JP2004298158A - 生物由来粒子検出方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】生物由来粒子の一定の特定型群を、短時間に、かつ、簡便に濃縮し、検出する方法を提供すること、とりわけ、膵臓器からのランゲルハンス島やインスリン産生細胞へと分化する幹細胞や前駆細胞を、短時間に、かつ、簡便に濃縮し、検出することができる方法を提供すること。
【解決手段】特定型群の生物由来粒子を検出する方法であって、該生物由来粒子を染色する染色試薬が予め添加されている、生物由来粒子を捕捉する基材に、該生物由来粒子を含む懸濁液を添加することによって該生物由来粒子を捕捉すると共にこれを染色し、染色された該生物由来粒子を定性的または定量的に検出することを特徴とする生物由来粒子検出方法。
【選択図】 図1
【解決手段】特定型群の生物由来粒子を検出する方法であって、該生物由来粒子を染色する染色試薬が予め添加されている、生物由来粒子を捕捉する基材に、該生物由来粒子を含む懸濁液を添加することによって該生物由来粒子を捕捉すると共にこれを染色し、染色された該生物由来粒子を定性的または定量的に検出することを特徴とする生物由来粒子検出方法。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、生物由来粒子浮遊液から必要な生物由来粒子を短時間に、かつ、簡便に検出する方法およびそれに用いる装置に関する。特に、本発明は、酵素等によって膵臓器等を消化した後、遊離させた組織または生物由来粒子浮遊液をフィルターに通過させ、ランゲルハンス島等の特定の生物由来粒子型群を検出する方法およびそれに用いる装置に関する。
本発明により検出される細胞型群は、ランゲルハンス島に限らず、癌細胞を捕捉、検出することによる癌の診断等にも適用が可能である。
【0002】
【従来の技術】
糖尿病は、日本のみならず世界的に広がっている深刻な疾病である。1997年に旧厚生省が行った調査では、「糖尿病が強く疑われる人」が約690万人存在し、この値に「糖尿病の可能性を否定できない人」680万人を加えると、約1370万人がリスク群と推定されている。WHOの推定する全世界の糖尿病人口は、2000年で1億5千万人あまりであり、2025年には約3億人に達するものと予測されている。
【0003】
近年、糖尿病の根治的治療法として、膵島移植が注目を浴びるようになってきている。膵島移植は、生理的な血糖コントロールを可能とし、手技も簡単で、ハイリスク例にも応用できる、優れた糖尿病治療法として期待されている。
膵島移植は、糖代謝の改善による糖尿病性二次病変の進行阻止または改善を目的としているが、強化インスリン療法やインスリン持続皮下注入療法でも血糖コントロールの難しいインスリン依存型糖尿病(IDDM)は、まさに膵島移植のよい適応であると考えられている。
【0004】
膵島移植は局所麻酔で可能なほどで、手術侵襲が極めて小さいため、糖尿病患者にとってより安全であり、血管吻合の必要がないため血管病変の進行により膵(臓器)移植の適応外になった患者でも実施可能である。また、門脈循環にインスリンが放出されるため生理学的にも有利である。さらに、分離膵島の凍結保存によるいわゆるbankingも可能である等、膵(臓器)移植と比較して多くの利点を有している。
【0005】
インスリン非依存型糖尿病(NIDDM)臨床の実際では、積極的にインスリン療法が用いられている。これは、インスリンを投与することにより患者自身の膵島β細胞を休息させ、それによりβ細胞の機能が回復してくるのを待つという考え方からであり、近年、積極的に導入され、好結果が報告されている。
このことは、NIDDMにおいても、膵島移植によって治療可能であることを示しており、NIDDM例のβ細胞機能が低下してきている時期に膵島を移植すれば、再びβ細胞機能が回復し、NIDDMの悪化を防止できる可能性も考えられている。
【0006】
実験的医療の段階から始まった膵島移植は、当初、成績が芳しくなかったが、1999年3月よりカナダEdmontonにあるAlberta大学において、新しい画期的なEdmonton Protocolが実施され、膵島移植施行7例全例が insulin independentとなったということが報告され(非特許文献1参照。)、このprotocolによる多施設共同トライアルも準備されている。
【0007】
このように、膵島移植の臨床研究までに発展した理由としては、大動物膵よりの大量膵島分離法の研究がなされ、1984年、Ricordiらは独自の自動膵島分離装置を考案し、ブタ、ヒト膵よりの大量膵島分離に成功したことが大きい。
膵島移植に利用される膵島の分離、調製は、一般的に次のような大量膵島分離に関する技術がある。すなわち、特許文献1および非特許文献2に代表される文献に記載されている技術である。
【0008】
具体的な膵島の一般的な単離操作は、以下の工程で行われる。
まず、ヒトまたはブタの膵臓の膵管に、コラゲナーゼ含有媒体の注入または灌流によって膵臓を低温で消化し、その後、コラゲナーゼ含有媒体を注入した膵臓を専用の消化チャンバー内に入れる。
第2に、プロテアーゼの有効な作用を可能にすべく、チャンバー中の媒体の温度を上げて、膵臓を含有する消化チャンバー中にプロテアーゼ含有媒体を加え、適切な撹拌を行いながら;
第3に、消化チャンバー内の膵臓からのランゲルハンス島の流出をジチゾン染色により顕微鏡等で直接検出した後;
第4に、新たな低温媒体を消化チャンバー内に導入して、消化チャンバーから流出してきた細胞を回収器中に流出させ回収する。
【0009】
最後に、回収フラスコからの細胞懸濁液にフィコール等の比重液による勾配を与え、遠心分離してランゲルハンス島細胞を含有する精製画分を回収する。
上記のように、消化チャンバーからのランゲルハンス島流出の検出は、実施者の目視による検鏡作業であることから操作が煩雑であり、実施者に負担を強いる、検出に時間を要するといった問題点があった。また、流出するランゲルハンス島の濃度が低い状態では、正確な計数のためにより多くのサンプルを検鏡する必要があり、したがって、より広い範囲を検鏡することとなるため、実施者にさらなる負担を課す。そのため、流出したランゲルハンス島を濃縮し、簡便に検出する方法の確立が望まれていた。
【0010】
非特許文献3には、孔径100μmのナイロンメッシュである、セルストレイナー(商標、BDバイオサイエンス社製)に膵臓消化液を注ぎ、50mlのHBSSですすいだ後、ペトリ皿に本セルストレイナーを逆さに置き、20mlのHBSSで洗い流してペトリ皿に回収するという細胞の分離、回収方法が記載されている。しかし、これは細胞の回収を目的としたものであり、フィルターを用いた細胞検出についての記載は一切無い。
特許文献2には、微生物をフィルター上に保持し、死細胞を染色後、生細胞のDNAを解離させ、インターカレータで染色することにより生細胞の検出を行っているが、複数回の染色が必要であることから操作が煩雑であり、それに伴い、検出に要する時間も増大するという問題点を有する。
【0011】
特許文献3には、次の方法が記載されている。一定量の血液をシリンジ内にセットされたglass microfiber filter上に乗せ、顆粒球計測を阻害する成分を予め除去するために、血液中の顆粒球は破壊しないように水を加え、赤血球を溶血させた後、サンプル内の溶解成分を吸引洗浄(pressure wash)する。その後、溶解されなかった顆粒球を含むglass fiber filterは乾燥され、そのfilterに対して0.005% Triton X−100、30mM 3−amino−1,2,4 triazole、0.0005% H2O2、0.5mg/ml o−tolidineを含む50mMリン酸バッファーを滴下する。次いで、顆粒球から溶出されたミエロペルオキシダーゼの作用により青色に染色されたスポットを顆粒球として計測する。この方法は、操作が非常に煩雑であり、また細胞を破壊するため、フィルターに捕捉した細胞の形状や状態を観察することができないという問題点がある。
【0012】
フィルター上で生物由来粒子を検出する方法として、特許文献4には、次の方法が記載されている。試料中の細菌の染色の前後いずれかの時期に疎水性フィルターで細菌を捕集し、過剰の細菌染色用色素を洗浄により除去した後、フィルター上の細菌の着色度から試料中の全細菌数を測定する。次いで、疎水性フィルターに捕集された細菌を、グラム陽性細菌染色用色素で染色し、媒染剤を用いて媒染し、過剰のグラム陽性細菌染色用試薬および媒染剤を洗浄により除去する。その後、フィルター上のグラム陽性細菌の着色度から試料中のグラム陽性細菌数を測定する。この方法によると、フィルターに細菌を捕集する前または捕集した後に染色試薬を用いて染色を行う必要があり、操作が煩雑となる問題点がある。
特許文献5には、フィルターを用いてレジオネラ菌を検出する方法が記載されているが、フィルターを培地に重ね培養し、コロニーを形成後にフィルターを分離、菌体を破壊し、抗体を用いてコロニーを検出するという極めて操作が煩雑であり、かつ著しく操作のための時間を要する等の問題点が挙げられる。
【0013】
特許文献6には、フィルター上に捕集した細菌に色素液を吸引条件下に添加して染色し、検出する方法が記載されているが、色素液を別途用意する必要があり手間がかかる他、吸引を行うためポンプ等の手段が必要であり、簡便な検出には向かない。
特許文献7には、フィルター上に捕捉した微生物のDNAに標識抗DNA抗体を結合させることにより検出を行う方法が記載されているが、検出結果が得られるまでに数十分から数日を要し、速やかな検出が求められる場においては適用不可能である。
【0014】
特許文献8には、次の方法が記載されている。細菌検出用疎水性フィルターを内部に有し、前記フィルターから見て細菌試料を採取する側に色素液組成物を予め配し、前記フィルターから見てその反対側に前記フィルターの支持体を予め配したチューブ状の濾過容器に、細菌試料を採取する側から細菌試料を入れ染色する。次いで、前記支持体側から吸引濾過し、前記フィルターへの染色された細菌の捕集と過剰色素の除去と同時に行い、前記フィルターの着色度から試料中の細菌数を測定する。この方法は、チューブ状の濾過容器を用いるため、顕微鏡等によって捕集された細菌を観察することは難しく、また、吸引のためのピストン等の機構を要するため測定具はかさ高くなる、液状の染色試薬を扱うため操作に注意を要するといった問題点がある。
【0015】
特許文献9には、フィルターによって濃縮し、蛍光ラベル化することにより生存細菌および白血球を計数する方法が記載されているが、計数をフローサイトメーターもしくはレーザースキャン血球計算器で行うために、その装置を持たない施設での検出は不可能であり、また、検出に前処理だけでも数十分を要することから、迅速な検出には不向きである。
特許文献10には、色素を含む液体と試料とを接触させることによりフィルター上に染色された細菌を捕集し、その着色度より細菌数を測定する方法が記載されているが、色素は液体の状態で使用されるために操作に注意を要する上、フィルターとは別に色素を含む液体を用意する必要があり、簡便さを欠く。
【0016】
特許文献11には、孔径30〜70μmの第一フィルターと、疎水性材料からなる孔径0.45〜4μmの第二フィルターを有する細菌捕集、検出用ろ過具に、第一フィルターから先に接触するように着色された試料を導入して細菌の捕集を行い、第二フィルターの着色度から資料中の細菌数を検出することからなる細菌数の測定方法が記載されている。この方法では、事前に着色試薬を試料に加えておく必要がある。すなわち、フィルターでろ過を行う前に着色の操作を要するため煩雑となり、かつ、着色試薬の準備が必要であり、手間を要する。
【0017】
特許文献12には、ポリマー膜フィルター上に保持した細胞に対して、標識核酸プローブをDNAに結合させ、検出する方法が記載されているが、核酸プローブとのインキュベーションに一晩を要する等、迅速な検出には程遠い。
特許文献13には、フィルター上に保持した細胞を緩衝界面活性溶液により破砕し、ハイブリダイゼーションにより検出する方法が記載されているが、処理に時間を要し、迅速な検出は不可能である。
【0018】
特許文献14には、フィルター上に保持した微生物を蛍光によって検出する方法が記載されているが、染色試薬を事前に試料に加える、またはフィルター濾過後に染色を行うため、操作が煩雑であるという問題点を有している。
予め試薬を添加した基材を利用し、検出を行う方法としては、特許文献15に、酵素活性を指標とし、抗原抗体反応を利用して抗原(または抗体)の量を測定する酵素免疫測定法において、予め酵素または基質と結合した抗原(または抗体)を含む検体溶液を抗体(または抗原)を固定した通水性シート状に滴下し、該シート上で抗原抗体反応を行わせ、フリーの酵素または基質と結合した抗原(または抗体)のみを該シートの下方に設けられた透明フィルムに移行させ、該透明フィルム上で基質と酵素を反応させて蛍光または発光物質を生成せしめ、蛍光または発光の量により抗原(または抗体)量を測定することを特徴とする酵素免疫測定法についての記載がある。この方法は、抗原抗体反応に限定されたものであり、本発明におけるところの生物由来粒子についての記載は無く、かつ、検出を蛍光または発光の量を測定することにより行うため、励起光源や受光素子等を必要とし、簡便な検出には不向きである。
【0019】
特許文献16には、血球成分と血漿成分とを含む全血から血球成分を分離して血漿成分に含まれるグルコース等の被検物質を検出することができる血球成分分離能を有する試験片であって、ビーズ、無機ゲルおよび前記被検物質と検出しうる反応を起こす試薬とを含む多孔質構造の試薬層と、この試薬層を支持する支持体とを含み、前記ビーズ同士は前記無機ゲルによって接着され、ビーズ間には前記固体成分を捕集する粒子間隙が形成されていることを特徴とする試験片についての記載がある。この発明によると、ビーズを無機ゲルで接着して試験片を作成する手順を必要とし、作成が煩雑である上、無機ゲルにより接着するため、事前に試薬を添加した試験片を作成しておかねばならず、使用直前の試薬の変更は不可能であり、汎用性に乏しい。
すなわち、これまで膵臓器から分離したランゲルハンス島を、複雑な検出手段を用いずに効率的に濃縮と同時に染色し、検出する方法は知られていなかった。
【0020】
【非特許文献1】
Shapiro AM,Lakey JRT,Ryan EA,Korbutt GS,Toth E,Warnock GL,Kneteman NM,Rajotte RV: N Eng JMed,343,230−238(2000)
【非特許文献2】
Ricordi C,Lacy PE,Finke EH,Olack BJ,Scharp DW: Daibetes,37,413−420(1988)
【非特許文献3】
Paolo R.O. Salvalaggio,et al:Transplantation,74,877−900,2002
【特許文献1】
特表平2−5042222号公報(米国特許第5079160号明細書に対応)
【特許文献2】
国際公開第90/03440号パンフレット
【特許文献3】
国際公開第93/01306号パンフレット
【特許文献4】
特開平5−308997号公報
【特許文献5】
特開平6−213894号公報
【特許文献6】
特開平8−23959号公報
【特許文献7】
特開平8−289780号公報
【特許文献8】
特開平8−322594号公報
【特許文献9】
特開平9−119926号公報
【特許文献10】
特開平10−136996号公報
【特許文献11】
特開平10−215859号公報
【特許文献12】
特表平10−501419号公報(国際公開第95/34685号パンフレットに対応)
【特許文献13】
特表平11−509104号公報(国際公開第97/42349号パンフレットに対応)
【特許文献14】
特開平2002−291499号公報
【特許文献15】
特開昭58−150861号公報
【特許文献16】
特開2001−264315号公報
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、生物由来粒子の一定の特定型群を、短時間に、かつ、簡便に濃縮し、検出する方法を提供することを目的とする。とりわけ、本発明は、膵臓器からのランゲルハンス島やインスリン産生細胞へと分化する幹細胞や前駆細胞を、短時間に、かつ、簡便に濃縮し、検出することができる方法を提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明は、以下のとおりである。
(1) 特定型群の生物由来粒子を検出する方法であって、該生物由来粒子を染色する染色試薬が予め添加されている、生物由来粒子を捕捉する基材に、該生物由来粒子を含む懸濁液を添加することによって該生物由来粒子を捕捉すると共にこれを染色し、染色された該生物由来粒子を定性的または定量的に検出することを特徴とする生物由来粒子検出方法。
【0023】
(2) 特定型群の生物由来粒子を捕捉する基材が吸水性であることを特徴とする(1)に記載の生物由来粒子検出方法。
(3) 特定型群の生物由来粒子を捕捉する基材が不織布で構成されていることを特徴とする(1)に記載の生物由来粒子検出方法。
(4) 特定型群の生物由来粒子が生物由来材料由来のものであることを特徴とする(1)に記載の生物由来粒子検出方法。
(5) 特定型群の生物由来粒子が、幹細胞、前駆細胞、ランゲルハンス島および白血球から選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする(4)に記載の生物由来粒子検出方法。
【0024】
(6) 染色試薬がジチゾン(ジフェニルチオカルバゾン)またはギムザ(Giemsa)染色試薬であることを特徴とする(1)に記載の生物由来粒子検出方法。
(7) 染色された生物由来粒子の画像を取り込み、取り込んだ画像の色信号を計測することにより生物由来粒子数を求めることを特徴とする(1)に記載の生物由来粒子検出方法。
(8) 染色された生物由来粒子の有無または数を肉眼により確認することを特徴とする(1)に記載の生物由来粒子検出方法。
【0025】
(9) 特定型群の生物由来粒子を検出する装置であって、
(A)該生物由来粒子を染色する染色試薬を予め添加した、該生物由来粒子を捕捉する基材と、
(B)該基材を上下から挟み込むことにより支持する支持基板であって、染色試薬で染色された該基材中の該生物由来粒子の吸水性材料の色と、それとは異なる色とを識別可能な透明な部分を有し、該生物由来粒子を含む生物由来粒子浮遊液を基材上に添加するための導入口を有する支持基板、
を備えることを特徴とする生物由来粒子検出装置。
(10) 特定型群の生物由来粒子を捕捉する基材が吸水性であることを特徴とする(9)に記載の生物由来粒子検出装置。
(11) 特定型群の生物由来粒子を捕捉する基材が不織布で構成されていることを特徴とする(9)に記載の生物由来粒子検出装置。
【0026】
本発明により、特定型群の生物由来粒子を生物由来粒子懸濁液より短時間に、かつ簡便に濃縮し、検出することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
図1は、本発明の生物由来粒子検出装置の一例である。特定型群生物由来粒子を染色する染色試薬が予め添加された、該生物由来粒子を捕捉する基材2は、透明なポリメチルメタクリレート製の基板1,2により、上下から挟み込まれている。上部の基板1に設けた開口部5から、基材2に生物由来粒子を含む懸濁液を添加する。染色された生物由来粒子は、透明な基板1を介して検出手段4により、定性的または定量的に検出される。
【0027】
本明細書に記載されている、特定型群の生物由来粒子とは、円口類、棘魚類、板皮類、軟骨魚類、硬骨魚類、両性類、爬虫類、鳥類、哺乳類に属する動物由来の、個体、器官、臓器、組織、体液、し尿に含まれる、特徴的なある種の性質を有する粒子または粒子のクラスターのことをいう。特徴的な性質とは、生物由来粒子または生物由来粒子クラスターのサイズ、比重、内容物、表面マーカー、表面電荷、分泌タンパク、化学物質による染色性等を指し、それらのうち、同一の性質を有する生物由来粒子または生物由来粒子クラスターの集団が、特定型群の生物由来粒子である。
【0028】
特定型群の生物由来粒子の例として、膵臓に含まれるランゲルハンス島、体液または尿中の血球、上皮細胞、細菌、真菌、原虫、寄生虫、タンパク質やアミノ酸等の有機物、結晶、塩類等の無機物等が挙げられる。例えば、ランゲルハンス島や膵臓由来のインスリン産生細胞へ分化する幹細胞または前駆細胞は、密度勾配遠心分離によって同一の比重をもった細胞の特定型群として分離される。なかでも、ランゲルハンス島は量的にも多く採取することができる。
本発明に記載の、幹細胞とは、種々の細胞に分化する能力を有する細胞のことを指し、通常、組織や臓器中に存在する成人幹細胞または前駆細胞等も含まれる。例えば、インスリンを産生するβ細胞へ分化する幹細胞(または前駆細胞)は、膵臓の場合、膵管に存在するという報告や肝臓細胞にも存在するということが知られている。
【0029】
本発明に記載の、特定型群の生物由来粒子を捕捉する基材とは、多孔質体からなる構造物で、一方の面から他方の面に連通する多数の微細な孔を有し、特定型群の生物由来粒子を選択的に分離除去できる平均孔径を有する通気性の基材を意味する。迅速に生物由来粒子懸濁液より特定型群の生物由来粒子を検出するためには、基材が吸水性であることが、滴下された生物由来粒子懸濁液より基材が速やかに水分を吸収し、生物由来粒子の濃縮が達成されることから望ましい。また、顕微鏡による検鏡での検出を行う場合には、基材は十分な光透過性を持つことが望ましい。肉眼による着色の確認、取り込んだ画像の色信号の計測等、他の検出方法を用いる場合には、光透過性を考慮する必要はない。
多孔質体とは、微細な孔を多数有する構造体のことをいい、その材質、厚さ、形状、寸法等は限定されない。多孔質体の材質は、有機材料、無機材料、または有機材料と無機材料からなる複合材料であってもよい。
【0030】
その中でも有機材料、とりわけ、有機高分子は、切断等の加工性に優れるため好ましい素材である。有機高分子としては、例えば、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアルコー ル、ポリビニルアセタール、ポリエステル、ポリアミド、ポリスチレン、ポリスルホン、セルロース、セルロースアセテート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリトリフルオロクロロビニル、フッ化ビニリデン−テトラフルオロエチレン共重合体、ポリエーテルスルホン、ポリ(メタ)アクリレート、ブタジエン−アクリロニトリルコポリマー、ポリエーテル−ポリアミドブロツクコポリマー、エチレン−ビニルアルコールコポリマー等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0031】
多孔質体の形状は、生物由来粒子を捕捉できる細孔を有するものであれば限定はなく、平板状、球状、棒状、繊維状、中空状のいずれの形態であってもよい。この例として、メッシュ、フィルム、シート、膜、板、不織布、濾紙、スポンジ、織物、編物、塊、糸、中空糸、粒子等が挙げられる。生物由来粒子を捕捉するにあたって、操作を行いやすいように生物由来粒子を捕捉する孔の大きさを簡単に制御できること、基材作製の容易さ、コスト等を考慮すると、メッシュ、フィルム、シート、濾紙、膜、板、不織布、スポンジ、中空糸、粒子が好ましく、より好ましくは、フィルム、シート、濾紙、膜、不織布およびスポンジである。
【0032】
多孔質体の孔の大きさは限定されないが、生物由来粒子を選択的に捕捉できることを考慮すると、平均孔径は0.1μm以上500μm以下であることが好ましく、1μm以上400μm以下がより好ましく、最も好ましくは5μm以上200μm以下である。生物由来粒子の選択的捕捉を容易にするためには、上記多孔質体を複数重ね合わせて使用することが好ましい。
本発明における多孔質体の平均孔径とは、水銀ポロシメーターで測定される値である。水銀ポロシメーターで測定する場合は、細孔径分布曲線における最大のピークを示す細孔径(直径)が本発明でいう平均孔径である。したがって、多孔質体の平均孔径よりも大きい直径を有する粒子は入り難いという径を表わすものであって、これ以上の直径の粒子は絶対に入らないというものではない。
【0033】
不織布とは、編織によらずに繊維または糸の集合体が、化学的、熱的または機械的に結合された布状のものである。繊維と繊維とが互いに接触して摩擦により、または互いにもつれあうこと等により一定の形状を保っている場合、これも、機械的に結合された、ということができる。織布とは、縦糸と横糸とが交錯してできた布地を意味する。
上記の多孔質体は、生物由来粒子の接着性または吸水性を向上させるために、多孔質体の孔を塞がない程度に、高分子物質により表面コーティング処理を施されていてもよい。
【0034】
高分子物質は、天然高分子物質、半合成高分子物質および合成高分子物質の3つに大きく分類することができ、本発明においていずれの高分子物質も使用することができる。例えば、天然高分子物質としては、マイカ(雲母)、アスベスト(石綿)、グラファイト(石墨)、ダイアモンド、でんぷん、セルロース、アルギン酸等に代表される糖類およびゼラチン、コラーゲン、ラミニン、ビトロネクチン、フィブロネクチン、フィブリノーゲン等に代表されるタンパク質やペプチド等が挙げられる。半合成高分子物質としては、ガラス、硝酸セルロース、酢酸セルロース、塩酸ゴム、カルボキシメチルセルロース等が挙げられる。合成高分子物質としては、ポリカーボネート、ポリホスホニトリルクロライド、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリスルホン、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアルコール、ポリメチルメタクリレート、ポリヒドロキシエチルメタクリレート、ポリジメチルアミノエチルメタクリレートおよびヒドロキシエチルメタクリレートとジメチルアミノエチルメタクリレートの共重合体に代表されるような2種類以上の合成単量体からなる共重合体等が挙げられる。
【0035】
コーティング処理のし易さを考慮すると、有機高分子物質が好ましく、タンパク質、ペプチドおよび有機合成高分子物質がよりに好ましい。
多孔質体に、抗体等の生理活性物質、ジチゾン等の染色試薬の固定化、グラフト、電子線、放射線照射等による何らかの表面処理が施されていてもよい。
基材上に捕捉された特定型群の生物由来粒子は、染色試薬で染色することにより検出を容易に行うことができる。染色試薬として、例えば、ランゲルハンス島を特異的に染色するジチゾン(ジフェニルチオカルバゾン)や白血球を選択的に染色するギムザ(Gimsa)染色試薬を用いることによりランゲルハンス島または白血球の簡便な検出が可能である。
【0036】
基材に前以て染色試薬を添加しておくことにより、検出の際に試薬添加の工程を省くことができる。添加する方法としては、染色試薬を含む溶液に基材を浸した後、乾燥させて染色試薬を基材上に吸着させる方法、染色試薬を基材に化学的に結合させる方法等が挙げられる。化学的結合の例として、共有結合、イオン結合、水素結合、疎水結合等がある。添加された染色試薬は必ずしも基材に完全に結合している必要はない。生物由来粒子懸濁液を基材に添加することにより、基材上の染色試薬が流され、その濃度が低下したとしても、特定型群の生物由来粒子の染色に十分な染色試薬が残存していればよい。
【0037】
基材上に捕捉された特定型群の生物由来粒子を検出する手段としては、顕微鏡による検鏡、肉眼による目視での確認、基材上に捕捉された細胞の画像を取り込むことによる色信号の計測等が挙げられる。定性的な検出の他、必要に応じて定量的に計数してもよい。染色した目的細胞の画像を取り込み、解析し、色信号を計測することにより計数を行うことは、検出の自動化を可能にすることから好ましい。
【0038】
基材は、支持基板により支持されていることが取り扱いの容易さの点から好ましく、基材を挟み込んで支持することにより、特定型群の生物由来粒子を含む懸濁液添加後に基材をより詳細に観察する場合に取り出しが容易であるので好ましい。
基材へ特定型群の生物由来粒子を含む懸濁液を添加するための導入部を支持基板上に設けることにより、検出操作が簡便になるので好ましい。この導入部は、支持基板上に特定型群の生物由来粒子を含む懸濁液を添加した際に、懸濁液が展開するのに十分な面積の開口部であることが好ましいが、基材が吸水性である場合は、開口部の面積は必ずしも懸濁液が展開する面積よりも大きい必要はなく、展開する面積を限定する場合には開口部の面積を小さくすることが好ましい。
【0039】
基材を支持する材料としては、有機材料、無機材料および有機材料と無機材料からなる複合材料であってもよい。その中でも有機材料、とりわけ、有機高分子は、切断等の加工性に優れるため好ましい素材である。有機高分子としては、例えば、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、ポリエステル、ポリアミド、ポリスチレン、ポリスルホン、セルロース、セルロースアセテート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリトリフルオロクロロビニル、フッ化ビニリデン−テトラフルオロエチレン共重合体、ポリエーテルスルホン、ポリ(メタ)アクリレート、ブタジエン−アクリロニトリルコポリマー、ポリエーテル−ポリアミドブロツクコポリマー、エチレン−ビニルアルコールコポリマー等が挙げられ、無機材料としてはガラス、シリコン、金属、石英、セラミック等が挙げられるが、上記に限定されるものではない。
【0040】
透明性に優れた支持材料を用いることにより、染色された特定型群の生物由来粒子を透過型顕微鏡等の検出手段により検出することができるので好ましい。透明性に優れた支持材料としては、プラスチック、ガラス、石英等が挙げられるが、繰り返し使用せずに、臨床の際や実験毎に使い捨てにするためには、安価、かつ、加工性に優れたプラスチックで作製された支持材料が必要である。具体的には、ポリメチルメタクリレート、塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエチレン、アクリロニトリルースチレン共重合体、アクリロニトリルーブタジエン共重合体、ポリクロルフルオロエチレン、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリフェニレンオキシド、グリプタル樹脂等の素材が挙げられる。好ましくは、ポリメチルメタクリレート、塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリカーボネート等が挙げられる。
【0041】
以上に述べたように、本発明の方法によって、特定型群の生物由来粒子を、該粒子を含む懸濁液より迅速に、かつ、簡便に濃縮し、検出することができる。
ヒトの膵臓から得られるランゲルハンス島は、当然のことながら、適当な免疫抑制剤を用いることによって、そのまま膵島移植に使用できる。また、後ほどの使用のため、適当な材料中に封入することによって保存できる。このようなカプセル化により免疫応答が抑制され、その結果、異種移植への使用も可能となる。例えば、ブタ等のランゲルハンス島をヒトに移植することができる。また、ランゲルハンス島のみならずインスリン細胞へ分化することができる幹細胞や前駆細胞も調製することができるので、調製したそれらの細胞を適当な条件下で培養することによって、インスリン産生細胞へ分化、増殖させ、得られたインスリン産生細胞も移植療法に用いることができる。
【0042】
【発明の実施の形態】
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明は何らこれに限定されるものではない。
【0043】
【実施例1】
ブタ膵臓の消化とジチゾン添加不織布を用いたランゲルハンス島の濃縮、検出および計数
屠殺場にてブタ膵臓摘出後、直ちに氷冷し、細切した。HBSS(Hank緩衝液)に、コラゲナーゼ(商標、新田ゼラチン社製、type S−1)を1mg/mlの濃度になるように溶解した液10mlに、細切したブタ膵臓10gを入れ、37℃に加熱した恒温槽にて数分おきに撹拌しながら20分間加温した。未消化の膵臓片を除き、残った消化液を、ジチゾン溶液によって染色した後、スライドガラス上に1μlずつ滴下し、ランゲルハンス島を計数した。
【0044】
次に、スライドグラス上に滴下された消化液1μl分の直径に相当する、直径6mmの穴を有するアクリル板とスライドガラスで挟んだ、ジチゾン溶液を含浸した平均孔径12μmの不織布に未染色の消化液5μlを滴下し、分離されたランゲルハンス島の状態を顕微鏡で観察した。
図2は、不織布6に捕捉されたランゲルハンス島7を撮像した写真である。これよりランゲルハンス島を、その色および形状により容易に検出・計数することができることが確認された。図3は、ランゲルハンス島をスライドグラスに滴下する方法と本発明の方法で計数した結果を比較した図である。不織布を用いた本発明の方法により標準偏差が小さくなり、本発明の方法を用いることにより、同一検鏡面積において、より正確にランゲルハンス島数を計測できることが確認された。
【0045】
【実施例2】
ギムザ(Giemsa)液添加不織布上での白血球の検出
図4で示すように、直径6mmの穴8を有するアクリル板9、Giemsa液を含浸した平均孔径12μmの不織布10、Giemsa液を含浸した濾紙11、スライドグラス12の順に重ねて固定し、アクリル板の穴から健常人より提供された全血100μlをGiemsa液含浸不織布上に滴下した。15分間室温で放置した後、濾紙を新しいものに交換し、1/15Mリン酸緩衝液100μlを滴下した。濾紙を外し、顕微鏡で不織布を観察したところ、図5で示されるように、不織布14に捕捉、染色された白血球13が青い点として観察され、本発明の方法により白血球の検出が可能であることが確認された。
【0046】
【発明の効果】
本発明によれば、ランゲルハンス島やインスリン分泌細胞に分化する幹細胞や前駆細胞を迅速に、かつ、簡便に濃縮、検出できるので、膵島移植のためのランゲルハンス島検出工程の時間が短縮され、その作業も容易になる。
本発明によってランゲルハンス島を濃縮、検出することによりランゲルハンス島分離精製の際の条件決定を行うことができ、分離精製されたランゲルハンス島は、次いで、糖尿病患者内にインシュリンを生成させるため、糖尿病患者に移植することができる。また、生物由来材料から幹細胞や前駆細胞を濃縮、検出した場合は、それを分離精製後、培養してインスリン産生細胞に分化、増殖させて糖尿病患者に移植することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における生物由来粒子検出装置の一例を示す概略図。
【図2】実施例1における不織布に捕捉、染色されたランゲルハンス島の顕微鏡写真。
【図3】実施例1におけるランゲルハンス島を計数した結果の比較を示したグラフ。
【図4】実施例2において用いられた検出装置を示す概略図。
【図5】実施例2における不織布に捕捉、染色された白血球の顕微鏡写真。
【産業上の利用分野】
本発明は、生物由来粒子浮遊液から必要な生物由来粒子を短時間に、かつ、簡便に検出する方法およびそれに用いる装置に関する。特に、本発明は、酵素等によって膵臓器等を消化した後、遊離させた組織または生物由来粒子浮遊液をフィルターに通過させ、ランゲルハンス島等の特定の生物由来粒子型群を検出する方法およびそれに用いる装置に関する。
本発明により検出される細胞型群は、ランゲルハンス島に限らず、癌細胞を捕捉、検出することによる癌の診断等にも適用が可能である。
【0002】
【従来の技術】
糖尿病は、日本のみならず世界的に広がっている深刻な疾病である。1997年に旧厚生省が行った調査では、「糖尿病が強く疑われる人」が約690万人存在し、この値に「糖尿病の可能性を否定できない人」680万人を加えると、約1370万人がリスク群と推定されている。WHOの推定する全世界の糖尿病人口は、2000年で1億5千万人あまりであり、2025年には約3億人に達するものと予測されている。
【0003】
近年、糖尿病の根治的治療法として、膵島移植が注目を浴びるようになってきている。膵島移植は、生理的な血糖コントロールを可能とし、手技も簡単で、ハイリスク例にも応用できる、優れた糖尿病治療法として期待されている。
膵島移植は、糖代謝の改善による糖尿病性二次病変の進行阻止または改善を目的としているが、強化インスリン療法やインスリン持続皮下注入療法でも血糖コントロールの難しいインスリン依存型糖尿病(IDDM)は、まさに膵島移植のよい適応であると考えられている。
【0004】
膵島移植は局所麻酔で可能なほどで、手術侵襲が極めて小さいため、糖尿病患者にとってより安全であり、血管吻合の必要がないため血管病変の進行により膵(臓器)移植の適応外になった患者でも実施可能である。また、門脈循環にインスリンが放出されるため生理学的にも有利である。さらに、分離膵島の凍結保存によるいわゆるbankingも可能である等、膵(臓器)移植と比較して多くの利点を有している。
【0005】
インスリン非依存型糖尿病(NIDDM)臨床の実際では、積極的にインスリン療法が用いられている。これは、インスリンを投与することにより患者自身の膵島β細胞を休息させ、それによりβ細胞の機能が回復してくるのを待つという考え方からであり、近年、積極的に導入され、好結果が報告されている。
このことは、NIDDMにおいても、膵島移植によって治療可能であることを示しており、NIDDM例のβ細胞機能が低下してきている時期に膵島を移植すれば、再びβ細胞機能が回復し、NIDDMの悪化を防止できる可能性も考えられている。
【0006】
実験的医療の段階から始まった膵島移植は、当初、成績が芳しくなかったが、1999年3月よりカナダEdmontonにあるAlberta大学において、新しい画期的なEdmonton Protocolが実施され、膵島移植施行7例全例が insulin independentとなったということが報告され(非特許文献1参照。)、このprotocolによる多施設共同トライアルも準備されている。
【0007】
このように、膵島移植の臨床研究までに発展した理由としては、大動物膵よりの大量膵島分離法の研究がなされ、1984年、Ricordiらは独自の自動膵島分離装置を考案し、ブタ、ヒト膵よりの大量膵島分離に成功したことが大きい。
膵島移植に利用される膵島の分離、調製は、一般的に次のような大量膵島分離に関する技術がある。すなわち、特許文献1および非特許文献2に代表される文献に記載されている技術である。
【0008】
具体的な膵島の一般的な単離操作は、以下の工程で行われる。
まず、ヒトまたはブタの膵臓の膵管に、コラゲナーゼ含有媒体の注入または灌流によって膵臓を低温で消化し、その後、コラゲナーゼ含有媒体を注入した膵臓を専用の消化チャンバー内に入れる。
第2に、プロテアーゼの有効な作用を可能にすべく、チャンバー中の媒体の温度を上げて、膵臓を含有する消化チャンバー中にプロテアーゼ含有媒体を加え、適切な撹拌を行いながら;
第3に、消化チャンバー内の膵臓からのランゲルハンス島の流出をジチゾン染色により顕微鏡等で直接検出した後;
第4に、新たな低温媒体を消化チャンバー内に導入して、消化チャンバーから流出してきた細胞を回収器中に流出させ回収する。
【0009】
最後に、回収フラスコからの細胞懸濁液にフィコール等の比重液による勾配を与え、遠心分離してランゲルハンス島細胞を含有する精製画分を回収する。
上記のように、消化チャンバーからのランゲルハンス島流出の検出は、実施者の目視による検鏡作業であることから操作が煩雑であり、実施者に負担を強いる、検出に時間を要するといった問題点があった。また、流出するランゲルハンス島の濃度が低い状態では、正確な計数のためにより多くのサンプルを検鏡する必要があり、したがって、より広い範囲を検鏡することとなるため、実施者にさらなる負担を課す。そのため、流出したランゲルハンス島を濃縮し、簡便に検出する方法の確立が望まれていた。
【0010】
非特許文献3には、孔径100μmのナイロンメッシュである、セルストレイナー(商標、BDバイオサイエンス社製)に膵臓消化液を注ぎ、50mlのHBSSですすいだ後、ペトリ皿に本セルストレイナーを逆さに置き、20mlのHBSSで洗い流してペトリ皿に回収するという細胞の分離、回収方法が記載されている。しかし、これは細胞の回収を目的としたものであり、フィルターを用いた細胞検出についての記載は一切無い。
特許文献2には、微生物をフィルター上に保持し、死細胞を染色後、生細胞のDNAを解離させ、インターカレータで染色することにより生細胞の検出を行っているが、複数回の染色が必要であることから操作が煩雑であり、それに伴い、検出に要する時間も増大するという問題点を有する。
【0011】
特許文献3には、次の方法が記載されている。一定量の血液をシリンジ内にセットされたglass microfiber filter上に乗せ、顆粒球計測を阻害する成分を予め除去するために、血液中の顆粒球は破壊しないように水を加え、赤血球を溶血させた後、サンプル内の溶解成分を吸引洗浄(pressure wash)する。その後、溶解されなかった顆粒球を含むglass fiber filterは乾燥され、そのfilterに対して0.005% Triton X−100、30mM 3−amino−1,2,4 triazole、0.0005% H2O2、0.5mg/ml o−tolidineを含む50mMリン酸バッファーを滴下する。次いで、顆粒球から溶出されたミエロペルオキシダーゼの作用により青色に染色されたスポットを顆粒球として計測する。この方法は、操作が非常に煩雑であり、また細胞を破壊するため、フィルターに捕捉した細胞の形状や状態を観察することができないという問題点がある。
【0012】
フィルター上で生物由来粒子を検出する方法として、特許文献4には、次の方法が記載されている。試料中の細菌の染色の前後いずれかの時期に疎水性フィルターで細菌を捕集し、過剰の細菌染色用色素を洗浄により除去した後、フィルター上の細菌の着色度から試料中の全細菌数を測定する。次いで、疎水性フィルターに捕集された細菌を、グラム陽性細菌染色用色素で染色し、媒染剤を用いて媒染し、過剰のグラム陽性細菌染色用試薬および媒染剤を洗浄により除去する。その後、フィルター上のグラム陽性細菌の着色度から試料中のグラム陽性細菌数を測定する。この方法によると、フィルターに細菌を捕集する前または捕集した後に染色試薬を用いて染色を行う必要があり、操作が煩雑となる問題点がある。
特許文献5には、フィルターを用いてレジオネラ菌を検出する方法が記載されているが、フィルターを培地に重ね培養し、コロニーを形成後にフィルターを分離、菌体を破壊し、抗体を用いてコロニーを検出するという極めて操作が煩雑であり、かつ著しく操作のための時間を要する等の問題点が挙げられる。
【0013】
特許文献6には、フィルター上に捕集した細菌に色素液を吸引条件下に添加して染色し、検出する方法が記載されているが、色素液を別途用意する必要があり手間がかかる他、吸引を行うためポンプ等の手段が必要であり、簡便な検出には向かない。
特許文献7には、フィルター上に捕捉した微生物のDNAに標識抗DNA抗体を結合させることにより検出を行う方法が記載されているが、検出結果が得られるまでに数十分から数日を要し、速やかな検出が求められる場においては適用不可能である。
【0014】
特許文献8には、次の方法が記載されている。細菌検出用疎水性フィルターを内部に有し、前記フィルターから見て細菌試料を採取する側に色素液組成物を予め配し、前記フィルターから見てその反対側に前記フィルターの支持体を予め配したチューブ状の濾過容器に、細菌試料を採取する側から細菌試料を入れ染色する。次いで、前記支持体側から吸引濾過し、前記フィルターへの染色された細菌の捕集と過剰色素の除去と同時に行い、前記フィルターの着色度から試料中の細菌数を測定する。この方法は、チューブ状の濾過容器を用いるため、顕微鏡等によって捕集された細菌を観察することは難しく、また、吸引のためのピストン等の機構を要するため測定具はかさ高くなる、液状の染色試薬を扱うため操作に注意を要するといった問題点がある。
【0015】
特許文献9には、フィルターによって濃縮し、蛍光ラベル化することにより生存細菌および白血球を計数する方法が記載されているが、計数をフローサイトメーターもしくはレーザースキャン血球計算器で行うために、その装置を持たない施設での検出は不可能であり、また、検出に前処理だけでも数十分を要することから、迅速な検出には不向きである。
特許文献10には、色素を含む液体と試料とを接触させることによりフィルター上に染色された細菌を捕集し、その着色度より細菌数を測定する方法が記載されているが、色素は液体の状態で使用されるために操作に注意を要する上、フィルターとは別に色素を含む液体を用意する必要があり、簡便さを欠く。
【0016】
特許文献11には、孔径30〜70μmの第一フィルターと、疎水性材料からなる孔径0.45〜4μmの第二フィルターを有する細菌捕集、検出用ろ過具に、第一フィルターから先に接触するように着色された試料を導入して細菌の捕集を行い、第二フィルターの着色度から資料中の細菌数を検出することからなる細菌数の測定方法が記載されている。この方法では、事前に着色試薬を試料に加えておく必要がある。すなわち、フィルターでろ過を行う前に着色の操作を要するため煩雑となり、かつ、着色試薬の準備が必要であり、手間を要する。
【0017】
特許文献12には、ポリマー膜フィルター上に保持した細胞に対して、標識核酸プローブをDNAに結合させ、検出する方法が記載されているが、核酸プローブとのインキュベーションに一晩を要する等、迅速な検出には程遠い。
特許文献13には、フィルター上に保持した細胞を緩衝界面活性溶液により破砕し、ハイブリダイゼーションにより検出する方法が記載されているが、処理に時間を要し、迅速な検出は不可能である。
【0018】
特許文献14には、フィルター上に保持した微生物を蛍光によって検出する方法が記載されているが、染色試薬を事前に試料に加える、またはフィルター濾過後に染色を行うため、操作が煩雑であるという問題点を有している。
予め試薬を添加した基材を利用し、検出を行う方法としては、特許文献15に、酵素活性を指標とし、抗原抗体反応を利用して抗原(または抗体)の量を測定する酵素免疫測定法において、予め酵素または基質と結合した抗原(または抗体)を含む検体溶液を抗体(または抗原)を固定した通水性シート状に滴下し、該シート上で抗原抗体反応を行わせ、フリーの酵素または基質と結合した抗原(または抗体)のみを該シートの下方に設けられた透明フィルムに移行させ、該透明フィルム上で基質と酵素を反応させて蛍光または発光物質を生成せしめ、蛍光または発光の量により抗原(または抗体)量を測定することを特徴とする酵素免疫測定法についての記載がある。この方法は、抗原抗体反応に限定されたものであり、本発明におけるところの生物由来粒子についての記載は無く、かつ、検出を蛍光または発光の量を測定することにより行うため、励起光源や受光素子等を必要とし、簡便な検出には不向きである。
【0019】
特許文献16には、血球成分と血漿成分とを含む全血から血球成分を分離して血漿成分に含まれるグルコース等の被検物質を検出することができる血球成分分離能を有する試験片であって、ビーズ、無機ゲルおよび前記被検物質と検出しうる反応を起こす試薬とを含む多孔質構造の試薬層と、この試薬層を支持する支持体とを含み、前記ビーズ同士は前記無機ゲルによって接着され、ビーズ間には前記固体成分を捕集する粒子間隙が形成されていることを特徴とする試験片についての記載がある。この発明によると、ビーズを無機ゲルで接着して試験片を作成する手順を必要とし、作成が煩雑である上、無機ゲルにより接着するため、事前に試薬を添加した試験片を作成しておかねばならず、使用直前の試薬の変更は不可能であり、汎用性に乏しい。
すなわち、これまで膵臓器から分離したランゲルハンス島を、複雑な検出手段を用いずに効率的に濃縮と同時に染色し、検出する方法は知られていなかった。
【0020】
【非特許文献1】
Shapiro AM,Lakey JRT,Ryan EA,Korbutt GS,Toth E,Warnock GL,Kneteman NM,Rajotte RV: N Eng JMed,343,230−238(2000)
【非特許文献2】
Ricordi C,Lacy PE,Finke EH,Olack BJ,Scharp DW: Daibetes,37,413−420(1988)
【非特許文献3】
Paolo R.O. Salvalaggio,et al:Transplantation,74,877−900,2002
【特許文献1】
特表平2−5042222号公報(米国特許第5079160号明細書に対応)
【特許文献2】
国際公開第90/03440号パンフレット
【特許文献3】
国際公開第93/01306号パンフレット
【特許文献4】
特開平5−308997号公報
【特許文献5】
特開平6−213894号公報
【特許文献6】
特開平8−23959号公報
【特許文献7】
特開平8−289780号公報
【特許文献8】
特開平8−322594号公報
【特許文献9】
特開平9−119926号公報
【特許文献10】
特開平10−136996号公報
【特許文献11】
特開平10−215859号公報
【特許文献12】
特表平10−501419号公報(国際公開第95/34685号パンフレットに対応)
【特許文献13】
特表平11−509104号公報(国際公開第97/42349号パンフレットに対応)
【特許文献14】
特開平2002−291499号公報
【特許文献15】
特開昭58−150861号公報
【特許文献16】
特開2001−264315号公報
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、生物由来粒子の一定の特定型群を、短時間に、かつ、簡便に濃縮し、検出する方法を提供することを目的とする。とりわけ、本発明は、膵臓器からのランゲルハンス島やインスリン産生細胞へと分化する幹細胞や前駆細胞を、短時間に、かつ、簡便に濃縮し、検出することができる方法を提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明は、以下のとおりである。
(1) 特定型群の生物由来粒子を検出する方法であって、該生物由来粒子を染色する染色試薬が予め添加されている、生物由来粒子を捕捉する基材に、該生物由来粒子を含む懸濁液を添加することによって該生物由来粒子を捕捉すると共にこれを染色し、染色された該生物由来粒子を定性的または定量的に検出することを特徴とする生物由来粒子検出方法。
【0023】
(2) 特定型群の生物由来粒子を捕捉する基材が吸水性であることを特徴とする(1)に記載の生物由来粒子検出方法。
(3) 特定型群の生物由来粒子を捕捉する基材が不織布で構成されていることを特徴とする(1)に記載の生物由来粒子検出方法。
(4) 特定型群の生物由来粒子が生物由来材料由来のものであることを特徴とする(1)に記載の生物由来粒子検出方法。
(5) 特定型群の生物由来粒子が、幹細胞、前駆細胞、ランゲルハンス島および白血球から選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする(4)に記載の生物由来粒子検出方法。
【0024】
(6) 染色試薬がジチゾン(ジフェニルチオカルバゾン)またはギムザ(Giemsa)染色試薬であることを特徴とする(1)に記載の生物由来粒子検出方法。
(7) 染色された生物由来粒子の画像を取り込み、取り込んだ画像の色信号を計測することにより生物由来粒子数を求めることを特徴とする(1)に記載の生物由来粒子検出方法。
(8) 染色された生物由来粒子の有無または数を肉眼により確認することを特徴とする(1)に記載の生物由来粒子検出方法。
【0025】
(9) 特定型群の生物由来粒子を検出する装置であって、
(A)該生物由来粒子を染色する染色試薬を予め添加した、該生物由来粒子を捕捉する基材と、
(B)該基材を上下から挟み込むことにより支持する支持基板であって、染色試薬で染色された該基材中の該生物由来粒子の吸水性材料の色と、それとは異なる色とを識別可能な透明な部分を有し、該生物由来粒子を含む生物由来粒子浮遊液を基材上に添加するための導入口を有する支持基板、
を備えることを特徴とする生物由来粒子検出装置。
(10) 特定型群の生物由来粒子を捕捉する基材が吸水性であることを特徴とする(9)に記載の生物由来粒子検出装置。
(11) 特定型群の生物由来粒子を捕捉する基材が不織布で構成されていることを特徴とする(9)に記載の生物由来粒子検出装置。
【0026】
本発明により、特定型群の生物由来粒子を生物由来粒子懸濁液より短時間に、かつ簡便に濃縮し、検出することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
図1は、本発明の生物由来粒子検出装置の一例である。特定型群生物由来粒子を染色する染色試薬が予め添加された、該生物由来粒子を捕捉する基材2は、透明なポリメチルメタクリレート製の基板1,2により、上下から挟み込まれている。上部の基板1に設けた開口部5から、基材2に生物由来粒子を含む懸濁液を添加する。染色された生物由来粒子は、透明な基板1を介して検出手段4により、定性的または定量的に検出される。
【0027】
本明細書に記載されている、特定型群の生物由来粒子とは、円口類、棘魚類、板皮類、軟骨魚類、硬骨魚類、両性類、爬虫類、鳥類、哺乳類に属する動物由来の、個体、器官、臓器、組織、体液、し尿に含まれる、特徴的なある種の性質を有する粒子または粒子のクラスターのことをいう。特徴的な性質とは、生物由来粒子または生物由来粒子クラスターのサイズ、比重、内容物、表面マーカー、表面電荷、分泌タンパク、化学物質による染色性等を指し、それらのうち、同一の性質を有する生物由来粒子または生物由来粒子クラスターの集団が、特定型群の生物由来粒子である。
【0028】
特定型群の生物由来粒子の例として、膵臓に含まれるランゲルハンス島、体液または尿中の血球、上皮細胞、細菌、真菌、原虫、寄生虫、タンパク質やアミノ酸等の有機物、結晶、塩類等の無機物等が挙げられる。例えば、ランゲルハンス島や膵臓由来のインスリン産生細胞へ分化する幹細胞または前駆細胞は、密度勾配遠心分離によって同一の比重をもった細胞の特定型群として分離される。なかでも、ランゲルハンス島は量的にも多く採取することができる。
本発明に記載の、幹細胞とは、種々の細胞に分化する能力を有する細胞のことを指し、通常、組織や臓器中に存在する成人幹細胞または前駆細胞等も含まれる。例えば、インスリンを産生するβ細胞へ分化する幹細胞(または前駆細胞)は、膵臓の場合、膵管に存在するという報告や肝臓細胞にも存在するということが知られている。
【0029】
本発明に記載の、特定型群の生物由来粒子を捕捉する基材とは、多孔質体からなる構造物で、一方の面から他方の面に連通する多数の微細な孔を有し、特定型群の生物由来粒子を選択的に分離除去できる平均孔径を有する通気性の基材を意味する。迅速に生物由来粒子懸濁液より特定型群の生物由来粒子を検出するためには、基材が吸水性であることが、滴下された生物由来粒子懸濁液より基材が速やかに水分を吸収し、生物由来粒子の濃縮が達成されることから望ましい。また、顕微鏡による検鏡での検出を行う場合には、基材は十分な光透過性を持つことが望ましい。肉眼による着色の確認、取り込んだ画像の色信号の計測等、他の検出方法を用いる場合には、光透過性を考慮する必要はない。
多孔質体とは、微細な孔を多数有する構造体のことをいい、その材質、厚さ、形状、寸法等は限定されない。多孔質体の材質は、有機材料、無機材料、または有機材料と無機材料からなる複合材料であってもよい。
【0030】
その中でも有機材料、とりわけ、有機高分子は、切断等の加工性に優れるため好ましい素材である。有機高分子としては、例えば、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアルコー ル、ポリビニルアセタール、ポリエステル、ポリアミド、ポリスチレン、ポリスルホン、セルロース、セルロースアセテート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリトリフルオロクロロビニル、フッ化ビニリデン−テトラフルオロエチレン共重合体、ポリエーテルスルホン、ポリ(メタ)アクリレート、ブタジエン−アクリロニトリルコポリマー、ポリエーテル−ポリアミドブロツクコポリマー、エチレン−ビニルアルコールコポリマー等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0031】
多孔質体の形状は、生物由来粒子を捕捉できる細孔を有するものであれば限定はなく、平板状、球状、棒状、繊維状、中空状のいずれの形態であってもよい。この例として、メッシュ、フィルム、シート、膜、板、不織布、濾紙、スポンジ、織物、編物、塊、糸、中空糸、粒子等が挙げられる。生物由来粒子を捕捉するにあたって、操作を行いやすいように生物由来粒子を捕捉する孔の大きさを簡単に制御できること、基材作製の容易さ、コスト等を考慮すると、メッシュ、フィルム、シート、濾紙、膜、板、不織布、スポンジ、中空糸、粒子が好ましく、より好ましくは、フィルム、シート、濾紙、膜、不織布およびスポンジである。
【0032】
多孔質体の孔の大きさは限定されないが、生物由来粒子を選択的に捕捉できることを考慮すると、平均孔径は0.1μm以上500μm以下であることが好ましく、1μm以上400μm以下がより好ましく、最も好ましくは5μm以上200μm以下である。生物由来粒子の選択的捕捉を容易にするためには、上記多孔質体を複数重ね合わせて使用することが好ましい。
本発明における多孔質体の平均孔径とは、水銀ポロシメーターで測定される値である。水銀ポロシメーターで測定する場合は、細孔径分布曲線における最大のピークを示す細孔径(直径)が本発明でいう平均孔径である。したがって、多孔質体の平均孔径よりも大きい直径を有する粒子は入り難いという径を表わすものであって、これ以上の直径の粒子は絶対に入らないというものではない。
【0033】
不織布とは、編織によらずに繊維または糸の集合体が、化学的、熱的または機械的に結合された布状のものである。繊維と繊維とが互いに接触して摩擦により、または互いにもつれあうこと等により一定の形状を保っている場合、これも、機械的に結合された、ということができる。織布とは、縦糸と横糸とが交錯してできた布地を意味する。
上記の多孔質体は、生物由来粒子の接着性または吸水性を向上させるために、多孔質体の孔を塞がない程度に、高分子物質により表面コーティング処理を施されていてもよい。
【0034】
高分子物質は、天然高分子物質、半合成高分子物質および合成高分子物質の3つに大きく分類することができ、本発明においていずれの高分子物質も使用することができる。例えば、天然高分子物質としては、マイカ(雲母)、アスベスト(石綿)、グラファイト(石墨)、ダイアモンド、でんぷん、セルロース、アルギン酸等に代表される糖類およびゼラチン、コラーゲン、ラミニン、ビトロネクチン、フィブロネクチン、フィブリノーゲン等に代表されるタンパク質やペプチド等が挙げられる。半合成高分子物質としては、ガラス、硝酸セルロース、酢酸セルロース、塩酸ゴム、カルボキシメチルセルロース等が挙げられる。合成高分子物質としては、ポリカーボネート、ポリホスホニトリルクロライド、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリスルホン、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアルコール、ポリメチルメタクリレート、ポリヒドロキシエチルメタクリレート、ポリジメチルアミノエチルメタクリレートおよびヒドロキシエチルメタクリレートとジメチルアミノエチルメタクリレートの共重合体に代表されるような2種類以上の合成単量体からなる共重合体等が挙げられる。
【0035】
コーティング処理のし易さを考慮すると、有機高分子物質が好ましく、タンパク質、ペプチドおよび有機合成高分子物質がよりに好ましい。
多孔質体に、抗体等の生理活性物質、ジチゾン等の染色試薬の固定化、グラフト、電子線、放射線照射等による何らかの表面処理が施されていてもよい。
基材上に捕捉された特定型群の生物由来粒子は、染色試薬で染色することにより検出を容易に行うことができる。染色試薬として、例えば、ランゲルハンス島を特異的に染色するジチゾン(ジフェニルチオカルバゾン)や白血球を選択的に染色するギムザ(Gimsa)染色試薬を用いることによりランゲルハンス島または白血球の簡便な検出が可能である。
【0036】
基材に前以て染色試薬を添加しておくことにより、検出の際に試薬添加の工程を省くことができる。添加する方法としては、染色試薬を含む溶液に基材を浸した後、乾燥させて染色試薬を基材上に吸着させる方法、染色試薬を基材に化学的に結合させる方法等が挙げられる。化学的結合の例として、共有結合、イオン結合、水素結合、疎水結合等がある。添加された染色試薬は必ずしも基材に完全に結合している必要はない。生物由来粒子懸濁液を基材に添加することにより、基材上の染色試薬が流され、その濃度が低下したとしても、特定型群の生物由来粒子の染色に十分な染色試薬が残存していればよい。
【0037】
基材上に捕捉された特定型群の生物由来粒子を検出する手段としては、顕微鏡による検鏡、肉眼による目視での確認、基材上に捕捉された細胞の画像を取り込むことによる色信号の計測等が挙げられる。定性的な検出の他、必要に応じて定量的に計数してもよい。染色した目的細胞の画像を取り込み、解析し、色信号を計測することにより計数を行うことは、検出の自動化を可能にすることから好ましい。
【0038】
基材は、支持基板により支持されていることが取り扱いの容易さの点から好ましく、基材を挟み込んで支持することにより、特定型群の生物由来粒子を含む懸濁液添加後に基材をより詳細に観察する場合に取り出しが容易であるので好ましい。
基材へ特定型群の生物由来粒子を含む懸濁液を添加するための導入部を支持基板上に設けることにより、検出操作が簡便になるので好ましい。この導入部は、支持基板上に特定型群の生物由来粒子を含む懸濁液を添加した際に、懸濁液が展開するのに十分な面積の開口部であることが好ましいが、基材が吸水性である場合は、開口部の面積は必ずしも懸濁液が展開する面積よりも大きい必要はなく、展開する面積を限定する場合には開口部の面積を小さくすることが好ましい。
【0039】
基材を支持する材料としては、有機材料、無機材料および有機材料と無機材料からなる複合材料であってもよい。その中でも有機材料、とりわけ、有機高分子は、切断等の加工性に優れるため好ましい素材である。有機高分子としては、例えば、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、ポリエステル、ポリアミド、ポリスチレン、ポリスルホン、セルロース、セルロースアセテート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリトリフルオロクロロビニル、フッ化ビニリデン−テトラフルオロエチレン共重合体、ポリエーテルスルホン、ポリ(メタ)アクリレート、ブタジエン−アクリロニトリルコポリマー、ポリエーテル−ポリアミドブロツクコポリマー、エチレン−ビニルアルコールコポリマー等が挙げられ、無機材料としてはガラス、シリコン、金属、石英、セラミック等が挙げられるが、上記に限定されるものではない。
【0040】
透明性に優れた支持材料を用いることにより、染色された特定型群の生物由来粒子を透過型顕微鏡等の検出手段により検出することができるので好ましい。透明性に優れた支持材料としては、プラスチック、ガラス、石英等が挙げられるが、繰り返し使用せずに、臨床の際や実験毎に使い捨てにするためには、安価、かつ、加工性に優れたプラスチックで作製された支持材料が必要である。具体的には、ポリメチルメタクリレート、塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエチレン、アクリロニトリルースチレン共重合体、アクリロニトリルーブタジエン共重合体、ポリクロルフルオロエチレン、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリフェニレンオキシド、グリプタル樹脂等の素材が挙げられる。好ましくは、ポリメチルメタクリレート、塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリカーボネート等が挙げられる。
【0041】
以上に述べたように、本発明の方法によって、特定型群の生物由来粒子を、該粒子を含む懸濁液より迅速に、かつ、簡便に濃縮し、検出することができる。
ヒトの膵臓から得られるランゲルハンス島は、当然のことながら、適当な免疫抑制剤を用いることによって、そのまま膵島移植に使用できる。また、後ほどの使用のため、適当な材料中に封入することによって保存できる。このようなカプセル化により免疫応答が抑制され、その結果、異種移植への使用も可能となる。例えば、ブタ等のランゲルハンス島をヒトに移植することができる。また、ランゲルハンス島のみならずインスリン細胞へ分化することができる幹細胞や前駆細胞も調製することができるので、調製したそれらの細胞を適当な条件下で培養することによって、インスリン産生細胞へ分化、増殖させ、得られたインスリン産生細胞も移植療法に用いることができる。
【0042】
【発明の実施の形態】
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明は何らこれに限定されるものではない。
【0043】
【実施例1】
ブタ膵臓の消化とジチゾン添加不織布を用いたランゲルハンス島の濃縮、検出および計数
屠殺場にてブタ膵臓摘出後、直ちに氷冷し、細切した。HBSS(Hank緩衝液)に、コラゲナーゼ(商標、新田ゼラチン社製、type S−1)を1mg/mlの濃度になるように溶解した液10mlに、細切したブタ膵臓10gを入れ、37℃に加熱した恒温槽にて数分おきに撹拌しながら20分間加温した。未消化の膵臓片を除き、残った消化液を、ジチゾン溶液によって染色した後、スライドガラス上に1μlずつ滴下し、ランゲルハンス島を計数した。
【0044】
次に、スライドグラス上に滴下された消化液1μl分の直径に相当する、直径6mmの穴を有するアクリル板とスライドガラスで挟んだ、ジチゾン溶液を含浸した平均孔径12μmの不織布に未染色の消化液5μlを滴下し、分離されたランゲルハンス島の状態を顕微鏡で観察した。
図2は、不織布6に捕捉されたランゲルハンス島7を撮像した写真である。これよりランゲルハンス島を、その色および形状により容易に検出・計数することができることが確認された。図3は、ランゲルハンス島をスライドグラスに滴下する方法と本発明の方法で計数した結果を比較した図である。不織布を用いた本発明の方法により標準偏差が小さくなり、本発明の方法を用いることにより、同一検鏡面積において、より正確にランゲルハンス島数を計測できることが確認された。
【0045】
【実施例2】
ギムザ(Giemsa)液添加不織布上での白血球の検出
図4で示すように、直径6mmの穴8を有するアクリル板9、Giemsa液を含浸した平均孔径12μmの不織布10、Giemsa液を含浸した濾紙11、スライドグラス12の順に重ねて固定し、アクリル板の穴から健常人より提供された全血100μlをGiemsa液含浸不織布上に滴下した。15分間室温で放置した後、濾紙を新しいものに交換し、1/15Mリン酸緩衝液100μlを滴下した。濾紙を外し、顕微鏡で不織布を観察したところ、図5で示されるように、不織布14に捕捉、染色された白血球13が青い点として観察され、本発明の方法により白血球の検出が可能であることが確認された。
【0046】
【発明の効果】
本発明によれば、ランゲルハンス島やインスリン分泌細胞に分化する幹細胞や前駆細胞を迅速に、かつ、簡便に濃縮、検出できるので、膵島移植のためのランゲルハンス島検出工程の時間が短縮され、その作業も容易になる。
本発明によってランゲルハンス島を濃縮、検出することによりランゲルハンス島分離精製の際の条件決定を行うことができ、分離精製されたランゲルハンス島は、次いで、糖尿病患者内にインシュリンを生成させるため、糖尿病患者に移植することができる。また、生物由来材料から幹細胞や前駆細胞を濃縮、検出した場合は、それを分離精製後、培養してインスリン産生細胞に分化、増殖させて糖尿病患者に移植することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における生物由来粒子検出装置の一例を示す概略図。
【図2】実施例1における不織布に捕捉、染色されたランゲルハンス島の顕微鏡写真。
【図3】実施例1におけるランゲルハンス島を計数した結果の比較を示したグラフ。
【図4】実施例2において用いられた検出装置を示す概略図。
【図5】実施例2における不織布に捕捉、染色された白血球の顕微鏡写真。
Claims (11)
- 特定型群の生物由来粒子を検出する方法であって、該生物由来粒子を染色する染色試薬が予め添加されている、生物由来粒子を捕捉する基材に、該生物由来粒子を含む懸濁液を添加することによって該生物由来粒子を捕捉すると共にこれを染色し、染色された該生物由来粒子を定性的または定量的に検出することを特徴とする生物由来粒子検出方法。
- 特定型群の生物由来粒子を捕捉する基材が吸水性であることを特徴とする請求項1記載の生物由来粒子検出方法。
- 特定型群の生物由来粒子を捕捉する基材が不織布で構成されていることを特徴とする請求項1記載の生物由来粒子検出方法。
- 特定型群の生物由来粒子が生物由来材料由来のものであることを特徴とする請求項1記載の生物由来粒子検出方法。
- 特定型群の生物由来粒子が、幹細胞、前駆細胞、ランゲルハンス島および白血球から選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする請求項4記載の生物由来粒子検出方法。
- 染色試薬がジチゾン(ジフェニルチオカルバゾン)またはギムザ(Giemsa)染色試薬であることを特徴とする請求項1記載の生物由来粒子検出方法。
- 染色された生物由来粒子の画像を取り込み、取り込んだ画像の色信号を計測することにより生物由来粒子数を求めることを特徴とする請求項1記載の生物由来粒子検出方法。
- 染色された生物由来粒子の有無または数を肉眼により確認することを特徴とする請求項1記載の生物由来粒子検出方法。
- 特定型群の生物由来粒子を検出する装置であって、
(A)該生物由来粒子を染色する染色試薬を予め添加した、該生物由来粒子を捕捉する基材と、
(B)該基材を上下から挟み込むことにより支持する支持基板であって、染色試薬で染色された該基材中の該生物由来粒子の吸水性材料の色と、それとは異なる色とを識別可能な透明な部分を有し、該生物由来粒子を含む生物由来粒子浮遊液を基材上に添加するための導入口を有する支持基板、
を備えることを特徴とする生物由来粒子検出装置。 - 特定型群の生物由来粒子を捕捉する基材が吸水性であることを特徴とする請求項9記載の生物由来粒子検出装置。
- 特定型群の生物由来粒子を捕捉する基材が不織布で構成されていることを特徴とする請求項9記載の生物由来粒子検出装置。
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