JP2004285581A - 建築物用鉄骨基礎材と該鉄骨基礎材を用いた建築物用コンクリート基礎の形成方法。 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】形綱の下面に適宜の間隔でアンカー材を設け、形綱の上面には土台を固定する固定ボルト、または柱を固定する固定部材を設け、連結板により連結するようにした建築物用鉄骨基礎材である前記形綱は、I形綱、みぞ形綱またはH形綱のいずれであってもよい。そして、割ぐり石の上に打設した捨コンクリートに、形綱の下面にアンカー材を設け、上面に土台を固定する固定ボルトまたは柱を固定する固定部材を設けた鉄骨基礎材を配置し、前記鉄骨基礎材を組み立てた後、コンクリートを打設することによって形成することができる。
【選択図】 図1
Description
【産業上の利用分野】
この発明は、鉄骨基礎材と該鉄骨基礎材を用いた建築物用コンクリート基礎の形成方法に係り、詳しくは、施工の省力化及び合理化が図れると共に、基礎の一定の品質を保持し得る鉄骨基礎材と該鉄骨基礎材を用いた建築物用コンクリート基礎の形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、木造建築物等のコンクリート基礎は、ベタ基礎及び布基礎に拘わらず、現場において補強用の鉄筋材を配筋し、型枠を組んで型枠内にコンクリートを打設することによって形成していた。
【0003】
ベタ基礎の形成を図10に基づいて説明する。まず、基礎となる部分を所定深さに根切りし、前記根切り底に割ぐり石1を並べ、石の隙間に砂利を入れて突き固め、その上に捨コンクリート2を打って基礎の高さや位置の基準にする。次いで、補強用の鉄筋材3,4を配筋する。配筋は、現場に搬入した垂直筋3と水平筋4を番線等の結束線によって組み立て、さらに、型枠を組み立ててからコンクリート5を打設し、アンカーボルト6を据え付けることによって形成していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような基礎の形成方法には、次のような問題があった。即ち、基礎の配筋工事は鉄筋の切断等現場作業により行っていたので、人手がかかり人件費等の高騰によるコストアップをもたらしていた。また、基礎の上端面の水平精度を良くするには、コンクリート5の慎重な打設作業とともに、天端ならしを行わなければならず、この点でも現場作業に多くの工数を要した。また、アンカーボルト6の据え付けは、その位置決めとともにコンクリート5が固化するまでの間、移動したり倒れたりするのを防止しながら養生しなければならなかった。また、コンクリートの打設には、型枠工による組み立て作業が必要で、現場作業には熟練の作業者を確保しなければならなかった。
【0005】
このように、従来の基礎の形成には、多くの工数と熟練を要し、工期の長期化とコストアップをもたらしていた。この発明は、かかる現況に鑑みてなされたもので、施工の省力化及び合理化が図れると共に、基礎面の水平精度を良くするなど一定の品質を保持し得る建築物用鉄骨基礎材と該鉄骨基礎材を用いた建築物用コンクリート基礎の形成方法を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明は上記目的を達成するために次のような構成とした。この発明に係る建築物用鉄骨基礎材は、形綱の下面に適宜の間隔でアンカー材を設け、形綱の上面には土台を固定する固定ボルト、または柱を固定する固定部材を設け、連結板により連結するようにしたことを特徴とする。前記形綱は、I形綱、みぞ形綱またはH形綱のいずれであってもよい。また、形綱には、鉄筋を連結する連結材又は補強材を設けることができる。形綱の出入口に位置する部分には、切欠を設けておくことが好ましい。これらの鉄骨基礎材は、予め工場で部品として形成し、現場では組み立てるだけであるから、部品としての共通化を図ることができる。
【0007】
また、この発明に係る建築物用鉄骨基礎材を用いた建築物用コンクリート基礎の形成方法は、割ぐり石の上に打設した捨コンクリートに、形綱の下面にアンカー材を設け、上面に土台を固定する固定ボルトまたは柱を固定する固定部材を設けた鉄骨基礎材のアンカー材を下向きにして配置し、前記鉄骨基礎材を連結板により連結して組み立てた後、コンクリートを打設することによって形成することを特徴とする。鉄骨基礎材を組み立て、鉄筋を配設した後、コンクリートを打設することが好ましい。前記建築物用コンクリート基礎の形成方法は、ベタ基礎、布基礎あるいは布基礎が一体化された基礎のいずれにも利用することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下に、図示する実施形態について説明する。この発明に係る建築物用鉄骨基礎材は、従来のように補強用鉄筋材を用いることなく、捨てコンクリートの上に設置してコンクリートを打設するだけでコンクリート基礎を形成できるようにしたものである。図1〜図4は、ベタ基礎に好適な建築物用鉄骨基礎材の実施形態を示す。
【0009】
建築物用鉄骨基礎材10は、H形綱、みぞ形綱やI形綱のような上下面に水平面を持つ形綱11の下面に適宜の間隔でスタットジベルや鉄筋等のアンカー材12を溶接してなり、形綱11の上面には土台を固定する固定ボルト13または柱を固定する固定部材14が設けられている。さらに、形綱11の下端には、補強用鉄筋を連結する連結材15が設けられている。
【0010】
さらに詳述すると、形綱11は、上フランジ11aとウェブ11bの上部が露出し、下フランジ11cとウェブ11bの下部がコンクリートに埋設されて基礎構造を形成するものであって、上フランジ11aの上面に土台または柱が接合される。アンカー材12は、形綱11の下フランジ11cの下面に垂直に溶接されれており、アンカー材12の径や長さ等の大きさや溶接するピッチは、基礎構造の強度に応じて決定すればよい。
【0011】
前記連結材15は、ベタ基礎を形成する際に補強用鉄筋16,16を連結するものであって、下フランジ11cの下面又は上面に適宜の間隔で溶接することによって設けられている。従って、連結材15は、図5に示すように、基礎の内側にのみ設けられていれば足りる。連結材15には、鉄筋またはスタットボルトを用いることができる。
【0012】
また、前記固定ボルト13は、従来のアンカーボルトと同様に土台を基礎に緊結するものであって、適宜の間隔に設けられている。前記固定部材14は、土台を介さないで柱を直接基礎に緊結する場合の実施形態を示すものであって、図4に示すように、L字形の2枚の挟持板14a、14aを形綱11の長さ方向において対向するように溶接することによって構成されている。
【0013】
尚、前記固定部材14は柱を緊結できるものであればよく、挟持板14a、14aを形綱11の幅方向において対向するように溶接してもよく、その形状も平板を対向させてもよい。また、前記固定部材14は図示するのを省略したが、柱を挿入できる大きさの方形状の筒状体であってもよい。
【0014】
次に、コーナー部における形綱11の連結構造を説明すると、図1に示すように、一方の形綱11Aの先端面と他方の形綱11Bの内側面が当接するように構成されている。内側面が当接する形綱11Bには、連結板16が設けられている。連結板16は、上フランジ11a、ウェブ11b、下フランジ11cに溶接され、先端部が上フランジ11a及び下フランジ11cから突出しており、先端部にはボルト挿通孔17が穿設されている。
【0015】
一方、先端面が当接する形綱11Aのウェブ11bには、形綱11Aと11Bを突き合わせたとき、前記ボルト挿通孔17と連通するボルト挿通孔18が穿設されている。形綱11Aと11Bとを連結するには、連結板17を形綱11Aの上フランジと下フランジの間に挿入し、ボルト挿通孔17,18を連通させ、ボルト20を挿通してナット21により緊締すればよい。また、形綱11の出入口に位置する部分には、図3に示すように、上フランジ11aとウェブ11bの上部に切欠23を設ければよい。
【0016】
形綱11のコーナー部における連結構造について上述したが、直線的に連結するには先端面を突き合わせて連結されるから、連結板16を形綱11Aまたは11Bの一方の先端部にウェブに沿って設け、他方の形綱11Bまたは11Aのウェブにボルト挿通孔18を穿設しておけばよい。
【0017】
上記構成の建築物用鉄骨基礎材10は、予め工場で成形して現場で組み立てればよい。図5〜図7に基づいて、前記鉄骨基礎材を用いた建築物用コンクリート基礎の形成方法について説明すると、土台を配置する部分の地盤を根切りし、割ぐり石25を敷き、その上に捨コンクリート26を打って基礎の高さや位置の基準にする。次いで、形綱11を所定位置に配置し、連結板16をボルト20とナット21によって緊締して組み立てると共に、連結材15に補強用の鉄筋材16を結束線によって連結する。
【0018】
補強用の鉄筋材は、予め工場で所定長さに切断したものを使用することができるから、配筋工を必要としない。また、鉄筋材を配筋した後、コンクリート27を打設するが、コンクリート27を打設する際には、土台を接合する鉄骨基礎材の上面は突出しており、コンクリートの上面のみを均せばよいから型枠を必要としない。基礎の外側面を押さえるために板を立てておく程度で十分であり、型枠の組立は不要である。従って、形綱11の組み立て、配筋、コンクリートの打設までの工程をすべて1日で施工することが可能である。
【0019】
コンクリート基礎を形成した後、図7に示すように、上フランジ11aの適宜の位置に載置した基礎パッキン29を介して土台30を載置し、固定ボルト13によって土台30を緊締すればよい。尚、土台を介することなく柱を直接形綱11に接合する場合には、図4に示すように、固定ボルト13に代えて設けた固定部材14に柱を緊結すればよい。
【0020】
次に、図8及び図9に基づいて、布基礎における実施形態を説明する。布基礎においても、上記ベタ基礎と基本的には同一であるから、同一構成については同一符号を付してその説明は省略する。ベタ基礎用鉄骨基礎材としては、配筋用鉄筋材を連結する連結材15を設けたが、布基礎用鉄骨基礎材としては、布基礎のフーチング形成部分に鉄筋又はスタットボルト等の補強材31を設けることが好ましい。 前記補強材31は、下フランジ11cの下面に適宜の間隔で溶接して設けることができる。
【0021】
上記布基礎用鉄骨基礎材も、予め工場で成形することができ、現場で組み立てればよい。前記布基礎の形成方法は、ベタ基礎と同様に、捨コンクリート26の上に形綱11を配置して組み立てると共に、コンクリート27、防湿コンクリート32を打設すればよい。
【0022】
この発明に係る鉄骨基礎材は、鉄骨造床における鉄骨梁を応用したものである。即ち、H形鋼の上面にスタッドコネクタを適宜の間隔で立設してなる鉄骨梁を利用し、上下を逆にしてスタッドコネクタを下に向けて使用するようにしたものである。従って、従来使用されている鉄骨梁の利用であるから、簡単に、しかも安価に形成することができる。
【0023】
【発明の効果】
以上、詳述したところから明らかなように、この発明によれば次のような効果を奏することができる。
即ち、建築物用鉄骨基礎材は、構造が簡単で工場で部品として形成することができ、基礎の品質の安定化を図ることができる。また、現場での組み立ても簡単であり、従来のような補強用鉄筋を現場で切断しながら組み立てる必要もないから、施工の省力化を図ることができる。
また、鉄骨基礎材を用いた建築物用コンクリート基礎の形成方法は、鉄骨基礎材を捨コンクリートの上に組み立てるだけで、配筋や型枠なしにコンクリートを打設することができるから、工期を短縮することができる。また、基礎の上端面の水平精度を良くするための天端ならしをする必要がないから、工数の節減と共に、水平精度を良くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る建築物用鉄骨基礎材の要部を示す分解斜視図である。
【図2】同じく建築物用鉄骨基礎材の一例の正面図である。
【図3】出入口部分を示す斜視図である。
【図4】他の実施形態を示し柱を直接接合する場合の斜視図である。
【図5】この発明に係る建築物用鉄骨基礎材を用いたベタ基礎の一部を省略した説明用平面図である。
【図6】同じく要部を示す一部断面斜視図である。
【図7】土台の取付状態を示す要部断面図である。
【図8】この発明に係る建築物用鉄骨基礎材を用いた布基礎の一部を省略した説明用平面図である。
【図9】同じく要部を示す一部断面図である。
【図10】従来の基礎構造の一部を示す斜視図である。
【符号の説明】
10:建築物用鉄骨基礎材
11:形綱
12:アンカー材
13:固定ボルト
14:固定部材
15:連結材
16:連結板
17、18:ボルト挿通孔
20:ボルト
21:ナット
23:切欠
25:割ぐり石
26:捨コンクリート
27:コンクリート
28:基礎パッキン
29:基礎パッキン
30:土台
31:補強材
32:防湿コンクリート
Claims (6)
- 形綱の下面に適宜の間隔でアンカー材を設け、形綱の上面には土台を固定する固定ボルト、または柱を固定する固定部材を設け、連結板により連結するようにしたことを特徴とする建築物用鉄骨基礎材。
- 形綱は、I形綱、みぞ形綱またはH形綱のいずれかであることを特徴とする請求項1に記載の建築物用鉄骨基礎材。
- 形綱には、鉄筋を連結する連結材又は補強材を設けてなることを特徴とする請求項1又は2に記載の建築物用鉄骨基礎材。
- 形綱の出入口に位置する部分には、切欠が設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の建築物用鉄骨基礎材。
- 割ぐり石の上に打設した捨コンクリートに、形綱の下面にアンカー材を設け、上面に土台を固定する固定ボルトまたは柱を固定する固定部材を設けた鉄骨基礎材の前記アンカー材を下向きにして配置し、前記鉄骨基礎材を連結板により連結して組み立てた後、コンクリートを打設することによって形成することを特徴とする鉄骨基礎材を用いた建築物用コンクリート基礎の形成方法。
- 鉄骨基礎材を組み立て、鉄筋を配設した後、コンクリートを打設することを特徴とする請求項5に記載の鉄骨基礎材を用いた建築物用コンクリート基礎の形成方法。
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