JP2004270324A - フラップゲートの開閉機 - Google Patents
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Abstract
【課題】開閉機の構成をコンパクトにし、取付けスペースを削減し、取付けコストを低減し、さらに、扉体の吊下状態を安定させるフラップゲートの開閉機を提供すること。
【解決手段】支川側の水路3の出口に設けられるフラップゲートにおいて、水路3の出口外側に扉体2を設け、構造物4上に回転軸7を設け、該回転軸7を回転駆動する駆動装置10を設け、さらに、回転軸7にアーム8を連結して、この他方の端部側を扉体2の上部に軸着したフラップゲートの開閉機1である。この際、回転軸7を開口縁5から離して構造物4上に設け、開口縁5と回転軸7との間に駆動装置10を設け、かつ、扉体2の移動時に扉体2を支持する支持手段20を設けて、駆動装置10により回転軸7を回転中心としてアーム8を押し上げるように回転させて、扉体2を全閉状態から上昇させ、支持装置20で支持しながら全開状態まで移動させる。
【選択図】 図1
【解決手段】支川側の水路3の出口に設けられるフラップゲートにおいて、水路3の出口外側に扉体2を設け、構造物4上に回転軸7を設け、該回転軸7を回転駆動する駆動装置10を設け、さらに、回転軸7にアーム8を連結して、この他方の端部側を扉体2の上部に軸着したフラップゲートの開閉機1である。この際、回転軸7を開口縁5から離して構造物4上に設け、開口縁5と回転軸7との間に駆動装置10を設け、かつ、扉体2の移動時に扉体2を支持する支持手段20を設けて、駆動装置10により回転軸7を回転中心としてアーム8を押し上げるように回転させて、扉体2を全閉状態から上昇させ、支持装置20で支持しながら全開状態まで移動させる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主に河川及び海岸で水の逆流を防止する逆流防止樋門等に使用するフラップゲートの開閉機に関する。
【0002】
【従来の技術】
支川側の水路の出口を開閉するゲートとして、扉体上部をヒンジ状に回転自在に支持するフラップゲートが公知である。通常、フラップゲートの扉体は、内水位(堤内側水位)より外水位(堤外側水位)が低い間は、内側の水流により開口縁から押し開かれており、逆に内水位より外水位が高くなると、上昇した外水位と内水位との水位差に基づく水圧により、扉体は開口縁の戸当りに押し付けられて閉じて、水流の逆流を防いでいる。一般的に、フラップゲートは簡単な構造で逆流防止ができるために排水樋管用のゲートして多く用いられている。しかし、扉体と戸当りとの間にゴミの噛み込みがあると、この隙間から外水が逆流し、開閉装置としての目的を達成できなくなる欠点を持つ。このため、主要な設備についてはフラップゲート単独での設置は避けられており、予備用の引上げ式ゲートと前後して設置されている場合が多い。
ただし、引上げ式ゲートは通常、門柱上に架設した台座上の駆動装置によって扉体を吊り上げたラック(ラック棒)を昇降させるため、特に、門柱を設けることによって取付けコスト高となり、基礎地盤に伝わる荷重が増え不等沈下を生ずるおそれがあり、また周囲の景観を損ねるという問題があった(例えば、特許文献1の図4参照)。
このため、従来、引上げ式ゲートの使用を回避して、フラップゲートに駆動装置を取付けて、扉体と戸当りとの間にゴミの噛み込みが生じても、扉体を任意に押し開いて、ゴミを排除させることで、ゴミの噛み込みによる逆流を防ぐようにする工夫がなされている。例えば、関連するものとして、特許文献1〜3に記載の従来例を挙げることができる。
【0003】
これら特許文献1〜3に記載の従来例はいずれも門柱やラック棒を必要とすることなく、駆動装置を用いて扉体を任意に開閉させており、従って、全体として小型化を達成し、高さを低くし、景観を損ねないものにしている。しかしながら、特許文献1〜3に記載の従来例はいずれも開口縁近傍に扉体の回転中心(または扉体を支持するアームの回転中心)を設けているため、扉体の開閉角度を大きくする傾向があり、また扉体の移動時に吊下状態を安定させることに課題を残す場合があった。例えば、特許文献2の図3に示すように、駆動装置により、上方のみからヒンジ状に持ち上げられた扉体は、他の箇所から支持されないため、地震等が発生するとき、吊下状態が不安定になりやすいという短所があった。また、扉体(ゲート)の荷重を吊ピンで支持し、外水位の荷重に打ち勝ってゲートを回転させるため、駆動荷重が増大し、駆動部が大きくなる短所があった。このため、例えば、特許文献1の図3に示すように、扉体をさらに回転させて略水平位置まで移動させると共に、扉体をガイド部材等により下方から支持させて、吊下状態の安定を図る場合がある。しかしながら、このように扉体回転角度を大きくすると、扉体を下方から支えるため開閉機の構成が大型化及び複雑化しやすくなり、取付けスペースが増大し、取付けコストが向上するおそれがあった。さらに、フラップゲートの開閉機は堤外側に設置され、洪水時には没入することを考慮すると、開閉機の構造はよりシンプルで複雑でないものが好ましい。
また、特許文献1〜3に記載の従来例はいずれも開口縁近傍に扉体の回転中心を設け、この後方に扉体を開閉する駆動装置を設置しており、扉体を回転軸の後方から引き上げるように駆動装置を構成する結果、扉体の吊下状態の安定を図るために、構成要素を増加し、取付けスペースを拡大させる場合があった。例えば、特許文献1に記載の従来例では、扉体の吊下状態の安定を図るために、クランク軸18aと、クランク18bと、ロッド18cと、スプロケット18dと、チェーン18eと、チェーンガイド18fからなる引き戻し装置18を備えているが、この場合、構成要素が増加し、取付けスペースが広くなり過ぎるという短所がある。また、特許文献2に記載の従来例では、係合部材24とゲート本体10とをピン22を介して係合し、これによってゲート本体10をゲート全開状態となる位置に拘束しているが、この場合、構成要素が増加し、また地震等が発生すると、径の細いピンに荷重が加わり、強度上の問題を生じさせるおそれがある。さらに、特許文献3に記載の従来例では、扉体にバランスウエイト35を備えているが、この場合、全体の重量が増加し、取付けコストが向上することになる。このため、特許文献4に記載の従来例では、構造をより簡単にして、操作、保守及び管理を一層容易にすると共に、さらにローコスト化を達成するように、ほぼ4節リンク状をなすオーバーリンク機構を用いて扉体を開口させる開閉機を構成している。しかしながら、特許文献4に記載の従来例は、特許文献1〜3に記載の従来例と同様に、開口縁近傍に扉体の回転中心(トルク軸)を設け、扉体を回転軸の後方から引き上げるように駆動装置を構成しており、扉体を移動させるために油圧シリンダの設置を2箇所必要としている。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−170141号公報
【特許文献2】
特開2001−348847号公報
【特許文献3】
特開2000−328545号公報
【特許文献4】
特開2002−88748号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、アームを用いて扉体を開閉するフラップゲートの開閉機において、アームの回転軸を開口縁から離して設けると共に、開口縁と回転軸との間にアームを押し上げるように駆動装置を設けることによって、扉体の開閉角度を小さくし、開閉機の構成、取付けスペース及び取付けコストを低減し、かつ、扉体の吊下状態を安定させるフラップゲートの開閉機を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するための手段として、請求項1に記載した発明においては、支川側の水路の出口に設けられるフラップゲートにおいて、前記水路の出口外側に扉体を設け、また、前記水路上部の構造物上に水路幅方向に沿って回転軸を設けると共に、該回転軸を回転駆動する駆動装置を設け、さらに、前記回転軸に径方向に延長するアームを連結して、該アームの他方の端部側を前記扉体の上部に軸着したフラップゲートの開閉機であって、前記回転軸を開口縁から離して前記構造物上に設けると共に、前記開口縁と前記回転軸との間に前記駆動装置を設け、かつ、前記扉体の移動時に前記扉体を支持する支持手段を設けて、前記駆動装置により前記回転軸を回転中心として前記アームを押し上げるように回転させることにより、前記扉体を最初は戸当りに沿って直線状に近い状態で全閉状態から上昇させて前記開口縁から引き離した後、次に前記支持手段で支持しながら全開状態まで回転移動させることを特徴とする。
この構成では、開口縁から離して扉体を支持するアームの回転中心を設けると共に、開口縁と回転中心との間で、アームを押し上げるように駆動装置を構成することによって、小さな回転角度で扉体を開口縁から後方に移動でき、また、扉体を回転軸の後方から引き上げるように駆動装置を構成する従来例と比較して、開閉機の構成、取付けスペース及び取付けコストを低減できる。さらに、支持手段を設けることで、扉体移動時に扉体を最初は吊ピンと扉体両側部の下部ローラの3点で支持し、続いて吊ピンと扉体両側部の案内ローラ受材の3点で支持できるため、扉体の吊下状態を安定させることができる。
【0007】
次に請求項2に記載した発明においては、請求項1に記載されたものにおいて、前記駆動手段は油圧シリンダであって、該油圧シリンダの先端側を前記回転軸に突出して設けた駆動アームに取付けると共に、前記油圧シリンダの基端側を前記構造物に取付け、前記油圧シリンダを伸長させて前記駆動アームを前記開口縁から離れる方向に移動させることにより前記アームを回転させることを特徴とする。
この構成では、アームが延出する回転軸にさらに駆動アームを延出させて、起動時に駆動アームに対して略直角に力を作用させることにより、モーメントアームの長さが大きくなり、その結果、起動時の駆動荷重を小さくすることができる。
【0008】
そして請求項3に記載した発明においては、請求項1または2に記載されたものにおいて、前記支持手段は、前記開口縁の近傍に設ける案内ローラと、前記扉体に設ける案内ローラ受材とから構成することを特徴とする。
この構成では、扉体移動時に案内ローラ受材を案内ローラ上に乗せることで、扉体の荷重を支えながら、扉体を滑らかに回転させることができる。そして、扉体が全開後もこの安定状態を保つことができる。
【0009】
本発明に係るフラップゲートの開閉機は基本的には以上のように構成されるが、扉体を支持するアームを回転させる際、この駆動手段については限定せず、油圧式に構成してもよく、または機械式に構成してもよい。そして、請求項2に記載の機構に限定されず、他、任意のリンク装置、歯車機構やラックとピニオン機構またはカム機構等を用いて、効果的にアームを回転させてもよい。ただし、好ましくは、構成要素の数を最小にする。また、本発明に係るフラップゲートの開閉機は扉体移動時に扉体を最初は吊ピンと扉体両側部の下部ローラの3点で支持し、続いて吊ピンと扉体両側部の案内ローラ受材の3点で支持するが、これら吊ピン、下部ローラ、案内ローラ及び案内ローラ受材の位置、形状、大きさ及び個数は実施の形態に合わせて任意に構成される。また、案内ローラ上に案内ローラ受材を当接させる時に生じる衝撃を減少させるために、緩衝部材等を用いてもよい。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態に係るフラップゲートの開閉機を添付した図を用いて説明する。
図1の(A)は、主に河川用樋門に使用するフラップゲートの開閉機1を示す正面図であり、同図の(B)は、このフラップゲートの開閉機1の側面図である。これら図に示すように、フラップゲートは支川側の流水を本川側に排出する目的で作られた暗渠の水路3で、支川の出口(本川との合流点)に設けられ、支川の出口外側に扉体2を有する。この際、フラップゲートは扉体2上部をヒンジ状に回転自在に支持して、堤内(暗渠側または内水側)の流水を川表側(外水側)に排水するように設けている。具体的には、樋管(水路)3を横断する構造物(開口天端)4の上流側開口の開口縁5に、額縁状に戸当り6を設けると共に、この開口を塞ぐ扉体(ゲート)2を戸当り6に当接するように配接している。そして、構造物4上に水路3の幅方向に沿う回転軸7を備えると共に、回転軸7に径方向に延長するアーム(ゲートアーム)8を連結し、扉体2の上部にアーム8の先端を回転自在に軸着する。例えば、扉体2の上端部に吊金具(吊ピン)9を設け、アーム8先端とピン接合する。この際、通常、図1の(B)に示すように、水路3の開口部の面は若干堤内方向に傾倒させている。また、開口部の川表側は、堤外水路とされ、扉体2の閉塞に支障のないように堤外水路の水路底が、堤内水路の水路底より若干低くされている。
このため、図2の(A)に示すように、内水位W1より外水位W2が低い間は、扉体2は内側の水流により、アーム8のヒンジ部8aの回転部(吊ピン)9を回転中心として開口縁5から押し開かれて(矢印X1参照)、内水を排除する。逆に、洪水時等において、内水位W1より外水位W2が高くなると、同図の(B)に示すように、上昇した外水位W2と内水位W1との水位差に基づく水圧により、扉体2はアーム8のヒンジ部8aの回転部(吊ピン)9を回転中心として開口縁5の戸当り6に押し付けられて閉じて(矢印X2参照)、水流の逆流を防ぐことができる。
【0011】
ただし、従来の技術で説明したように、扉体2と戸当り6との間にゴミの噛み込みが生じると、この隙間から外水が逆流することになる。このため、特許文献1〜4に記載の従来例では、駆動装置を用いて扉体2を開閉させている。この際、特許文献1〜4に記載の従来例は、特に、引上げ式ゲートで用いられていた門柱およびラック棒を不要とすることで引上げ式ゲートと比較して小型化を達成し、高さを低くし、景観を損ねないものにしている。しかしながら、これら特許文献1〜4に記載の従来例は、いずれも開口縁近傍に扉体の回転中心を設け、この後方に扉体を開閉する駆動装置を設置することを必要とし、扉体を回転軸の後方から引き上げるように駆動装置を構成しており、この構成を大型化及び複雑化させる場合があった。
これに対して、本発明の実施の形態では、図1の(B)に示すように、回転軸7を開口縁5から所定間隔d離して位置決めして、開口縁5と回転軸7との間で構造物4上に備えた駆動装置10により、回転軸7を回転中心として駆動アーム12を回転させることで、結果的にアーム8を回転軸7のまわりで押し上げるように回転させて、図1の(B)に示した扉体2を、図3の(A)、(B)に示した位置まで上昇させて、扉体2を戸当り6から引き離す。この際、アーム8の回転中心を開口縁5よりも後方に移動させたことにより、アーム8を回転するとき、小さな回転角度で、扉体2を開口縁5から後方に移動(収容)できる。従って、従来、回転軸7の位置が開口縁5に近いほど扉体開閉角度は大きくなっていたことに対して、本発明の実施の形態では、扉体開閉角度を小さく抑えて、扉体2を図1の(B)に示した全閉状態から図3の(B)に示した全開状態まで移動できる。また、従来、引き側で駆動装置を構成していたことに対して、本発明の実施の形態では、アーム8を押し上げるように、押し側で駆動装置10を構成することにより、開閉機1の構成、取付けスペース及び取付けコストを低減させるが、具体的には後述する。
【0012】
さらに、本発明の実施の形態は、開口縁5の近傍に移動時の扉体2を支持する支持手段(案内手段)20を設けて、扉体2の移動時に、簡単な構造で扉体2を吊ピン9と合わせて3点で保持することで、扉体2の吊下状態を安定させる。具体的には、開口縁5の近傍に案内ローラ(案内輪)21を設けると共に、扉体2に案内ローラ受材(案内輪受材)22を設けて、図3の(A)及び(B)に示すように、アーム8を回転させて、扉体2を上昇させる際に、最初に扉体2は戸当り6に沿って直線に近い状態で上昇し、次に操作途中で案内ローラ受材22を案内ローラ21上に乗せて、扉体2の支持点とする。このように、本発明の実施の形態に係るフラップゲートの開閉機1は、扉体2の移動範囲を小さくすると共に、扉体の移動時に最初は扉体8を吊ピン9のほかに下部ローラ14で支持し、次に扉体2が傾斜して、姿勢が変化するときに扉体8を吊ピン9の他に下方からもローラ21で支持するため、扉体8を安定して保持することができる。
尚、好適には、案内ローラ21は断面が円形で、回転自在のローラを有し、案内ローラ受材22は長手方向に平板部を有して、案内ローラ21上を案内ローラ受材22が長手方向に移動自在となる。ただし、案内ローラ受材22は長手方向に溝部を有して、案内ローラ21上を溝部が長手方向に移動自在にさせてもよい。このため、案内ローラ21は扉体2の荷重を支えるとともに、扉体2の回転を行う支点を提供する。この際、本発明に係る他の実施の形態では、案内ローラ21上に案内ローラ受材22を乗せる際、双方の部材を係合させながら、案内ローラ21から案内ローラ受材22が離れないように移動させる。さらに、扉体2が図3の(B)に示す全開状態に至ったとき、この扉体2の位置を保持する任意の機構(手段)を設けてもよい。
【0013】
さらに、本発明に係る好適な実施の形態では、モータ等により直接アーム8と連結した回転軸7を回転させずに、しかしアーム8が延出する回転軸7にさらに駆動アーム12を一体に延出させて、この駆動アーム12を用いてアーム8を回転させる。具体的には、構造物4上に架台11を設け、アーム8と同じ回転中心を持つように、回転軸7から径方向に駆動アーム12を設けて、この駆動アーム12の反対側の端部に駆動用油圧シリンダ(駆動装置)10の先端を連絡する。さらに、シリンダ10の反対側の端部を開口縁5の近傍で、架台11上の端部(支持部)13に固定する。
この構成では、図1の(B)に示した全閉状態から、架台11の一部に固定点13を持つ油圧シリンダ10が伸長して駆動アーム12を押すと、駆動アーム12と同一の回転中心を有するアーム8が回転軸7を中心として一体に回転する。このとき、扉体2は戸当り6に沿って直線に近い状態で上昇する。この場合、扉体2は吊ピン9と下部ローラ14の3点で支持される。さらに油圧シリンダ10が駆動アーム12を押すと、図3の(A)に示すように、扉体2の案内ローラ受材22が途中で案内ローラ21に乗り、扉体2はこの案内ローラ21を支点として、回転運動を開始する。このため、扉体2は吊下状態を安定させながら回転して、図3の(B)に示すように、扉体2はこの下端が有効断面の呑口高以上である全開状態に至る。
【0014】
ここで、扉体2が図1の(B)に示した位置から、図3の(A)に示した位置を経て、図3の(B)に示した位置まで移動したときの、フラップゲートの開閉機1を構成する扉体2、アーム8、油圧シリンダ10、駆動アーム12の移動状態を図4に示す。図4に示すように、アーム8は一方の端部で回転軸7と一体に回転するとともに、他方の端部でピン結合により扉体2と結ばれる。また、駆動アーム12は一方の端部で回転軸7と一体に回転するとともに、他方の端部で油圧シリンダ10とピン結合により結ばれる。そして、油圧シリンダ10は伸縮自在であって、架台11上の支持部13を回転中心として、油圧シリンダ10が符号10’、10’’に示すように伸長すると、架台11上の回転軸7を回転中心として、駆動アーム12は開口縁5から離れるように符号12’、12’’に示すように回転し、同じく回転軸7に取付けられるアーム8が符号8’、8’’に示すように同一方向に回転して、扉体2が符号2’、2’’に示すように移動する。
この際、図1の(B)に示す全閉状態からの起動時では、駆動アーム12は腕の長さを油圧シリンダ10からの力の作用方向に対して略垂直にとり、油圧シリンダ10が駆動アーム12に対して略直角に力を及せるようにする。このため、モーメントアームの長さが大きくなり、その結果、起動時の駆動荷重を小さくすることができ、効果的に扉体2を持ち上げることができる。また、扉体2は回転軸7を中心に、アーム8によって移動を開始する際、アーム8のヒンジ部8aは、扉体2の長手方向に沿って略直角に曲り、吊りピン9と下部ローラ14とで扉体2の全荷重を支えるため、扉体2は起動時では直線運動に近い動きをする。この場合、起動時に水圧荷重に打ち勝つように、回転軸7を中心として扉体2に回転運動をさせようとすると、非常に大きな動力が必要となるのに比べ、本発明の実施の形態では、起動時に加わる水圧荷重の影響を減少させるため、より小さな動力で扉体2を持ち上げることができるという効果を奏する。
【0015】
故に、本発明の実施の形態は、アーム8の回転軸7を開口縁5から離して設けると共に、開口縁5と回転軸7との間にアーム8を押し上げるように駆動装置10を設けることによって、好ましくは、90度を越えない鋭角度で扉体2を全閉状態から全開状態まで移動させる。また、扉体を回転軸の後方から引き上げるように駆動装置を構成する従来例と比較して、扉体2の吊下状態を安定させる構成を小型化及び簡略化し、さらに、扉体2の開閉操作に要する動力に無駄を生じさせず、効果的に行う。このため、開閉機1の構成をコンパクトにし、取付けスペースを削減し、景観に適応させ、さらに、土木構造も軽量化でき、基礎も含めた土木工事費を低減し、取付けコストを低減できる。従って、従来、フラップゲートの開閉機を堤外側に設置する際には、洪水時に没水するために、この構造をコンパクトにすることが強く求められていたが、本発明の実施の形態では、係る課題に対して効果的に対応できる。
さらに、以上のように構成することによって、本発明に係る実施の形態では、特許文献4に記載の従来例と比較して、駆動用油圧シリンダ10の設置が1箇所で足り、複数箇所への油圧シリンダ10の設置を必要としない。また、駆動用油圧シリンダ10を引き側ではなく押し側で使用するため、シリンダ径が小さくてすむ。また、洪水時には図2の(B)に示したように扉体2が全閉状態であり、この時に油圧シリンダ10は縮退しているので、油圧シリンダ10を縮退させて使用する場合と違って、作動開始時の油圧シリンダ10への異物噛込みの可能性が小さいという長所を有する。ただし、好ましくは、駆動装置10は水中仕様であって、洪水時に水没状態となっても連続使用を可能とする。
【0016】
また、図5に示すように、本発明に係る他の実施の形態では、歯車機構を用いて図示しないモータ等によりアーム8を回転させてもよい。具体的には、図5の(A)に示すように、アーム8と同じ回転中心を持つように、回転軸7を回転中心として歯車16を設けて、この歯車16に、図示しないモータの回転軸によって回転する歯車15を噛合させる。この構成では、図1の(B)に示した全閉状態から、歯車15が回転して、噛合する歯車16を回転させると、歯車16と同一の回転中心7を有するアーム8が一体に回転する。この際、歯車15、16の歯数を適当に選択して、または任意のギヤトレインを構成して、所望の減速比を選択する。この全閉状態からの起動時では、扉体2は上述のように直線運動に近い動きをする。さらに歯車15が回転して、噛合する歯車16を回転させると、図5の(A)に示すように、扉体2の案内ローラ受材22が途中で案内ローラ21に乗り、扉体2はこの案内ローラ21を支点として、回転運動を開始する。このため、扉体2は吊下状態を安定させながら回転して、図5の(B)に示す位置まで移動する。このように、アーム8の回転軸7を開口縁5から所定間隔d離して設けると共に、開口縁5と回転軸7との間にアーム8を押し上げるように任意の歯車機構からなる駆動装置を設けてアーム8を回転することで、回転軸7の回転角度を小さく抑えながら、扉体2はこの下端が有効断面の呑口高以上である全開状態に至る。
尚、この実施の形態では、対に噛合する歯車15、16の噛合状態によって、扉体2の移動位置を段階的に定めることができる。また、扉体2が図5の(B)に示す全開状態に至ったとき、歯車15、16の噛合状態によって、この扉体2の位置を保持できる。ただし、好ましくは、図5に示した歯車機構は、水中仕様であって、洪水時に水没状態となっても連続使用を可能とする。また、歯車15、16は全周囲にわたって歯を設ける必要はなく、必要な領域においてのみ設ければ足りる。
このように、本発明に係る実施の形態では、フラップゲートの開閉機1を構成する駆動装置を油圧式に構成してもよく、または機械式に構成してもよい。そして、任意のリンク装置、歯車機構やラックとピニオン機構等、またはカム機構等を用いて、効果的にアーム8を回転させてもよい。ただし、好ましくは、構成要素の数を最小にする。
【0017】
ここで、本発明の実施の形態に係る扉体2について詳述する。
扉体2の下端の両側部には一対の下部ローラ14を設けるが、この際、図6の(A)に示すように、開閉時に下部ローラ14が戸当り面6と接触して扉体2をガイドし、水密ゴム17と戸当り6との過度の接触(異常接触)を防ぎ、扉体2の移動を滑らかにする。また、下部ローラ14は操作時に扉体2に作用する水圧荷重を戸当り6に伝達する機能を有する。
尚、通常、戸当り6は吐出口に額縁状に設けられ、鉛直方向に対して傾斜する。また、この下端部6aは、水密を図るために水路敷高に対して段差を設ける。そして、好ましくは戸当り6下端にはローラポケット19を設け、図6の(B)に示すように、全閉状態において扉体2が戸当り6方向に移動し、下部ローラ14は戸当り6に設けたローラポケット19内に没入して位置決めされて、扉体2に取付けられた水密ゴム17が戸当り6と密着できるようにする。
尚、図6の(A)は、扉体2が全閉状態に移動する直前の状態を示しており、この状態では、水密ゴム17は戸当り6と接触していない。また、図6の(B)は、扉体2が全閉状態に移動したときの状態を示しており、この状態では、下部ローラ14はローラポケット19内に没入し、支圧板18と戸当り6は接触し、そして水密ゴム17は戸当り6と額縁状に接触する。
【0018】
以上のように構成することによって、本発明の実施の形態に係るフラップゲートは、通常時には、図2の(A)及び(B)に示したように、特別の操作をすることなく、従来と同様のフラップゲートとして作動して、内水を排除する。
また、扉体2がゴミを噛み込んだときには、本発明の実施の形態に係るフラップゲートの開閉機1は、図3の(A)及び(B)や図5の(A)及び(B)に示したように扉体2を開閉させることにより、ゴミを排除することを可能にする。従って、予備用の引上げ式ゲートを前後して設置することなく、ゴミの噛み込みによる逆流を防止できる。
さらに、洪水時には、本発明の実施の形態に係るフラップゲートは、従来と同様に作動して、図2の(B)に示したように、逆流を防止する。
そして、保守時には、本発明の実施の形態に係るフラップゲートの開閉機1は、図3の(B)や図5の(B)に示したように、扉体2を全開にできるので、保守を容易とする。
この際、本発明の実施の形態では、簡単で経済的な手段から、移動時においても扉体2の吊下状態を安定させ、地震等が発生しても、扉体2の姿勢を保持できるようにする。さらに、本発明の実施の形態では、暗渠側の後方に支点を設け、油圧シリンダ10等で回転軸7に連結したアーム8を回転させる際に、従来の技術で散見された、この開閉機1の取付けスペースを暗渠側後方に大きく取る必要があったという短所を克服する。
【0019】
【発明の効果】
本発明は以上説明したように構成されたフラップゲートの開閉機であるから、請求項1に記載した発明によれば、開口縁から離して扉体を支持するアームの回転中心を設けると共に、開口縁と回転中心との間で、アームを押し上げるように駆動装置を構成することによって、小さな回転角度で扉体を開口縁から後方に移動でき、また、扉体を回転軸の後方から引き上げるように駆動装置を構成する従来例と比較して、開閉機の構成、取付けスペース及び取付けコストを低減することが可能となる。さらに、支持手段を設けることで、扉体移動時に扉体を最初は吊ピンと扉体両側部の下部ローラの3点で支持し、続いて吊ピンと扉体両側部の案内ローラ受材の3点で支持できるため、扉体の吊下状態を安定させることが可能となる。
【0020】
請求項2に記載した発明によれば、上記効果に加え、アームが延出する回転軸にさらに駆動アームを延出させて、起動時に駆動アームに対して略直角に力を作用させることにより、モーメントアームの長さが大きくなり、その結果、起動時の駆動荷重を小さくすることが可能となる。
【0021】
請求項3に記載した発明によれば、上記効果に加え、扉体移動時に案内ローラ受材を案内ローラ上に乗せることで、扉体の荷重を支えながら、扉体を滑らかに回転させることが可能となる。そして、扉体が全開後もこの安定状態を保つことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るフラップゲートの開閉機を示す平面図(A)と側面図(B)である。
【図2】図1に示したフラップゲートにおいて、上流側の水位が高いときの作用例(A)と、下流側の水位が高いときの作用例(B)を示す図である。
【図3】図1の(B)に示したフラップゲートにおいて、扉体を持ち上げるときの状態変化を(A)と(B)に段階的に分けて示す図である。
【図4】扉体が図1の(B)に示した位置から、図3の(A)に示した位置を経て、図3の(B)に示した位置まで移動したときの移動状態をまとめて示す図である。
【図5】図3と同様であるが、しかし、本発明の他の実施の形態に係るフラップゲートの開閉機を(A)と(B)に分けて示す図である。
【図6】ローラポケットと、水密ゴムとの接触状況を(A)と(B)に分けて示す図である。
【符号の説明】
1 フラップゲートの開閉機
2 扉体(ゲート)
3 樋管(水路)
4 構造物(開口天端)
5 開口縁
6 戸当り
7 回転軸
8 アーム(ゲートアーム)
9 吊金具(吊ピン)
10 駆動装置(駆動用油圧シリンダ)
11 架台
12 駆動アーム
13 端部(支持部)
14 下部ローラ
17 水密ゴム
18 支圧板
19 ローラポケット
20 支持手段(案内手段)
21 案内ローラ(案内輪)
22 案内ローラ受材(案内輪受材)
【発明の属する技術分野】
本発明は、主に河川及び海岸で水の逆流を防止する逆流防止樋門等に使用するフラップゲートの開閉機に関する。
【0002】
【従来の技術】
支川側の水路の出口を開閉するゲートとして、扉体上部をヒンジ状に回転自在に支持するフラップゲートが公知である。通常、フラップゲートの扉体は、内水位(堤内側水位)より外水位(堤外側水位)が低い間は、内側の水流により開口縁から押し開かれており、逆に内水位より外水位が高くなると、上昇した外水位と内水位との水位差に基づく水圧により、扉体は開口縁の戸当りに押し付けられて閉じて、水流の逆流を防いでいる。一般的に、フラップゲートは簡単な構造で逆流防止ができるために排水樋管用のゲートして多く用いられている。しかし、扉体と戸当りとの間にゴミの噛み込みがあると、この隙間から外水が逆流し、開閉装置としての目的を達成できなくなる欠点を持つ。このため、主要な設備についてはフラップゲート単独での設置は避けられており、予備用の引上げ式ゲートと前後して設置されている場合が多い。
ただし、引上げ式ゲートは通常、門柱上に架設した台座上の駆動装置によって扉体を吊り上げたラック(ラック棒)を昇降させるため、特に、門柱を設けることによって取付けコスト高となり、基礎地盤に伝わる荷重が増え不等沈下を生ずるおそれがあり、また周囲の景観を損ねるという問題があった(例えば、特許文献1の図4参照)。
このため、従来、引上げ式ゲートの使用を回避して、フラップゲートに駆動装置を取付けて、扉体と戸当りとの間にゴミの噛み込みが生じても、扉体を任意に押し開いて、ゴミを排除させることで、ゴミの噛み込みによる逆流を防ぐようにする工夫がなされている。例えば、関連するものとして、特許文献1〜3に記載の従来例を挙げることができる。
【0003】
これら特許文献1〜3に記載の従来例はいずれも門柱やラック棒を必要とすることなく、駆動装置を用いて扉体を任意に開閉させており、従って、全体として小型化を達成し、高さを低くし、景観を損ねないものにしている。しかしながら、特許文献1〜3に記載の従来例はいずれも開口縁近傍に扉体の回転中心(または扉体を支持するアームの回転中心)を設けているため、扉体の開閉角度を大きくする傾向があり、また扉体の移動時に吊下状態を安定させることに課題を残す場合があった。例えば、特許文献2の図3に示すように、駆動装置により、上方のみからヒンジ状に持ち上げられた扉体は、他の箇所から支持されないため、地震等が発生するとき、吊下状態が不安定になりやすいという短所があった。また、扉体(ゲート)の荷重を吊ピンで支持し、外水位の荷重に打ち勝ってゲートを回転させるため、駆動荷重が増大し、駆動部が大きくなる短所があった。このため、例えば、特許文献1の図3に示すように、扉体をさらに回転させて略水平位置まで移動させると共に、扉体をガイド部材等により下方から支持させて、吊下状態の安定を図る場合がある。しかしながら、このように扉体回転角度を大きくすると、扉体を下方から支えるため開閉機の構成が大型化及び複雑化しやすくなり、取付けスペースが増大し、取付けコストが向上するおそれがあった。さらに、フラップゲートの開閉機は堤外側に設置され、洪水時には没入することを考慮すると、開閉機の構造はよりシンプルで複雑でないものが好ましい。
また、特許文献1〜3に記載の従来例はいずれも開口縁近傍に扉体の回転中心を設け、この後方に扉体を開閉する駆動装置を設置しており、扉体を回転軸の後方から引き上げるように駆動装置を構成する結果、扉体の吊下状態の安定を図るために、構成要素を増加し、取付けスペースを拡大させる場合があった。例えば、特許文献1に記載の従来例では、扉体の吊下状態の安定を図るために、クランク軸18aと、クランク18bと、ロッド18cと、スプロケット18dと、チェーン18eと、チェーンガイド18fからなる引き戻し装置18を備えているが、この場合、構成要素が増加し、取付けスペースが広くなり過ぎるという短所がある。また、特許文献2に記載の従来例では、係合部材24とゲート本体10とをピン22を介して係合し、これによってゲート本体10をゲート全開状態となる位置に拘束しているが、この場合、構成要素が増加し、また地震等が発生すると、径の細いピンに荷重が加わり、強度上の問題を生じさせるおそれがある。さらに、特許文献3に記載の従来例では、扉体にバランスウエイト35を備えているが、この場合、全体の重量が増加し、取付けコストが向上することになる。このため、特許文献4に記載の従来例では、構造をより簡単にして、操作、保守及び管理を一層容易にすると共に、さらにローコスト化を達成するように、ほぼ4節リンク状をなすオーバーリンク機構を用いて扉体を開口させる開閉機を構成している。しかしながら、特許文献4に記載の従来例は、特許文献1〜3に記載の従来例と同様に、開口縁近傍に扉体の回転中心(トルク軸)を設け、扉体を回転軸の後方から引き上げるように駆動装置を構成しており、扉体を移動させるために油圧シリンダの設置を2箇所必要としている。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−170141号公報
【特許文献2】
特開2001−348847号公報
【特許文献3】
特開2000−328545号公報
【特許文献4】
特開2002−88748号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、アームを用いて扉体を開閉するフラップゲートの開閉機において、アームの回転軸を開口縁から離して設けると共に、開口縁と回転軸との間にアームを押し上げるように駆動装置を設けることによって、扉体の開閉角度を小さくし、開閉機の構成、取付けスペース及び取付けコストを低減し、かつ、扉体の吊下状態を安定させるフラップゲートの開閉機を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するための手段として、請求項1に記載した発明においては、支川側の水路の出口に設けられるフラップゲートにおいて、前記水路の出口外側に扉体を設け、また、前記水路上部の構造物上に水路幅方向に沿って回転軸を設けると共に、該回転軸を回転駆動する駆動装置を設け、さらに、前記回転軸に径方向に延長するアームを連結して、該アームの他方の端部側を前記扉体の上部に軸着したフラップゲートの開閉機であって、前記回転軸を開口縁から離して前記構造物上に設けると共に、前記開口縁と前記回転軸との間に前記駆動装置を設け、かつ、前記扉体の移動時に前記扉体を支持する支持手段を設けて、前記駆動装置により前記回転軸を回転中心として前記アームを押し上げるように回転させることにより、前記扉体を最初は戸当りに沿って直線状に近い状態で全閉状態から上昇させて前記開口縁から引き離した後、次に前記支持手段で支持しながら全開状態まで回転移動させることを特徴とする。
この構成では、開口縁から離して扉体を支持するアームの回転中心を設けると共に、開口縁と回転中心との間で、アームを押し上げるように駆動装置を構成することによって、小さな回転角度で扉体を開口縁から後方に移動でき、また、扉体を回転軸の後方から引き上げるように駆動装置を構成する従来例と比較して、開閉機の構成、取付けスペース及び取付けコストを低減できる。さらに、支持手段を設けることで、扉体移動時に扉体を最初は吊ピンと扉体両側部の下部ローラの3点で支持し、続いて吊ピンと扉体両側部の案内ローラ受材の3点で支持できるため、扉体の吊下状態を安定させることができる。
【0007】
次に請求項2に記載した発明においては、請求項1に記載されたものにおいて、前記駆動手段は油圧シリンダであって、該油圧シリンダの先端側を前記回転軸に突出して設けた駆動アームに取付けると共に、前記油圧シリンダの基端側を前記構造物に取付け、前記油圧シリンダを伸長させて前記駆動アームを前記開口縁から離れる方向に移動させることにより前記アームを回転させることを特徴とする。
この構成では、アームが延出する回転軸にさらに駆動アームを延出させて、起動時に駆動アームに対して略直角に力を作用させることにより、モーメントアームの長さが大きくなり、その結果、起動時の駆動荷重を小さくすることができる。
【0008】
そして請求項3に記載した発明においては、請求項1または2に記載されたものにおいて、前記支持手段は、前記開口縁の近傍に設ける案内ローラと、前記扉体に設ける案内ローラ受材とから構成することを特徴とする。
この構成では、扉体移動時に案内ローラ受材を案内ローラ上に乗せることで、扉体の荷重を支えながら、扉体を滑らかに回転させることができる。そして、扉体が全開後もこの安定状態を保つことができる。
【0009】
本発明に係るフラップゲートの開閉機は基本的には以上のように構成されるが、扉体を支持するアームを回転させる際、この駆動手段については限定せず、油圧式に構成してもよく、または機械式に構成してもよい。そして、請求項2に記載の機構に限定されず、他、任意のリンク装置、歯車機構やラックとピニオン機構またはカム機構等を用いて、効果的にアームを回転させてもよい。ただし、好ましくは、構成要素の数を最小にする。また、本発明に係るフラップゲートの開閉機は扉体移動時に扉体を最初は吊ピンと扉体両側部の下部ローラの3点で支持し、続いて吊ピンと扉体両側部の案内ローラ受材の3点で支持するが、これら吊ピン、下部ローラ、案内ローラ及び案内ローラ受材の位置、形状、大きさ及び個数は実施の形態に合わせて任意に構成される。また、案内ローラ上に案内ローラ受材を当接させる時に生じる衝撃を減少させるために、緩衝部材等を用いてもよい。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態に係るフラップゲートの開閉機を添付した図を用いて説明する。
図1の(A)は、主に河川用樋門に使用するフラップゲートの開閉機1を示す正面図であり、同図の(B)は、このフラップゲートの開閉機1の側面図である。これら図に示すように、フラップゲートは支川側の流水を本川側に排出する目的で作られた暗渠の水路3で、支川の出口(本川との合流点)に設けられ、支川の出口外側に扉体2を有する。この際、フラップゲートは扉体2上部をヒンジ状に回転自在に支持して、堤内(暗渠側または内水側)の流水を川表側(外水側)に排水するように設けている。具体的には、樋管(水路)3を横断する構造物(開口天端)4の上流側開口の開口縁5に、額縁状に戸当り6を設けると共に、この開口を塞ぐ扉体(ゲート)2を戸当り6に当接するように配接している。そして、構造物4上に水路3の幅方向に沿う回転軸7を備えると共に、回転軸7に径方向に延長するアーム(ゲートアーム)8を連結し、扉体2の上部にアーム8の先端を回転自在に軸着する。例えば、扉体2の上端部に吊金具(吊ピン)9を設け、アーム8先端とピン接合する。この際、通常、図1の(B)に示すように、水路3の開口部の面は若干堤内方向に傾倒させている。また、開口部の川表側は、堤外水路とされ、扉体2の閉塞に支障のないように堤外水路の水路底が、堤内水路の水路底より若干低くされている。
このため、図2の(A)に示すように、内水位W1より外水位W2が低い間は、扉体2は内側の水流により、アーム8のヒンジ部8aの回転部(吊ピン)9を回転中心として開口縁5から押し開かれて(矢印X1参照)、内水を排除する。逆に、洪水時等において、内水位W1より外水位W2が高くなると、同図の(B)に示すように、上昇した外水位W2と内水位W1との水位差に基づく水圧により、扉体2はアーム8のヒンジ部8aの回転部(吊ピン)9を回転中心として開口縁5の戸当り6に押し付けられて閉じて(矢印X2参照)、水流の逆流を防ぐことができる。
【0011】
ただし、従来の技術で説明したように、扉体2と戸当り6との間にゴミの噛み込みが生じると、この隙間から外水が逆流することになる。このため、特許文献1〜4に記載の従来例では、駆動装置を用いて扉体2を開閉させている。この際、特許文献1〜4に記載の従来例は、特に、引上げ式ゲートで用いられていた門柱およびラック棒を不要とすることで引上げ式ゲートと比較して小型化を達成し、高さを低くし、景観を損ねないものにしている。しかしながら、これら特許文献1〜4に記載の従来例は、いずれも開口縁近傍に扉体の回転中心を設け、この後方に扉体を開閉する駆動装置を設置することを必要とし、扉体を回転軸の後方から引き上げるように駆動装置を構成しており、この構成を大型化及び複雑化させる場合があった。
これに対して、本発明の実施の形態では、図1の(B)に示すように、回転軸7を開口縁5から所定間隔d離して位置決めして、開口縁5と回転軸7との間で構造物4上に備えた駆動装置10により、回転軸7を回転中心として駆動アーム12を回転させることで、結果的にアーム8を回転軸7のまわりで押し上げるように回転させて、図1の(B)に示した扉体2を、図3の(A)、(B)に示した位置まで上昇させて、扉体2を戸当り6から引き離す。この際、アーム8の回転中心を開口縁5よりも後方に移動させたことにより、アーム8を回転するとき、小さな回転角度で、扉体2を開口縁5から後方に移動(収容)できる。従って、従来、回転軸7の位置が開口縁5に近いほど扉体開閉角度は大きくなっていたことに対して、本発明の実施の形態では、扉体開閉角度を小さく抑えて、扉体2を図1の(B)に示した全閉状態から図3の(B)に示した全開状態まで移動できる。また、従来、引き側で駆動装置を構成していたことに対して、本発明の実施の形態では、アーム8を押し上げるように、押し側で駆動装置10を構成することにより、開閉機1の構成、取付けスペース及び取付けコストを低減させるが、具体的には後述する。
【0012】
さらに、本発明の実施の形態は、開口縁5の近傍に移動時の扉体2を支持する支持手段(案内手段)20を設けて、扉体2の移動時に、簡単な構造で扉体2を吊ピン9と合わせて3点で保持することで、扉体2の吊下状態を安定させる。具体的には、開口縁5の近傍に案内ローラ(案内輪)21を設けると共に、扉体2に案内ローラ受材(案内輪受材)22を設けて、図3の(A)及び(B)に示すように、アーム8を回転させて、扉体2を上昇させる際に、最初に扉体2は戸当り6に沿って直線に近い状態で上昇し、次に操作途中で案内ローラ受材22を案内ローラ21上に乗せて、扉体2の支持点とする。このように、本発明の実施の形態に係るフラップゲートの開閉機1は、扉体2の移動範囲を小さくすると共に、扉体の移動時に最初は扉体8を吊ピン9のほかに下部ローラ14で支持し、次に扉体2が傾斜して、姿勢が変化するときに扉体8を吊ピン9の他に下方からもローラ21で支持するため、扉体8を安定して保持することができる。
尚、好適には、案内ローラ21は断面が円形で、回転自在のローラを有し、案内ローラ受材22は長手方向に平板部を有して、案内ローラ21上を案内ローラ受材22が長手方向に移動自在となる。ただし、案内ローラ受材22は長手方向に溝部を有して、案内ローラ21上を溝部が長手方向に移動自在にさせてもよい。このため、案内ローラ21は扉体2の荷重を支えるとともに、扉体2の回転を行う支点を提供する。この際、本発明に係る他の実施の形態では、案内ローラ21上に案内ローラ受材22を乗せる際、双方の部材を係合させながら、案内ローラ21から案内ローラ受材22が離れないように移動させる。さらに、扉体2が図3の(B)に示す全開状態に至ったとき、この扉体2の位置を保持する任意の機構(手段)を設けてもよい。
【0013】
さらに、本発明に係る好適な実施の形態では、モータ等により直接アーム8と連結した回転軸7を回転させずに、しかしアーム8が延出する回転軸7にさらに駆動アーム12を一体に延出させて、この駆動アーム12を用いてアーム8を回転させる。具体的には、構造物4上に架台11を設け、アーム8と同じ回転中心を持つように、回転軸7から径方向に駆動アーム12を設けて、この駆動アーム12の反対側の端部に駆動用油圧シリンダ(駆動装置)10の先端を連絡する。さらに、シリンダ10の反対側の端部を開口縁5の近傍で、架台11上の端部(支持部)13に固定する。
この構成では、図1の(B)に示した全閉状態から、架台11の一部に固定点13を持つ油圧シリンダ10が伸長して駆動アーム12を押すと、駆動アーム12と同一の回転中心を有するアーム8が回転軸7を中心として一体に回転する。このとき、扉体2は戸当り6に沿って直線に近い状態で上昇する。この場合、扉体2は吊ピン9と下部ローラ14の3点で支持される。さらに油圧シリンダ10が駆動アーム12を押すと、図3の(A)に示すように、扉体2の案内ローラ受材22が途中で案内ローラ21に乗り、扉体2はこの案内ローラ21を支点として、回転運動を開始する。このため、扉体2は吊下状態を安定させながら回転して、図3の(B)に示すように、扉体2はこの下端が有効断面の呑口高以上である全開状態に至る。
【0014】
ここで、扉体2が図1の(B)に示した位置から、図3の(A)に示した位置を経て、図3の(B)に示した位置まで移動したときの、フラップゲートの開閉機1を構成する扉体2、アーム8、油圧シリンダ10、駆動アーム12の移動状態を図4に示す。図4に示すように、アーム8は一方の端部で回転軸7と一体に回転するとともに、他方の端部でピン結合により扉体2と結ばれる。また、駆動アーム12は一方の端部で回転軸7と一体に回転するとともに、他方の端部で油圧シリンダ10とピン結合により結ばれる。そして、油圧シリンダ10は伸縮自在であって、架台11上の支持部13を回転中心として、油圧シリンダ10が符号10’、10’’に示すように伸長すると、架台11上の回転軸7を回転中心として、駆動アーム12は開口縁5から離れるように符号12’、12’’に示すように回転し、同じく回転軸7に取付けられるアーム8が符号8’、8’’に示すように同一方向に回転して、扉体2が符号2’、2’’に示すように移動する。
この際、図1の(B)に示す全閉状態からの起動時では、駆動アーム12は腕の長さを油圧シリンダ10からの力の作用方向に対して略垂直にとり、油圧シリンダ10が駆動アーム12に対して略直角に力を及せるようにする。このため、モーメントアームの長さが大きくなり、その結果、起動時の駆動荷重を小さくすることができ、効果的に扉体2を持ち上げることができる。また、扉体2は回転軸7を中心に、アーム8によって移動を開始する際、アーム8のヒンジ部8aは、扉体2の長手方向に沿って略直角に曲り、吊りピン9と下部ローラ14とで扉体2の全荷重を支えるため、扉体2は起動時では直線運動に近い動きをする。この場合、起動時に水圧荷重に打ち勝つように、回転軸7を中心として扉体2に回転運動をさせようとすると、非常に大きな動力が必要となるのに比べ、本発明の実施の形態では、起動時に加わる水圧荷重の影響を減少させるため、より小さな動力で扉体2を持ち上げることができるという効果を奏する。
【0015】
故に、本発明の実施の形態は、アーム8の回転軸7を開口縁5から離して設けると共に、開口縁5と回転軸7との間にアーム8を押し上げるように駆動装置10を設けることによって、好ましくは、90度を越えない鋭角度で扉体2を全閉状態から全開状態まで移動させる。また、扉体を回転軸の後方から引き上げるように駆動装置を構成する従来例と比較して、扉体2の吊下状態を安定させる構成を小型化及び簡略化し、さらに、扉体2の開閉操作に要する動力に無駄を生じさせず、効果的に行う。このため、開閉機1の構成をコンパクトにし、取付けスペースを削減し、景観に適応させ、さらに、土木構造も軽量化でき、基礎も含めた土木工事費を低減し、取付けコストを低減できる。従って、従来、フラップゲートの開閉機を堤外側に設置する際には、洪水時に没水するために、この構造をコンパクトにすることが強く求められていたが、本発明の実施の形態では、係る課題に対して効果的に対応できる。
さらに、以上のように構成することによって、本発明に係る実施の形態では、特許文献4に記載の従来例と比較して、駆動用油圧シリンダ10の設置が1箇所で足り、複数箇所への油圧シリンダ10の設置を必要としない。また、駆動用油圧シリンダ10を引き側ではなく押し側で使用するため、シリンダ径が小さくてすむ。また、洪水時には図2の(B)に示したように扉体2が全閉状態であり、この時に油圧シリンダ10は縮退しているので、油圧シリンダ10を縮退させて使用する場合と違って、作動開始時の油圧シリンダ10への異物噛込みの可能性が小さいという長所を有する。ただし、好ましくは、駆動装置10は水中仕様であって、洪水時に水没状態となっても連続使用を可能とする。
【0016】
また、図5に示すように、本発明に係る他の実施の形態では、歯車機構を用いて図示しないモータ等によりアーム8を回転させてもよい。具体的には、図5の(A)に示すように、アーム8と同じ回転中心を持つように、回転軸7を回転中心として歯車16を設けて、この歯車16に、図示しないモータの回転軸によって回転する歯車15を噛合させる。この構成では、図1の(B)に示した全閉状態から、歯車15が回転して、噛合する歯車16を回転させると、歯車16と同一の回転中心7を有するアーム8が一体に回転する。この際、歯車15、16の歯数を適当に選択して、または任意のギヤトレインを構成して、所望の減速比を選択する。この全閉状態からの起動時では、扉体2は上述のように直線運動に近い動きをする。さらに歯車15が回転して、噛合する歯車16を回転させると、図5の(A)に示すように、扉体2の案内ローラ受材22が途中で案内ローラ21に乗り、扉体2はこの案内ローラ21を支点として、回転運動を開始する。このため、扉体2は吊下状態を安定させながら回転して、図5の(B)に示す位置まで移動する。このように、アーム8の回転軸7を開口縁5から所定間隔d離して設けると共に、開口縁5と回転軸7との間にアーム8を押し上げるように任意の歯車機構からなる駆動装置を設けてアーム8を回転することで、回転軸7の回転角度を小さく抑えながら、扉体2はこの下端が有効断面の呑口高以上である全開状態に至る。
尚、この実施の形態では、対に噛合する歯車15、16の噛合状態によって、扉体2の移動位置を段階的に定めることができる。また、扉体2が図5の(B)に示す全開状態に至ったとき、歯車15、16の噛合状態によって、この扉体2の位置を保持できる。ただし、好ましくは、図5に示した歯車機構は、水中仕様であって、洪水時に水没状態となっても連続使用を可能とする。また、歯車15、16は全周囲にわたって歯を設ける必要はなく、必要な領域においてのみ設ければ足りる。
このように、本発明に係る実施の形態では、フラップゲートの開閉機1を構成する駆動装置を油圧式に構成してもよく、または機械式に構成してもよい。そして、任意のリンク装置、歯車機構やラックとピニオン機構等、またはカム機構等を用いて、効果的にアーム8を回転させてもよい。ただし、好ましくは、構成要素の数を最小にする。
【0017】
ここで、本発明の実施の形態に係る扉体2について詳述する。
扉体2の下端の両側部には一対の下部ローラ14を設けるが、この際、図6の(A)に示すように、開閉時に下部ローラ14が戸当り面6と接触して扉体2をガイドし、水密ゴム17と戸当り6との過度の接触(異常接触)を防ぎ、扉体2の移動を滑らかにする。また、下部ローラ14は操作時に扉体2に作用する水圧荷重を戸当り6に伝達する機能を有する。
尚、通常、戸当り6は吐出口に額縁状に設けられ、鉛直方向に対して傾斜する。また、この下端部6aは、水密を図るために水路敷高に対して段差を設ける。そして、好ましくは戸当り6下端にはローラポケット19を設け、図6の(B)に示すように、全閉状態において扉体2が戸当り6方向に移動し、下部ローラ14は戸当り6に設けたローラポケット19内に没入して位置決めされて、扉体2に取付けられた水密ゴム17が戸当り6と密着できるようにする。
尚、図6の(A)は、扉体2が全閉状態に移動する直前の状態を示しており、この状態では、水密ゴム17は戸当り6と接触していない。また、図6の(B)は、扉体2が全閉状態に移動したときの状態を示しており、この状態では、下部ローラ14はローラポケット19内に没入し、支圧板18と戸当り6は接触し、そして水密ゴム17は戸当り6と額縁状に接触する。
【0018】
以上のように構成することによって、本発明の実施の形態に係るフラップゲートは、通常時には、図2の(A)及び(B)に示したように、特別の操作をすることなく、従来と同様のフラップゲートとして作動して、内水を排除する。
また、扉体2がゴミを噛み込んだときには、本発明の実施の形態に係るフラップゲートの開閉機1は、図3の(A)及び(B)や図5の(A)及び(B)に示したように扉体2を開閉させることにより、ゴミを排除することを可能にする。従って、予備用の引上げ式ゲートを前後して設置することなく、ゴミの噛み込みによる逆流を防止できる。
さらに、洪水時には、本発明の実施の形態に係るフラップゲートは、従来と同様に作動して、図2の(B)に示したように、逆流を防止する。
そして、保守時には、本発明の実施の形態に係るフラップゲートの開閉機1は、図3の(B)や図5の(B)に示したように、扉体2を全開にできるので、保守を容易とする。
この際、本発明の実施の形態では、簡単で経済的な手段から、移動時においても扉体2の吊下状態を安定させ、地震等が発生しても、扉体2の姿勢を保持できるようにする。さらに、本発明の実施の形態では、暗渠側の後方に支点を設け、油圧シリンダ10等で回転軸7に連結したアーム8を回転させる際に、従来の技術で散見された、この開閉機1の取付けスペースを暗渠側後方に大きく取る必要があったという短所を克服する。
【0019】
【発明の効果】
本発明は以上説明したように構成されたフラップゲートの開閉機であるから、請求項1に記載した発明によれば、開口縁から離して扉体を支持するアームの回転中心を設けると共に、開口縁と回転中心との間で、アームを押し上げるように駆動装置を構成することによって、小さな回転角度で扉体を開口縁から後方に移動でき、また、扉体を回転軸の後方から引き上げるように駆動装置を構成する従来例と比較して、開閉機の構成、取付けスペース及び取付けコストを低減することが可能となる。さらに、支持手段を設けることで、扉体移動時に扉体を最初は吊ピンと扉体両側部の下部ローラの3点で支持し、続いて吊ピンと扉体両側部の案内ローラ受材の3点で支持できるため、扉体の吊下状態を安定させることが可能となる。
【0020】
請求項2に記載した発明によれば、上記効果に加え、アームが延出する回転軸にさらに駆動アームを延出させて、起動時に駆動アームに対して略直角に力を作用させることにより、モーメントアームの長さが大きくなり、その結果、起動時の駆動荷重を小さくすることが可能となる。
【0021】
請求項3に記載した発明によれば、上記効果に加え、扉体移動時に案内ローラ受材を案内ローラ上に乗せることで、扉体の荷重を支えながら、扉体を滑らかに回転させることが可能となる。そして、扉体が全開後もこの安定状態を保つことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るフラップゲートの開閉機を示す平面図(A)と側面図(B)である。
【図2】図1に示したフラップゲートにおいて、上流側の水位が高いときの作用例(A)と、下流側の水位が高いときの作用例(B)を示す図である。
【図3】図1の(B)に示したフラップゲートにおいて、扉体を持ち上げるときの状態変化を(A)と(B)に段階的に分けて示す図である。
【図4】扉体が図1の(B)に示した位置から、図3の(A)に示した位置を経て、図3の(B)に示した位置まで移動したときの移動状態をまとめて示す図である。
【図5】図3と同様であるが、しかし、本発明の他の実施の形態に係るフラップゲートの開閉機を(A)と(B)に分けて示す図である。
【図6】ローラポケットと、水密ゴムとの接触状況を(A)と(B)に分けて示す図である。
【符号の説明】
1 フラップゲートの開閉機
2 扉体(ゲート)
3 樋管(水路)
4 構造物(開口天端)
5 開口縁
6 戸当り
7 回転軸
8 アーム(ゲートアーム)
9 吊金具(吊ピン)
10 駆動装置(駆動用油圧シリンダ)
11 架台
12 駆動アーム
13 端部(支持部)
14 下部ローラ
17 水密ゴム
18 支圧板
19 ローラポケット
20 支持手段(案内手段)
21 案内ローラ(案内輪)
22 案内ローラ受材(案内輪受材)
Claims (3)
- 支川側の水路の出口に設けられるフラップゲートにおいて、前記水路の出口外側に扉体を設け、また、前記水路上部の構造物上に水路幅方向に沿って回転軸を設けると共に、該回転軸を回転駆動する駆動装置を設け、さらに、前記回転軸に径方向に延長するアームを連結して、該アームの他方の端部側を前記扉体の上部に軸着したフラップゲートの開閉機であって、
前記回転軸を開口縁から離して前記構造物上に設けると共に、前記開口縁と前記回転軸との間に前記駆動装置を設け、かつ、前記扉体の移動時に前記扉体を支持する支持手段を設けて、前記駆動装置により前記回転軸を回転中心として前記アームを押し上げるように回転させることにより、前記扉体を最初は戸当りに沿って直線状に近い状態で全閉状態から上昇させて前記開口縁から引き離した後、次に前記支持手段で支持しながら全開状態まで回転移動させることを特徴とするフラップゲートの開閉機。 - 前記駆動手段は油圧シリンダであって、該油圧シリンダの先端側を前記回転軸に突出して設けた駆動アームに取付けると共に、前記油圧シリンダの基端側を前記構造物に取付け、前記油圧シリンダを伸長させて前記駆動アームを前記開口縁から離れる方向に移動させることにより前記アームを回転させることを特徴とする請求項1に記載のフラップゲートの開閉機。
- 前記支持手段は、前記開口縁の近傍に設ける案内ローラと、前記扉体に設ける案内ローラ受材とから構成することを特徴とする請求項1または2に記載のフラップゲートの開閉機。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2003063325A JP2004270324A (ja) | 2003-03-10 | 2003-03-10 | フラップゲートの開閉機 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2003063325A JP2004270324A (ja) | 2003-03-10 | 2003-03-10 | フラップゲートの開閉機 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2004270324A true JP2004270324A (ja) | 2004-09-30 |
Family
ID=33124931
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2003063325A Pending JP2004270324A (ja) | 2003-03-10 | 2003-03-10 | フラップゲートの開閉機 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2004270324A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100712604B1 (ko) * | 2006-06-13 | 2007-05-02 | 김상국 | 힌지식 수문 및 그 구동방법 |
| JP4814404B1 (ja) * | 2011-06-22 | 2011-11-16 | 旭イノベックス株式会社 | 引上げ式開閉機 |
| KR101725916B1 (ko) * | 2015-05-18 | 2017-04-26 | 일성보산업(주) | 라디얼 핀랙 수문 |
| CN111750618A (zh) * | 2020-06-11 | 2020-10-09 | 奥星制药技术设备(南京)有限公司 | 冻干机小门及冻干机 |
-
2003
- 2003-03-10 JP JP2003063325A patent/JP2004270324A/ja active Pending
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| CN111750618B (zh) * | 2020-06-11 | 2025-04-18 | 奥星制药技术设备(南京)有限公司 | 冻干机小门及冻干机 |
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