr、及び目標物までの距離Rについては、前記目標物からの反射波が受信アンテナで受信されることによって得られる情報から求めることが可能である。従って、前記目標物からの反射波を前記受信手段で受信することによって、前記目標物の有効反射面積σを求めることが可能となる。
【0019】
Pr=PtG2λ2σ/(4π)3R4
Pr : 受信電力
Pt : 送信電力(送信尖頭出力)
G : アンテナの電力利得
λ : 送信波の波長
σ : 目標物の有効反射面積
R : 目標物までの距離
多くのレーダではアンテナは送受信で共用とされ、その場合、送信アンテナの電力利得Gt=受信アンテナの電力利得Gr=Gとなる。
【0020】
上記目標物判別装置(1)によれば、前記受信情報から求められる、前記目標物の有効反射面積に基づいて、前記目標物の種類が判別される。例えば、前記目標物の有効反射面積がx1(a1≦x1<a2)dBm2である場合、前記目標物は人間であると判別され(図3参照)、前記目標物の有効反射面積がx2(a2≦x2<a3)dBm2である場合、前記目標物は車両(大型以外)であると判別される(図3参照)。
【0021】
これにより、前記目標物が人間であるか否かを判別することができるので、歩行者との衝突を事前に防ぐといった予防安全システムの性能を向上させることができる。また、自車両の衝突相手となる(又は衝突相手となった)のが、歩行者であるのか、他車両であるのかといったことも判別することができるので、衝突時の対処を衝突相手に応じたものとすることができ、衝突安全システムの性能を向上させることができる。
【0022】
また、本発明に係る目標物判別装置(2)は、上記目標物判別装置(1)において、前記受信情報から求められる、前記受信手段で受信される反射波の受信電力、及び前記目標物までの距離と、前記送信手段からの送信電力と、前記送信手段から放射される電波の波長と、前記送信手段の電力利得と、前記受信手段の電力利得とに基づいて、前記目標物の有効反射面積を求める第1の有効反射面積算出手段を備え、前記第1の判別手段が、前記第1の有効反射面積算出手段により求められた有効反射面積に基づいて、前記目標物の種類を判別するものであることを特徴としている。
【0023】
前述した通り、レーダの送信電力Pt、アンテナの電力利得G(送信アンテナの電力利得Gt、受信アンテナの電力利得Gr)、及びレーダから放射される電波の波長λについては、予め設定しておくべきものであり(すなわち、これらパラメータの値は既知であり)、受信電力Pr、及び目標物までの距離Rについては、前記目標物からの反射波が受信アンテナで受信されることによって得られる情報から求めることが可能である。
【0024】
上記目標物判別装置(2)によれば、前記受信手段で受信される反射波の受信電力Prと、前記目標物までの距離Rと、前記送信手段からの送信電力Ptと、前記送信手段から放射される電波の波長λと、前記送信手段の電力利得(すなわち、送信アンテナの電力利得Gt)と、前記受信手段の電力利得(すなわち、受信アンテナの電力利得Gr)とに基づいて、前記目標物の有効反射面積が求められ、この有効反射面積に基づいて、前記目標物の種類が判別される。従って、前記目標物の有効反射面積が精度良く求められ、精度良く求められた前記目標物の有効反射面積に基づいて、前記目標物の種類が判別されるので、該判別の精度を向上させることができる。
【0025】
また、本発明に係る目標物判別装置(3)は、上記目標物判別装置(2)において、前記送信手段から電波が放射され、前記受信手段で反射波が受信されるまでの遅延時間に基づいて、前記目標物までの距離を求める第1の距離算出手段を備え、前記第1の有効反射面積算出手段が、前記第1の距離算出手段により求められた前記目標物までの距離に基づいて、前記目標物の有効反射面積を求めるものであることを特徴としている。
【0026】
上記目標物判別装置(3)によれば、前記送信手段から電波が放射され、前記受信手段で反射波が受信されるまでの遅延時間に基づいて、前記目標物までの距離を求める第1の距離算出手段を備え、該第1の距離算出手段により求められた前記目標物までの距離に基づいて、前記目標物の有効反射面積が求められる。従って、前記目標物の有効反射面積を求めるのに必要となる前記目標物までの距離に関する情報を、別の装置などから取得しなくても良いため、装置の簡略化とコストの低減化を図ることができる。
【0027】
また、本発明に係る目標物判別装置(4)は、上記目標物判別装置(1)〜(3)のいずれかにおいて、前記送信手段から送信される電磁波が、短いパルス状に変調された電磁波であることを特徴としている。
【0028】
性能の優れた予防安全システムを実現する上で、前記目標物までの距離を把握することは非常に大切である。また、レーダ方程式を使って、前記目標物の有効反射面積を求めるには、前記目標物までの距離が必要となる。前記目標物までの距離を測定する方法としては、幾つか考えられるが、前記目標物までの距離を測定するための専用の装置を設けると、コストが増大するといった問題を生じる。
【0029】
上記目標物判別装置(4)によれば、前記送信手段から送信される電磁波が、短いパルス状に変調された電磁波(パルスレーダ)であるため、前記目標物までの距離を簡単に求めることができる。目標物までの距離は、電磁パルスが前記目標物までの間を往復する時間から求められる。これにより、あまりコストアップとならずに、性能の優れた予防安全システムを実現することができる。
【0030】
また、本発明に係る目標物判別装置(5)は、目標物の種類を判別するための目標物判別装置において、前記目標物の種類を判別する第2の判別手段と、該第2の判別手段により判別された前記目標物の種類に基づいて、前記目標物の質量を求める第1の質量算出手段と、該第1の質量算出手段により求められた前記目標物の質量に基づいて、前記目標物の持つエネルギーを求める第1のエネルギー算出手段とを備えていることを特徴としている。
【0031】
また、本発明に係る目標物判別装置(6)は、上記目標物判別装置(1)〜(4)のいずれかにおいて、前記第1の判別手段により判別された前記目標物の種類に基づいて、前記目標物の質量を求める第2の質量算出手段と、該第2の質量算出手段により求められた前記目標物の質量に基づいて、前記目標物の持つエネルギーを求める第2のエネルギー算出手段とを備えていることを特徴としている。
【0032】
前述した通り、前記目標物の種類を判別することは、衝突時の被害軽減を実現する上で非常に大切であるが、衝突相手の持つエネルギーを把握することも、衝突事故の被害軽減を実現する上で非常に大切である。例えば、衝突相手の持つエネルギーが大きい場合に、シートベルトを強く巻き込んで、乗員を強く支持すると、乗員の被害を軽減することができるものと思われる。
【0033】
上記目標物判別装置(5)又は(6)によれば、前記目標物の種類に基づいて、前記目標物の質量が求められ、前記目標物の質量に基づいて、前記目標物の持つエネルギーが求められる。これにより、例えば、衝突相手の持つエネルギーが大きい場合に、シートベルトを強く巻き込むといった処理を行うことが可能となるので、衝突事故の被害を軽減することができる。
【0034】
なお、前記目標物の種類に基づいて、前記目標物の質量を求める方法の一つとしては、例えば、後で詳しく説明する図4に示したような、物体の種類と、該種類に該当する物体の質量とを対応づけて記憶したデータベースを用意し、該データベースに記憶されている情報を使って、前記目標物の質量を求めるといった方法が挙げられる。
【0035】
また、本発明に係る目標物判別装置(7)は、上記目標物判別装置(5)又は(6)において、前記第1又は前記第2のエネルギー算出手段が、前記第1又は前記第2の質量算出手段により求められた前記目標物の質量と、前記目標物の相対速度とに基づいて、前記目標物の持つ相対的な運動エネルギーを求めるものであることを特徴としている。
【0036】
上記目標物判別装置(7)によれば、前記目標物の質量mと、前記目標物の相対速度vとに基づいて、前記目標物の持つ相対的な運動エネルギーE(=mv2/2)が求められる。これにより、衝突の大きさを計測する上で重要な情報となる、前記目標物の持つ相対的な運動エネルギーが求められるので、衝突事故による被害をより一層軽減することができる。
【0037】
また、本発明に係る目標物判定装置(1)は、送信手段から電波が放射され、放射された電波が目標物に当り、該目標物から反射された電波が受信手段で受信されることによって得られる受信情報に基づいて、前記目標物の種類を判別する第3の判別手段からの判別結果に基づいて、前記目標物の種類を判定する判定手段を備えた目標物判定装置であって、前記第3の判別手段が、前記受信情報から求められる前記目標物の有効反射面積に基づいて、前記目標物の種類を判別するものであり、前記判定手段が、少なくとも前記第3の判別手段からの判別結果と、前記第3の判別手段による判別方式とは異なる方式で、前記目標物の種類を判別する第4の判別手段からの判別結果とに基づいて、前記目標物の種類を判定するものであることを特徴としている。
【0038】
前記目標物の有効反射面積は、前記目標物からの反射波が前記受信手段で受信されることによって得られる情報に基づいて求められるものであるが、前記受信手段で受信される反射波には、前記目標物以外からの反射波(いわゆる、クラッタ)、例えば、地表面からの反射波などが存在するため、前記目標物の有効反射面積の算出精度が低下する虞がある。
前記目標物の有効反射面積の算出精度が低下すると、前記目標物の種類の判別精度や、前記目標物の持つエネルギーの算出精度が低下し、その結果として、予防安全システムや、衝突安全システムの性能を低下させてしまうこととなる。
【0039】
上記目標物判定装置(1)によれば、前記目標物の有効反射面積に基づいて前記目標物の種類を判別する前記第3の判別手段からの判別結果だけでなく、前記第3の判別手段による判別方式とは異なる方式で、前記目標物の種類を判別する前記第4の判別手段からの判別結果を考慮に入れて、前記目標物の種類の判定が行われる。これにより、前記目標物の種類の判定精度を上げることができるので、予防安全システムや、衝突安全システムの性能を向上させることができる。なお、前記第4の判別手段としては、例えば、画像撮影手段から得られる画像情報に基づいて、前記目標物の種類を判別するといったものなどが挙げられる。
【0040】
また、本発明に係る目標物判定装置(2)は、上記目標物判定装置(1)において、前記判定手段が、複数の前記第3の判別手段からの判別結果を考慮に入れて、前記目標物の種類を判定するものであることを特徴としている。
上記目標物判定装置(2)によれば、一つではなく、複数の前記第3の判別手段からの判別結果を考慮に入れるので、前記目標物の種類の判定精度をより一層高めることができる。
【0041】
また、本発明に係る目標物判定装置(3)は、上記目標物判定装置(1)又は(2)において、前記判定手段が、複数の前記第4の判別手段からの判別結果を考慮に入れて、前記目標物の種類を判定するものであることを特徴としている。
上記目標物判定装置(3)によれば、一つではなく、複数の前記第4の判別手段からの判別結果を考慮に入れるので、前記目標物の種類の判定精度をより一層高めることができる。
【0042】
また、本発明に係る判別補助装置(1)は、送信手段から電波が放射され、放射された電波が目標物に当り、該目標物から反射された電波が受信手段で受信されることによって得られる受信情報に基づいて、前記目標物の種類を判別するための目標物判別装置を補助するための判別補助装置であって、前記受信情報から求められる、前記受信手段で受信される反射波の受信電力、及び前記目標物までの距離と、前記送信手段からの送信電力と、前記送信手段から放射される電波の波長と、前記送信手段の電力利得と、前記受信手段の電力利得とに基づいて、前記目標物の有効反射面積を求める第2の有効反射面積算出手段を備えていることを特徴としている。
【0043】
前述した通り、レーダの送信電力Pt、アンテナの電力利得G(送信アンテナの電力利得Gt、受信アンテナの電力利得Gr)、及びレーダから放射される電波の波長λについては、予め設定しておくべきものであり(すなわち、これらパラメータの値は既知であり)、受信電力Pr、及び目標物までの距離Rについては、前記目標物からの反射波が受信アンテナで受信されることによって得られる情報から求めることが可能である。従って、前記目標物からの反射波を前記受信手段で受信することによって、前記目標物の有効反射面積σを求めることが可能となる。また、前述した通り、前記目標物の有効反射面積に基づいて、前記目標物の種類を判別することもできる。
【0044】
上記判別補助装置(1)によれば、前記受信手段で受信される反射波の受信電力Prと、前記目標物までの距離Rと、前記送信手段からの送信電力Ptと、前記送信手段から放射される電波の波長λと、前記送信手段の電力利得(すなわち、送信アンテナの電力利得Gt)と、前記受信手段の電力利得(すなわち、受信アンテナの電力利得Gr)とに基づいて、前記目標物の有効反射面積が精度良く求められる。これにより、前記目標物の有効反射面積に基づく、前記目標物の種類の判別精度を高めることができる。
【0045】
また、本発明に係る判別補助装置(2)は、上記判別補助装置(1)において、前記送信手段から電波が放射され、前記受信手段で反射波が受信されるまでの遅延時間に基づいて、前記目標物までの距離を求める第2の距離算出手段を備え、前記第2の有効反射面積算出手段が、前記第2の距離算出手段により求められた前記目標物までの距離に基づいて、前記目標物の有効反射面積を求めるものであることを特徴としている。
【0046】
上記判別補助装置(2)によれば、前記送信手段から電波が放射され、前記受信手段で反射波が受信されるまでの遅延時間に基づいて、前記目標物までの距離を求める第2の距離算出手段を備え、該第2の距離算出手段により求められた前記目標物までの距離に基づいて、前記目標物の有効反射面積が求められる。従って、前記目標物の有効反射面積を求めるのに必要となる前記目標物までの距離に関する情報を、別の装置などから取得しなくても良いため、装置の簡略化とコストの低減化を図ることができる。
【0047】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る目標物判別装置、目標物判定装置、及び判別補助装置の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、実施の形態(1)に係る目標物判別装置の要部を概略的に示したブロック図である。なお、図14に示したレーダ1と同様の構成部分については同符号を付している。
【0048】
図中11は車両Mに搭載され、車両Mの前方に存在する物体を監視するためのレーダ(本発明の目標物判別装置に対応)を示しており、レーダ11はマイコン12と、送信アンテナ3と、パルス送出手段4と、受信アンテナ5と、遅延検出手段6と、電力検出手段13とを含んで構成されている。なお、送信アンテナ3の電力利得Gtと、受信アンテナ5の電力利得Grは同じ電力利得Gである。
【0049】
パルス送出手段4は送信アンテナ3から送信電力Ptで波長λの電磁パルスを放射するものであり、送信アンテナ3から放射され、目標物T(例えば、人間、先行車両)に当った電磁波は、目標物Tの四方八方あらゆる方向に再放射され(すなわち、反射され)、ごく一部の電磁波が元の方向に帰ってくる。受信アンテナ5はこの微少な反射パルスを受信するものである。
【0050】
遅延検出手段6はパルス送出手段4と接続され、電磁パルスが放射されるタイミングを把握することができ、また、受信アンテナ5と接続され、反射パルスを受信したタイミングを把握することができ、電磁パルスが放射され、反射パルスが受信されるまでの時間(すなわち、遅延時間)を検出することができるようになっている。遅延時間をΔtとすると、目標物Tまでの距離RはcΔt/2(cは光の速度で3×108m/s)で求められる。
また、電力検出手段13は受信アンテナ5に接続され、受信アンテナ5で受信された信号の受信電力を検出するものであり、受信アンテナ5で受信された反射パルスの受信電力Prを検出することができるようになっている。
【0051】
マイコン12は遅延検出手段6と接続され、遅延時間Δtに関するデータを取得することができ、また、電力検出手段13と接続され、受信アンテナ5で受信された信号の受信電力Prに関するデータを取得することができるようになっており、また、マイコン12は目標物Tの有効反射面積σを求める有効反射面積演算手段12aと、目標物Tの種類を判別する判別手段12bと、遅延検出手段6から得られる遅延時間Δtに関するデータに基づいて、目標物Tまでの距離Rを求める距離演算手段12cと、距離演算手段12cにより求められた距離Rを時間を追って監視し、距離Rの時間変化に基づいて目標物Tの相対速度vを求める相対速度演算手段12dとを含んで構成されている。
【0052】
実施の形態(1)に係る目標物判別装置(レーダ11)におけるマイコン12の行う処理動作▲1▼を図2に示したフローチャートに基づいて説明する。まず、電力検出手段13から得られる受信電力Prに関するデータに基づいて、受信電力Prが所定値Pr’以上の信号を受信したか否かを判断し(ステップS1)、受信電力Prが所定値Pr’以上の信号を受信したと判断すれば、車両Mの前方に物体(目標物T)が存在すると看做し、次に、遅延検出手段6から得られる遅延時間Δtに関するデータに基づいて、目標物Tまでの距離Rを求め(ステップS2)、求めた距離Rの時間変化に基づいて、目標物Tの相対速度vを求める(ステップS3)。一方、ステップS1において、受信電力Prが所定値Pr’以上の信号を受信していないと判断すれば、ステップS2以降の処理動作を行う必要がないので、そのまま処理動作▲1▼を終了する。
【0053】
次に、下記のレーダ方程式を使い、レーダ11の送信電力Ptと、送信アンテナ3の電力利得Gt(=G)と、受信アンテナ5の電力利得Gr(=G)と、レーダ11から放射される電波の波長λと、電力検出手段13で検出される受信電力Prと、ステップS2で求めた距離Rとに基づいて、目標物Tの有効反射面積σを求める(ステップS4)。
Pr=PtG2λ2σ/(4π)3R4
【0054】
次に、有効反射面積σがa1(図3参照)以上であるか否かを判断し(ステップS5)、有効反射面積σがa1以上でないと判断すれば、目標物Tは注意を要しないものであると判定する(ステップS6)。一方、有効反射面積σがa1以上であると判断すれば、次に、有効反射面積σがa5(図3参照)未満であるか否かを判断し(ステップS7)、有効反射面積σがa5以上であると判断すれば、目標物Tの種類の判別は不能と判定する(ステップS8)。
【0055】
他方、有効反射面積σがa5未満である(すなわち、a1≦σ<a5)と判断すれば、次に、マイコン12内のメモリ(図示せず)に記憶されている、図3に示したような、有効反射面積と物体の種類との関係を示したデータと、有効反射面積σとに基づいて、目標物Tの種類を判別する(ステップS9)。図3は、有効反射面積と物体の種類との関係を示したデータの一例を示したものであり、例えば、有効反射面積がa1dBm2以上a2dBm2未満の物体は人間であることを示し、有効反射面積がa2dBm2以上a3dBm2未満の物体は車両(大型以外)を示し、有効反射面積がa3dBm2以上a4dBm2未満の物体は車両(大型)であることを示し、有効反射面積がa4dBm2以上a5dBm2未満の物体は建造物を示している。
【0056】
上記実施の形態(1)に係る目標物判別装置(レーダ11)によれば、目標物Tの有効反射面積σに基づいて、目標物Tの種類が判別される。例えば、目標物Tの有効反射面積σがx1(a1≦x1<a2)dBm2である場合、目標物Tは人間であると判別され(図3参照)、目標物Tの有効反射面積σがx2(a2≦x2<a3)dBm2である場合、目標物Tは車両(小型、中型)であると判別される(図3参照)。
【0057】
これにより、目標物Tが人間であるか否かを判別することができるので、歩行者との衝突を事前に防ぐといった予防安全システムの性能を向上させることができる。また、車両Mの衝突相手となる(又は衝突相手となった)のが、歩行者であるのか、他車両であるのかといったことも判別することができるので、衝突時の対処を衝突相手に応じたものとすることができ、衝突安全システムの性能を向上させることができる。
【0058】
図4は、実施の形態(2)に係る目標物判別装置の要部を概略的に示したブロック図である。但し、図1に示した目標物判別装置(レーダ11)と同様の構成部分については同符号を付し、ここではその説明を省略する。図中21は車両Mに搭載され、車両Mの前方に存在する物体を監視するためのレーダ(本発明の目標物判別装置に対応)を示しており、レーダ21はマイコン22と、送信アンテナ3と、パルス送出手段4と、受信アンテナ5と、遅延検出手段6と、電力検出手段13とを含んで構成されている。
【0059】
マイコン22は遅延検出手段6と接続され、遅延時間Δtに関するデータを取得することができ、また、電力検出手段13と接続され、受信アンテナ5で受信された信号の受信電力Prに関するデータを取得することができるようになっており、また、マイコン22は目標物Tの有効反射面積σを求める有効反射面積演算手段22aと、目標物Tの種類を判別する判別手段22bと、目標物Tの質量を求める質量演算手段22cと、目標物Tの持つ相対的なエネルギーを求めるエネルギー演算手段22dと、遅延検出手段6から得られる遅延時間Δtに関するデータに基づいて、目標物Tまでの距離Rを求める距離演算手段22eと、距離演算手段12eにより求められた距離Rを時間を追って監視し、距離Rの時間変化に基づいて目標物Tの相対速度vを求める相対速度演算手段22fとを含んで構成されている。
【0060】
実施の形態(2)に係る目標物判別装置(レーダ21)におけるマイコン22の行う処理動作▲2▼を図5に示したフローチャートに基づいて説明する。まず、電力検出手段13から得られる受信電力Prに関するデータに基づいて、受信電力Prが所定値Pr’以上の信号を受信したか否かを判断し(ステップS11)、受信電力Prが所定値Pr’以上の信号を受信したと判断すれば、車両Mの前方に物体(目標物T)が存在すると看做し、次に、遅延検出手段6から得られる遅延時間Δtに関するデータに基づいて、目標物Tまでの距離Rを求め(ステップS12)、求めた距離Rの時間変化に基づいて、目標物Tの相対速度vを求める(ステップS13)。一方、ステップS11において、受信電力Prが所定値Pr’以上の信号を受信していないと判断すれば、ステップS12以降の処理動作を行う必要がないので、そのまま処理動作▲2▼を終了する。
【0061】
次に、下記のレーダ方程式を使い、レーダ21の送信電力Ptと、送信アンテナ3の電力利得Gt(=G)と、受信アンテナ5の電力利得Gr(=G)と、レーダ21から放射される電波の波長λと、電力検出手段13で検出される受信電力Prと、ステップS2で求めた距離Rとに基づいて、目標物Tの有効反射面積σを求める(ステップS14)。
Pr=PtG2λ2σ/(4π)3R4
【0062】
次に、有効反射面積σがa1(図3参照)以上であるか否かを判断し(ステップS15)、有効反射面積σがa1以上でないと判断すれば、目標物Tは注意を要しないものであると判定する(ステップS16)。一方、有効反射面積σがa1以上であると判断すれば、次に、有効反射面積σがa5(図3参照)未満であるか否かを判断し(ステップS17)、有効反射面積σがa5以上であると判断すれば、目標物Tの種類の判別は不能と判定する(ステップS18)。
【0063】
他方、有効反射面積σがa5未満である(すなわち、a1≦σ<a5)と判断すれば、次に、マイコン22内のメモリ(図示せず)に記憶されている、図3に示したような、有効反射面積と物体の種類との関係を示したデータと、有効反射面積σとに基づいて、目標物Tの種類を判別する(ステップS19)。
【0064】
次に、マイコン22内のメモリ(図示せず)に記憶されている、図6に示したような、物体の種類と物体の質量との関係を示したデータと、ステップS19で判別した目標物Tの種類とに基づいて、目標物Tの質量mを求め(ステップS20)、その後、目標物Tの質量mと、ステップS13で求めた目標物Tの相対速度vとに基づいて、目標物Tが車両Mに対して持つ相対的なエネルギーE(=mv2/2)を求める(ステップS21)。図6は、物体の種類と物体の質量との関係を示したデータの一例を示したものであり、例えば、人間の質量は100kgであることを示し、車両(大型以外)の質量は1,500kgであることを示し、車両(大型)の質量は3,000kgであることを示し、建造物の質量は10,000kgであることを示している。
【0065】
上記実施の形態(2)に係る目標物判別装置(レーダ21)によれば、目標物Tの有効反射面積σに基づいて、目標物Tの種類が判別される。例えば、目標物Tの有効反射面積σがx1(a1≦x1<a2)dBm2である場合、目標物Tは人間であると判別され(図3参照)、目標物Tの有効反射面積σがx2(a2≦x2<a3)dBm2である場合、目標物Tは車両(小型、中型)であると判別される(図3参照)。さらに、目標物Tの種類から、目標物Tの質量が求められ、目標物Tが車両Mに対して持つ相対的なエネルギーEが求められる。
【0066】
これにより、目標物Tが人間であるか否かを判別することができるので、歩行者との衝突を事前に防ぐといった予防安全システムの性能を向上させることができる。また、車両Mの衝突相手となる(又は衝突相手となった)のが、歩行者であるのか、他車両であるのかといったことも判別することができるので、衝突時の対処を衝突相手に応じたものとすることができ、衝突安全システムの性能を向上させることができる。
【0067】
さらに、衝突相手の持つ相対的なエネルギーEが求められるので、例えば、衝突相手の持つエネルギーEが大きい場合に、シートベルトを強く巻き込むといった処理などを行うことが可能となるので、衝突事故の被害を軽減することのできる衝突安全システムを実現することができる。
【0068】
なお、上記実施の形態(1)又は(2)に係る目標物判別装置(レーダ11、21)では、車両Mの前方に存在する物体を監視する手段を有しているが、別の実施の形態に係る目標物判別装置では、物体を監視する手段を有しないものとしても良く、その一例を図7に示す。
【0069】
図7は、実施の形態(3)に係る目標物判別装置、及び判別補助装置を含んで構成される目標物判別システムの要部を概略的に示したブロック図である。但し、図1に示した目標物判別装置(レーダ11)と同様の構成部分については同符号を付し、ここではその説明を省略する。
【0070】
図中31は車両Mに搭載され、車両Mの前方に存在する物体を監視するためのレーダ(本発明の判別補助装置に対応)を示しており、レーダ31はマイコン32と、送信アンテナ3と、パルス送出手段4と、受信アンテナ5と、遅延検出手段6と、電力検出手段13とを含んで構成されている。
【0071】
マイコン32は遅延検出手段6と接続され、遅延時間Δtに関するデータを取得することができ、また、電力検出手段13と接続され、受信アンテナ5で受信された信号の受信電力Prに関するデータを取得することができるようになっており、また、マイコン32は目標物Tの有効反射面積σを求める有効反射面積演算手段32aと、遅延検出手段6から得られる遅延時間Δtに関するデータに基づいて、目標物Tまでの距離Rを求める距離演算手段32bと、距離演算手段32bにより求められた距離Rを時間を追って監視し、距離Rの時間変化に基づいて目標物Tの相対速度vを求める相対速度演算手段32cとを含んで構成されている。
【0072】
図中41はレーダ31と接続された目標物判別装置を示しており、目標物判別装置41はレーダ31で求められた目標物Tの有効反射面積σに関するデータ、及び目標物Tの相対速度vに関するデータを取り込むことができるようになっており、また、目標物判別装置41はマイコン42を含んで構成されている。マイコン42は目標物Tの種類を判別する判別手段42aと、目標物Tの質量を求める質量演算手段42bと、目標物Tの持つ相対的なエネルギーを求めるエネルギー演算手段42cとを含んで構成されている。
【0073】
実施の形態(3)に係る判別補助装置(レーダ31)におけるマイコン32の行う処理動作▲3▼を図8に示したフローチャートに基づいて説明する。まず、電力検出手段13から得られる受信電力Prに関するデータに基づいて、受信電力Prが所定値Pr’以上の信号を受信したか否かを判断し(ステップS31)、受信電力Prが所定値Pr’以上の信号を受信したと判断すれば、車両Mの前方に物体(目標物T)が存在すると看做し、次に、遅延検出手段6から得られる遅延時間Δtに関するデータに基づいて、目標物Tまでの距離Rを求め(ステップS32)、求めた距離Rの時間変化に基づいて、目標物Tの相対速度vを求める(ステップS33)。一方、ステップS31において、受信電力Prが所定値Pr’以上の信号を受信していないと判断すれば、ステップS32以降の処理動作を行う必要がないので、そのまま処理動作▲3▼を終了する。
【0074】
次に、下記のレーダ方程式を使い、レーダ31の送信電力Ptと、送信アンテナ3の電力利得Gt(=G)と、受信アンテナ5の電力利得Gr(=G)と、レーダ31から放射される電波の波長λと、電力検出手段13で検出される受信電力Prと、ステップS32で求めた距離Rとに基づいて、目標物Tの有効反射面積σを求める(ステップS34)。
Pr=PtG2λ2σ/(4π)3R4
【0075】
次に、実施の形態(3)に係る目標物判別装置41におけるマイコン42の行う処理動作▲4▼を図9に示したフローチャートに基づいて説明する。まず、レーダ31から取得したデータに基づいて、有効反射面積σがa1(図3参照)以上であるか否かを判断し(ステップS41)、有効反射面積σがa1以上でないと判断すれば、目標物Tは注意を要しないものであると判定する(ステップS42)。一方、有効反射面積σがa1以上であると判断すれば、次に、有効反射面積σがa5(図3参照)未満であるか否かを判断し(ステップS43)、有効反射面積σがa5以上であると判断すれば、目標物Tの種類の判別は不能と判定する(ステップS44)。
【0076】
他方、有効反射面積σがa5未満である(すなわち、a1≦σ<a5)と判断すれば、次に、マイコン42内のメモリ(図示せず)に記憶されている、図3に示したような、有効反射面積と物体の種類との関係を示したデータと、有効反射面積σとに基づいて、目標物Tの種類を判別する(ステップS45)。
【0077】
次に、マイコン42内のメモリ(図示せず)に記憶されている、図6に示したような、物体の種類と物体の質量との関係を示したデータと、ステップS45で判別した目標物Tの種類とに基づいて、目標物Tの質量mを求め(ステップS46)、その後、目標物Tの質量mと、レーダ31から取得した目標物Tの相対速度vとに基づいて、目標物Tが車両Mに対して持つ相対的なエネルギーE(=mv2/2)を求める(ステップS47)。
【0078】
図10は、実施の形態(4)に係る目標物判定装置を含んで構成される目標物判定システムの要部を概略的に示したブロック図である。図中51、52は車両Mに搭載され、車両Mの前方に存在する物体を監視する手段を備えた目標物監視装置を示している。
【0079】
目標物監視装置51は図7に示したレーダ31と同様の構成をしており、目標物Tの有効反射面積σや、目標物Tまでの距離R、目標物Tの相対速度vを求めることができるようになっている。他方、目標物監視装置52はカメラを用いて撮影された画像から目標物Tの種類を判別することができるようになっている。
【0080】
図中61は目標物監視装置51、52それぞれと接続された目標物判定装置を示しており、目標物判定装置61は目標物監視装置51で求められた目標物Tの有効反射面積σ、目標物Tまでの距離R、及び目標物Tの相対速度vに関するデータと、目標物監視装置52で判別された目標物Tの種類に関するデータを取り込むことができるようになっており、また、目標物判定装置61はマイコン62を含んで構成されている。マイコン62は目標物Tの有効反射面積σに基づいて、目標物Tの種類を判別する判別手段62aと、目標物Tの種類を判定する判定手段62bと、目標物Tの質量を求める質量演算手段62cと、目標物Tの持つ相対的なエネルギーを求めるエネルギー演算手段62dとを含んで構成されている。
【0081】
実施の形態(4)に係る目標物判定装置61におけるマイコン62の行う処理動作▲5▼を図11に示したフローチャートに基づいて説明する。まず、目標物監視装置51から取得したデータに基づいて、有効反射面積σがb1(図12参照)以上であるか否かを判断し(ステップS51)、有効反射面積σがb1以上でないと判断すれば、目標物Tは注意を要しないものであると判定する(ステップS52)。一方、有効反射面積σがb1以上であると判断すれば、次に、有効反射面積σがb8(図12参照)未満であるか否かを判断し(ステップS53)、有効反射面積σがb8以上であると判断すれば、目標物Tの種類の判別は不能と判定する(ステップS54)。
【0082】
他方、有効反射面積σがb8未満である(すなわち、b1≦σ<b8)と判断すれば、次に、マイコン62内のメモリ(図示せず)に記憶されている、図12に示したような、有効反射面積と物体の種類との関係を示したデータと、有効反射面積σとに基づいて、目標物Tの種類を判別する(ステップS55)。
【0083】
図12は、有効反射面積と物体の種類との関係を示したデータの一例を示したものであり、例えば、有効反射面積がb1dBm2以上b2dBm2未満の物体は人間であることを示し、有効反射面積がb3dBm2以上b4dBm2未満の物体は車両(大型以外)を示し、有効反射面積がb5dBm2以上b6dBm2未満の物体は車両(大型)であることを示し、有効反射面積がb7dBm2以上b8dBm2未満の物体は建造物を示し、有効反射面積がb2dBm2以上b3dBm2未満、b4dBm2以上b5dBm2未満、b6dBm2以上b7dBm2未満の物体はグレーゾーンに属することを示している。
【0084】
次に、目標物Tの有効反射面積σがグレーゾーンに該当するか否か(すなわち、有効反射面積σに基づく目標物Tの種類の判別結果が不確定なものであるか否か)を判断し、グレーゾーンに該当しないと判断すれば、ステップS55での判別結果を目標物Tの種類と判定し(ステップS57)、その後、ステップS59へ進む。一方、グレーゾーンに該当すると判断すれば、目標物監視装置52で判別された結果を目標物Tの種類として採用することにし(ステップS58)、その後、ステップS59へ進む。
【0085】
次に、マイコン62内のメモリ(図示せず)に記憶されている、図6に示したような、物体の種類と物体の質量との関係を示したデータと、ステップS57、S58のいずれかで判定した目標物Tの種類とに基づいて、目標物Tの質量mを求め(ステップS59)、その後、目標物Tの質量mと、目標物監視装置51から取得した目標物Tの相対速度vとに基づいて、目標物Tが車両Mに対して持つ相対的なエネルギーE(=mv2/2)を求める(ステップS60)。
【0086】
上記実施の形態(4)に係る目標物判定装置によれば、目標物Tの有効反射面積σに基づいて目標物Tの種類を判別する手段からの判別結果だけでなく、前記手段による判別方式とは異なる方式で目標物Tの種類を判別する目標物監視装置52からの判別結果を考慮に入れて、目標物Tの種類の判定が行われる。これにより、目標物Tの種類の判定精度を上げることができるので、予防安全システムや、衝突安全システムの性能を向上させることができる。
【0087】
なお、上記実施の形態(4)に係る目標物判定装置では、図6に示したような、物体の種類と物体の質量との関係を示したデータに基づいて求められた、目標物Tの質量から、目標物Tの持つエネルギーを求めるようにしているが、別の実施の形態に係る目標物判定装置では、撮影された画像から推定される目標物Tの大きさ(質量)から、目標物Tの持つエネルギーを求めるようにしても良い。
【0088】
また、さらに別の実施の形態に係る目標物判定装置では、異なる場所に搭載された複数の目標物監視装置51(又は同様の装置)から取り込んだデータに基づいて、目標物Tの種類を判定したり、また異なる場所に搭載された、目標物Tの有効反射面積に基づく判別方式とは異なる方式で目標物Tの種類を判別する複数の目標物監視装置から取り込んだデータに基づいて、目標物Tの種類を判定するようにしても良い。図13はその一例を概略的に示したブロック図であり、図中71は目標物判定装置を示しており、目標物判定装置71は複数の目標物監視装置51、52と接続されている。
【0089】
また、上記実施の形態(4)に係る目標物判定装置では、目標物監視装置51から目標物Tの有効反射面積に関するデータを取り込むようにしているが、別の実施の形態に係る目標物判定装置では、レーダ11と同様の構成をする目標物監視装置から目標物Tの種類に関するデータを取り込むようにし、目標物判定装置それ自体では目標物Tの判別処理を行わないようにしても良い。
【0090】
また、ここまでパルスレーダを用いる場合についてのみ説明しているが、本発明に係る目標物判別装置、目標物判定装置、及び判別補助装置の実現は、パルスレーダに限定されるものではなく、目標物Tの有効反射面積の算出に必要なパラメータを計測できるものであれば別のものであっても良く、例えば、CWレーダなどの連続波信号を送信するものやUWB(Ultra Wide Band )方式などを採用するようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態(1)に係る目標物判別装置の要部を概略的に示したブロック図である。
【図2】実施の形態(1)に係る目標物判別装置におけるマイコンの行う処理動作を示したフローチャートである。
【図3】有効反射面積と物体の種類との関係を示したデータの一例を示したものである。
【図4】実施の形態(2)に係る目標物判別装置の要部を概略的に示したブロック図である。
【図5】実施の形態(2)に係る目標物判別装置におけるマイコンの行う処理動作を示したフローチャートである。
【図6】物体の種類と物体の質量との関係を示したデータの一例を示したものである。
【図7】実施の形態(3)に係る目標物判別装置、及び判別補助装置を含んで構成される目標物判別システムの要部を概略的に示したブロック図である。
【図8】実施の形態(3)に係る判別補助装置におけるマイコンの行う処理動作を示したフローチャートである。
【図9】実施の形態(3)に係る目標物判別装置におけるマイコンの行う処理動作を示したフローチャートである。
【図10】実施の形態(4)に係る目標物判定装置を含んで構成される目標物判定システムの要部を概略的に示したブロック図である。
【図11】実施の形態(4)に係る目標物判定装置におけるマイコンの行う処理動作を示したフローチャートである。
【図12】有効反射面積と物体の種類との関係を示したデータの一例を示したものである。
【図13】別の実施の形態に係る目標物判定装置を含んで構成される目標物判定システムの要部を概略的に示したブロック図である。
【図14】従来のレーダの要部を概略的に示したブロック図である。
【符号の説明】
11、21、31 レーダ
12、22、32、42、62 マイコン
13 電力検出手段
41 目標物判別装置
51、52 目標物監視装置
61、71 目標物判定装置
【発明の属する技術分野】
本発明は目標物判別装置、目標物判定装置、及び判別補助装置に関し、より詳細には、目標物の種類を判別するための目標物判別装置、前記目標物の種類を判定するための目標物判定装置、及び前記目標物の種類を判別するための目標物判別装置を補助するための判別補助装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両の運転を支援するシステムとして、レーダ(Radar:Radio detecting and ranging )技術を用いて自車両と先行車両との車間距離や相対速度を測定し、それらの測定値に基づいて、自車両と先行車両との車間距離を保持するようなシステムがある。
【0003】
図14は、自車両と先行車両との車間距離や相対速度を測定する、従来のレーダの要部を概略的に示したブロック図である。図中1はレーダを示しており、レーダ1はマイコン2と、送信アンテナ3と、パルス送出手段4と、受信アンテナ5と、遅延検出手段6とを含んで構成されている。パルス送出手段4は送信アンテナ3から電磁パルスを放射するものであり、送信アンテナ3から放射され、目標物T(例えば、先行車両)に当たった電磁波は、目標物Tの四方八方あらゆる方向に再放射され(すなわち、反射され)、ごく一部の電磁波が元の方向に帰ってくる。受信アンテナ5はこの微少な反射パルスを受信するものである。
【0004】
遅延検出手段6はパルス送出手段4と接続され、電磁パルスが放射されるタイミングを把握し、また、受信アンテナ5と接続され、反射パルスを受信したタイミングを把握し、電磁パルスが放射され、反射パルスが受信されるまでの時間(すなわち、遅延時間)を検出することができるようになっている。遅延時間をΔtとすると、目標物Tまでの距離RはcΔt/2(cは光の速度で3×108m/s)で求められる。
【0005】
マイコン2は遅延検出手段6と接続され、遅延時間Δtに関するデータを取得することができるようになっており、また、距離演算手段2aと、相対速度演算手段2bとを含んで構成されている。距離演算手段2aは遅延検出手段6から得られる遅延時間Δtに関するデータに基づいて、目標物Tまでの距離Rを求めるものであり、相対速度演算手段2bは距離演算手段2aにより求められた距離Rを時間を追って監視し、距離Rの時間変化に基づいて目標物Tの相対速度Δvを求めるものである。このように、レーダ技術を応用し、レーダ1を車両に搭載することによって、優れた運転支援システムを実現することができる。
【0006】
レーダ技術を使ったシステムとしては、運転支援システム以外に、歩行者を事前に検出して衝突を事前に防ぐ予防安全システムなどが提案されている。予防安全システムには、夜間にヘッドライトの視野外にある歩行者や横断歩道上の歩行者をレーダを用いて検出し、運転者に歩行者の存在を知らせるといったものがある。
【0007】
【特許文献1】
特開平11−133151号公報
【特許文献2】
特開平8−258668号公報
【特許文献3】
特開2001−1852号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記したような従来のレーダでは、目標物Tまでの距離Rや、目標物Tの相対速度Δtを求めることはできても、目標物Tが歩行者(人間)であるか否か(例えば、目標物Tが人間、他車両のいずれであるのか)といった判別を行うことはできなかった。
【0009】
上記の特許文献1には、超音波パルスを用いて、検出エリア内から帰ってくる反射波レベルが予め設定していた規定レベル以上に変動すれば、検出エリア内の物体を人間として検出するといった技術が開示されている。しかしながら、前記規定レベルの設定を可能とするには、検出エリアをあるエリア(例えば、自宅の玄関)に特定する必要があり、特許文献1に開示された技術は、検出エリアが刻一刻と変化し続ける車両には採用することはできない。
【0010】
また、特許文献1に開示された技術では、単に反射波レベルが前記規定レベル以上に変動しているか否かを判断するだけであるため、検出エリア内への侵入物が存在するか否かといったことを検出することはできるが、侵入物が人間であるか否か(例えば、侵入物が人間、車両のいずれであるのか)といった判別を行うことはできない。
【0011】
また、歩行者を保護するシステムとしては、予防安全システム以外に、衝突時の被害軽減を目的とした衝突安全システムが提案されている。衝突安全システムには、フロントフード上などに跳ね上げられた歩行者が路上へ転落したり、車両下部へ巻き込まれるのを防止したり、フロントフードや車両前部にエアバッグを設けるといったものがある(例えば、上記の特許文献2、3参照)。
【0012】
ところで、車両の衝突相手となるのは、当然のことではあるが、歩行者に限定されるものではなく、他の車両などの場合もある。衝突時の対処は衝突相手に応じたものとすることが望ましい。そのため、目標物Tが人間であるか否かといった判別は、衝突時の被害軽減を目的とする場合にも非常に大切となる。
【0013】
本発明は上記課題に鑑みなされたものであって、目標物が人間であるか否かなどの判別を行うための目標物判別装置、前記目標物が人間であるか否かなどの判定を行うための目標物判定装置、及び前記目標物の種類を判別するための目標物判別装置を補助するための判別補助装置を提供することを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段及びその効果】
「発明が解決しようとする課題」の項目で説明したように、例えば、自車両の周囲に存在する物体が人間、他車両のいずれであるのかといった判別は非常に大切である。そこで、本発明者はレーダを使って目標物となる人間、車両それぞれに対して、電磁パルスを放射した場合における、人間、車両それぞれの有効反射面積(RCS:Radar Cross Section )に注目した。そして、本発明者は人間の有効反射面積と、車両の有効反射面積との間に違いがある(車両の有効反射面積の方が、人間の有効反射面積よりも大きい)ことに気付き、本発明を完成するに至った。
【0015】
後で詳しく説明するが、図3は有効反射面積と物体の種類との関係を示したものであり、例えば、有効反射面積がa1dBm2以上a2dBm2未満の物体は人間であることを示し、有効反射面積がa2dBm2以上a3dBm2未満の物体は車両(大型以外)を示している。
【0016】
有効反射面積は、照射された目標物がレーダの受信アンテナの方向に電波を反射させる能力の尺度であり、例えば、半径がrの球の有効反射面積は、rが波長に比べて十分大きい場合、その照射面積πr2に等しい。
しかしながら、人間、車両のような、今ここで対象として考える目標物の有効反射面積は、その物体の、いわゆる物理的な面積とは一致しない。これは、一般の目標物は複雑な表面を持ち、前記目標物からの反射波が互いに干渉し合い、表面の僅かな変化が有効反射面積に大きな変化を与えるからと考えられる。
【0017】
上記知見に基づきなされた、本発明に係る目標物判別装置(1)は、送信手段から電波が放射され、放射された電波が目標物に当り、該目標物から反射された電波が受信手段で受信されることによって得られる受信情報に基づいて、前記目標物の種類を判別するための目標物判別装置であって、前記受信情報から求められる前記目標物の有効反射面積に基づいて、前記目標物の種類を判別する第1の判別手段を備えていることを特徴としている。
【0018】
ところで、下記の式はレーダ方程式を示しているが、レーダの送信電力Pt、アンテナの電力利得G(送信アンテナの電力利得Gt、受信アンテナの電力利得Gr)、及びレーダから放射される電波の波長λについては、予め設定しておくべきものであり(すなわち、これらパラメータの値は既知であり)、受信電力Pr、及び目標物までの距離Rについては、前記目標物からの反射波が受信アンテナで受信されることによって得られる情報から求めることが可能である。従って、前記目標物からの反射波を前記受信手段で受信することによって、前記目標物の有効反射面積σを求めることが可能となる。
【0019】
Pr=PtG2λ2σ/(4π)3R4
Pr : 受信電力
Pt : 送信電力(送信尖頭出力)
G : アンテナの電力利得
λ : 送信波の波長
σ : 目標物の有効反射面積
R : 目標物までの距離
多くのレーダではアンテナは送受信で共用とされ、その場合、送信アンテナの電力利得Gt=受信アンテナの電力利得Gr=Gとなる。
【0020】
上記目標物判別装置(1)によれば、前記受信情報から求められる、前記目標物の有効反射面積に基づいて、前記目標物の種類が判別される。例えば、前記目標物の有効反射面積がx1(a1≦x1<a2)dBm2である場合、前記目標物は人間であると判別され(図3参照)、前記目標物の有効反射面積がx2(a2≦x2<a3)dBm2である場合、前記目標物は車両(大型以外)であると判別される(図3参照)。
【0021】
これにより、前記目標物が人間であるか否かを判別することができるので、歩行者との衝突を事前に防ぐといった予防安全システムの性能を向上させることができる。また、自車両の衝突相手となる(又は衝突相手となった)のが、歩行者であるのか、他車両であるのかといったことも判別することができるので、衝突時の対処を衝突相手に応じたものとすることができ、衝突安全システムの性能を向上させることができる。
【0022】
また、本発明に係る目標物判別装置(2)は、上記目標物判別装置(1)において、前記受信情報から求められる、前記受信手段で受信される反射波の受信電力、及び前記目標物までの距離と、前記送信手段からの送信電力と、前記送信手段から放射される電波の波長と、前記送信手段の電力利得と、前記受信手段の電力利得とに基づいて、前記目標物の有効反射面積を求める第1の有効反射面積算出手段を備え、前記第1の判別手段が、前記第1の有効反射面積算出手段により求められた有効反射面積に基づいて、前記目標物の種類を判別するものであることを特徴としている。
【0023】
前述した通り、レーダの送信電力Pt、アンテナの電力利得G(送信アンテナの電力利得Gt、受信アンテナの電力利得Gr)、及びレーダから放射される電波の波長λについては、予め設定しておくべきものであり(すなわち、これらパラメータの値は既知であり)、受信電力Pr、及び目標物までの距離Rについては、前記目標物からの反射波が受信アンテナで受信されることによって得られる情報から求めることが可能である。
【0024】
上記目標物判別装置(2)によれば、前記受信手段で受信される反射波の受信電力Prと、前記目標物までの距離Rと、前記送信手段からの送信電力Ptと、前記送信手段から放射される電波の波長λと、前記送信手段の電力利得(すなわち、送信アンテナの電力利得Gt)と、前記受信手段の電力利得(すなわち、受信アンテナの電力利得Gr)とに基づいて、前記目標物の有効反射面積が求められ、この有効反射面積に基づいて、前記目標物の種類が判別される。従って、前記目標物の有効反射面積が精度良く求められ、精度良く求められた前記目標物の有効反射面積に基づいて、前記目標物の種類が判別されるので、該判別の精度を向上させることができる。
【0025】
また、本発明に係る目標物判別装置(3)は、上記目標物判別装置(2)において、前記送信手段から電波が放射され、前記受信手段で反射波が受信されるまでの遅延時間に基づいて、前記目標物までの距離を求める第1の距離算出手段を備え、前記第1の有効反射面積算出手段が、前記第1の距離算出手段により求められた前記目標物までの距離に基づいて、前記目標物の有効反射面積を求めるものであることを特徴としている。
【0026】
上記目標物判別装置(3)によれば、前記送信手段から電波が放射され、前記受信手段で反射波が受信されるまでの遅延時間に基づいて、前記目標物までの距離を求める第1の距離算出手段を備え、該第1の距離算出手段により求められた前記目標物までの距離に基づいて、前記目標物の有効反射面積が求められる。従って、前記目標物の有効反射面積を求めるのに必要となる前記目標物までの距離に関する情報を、別の装置などから取得しなくても良いため、装置の簡略化とコストの低減化を図ることができる。
【0027】
また、本発明に係る目標物判別装置(4)は、上記目標物判別装置(1)〜(3)のいずれかにおいて、前記送信手段から送信される電磁波が、短いパルス状に変調された電磁波であることを特徴としている。
【0028】
性能の優れた予防安全システムを実現する上で、前記目標物までの距離を把握することは非常に大切である。また、レーダ方程式を使って、前記目標物の有効反射面積を求めるには、前記目標物までの距離が必要となる。前記目標物までの距離を測定する方法としては、幾つか考えられるが、前記目標物までの距離を測定するための専用の装置を設けると、コストが増大するといった問題を生じる。
【0029】
上記目標物判別装置(4)によれば、前記送信手段から送信される電磁波が、短いパルス状に変調された電磁波(パルスレーダ)であるため、前記目標物までの距離を簡単に求めることができる。目標物までの距離は、電磁パルスが前記目標物までの間を往復する時間から求められる。これにより、あまりコストアップとならずに、性能の優れた予防安全システムを実現することができる。
【0030】
また、本発明に係る目標物判別装置(5)は、目標物の種類を判別するための目標物判別装置において、前記目標物の種類を判別する第2の判別手段と、該第2の判別手段により判別された前記目標物の種類に基づいて、前記目標物の質量を求める第1の質量算出手段と、該第1の質量算出手段により求められた前記目標物の質量に基づいて、前記目標物の持つエネルギーを求める第1のエネルギー算出手段とを備えていることを特徴としている。
【0031】
また、本発明に係る目標物判別装置(6)は、上記目標物判別装置(1)〜(4)のいずれかにおいて、前記第1の判別手段により判別された前記目標物の種類に基づいて、前記目標物の質量を求める第2の質量算出手段と、該第2の質量算出手段により求められた前記目標物の質量に基づいて、前記目標物の持つエネルギーを求める第2のエネルギー算出手段とを備えていることを特徴としている。
【0032】
前述した通り、前記目標物の種類を判別することは、衝突時の被害軽減を実現する上で非常に大切であるが、衝突相手の持つエネルギーを把握することも、衝突事故の被害軽減を実現する上で非常に大切である。例えば、衝突相手の持つエネルギーが大きい場合に、シートベルトを強く巻き込んで、乗員を強く支持すると、乗員の被害を軽減することができるものと思われる。
【0033】
上記目標物判別装置(5)又は(6)によれば、前記目標物の種類に基づいて、前記目標物の質量が求められ、前記目標物の質量に基づいて、前記目標物の持つエネルギーが求められる。これにより、例えば、衝突相手の持つエネルギーが大きい場合に、シートベルトを強く巻き込むといった処理を行うことが可能となるので、衝突事故の被害を軽減することができる。
【0034】
なお、前記目標物の種類に基づいて、前記目標物の質量を求める方法の一つとしては、例えば、後で詳しく説明する図4に示したような、物体の種類と、該種類に該当する物体の質量とを対応づけて記憶したデータベースを用意し、該データベースに記憶されている情報を使って、前記目標物の質量を求めるといった方法が挙げられる。
【0035】
また、本発明に係る目標物判別装置(7)は、上記目標物判別装置(5)又は(6)において、前記第1又は前記第2のエネルギー算出手段が、前記第1又は前記第2の質量算出手段により求められた前記目標物の質量と、前記目標物の相対速度とに基づいて、前記目標物の持つ相対的な運動エネルギーを求めるものであることを特徴としている。
【0036】
上記目標物判別装置(7)によれば、前記目標物の質量mと、前記目標物の相対速度vとに基づいて、前記目標物の持つ相対的な運動エネルギーE(=mv2/2)が求められる。これにより、衝突の大きさを計測する上で重要な情報となる、前記目標物の持つ相対的な運動エネルギーが求められるので、衝突事故による被害をより一層軽減することができる。
【0037】
また、本発明に係る目標物判定装置(1)は、送信手段から電波が放射され、放射された電波が目標物に当り、該目標物から反射された電波が受信手段で受信されることによって得られる受信情報に基づいて、前記目標物の種類を判別する第3の判別手段からの判別結果に基づいて、前記目標物の種類を判定する判定手段を備えた目標物判定装置であって、前記第3の判別手段が、前記受信情報から求められる前記目標物の有効反射面積に基づいて、前記目標物の種類を判別するものであり、前記判定手段が、少なくとも前記第3の判別手段からの判別結果と、前記第3の判別手段による判別方式とは異なる方式で、前記目標物の種類を判別する第4の判別手段からの判別結果とに基づいて、前記目標物の種類を判定するものであることを特徴としている。
【0038】
前記目標物の有効反射面積は、前記目標物からの反射波が前記受信手段で受信されることによって得られる情報に基づいて求められるものであるが、前記受信手段で受信される反射波には、前記目標物以外からの反射波(いわゆる、クラッタ)、例えば、地表面からの反射波などが存在するため、前記目標物の有効反射面積の算出精度が低下する虞がある。
前記目標物の有効反射面積の算出精度が低下すると、前記目標物の種類の判別精度や、前記目標物の持つエネルギーの算出精度が低下し、その結果として、予防安全システムや、衝突安全システムの性能を低下させてしまうこととなる。
【0039】
上記目標物判定装置(1)によれば、前記目標物の有効反射面積に基づいて前記目標物の種類を判別する前記第3の判別手段からの判別結果だけでなく、前記第3の判別手段による判別方式とは異なる方式で、前記目標物の種類を判別する前記第4の判別手段からの判別結果を考慮に入れて、前記目標物の種類の判定が行われる。これにより、前記目標物の種類の判定精度を上げることができるので、予防安全システムや、衝突安全システムの性能を向上させることができる。なお、前記第4の判別手段としては、例えば、画像撮影手段から得られる画像情報に基づいて、前記目標物の種類を判別するといったものなどが挙げられる。
【0040】
また、本発明に係る目標物判定装置(2)は、上記目標物判定装置(1)において、前記判定手段が、複数の前記第3の判別手段からの判別結果を考慮に入れて、前記目標物の種類を判定するものであることを特徴としている。
上記目標物判定装置(2)によれば、一つではなく、複数の前記第3の判別手段からの判別結果を考慮に入れるので、前記目標物の種類の判定精度をより一層高めることができる。
【0041】
また、本発明に係る目標物判定装置(3)は、上記目標物判定装置(1)又は(2)において、前記判定手段が、複数の前記第4の判別手段からの判別結果を考慮に入れて、前記目標物の種類を判定するものであることを特徴としている。
上記目標物判定装置(3)によれば、一つではなく、複数の前記第4の判別手段からの判別結果を考慮に入れるので、前記目標物の種類の判定精度をより一層高めることができる。
【0042】
また、本発明に係る判別補助装置(1)は、送信手段から電波が放射され、放射された電波が目標物に当り、該目標物から反射された電波が受信手段で受信されることによって得られる受信情報に基づいて、前記目標物の種類を判別するための目標物判別装置を補助するための判別補助装置であって、前記受信情報から求められる、前記受信手段で受信される反射波の受信電力、及び前記目標物までの距離と、前記送信手段からの送信電力と、前記送信手段から放射される電波の波長と、前記送信手段の電力利得と、前記受信手段の電力利得とに基づいて、前記目標物の有効反射面積を求める第2の有効反射面積算出手段を備えていることを特徴としている。
【0043】
前述した通り、レーダの送信電力Pt、アンテナの電力利得G(送信アンテナの電力利得Gt、受信アンテナの電力利得Gr)、及びレーダから放射される電波の波長λについては、予め設定しておくべきものであり(すなわち、これらパラメータの値は既知であり)、受信電力Pr、及び目標物までの距離Rについては、前記目標物からの反射波が受信アンテナで受信されることによって得られる情報から求めることが可能である。従って、前記目標物からの反射波を前記受信手段で受信することによって、前記目標物の有効反射面積σを求めることが可能となる。また、前述した通り、前記目標物の有効反射面積に基づいて、前記目標物の種類を判別することもできる。
【0044】
上記判別補助装置(1)によれば、前記受信手段で受信される反射波の受信電力Prと、前記目標物までの距離Rと、前記送信手段からの送信電力Ptと、前記送信手段から放射される電波の波長λと、前記送信手段の電力利得(すなわち、送信アンテナの電力利得Gt)と、前記受信手段の電力利得(すなわち、受信アンテナの電力利得Gr)とに基づいて、前記目標物の有効反射面積が精度良く求められる。これにより、前記目標物の有効反射面積に基づく、前記目標物の種類の判別精度を高めることができる。
【0045】
また、本発明に係る判別補助装置(2)は、上記判別補助装置(1)において、前記送信手段から電波が放射され、前記受信手段で反射波が受信されるまでの遅延時間に基づいて、前記目標物までの距離を求める第2の距離算出手段を備え、前記第2の有効反射面積算出手段が、前記第2の距離算出手段により求められた前記目標物までの距離に基づいて、前記目標物の有効反射面積を求めるものであることを特徴としている。
【0046】
上記判別補助装置(2)によれば、前記送信手段から電波が放射され、前記受信手段で反射波が受信されるまでの遅延時間に基づいて、前記目標物までの距離を求める第2の距離算出手段を備え、該第2の距離算出手段により求められた前記目標物までの距離に基づいて、前記目標物の有効反射面積が求められる。従って、前記目標物の有効反射面積を求めるのに必要となる前記目標物までの距離に関する情報を、別の装置などから取得しなくても良いため、装置の簡略化とコストの低減化を図ることができる。
【0047】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る目標物判別装置、目標物判定装置、及び判別補助装置の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、実施の形態(1)に係る目標物判別装置の要部を概略的に示したブロック図である。なお、図14に示したレーダ1と同様の構成部分については同符号を付している。
【0048】
図中11は車両Mに搭載され、車両Mの前方に存在する物体を監視するためのレーダ(本発明の目標物判別装置に対応)を示しており、レーダ11はマイコン12と、送信アンテナ3と、パルス送出手段4と、受信アンテナ5と、遅延検出手段6と、電力検出手段13とを含んで構成されている。なお、送信アンテナ3の電力利得Gtと、受信アンテナ5の電力利得Grは同じ電力利得Gである。
【0049】
パルス送出手段4は送信アンテナ3から送信電力Ptで波長λの電磁パルスを放射するものであり、送信アンテナ3から放射され、目標物T(例えば、人間、先行車両)に当った電磁波は、目標物Tの四方八方あらゆる方向に再放射され(すなわち、反射され)、ごく一部の電磁波が元の方向に帰ってくる。受信アンテナ5はこの微少な反射パルスを受信するものである。
【0050】
遅延検出手段6はパルス送出手段4と接続され、電磁パルスが放射されるタイミングを把握することができ、また、受信アンテナ5と接続され、反射パルスを受信したタイミングを把握することができ、電磁パルスが放射され、反射パルスが受信されるまでの時間(すなわち、遅延時間)を検出することができるようになっている。遅延時間をΔtとすると、目標物Tまでの距離RはcΔt/2(cは光の速度で3×108m/s)で求められる。
また、電力検出手段13は受信アンテナ5に接続され、受信アンテナ5で受信された信号の受信電力を検出するものであり、受信アンテナ5で受信された反射パルスの受信電力Prを検出することができるようになっている。
【0051】
マイコン12は遅延検出手段6と接続され、遅延時間Δtに関するデータを取得することができ、また、電力検出手段13と接続され、受信アンテナ5で受信された信号の受信電力Prに関するデータを取得することができるようになっており、また、マイコン12は目標物Tの有効反射面積σを求める有効反射面積演算手段12aと、目標物Tの種類を判別する判別手段12bと、遅延検出手段6から得られる遅延時間Δtに関するデータに基づいて、目標物Tまでの距離Rを求める距離演算手段12cと、距離演算手段12cにより求められた距離Rを時間を追って監視し、距離Rの時間変化に基づいて目標物Tの相対速度vを求める相対速度演算手段12dとを含んで構成されている。
【0052】
実施の形態(1)に係る目標物判別装置(レーダ11)におけるマイコン12の行う処理動作▲1▼を図2に示したフローチャートに基づいて説明する。まず、電力検出手段13から得られる受信電力Prに関するデータに基づいて、受信電力Prが所定値Pr’以上の信号を受信したか否かを判断し(ステップS1)、受信電力Prが所定値Pr’以上の信号を受信したと判断すれば、車両Mの前方に物体(目標物T)が存在すると看做し、次に、遅延検出手段6から得られる遅延時間Δtに関するデータに基づいて、目標物Tまでの距離Rを求め(ステップS2)、求めた距離Rの時間変化に基づいて、目標物Tの相対速度vを求める(ステップS3)。一方、ステップS1において、受信電力Prが所定値Pr’以上の信号を受信していないと判断すれば、ステップS2以降の処理動作を行う必要がないので、そのまま処理動作▲1▼を終了する。
【0053】
次に、下記のレーダ方程式を使い、レーダ11の送信電力Ptと、送信アンテナ3の電力利得Gt(=G)と、受信アンテナ5の電力利得Gr(=G)と、レーダ11から放射される電波の波長λと、電力検出手段13で検出される受信電力Prと、ステップS2で求めた距離Rとに基づいて、目標物Tの有効反射面積σを求める(ステップS4)。
Pr=PtG2λ2σ/(4π)3R4
【0054】
次に、有効反射面積σがa1(図3参照)以上であるか否かを判断し(ステップS5)、有効反射面積σがa1以上でないと判断すれば、目標物Tは注意を要しないものであると判定する(ステップS6)。一方、有効反射面積σがa1以上であると判断すれば、次に、有効反射面積σがa5(図3参照)未満であるか否かを判断し(ステップS7)、有効反射面積σがa5以上であると判断すれば、目標物Tの種類の判別は不能と判定する(ステップS8)。
【0055】
他方、有効反射面積σがa5未満である(すなわち、a1≦σ<a5)と判断すれば、次に、マイコン12内のメモリ(図示せず)に記憶されている、図3に示したような、有効反射面積と物体の種類との関係を示したデータと、有効反射面積σとに基づいて、目標物Tの種類を判別する(ステップS9)。図3は、有効反射面積と物体の種類との関係を示したデータの一例を示したものであり、例えば、有効反射面積がa1dBm2以上a2dBm2未満の物体は人間であることを示し、有効反射面積がa2dBm2以上a3dBm2未満の物体は車両(大型以外)を示し、有効反射面積がa3dBm2以上a4dBm2未満の物体は車両(大型)であることを示し、有効反射面積がa4dBm2以上a5dBm2未満の物体は建造物を示している。
【0056】
上記実施の形態(1)に係る目標物判別装置(レーダ11)によれば、目標物Tの有効反射面積σに基づいて、目標物Tの種類が判別される。例えば、目標物Tの有効反射面積σがx1(a1≦x1<a2)dBm2である場合、目標物Tは人間であると判別され(図3参照)、目標物Tの有効反射面積σがx2(a2≦x2<a3)dBm2である場合、目標物Tは車両(小型、中型)であると判別される(図3参照)。
【0057】
これにより、目標物Tが人間であるか否かを判別することができるので、歩行者との衝突を事前に防ぐといった予防安全システムの性能を向上させることができる。また、車両Mの衝突相手となる(又は衝突相手となった)のが、歩行者であるのか、他車両であるのかといったことも判別することができるので、衝突時の対処を衝突相手に応じたものとすることができ、衝突安全システムの性能を向上させることができる。
【0058】
図4は、実施の形態(2)に係る目標物判別装置の要部を概略的に示したブロック図である。但し、図1に示した目標物判別装置(レーダ11)と同様の構成部分については同符号を付し、ここではその説明を省略する。図中21は車両Mに搭載され、車両Mの前方に存在する物体を監視するためのレーダ(本発明の目標物判別装置に対応)を示しており、レーダ21はマイコン22と、送信アンテナ3と、パルス送出手段4と、受信アンテナ5と、遅延検出手段6と、電力検出手段13とを含んで構成されている。
【0059】
マイコン22は遅延検出手段6と接続され、遅延時間Δtに関するデータを取得することができ、また、電力検出手段13と接続され、受信アンテナ5で受信された信号の受信電力Prに関するデータを取得することができるようになっており、また、マイコン22は目標物Tの有効反射面積σを求める有効反射面積演算手段22aと、目標物Tの種類を判別する判別手段22bと、目標物Tの質量を求める質量演算手段22cと、目標物Tの持つ相対的なエネルギーを求めるエネルギー演算手段22dと、遅延検出手段6から得られる遅延時間Δtに関するデータに基づいて、目標物Tまでの距離Rを求める距離演算手段22eと、距離演算手段12eにより求められた距離Rを時間を追って監視し、距離Rの時間変化に基づいて目標物Tの相対速度vを求める相対速度演算手段22fとを含んで構成されている。
【0060】
実施の形態(2)に係る目標物判別装置(レーダ21)におけるマイコン22の行う処理動作▲2▼を図5に示したフローチャートに基づいて説明する。まず、電力検出手段13から得られる受信電力Prに関するデータに基づいて、受信電力Prが所定値Pr’以上の信号を受信したか否かを判断し(ステップS11)、受信電力Prが所定値Pr’以上の信号を受信したと判断すれば、車両Mの前方に物体(目標物T)が存在すると看做し、次に、遅延検出手段6から得られる遅延時間Δtに関するデータに基づいて、目標物Tまでの距離Rを求め(ステップS12)、求めた距離Rの時間変化に基づいて、目標物Tの相対速度vを求める(ステップS13)。一方、ステップS11において、受信電力Prが所定値Pr’以上の信号を受信していないと判断すれば、ステップS12以降の処理動作を行う必要がないので、そのまま処理動作▲2▼を終了する。
【0061】
次に、下記のレーダ方程式を使い、レーダ21の送信電力Ptと、送信アンテナ3の電力利得Gt(=G)と、受信アンテナ5の電力利得Gr(=G)と、レーダ21から放射される電波の波長λと、電力検出手段13で検出される受信電力Prと、ステップS2で求めた距離Rとに基づいて、目標物Tの有効反射面積σを求める(ステップS14)。
Pr=PtG2λ2σ/(4π)3R4
【0062】
次に、有効反射面積σがa1(図3参照)以上であるか否かを判断し(ステップS15)、有効反射面積σがa1以上でないと判断すれば、目標物Tは注意を要しないものであると判定する(ステップS16)。一方、有効反射面積σがa1以上であると判断すれば、次に、有効反射面積σがa5(図3参照)未満であるか否かを判断し(ステップS17)、有効反射面積σがa5以上であると判断すれば、目標物Tの種類の判別は不能と判定する(ステップS18)。
【0063】
他方、有効反射面積σがa5未満である(すなわち、a1≦σ<a5)と判断すれば、次に、マイコン22内のメモリ(図示せず)に記憶されている、図3に示したような、有効反射面積と物体の種類との関係を示したデータと、有効反射面積σとに基づいて、目標物Tの種類を判別する(ステップS19)。
【0064】
次に、マイコン22内のメモリ(図示せず)に記憶されている、図6に示したような、物体の種類と物体の質量との関係を示したデータと、ステップS19で判別した目標物Tの種類とに基づいて、目標物Tの質量mを求め(ステップS20)、その後、目標物Tの質量mと、ステップS13で求めた目標物Tの相対速度vとに基づいて、目標物Tが車両Mに対して持つ相対的なエネルギーE(=mv2/2)を求める(ステップS21)。図6は、物体の種類と物体の質量との関係を示したデータの一例を示したものであり、例えば、人間の質量は100kgであることを示し、車両(大型以外)の質量は1,500kgであることを示し、車両(大型)の質量は3,000kgであることを示し、建造物の質量は10,000kgであることを示している。
【0065】
上記実施の形態(2)に係る目標物判別装置(レーダ21)によれば、目標物Tの有効反射面積σに基づいて、目標物Tの種類が判別される。例えば、目標物Tの有効反射面積σがx1(a1≦x1<a2)dBm2である場合、目標物Tは人間であると判別され(図3参照)、目標物Tの有効反射面積σがx2(a2≦x2<a3)dBm2である場合、目標物Tは車両(小型、中型)であると判別される(図3参照)。さらに、目標物Tの種類から、目標物Tの質量が求められ、目標物Tが車両Mに対して持つ相対的なエネルギーEが求められる。
【0066】
これにより、目標物Tが人間であるか否かを判別することができるので、歩行者との衝突を事前に防ぐといった予防安全システムの性能を向上させることができる。また、車両Mの衝突相手となる(又は衝突相手となった)のが、歩行者であるのか、他車両であるのかといったことも判別することができるので、衝突時の対処を衝突相手に応じたものとすることができ、衝突安全システムの性能を向上させることができる。
【0067】
さらに、衝突相手の持つ相対的なエネルギーEが求められるので、例えば、衝突相手の持つエネルギーEが大きい場合に、シートベルトを強く巻き込むといった処理などを行うことが可能となるので、衝突事故の被害を軽減することのできる衝突安全システムを実現することができる。
【0068】
なお、上記実施の形態(1)又は(2)に係る目標物判別装置(レーダ11、21)では、車両Mの前方に存在する物体を監視する手段を有しているが、別の実施の形態に係る目標物判別装置では、物体を監視する手段を有しないものとしても良く、その一例を図7に示す。
【0069】
図7は、実施の形態(3)に係る目標物判別装置、及び判別補助装置を含んで構成される目標物判別システムの要部を概略的に示したブロック図である。但し、図1に示した目標物判別装置(レーダ11)と同様の構成部分については同符号を付し、ここではその説明を省略する。
【0070】
図中31は車両Mに搭載され、車両Mの前方に存在する物体を監視するためのレーダ(本発明の判別補助装置に対応)を示しており、レーダ31はマイコン32と、送信アンテナ3と、パルス送出手段4と、受信アンテナ5と、遅延検出手段6と、電力検出手段13とを含んで構成されている。
【0071】
マイコン32は遅延検出手段6と接続され、遅延時間Δtに関するデータを取得することができ、また、電力検出手段13と接続され、受信アンテナ5で受信された信号の受信電力Prに関するデータを取得することができるようになっており、また、マイコン32は目標物Tの有効反射面積σを求める有効反射面積演算手段32aと、遅延検出手段6から得られる遅延時間Δtに関するデータに基づいて、目標物Tまでの距離Rを求める距離演算手段32bと、距離演算手段32bにより求められた距離Rを時間を追って監視し、距離Rの時間変化に基づいて目標物Tの相対速度vを求める相対速度演算手段32cとを含んで構成されている。
【0072】
図中41はレーダ31と接続された目標物判別装置を示しており、目標物判別装置41はレーダ31で求められた目標物Tの有効反射面積σに関するデータ、及び目標物Tの相対速度vに関するデータを取り込むことができるようになっており、また、目標物判別装置41はマイコン42を含んで構成されている。マイコン42は目標物Tの種類を判別する判別手段42aと、目標物Tの質量を求める質量演算手段42bと、目標物Tの持つ相対的なエネルギーを求めるエネルギー演算手段42cとを含んで構成されている。
【0073】
実施の形態(3)に係る判別補助装置(レーダ31)におけるマイコン32の行う処理動作▲3▼を図8に示したフローチャートに基づいて説明する。まず、電力検出手段13から得られる受信電力Prに関するデータに基づいて、受信電力Prが所定値Pr’以上の信号を受信したか否かを判断し(ステップS31)、受信電力Prが所定値Pr’以上の信号を受信したと判断すれば、車両Mの前方に物体(目標物T)が存在すると看做し、次に、遅延検出手段6から得られる遅延時間Δtに関するデータに基づいて、目標物Tまでの距離Rを求め(ステップS32)、求めた距離Rの時間変化に基づいて、目標物Tの相対速度vを求める(ステップS33)。一方、ステップS31において、受信電力Prが所定値Pr’以上の信号を受信していないと判断すれば、ステップS32以降の処理動作を行う必要がないので、そのまま処理動作▲3▼を終了する。
【0074】
次に、下記のレーダ方程式を使い、レーダ31の送信電力Ptと、送信アンテナ3の電力利得Gt(=G)と、受信アンテナ5の電力利得Gr(=G)と、レーダ31から放射される電波の波長λと、電力検出手段13で検出される受信電力Prと、ステップS32で求めた距離Rとに基づいて、目標物Tの有効反射面積σを求める(ステップS34)。
Pr=PtG2λ2σ/(4π)3R4
【0075】
次に、実施の形態(3)に係る目標物判別装置41におけるマイコン42の行う処理動作▲4▼を図9に示したフローチャートに基づいて説明する。まず、レーダ31から取得したデータに基づいて、有効反射面積σがa1(図3参照)以上であるか否かを判断し(ステップS41)、有効反射面積σがa1以上でないと判断すれば、目標物Tは注意を要しないものであると判定する(ステップS42)。一方、有効反射面積σがa1以上であると判断すれば、次に、有効反射面積σがa5(図3参照)未満であるか否かを判断し(ステップS43)、有効反射面積σがa5以上であると判断すれば、目標物Tの種類の判別は不能と判定する(ステップS44)。
【0076】
他方、有効反射面積σがa5未満である(すなわち、a1≦σ<a5)と判断すれば、次に、マイコン42内のメモリ(図示せず)に記憶されている、図3に示したような、有効反射面積と物体の種類との関係を示したデータと、有効反射面積σとに基づいて、目標物Tの種類を判別する(ステップS45)。
【0077】
次に、マイコン42内のメモリ(図示せず)に記憶されている、図6に示したような、物体の種類と物体の質量との関係を示したデータと、ステップS45で判別した目標物Tの種類とに基づいて、目標物Tの質量mを求め(ステップS46)、その後、目標物Tの質量mと、レーダ31から取得した目標物Tの相対速度vとに基づいて、目標物Tが車両Mに対して持つ相対的なエネルギーE(=mv2/2)を求める(ステップS47)。
【0078】
図10は、実施の形態(4)に係る目標物判定装置を含んで構成される目標物判定システムの要部を概略的に示したブロック図である。図中51、52は車両Mに搭載され、車両Mの前方に存在する物体を監視する手段を備えた目標物監視装置を示している。
【0079】
目標物監視装置51は図7に示したレーダ31と同様の構成をしており、目標物Tの有効反射面積σや、目標物Tまでの距離R、目標物Tの相対速度vを求めることができるようになっている。他方、目標物監視装置52はカメラを用いて撮影された画像から目標物Tの種類を判別することができるようになっている。
【0080】
図中61は目標物監視装置51、52それぞれと接続された目標物判定装置を示しており、目標物判定装置61は目標物監視装置51で求められた目標物Tの有効反射面積σ、目標物Tまでの距離R、及び目標物Tの相対速度vに関するデータと、目標物監視装置52で判別された目標物Tの種類に関するデータを取り込むことができるようになっており、また、目標物判定装置61はマイコン62を含んで構成されている。マイコン62は目標物Tの有効反射面積σに基づいて、目標物Tの種類を判別する判別手段62aと、目標物Tの種類を判定する判定手段62bと、目標物Tの質量を求める質量演算手段62cと、目標物Tの持つ相対的なエネルギーを求めるエネルギー演算手段62dとを含んで構成されている。
【0081】
実施の形態(4)に係る目標物判定装置61におけるマイコン62の行う処理動作▲5▼を図11に示したフローチャートに基づいて説明する。まず、目標物監視装置51から取得したデータに基づいて、有効反射面積σがb1(図12参照)以上であるか否かを判断し(ステップS51)、有効反射面積σがb1以上でないと判断すれば、目標物Tは注意を要しないものであると判定する(ステップS52)。一方、有効反射面積σがb1以上であると判断すれば、次に、有効反射面積σがb8(図12参照)未満であるか否かを判断し(ステップS53)、有効反射面積σがb8以上であると判断すれば、目標物Tの種類の判別は不能と判定する(ステップS54)。
【0082】
他方、有効反射面積σがb8未満である(すなわち、b1≦σ<b8)と判断すれば、次に、マイコン62内のメモリ(図示せず)に記憶されている、図12に示したような、有効反射面積と物体の種類との関係を示したデータと、有効反射面積σとに基づいて、目標物Tの種類を判別する(ステップS55)。
【0083】
図12は、有効反射面積と物体の種類との関係を示したデータの一例を示したものであり、例えば、有効反射面積がb1dBm2以上b2dBm2未満の物体は人間であることを示し、有効反射面積がb3dBm2以上b4dBm2未満の物体は車両(大型以外)を示し、有効反射面積がb5dBm2以上b6dBm2未満の物体は車両(大型)であることを示し、有効反射面積がb7dBm2以上b8dBm2未満の物体は建造物を示し、有効反射面積がb2dBm2以上b3dBm2未満、b4dBm2以上b5dBm2未満、b6dBm2以上b7dBm2未満の物体はグレーゾーンに属することを示している。
【0084】
次に、目標物Tの有効反射面積σがグレーゾーンに該当するか否か(すなわち、有効反射面積σに基づく目標物Tの種類の判別結果が不確定なものであるか否か)を判断し、グレーゾーンに該当しないと判断すれば、ステップS55での判別結果を目標物Tの種類と判定し(ステップS57)、その後、ステップS59へ進む。一方、グレーゾーンに該当すると判断すれば、目標物監視装置52で判別された結果を目標物Tの種類として採用することにし(ステップS58)、その後、ステップS59へ進む。
【0085】
次に、マイコン62内のメモリ(図示せず)に記憶されている、図6に示したような、物体の種類と物体の質量との関係を示したデータと、ステップS57、S58のいずれかで判定した目標物Tの種類とに基づいて、目標物Tの質量mを求め(ステップS59)、その後、目標物Tの質量mと、目標物監視装置51から取得した目標物Tの相対速度vとに基づいて、目標物Tが車両Mに対して持つ相対的なエネルギーE(=mv2/2)を求める(ステップS60)。
【0086】
上記実施の形態(4)に係る目標物判定装置によれば、目標物Tの有効反射面積σに基づいて目標物Tの種類を判別する手段からの判別結果だけでなく、前記手段による判別方式とは異なる方式で目標物Tの種類を判別する目標物監視装置52からの判別結果を考慮に入れて、目標物Tの種類の判定が行われる。これにより、目標物Tの種類の判定精度を上げることができるので、予防安全システムや、衝突安全システムの性能を向上させることができる。
【0087】
なお、上記実施の形態(4)に係る目標物判定装置では、図6に示したような、物体の種類と物体の質量との関係を示したデータに基づいて求められた、目標物Tの質量から、目標物Tの持つエネルギーを求めるようにしているが、別の実施の形態に係る目標物判定装置では、撮影された画像から推定される目標物Tの大きさ(質量)から、目標物Tの持つエネルギーを求めるようにしても良い。
【0088】
また、さらに別の実施の形態に係る目標物判定装置では、異なる場所に搭載された複数の目標物監視装置51(又は同様の装置)から取り込んだデータに基づいて、目標物Tの種類を判定したり、また異なる場所に搭載された、目標物Tの有効反射面積に基づく判別方式とは異なる方式で目標物Tの種類を判別する複数の目標物監視装置から取り込んだデータに基づいて、目標物Tの種類を判定するようにしても良い。図13はその一例を概略的に示したブロック図であり、図中71は目標物判定装置を示しており、目標物判定装置71は複数の目標物監視装置51、52と接続されている。
【0089】
また、上記実施の形態(4)に係る目標物判定装置では、目標物監視装置51から目標物Tの有効反射面積に関するデータを取り込むようにしているが、別の実施の形態に係る目標物判定装置では、レーダ11と同様の構成をする目標物監視装置から目標物Tの種類に関するデータを取り込むようにし、目標物判定装置それ自体では目標物Tの判別処理を行わないようにしても良い。
【0090】
また、ここまでパルスレーダを用いる場合についてのみ説明しているが、本発明に係る目標物判別装置、目標物判定装置、及び判別補助装置の実現は、パルスレーダに限定されるものではなく、目標物Tの有効反射面積の算出に必要なパラメータを計測できるものであれば別のものであっても良く、例えば、CWレーダなどの連続波信号を送信するものやUWB(Ultra Wide Band )方式などを採用するようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態(1)に係る目標物判別装置の要部を概略的に示したブロック図である。
【図2】実施の形態(1)に係る目標物判別装置におけるマイコンの行う処理動作を示したフローチャートである。
【図3】有効反射面積と物体の種類との関係を示したデータの一例を示したものである。
【図4】実施の形態(2)に係る目標物判別装置の要部を概略的に示したブロック図である。
【図5】実施の形態(2)に係る目標物判別装置におけるマイコンの行う処理動作を示したフローチャートである。
【図6】物体の種類と物体の質量との関係を示したデータの一例を示したものである。
【図7】実施の形態(3)に係る目標物判別装置、及び判別補助装置を含んで構成される目標物判別システムの要部を概略的に示したブロック図である。
【図8】実施の形態(3)に係る判別補助装置におけるマイコンの行う処理動作を示したフローチャートである。
【図9】実施の形態(3)に係る目標物判別装置におけるマイコンの行う処理動作を示したフローチャートである。
【図10】実施の形態(4)に係る目標物判定装置を含んで構成される目標物判定システムの要部を概略的に示したブロック図である。
【図11】実施の形態(4)に係る目標物判定装置におけるマイコンの行う処理動作を示したフローチャートである。
【図12】有効反射面積と物体の種類との関係を示したデータの一例を示したものである。
【図13】別の実施の形態に係る目標物判定装置を含んで構成される目標物判定システムの要部を概略的に示したブロック図である。
【図14】従来のレーダの要部を概略的に示したブロック図である。
【符号の説明】
11、21、31 レーダ
12、22、32、42、62 マイコン
13 電力検出手段
41 目標物判別装置
51、52 目標物監視装置
61、71 目標物判定装置
Claims (12)
- 送信手段から電波が放射され、放射された電波が目標物に当り、該目標物から反射された電波が受信手段で受信されることによって得られる受信情報に基づいて、前記目標物の種類を判別するための目標物判別装置であって、
前記受信情報から求められる前記目標物の有効反射面積に基づいて、前記目標物の種類を判別する第1の判別手段を備えていることを特徴とする目標物判別装置。 - 前記受信情報から求められる、前記受信手段で受信される反射波の受信電力、及び前記目標物までの距離と、前記送信手段からの送信電力と、前記送信手段から放射される電波の波長と、前記送信手段の電力利得と、前記受信手段の電力利得とに基づいて、前記目標物の有効反射面積を求める第1の有効反射面積算出手段を備え、
前記第1の判別手段が、前記第1の有効反射面積算出手段により求められた有効反射面積に基づいて、前記目標物の種類を判別するものであることを特徴とする請求項1記載の目標物判別装置。 - 前記送信手段から電波が放射され、前記受信手段で反射波が受信されるまでの遅延時間に基づいて、前記目標物までの距離を求める第1の距離算出手段を備え、
前記第1の有効反射面積算出手段が、前記第1の距離算出手段により求められた前記目標物までの距離に基づいて、前記目標物の有効反射面積を求めるものであることを特徴とする請求項2記載の目標物判別装置。 - 前記送信手段から送信される電磁波が、短いパルス状に変調された電磁波であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかの項に記載の目標物判別装置。
- 目標物の種類を判別するための目標物判別装置において、
前記目標物の種類を判別する第2の判別手段と、
該第2の判別手段により判別された前記目標物の種類に基づいて、前記目標物の質量を求める第1の質量算出手段と、
該第1の質量算出手段により求められた前記目標物の質量に基づいて、前記目標物の持つエネルギーを求める第1のエネルギー算出手段とを備えていることを特徴とする目標物判別装置。 - 前記第1の判別手段により判別された前記目標物の種類に基づいて、前記目標物の質量を求める第2の質量算出手段と、
該第2の質量算出手段により求められた前記目標物の質量に基づいて、前記目標物の持つエネルギーを求める第2のエネルギー算出手段とを備えていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかの項に記載の目標物判別装置。 - 前記第1又は前記第2のエネルギー算出手段が、前記第1又は前記第2の質量算出手段により求められた前記目標物の質量と、前記目標物の相対速度とに基づいて、前記目標物の持つ相対的な運動エネルギーを求めるものであることを特徴とする請求項5又は請求項6記載の目標物判別装置。
- 送信手段から電波が放射され、放射された電波が目標物に当り、該目標物から反射された電波が受信手段で受信されることによって得られる受信情報に基づいて、前記目標物の種類を判別する第3の判別手段からの判別結果に基づいて、前記目標物の種類を判定する判定手段を備えた目標物判定装置であって、
前記第3の判別手段が、前記受信情報から求められる前記目標物の有効反射面積に基づいて、前記目標物の種類を判別するものであり、
前記判定手段が、少なくとも前記第3の判別手段からの判別結果と、前記第3の判別手段による判別方式とは異なる方式で、前記目標物の種類を判別する第4の判別手段からの判別結果とに基づいて、前記目標物の種類を判定するものであることを特徴とする目標物判定装置。 - 前記判定手段が、複数の前記第3の判別手段からの判別結果を考慮に入れて、前記目標物の種類を判定するものであることを特徴とする請求項8記載の目標物判定装置。
- 前記判定手段が、複数の前記第4の判別手段からの判別結果を考慮に入れて、前記目標物の種類を判定するものであることを特徴とする請求項8又は請求項9記載の目標物判定装置。
- 送信手段から電波が放射され、放射された電波が目標物に当り、該目標物から反射された電波が受信手段で受信されることによって得られる受信情報に基づいて、前記目標物の種類を判別するための目標物判別装置を補助するための判別補助装置であって、
前記受信情報から求められる、前記受信手段で受信される反射波の受信電力、及び前記目標物までの距離と、前記送信手段からの送信電力と、前記送信手段から放射される電波の波長と、前記送信手段の電力利得と、前記受信手段の電力利得とに基づいて、前記目標物の有効反射面積を求める第2の有効反射面積算出手段を備えていることを特徴とする判別補助装置。 - 前記送信手段から電波が放射され、前記受信手段で反射波が受信されるまでの遅延時間に基づいて、前記目標物までの距離を求める第2の距離算出手段を備え、
前記第2の有効反射面積算出手段が、前記第2の距離算出手段により求められた前記目標物までの距離に基づいて、前記目標物の有効反射面積を求めるものであることを特徴とする請求項11記載の判別補助装置。
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