JP2004222668A - スピニングリールのスプール - Google Patents
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Abstract
【課題】釣用リールのスプールにおいて、釣り糸を糸止めしやすくし、かつ釣り糸を傷つけにくくする。
【解決手段】釣糸係止部材50は、釣り糸Lの巻き始め端Mを係止するためのものであり、筒状部16に形成された係止孔53に嵌合可能に装着される。この釣糸係止部材50は、円筒部51と鍔部52とを有している。円筒部51には釣り糸Lの外径より大径の貫通孔51aが形成されている。鍔部52は、円筒部51の一端における周面上で係止孔53より大径に一体形成されている。この釣糸係止部材50では、円筒部51が筒状部16の係止孔53に嵌合可能になっており、鍔部52が筒状部16の内周面に接するように配置される。
【選択図】 図5
【解決手段】釣糸係止部材50は、釣り糸Lの巻き始め端Mを係止するためのものであり、筒状部16に形成された係止孔53に嵌合可能に装着される。この釣糸係止部材50は、円筒部51と鍔部52とを有している。円筒部51には釣り糸Lの外径より大径の貫通孔51aが形成されている。鍔部52は、円筒部51の一端における周面上で係止孔53より大径に一体形成されている。この釣糸係止部材50では、円筒部51が筒状部16の係止孔53に嵌合可能になっており、鍔部52が筒状部16の内周面に接するように配置される。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スプール、特に、リール本体に対して回転自在に支持され、スプール軸に装着されるスピニングリールのスプールに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のスピニングリールのスプールは、リール本体に対して回転自在に支持され、スプール軸に装着されている。スプールは、糸巻胴部とフランジ部とを備えている。糸巻胴部は、係止孔を有し、外周面に釣り糸が巻き付けられている。係止孔は、外周面からスプール軸側に向けて貫通して形成されている。係止孔は、釣り糸より大径に形成されており、この係止孔に釣り糸が挿入可能になっている。フランジ部は、糸巻胴部の両端に設けられている。このようなスプールに、釣り糸を巻き付けるとき、釣り糸巻き始め端は、糸巻胴部の係止孔に挿入され、糸巻胴部の内側で係止される。(たとえば、特許文献1参照)
【0003】
【特許文献1】
実公平4−13972号公報(第1図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来のスピニングリールのスプールでは、釣り糸を巻きつけるとき、釣り糸の端部が、糸巻胴部の係止孔に挿入され、糸巻胴部の内側で係止されるようになっている。このとき、係止孔に釣り糸を挿入しようとすると、係止孔は釣り糸の外径より僅かに大径に形成されているにすぎないので、釣り糸を係止孔に挿通しずらく糸止めしにくい。また、釣り糸を係止孔に挿入して係止したとしても、係止孔周縁部によって釣り糸が傷つけられてしまうおそれがある。
【0005】
本発明の課題は、スピニングリールのスプールにおいて、釣り糸を糸止めしやすくし、かつ釣り糸を傷つけにくくすることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
発明1に係るスピニングリールのスプールは、リール本体に対して回転自在に支持され、スプール軸に装着されるスピニングリールのスプールであって、糸巻胴部と、釣糸係止部材と、前フランジ部とを備えている。糸巻胴部は、外周面からスプール内部に向けて貫通して形成される係止孔を有し、外周面に釣り糸が巻き付けられる。釣糸係止部材は、釣り糸の外径より大径の貫通孔を有し、係止孔に嵌合可能かつ着脱自在に装着されている。前フランジ部は、糸巻胴部の前端部に設けられている。
【0007】
このスピニングリールのスプールでは、まず、釣糸係止部材をスプールから取り外しておき、釣り糸を糸巻胴部の係止孔に挿入してスプール内部に引き出す。この状態で、釣り糸を、さらに釣糸係止部材の貫通孔に挿通し、釣糸係止部材に係止する。次に、釣糸係止部材を、糸巻胴部に形成された係止孔に装着する。このようにして、釣り糸をスプールに糸止めする。最後に、前端部に前フランジ部が設けられた糸巻胴部をスプール軸に装着し、これによりスプールはリール本体に回転自在に支持される。
【0008】
ここでは、釣糸係止部材に形成された貫通孔が釣り糸の外径より大径に形成されているので、釣糸係止部材の外形は釣り糸の外径と比較してより大きく形成されることになる。この釣糸係止部材が、糸巻胴部の係止孔に嵌合可能になっていることから、係止孔の内径も釣り糸の外径と比較してより大きく形成されることとなり、釣り糸は係止孔に容易に挿入することができる。そして、釣り糸が貫通孔に挿通され釣糸係止部材に係止された後、釣糸係止部材が係止孔に装着されるので、釣り糸を糸巻胴部に容易に固定することができる。また、釣糸係止部材を係止孔に装着後は、釣り糸が係止孔の内周面に接触しないので、釣り糸が糸巻胴部の係止孔周縁部によって傷つきにくい。なお、釣り糸が係止孔の内周面に接触しないようにすることで、係止孔のバリ取りやエッジ処理を高精度に行う必要がなくなり、係止孔の加工が容易になる。
【0009】
発明2に係るスピニングリールのスプールは、発明1に記載のスピニングリールのスプールにおいて、糸巻胴部が、筒状部と、筒状部の後端部に設けられた後フランジ部とを有している。このとき、係止孔は、筒状部と後フランジ部とのいずれか一方に形成されている。この場合、係止孔が筒状部と後フランジ部とのいずれか一方に形成されているので、スプールの形状に応じて、係止孔を設ける位置に自由度をもたせることができ、釣り糸を糸止めしやすい位置に釣糸係止部材を装着することができる。
【0010】
発明3に係るスピニングリールのスプールは、発明1又は2に記載のスピニングリールのスプールにおいて、係止孔が円形状に形成され、釣り糸係止部材が係止孔に嵌合可能な円筒部と円筒部の一端に係止孔より大径に一体形成される鍔部とを有している。この場合、釣糸係止部材が、円筒部の一端で係止孔より大径に一体形成される鍔部を有しているので、釣り糸係止部材が係止孔から抜け出さないように規制することができる。
【0011】
発明4に係るスピニングリールのスプールは、発明1から3のいずれかに記載のスピニングリールのスプールにおいて、貫通孔の周縁部が面取りされている。この場合、貫通孔の周縁部が面取りされているので、釣り糸を貫通孔に挿通させて釣糸係止部材に係止したとしても、釣り糸が貫通孔の周縁部によって傷つけられないようにすることができる。また、釣り糸が貫通孔の周縁部に接触した状態で、釣り糸に引張力が働くような場合に、釣り糸に対して貫通孔の周縁部における応力集中を緩和することができる。
【0012】
発明5に係るスピニングリールのスプールは、発明1から4のいずれかに記載のスピニングリールのスプールにおいて、釣糸係止部材が、釣り糸に釣り糸の径方向外方から装着可能に第1係止部材と第2係止部材とに分割されている。この場合、釣糸係止部材が第1係止部材と第2係止部材とに分割されており、第1および第2係止部材を釣り糸の径方向外方から釣り糸に装着させているので、第1係止部材と第2係止部材とで釣り糸を挟持することができ、釣り糸を貫通孔に挿通することなく釣り糸を容易に貫通孔に配置することができる。
【0013】
発明6に係るスピニングリールのスプールは、発明5に記載のスピニングリールのスプールにおいて、第1係止部材と第2係止部材とが、少なくとも一部で互いに一体に連結されている。この場合、第1係止部材と第2係止部材とが少なくとも一部で互いに一体に連結されているので、第1および第2係止部材のいずれか一方に釣り糸を配置すれば、第1および第2係止部材のいずれか他方を折りたたむことによって釣り糸を貫通孔に容易に配置することができる。また、第1係止部材と第2係止部材とが連結されていれば、両係止部材の紛失防止にも役立つ。
【0014】
発明7に係るスピニングリールのスプールは、発明1から6のいずれかに記載のスピニングリールのスプールにおいて、釣糸係止部が合成樹脂製になっている。この場合、釣糸係止部材が合成樹脂製になっているので、釣糸係止部材の形状を任意に形成することができ、係止孔の形状に応じて釣糸係止部材を容易に成形することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
〔スピニングリールの構成〕
図1に、本発明の一実施形態によるスピニングリールを示す。
スピニングリールは、ハンドル1を回転自在に支持するリール本体2と、ロータ3と、スプール4とを備えている。
【0016】
リール本体2は、図1および図2に示すように、リールボディ2aと、リールボディ2aから上方に延びる竿取付脚部2bとを有している。リールボディ2aの内部には収納空間が形成されている。この収納空間にはハンドル1の回転に連動してロータ3を回転させるロータ駆動機構5と、スプール4を前後に移動させて釣り糸Lを均一に巻き取るためのオシレーティング機構6とが設けられている。リールボディ2aは、本体部材20と、蓋部材(図示しない)と、カバー部材23とを有している。本体部材20は、内部に前述の収納空間が形成されており、側面に開口部を有している。蓋部材は、本体部材20側面の開口部を塞ぐように、本体部材20にねじ止めされている。カバー部材23は、本体部材20及び蓋部材の後方外形に沿って装着されている。
【0017】
ロータ3は、図2に示すように、リール本体2の前部に回転自在に支持されている。ロータ3は、ロータ円筒部30と、第1ロータアーム31および第2ロータアーム32とを有している。第1および第2ロータアーム31,32は、ロータ円筒部30の側方に互いに対向して設けられている。ロータ円筒部30と第1および第2ロータアーム31,32とは、たとえばアルミニウム合金製であり、互いが一体に成形されている。第1および第2ロータアーム31,32は、ロータ円筒部30の周面上で周方向に広がりをもたせて接続させており、ロータ円筒部30から外方に突出して湾曲しながら前方に延びている。第1ロータアーム31は、先端に第1ベール支持部材40が揺動自在に装着されている。そして、第1ベール支持部材40の先端には、釣り糸Lをスプール4に案内するためのラインローラ41が装着されている。第2ロータアーム32は、先端に第2ベール支持部材42が揺動自在に装着されている。ラインローラ41と第2ベール支持部材42との間には、線材を略U状に湾曲させた形状のベール43が固定されている。このように、第1ベール支持部材40および第2ベール支持部材42、ラインローラ41、ベール43によって、釣り糸Lをスプール4に案内するベールアーム44が構成される。ベールアーム44は、図2に示す糸案内姿勢とそれから反転した糸開放姿勢との間で揺動自在になっている。
【0018】
ロータ駆動機構5は、図2に示すように、ハンドル1が連結されたハンドル軸10とともに回転するフェースギア11と、フェースギア11に噛み合うピニオンギア12とを有している。ピニオンギア12は、筒状に形成されており、ロータ3の中心部を貫通している。このピニオンギア12は、中間部と後端部とに配置された軸受14a、14bを介して、リール本体2に対して回転自在に支持されている。また、ピニオンギア12は、前部においてナット13によってロータ3に固定されている。
【0019】
スプール4は、釣り糸Lを外周面に巻き取るものであり、図2に示すように、ロータ3の第1ロータアーム31と第2ロータアーム32との間に配置されている。そして、ドラグ機構60を介してスプール軸15の先端に前後移動自在に装着されている。このスプール4は、糸巻胴部7aと、釣糸係止部材50と、前フランジ部8と、フランジ固定部材9とを有している。
【0020】
糸巻胴部7aは、図3に示すように、たとえばアルミニウム合金をダイカスト成形して得られた円筒状の部材である。糸巻胴部7aは、外周に釣り糸Lが巻かれる筒状部16aと、筒状部16aの後端部に設けられた後フランジ部16bと、筒状部16aの後端部内周側に一体成形された円板部16cとを有している。筒状部16aの内周面には、雌ねじ部16dが形成されている。後フランジ部16bは、筒状部16aの外径より大径にリング状に形成されている。後フランジ部16bには、円形状の係止孔53が後フランジ部16bの糸巻付け側からスプール4の内部に向けて貫通して設けられている。また、後フランジ部16bの外周端には、スカート部7bが一体成形されている。このような糸巻胴部7aは、円板部16cにおいて、軸受14cを介してスプール軸15に回転自在に装着されている。
【0021】
釣糸係止部材50は、図3に示すように、釣り糸Lの巻き始め端Mを係止するためのものであり、後フランジ部16bに形成された係止孔53に嵌合可能に装着される。この釣糸係止部材50は、たとえば合成樹脂製であり、図4に示すように、円筒部51と鍔部52とを有している。円筒部51には釣り糸Lの外径より大径の貫通孔51aが形成されており、この貫通孔51aの内周縁部は面取りされている。鍔部52は、円筒部51の一端における周面上で係止孔53より大径に一体形成されている。この釣糸係止部材50では、図5に示すように、円筒部51が後フランジ部16bの係止孔53に嵌合可能になっており、鍔部52がスプール4の内側で後フランジ部16bに接するように配置される。このように鍔部52がスプール4の内側で後フランジ部16bに接するように配置されることで、釣糸係止部材50が係止孔53から後フランジ部16bの糸巻付け側に抜け出さないように規制されている。
【0022】
前フランジ部8は、たとえば金属製又は硬質セラミックス製の円板状の部材であり、図3に示すように、外周に行くほど前方に傾斜するように形成されている。この前フランジ部8は、糸巻胴部7aの前部に配置され、フランジ固定部材9によって糸巻胴部7aに固定される。
フランジ固定部材9は、前フランジ部8を糸巻胴部7aに固定するためのものであり、図3に示すように、雄ねじ部9aと、ドラグ収納部9bと、当接部9cとを有している。雄ねじ部9aは、筒状に形成され、糸巻胴部7aの筒状部16a内周面に形成された雌ねじ部16dに螺合可能になっている。ドラグ収納部9bは、雄ねじ部9aの内周側で雄ねじ部9aより小径の筒状に一体形成され、ドラグ機構60の複数のドラグ板62を内部に収納可能な空間を有している。当接部9cは、雄ねじ部9aの先端に一体に形成され、前フランジ部8に当接可能になっている。ここで、ドラグ機構60は、スプール4にドラグ力を作用させるための機構であり、スプール4とスプール軸15との間に装着されている。
【0023】
オシレーティング機構6は、図2に示すように、スプール軸15を前後方向に移動させて、ドラグ機構60を介してスプール軸15に連結されたスプール4を同方向に移動させるための機構である。オシレーティング機構6は、スプール軸15の下方に平行に配置された螺軸19と、螺軸19に沿って前後方向に移動するスライダ17と、螺軸19の先端に固定された中間ギア18とを有している。スライダ17は、スプール軸15の後端に回転不能に固定されている。中間ギア18は、図示しない減速機構を介してピニオンギア12に噛み合っている。
【0024】
〔釣り糸の糸止めおよびスプールの組み立て手順〕
以上のようなスプール4を組み立てるためには、まず、フランジ固定部材9のドラグ収納部9bにドラグ機構60を収納する。そして、糸巻胴部7aの前部に前フランジ部8を配置する。この状態で、フランジ固定部材9の雄ねじ部9aを糸巻胴部7aの雌ねじ部16dにねじ込んで、フランジ固定部材9の当接部9cを前フランジ部8に当接させ、前フランジ部8を糸巻胴部7aに固定する。次に、釣糸係止部材50をスプール4から取り外しておき、釣り糸Lの巻き始め端Mを、後フランジ部16bの糸巻付け側からスプール4の内部に向けて係止孔53に挿通し、スプール4の内部から外部に引き出す。そして、釣り糸Lの巻き始め端Mを、釣糸係止部材50の円筒部51から鍔部52に向けて貫通孔51aに挿入して鍔部52側に引き出す。この釣り糸Lの巻き始め端Mに、貫通孔51aの内径より大きくなるような結び目を作る。このように釣り糸Lの巻き始め端Mを釣糸係止部材50に係止しておいて、釣糸係止部材50の円筒部51を後フランジ部16bの係止孔53に嵌め込む。そして、釣糸係止部材50の鍔部52が、スプール4の内側で後フランジ部16bに接するまで、釣糸係止部材50を係止孔53に嵌挿して装着する。このようにして組み立てられたスプール4を、ロータ3の前部に配置してスプール軸15の先端に装着すると、釣り糸Lを糸巻胴部7aの周面に巻き付けることができる状態になる。
【0025】
以上のように、釣り糸Lをスプール4に糸止めするとき、糸止めしやすくしておくことは、糸止め作業をストレスなく迅速に行うためには重要である。また、糸止めするにしても、釣り糸Lが傷つかないように考慮しておくことが、釣り糸Lを糸巻胴部7aに確実に巻き付けていくためには必要である。従来の糸止め作業では、釣り糸Lを係止孔53に直接挿通して糸止めしていたため、釣り糸Lを係止孔53に挿入しにくかった。また、釣り糸Lを係止孔53に挿入して糸止めすることができたとしても、係止孔53周縁部によって釣り糸Lが傷つけられてしまうおそれがあった。しかしながら、本実施形態では、釣糸係止部材50に形成された貫通孔51aが釣り糸Lの外径より大径に形成されているので、釣糸係止部材50の外形は釣り糸Lの外径と比較してより大きく形成されることになる。この釣糸係止部材50が、糸巻胴部7aの係止孔53に嵌合されることから、係止孔53の内径も釣り糸Lの外径と比較してより大きく形成されることになり、釣り糸Lは係止孔53に容易に挿入することができる。そして、釣り糸Lを釣糸係止部材50に係止した後、釣糸係止部材50を糸巻胴部7aの係止孔53に装着することで、釣り糸Lをスプール4に容易に糸止めすることができる。このように、釣り糸Lをスプール4に糸止めすると、釣り糸Lが糸巻胴部7aの係止孔53の内周面に接触しなくなるので、釣り糸Lは係止孔53周縁部によって傷つきにくくなる。
【0026】
〔他の実施形態〕
(a) 前記実施形態では、釣糸係止部材50は糸巻胴部7aの略中央部に設けられていたが、これに限定されるものではなく、糸巻胴部7aの任意位置に配置可能である。
(b) 前記実施形態では、釣り糸Lを貫通孔51aに挿通して釣糸係止部材50に係止した場合の例を示したが、釣糸係止部材50は、前記実施形態に限定されず、釣り糸Lを釣糸係止部材50に係止することができれば、どのようなものでも良い。たとえば、図6および図7に示すように、第1貫通溝55aおよび第2貫通溝56aが第1係止部材55および第2係止部材56にそれぞれ配置されるように、前記実施形態の釣糸係止部材50を円筒部51の軸方向に沿って分割する。すると、釣り糸Lの下面を第1貫通溝55aに沿うように配置し、釣り糸Lの上面に第2貫通溝56aを嵌め合わせることで、第1係止部材55と第2係止部材56とは連結される。このように釣糸係止部材50を分割することで、前記実施形態と同様の効果が得られるだけでなく、釣り糸Lを貫通孔51aに挿通する必要がなくなり、釣り糸Lを第1および第2係止部材55,56に容易に配置することができる。また、第1および第2係止部材55,56の鍔部55b,56bに連結部57を設けて、この連結部57に釣り糸Lの巻き始め端Mを結びつけることで、釣り糸Lを第1および第2係止部材55,56に確実に糸止めすることができる。なお、第1係止部材55と第2係止部材56とは連結部57によって連結されているので、釣糸係止部材50を分割しても、第1係止部材55と第2係止部材56とを紛失しにくい。
【0027】
(c) 前記実施形態では、釣糸係止部材50をスプール4の後フランジ部16bに装着した場合の例を示したが、釣糸係止部材50の装着位置は、前記実施形態に限定されず、釣糸係止部材50をスプール4に装着できさえすれば、どのような位置でも良い。たとえば、図8に示すように、糸巻胴部27bの内周面にスプール4の後方から接触することができるようなスピニングリールのスプール4aでは、フランジ部27aだけでなく糸巻胴部27bにも係止孔28bを形成することができる。このようなスプール4aでは、フランジ部27a又は糸巻胴部27bのいずれかに係止孔を形成し、この係止孔(ここでは28b)に釣糸係止部材50aを装着することで、前記実施形態と同様の効果を得ることができる。なお、このスピニングリールのスプール4aは、スプール軸15aに回転不能かつ着脱自在のワンタッチスプールである。
【0028】
(d) 前記実施形態は、スピニングリールのスプール4,4aの説明を行うための例を示したにすぎず、レバーブレーキやリアドラグを有するスピニングリールのスプール、ドラグ機構60を有さないスピニングリールのスプール等にも、本発明は適用できる。
【0029】
【発明の効果】
本発明によれば、スピニングリールのスプールにおいて、係止孔の内径が釣り糸の外径と比較してより大きく形成されているので、釣り糸を係止孔に容易に挿通することができる。そして、釣り糸が貫通孔に挿通され釣糸係止部材に係止された後、釣糸係止部材が係止孔に装着されるので、釣り糸を糸巻胴部に容易に固定することができる。また、釣糸係止部材を係止孔に装着後は、釣り糸が係止孔の内周面に接触しないので、釣り糸が糸巻胴部の係止孔周縁部によって傷つきにくい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態によるスピニングリールの右側面図。
【図2】前記スピニングリールの左側面断面図。
【図3】前記スピニングリールのスプールの拡大断面図。
【図4】前記スピニングリールのスプールに装着される釣糸係止部材の斜視図。
【図5】前記スピニングリールのスプールに装着される釣糸係止部材の断面図。
【図6】他の実施形態による釣糸係止部材の図4に相当する図。
【図7】他の実施形態による釣糸係止部材の図5に相当する図。
【図8】他の実施形態によるスピニングリールのスプール部分の断面図。
【符号の説明】
4 スプール
7a 糸巻胴部
7b スカート部
8 前フランジ部
9 フランジ固定部材
9a 雄ねじ部
9b ドラグ収納部
9c 当接部
15 スプール軸
16a 筒状部
16b 後フランジ部
16c 円板部
16d 雌ねじ部
50 釣糸係止部材
51 円筒部
51a 貫通孔
52,55b、56b 鍔部
53 係止孔
55 第1係止部材
55a 第1貫通溝
56 第2係止部材
56a 第2貫通溝
57 連結部
【発明の属する技術分野】
本発明は、スプール、特に、リール本体に対して回転自在に支持され、スプール軸に装着されるスピニングリールのスプールに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のスピニングリールのスプールは、リール本体に対して回転自在に支持され、スプール軸に装着されている。スプールは、糸巻胴部とフランジ部とを備えている。糸巻胴部は、係止孔を有し、外周面に釣り糸が巻き付けられている。係止孔は、外周面からスプール軸側に向けて貫通して形成されている。係止孔は、釣り糸より大径に形成されており、この係止孔に釣り糸が挿入可能になっている。フランジ部は、糸巻胴部の両端に設けられている。このようなスプールに、釣り糸を巻き付けるとき、釣り糸巻き始め端は、糸巻胴部の係止孔に挿入され、糸巻胴部の内側で係止される。(たとえば、特許文献1参照)
【0003】
【特許文献1】
実公平4−13972号公報(第1図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来のスピニングリールのスプールでは、釣り糸を巻きつけるとき、釣り糸の端部が、糸巻胴部の係止孔に挿入され、糸巻胴部の内側で係止されるようになっている。このとき、係止孔に釣り糸を挿入しようとすると、係止孔は釣り糸の外径より僅かに大径に形成されているにすぎないので、釣り糸を係止孔に挿通しずらく糸止めしにくい。また、釣り糸を係止孔に挿入して係止したとしても、係止孔周縁部によって釣り糸が傷つけられてしまうおそれがある。
【0005】
本発明の課題は、スピニングリールのスプールにおいて、釣り糸を糸止めしやすくし、かつ釣り糸を傷つけにくくすることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
発明1に係るスピニングリールのスプールは、リール本体に対して回転自在に支持され、スプール軸に装着されるスピニングリールのスプールであって、糸巻胴部と、釣糸係止部材と、前フランジ部とを備えている。糸巻胴部は、外周面からスプール内部に向けて貫通して形成される係止孔を有し、外周面に釣り糸が巻き付けられる。釣糸係止部材は、釣り糸の外径より大径の貫通孔を有し、係止孔に嵌合可能かつ着脱自在に装着されている。前フランジ部は、糸巻胴部の前端部に設けられている。
【0007】
このスピニングリールのスプールでは、まず、釣糸係止部材をスプールから取り外しておき、釣り糸を糸巻胴部の係止孔に挿入してスプール内部に引き出す。この状態で、釣り糸を、さらに釣糸係止部材の貫通孔に挿通し、釣糸係止部材に係止する。次に、釣糸係止部材を、糸巻胴部に形成された係止孔に装着する。このようにして、釣り糸をスプールに糸止めする。最後に、前端部に前フランジ部が設けられた糸巻胴部をスプール軸に装着し、これによりスプールはリール本体に回転自在に支持される。
【0008】
ここでは、釣糸係止部材に形成された貫通孔が釣り糸の外径より大径に形成されているので、釣糸係止部材の外形は釣り糸の外径と比較してより大きく形成されることになる。この釣糸係止部材が、糸巻胴部の係止孔に嵌合可能になっていることから、係止孔の内径も釣り糸の外径と比較してより大きく形成されることとなり、釣り糸は係止孔に容易に挿入することができる。そして、釣り糸が貫通孔に挿通され釣糸係止部材に係止された後、釣糸係止部材が係止孔に装着されるので、釣り糸を糸巻胴部に容易に固定することができる。また、釣糸係止部材を係止孔に装着後は、釣り糸が係止孔の内周面に接触しないので、釣り糸が糸巻胴部の係止孔周縁部によって傷つきにくい。なお、釣り糸が係止孔の内周面に接触しないようにすることで、係止孔のバリ取りやエッジ処理を高精度に行う必要がなくなり、係止孔の加工が容易になる。
【0009】
発明2に係るスピニングリールのスプールは、発明1に記載のスピニングリールのスプールにおいて、糸巻胴部が、筒状部と、筒状部の後端部に設けられた後フランジ部とを有している。このとき、係止孔は、筒状部と後フランジ部とのいずれか一方に形成されている。この場合、係止孔が筒状部と後フランジ部とのいずれか一方に形成されているので、スプールの形状に応じて、係止孔を設ける位置に自由度をもたせることができ、釣り糸を糸止めしやすい位置に釣糸係止部材を装着することができる。
【0010】
発明3に係るスピニングリールのスプールは、発明1又は2に記載のスピニングリールのスプールにおいて、係止孔が円形状に形成され、釣り糸係止部材が係止孔に嵌合可能な円筒部と円筒部の一端に係止孔より大径に一体形成される鍔部とを有している。この場合、釣糸係止部材が、円筒部の一端で係止孔より大径に一体形成される鍔部を有しているので、釣り糸係止部材が係止孔から抜け出さないように規制することができる。
【0011】
発明4に係るスピニングリールのスプールは、発明1から3のいずれかに記載のスピニングリールのスプールにおいて、貫通孔の周縁部が面取りされている。この場合、貫通孔の周縁部が面取りされているので、釣り糸を貫通孔に挿通させて釣糸係止部材に係止したとしても、釣り糸が貫通孔の周縁部によって傷つけられないようにすることができる。また、釣り糸が貫通孔の周縁部に接触した状態で、釣り糸に引張力が働くような場合に、釣り糸に対して貫通孔の周縁部における応力集中を緩和することができる。
【0012】
発明5に係るスピニングリールのスプールは、発明1から4のいずれかに記載のスピニングリールのスプールにおいて、釣糸係止部材が、釣り糸に釣り糸の径方向外方から装着可能に第1係止部材と第2係止部材とに分割されている。この場合、釣糸係止部材が第1係止部材と第2係止部材とに分割されており、第1および第2係止部材を釣り糸の径方向外方から釣り糸に装着させているので、第1係止部材と第2係止部材とで釣り糸を挟持することができ、釣り糸を貫通孔に挿通することなく釣り糸を容易に貫通孔に配置することができる。
【0013】
発明6に係るスピニングリールのスプールは、発明5に記載のスピニングリールのスプールにおいて、第1係止部材と第2係止部材とが、少なくとも一部で互いに一体に連結されている。この場合、第1係止部材と第2係止部材とが少なくとも一部で互いに一体に連結されているので、第1および第2係止部材のいずれか一方に釣り糸を配置すれば、第1および第2係止部材のいずれか他方を折りたたむことによって釣り糸を貫通孔に容易に配置することができる。また、第1係止部材と第2係止部材とが連結されていれば、両係止部材の紛失防止にも役立つ。
【0014】
発明7に係るスピニングリールのスプールは、発明1から6のいずれかに記載のスピニングリールのスプールにおいて、釣糸係止部が合成樹脂製になっている。この場合、釣糸係止部材が合成樹脂製になっているので、釣糸係止部材の形状を任意に形成することができ、係止孔の形状に応じて釣糸係止部材を容易に成形することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
〔スピニングリールの構成〕
図1に、本発明の一実施形態によるスピニングリールを示す。
スピニングリールは、ハンドル1を回転自在に支持するリール本体2と、ロータ3と、スプール4とを備えている。
【0016】
リール本体2は、図1および図2に示すように、リールボディ2aと、リールボディ2aから上方に延びる竿取付脚部2bとを有している。リールボディ2aの内部には収納空間が形成されている。この収納空間にはハンドル1の回転に連動してロータ3を回転させるロータ駆動機構5と、スプール4を前後に移動させて釣り糸Lを均一に巻き取るためのオシレーティング機構6とが設けられている。リールボディ2aは、本体部材20と、蓋部材(図示しない)と、カバー部材23とを有している。本体部材20は、内部に前述の収納空間が形成されており、側面に開口部を有している。蓋部材は、本体部材20側面の開口部を塞ぐように、本体部材20にねじ止めされている。カバー部材23は、本体部材20及び蓋部材の後方外形に沿って装着されている。
【0017】
ロータ3は、図2に示すように、リール本体2の前部に回転自在に支持されている。ロータ3は、ロータ円筒部30と、第1ロータアーム31および第2ロータアーム32とを有している。第1および第2ロータアーム31,32は、ロータ円筒部30の側方に互いに対向して設けられている。ロータ円筒部30と第1および第2ロータアーム31,32とは、たとえばアルミニウム合金製であり、互いが一体に成形されている。第1および第2ロータアーム31,32は、ロータ円筒部30の周面上で周方向に広がりをもたせて接続させており、ロータ円筒部30から外方に突出して湾曲しながら前方に延びている。第1ロータアーム31は、先端に第1ベール支持部材40が揺動自在に装着されている。そして、第1ベール支持部材40の先端には、釣り糸Lをスプール4に案内するためのラインローラ41が装着されている。第2ロータアーム32は、先端に第2ベール支持部材42が揺動自在に装着されている。ラインローラ41と第2ベール支持部材42との間には、線材を略U状に湾曲させた形状のベール43が固定されている。このように、第1ベール支持部材40および第2ベール支持部材42、ラインローラ41、ベール43によって、釣り糸Lをスプール4に案内するベールアーム44が構成される。ベールアーム44は、図2に示す糸案内姿勢とそれから反転した糸開放姿勢との間で揺動自在になっている。
【0018】
ロータ駆動機構5は、図2に示すように、ハンドル1が連結されたハンドル軸10とともに回転するフェースギア11と、フェースギア11に噛み合うピニオンギア12とを有している。ピニオンギア12は、筒状に形成されており、ロータ3の中心部を貫通している。このピニオンギア12は、中間部と後端部とに配置された軸受14a、14bを介して、リール本体2に対して回転自在に支持されている。また、ピニオンギア12は、前部においてナット13によってロータ3に固定されている。
【0019】
スプール4は、釣り糸Lを外周面に巻き取るものであり、図2に示すように、ロータ3の第1ロータアーム31と第2ロータアーム32との間に配置されている。そして、ドラグ機構60を介してスプール軸15の先端に前後移動自在に装着されている。このスプール4は、糸巻胴部7aと、釣糸係止部材50と、前フランジ部8と、フランジ固定部材9とを有している。
【0020】
糸巻胴部7aは、図3に示すように、たとえばアルミニウム合金をダイカスト成形して得られた円筒状の部材である。糸巻胴部7aは、外周に釣り糸Lが巻かれる筒状部16aと、筒状部16aの後端部に設けられた後フランジ部16bと、筒状部16aの後端部内周側に一体成形された円板部16cとを有している。筒状部16aの内周面には、雌ねじ部16dが形成されている。後フランジ部16bは、筒状部16aの外径より大径にリング状に形成されている。後フランジ部16bには、円形状の係止孔53が後フランジ部16bの糸巻付け側からスプール4の内部に向けて貫通して設けられている。また、後フランジ部16bの外周端には、スカート部7bが一体成形されている。このような糸巻胴部7aは、円板部16cにおいて、軸受14cを介してスプール軸15に回転自在に装着されている。
【0021】
釣糸係止部材50は、図3に示すように、釣り糸Lの巻き始め端Mを係止するためのものであり、後フランジ部16bに形成された係止孔53に嵌合可能に装着される。この釣糸係止部材50は、たとえば合成樹脂製であり、図4に示すように、円筒部51と鍔部52とを有している。円筒部51には釣り糸Lの外径より大径の貫通孔51aが形成されており、この貫通孔51aの内周縁部は面取りされている。鍔部52は、円筒部51の一端における周面上で係止孔53より大径に一体形成されている。この釣糸係止部材50では、図5に示すように、円筒部51が後フランジ部16bの係止孔53に嵌合可能になっており、鍔部52がスプール4の内側で後フランジ部16bに接するように配置される。このように鍔部52がスプール4の内側で後フランジ部16bに接するように配置されることで、釣糸係止部材50が係止孔53から後フランジ部16bの糸巻付け側に抜け出さないように規制されている。
【0022】
前フランジ部8は、たとえば金属製又は硬質セラミックス製の円板状の部材であり、図3に示すように、外周に行くほど前方に傾斜するように形成されている。この前フランジ部8は、糸巻胴部7aの前部に配置され、フランジ固定部材9によって糸巻胴部7aに固定される。
フランジ固定部材9は、前フランジ部8を糸巻胴部7aに固定するためのものであり、図3に示すように、雄ねじ部9aと、ドラグ収納部9bと、当接部9cとを有している。雄ねじ部9aは、筒状に形成され、糸巻胴部7aの筒状部16a内周面に形成された雌ねじ部16dに螺合可能になっている。ドラグ収納部9bは、雄ねじ部9aの内周側で雄ねじ部9aより小径の筒状に一体形成され、ドラグ機構60の複数のドラグ板62を内部に収納可能な空間を有している。当接部9cは、雄ねじ部9aの先端に一体に形成され、前フランジ部8に当接可能になっている。ここで、ドラグ機構60は、スプール4にドラグ力を作用させるための機構であり、スプール4とスプール軸15との間に装着されている。
【0023】
オシレーティング機構6は、図2に示すように、スプール軸15を前後方向に移動させて、ドラグ機構60を介してスプール軸15に連結されたスプール4を同方向に移動させるための機構である。オシレーティング機構6は、スプール軸15の下方に平行に配置された螺軸19と、螺軸19に沿って前後方向に移動するスライダ17と、螺軸19の先端に固定された中間ギア18とを有している。スライダ17は、スプール軸15の後端に回転不能に固定されている。中間ギア18は、図示しない減速機構を介してピニオンギア12に噛み合っている。
【0024】
〔釣り糸の糸止めおよびスプールの組み立て手順〕
以上のようなスプール4を組み立てるためには、まず、フランジ固定部材9のドラグ収納部9bにドラグ機構60を収納する。そして、糸巻胴部7aの前部に前フランジ部8を配置する。この状態で、フランジ固定部材9の雄ねじ部9aを糸巻胴部7aの雌ねじ部16dにねじ込んで、フランジ固定部材9の当接部9cを前フランジ部8に当接させ、前フランジ部8を糸巻胴部7aに固定する。次に、釣糸係止部材50をスプール4から取り外しておき、釣り糸Lの巻き始め端Mを、後フランジ部16bの糸巻付け側からスプール4の内部に向けて係止孔53に挿通し、スプール4の内部から外部に引き出す。そして、釣り糸Lの巻き始め端Mを、釣糸係止部材50の円筒部51から鍔部52に向けて貫通孔51aに挿入して鍔部52側に引き出す。この釣り糸Lの巻き始め端Mに、貫通孔51aの内径より大きくなるような結び目を作る。このように釣り糸Lの巻き始め端Mを釣糸係止部材50に係止しておいて、釣糸係止部材50の円筒部51を後フランジ部16bの係止孔53に嵌め込む。そして、釣糸係止部材50の鍔部52が、スプール4の内側で後フランジ部16bに接するまで、釣糸係止部材50を係止孔53に嵌挿して装着する。このようにして組み立てられたスプール4を、ロータ3の前部に配置してスプール軸15の先端に装着すると、釣り糸Lを糸巻胴部7aの周面に巻き付けることができる状態になる。
【0025】
以上のように、釣り糸Lをスプール4に糸止めするとき、糸止めしやすくしておくことは、糸止め作業をストレスなく迅速に行うためには重要である。また、糸止めするにしても、釣り糸Lが傷つかないように考慮しておくことが、釣り糸Lを糸巻胴部7aに確実に巻き付けていくためには必要である。従来の糸止め作業では、釣り糸Lを係止孔53に直接挿通して糸止めしていたため、釣り糸Lを係止孔53に挿入しにくかった。また、釣り糸Lを係止孔53に挿入して糸止めすることができたとしても、係止孔53周縁部によって釣り糸Lが傷つけられてしまうおそれがあった。しかしながら、本実施形態では、釣糸係止部材50に形成された貫通孔51aが釣り糸Lの外径より大径に形成されているので、釣糸係止部材50の外形は釣り糸Lの外径と比較してより大きく形成されることになる。この釣糸係止部材50が、糸巻胴部7aの係止孔53に嵌合されることから、係止孔53の内径も釣り糸Lの外径と比較してより大きく形成されることになり、釣り糸Lは係止孔53に容易に挿入することができる。そして、釣り糸Lを釣糸係止部材50に係止した後、釣糸係止部材50を糸巻胴部7aの係止孔53に装着することで、釣り糸Lをスプール4に容易に糸止めすることができる。このように、釣り糸Lをスプール4に糸止めすると、釣り糸Lが糸巻胴部7aの係止孔53の内周面に接触しなくなるので、釣り糸Lは係止孔53周縁部によって傷つきにくくなる。
【0026】
〔他の実施形態〕
(a) 前記実施形態では、釣糸係止部材50は糸巻胴部7aの略中央部に設けられていたが、これに限定されるものではなく、糸巻胴部7aの任意位置に配置可能である。
(b) 前記実施形態では、釣り糸Lを貫通孔51aに挿通して釣糸係止部材50に係止した場合の例を示したが、釣糸係止部材50は、前記実施形態に限定されず、釣り糸Lを釣糸係止部材50に係止することができれば、どのようなものでも良い。たとえば、図6および図7に示すように、第1貫通溝55aおよび第2貫通溝56aが第1係止部材55および第2係止部材56にそれぞれ配置されるように、前記実施形態の釣糸係止部材50を円筒部51の軸方向に沿って分割する。すると、釣り糸Lの下面を第1貫通溝55aに沿うように配置し、釣り糸Lの上面に第2貫通溝56aを嵌め合わせることで、第1係止部材55と第2係止部材56とは連結される。このように釣糸係止部材50を分割することで、前記実施形態と同様の効果が得られるだけでなく、釣り糸Lを貫通孔51aに挿通する必要がなくなり、釣り糸Lを第1および第2係止部材55,56に容易に配置することができる。また、第1および第2係止部材55,56の鍔部55b,56bに連結部57を設けて、この連結部57に釣り糸Lの巻き始め端Mを結びつけることで、釣り糸Lを第1および第2係止部材55,56に確実に糸止めすることができる。なお、第1係止部材55と第2係止部材56とは連結部57によって連結されているので、釣糸係止部材50を分割しても、第1係止部材55と第2係止部材56とを紛失しにくい。
【0027】
(c) 前記実施形態では、釣糸係止部材50をスプール4の後フランジ部16bに装着した場合の例を示したが、釣糸係止部材50の装着位置は、前記実施形態に限定されず、釣糸係止部材50をスプール4に装着できさえすれば、どのような位置でも良い。たとえば、図8に示すように、糸巻胴部27bの内周面にスプール4の後方から接触することができるようなスピニングリールのスプール4aでは、フランジ部27aだけでなく糸巻胴部27bにも係止孔28bを形成することができる。このようなスプール4aでは、フランジ部27a又は糸巻胴部27bのいずれかに係止孔を形成し、この係止孔(ここでは28b)に釣糸係止部材50aを装着することで、前記実施形態と同様の効果を得ることができる。なお、このスピニングリールのスプール4aは、スプール軸15aに回転不能かつ着脱自在のワンタッチスプールである。
【0028】
(d) 前記実施形態は、スピニングリールのスプール4,4aの説明を行うための例を示したにすぎず、レバーブレーキやリアドラグを有するスピニングリールのスプール、ドラグ機構60を有さないスピニングリールのスプール等にも、本発明は適用できる。
【0029】
【発明の効果】
本発明によれば、スピニングリールのスプールにおいて、係止孔の内径が釣り糸の外径と比較してより大きく形成されているので、釣り糸を係止孔に容易に挿通することができる。そして、釣り糸が貫通孔に挿通され釣糸係止部材に係止された後、釣糸係止部材が係止孔に装着されるので、釣り糸を糸巻胴部に容易に固定することができる。また、釣糸係止部材を係止孔に装着後は、釣り糸が係止孔の内周面に接触しないので、釣り糸が糸巻胴部の係止孔周縁部によって傷つきにくい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態によるスピニングリールの右側面図。
【図2】前記スピニングリールの左側面断面図。
【図3】前記スピニングリールのスプールの拡大断面図。
【図4】前記スピニングリールのスプールに装着される釣糸係止部材の斜視図。
【図5】前記スピニングリールのスプールに装着される釣糸係止部材の断面図。
【図6】他の実施形態による釣糸係止部材の図4に相当する図。
【図7】他の実施形態による釣糸係止部材の図5に相当する図。
【図8】他の実施形態によるスピニングリールのスプール部分の断面図。
【符号の説明】
4 スプール
7a 糸巻胴部
7b スカート部
8 前フランジ部
9 フランジ固定部材
9a 雄ねじ部
9b ドラグ収納部
9c 当接部
15 スプール軸
16a 筒状部
16b 後フランジ部
16c 円板部
16d 雌ねじ部
50 釣糸係止部材
51 円筒部
51a 貫通孔
52,55b、56b 鍔部
53 係止孔
55 第1係止部材
55a 第1貫通溝
56 第2係止部材
56a 第2貫通溝
57 連結部
Claims (7)
- リール本体に対して前後移動するスプール軸に装着されるスピニングリールのスプールであって、
外周面に釣り糸が巻き付けられ、前記外周面から前記スプール内部に向けて貫通して形成される係止孔を有し、前記スプール軸に装着される糸巻胴部と、
前記釣り糸の外径より大径の貫通孔を有し、前記係止孔に嵌合可能かつ着脱自在に装着される釣糸係止部材と、
前記糸巻胴部の前端部に設けられた前フランジ部と、
を備えたスピニングリールのスプール。 - 前記糸巻胴部は筒状部と前記筒状部の後端部に設けられた後フランジ部とを有し、前記係止孔が前記筒状部と前記後フランジ部とのいずれか一方に形成されている、請求項1に記載のスピニングリールのスプール。
- 前記係止孔は円形状に形成され、前記釣り糸係止部材は前記係止孔に嵌合可能な円筒部と前記円筒部の一端に前記係止孔より大径に一体形成される鍔部とを有している、請求項1又は2に記載のスピニングリールのスプール。
- 前記貫通孔の周縁部は、面取りされている、請求項1から3のいずれかに記載のスピニングリールのスプール。
- 前記釣糸係止部材は、前記釣り糸に前記釣り糸の径方向外方から装着可能に第1係止部材と第2係止部材とに分割されている、請求項1から4のいずれかに記載のスピニングリールのスプール。
- 前記第1係止部材と前記第2係止部材とは、少なくとも一部で互いに一体に連結されている、請求項5に記載のスピニングリールのスプール。
- 前記釣糸係止部材は、合成樹脂製である、請求項1から6のいずれかに記載のスピニングリールのスプール。
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