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JP2004261039A - L−アラビノース含有結晶性粉末糖組成物およびその製造方法 - Google Patents

L−アラビノース含有結晶性粉末糖組成物およびその製造方法 Download PDF

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JP2004261039A
JP2004261039A JP2003053432A JP2003053432A JP2004261039A JP 2004261039 A JP2004261039 A JP 2004261039A JP 2003053432 A JP2003053432 A JP 2003053432A JP 2003053432 A JP2003053432 A JP 2003053432A JP 2004261039 A JP2004261039 A JP 2004261039A
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Japan
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arabinose
sugar composition
powdered sugar
mother liquor
producing
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English (en)
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Yoshihiro Nishikawa
善弘 西川
Hideki Yamamoto
英樹 山元
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Unitika Ltd
Original Assignee
Unitika Ltd
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Publication date
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Abstract

【課題】取扱いの容易なL−アラビノース含有結晶性粉末糖質、および、その製造方法、ならびに、用途を提供する。
【解決手段】L−アラビノースを含み、固形分濃度が50〜80質量%の範囲にある糖液を結晶化母液として結晶化を行い、L−アラビノース含有結晶性粉末糖組成物を得る方法において、結晶化の際、助晶シードを添加し、かつ温度を15〜50℃に調整することを特徴とするL−アラビノース含有結晶性粉末糖組成物の製造方法。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、L−アラビノース含有結晶性粉末糖組成物およびその製造方法ならびに該結晶性粉末糖組成物を含有する飲食物、化粧品または医薬品などの組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
L−アラビノースは、シュクロースに近い味質を持ち、難吸収性を示すノンカロリーの糖質である。自然界では、高等植物のヘミセルロース中にアラビナン、アラビノキシラン等の構成糖として存在している。単糖の状態では、微量ではあるが味噌や酒等の発酵食品、インスタントコーヒー等に含まれている。また、シュクロース等、二糖の加水分解酵素を阻害する、すなわちα−グルコシダーゼ阻害活性を持つことから、シュクロース等摂取時の血糖値の上昇を抑制するという効果も知られている。
【0003】
L−アラビノースは、L−アラビノースをヘミセルロースの構成糖として含有する植物体よりアルカリ抽出により得られたヘミセルロースを酸加水分解あるいは酵素分解することにより(例えば、特許文献1参照)、またはL−アラビノースをヘミセルロースの構成糖として含有する植物体を直接酸加水分解(例えば、特許文献2参照)、あるいは酵素分解(例えば、特許文献3、4参照)することにより遊離されてくるが、通常は脱塩、精製等の工程を経てシロップ、粉末として得たり、さらにそれらに結晶化処理を施し、含水結晶、無水結晶として得ている。
【0004】
【特許文献1】
特許第3031534号公報
【特許文献2】
特開平11−313700号公報
【特許文献3】
特開2001−286294号公報
【特許文献4】
特開2002−95491号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、L−アラビノースをヘミセルロースの構成糖として含有する植物体を酸や酵素により加水分解して得られたL−アラビノース含有シロップは、L−アラビノース純度が低く、且つ、種々の糖質を含有するため、L−アラビノースの過飽和溶液を作製し、種晶の添加ならびに温度差による溶解度差を利用するといった、通常行なわれている結晶化方法では結晶粒径が非常に微細になり、取扱いが非常に困難であるか、あるいは、結晶化に膨大な時間が必要であるという問題点があった。
【0006】
また、結晶粒径が非常に微細であることに起因してさらに、▲1▼結晶の回収時に非常に目の細かい濾布を必要とする。▲2▼蜜分の脱液が十分に行なえない。▲3▼回収結晶は水分(蜜分も含む)を多く含み乾燥が困難である。▲4▼乾燥に膨大な時間を要する。▲5▼乾燥後の結晶は非常に吸湿、凝集し易く、種々の用途に重大な支障をきたす等の問題があった。
【0007】
一方、結晶化に要する膨大な時間を短縮し良好な結晶を短時間で得ようとすると、結晶化前にL−アラビノース純度を高める工程、例えば、酵母による他の糖質の資化、分解や擬似移動床クロマトによる大掛かりな精製等が必要であり、そのためL−アラビノースの製造工程が煩雑になるばかりではなく、L−アラビノースの製造コストが大幅に増大するという問題点もあった。
【0008】
本発明は、L−アラビノース純度の低いL−アラビノース含有シロップからでも、取扱いが容易で利用性の高い結晶粒径の大きいL−アラビノース含有結晶性粉末糖組成物の安価な製造方法などを提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、L−アラビノース含有シロップからL−アラビノース含有結晶性粉末糖組成物を結晶化させる際に、▲1▼結晶化母液の固形分濃度を調整する。▲2▼助晶シードを添加する。▲3▼結晶化母液の温度を調整する、の操作を行なうことで、結晶粒径が比較的大きく、結晶の回収、回収結晶の乾燥、粉砕が容易であり、またそのL−アラビノース含有結晶性粉末糖組成物は難吸湿性で再凝集しにくいものであることを見出し、本発明に至った。
【0010】
すなわち、本発明の第一は、L−アラビノースを含み、固形分濃度が50〜80質量%の範囲にある糖液を結晶化母液として結晶化を行い、L−アラビノース含有結晶性粉末糖組成物を得る方法において、結晶化の際、助晶シードを添加し、かつ温度を15〜50℃に調整することを特徴とするL−アラビノース含有結晶性粉末糖組成物の製造方法を要旨とするものであり、好ましくは結晶化母液が、L−アラビノースをヘミセルロースの構成糖として含有する植物体を加水分解処理することにより得られるL−アラビノース含有シロップであり、また好ましくは結晶化母液が、L−アラビノースと他の糖質との存在比率が無水物換算で90:10〜35:65の範囲にあるL−アラビノース含有シロップであり、また好ましくは助晶シードが、L−アラビノース含有結晶性粉末糖組成物またはそのエタノール懸濁液であり、さらに好ましくは結晶化母液が、L−アラビノースの他にD−グルコース、D−ガラクトース、D−フルクトース、D−キシロース、L−ラムノースおよびD−ガラクツロン酸を含む糖液であるものである。
本発明の第二は、結晶粒径が20〜100μmの範囲にあることを特徴とするL−アラビノース含有結晶性粉末糖組成物を要旨とするものである。
本発明の第三は、本発明の第二のL−アラビノース含有結晶性粉末糖組成物を0.1w/w%以上含有する組成物を要旨とするものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明において結晶化母液として用いられる糖液はL−アラビノースを含むものであり、固形分濃度が50〜80質量%の範囲にあるものである。
【0012】
L−アラビノースは、L−アラビノースをヘミセルロースの構成糖として含有する植物体よりアルカリ抽出により得られたヘミセルロースを酸加水分解あるいは酵素分解することにより(例えば、特許文献1参照)、またはL−アラビノースをヘミセルロースの構成糖として含有する植物体を直接酸加水分解(例えば、特許文献2参照)、あるいは酵素分解(例えば、特許文献3、4参照)することなどにより得ることができ、本発明においてもいずれの方法により得られたものでも用いることができる。
【0013】
本発明において用いられる、L−アラビノースをヘミセルロースの構成糖として含有する植物体原料としては、オレンジファイバー、みかんジュース粕、アップルファイバー、りんごジュース粕、ビートファイバー、ビートパルプ、落花生粕、米ぬか、とうもろこし粕または大豆粕等が挙げられる。これらの植物体は、そのまま、あるいは、それら植物体よりアルカリ抽出して得られたヘミセルロースを、酸、あるいは、酵素により加水分解処理することによりL−アラビノース含有糖液が得られる。この場合、L−アラビノース含有糖液はシロップとして得られることが望ましい。
【0014】
このような糖液中にはL−アラビノース以外に他の糖質も含まれるのが通常であり、そのような他の糖質としては、D−グルコース、D−ガラクトース、D−フルクトース、D−キシロース、L−ラムノース、および、D−ガラクツロン酸などが挙げられる。これらの他の糖質の存在比率は植物体によって異なってくるが、L−アラビノース含有シロップ中のL−アラビノースと他の糖質との存在比率が、無水物換算で90:10〜35:65の範囲にあるのが好ましい。この範囲に収まらない場合でも、イオン交換カラムクロマトを用いた簡易的な精製により、その範囲に収められれば、本発明を実施するうえで差し支えない。
【0015】
また本発明において結晶化母液として用いられるL−アラビノース含有糖液は、固形分濃度が50〜80質量%の範囲にあるものである。さらに好ましくは、60〜70質量%の範囲内である。ここで、固形分濃度とは、ブリックス糖度計で測定した、20℃における糖度(%)で示された値を言う。
【0016】
本発明においては、上記したL−アラビノース含有糖液を結晶化母液として結晶化を行うものであるが、その際助晶シードを添加し、温度を15〜50℃に調整するものである。
【0017】
本発明で得られる助晶シードとしては、L−アラビノース含有結晶性粉末糖組成物をそのままか、これをエタノールに懸濁した液を用いるのが好ましい。この場合、L−アラビノース含有結晶性粉末糖組成物は、L−アラビノース含有結晶性粉末糖組成物中の固形分に対してL−アラビノースが50%以上存在しているものが好ましく用いられる。また、エタノール懸濁液を用いる場合、エタノールに対し、L−アラビノース含有結晶性粉末糖組成物を10w/v%の濃度に添加した懸濁液とするのが好ましい。
【0018】
助晶シードは、結晶化母液に対して、直接添加の場合、そこに含まれる固形分に対し0.001w/w%程度添加すればよく、エタノール懸濁液の場合、総結晶化母液量に対し0.01v/v%程度添加すればよい。
助晶シード添加は、随時添加すればよく、結晶化母液の温度が15〜50℃に調整された時点で行なえば良い。また、助晶シード添加後は、30回/分程度の攪拌を行なうことにより、結晶化所要時間の更なる短縮を図ることも可能であるので攪拌することが好ましい。
【0019】
結晶化の際の温度は、結晶化母液の温度を15〜50℃の範囲に調整することが必要であり、20〜40℃の範囲に制御するのが望ましい。また、結晶が析出した時点で結晶化母液の温度を15℃以下に下げ、結晶化の加速や結晶化収率の向上を図ることも可能である。
【0020】
本発明の製造方法においては、上述した条件下で、3〜120時間、好ましくは8〜72時間、さらに好ましくは12〜24時間の育晶を行なうことで、取扱いが容易で利用性の高い結晶粒径の大きいL−アラビノース含有結晶性粉末糖組成物を得ることができる。
【0021】
本発明の第二のL−アラビノース含有結晶性粉末糖組成物は、本発明の第一の製造方法により得られたものであり、その結晶粒径(メジアン径)が20〜100μmの範囲にあるものである。ここで言う結晶粒径とは、糖組成物の無水エタノール懸濁液のバッチセル−レーザー解析法(LA−500粒度分布計、堀場製作所製)により測定した値である。
【0022】
また、本発明のL−アラビノース含有結晶性粉末糖組成物は、L−アラビノースの存在比率が好ましくは固形分に対して50〜95%の範囲にあり、さらに好ましくは、60〜90%の範囲にある。
【0023】
本発明の第三は、本発明の第二のL−アラビノース含有結晶性粉末糖組成物を含有する組成物である。L−アラビノースは、前記の如くシュクロースに近い味質を持ち、難吸収性を示すノンカロリーの糖質であり、且つ、シュクロース等、二糖の加水分解酵素を阻害する、すなわちα−グルコシダーゼ阻害活性を持つ(シュクロース等摂取時の血糖値の上昇を抑制するという効果を持つ)ことから、あらゆる飲食物、化粧品、または、医薬品に、きわめて容易に、且つ、有利に利用することができる。
【0024】
本発明のL−アラビノース含有結晶性粉末糖組成物を甘味料として利用する場合には、そのまま、あるいは、粉飴、D−グルコース、マルトース、異性化糖、シュクロース、ハチミツ、メープルシロップ、ステビオシド、アスパルテーム、アセスルファムK、スクラロース等のような他の甘味料の1種、または、2種以上の適量と混合して、また、デキストリン、澱粉、乳糖等のような増量剤、賦形剤、結合剤等と混合して、必要に応じて、液状、顆粒、球状、錠剤、棒状、板状、立方体等に成形して使用することもできる。
【0025】
また、本発明のL−アラビノース含有結晶性粉末糖組成物を清涼飲料水、炭酸飲料、乳酸菌飲料、缶コーヒー、果汁飲料、キャンディ、ソフトキャンディ、キャラメル、餡、羊羹、水羊羹、ういろう、饅頭、大福、求肥、ジャム、マーマレード、シロップ、生クリーム、バタークリーム、カスタードクリーム、プリン、ゼリー、アイスクリーム、シャーベット、チョコレート、ボンボン、アイシング、パン、カステラ、スポンジケーキ、パイ、ドーナツ、ワッフル、シュークリーム、クッキー、クラッカー、ビスケット、ショートブレッド等の各種飲食物に添加し、甘味料、呈味改良剤、品質改良剤等としても有利に利用できる。
【0026】
また、本発明のL−アラビノース含有結晶性粉末糖組成物を家畜、家禽や、ミツバチ、カイコ、魚等の飼育動物のための飼料、餌料等に嗜好性を向上させる目的で使用することもできる。その他、歯磨き粉、リップクリーム、内服薬、トローチ、口中清涼剤、うがい薬等の各種固形状、ペースト状、液状の化粧品、医薬品等の呈味改良剤、矯味剤、品質改良剤等として、本発明のL−アラビノース含有結晶性粉末糖組成物を有利に利用できる。
【0027】
【実施例】
以下に実施例を記載するが、記載内容はあくまでも一例であり、本発明の内容を限定するものではない。
ここで示す参考例、比較例、実施例において、各糖質の分析には、高速液体クロマトグラフ法(カラム;バイオラッド社製アミネックスHPX−87P、カラム温度;60℃、移動相;イオン交換水、検出;示差屈折率計)を用いた。
【0028】
参考例1〔結晶化母液Aの調製〕
ビートパルプ30Kg(乾燥重量)に水90Lを添加し、115℃×30分のオートクレーブ処理を行なった。ペクチナーゼ;スミチームPX(新日本化学工業製)225gを水210Lに溶解し、オートクレーブ処理を行なったビートパルプに添加し、45℃×16時間の酵素処理を施した。酵素処理物を圧搾、洗浄し、ビートパルプ反応液360Lを得た。限外濾過膜(分画分子量6000)濾過により多糖分を除去し、限外濾過膜透過液352Lを得た。これを濃縮し、固形分濃度69.9%のL−アラビノース含有シロップ10Lを得た。(結晶化母液Aとする)。
【0029】
参考例2〔結晶化母液Bの調製〕
参考例1で得られた限外濾過膜透過液356Lに、パン酵母;オリエンタルイーストUS(オリエンタル酵母製、生タイプ)200gを添加し、37℃×6時間の処理を行なった。濾過により酵母を除去し酵母処理液345Lを得た。これを濃縮し、固形分濃度69.7%のL−アラビノース含有シロップ7.5Lを得た(結晶化母液Bとする)。
【0030】
参考例3〔結晶化母液Cの調製〕
参考例1で得られた限外濾過膜透過液359Lを、陽イオン交換カラム;PK216(三菱化学製、H型)、陰イオン交換カラム;WA30(同、OH型)に通し、脱塩処理液376Lを得た。これを濃縮し、固形分濃度69.8%のL−アラビノース含有シロップ7.4Lを得た(結晶化位母液Cとする)。
【0031】
参考例4〔結晶化母液Dの調製〕
参考例1で得られた限外濾過膜透過液356Lを、陽イオン交換カラム;PK216、陰イオン交換カラム;WA30に通し、脱塩処理液380Lを得た。これに、パン酵母;オリエンタルイーストUS200gを添加し、37℃×6時間の処理を行なった。濾過により酵母を除去し酵母処理液378Lを得た。これを濃縮し、固形分濃度69.6%のL−アラビノース含有シロップ5.1Lを得た(結晶化母液Dとする)。
【0032】
参考例5〔結晶化母液Eの調製〕
ビートパルプ30Kg(乾燥重量)に水90Lを添加し、115℃×30分のオートクレーブ処理を行なった。ペクチナーゼ;スミチームPX225gを水210Lに溶解し、オートクレーブ処理を行なったビートパルプに添加し、45℃×16時間の酵素処理を施した。酵素処理物を圧搾、洗浄し、ビートパルプ反応液356Lを得た。これを100Lまで濃縮し、pH9〜10のアルカリ条件下での炭酸飽充により多糖分の沈殿化を行なった。濾過により炭酸カルシウム沈殿を除去し、シュウ酸で中和し、再度濾過によりシュウ酸カルシウム沈殿を除去し、炭酸飽充処理液148Lを得た。これを濃縮し、固形分濃度70%のL−アラビノース含有シロップ7.9Lを得た(結晶化母液Eとする)。
【0033】
参考例6〔結晶化母液Fの調製〕
とうもろこし種皮20Kg(乾燥重量)にシュウ酸1.8Kgを溶解した水200Lを添加し、100℃×6時間の酸加水分解処理を行なった。酸加水分解処理物を圧搾、洗浄し、それを水酸化カルシウムで中和しシュウ酸の沈殿化を行ない、濾過によりシュウ酸カルシウム沈殿を除去し、酸加水分解処理液302Lを得た。限外濾過膜(分画分子量6000)濾過により多糖分を除去し、限外濾過膜透過液290Lを得た。これを濃縮し、固形分濃度69.5%のL−アラビノース含有シロップ6.1Lを得た(結晶化母液Fとする)。
【0034】
参考例7〔結晶化母液Gの調製〕
オレンジファイバー35Kg(乾燥重量)に水250L、ペクチナーゼ;スミチームARS(新日本化学工業製)700gを添加し、よく混和した後、45℃×16時間の酵素処理を施した。酵素処理物を圧搾、洗浄し、りんごジュース粕反応液272Lを得た。限外濾過膜(分画分子量6000)濾過により多糖分を除去し、限外濾過膜透過液268Lを得た。これに、パン酵母;オリエンタルイーストUS200gを添加し、37℃×6時間の処理を行なった。濾過により酵母を除去し酵母処理液250Lを得た。これを濃縮し、固形分濃度69.9%のL−アラビノース含有シロップ8.4Lを得た(結晶化母液Gとする)。
【0035】
結晶化母液A〜Gにおける各種単糖類の存在比率(%)を表1に示した。
【0036】
【表1】
Figure 2004261039
【0037】
実施例1〜4、比較例1〜3〔結晶化〕
結晶化母液A〜Gをそれぞれポアサイズ0.45μmのフィルタで濾過した後、500g×7本分取し、それぞれ表2に示す助晶操作(実施例1〜4、比較例1〜3)により結晶化を行なった。
【0038】
【表2】
Figure 2004261039
【0039】
試料A〜Gそれぞれについて行なった実施例1〜4および比較例1〜3にて得られたL−アラビノース含有結晶性粉末糖組成物の結晶化収率(対固形分)、結晶化所要時間、結晶粒径(メジアン径)、および、L−アラビノース存在比率を表3〜9に示した。
結晶化収率は、結晶化母液に含まれる固形分量(糖液重量×固形分濃度)に対する結晶化物の取得量の百分率で示した。
結晶化所要時間は、結晶化母液のうち未析出分(上清)の固形分濃度に変化が観られなくなった時点を終点として求めた。
結晶粒径(メジアン径)は、1g/5mL濃度の糖組成物の無水エタノール懸濁液のバッチセル−レーザー解析法(LA−500粒度分布計、セル容量5mL、堀場製作所製、測定前に超音波にて分散処理を行なった)により、粒度分布を測定し、求めた。
L−アラビノース存在比率は、糖組成物10g/L溶液の高速液体クロマトグラフ法(カラム;バイオラッド製アミネックスHPX−87P、カラム温度;60℃、移動相;イオン交換水)により測定した。
【0040】
【表3】
Figure 2004261039
【0041】
【表4】
Figure 2004261039
【0042】
【表5】
Figure 2004261039
【0043】
【表6】
Figure 2004261039
【0044】
【表7】
Figure 2004261039
【0045】
【表8】
Figure 2004261039
【0046】
【表9】
Figure 2004261039
【0047】
表3〜9の結果から明らかなように、L−アラビノースと他の糖質との存在比率が無水物換算で90:10〜35:65の範囲にあるL−アラビノース含有シロップを結晶化母液とし、結晶化母液の固形分濃度を50〜80%の範囲、さらに好ましくは60〜70%の範囲に調整し、L−アラビノースの存在比率が固形分に対して50%以上であるL−アラビノース含有結晶性粉末糖組成物をそのまま、あるいは、そのエタノール懸濁液を助晶シードとして添加し、結晶化母液の温度を15〜50℃の範囲、さらに好ましくは20〜40℃の範囲に制御することにより、L−アラビノースの存在比率が固形分に対して50〜95%の範囲にあり、結晶粒径が20〜100μmの範囲にある、L−アラビノース含有結晶性粉末糖組成物を得ることができることがわかる。
【0048】
実施例5〔L−アラビノース含有結晶性粉末糖組成物の吸湿性〕
比較例3、実施例2、4の結晶化母液Cより得られたL−アラビノース含有結晶性粉末糖組成物について、吸湿性の観察を行なった。各試料を50℃のオーブンで乾燥し、水分を約2%程度とした。乾燥試料を各10gを試料皿に量り取り、温度40℃、相対湿度を30%、50%、70%に設定したチャンバー内に放置し、重量の変化より吸湿性の観察を行なった。試験前の各試料の重量を100%とし、変化率をプロットした結果を図1(相対湿度30%)、図2(相対湿度50%)および図3(相対湿度70%)に示した。
【0049】
図1〜3から明らかなように、本発明の製造方法で得られたL−アラビノース含有結晶性粉末糖組成物は難吸湿性であるばかりか、水分の変化を起こしにくく、取扱いが容易で利用性の高いものであることが明らかになった。
【0050】
実施例6〔甘味料の調製1〕
結晶化母液Dを実施例2の方法により結晶化して得られたL−アラビノース含有結晶製粉末糖質6.5g、水7gをシュクロース200gに添加し、均一に混練した。造粒機にて径1mmの造粒物を作製し、流動層乾燥の後、水分約1%、径1mmの造粒物208gを得た。本品は、甘味質の良好な低カロリー甘味料として利用できる。
【0051】
実施例7〔甘味料の調製2〕
結晶化母液Dを実施例2の方法により結晶化して得られたL−アラビノース含有結晶製粉末糖質300gをステビア100gに添加し、均一に混合し混合粉末40gを得た。本品は、甘味質の良好な低カロリー甘味料として利用できる。
【0052】
実施例8〔クッキーの調製〕
小麦粉200g、実施例6で得られた低カロリー甘味料80g、卵黄1個分、バター100g、食塩少々を均一に混合して得られた生地を成形し、180℃のオーブンで約10分焼成し、クッキーを得た。本品は従来のクッキーと比べ、甘さは抑えず、カロリーを抑え、香ばしく、ボディ感の備わった低カロリーのクッキーに仕上がった。
【0053】
実施例9〔アイスクリームの調製〕
牛乳400g、実施例6で得られた低カロリー甘味料100g、卵黄4個分、生クリーム200ccを均一に混合し、アイスクリーム製造装置で混練しながら冷やし固め、アイスクリームを得た。本品は従来のアイスクリームと比べ、甘さは抑えず、カロリーを抑え、すっきりした後味でかつボディ感の備わった低カロリーのアイスクリームに仕上がった。
【0054】
実施例10〔チョコレートの調製〕
カカオペースト40g、カカオバター10g、実施例6で得られた低カロリー甘味料50gを混合し、レファイナーに通して粒度を下げた後、コンチェに入れて50℃×48時間練り上げた。この間にレシチン0.5gを添加し充分に分散させた。混練物を31℃に調温し、型に流し込んだ後、泡抜きを行ない、10℃まで冷却、固化させた。型から抜きチョコレートを得た。本品は、吸湿性が無く、色、光沢ともに良好で、内部にもムラが無く、口どけも滑らかで、良好な甘味と風味を有する、低カロリーのチョコレートに仕上がった。
【0055】
実施例11〔ロールパンの調製〕
小麦粉100g、ドライイースト2g、実施例6で得られた低カロリー甘味料5.5g、イーストフード0.1gを常法にしたがって水でこね、中種を26℃×2時間発酵させた。形を整え、30分間熟成させた後、焼成し、ロールパンを得た。本品は、良好な色合いで、香ばしく、適度な弾力、ささやかな甘味を有する高品質のロールパンに仕上がった。
【0056】
実施例12〔清涼飲料水;シュガーレスティーの調製〕
紅茶抽出液(20倍抽出)50部、食物繊維2.2部、L−アスコルビン酸ナトリウム0.09部、実施例7で得られた低カロリー甘味料0.06部、香料0.1部を水にて全量100部とし、缶に充填し121℃×4分間レトルト殺菌し、シュガーレスティーを得た。本品は、従来のシュガーレスティーと比べ甘味にこくが有り、しかも甘味に後引き感のない、すっきりしたシュガーレスティーに仕上がった。
【0057】
【発明の効果】
本発明により、L−アラビノース含有結晶性粉末糖質は、結晶粒径が比較的大きく、結晶の回収が容易で、且つ、回収結晶の乾燥、粉砕も容易である、難吸湿性で再凝集し難いものとなり、その包装、輸送、貯蔵等の管理に要する物的、人的経費が大幅に削減できるだけでなく、あらゆる飲食物、化粧品、または、医薬品に、きわめて容易に、且つ、有利に利用することができるため、L−アラビノース含有結晶性粉末糖質の食品産業、化粧品産業、医薬品産業での利用性が飛躍的に向上することとなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例および比較例で得られたL−アラビノース含有結晶性粉末糖組成物を温度40℃、相対湿度30%雰囲気下に放置したときの重量変化を示す。
【図2】実施例および比較例で得られたL−アラビノース含有結晶性粉末糖組成物を温度40℃、相対湿度50%雰囲気下に放置したときの重量変化を示す。
【図3】実施例および比較例で得られたL−アラビノース含有結晶性粉末糖組成物を温度40℃、相対湿度70%雰囲気下に放置したときの重量変化を示す。

Claims (7)

  1. L−アラビノースを含み、固形分濃度が50〜80質量%の範囲にある糖液を結晶化母液として結晶化を行い、L−アラビノース含有結晶性粉末糖組成物を得る方法において、結晶化の際、助晶シードを添加し、かつ温度を15〜50℃に調整することを特徴とするL−アラビノース含有結晶性粉末糖組成物の製造方法。
  2. 結晶化母液が、L−アラビノースをヘミセルロースの構成糖として含有する植物体を加水分解処理することにより得られるL−アラビノース含有シロップであることを特徴とする請求項1記載のL−アラビノース含有結晶性粉末糖組成物の製造方法。
  3. 結晶化母液が、L−アラビノースと他の糖質との存在比率が無水物換算で90:10〜35:65の範囲にあるL−アラビノース含有シロップである請求項1記載のL−アラビノース含有結晶性粉末糖組成物の製造方法。
  4. 助晶シードが、L−アラビノース含有結晶性粉末糖組成物またはそのエタノール懸濁液である請求項1記載のL−アラビノース含有結晶性粉末糖組成物の製造方法。
  5. 結晶化母液が、L−アラビノースの他にD−グルコース、D−ガラクトース、D−フルクトース、D−キシロース、L−ラムノースおよびD−ガラクツロン酸を含む糖液である請求項1記載のL−アラビノース含有結晶性粉末糖組成物の製造方法。
  6. 結晶粒径が20〜100μmの範囲にあることを特徴とするL−アラビノース含有結晶性粉末糖組成物。
  7. 請求項6記載のL−アラビノース含有結晶性粉末糖組成物を0.1w/w%以上含有する組成物。
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