JP2004265684A - 燃料電池システム - Google Patents
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Abstract
【課題】燃料電池運転時には反応ガスを加湿した状態で燃料電池に供給可能としながら、燃料電池の運転を停止させるときには乾燥したパージガス(反応ガス)を速やかに燃料電池に供給して、燃料電池の水分パージを短時間で適切に行えるようにする。
【解決手段】燃料電池1の運転時には、反応ガスを加湿装置2を通してオフガス中の水分により加湿し、燃料電池1に供給する。一方、燃料電池1の運転を停止させるときには、反応ガスの供給を一時的に継続させるとともに、反応ガス流路切り替え弁6を作動させてパージガスの全量を反応ガスバイパス路5に流し、加湿装置2で加湿することなく乾燥した反応ガスをパージガスとして素速く燃料電池1に供給する。
【選択図】 図1
【解決手段】燃料電池1の運転時には、反応ガスを加湿装置2を通してオフガス中の水分により加湿し、燃料電池1に供給する。一方、燃料電池1の運転を停止させるときには、反応ガスの供給を一時的に継続させるとともに、反応ガス流路切り替え弁6を作動させてパージガスの全量を反応ガスバイパス路5に流し、加湿装置2で加湿することなく乾燥した反応ガスをパージガスとして素速く燃料電池1に供給する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料電池に反応ガスを(水素ガス及び空気)を供給して燃料電池での電気化学的な反応によって発電電力を得る燃料電池システムに関するものであり、特に、燃料電池からのオフガスの水分を利用して反応ガスの加湿を行う燃料電池システムの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
燃料電池システムは、燃料電池の燃料極に燃料ガスである水素、酸化剤極に酸化剤ガスである空気をそれぞれ供給し、これら水素と空気中の酸素とを電気化学的に反応させて発電電力を得るものである。このような燃料電池システムは、例えば自動車の動力源等としての実用化に大きな期待が寄せられており、現在、実用化に向けての研究開発が盛んに行われている。
【0003】
燃料電池システムに用いられる燃料電池としては、特に自動車に搭載する上で好適なものとして、固体高分子タイプの燃料電池が知られている。この固体高分子タイプの燃料電池は、燃料極と酸化剤極との間に膜状の固体高分子が設けられたものであり、この固体高分子膜が水素イオン伝導体として機能するようになっている。この固体高分子タイプの燃料電池では、燃料極で水素が水素イオンと電子とに分離される反応が起き、酸化剤極で酸素と水素イオンと電子とから水を生成する反応が行われる。このとき、固体高分子膜がイオン伝導体として機能し、水素イオンは固体高分子膜を酸化剤極に向かって移動することになる。
【0004】
ところで、固体高分子膜をイオン伝導体として機能させるためには、この固体高分子膜にある程度の水分を含ませておく必要がある。このため、このような固体高分子タイプの燃料電池を用いた燃料電池システムでは、水素や空気等の反応ガスを加湿装置により加湿した状態で燃料電池に供給することで、燃料電池の固体高分子膜を加湿することが一般に行われている。
【0005】
具体的には、例えば、反応後に燃料電池から排出されるオフガスに水蒸気が多く含まれていることに着目し、この燃料電池からのオフガスを加湿ガスとして用い、このオフガス中の水分を水分透過型加湿装置を用いて燃料電池に供給される反応ガス(水素や空気)に移動させることで、反応ガスの加湿を行うようにした燃料電池システムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開平6−132038号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、以上のように水分透過型加湿装置を用いてオフガス中の水分を反応ガスに移動させることで反応ガスの加湿を行う燃料電池システムでは、以下のような課題があった。
【0008】
すなわち、燃料電池システムを自動車の動力源等として用いることを考えると、寒冷地での使用も考慮する必要があることから、主に凍結防止のために、発電停止後には燃料電池にパージガス(反応ガスを使用)を供給して水分パージを行い、燃料電池内部に滞留している水分を除去することが求められる。このとき、停止直後の燃料電池は発電しておらず、反応生成水が生成されることはないが、燃料電池内にそれまでの生成水が溜まっているため、オフガスは水蒸気リッチな状態で排出されることになる。一方、パージガス(反応ガス)はほとんど含水していない状態で供給されるが、水分透過型加湿装置を用いた燃料電池システムでは、パージガスが水分透過型加湿装置を通過する際に前記オフガスに含まれる水蒸気によって加湿されてしまい、燃料電池内に再び水分を供給してしまうことになる。
【0009】
水分パージを続ければ、この後、徐々に燃料電池内の水分が取り除かれ、オフガスが乾燥してようやくパージガスを加湿しなくなる。しかしながら、それまでの間はパージガスを継続的に供給することが求められ、例えば空気ブロアの無駄な稼働や水素ガスの無駄な消費に繋がる。したがって、燃料電池の停止時には、できるだけ短時間に乾燥したパージガスを供給することが望まれる。
【0010】
本発明は、以上のような従来技術の有する欠点を解消するために提案されたものであり、燃料電池運転時には水素ガスや空気等の反応ガスを適切に加湿した状態で燃料電池に供給することができ、しかも、燃料電池の運転を停止したときには、燃料電池に乾燥したパージガス(反応ガス)を速やかに供給して適切に水分パージを行うことが可能な燃料電池システムを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の燃料電池システムは、反応ガスの供給により発電が行われる燃料電池と、燃料電池に供給する反応ガスの経路となる反応ガス供給路と、燃料電池から排出される反応後のオフガスの経路となるオフガス排出路と、これら反応ガス供給路とオフガス排出路との間に設けられ、燃料電池に供給される反応ガスを燃料電池での反応後に排出されるオフガスに含まれる水分により加湿する水分透過型の加湿装置とを備えるものである。そして、この燃料電池システムでは、反応ガス供給路に、加湿装置をバイパスする反応ガスバイパス路が設けられていることを特徴としている。
【0012】
この燃料電池システムにおいて、燃料電池運転時には、反応ガスは水分透過型の加湿装置を通過することでオフガスに含まれる水分により加湿され、燃料電池に供給される。一方、燃料電池の運転を停止したときには、反応ガスは反応ガスバイパス路へと導かれ、加湿装置で加湿されることなく乾燥したパージガスとして燃料電池に送り込まれ、燃料電池内部をパージする。
【0013】
また、本発明の燃料電池システムにおいては、前記構成に加えて、オフガス排出路に純水を噴霧する噴射弁や加湿装置をバイパスするオフガスバイパス路を設けてもよい。
【0014】
水分透過型の加湿装置は、パージガス及びオフガスの双方が乾燥した状態で供給されると、内部に設けられた水分透過膜が乾燥して、膜強度の低下や次回起動時の加湿遅れを招くという問題も懸念される。このような場合、前記噴射弁から純水をオフガス中に噴霧したり、乾燥したオフガスをオフガスバイパス路に導き加湿装置をバイパスすることで、加湿装置内部に設けられた水分透過膜の乾燥が有効に防止される。
【0015】
【発明の効果】
本発明の燃料電池システムによれば、燃料電池運転時には、反応ガスが水分透過型の加湿装置を通過することでオフガスに含まれる水分により加湿され、燃料電池に供給されるので、燃料電池を円滑に運転することが可能である。一方、燃料電池の運転を停止したときには、反応ガスは反応ガスバイパス路へと導かれ、加湿装置で加湿されることなく乾燥したパージガスとして燃料電池に送り込まれるので、この乾燥したパージガスにより燃料電池内の水分パージを速やかに行うことが可能である。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0017】
(第1の実施形態)
図1は、本発明を適用した燃料電池システムの要部構成を概略的に示す図である。この燃料電池システムは、燃料ガスである水素と酸化剤ガスである空気中の酸素との反応により発電を行う燃料電池1と、燃料電池1に供給される反応ガス(水素、あるいは空気)を加湿する水分透過型の加湿装置2とを備える。
【0018】
燃料電池1は、水素が供給される燃料極と空気が供給される酸化剤極とが電解質を挟んで重ね合わされて発電セルが構成されるとともに、複数の発電セルが多段積層されたスタック構造を有しており、水素と空気中の酸素とを基にした電気化学反応により化学エネルギを電気エネルギに変換するものである。この燃料電池1の各発電セルでは、燃料極に供給された水素が水素イオンと電子とに分離される反応が起き、水素イオンは電解質を通り、電子は外部回路を通って電力を発生させ、酸化剤極にそれぞれ移動する。酸化剤極では、供給された空気中の酸素と電解質を通って移動した水素イオン及び電子が反応して水が生成され、外部に排出される。
【0019】
燃料電池1の電解質としては、高エネルギ密度化、低コスト化、軽量化等を考慮して、例えば固体高分子電解質膜が用いられる。固体高分子電解質膜は、例えばフッ素樹脂系イオン交換膜等、イオン(プロトン)伝導性の高分子膜からなるものであり、飽和含水することによりイオン伝導性電解質として機能する。
【0020】
燃料電池1においては、反応ガス、すなわち燃料ガスである水素や酸化剤ガスである空気を各発電セルの燃料極や酸化剤極に供給する必要があり、そのための機構が燃料供給系及び空気供給系である。
【0021】
ここで、燃料供給系は、例えば水素供給源、水素供給流路、エゼクタ、燃料極排ガス排気流路及び水素循環流路等から構成され、水素供給源から供給される水素が、水素供給流路及びエゼクタを通って燃料電池1の燃料極に送り込まれるようになっている。また、燃料電池1での発電に寄与しなかった余剰分の水素(燃料電池1の燃料極から排出されるオフガス)が、水素循環流路を通ってエゼクタにより循環され、新たに水素供給源から供給される水素と混合されて、再び燃料電池1の燃料極に供給されるようになっている。
【0022】
空気供給系は、例えばコンプレッサ、空気供給流路、排気バルブ及び酸化剤極排ガス排気流路等から構成され、コンプレッサにて圧縮された空気が空気供給流路を通って燃料電池1の酸化剤極に送り込まれるようになっている。また、燃料電池1で消費されなかった酸素及び空気中の他の成分(燃料電池1の酸化剤極からのオフガス)が、排気バルブ及び酸化剤極排ガス排気流路を介して排出されるようになっている。
【0023】
加湿装置2は、図1に示すように、燃料電池1に供給される反応ガスの経路となる反応ガス供給路3と燃料電池1から排出される反応後のオフガスの経路となるオフガス排出路4との間に設けられ、燃料電池1に供給される反応ガスをオフガスに含まれる水分により加湿するものである。
【0024】
本実施形態では、この加湿装置2が空気供給系側に設置された場合を例に挙げて、以下、燃料電池1に供給される空気を反応ガス、燃料電池1から排出される余剰分の酸素及び空気中の他の成分をオフガスとし、空気供給流路を反応ガス供給路3、酸化剤極排ガス排気流路をオフガス排出路4として説明するが、本発明がこの例に限定されるものでないことは勿論であり、燃料供給系側に加湿装置2を設置して、燃料電池1に供給される水素を反応ガス、燃料電池1から排出される余剰分の水素をオフガスとし、水素供給流路を反応ガス供給路3、燃料極排ガス排気流路をオフガス排出路4と置き換えてもよい。また、これら空気供給系と燃料供給系との双方に加湿装置2を設置して、これら双方に本発明を適用することも可能である。
【0025】
燃料電池1から排出されてオフガス排出路4を通るオフガスには、燃料電池1の発電の際に生成された純水が水蒸気となって多量に含有されている。そこで、本発明を適用した燃料電池システムでは、反応ガス供給路3とオフガス排出路4との間に加湿装置2を設け、オフガス排出路4を通るオフガス中の水分を加湿装置2によって反応ガス供給路3側へと移動させることで、反応ガスを加湿するようにしている。この加湿装置2は、水分透過膜を有する水分透過型の加湿装置であり、オフガス排出路4を通るオフガス中の水分を水分透過膜を介して反応ガス供給路3側へと移動させ、反応ガス供給路3を通る反応ガスを加湿するものである。
【0026】
また、本発明を適用した燃料電池システムでは、燃料電池1に供給される反応ガスの経路となる反応ガス供給路3に、加湿装置2をバイパスする反応ガスバイパス路5が設けられており、この反応ガスバイパス路5の入り口において、反応ガス流路切替弁6によって反応ガスの流路を切り替えることができるようになっている。
【0027】
一方、オフガス排出路4上の加湿装置2手前には、加湿装置2に供給されるオフガスの露点を測定する露点計7が設けられており、加湿装置2に供給されるオフガスの露点を監視することができるようになっている。また、本実施形態の燃料電池システムにおいては、オフガス排出路4上の露点計7と加湿装置2との間に、オフガス中に純水を噴霧する噴射弁8が設けられている。この噴射弁8には純水を供給する純水供給管9が接続されており、この純水供給管9と接続して純水タンク10及び純水ポンプ11が設けられている。
【0028】
また、オフガス排水路4上の加湿装置2下流側にはセパレータ12が設けられており、燃料電池1で生成した純水や乾燥時に噴射弁8から噴霧された純水を回収するようになっている。このセパレータ12で回収された純水は、純水タンク10及び純水ポンプ11を介して噴射弁8に供給される。
【0029】
本実施形態の燃料電池システムにおいては、当該燃料電池システム全体の動作を制御するためのコントローラ13が設けられており、前記反応ガス流路切替弁6や噴射弁8、純水ポンプ11は、燃料電池1や露点計7からの検出情報に応じて、このコントローラ13によって制御されるようになっている。
【0030】
次に、本実施形態の燃料電池システムにおいて、反応ガスの含水量及び流量を制御する具体的な方法について説明する。
【0031】
燃料電池1の運転時には、反応ガス供給路3を通る反応ガスが、加湿装置2を通過することによって加湿されて燃料電池1へと供給される。燃料電池1に供給された反応ガスは、燃料電池1での反応後、オフガスとして燃料電池1から排出される。このオフガスは、オフガス排出路4を通って加湿装置2に供給される。このとき、このオフガス中の水分が加湿装置2の水分透過膜を介して反応ガス供給路3側へと移動する。そして、この水分によって新たに反応ガス供給路3を通る反応ガスが加湿されることになる。
【0032】
一方、燃料電池1の運転を停止させるときは、凍結防止のため乾燥したパージガス(反応ガスを使用)によって燃料電池1内部の水分をパージする必要がある。しかしながら、燃料電池1の運転を停止した直後は、燃料電池1内部にそれまでの生成水が溜まった状態となっており、燃料電池1から排出されるオフガスは水蒸気リッチのままである。このため、パージガス(反応ガス)を加湿装置2を通して燃料電池1に供給すると、パージガスが加湿装置2においてオフガス中の水分によって加湿され、燃料電池1内部を余計に湿らせてしまうといった不都合が生じる。
【0033】
そこで、本実施形態の燃料電池システムでは、図2に示すような手順に従ってパージガス(反応ガス)やオフガスの水分を制御することで、以上のような不都合を生じさせないようにしている。すなわち、本実施形態の燃料電池システムでは、燃料電池1の運転を停止させたとき(ステップS1)、コントローラ13が反応ガス流路切替弁6を作動させて流路の切り替えを行い、パージガス(反応ガス)の全量が反応ガスバイパス路5を流れるようにする(ステップS2)。これにより、パージガスが加湿装置2で加湿されることなく、乾燥した状態で素速く燃料電池1に供給されることになる。
【0034】
この後、徐々に燃料電池1内の水分が取り除かれて、乾燥したオフガスが燃料電池1から排出されるようになる。このとき、乾燥したオフガスが加湿装置2に供給され続けると、加湿装置2中の水分透過膜が乾燥してしまい、膜強度の低下や、次回起動時の加湿遅れを招くという問題が発生する虞れがある。
【0035】
そこで、本実施形態の燃料電池システムでは、このオフガスの露点を露点計7で測定し(ステップS3)、オフガスの露点が以上のような問題が懸念される所定値以下になった段階で、コントローラ13が純水ポンプ11及び噴射弁8を作動させて、オフガスに純水を噴霧させる(ステップS4)。これにより、オフガスが加湿された状態で加湿装置2に流入することになり、このオフガス中の水分で加湿装置2の水分透過膜が加湿されて、水分透過膜の乾燥やこれに起因する問題が有効に防止される。なお、噴射弁8からオフガスに噴霧された純水のうちで、水分透過膜の加湿に利用されなかった純水は、加湿装置2下流のセパレータ12によって回収され、純水供給管9を経て純水タンク10に貯留される。
【0036】
コントローラ13は、以上のような制御を行って乾燥したパージガスを燃料電池1に供給させて燃料電池1の水分パージを行い、純水ポンプ11及び噴射弁8を一定時間作動させて加湿装置2の水分透過膜の乾燥を防止した後、反応ガスの供給を停止させる(ステップS5)。
【0037】
以上のように、本実施形態の燃料電池システムによれば、燃料電池1の運転を停止させるときに、反応ガスの供給を一時的に継続して、この反応ガスを反応ガスバイパス路5へと導き、加湿装置2をバイパスして燃料電池1に供給するようにしているので、反応ガスを乾燥したパージガスとして燃料電池1に素速く供給することができ、燃料電池1の水分パージを短時間で適切に行うことができる。
【0038】
また、燃料電池1の水分パージが進行してオフガスも乾燥したときには、噴射弁8から純水を噴霧することでオフガスを加湿するようにしているので、加湿装置2に乾燥したオフガスが供給されて水分透過膜の乾燥やこれに起因する種々の問題を生じさせるといった不都合を有効に防止することができる。このとき、オフガス排出路4上に設けた露点計7によってオフガスの露点を測定し、オフガスの露点が、水分透過膜の乾燥が懸念される所定値以下になったときに噴射弁8から純水をオフガス中に噴霧するようにしているので、最適なタイミングで純水噴霧を行って、加湿装置2の水分透過膜の乾燥防止を確実に行うことができる。
【0039】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。本実施形態の燃料電池システムの要部構成を図3に概略的に示す。なお、この図3に示す燃料電池システムにおいて、反応ガス側の構成は上述した第1の実施形態と同様であるため、ここでは詳細な説明は省略する。
【0040】
本実施形態の燃料電池システムでは、燃料電池1にから排出されるオフガスの経路となるオフガス排出路4に、加湿装置2をバイパスするオフガスバイパス路14が設けられており、このオフガスバイパス路14の入り口において、オフガス流路切替弁15によってオフガスの流路を切り替えることができるようになっている。また、第1の実施形態と同様に、オフガス排出路4上の加湿装置2の手前には、加湿装置2に供給されるオフガスの露点を測定する露点計7が設けられており、加湿装置2に供給されるオフガスの露点を監視することができるようになっている。
【0041】
そして、本実施形態の燃料電池システムにおいては、コントローラ13が、燃料電池1や露点計7からの検出情報に応じて、反応ガス流路切替弁6やオフガス流路切替弁15を制御するようになっている。
【0042】
以上のように構成される本実施形態の燃料電池システムにおいて、反応ガスの含水量及び流量を制御する具体的な方法について説明すると、燃料電池1の運転時には、上述した第1の実施形態と同様に、反応ガス供給路3を通る反応ガスが、加湿装置2を通過することによって加湿されて燃料電池1へと供給される。燃料電池1に供給された反応ガスは、燃料電池1での反応後、オフガスとして燃料電池1から排出される。このオフガスは、オフガス排出路4を通って加湿装置2に供給される。このとき、このオフガス中の水分が加湿装置2の水分透過膜を介して反応ガス供給路3側へと移動する。そして、この水分によって新たに反応ガス供給路3を通る反応ガスが加湿されることになる。
【0043】
一方、燃料電池1の運転を停止させるときは、第1の実施形態と同様に、凍結防止のため乾燥したパージガス(反応ガスを使用)によって燃料電池1内部の水分をパージする必要があるが、パージガス(反応ガス)を加湿装置2を通して燃料電池1に供給すると、パージガスが加湿装置2においてオフガス中の水分によって加湿され、燃料電池1内部を余計に湿らせてしまうといった不都合が生じる。
【0044】
そこで、本実施形態の燃料電池システムでは、図4に示すような手順に従ってパージガス(反応ガス)やオフガスの水分を制御することで、以上のような不都合を生じさせないようにしている。すなわち、本実施形態の燃料電池システムでは、燃料電池1の運転を停止させたとき(ステップS11)、コントローラ13が反応ガス流路切替弁6を作動させて反応ガスの流路の切り替えを行い、パージガス(反応ガス)の全量が反応ガスバイパス路5を流れるようにする(ステップS12)。これにより、パージガスが加湿装置2で加湿されることなく、乾燥した状態で素速く燃料電池1に供給されることになる。
【0045】
この後、徐々に燃料電池1内の水分が取り除かれて、乾燥したオフガスが燃料電池1から排出されるようになるが、本実施形態の燃料電池システムでは、このオフガスの露点を露点計7で測定し(ステップS13)、オフガスの露点が以上のような問題が懸念される所定値以下になった段階で、コントローラ13がオフガス流路切替弁15を作動させてオフガスの流路の切り替えを行い、オフガスの全量がオフガスバイパス路14を流れるようにする(ステップS14)。これにより、乾燥したパージガス(反応ガス)と乾燥したオフガスの双方がともに加湿装置2をバイパスすることになり、加湿装置2の水分透過膜の乾燥やこれに起因する問題が有効に防止される。
【0046】
コントローラ13は、以上のような制御を行って、乾燥したオフガスが加湿装置2をバイパスするようにして加湿装置2の水分透過膜の乾燥を防止しながら、乾燥したパージガスを燃料電池1に供給させて燃料電池1の水分パージを行った後、反応ガスの供給を停止させる(ステップS15)。
【0047】
以上のように、本実施形態の燃料電池システムにおいても、燃料電池1の運転を停止させるときに、反応ガスの供給を一時的に継続して、この反応ガスを反応ガスバイパス路5へと導き、加湿装置2をバイパスして燃料電池1に供給するようにしているので、反応ガスを乾燥したパージガスとして燃料電池1に素速く供給することができ、燃料電池1の水分パージを短時間で適切に行うことができる。
【0048】
また、燃料電池1の水分パージが進行してオフガスも乾燥したときには、オフガスをオフガスバイパス路14へと導き、オフガスが加湿装置2をバイパスするようにしているので、加湿装置2に乾燥したオフガスが供給されて水分透過膜の乾燥やこれに起因する種々の問題を生じさせるといった不都合を有効に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態の燃料電池システムの要部構成を示す図である。
【図2】第1の実施形態の燃料電池システムにおいて、燃料電池の運転を停止させるときに行われる制御の流れを示すフローチャートである。
【図3】第2の実施形態の燃料電池システムの要部構成を示す図である。
【図4】第2の実施形態の燃料電池システムにおいて、燃料電池の運転を停止させるときに行われる制御の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 燃料電池
2 加湿装置
3 反応ガス供給路
4 オフガス排出路
5 反応ガスバイパス路
7 露点計
8 噴射弁
13 コントローラ
14 オフガスバイパス路
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料電池に反応ガスを(水素ガス及び空気)を供給して燃料電池での電気化学的な反応によって発電電力を得る燃料電池システムに関するものであり、特に、燃料電池からのオフガスの水分を利用して反応ガスの加湿を行う燃料電池システムの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
燃料電池システムは、燃料電池の燃料極に燃料ガスである水素、酸化剤極に酸化剤ガスである空気をそれぞれ供給し、これら水素と空気中の酸素とを電気化学的に反応させて発電電力を得るものである。このような燃料電池システムは、例えば自動車の動力源等としての実用化に大きな期待が寄せられており、現在、実用化に向けての研究開発が盛んに行われている。
【0003】
燃料電池システムに用いられる燃料電池としては、特に自動車に搭載する上で好適なものとして、固体高分子タイプの燃料電池が知られている。この固体高分子タイプの燃料電池は、燃料極と酸化剤極との間に膜状の固体高分子が設けられたものであり、この固体高分子膜が水素イオン伝導体として機能するようになっている。この固体高分子タイプの燃料電池では、燃料極で水素が水素イオンと電子とに分離される反応が起き、酸化剤極で酸素と水素イオンと電子とから水を生成する反応が行われる。このとき、固体高分子膜がイオン伝導体として機能し、水素イオンは固体高分子膜を酸化剤極に向かって移動することになる。
【0004】
ところで、固体高分子膜をイオン伝導体として機能させるためには、この固体高分子膜にある程度の水分を含ませておく必要がある。このため、このような固体高分子タイプの燃料電池を用いた燃料電池システムでは、水素や空気等の反応ガスを加湿装置により加湿した状態で燃料電池に供給することで、燃料電池の固体高分子膜を加湿することが一般に行われている。
【0005】
具体的には、例えば、反応後に燃料電池から排出されるオフガスに水蒸気が多く含まれていることに着目し、この燃料電池からのオフガスを加湿ガスとして用い、このオフガス中の水分を水分透過型加湿装置を用いて燃料電池に供給される反応ガス(水素や空気)に移動させることで、反応ガスの加湿を行うようにした燃料電池システムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開平6−132038号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、以上のように水分透過型加湿装置を用いてオフガス中の水分を反応ガスに移動させることで反応ガスの加湿を行う燃料電池システムでは、以下のような課題があった。
【0008】
すなわち、燃料電池システムを自動車の動力源等として用いることを考えると、寒冷地での使用も考慮する必要があることから、主に凍結防止のために、発電停止後には燃料電池にパージガス(反応ガスを使用)を供給して水分パージを行い、燃料電池内部に滞留している水分を除去することが求められる。このとき、停止直後の燃料電池は発電しておらず、反応生成水が生成されることはないが、燃料電池内にそれまでの生成水が溜まっているため、オフガスは水蒸気リッチな状態で排出されることになる。一方、パージガス(反応ガス)はほとんど含水していない状態で供給されるが、水分透過型加湿装置を用いた燃料電池システムでは、パージガスが水分透過型加湿装置を通過する際に前記オフガスに含まれる水蒸気によって加湿されてしまい、燃料電池内に再び水分を供給してしまうことになる。
【0009】
水分パージを続ければ、この後、徐々に燃料電池内の水分が取り除かれ、オフガスが乾燥してようやくパージガスを加湿しなくなる。しかしながら、それまでの間はパージガスを継続的に供給することが求められ、例えば空気ブロアの無駄な稼働や水素ガスの無駄な消費に繋がる。したがって、燃料電池の停止時には、できるだけ短時間に乾燥したパージガスを供給することが望まれる。
【0010】
本発明は、以上のような従来技術の有する欠点を解消するために提案されたものであり、燃料電池運転時には水素ガスや空気等の反応ガスを適切に加湿した状態で燃料電池に供給することができ、しかも、燃料電池の運転を停止したときには、燃料電池に乾燥したパージガス(反応ガス)を速やかに供給して適切に水分パージを行うことが可能な燃料電池システムを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の燃料電池システムは、反応ガスの供給により発電が行われる燃料電池と、燃料電池に供給する反応ガスの経路となる反応ガス供給路と、燃料電池から排出される反応後のオフガスの経路となるオフガス排出路と、これら反応ガス供給路とオフガス排出路との間に設けられ、燃料電池に供給される反応ガスを燃料電池での反応後に排出されるオフガスに含まれる水分により加湿する水分透過型の加湿装置とを備えるものである。そして、この燃料電池システムでは、反応ガス供給路に、加湿装置をバイパスする反応ガスバイパス路が設けられていることを特徴としている。
【0012】
この燃料電池システムにおいて、燃料電池運転時には、反応ガスは水分透過型の加湿装置を通過することでオフガスに含まれる水分により加湿され、燃料電池に供給される。一方、燃料電池の運転を停止したときには、反応ガスは反応ガスバイパス路へと導かれ、加湿装置で加湿されることなく乾燥したパージガスとして燃料電池に送り込まれ、燃料電池内部をパージする。
【0013】
また、本発明の燃料電池システムにおいては、前記構成に加えて、オフガス排出路に純水を噴霧する噴射弁や加湿装置をバイパスするオフガスバイパス路を設けてもよい。
【0014】
水分透過型の加湿装置は、パージガス及びオフガスの双方が乾燥した状態で供給されると、内部に設けられた水分透過膜が乾燥して、膜強度の低下や次回起動時の加湿遅れを招くという問題も懸念される。このような場合、前記噴射弁から純水をオフガス中に噴霧したり、乾燥したオフガスをオフガスバイパス路に導き加湿装置をバイパスすることで、加湿装置内部に設けられた水分透過膜の乾燥が有効に防止される。
【0015】
【発明の効果】
本発明の燃料電池システムによれば、燃料電池運転時には、反応ガスが水分透過型の加湿装置を通過することでオフガスに含まれる水分により加湿され、燃料電池に供給されるので、燃料電池を円滑に運転することが可能である。一方、燃料電池の運転を停止したときには、反応ガスは反応ガスバイパス路へと導かれ、加湿装置で加湿されることなく乾燥したパージガスとして燃料電池に送り込まれるので、この乾燥したパージガスにより燃料電池内の水分パージを速やかに行うことが可能である。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0017】
(第1の実施形態)
図1は、本発明を適用した燃料電池システムの要部構成を概略的に示す図である。この燃料電池システムは、燃料ガスである水素と酸化剤ガスである空気中の酸素との反応により発電を行う燃料電池1と、燃料電池1に供給される反応ガス(水素、あるいは空気)を加湿する水分透過型の加湿装置2とを備える。
【0018】
燃料電池1は、水素が供給される燃料極と空気が供給される酸化剤極とが電解質を挟んで重ね合わされて発電セルが構成されるとともに、複数の発電セルが多段積層されたスタック構造を有しており、水素と空気中の酸素とを基にした電気化学反応により化学エネルギを電気エネルギに変換するものである。この燃料電池1の各発電セルでは、燃料極に供給された水素が水素イオンと電子とに分離される反応が起き、水素イオンは電解質を通り、電子は外部回路を通って電力を発生させ、酸化剤極にそれぞれ移動する。酸化剤極では、供給された空気中の酸素と電解質を通って移動した水素イオン及び電子が反応して水が生成され、外部に排出される。
【0019】
燃料電池1の電解質としては、高エネルギ密度化、低コスト化、軽量化等を考慮して、例えば固体高分子電解質膜が用いられる。固体高分子電解質膜は、例えばフッ素樹脂系イオン交換膜等、イオン(プロトン)伝導性の高分子膜からなるものであり、飽和含水することによりイオン伝導性電解質として機能する。
【0020】
燃料電池1においては、反応ガス、すなわち燃料ガスである水素や酸化剤ガスである空気を各発電セルの燃料極や酸化剤極に供給する必要があり、そのための機構が燃料供給系及び空気供給系である。
【0021】
ここで、燃料供給系は、例えば水素供給源、水素供給流路、エゼクタ、燃料極排ガス排気流路及び水素循環流路等から構成され、水素供給源から供給される水素が、水素供給流路及びエゼクタを通って燃料電池1の燃料極に送り込まれるようになっている。また、燃料電池1での発電に寄与しなかった余剰分の水素(燃料電池1の燃料極から排出されるオフガス)が、水素循環流路を通ってエゼクタにより循環され、新たに水素供給源から供給される水素と混合されて、再び燃料電池1の燃料極に供給されるようになっている。
【0022】
空気供給系は、例えばコンプレッサ、空気供給流路、排気バルブ及び酸化剤極排ガス排気流路等から構成され、コンプレッサにて圧縮された空気が空気供給流路を通って燃料電池1の酸化剤極に送り込まれるようになっている。また、燃料電池1で消費されなかった酸素及び空気中の他の成分(燃料電池1の酸化剤極からのオフガス)が、排気バルブ及び酸化剤極排ガス排気流路を介して排出されるようになっている。
【0023】
加湿装置2は、図1に示すように、燃料電池1に供給される反応ガスの経路となる反応ガス供給路3と燃料電池1から排出される反応後のオフガスの経路となるオフガス排出路4との間に設けられ、燃料電池1に供給される反応ガスをオフガスに含まれる水分により加湿するものである。
【0024】
本実施形態では、この加湿装置2が空気供給系側に設置された場合を例に挙げて、以下、燃料電池1に供給される空気を反応ガス、燃料電池1から排出される余剰分の酸素及び空気中の他の成分をオフガスとし、空気供給流路を反応ガス供給路3、酸化剤極排ガス排気流路をオフガス排出路4として説明するが、本発明がこの例に限定されるものでないことは勿論であり、燃料供給系側に加湿装置2を設置して、燃料電池1に供給される水素を反応ガス、燃料電池1から排出される余剰分の水素をオフガスとし、水素供給流路を反応ガス供給路3、燃料極排ガス排気流路をオフガス排出路4と置き換えてもよい。また、これら空気供給系と燃料供給系との双方に加湿装置2を設置して、これら双方に本発明を適用することも可能である。
【0025】
燃料電池1から排出されてオフガス排出路4を通るオフガスには、燃料電池1の発電の際に生成された純水が水蒸気となって多量に含有されている。そこで、本発明を適用した燃料電池システムでは、反応ガス供給路3とオフガス排出路4との間に加湿装置2を設け、オフガス排出路4を通るオフガス中の水分を加湿装置2によって反応ガス供給路3側へと移動させることで、反応ガスを加湿するようにしている。この加湿装置2は、水分透過膜を有する水分透過型の加湿装置であり、オフガス排出路4を通るオフガス中の水分を水分透過膜を介して反応ガス供給路3側へと移動させ、反応ガス供給路3を通る反応ガスを加湿するものである。
【0026】
また、本発明を適用した燃料電池システムでは、燃料電池1に供給される反応ガスの経路となる反応ガス供給路3に、加湿装置2をバイパスする反応ガスバイパス路5が設けられており、この反応ガスバイパス路5の入り口において、反応ガス流路切替弁6によって反応ガスの流路を切り替えることができるようになっている。
【0027】
一方、オフガス排出路4上の加湿装置2手前には、加湿装置2に供給されるオフガスの露点を測定する露点計7が設けられており、加湿装置2に供給されるオフガスの露点を監視することができるようになっている。また、本実施形態の燃料電池システムにおいては、オフガス排出路4上の露点計7と加湿装置2との間に、オフガス中に純水を噴霧する噴射弁8が設けられている。この噴射弁8には純水を供給する純水供給管9が接続されており、この純水供給管9と接続して純水タンク10及び純水ポンプ11が設けられている。
【0028】
また、オフガス排水路4上の加湿装置2下流側にはセパレータ12が設けられており、燃料電池1で生成した純水や乾燥時に噴射弁8から噴霧された純水を回収するようになっている。このセパレータ12で回収された純水は、純水タンク10及び純水ポンプ11を介して噴射弁8に供給される。
【0029】
本実施形態の燃料電池システムにおいては、当該燃料電池システム全体の動作を制御するためのコントローラ13が設けられており、前記反応ガス流路切替弁6や噴射弁8、純水ポンプ11は、燃料電池1や露点計7からの検出情報に応じて、このコントローラ13によって制御されるようになっている。
【0030】
次に、本実施形態の燃料電池システムにおいて、反応ガスの含水量及び流量を制御する具体的な方法について説明する。
【0031】
燃料電池1の運転時には、反応ガス供給路3を通る反応ガスが、加湿装置2を通過することによって加湿されて燃料電池1へと供給される。燃料電池1に供給された反応ガスは、燃料電池1での反応後、オフガスとして燃料電池1から排出される。このオフガスは、オフガス排出路4を通って加湿装置2に供給される。このとき、このオフガス中の水分が加湿装置2の水分透過膜を介して反応ガス供給路3側へと移動する。そして、この水分によって新たに反応ガス供給路3を通る反応ガスが加湿されることになる。
【0032】
一方、燃料電池1の運転を停止させるときは、凍結防止のため乾燥したパージガス(反応ガスを使用)によって燃料電池1内部の水分をパージする必要がある。しかしながら、燃料電池1の運転を停止した直後は、燃料電池1内部にそれまでの生成水が溜まった状態となっており、燃料電池1から排出されるオフガスは水蒸気リッチのままである。このため、パージガス(反応ガス)を加湿装置2を通して燃料電池1に供給すると、パージガスが加湿装置2においてオフガス中の水分によって加湿され、燃料電池1内部を余計に湿らせてしまうといった不都合が生じる。
【0033】
そこで、本実施形態の燃料電池システムでは、図2に示すような手順に従ってパージガス(反応ガス)やオフガスの水分を制御することで、以上のような不都合を生じさせないようにしている。すなわち、本実施形態の燃料電池システムでは、燃料電池1の運転を停止させたとき(ステップS1)、コントローラ13が反応ガス流路切替弁6を作動させて流路の切り替えを行い、パージガス(反応ガス)の全量が反応ガスバイパス路5を流れるようにする(ステップS2)。これにより、パージガスが加湿装置2で加湿されることなく、乾燥した状態で素速く燃料電池1に供給されることになる。
【0034】
この後、徐々に燃料電池1内の水分が取り除かれて、乾燥したオフガスが燃料電池1から排出されるようになる。このとき、乾燥したオフガスが加湿装置2に供給され続けると、加湿装置2中の水分透過膜が乾燥してしまい、膜強度の低下や、次回起動時の加湿遅れを招くという問題が発生する虞れがある。
【0035】
そこで、本実施形態の燃料電池システムでは、このオフガスの露点を露点計7で測定し(ステップS3)、オフガスの露点が以上のような問題が懸念される所定値以下になった段階で、コントローラ13が純水ポンプ11及び噴射弁8を作動させて、オフガスに純水を噴霧させる(ステップS4)。これにより、オフガスが加湿された状態で加湿装置2に流入することになり、このオフガス中の水分で加湿装置2の水分透過膜が加湿されて、水分透過膜の乾燥やこれに起因する問題が有効に防止される。なお、噴射弁8からオフガスに噴霧された純水のうちで、水分透過膜の加湿に利用されなかった純水は、加湿装置2下流のセパレータ12によって回収され、純水供給管9を経て純水タンク10に貯留される。
【0036】
コントローラ13は、以上のような制御を行って乾燥したパージガスを燃料電池1に供給させて燃料電池1の水分パージを行い、純水ポンプ11及び噴射弁8を一定時間作動させて加湿装置2の水分透過膜の乾燥を防止した後、反応ガスの供給を停止させる(ステップS5)。
【0037】
以上のように、本実施形態の燃料電池システムによれば、燃料電池1の運転を停止させるときに、反応ガスの供給を一時的に継続して、この反応ガスを反応ガスバイパス路5へと導き、加湿装置2をバイパスして燃料電池1に供給するようにしているので、反応ガスを乾燥したパージガスとして燃料電池1に素速く供給することができ、燃料電池1の水分パージを短時間で適切に行うことができる。
【0038】
また、燃料電池1の水分パージが進行してオフガスも乾燥したときには、噴射弁8から純水を噴霧することでオフガスを加湿するようにしているので、加湿装置2に乾燥したオフガスが供給されて水分透過膜の乾燥やこれに起因する種々の問題を生じさせるといった不都合を有効に防止することができる。このとき、オフガス排出路4上に設けた露点計7によってオフガスの露点を測定し、オフガスの露点が、水分透過膜の乾燥が懸念される所定値以下になったときに噴射弁8から純水をオフガス中に噴霧するようにしているので、最適なタイミングで純水噴霧を行って、加湿装置2の水分透過膜の乾燥防止を確実に行うことができる。
【0039】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。本実施形態の燃料電池システムの要部構成を図3に概略的に示す。なお、この図3に示す燃料電池システムにおいて、反応ガス側の構成は上述した第1の実施形態と同様であるため、ここでは詳細な説明は省略する。
【0040】
本実施形態の燃料電池システムでは、燃料電池1にから排出されるオフガスの経路となるオフガス排出路4に、加湿装置2をバイパスするオフガスバイパス路14が設けられており、このオフガスバイパス路14の入り口において、オフガス流路切替弁15によってオフガスの流路を切り替えることができるようになっている。また、第1の実施形態と同様に、オフガス排出路4上の加湿装置2の手前には、加湿装置2に供給されるオフガスの露点を測定する露点計7が設けられており、加湿装置2に供給されるオフガスの露点を監視することができるようになっている。
【0041】
そして、本実施形態の燃料電池システムにおいては、コントローラ13が、燃料電池1や露点計7からの検出情報に応じて、反応ガス流路切替弁6やオフガス流路切替弁15を制御するようになっている。
【0042】
以上のように構成される本実施形態の燃料電池システムにおいて、反応ガスの含水量及び流量を制御する具体的な方法について説明すると、燃料電池1の運転時には、上述した第1の実施形態と同様に、反応ガス供給路3を通る反応ガスが、加湿装置2を通過することによって加湿されて燃料電池1へと供給される。燃料電池1に供給された反応ガスは、燃料電池1での反応後、オフガスとして燃料電池1から排出される。このオフガスは、オフガス排出路4を通って加湿装置2に供給される。このとき、このオフガス中の水分が加湿装置2の水分透過膜を介して反応ガス供給路3側へと移動する。そして、この水分によって新たに反応ガス供給路3を通る反応ガスが加湿されることになる。
【0043】
一方、燃料電池1の運転を停止させるときは、第1の実施形態と同様に、凍結防止のため乾燥したパージガス(反応ガスを使用)によって燃料電池1内部の水分をパージする必要があるが、パージガス(反応ガス)を加湿装置2を通して燃料電池1に供給すると、パージガスが加湿装置2においてオフガス中の水分によって加湿され、燃料電池1内部を余計に湿らせてしまうといった不都合が生じる。
【0044】
そこで、本実施形態の燃料電池システムでは、図4に示すような手順に従ってパージガス(反応ガス)やオフガスの水分を制御することで、以上のような不都合を生じさせないようにしている。すなわち、本実施形態の燃料電池システムでは、燃料電池1の運転を停止させたとき(ステップS11)、コントローラ13が反応ガス流路切替弁6を作動させて反応ガスの流路の切り替えを行い、パージガス(反応ガス)の全量が反応ガスバイパス路5を流れるようにする(ステップS12)。これにより、パージガスが加湿装置2で加湿されることなく、乾燥した状態で素速く燃料電池1に供給されることになる。
【0045】
この後、徐々に燃料電池1内の水分が取り除かれて、乾燥したオフガスが燃料電池1から排出されるようになるが、本実施形態の燃料電池システムでは、このオフガスの露点を露点計7で測定し(ステップS13)、オフガスの露点が以上のような問題が懸念される所定値以下になった段階で、コントローラ13がオフガス流路切替弁15を作動させてオフガスの流路の切り替えを行い、オフガスの全量がオフガスバイパス路14を流れるようにする(ステップS14)。これにより、乾燥したパージガス(反応ガス)と乾燥したオフガスの双方がともに加湿装置2をバイパスすることになり、加湿装置2の水分透過膜の乾燥やこれに起因する問題が有効に防止される。
【0046】
コントローラ13は、以上のような制御を行って、乾燥したオフガスが加湿装置2をバイパスするようにして加湿装置2の水分透過膜の乾燥を防止しながら、乾燥したパージガスを燃料電池1に供給させて燃料電池1の水分パージを行った後、反応ガスの供給を停止させる(ステップS15)。
【0047】
以上のように、本実施形態の燃料電池システムにおいても、燃料電池1の運転を停止させるときに、反応ガスの供給を一時的に継続して、この反応ガスを反応ガスバイパス路5へと導き、加湿装置2をバイパスして燃料電池1に供給するようにしているので、反応ガスを乾燥したパージガスとして燃料電池1に素速く供給することができ、燃料電池1の水分パージを短時間で適切に行うことができる。
【0048】
また、燃料電池1の水分パージが進行してオフガスも乾燥したときには、オフガスをオフガスバイパス路14へと導き、オフガスが加湿装置2をバイパスするようにしているので、加湿装置2に乾燥したオフガスが供給されて水分透過膜の乾燥やこれに起因する種々の問題を生じさせるといった不都合を有効に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態の燃料電池システムの要部構成を示す図である。
【図2】第1の実施形態の燃料電池システムにおいて、燃料電池の運転を停止させるときに行われる制御の流れを示すフローチャートである。
【図3】第2の実施形態の燃料電池システムの要部構成を示す図である。
【図4】第2の実施形態の燃料電池システムにおいて、燃料電池の運転を停止させるときに行われる制御の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 燃料電池
2 加湿装置
3 反応ガス供給路
4 オフガス排出路
5 反応ガスバイパス路
7 露点計
8 噴射弁
13 コントローラ
14 オフガスバイパス路
Claims (8)
- 反応ガスの供給により発電が行われる燃料電池と、
前記燃料電池に供給する反応ガスの経路となる反応ガス供給路と、
前記燃料電池から排出される反応後のオフガスの経路となるオフガス排出路と、
前記反応ガス供給路と前記オフガス排出路との間に設けられ、前記燃料電池に供給される反応ガスを前記燃料電池での反応後に排出されるオフガスに含まれる水分により加湿する水分透過型の加湿装置とを備え、
前記反応ガス供給路には、前記加湿装置をバイパスする反応ガスバイパス路が設けられていることを特徴とする燃料電池システム。 - 前記燃料電池の運転を停止させるときに反応ガスの供給を一時的に継続し、反応ガスを前記反応ガスバイパス路を経由して前記燃料電池に供給することを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
- 前記オフガス排出路に純水を噴霧する噴射弁を設けたことを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
- 前記燃料電池の運転を停止させるときに反応ガスの供給を一時的に継続し、反応ガスを前記反応ガスバイパス路を経由して前記燃料電池に供給するとともに、所定条件成立後に前記噴射弁から純水をオフガス中に噴霧することを特徴とする請求項3に記載の燃料電池システム。
- 前記オフガス排出路に露点を検出する露点検出手段を設け、露点が所定値以下になったことを前記所定条件とすることを特徴とする請求項4に記載の燃料電池システム。
- 前記オフガス排出路に前記加湿装置をバイパスするオフガスバイパス路を設けたことを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
- 前記燃料電池の運転を停止させるときに反応ガスの供給を一時的に継続し、反応ガスを前記反応ガスバイパス路を経由して燃料電池に供給するとともに、所定条件成立後にオフガスを前記オフガスバイパス路を経由して排出することを特徴とする請求項6に記載の燃料電池システム。
- 前記オフガス排出路に露点を検出する露点検出手段を設け、露点が所定値以下になったことを前記所定条件とすることを特徴とする請求項7に記載の燃料電池システム。
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