JP2004354860A - 光量調節装置及び撮像装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】回転子が往復回動しその回転中心が光軸と平行になるように配置された駆動手段と、該駆動手段に連動して往復回動する作動軸部材3aと、回転子の回転に伴って第1の支点3を中心に回転子の回転方向と同方向に回転される第1のシャッタ羽根7と、第2の支点1cを中心に作動軸部材の回動に伴って回転子の回転方向と逆方向に回転される第2のシャッタ羽根8とを有し、第1の支点3、第2の支点1c、作動軸部材3a、作動軸部材の回転中心(3)、開口部1aの中心それぞれが直線状に並ぶように配置されており、作動軸部材は第1の支点と第2の支点の間で往復回動する。
【選択図】 図3
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、2枚のシャッタ羽根や絞り羽根が相対的な回転運動によって開口部を通過する光量を調節する光量調節装置及び撮像装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
開口部を2枚のシャッタ羽根の相対的な回転運動によって開閉するカメラ用シャッタ装置を例にあげると、シャッタ羽根の駆動をムービングマグネット型モータで行うものが例えば特許文献1(従来例1)にて提案されている。この提案と同じタイプのシャッタ装置の光路軸方向から見た開口部閉鎖時の図を図12に示す。
【0003】
図12において、101は中央部に光路用の開口部101aを持つ地板であり、102は第1の支点101bに回転可能に軸支されている第1のシャッタ羽根であり、103は第2の支点101cに回転可能に軸支され長穴が設けられている第2のシャッタ羽根であり、ムービングマグネット型モータ104の往復回転に伴って回転する駆動ピン104aが前記第1および第2のシャッタ羽根101,102に設けられた長穴と嵌合することによって前記2枚のシャッタ羽根を相対的に往復作動させ、シャッタ装置の開口部101aの開閉を行う。その際、駆動を安定的なものにするため、駆動ピンをある方向に付勢したり、シャッタ羽根の規制を行う規制部材を設けたりなどさまざまな工夫がされたものが数多く提案されている。
【0004】
このタイプのシャッタ装置はシャッタ羽根が相対的に往復回動することにより、図示の矢印A方向やB方向の衝撃を受けた場合でも、2つのシャッタ羽根が駆動ピン104aに作用するモーメントが互いにキャンセルされる。そのため、シャッタ装置が軽い衝撃を受けた場合であっても駆動ピン104aをその位置に保持することが可能となる。
【0005】
また、衝撃力に強いシャッタ装置として特許文献2(従来例2)のようなものも提案されている。
【0006】
また、2枚のシャッタ羽根が相対的に動作する別のタイプのシャッタ装置としては特許文献3(従来例3)などがあり、この従来例3に開示のシャッタ装置の光軸方向から見た図を図13に示す。
【0007】
図13において、201は中央部に開口部201aをもつ地板、202および203はシャッタ羽根、204は往復回転する駆動手段、205は駆動手段204の回動に連動して往復運動する開閉部材である。
【0008】
前記開閉部材205の往復回動に伴ってシャッタ羽根202および203が地板201に設けられたガイドピン201b,201c,201d,201eと摺動して、図13において上下方向に相対的に直線往復運動し、開口部201aの開閉を行う。シャッタ装置が衝撃を受けたときに作動ピンに作用するモーメントは2枚のシャッタ羽根が相対運動することによってキャンセルされるため、衝撃力に強いシャッタ装置となる。しかしながら、この構成では互いのシャッタ羽根が直線的に運動するようにしたことでシャッタ羽根そのものの面積が大きくなってしまうほかに、シャッタ羽根の移動のガイドとなるレール部との摩擦抵抗力が大きいために出力の大きいモータにて駆動せざるをえず、モータそのものが大きくなってしまったり、シャッタスピードが遅くなったりするなどの問題がある。
【0009】
さらに、複数枚のシャッタ羽根が開口部を囲むように均等配置されて動作するシャッタ装置として例えば特許文献4(従来例4)がある。この従来例4に開示のシャッタ装置の光軸方向から見た図を図14に示す。
【0010】
図14において、301は中央に光路用の開口部301aを持つ地板、302はムービングマグネット型モータ、303はモータ302に連動して往復回動することでシャッタ羽根の開閉を行うリンク部材、304〜308はシャッタ羽根である。
【0011】
この種のタイプのシャッタ装置はシャッタ羽根の開閉を開口部と同心的に配置されているリンク部材の往復運動によって行っている。シャッタ羽根は開口部を囲む環状に均等配置されているので、どの方向から衝撃力が加わってもシャッタ羽根がリンク部材に加わるモーメントは互いにキャンセルされ、衝撃力に追従しにくいシャッタ装置となっている。しかしながら、このタイプのシャッタ装置に設けられているリンク部材は必然的に開口部より大きな径をもつものとなり、他の部品(地板など)との摩擦抵抗が大きくなってしまい、結果的にこのリンク部材を駆動させているモータは出力の高いものが必要にならざるを得ずシャッタ装置は大型なものとなってしまう。
【0012】
【特許文献1】
特開平10−307312号公報
【特許文献2】
特開平10−003107号公報
【特許文献3】
特開2001−125165号公報
【特許文献4】
特開平07−013218号公報
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように衝撃に強い光量調節装置を構成しようとした場合、小型なモータでもシャッタ羽根や絞り羽根の駆動が容易であって、かつ衝撃に強い光量調節装置の開発が急務であった。さらに、シャッタ羽根や絞り羽根をバネなどを用いずに、コイルへの無通電状態でその停止位置を保持できるモータを用いれば、省電力となり、またバネの付勢力に抗して駆動させる必要がないことによりトルクの小さな小型モータでも駆動が容易になることから、この種のモータの光量調節装置への適用が望まれていた。
【0014】
(発明の目的)
本発明の第1の目的は、小型で、衝撃力が加わってもその影響を受けにくい構成の光量調節装置及び撮像装置を提供しようとするものである。
【0015】
本発明の第2の目的は、駆動手段へ通電すること無しに、シャッタ羽根や絞り羽根を所定の位置に保持が可能であって、その際に衝撃力が加わってもその影響を受けにくい構成の小型な光量調節装置及び撮像装置を提供しようとするものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記第1の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、光路となる開口部と、電気的制御により回転子が往復回動しその回転中心が光軸と平行になるように配置された駆動手段と、該駆動手段に連動して往復回動する作動軸部材と、前記回転子の回転に伴って第1の支点を中心に回転子の回転方向と同方向に回転される第1の羽根部材と、第2の支点を中心に前記作動軸部材の回動に伴って前記回転子の回転方向と逆方向に回転される第2の羽根部材とを有し、前記第1および第2の羽根部材を回転させることで前記開口部を通過する光量を調節する光量調節装置において、前記第1の支点、前記第2の支点、前記作動軸部材、前記作動軸部材の回転中心、前記開口部の中心それぞれが直線状に並ぶように配置されており、前記作動軸部材は前記第1の支点と前記第2の支点の間で往復回動する光量調節装置とするものである。
【0017】
同じく上記第1の目的を達成するために、請求項2に記載の発明は、光路となる開口部と、電気的制御により回転子が往復回動しその回転中心が光軸と平行になるように配置された駆動手段と、該駆動手段に連動して往復回動する作動軸部材と、前記回転子の回転中心となる軸部に一端側が嵌合され、該軸部を第1の支点としてその回転方向と同方向に回転され、他端側が前記開口部に対して進退する第1の羽根部材と、固定部材に設けられた軸部材に一端側が嵌合され、該軸部材を第2の支点として前記作動軸部材の回動に伴って前記回転子の回転方向と逆方向に回転され、他端側が前記開口部に対して進退する第2の羽根部材とを有し、前記第1の支点、前記第2の支点、前記作動軸部材、前記作動軸部材の回転中心、前記開口部の中心それぞれを直線状に並ぶように配置し、前記回転子を回転させるとともに前記作動軸部材を前記第1の支点と前記第2の支点の間で往復回動させて前記第1および第2の羽根部材を回転させて前記開口部を通過する光量を調節する光量調節装置とするものである。
【0018】
上記請求項1および2の構成においては、開口部中心から第2の支点、作動駆動部材、第1の支点の順にこれらが直線状に並ぶ配置とし、駆動手段の回転子を回転させるとともに前記作動軸部材を第1の支点と第2の支点の間で往復回動させることで、前記直線状に並んだ方向と略垂直な方向に羽根部材が相対的に回転して前記開口部を通過する光量を調節するように構成にし、前記直線状に並んだ方向や該方向と略垂直な方向からの衝撃が加わったとしても、その衝撃力によって作動軸部材が追従しにくい構成としている。また、上記のように作動軸部材を第1の支点と第2の支点の間で往復回動させ、各羽根部材を前記第1の支点と第2の支点を中心に相対的に回転させる構成にすることで、従来のような羽根部材を相対的にスライドさせる構造や駆動手段との間に連動部材を介して各羽根部材を相対的に回転させる構造のものに比べ、部品間の摩擦抵抗を小さくして駆動手段の負荷を小さくすることで該駆動手段および光量調節装置の小型化を容易にしている。
【0019】
また、上記第2の目的を達成するために、請求項4および5に記載の発明は、前記駆動手段を、外周面が周方向に分割して異なる極に交互に着磁された円筒形状のマグネット部をもち、回転中心を軸として回転可能な回転子と、該回転子の前記軸方向に配置されたコイルと、少なくとも1つの歯形状の外側磁極部と内側磁極部が前記マグネット部の外周面と内周面に対向し、前記コイルにより励磁されるステータから成るものとし、前記マグネット部の外周面に対向する前記歯形状の外側磁極部は前記マグネットの外周面に所定の角度範囲に対向するものであって、該マグネット部の1極あたりの中心角に対する該外側磁極部1極あたりの中心角の比の値をY、該マグネット部の径方向の厚みに対する該マグネット部の着磁された1極あたりの円周上の長さの比の値をXとすると
Y<−0.3X+0.63
の条件を満たすように設定し、そして、前記回転子のマグネット部と前記外側磁極部との間に作用する磁力による吸引力が反対向きとなる領域を含み、かつ、前記マグネット部の着磁された極の中心と前記外側磁極部との中心が対向する領域を含まないように前記回転子の作動範囲を規制して、前記第1および第2の羽根部材を所定の位置に保持する規制部材を有する光量調節装置とするものである。
【0020】
上記構成においては、駆動手段へ無通電であっても、またこの際に衝撃が加わったとしても、各羽根部材を所定の2位置に保持可能な駆動手段としている。
また、上記第2の目的を達成するために、請求項6に記載の発明は、前記駆動手段は、外周面が周方向に分割して異なる極に交互に着磁された円筒形状のマグネットと、前記マグネットと同心でかつ該マグネットの軸方向に配置されたコイルと、少なくとも1つの歯形状の外側磁極部が前記マグネットの外周面に対向し、前記コイルにより励磁されるステータと、前記コイルの内径部に挿入され、かつ、前記マグネットの内径部に固定されて該マグネット共に前記回転子を構成する軟磁性材料からなる回転可能な出力軸とからなることを特徴とし、より出力が大きく小型化を容易にした光量調節装置とするものである。
【0021】
また、上記第1および第2の目的を達成するために、請求項9に記載の発明は、光軸方向に移動させられる対物レンズと、該対物レンズを通過する光量を調節する請求項1〜5の何れかに記載の光量調節装置とを有し、該対物レンズおよび該光量調節装置の前記開口部を通過した被写体像を記録する撮像装置とするものである。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図示の実施の形態に基づいて詳細に説明する。
【0023】
(実施の第1の形態)
図1〜図6は本発明の実施の第1の形態に係る光量調節装置の一つであるシャッタ装置であり、詳しくは、図1はシャッタ装置の分解斜視図、図2はシャッタ羽根の閉鎖状態を示す光軸方向から見た平面図、図3はシャッタ羽根の開放状態を示す光軸方向から見た平面図である。また、図4はシャッタ装置の駆動手段の部分において回転軸方向に切った断面図であって、下半分は後述のステータの歯形状の外側磁極部が存在する部分での断面図、上半分は外側磁極部がない部分での断面図である。図5は図2の状態における図4のA−A断面図、図6は図3の状態における図4のA−A断面図である。
【0024】
以上の図において、1は中央に光路となる開口部1aが設けられ、後述の構成部品2〜6からなる駆動手段(モータ)を保持する駆動手段保持部1bをもつシャッタ地板である。シャッタ地板1には開口部1aの中心と駆動手段保持部1bの中心とを内分する位置に後述の第2のシャッタ羽根8の回転中心となる第2の支点1cをもつ。また、ストッパー1d,1eがあり、シャッタ羽根が当接することによって、シャッタ羽根の回転規制を行う。
【0025】
2は円筒形状のマグネットであり、外周面を円周方向にn分割(本実施形態では4分割)して交互にS極とN極に着磁されている。詳しくは図5に示すように着磁部2a,2cは外周面がN極に、着磁部2b,2dは外周面がS極にそれぞれ着磁されている。本実施形態では着磁極数は4極であるが、2極以上であれば何極でもかまわない。このマグネットと後述の出力軸3とで、駆動手段の回転子を構成している。
【0026】
3は、マグネット2に接着されマグネット2を回転可能にするとともに、回転軸方向に延出する作動ピン3aを設けた出力軸であり、マグネット2と共に回転子を成す。出力軸3は光軸と平行な方向に配置され、マグネット2の回転に伴って往復回動する。軸部3c(図4参照)は後述のシャッタカバー9と回転可能に嵌合するとともに、後述の第1のシャッタ羽根7の回転中心となる第1の支点を兼ねている。作動ピン3aには後述の第1のシャッタ羽根7と第2のシャッタ羽根8とが嵌合しており、作動ピン3aが往復回動するのに伴ってこれらシャッタ羽根の開閉が行われる。
【0027】
4は円筒形状のコイルである。コイル4はマグネット2と同心で、マグネット2と軸方向に重ねて配置され、その外径はマグネット2の外径とほぼ同じ寸法である。
【0028】
5は軟磁性材料からなるステータであり、ステータ5は先端部にn/2個(本実施形態では2個)の歯形状の外側磁極部5a,5bが形成された外筒および円柱形状の内側磁極部である内筒5cからなる。外側磁極部5a,5bはマグネット2の外周面に所定の隙間を持って所定の角度(A度)対向するように構成されている。ここでの角度とは、外側磁極部5a,5bのそれぞれとマグネットの回転中心位置とで構成される扇型の中心角を指す。本実施の形態におけるこの所定の角度に関しては後述する。また内側磁極部5cもマグネット2の内周面に所定の隙間を持って対向している。また、ステータ5はシャッタ地板1の駆動手段保持部1bに固定される。
【0029】
6は出力軸3の軸部3bを回転可能に保持する軸受けであり、ステータ5の内筒5cに固定される。軸受け6はステータ5と一体で構成してもかまわない。
【0030】
7は第1のシャッタ羽根であり、出力軸3の軸部3cを支点(第1の支点)として回動するもので、出力軸3の作動ピン3aと嵌合しており、作動ピン3aの往復回動に伴って開口部1aに進退出する。第1のシャッタ羽根7は駆動手段の出力軸3と一体的に回動するから、駆動手段(出力軸3)の正回転時には第1のシャッタ羽根7も正回転し、駆動手段の逆回転時には第1のシャッタ羽根7も逆回転する。第1のシャッタ羽根7が開口部1aから退避した位置に駆動されると地板1に設けられたストッパー1eと当接し(図3の状態)、これによってシャッタ羽根7の回転が規制される。
【0031】
8は第2のシャッタ羽根であり、シャッタ地板1に設けられた第2の支点1cを中心に回動するもので、出力軸3の作動ピン3aと長穴8bが摺動可能に嵌合し、作動ピン3aの回動に伴って開口部1aへの進退出を行う。駆動手段(出力軸3)の正回転時には第2のシャッタ羽根8は逆回転し、駆動手段の逆回転時には第2のシャッタ羽根8は正回転する。また、第2のシャッタ羽根8の開口部を覆う部分の先端には突出部8aが設けられており、突出部8aがシャッタ地板1のストッパー1dと当接することによって、第2のシャッタ羽根8の開口部閉じ方向の回転を規制される。この回転規制のための突出部8aをシャッタ羽根8の先端に設けることにより、シャッタ羽根8は支点から最も遠い場所で回転位置が規制されるため、停止位置の誤差を小さく抑えやすくなる。さらには第2のシャッタ羽根8の質量M2を第1のシャッタ羽根7の質量M1よりも大きくすることに貢献できる。第2のシャッタ羽根8の質量M2を第1のシャッタ羽根7の質量M1よりも大きくする理由については後述する。
【0032】
第1のシャッタ羽根7と第2のシャッタ羽根8は、出力軸3の作動ピン3aの回動にともなって互いに逆向きに回動し、開口部1aを開閉する。
【0033】
9は中央に地板1の開口部1aよりも大きな開口部9aを持ち、シャッタ装置の一端面を覆うシャッタカバーである。穴9bにおいて出力軸3を回転可能に保持する。
【0034】
上記構成のシャッタ装置が衝撃に強い装置であることの理由を以下に述べる。
【0035】
図2に示すようにシャッタ羽根の閉鎖状態において、駆動手段の回転中心(出力軸3)、開口部の中心、第1の支点(出力軸3)および第2の支点1c、作動ピン3aはほぼ一直線上に配置されている。また、図1〜図3より明らかなように、2枚のシャッタ羽根の形状は駆動手段から開口部に延びる縦長な形状であり、その重心は開口部と第1あるいは第2の支点を内分する点でかつ、上記の直線に近い点となっている。このことにより、この直線方向(図2の矢印C方向)から衝撃力を受けた場合には、この衝撃力の向きと作動ピン3aの回転方向とが略直交するため、シャッタ羽根7および8が作動ピン3aの回転方向に作用するモーメントは非常に小さいものになる。つまり、上記の直線方向からの衝撃力の影響をうけにくいシャッタ装置とすることができる。
【0036】
また、上記の直線方向と垂直な方向(図2の矢印D方向)の衝撃力を受けた場合には、シャッタ羽根1枚が作動ピン3aの回転方向に作用するモーメントは大きくなってしまうが、シャッタ羽根7および8の一方には開く方向にモーメントが作用するのに対して他方には閉まる方向にモーメントが作用するため、2枚のシャッタ羽根が作動ピン3aに及ぼす合成モーメントはかなり小さいものになる。つまり、この方向からの衝撃力にも強いシャッタ装置とすることができ、その他の方向からの衝撃に対しても、従来のシャッタ装置に比べてその衝撃に対して強い装置とすることができる。
【0037】
さらに詳しく説明すると、上記図2の矢印C方向の衝撃を受けた場合における合成モーメントがほぼゼロになるためには第1のシャッタ羽根7が及ぼすモーメントと第2のシャッタ羽根8が及ぼすモーメントの絶対値が等しくなる必要がある。前述のように第2の支点1cは第1の支点(3)と開口部1aの中心を内分する位置に存在するため、シャッタ羽根の重心位置から各支点までの距離は、第1のシャッタ羽根7の方が第2のシャッタ羽根8よりも長い。つまり、第1のシャッタ羽根7と第2のシャッタ羽根8の質量が同じ場合には、第1のシャッタ羽根7の方が支点までの距離が遠い分モーメントの絶対値は大きくなってしまう。そこで、第1のシャッタ羽根7の質量M1と第2のシャッタ羽根8の質量M2を「M1<M2」の関係にすることによって、第1のシャッタ羽根7と第2のシャッタ羽根8のモーメントの絶対値を一致させ、衝撃力に対するシャッタ羽根が作動ピン3aの回転方向に作用する合成モーメントをできるだけ小さいものにすることができる。即ち衝撃力に強いシャッタ装置とすることができる。
【0038】
また、上記のような構成にしたことによって、以下のような特徴をもつシャッタ装置となる。
【0039】
出力軸3と第1の支点(第1のシャッタ羽根7の支点)とを兼ねる構成にしたことによって、シャッタ羽根を嵌合させるための支点を設けた地板を、シャッタ羽根と出力軸との間に配置する必要がなくなる。よって駆動手段のシャッタ装置の上面からの高さをできるだけ低くすることができ、シャッタ装置の小型化に寄与することになる。
【0040】
次に、駆動手段の駆動の仕組みとステータ5の外側磁極部5a,5bの形状について詳細に説明する。
【0041】
図5の状態からコイル4に通電を行い、ステータ5の外側磁極部5a,5bをS極に、内側磁極部5cをN極にそれぞれ励磁すると、マグネット2は時計周りに回転し、その後回転を止められることによって図6に示す状態になる。この状態からコイル4に逆方向の通電を行い、ステータ5の外側磁極部5a,5bをN極に、内側磁極部5cをS極にそれぞれ励磁すると、マグネット2は反時計回りに回転し、その後回転を止められることによって図5に示す状態になる。
【0042】
本実施形態における駆動手段は、マグネット2がステータ5の外側磁極部に吸引される力によって、図5の状態(シャッタ羽根の閉鎖状態)と図6の状態(シャッタ羽根の開放状態)で通電を絶ってもその位置が保持されるようになっている。このことについて次に説明する。
【0043】
図7において、縦軸はマグネット2に作用する外側磁極部と内側磁極部との間で発生するトルクとコイル4への通電時に発生するトルクを示し、横軸はマグネット2の回転位相を示すものである。
【0044】
E1点、E2点で示されるところは、外力によって正回転させようとすると逆回転しようとするコギング力が働いて元の位置に戻ろうとし、外力によって逆回転させようとすると正回転しようとするコギング力が働いて元の位置に戻される点である。すなわち、マグネットと外側磁極部の間の磁力によってマグネット2がE1点あるいはE2点に安定的に位置決めされようとするコギングの位置である。F1点、F2点、F3点はマグネットの位相が少しでもずれると前後のE1点、あるいはE2点の位置に回転する力が働く不安定な均衡状態にある停止位置である。コイル4への通電がなされない状態では、振動や姿勢の変化によってF1点、F2点、F3点に停止していることはなく、E1点或いはE2点の位置で停止する。
【0045】
E1点、E2点のようなコギングの安定点はマグネットの着磁数をnとすると(360/n)度の周期で存在し、その中間位置がF1点、F2点、F3点のような不安定点になる。
【0046】
有限要素法による数値シミュレーションの結果、マグネットの着磁される1極あたりの角度(マグネットの着磁部の中心角)と外側磁極部のマグネットに対向する対向角度(図5においてAで示すものであり、外側磁極部5aとマグネットの回転中心位置とで構成される扇型の中心角)との関係により、コイルへの通電がなされていない状態での外側磁極部とマグネットとの吸引状態の様子が変化することがわかった。
【0047】
それによると外側磁極部のマグネットに対向する角度が所定値以下の場合には、マグネットの極の中心が外側磁極部の中心に対向する位置で安定的に保持される。つまり、図7で述べたE1点およびE2点がこの状態である。逆に外側磁極部のマグネットに対向する角度が所定値を超える場合には、該マグネットの極と極の境界が外側磁極部の中心に対向する位置で安定的に保持され、この位置が図7で述べたE1点、E2点になる。
【0048】
その様子を図8を用いて説明する。図8は外側磁極部の幅寸法とコギングトルク、マグネット寸法の関係を示す図である。
【0049】
図8において、横軸は「マグネットの厚み/マグネット1極あたりの外周長さ」であり、縦軸は「外側磁極部1つあたりのマグネットに対する対向角度/マグネット1極あたりの角度」(言い換えれば「外側磁極1極あたりの中心角/マグネット1極あたりの中心角」)である。
【0050】
図8中の各ポイントは図9の9種類のモータについて、コギングトルクがほぼ0、あるいは最小となるようなモデルの「外側磁極部の1つあたりのマグネットに対する対向角度/マグネット1極当たりの角度」をプロットしたものである。これらのポイントは「Y=−0.3X+0.63」の式で近似した直線1と、「Y=−0.3X+0.72」の式で近似した直線2とに囲まれた領域に存在する。
【0051】
直線1より下の範囲、即ち「Y<−0.3X+0.63」の範囲ではマグネットの極の中心が外側磁極部の中心に対向する位置で安定的に保持され、「Y>−0.3X+0.72」ならば、マグネットの極と極の境界が外側磁極部の中心に対向する位置で安定的に保持される。その間の領域、即ち「−0.3X+0.63≦Y≦−0.3X+0.72」ならばコギングトルクは極めて小さく構成される。
【0052】
本実施の形態では「Y<−0.3X+0.63」となるように寸法が設定されており、コイル4への通電がなされていない状態では、マグネット2の極の中心がステータ5の外側磁極部5a,5bの中心に対向する位置で安定的に停止するようになっている。
【0053】
しかしマグネット2の極の中心と外側磁極部5a、5bの中心とが対向した状態からコイル4への通電を行って外側磁極部5a、5bを励磁しても、両方の回転方向に均等な力が加わってしまうためマグネット2に回転力が生じない。
【0054】
そこで、本実施の形態では、ストッパー1dと1eの関係を以下のように設定し、マグネット2の極の中心と外側磁極部5aの中心とが対向する位置までマグネット2が回転しないようにしている。
【0055】
第2のシャッタ羽根8がストッパーに当接するときは、図5に示すように、マグネット2の極、すなわち着磁部の中心Q1とステータ5の外側磁極部5aの中心R1とのなす角度がα度(0<α<360/n)になるように設定してある。図5の状態からコイル4へ通電して外側磁極部5aをS極に励磁すると、マグネット2に時計回りの回転力が生じて、図6に示す開口を開放する状態になる。図5の状態を図7に当てはめるとG点の位置となる。この位置でのコギングトルクはT2であり、これはE1点に戻ろうとする回転方向に力(図5において反時計方向の力)が働くことになる。すなわち、第2のシャッタ羽根8がストッパー1dに当接する位置でのマグネット2の保持力がT2となる。よって、図5の状態でコイル4への通電を切ってもマグネットはT2の保持力で安定的にこの位置に停止する。
【0056】
同様にして、マグネット2の時計方向の回転に関しては、第1のシャッター羽根7がストッパー1eに当接するときに、マグネット2の極、即ち着磁部の中心Q2とステータ5の外側磁極部5aの中心R1とのなす角度がβ(0<β<360/n)になるように設定してある。図5と同様に、図6に示す開口を開放する状態で通電を断っても、マグネット2は安定的にこの位置に停止する。
【0057】
図6の状態を図7にあてはめるとH点の位置となる。この位置でのコギングトルクはT1であり、これはE2に進もうとする回転方向に力(図6において時計方向の力)が働くことにある。すなわち、第1のシャッター羽根7がストッパー1eに当接する位置でもマグネット2の保持力がT1となる。よって、図6の状態でコイル4への通電を絶ってもマグネットはT1の保持力で安定的にこの位置に停止する。
【0058】
以上のようにマグネット2の回転範囲を図7のθ度に規制したことにより、図5の状態からコイル4へ通電してステータ5の外側磁極部5a,5bをS極に励磁するとマグネット2に時計方向の回転力が生じて安定的に起動されて図6の位置に保持され、また図6の状態からコイル4へ逆通電して外側磁極部5a,5bをN極に励磁するとマグネット2に反時計方向の回転力が生じて安定的に起動されて図5の位置に保持される。
【0059】
このように、外側磁極部の形状を上記の条件を満たすように設定するとともに、マグネット2の回転角度をマグネット2に作用するコギング力が反対向きとなる範囲を含み、かつ、回転子の着磁部の中心位置と外側磁極部の中心位置とが対向する範囲を含まないように、マグネット2の回転範囲の規制することにより、無通電で2つの停止位置にマグネット2を保持できる、つまり第1のシャッタ羽根7と第2のシャッタ羽根8を閉鎖状態と開放状態に保持することができる。
【0060】
本実施の形態では上記のようにマグネット2の回転範囲の規制は、シャッタ羽根7,8がストッパー1d,1eに当接することを利用して行っている。前述のようにシャッタ羽根7,8はマグネット2と一体的に回動する出力軸3の作動ピン3aと嵌合し連動しているから、シャッタ羽根7,8の回転を規制することでマグネット2の回転範囲を規制することが可能となる。図5の状態からマグネット2が時計方向に回転すると第1のシャッタ羽根7がシャッタ地板1のストッパー1eに当接することによって回転を止められ、図6の状態となる。また図6の状態からマグネット2が反時計方向に回転すると、第2のシャッタ羽根8がシャッタ地板1のストッパー1dに当接することによって、回転を止められ、図5の状態となる。
【0061】
以上のようにしてマグネット2の回転範囲が図7に示すθ度になるとともに、この回転範囲において、第1のシャッタ羽根7および第2のシャッタ羽根8が、開口部1aを確実に閉鎖および開放状態にまで駆動可能なように第2の支点1cが決定されている。
【0062】
本実施の形態では、第1の支点を駆動手段(出力軸3)の回転中心と兼ねたが、この構成だと第1のシャッタ羽根の回転可能な範囲が駆動手段の回転角度と同じとなってしまうので、これを避けるため、第1の支点を別の場所(ただし、開口部の中心と第2の支点とを外分する位置)に設けても構わない。
【0063】
以上の構成により、本発明の実施の第1の形態におけるシャッタ装置は、開口部を閉鎖状態あるいは開放状態において、コイル4への無通電状態でもその位置保持が可能であり、その際にシャッタ装置に衝撃力が加わっても2つのシャッタ羽根が作動ピンに作用する合成モーメントは極めて小さくなるので、衝撃に強いシャッタ装置とすることができる。
【0064】
また、上記駆動手段には以下のような特徴もあるので小型で高トルクな手段となる。
【0065】
コイル4への通電により発生する磁束は、外側磁極部と内側磁極部との間にあるマグネットを横切るので効果的に作用し、高トルクとなる。
【0066】
外側磁極部は円筒形状のマグネットの軸方向と平行方向に延出する歯形状により構成されるため、軸の中心に向かうような半径方向への凹凸により構成されるものに比べて直径方向に関する寸法は小さく構成できる。これにより非常に小型円筒状の駆動手段とすることができる。
【0067】
また、コイル4はマグネット2と軸方向に並べて配置され、出力軸の回転中心はシャッタ装置の光路と平行になるように配置されているため、小径で地板上においてコイルやマグネットが多くの範囲を占めることのないコンパクトなシャッタ装置となる。このことにより、レンズが構成される方向でかつレンズの外側に駆動手段を配置することも可能となり、非常にコンパクトな鏡筒やレンズシャッタカメラとすることができる。
【0068】
(実施の第2の形態)
図10は本発明の第2の実施の形態におけるシャッタ装置の分解斜視図であり、図11はシャッタ装置の駆動手段の回転軸方向において切った断面図である。
【0069】
これらの図において、以下の12〜16の構成部品よりなる駆動手段以外の、シャッタ地板1、第1のシャッタ羽根7、第2のシャッタ羽根8及びシャッタカバー9については、前述の実施の第1の形態における構成部品と同様のものなのでその説明は省略する。
【0070】
12は円筒形状のマグネットであり、その外周面を円周方向にn分割(本実施例では4分割)して交互にS極とN極に着磁されている。実施の第1の形態におけるマグネット2と同様である。
【0071】
13は軟磁性材料からなる出力軸であり、作動ピン13aが一体で設けられている。出力軸13は後述のコイル14および軸受け16の内径部に挿入され、またマグネット12の内径部に固定される。
【0072】
14は円筒形状のコイルである。コイル14はマグネット12と同心でかつ、マグネット12の回転軸方向に並んだ位置で、かつ出力軸13および後述の軸受け16の外側に配置される。また、コイル14の外径はマグネット12の外径とほぼ同じである。
【0073】
15は軟磁性材料からなるステータであり、ステータ15は先端部にn/2個(本実施形態では2個)の歯形状の外側磁極部15a,15bが形成された外筒からなる。外側磁極部15a,15bはマグネット12の外周面に所定の隙間を持って所定の角度対向するように構成されている。
【0074】
16は軟磁性材料からなる軸受けであり、ステータ15に固定される。軸受け16の内径は出力軸13の外径とほぼ同じであり、軸受け16の外径はコイル14の内径とほぼ同じである。また、軸受け16の軸方向の長さはコイル14の軸方向の長さよりも長くなっており、この円筒の先端部で出力軸13を受けている。
【0075】
前述の出力軸13および軸受け16とで、内側磁極部を構成している。
【0076】
以上の構成により、本発明の第2の実施の形態におけるシャッタ装置を構成している。前述の実施の第1の形態におけるシャッタ装置との違いは、上記のように駆動手段のみである。実施の第1の形態における内側磁極部がステータ5の内筒5cにて形成されていたのに対し、この実施の第2の形態における内側磁極部はマグネット12と一体に回転する出力軸13および軸受け16によって形成されている。
【0077】
このような構成にすることによってマグネット12の内径部が出力軸13によって埋められているので実施の第1の形態に比べてマグネット12の機械的強度が大きく、また出力軸はバックメタルとして作用するのでマグネット12の磁気的劣化も少ないものになる。マグネット12の機械的強度が大きくなったことによって、マグネットの径方向の厚みを薄く構成することも可能になるので、径寸法に関してコンパクトなモータとなる。また、マグネット12の外周面と内周面に対向する外側磁極部と内側磁極部とでマグネット12を挟む磁路は、実施の第1の形態において必要だった内側磁極部とマグネットの間の所定の隙間をなくした分、マグネットに効果的に働くから高トルクなモータとなる。
【0078】
さらに、実施の第1の形態における駆動手段はマグネットの外径部と外側磁極部の隙間を精度良く保って組み立てる必要のほかに、マグネットの内径部と内側磁極部の隙間も精度よく保って組み立てなければならず、部品精度のばらつきや、組み立て精度の悪さにより、隙間を確保できずにマグネットが接触するなどの不良が生じる可能性もあった。しかしながら実施の第2の形態における駆動手段ではマグネットの外径部の隙間のみの管理でよくなるので、組み立て精度のよいものになる。
【0079】
以上により、実施の第2の形態におけるシャッタ装置は、実施の第1の形態と同様に衝撃力を受けてもその影響を受けにくい構成となっていることに加えて、シャッタ装置のシャッタ羽根を駆動する駆動手段をさらに高トルクで、組み立て精度もよく、小型とすることができるので、よりコンパクトなシャッタ装置になるものである。
【0080】
また、実施の第1の形態、第2の形態ではシャッタ羽根7,8を駆動する構成を例にあげて説明を行ったが、これに限られるものではない。シャッタ羽根の代わりに絞り羽根を用い、往復運動に伴って、互いの開口径の大きさが異なる第1の開口状態と第2の開口状態とを切り換える構成としても構わない。
【0081】
最後に、上記の実施の各形態による効果についてまとめて記載する。
【0082】
上記実施の各形態によれば、開口部1aの中心から第2の支点、作動ピン3a、第1の支点の順にこれらが直線状に並ぶ配置とし、駆動手段を回転させるとともに作動ピン3aを第1の支点と第2の支点の間で往復回動させることで、直線状に並んだ方向と略垂直な方向に各シャッタ羽根7,8が相対的に回転して開口部1aを開放もしくは閉鎖状態にするように構成にしている。よって、直線状に並んだ方向や該方向と略垂直な方向(図2の矢印CやDの方向)からの衝撃が加わったとしても、その衝撃力によって作動ピン3aが追従しにくいものとなり、衝撃力が加わってもその影響を受けにくい構成のシャッタ装置とすることができる。なお、上記直線状とは、図2のように開口部1aの中心、第2の支点、作動ピン3a、第1の支点が一直線状に並ぶものに限らず、上記一直線上より各点が左右に少しずれているものや、図3のような状態のものも含む、帯状の直線を意味している。
【0083】
また、上記のように作動ピン3aを第1の支点と第2の支点の間で往復回動させ、各シャッタ羽根7,8を第1の支点と第2の支点を中心に相対的に回転させる構成にすることで、シャッタ羽根を相対的にスライドさせる構造の図13に示した従来例3や、駆動手段との間にリンク部材を介して各シャッタ羽根を相対的に回転させる構造の図14に示した従来例4ものに比べ、部品間の摩擦抵抗を小さくでき、駆動手段の負荷を小さくすることから、駆動手段およびシャッタ装置の小型化が可能となる。
【0084】
なお、矢印A,Bの方向に対する衝撃に強い、図12に示す従来例1のものにおいては、本実施形態と同様、シャッタ羽根の構造より部品間の摩擦抵抗を小さくでき、駆動手段およびシャッタ装置の小型化に寄与するものであるが、本実施形態のように、開口部1aの中心から第2の支点、作動ピン3a、第1の支点の順にこれらが直線状に並ぶ配置とはなっておらず、図12に示す駆動ピン104aは矢印A,Bの方向と垂直な方向の衝撃に対して容易にその方向(図中上下方向)に追従してしまい、この方向の衝撃に対しては極めて弱いシャッタ装置であった。
【0085】
また、第1のシャッタ羽根7と第2のシャッタ羽根8の質量が同じ場合には、第1のシャッタ羽根7の方が支点までの距離が遠い分モーメントの絶対値は大きくなってしまうので、本実施の形態では、第1のシャッタ羽根7の質量をM1、第2のシャッタ羽根8の質量をM2とすると、M1<M2の関係が成り立つように構成している。よって、図2の矢印D方向の衝撃力に対する各シャッタ羽根7,8が作動ピン3aの回転方向に作用する合成モーメントは殆んどゼロにすることができ、この面でも衝撃力に強いシャッタ装置とすることができる。
【0086】
また、マグネットの1極あたりの中心角に対する外側磁極部1極あたりの中心角(図5のAで示される角度)の比の値をY、マグネットの径方向の厚みに対するマグネットの着磁された1極あたりの円周上の長さの比の値をXとすると
Y<−0.3X+0.63
の条件を満たすように設定するとともに、マグネットと外側磁極部との間に作用する磁力による吸引力が反対向きとなる領域を含み、かつ、マグネットの着磁された極の中心と外側磁極部との中心が対向する領域を含まないように回転子を成すマグネット2および出力軸3の作動範囲を規制して、第1及び第2のシャッタ羽根7,8を開放状態および閉鎖状態に保持する規制部材であるストッパ1d,1eを設けている。よって、駆動手段に通電することなく、かつ、この際に衝撃が加わったとしても、各シャッタ羽根7,8を閉鎖状態および開放状態の2位置に保持可能となり、省電力な装置とすることができる。また、バネの付勢力に抗して各シャッタ羽根を駆動させる必要もないことからトルクの小さな駆動手段でもその駆動が容易に行えることとなる。
【0087】
また、上記の実施の各形態のシャッタ装置あるいは絞り装置をレンズシャッタカメラ等の撮像装置のレンズ鏡筒部に組み込むことで、衝撃に強い、小型のカメラとすることも可能となる。
【0088】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、小型で、衝撃力が加わってもその影響を受けにくい構成にしたり、駆動手段へ通電すること無しに、羽根部材を所定の位置に保持が可能であって、その際に衝撃力が加わってもその影響を受けにくい構成の小型な光量調節装置又は撮像装置を提供できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の第1の形態におけるシャッタ装置を示す分解斜視図である。
【図2】図1のシャッタ装置のシャッタ羽根の開口部開放状態を示す平面図である。
【図3】図1のシャッタ装置のシャッタ羽根の開口部閉鎖状態を示す平面図である。
【図4】図1のシャッタ装置の駆動手段を回転軸方向に切って示す断面図である.
【図5】図2の状態における駆動手段の図4のA−A断面図である。
【図6】図3の状態における駆動手段の図4のA−A断面図である。
【図7】本発明の実施の各形態における駆動手段のコギングトルクの様子を示す図である。
【図8】本発明の実施の各形態における外側磁極部の幅寸法とコギングトルク、マグネット寸法の関係を表す図である。
【図9】図7の各関係を求めるために使用したモータの種類を示す図である。
【図10】本発明の第2の実施の形態におけるシャッタ装置を示す分解斜視図である。
【図11】図10のシャッタ装置に具備される駆動手段の回転軸方向に切った断面図である。
【図12】従来のシャッタ装置の第1例を示す平面図である。
【図13】従来のシャッタ装置の第2例を示す平面図である。
【図14】従来のシャッタ装置の第3例を示す平面図である。
【符号の説明】
1 シャッタ地板
1a 開口部
1c 第2の支点
2,12 マグネット
3,13 出力軸(第1の支点)
3a,13a 作動ピン(作動軸部材)
4,14 コイル
5,15 ステータ
5a,5b,15a,15b 外側磁極部
5c 内側磁極部
6,16 軸受け
7 第1のシャッタ羽根
8 第2のシャッタ羽根
9 シャッタカバー
Claims (9)
- 光路となる開口部と、電気的制御により回転子が往復回動しその回転中心が光軸と平行になるように配置された駆動手段と、該駆動手段に連動して往復回動する作動軸部材と、前記回転子の回転に伴って第1の支点を中心に回転子の回転方向と同方向に回転される第1の羽根部材と、第2の支点を中心に前記作動軸部材の回動に伴って前記回転子の回転方向と逆方向に回転される第2の羽根部材とを有し、前記第1および第2の羽根部材を回転させることで前記開口部を通過する光量を調節する光量調節装置において、
前記第1の支点、前記第2の支点、前記作動軸部材、前記作動軸部材の回転中心、前記開口部の中心それぞれが直線状に並ぶように配置されており、前記作動軸部材は前記第1の支点と前記第2の支点の間で往復回動することを特徴とする光量調節装置。 - 光路となる開口部と、電気的制御により回転子が往復回動しその回転中心が光軸と平行になるように配置された駆動手段と、該駆動手段に連動して往復回動する作動軸部材と、前記回転子の回転中心となる軸部に一端側が嵌合され、該軸部を第1の支点としてその回転方向と同方向に回転され、他端側が前記開口部に対して進退する第1の羽根部材と、固定部材に設けられた軸部材に一端側が嵌合され、該軸部材を第2の支点として前記作動軸部材の回動に伴って前記回転子の回転方向と逆方向に回転され、他端側が前記開口部に対して進退する第2の羽根部材とを有し、
前記第1の支点、前記第2の支点、前記作動軸部材、前記作動軸部材の回転中心、前記開口部の中心それぞれを直線状に並ぶように配置し、前記回転子を回転させるとともに前記作動軸部材を前記第1の支点と前記第2の支点の間で往復回動させて前記第1および第2の羽根部材を回転させて前記開口部を通過する光量を調節することを特徴とする光量調節装置。 - 前記直線状に配置された前記第1の支点、前記第2の支点、前記作動軸部材は、前記開口部の中心から放射方向に向かって、第2の支点、作動軸部材、第1の支点の順に配置されており、
前記第1の羽根部材の質量をM1、前記第2の羽根部材の質量をM2とすると
M1<M2
の関係が成り立つように構成したことを特徴とする請求項1に記載の光量調節装置。 - 前記駆動手段は、外周面が周方向に分割して異なる極に交互に着磁された円筒形状のマグネット部をもち、回転中心を軸として回転可能な回転子と、前記回転子の前記軸方向に配置されたコイルと、少なくとも1つの歯形状の外側磁極部と内側磁極部が前記マグネット部の外周面と内周面に対向し、前記コイルにより励磁されるステータから成り、
前記マグネット部の外周面に対向する前記歯形状の外側磁極部は前記マグネットの外周面に所定の角度範囲に対向するものであって、該マグネット部の1極あたりの中心角に対する該外側磁極部1極あたりの中心角の比の値をY、該マグネット部の径方向の厚みに対する該マグネット部の着磁された1極あたりの円周上の長さの比の値をXとすると
Y<−0.3X+0.63
の条件を満たすように設定してあることを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の光量調節装置。 - 前記回転子のマグネット部と前記外側磁極部との間に作用する磁力による吸引力が反対向きとなる領域を含み、かつ、前記マグネット部の着磁された極の中心と前記外側磁極部との中心が対向する領域を含まないように前記回転子の作動範囲を規制して、前記第1及び第2の羽根部材を所定の位置に保持する規制部材を有することを特徴とする請求項4に記載の光量調節装置。
- 前記駆動手段は、外周面が周方向に分割して異なる極に交互に着磁された円筒形状のマグネットと、前記マグネットと同心でかつ該マグネットの軸方向に配置されたコイルと、少なくとも1つの歯形状の外側磁極部が前記マグネットの外周面に対向し、前記コイルにより励磁されるステータと、前記コイルの内径部に挿入され、かつ、前記マグネットの内径部に固定されて該マグネット共に前記回転子を構成する軟磁性材料からなる回転可能な出力軸とからなることを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の光量調節装置。
- 前記第1および第2の羽根部材はシャッタ羽根であり、前記作動軸部材の往復回動に伴って開放状態と閉鎖状態に切り換えられることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の光量調節装置。
- 前記第1および第2の羽根部材は絞り羽根であり、前記作動軸部材の往復回動に伴って互いに開口径の異なる第1の開口状態と第2の開口状態に切り換えられることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の光量調節装置。
- 光軸方向に移動させられる対物レンズと、該対物レンズを通過する光量を調節する請求項1から8の何れかに記載の光量調節装置とを有し、該対物レンズおよび該光量調節装置の前記開口部を通過した被写体像を記録することを特徴とする撮像装置。
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