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JP2004291464A - ガスバリア性反射防止フィルム及びその製造方法 - Google Patents

ガスバリア性反射防止フィルム及びその製造方法 Download PDF

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JP2004291464A JP2003088277A JP2003088277A JP2004291464A JP 2004291464 A JP2004291464 A JP 2004291464A JP 2003088277 A JP2003088277 A JP 2003088277A JP 2003088277 A JP2003088277 A JP 2003088277A JP 2004291464 A JP2004291464 A JP 2004291464A
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Osamu Shiino
修 椎野
Masahito Yoshikawa
雅人 吉川
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Bridgestone Corp
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Abstract

【課題】優れたガスバリア性能と反射防止性能とを兼備するガスバリア性反射防止フィルムを提供する。
【解決手段】有機フィルム2の表面に、高屈折率透明膜4A,4Bと低屈折率透明膜3A,3Bとの積層膜よりなる反射防止層5が形成されてなる反射防止フィルム1。積層膜の少なくとも一層は、ガスバリア性スパッタ膜4Aである。このガスバリア性スパッタ膜4Aを、ターゲットを設けた複数のカソードに交互に間欠的な電圧を印加して成膜する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガスバリア性に優れた反射防止フィルム及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
有機EL表示素子や液晶表示素子はフレキシブルな有機フィルム上に当該素子機能層を形成して作製することが可能である。しかし、実際に表示素子として用いるためには、視認性を高めるために、反射防止性能を有する層の形成が必要不可欠である。従来、表示素子用の反射防止膜としては、高屈折率層と低屈折率層との積層膜よりなるものが提案されており、これらの積層膜は、通常、スパッタ法や反応性スパッタ法で成膜される(特開平11−142603号公報)。一方で、有機EL表示素子や液晶表示素子は酸素や水蒸気の存在下で急速に劣化することから、ガスバリア性を有する層で表示素子を保護する必要がある。このため、ガスバリア性能と反射防止性能を併せ持ったフィルムの開発が強く望まれている。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−142603号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
通常のスパッタ法、もしくは反応性ガス雰囲気中で成膜を行う反応性スパッタ法により、ガスバリア性に優れた反射防止膜を成膜するためには、ピンホール形成の阻止と組成の精密な制御が必要とされる。更に、工業的な見地からは成膜速度の向上も必要不可欠である。
【0005】
しかしながら、従来のスパッタリングによるバリヤー膜の成膜方法では、長時間スパッタリングを続けていると、ターゲットの表面にノジュール(ブリスタ)が発生し、そのために異常放電が生じ、成膜されたスパッタ膜にピンホールが生じたり、成膜速度が低下するなどの弊害をもたらすことがあった。
【0006】
本発明は、優れたガスバリア性能と反射防止性能とを兼備するガスバリア性反射防止フィルムと、このガスバリア性反射防止フィルムを効率良く製造する方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明のガスバリア性反射防止フィルムは、有機フィルムの表面に、高屈折率層と低屈折率層との積層膜よりなる反射防止層が形成されてなる反射防止フィルムであって、該積層膜を構成する高屈折率層及び低屈折率層のうちの少なくとも一層が、ピンホールやクラック等の欠陥の少ないガスバリア性スパッタ膜よりなることを特徴とするものである。
【0008】
高屈折率層と低屈折率層との積層膜であれば、その積層構造による光の干渉作用で光の反射を効果的に防止することができる。しかも、本発明にあっては、この積層膜を構成する高屈折率層と低屈折率層の少なくとも一層がピンホールやクラック等の欠陥の少ないガスバリア性スパッタ膜であるため、良好なガスバリア性が得られる。
【0009】
本発明のガスバリア性反射防止フィルムの製造方法は、このような本発明のガスバリア性反射防止フィルムを製造する方法であって、カソードに設けられたターゲットをスパッタリングすることにより該ガスバリア性スパッタ膜を成膜するに当たり、複数のカソードを配置し、各カソードに交互に間欠的な電圧を印加して成膜することを特徴とする。
【0010】
即ち、本発明のガスバリア性反射防止フィルムの製造方法では、ガスバリア性スパッタ膜の成膜に当たり、通常のスパッタ法、もしくは反応性ガス雰囲気中で成膜を行う反応性スパッタ法による物理的蒸着法で、隣り合った少なくとも2つ以上のカソードに所定の周期で交互にパルス状の電圧を印加することによって大電流をターゲットに流し、安定した高速成膜を可能にする。同時に異常放電を大幅に抑制し、ピンホールの形成を阻止することが可能となり、ガスバリア性に優れた良質のスパッタ膜を成膜することができる。
【0011】
本発明では、好ましくは、通常は負電圧に印加されているターゲットに対し、間欠的に正の電圧を印加することにより、該ターゲットのチャージアップを抑制する。
【0012】
ところで、成膜されたスパッタ膜のガスバリア性能は、その膜組成に大きく依存する。そこで、反応性ガス雰囲気中でスパッタを行う反応性スパッタ法によってガスバリア性スパッタ膜を成膜する場合には、パルス電圧のパルス幅を変化させることにより反応性を制御し、膜中に取り込まれる反応性ガスの含有量を制御するようにしても良い。また、合金又は合金の酸化物を成膜する場合には、異なった2つ以上のカソードに一定の周期で交互にパルス状の電圧を印加することによって、その成膜を可能とする。更には、組成の異なるカソードにそれぞれ異なったパルス電圧を印加することにより、最終的に堆積される膜の組成を精密に制御することを可能とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下に図面を参照して本発明のガスバリア性反射防止フィルム及びその製造方法の実施の形態を詳細に説明する。
【0014】
図1は本発明のガスバリア性反射防止フィルムの実施の形態を示す模式的な断面図であり、図2は本発明のガスバリア性反射防止フィルムの製造方法に係るガスバリア性スパッタ膜の成膜方法を説明するスパッタリング装置の模式的な断面図である。
【0015】
まず、図2を参照して本発明におけるガスバリア性スパッタ膜の成膜方法について説明する。
【0016】
図2において、真空ポンプ(図示略)によって真空排気されるチャンバ10内の一方(図では上方)に基板となる有機フィルム2が配置され、他方にはマグネトロンカソード11A,11Bが配置されている。このマグネトロンカソード11A,11B上にそれぞれターゲット12がボンディングされて設置されている。マグネトロンカソード11A,11Bは、冷却水流路、磁石、ターゲット取付プレート等を備えている。
【0017】
チャンバ10内にアルゴン等の希ガスを微量導入した状態にてカソード11A,11Bに負電圧を印加してアース電位の室壁との間で放電させるとプラズマPが発生し、このプラズマP中で発生したイオンがターゲット12に入射してこれをスパッタし、スパッタされた粒子が有機フィルム2の表面に付着して薄膜が形成される。
【0018】
各カソード11A,11Bにそれぞれパルス電源13が接続され、各カソード11A,11Bに交互にパルス電圧を印加可能としている。
【0019】
種々の実験の結果、上記のように各ターゲットを設けたカソードに交互に間欠的な電圧を印加してスパッタすることにより、異常放電が殆ど又は全く発生しないようになり、ピンホールが極めて少ないか又は全く無いガスバリア性スパッタ膜が成膜されることが見出された。この異常放電の減少は、請求項3のように、通常は負電圧に印加されているターゲットに対し、間欠的に正の電圧を印加することにより、更に効果を高めることができる。
【0020】
また、ターゲットを複数用いているので、成膜速度を大きくすることができると共に、膜成長速度が均一化され、成膜されるガスバリア性スパッタ膜の均質性が向上することが見出された。
【0021】
このスパッタリング法にあっては、有機フィルム2は加熱することなく均一な薄膜を成膜することができる。このため、耐熱性の低い有機フィルムの上にも成膜を行うことができる。
【0022】
なお、チャンバ10内の初期排圧は1.3×10−3Pa(1×10−5Torr以下)が好ましく、ここにアルゴン、ヘリウム、クリプトン等の希ガスをチャンバ10内が0.1〜2.6Pa(1〜20mTorr)程度の圧力となるように導入して成膜を開始するのが好ましい。
【0023】
パルス幅や周波数を制御することにより成膜速度を制御することができる。なお、この周波数は5〜100kHz程度が好ましい。更に、電圧を印加するカソードをスイッチする周波数は1〜50kHzであることが好ましい。
【0024】
本発明において、形成するガスバリア性スパッタ膜は、ジルコニウム、チタン、ニオブ、インジウム、スズ、アンチモン、シリコン、アルミニウム及びマグネシウムよりなる群から選ばれる1種の金属酸化物又は2種以上の合金酸化物よりなることが好ましい。
【0025】
このうち、インジウム、スズ、亜鉛、チタン、ジルコニウム、セミウム等の1種の金属酸化物又はITO、ATO(スズをドープした酸化アンチモン)、ZAO(アルミニウムをドープした酸化亜鉛)などの2種以上の合金酸化物であればガスバリア性の高屈折率透明膜を形成することができる。また、ケイ素、アルミニウム、マグネシウムの1種の金属酸化物又は金属フッ化物、又は2種以上の合金酸化物もしくは合金フッ化物であればガスバリア性の低屈折率透明膜を形成することができる。
【0026】
ガスバリア性スパッタ膜の膜厚は、後述する本発明のガスバリア性反射防止フィルムの積層膜のうちのどの部分に配置されるかによっても異なるが、通常の場合、5〜1000nm程度が好ましい。
【0027】
金属酸化物又は合金酸化物よりなるガスバリア性スパッタ膜は、金属酸化物よりなるターゲットを用いて成膜されてもよく、当該金属(合金であってもよい)のターゲットを用い、チャンバ内に酸素ガスを流通させて反応性スパッタリングを行うことにより金属又は合金酸化物バリヤー膜を形成してもよい。また、合金酸化物よりなるガスバリア性スパッタ膜を成膜する場合、各ターゲットがそれぞれ当該合金又は合金酸化物よりなるものであってもよく、異なる合金又は合金酸化物組成のターゲットであってもよく、少なくとも一部のターゲットが純金属又は純金属酸化物よりなるものであってもよい。各ターゲットの組成が異なる場合、ターゲットに印加するパルス電圧の電圧及び/又はパルス幅を各ターゲットにおいて制御することにより、膜組成を制御することができる。
【0028】
なお、金属又は合金酸化物よりなるターゲットを用いてスパッタリングする場合にも、チャンバ内に酸素を流通させて反応性スパッタリングを行ってもよい。この場合のターゲットは、目的とするガスバリア性スパッタ膜と同組成であってもよく、異組成であってもよい。このターゲットは導電性金属又は合金酸化物であることが好ましい。
【0029】
反応性スパッタリングにより、ガスバリア性スパッタ膜の組成を制御することができる。特に、パルス幅を制御することにより金属又は合金酸化物ガスバリア性スパッタ膜を成膜する場合も、パルス電圧の電圧及び/又はパルス幅を制御することにより、反応性ガスの反応性を制御し、バリヤー膜中に取り込まれる酸素量を制御することができる。
【0030】
本発明では、特に金属又は合金酸化物ターゲットを反応性スパッタしてガスバリア性スパッタ膜を成膜する場合、スパッタ時における放電の発光波長をモニタリングすることにより反応性ガスの反応性を検知し、この発光波長が適性波長となるようにパルス電圧及び/又はパルス幅を制御し、これによってガスバリア性スパッタ膜中に取り込まれる酸素量を制御することができる。
【0031】
次に、有機フィルム上の反射防止層を構成する高屈折率層と低屈折率層の少なくとも一層をこのようなガスバリア性スパッタ膜とした本発明のガスバリア性反射防止フィルムについて、図1を参照して説明する。
【0032】
図1のガスバリア性反射防止フィルム1は、有機フィルム2上に、高屈折率透明膜4A,4Bと低屈折率透明膜3A,3Bとの交互積層膜よりなる反射防止層5を形成したものであり、反射防止層5を構成する高屈折率透明膜4A,4B及び低屈折率透明膜3A、3Bのうち、高屈折率透明膜4Aがガスバリア性スパッタ膜となっている。
【0033】
本発明において、有機フィルム2としては、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート、ポリメチルメタアクリレート(PMMA)、アクリル、ポリカーボネート(PC)、ポリスチレン、トリアセテート、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリウレタン、セロファン等、好ましくはPET、PC、PMMAの透明フィルムが挙げられる。
【0034】
有機フィルム2の厚さは得られるガスバリア性反射防止フィルムの用途による要求特性(例えば、強度、薄膜性)等によって適宜決定されるが、通常の場合、1μm〜10mmの範囲とされる。
【0035】
高屈折率透明膜4A,4Bの材料として400nm付近の光の透過性が高く、350nm付近及びそれ以下の光の吸収が多い材料を用いることにより、より一層優れた可視光透過性と紫外線カット性とを兼備する反射防止フィルムを実現することができ、好ましい。また、成膜速度の速い材料を用いることで、生産性を高めることができる。
【0036】
高屈折率透明膜4A,4Bのうち、ガスバリア性高屈折率透明膜4Aは、前述の金属又は合金酸化物、好ましくはTiOやITOより形成される。これらの金属又は合金酸化物は、通常屈折率1.7以上で400nm付近の光透過性が高く、350nm付近及びそれ以下の光の吸収が多く、高屈折率透明膜として有効である。
【0037】
また、高屈折率透明膜4Bとしては、スズインジウム酸化物(ITO)、酸化亜鉛(ZnO)、アルミニウムをドープした酸化亜鉛(ZnO)、酸化チタン(TiO)、酸化錫(SnO)、酸化ジルコニウム(ZrO)等の屈折率1.8以上の薄膜を採用することができるが、前述の光透過性、光吸収性を満たし、成膜速度の速い材料として、特に、酸化亜鉛が好適である。
【0038】
一方、低屈折率透明膜3A,3Bとしては酸化珪素(SiO)、フッ化マグネシウム(MgF)、酸化アルミニウム(Al)等の屈折率が1.6以下の低屈折率材料よりなる薄膜を採用することができる。
【0039】
これら高屈折率透明膜4A,4B及び低屈折率透明膜3A,3Bの膜厚は、光の干渉で可視光領域での反射率を下げるため、膜構成、膜種、中心波長により異なってくるが、図1に示すような4層構造の場合、有機フィルム2側の第1層(高屈折率透明膜4A)が5〜50nm、第2層(低屈折率透明膜3A)が5〜50nm、第3層(高屈折率透明膜4B)が50〜150nm、第4層(低屈折率透明膜3B)が50〜150nm程度の膜厚で形成するのが好ましい。
【0040】
ガスバリア性スパッタ膜以外の高屈折率透明膜4B及び低屈折率透明膜3A,3Bは、蒸着、スパッタリング、イオンプレーティング、CVD法等により形成することができるが、ガスバリア性高屈折率透明膜4Aがスパッタリングにより形成されるため、他の透明膜もスパッタリングにより形成することが好ましく、特に、高屈折率透明膜4Bとしての酸化チタン膜は、金属チタンをターゲットとする反応性スパッタ法で形成するのが好ましい。この場合、スパッタ条件は、O100%又はO−ArでO40%以上の雰囲気条件とするのが好ましい。
【0041】
なお、図1に示すガスバリア性反射防止フィルム1の反射防止層5は、有機フィルム2上に高屈折率透明膜4A、低屈折率透明膜3A、高屈折率透明膜4B、低屈折率透明膜3Aの順で各膜が2層ずつ交互に合計4層積層された多層膜とされたものであるが、この反射防止層5の高屈折率透明膜と低屈折率透明膜との積層構造は、図示のものの他、次のようなものであっても良い。
【0042】
(a) 高屈折率透明膜と低屈折率透明膜を1層ずつ合計2層に積層したもの
(b) 中屈折率透明膜/高屈折率透明膜/低屈折率透明膜の順で1層ずつ、合計3層に積層したもの
(c) 高屈折率透明膜/低屈折率透明膜の順で各層を交互に3層ずつ、合計6層に積層したもの
【0043】
また、図1のガスバリア性反射防止フィルムは、このような積層膜のうち、有機フィルム2側の高屈折率透明膜4Aをガスバリア性スパッタ膜としたものであるが、ガスバリア性スパッタ膜を適用するのはどの層であっても良い。本発明では、積層膜を構成する高屈折率透明膜及び低屈折率透明膜のうちの少なくとも一層をガスバリア性スパッタ膜とすれば良く、すべての高屈折率透明膜をガスバリア性スパッタ膜としても良く、また、積層膜を構成する全ての膜をガスバリア性スパッタ膜としても良く、更に、低屈折率透明膜の一部又は全部をガスバリア性スパッタ膜としても良い。
【0044】
なお、本発明のガスバリア性反射防止フィルムは、必要に応じて、表面の耐汚染性を高めるために、更に反射防止層上に汚染防止膜を形成しても良い。この場合、汚染防止膜としては、フッ素系薄膜、シリコン系薄膜等よりなる膜厚1〜1000nm程度の薄膜が好ましい。
【0045】
このような本発明のガスバリア性反射防止フィルムは、有機EL表示素子や液晶表示素子などの薄膜表示素子に適用されるガスバリア性反射防止フィルムとして有効であり、良好な光透過性と、反射防止性能及びガスバリア性能を得ることができる。
【0046】
【実施例】
以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明する。
【0047】
実施例1
有機フィルムとしてPETフィルム(膜厚100μm)を用い、このフィルムの表面に下記構成の反射防止層を形成して、図1に示すガスバリア性反射防止フィルムを製造した。
【0048】
第1層:酸化チタン膜,膜厚24.1nm
第2層:酸化シリコン膜,膜厚13.9nm
第3層:酸化チタン膜,膜厚120nm
第4層:酸化シリコン膜,膜厚101.1nm
【0049】
これらの4層のうち、PETフィルム側の第1層は、スパッタ装置として、図2のスパッタ装置を用い、ターゲットとして純度99.99%の高純度化学社製のものを用いて成膜を行った。
【0050】
チャンバ内は6.0×10−4Paまで排気し、0.5Paのガス圧となるように酸素及びArガスを導入した。ガス組成は酸素50%、Ar50%である。ガス流量は150sccmとした。印加パルスの電圧を約500V、周波数を50kHzとし、10パルスずつ交互に各カソード11A,11Bに印加してガスバリア性スパッタ膜を成膜した。消費電力は12kWであった。
【0051】
その他の第2層〜第4層は、通常の反応性スパッタにより成膜した。
【0052】
得られたガスバリア性反射防止フィルムの光透過率、可視光反射率、色調、ガスバリア性を下記方法で調べ、結果を表1に示した。なお、透過率にはPET基板の裏面反射を含み、反射率にはPET基板の裏面反射を含んでいない。
【0053】
[光透過率(%),可視光反射率(%)]
日立製可視紫外光分光測定装置(U−4000)を用い、表1に示す波長付近の平均透過率と可視光反射率を求めた。
[色調]
目視により観察し、ほぼ無色透明のものを○、黄色味がかったものを×とした。
[ガスバリア性]
MOCON社製透湿度測定装置PERMATRAN−W3/31を用いて40℃、90RHの条件下で透湿度を測定した。
【0054】
実施例2
実施例1において、第1層の成膜に当たり、更に、一方のカソードに負のパルス電圧が印加されている時に、他方のカソードに10Vの正のパルス電圧を10パルス印加し、これを交互に繰り返したこと以外は同様にしてガスバリア性反射防止フィルムを製造し、同様に評価を行って結果を表1に示した。
【0055】
比較例1
実施例1において、第1層の成膜に当たり、各カソード11A,11Bに500Vの直流電圧を印加したこと以外は同様にして反射防止フィルムを製造し、同様に評価を行って結果を表1に示した。
【0056】
【表1】
Figure 2004291464
【0057】
表1より明らかなように、本発明によれば、ガスバリア性に優れた良好な反射防止フィルムが提供される。
【0058】
【発明の効果】
以上の通り、本発明によると、優れたガスバリア性能と反射防止性能とを兼備するガスバリア性反射防止フィルムが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明のガスバリア性反射防止フィルムの実施の形態を示す模式的な断面図である。
【図2】本発明のガスバリア性反射防止フィルムの製造方法の実施の形態に係るガスバリア性スパッタ膜の成膜方法を説明するスパッタリング装置の模式的な断面図である。
【符号の説明】
1 ガスバリア性反射防止フィルム
2 有機フィルム
3A,3B 低屈折率透明膜
4A ガスバリア性高屈折率透明膜
4B 高屈折率透明膜
5 反射防止層
10 チャンバ
11A,11B カソード
12 ターゲット
13 パルス電源

Claims (13)

  1. 有機フィルムの表面に、高屈折率層と低屈折率層との積層膜よりなる反射防止層が形成されてなる反射防止フィルムであって、
    該積層膜を構成する高屈折率層及び低屈折率層のうちの少なくとも一層が、ピンホールやクラック等の欠陥の少ないガスバリア性スパッタ膜よりなることを特徴とするガスバリア性反射防止フィルム。
  2. 請求項1のガスバリア性反射防止フィルムを製造する方法であって、カソードに設けられたターゲットをスパッタリングすることにより該ガスバリア性スパッタ膜を成膜するに当たり、複数のカソードを配置し、各カソードに交互に間欠的な電圧を印加して成膜することを特徴とするガスバリア性反射防止フィルムの製造方法。
  3. 請求項2において、通常は負電圧に印加されているターゲットに対し、間欠的に正の電圧を印加することにより、該ターゲットのチャージアップを抑制することを特徴とするガスバリア性反射防止フィルムの製造方法。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項において、該ガスバリア性スパッタ膜が金属酸化物膜又は合金酸化物膜であることを特徴とするガスバリア性反射防止フィルムの製造方法。
  5. 請求項4において、該金属酸化物又は合金酸化物を構成する金属が、ジルコニウム、チタン、ニオブ、インジウム、スズ、アンチモン、シリコン、アルミニウム及びマグネシウムよりなる群から選ばれる1種又は2種以上であることを特徴とするガスバリア性反射防止フィルムの製造方法。
  6. 請求項4又は5において、ターゲットとして金属もしくは合金を用い、酸素ガスを流しながら反応性スパッタリングを行うことにより該ガスバリア性スパッタ膜を成膜することを特徴とするガスバリア性反射防止フィルムの製造方法。
  7. 請求項4又は5において、ターゲットとして導電性の金属酸化物又は合金酸化物を用いて成膜することを特徴とするガスバリア性反射防止フィルムの製造方法。
  8. 請求項7において、酸素ガスを流しながら成膜することを特徴とするガスバリア性反射防止フィルムの製造方法。
  9. 請求項6又は8において、ターゲットにパルス電圧を印加し、且つパルス幅を変化させることによりガスの反応性を制御し、該ガスバリア性スパッタ膜中に取り込まれる酸素量を制御することを特徴とするガスバリア性反射防止フィルムの製造方法。
  10. 請求項2ないし9のいずれか1項において、複数のターゲットがそれぞれ異なる材料よりなることを特徴とするガスバリア性反射防止フィルムの製造方法。
  11. 請求項10において、ターゲットに印加するパルス電圧の電圧及び/又はパルス幅をそれぞれのターゲットに対して変化させることにより膜の組成を制御することを特徴とするガスバリア性反射防止フィルムの製造方法。
  12. 請求項6,8及び9のいずれか1項において、スパッタ時における放電の発光波長をモニタリングすることにより、該ガスバリア性スパッタ膜中の酸素量を制御することを特徴とするガスバリア性反射防止フィルムの製造方法。
  13. 請求項2ないし12のいずれか1項に記載のガスバリア性反射防止フィルムの製造方法により製造されたガスバリア性反射防止フィルム。
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