JP2004269663A - クロセチンの精製方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡単な操作で、しかも工業的に有利なクロセチンの精製方法を提供する。
【解決手段】植物抽出物中のクロシンを加水分解して得られる不純物を含んだクロセチンを、低級アルコール或いは低級アルコールを50%以上含む混合溶剤で処理することにより、又は非プロトン性極性溶剤から結晶化することにより、目的とする精製された高純度のクロセチンが効率的に得られる。
【選択図】 なし
【解決手段】植物抽出物中のクロシンを加水分解して得られる不純物を含んだクロセチンを、低級アルコール或いは低級アルコールを50%以上含む混合溶剤で処理することにより、又は非プロトン性極性溶剤から結晶化することにより、目的とする精製された高純度のクロセチンが効率的に得られる。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、植物抽出物中のクロシンを加水分解して得られるクロセチンを精製する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
クチナシ(梔子)の果実、サフランの柱頭の乾燥物より抽出されるクロシンは、クロセチンのジゲンチオビオースエステルであり、クロシンをアルカリ等で加水分解することによりクロシンのジゲンチオビオースがはずれ、クロセチンが得られる(例えば、非特許文献1参照)。
また、これとは別に酵素を用いてクロシンを加水分解し、クロセチンを得る方法も提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
クロシンは水溶性であり、我が国ではクチナシ黄色素の主色素成分として広範囲な食品の着色に利用されている。一方、クロセチンは水に不溶で希アルカリ水に可溶のため、従来、中華麺(例えば、特許文献2参照)、或いは清涼飲料水(例えば、特許文献3参照)等の着色料として限定的に用いられてきた。
【0004】
近年カロテノイド色素の機能性に関する研究の進歩に伴い、クロセチンについても、一重項酸素消去剤(例えば、特許文献4参照)、コラーゲン産生促進剤(例えば、特許文献5参照)、皮膚免疫賦活剤(例えば、特許文献6参照)として皮膚に対する作用が示されている他、コレステロールの低下作用、腫瘍形成の阻止効果、肝毒性の抑制効果等の生理活性が報告されている(例えば、非特許文献2参照)。
【0005】
こうした作用・効果を目的とする皮膚化粧料或いは医薬品類にクロセチンを利用するため、単にクロシンを加水分解しただけではなく、不純物を除去し精製された高純度のクロセチンが求められている。
しかし、これまでのところ、分析用の試料を得る目的で実験室的に作製する方法が開示されているが(例えば、非特許文献3、4、5、6参照)、これらの方法は操作ならびに工程管理が複雑であって、工業的な生産に適していない。従って、工業的規模で工業的に有利に簡単かつ低コストで高純度のクロセチンを製造する方法はいまだ知られていない。
【0006】
【特許文献1】特開平07−018194号公報
【特許文献2】特開昭54−064652号公報
【特許文献3】特開平06−248193号公報
【特許文献4】特開平05−320036号公報
【特許文献5】特開平07−285846号公報
【特許文献6】特開平11−246396号公報
【非特許文献1】谷村顕雄、外4名,「天然着色料ハンドブック」,株式会社光琳,昭和54年6月25日,p.215
【非特許文献2】近雅代,「くちなしカロテノイド色素について」,福岡女子短大紀要,1999,No.57,31−34
【非特許文献3】神蔵美枝子、外1名,「食品衛生学雑誌」,1985,26,No.2,p.151
【非特許文献4】J.Agric.Food Chem.,1996,44,No.9,p.2613,left column,line46−61
【非特許文献5】Spectrochemica Acta Part A,1998,54,p.654,left column,line16−24
【非特許文献6】J.Food Sci.Technol.,2001,38,No.4,p.325,left column,line36−42
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、簡単な操作で、しかも工業的に有利なクロセチンの精製方法を提供するためになされたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、植物抽出物中のクロシンを加水分解して得られる不純物を含んだクロセチンを特定の有機溶剤で処理することにより、目的とする精製された高純度のクロセチンが効率的に得られることを見出し、この知見に基づいて本発明をなすに至った。
【0009】
即ち、本発明の方法は、次の1〜9からなっている。
1.植物抽出物中のクロシンを加水分解して得られるクロセチンを、低級アルコール或いは低級アルコールを50容量%以上含む混合溶剤で処理し、該溶剤可溶の成分を除く工程を実施することを特徴とする、クロセチンの精製方法、
2.植物抽出物中のクロシンを加水分解して得られるクロセチンを、クロセチンを結晶化しうる非プロトン性極性溶剤で処理し、該溶剤からクロセチンを結晶化する工程を実施することを特徴とする、クロセチンの精製方法、
3.非プロトン性極性溶剤がジメチルホルムアミド或いはジメチルスルホキシド或いはそれらの混合物であることを特徴とする、上記2に記載のクロセチンの精製方法、
4.植物抽出物中のクロシンを加水分解して得られるクロセチンを、低級アルコール或いは低級アルコールを50容量%以上含む混合溶剤で処理して該溶剤可溶の成分を除き、クロセチンを結晶化しうる非プロトン性極性溶剤からクロセチンを結晶化する工程を実施することを特徴とする、クロセチンの精製方法、
5.非プロトン性極性溶剤がジメチルホルムアミド或いはジメチルスルホキシド或いはそれらの混合物であることを特徴とする、上記4に記載のクロセチンの精製方法、
6.上記1〜5のいずれかに記載の方法で得られる、精製されたクロセチン、
7.色価(E10% 1cm)が27000〜35700の範囲にある精製クロセチン、
8.上記6または7に記載の精製されたクロセチンを配合したことを特徴とする、化粧料及び医薬品類、
9.上記6または7に記載の精製されたクロセチンを配合したことを特徴とする、食品及び健康食品、
に関する。
【0010】
【発明の実施の形態】
カロテノイド系の黄色色素であるクロシンは、アカネ科クチナシ(Gardenia augusta MERRIL var. grandiflora HORT.、Gardenia jasminoides ELLIS)の果実、サフランの柱頭の乾燥物などに含まれるが、クロシンを得るための工業的原料としてはクチナシの果実が好ましく用いられる。
本発明では、クロシンは、粉砕されたクチナシの乾燥果実から、水またはアルコール及びそれらの混合液を用いて抽出される。抽出溶媒としては水が安全性の面からは好ましいが、抽出速度が遅い。そこで工業的には水とアルコールの混合液が、通常用いられる。アルコールとしては、例えばエタノール、メタノール等が挙げられるが、メタノールが好ましく用いられる。水とアルコールとの混合割合は、例えば50容量%以上が好ましく用いられる。抽出終了後、抽出液は一つに集められ、必要なら珪藻土等のろ過助剤を用いて、ろ紙或いはろ布を通して、ろ過される。ろ液はアルコールを回収するため濃縮され、濃縮物が得られる。
【0011】
本発明においてクチナシからの抽出液は、更に吸着樹脂処理或いは膜分離処理等によりゲニポサイド等のイリドイド配糖体を除去することが、好ましく行われる。
【0012】
吸着樹脂処理は、カラムに多孔性吸着剤を充填し、濃縮物を適当な濃度に希釈した液を供給することにより行われる。例えば、カラムが色素で飽和されるまで色素溶液を流した後、水または低濃度のアルコールと水の混合液で不純物を洗い流し、次に、50〜70容量%のアルコールで色素を脱着・溶出し、溶出液は濃縮され、ゲニポサイドが可及的に低減された濃縮物が得られる。ここで、アルコールとしては、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、i−ブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール等の炭素数1〜4の低級アルコールが挙げられるが、エタノールが好ましく用いられる。また、多孔性吸着剤としては、例えばアンバーライトXAD−4、アンバーライトXAD−7(製品名;オルガノ(株))、ダイヤイオンHP−20、HP−21、HP−40(製品名;三菱化学(株))等が挙げられる。
【0013】
膜分離処理は、例えば分画分子量2,000〜20,000の限外ろ過膜を用いたモジュールに、濃縮物を適当な濃度に希釈した液を供給することにより行われる。不純物は水と共に膜を透過し、クロシンを含む色素は濃縮される。途中水を補給しながら、目的とする精製度が得られるまで操作を繰り返す。最後に液を抜き出して濃縮し、ゲニポサイドが可及的に低減された濃縮物が得られる。
【0014】
濃縮は濃縮釜を用いて常法により行われ、濃縮により水分約10〜80質量%、好ましくは約15〜40質量%、また色価(E10% 1cm)約100〜650、好ましくは約400〜600の濃縮物が通常得られる。
【0015】
本発明において、クロセチンは前記抽出液、濃縮物或いはゲニポサイドが可及的に低減された濃縮物を加水分解することにより得られる。その際濃縮物は、必要であれば、水で適当な濃度に希釈された後、加水分解される。
【0016】
加水分解は酸、アルカリ或いは適当な加水分解酵素の作用で行われる。ここで酸としては、例えば塩酸、硫酸、リン酸等が挙げられ、アルカリとしては例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等が挙げられる。又加水分解酵素としては、β−グルコシダーゼ等が挙げられる。
【0017】
工業的には、通常アルカリによる加水分解が好ましく行われる。その方法は常法に従って良く、特に限定されるものではない。加水分解は、反応液を攪拌してもしなくても良いし、又加熱してもしなくても良いが、好ましくは攪拌下適当な温度に加熱することにより、分解が促進される。
【0018】
アルカリによる加水分解終了後、反応液に塩酸、硫酸、リン酸等の無機酸、或いはクエン酸等の有機酸の水溶液を適当量加え、液性を約pH4.0以下、好ましくは約pH3.0以下にするか、又は反応液を塩酸、硫酸、リン酸等の無機酸、或いはクエン酸等の有機酸の水溶液に加え、液性を約pH4.0以下、好ましくは約pH3.0以下にすることで、クロセチンが析出する。クロセチンを含む混合液はろ紙或いはろ布を通してろ過され、クロセチンを含むペースト状の固形物が回収される。
また、酸による加水分解では、分解と同時にクロセチンが析出し、懸濁状となる。反応終了後、クロセチンを含む混合液はろ紙或いはろ布を通してろ過され、クロセチンを含むペースト状の固形物が回収される。
【0019】
該固形物は、表面に付着している酸、中和塩或いは原料由来の不純物を除くため、十分量の水で水洗された後、例えば棚式の真空乾燥機を用いて、50℃を越えない温度で、好ましくは窒素ガスの雰囲気下で、残留する水が除去される。
このようにして得られたクロセチンは、クロセチン以外の物質、例えば脂質及びその分解物、クロロゲン酸等のポリフェノール類、或いは加水分解により生成し、水洗で完全には除去されなかったグルコース、ゲンチオビオース等の糖類を含んでいるため純度が低く、そのままでは化粧料、皮膚化粧料、食品、健康食品或いは医薬品類に利用するのは難しい。
【0020】
本発明は、該クロセチンを更に特定の溶剤で処理することにより、高純度のクロセチンを得る方法に関するものである。
【0021】
本発明において、第一の方法では、該クロセチンは低級アルコールで処理される。ここで低級アルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、i−ブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール等、炭素数1〜4の低級アルコールの群から選ばれた一種或いは二種以上の混合物が挙げられるが、メタノールが好ましく用いられる。メタノールの量はクロセチン1質量部に対して、約1〜2000容量部、好ましくは約10〜250容量部、更に好ましくは約10〜40容量部である。
該クロセチンとメタノールの混合液は、約30〜65℃、好ましくは約45〜50℃で緩やかな還流状態を維持しながら、約0.5〜1時間攪拌される。次に混合液は室温まで冷却され、ろ紙或いはろ布を通して、ろ過される。ろ過の方法としては、吸引ろ過、加圧ろ過、或いは遠心分離等が挙げられる。ろ紙或いはろ布上のクロセチンは回収され、メタノール可溶の不純物を含むろ液は廃棄される。
【0022】
本発明の方法において、該クロセチンは低級アルコールを約50容量%以上、好ましくは約70容量%以上含む混合溶剤でも処理することができる。ここで低級アルコールと混合される溶剤としては、低級アルコールと相溶性の高い溶剤、例えば水、飽和或いは不飽和の脂肪族アルコール類、アセトン、エチルメチルケトン等のケトン類、ジエチルエーテル等のエーテル類、酢酸エチル等が挙げられる。
該クロセチンと低級アルコールを50容量%以上含む混合溶剤の混合液は、混合溶剤の沸点以下の温度で、好ましくは緩やかな還流状態を維持しながら、0.5〜1時間攪拌される。次に混合液は室温まで冷却され、ろ紙或いはろ布を通してろ過される。ろ紙或いはろ布上のクロセチンは回収され、混合溶媒可溶の不純物を含むろ液は廃棄される。
【0023】
上記の方法により精製されたクロセチンは、例えば棚式の真空乾燥機を用いて、約80℃を越えない温度、好ましくは約60℃以下、更に好ましくは約50℃以下の温度で、好ましくは窒素ガスの雰囲気下で、残留する溶剤が除去される。
【0024】
本発明において、第二の方法では、該クロセチンはクロセチンを結晶化しうる非プロトン性極性溶剤(例えばジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジメチルアセタミド、N−メチル−2−ピロリドン、アセトニトリル、γ―ブチロラクトン、ヘキサメチルリン酸トリアミド、スルホラン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N−メチルカプロラクタム、アセトン、テトラヒドロフランなど)中で、好ましくはジメチルホルムアミドまたはジメチルスルホキシド或いはこれらの混合物、より好ましくはジメチルホルムアミドで結晶化処理される。これらの非プロトン性極性溶剤は単独もしくは1種以上の混合溶剤として使用できる。なお、上記の非プロトン性極性溶剤はクロセチンを結晶化できる限りにおいて、無極性溶剤又は他の溶剤との混合物であってもよい。そのような無極性溶剤としては例えばベンゼン、トルエン、ヘキサン等が、他の溶剤としては例えば水、メタノール、エタノール、クロロホルム等が挙げられる。
結晶化の方法は常法に従って良く、特に限定されるものではない。即ち、使用する溶剤の量はクロセチンを溶解する温度で飽和溶液をつくり得る量であればよく、例えばジメチルホルムアミドの量はクロセチン1質量部に対して、約10〜40容量部、好ましくは約15〜20容量部である。
【0025】
該クロセチンとジメチルホルムアミドの混合液は、室温〜100℃、好ましくは約50〜80℃に加熱され、約0.5〜1時間攪拌しながらクロセチンが溶解される。なお、上記の溶解は溶液中クロセチンが飽和するまでクロセチンを非プロトン性極性溶剤に溶解させるのが好ましい。溶解される際、クロセチンの濃度が飽和に達しない場合、溶解後に好ましくは減圧下に溶液を濃縮してもよい。溶液は、不溶物がある場合には一旦溶液をろ過し不溶物を除いた後、室温(約1℃〜30℃)又はそれ以下まで緩やかに冷却される。好ましくはその温度で静かに保ち結晶を成長させ、生成したクロセチン結晶を含む混合液はろ紙或いはろ布を通して、ろ過される。ろ紙或いはろ布上のクロセチンは回収され、ジメチルホルムアミド可溶の不純物を含むろ液は廃棄される。
ジメチルスルホキシドでは、使用した溶剤の量によっては、溶液を室温まで冷却しても結晶が発生しない場合があるが、例えば適当量の水を加えることにより結晶を析出させることができる。
【0026】
本発明の方法において、得られたクロセチン結晶はメタノール又はエタノール、好ましくはエタノールで洗浄される。エタノールの量はクロセチン結晶1重量部に対して、約5〜80容量部、好ましくは約10〜40容量部である。エタノール洗浄により、クロセチン結晶の表面に付着するジメチルホルムアミド等の溶剤が除かれ、仕上げ工程における脱溶剤が容易となる。
尚、第二の方法において、出発原料を該クロセチンに代えて第一の方法で得られた精製クロセチンを用いてもよい。精製クロセチンを用いることにより、より高純度のクロセチン結晶が得られる可能性が高くなる。
【0027】
上記の方法により精製されたクロセチン結晶は、例えば棚式の真空乾燥機を用いて、約80℃を越えない温度、好ましくは約60℃以下、更に好ましくは約50℃以下の温度で、好ましくは窒素ガスの雰囲気下で、残留する溶剤が除去される。
【0028】
本発明の方法により得られるクロセチンは、第一の方法により純度約70質量%以上、しばしば約80質量%以上のものが、第二の方法により純度約90質量%以上、しばしば約95質量%以上のものが得られる。尚、本発明では、結晶化して得た高純度のクロセチン精製品の色価を後述の方法で測定して、35,700の値を得、この値を基準として上記純度を算出した。
クロセチンは、前記したように一重項酸素消去剤、コラーゲン産生促進剤、皮膚免疫賦活剤として皮膚に対する作用が示されている他、コレステロールの低下作用、腫瘍形成の阻止効果、肝毒性の抑制効果等の生理活性が報告されており、本発明の精製クロセチンは医薬品(組成物)或いは化粧料、皮膚化粧料として有用である。また、本発明の精製クロセチンは、例えば特開平6−248193、特開平7−23736記載のサイクロデキストリン包接物、特公昭56−25097記載の噴霧乾燥粉末、乳化液、或いは可溶化液などとすることにより、黄色着色料として菓子類、麺類、乳製品、練り製品或いはその他の漬物、酢の物、練り羊羹、水羊羹、ういろう、煮豆、練りウニ、ふりかけ等の食品、健康食品に添加して使用することができる(参照:非特許文献2)。
【0029】
クロセチンは、自体公知の医薬担体、賦形剤或いはその他の添加剤と共に使用形態及び使用目的に応じて適宜、当業者が選択できる。具体的には、医薬品、化粧料の場合は、賦形剤、崩壊剤、結合剤、界面活性剤、乳化剤、可塑剤、湿潤剤、滑沢剤、糖類、pH調節剤、防腐剤、香料もしくは着色料などが挙げられる。食品、健康食品の場合には、各種の栄養素、ビタミン類、香料、着色料、酸化防止剤、チーズやチョコレート等の風味物質もしくは合成甘味料等が挙げられる。
【0030】
本発明に係る医薬組成物は、摂取方法および摂取経路に応じてシロップ剤、散剤、顆粒剤、丸剤、錠剤、硬カプセル剤、軟カプセル剤の剤型で経口的に、或いは座剤、注射剤、輸液剤などの形態で非経口的に投与することができる。化粧料の場合には、クロセチンを適宜添加してクリーム、ローション、軟膏、液剤、ペースト等の剤型とすることができる。クロセチンを食品或いは健康食品に適用する場合には、顆粒、錠菓、ガム、キャンディ、ゼリ−、飲料等の形で提供できるが、その形態は上記に限定されない。
【0031】
クロセチンの摂取量は、摂取する人の性別、年齢、健康状態などによって異なるので一概には言えないが、経口剤の場合、吸収率を考慮して有効成分クロセチンを成人1日当たり約0.1mg〜500mg、好ましくは約1mg〜300mg、さらに好ましくは約2mg〜100mgの投与量となるよう、設定するのが望ましい。注射剤または輸液剤などの非経口剤の場合は、成人1日当たりクロセチンを約0.1mg〜100mg、好ましくは約0.1mg〜50mg、さらに好ましくは約0.5mg〜10mgの投与量となるよう、設定するのが望ましい。皮膚化粧料の場合には、皮膚化粧料全質量に対してクロセチンを約0.001〜10質量%含有させるのがよい。食品、健康食品の場合には、クロセチンを食品あるいは健康食品の全質量に対して一般に約0.00003〜10質量%、好ましくは約0.01〜5質量%添加するのがよい。
なお、上記クロセチン含有医薬、皮膚化粧料、化粧料、食品、健康食品は、一日当たり1回から複数回、投与、使用または摂取することができる。
【0032】
【実施例】
以下、実施例をもって本発明を具体的に説明する。
【0033】
[色価測定方法]
『化学的合成品以外の食品添加物 自主規格(第二版)』、日本食品添加物協会編、「クチナシ黄色素」を参考にして、以下の方法で測定した。
測定する吸光度が0.3〜0.7の範囲になるように、試料を精密に量り、Kolthoff氏緩衝液(50mM Na2CO3−50mM Na2B4O7、pH10.0)に溶かして正確に500mlとする。溶解しにくい場合は、超音波処理により溶解する。その10mlを正確に量り、Kolthoff氏緩衝液(50mM Na2CO3−50mM Na2B4O7、pH10.0)を加えて50mlとし、試験溶液とする。Kolthoff氏緩衝液(50mM Na2CO3−50mM Na2B4O7、pH10.0)を対照とし、液層の長さ1cmで420nm付近の極大吸収部における吸光度Aを測定し、次式により色価を求める。
色価(E10% 1cm)=(A×250)÷試料の採取量(g)
【0034】
〔比較例1〕
粉砕したクチナシの乾燥果実150gにメタノール・水混合液(1:1)300mlを加え、室温で3時間攪拌した後吸引ろ過した。抽出残にメタノール・水混合液(1:1)300mlを加え、室温で30分間攪拌した後吸引ろ過する操作を2回繰り返し、ろ液として計約900mlの抽出液を得た。この抽出液を、ロータリーエバポレーターを用いて減圧下、60℃で濃縮し、クロシンを含む濃縮物(色価(E10% 1cm)=573)約50gを得た。
得られた濃縮物と40質量%水酸化ナトリウム水溶液17gとを混合し、撹拌下50℃で3.5時間加水分解反応を行った。反応終了後、反応液を4質量%リン酸水溶液420mlに加えて酸性とした後、そのまま約3時間室温で放置した。
析出した沈殿を遠心分離(10,000×g、10分間)により回収し、更に水100mlで洗浄と遠心分離操作を2回繰り返した。
得られたペースト状の固形物を50℃で8時間真空乾燥し、クロセチン約1.2gを得た。このものの色価(E10% 1cm)は約12,500であった。
【0035】
〔実施例1〕
比較例1と同様にして得たクロセチン1gにメタノール250mlを加え、50℃で30分間攪拌した。次に、遠心分離(10,000×g、10分間)により沈殿を回収し、得られたペースト状の固形物を50℃で8時間真空乾燥し、精製クロセチン約0.32gを得た。このものの色価(E10% 1cm)は約30,100であった。
【0036】
〔実施例2〕
比較例1と同様にして得たクロセチン1gにメタノール・水混合液(4:1)250mlを加え、50℃で30分間攪拌した。次に、遠心分離(10,000×g、10分間)により沈殿を回収し、得られたペースト状の固形物を50℃で8時間真空乾燥し、精製クロセチン約0.39gを得た。このものの色価(E10% 1cm)は約27,000であった。
【0037】
〔実施例3〕
比較例1と同様にして得たクロセチン1gにジメチルホルムアミド18mlを加え、80℃で溶解した。不溶物を定量ろ紙(No.5C,アドバンテック東洋社)でろ過し、ろ液を10℃で3日間放置した。次に生成したクロセチンの結晶を含む母液をガラスろ過器No.3でろ過し、メタノール20mlで洗浄後、結晶を50℃で真空乾燥し、精製クロセチン約0.16gを得た。このものの色価(E10% 1cm)は約34,200であった。
【0038】
〔実施例4〕
実施例1で得られた精製クロセチン0.15gにジメチルホルムアミド6.5mlを加え、80℃で攪拌溶解した。不溶物を定量ろ紙No.5Cでろ過し、10℃で3日間放置した。次に生成したクロセチンの結晶を含む母液をガラスろ過器No.3でろ過し、メタノール10mlで洗浄後、結晶を50℃で真空乾燥し、精製クロセチン約0.09gを得た。このものの色価(E10% 1cm)は約35,700であった。
【0039】
〔試験例1〕
実施例4で得られた結晶の融点測定と元素分析を外部機関に依頼した。結果を次に示す。
融点:285℃〜286℃
元素分析:炭素72.60%、水素7.51%、酸素19.89%
この結果から、該結晶は文献値とほぼ一致することが確認された。
【0040】
【発明の効果】
本発明の方法により、高純度のクロセチンが工業的に容易に得られ、化粧料、皮膚化粧料或いは医薬品類等の用途に好ましく用いることができる。また、精製されたことにより異味・異臭が可及的に減少し、そのためより広範囲な食品或いは健康食品への展開も可能となった。
【発明の属する技術分野】
本発明は、植物抽出物中のクロシンを加水分解して得られるクロセチンを精製する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
クチナシ(梔子)の果実、サフランの柱頭の乾燥物より抽出されるクロシンは、クロセチンのジゲンチオビオースエステルであり、クロシンをアルカリ等で加水分解することによりクロシンのジゲンチオビオースがはずれ、クロセチンが得られる(例えば、非特許文献1参照)。
また、これとは別に酵素を用いてクロシンを加水分解し、クロセチンを得る方法も提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
クロシンは水溶性であり、我が国ではクチナシ黄色素の主色素成分として広範囲な食品の着色に利用されている。一方、クロセチンは水に不溶で希アルカリ水に可溶のため、従来、中華麺(例えば、特許文献2参照)、或いは清涼飲料水(例えば、特許文献3参照)等の着色料として限定的に用いられてきた。
【0004】
近年カロテノイド色素の機能性に関する研究の進歩に伴い、クロセチンについても、一重項酸素消去剤(例えば、特許文献4参照)、コラーゲン産生促進剤(例えば、特許文献5参照)、皮膚免疫賦活剤(例えば、特許文献6参照)として皮膚に対する作用が示されている他、コレステロールの低下作用、腫瘍形成の阻止効果、肝毒性の抑制効果等の生理活性が報告されている(例えば、非特許文献2参照)。
【0005】
こうした作用・効果を目的とする皮膚化粧料或いは医薬品類にクロセチンを利用するため、単にクロシンを加水分解しただけではなく、不純物を除去し精製された高純度のクロセチンが求められている。
しかし、これまでのところ、分析用の試料を得る目的で実験室的に作製する方法が開示されているが(例えば、非特許文献3、4、5、6参照)、これらの方法は操作ならびに工程管理が複雑であって、工業的な生産に適していない。従って、工業的規模で工業的に有利に簡単かつ低コストで高純度のクロセチンを製造する方法はいまだ知られていない。
【0006】
【特許文献1】特開平07−018194号公報
【特許文献2】特開昭54−064652号公報
【特許文献3】特開平06−248193号公報
【特許文献4】特開平05−320036号公報
【特許文献5】特開平07−285846号公報
【特許文献6】特開平11−246396号公報
【非特許文献1】谷村顕雄、外4名,「天然着色料ハンドブック」,株式会社光琳,昭和54年6月25日,p.215
【非特許文献2】近雅代,「くちなしカロテノイド色素について」,福岡女子短大紀要,1999,No.57,31−34
【非特許文献3】神蔵美枝子、外1名,「食品衛生学雑誌」,1985,26,No.2,p.151
【非特許文献4】J.Agric.Food Chem.,1996,44,No.9,p.2613,left column,line46−61
【非特許文献5】Spectrochemica Acta Part A,1998,54,p.654,left column,line16−24
【非特許文献6】J.Food Sci.Technol.,2001,38,No.4,p.325,left column,line36−42
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、簡単な操作で、しかも工業的に有利なクロセチンの精製方法を提供するためになされたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、植物抽出物中のクロシンを加水分解して得られる不純物を含んだクロセチンを特定の有機溶剤で処理することにより、目的とする精製された高純度のクロセチンが効率的に得られることを見出し、この知見に基づいて本発明をなすに至った。
【0009】
即ち、本発明の方法は、次の1〜9からなっている。
1.植物抽出物中のクロシンを加水分解して得られるクロセチンを、低級アルコール或いは低級アルコールを50容量%以上含む混合溶剤で処理し、該溶剤可溶の成分を除く工程を実施することを特徴とする、クロセチンの精製方法、
2.植物抽出物中のクロシンを加水分解して得られるクロセチンを、クロセチンを結晶化しうる非プロトン性極性溶剤で処理し、該溶剤からクロセチンを結晶化する工程を実施することを特徴とする、クロセチンの精製方法、
3.非プロトン性極性溶剤がジメチルホルムアミド或いはジメチルスルホキシド或いはそれらの混合物であることを特徴とする、上記2に記載のクロセチンの精製方法、
4.植物抽出物中のクロシンを加水分解して得られるクロセチンを、低級アルコール或いは低級アルコールを50容量%以上含む混合溶剤で処理して該溶剤可溶の成分を除き、クロセチンを結晶化しうる非プロトン性極性溶剤からクロセチンを結晶化する工程を実施することを特徴とする、クロセチンの精製方法、
5.非プロトン性極性溶剤がジメチルホルムアミド或いはジメチルスルホキシド或いはそれらの混合物であることを特徴とする、上記4に記載のクロセチンの精製方法、
6.上記1〜5のいずれかに記載の方法で得られる、精製されたクロセチン、
7.色価(E10% 1cm)が27000〜35700の範囲にある精製クロセチン、
8.上記6または7に記載の精製されたクロセチンを配合したことを特徴とする、化粧料及び医薬品類、
9.上記6または7に記載の精製されたクロセチンを配合したことを特徴とする、食品及び健康食品、
に関する。
【0010】
【発明の実施の形態】
カロテノイド系の黄色色素であるクロシンは、アカネ科クチナシ(Gardenia augusta MERRIL var. grandiflora HORT.、Gardenia jasminoides ELLIS)の果実、サフランの柱頭の乾燥物などに含まれるが、クロシンを得るための工業的原料としてはクチナシの果実が好ましく用いられる。
本発明では、クロシンは、粉砕されたクチナシの乾燥果実から、水またはアルコール及びそれらの混合液を用いて抽出される。抽出溶媒としては水が安全性の面からは好ましいが、抽出速度が遅い。そこで工業的には水とアルコールの混合液が、通常用いられる。アルコールとしては、例えばエタノール、メタノール等が挙げられるが、メタノールが好ましく用いられる。水とアルコールとの混合割合は、例えば50容量%以上が好ましく用いられる。抽出終了後、抽出液は一つに集められ、必要なら珪藻土等のろ過助剤を用いて、ろ紙或いはろ布を通して、ろ過される。ろ液はアルコールを回収するため濃縮され、濃縮物が得られる。
【0011】
本発明においてクチナシからの抽出液は、更に吸着樹脂処理或いは膜分離処理等によりゲニポサイド等のイリドイド配糖体を除去することが、好ましく行われる。
【0012】
吸着樹脂処理は、カラムに多孔性吸着剤を充填し、濃縮物を適当な濃度に希釈した液を供給することにより行われる。例えば、カラムが色素で飽和されるまで色素溶液を流した後、水または低濃度のアルコールと水の混合液で不純物を洗い流し、次に、50〜70容量%のアルコールで色素を脱着・溶出し、溶出液は濃縮され、ゲニポサイドが可及的に低減された濃縮物が得られる。ここで、アルコールとしては、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、i−ブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール等の炭素数1〜4の低級アルコールが挙げられるが、エタノールが好ましく用いられる。また、多孔性吸着剤としては、例えばアンバーライトXAD−4、アンバーライトXAD−7(製品名;オルガノ(株))、ダイヤイオンHP−20、HP−21、HP−40(製品名;三菱化学(株))等が挙げられる。
【0013】
膜分離処理は、例えば分画分子量2,000〜20,000の限外ろ過膜を用いたモジュールに、濃縮物を適当な濃度に希釈した液を供給することにより行われる。不純物は水と共に膜を透過し、クロシンを含む色素は濃縮される。途中水を補給しながら、目的とする精製度が得られるまで操作を繰り返す。最後に液を抜き出して濃縮し、ゲニポサイドが可及的に低減された濃縮物が得られる。
【0014】
濃縮は濃縮釜を用いて常法により行われ、濃縮により水分約10〜80質量%、好ましくは約15〜40質量%、また色価(E10% 1cm)約100〜650、好ましくは約400〜600の濃縮物が通常得られる。
【0015】
本発明において、クロセチンは前記抽出液、濃縮物或いはゲニポサイドが可及的に低減された濃縮物を加水分解することにより得られる。その際濃縮物は、必要であれば、水で適当な濃度に希釈された後、加水分解される。
【0016】
加水分解は酸、アルカリ或いは適当な加水分解酵素の作用で行われる。ここで酸としては、例えば塩酸、硫酸、リン酸等が挙げられ、アルカリとしては例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等が挙げられる。又加水分解酵素としては、β−グルコシダーゼ等が挙げられる。
【0017】
工業的には、通常アルカリによる加水分解が好ましく行われる。その方法は常法に従って良く、特に限定されるものではない。加水分解は、反応液を攪拌してもしなくても良いし、又加熱してもしなくても良いが、好ましくは攪拌下適当な温度に加熱することにより、分解が促進される。
【0018】
アルカリによる加水分解終了後、反応液に塩酸、硫酸、リン酸等の無機酸、或いはクエン酸等の有機酸の水溶液を適当量加え、液性を約pH4.0以下、好ましくは約pH3.0以下にするか、又は反応液を塩酸、硫酸、リン酸等の無機酸、或いはクエン酸等の有機酸の水溶液に加え、液性を約pH4.0以下、好ましくは約pH3.0以下にすることで、クロセチンが析出する。クロセチンを含む混合液はろ紙或いはろ布を通してろ過され、クロセチンを含むペースト状の固形物が回収される。
また、酸による加水分解では、分解と同時にクロセチンが析出し、懸濁状となる。反応終了後、クロセチンを含む混合液はろ紙或いはろ布を通してろ過され、クロセチンを含むペースト状の固形物が回収される。
【0019】
該固形物は、表面に付着している酸、中和塩或いは原料由来の不純物を除くため、十分量の水で水洗された後、例えば棚式の真空乾燥機を用いて、50℃を越えない温度で、好ましくは窒素ガスの雰囲気下で、残留する水が除去される。
このようにして得られたクロセチンは、クロセチン以外の物質、例えば脂質及びその分解物、クロロゲン酸等のポリフェノール類、或いは加水分解により生成し、水洗で完全には除去されなかったグルコース、ゲンチオビオース等の糖類を含んでいるため純度が低く、そのままでは化粧料、皮膚化粧料、食品、健康食品或いは医薬品類に利用するのは難しい。
【0020】
本発明は、該クロセチンを更に特定の溶剤で処理することにより、高純度のクロセチンを得る方法に関するものである。
【0021】
本発明において、第一の方法では、該クロセチンは低級アルコールで処理される。ここで低級アルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、i−ブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール等、炭素数1〜4の低級アルコールの群から選ばれた一種或いは二種以上の混合物が挙げられるが、メタノールが好ましく用いられる。メタノールの量はクロセチン1質量部に対して、約1〜2000容量部、好ましくは約10〜250容量部、更に好ましくは約10〜40容量部である。
該クロセチンとメタノールの混合液は、約30〜65℃、好ましくは約45〜50℃で緩やかな還流状態を維持しながら、約0.5〜1時間攪拌される。次に混合液は室温まで冷却され、ろ紙或いはろ布を通して、ろ過される。ろ過の方法としては、吸引ろ過、加圧ろ過、或いは遠心分離等が挙げられる。ろ紙或いはろ布上のクロセチンは回収され、メタノール可溶の不純物を含むろ液は廃棄される。
【0022】
本発明の方法において、該クロセチンは低級アルコールを約50容量%以上、好ましくは約70容量%以上含む混合溶剤でも処理することができる。ここで低級アルコールと混合される溶剤としては、低級アルコールと相溶性の高い溶剤、例えば水、飽和或いは不飽和の脂肪族アルコール類、アセトン、エチルメチルケトン等のケトン類、ジエチルエーテル等のエーテル類、酢酸エチル等が挙げられる。
該クロセチンと低級アルコールを50容量%以上含む混合溶剤の混合液は、混合溶剤の沸点以下の温度で、好ましくは緩やかな還流状態を維持しながら、0.5〜1時間攪拌される。次に混合液は室温まで冷却され、ろ紙或いはろ布を通してろ過される。ろ紙或いはろ布上のクロセチンは回収され、混合溶媒可溶の不純物を含むろ液は廃棄される。
【0023】
上記の方法により精製されたクロセチンは、例えば棚式の真空乾燥機を用いて、約80℃を越えない温度、好ましくは約60℃以下、更に好ましくは約50℃以下の温度で、好ましくは窒素ガスの雰囲気下で、残留する溶剤が除去される。
【0024】
本発明において、第二の方法では、該クロセチンはクロセチンを結晶化しうる非プロトン性極性溶剤(例えばジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジメチルアセタミド、N−メチル−2−ピロリドン、アセトニトリル、γ―ブチロラクトン、ヘキサメチルリン酸トリアミド、スルホラン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N−メチルカプロラクタム、アセトン、テトラヒドロフランなど)中で、好ましくはジメチルホルムアミドまたはジメチルスルホキシド或いはこれらの混合物、より好ましくはジメチルホルムアミドで結晶化処理される。これらの非プロトン性極性溶剤は単独もしくは1種以上の混合溶剤として使用できる。なお、上記の非プロトン性極性溶剤はクロセチンを結晶化できる限りにおいて、無極性溶剤又は他の溶剤との混合物であってもよい。そのような無極性溶剤としては例えばベンゼン、トルエン、ヘキサン等が、他の溶剤としては例えば水、メタノール、エタノール、クロロホルム等が挙げられる。
結晶化の方法は常法に従って良く、特に限定されるものではない。即ち、使用する溶剤の量はクロセチンを溶解する温度で飽和溶液をつくり得る量であればよく、例えばジメチルホルムアミドの量はクロセチン1質量部に対して、約10〜40容量部、好ましくは約15〜20容量部である。
【0025】
該クロセチンとジメチルホルムアミドの混合液は、室温〜100℃、好ましくは約50〜80℃に加熱され、約0.5〜1時間攪拌しながらクロセチンが溶解される。なお、上記の溶解は溶液中クロセチンが飽和するまでクロセチンを非プロトン性極性溶剤に溶解させるのが好ましい。溶解される際、クロセチンの濃度が飽和に達しない場合、溶解後に好ましくは減圧下に溶液を濃縮してもよい。溶液は、不溶物がある場合には一旦溶液をろ過し不溶物を除いた後、室温(約1℃〜30℃)又はそれ以下まで緩やかに冷却される。好ましくはその温度で静かに保ち結晶を成長させ、生成したクロセチン結晶を含む混合液はろ紙或いはろ布を通して、ろ過される。ろ紙或いはろ布上のクロセチンは回収され、ジメチルホルムアミド可溶の不純物を含むろ液は廃棄される。
ジメチルスルホキシドでは、使用した溶剤の量によっては、溶液を室温まで冷却しても結晶が発生しない場合があるが、例えば適当量の水を加えることにより結晶を析出させることができる。
【0026】
本発明の方法において、得られたクロセチン結晶はメタノール又はエタノール、好ましくはエタノールで洗浄される。エタノールの量はクロセチン結晶1重量部に対して、約5〜80容量部、好ましくは約10〜40容量部である。エタノール洗浄により、クロセチン結晶の表面に付着するジメチルホルムアミド等の溶剤が除かれ、仕上げ工程における脱溶剤が容易となる。
尚、第二の方法において、出発原料を該クロセチンに代えて第一の方法で得られた精製クロセチンを用いてもよい。精製クロセチンを用いることにより、より高純度のクロセチン結晶が得られる可能性が高くなる。
【0027】
上記の方法により精製されたクロセチン結晶は、例えば棚式の真空乾燥機を用いて、約80℃を越えない温度、好ましくは約60℃以下、更に好ましくは約50℃以下の温度で、好ましくは窒素ガスの雰囲気下で、残留する溶剤が除去される。
【0028】
本発明の方法により得られるクロセチンは、第一の方法により純度約70質量%以上、しばしば約80質量%以上のものが、第二の方法により純度約90質量%以上、しばしば約95質量%以上のものが得られる。尚、本発明では、結晶化して得た高純度のクロセチン精製品の色価を後述の方法で測定して、35,700の値を得、この値を基準として上記純度を算出した。
クロセチンは、前記したように一重項酸素消去剤、コラーゲン産生促進剤、皮膚免疫賦活剤として皮膚に対する作用が示されている他、コレステロールの低下作用、腫瘍形成の阻止効果、肝毒性の抑制効果等の生理活性が報告されており、本発明の精製クロセチンは医薬品(組成物)或いは化粧料、皮膚化粧料として有用である。また、本発明の精製クロセチンは、例えば特開平6−248193、特開平7−23736記載のサイクロデキストリン包接物、特公昭56−25097記載の噴霧乾燥粉末、乳化液、或いは可溶化液などとすることにより、黄色着色料として菓子類、麺類、乳製品、練り製品或いはその他の漬物、酢の物、練り羊羹、水羊羹、ういろう、煮豆、練りウニ、ふりかけ等の食品、健康食品に添加して使用することができる(参照:非特許文献2)。
【0029】
クロセチンは、自体公知の医薬担体、賦形剤或いはその他の添加剤と共に使用形態及び使用目的に応じて適宜、当業者が選択できる。具体的には、医薬品、化粧料の場合は、賦形剤、崩壊剤、結合剤、界面活性剤、乳化剤、可塑剤、湿潤剤、滑沢剤、糖類、pH調節剤、防腐剤、香料もしくは着色料などが挙げられる。食品、健康食品の場合には、各種の栄養素、ビタミン類、香料、着色料、酸化防止剤、チーズやチョコレート等の風味物質もしくは合成甘味料等が挙げられる。
【0030】
本発明に係る医薬組成物は、摂取方法および摂取経路に応じてシロップ剤、散剤、顆粒剤、丸剤、錠剤、硬カプセル剤、軟カプセル剤の剤型で経口的に、或いは座剤、注射剤、輸液剤などの形態で非経口的に投与することができる。化粧料の場合には、クロセチンを適宜添加してクリーム、ローション、軟膏、液剤、ペースト等の剤型とすることができる。クロセチンを食品或いは健康食品に適用する場合には、顆粒、錠菓、ガム、キャンディ、ゼリ−、飲料等の形で提供できるが、その形態は上記に限定されない。
【0031】
クロセチンの摂取量は、摂取する人の性別、年齢、健康状態などによって異なるので一概には言えないが、経口剤の場合、吸収率を考慮して有効成分クロセチンを成人1日当たり約0.1mg〜500mg、好ましくは約1mg〜300mg、さらに好ましくは約2mg〜100mgの投与量となるよう、設定するのが望ましい。注射剤または輸液剤などの非経口剤の場合は、成人1日当たりクロセチンを約0.1mg〜100mg、好ましくは約0.1mg〜50mg、さらに好ましくは約0.5mg〜10mgの投与量となるよう、設定するのが望ましい。皮膚化粧料の場合には、皮膚化粧料全質量に対してクロセチンを約0.001〜10質量%含有させるのがよい。食品、健康食品の場合には、クロセチンを食品あるいは健康食品の全質量に対して一般に約0.00003〜10質量%、好ましくは約0.01〜5質量%添加するのがよい。
なお、上記クロセチン含有医薬、皮膚化粧料、化粧料、食品、健康食品は、一日当たり1回から複数回、投与、使用または摂取することができる。
【0032】
【実施例】
以下、実施例をもって本発明を具体的に説明する。
【0033】
[色価測定方法]
『化学的合成品以外の食品添加物 自主規格(第二版)』、日本食品添加物協会編、「クチナシ黄色素」を参考にして、以下の方法で測定した。
測定する吸光度が0.3〜0.7の範囲になるように、試料を精密に量り、Kolthoff氏緩衝液(50mM Na2CO3−50mM Na2B4O7、pH10.0)に溶かして正確に500mlとする。溶解しにくい場合は、超音波処理により溶解する。その10mlを正確に量り、Kolthoff氏緩衝液(50mM Na2CO3−50mM Na2B4O7、pH10.0)を加えて50mlとし、試験溶液とする。Kolthoff氏緩衝液(50mM Na2CO3−50mM Na2B4O7、pH10.0)を対照とし、液層の長さ1cmで420nm付近の極大吸収部における吸光度Aを測定し、次式により色価を求める。
色価(E10% 1cm)=(A×250)÷試料の採取量(g)
【0034】
〔比較例1〕
粉砕したクチナシの乾燥果実150gにメタノール・水混合液(1:1)300mlを加え、室温で3時間攪拌した後吸引ろ過した。抽出残にメタノール・水混合液(1:1)300mlを加え、室温で30分間攪拌した後吸引ろ過する操作を2回繰り返し、ろ液として計約900mlの抽出液を得た。この抽出液を、ロータリーエバポレーターを用いて減圧下、60℃で濃縮し、クロシンを含む濃縮物(色価(E10% 1cm)=573)約50gを得た。
得られた濃縮物と40質量%水酸化ナトリウム水溶液17gとを混合し、撹拌下50℃で3.5時間加水分解反応を行った。反応終了後、反応液を4質量%リン酸水溶液420mlに加えて酸性とした後、そのまま約3時間室温で放置した。
析出した沈殿を遠心分離(10,000×g、10分間)により回収し、更に水100mlで洗浄と遠心分離操作を2回繰り返した。
得られたペースト状の固形物を50℃で8時間真空乾燥し、クロセチン約1.2gを得た。このものの色価(E10% 1cm)は約12,500であった。
【0035】
〔実施例1〕
比較例1と同様にして得たクロセチン1gにメタノール250mlを加え、50℃で30分間攪拌した。次に、遠心分離(10,000×g、10分間)により沈殿を回収し、得られたペースト状の固形物を50℃で8時間真空乾燥し、精製クロセチン約0.32gを得た。このものの色価(E10% 1cm)は約30,100であった。
【0036】
〔実施例2〕
比較例1と同様にして得たクロセチン1gにメタノール・水混合液(4:1)250mlを加え、50℃で30分間攪拌した。次に、遠心分離(10,000×g、10分間)により沈殿を回収し、得られたペースト状の固形物を50℃で8時間真空乾燥し、精製クロセチン約0.39gを得た。このものの色価(E10% 1cm)は約27,000であった。
【0037】
〔実施例3〕
比較例1と同様にして得たクロセチン1gにジメチルホルムアミド18mlを加え、80℃で溶解した。不溶物を定量ろ紙(No.5C,アドバンテック東洋社)でろ過し、ろ液を10℃で3日間放置した。次に生成したクロセチンの結晶を含む母液をガラスろ過器No.3でろ過し、メタノール20mlで洗浄後、結晶を50℃で真空乾燥し、精製クロセチン約0.16gを得た。このものの色価(E10% 1cm)は約34,200であった。
【0038】
〔実施例4〕
実施例1で得られた精製クロセチン0.15gにジメチルホルムアミド6.5mlを加え、80℃で攪拌溶解した。不溶物を定量ろ紙No.5Cでろ過し、10℃で3日間放置した。次に生成したクロセチンの結晶を含む母液をガラスろ過器No.3でろ過し、メタノール10mlで洗浄後、結晶を50℃で真空乾燥し、精製クロセチン約0.09gを得た。このものの色価(E10% 1cm)は約35,700であった。
【0039】
〔試験例1〕
実施例4で得られた結晶の融点測定と元素分析を外部機関に依頼した。結果を次に示す。
融点:285℃〜286℃
元素分析:炭素72.60%、水素7.51%、酸素19.89%
この結果から、該結晶は文献値とほぼ一致することが確認された。
【0040】
【発明の効果】
本発明の方法により、高純度のクロセチンが工業的に容易に得られ、化粧料、皮膚化粧料或いは医薬品類等の用途に好ましく用いることができる。また、精製されたことにより異味・異臭が可及的に減少し、そのためより広範囲な食品或いは健康食品への展開も可能となった。
Claims (9)
- 植物抽出物中のクロシンを加水分解して得られるクロセチンを、低級アルコール或いは低級アルコールを50容量%以上含む混合溶剤で処理し、該溶剤可溶の成分を除く工程を実施することを特徴とする、クロセチンの精製方法。
- 植物抽出物中のクロシンを加水分解して得られるクロセチンを、クロセチンを結晶化しうる非プロトン性極性溶剤で処理し、該溶剤からクロセチンを結晶化する工程を実施することを特徴とする、クロセチンの精製方法。
- 非プロトン性極性溶剤がジメチルホルムアミド或いはジメチルスルホキシド或いはそれらの混合物であることを特徴とする、請求項2に記載のクロセチンの精製方法。
- 植物抽出物中のクロシンを加水分解して得られるクロセチンを、低級アルコール或いは低級アルコールを50容量%以上含む混合溶剤で処理して該溶剤可溶の成分を除き、クロセチンを結晶化しうる非プロトン性極性溶剤からクロセチンを結晶化する工程を実施することを特徴とする、クロセチンの精製方法。
- 非プロトン性極性溶剤がジメチルホルムアミド或いはジメチルスルホキシド或いはそれらの混合物であることを特徴とする、請求項4に記載のクロセチンの精製方法。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の方法で得られる、精製されたクロセチン。
- 色価(E10% 1cm)が27000〜35700の範囲にある精製クロセチン。
- 請求項6または7に記載の精製されたクロセチンを配合したことを特徴とする、化粧料及び医薬品類。
- 請求項6または7に記載の精製されたクロセチンを配合したことを特徴とする、食品及び健康食品。
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