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JP2004360509A - 内燃機関の冷却装置 - Google Patents

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JP2004360509A JP2003157662A JP2003157662A JP2004360509A JP 2004360509 A JP2004360509 A JP 2004360509A JP 2003157662 A JP2003157662 A JP 2003157662A JP 2003157662 A JP2003157662 A JP 2003157662A JP 2004360509 A JP2004360509 A JP 2004360509A
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Tetsuji Morita
哲治 森田
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Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

【課題】電動ウォータポンプ5の無駄な仕事を回避しつつ暖房性能の立ち上がりを早くする。
【解決手段】内燃機関1のウォータジャケットに接続されたラジエータ3と、ラジエータ出口通路4に配置された電動ウォータポンプ5と、ラジエータ入口通路2から電動ウォータポンプ5の吸入側に至るバイパス通路7と、ラジエータ出口通路4に配置された電子制御型流量制御弁8と、車室暖房用のヒータコア9と、を備える。水温センサ14と、ヒータ入口側空気温度センサ15、ヒータ出口側空気温度センサ16を備える。冷間始動後、ヒータ要求があれば、冷却水温がヒータ入口側空気温度を超えるまで、ポンプ5を停止し、超えたらポンプ5を最大流量で運転する。ヒータ出口側空気温度が目標空気温度に近付いたら、偏差に応じてポンプ5の流量を絞り、オーバシュートを防止する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、自動車用内燃機関の水冷式冷却装置、特に、機械的に駆動されるウォータポンプおよびサーモスタットに代えて、電動ウォータポンプおよび電子制御型流量制御弁を用いた冷却装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
特許文献1には、内燃機関のウォータジャケットに冷却水を強制循環させるウォータポンプとして、回転数を任意に制御し得る電動ウォータポンプを用いるとともに、開度を任意に制御可能な電動サーモスタットによってラジエータ側に流れる流量を制御するようにした内燃機関の冷却装置が開示されている。
【0003】
この冷却装置は、車室暖房用のヒータ回路を備えており、電動ウォータポンプにより圧送される冷却水の一部がヒータコアを循環するように構成されている。そして、機関始動時に、ヒータ要求がある(例えばヒータスイッチON)場合には、ヒータ優先制御を行い、ラジエータ側の回路およびバイパス通路を全閉としつつ、電動ウォータポンプの流量を高めて、ヒータコアに多量の冷却水を優先的に循環させる構成となっている。
【0004】
また、特許文献2は、同様に電動ウォータポンプおよび電動サーモスタットを用いた内燃機関の冷却装置を開示しているが、このものでは、ヒータ要求がある場合に、冷却水温度がある目標水温以上になるまでは電動ウォータポンプを停止しておき、目標水温以上となったら、電動ウォータポンプによってヒータ回路に多量の冷却水を循環させて、暖房性能の促進を図っている。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−248439号公報
【0006】
【特許文献2】
特開2000−303841号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1に記載の従来技術では、ヒータ要求があると、冷却水の温度に無関係にヒータ優先制御となってヒータコアに多量の冷却水が強制循環されるため、例えば、水温が車室内の空気温度よりも低く、ヒータとして機能し得ない条件においても、電動ウォータポンプが駆動されて冷却水が循環するので、無駄な電力消費が発生する。
【0008】
また特許文献2に記載の従来技術では、ヒータ要求があっても、冷却水温度が目標水温以上になるまではヒータコアに冷却水が循環しないので、暖房性能の立ち上がりが遅くなる、という問題がある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る内燃機関の冷却装置は、ラジエータ入口通路およびラジエータ出口通路を介して内燃機関のウォータジャケットに接続されたラジエータと、上記ラジエータ出口通路に配置された電動ウォータポンプと、上記ラジエータ入口通路から上記電動ウォータポンプの吸入側に至るバイパス通路と、上記ラジエータ出口通路もしくは上記ラジエータ入口通路に配置されて上記ラジエータへの冷却水の通流を制御する電子制御型流量制御弁と、上記ウォータジャケットを流れる冷却水の温度を検出する水温センサと、上記ウォータジャケットの冷却水出口から上記電動ウォータポンプの吸入側の間に設けられ、かつヒータコアを備えたヒータ回路と、を備えている。
【0010】
また、本発明では、さらに、上記ヒータコアに流入するヒータ入口側の空気温度を検出するヒータ入口側空気温度センサを備えている。
【0011】
そして、冷間始動後、上記水温センサにより検出された冷却水温度が、上記ヒータ入口側空気温度センサにより検出されたヒータ入口側空気温度を超えるまで、上記電動ウォータポンプを停止するようになっている。
【0012】
上記冷却水温度が上記ヒータ入口側空気温度を超えたら、電動ウォータポンプの駆動が開始され、ヒータ回路に冷却水が循環することになる。このとき、望ましくは、請求項2のように、電動ウォータポンプを最大流量で駆動する最大流量運転を開始する。
【0013】
つまり、本発明では、ヒータコアにより加熱されるべき車室内の空気温度つまりヒータ入口側空気温度と、ヒータコア内を流れる加熱源となる冷却水の温度と、の相対的な関係によって、電動ウォータポンプの駆動が制御される。冷却水温度がヒータ入口側空気温度以下であれば、冷却水を循環させても空気流を加熱することはできないので、その間の電動ウォータポンプの駆動は無駄となる。本発明では、このような無駄な駆動が回避される。また、冷却水温度が低くても、ヒータ入口側空気温度よりも相対的に高ければ、冷却水の循環によって暖房作用が得られるので、暖房性能の立ち上がりが早くなる。
【0014】
【発明の効果】
この発明に係る内燃機関の冷却装置によれば、内燃機関の始動後に、ヒータコアにより加熱されるべき車室内の空気温度と冷却水温度との相対的な関係からヒータコアへの冷却水の通流開始を判断するので、電動ウォータポンプの無駄な駆動を回避しつつ暖房性能の立ち上がりを向上させることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の好ましい実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0016】
図1は、自動車用内燃機関1の冷却装置に適用した本発明の一実施例を示すもので、内燃機関1の内部にウォータジャケットが形成されており、内燃機関1の長手方向の一端部に冷却水入口1aが、他端部に冷却水出口1bが、それぞれ設けられている。上記冷却水出口1bは、ラジエータ入口通路2を介してラジエータ3の上部に接続されている。上記冷却水入口1aは、ラジエータ出口通路4を介してラジエータ3の下部に接続されている。そして、上記冷却水入口1aの直前位置に、電動ウォータポンプ5が配置されている。これらによって、ラジエータ3を含む基本的な冷却水循環系が構成されており、内燃機関1のウォータジャケットで高温となった冷却水がラジエータ3で放熱して再び内燃機関1へと循環する形となっている。上記電動ウォータポンプ5は、適宜な形式のポンプを電動モータにより駆動するように構成したものであって、例えば、駆動パルス信号のONデューティ比を可変制御することによって、その回転速度ひいてはポンプ吐出量を任意に制御できるようになっている。
【0017】
また、上記ラジエータ入口通路2の途中から上記ラジエータ出口通路4の電動ウォータポンプ5よりも上流の合流部6へと至るバイパス通路7が設けられており、上記ラジエータ出口通路4の上記合流部6とラジエータ3との間に、ラジエータ3側の冷却水の通流を可変制御する電子制御型流量制御弁8が設けられている。この電子制御型流量制御弁8は、例えば、駆動パルス信号のONデューティ比を可変制御することによって、その開度つまり流量を任意に制御できるようになっている。この流量制御弁8の開度を小さくすると、ラジエータ3側の流量が少なくなってバイパス通路7側の流量が増加し、逆に流量制御弁8の開度を大きくすると、バイパス通路7側の流量が減少してラジエータ3側に冷却水が多く流れるようになる。なお、この実施例では、ラジエータ出口通路4に介装した流量制御弁8によってラジエータ3側とバイパス通路7側の流量割合を制御しているが、前述した特許文献2における電動サーモスタットのように、2つの通路の開度を同時に変化させる構成のものを用いることもでき、さらには、ラジエータ入口通路2側に流量制御弁8を配置することも可能である。
【0018】
さらに、ヒータコア9、ヒータ入口通路10およびヒータ出口通路11からなる車室暖房用のヒータ回路が設けられている。上記ヒータ入口通路10は、ラジエータ入口通路2から分岐し、内燃機関1の冷却水出口1bから出た高温冷却水をヒータコア9へ導いている。またヒータ出口通路11の先端は、電動ウォータポンプ5上流の合流部6に接続されており、ヒータコア9を通過した冷却水が電動ウォータポンプ5の吸入側に戻されるようになっている。従って、この実施例では、電動ウォータポンプ5が駆動されると、ウォータジャケットで加熱された冷却水の一部がバイパス通路7もしくはラジエータ3を介して循環するとともに、これと並行して、冷却水の一部がヒータコア9を介して循環する。なお、前述した特許文献1における流量制御弁のように、これらの3つの流路の流量割合を積極的に制御する弁手段を設けてもよい。上記ヒータコア9は、車室空調装置の空調ダクト内に配置されるもので、図示せぬブロアファンによって車室内に供給される空気つまり空調風が該ヒータコア9を通過して加熱されるように構成されている。
【0019】
また、上記ラジエータ3に対し電動ファン12が設けられている。この電動ファン12と、上記の電動ウォータポンプ5および電子制御型流量制御弁8は、内燃機関1の種々の制御を行うエンジンコントロールユニット(ECU)13によって制御される。上記エンジンコントロールユニット13には、内燃機関1の運転状態を示す種々のセンサの検出信号が入力されている。そして、上記内燃機関1のウォータジャケットを流れる冷却水の温度を検出する水温センサ14が例えばウォータジャケットの冷却水出口1bに配設されており、その検出信号が、各種センサの検出信号とともに、エンジンコントロールユニット13に入力されている。なお、水温センサ14の配置は、冷却水出口1bに限られず、冷却水入口1aやウォータジャケットの適宜位置に配置してもよい。さらに、ヒータコア9に対して、該ヒータコア9に流入するヒータ入口側の空気温度を検出するヒータ入口側空気温度センサ15と、該ヒータコア9を通過したヒータ出口側の空気温度を検出するヒータ出口側空気温度センサ16と、が設けられており、これらの検出信号もエンジンコントロールユニット13に入力されている。なお、上記ヒータ入口側空気温度センサ15およびヒータ出口側空気温度センサ16は、図示例では、ヒータコア9の前面および後面にそれぞれ近接して配置されているが、必ずしもこれに限定されず、空調ダクト内の適宜位置に配置することも可能である。
【0020】
次に、図2〜図4のフローチャートに基づいて、上記エンジンコントロールユニット13による冷却装置の制御について説明する。
【0021】
図2は主に暖機運転中の処理を示すもので、内燃機関1の始動後、ステップ1で、ヒータ要求の有無、具体的には空調装置におけるヒータスイッチがONであるか否かを判定する。ヒータ要求がない場合には、ステップ9以降の通常制御モードを直ちに開始する。
【0022】
ヒータ要求がある場合には、ヒータ性能促進モードを開始し、まずステップ2で、流量制御弁8(フローチャート中ではバルブと略記する)を全閉とし、かつステップ3で、冷却水温Twをそのときのヒータ入口側空気温度Ta−inと比較する。冷間始動時であれば、一般に、始動直後の冷却水温Twはヒータ入口側空気温度Ta−inよりも低い。冷却水温Twがヒータ入口側空気温度Ta−in以下であれば、ステップ4へ進み、電動ウォータポンプ5を停止状態に維持する。これにより、冷却水がウォータジャケット内で滞留した状態のまま運転され、速やかに暖機が進行する。
【0023】
その後、冷却水温Twがヒータ入口側空気温度Ta−inを超えたら、ステップ3からステップ5へ進み、電動ウォータポンプ5の流量最大運転を開始する。つまり、ポンプ駆動パルス信号のONデューティを最大(100%)として、電動ウォータポンプ5の駆動を開始する。これにより、ウォータジャケット内で加熱された冷却水がヒータコア9を介して循環し、ヒータコア9を通る空気流を加熱する。そのため、内燃機関1の暖機が完了する以前から、早期に暖房作用を得ることができる。なお、このとき流量制御弁8は全閉状態のままであるので、一部の冷却水はバイパス通路7を通って循環するが、ラジエータ3側へ冷却水が通流することはなく、冷却水温度はさらに上昇していくことになる。
【0024】
そして、このような電動ウォータポンプ5の流量最大運転の下で、ステップ6で、ヒータ出口側空気温度Ta−outが、所定温度Ta2−outを超えたか否か監視する。この所定温度Ta2−outは、図5に示すように、最終的に到達すべき目標ヒータ吹き出し温度つまり目標ヒータ出口側空気温度Ta1−outよりも適宜な温度だけ低く設定されている。なお、目標ヒータ出口側空気温度Ta1−outおよびこれに関連した所定温度Ta2−outは、固定値であってもよいが、空調装置側の要求に応じて適宜に設定される値であってもよい。また図示例のステップ6では、ヒータ出口側空気温度Ta−outが、Ta2−out〜Ta1−outの温度範囲にあるか否かを判定しているが、実質的には、所定温度Ta2−outを超えたか否かの判定を行うことになる。ここで、所定温度Ta2−out以下であれば、そのまま電動ウォータポンプ5の流量最大運転を継続する。
【0025】
冷却水温の上昇に伴い、実際のヒータ出口側空気温度Ta−outが所定温度Ta2−outを超えたら、ステップ6からステップ7へ進み、電動ウォータポンプ5の流量絞り運転へ移行する。
【0026】
この流量絞り運転は、ヒータ吹き出し温度(ヒータ出口側空気温度Ta−out)のオーバシュートを回避するためのもので、実際のヒータ出口側空気温度Ta−outと目標ヒータ出口側空気温度Ta1−outとの偏差(温度差)に応じてポンプ流量を変更し、偏差が小さくなるに従って、ポンプ流量を減少させるようにしている。
【0027】
具体的には、流量絞り運転のためのポンプ駆動パルス信号のONデューティをDon、最大のONデューティを100(%)、流量低減のために減算するデューティの値をΔD、上記の偏差(温度差)をΔT、とすると、適宜な係数A,Bを用いて、流量絞り運転中のONデューティDonは、次式(1),(2)のように決定される。
【0028】
Don=100−ΔD …(1)
ΔD=A(1−B・ΔT) …(2)
上記の式から明らかなように、偏差ΔTが0のときに、ΔDが最大となり、ONデューティDonが最小となる。偏差ΔTが大きくなるほど、ΔDが小さくなり、ONデューティDonは大となる。すなわち、冷却水温の上昇に伴い、ヒータ出口側空気温度の偏差ΔTが減少するに従って、ポンプ流量が少なくなっていき、目標ヒータ出口側空気温度Ta1−outに対するヒータ出口側空気温度Ta−outのオーバシュートが抑制される。
【0029】
次の表は、上記の式によって求められる流量絞り運転時のONデューティDon(表中では「ポンプ作動DUTY」と表記)の一例を示したもので、係数Aを70、係数Bを0.1とした場合の数値例を示す。なお、表中の「到達目標吹き出し温度」が目標ヒータ出口側空気温度Ta1−outに、「実吹き出し温度」がヒータ出口側空気温度Ta−outに、それぞれ相当する。
【0030】
【表1】
Figure 2004360509
【0031】
ステップ7で上述のような流量絞り運転に移行した後、ステップ8で、実際のヒータ出口側空気温度Ta−outが目標ヒータ出口側空気温度Ta1−outを超えたか否か判定し、これを超えるまでは上述の流量絞り運転を継続する。そして、実際のヒータ出口側空気温度Ta−outが目標ヒータ出口側空気温度Ta1−outを超えたら、ヒータ要求無しの場合と同様に、ステップ9以降の通常制御モードに移行する。
【0032】
すなわち、以上の処理によってヒータ性能促進モードが終了し、十分な熱量の暖房が早期に開始されることになる。図5は、ヒータ性能促進モードにおけるヒータ出口側空気温度Ta−out(ヒータ吹き出し温度)に基づくポンプ運転の切換状態を示した説明図であり、図示するように、ヒータ性能促進モードの中で、ヒータ出口側空気温度Ta−outが所定温度Ta2−outになるまでは流量最大運転となり、所定温度Ta2−outから目標ヒータ出口側空気温度Ta1−outまでは流量絞り運転となる。そして、目標ヒータ出口側空気温度Ta1−outを超えると、後述する通常制御モードとなる。また、図8は、このヒータ性能促進モードにおけるヒータ出口側空気温度Ta−out(ヒータ吹き出し温度)の上昇(冷間始動後の変化)の様子を示したもので、所定温度Ta2−outを超えるまでは、ポンプ流量最大運転によって急速に温度上昇し、所定温度Ta2−outを超えた後、上述した流量絞り運転に移行することによって、緩やかな温度上昇となる。そのため、目標ヒータ出口側空気温度Ta1−outに対するオーバシュートは小さい。仮に、流量絞り運転に移行せずに、目標ヒータ出口側空気温度Ta1−outに達するまで流量最大運転を継続したとすると、破線で示すように、実際のヒータ出口側空気温度Ta−outが大きくオーバシュートしてしまう。本実施例では、上記のようにポンプ流量を絞ってオーバシュートを抑制することにより、空調装置側の制御が安定することは勿論のこと、電動ウォータポンプ5の無駄な仕事が少なくなる。
【0033】
次に、通常制御モードについて説明すると、この場合も、ステップ9で、流量制御弁8を全閉として、ラジエータ3側へ冷却水が流れないようにし、かつステップ10で、電動ウォータポンプ5を比較的少量の所定流量で定常運転する。つまり、所定のONデューティでもって電動ウォータポンプ5を連続的に駆動する。そして、この状態で、ステップ11において、水温センサ14により検出される冷却水温Twを第1設定温度Tw1(例えば80℃)と比較する。冷却水温Twが第1設定温度Tw1未満であれば、そのまま電動ウォータポンプ5の所定流量での運転を継続する。
【0034】
冷却水温Twが第1設定温度Tw1に達したら、ステップ12へ進んで、流量制御弁8が全開(つまり駆動パルス信号のONデューティが100)であるか否か判定し、かつ全開でなければ、ステップ13で、流量制御弁8の開度を所定量だけ増大させる。これにより、ラジエータ3側に僅かずつ冷却水が流れ始める。従って、以後は、電動ウォータポンプ5を所定流量で定常運転しつつ、冷却水温Twが第1設定温度Tw1を超えないように、流量制御弁8の開度を全開まで徐々に大きくしていくことになる。
【0035】
このような電動ウォータポンプ5の所定流量での運転の下で、冷却水温Twが第1設定温度Tw1以上となり、かつ流量制御弁8が全開に達したら、内燃機関1の暖機が完了したものとみなし、図3の処理へ進む。
【0036】
内燃機関1の暖機が完了した状態では、基本的に図3の処理が繰り返されることになり、電動ウォータポンプ5は、連続的に運転され、かつその流量が可変制御される。そして、これと同時に、ラジエータ3側へ流れる冷却水の割合が可変制御される。すなわち、ステップ21において、ポンプ運転条件を読み込む。具体的には、内燃機関1の回転数、負荷(例えば燃料噴射量など)、冷却水温Tw、車速、空調装置のヒータ要求、を読み込む。次に、ステップ22へ進んで、電動ウォータポンプ5を、運転条件に対応した回転速度でもって連続運転する。具体的には、図7に示すように、負荷と機関回転数とに対して予め記憶してあるポンプ制御デューティマップを用いて、負荷と機関回転数とに対応したポンプ駆動パルス信号のONデューティを求め、かつこれを、車速、水温条件、ヒータ要求によって補正するようにしている。なお、図7の例では、ポンプ駆動信号のデューティ比をa,b,cの3段階(回転速度としては、a<b<cとなる)に変化させるようにしているが、より細かく制御することも可能である。つまり、低速低負荷側では冷却水循環量は少なく、高速高負荷側では冷却水循環量が大となる。
【0037】
そして、このような電動ウォータポンプ5の連続運転の下で、ステップ23,24において、冷却水温Twを、制御目標水温Tw3(例えば90℃)および第2設定温度Tw2(例えば100℃)と比較する。冷却水温Twが第1設定温度Tw1(例えば80℃)と制御目標水温Tw3との間であれば、ラジエータ3側の流量割合を低下させるために、ステップ23からステップ25へ進んで流量制御弁8の開度を徐々に小さくする。また冷却水温Twが制御目標水温Tw3よりも高く、かつ第2設定温度Tw2未満であれば、ラジエータ3側の流量割合を増加させるために、ステップ24からステップ26へ進み、流量制御弁8の開度を徐々に大きくする。また、万一、第2設定温度Tw2以上となった場合には、ステップ24から図4に示すオーバヒート防止モードへ移行する。
【0038】
従って、このような電動ウォータポンプ5および流量制御弁8の可変制御によって、冷却水温Twは、制御目標水温Tw3近傍に維持される。
【0039】
次に、図4は、冷却水温Twが第2設定温度Tw2(例えば100℃)以上となった場合のオーバヒート防止モードを示している。このオーバヒート防止モードでは、内燃機関1の冷却を最大限に行う必要があるので、ステップ31で流量制御弁8を全開とし、かつステップ32で電動ウォータポンプ5の流量を最大とする。そして、ステップ33で冷却水温Twを第2設定温度Tw2と比較し、第2設定温度Tw2未満に低下するまで、このオーバヒート防止モードを継続する。ステップ33で第2設定温度Tw2未満となったら、オーバヒート防止モードから前述の図3のモードに復帰する。
【0040】
図6は、冷却水温Twに対するポンプ運転の切換状態を示した説明図であり、図示するように、第1設定温度Tw1以下では、ポンプ流量を比較的少量の所定流量とした定常運転が行われ、第1設定温度Tw1から第2設定温度Tw2の間では、流量可変運転が行われる。そして、第2設定温度Tw2以上では、オーバヒート防止モードとして最大流量での運転となる。なお、図6のように、第1設定温度Tw1は、最終的な制御目標水温Tw3(例えば90℃)よりも多少低い温度(例えば80℃)に設定され、第2設定温度Tw2は、最終的な制御目標水温Tw3よりも高い温度(例えば100℃)に設定される。
【0041】
なお、ラジエータ3に冷却風を供給する電動ファン12の制御については詳述しないが、やはり検出した冷却水温Twやそのときのポンプ流量などに基づいて、ラジエータ3から放出される熱量を増減させるように適宜に制御される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る冷却装置の一実施例を示す構成説明図。
【図2】ヒータ性能促進モードを含む暖機中の制御の流れを示すフローチャート。
【図3】暖機完了後の制御の流れを示すフローチャート。
【図4】オーバヒート防止モードの制御の流れを示すフローチャート。
【図5】ヒータ性能促進モードにおけるヒータ出口側空気温度に基づくポンプ運転の切換状態を示す説明図。
【図6】冷却水温に基づくポンプ運転の切換状態を示す説明図。
【図7】ポンプ制御デューティマップを示す特性図。
【図8】ヒータ性能促進モードにおけるヒータ出口側空気温度の変化を示すタイムチャート。
【符号の説明】
1…内燃機関
2…ラジエータ入口通路
3…ラジエータ
4…ラジエータ出口通路
5…電動ウォータポンプ
7…バイパス通路
8…電子制御型流量制御弁
13…エンジンコントロールユニット
14…水温センサ
15…ヒータ入口側空気温度センサ
16…ヒータ出口側空気温度センサ

Claims (4)

  1. ラジエータ入口通路およびラジエータ出口通路を介して内燃機関のウォータジャケットに接続されたラジエータと、上記ラジエータ出口通路に配置された電動ウォータポンプと、上記ラジエータ入口通路から上記電動ウォータポンプの吸入側に至るバイパス通路と、上記ラジエータ出口通路もしくは上記ラジエータ入口通路に配置されて上記ラジエータへの冷却水の通流を制御する電子制御型流量制御弁と、上記ウォータジャケットを流れる冷却水の温度を検出する水温センサと、上記ウォータジャケットの冷却水出口から上記電動ウォータポンプの吸入側の間に設けられ、かつヒータコアを備えたヒータ回路と、を備えてなる内燃機関の冷却装置において、
    上記ヒータコアに流入するヒータ入口側の空気温度を検出するヒータ入口側空気温度センサを備え、
    冷間始動後、上記水温センサにより検出された冷却水温度が、上記ヒータ入口側空気温度センサにより検出されたヒータ入口側空気温度を超えるまで、上記電動ウォータポンプを停止することを特徴とする内燃機関の冷却装置。
  2. 上記冷却水温度が上記ヒータ入口側空気温度を超えたら、電動ウォータポンプを最大流量で駆動する流量最大運転を開始することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の冷却装置。
  3. ヒータコアを通過したヒータ出口側の空気温度を検出するヒータ出口側空気温度センサをさらに備え、このヒータ出口側空気温度センサにより検出されたヒータ出口側空気温度と目標ヒータ出口側空気温度との温度差が所定値に達したら、ポンプ流量を最大流量よりも減少させたポンプ流量絞り運転に移行することを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の冷却装置。
  4. 上記ポンプ流量絞り運転においては、上記温度差が小さくなるに従ってポンプ流量が小さくなるように上記電動ウォータポンプを制御することを特徴とする請求項3に記載の内燃機関の冷却装置。
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