JP2004290489A - 子宮操作具 - Google Patents
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Abstract
【課題】内視鏡外科手術において例えば子宮内に挿入して子宮操作をする際に一定の位置で保持させる場合に助手の手で保持する必要がない、子宮操作具を提供すること。
【解決手段】子宮内に挿入される先端側棒状部、前記先端側棒状部の後端に位置し、膣内に配置される中間棒状部、前記中間棒状部外周に膣壁に密着可能なバルーン、及び前記中間棒状部の後端に位置する操作把持部から構成される子宮操作具において、前記中間棒状部と前記操作把持部の間に膣入口に密着固定可能な固定部材を設け、膣内バルーンと固定部材により手放しでも保持可能にする子宮操作具。
【選択図】 図1
【解決手段】子宮内に挿入される先端側棒状部、前記先端側棒状部の後端に位置し、膣内に配置される中間棒状部、前記中間棒状部外周に膣壁に密着可能なバルーン、及び前記中間棒状部の後端に位置する操作把持部から構成される子宮操作具において、前記中間棒状部と前記操作把持部の間に膣入口に密着固定可能な固定部材を設け、膣内バルーンと固定部材により手放しでも保持可能にする子宮操作具。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内視鏡外科手術において例えば子宮内に挿入して子宮を手術し易い位置に移動させたり、子宮卵管内に造影剤や色素を注入するための子宮操作具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、内視鏡下外科手術が広く実施されている。内視鏡下の手術は内視鏡から見た映像を画面で見ながら遠隔操作で手術を行う方法である。婦人科の内視鏡外科手術の場合、腹腔内からのアプローチの他に膣内からのアプローチも利用される。膣内へ挿入する器具の一つとして、子宮卵管内への造影剤などの薬液の投与や、腹腔鏡下手術の補助のため子宮周囲を処置し易いように子宮を上下左右に位置させる目的で子宮操作具が使用されている。
【0003】
子宮操作は当初、卵管色素テストに使用するユテリンインジェクタが使用された。ユテリンインジェクタは柔軟な材質からなり先端にバルーンの付いた薬液注入管と硬質プラスチック製の湾曲したスリーブからなり、薬液注入管を子宮内に挿入し先端のバルーンを膨らませ、薬液注入管の外から外子宮口入口までスリーブを進めて子宮を操作する。この場合、薬液注入管は柔軟なため実質的にスリーブの剛性のみで子宮操作が行われるが、子宮操作が難しかった。また、シュレーデル(シュレーデル氏子宮頸管拡張器)で、子宮を操作することも行われているが、シュレーデルは子宮に対して固定されていないため術中手で把持しておく必要があった。これらに対する対応策として、シュレーデルなどの身体挿入用棒状体にバルーンを装着し外子宮口を2個のバルーンで挟み込んで固定し、シュレーデルを動かして子宮を操作する方法が提案されている。(例えば特許文献1、特許文献2、特許文献3参照)この場合、シュレーデルを外子宮口のみで柔軟なバルーンで固定しているため、実質的には子宮操作具の固定は十分ではなく、子宮操作の際には助手の手による保持が必要であった。
【0004】
また、子宮内及び膣内で子宮ゾンデに取り付けられた2つのバルーンを膨張させて子宮及び膣の内壁に弾性的に密着固定でき、子宮側を動かして子宮を操作する方法が提案されている。(例えば特許文献4、特許文献5参照)この場合は、膣を内側から固定することは可能であるが、バルーンと膣の間に強い密着強度が必要であり、密着が強すぎると組織の損傷などの危険があり、緩すぎると膣との固定が緩くなり、子宮操作の際には助手の手による保持が必要であった。
【0005】
【特許文献1】特開平7−275256号公報
【特許文献2】特開昭58−146356号公報
【特許文献3】特開昭53−70598号公報
【特許文献4】特開平9−38105号公報
【特許文献5】特表平10−507384号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、内視鏡外科手術において例えば子宮内に挿入して子宮操作をする際に一定の位置で保持させる場合に助手の手で保持する必要がない、子宮操作具を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明は、
(1)子宮内に挿入される先端側棒状部、前記先端側棒状部の後端に位置し、膣内に配置される中間棒状部、前記中間棒状部外周に膣壁に密着可能なバルーン、及び前記中間棒状部の後端に位置する操作把持部から構成される子宮操作具において、前記中間棒状部と前記操作把持部の間に膣入口に密着固定可能な固定部材を設けたことを特徴とする子宮操作具、
である。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、図面により本発明を具体的に説明する。図1は本発明の一実施例となる子宮操作具の外観図、図2は子宮操作具の先端側棒状部の角度を変化させた場合の外観図、図3は固定部材の一実施例の外観図及び断面図、図4は本発明の使用状態を示す概略図である。
【0009】
本発明による子宮操作具の構造は、図1のように先端側棒状部(1)、先端側棒状部(1)の後端に接続される中間棒状部(2)、中間棒状部(2)の後端に接続される操作把持部(3)、先端側棒状部(1)の先端に位置する子宮内バルーン(4)、中間棒状部(2)の中心に位置する膣内バルーン(5)、中間棒状部(2)の後部で膣内バルーン(5)と操作把持部(3)の間に位置し、その間で前後可動であり固定可能な固定部材(6)、先端側棒状部(1)先端に位置する先端柔軟部(7)、先端側棒状部(1)と中間棒状部(2)の間に位置し、先端側棒状部の角度を変化させる先端側棒状部駆動部(8)、中間棒状部(2)、先端側棒状部(1)を通り、子宮内バルーン内の側孔へ連通する子宮内バルーン膨張口(9)、中間棒状部(2)を通り、膣内バルーン(5)内の側孔へ連通する膣内バルーン膨張口(10)、操作把持部(3)、中間棒状部(2)、先端側棒状部(1)を通り、先端柔軟部(7)に開口する薬液注入口(11)より構成される。
【0010】
(先端側棒状部)
先端側棒状部(1)は通常射出成形により作製される。先端側棒状部(1)の外径はφ2〜φ8mmが好ましい。これは、φ2mm未満ではバルーン膨張用ルーメンや薬液注入用ルーメンを効率良く作製し難く、子宮の保持・固定力も弱くなるためである。また、φ8mmを超えると子宮口からの挿入が困難になり、有用性が失われてしまう。先端側棒状部の長さは30〜100mmが望ましい。これは30mm未満では子宮操作がし難くなる可能性があり、100mmを超えると子宮を貫通する恐れがあるためである。先端側棒状部(1)は通常、子宮内バルーン膨張用ルーメンと薬液注入用ルーメンの2つのルーメンを内蔵するか、いずれかのルーメンをチューブ形状にして先端側棒状部(1)側壁に沿わせるように設置しても良いが、挿入操作性を考慮すれば内蔵した方が良い。先端には先端柔軟部(7)をインサート成形するか、接着・溶着することで付設できる。先端柔軟部(7)は薬液注入ルーメンを形成させ、最先端または、側孔を作って薬液を注入できるようにする。先端側棒状部(1)に使用される材質は塩化ビニル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ABS樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂等や、ステンレス鋼等の金属等の材料が使用される。先端柔軟部(7)に使用される材質はシリコーンゴム、天然ゴムなどや、軟質塩化ビニル樹脂、SEBS樹脂などの軟性の材料が使用される。
【0011】
中間棒状部(2)は射出成形及び金属加工により形成される。中間棒状部(2)の外径はφ5mm〜φ18mmが好ましい。φ5mm未満では3つのルーメンを内蔵した場合、設置し難くなり、また、子宮操作の際に変形する恐れがあるためである。また、φ18mmを超えると膣内に挿入しにくくなり、無理に挿入すると膣壁を傷つける恐れがある。形状は円柱でも、長方形でも良く、先端から操作把持部(3)に向かって緩やかなテーパー状に形成させても良い。通常、子宮内バルーン膨張用ルーメン、薬液注入用ルーメンと、膣内バルーン膨張用ルーメンを内蔵しても良く、チューブ形状として中間棒状部(2)外壁に沿わせても良い。使用される材質は塩化ビニル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ABS樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂等や、ステンレス鋼等の金属等の材料が使用される。
【0012】
(操作把持部)
操作把持部(3)は通常、射出成形や金属加工で作製される。形状はストレートな棒状でも図1のように中間棒状部(2)に対して垂直に形成しても良い。図2のように、操作把持部(3)を回転させることにより先端側棒状部(1)が先端側棒状部駆動部(8)を支点として上下に駆動するように形成しても良い。この場合、一般的には2つの歯車の間にベルトを通して駆動させたり、ワイヤーを引くことにより駆動させる方式を取るなど様々な方法がある。また、確実に固定させるためにストッパーを付設しても良い。使用される材質は塩化ビニル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ABS樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂等や、ステンレス鋼等の金属等の材料が使用される。
【0013】
(子宮内バルーン)
子宮内バルーン(4)は押出成形、ブロー成形、圧縮成形などの方法で成形される。先端側棒状部(1)へは接着または溶着により設置される。長手方向の幅は10〜30mmであり、膨張径はφ6〜30mmが好適である。使用される材料はシリコーンゴムや天然ゴムなどのゴム系や軟質塩化ビニル樹脂、SEBS樹脂、ポリウレタンなどの合成樹脂が使用される。装着後の外径は挿入操作性を考えると5mm以下が好適である。
【0014】
(膣内バルーン)
膣内バルーン(5)は押出成形、ブロー成形、圧縮成形などの方法で成形される。中間棒状部(2)へは接着または溶着により設置される。長手方向の幅は20〜60mmであり、膨張径はφ20〜60mmが好適である。使用される材料はシリコーンゴムや天然ゴムなどのゴム系や軟質塩化ビニル樹脂、SEBS樹脂、ポリウレタンなどの合成樹脂が使用される。
【0015】
(固定部材)
固定部材(6)は射出成形、ブロー成形、圧縮成形、金属加工などで作製される。図3には円盤状の固定部材(6)を示したが、円盤形状の他にもお椀形状やバルーン形状でも構わない。図4のように膣内バルーン(5)で膣内を固定し、固定部材(6)をスライドさせて膣入口に密着固定させることにより、子宮操作具の上下左右のぶれを防ぐ。長手方向の幅は3〜20mmが好適であり、3mm未満では強度が保てない恐れがあり、20mmを超えると体外でのスライド幅が取れなくなる。外径はφ50〜100mmが好適である。固定部材(6)固定のため、ネジを付設したり、ラチェット構造を取り入れても差し支えない。使用する材質は円盤などの形状を採用する場合は、塩化ビニル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ABS樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂等や、ステンレス鋼等の金属等の材料が使用される。また、バルーンなどの形状を採用する場合は、シリコーンゴムや天然ゴムなどのゴム系や軟質塩化ビニル樹脂、SEBS樹脂、ポリウレタンなどの合成樹脂が使用される。また、円盤などを採用する場合、患者への当たりを優しくするために軟質のゴムやスポンジを円盤の膣側に貼り付けても良い。
【0016】
(使用方法)
次に本発明による子宮操作具の実際の使用方法について図4を用いて説明し、本発明の効果を明確にする。まず、先端側棒状部(1)、中間棒状部(2)を真直ぐにして、子宮内バルーン(4)、膣内バルーン(5)を収縮した状態で、膣から子宮まで挿入していく。次ぎに、子宮内バルーン(4)、膣内バルーン(5)を膨張させ、更に固定部材(6)を膣入口まで押し進めて膣入口にぴったりと固定されるように設置する。操作把持部(3)を回転させ、子宮を必要な位置に移動させて手術を行なう。これにより、助手が子宮操作具を一定の位置で保持し続ける必要が無くなる。
【0017】
【発明の効果】
本発明によれば、婦人科手術で子宮操作を行なう際、従来手術助手が行なっていた子宮操作具の一定位置での保持固定を行なう必要が無くなり、術者のストレス軽減、手術時間の短縮、ひいては患者の早期社会復帰、医療経済の削減効果が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例となる子宮操作具の外観図である。
【図2】本発明の一実施例となる子宮操作具の先端側棒状部の角度を変化させた状態を示す外観図である。
【図3】本発明の一実施例となる子宮操作具の固定部材の外観図及び断面図である。
【図4】本発明の一実施例となる子宮操作具の実際の使用状態の概略図である。
【符号の説明】
1 先端側棒状部
2 中間棒状部
3 操作把持部
4 子宮内バルーン
5 膣内バルーン
6 固定部材
7 先端柔軟部
8 先端側棒状部駆動部
9 子宮内バルーン膨張口
10 膣内バルーン膨張口
11 薬液注入口
【発明の属する技術分野】
本発明は、内視鏡外科手術において例えば子宮内に挿入して子宮を手術し易い位置に移動させたり、子宮卵管内に造影剤や色素を注入するための子宮操作具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、内視鏡下外科手術が広く実施されている。内視鏡下の手術は内視鏡から見た映像を画面で見ながら遠隔操作で手術を行う方法である。婦人科の内視鏡外科手術の場合、腹腔内からのアプローチの他に膣内からのアプローチも利用される。膣内へ挿入する器具の一つとして、子宮卵管内への造影剤などの薬液の投与や、腹腔鏡下手術の補助のため子宮周囲を処置し易いように子宮を上下左右に位置させる目的で子宮操作具が使用されている。
【0003】
子宮操作は当初、卵管色素テストに使用するユテリンインジェクタが使用された。ユテリンインジェクタは柔軟な材質からなり先端にバルーンの付いた薬液注入管と硬質プラスチック製の湾曲したスリーブからなり、薬液注入管を子宮内に挿入し先端のバルーンを膨らませ、薬液注入管の外から外子宮口入口までスリーブを進めて子宮を操作する。この場合、薬液注入管は柔軟なため実質的にスリーブの剛性のみで子宮操作が行われるが、子宮操作が難しかった。また、シュレーデル(シュレーデル氏子宮頸管拡張器)で、子宮を操作することも行われているが、シュレーデルは子宮に対して固定されていないため術中手で把持しておく必要があった。これらに対する対応策として、シュレーデルなどの身体挿入用棒状体にバルーンを装着し外子宮口を2個のバルーンで挟み込んで固定し、シュレーデルを動かして子宮を操作する方法が提案されている。(例えば特許文献1、特許文献2、特許文献3参照)この場合、シュレーデルを外子宮口のみで柔軟なバルーンで固定しているため、実質的には子宮操作具の固定は十分ではなく、子宮操作の際には助手の手による保持が必要であった。
【0004】
また、子宮内及び膣内で子宮ゾンデに取り付けられた2つのバルーンを膨張させて子宮及び膣の内壁に弾性的に密着固定でき、子宮側を動かして子宮を操作する方法が提案されている。(例えば特許文献4、特許文献5参照)この場合は、膣を内側から固定することは可能であるが、バルーンと膣の間に強い密着強度が必要であり、密着が強すぎると組織の損傷などの危険があり、緩すぎると膣との固定が緩くなり、子宮操作の際には助手の手による保持が必要であった。
【0005】
【特許文献1】特開平7−275256号公報
【特許文献2】特開昭58−146356号公報
【特許文献3】特開昭53−70598号公報
【特許文献4】特開平9−38105号公報
【特許文献5】特表平10−507384号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、内視鏡外科手術において例えば子宮内に挿入して子宮操作をする際に一定の位置で保持させる場合に助手の手で保持する必要がない、子宮操作具を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明は、
(1)子宮内に挿入される先端側棒状部、前記先端側棒状部の後端に位置し、膣内に配置される中間棒状部、前記中間棒状部外周に膣壁に密着可能なバルーン、及び前記中間棒状部の後端に位置する操作把持部から構成される子宮操作具において、前記中間棒状部と前記操作把持部の間に膣入口に密着固定可能な固定部材を設けたことを特徴とする子宮操作具、
である。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、図面により本発明を具体的に説明する。図1は本発明の一実施例となる子宮操作具の外観図、図2は子宮操作具の先端側棒状部の角度を変化させた場合の外観図、図3は固定部材の一実施例の外観図及び断面図、図4は本発明の使用状態を示す概略図である。
【0009】
本発明による子宮操作具の構造は、図1のように先端側棒状部(1)、先端側棒状部(1)の後端に接続される中間棒状部(2)、中間棒状部(2)の後端に接続される操作把持部(3)、先端側棒状部(1)の先端に位置する子宮内バルーン(4)、中間棒状部(2)の中心に位置する膣内バルーン(5)、中間棒状部(2)の後部で膣内バルーン(5)と操作把持部(3)の間に位置し、その間で前後可動であり固定可能な固定部材(6)、先端側棒状部(1)先端に位置する先端柔軟部(7)、先端側棒状部(1)と中間棒状部(2)の間に位置し、先端側棒状部の角度を変化させる先端側棒状部駆動部(8)、中間棒状部(2)、先端側棒状部(1)を通り、子宮内バルーン内の側孔へ連通する子宮内バルーン膨張口(9)、中間棒状部(2)を通り、膣内バルーン(5)内の側孔へ連通する膣内バルーン膨張口(10)、操作把持部(3)、中間棒状部(2)、先端側棒状部(1)を通り、先端柔軟部(7)に開口する薬液注入口(11)より構成される。
【0010】
(先端側棒状部)
先端側棒状部(1)は通常射出成形により作製される。先端側棒状部(1)の外径はφ2〜φ8mmが好ましい。これは、φ2mm未満ではバルーン膨張用ルーメンや薬液注入用ルーメンを効率良く作製し難く、子宮の保持・固定力も弱くなるためである。また、φ8mmを超えると子宮口からの挿入が困難になり、有用性が失われてしまう。先端側棒状部の長さは30〜100mmが望ましい。これは30mm未満では子宮操作がし難くなる可能性があり、100mmを超えると子宮を貫通する恐れがあるためである。先端側棒状部(1)は通常、子宮内バルーン膨張用ルーメンと薬液注入用ルーメンの2つのルーメンを内蔵するか、いずれかのルーメンをチューブ形状にして先端側棒状部(1)側壁に沿わせるように設置しても良いが、挿入操作性を考慮すれば内蔵した方が良い。先端には先端柔軟部(7)をインサート成形するか、接着・溶着することで付設できる。先端柔軟部(7)は薬液注入ルーメンを形成させ、最先端または、側孔を作って薬液を注入できるようにする。先端側棒状部(1)に使用される材質は塩化ビニル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ABS樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂等や、ステンレス鋼等の金属等の材料が使用される。先端柔軟部(7)に使用される材質はシリコーンゴム、天然ゴムなどや、軟質塩化ビニル樹脂、SEBS樹脂などの軟性の材料が使用される。
【0011】
中間棒状部(2)は射出成形及び金属加工により形成される。中間棒状部(2)の外径はφ5mm〜φ18mmが好ましい。φ5mm未満では3つのルーメンを内蔵した場合、設置し難くなり、また、子宮操作の際に変形する恐れがあるためである。また、φ18mmを超えると膣内に挿入しにくくなり、無理に挿入すると膣壁を傷つける恐れがある。形状は円柱でも、長方形でも良く、先端から操作把持部(3)に向かって緩やかなテーパー状に形成させても良い。通常、子宮内バルーン膨張用ルーメン、薬液注入用ルーメンと、膣内バルーン膨張用ルーメンを内蔵しても良く、チューブ形状として中間棒状部(2)外壁に沿わせても良い。使用される材質は塩化ビニル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ABS樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂等や、ステンレス鋼等の金属等の材料が使用される。
【0012】
(操作把持部)
操作把持部(3)は通常、射出成形や金属加工で作製される。形状はストレートな棒状でも図1のように中間棒状部(2)に対して垂直に形成しても良い。図2のように、操作把持部(3)を回転させることにより先端側棒状部(1)が先端側棒状部駆動部(8)を支点として上下に駆動するように形成しても良い。この場合、一般的には2つの歯車の間にベルトを通して駆動させたり、ワイヤーを引くことにより駆動させる方式を取るなど様々な方法がある。また、確実に固定させるためにストッパーを付設しても良い。使用される材質は塩化ビニル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ABS樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂等や、ステンレス鋼等の金属等の材料が使用される。
【0013】
(子宮内バルーン)
子宮内バルーン(4)は押出成形、ブロー成形、圧縮成形などの方法で成形される。先端側棒状部(1)へは接着または溶着により設置される。長手方向の幅は10〜30mmであり、膨張径はφ6〜30mmが好適である。使用される材料はシリコーンゴムや天然ゴムなどのゴム系や軟質塩化ビニル樹脂、SEBS樹脂、ポリウレタンなどの合成樹脂が使用される。装着後の外径は挿入操作性を考えると5mm以下が好適である。
【0014】
(膣内バルーン)
膣内バルーン(5)は押出成形、ブロー成形、圧縮成形などの方法で成形される。中間棒状部(2)へは接着または溶着により設置される。長手方向の幅は20〜60mmであり、膨張径はφ20〜60mmが好適である。使用される材料はシリコーンゴムや天然ゴムなどのゴム系や軟質塩化ビニル樹脂、SEBS樹脂、ポリウレタンなどの合成樹脂が使用される。
【0015】
(固定部材)
固定部材(6)は射出成形、ブロー成形、圧縮成形、金属加工などで作製される。図3には円盤状の固定部材(6)を示したが、円盤形状の他にもお椀形状やバルーン形状でも構わない。図4のように膣内バルーン(5)で膣内を固定し、固定部材(6)をスライドさせて膣入口に密着固定させることにより、子宮操作具の上下左右のぶれを防ぐ。長手方向の幅は3〜20mmが好適であり、3mm未満では強度が保てない恐れがあり、20mmを超えると体外でのスライド幅が取れなくなる。外径はφ50〜100mmが好適である。固定部材(6)固定のため、ネジを付設したり、ラチェット構造を取り入れても差し支えない。使用する材質は円盤などの形状を採用する場合は、塩化ビニル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ABS樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂等や、ステンレス鋼等の金属等の材料が使用される。また、バルーンなどの形状を採用する場合は、シリコーンゴムや天然ゴムなどのゴム系や軟質塩化ビニル樹脂、SEBS樹脂、ポリウレタンなどの合成樹脂が使用される。また、円盤などを採用する場合、患者への当たりを優しくするために軟質のゴムやスポンジを円盤の膣側に貼り付けても良い。
【0016】
(使用方法)
次に本発明による子宮操作具の実際の使用方法について図4を用いて説明し、本発明の効果を明確にする。まず、先端側棒状部(1)、中間棒状部(2)を真直ぐにして、子宮内バルーン(4)、膣内バルーン(5)を収縮した状態で、膣から子宮まで挿入していく。次ぎに、子宮内バルーン(4)、膣内バルーン(5)を膨張させ、更に固定部材(6)を膣入口まで押し進めて膣入口にぴったりと固定されるように設置する。操作把持部(3)を回転させ、子宮を必要な位置に移動させて手術を行なう。これにより、助手が子宮操作具を一定の位置で保持し続ける必要が無くなる。
【0017】
【発明の効果】
本発明によれば、婦人科手術で子宮操作を行なう際、従来手術助手が行なっていた子宮操作具の一定位置での保持固定を行なう必要が無くなり、術者のストレス軽減、手術時間の短縮、ひいては患者の早期社会復帰、医療経済の削減効果が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例となる子宮操作具の外観図である。
【図2】本発明の一実施例となる子宮操作具の先端側棒状部の角度を変化させた状態を示す外観図である。
【図3】本発明の一実施例となる子宮操作具の固定部材の外観図及び断面図である。
【図4】本発明の一実施例となる子宮操作具の実際の使用状態の概略図である。
【符号の説明】
1 先端側棒状部
2 中間棒状部
3 操作把持部
4 子宮内バルーン
5 膣内バルーン
6 固定部材
7 先端柔軟部
8 先端側棒状部駆動部
9 子宮内バルーン膨張口
10 膣内バルーン膨張口
11 薬液注入口
Claims (1)
- 子宮内に挿入される先端側棒状部、前記先端側棒状部の後端に位置し、膣内に配置される中間棒状部、前記中間棒状部外周に膣壁に密着可能なバルーン、及び前記中間棒状部の後端に位置する操作把持部から構成される子宮操作具において、前記中間棒状部と前記操作把持部の間に膣入口に密着固定可能な固定部材を設けたことを特徴とする子宮操作具。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2003088506A JP2004290489A (ja) | 2003-03-27 | 2003-03-27 | 子宮操作具 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2003088506A JP2004290489A (ja) | 2003-03-27 | 2003-03-27 | 子宮操作具 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2004290489A true JP2004290489A (ja) | 2004-10-21 |
Family
ID=33402616
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2003088506A Pending JP2004290489A (ja) | 2003-03-27 | 2003-03-27 | 子宮操作具 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2004290489A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN102727287A (zh) * | 2012-07-15 | 2012-10-17 | 浙江大学 | 一种腹腔镜下子宫托举固定器 |
| CN106264644A (zh) * | 2016-09-05 | 2017-01-04 | 路军丽 | 一种新型子宫下段压迫球囊装置 |
-
2003
- 2003-03-27 JP JP2003088506A patent/JP2004290489A/ja active Pending
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN102727287A (zh) * | 2012-07-15 | 2012-10-17 | 浙江大学 | 一种腹腔镜下子宫托举固定器 |
| CN106264644A (zh) * | 2016-09-05 | 2017-01-04 | 路军丽 | 一种新型子宫下段压迫球囊装置 |
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