JP2004260117A - ステージ装置、露光装置、及びデバイス製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ステージ本体とその上のウエハ等を保持するテーブルとを分離可能に構成した場合に、簡単な装置構成でそのテーブルを効率的に移動又は搬送する。
【解決手段】別のステージ本体からステーション61Aを介してウエハステージST1上に、ウエハW1を保持する可動テーブルTB1を移動する。ステーション61Aをスライダ65A上にロッド61Aを介して上下方向に変位可能に保持し、スライダ65A上にストッパ73を固定し、ステーション61Aの底面の3箇所に、気体シリンダ等の複数段階で高さを切り替えることができる脚部74を固定しておく。可動テーブルTB1の搬送時には、脚部74を短くしてステーション61Aをストッパ73上に載置し、可動テーブルTB1をウエハステージST1上に移動する際には、脚部74を伸ばしてステーション61Aの高さをウエハステージST1のスライド面に合わせる。
【選択図】 図4
【解決手段】別のステージ本体からステーション61Aを介してウエハステージST1上に、ウエハW1を保持する可動テーブルTB1を移動する。ステーション61Aをスライダ65A上にロッド61Aを介して上下方向に変位可能に保持し、スライダ65A上にストッパ73を固定し、ステーション61Aの底面の3箇所に、気体シリンダ等の複数段階で高さを切り替えることができる脚部74を固定しておく。可動テーブルTB1の搬送時には、脚部74を短くしてステーション61Aをストッパ73上に載置し、可動テーブルTB1をウエハステージST1上に移動する際には、脚部74を伸ばしてステーション61Aの高さをウエハステージST1のスライド面に合わせる。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば半導体素子、液晶表示素子、又は薄膜磁気ヘッド等の各種デバイスを製造するためのリソグラフィ工程でマスクや基板等の物体を移動するために使用できるステージ装置に関し、更に詳しくはテーブルとステージ本体とが分離可能なステージ装置に関する。更に本発明は、そのステージ装置を用いる露光技術及びその露光技術を用いるデバイス製造技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体素子(又は液晶表示素子等)を製造するためのリソグラフィ工程で、マスクとしてのレチクル(又はフォトマスク等)のパターンを被露光基板としてのウエハ(又はガラスプレート等)上に転写するために、ステップ・アンド・リピート方式のような一括露光方式、又はステップ・アンド・スキャン方式のような走査露光方式の投影露光装置が使用されている。この種の投影露光装置では、一定時間内にどれだけのウエハを露光処理できるかという処理能力、即ちスループットをできるだけ高めることが要請されている。
【0003】
この種の投影露光装置における処理の流れは、概略以下の通りである。
a.先ず、ウエハローダ系を使ってウエハがウエハステージ上にロードされる(ウエハロード工程)。
b.次に、例えばサーチアライメントマークの位置を検出し、この結果に基づいてウエハの大まかな位置合わせが行われる(サーチアライメント工程)。
【0004】
c.次に、例えば所定のファインアライメントマーク(ウエハマーク)の位置を検出し、この結果に基づいて例えばEGA(エンハンスト・グローバル・アライメント)方式(例えば特開昭61−44429号公報参照)で、ウエハ上の各ショット領域の座標位置が高精度に計算される(ファインアライメント工程)。
d.次に、計算された座標位置に基づいてウエハを移動することによって、ウエハ上の各ショット領域に順次レチクルのパターンの投影像が露光される(露光工程)。
【0005】
e.その後、ウエハローダ系によってウエハステージ上の露光済みのウエハが次のウエハと交換される(ウエハ交換工程)。
以下、1ロットのウエハへの露光が終わるまで、工程b〜工程eが繰り返される。
この処理工程において、工程b,c(アライメント工程)、工程d(露光工程)、及び工程e(ウエハ交換工程)の一部でも同時並行的に処理できれば、これらの動作をシーケンシャルに行う場合に比べて、スループットを向上させることができる。そこで、ウエハステージを複数台用意し、1台のウエハステージ上のウエハの露光中に、他のウエハステージ上でウエハ交換又はウエハのアライメントを行うという複数ステージ技術が種々提案されている(例えば特許文献1、特許文献2参照)。
【0006】
これに関して、例えばアライメント位置と露光位置との間を複数のウエハステージがそれぞれ移動するように構成すると、ステージ機構が複雑化し、且つ露光装置の設置面積(フットプリント)が増加してしまう。そこで、複数ステージ技術の内でも、最近は複数のウエハステージの本体部(ステージ本体)とその上のウエハを保持するテーブルとをそれぞれ分離可能に構成し、所定のステージ本体上でアライメントの終了したウエハをテーブルと一体的に搬送機構によって露光用のステージ本体上に搬送する方式(以下では、説明の便宜上「テーブル交換方式」と呼ぶ。)が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
【0007】
【特許文献1】
特開平8−51069号公報
【特許文献2】
国際公開(WO)第98/24115号パンフレット
【特許文献3】
特開2001−203140号公報(第8−10頁、図3、図4)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記の如く、複数ステージ技術の内のテーブル交換方式を採用することによって、露光装置のウエハステージ系の設置面積をあまり大きくすることなく、スループットを高めることが可能である。
しかしながら、従来のテーブル交換方式におけるテーブルの搬送機構は、一例として複数のステージ本体の一方の側面に設置されたガイド部材と、このガイド部材に沿って移動するアーム部材とを備え、このアーム部材の先端部をテーブル側に伸縮することによってテーブルの受け渡しを行っていた。そのため、搬送機構の設置面積をあまり小さくできないと共に、或るステージ本体から別のステージ本体上にテーブルを移動するときの搬送時間をあまり短縮できないという不都合があった。
【0009】
本発明は斯かる点に鑑み、ステージ本体とその上のウエハ等の物体を保持するテーブルとを分離可能に構成した場合に、簡単な装置構成でそのテーブルを効率的に移動又は搬送できるステージ技術を提供することを第1の目的とする。
また、本発明は、複数ステージ技術において、各ステージをそれぞれステージ本体とその上の物体を保持するテーブルとを分離可能に構成した場合に、そのテーブルを異なるステージ本体間で効率的に移動又は搬送できるステージ技術を提供することを第2の目的とする。
【0010】
また、本発明は、そのステージ技術を用いた高スループットの露光技術及びデバイス製造技術を提供することをも目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明による第1のステージ装置は、物体(W1,W2)を駆動するステージ装置であって、第1ガイド面(11A)上を移動可能な第1ステージ本体(ST1)と、前記物体を保持し前記第1ステージ本体に着脱自在に支持される第1テーブル(TB1;TB3)と、前記第1ガイド面と同一か又は異なる第2ガイド面(11B)上を移動可能で、前記第1テーブルを着脱自在に支持する第2ステージ本体(ST2)と、前記第1及び第2ステージ本体との間で前記第1テーブルを受け渡すために、前記第1テーブルを着脱自在に支持する第1搬送ベース(61A)と、前記第1ステージ本体と前記第2ステージ本体との少なくとも一方の前記第1テーブルが支持される面の高さに前記第1搬送ベースの高さを合わせる第1高さ制御機構(65A,73,74)とを有するものである。
【0012】
斯かる本発明の複数ステージ構成によれば、例えばその第2ステージ本体上からその第1ステージ本体上にその第1テーブルを受け渡す際には、先ず、その第1テーブルをその第2ステージ本体上からその第1搬送ベース上に移動した後、その第1テーブルをその第1搬送ベースからその第1ステージ本体上に移動すればよい。その際に、その第1高さ制御機構によって、その第1搬送ベースの高さを順次その第2及び第1ステージ本体の高さに合わせるのみで、高速にその第1テーブルを移動することができる。これによって、簡単な装置構成でその第1テーブルを効率的に移動又は搬送できる。
【0013】
この場合、前記第1高さ制御機構は、前記第1搬送ベースの高さを複数の段階で切り替え可能であることが望ましい。その第1搬送ベースを例えば最も高い高さに設定した状態で、その第1又は第2ステージ本体とその第1搬送ベースとの高さがほぼ合致して、その第1テーブルの移動が可能になる。複数の段階で切り替え可能な構成は、安価に構成できると共に、高速駆動が可能である。
【0014】
また、前記第1高さ制御機構は、前記第1搬送ベースの高さを最も低く設定した際に、前記第1搬送ベースと当接する当接部材(73)を有していることが望ましい。これによって、例えばその第1搬送ベースを移動する際に、簡単な構成でその第1搬送ベースがその第1及び第2ガイド面等と機械的に干渉することを防止できる。
【0015】
また、前記第1高さ制御機構は、一例として複数の気体式、油圧式、又は電磁式のシリンダを有しているものである。気体式等のシリンダによって簡単な構成で記第1搬送ベースの高さを複数の段階で切り替えることができる。特に気体式のシリンダは、安価であると共に取り扱いが容易である。
また、本発明において、前記第1テーブル(TB3)は、前記物体が載置される面上の吸着孔(152)と前記物体が載置される面から外れた位置にある排気孔(148)及び給気孔(149)との間を連通する通気孔(150)と、前記吸着孔と前記排気孔との間に配置されて前記排気孔からの気体の流入を防止するための第1の弁(154)と、前記吸着孔と前記給気孔との間に配置されて前記給気孔からの気体の流出を防止するための第2の弁(155)とを備え、前記排気孔から気体を排気するための排気機構(164,166;158,160)と、前記給気孔に気体を供給するための給気機構(165,167;159,161)とを更に有することが望ましい。
【0016】
この場合、予めその排気機構を用いてその第1テーブル中の通気孔(150)内部を負圧にしておくことで、その第1テーブルに排気管などを装着することなく、その第1テーブルをその第1及び第2ステージ本体の間で移動している際にも、その第1テーブル上にその物体を安定に保持しておくことができる。また、その第1テーブルからその物体を搬出(アンロード)する際には、その給気機構からその第1テーブル中の通気孔に気体を供給すればよい。
【0017】
また、前記第1テーブルの前記吸着孔と前記排気孔との間に設けられた真空室(153)を更に有することが望ましい。これによって、その第1テーブル上にその物体を保持している期間を長くすることができる。
また、本発明において、前記第1及び第2ステージ本体にそれぞれ設けられた第1及び第2固定子(17A,17B)と、前記第1搬送ベース上に設けられた第1受け渡し用固定子(62A)と、前記第1及び第2ステージ本体と前記第1搬送ベースとの間で前記第1テーブルを移動するために、前記第1及び第2固定子並びに前記第1受け渡し用固定子と協働可能に前記第1テーブルに設けられた第1移動子(20A9とを更に有することが望ましい。
【0018】
この場合、その第1ステージ本体上にその第1テーブルを搬入する際には、例えばその第1ステージ本体の第1固定子と実質的に同一直線上にその第1受け渡し用固定子を配置した状態で、その第1テーブルの第1移動子を順次その第1受け渡し用固定子及び第1固定子と協働させて、その第1移動子をその第1受け渡し用固定子からその第1固定子側に移動させればよい。これによって、簡単な装置構成でその第1テーブルを効率的に移動又は搬送できる。
【0019】
なお、本明細書において、「協働」とは、固定子と移動子とを相対的に駆動するための何らかの物理的相互作用(例えば電磁気的相互作用)をその固定子とその移動子との間で行うことを意味する。
また、前記物体を保持し、前記第1テーブルと交互に前記第1及び第2ステージ本体に着脱自在に支持される第2テーブル(TB2)と、前記第1及び第2ステージ本体との間で前記第2テーブルを受け渡すために、前記第2テーブルを着脱自在に支持する第2搬送ベース(61B)と、前記第1ステージ本体と前記第2ステージ本体との少なくとも一方の前記第2テーブルが支持される面の高さに前記第2搬送ベースの高さを合わせる第2高さ制御機構(65B)とを更に有することが望ましい。
【0020】
この複数ステージ及び複数テーブルを備える構成によれば、例えば第2ステージ本体上のテーブルで物体としての基板の交換やアライメント等の前処理を行うのと並行して、第1ステージ本体上のテーブルで露光を行うことによって、テーブル交換方式で1ロットの基板の露光処理を高いスループットで行うことができる。しかも、その第1及び第2搬送ベース、並びにその第1及び第2高さ制御機構を用いてその第1及び第2ステージ本体間で効率的にその第2テーブルを交換することができる。
【0021】
次に、本発明の第2のステージ装置は、本発明の第1のステージ装置において、その第1及び第2テーブルには、それぞれ所定の反射面(29A,29B)が設けられ、その第1ステージ本体上に支持されたテーブルのその反射面からの反射光を受光してその第1ステージ本体上のテーブルの位置を計測する第1干渉計システム(52XA,52YA)と、その第2ステージ本体上に支持されたテーブルのその反射面からの反射光を受光してその第2ステージ本体上のテーブルの位置を計測する第2干渉計システム(52XB,52YB)とを更に備えるものである。
【0022】
この構成によれば、その第1及び第2テーブルを交換した場合でも、その第1及び第2干渉計システムを用いて、その第1及び第2ステージ本体上のテーブルの位置を高精度に計測することができる。
次に、本発明による露光装置は、基板(W1,W2)を露光してその基板上に所定のパターン(R)を形成する露光装置であって、本発明の第2のステージ装置と、その第1ステージ本体に支持されたその第1テーブル又は第2テーブル上のその物体としてのその基板を露光する露光用光学系(PL)と、その第2ステージ本体に支持されたその第1テーブル又は第2テーブル上のマークを検出するマーク検出系(ALG)とを有するものである。
【0023】
この露光装置によれば、その第1のステージ本体上で露光を行うのと並行してその第2のステージ本体上でアライメントを行うことができると共に、その第1及び第2ステージ本体上のテーブルの交換を効率的に行うことができるため、高いスループットが得られる。
また、本発明のデバイス製造方法は、リソグラフィ工程を含むデバイス製造方法であって、そのリソグラフィ工程で本発明の露光装置を用いて露光を行うものである。本発明の露光装置を用いることによって、高いスループットで各種デバイスを高精度に量産することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
[第1の実施形態]
以下、本発明の第1の実施形態につき図1〜図8を参照して説明する。本例は、ステップ・アンド・スキャン方式の走査露光型の投影露光装置で露光を行う場合に本発明を適用したものである。
【0025】
図1は、本例の投影露光装置のウエハステージ系を示す斜視図、図2は、本例の投影露光装置を示す一部を切り欠いた正面図、図6は本例の投影露光装置の制御系を示すブロック図である。図2に示すように、露光時には露光光源(不図示)からの露光ビームとしての露光光ILが、照明光学系1を介してマスクとしてのレチクルR上の矩形(又は円弧状等)の照明領域を上方から均一な照度分布で照明する。
【0026】
その露光光源として、本例ではF2 レーザ光源(波長157nm)或いはArFエキシマレーザ光源(波長193nm)などの、真空紫外域のパルス紫外光を出力するパルスレーザ光源が用いられている。なお、露光光源として、KrFエキシマレーザ光源(波長248nm)などの紫外光源、Ar2 レーザ光源(波長126nm)やKr2 レーザ(波長146nm)などの他の真空紫外光源、又はYAGレーザの高調波発生光源や半導体レーザの高調波発生装置なども使用することができる。
【0027】
本例の投影露光装置の露光光源以外の部分は、クリーン度が高度に管理された箱状のチャンバ(不図示)内に収納されているが、その露光光源は、例えば別のクリーン度が低いサービスルーム、或いはそのチャンバの床下のユーティリティスペースなどに設置されている。その露光光源からの露光光は、不図示の引き回し光学系を介して照明光学系1に導かれている。
【0028】
照明光学系1は、一例として可変減光器、ビーム整形光学系、オプティカル・インテグレータ(ユニフォマイザ又はホモジナイザ)、可変開口絞り、レチクルブラインド機構、及びコンデンサレンズ系等より構成されている。照明光学系1としては、例えば特開平9−320956号公報などに開示されるものと同様の光学系を使用できる。また、照明光学系1は、気密室としてのサブチャンバで覆われている。
【0029】
露光光ILのもとで、レチクルRの照明領域内の回路パターンの像が、露光用光学系としての両側テレセントリックの投影光学系PLを介して所定の縮小倍率β(βは例えば1/4,1/5等)で、投影光学系PLの結像面に配置された物体又は基板としてのウエハW1(又はW2)上の複数のショット領域の一つのショット領域のレジスト層に転写される。なお、レチクルR及びウエハW1,W2はそれぞれ第1物体及び第2物体とも見なすことができ、投影光学系PLは投影系とも見なすことができる。また、被露光用の基板としてのウエハW1,W2は、例えば半導体(シリコン等)又はSOI(silicon on insulator)等の直径が200mm又は300mm等の円板状の基板である。
【0030】
本例の投影光学系PLの光軸AXは、ほぼ露光中心(レチクルパターンの投影像の中心)に合致している。また、本例の投影光学系PLとしては、例えば特開2000−47114号公報に開示されているように、互いに交差する光軸を持つ複数の光学系を持つ反射屈折投影光学系、又は例えば特願2000−59268号明細書に開示されているように、レチクルからウエハに向かう光軸を持つ光学系と、その光軸に対してほぼ直交する光軸を持つ反射屈折系とを有し、内部で中間像を2回形成する反射屈折投影光学系を使用できる。更に、投影光学系PLとしては、例えば米国特許第5,031,976 号、第5,488,229 号及び第5,717,518 号、並びに国際公開(WO)第 00/39623 号パンフレットに開示されているように、1本の光軸に沿って複数の屈折レンズと、それぞれ光軸の近傍に開口を有する2つの凹面鏡とを配置して構成される直筒型の反射屈折投影光学系などを使用することができる。また、投影光学系PLの鏡筒内部は気密化されている。
【0031】
なお、レチクルRを構成するガラス基板、及び投影光学系PLを構成するレンズ等の屈折部材の光学材料としては、露光ビームがF2 レーザ等の真空紫外光である場合には、蛍石(CaF2)、フッ化マグネシウム、フッ化リチウム等のフッ化物結晶、又は水酸基濃度が100ppm以下で、かつフッ素を含有する合成石英(フッ素ドープ石英)などが使用できる。一方、露光ビームとしてArFエキシマレーザ光又はKrFエキシマレーザ光などを用いる場合には、その光学材料として上記各物質の他、合成石英を用いることも可能であると共に、投影光学系PLを屈折系から構成することも可能である。
【0032】
以下、投影光学系PLの光軸AXに平行にZ軸を取り、Z軸に垂直な平面内でレチクルR及びウエハW1,W2の走査方向に直交する非走査方向(ここでは図2の紙面に垂直な方向)にX軸を取り、その走査方向(ここでは図2の紙面に平行な方向)にY軸を取って説明する。
先ずレチクルRは、レチクルステージ2上に吸着保持され、レチクルステージ2は、例えば真空予圧型気体静圧軸受け装置を介してレチクルベース3上にY方向に等速移動できると共に、X方向、Y方向、及びZ軸の周りの回転方向に微動できるように浮上して載置されている。レチクルステージ2、その駆動装置、及びレチクルベース3より構成されるレチクルステージ系は、気密室としてのレチクル室(不図示)内に収納されている。
【0033】
そして、ダブルパス方式のレーザ干渉計よりなるレチクル干渉計5からの計測用レーザビームが、レチクルステージ2上の移動鏡4に照射されている。レチクル干渉計5は、例えば投影光学系PLの側面に固定された参照鏡(不図示)を基準としてレチクルステージ2(レチクルR)のX方向、Y方向の位置、及び回転角(X軸、Y軸、Z軸の周りの回転角)を計測し、計測値を図6に示すレチクルステージ駆動系58及び装置全体を統轄制御する主制御系56に供給する。そのレチクルステージ駆動系58は、供給された計測値及び主制御系56からの制御情報に基づいて不図示のリニアモータ等の駆動装置を介して、レチクルステージ2の走査速度、X方向及びY方向の位置、並びに回転角の制御を行う。
【0034】
なお、レチクルの交換時間を短縮してスループットを高めるために、図2のレチクルステージ2を2つのステージから構成してもよい。また、レチクルステージ2を走査用の粗動ステージと、同期誤差等の調整用の微動ステージとから構成し、その粗動ステージの移動により発生する反力を、例えば特開平8−63231号公報に開示されるように、その粗動ステージを駆動するためのリニアモータの移動子(可動子)と固定子とをレチクルベース3に対して互いに逆向きに相対移動させることによって排除することが望ましい。
【0035】
また、本例のように露光ビームとして真空紫外光を使用する場合、真空紫外光は空気中の酸素、二酸化炭素、水蒸気、微量な有機系気体等の吸光物質によって吸収される。この吸収を避けるため、本例では上記の照明光学系1を囲むサブチャンバ、レチクルステージ系を囲むレチクル室、及び投影光学系PLの鏡筒の内部には、それらの吸光物質の濃度が数ppm程度以下に管理されて露光ビームを透過する高純度のパージガスが供給されている。そのパージガスとしては、窒素ガス(N2)、又はヘリウムガス(He)やネオンガス(Ne)等の希ガスを使用することができる。更に、投影光学系PLとその像面の基板(図2ではウエハW1)との間には、例えば局所的に気体を所定流量で送風する装置によってそのパージガスが供給されている。なお、後述のウエハステージ系の全体を気密室(ウエハ室)で覆い、この内部全体にパージガスを供給するようにしてもよい。
【0036】
次に、図2において、本例のレチクルRのパターン面には、回路パターンをX方向(非走査方向)に挟むように1対又は複数対の図示省略した2次元の位置合わせ用マーク(レチクルマーク)が形成されている。レチクルRの回路パターンとレチクルマークとの位置関係の情報は、図6の主制御系56に記憶されている。また、そのレチクルマークと投影光学系PLの像面側の基準マークとの位置関係を、露光光ILと同じ波長の照明光を用いて、かつレチクルR及び投影光学系PLを介してTTR(Through The Reticle) 方式で検出するための1対のレチクルアライメント顕微鏡(不図示)が設置されており、その検出情報が図6のアライメント信号処理系82に供給されている。レチクルアライメント顕微鏡の詳細な構成は、例えば特開平7−176468号公報等に開示されている。アライメント信号処理系82は、その検出情報に基づいてレチクルマークの投影像とその基準マークとの位置関係を求め、その位置関係の情報を主制御系56に供給する。主制御系56は、その位置関係の情報と後述のウエハ上の各ショット領域の配列座標の情報とを用いて、ウエハ上の各ショット領域とレチクルRのパターン像との位置合わせを行う。主制御系56は、上記の露光光源の出力や発光タイミングの制御も行う。
【0037】
また、図2において、投影光学系PLに対して−Y方向側に所定間隔離れた位置にオフ・アクシス(off−axis)方式のマーク検出系としてのアライメントセンサALGが設置されている。このアライメントセンサALGは、広帯域の光を照明光とするFIA(Fi1ed Image A1igment)方式等の撮像方式でウエハ上のサーチアライメントマーク及びファインアライメントマーク(ウエハマーク)又は所定の基準マークを検出するセンサであり、アライメントセンサALGの撮像信号は、図6のアライメント信号処理系82に供給される。アライメントセンサALGの光軸SXはZ軸に平行であり、アライメントセンサALGの検出中心はほぼ光軸SX上に位置している。アライメント信号処理系82は、その撮像信号を画像処理して検出対象のマークの座標位置を求め、求めた座標位置を主制御系56に供給する。主制御系56は、供給された座標位置に基づいて、ウエハの大まかな位置合わせ(サーチアライメント)を行うと共に、例えばエンハンスト・グローバル・アライメント(EGA)方式で、その基準マークを基準として、ウエハ上の全部のショット領域の配列座標の算出(ファインアライメント)を行う。
【0038】
なお、アライメントセンサALGとしては、レーザビームとドット列状のマークとを相対走査してそのマークから発生する回折光を検出するLSA(Laser Step A1ignment)方式のセンサ、又は回折格子状のマークに2方向からレーザビームを照射してそのマークから発生する2つの回折光の干渉光を検出するLIA(Laser Interferometric A1ignment) 方式のセンサなども使用できる。
【0039】
本例の投影光学系PL及びアライメントセンサALGは、それぞれ支持板6及び8に支持され、支持板6及び8はそれぞれ3本(又は4本)の防振台を含むコラム7及び9によって床面から所定高さに支持されている。図1に2点鎖線で示すように、支持板6及び8はそれぞれほぼ正三角形の平板であり、そのほぼ正三角形の頂点付近にそれぞれコラム7及び9が設置されている。図2において、投影光学系PLの下方の床面に、3本(又は4本)の防振台を含むコラム12Aを介して定盤よりなるウエハ露光用の第1ベース11Aが水平に設置され、アライメントセンサALGの下方の床面に、3本(又は4本)の防振台を含むコラム12Bを介して定盤よりなるウエハアライメント用の第2ベース11Bが水平に設置されている。3本のコラム12A及び12Bはそれぞれ3本のコラム7及び9の近くに配置されている。図1及び図2に示すように、第1ベース11Aと第2ベース11Bとの間のY方向の隙間の中央部に、支持板6及び8をそれぞれ支持する1本のコラム7及び9が配置されている。また、ベース11A及び11Bの−X方向の側面にウエハのロード及びアンロードを行うためのウエハローダ系WLが設置されている。ウエハローダ系WLは、一例としてZ方向に昇降自在のベース部材と、このベース部材に順次連結された複数の回転アームとを備えている。
【0040】
ベース11A及び11Bの上面は、極めて平面度の良好なステージガイド面に仕上げられている。本例では後述のようにベース11A及び11B上にそれぞれウエハステージが2次元的に移動自在に載置されるが、それとは異なり2つのウエハステージを1つの大型ベース(ベース11Aのほぼ2倍以上の面積で、かつより厚いベース)上に載置するものとすると、その大型ベースの上面を極めて良好な平面度に仕上げるために、製造コストが高くなると共に、その大型ベースの搬送コストの上昇なども生じる。即ち、本例のように2台のベース11A,11Bを併設することによって、製造コストが低くなり、投影露光装置の搬送や組み立ても容易になる利点がある。
【0041】
先ず、ウエハ露光用のステージ系について説明する。図2において、投影光学系PLの下方の第1ベース11A上に第1ステージ本体としての第1ウエハステージST1が、例えば真空予圧型気体静圧軸受け装置を介して数μm程度のギャップ(エアーフィルム)をもって非接触でX方向及びY方向に移動自在に載置されている。即ち、第1ウエハステージST1の底面には、実際には拡大図である図4に示すように、エアーパッド55が設けられている。図2において、第1ウエハステージST1はX方向から見てU字型であるが、+Y方向の側面が高く設定されている。第1ウエハステージST1の中央の平板部上に、ほぼ正三角形の頂点の位置に設けられた3個のそれぞれZ方向の高さが可変のZアクチュエータ13A,14A,15Aを介して四角形の平板よりなるフォーカス・レベリングプレート16Aが支持されている。このフォーカス・レベリングプレート16Aの上面(スライド面)にウエハW1を保持するための第1テーブルとしての第1可動テーブルTB1が、エアーパッド30Aを介して非接触状態でX方向及びY方向に移動自在に載置されている。エアーパッド30Aは、一例としてフォーカス・レベリングプレート16A側から第1可動テーブルTB1側に浮上支持用のエアーを吹き出すために使用されており、エアーパッド30Aと第1可動テーブルTB1の底面との間には5〜10μm程度のギャップ(エアーフィルム)が生じている。
【0042】
Zアクチュエータ13A〜15Aとしては、一例として永久磁石と電磁石との反発力又は吸引力を利用する方式、ボイスコイルモータ(VCM)方式、又はピエゾ素子等の圧電素子や磁歪素子などの伸縮自在の素子を用いる方式のアクチュエータ(又は駆動機構)などが使用できる。3個のZアクチュエータ13A〜15Aの先端部は、互いに独立にZ方向の高さが可変であり、これによってフォーカス・レベリングプレート16A及び第1可動テーブルTB1のZ方向の位置、X軸の周りの傾斜角、及びY軸の周りの傾斜角を所定範囲内で制御できるように構成されている。
【0043】
図1に示すように、第1可動テーブルTB1は、ほぼXY平面に平行な四角形の平板部に対して+X方向及び+Y方向に側壁部を設けた構成である。図2において、第1可動テーブルTB1の平板部上に3個のそれぞれZ方向には変形しないフレキシャよりなるロッド26Aを介して、ほぼXY平面に平行な四角形の平板よりなるウエハホルダ27Aが支持され、ウエハホルダ27A上にウエハW1が例えば真空吸着によって保持されている。なお、フレキシャとは、例えば図3のロッド49Aで示すように、円柱状のロッドの先端部及び下端部にそれぞれ直交する2方向から切り欠き部(すり割り部)を設けることによって、ロッドの軸方向には変形しないが、その軸に直交する方向には或る程度変形できるようにした部材である。このように3個のフレキシャよりなるロッド26Aでウエハホルダ27AをZ方向に支持することによって、ウエハホルダ27AがZ方向には変位しないと共に、ウエハホルダ27Aにロッド26Aからの応力が殆ど加わらないという利点がある。
【0044】
また、ウエハホルダ27Aと第1可動テーブルTB1との間には、真空吸着のための配管(不図示)が設置されており、その配管は第1可動テーブルTB1から外部の真空ポンプ(不図示)に連結されている。更に、実際には、第1ウエハステージST1の中央部にはウエハをロード又はアンロードするためのピン(不図示)を昇降する機構が組み込まれており、フォーカス・レベリングプレート16A、第1可動テーブルTB1、及びウエハホルダ27Aの中央部にはそのピンを通すための貫通孔もそれぞれ形成されている。なお、第1可動テーブルTB1を移動する場合には、そのウエハ昇降用のピンは、第1可動テーブルTB1の底面より低い位置に収納されている。
【0045】
図5は、図2の第1可動テーブルTB1を含む部分を示す平面図であり、この図5において、3個のロッド26Aは、ウエハホルダ27Aの底面でほぼ正三角形の頂点の位置に配置されている。これによって、ウエハホルダ27AはZ方向に変位しないように安定に保持される。但し、これだけでは、第1可動テーブルTB1に対してウエハホルダ27AがX方向、Y方向、及びZ軸の周りの回転方向に変位する。これを防止するため、第1可動テーブルTB1の+Y方向の側壁部とウエハホルダ27Aの側面とが、X方向に所定間隔で配置されてそれぞれY方向には変形しないフレキシャよりなる2個のロッド25A1及び25A2で連結され、第1可動テーブルTB1の+X方向の側壁部とウエハホルダ27Aの側面とが、X方向には変形しないフレキシャよりなるロッド25A3で連結されている。この場合にも、ロッド25A1〜25A3がフレキシャであるため、ウエハホルダ27Aには応力が殆ど作用しない。このように本例のウエハホルダ27Aは、6個のロッド25A1〜25A3,26Aを介して第1可動テーブルTB1に対して完全に(6自由度で)静止状態で、即ちキネマティック支持された状態で、かつ応力が殆ど加わらない状態で保持されている。なお、3個のロッド25A1〜25A3は、図2ではまとめてロッド25Aとして表されている。
【0046】
また、図5において、ウエハホルダ27Aの−Y方向及び−X方向の側面に、それぞれYZ平面にほぼ平行な2枚の板ばね80及びXZ平面にほぼ平行な2枚の板ばね81を介して、反射面としての細長い四角柱状のY軸の移動鏡29YA及びX軸の移動鏡29XAが保持されている。移動鏡29YA及び29XAはそれぞれY軸及びX軸に平行なレーザビームをほぼその入射方向に反射するための反射面を備えている。このように移動鏡29YA,29XAを板ばね80及び81を介して支持することによって、ウエハホルダ27Aには移動鏡29YA,29XAによる応力が殆ど加わらない利点がある。なお、移動鏡29YA,29XAは、ウエハホルダ27Aの側面に直接固定してもよく、移動鏡29YA,29XAの代わりにウエハホルダ27Aの側面を鏡面加工して形成した反射面を使用してもよい。更に、2軸の移動鏡29YA,29XAが図1ではまとめて移動鏡29Aとして表されている。
【0047】
また、図5において、ウエハホルダ27Aの上面のウエハW1の近くに、所定のそれぞれX方向及びY方向の位置を示す2つの2次元の基準マーク(不図示)が形成された基準マーク部材FM1が設置されている。基準マーク部材FM1の表面の高さ(Z方向の位置)は、ウエハW1の表面の高さと同一になるように設定されている。本例の第1可動テーブルTB1は、後述のように第1ウエハステージST1から分離可能であり、別のウエハステージ上でウエハW1のアライメントが行われている。この場合、基準マーク部材FM1上の基準マークを基準(原点)としてウエハW1の各ショット領域の配列座標が求められているため、第1ウエハステージST1側では例えば上記のレチクルアライメント顕微鏡を用いて、その基準マーク部材FM1上の基準マークの位置を検出するのみで、ウエハW1上の各ショット領域の配列座標を認識することができる。なお、基準マーク部材FM1は、ウエハホルダ27Aの上面に複数(2つ又は3つ)設けてもよい。
【0048】
図2に戻り、第1ウエハステージST1の+Y方向の側壁部の内面に、第1固定子としての、X方向に所定ピッチで配列された永久磁石(発磁体)を含むX方向に長い固定子17Aと、Z方向に磁場を生成するための永久磁石を含むX方向に長い固定子19AとがZ方向に隣接して設けられている。また、第1ウエハステージST1の−Y方向の側壁部の内面に、固定子17Aと同様の構成のX方向に長い固定子18Aが、固定子17Aに対向するように、かつ固定子17Aよりも低い高さで設けられている。固定子17A〜19Aは、それぞれ断面がU字型で解放端が内側を向くように配置されている。
【0049】
一方、第1可動テーブルTB1の+Y方向の側壁部の外面に、固定子17A及び19Aの内部にそれぞれ非接触で先端部が収まるように、コイルを含みX方向に長い移動子(可動子)20A及び22Aが設けられている。移動子20Aが第1移動子に対応している。また、第1可動テーブルTB1の−Y方向の側面(外面)に、固定子18Aの内部に非接触で先端部が収まるように、コイルを含みX方向に長い移動子(可動子)21Aが設けられている。即ち、第1可動テーブルTB1は、第1ウエハステージST1からX方向に非接触で引き抜くことによって、第1ウエハステージST1から容易に分離できるように構成されている。この場合、固定子17Aと移動子20Aとより、及び固定子18Aと移動子21Aとより、それぞれ第1ウエハステージST1に対して第1可動テーブルTB1をX方向及びZ軸の周りの回転方向に非接触で駆動するための第1のX軸微動リニアモータ23XA及び第2のX軸微動リニアモータ24XAが構成されている。即ち、固定子17A,18Aと移動子20A,21Aとは互いに協働してそれぞれX軸のリニアモータを構成している。X軸微動リニアモータ23XA,24XAは、第1ウエハステージST1に対して第1可動テーブルTB1を着脱する場合の駆動機構としても使用される。
【0050】
なお、固定子17A,18Aも完全に静止している訳ではなく、駆動する際の反力によって移動子20A,21Aと逆方向に僅かに移動することがある。そこで、本明細書では、説明の便宜上、リニアモータ又はアクチュエータ等の駆動装置を構成する2つの相対変位する駆動部材の内で、移動量が大きいと想定される部材を「移動子」と呼び、移動量がより少ないと想定される部材を「固定子」と呼ぶこととする。また、X軸微動リニアモータ23XA,24XAは、一例としてそれぞれ3相リニアモータであり、移動子20A,21Aにはそれぞれ固定子17A,18AとのX方向の相対位置(第1ウエハステージST1に対する第1可動テーブルTB1のX方向への相対位置)を大まかにモニタするための検出器(例えばホール素子)が組み込まれている。
【0051】
また、固定子19Aと移動子22Aとより、第1ウエハステージST1に対して第1可動テーブルTB1をY方向に非接触で駆動するためのボイスコイルモータ(VCM)方式のY軸微動アクチュエータ23YAが構成されている。更に、移動子22Aにも、移動子22Aと固定子19AとのY方向への相対的な変位(第1ウエハステージST1に対する第1可動テーブルTB1のY方向への相対位置)を大まかに検出するための検出器(例えばホール素子)が組み込まれている。移動子20A,21Aに組み込まれたX方向の検出器、及び移動子22Aに組み込まれたY方向の検出器による相対位置の検出情報が、図6の第1ステージ制御系83に供給されている。第1ステージ制御系83は、その検出情報及び後述のレーザ干渉計の計測情報に基づいて、X軸微動リニアモータ23XA,24XA及びY軸微動アクチュエータ23YAの動作を制御する。なお、図6におけるX軸微動リニアモータ23XA,24XA及びY軸微動アクチュエータ23YAは、第1ウエハステージST1とこの上の可動テーブル(図2では第1可動テーブルTB1)との間で形成される駆動装置を意味している。通常は、第1ウエハステージST1に対してその上の可動テーブルがX方向、Y方向の移動ストローク内のほぼ中央に位置するように、X軸微動リニアモータ23XA,24XA及びY軸微動アクチュエータ23YAの動作が制御される。2軸のX軸微動リニアモータ23XA及び24XAによるX方向への移動ストロークは、例えば図5において、第1ウエハステージST1に対して第1可動テーブルTB1をこのX方向の幅の2/3程度まで+X方向又は−X方向に移動できる程度である。また、Y軸微動アクチュエータ23YAによるY方向への移動ストロークは、固定子19Aと移動子22Aとが重なっている範囲、例えば数mm程度である。
【0052】
この場合、固定子17Aの解放端の中心と固定子18Aの解放端の中心とを結ぶ直線は、ほぼ第1可動テーブルTB1及びこれによって支持される部材(ウエハホルダ27A等)よりなる可動部材の重心の位置を斜めに通過している。このため、X軸微動リニアモータ23XA及び24XAによって第1可動テーブルTB1を駆動する際に、不要なモーメント等が発生することを防止できる。また、Zアクチュエータ13A〜15Aによるフォーカス・レベリングプレート16AのZ方向への移動ストロークは、固定子17A〜19Aと移動子20A〜22AとのZ方向のギャップより小さくなるように設定されている。
【0053】
更に、図2において、投影光学系PLの下部側面に、被検面上の複数の計測点にスリット像を投影する投射光学系53Aと、その被検面からの反射光を受光してそのスリット像を再結像してその横ずれ量から対応する計測点のZ方向の位置を検出する受光光学系53Bとを有する斜入射光学方式のオートフォーカスセンサが配置されている。受光光学系53Bの検出情報は図6の第1ステージ制御系83に供給されている。第1ステージ制御系83は、その検出情報に基づいて走査露光中にウエハW1の表面が投影光学系PLの像面に合致するように、Zアクチュエータ13A〜15Aを介してフォーカス・レベリングプレート16A及び第1可動テーブルTB1(ひいてはウエハW1)のZ方向の位置及び傾斜角を制御する。
【0054】
また、図1において、第1ベース11Aと第2ベース11Bとの間の中央部、及び第1ベース11Aの−X方向の側面の中央部の上方に、それぞれ例えばダブルパス方式で分解能が0.01μm(10nm)程度のレーザ干渉計よりなるY軸のウエハ干渉計52YA、及びX軸のウエハ干渉計52XA(第1干渉計システム)が設置されている。図2に示すように、ウエハ干渉計52YAは、支持板6の底面に支持部材54Aを介して保持されている(ウエハ干渉計52XAも同様)。Y軸のウエハ干渉計52YAは、Y軸に平行な複数のレーザビームを第1ウエハステージST1上の可動テーブル(図1では第1可動テーブルTB1)の移動鏡(図1では移動鏡29A)に照射することによって、投影光学系PLの参照鏡(不図示)を基準としてその可動テーブルのY方向(走査方向)の位置、Z軸の周りの回転角(ヨーイング量)、及びX軸の周りの回転角(ピッチング量)を計測する。一方、X軸のウエハ干渉計52XAは、その移動鏡にX軸に平行な複数のレーザビームを照射することによって、投影光学系PLの参照鏡(不図示)を基準としてその可動テーブルのX方向(走査方向に直交する非走査方向)の位置、及びY軸の周りの回転角(ローリング量)を計測する。ウエハ干渉計52YA及び52XAからのレーザビームの中心は、それぞれ投影光学系PLの光軸AXを通過しており、いわゆるアッベ誤差が生じないようにされている。ウエハ干渉計52YA及び52XAの計測値は図6の第1ステージ制御系83及び主制御系56に供給される。
【0055】
図1において、第1ウエハステージST1は、+Y方向側のX軸スライダ32Aに連結され、X軸スライダ32Aは、X軸に平行に設置されたX軸ガイド部材33Aにエアーパッドを介してX方向に円滑に移動できるように連結されている。また、X軸ガイド部材33Aに平行に、X方向に所定ピッチで配列された永久磁石を含むX方向に長い固定子35Aが配置され、X軸ガイド部材33A及び固定子35Aの+X方向及び−X方向の端部はそれぞれ第1Y軸スライダ37A及び第2Y軸スライダ38Aに連結されている。第1Y軸スライダ37Aは、Y軸に平行に設置されたY軸ガイド部材39Aにエアーパッドを介してY方向に円滑に移動できるように連結され、第2Y軸スライダ38Aは、第1ベース11A上面にエアーパッドを介してY方向に円滑に移動できるように載置されている。Y軸ガイド部材39Aの両端は支持部材48Aを介して第1ベース11A上に固定されている。
【0056】
図5に示すように、第1ウエハステージST1の+Y方向の側面とX軸スライダ32Aとは、それぞれY方向には変形しないフレキシャよりなり、X方向に離れて配置された2個のロッド31A1及び31A2と、連結部材78及び79を介して配置されたX方向には変形しないフレキシャよりなるロッド31A3とを介して連結されている。この場合にも、ロッド31A1〜31A3がフレキシャであるため、第1ウエハステージST1はX軸スライダ32Aに対してX方向、Y方向、及びZ軸の周りの回転方向には相対変位しないように、かつZ方向には或る程度相対変位できるように連結されると共に、その連結に伴う応力が第1ウエハステージST1には殆ど作用しないという利点がある。
【0057】
図2に戻り、図5の3個のロッド31A1〜31A3がまとめてロッド31Aとして表されている。また、X軸スライダ32Aの内側にコイルを含むX方向に長い移動子34Aが設けられ、移動子34Aの先端部が固定子35Aの内側に非接触で収納されている。移動子34Aと固定子35Aとから、X軸ガイド部材33Aに対してX軸スライダ32A及び第1ウエハステージST1をX方向に広い範囲で駆動するためのX軸粗動リニアモータ36XAが構成されている。
【0058】
図3は、図1において第1ウエハステージST1を+Y方向に見た一部を切り欠いた図であり、この図3において、第1ベース11Aの上面の+X方向の端部付近のY方向に沿った溝部51Aに、エアーパッドを介してY方向に非接触状態で移動できるように、断面形状がU字型のY軸バランサ46Aが載置されている。このY軸バランサ46A内部に、Y方向に所定ピッチで配列された永久磁石を含むY方向に長い固定子42Aが設置され、第1Y軸スライダ37Aの内部に、先端部が固定子42A内に収まるようにコイルを含む移動子40Aが設けられている。移動子40Aと固定子42Aとから、Y軸バランサ46Aに対して第1Y軸スライダ37A(ひいては第1ウエハステージST1)をY方向に広い範囲で駆動するための第1のY軸粗動リニアモータ44YAが構成されている。
【0059】
同様に、第1ベース11Aの上面の−X方向の端部に、断面形状がU字型のY方向に長い保持枠47Aがエアーパッドを介してY方向に非接触状態で移動できるように配置され、この保持枠47A内部に、Y方向に所定ピッチで配列された永久磁石を含むY方向に長い固定子43Aが配置され、第2Y軸スライダ38Aの外側に、先端部が固定子43A内に収まるようにコイルを含む移動子41Aが設けられている。移動子41Aと固定子43Aとから、保持枠47Aに対して第2Y軸スライダ38A(ひいては第1ウエハステージST1)をY方向に広い範囲で駆動するための第2のY軸粗動リニアモータ45YAが構成されている。なお、保持枠47Aと固定子43Aとの重量は、Y軸バランサ46Aと固定子42Aとの重量と同じである。この場合、第1ウエハステージST1が回転することなくY方向に駆動されるように、2つのY軸粗動リニアモータ44YA及び45YAは同期して駆動される。また、Y軸ガイド部材39Aに隣接しているY軸粗動リニアモータ44YAでは、移動子40Aが+Y方向(又は−Y方向)に移動する際に移動子40Aが担う運動量を相殺するように、固定子42A及びY軸バランサ46A並びに固定子43A及び保持枠47Aが−Y方向(又は+Y方向)に移動する。これは、移動子40AをY方向へ駆動する際の反作用によって、固定子42A及びY軸バランサ46A等が逆方向に移動することを意味する。これによって、第1ウエハステージST1をY方向(走査方向)に駆動する際の振動の発生が抑制される利点がある。
【0060】
また、図3において、Y軸ガイド部材39Aを支持する支持部材48Aが、X方向に変形しないフレキシャよりなるロッド49Aを介してフレーム50Aの先端部に連結され、フレーム50Aの底面は床上に固定されている。なお、ロッド49Aの代わりに、ユニバーサルジョイントを使用してもよい。この構成によって、図2のX軸粗動リニアモータ36XAを介して第1ウエハステージST1をX方向に駆動する際に、固定子35Aから第1Y軸スライダ37Aに加わる反作用が床面側に逃がされている。従って、第1ウエハステージST1をX方向(非走査方向)に駆動する際の振動の発生も抑制される利点がある。非走査方向への移動は、ウエハ上の一連のショット領域への走査露光の間のステップ移動時に行われるため、走査方向に比べて振動の抑制は厳密には行われていない。但し、より振動の発生量を低減したい場合には、X軸粗動リニアモータ36XAを駆動する際にも、例えば移動子34Aが担う運動量を相殺するように固定子35Aが逆方向に移動できるようにしてもよい。
【0061】
X軸粗動リニアモータ36XA、及びY軸粗動リニアモータ44YA,45YAはそれぞれ例えば3相リニアモータであり、移動子34A,40A,41Aにも、対応する固定子に対する大まかな位置を検出するための検出器(例えばホール素子)が組み込まれている。それらの検出器で検出される位置情報は図6の第1ステージ制御系83に供給されている。第1ステージ制御系83は、それらの位置情報、ウエハ干渉計52YA及び52XAの計測値、及び主制御系56の制御情報に基づいて、X軸粗動リニアモータ36XA及びY軸粗動リニアモータ44YA,45YAの動作を制御する。
【0062】
図1の第1可動テーブルTB1上のウエハW1を露光する場合の基本的な動作として、先ず図6の主制御系56及び第1ステージ制御系83の制御のもとで、基準マーク部材FM1上の2つの2次元の基準マークの中心がほぼ投影光学系PLの光軸AX上に来るように、第1ウエハステージST1を駆動する。その後、レチクルステージ駆動系58の制御のもとで、図2のレチクルステージ2を駆動して、レチクルR上の所定の1対の2次元のレチクルマークを、その2つの基準マークとほぼ共役な位置に移動する。この状態で、上述のレチクルアライメント顕微鏡及び図6のアライメント信号処理系82を介して、露光波長の照明光のもとで、その2つのレチクルマークの投影像に対するその2つの基準マークの位置ずれ量を計測し、計測値を主制御系56に供給する。主制御系56は、2つのレチクルマークの投影像の中心(露光中心)にその2つの基準マークの中心が合致しているときにウエハ干渉計52YA及び52XAの計測値が共に0になるようにステージ座標系のオフセットを設定する。
【0063】
更に、主制御系56は、その2つの基準マーク(ほぼX軸に平行に配列されているものとする)の中心を結ぶ直線が、X軸に高精度に平行になるように、即ちその2つの基準マークの中心を順次所定のレチクルマークの像の中心に合致させたときにウエハ干渉計52YAで計測されるY座標が同じ値になるように、第1ウエハステージST1に対する第1可動テーブルTB1の回転角を調整する。これによって、ステージ座標系は、基準マーク部材FM1上の2つの基準マークの中心を原点とする座標系に設定される。その後、一例としてその2つの基準マークの中心を結ぶ直線と、2つのレチクルマークの像の中心を結ぶ直線とが平行になるように、レチクルステージ2の回転角を調整する。これ以降は、第1ウエハステージST1に対して第1可動テーブルTB1の相対回転角が変化しないように、図2のX軸微動リニアモータ23XA,24XAが駆動される。
【0064】
また、第1可動テーブルTB1上で基準マーク部材FM1の基準マークを基準とするウエハW1上の各ショット領域の配列座標は、後述のようにアライメントセンサALGを用いて計測されているため、そのステージ座標系上でその各ショット領域の配列座標に基づいて第1ウエハステージST1(第1可動テーブルTB1)を駆動することによって、ウエハW1上の各ショット領域にレチクルRのパターン像を高精度に重ね合わせることができる。
【0065】
走査露光時には、図6の主制御系56、レチクルステージ駆動系58、及び第1ステージ制御系83の制御のもとで、レチクルステージ2を介してレチクルRをY方向に速度VRで走査するのに同期して、図3のY軸粗動リニアモータ44YA,45YAを介して第1ウエハステージST1を駆動することによって、スリット状の露光領域に対してウエハW1上の一つのショット領域が対応する方向(+Y方向又は−Y方向)に速度β・VR(βは投影倍率)で走査される。この際に、第1ウエハステージST1に対して第1可動テーブルTB1が相対的に静止しているように、又は必要に応じて移動速度の残存誤差又は同期誤差を補正するために、X軸微動リニアモータ23XA,24XA及びY軸微動アクチュエータ23YAが駆動される。
【0066】
そして、ウエハW1のステップ移動時には、図2のX軸粗動リニアモータ36XA及び図3のY軸粗動リニアモータ44YA,45YAを介して第1ウエハステージST1がX方向、Y方向に駆動される。この際に、第1ウエハステージST1に対して第1可動テーブルTB1が相対的に静止しているように、X軸微動リニアモータ23XA,24XA及びY軸微動アクチュエータ23YAが駆動される。また、その走査露光とステップ移動とを繰り返すことによって、ステップ・アンド・スキャン方式でウエハW1上の全部のショット領域にレチクルRのパターン像が転写される。
【0067】
次に、ウエハアライメント用のステージ系について説明する。図2において、アライメントセンサALGの下方の第2ベース11B上に、第2ステージ本体としての第2ウエハステージST2が、例えば真空予圧型気体静圧軸受け装置を介して数μm程度のギャップをもって非接触でX方向及びY方向に移動自在に載置されている。なお、ウエハ上の各ショット領域にレチクルパターンの像を実際に露光する工程を「実露光工程」、それ以外のウエハアライメント等の工程を「前処理工程」と呼ぶものとすると、第1ウエハステージST1は「実露光用ステージ」、第2ウエハステージST2は「前処理工程用ステージ」とも呼ぶことができる。第2ウエハステージST2上に、フォーカス・レベリングプレート16B及びエアーパッド30Bを介して非接触でX方向及びY方向に移動自在に、第2テーブルとしての第2可動テーブルTB2が載置され、第2可動テーブルTB2上にウエハホルダ27Bを介してウエハW2が吸着保持され、ウエハホルダ27Bの側面にY軸の移動鏡29YB及びX軸の移動鏡(不図示)が保持されている。そのY軸の移動鏡29YB及びX軸の移動鏡が、図1ではまとめて移動鏡29Bとして表されている。
【0068】
本例において、第2ウエハステージST2、フォーカス・レベリングプレート16B、第2可動テーブルTB2、ウエハホルダ27B、及びこれらの支持駆動機構は、第1ウエハステージST1、フォーカス・レベリングプレート16A、第1可動テーブルTB1、ウエハホルダ27A、及びこれらの支持駆動機構と同じ構成である。即ち、フォーカス・レベリングプレート16Bは3個のZアクチュエータ13B,14B,15Bを介して、Z方向、X軸の周りの回転方向、及びY軸の周りの回転方向に変位できるように第2ウエハステージST2上に支持され、ウエハホルダ27Bは第2可動テーブルTB2に対して、Z方向の変位を抑制するための3個のフレキシャよりなるロッド26B、及びXY平面内の変位を抑制するための3個のフレキシャよりなるロッド25Bを介してキネマティック支持されている。また、第2ウエハステージST2に設けられた固定子17B,18B,及び19Bと、第2可動テーブルTB2に設けられた移動子20B,21B,及び22BとからそれぞれX軸微動リニアモータ23XB,24XB及びY軸微動アクチュエータ23YBが構成されている。固定子17B及び移動子20Bがそれぞれ第2固定子及び第2移動子に対応している。
【0069】
この場合、固定子17A(第1固定子)、移動子20A(第1移動子)、固定子17B(第2固定子)、及び移動子20B(第2移動子)は、互いに平行な状態で配置され、かつ移動している。
X軸微動リニアモータ23XB,24XBは、第2ウエハステージST2に対して第2可動テーブルTB2をX方向及びZ軸の周りの回転方向に駆動し、Y軸微動アクチュエータ23YBは第2ウエハステージST2に対して第2可動テーブルTB2をY方向に駆動する。X軸微動リニアモータ23XB,24XBは更に、第2ウエハステージST2から第2可動テーブルTB2をX方向に非接触で引き抜いて分離する際にも駆動機構として使用される。X軸微動リニアモータ23XB,24XB及びY軸微動アクチュエータ23YBは、図6の第2ステージ制御系84によって駆動される。なお、本例では、第1可動テーブルTB1と第2可動テーブルTB2とは、第1ウエハステージST1及び第2ウエハステージST2に対して交互に入れ替えるように着脱される。そのため、図6のX軸微動リニアモータ23XA,24XA及びY軸微動アクチュエータ23YAは、第1ウエハステージST1の固定子17A,18A,19Aと、その上の可動テーブル(TB1又はTB2)の移動子とから構成されるリニアモータ及びアクチュエータを意味している。同様に、図6のX軸微動リニアモータ23XB,24XB及びY軸微動アクチュエータ23YBは、第2ウエハステージST2の固定子17B,18B,19Bと、その上の可動テーブル(TB2又はTB1)の移動子とから構成されるリニアモータ及びアクチュエータを意味している。即ち、第1ステージ制御系83は、第1ウエハステージST1及びこの上の可動テーブル(TB1又はTB2)を駆動するための制御系であり、第2ステージ制御系84は、第2ウエハステージST2及びこの上の可動テーブル(TB2又はTB1)を駆動するための制御系である。
【0070】
また、図1において、ウエハホルダ27Bの上面のウエハW2の近くに、それぞれX方向、Y方向の位置を示す2つの基準マーク(不図示)が形成された基準マーク部材FM2が設置されている。
更に、第2ベース11Bの−Y方向の側面の中央部、及び−X方向の側面の中央部の上方にそれぞれ例えばダブルパス方式で分解能が0.01μm(10nm)程度のレーザ干渉計よりなるY軸のウエハ干渉計52YB、及びX軸のウエハ干渉計52XB(第2干渉計システム)が設置されている。図2に示すように、ウエハ干渉計52YBは、支持板8の底面に支持部材54Bを介して保持されている(ウエハ干渉計52XBも同様)。Y軸のウエハ干渉計52YBは、Y軸に平行な複数のレーザビームを第2ウエハステージST2上の可動テーブル(図1では第2可動テーブルTB2)の移動鏡(図1では移動鏡29B)に照射することによって、アライメントセンサALGの参照鏡(不図示)を基準としてその可動テーブルのY方向の位置、Z軸の周りの回転角(ヨーイング量)、及びX軸の周りの回転角(ピッチング量)を計測する。一方、X軸のウエハ干渉計52XBは、その移動鏡にX軸に平行な複数のレーザビームを照射することによって、アライメントセンサALGの参照鏡(不図示)を基準としてその可動テーブルのX方向の位置、及びY軸の周りの回転角(ローリング量)を計測する。ウエハ干渉計52YB及び52XBからのレーザビームの中心は、それぞれアライメントセンサALGの光軸SXを通過しており、いわゆるアッベ誤差が生じないようにされている。ウエハ干渉計52YB及び52XBの計測値は図6の第2ステージ制御系84及び主制御系56に供給される。
【0071】
図2において、第2ウエハステージST2は、ロッド31Aと同様のフレキシャよりなる3個のロッド31Bを介して−Y方向側のX軸スライダ32Bに連結され、X軸スライダ32Bは、X軸に平行に設置されたX軸ガイド部材33Bにエアーパッドを介してX方向に円滑に移動できるように連結されている。また、X軸ガイド部材33Bに平行に永久磁石を含むX方向に長い固定子35Bが配置され、固定子35BとX軸スライダ32Bの内側に固定されたコイルを含むX方向に長い移動子34Bとから、X軸ガイド部材33Bに対してX軸スライダ32B及び第2ウエハステージST2をX方向に広い範囲で駆動するためのX軸粗動リニアモータ36XBが構成されている。
【0072】
図1において、第2ベース11B上でX軸スライダ32B(第2ウエハステージST2)をX方向及びY方向に駆動する機構は、第1ベース11A上でX軸スライダ32A(第1ウエハステージST1)をX方向及びY方向に駆動する機構とほぼ対称に構成されている。即ち、X軸ガイド部材33B及び固定子35Bの+X方向及び−X方向の端部はそれぞれY軸スライダ37B及び38Bに連結されている。第1のY軸スライダ37Bは、第2ベース11B上に支持部材48Bを介して設置されたY軸ガイド部材39Bにエアーパッドを介してY方向に円滑に移動できるように連結され、第2のY軸スライダ38Bは、第2ベース11B上面にエアーパッドを介してY方向に円滑に移動できるように載置されている。
【0073】
また、第2ベース11B上のY軸ガイド部材39Bに平行な溝部51Bに、Y軸バランサ46Bがエアーパッドを介して非接触でY方向に移動できるように載置されている。Y軸バランサ46B内に図3のY軸粗動リニアモータ44YAと同様に、Y軸ガイド部材39Bに対してY軸スライダ37B(第2ウエハステージST2)をY方向に広い範囲で駆動するための第1のY軸粗動リニアモータ44YBが収納されている。また、第2ベース11B上の−X方向の端部上にY軸に平行にエアーパッドを介して保持枠47B及び固定子43Bが配置され、固定子43BとY軸スライダ38Bの先端部の移動子(不図示)とから、図3のY軸粗動リニアモータ45YAと同様に、固定子43Bに対してY軸スライダ38B(第2ウエハステージST2)をY方向に広い範囲で駆動するための第2のY軸粗動リニアモータ45YBが構成されている。なお、保持枠47Bと固定子43Bとの重量は、Y軸バランサ46Bと固定子42Aに対応する固定子との重量と同じである。図6の第2ステージ制御系84が、移動子に組み込まれた検出器の位置情報、ウエハ干渉計52YB及び52XBの計測値、及び主制御系56の制御情報に基づいて、X軸粗動リニアモータ36XB及びY軸粗動リニアモータ44YB,45YBの動作を制御する。
【0074】
この場合も、Y軸粗動リニアモータ44YBでは、移動子がY方向に移動する際にその移動子が担う運動量を相殺するように、固定子及びY軸バランサ46B並びに固定子43B及び保持枠47Bが逆方向に移動する。また、図2のX軸粗動リニアモータ36XBを駆動する際の反力を床面に逃がすために、図3のロッド49A及びフレーム50Aと同様の機構が図1の支持部材48Bに連結されている。これによって、第2ウエハステージST2をX方向及びY方向に駆動する際の振動の発生が抑制されている。なお、第2ウエハステージST2は、アライメント用のステージであると共に、本例では露光用の第1ベース11Aとアライメント用の第2ベース11Bとが独立であるため、第2ウエハステージST2の防振機構は、第1ウエハステージST1の防振機構よりも簡素化してもよい。
なお、本実施の形態では、X軸粗動リニアモータ36XA,36XB、Y軸粗動リニアモータ44YA,44YB,45YA,45YBを所謂ムービングコイルタイプとしたが、これらをムービングマグネットタイプとしても良い。ムービングコイルタイプの場合は、ウエハステージSTを軽量化することができ、ムービングマグネットタイプの場合はウエハステージSTへの配線を減らすことができると共に、コイルの発熱の影響がウエハステージST1,ST2に伝わりにくいという効果がある。
【0075】
図1の第2可動テーブルTB2上のウエハW2のアライメントを行う場合の基本的な動作として、図6の主制御系56、アライメント信号処理系82、及び第2ステージ制御系84の制御のもとで、先ず第2ウエハステージST2(第2可動テーブルTB2)を駆動して、基準マーク部材FM2の所定の2つの2次元の基準マークを順次アライメントセンサALGの検出領域内に移動する。そして、アライメントセンサALG及びアライメント信号処理系82によってその2つの2次元の基準マークの座標を順次計測し、計測結果を主制御系56に供給する。主制御系56は、その座標にウエハ干渉計52YB及び52XBの計測値を加算することによってステージ座標系での座標を算出する。そして、主制御系56は、その2つの基準マークの中心がアライメントセンサALGの検出中心に合致しているときに、ウエハ干渉計52YB及び52XBの計測値が共に0になるようにステージ座標系のオフセットを設定する。更に、主制御系56は、その2つの基準マーク(ほぼX軸に平行に配列されているものとする)の中心を結ぶ直線が、X軸に高精度に平行になるように、即ちその2つの基準マークの中心を順次アライメントセンサALGの検出中心に合致させたときにウエハ干渉計52YBで計測されるY座標が同じ値になるように、第2ウエハステージST2に対する第2可動テーブルTB2の回転角を調整する。これによって、ステージ座標系は、基準マーク部材FM2上の2つの基準マークの中心を原点とする座標系に設定される。
【0076】
これ以降は、第2ウエハステージST2に対して第2可動テーブルTB2が相対的に静止しているように、特に相対回転角が変化しないように、図2のX軸微動リニアモータ23XB,24XB及びY軸微動アクチュエータ23YBが駆動される。次に、第2ウエハステージST2を駆動して、アライメントセンサALGによってウエハW2上の所定の複数のサーチアライメントマークの座標を順次検出し、その座標を主制御系56に供給する。主制御系56は、その供給された座標に基づいて、ウエハW2上の計測対象のファインアライメントマーク(ウエハマーク)のステージ座標系上での計算上の座標を求める(サーチアライメント)。次に、その計算上の座標に基づいて第2ウエハステージST2を駆動することによって、計測対象のウエハマークを順次アライメントセンサALGの検出領域に移動して、各ウエハマークの座標を求める。主制御系56は、その各ウエハマークの座標をステージ座標系の座標に変換した後、例えばエンハンスト・グローバル・アライメント(EGA)方式でウエハW2上の全部のショット領域のステージ座標系上での配列座標を算出する(ファインアライメント)。このように算出された各ショット領域の配列座標が、第1ウエハステージST1上でウエハW2を露光する際のアライメントデータとして使用される。
【0077】
次に、露光の終了したウエハW1を保持する第1可動テーブルTB1を第1ウエハステージST1から分離して、アライメント用の第2ウエハステージST2側に搬送すると共に、アライメントの終了したウエハW2を保持する第2可動テーブルTB2を第2ウエハステージST2から分離して、露光用の第1ウエハステージST1側に搬送するためのテーブル搬送機構について説明する。
【0078】
図1において、ベース11A及び11Bの+X方向の隙間領域の上方にY方向に移動自在に、第1搬送ベースとしての第1ステーション61Aが配置されている。ステーション61Aは、ウエハステージST1,ST2と同様にX方向に見た場合にU字型で+Y方向の側壁部が高く設定されている。また、ステーション61Aの中央の平面部の上面は、ウエハステージST1,ST2に設けられているフォーカス・レベリングプレート16A,16Bの上面(スライド面)とほぼ高さである。ステーション61Aの平面部には交互に可動テーブルTB1,TB2が載置されるため、その平面部に可動テーブルTB1,TB2を5〜10μm程度の高さで浮上支持するためのエアーパッド(不図示)が設けられている。なお、例えば移動中にその可動テーブルTB1,TB2を静止状態で保持するために、ステーション61Aの平面部に真空吸着用の孔又は電磁吸着用の電極などの吸着機構を設けてもよい。
【0079】
また、ステーション61Aの+Y方向の側壁部の内側に、図2の第1ウエハステージST1の固定子17A及び19Aとそれぞれ同一で、かつ同じ位置関係で固定子62A及び64AがX軸に平行に配置されている。固定子62Aが第1受け渡し用固定子に対応する。そして、ステーション61Aの−Y方向の側壁部の内側に、図2の第1ウエハステージST1の固定子18Aと同一で、かつ同じ位置関係で固定子63AがX軸に平行に設けられている。従って、第1ステーション61Aの固定子62A〜63Aは、第1ウエハステージST1の固定子17A〜19A、及び第2ウエハステージST2の固定子17B〜19Bとそれぞれ平行な状態で保持されて、かつ移動する。この場合、ステーション61Aの平面部上に第1可動テーブルTB1が移動したときには、固定子62A,63Aと図2の移動子20A,21Aとから、ステーション61Aに対して第1可動テーブルTB1をX方向に駆動する2軸のX軸微動リニアモータが構成され、固定子64Aと移動子22Aとから、ステーション61Aに対して第1可動テーブルTB1をY方向に駆動するためのY軸微動アクチュエータが構成される。
【0080】
一方、ステーション61Aの平面部上に第2可動テーブルTB2が移動したときには、固定子62A,63Aと図2の移動子20B,21Bとから、ステーション61Aに対して第2可動テーブルTB2をX方向に駆動する2軸のX軸微動リニアモータが構成され、固定子64Aと移動子22Bとから、ステーション61Aに対して第2可動テーブルTB2をY方向に駆動するためのY軸微動アクチュエータが構成される。この場合の3軸の駆動機構の駆動は、例えば図6のステージ制御系83及び84の内で他の駆動機構のために使用されていない側のステージ制御系によって行われる。なお、ステーション61A上では可動テーブルTB1,TB2をY方向に駆動する必要性は低いため、ステーション61AからY方向への駆動用の固定子64Aを省略することも可能である。
【0081】
また、図1において、ステーション61Aはスライダ65Aの−X方向に突き出たアーム部に連結され、スライダ65Aは、ベース11A,11Bの+X方向の側面の凹部内にY軸に平行に配置されたガイド部材66Aに、エアーパッドを介して非接触でY方向に移動自在に支持されている。ガイド部材66Aの両端部はフレーム67Aを介して床面上に設置されている。また、ガイド部材66Aに永久磁石を所定ピッチで配列して設けられた固定子69Aと、これに対向するようにスライダ65Aの内面に設けられたコイルを含む移動子68Aとから、ガイド部材66Aに対してスライダ65A(ステーション61A)をY方向に駆動するための搬送用リニアモータ70Aが構成されている。また、スライダ65Aには、スライダ65AのY方向の位置を例えば1μm程度の分解能でモニタするためのリニアエンコーダ(不図示)が組み込まれており、図6のテーブル搬送制御系57がそのリニアエンコーダの計測値及び主制御系56からの制御情報に基づいて、その搬送用リニアモータ70Aの動作を制御する。スライダ65A(ステーション61A)のY方向への移動ストロークは、ウエハステージST1及びST2をそれぞれ第1ベース11Aの−Y方向の端部及び第2ベース11Bの+Y方向の端部に移動したときに、ステーション61Aの固定子62A〜64Aを順次第1ウエハステージST1の固定子17A〜19A、及び第2ウエハステージST2の固定子17B〜19Bに対してX軸に平行な同一直線上に配置して、可動テーブルTB1又はTB2の受け渡しができる範囲に設定されている。
【0082】
そして、ステーション61Aの固定子62A,63Aを例えば第1ウエハステージST1の固定子17A,18Aに対してそれぞれX軸に平行な同一直線上に配置した状態で、第1可動テーブルTB1の移動子20A,21Aと固定子62A,63A及び固定子17A,18Aとの間で順次構成されるX軸微動リニアモータによって、第1可動テーブルTB1をX方向に駆動することによって、第1可動テーブルTB1を能動的に極めて高速にステーション61Aから第1ウエハステージST1に移動することができる。更に、ステーション61Aは、ウエハステージST2及びST1の間を搬送用リニアモータ70Aによって極めて高速に移動できるため、第2ウエハステージST2と第1ウエハステージST1との間でステーション61Aを介して第1可動テーブルTB1(又はTB2)を能動的に極めて高速に移動することができる。
【0083】
次に、図1において、ベース11A及び11Bの−X方向の隙間領域の上方にY方向に移動自在に、第2搬送ベースとしての第2ステーション61Bが配置され、第2ステーション61Bの内側にも固定子62B,63B,64Bが設けられている。第2ステーション61B及び固定子62B,63B,64Bの構成は、第1ステーション61A及び固定子62A,63A,64Aの構成と同一であり、固定子62Bが第2受け渡し用固定子に対応する。ステーション61Bの固定子62B〜64Bも、第1ウエハステージST1の固定子17A〜19A、及び第2ウエハステージST2の固定子17B〜19Bとそれぞれ平行な状態で保持されて、かつ移動する。
【0084】
また、ステーション61Bの平面部上にも交互に可動テーブルTB1,TB2が載置される。この場合、ステーション61Bの平面部上に第1可動テーブルTB1が移動したときには、固定子62B,63Bと図2の移動子20A,21Aとから、ステーション61Bに対して第1可動テーブルTB1をX方向に駆動する2軸のX軸微動リニアモータが構成され、固定子64Bと移動子22Aとから、ステーション61Bに対して第1可動テーブルTB1をY方向に駆動するためのY軸微動アクチュエータが構成される。一方、ステーション61Bの平面部上に第2可動テーブルTB2が移動したときには、固定子62B,63Bと図2の移動子20B,21Bとから、ステーション61Bに対して第2可動テーブルTB2をX方向に駆動する2軸のX軸微動リニアモータが構成され、固定子64Bと移動子22Bとから、ステーション61Bに対して第2可動テーブルTB2をY方向に駆動するためのY軸微動アクチュエータが構成される。この場合の3軸の駆動機構の駆動も、例えば図6のステージ制御系83及び84の内で他の駆動機構のために使用されていない側のステージ制御系によって行われる。
【0085】
また、ベース11A及び11Bの−X方向の側面に、スライダ65A及びこの駆動機構と対称に、スライダ65B及びこの駆動機構が配置されている。即ち、ガイド部材66Bに沿ってY方向に移動自在に配置されたスライダ65Bの+X方向に突き出たアーム部に第2ステーション61Bが連結されている。また、ガイド部材66Bの両端部もフレーム67Bを介して床面上に設置され、ガイド部材66Bに設けられた固定子69Bとスライダ65Bに設けられた移動子68Bとから、ガイド部材66Bに対してスライダ65B(ステーション61B)をY方向に駆動するための搬送用リニアモータ70Bが構成されている。図6のテーブル搬送制御系57が、スライダ65Bに組み込まれたリニアエンコーダ(不図示)の計測値及び主制御系56からの制御情報に基づいて、その搬送用リニアモータ70Bの動作を制御する。スライダ65B(ステーション61B)のY方向への移動ストロークも、ウエハステージST1及びST2をそれぞれ第1ベース11Aの−Y方向の端部及び第2ベース11Bの+Y方向の端部に移動したときに、ステーション61Bの固定子62B〜64Bを順次第1ウエハステージST1の固定子17A〜19A、及び第2ウエハステージST2の固定子17B〜19Bに対してX軸に平行な同一直線上に配置して、可動テーブルTB1又はTB2の受け渡しができる範囲に設定されている。従って、ステーション61Aの場合と同様に、第1ウエハステージST1と第2ウエハステージST2との間でステーション61Bを介して第2可動テーブルTB2(又はTB1)を能動的に極めて高速に移動することができる。
【0086】
次に、ステーション61A,61Bの高さをウエハステージST1,ST2の高さに合わせ込むための簡便な高さ制御機構の一例につき、図4を参照して説明する。
図4は、図1において、第1ベース11A上の第1ウエハステージST1の+X方向の側面に第1ステーション61Aを移動して、ステーション61A上から第1ウエハステージST1上に第1可動テーブルTB1を移動する直前の状態を示し、この図4において、スライダ65Aに設けられた光学式又は磁気式等のリニアエンコーダ77Aがガイド部材66Aに設けられたスケール76Aを読み取り、読み取ったスライダ65AのY方向の位置情報をテーブル搬送制御系57に供給している。また、スライダ65A上に突き出るように設けられた支持部71に、フレキシャよりなるロッド72を介してステーション61Aの+X方向の端部が連結されている。ロッド72は、実際には図5の3個のロッド31A1,31A2,31A3と同様に、X方向に変形しない2個のフレキシャとY方向に変形しない1個のフレキシャとから構成されている。従って、図4において、ステーション61Aは、スライダ65Aに対してX方向、Y方向、及びZ軸の周りの回転方向への動きには追従すると共に、Z方向へは応力が殆ど加わらない状態で変位できるように支持されている。
【0087】
また、スライダ65Aのアーム部65Aa上のほぼ正三角形の頂点の位置に、3個の突部よりなる当接部材としてのストッパ73が設けられている。
図8は、図4の状態に対して第1可動テーブルTB1を載置して第1ステーション61Aが移動する状態を示し、この図8の状態では、3個のストッパ73上に第1可動テーブルTB1の底面が載置される。アーム部65Aa上の3個のストッパ73の近くには、それぞれ第1ステーション61Aの底面をストッパ73上に低速で載置(当接)するための緩衝部材としての圧縮コイルばねCS1が設けられている。
【0088】
図4に戻り、第1ステーション61Aの底面のほぼ正三角形の頂点の位置に、3個のそれぞれZ方向に伸縮自在の脚部74が設けられている。脚部74と機械的に干渉するアーム部65Aaの位置には、その脚部74を通すための貫通孔が形成されている。脚部74として、本例では高さを2段階で例えば2〜3μm程度の精度で切り換えることができる簡単で安価な伸縮機構である気体シリンダが使用されている。気体シリンダの駆動用の気体としては、除塵処理が行われた空気又は上記のパージガスなどを使用することができる。脚部74としては、それ以外に、油圧式のシリンダ、電磁式のシリンダ、又は電磁式のアクチュエータなどを使用することができる。また、例えば第1ウエハステージST1と第2ウエハステージST2との高さが異なるような場合には、脚部74として、高さを3段階で切り替えることができる伸縮機構を用いてもよい。また、脚部74の伸縮する下端部74aは、ベース11Aの上面を傷つけないように、球面に加工されている。その脚部74の伸縮動作は、テーブル搬送制御系57によって制御される。スライダ65A、ストッパ73、及び伸縮自在の脚部74より、第1ステーション61A用の第1の高さ制御機構が構成されている。
【0089】
この場合、3個の脚部74の長さを短い方の第1の長さに設定した場合には、図8に示すように、第1ステーション61Aの底面がストッパ73上に載置され、脚部74の下端部74aがベース11Aの上面よりも高い位置に保持されて、ベース11A上で第1ステーション61Aを自由に移動できるようになる。一方、図1の第1ステーション61Aの固定子62A,63Aと図2の第1ウエハステージST1の固定子17A,18Aとを近接させて、かつX軸に平行な直線に沿って配置した状態で、図4に示すように、3個の脚部74の長さを長い方の第2の長さに設定した場合には、脚部74の下端部74aがベース11Aの上面に接触し、第1ステーション61Aの上面の高さが、第1ウエハステージST1のフォーカス・レベリングプレート16Aの上面(スライド面)の高さにほぼ設定される。この状態で、図1の固定子62A,63A及び図2の移動子20A,21Aより構成されるX軸微動リニアモータを駆動することによって、第1ステーション61A上から第1ウエハステージST1上に−X方向に第1可動テーブルTB1を移動することができる。そして、第1可動テーブルTB1の1/2以上の部分が第1ウエハステージST1上に移動してからは、ほぼ図1のX軸微動リニアモータ23XA,24XAによって第1可動テーブルTB1が完全に第1ウエハステージST1上に移動する。また、上記の説明と逆の動作によって、第1ウエハステージST1から第1ステーション61A上に第1可動テーブルTB1を移動することもできる。
【0090】
なお、2段階で高さを切り換えることができる脚部74による高さの設定精度は2〜3μm程度であるため、第1ウエハステージST1のスライド面と第1ステーション61Aの上面との間には2〜3μm程度の高さの差が生じる恐れがある。しかしながら、本例ではエアーベアリング方式によってそのスライド面と第1可動テーブルTB1の底面との間、及び第1ステーション61Aの上面と第1可動テーブルTB1の底面との間にはそれぞれ5〜10μm程度のギャップが生じている。従って、簡単で安価な伸縮機構(脚部74)を用いた構成でも、第1ステーション61Aと第1ウエハステージST1との間で第1可動テーブルTB1を非接触状態で確実に移動できる利点がある。これに対して、脚部74の代わりに、高さを1μm程度の精度で制御できる高さ制御機構を用いて、第1ステーション61Aの高さを制御することも可能であるが、本例では製造コストを低減するために2段階で高さを設定できる安価な脚部74を用いている。
【0091】
また、別の方法として、ステーション61Aから第1ウエハステージST1上に第1可動テーブルTB1を移動する際には、ステーション61Aの高さを第1ウエハステージST1のスライド面よりも設計値で10〜20μm程度高く設定し、逆に第1ウエハステージST1(又は第2ウエハステージST2)からステーション61A上に第1可動テーブルTB1を移動する際には、ステーション61Aの高さを第1ウエハステージST1のスライド面よりも設計値で10〜20μm程度低く設定してもよい。この方法では、脚部74として高さを第1段階、この第1段階よりも20〜40μm程度低い第2段階、及び搬送時の第3段階に設定できる伸縮機構が使用される。この際に、伸縮機構の高さ設定精度が数μm程度であっても、ステーション61Aと第1ウエハステージST1との間で、機械的な干渉の恐れなく第1可動テーブルTB1を受け渡すことができる。
【0092】
また、図4の例では、脚部74の下端部74aによってベース11Aの表面に傷が付いて第1ウエハステージST1の移動に支障が生じないように、脚部74の下端部74aが接触するベース11Aの上面にそれぞれ直径が10〜20mmで深さが50μm程度の凹部75が形成されている。この場合には、凹部75の深さ分だけ脚部74が高く設定されている。凹部75と同様の凹部が、図1の第2ベース11B上にも形成されている。なお、例えば脚部74の下端部74aの球面の半径を大きくすることによって、凹部75を省略することも可能である。
【0093】
本例において、図2の第1及び第2のウエハステージST1,ST2は同じ構成であるため、第1ウエハステージST1のフォーカス・レベリングプレート16Aの上面(スライド面)の高さは、第2ウエハステージST2のフォーカス・レベリングプレート16Bの上面(スライド面)の高さと例えば1μm程度の誤差で合致している。従って、図4の第1ステーション61A用の第1の高さ制御機構を用いることによって、第2ベース11B上で第1ステーション61Aの高さを第2ウエハステージST2のスライド面の高さに正確に合わせ込むことができる。
【0094】
また、図1において、第2ステーション61Bの高さをそれぞれウエハステージST1及びST2のスライド面の高さに合わせ込むための第2の高さ制御機構(不図示)も、図4のスライダ65A、ストッパ73、及び伸縮自在の脚部74を備える第1の高さ制御機構と同様に構成されている。更に、図4に示すように、ステーション61A用の凹部75を第1ベース11A上に設ける場合には、第2ベース11B上にもステーション61A用の凹部が形成されると共に、第2ステーション61Bを支持するための凹部もベース11A及び11B上に形成される。
【0095】
次に、本例の投影露光装置においては、図1に示すように、ベース11Aとベース11Bとの間の領域のX方向の中央部には、支持板6,8を支持するコラム7,9及びウエハ干渉計52YAなどが配置されているため、その中央部の領域では可動テーブルTB1,TB2の受け渡しを行うことができない。そこで、本例では、可動テーブルTB1及びTB2は、順次第2ウエハステージST2→第1ステーション61A→第1ウエハステージST1→第2ステーション61B→第2ウエハステージST2の順に、移動経路に沿って反時計回りに巡回するように移動する。なお、可動テーブルTB1及びTB2を、第2ウエハステージST2→第2ステーション61B→第1ウエハステージST1→第1ステーション61A→第2ウエハステージST2の順に、移動経路に沿って時計回りに巡回するように移動させることも可能である。そのため、本例の可動テーブルTB1,TB2の移動方法は、巡回移動方式とも呼ぶことができ、可動テーブルTB1,TB2は巡回テーブルとも呼ぶことができる。
【0096】
以下、図7を参照して、巡回移動方式でステーション61A,61Bを介して可動テーブルTB1,TB2を移動する方法の一例につき説明する。
図7(A)〜(D)は図1のウエハステージST1,ST2、可動テーブルTB1,TB2、及びステーション61A,61Bを簡略化して示し、先ず図7(A)において、第1ウエハステージST1上に第2可動テーブルTB2が載置され、第2ステーション61B上にロット先頭の未露光のウエハW1を保持する第1可動テーブルTB1が載置されている。なお、ウエハW1は、図1のウエハローダ系WLによって第1可動テーブルTB1上にロードされたものである。なお、ウエハのロード及びウエハの交換は、可動テーブルTB1又はTB2が例えばアライメントセンサALGの下方の第2ウエハステージST2上に載置されている状態で行うようにしてもよい。次に、図7(B)に示すように、第2ステーション61Bの固定子62Bと第2ウエハステージST2の固定子17Bとを近接させて、かつ同一直線上に配置して、第2ステーション61Bから第2ウエハステージST2上に第1可動テーブルTB1を移動する。この際に、図2の第2ステーション61Bの固定子63Bと第2ウエハステージST2の固定子18Bとも同一直線上に配置されており、固定子62B,63Bと第2可動テーブルTB2の移動子20B,21Bとの間、及び固定子17B,18Bとその移動子20B,21Bとの間で順次構成されるX軸微動リニアモータによって第1可動テーブルTB1がX方向に駆動される(以下同様)。
【0097】
次に、図7(C)に示すように、第2ウエハステージST2上の第1可動テーブルTB1に保持されたウエハW1に対して、アライメントセンサALGを用いてサーチアライメント及びファインアライメント(以下、単に「アライメント」と言う。)が実行される。これと並行して、第2ステーション61Bの固定子62Bと第1ウエハステージST1の固定子17Aとを近接させて、かつ同一直線上に配置して、第1ウエハステージST1から第2ステーション61B上に第2可動テーブルTB2を移動する。次に、図7(D)に示すように、ステーション61B上の第2可動テーブルTB2に図1のウエハローダ系WLによって未露光の2枚目のウエハW2をロードする。これと並行して、第1ステーション61Aの固定子62Aと第2ウエハステージST2の固定子17Bとを近接させて、かつ同一直線上に配置して、第2ウエハステージST2から第1ステーション61A上に第1可動テーブルTB1を移動する。
【0098】
次に、図4に示すように、第1ステーション61Aと第1ウエハステージST1とを近接させて、第1ステーション61Aから第1ウエハステージST1に第1可動テーブルTB1を移動する。その後、第1ウエハステージST1上の第1可動テーブルTB1に保持されたウエハW1に対して、図2に示すように、投影光学系PLを介してレチクルRのパターン像が露光される。
【0099】
この際に本例では、ステーション61A及び61Bの高さをウエハステージST1,ST2のスライド面の高さに迅速に合わせ込むことができるため、ステーション61A,61BとウエハステージST1,ST2との間で可動テーブルTB1,TB2を高速に受け渡すことができる。従って、ウエハステージST1,ST2間での可動テーブルTB1,TB2の交換を高速に行うことができ、露光工程のスループットを高めることができる。
【0100】
なお、上記の実施形態では、スライダ65A,65Bに沿ってステーション61A,61Bを搬送しているが、それ以外に図1において、例えばウエハステージST1,ST2及びステーション61A,61BをZ軸に平行な軸の周りに90°回転して配置する構成として、ステーション61A,61B及び固定子62A,63A,62B,63Bを長く構成してもよい。この場合、ステーション61A,61B自体を搬送する代わりに、ステーション61A,61B上で固定子62A,62B等を用いて可動テーブルTB1,TB2をY方向に駆動することによって、可動テーブルTB1,TB2をより高速に、例えば3m/sec程度以上で搬送できる。従って、スループットを更に高めることができる。
【0101】
また、上記の実施形態において、第1ウエハステージST1の固定子18A、第2ウエハステージST2の固定子18B、第1可動テーブルTB1の移動子21A、第2可動テーブルTB2の移動子18B、第1ステーション61Aの固定子63A、及び第2ステーション61Bの固定子63Bをそれぞれ第1固定子、第2固定子、第1移動子、第2移動子、第1受け渡し用固定子、及び第2受け渡し用固定子とみなすこともできる。また、例えば図1の第1ウエハステージST1において、2軸のX軸微動リニアモータ23XA,24XAの代わりに1軸のX軸微動リニアモータを設け、Y軸微動アクチュエータ23YAをX方向に所定間隔で配置された2軸のアクチュエータとしてもよい。
【0102】
また、上記の実施形態においては、可動テーブルTB1,TB2をウエハステージST1,ST2とステーション61A,61Bとの間で移動するためにリニアモータ(23XA,23XB等)が使用されているが、そのリニアモータの代わりにボイスコイルモータ方式などの駆動装置を使用してもよいことは明らかである。
【0103】
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態につき図9を参照して説明する。本例の投影露光装置は、図1〜図7の第1の実施形態とほぼ同様であるが、本例の可動テーブルには配管等を接続することなくウエハを連続的に保持できる機構が組み込まれている点が異なっている。以下、図9において図1、図2及び図4に対応する部分には同一又は類似の符号を付してその詳細説明を省略する。
【0104】
図9は、図4と同様に図1において、第1ベース11A上の第1ウエハステージST1(第1ステージ本体)の+X方向の側面に第1ステーション61A(第1搬送ベース)を移動して、ステーション61A上から第1ウエハステージST1上に第1可動テーブルTB3(図1の第1可動テーブルTB1に対応する)を移動する直前の状態を示している。図9において、本例の第1テーブルとしての第1可動テーブルTB3は、基本的な形状は図1の第1可動テーブルTB1と同様に、平板部に+X方向及び+Y方向の側壁部を設けた形状である。そして、可動テーブルTB3の平板部上に、図5と同様に3箇所のロッド26Aを介して四角の平板状のウエハホルダ27Cが支持され、可動テーブルTB3の側壁部とウエハホルダ27Cの側面とが、図5のロッド25A1〜25A3と同様に3箇所のロッド25Aで連結されている。即ち、ウエハホルダ27Cも可動テーブルTB3に対してZ方向、X方向、Y方向、及びX軸、Y軸、Z軸の周りの回転方向に変位しないようにキネマティックに支持されている。
【0105】
図9において、ウエハホルダ27Cの中央にはウエハを吸着保持するための吸着孔152が形成され、ウエハホルダ27Cの上面には吸着孔152を中心として同心円状の複数の凸部151が形成され、凸部151上にウエハW1が載置されている。この構成によって、吸着孔152の下方の空間を負圧にすることによって、凸部151上にウエハW1を安定に保持することができる。また、可動テーブルTB3の平板部の中央部に排気孔148及び給気孔149が形成され、ウエハホルダ27Cの吸着孔152と排気孔148及び給気孔149とが、或る程度の可撓性を有する例えば金属製の配管150(内部が通気孔に相当する)によって連結されている。
【0106】
また、吸着孔152に通じる配管150の途中に、或る程度の可撓性を有する金属製の中空容器からなる真空室153が配置され、真空室153と排気孔148との間に、排気孔148から気体が流入するのを防止するための第1の弁としての真空排気弁154が配置され、真空室153と給気孔149との間に、気体が流出するのを防止するための第2の弁としての真空開放弁155が配置されている。真空排気弁154は、排気孔148側から圧縮コイルばねによってボールを吸着孔152側に付勢する構成であり、真空開放弁155は、吸着孔152側から圧縮コイルばねによってボールを給気孔149側に付勢する構成であり、真空排気弁154及び真空開放弁155は通常は閉じている。
【0107】
また、ステーション61A側で、可動テーブルTB3の排気孔148及び給気孔149に対向する位置に、それぞれ中空のパイプよりなる排気ポート156及び給気ポート157が設置されている。そして、排気ポート156及び給気ポート157は、それぞれ可撓性を有する合成樹脂等からなる配管158及び159を介して気体を吸引する真空ポンプ160及び大気圧より高圧の気体を発生する加圧ポンプ161に連結されている。配管158及び真空ポンプ160より、排気孔148から気体を吸引(排気)する排気機構が構成され、配管159及び加圧ポンプ161より、給気孔149に気体を供給する給気機構が構成され、真空ポンプ160及び加圧ポンプ161の動作は主制御系56によって制御されている。
【0108】
本例では、第1ウエハステージST1のフォーカス・レベリングプレート16A(第1可動テーブルTB3が載置される部材)にも、れぞれ中空のパイプよりなる排気ポート162及び給気ポート163が設置されている。そして、排気ポート162及び給気ポート163は、それぞれ可撓性を有する配管164及び165を介して真空ポンプ166及び加圧ポンプ167に連結されている。可動テーブルTB3を第1ウエハステージST1上に移動した状態では、可動テーブルTB3の排気孔148及び給気孔149に対向する位置にそれぞれ排気ポート162及び給気ポート163が配置され、配管164及び真空ポンプ166より、排気孔148から気体を吸引する排気機構が構成され、配管165及び加圧ポンプ167より、給気孔149に気体を供給する給気機構が構成される。真空ポンプ166及び加圧ポンプ167の動作も主制御系56によって制御されている。本例では、同様の排気機構及び給気機構が図1の第2ウエハステージST2及び第2ステーション61Bにも設けられ、図1の第2可動テーブルTB2の代わりに図9の可動テーブルTB3と同様の吸着機構を備えた可動テーブルが用いられる。これ以外の構成は、第1の実施形態と同様である。
【0109】
本例においては、一例として、可動テーブルTB3が図1の第2ウエハステージST2上にある状態で、かつアライメントセンサALGによるアライメントの前にウエハW1の着脱が行われる。そして、可動テーブルTB3を第1ステーション61Aで搬送する際には、ウエハW1を吸着保持しておくだけでよい。しかしながら、説明の便宜上、図9の第1ステーション61A上の可動テーブルTB3でウエハW1の着脱を行うものとして、その動作を説明する。
【0110】
図9において、先ずウエハW1をウエハホルダ27C上にロードした直後には、加圧ポンプ161を停止させた状態で、真空ポンプ160を動作させて真空排気弁154を開いて、吸着孔152の底面の真空室153及び配管150内の気体を吸引する。この際に、真空室153の体積が数%程度小さくなるまで吸引を行って、真空室153及び配管150の内部を負圧にして、真空ポンプ160の吸引動作を停止する。この負圧は、真空開放弁155が開かない程度に設定されている。これによって、ウエハW1はウエハホルダ27C上に吸着保持される。
【0111】
この状態で、仮に吸着孔152及び真空開放弁155から僅かに外部の気体が真空室153側に流入して来ても、真空室153が元の大きさに戻るように膨張することによって、真空室153内の負圧はほぼ一定値に維持される。従って、ウエハW1は、例えばアライメント、搬送、及び露光が終わるまでの期間程度は、ほぼ一定の負圧でウエハホルダ27C上に吸着保持される。但し、途中で負圧が大気圧に近づく恐れがあるような場合には、例えば定期的に真空ポンプ160を動作させて、真空室153内の気体の吸引を行えばよい。
【0112】
一方、ウエハW1をウエハホルダ27Cからアンロードする際には、加圧ポンプ161を動作させて真空開放弁155を開いて、吸着孔152の底面の真空室153及び配管150内に気体を供給すればよい。これによって、ウエハW1は容易にウエハホルダ27Cからアンロードすることができる。そのアンロードは、例えばウエハホルダ27Cの外周部に設けた複数の貫通孔を通して、ウエハ昇降用の複数のピン(不図示)を上昇させて、ウエハW1をウエハホルダ27Cから上昇させることによって行うことができる。なお、加圧ポンプ161から給気孔149に加圧された気体を供給する際に、可動テーブルTB3が浮上する恐れがある場合には、例えばステーション61Aに可動テーブルTB3の底面を吸着保持するための吸引機構(不図示)を設けておき、この吸引機構で可動テーブルTB3を吸着保持しておけばよい。
【0113】
また、可動テーブルTB3を第1ウエハステージST1上に移動した後でも、真空ポンプ166及び加圧ポンプ167を用いてウエハW1の吸着及び吸着解除を行うことができる。このように本例によれば、可動テーブルTB3に吸引用の配管等を接続することなく、ウエハW1を或る程度の時間に亘って吸着保持することができるため、ウエハステージST1,ST2間で可動テーブルTB3を高速に移動することができ、スループットを更に高めることができる。
【0114】
なお、本例ではウエハを吸着保持する時間を長くするために真空室153を設けたが、吸着保持する時間が或る程度短くともよい場合には、真空室153を省略することも可能である。
なお、上記の実施形態の投影露光装置を用いて半導体デバイスを製造する場合、半導体デバイスは、デバイスの機能・性能設計を行うステップ、このステップに基づいてレチクルを製造するステップ、シリコン材料からウエハを製作するステップ、前述した実施形態の投影露光装置によりレチクルのパターンをウエハに露光するステップ、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程を含む)、及び検査ステップ等を経て製造される。
【0115】
また、複数のレンズから構成される照明光学系、投影光学系を露光装置本体に組み込み光学調整をすると共に、多数の機械部品からなるレチクルステージやウエハステージを露光装置本体に取り付けて配線や配管を接続し、更に総合調整(電気調整、動作確認等)をすることにより上記の実施形態の投影露光装置を製造することができる。なお、投影露光装置の製造は温度及びクリーン度等が管理されたクリーンルームで行うことが望ましい。
【0116】
また、本発明は、走査露光型の投影露光装置で露光を行う場合のみならず、ステッパー等の一括露光型の投影露光装置、又はプロキシミティ方式の露光装置などで露光を行う場合にも同様に適用できることは言うまでもない。
これらの場合、ウエハステージ系やレチクルステージ系にリニアモータを用いる場合は、エアーベアリングを用いたエアー浮上型の他に、磁気浮上型等の方式でウエハステージ又は可動ステージを保持してもよい。
【0117】
また、ウエハステージは、ガイドに沿って移動するタイプでもよいし、ガイドを設けないガイドレスタイプであってもよい。
また、ウエハステージ又はレチクルステージのステップ移動時や走査露光時等の加減速時に発生する反力は、それぞれ例えば米国特許(USP) 第5,528,118 号、又は米国特許(USP) 第6,020,710 号(特開平8−33022号公報)に開示されているように、フレーム部材を用いて機械的に床(大地)に逃がしてもよい。
【0118】
なお、上記の実施形態の投影露光装置の用途としては、半導体素子製造用の露光装置に限定されることなく、例えば、角型のガラスプレートに形成される液晶表示素子若しくはプラズマディスプレイ等のディスプレイ装置用の露光装置や、撮像素子(CCD等)、マイクロマシン、薄膜磁気ヘッド、又はDNAチップ等の各種デバイスを製造するための露光装置にも広く適用できる。更に、本発明は、各種デバイスのレチクルパターンが形成されたレチクル(フォトマスク等)をフォトリソグラフィ工程を用いて製造する際の、露光工程(露光装置)にも適用することができる。
【0119】
なお、本発明は上述の実施の形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の構成を取り得ることは勿論である。
【0120】
【発明の効果】
本発明によれば、2台のステージ本体の少なくとも一方のテーブルが支持される面の高さに搬送ベースの高さを合わせる高さ制御機構が設けられているため、ステージ本体とその上のテーブルとを分離可能に構成した場合に、簡単な装置構成でそのテーブルを効率的に移動又は搬送することができる。
【0121】
また、高さ制御機構が、搬送ベースの高さを複数の段階で切り替え可能である場合には、簡単な構成で、かつ高速に搬送ベースの高さを2台のステージ本体の少なくとも一方の高さに合わせることができる。
また、テーブルが、吸着孔、排気孔、給気孔、通気孔等の吸着保持機構を備える場合には、例えば外部の排気機構によってその物体を吸着保持した後は、或る程度の期間はそのテーブル上でその物体を吸着保持することができる。従って、そのテーブルに吸引用の配管等を連結する必要がないため、そのテーブルを更に高速に移動することができる。
【0122】
また、本発明において、2台のステージ本体と2台のテーブルとを用いる場合には、複数ステージ技術において、各ステージをそれぞれステージ本体とその上の物体を保持するテーブルとを分離可能に構成した場合に、そのテーブルを異なるステージ本体間で効率的に移動又は搬送することができる。
また、本発明のステージ装置及び露光装置を用いることによって、高い露光精度と高スループットとを両立できるデバイス製造技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の投影露光装置のウエハステージ系を示す斜視図である。
【図2】図1の投影露光装置をX方向に見た一部を切り欠いた正面図である。
【図3】図1の投影露光装置の第1ウエハステージST1及びこの駆動機構を示す一部を切り欠いた図である。
【図4】図1のステーション61Aの高さ調整機構を示す一部を切り欠いた拡大図である。
【図5】図1の第1ウエハステージST1及び第1可動テーブルTB1を示す平面図である。
【図6】第1の実施形態の制御系の構成を示すブロック図である。
【図7】第1の実施形態において可動テーブルTB1,TB2を巡回移動方式で移動する場合の動作説明に供する図である。
【図8】第1の実施形態において、スライダ65A上でステーション61Aの高さを最も低く設定した状態を示す一部を切り欠いた図である。
【図9】本発明の第2の実施形態の投影露光装置において、可動テーブルTB3及びステーション61Aを示す一部を切り欠いた図である。
【符号の説明】
R…レチクル、PL…投影光学系、W1,W2…ウエハ、ALG…アライメントセンサ、11A…第1ベース、11B…第2ベース、ST1…第1ウエハステージ、ST2…第2ウエハステージ、TB1,TB3…第1可動テーブル、TB2…第2可動テーブル、17A,18A,17B,18B…固定子、20A,21A,20B,21B…移動子、23XA,24XA,23XB,24XB…X軸微動リニアモータ、61A…第1ステーション、61B…第2ステーション、62A,63A,62B,63B…固定子、65A,65B…スライダ、73…ストッパ、74…脚部、153…真空室、154…真空排気弁、155…真空開放弁
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば半導体素子、液晶表示素子、又は薄膜磁気ヘッド等の各種デバイスを製造するためのリソグラフィ工程でマスクや基板等の物体を移動するために使用できるステージ装置に関し、更に詳しくはテーブルとステージ本体とが分離可能なステージ装置に関する。更に本発明は、そのステージ装置を用いる露光技術及びその露光技術を用いるデバイス製造技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体素子(又は液晶表示素子等)を製造するためのリソグラフィ工程で、マスクとしてのレチクル(又はフォトマスク等)のパターンを被露光基板としてのウエハ(又はガラスプレート等)上に転写するために、ステップ・アンド・リピート方式のような一括露光方式、又はステップ・アンド・スキャン方式のような走査露光方式の投影露光装置が使用されている。この種の投影露光装置では、一定時間内にどれだけのウエハを露光処理できるかという処理能力、即ちスループットをできるだけ高めることが要請されている。
【0003】
この種の投影露光装置における処理の流れは、概略以下の通りである。
a.先ず、ウエハローダ系を使ってウエハがウエハステージ上にロードされる(ウエハロード工程)。
b.次に、例えばサーチアライメントマークの位置を検出し、この結果に基づいてウエハの大まかな位置合わせが行われる(サーチアライメント工程)。
【0004】
c.次に、例えば所定のファインアライメントマーク(ウエハマーク)の位置を検出し、この結果に基づいて例えばEGA(エンハンスト・グローバル・アライメント)方式(例えば特開昭61−44429号公報参照)で、ウエハ上の各ショット領域の座標位置が高精度に計算される(ファインアライメント工程)。
d.次に、計算された座標位置に基づいてウエハを移動することによって、ウエハ上の各ショット領域に順次レチクルのパターンの投影像が露光される(露光工程)。
【0005】
e.その後、ウエハローダ系によってウエハステージ上の露光済みのウエハが次のウエハと交換される(ウエハ交換工程)。
以下、1ロットのウエハへの露光が終わるまで、工程b〜工程eが繰り返される。
この処理工程において、工程b,c(アライメント工程)、工程d(露光工程)、及び工程e(ウエハ交換工程)の一部でも同時並行的に処理できれば、これらの動作をシーケンシャルに行う場合に比べて、スループットを向上させることができる。そこで、ウエハステージを複数台用意し、1台のウエハステージ上のウエハの露光中に、他のウエハステージ上でウエハ交換又はウエハのアライメントを行うという複数ステージ技術が種々提案されている(例えば特許文献1、特許文献2参照)。
【0006】
これに関して、例えばアライメント位置と露光位置との間を複数のウエハステージがそれぞれ移動するように構成すると、ステージ機構が複雑化し、且つ露光装置の設置面積(フットプリント)が増加してしまう。そこで、複数ステージ技術の内でも、最近は複数のウエハステージの本体部(ステージ本体)とその上のウエハを保持するテーブルとをそれぞれ分離可能に構成し、所定のステージ本体上でアライメントの終了したウエハをテーブルと一体的に搬送機構によって露光用のステージ本体上に搬送する方式(以下では、説明の便宜上「テーブル交換方式」と呼ぶ。)が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
【0007】
【特許文献1】
特開平8−51069号公報
【特許文献2】
国際公開(WO)第98/24115号パンフレット
【特許文献3】
特開2001−203140号公報(第8−10頁、図3、図4)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記の如く、複数ステージ技術の内のテーブル交換方式を採用することによって、露光装置のウエハステージ系の設置面積をあまり大きくすることなく、スループットを高めることが可能である。
しかしながら、従来のテーブル交換方式におけるテーブルの搬送機構は、一例として複数のステージ本体の一方の側面に設置されたガイド部材と、このガイド部材に沿って移動するアーム部材とを備え、このアーム部材の先端部をテーブル側に伸縮することによってテーブルの受け渡しを行っていた。そのため、搬送機構の設置面積をあまり小さくできないと共に、或るステージ本体から別のステージ本体上にテーブルを移動するときの搬送時間をあまり短縮できないという不都合があった。
【0009】
本発明は斯かる点に鑑み、ステージ本体とその上のウエハ等の物体を保持するテーブルとを分離可能に構成した場合に、簡単な装置構成でそのテーブルを効率的に移動又は搬送できるステージ技術を提供することを第1の目的とする。
また、本発明は、複数ステージ技術において、各ステージをそれぞれステージ本体とその上の物体を保持するテーブルとを分離可能に構成した場合に、そのテーブルを異なるステージ本体間で効率的に移動又は搬送できるステージ技術を提供することを第2の目的とする。
【0010】
また、本発明は、そのステージ技術を用いた高スループットの露光技術及びデバイス製造技術を提供することをも目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明による第1のステージ装置は、物体(W1,W2)を駆動するステージ装置であって、第1ガイド面(11A)上を移動可能な第1ステージ本体(ST1)と、前記物体を保持し前記第1ステージ本体に着脱自在に支持される第1テーブル(TB1;TB3)と、前記第1ガイド面と同一か又は異なる第2ガイド面(11B)上を移動可能で、前記第1テーブルを着脱自在に支持する第2ステージ本体(ST2)と、前記第1及び第2ステージ本体との間で前記第1テーブルを受け渡すために、前記第1テーブルを着脱自在に支持する第1搬送ベース(61A)と、前記第1ステージ本体と前記第2ステージ本体との少なくとも一方の前記第1テーブルが支持される面の高さに前記第1搬送ベースの高さを合わせる第1高さ制御機構(65A,73,74)とを有するものである。
【0012】
斯かる本発明の複数ステージ構成によれば、例えばその第2ステージ本体上からその第1ステージ本体上にその第1テーブルを受け渡す際には、先ず、その第1テーブルをその第2ステージ本体上からその第1搬送ベース上に移動した後、その第1テーブルをその第1搬送ベースからその第1ステージ本体上に移動すればよい。その際に、その第1高さ制御機構によって、その第1搬送ベースの高さを順次その第2及び第1ステージ本体の高さに合わせるのみで、高速にその第1テーブルを移動することができる。これによって、簡単な装置構成でその第1テーブルを効率的に移動又は搬送できる。
【0013】
この場合、前記第1高さ制御機構は、前記第1搬送ベースの高さを複数の段階で切り替え可能であることが望ましい。その第1搬送ベースを例えば最も高い高さに設定した状態で、その第1又は第2ステージ本体とその第1搬送ベースとの高さがほぼ合致して、その第1テーブルの移動が可能になる。複数の段階で切り替え可能な構成は、安価に構成できると共に、高速駆動が可能である。
【0014】
また、前記第1高さ制御機構は、前記第1搬送ベースの高さを最も低く設定した際に、前記第1搬送ベースと当接する当接部材(73)を有していることが望ましい。これによって、例えばその第1搬送ベースを移動する際に、簡単な構成でその第1搬送ベースがその第1及び第2ガイド面等と機械的に干渉することを防止できる。
【0015】
また、前記第1高さ制御機構は、一例として複数の気体式、油圧式、又は電磁式のシリンダを有しているものである。気体式等のシリンダによって簡単な構成で記第1搬送ベースの高さを複数の段階で切り替えることができる。特に気体式のシリンダは、安価であると共に取り扱いが容易である。
また、本発明において、前記第1テーブル(TB3)は、前記物体が載置される面上の吸着孔(152)と前記物体が載置される面から外れた位置にある排気孔(148)及び給気孔(149)との間を連通する通気孔(150)と、前記吸着孔と前記排気孔との間に配置されて前記排気孔からの気体の流入を防止するための第1の弁(154)と、前記吸着孔と前記給気孔との間に配置されて前記給気孔からの気体の流出を防止するための第2の弁(155)とを備え、前記排気孔から気体を排気するための排気機構(164,166;158,160)と、前記給気孔に気体を供給するための給気機構(165,167;159,161)とを更に有することが望ましい。
【0016】
この場合、予めその排気機構を用いてその第1テーブル中の通気孔(150)内部を負圧にしておくことで、その第1テーブルに排気管などを装着することなく、その第1テーブルをその第1及び第2ステージ本体の間で移動している際にも、その第1テーブル上にその物体を安定に保持しておくことができる。また、その第1テーブルからその物体を搬出(アンロード)する際には、その給気機構からその第1テーブル中の通気孔に気体を供給すればよい。
【0017】
また、前記第1テーブルの前記吸着孔と前記排気孔との間に設けられた真空室(153)を更に有することが望ましい。これによって、その第1テーブル上にその物体を保持している期間を長くすることができる。
また、本発明において、前記第1及び第2ステージ本体にそれぞれ設けられた第1及び第2固定子(17A,17B)と、前記第1搬送ベース上に設けられた第1受け渡し用固定子(62A)と、前記第1及び第2ステージ本体と前記第1搬送ベースとの間で前記第1テーブルを移動するために、前記第1及び第2固定子並びに前記第1受け渡し用固定子と協働可能に前記第1テーブルに設けられた第1移動子(20A9とを更に有することが望ましい。
【0018】
この場合、その第1ステージ本体上にその第1テーブルを搬入する際には、例えばその第1ステージ本体の第1固定子と実質的に同一直線上にその第1受け渡し用固定子を配置した状態で、その第1テーブルの第1移動子を順次その第1受け渡し用固定子及び第1固定子と協働させて、その第1移動子をその第1受け渡し用固定子からその第1固定子側に移動させればよい。これによって、簡単な装置構成でその第1テーブルを効率的に移動又は搬送できる。
【0019】
なお、本明細書において、「協働」とは、固定子と移動子とを相対的に駆動するための何らかの物理的相互作用(例えば電磁気的相互作用)をその固定子とその移動子との間で行うことを意味する。
また、前記物体を保持し、前記第1テーブルと交互に前記第1及び第2ステージ本体に着脱自在に支持される第2テーブル(TB2)と、前記第1及び第2ステージ本体との間で前記第2テーブルを受け渡すために、前記第2テーブルを着脱自在に支持する第2搬送ベース(61B)と、前記第1ステージ本体と前記第2ステージ本体との少なくとも一方の前記第2テーブルが支持される面の高さに前記第2搬送ベースの高さを合わせる第2高さ制御機構(65B)とを更に有することが望ましい。
【0020】
この複数ステージ及び複数テーブルを備える構成によれば、例えば第2ステージ本体上のテーブルで物体としての基板の交換やアライメント等の前処理を行うのと並行して、第1ステージ本体上のテーブルで露光を行うことによって、テーブル交換方式で1ロットの基板の露光処理を高いスループットで行うことができる。しかも、その第1及び第2搬送ベース、並びにその第1及び第2高さ制御機構を用いてその第1及び第2ステージ本体間で効率的にその第2テーブルを交換することができる。
【0021】
次に、本発明の第2のステージ装置は、本発明の第1のステージ装置において、その第1及び第2テーブルには、それぞれ所定の反射面(29A,29B)が設けられ、その第1ステージ本体上に支持されたテーブルのその反射面からの反射光を受光してその第1ステージ本体上のテーブルの位置を計測する第1干渉計システム(52XA,52YA)と、その第2ステージ本体上に支持されたテーブルのその反射面からの反射光を受光してその第2ステージ本体上のテーブルの位置を計測する第2干渉計システム(52XB,52YB)とを更に備えるものである。
【0022】
この構成によれば、その第1及び第2テーブルを交換した場合でも、その第1及び第2干渉計システムを用いて、その第1及び第2ステージ本体上のテーブルの位置を高精度に計測することができる。
次に、本発明による露光装置は、基板(W1,W2)を露光してその基板上に所定のパターン(R)を形成する露光装置であって、本発明の第2のステージ装置と、その第1ステージ本体に支持されたその第1テーブル又は第2テーブル上のその物体としてのその基板を露光する露光用光学系(PL)と、その第2ステージ本体に支持されたその第1テーブル又は第2テーブル上のマークを検出するマーク検出系(ALG)とを有するものである。
【0023】
この露光装置によれば、その第1のステージ本体上で露光を行うのと並行してその第2のステージ本体上でアライメントを行うことができると共に、その第1及び第2ステージ本体上のテーブルの交換を効率的に行うことができるため、高いスループットが得られる。
また、本発明のデバイス製造方法は、リソグラフィ工程を含むデバイス製造方法であって、そのリソグラフィ工程で本発明の露光装置を用いて露光を行うものである。本発明の露光装置を用いることによって、高いスループットで各種デバイスを高精度に量産することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
[第1の実施形態]
以下、本発明の第1の実施形態につき図1〜図8を参照して説明する。本例は、ステップ・アンド・スキャン方式の走査露光型の投影露光装置で露光を行う場合に本発明を適用したものである。
【0025】
図1は、本例の投影露光装置のウエハステージ系を示す斜視図、図2は、本例の投影露光装置を示す一部を切り欠いた正面図、図6は本例の投影露光装置の制御系を示すブロック図である。図2に示すように、露光時には露光光源(不図示)からの露光ビームとしての露光光ILが、照明光学系1を介してマスクとしてのレチクルR上の矩形(又は円弧状等)の照明領域を上方から均一な照度分布で照明する。
【0026】
その露光光源として、本例ではF2 レーザ光源(波長157nm)或いはArFエキシマレーザ光源(波長193nm)などの、真空紫外域のパルス紫外光を出力するパルスレーザ光源が用いられている。なお、露光光源として、KrFエキシマレーザ光源(波長248nm)などの紫外光源、Ar2 レーザ光源(波長126nm)やKr2 レーザ(波長146nm)などの他の真空紫外光源、又はYAGレーザの高調波発生光源や半導体レーザの高調波発生装置なども使用することができる。
【0027】
本例の投影露光装置の露光光源以外の部分は、クリーン度が高度に管理された箱状のチャンバ(不図示)内に収納されているが、その露光光源は、例えば別のクリーン度が低いサービスルーム、或いはそのチャンバの床下のユーティリティスペースなどに設置されている。その露光光源からの露光光は、不図示の引き回し光学系を介して照明光学系1に導かれている。
【0028】
照明光学系1は、一例として可変減光器、ビーム整形光学系、オプティカル・インテグレータ(ユニフォマイザ又はホモジナイザ)、可変開口絞り、レチクルブラインド機構、及びコンデンサレンズ系等より構成されている。照明光学系1としては、例えば特開平9−320956号公報などに開示されるものと同様の光学系を使用できる。また、照明光学系1は、気密室としてのサブチャンバで覆われている。
【0029】
露光光ILのもとで、レチクルRの照明領域内の回路パターンの像が、露光用光学系としての両側テレセントリックの投影光学系PLを介して所定の縮小倍率β(βは例えば1/4,1/5等)で、投影光学系PLの結像面に配置された物体又は基板としてのウエハW1(又はW2)上の複数のショット領域の一つのショット領域のレジスト層に転写される。なお、レチクルR及びウエハW1,W2はそれぞれ第1物体及び第2物体とも見なすことができ、投影光学系PLは投影系とも見なすことができる。また、被露光用の基板としてのウエハW1,W2は、例えば半導体(シリコン等)又はSOI(silicon on insulator)等の直径が200mm又は300mm等の円板状の基板である。
【0030】
本例の投影光学系PLの光軸AXは、ほぼ露光中心(レチクルパターンの投影像の中心)に合致している。また、本例の投影光学系PLとしては、例えば特開2000−47114号公報に開示されているように、互いに交差する光軸を持つ複数の光学系を持つ反射屈折投影光学系、又は例えば特願2000−59268号明細書に開示されているように、レチクルからウエハに向かう光軸を持つ光学系と、その光軸に対してほぼ直交する光軸を持つ反射屈折系とを有し、内部で中間像を2回形成する反射屈折投影光学系を使用できる。更に、投影光学系PLとしては、例えば米国特許第5,031,976 号、第5,488,229 号及び第5,717,518 号、並びに国際公開(WO)第 00/39623 号パンフレットに開示されているように、1本の光軸に沿って複数の屈折レンズと、それぞれ光軸の近傍に開口を有する2つの凹面鏡とを配置して構成される直筒型の反射屈折投影光学系などを使用することができる。また、投影光学系PLの鏡筒内部は気密化されている。
【0031】
なお、レチクルRを構成するガラス基板、及び投影光学系PLを構成するレンズ等の屈折部材の光学材料としては、露光ビームがF2 レーザ等の真空紫外光である場合には、蛍石(CaF2)、フッ化マグネシウム、フッ化リチウム等のフッ化物結晶、又は水酸基濃度が100ppm以下で、かつフッ素を含有する合成石英(フッ素ドープ石英)などが使用できる。一方、露光ビームとしてArFエキシマレーザ光又はKrFエキシマレーザ光などを用いる場合には、その光学材料として上記各物質の他、合成石英を用いることも可能であると共に、投影光学系PLを屈折系から構成することも可能である。
【0032】
以下、投影光学系PLの光軸AXに平行にZ軸を取り、Z軸に垂直な平面内でレチクルR及びウエハW1,W2の走査方向に直交する非走査方向(ここでは図2の紙面に垂直な方向)にX軸を取り、その走査方向(ここでは図2の紙面に平行な方向)にY軸を取って説明する。
先ずレチクルRは、レチクルステージ2上に吸着保持され、レチクルステージ2は、例えば真空予圧型気体静圧軸受け装置を介してレチクルベース3上にY方向に等速移動できると共に、X方向、Y方向、及びZ軸の周りの回転方向に微動できるように浮上して載置されている。レチクルステージ2、その駆動装置、及びレチクルベース3より構成されるレチクルステージ系は、気密室としてのレチクル室(不図示)内に収納されている。
【0033】
そして、ダブルパス方式のレーザ干渉計よりなるレチクル干渉計5からの計測用レーザビームが、レチクルステージ2上の移動鏡4に照射されている。レチクル干渉計5は、例えば投影光学系PLの側面に固定された参照鏡(不図示)を基準としてレチクルステージ2(レチクルR)のX方向、Y方向の位置、及び回転角(X軸、Y軸、Z軸の周りの回転角)を計測し、計測値を図6に示すレチクルステージ駆動系58及び装置全体を統轄制御する主制御系56に供給する。そのレチクルステージ駆動系58は、供給された計測値及び主制御系56からの制御情報に基づいて不図示のリニアモータ等の駆動装置を介して、レチクルステージ2の走査速度、X方向及びY方向の位置、並びに回転角の制御を行う。
【0034】
なお、レチクルの交換時間を短縮してスループットを高めるために、図2のレチクルステージ2を2つのステージから構成してもよい。また、レチクルステージ2を走査用の粗動ステージと、同期誤差等の調整用の微動ステージとから構成し、その粗動ステージの移動により発生する反力を、例えば特開平8−63231号公報に開示されるように、その粗動ステージを駆動するためのリニアモータの移動子(可動子)と固定子とをレチクルベース3に対して互いに逆向きに相対移動させることによって排除することが望ましい。
【0035】
また、本例のように露光ビームとして真空紫外光を使用する場合、真空紫外光は空気中の酸素、二酸化炭素、水蒸気、微量な有機系気体等の吸光物質によって吸収される。この吸収を避けるため、本例では上記の照明光学系1を囲むサブチャンバ、レチクルステージ系を囲むレチクル室、及び投影光学系PLの鏡筒の内部には、それらの吸光物質の濃度が数ppm程度以下に管理されて露光ビームを透過する高純度のパージガスが供給されている。そのパージガスとしては、窒素ガス(N2)、又はヘリウムガス(He)やネオンガス(Ne)等の希ガスを使用することができる。更に、投影光学系PLとその像面の基板(図2ではウエハW1)との間には、例えば局所的に気体を所定流量で送風する装置によってそのパージガスが供給されている。なお、後述のウエハステージ系の全体を気密室(ウエハ室)で覆い、この内部全体にパージガスを供給するようにしてもよい。
【0036】
次に、図2において、本例のレチクルRのパターン面には、回路パターンをX方向(非走査方向)に挟むように1対又は複数対の図示省略した2次元の位置合わせ用マーク(レチクルマーク)が形成されている。レチクルRの回路パターンとレチクルマークとの位置関係の情報は、図6の主制御系56に記憶されている。また、そのレチクルマークと投影光学系PLの像面側の基準マークとの位置関係を、露光光ILと同じ波長の照明光を用いて、かつレチクルR及び投影光学系PLを介してTTR(Through The Reticle) 方式で検出するための1対のレチクルアライメント顕微鏡(不図示)が設置されており、その検出情報が図6のアライメント信号処理系82に供給されている。レチクルアライメント顕微鏡の詳細な構成は、例えば特開平7−176468号公報等に開示されている。アライメント信号処理系82は、その検出情報に基づいてレチクルマークの投影像とその基準マークとの位置関係を求め、その位置関係の情報を主制御系56に供給する。主制御系56は、その位置関係の情報と後述のウエハ上の各ショット領域の配列座標の情報とを用いて、ウエハ上の各ショット領域とレチクルRのパターン像との位置合わせを行う。主制御系56は、上記の露光光源の出力や発光タイミングの制御も行う。
【0037】
また、図2において、投影光学系PLに対して−Y方向側に所定間隔離れた位置にオフ・アクシス(off−axis)方式のマーク検出系としてのアライメントセンサALGが設置されている。このアライメントセンサALGは、広帯域の光を照明光とするFIA(Fi1ed Image A1igment)方式等の撮像方式でウエハ上のサーチアライメントマーク及びファインアライメントマーク(ウエハマーク)又は所定の基準マークを検出するセンサであり、アライメントセンサALGの撮像信号は、図6のアライメント信号処理系82に供給される。アライメントセンサALGの光軸SXはZ軸に平行であり、アライメントセンサALGの検出中心はほぼ光軸SX上に位置している。アライメント信号処理系82は、その撮像信号を画像処理して検出対象のマークの座標位置を求め、求めた座標位置を主制御系56に供給する。主制御系56は、供給された座標位置に基づいて、ウエハの大まかな位置合わせ(サーチアライメント)を行うと共に、例えばエンハンスト・グローバル・アライメント(EGA)方式で、その基準マークを基準として、ウエハ上の全部のショット領域の配列座標の算出(ファインアライメント)を行う。
【0038】
なお、アライメントセンサALGとしては、レーザビームとドット列状のマークとを相対走査してそのマークから発生する回折光を検出するLSA(Laser Step A1ignment)方式のセンサ、又は回折格子状のマークに2方向からレーザビームを照射してそのマークから発生する2つの回折光の干渉光を検出するLIA(Laser Interferometric A1ignment) 方式のセンサなども使用できる。
【0039】
本例の投影光学系PL及びアライメントセンサALGは、それぞれ支持板6及び8に支持され、支持板6及び8はそれぞれ3本(又は4本)の防振台を含むコラム7及び9によって床面から所定高さに支持されている。図1に2点鎖線で示すように、支持板6及び8はそれぞれほぼ正三角形の平板であり、そのほぼ正三角形の頂点付近にそれぞれコラム7及び9が設置されている。図2において、投影光学系PLの下方の床面に、3本(又は4本)の防振台を含むコラム12Aを介して定盤よりなるウエハ露光用の第1ベース11Aが水平に設置され、アライメントセンサALGの下方の床面に、3本(又は4本)の防振台を含むコラム12Bを介して定盤よりなるウエハアライメント用の第2ベース11Bが水平に設置されている。3本のコラム12A及び12Bはそれぞれ3本のコラム7及び9の近くに配置されている。図1及び図2に示すように、第1ベース11Aと第2ベース11Bとの間のY方向の隙間の中央部に、支持板6及び8をそれぞれ支持する1本のコラム7及び9が配置されている。また、ベース11A及び11Bの−X方向の側面にウエハのロード及びアンロードを行うためのウエハローダ系WLが設置されている。ウエハローダ系WLは、一例としてZ方向に昇降自在のベース部材と、このベース部材に順次連結された複数の回転アームとを備えている。
【0040】
ベース11A及び11Bの上面は、極めて平面度の良好なステージガイド面に仕上げられている。本例では後述のようにベース11A及び11B上にそれぞれウエハステージが2次元的に移動自在に載置されるが、それとは異なり2つのウエハステージを1つの大型ベース(ベース11Aのほぼ2倍以上の面積で、かつより厚いベース)上に載置するものとすると、その大型ベースの上面を極めて良好な平面度に仕上げるために、製造コストが高くなると共に、その大型ベースの搬送コストの上昇なども生じる。即ち、本例のように2台のベース11A,11Bを併設することによって、製造コストが低くなり、投影露光装置の搬送や組み立ても容易になる利点がある。
【0041】
先ず、ウエハ露光用のステージ系について説明する。図2において、投影光学系PLの下方の第1ベース11A上に第1ステージ本体としての第1ウエハステージST1が、例えば真空予圧型気体静圧軸受け装置を介して数μm程度のギャップ(エアーフィルム)をもって非接触でX方向及びY方向に移動自在に載置されている。即ち、第1ウエハステージST1の底面には、実際には拡大図である図4に示すように、エアーパッド55が設けられている。図2において、第1ウエハステージST1はX方向から見てU字型であるが、+Y方向の側面が高く設定されている。第1ウエハステージST1の中央の平板部上に、ほぼ正三角形の頂点の位置に設けられた3個のそれぞれZ方向の高さが可変のZアクチュエータ13A,14A,15Aを介して四角形の平板よりなるフォーカス・レベリングプレート16Aが支持されている。このフォーカス・レベリングプレート16Aの上面(スライド面)にウエハW1を保持するための第1テーブルとしての第1可動テーブルTB1が、エアーパッド30Aを介して非接触状態でX方向及びY方向に移動自在に載置されている。エアーパッド30Aは、一例としてフォーカス・レベリングプレート16A側から第1可動テーブルTB1側に浮上支持用のエアーを吹き出すために使用されており、エアーパッド30Aと第1可動テーブルTB1の底面との間には5〜10μm程度のギャップ(エアーフィルム)が生じている。
【0042】
Zアクチュエータ13A〜15Aとしては、一例として永久磁石と電磁石との反発力又は吸引力を利用する方式、ボイスコイルモータ(VCM)方式、又はピエゾ素子等の圧電素子や磁歪素子などの伸縮自在の素子を用いる方式のアクチュエータ(又は駆動機構)などが使用できる。3個のZアクチュエータ13A〜15Aの先端部は、互いに独立にZ方向の高さが可変であり、これによってフォーカス・レベリングプレート16A及び第1可動テーブルTB1のZ方向の位置、X軸の周りの傾斜角、及びY軸の周りの傾斜角を所定範囲内で制御できるように構成されている。
【0043】
図1に示すように、第1可動テーブルTB1は、ほぼXY平面に平行な四角形の平板部に対して+X方向及び+Y方向に側壁部を設けた構成である。図2において、第1可動テーブルTB1の平板部上に3個のそれぞれZ方向には変形しないフレキシャよりなるロッド26Aを介して、ほぼXY平面に平行な四角形の平板よりなるウエハホルダ27Aが支持され、ウエハホルダ27A上にウエハW1が例えば真空吸着によって保持されている。なお、フレキシャとは、例えば図3のロッド49Aで示すように、円柱状のロッドの先端部及び下端部にそれぞれ直交する2方向から切り欠き部(すり割り部)を設けることによって、ロッドの軸方向には変形しないが、その軸に直交する方向には或る程度変形できるようにした部材である。このように3個のフレキシャよりなるロッド26Aでウエハホルダ27AをZ方向に支持することによって、ウエハホルダ27AがZ方向には変位しないと共に、ウエハホルダ27Aにロッド26Aからの応力が殆ど加わらないという利点がある。
【0044】
また、ウエハホルダ27Aと第1可動テーブルTB1との間には、真空吸着のための配管(不図示)が設置されており、その配管は第1可動テーブルTB1から外部の真空ポンプ(不図示)に連結されている。更に、実際には、第1ウエハステージST1の中央部にはウエハをロード又はアンロードするためのピン(不図示)を昇降する機構が組み込まれており、フォーカス・レベリングプレート16A、第1可動テーブルTB1、及びウエハホルダ27Aの中央部にはそのピンを通すための貫通孔もそれぞれ形成されている。なお、第1可動テーブルTB1を移動する場合には、そのウエハ昇降用のピンは、第1可動テーブルTB1の底面より低い位置に収納されている。
【0045】
図5は、図2の第1可動テーブルTB1を含む部分を示す平面図であり、この図5において、3個のロッド26Aは、ウエハホルダ27Aの底面でほぼ正三角形の頂点の位置に配置されている。これによって、ウエハホルダ27AはZ方向に変位しないように安定に保持される。但し、これだけでは、第1可動テーブルTB1に対してウエハホルダ27AがX方向、Y方向、及びZ軸の周りの回転方向に変位する。これを防止するため、第1可動テーブルTB1の+Y方向の側壁部とウエハホルダ27Aの側面とが、X方向に所定間隔で配置されてそれぞれY方向には変形しないフレキシャよりなる2個のロッド25A1及び25A2で連結され、第1可動テーブルTB1の+X方向の側壁部とウエハホルダ27Aの側面とが、X方向には変形しないフレキシャよりなるロッド25A3で連結されている。この場合にも、ロッド25A1〜25A3がフレキシャであるため、ウエハホルダ27Aには応力が殆ど作用しない。このように本例のウエハホルダ27Aは、6個のロッド25A1〜25A3,26Aを介して第1可動テーブルTB1に対して完全に(6自由度で)静止状態で、即ちキネマティック支持された状態で、かつ応力が殆ど加わらない状態で保持されている。なお、3個のロッド25A1〜25A3は、図2ではまとめてロッド25Aとして表されている。
【0046】
また、図5において、ウエハホルダ27Aの−Y方向及び−X方向の側面に、それぞれYZ平面にほぼ平行な2枚の板ばね80及びXZ平面にほぼ平行な2枚の板ばね81を介して、反射面としての細長い四角柱状のY軸の移動鏡29YA及びX軸の移動鏡29XAが保持されている。移動鏡29YA及び29XAはそれぞれY軸及びX軸に平行なレーザビームをほぼその入射方向に反射するための反射面を備えている。このように移動鏡29YA,29XAを板ばね80及び81を介して支持することによって、ウエハホルダ27Aには移動鏡29YA,29XAによる応力が殆ど加わらない利点がある。なお、移動鏡29YA,29XAは、ウエハホルダ27Aの側面に直接固定してもよく、移動鏡29YA,29XAの代わりにウエハホルダ27Aの側面を鏡面加工して形成した反射面を使用してもよい。更に、2軸の移動鏡29YA,29XAが図1ではまとめて移動鏡29Aとして表されている。
【0047】
また、図5において、ウエハホルダ27Aの上面のウエハW1の近くに、所定のそれぞれX方向及びY方向の位置を示す2つの2次元の基準マーク(不図示)が形成された基準マーク部材FM1が設置されている。基準マーク部材FM1の表面の高さ(Z方向の位置)は、ウエハW1の表面の高さと同一になるように設定されている。本例の第1可動テーブルTB1は、後述のように第1ウエハステージST1から分離可能であり、別のウエハステージ上でウエハW1のアライメントが行われている。この場合、基準マーク部材FM1上の基準マークを基準(原点)としてウエハW1の各ショット領域の配列座標が求められているため、第1ウエハステージST1側では例えば上記のレチクルアライメント顕微鏡を用いて、その基準マーク部材FM1上の基準マークの位置を検出するのみで、ウエハW1上の各ショット領域の配列座標を認識することができる。なお、基準マーク部材FM1は、ウエハホルダ27Aの上面に複数(2つ又は3つ)設けてもよい。
【0048】
図2に戻り、第1ウエハステージST1の+Y方向の側壁部の内面に、第1固定子としての、X方向に所定ピッチで配列された永久磁石(発磁体)を含むX方向に長い固定子17Aと、Z方向に磁場を生成するための永久磁石を含むX方向に長い固定子19AとがZ方向に隣接して設けられている。また、第1ウエハステージST1の−Y方向の側壁部の内面に、固定子17Aと同様の構成のX方向に長い固定子18Aが、固定子17Aに対向するように、かつ固定子17Aよりも低い高さで設けられている。固定子17A〜19Aは、それぞれ断面がU字型で解放端が内側を向くように配置されている。
【0049】
一方、第1可動テーブルTB1の+Y方向の側壁部の外面に、固定子17A及び19Aの内部にそれぞれ非接触で先端部が収まるように、コイルを含みX方向に長い移動子(可動子)20A及び22Aが設けられている。移動子20Aが第1移動子に対応している。また、第1可動テーブルTB1の−Y方向の側面(外面)に、固定子18Aの内部に非接触で先端部が収まるように、コイルを含みX方向に長い移動子(可動子)21Aが設けられている。即ち、第1可動テーブルTB1は、第1ウエハステージST1からX方向に非接触で引き抜くことによって、第1ウエハステージST1から容易に分離できるように構成されている。この場合、固定子17Aと移動子20Aとより、及び固定子18Aと移動子21Aとより、それぞれ第1ウエハステージST1に対して第1可動テーブルTB1をX方向及びZ軸の周りの回転方向に非接触で駆動するための第1のX軸微動リニアモータ23XA及び第2のX軸微動リニアモータ24XAが構成されている。即ち、固定子17A,18Aと移動子20A,21Aとは互いに協働してそれぞれX軸のリニアモータを構成している。X軸微動リニアモータ23XA,24XAは、第1ウエハステージST1に対して第1可動テーブルTB1を着脱する場合の駆動機構としても使用される。
【0050】
なお、固定子17A,18Aも完全に静止している訳ではなく、駆動する際の反力によって移動子20A,21Aと逆方向に僅かに移動することがある。そこで、本明細書では、説明の便宜上、リニアモータ又はアクチュエータ等の駆動装置を構成する2つの相対変位する駆動部材の内で、移動量が大きいと想定される部材を「移動子」と呼び、移動量がより少ないと想定される部材を「固定子」と呼ぶこととする。また、X軸微動リニアモータ23XA,24XAは、一例としてそれぞれ3相リニアモータであり、移動子20A,21Aにはそれぞれ固定子17A,18AとのX方向の相対位置(第1ウエハステージST1に対する第1可動テーブルTB1のX方向への相対位置)を大まかにモニタするための検出器(例えばホール素子)が組み込まれている。
【0051】
また、固定子19Aと移動子22Aとより、第1ウエハステージST1に対して第1可動テーブルTB1をY方向に非接触で駆動するためのボイスコイルモータ(VCM)方式のY軸微動アクチュエータ23YAが構成されている。更に、移動子22Aにも、移動子22Aと固定子19AとのY方向への相対的な変位(第1ウエハステージST1に対する第1可動テーブルTB1のY方向への相対位置)を大まかに検出するための検出器(例えばホール素子)が組み込まれている。移動子20A,21Aに組み込まれたX方向の検出器、及び移動子22Aに組み込まれたY方向の検出器による相対位置の検出情報が、図6の第1ステージ制御系83に供給されている。第1ステージ制御系83は、その検出情報及び後述のレーザ干渉計の計測情報に基づいて、X軸微動リニアモータ23XA,24XA及びY軸微動アクチュエータ23YAの動作を制御する。なお、図6におけるX軸微動リニアモータ23XA,24XA及びY軸微動アクチュエータ23YAは、第1ウエハステージST1とこの上の可動テーブル(図2では第1可動テーブルTB1)との間で形成される駆動装置を意味している。通常は、第1ウエハステージST1に対してその上の可動テーブルがX方向、Y方向の移動ストローク内のほぼ中央に位置するように、X軸微動リニアモータ23XA,24XA及びY軸微動アクチュエータ23YAの動作が制御される。2軸のX軸微動リニアモータ23XA及び24XAによるX方向への移動ストロークは、例えば図5において、第1ウエハステージST1に対して第1可動テーブルTB1をこのX方向の幅の2/3程度まで+X方向又は−X方向に移動できる程度である。また、Y軸微動アクチュエータ23YAによるY方向への移動ストロークは、固定子19Aと移動子22Aとが重なっている範囲、例えば数mm程度である。
【0052】
この場合、固定子17Aの解放端の中心と固定子18Aの解放端の中心とを結ぶ直線は、ほぼ第1可動テーブルTB1及びこれによって支持される部材(ウエハホルダ27A等)よりなる可動部材の重心の位置を斜めに通過している。このため、X軸微動リニアモータ23XA及び24XAによって第1可動テーブルTB1を駆動する際に、不要なモーメント等が発生することを防止できる。また、Zアクチュエータ13A〜15Aによるフォーカス・レベリングプレート16AのZ方向への移動ストロークは、固定子17A〜19Aと移動子20A〜22AとのZ方向のギャップより小さくなるように設定されている。
【0053】
更に、図2において、投影光学系PLの下部側面に、被検面上の複数の計測点にスリット像を投影する投射光学系53Aと、その被検面からの反射光を受光してそのスリット像を再結像してその横ずれ量から対応する計測点のZ方向の位置を検出する受光光学系53Bとを有する斜入射光学方式のオートフォーカスセンサが配置されている。受光光学系53Bの検出情報は図6の第1ステージ制御系83に供給されている。第1ステージ制御系83は、その検出情報に基づいて走査露光中にウエハW1の表面が投影光学系PLの像面に合致するように、Zアクチュエータ13A〜15Aを介してフォーカス・レベリングプレート16A及び第1可動テーブルTB1(ひいてはウエハW1)のZ方向の位置及び傾斜角を制御する。
【0054】
また、図1において、第1ベース11Aと第2ベース11Bとの間の中央部、及び第1ベース11Aの−X方向の側面の中央部の上方に、それぞれ例えばダブルパス方式で分解能が0.01μm(10nm)程度のレーザ干渉計よりなるY軸のウエハ干渉計52YA、及びX軸のウエハ干渉計52XA(第1干渉計システム)が設置されている。図2に示すように、ウエハ干渉計52YAは、支持板6の底面に支持部材54Aを介して保持されている(ウエハ干渉計52XAも同様)。Y軸のウエハ干渉計52YAは、Y軸に平行な複数のレーザビームを第1ウエハステージST1上の可動テーブル(図1では第1可動テーブルTB1)の移動鏡(図1では移動鏡29A)に照射することによって、投影光学系PLの参照鏡(不図示)を基準としてその可動テーブルのY方向(走査方向)の位置、Z軸の周りの回転角(ヨーイング量)、及びX軸の周りの回転角(ピッチング量)を計測する。一方、X軸のウエハ干渉計52XAは、その移動鏡にX軸に平行な複数のレーザビームを照射することによって、投影光学系PLの参照鏡(不図示)を基準としてその可動テーブルのX方向(走査方向に直交する非走査方向)の位置、及びY軸の周りの回転角(ローリング量)を計測する。ウエハ干渉計52YA及び52XAからのレーザビームの中心は、それぞれ投影光学系PLの光軸AXを通過しており、いわゆるアッベ誤差が生じないようにされている。ウエハ干渉計52YA及び52XAの計測値は図6の第1ステージ制御系83及び主制御系56に供給される。
【0055】
図1において、第1ウエハステージST1は、+Y方向側のX軸スライダ32Aに連結され、X軸スライダ32Aは、X軸に平行に設置されたX軸ガイド部材33Aにエアーパッドを介してX方向に円滑に移動できるように連結されている。また、X軸ガイド部材33Aに平行に、X方向に所定ピッチで配列された永久磁石を含むX方向に長い固定子35Aが配置され、X軸ガイド部材33A及び固定子35Aの+X方向及び−X方向の端部はそれぞれ第1Y軸スライダ37A及び第2Y軸スライダ38Aに連結されている。第1Y軸スライダ37Aは、Y軸に平行に設置されたY軸ガイド部材39Aにエアーパッドを介してY方向に円滑に移動できるように連結され、第2Y軸スライダ38Aは、第1ベース11A上面にエアーパッドを介してY方向に円滑に移動できるように載置されている。Y軸ガイド部材39Aの両端は支持部材48Aを介して第1ベース11A上に固定されている。
【0056】
図5に示すように、第1ウエハステージST1の+Y方向の側面とX軸スライダ32Aとは、それぞれY方向には変形しないフレキシャよりなり、X方向に離れて配置された2個のロッド31A1及び31A2と、連結部材78及び79を介して配置されたX方向には変形しないフレキシャよりなるロッド31A3とを介して連結されている。この場合にも、ロッド31A1〜31A3がフレキシャであるため、第1ウエハステージST1はX軸スライダ32Aに対してX方向、Y方向、及びZ軸の周りの回転方向には相対変位しないように、かつZ方向には或る程度相対変位できるように連結されると共に、その連結に伴う応力が第1ウエハステージST1には殆ど作用しないという利点がある。
【0057】
図2に戻り、図5の3個のロッド31A1〜31A3がまとめてロッド31Aとして表されている。また、X軸スライダ32Aの内側にコイルを含むX方向に長い移動子34Aが設けられ、移動子34Aの先端部が固定子35Aの内側に非接触で収納されている。移動子34Aと固定子35Aとから、X軸ガイド部材33Aに対してX軸スライダ32A及び第1ウエハステージST1をX方向に広い範囲で駆動するためのX軸粗動リニアモータ36XAが構成されている。
【0058】
図3は、図1において第1ウエハステージST1を+Y方向に見た一部を切り欠いた図であり、この図3において、第1ベース11Aの上面の+X方向の端部付近のY方向に沿った溝部51Aに、エアーパッドを介してY方向に非接触状態で移動できるように、断面形状がU字型のY軸バランサ46Aが載置されている。このY軸バランサ46A内部に、Y方向に所定ピッチで配列された永久磁石を含むY方向に長い固定子42Aが設置され、第1Y軸スライダ37Aの内部に、先端部が固定子42A内に収まるようにコイルを含む移動子40Aが設けられている。移動子40Aと固定子42Aとから、Y軸バランサ46Aに対して第1Y軸スライダ37A(ひいては第1ウエハステージST1)をY方向に広い範囲で駆動するための第1のY軸粗動リニアモータ44YAが構成されている。
【0059】
同様に、第1ベース11Aの上面の−X方向の端部に、断面形状がU字型のY方向に長い保持枠47Aがエアーパッドを介してY方向に非接触状態で移動できるように配置され、この保持枠47A内部に、Y方向に所定ピッチで配列された永久磁石を含むY方向に長い固定子43Aが配置され、第2Y軸スライダ38Aの外側に、先端部が固定子43A内に収まるようにコイルを含む移動子41Aが設けられている。移動子41Aと固定子43Aとから、保持枠47Aに対して第2Y軸スライダ38A(ひいては第1ウエハステージST1)をY方向に広い範囲で駆動するための第2のY軸粗動リニアモータ45YAが構成されている。なお、保持枠47Aと固定子43Aとの重量は、Y軸バランサ46Aと固定子42Aとの重量と同じである。この場合、第1ウエハステージST1が回転することなくY方向に駆動されるように、2つのY軸粗動リニアモータ44YA及び45YAは同期して駆動される。また、Y軸ガイド部材39Aに隣接しているY軸粗動リニアモータ44YAでは、移動子40Aが+Y方向(又は−Y方向)に移動する際に移動子40Aが担う運動量を相殺するように、固定子42A及びY軸バランサ46A並びに固定子43A及び保持枠47Aが−Y方向(又は+Y方向)に移動する。これは、移動子40AをY方向へ駆動する際の反作用によって、固定子42A及びY軸バランサ46A等が逆方向に移動することを意味する。これによって、第1ウエハステージST1をY方向(走査方向)に駆動する際の振動の発生が抑制される利点がある。
【0060】
また、図3において、Y軸ガイド部材39Aを支持する支持部材48Aが、X方向に変形しないフレキシャよりなるロッド49Aを介してフレーム50Aの先端部に連結され、フレーム50Aの底面は床上に固定されている。なお、ロッド49Aの代わりに、ユニバーサルジョイントを使用してもよい。この構成によって、図2のX軸粗動リニアモータ36XAを介して第1ウエハステージST1をX方向に駆動する際に、固定子35Aから第1Y軸スライダ37Aに加わる反作用が床面側に逃がされている。従って、第1ウエハステージST1をX方向(非走査方向)に駆動する際の振動の発生も抑制される利点がある。非走査方向への移動は、ウエハ上の一連のショット領域への走査露光の間のステップ移動時に行われるため、走査方向に比べて振動の抑制は厳密には行われていない。但し、より振動の発生量を低減したい場合には、X軸粗動リニアモータ36XAを駆動する際にも、例えば移動子34Aが担う運動量を相殺するように固定子35Aが逆方向に移動できるようにしてもよい。
【0061】
X軸粗動リニアモータ36XA、及びY軸粗動リニアモータ44YA,45YAはそれぞれ例えば3相リニアモータであり、移動子34A,40A,41Aにも、対応する固定子に対する大まかな位置を検出するための検出器(例えばホール素子)が組み込まれている。それらの検出器で検出される位置情報は図6の第1ステージ制御系83に供給されている。第1ステージ制御系83は、それらの位置情報、ウエハ干渉計52YA及び52XAの計測値、及び主制御系56の制御情報に基づいて、X軸粗動リニアモータ36XA及びY軸粗動リニアモータ44YA,45YAの動作を制御する。
【0062】
図1の第1可動テーブルTB1上のウエハW1を露光する場合の基本的な動作として、先ず図6の主制御系56及び第1ステージ制御系83の制御のもとで、基準マーク部材FM1上の2つの2次元の基準マークの中心がほぼ投影光学系PLの光軸AX上に来るように、第1ウエハステージST1を駆動する。その後、レチクルステージ駆動系58の制御のもとで、図2のレチクルステージ2を駆動して、レチクルR上の所定の1対の2次元のレチクルマークを、その2つの基準マークとほぼ共役な位置に移動する。この状態で、上述のレチクルアライメント顕微鏡及び図6のアライメント信号処理系82を介して、露光波長の照明光のもとで、その2つのレチクルマークの投影像に対するその2つの基準マークの位置ずれ量を計測し、計測値を主制御系56に供給する。主制御系56は、2つのレチクルマークの投影像の中心(露光中心)にその2つの基準マークの中心が合致しているときにウエハ干渉計52YA及び52XAの計測値が共に0になるようにステージ座標系のオフセットを設定する。
【0063】
更に、主制御系56は、その2つの基準マーク(ほぼX軸に平行に配列されているものとする)の中心を結ぶ直線が、X軸に高精度に平行になるように、即ちその2つの基準マークの中心を順次所定のレチクルマークの像の中心に合致させたときにウエハ干渉計52YAで計測されるY座標が同じ値になるように、第1ウエハステージST1に対する第1可動テーブルTB1の回転角を調整する。これによって、ステージ座標系は、基準マーク部材FM1上の2つの基準マークの中心を原点とする座標系に設定される。その後、一例としてその2つの基準マークの中心を結ぶ直線と、2つのレチクルマークの像の中心を結ぶ直線とが平行になるように、レチクルステージ2の回転角を調整する。これ以降は、第1ウエハステージST1に対して第1可動テーブルTB1の相対回転角が変化しないように、図2のX軸微動リニアモータ23XA,24XAが駆動される。
【0064】
また、第1可動テーブルTB1上で基準マーク部材FM1の基準マークを基準とするウエハW1上の各ショット領域の配列座標は、後述のようにアライメントセンサALGを用いて計測されているため、そのステージ座標系上でその各ショット領域の配列座標に基づいて第1ウエハステージST1(第1可動テーブルTB1)を駆動することによって、ウエハW1上の各ショット領域にレチクルRのパターン像を高精度に重ね合わせることができる。
【0065】
走査露光時には、図6の主制御系56、レチクルステージ駆動系58、及び第1ステージ制御系83の制御のもとで、レチクルステージ2を介してレチクルRをY方向に速度VRで走査するのに同期して、図3のY軸粗動リニアモータ44YA,45YAを介して第1ウエハステージST1を駆動することによって、スリット状の露光領域に対してウエハW1上の一つのショット領域が対応する方向(+Y方向又は−Y方向)に速度β・VR(βは投影倍率)で走査される。この際に、第1ウエハステージST1に対して第1可動テーブルTB1が相対的に静止しているように、又は必要に応じて移動速度の残存誤差又は同期誤差を補正するために、X軸微動リニアモータ23XA,24XA及びY軸微動アクチュエータ23YAが駆動される。
【0066】
そして、ウエハW1のステップ移動時には、図2のX軸粗動リニアモータ36XA及び図3のY軸粗動リニアモータ44YA,45YAを介して第1ウエハステージST1がX方向、Y方向に駆動される。この際に、第1ウエハステージST1に対して第1可動テーブルTB1が相対的に静止しているように、X軸微動リニアモータ23XA,24XA及びY軸微動アクチュエータ23YAが駆動される。また、その走査露光とステップ移動とを繰り返すことによって、ステップ・アンド・スキャン方式でウエハW1上の全部のショット領域にレチクルRのパターン像が転写される。
【0067】
次に、ウエハアライメント用のステージ系について説明する。図2において、アライメントセンサALGの下方の第2ベース11B上に、第2ステージ本体としての第2ウエハステージST2が、例えば真空予圧型気体静圧軸受け装置を介して数μm程度のギャップをもって非接触でX方向及びY方向に移動自在に載置されている。なお、ウエハ上の各ショット領域にレチクルパターンの像を実際に露光する工程を「実露光工程」、それ以外のウエハアライメント等の工程を「前処理工程」と呼ぶものとすると、第1ウエハステージST1は「実露光用ステージ」、第2ウエハステージST2は「前処理工程用ステージ」とも呼ぶことができる。第2ウエハステージST2上に、フォーカス・レベリングプレート16B及びエアーパッド30Bを介して非接触でX方向及びY方向に移動自在に、第2テーブルとしての第2可動テーブルTB2が載置され、第2可動テーブルTB2上にウエハホルダ27Bを介してウエハW2が吸着保持され、ウエハホルダ27Bの側面にY軸の移動鏡29YB及びX軸の移動鏡(不図示)が保持されている。そのY軸の移動鏡29YB及びX軸の移動鏡が、図1ではまとめて移動鏡29Bとして表されている。
【0068】
本例において、第2ウエハステージST2、フォーカス・レベリングプレート16B、第2可動テーブルTB2、ウエハホルダ27B、及びこれらの支持駆動機構は、第1ウエハステージST1、フォーカス・レベリングプレート16A、第1可動テーブルTB1、ウエハホルダ27A、及びこれらの支持駆動機構と同じ構成である。即ち、フォーカス・レベリングプレート16Bは3個のZアクチュエータ13B,14B,15Bを介して、Z方向、X軸の周りの回転方向、及びY軸の周りの回転方向に変位できるように第2ウエハステージST2上に支持され、ウエハホルダ27Bは第2可動テーブルTB2に対して、Z方向の変位を抑制するための3個のフレキシャよりなるロッド26B、及びXY平面内の変位を抑制するための3個のフレキシャよりなるロッド25Bを介してキネマティック支持されている。また、第2ウエハステージST2に設けられた固定子17B,18B,及び19Bと、第2可動テーブルTB2に設けられた移動子20B,21B,及び22BとからそれぞれX軸微動リニアモータ23XB,24XB及びY軸微動アクチュエータ23YBが構成されている。固定子17B及び移動子20Bがそれぞれ第2固定子及び第2移動子に対応している。
【0069】
この場合、固定子17A(第1固定子)、移動子20A(第1移動子)、固定子17B(第2固定子)、及び移動子20B(第2移動子)は、互いに平行な状態で配置され、かつ移動している。
X軸微動リニアモータ23XB,24XBは、第2ウエハステージST2に対して第2可動テーブルTB2をX方向及びZ軸の周りの回転方向に駆動し、Y軸微動アクチュエータ23YBは第2ウエハステージST2に対して第2可動テーブルTB2をY方向に駆動する。X軸微動リニアモータ23XB,24XBは更に、第2ウエハステージST2から第2可動テーブルTB2をX方向に非接触で引き抜いて分離する際にも駆動機構として使用される。X軸微動リニアモータ23XB,24XB及びY軸微動アクチュエータ23YBは、図6の第2ステージ制御系84によって駆動される。なお、本例では、第1可動テーブルTB1と第2可動テーブルTB2とは、第1ウエハステージST1及び第2ウエハステージST2に対して交互に入れ替えるように着脱される。そのため、図6のX軸微動リニアモータ23XA,24XA及びY軸微動アクチュエータ23YAは、第1ウエハステージST1の固定子17A,18A,19Aと、その上の可動テーブル(TB1又はTB2)の移動子とから構成されるリニアモータ及びアクチュエータを意味している。同様に、図6のX軸微動リニアモータ23XB,24XB及びY軸微動アクチュエータ23YBは、第2ウエハステージST2の固定子17B,18B,19Bと、その上の可動テーブル(TB2又はTB1)の移動子とから構成されるリニアモータ及びアクチュエータを意味している。即ち、第1ステージ制御系83は、第1ウエハステージST1及びこの上の可動テーブル(TB1又はTB2)を駆動するための制御系であり、第2ステージ制御系84は、第2ウエハステージST2及びこの上の可動テーブル(TB2又はTB1)を駆動するための制御系である。
【0070】
また、図1において、ウエハホルダ27Bの上面のウエハW2の近くに、それぞれX方向、Y方向の位置を示す2つの基準マーク(不図示)が形成された基準マーク部材FM2が設置されている。
更に、第2ベース11Bの−Y方向の側面の中央部、及び−X方向の側面の中央部の上方にそれぞれ例えばダブルパス方式で分解能が0.01μm(10nm)程度のレーザ干渉計よりなるY軸のウエハ干渉計52YB、及びX軸のウエハ干渉計52XB(第2干渉計システム)が設置されている。図2に示すように、ウエハ干渉計52YBは、支持板8の底面に支持部材54Bを介して保持されている(ウエハ干渉計52XBも同様)。Y軸のウエハ干渉計52YBは、Y軸に平行な複数のレーザビームを第2ウエハステージST2上の可動テーブル(図1では第2可動テーブルTB2)の移動鏡(図1では移動鏡29B)に照射することによって、アライメントセンサALGの参照鏡(不図示)を基準としてその可動テーブルのY方向の位置、Z軸の周りの回転角(ヨーイング量)、及びX軸の周りの回転角(ピッチング量)を計測する。一方、X軸のウエハ干渉計52XBは、その移動鏡にX軸に平行な複数のレーザビームを照射することによって、アライメントセンサALGの参照鏡(不図示)を基準としてその可動テーブルのX方向の位置、及びY軸の周りの回転角(ローリング量)を計測する。ウエハ干渉計52YB及び52XBからのレーザビームの中心は、それぞれアライメントセンサALGの光軸SXを通過しており、いわゆるアッベ誤差が生じないようにされている。ウエハ干渉計52YB及び52XBの計測値は図6の第2ステージ制御系84及び主制御系56に供給される。
【0071】
図2において、第2ウエハステージST2は、ロッド31Aと同様のフレキシャよりなる3個のロッド31Bを介して−Y方向側のX軸スライダ32Bに連結され、X軸スライダ32Bは、X軸に平行に設置されたX軸ガイド部材33Bにエアーパッドを介してX方向に円滑に移動できるように連結されている。また、X軸ガイド部材33Bに平行に永久磁石を含むX方向に長い固定子35Bが配置され、固定子35BとX軸スライダ32Bの内側に固定されたコイルを含むX方向に長い移動子34Bとから、X軸ガイド部材33Bに対してX軸スライダ32B及び第2ウエハステージST2をX方向に広い範囲で駆動するためのX軸粗動リニアモータ36XBが構成されている。
【0072】
図1において、第2ベース11B上でX軸スライダ32B(第2ウエハステージST2)をX方向及びY方向に駆動する機構は、第1ベース11A上でX軸スライダ32A(第1ウエハステージST1)をX方向及びY方向に駆動する機構とほぼ対称に構成されている。即ち、X軸ガイド部材33B及び固定子35Bの+X方向及び−X方向の端部はそれぞれY軸スライダ37B及び38Bに連結されている。第1のY軸スライダ37Bは、第2ベース11B上に支持部材48Bを介して設置されたY軸ガイド部材39Bにエアーパッドを介してY方向に円滑に移動できるように連結され、第2のY軸スライダ38Bは、第2ベース11B上面にエアーパッドを介してY方向に円滑に移動できるように載置されている。
【0073】
また、第2ベース11B上のY軸ガイド部材39Bに平行な溝部51Bに、Y軸バランサ46Bがエアーパッドを介して非接触でY方向に移動できるように載置されている。Y軸バランサ46B内に図3のY軸粗動リニアモータ44YAと同様に、Y軸ガイド部材39Bに対してY軸スライダ37B(第2ウエハステージST2)をY方向に広い範囲で駆動するための第1のY軸粗動リニアモータ44YBが収納されている。また、第2ベース11B上の−X方向の端部上にY軸に平行にエアーパッドを介して保持枠47B及び固定子43Bが配置され、固定子43BとY軸スライダ38Bの先端部の移動子(不図示)とから、図3のY軸粗動リニアモータ45YAと同様に、固定子43Bに対してY軸スライダ38B(第2ウエハステージST2)をY方向に広い範囲で駆動するための第2のY軸粗動リニアモータ45YBが構成されている。なお、保持枠47Bと固定子43Bとの重量は、Y軸バランサ46Bと固定子42Aに対応する固定子との重量と同じである。図6の第2ステージ制御系84が、移動子に組み込まれた検出器の位置情報、ウエハ干渉計52YB及び52XBの計測値、及び主制御系56の制御情報に基づいて、X軸粗動リニアモータ36XB及びY軸粗動リニアモータ44YB,45YBの動作を制御する。
【0074】
この場合も、Y軸粗動リニアモータ44YBでは、移動子がY方向に移動する際にその移動子が担う運動量を相殺するように、固定子及びY軸バランサ46B並びに固定子43B及び保持枠47Bが逆方向に移動する。また、図2のX軸粗動リニアモータ36XBを駆動する際の反力を床面に逃がすために、図3のロッド49A及びフレーム50Aと同様の機構が図1の支持部材48Bに連結されている。これによって、第2ウエハステージST2をX方向及びY方向に駆動する際の振動の発生が抑制されている。なお、第2ウエハステージST2は、アライメント用のステージであると共に、本例では露光用の第1ベース11Aとアライメント用の第2ベース11Bとが独立であるため、第2ウエハステージST2の防振機構は、第1ウエハステージST1の防振機構よりも簡素化してもよい。
なお、本実施の形態では、X軸粗動リニアモータ36XA,36XB、Y軸粗動リニアモータ44YA,44YB,45YA,45YBを所謂ムービングコイルタイプとしたが、これらをムービングマグネットタイプとしても良い。ムービングコイルタイプの場合は、ウエハステージSTを軽量化することができ、ムービングマグネットタイプの場合はウエハステージSTへの配線を減らすことができると共に、コイルの発熱の影響がウエハステージST1,ST2に伝わりにくいという効果がある。
【0075】
図1の第2可動テーブルTB2上のウエハW2のアライメントを行う場合の基本的な動作として、図6の主制御系56、アライメント信号処理系82、及び第2ステージ制御系84の制御のもとで、先ず第2ウエハステージST2(第2可動テーブルTB2)を駆動して、基準マーク部材FM2の所定の2つの2次元の基準マークを順次アライメントセンサALGの検出領域内に移動する。そして、アライメントセンサALG及びアライメント信号処理系82によってその2つの2次元の基準マークの座標を順次計測し、計測結果を主制御系56に供給する。主制御系56は、その座標にウエハ干渉計52YB及び52XBの計測値を加算することによってステージ座標系での座標を算出する。そして、主制御系56は、その2つの基準マークの中心がアライメントセンサALGの検出中心に合致しているときに、ウエハ干渉計52YB及び52XBの計測値が共に0になるようにステージ座標系のオフセットを設定する。更に、主制御系56は、その2つの基準マーク(ほぼX軸に平行に配列されているものとする)の中心を結ぶ直線が、X軸に高精度に平行になるように、即ちその2つの基準マークの中心を順次アライメントセンサALGの検出中心に合致させたときにウエハ干渉計52YBで計測されるY座標が同じ値になるように、第2ウエハステージST2に対する第2可動テーブルTB2の回転角を調整する。これによって、ステージ座標系は、基準マーク部材FM2上の2つの基準マークの中心を原点とする座標系に設定される。
【0076】
これ以降は、第2ウエハステージST2に対して第2可動テーブルTB2が相対的に静止しているように、特に相対回転角が変化しないように、図2のX軸微動リニアモータ23XB,24XB及びY軸微動アクチュエータ23YBが駆動される。次に、第2ウエハステージST2を駆動して、アライメントセンサALGによってウエハW2上の所定の複数のサーチアライメントマークの座標を順次検出し、その座標を主制御系56に供給する。主制御系56は、その供給された座標に基づいて、ウエハW2上の計測対象のファインアライメントマーク(ウエハマーク)のステージ座標系上での計算上の座標を求める(サーチアライメント)。次に、その計算上の座標に基づいて第2ウエハステージST2を駆動することによって、計測対象のウエハマークを順次アライメントセンサALGの検出領域に移動して、各ウエハマークの座標を求める。主制御系56は、その各ウエハマークの座標をステージ座標系の座標に変換した後、例えばエンハンスト・グローバル・アライメント(EGA)方式でウエハW2上の全部のショット領域のステージ座標系上での配列座標を算出する(ファインアライメント)。このように算出された各ショット領域の配列座標が、第1ウエハステージST1上でウエハW2を露光する際のアライメントデータとして使用される。
【0077】
次に、露光の終了したウエハW1を保持する第1可動テーブルTB1を第1ウエハステージST1から分離して、アライメント用の第2ウエハステージST2側に搬送すると共に、アライメントの終了したウエハW2を保持する第2可動テーブルTB2を第2ウエハステージST2から分離して、露光用の第1ウエハステージST1側に搬送するためのテーブル搬送機構について説明する。
【0078】
図1において、ベース11A及び11Bの+X方向の隙間領域の上方にY方向に移動自在に、第1搬送ベースとしての第1ステーション61Aが配置されている。ステーション61Aは、ウエハステージST1,ST2と同様にX方向に見た場合にU字型で+Y方向の側壁部が高く設定されている。また、ステーション61Aの中央の平面部の上面は、ウエハステージST1,ST2に設けられているフォーカス・レベリングプレート16A,16Bの上面(スライド面)とほぼ高さである。ステーション61Aの平面部には交互に可動テーブルTB1,TB2が載置されるため、その平面部に可動テーブルTB1,TB2を5〜10μm程度の高さで浮上支持するためのエアーパッド(不図示)が設けられている。なお、例えば移動中にその可動テーブルTB1,TB2を静止状態で保持するために、ステーション61Aの平面部に真空吸着用の孔又は電磁吸着用の電極などの吸着機構を設けてもよい。
【0079】
また、ステーション61Aの+Y方向の側壁部の内側に、図2の第1ウエハステージST1の固定子17A及び19Aとそれぞれ同一で、かつ同じ位置関係で固定子62A及び64AがX軸に平行に配置されている。固定子62Aが第1受け渡し用固定子に対応する。そして、ステーション61Aの−Y方向の側壁部の内側に、図2の第1ウエハステージST1の固定子18Aと同一で、かつ同じ位置関係で固定子63AがX軸に平行に設けられている。従って、第1ステーション61Aの固定子62A〜63Aは、第1ウエハステージST1の固定子17A〜19A、及び第2ウエハステージST2の固定子17B〜19Bとそれぞれ平行な状態で保持されて、かつ移動する。この場合、ステーション61Aの平面部上に第1可動テーブルTB1が移動したときには、固定子62A,63Aと図2の移動子20A,21Aとから、ステーション61Aに対して第1可動テーブルTB1をX方向に駆動する2軸のX軸微動リニアモータが構成され、固定子64Aと移動子22Aとから、ステーション61Aに対して第1可動テーブルTB1をY方向に駆動するためのY軸微動アクチュエータが構成される。
【0080】
一方、ステーション61Aの平面部上に第2可動テーブルTB2が移動したときには、固定子62A,63Aと図2の移動子20B,21Bとから、ステーション61Aに対して第2可動テーブルTB2をX方向に駆動する2軸のX軸微動リニアモータが構成され、固定子64Aと移動子22Bとから、ステーション61Aに対して第2可動テーブルTB2をY方向に駆動するためのY軸微動アクチュエータが構成される。この場合の3軸の駆動機構の駆動は、例えば図6のステージ制御系83及び84の内で他の駆動機構のために使用されていない側のステージ制御系によって行われる。なお、ステーション61A上では可動テーブルTB1,TB2をY方向に駆動する必要性は低いため、ステーション61AからY方向への駆動用の固定子64Aを省略することも可能である。
【0081】
また、図1において、ステーション61Aはスライダ65Aの−X方向に突き出たアーム部に連結され、スライダ65Aは、ベース11A,11Bの+X方向の側面の凹部内にY軸に平行に配置されたガイド部材66Aに、エアーパッドを介して非接触でY方向に移動自在に支持されている。ガイド部材66Aの両端部はフレーム67Aを介して床面上に設置されている。また、ガイド部材66Aに永久磁石を所定ピッチで配列して設けられた固定子69Aと、これに対向するようにスライダ65Aの内面に設けられたコイルを含む移動子68Aとから、ガイド部材66Aに対してスライダ65A(ステーション61A)をY方向に駆動するための搬送用リニアモータ70Aが構成されている。また、スライダ65Aには、スライダ65AのY方向の位置を例えば1μm程度の分解能でモニタするためのリニアエンコーダ(不図示)が組み込まれており、図6のテーブル搬送制御系57がそのリニアエンコーダの計測値及び主制御系56からの制御情報に基づいて、その搬送用リニアモータ70Aの動作を制御する。スライダ65A(ステーション61A)のY方向への移動ストロークは、ウエハステージST1及びST2をそれぞれ第1ベース11Aの−Y方向の端部及び第2ベース11Bの+Y方向の端部に移動したときに、ステーション61Aの固定子62A〜64Aを順次第1ウエハステージST1の固定子17A〜19A、及び第2ウエハステージST2の固定子17B〜19Bに対してX軸に平行な同一直線上に配置して、可動テーブルTB1又はTB2の受け渡しができる範囲に設定されている。
【0082】
そして、ステーション61Aの固定子62A,63Aを例えば第1ウエハステージST1の固定子17A,18Aに対してそれぞれX軸に平行な同一直線上に配置した状態で、第1可動テーブルTB1の移動子20A,21Aと固定子62A,63A及び固定子17A,18Aとの間で順次構成されるX軸微動リニアモータによって、第1可動テーブルTB1をX方向に駆動することによって、第1可動テーブルTB1を能動的に極めて高速にステーション61Aから第1ウエハステージST1に移動することができる。更に、ステーション61Aは、ウエハステージST2及びST1の間を搬送用リニアモータ70Aによって極めて高速に移動できるため、第2ウエハステージST2と第1ウエハステージST1との間でステーション61Aを介して第1可動テーブルTB1(又はTB2)を能動的に極めて高速に移動することができる。
【0083】
次に、図1において、ベース11A及び11Bの−X方向の隙間領域の上方にY方向に移動自在に、第2搬送ベースとしての第2ステーション61Bが配置され、第2ステーション61Bの内側にも固定子62B,63B,64Bが設けられている。第2ステーション61B及び固定子62B,63B,64Bの構成は、第1ステーション61A及び固定子62A,63A,64Aの構成と同一であり、固定子62Bが第2受け渡し用固定子に対応する。ステーション61Bの固定子62B〜64Bも、第1ウエハステージST1の固定子17A〜19A、及び第2ウエハステージST2の固定子17B〜19Bとそれぞれ平行な状態で保持されて、かつ移動する。
【0084】
また、ステーション61Bの平面部上にも交互に可動テーブルTB1,TB2が載置される。この場合、ステーション61Bの平面部上に第1可動テーブルTB1が移動したときには、固定子62B,63Bと図2の移動子20A,21Aとから、ステーション61Bに対して第1可動テーブルTB1をX方向に駆動する2軸のX軸微動リニアモータが構成され、固定子64Bと移動子22Aとから、ステーション61Bに対して第1可動テーブルTB1をY方向に駆動するためのY軸微動アクチュエータが構成される。一方、ステーション61Bの平面部上に第2可動テーブルTB2が移動したときには、固定子62B,63Bと図2の移動子20B,21Bとから、ステーション61Bに対して第2可動テーブルTB2をX方向に駆動する2軸のX軸微動リニアモータが構成され、固定子64Bと移動子22Bとから、ステーション61Bに対して第2可動テーブルTB2をY方向に駆動するためのY軸微動アクチュエータが構成される。この場合の3軸の駆動機構の駆動も、例えば図6のステージ制御系83及び84の内で他の駆動機構のために使用されていない側のステージ制御系によって行われる。
【0085】
また、ベース11A及び11Bの−X方向の側面に、スライダ65A及びこの駆動機構と対称に、スライダ65B及びこの駆動機構が配置されている。即ち、ガイド部材66Bに沿ってY方向に移動自在に配置されたスライダ65Bの+X方向に突き出たアーム部に第2ステーション61Bが連結されている。また、ガイド部材66Bの両端部もフレーム67Bを介して床面上に設置され、ガイド部材66Bに設けられた固定子69Bとスライダ65Bに設けられた移動子68Bとから、ガイド部材66Bに対してスライダ65B(ステーション61B)をY方向に駆動するための搬送用リニアモータ70Bが構成されている。図6のテーブル搬送制御系57が、スライダ65Bに組み込まれたリニアエンコーダ(不図示)の計測値及び主制御系56からの制御情報に基づいて、その搬送用リニアモータ70Bの動作を制御する。スライダ65B(ステーション61B)のY方向への移動ストロークも、ウエハステージST1及びST2をそれぞれ第1ベース11Aの−Y方向の端部及び第2ベース11Bの+Y方向の端部に移動したときに、ステーション61Bの固定子62B〜64Bを順次第1ウエハステージST1の固定子17A〜19A、及び第2ウエハステージST2の固定子17B〜19Bに対してX軸に平行な同一直線上に配置して、可動テーブルTB1又はTB2の受け渡しができる範囲に設定されている。従って、ステーション61Aの場合と同様に、第1ウエハステージST1と第2ウエハステージST2との間でステーション61Bを介して第2可動テーブルTB2(又はTB1)を能動的に極めて高速に移動することができる。
【0086】
次に、ステーション61A,61Bの高さをウエハステージST1,ST2の高さに合わせ込むための簡便な高さ制御機構の一例につき、図4を参照して説明する。
図4は、図1において、第1ベース11A上の第1ウエハステージST1の+X方向の側面に第1ステーション61Aを移動して、ステーション61A上から第1ウエハステージST1上に第1可動テーブルTB1を移動する直前の状態を示し、この図4において、スライダ65Aに設けられた光学式又は磁気式等のリニアエンコーダ77Aがガイド部材66Aに設けられたスケール76Aを読み取り、読み取ったスライダ65AのY方向の位置情報をテーブル搬送制御系57に供給している。また、スライダ65A上に突き出るように設けられた支持部71に、フレキシャよりなるロッド72を介してステーション61Aの+X方向の端部が連結されている。ロッド72は、実際には図5の3個のロッド31A1,31A2,31A3と同様に、X方向に変形しない2個のフレキシャとY方向に変形しない1個のフレキシャとから構成されている。従って、図4において、ステーション61Aは、スライダ65Aに対してX方向、Y方向、及びZ軸の周りの回転方向への動きには追従すると共に、Z方向へは応力が殆ど加わらない状態で変位できるように支持されている。
【0087】
また、スライダ65Aのアーム部65Aa上のほぼ正三角形の頂点の位置に、3個の突部よりなる当接部材としてのストッパ73が設けられている。
図8は、図4の状態に対して第1可動テーブルTB1を載置して第1ステーション61Aが移動する状態を示し、この図8の状態では、3個のストッパ73上に第1可動テーブルTB1の底面が載置される。アーム部65Aa上の3個のストッパ73の近くには、それぞれ第1ステーション61Aの底面をストッパ73上に低速で載置(当接)するための緩衝部材としての圧縮コイルばねCS1が設けられている。
【0088】
図4に戻り、第1ステーション61Aの底面のほぼ正三角形の頂点の位置に、3個のそれぞれZ方向に伸縮自在の脚部74が設けられている。脚部74と機械的に干渉するアーム部65Aaの位置には、その脚部74を通すための貫通孔が形成されている。脚部74として、本例では高さを2段階で例えば2〜3μm程度の精度で切り換えることができる簡単で安価な伸縮機構である気体シリンダが使用されている。気体シリンダの駆動用の気体としては、除塵処理が行われた空気又は上記のパージガスなどを使用することができる。脚部74としては、それ以外に、油圧式のシリンダ、電磁式のシリンダ、又は電磁式のアクチュエータなどを使用することができる。また、例えば第1ウエハステージST1と第2ウエハステージST2との高さが異なるような場合には、脚部74として、高さを3段階で切り替えることができる伸縮機構を用いてもよい。また、脚部74の伸縮する下端部74aは、ベース11Aの上面を傷つけないように、球面に加工されている。その脚部74の伸縮動作は、テーブル搬送制御系57によって制御される。スライダ65A、ストッパ73、及び伸縮自在の脚部74より、第1ステーション61A用の第1の高さ制御機構が構成されている。
【0089】
この場合、3個の脚部74の長さを短い方の第1の長さに設定した場合には、図8に示すように、第1ステーション61Aの底面がストッパ73上に載置され、脚部74の下端部74aがベース11Aの上面よりも高い位置に保持されて、ベース11A上で第1ステーション61Aを自由に移動できるようになる。一方、図1の第1ステーション61Aの固定子62A,63Aと図2の第1ウエハステージST1の固定子17A,18Aとを近接させて、かつX軸に平行な直線に沿って配置した状態で、図4に示すように、3個の脚部74の長さを長い方の第2の長さに設定した場合には、脚部74の下端部74aがベース11Aの上面に接触し、第1ステーション61Aの上面の高さが、第1ウエハステージST1のフォーカス・レベリングプレート16Aの上面(スライド面)の高さにほぼ設定される。この状態で、図1の固定子62A,63A及び図2の移動子20A,21Aより構成されるX軸微動リニアモータを駆動することによって、第1ステーション61A上から第1ウエハステージST1上に−X方向に第1可動テーブルTB1を移動することができる。そして、第1可動テーブルTB1の1/2以上の部分が第1ウエハステージST1上に移動してからは、ほぼ図1のX軸微動リニアモータ23XA,24XAによって第1可動テーブルTB1が完全に第1ウエハステージST1上に移動する。また、上記の説明と逆の動作によって、第1ウエハステージST1から第1ステーション61A上に第1可動テーブルTB1を移動することもできる。
【0090】
なお、2段階で高さを切り換えることができる脚部74による高さの設定精度は2〜3μm程度であるため、第1ウエハステージST1のスライド面と第1ステーション61Aの上面との間には2〜3μm程度の高さの差が生じる恐れがある。しかしながら、本例ではエアーベアリング方式によってそのスライド面と第1可動テーブルTB1の底面との間、及び第1ステーション61Aの上面と第1可動テーブルTB1の底面との間にはそれぞれ5〜10μm程度のギャップが生じている。従って、簡単で安価な伸縮機構(脚部74)を用いた構成でも、第1ステーション61Aと第1ウエハステージST1との間で第1可動テーブルTB1を非接触状態で確実に移動できる利点がある。これに対して、脚部74の代わりに、高さを1μm程度の精度で制御できる高さ制御機構を用いて、第1ステーション61Aの高さを制御することも可能であるが、本例では製造コストを低減するために2段階で高さを設定できる安価な脚部74を用いている。
【0091】
また、別の方法として、ステーション61Aから第1ウエハステージST1上に第1可動テーブルTB1を移動する際には、ステーション61Aの高さを第1ウエハステージST1のスライド面よりも設計値で10〜20μm程度高く設定し、逆に第1ウエハステージST1(又は第2ウエハステージST2)からステーション61A上に第1可動テーブルTB1を移動する際には、ステーション61Aの高さを第1ウエハステージST1のスライド面よりも設計値で10〜20μm程度低く設定してもよい。この方法では、脚部74として高さを第1段階、この第1段階よりも20〜40μm程度低い第2段階、及び搬送時の第3段階に設定できる伸縮機構が使用される。この際に、伸縮機構の高さ設定精度が数μm程度であっても、ステーション61Aと第1ウエハステージST1との間で、機械的な干渉の恐れなく第1可動テーブルTB1を受け渡すことができる。
【0092】
また、図4の例では、脚部74の下端部74aによってベース11Aの表面に傷が付いて第1ウエハステージST1の移動に支障が生じないように、脚部74の下端部74aが接触するベース11Aの上面にそれぞれ直径が10〜20mmで深さが50μm程度の凹部75が形成されている。この場合には、凹部75の深さ分だけ脚部74が高く設定されている。凹部75と同様の凹部が、図1の第2ベース11B上にも形成されている。なお、例えば脚部74の下端部74aの球面の半径を大きくすることによって、凹部75を省略することも可能である。
【0093】
本例において、図2の第1及び第2のウエハステージST1,ST2は同じ構成であるため、第1ウエハステージST1のフォーカス・レベリングプレート16Aの上面(スライド面)の高さは、第2ウエハステージST2のフォーカス・レベリングプレート16Bの上面(スライド面)の高さと例えば1μm程度の誤差で合致している。従って、図4の第1ステーション61A用の第1の高さ制御機構を用いることによって、第2ベース11B上で第1ステーション61Aの高さを第2ウエハステージST2のスライド面の高さに正確に合わせ込むことができる。
【0094】
また、図1において、第2ステーション61Bの高さをそれぞれウエハステージST1及びST2のスライド面の高さに合わせ込むための第2の高さ制御機構(不図示)も、図4のスライダ65A、ストッパ73、及び伸縮自在の脚部74を備える第1の高さ制御機構と同様に構成されている。更に、図4に示すように、ステーション61A用の凹部75を第1ベース11A上に設ける場合には、第2ベース11B上にもステーション61A用の凹部が形成されると共に、第2ステーション61Bを支持するための凹部もベース11A及び11B上に形成される。
【0095】
次に、本例の投影露光装置においては、図1に示すように、ベース11Aとベース11Bとの間の領域のX方向の中央部には、支持板6,8を支持するコラム7,9及びウエハ干渉計52YAなどが配置されているため、その中央部の領域では可動テーブルTB1,TB2の受け渡しを行うことができない。そこで、本例では、可動テーブルTB1及びTB2は、順次第2ウエハステージST2→第1ステーション61A→第1ウエハステージST1→第2ステーション61B→第2ウエハステージST2の順に、移動経路に沿って反時計回りに巡回するように移動する。なお、可動テーブルTB1及びTB2を、第2ウエハステージST2→第2ステーション61B→第1ウエハステージST1→第1ステーション61A→第2ウエハステージST2の順に、移動経路に沿って時計回りに巡回するように移動させることも可能である。そのため、本例の可動テーブルTB1,TB2の移動方法は、巡回移動方式とも呼ぶことができ、可動テーブルTB1,TB2は巡回テーブルとも呼ぶことができる。
【0096】
以下、図7を参照して、巡回移動方式でステーション61A,61Bを介して可動テーブルTB1,TB2を移動する方法の一例につき説明する。
図7(A)〜(D)は図1のウエハステージST1,ST2、可動テーブルTB1,TB2、及びステーション61A,61Bを簡略化して示し、先ず図7(A)において、第1ウエハステージST1上に第2可動テーブルTB2が載置され、第2ステーション61B上にロット先頭の未露光のウエハW1を保持する第1可動テーブルTB1が載置されている。なお、ウエハW1は、図1のウエハローダ系WLによって第1可動テーブルTB1上にロードされたものである。なお、ウエハのロード及びウエハの交換は、可動テーブルTB1又はTB2が例えばアライメントセンサALGの下方の第2ウエハステージST2上に載置されている状態で行うようにしてもよい。次に、図7(B)に示すように、第2ステーション61Bの固定子62Bと第2ウエハステージST2の固定子17Bとを近接させて、かつ同一直線上に配置して、第2ステーション61Bから第2ウエハステージST2上に第1可動テーブルTB1を移動する。この際に、図2の第2ステーション61Bの固定子63Bと第2ウエハステージST2の固定子18Bとも同一直線上に配置されており、固定子62B,63Bと第2可動テーブルTB2の移動子20B,21Bとの間、及び固定子17B,18Bとその移動子20B,21Bとの間で順次構成されるX軸微動リニアモータによって第1可動テーブルTB1がX方向に駆動される(以下同様)。
【0097】
次に、図7(C)に示すように、第2ウエハステージST2上の第1可動テーブルTB1に保持されたウエハW1に対して、アライメントセンサALGを用いてサーチアライメント及びファインアライメント(以下、単に「アライメント」と言う。)が実行される。これと並行して、第2ステーション61Bの固定子62Bと第1ウエハステージST1の固定子17Aとを近接させて、かつ同一直線上に配置して、第1ウエハステージST1から第2ステーション61B上に第2可動テーブルTB2を移動する。次に、図7(D)に示すように、ステーション61B上の第2可動テーブルTB2に図1のウエハローダ系WLによって未露光の2枚目のウエハW2をロードする。これと並行して、第1ステーション61Aの固定子62Aと第2ウエハステージST2の固定子17Bとを近接させて、かつ同一直線上に配置して、第2ウエハステージST2から第1ステーション61A上に第1可動テーブルTB1を移動する。
【0098】
次に、図4に示すように、第1ステーション61Aと第1ウエハステージST1とを近接させて、第1ステーション61Aから第1ウエハステージST1に第1可動テーブルTB1を移動する。その後、第1ウエハステージST1上の第1可動テーブルTB1に保持されたウエハW1に対して、図2に示すように、投影光学系PLを介してレチクルRのパターン像が露光される。
【0099】
この際に本例では、ステーション61A及び61Bの高さをウエハステージST1,ST2のスライド面の高さに迅速に合わせ込むことができるため、ステーション61A,61BとウエハステージST1,ST2との間で可動テーブルTB1,TB2を高速に受け渡すことができる。従って、ウエハステージST1,ST2間での可動テーブルTB1,TB2の交換を高速に行うことができ、露光工程のスループットを高めることができる。
【0100】
なお、上記の実施形態では、スライダ65A,65Bに沿ってステーション61A,61Bを搬送しているが、それ以外に図1において、例えばウエハステージST1,ST2及びステーション61A,61BをZ軸に平行な軸の周りに90°回転して配置する構成として、ステーション61A,61B及び固定子62A,63A,62B,63Bを長く構成してもよい。この場合、ステーション61A,61B自体を搬送する代わりに、ステーション61A,61B上で固定子62A,62B等を用いて可動テーブルTB1,TB2をY方向に駆動することによって、可動テーブルTB1,TB2をより高速に、例えば3m/sec程度以上で搬送できる。従って、スループットを更に高めることができる。
【0101】
また、上記の実施形態において、第1ウエハステージST1の固定子18A、第2ウエハステージST2の固定子18B、第1可動テーブルTB1の移動子21A、第2可動テーブルTB2の移動子18B、第1ステーション61Aの固定子63A、及び第2ステーション61Bの固定子63Bをそれぞれ第1固定子、第2固定子、第1移動子、第2移動子、第1受け渡し用固定子、及び第2受け渡し用固定子とみなすこともできる。また、例えば図1の第1ウエハステージST1において、2軸のX軸微動リニアモータ23XA,24XAの代わりに1軸のX軸微動リニアモータを設け、Y軸微動アクチュエータ23YAをX方向に所定間隔で配置された2軸のアクチュエータとしてもよい。
【0102】
また、上記の実施形態においては、可動テーブルTB1,TB2をウエハステージST1,ST2とステーション61A,61Bとの間で移動するためにリニアモータ(23XA,23XB等)が使用されているが、そのリニアモータの代わりにボイスコイルモータ方式などの駆動装置を使用してもよいことは明らかである。
【0103】
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態につき図9を参照して説明する。本例の投影露光装置は、図1〜図7の第1の実施形態とほぼ同様であるが、本例の可動テーブルには配管等を接続することなくウエハを連続的に保持できる機構が組み込まれている点が異なっている。以下、図9において図1、図2及び図4に対応する部分には同一又は類似の符号を付してその詳細説明を省略する。
【0104】
図9は、図4と同様に図1において、第1ベース11A上の第1ウエハステージST1(第1ステージ本体)の+X方向の側面に第1ステーション61A(第1搬送ベース)を移動して、ステーション61A上から第1ウエハステージST1上に第1可動テーブルTB3(図1の第1可動テーブルTB1に対応する)を移動する直前の状態を示している。図9において、本例の第1テーブルとしての第1可動テーブルTB3は、基本的な形状は図1の第1可動テーブルTB1と同様に、平板部に+X方向及び+Y方向の側壁部を設けた形状である。そして、可動テーブルTB3の平板部上に、図5と同様に3箇所のロッド26Aを介して四角の平板状のウエハホルダ27Cが支持され、可動テーブルTB3の側壁部とウエハホルダ27Cの側面とが、図5のロッド25A1〜25A3と同様に3箇所のロッド25Aで連結されている。即ち、ウエハホルダ27Cも可動テーブルTB3に対してZ方向、X方向、Y方向、及びX軸、Y軸、Z軸の周りの回転方向に変位しないようにキネマティックに支持されている。
【0105】
図9において、ウエハホルダ27Cの中央にはウエハを吸着保持するための吸着孔152が形成され、ウエハホルダ27Cの上面には吸着孔152を中心として同心円状の複数の凸部151が形成され、凸部151上にウエハW1が載置されている。この構成によって、吸着孔152の下方の空間を負圧にすることによって、凸部151上にウエハW1を安定に保持することができる。また、可動テーブルTB3の平板部の中央部に排気孔148及び給気孔149が形成され、ウエハホルダ27Cの吸着孔152と排気孔148及び給気孔149とが、或る程度の可撓性を有する例えば金属製の配管150(内部が通気孔に相当する)によって連結されている。
【0106】
また、吸着孔152に通じる配管150の途中に、或る程度の可撓性を有する金属製の中空容器からなる真空室153が配置され、真空室153と排気孔148との間に、排気孔148から気体が流入するのを防止するための第1の弁としての真空排気弁154が配置され、真空室153と給気孔149との間に、気体が流出するのを防止するための第2の弁としての真空開放弁155が配置されている。真空排気弁154は、排気孔148側から圧縮コイルばねによってボールを吸着孔152側に付勢する構成であり、真空開放弁155は、吸着孔152側から圧縮コイルばねによってボールを給気孔149側に付勢する構成であり、真空排気弁154及び真空開放弁155は通常は閉じている。
【0107】
また、ステーション61A側で、可動テーブルTB3の排気孔148及び給気孔149に対向する位置に、それぞれ中空のパイプよりなる排気ポート156及び給気ポート157が設置されている。そして、排気ポート156及び給気ポート157は、それぞれ可撓性を有する合成樹脂等からなる配管158及び159を介して気体を吸引する真空ポンプ160及び大気圧より高圧の気体を発生する加圧ポンプ161に連結されている。配管158及び真空ポンプ160より、排気孔148から気体を吸引(排気)する排気機構が構成され、配管159及び加圧ポンプ161より、給気孔149に気体を供給する給気機構が構成され、真空ポンプ160及び加圧ポンプ161の動作は主制御系56によって制御されている。
【0108】
本例では、第1ウエハステージST1のフォーカス・レベリングプレート16A(第1可動テーブルTB3が載置される部材)にも、れぞれ中空のパイプよりなる排気ポート162及び給気ポート163が設置されている。そして、排気ポート162及び給気ポート163は、それぞれ可撓性を有する配管164及び165を介して真空ポンプ166及び加圧ポンプ167に連結されている。可動テーブルTB3を第1ウエハステージST1上に移動した状態では、可動テーブルTB3の排気孔148及び給気孔149に対向する位置にそれぞれ排気ポート162及び給気ポート163が配置され、配管164及び真空ポンプ166より、排気孔148から気体を吸引する排気機構が構成され、配管165及び加圧ポンプ167より、給気孔149に気体を供給する給気機構が構成される。真空ポンプ166及び加圧ポンプ167の動作も主制御系56によって制御されている。本例では、同様の排気機構及び給気機構が図1の第2ウエハステージST2及び第2ステーション61Bにも設けられ、図1の第2可動テーブルTB2の代わりに図9の可動テーブルTB3と同様の吸着機構を備えた可動テーブルが用いられる。これ以外の構成は、第1の実施形態と同様である。
【0109】
本例においては、一例として、可動テーブルTB3が図1の第2ウエハステージST2上にある状態で、かつアライメントセンサALGによるアライメントの前にウエハW1の着脱が行われる。そして、可動テーブルTB3を第1ステーション61Aで搬送する際には、ウエハW1を吸着保持しておくだけでよい。しかしながら、説明の便宜上、図9の第1ステーション61A上の可動テーブルTB3でウエハW1の着脱を行うものとして、その動作を説明する。
【0110】
図9において、先ずウエハW1をウエハホルダ27C上にロードした直後には、加圧ポンプ161を停止させた状態で、真空ポンプ160を動作させて真空排気弁154を開いて、吸着孔152の底面の真空室153及び配管150内の気体を吸引する。この際に、真空室153の体積が数%程度小さくなるまで吸引を行って、真空室153及び配管150の内部を負圧にして、真空ポンプ160の吸引動作を停止する。この負圧は、真空開放弁155が開かない程度に設定されている。これによって、ウエハW1はウエハホルダ27C上に吸着保持される。
【0111】
この状態で、仮に吸着孔152及び真空開放弁155から僅かに外部の気体が真空室153側に流入して来ても、真空室153が元の大きさに戻るように膨張することによって、真空室153内の負圧はほぼ一定値に維持される。従って、ウエハW1は、例えばアライメント、搬送、及び露光が終わるまでの期間程度は、ほぼ一定の負圧でウエハホルダ27C上に吸着保持される。但し、途中で負圧が大気圧に近づく恐れがあるような場合には、例えば定期的に真空ポンプ160を動作させて、真空室153内の気体の吸引を行えばよい。
【0112】
一方、ウエハW1をウエハホルダ27Cからアンロードする際には、加圧ポンプ161を動作させて真空開放弁155を開いて、吸着孔152の底面の真空室153及び配管150内に気体を供給すればよい。これによって、ウエハW1は容易にウエハホルダ27Cからアンロードすることができる。そのアンロードは、例えばウエハホルダ27Cの外周部に設けた複数の貫通孔を通して、ウエハ昇降用の複数のピン(不図示)を上昇させて、ウエハW1をウエハホルダ27Cから上昇させることによって行うことができる。なお、加圧ポンプ161から給気孔149に加圧された気体を供給する際に、可動テーブルTB3が浮上する恐れがある場合には、例えばステーション61Aに可動テーブルTB3の底面を吸着保持するための吸引機構(不図示)を設けておき、この吸引機構で可動テーブルTB3を吸着保持しておけばよい。
【0113】
また、可動テーブルTB3を第1ウエハステージST1上に移動した後でも、真空ポンプ166及び加圧ポンプ167を用いてウエハW1の吸着及び吸着解除を行うことができる。このように本例によれば、可動テーブルTB3に吸引用の配管等を接続することなく、ウエハW1を或る程度の時間に亘って吸着保持することができるため、ウエハステージST1,ST2間で可動テーブルTB3を高速に移動することができ、スループットを更に高めることができる。
【0114】
なお、本例ではウエハを吸着保持する時間を長くするために真空室153を設けたが、吸着保持する時間が或る程度短くともよい場合には、真空室153を省略することも可能である。
なお、上記の実施形態の投影露光装置を用いて半導体デバイスを製造する場合、半導体デバイスは、デバイスの機能・性能設計を行うステップ、このステップに基づいてレチクルを製造するステップ、シリコン材料からウエハを製作するステップ、前述した実施形態の投影露光装置によりレチクルのパターンをウエハに露光するステップ、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程を含む)、及び検査ステップ等を経て製造される。
【0115】
また、複数のレンズから構成される照明光学系、投影光学系を露光装置本体に組み込み光学調整をすると共に、多数の機械部品からなるレチクルステージやウエハステージを露光装置本体に取り付けて配線や配管を接続し、更に総合調整(電気調整、動作確認等)をすることにより上記の実施形態の投影露光装置を製造することができる。なお、投影露光装置の製造は温度及びクリーン度等が管理されたクリーンルームで行うことが望ましい。
【0116】
また、本発明は、走査露光型の投影露光装置で露光を行う場合のみならず、ステッパー等の一括露光型の投影露光装置、又はプロキシミティ方式の露光装置などで露光を行う場合にも同様に適用できることは言うまでもない。
これらの場合、ウエハステージ系やレチクルステージ系にリニアモータを用いる場合は、エアーベアリングを用いたエアー浮上型の他に、磁気浮上型等の方式でウエハステージ又は可動ステージを保持してもよい。
【0117】
また、ウエハステージは、ガイドに沿って移動するタイプでもよいし、ガイドを設けないガイドレスタイプであってもよい。
また、ウエハステージ又はレチクルステージのステップ移動時や走査露光時等の加減速時に発生する反力は、それぞれ例えば米国特許(USP) 第5,528,118 号、又は米国特許(USP) 第6,020,710 号(特開平8−33022号公報)に開示されているように、フレーム部材を用いて機械的に床(大地)に逃がしてもよい。
【0118】
なお、上記の実施形態の投影露光装置の用途としては、半導体素子製造用の露光装置に限定されることなく、例えば、角型のガラスプレートに形成される液晶表示素子若しくはプラズマディスプレイ等のディスプレイ装置用の露光装置や、撮像素子(CCD等)、マイクロマシン、薄膜磁気ヘッド、又はDNAチップ等の各種デバイスを製造するための露光装置にも広く適用できる。更に、本発明は、各種デバイスのレチクルパターンが形成されたレチクル(フォトマスク等)をフォトリソグラフィ工程を用いて製造する際の、露光工程(露光装置)にも適用することができる。
【0119】
なお、本発明は上述の実施の形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の構成を取り得ることは勿論である。
【0120】
【発明の効果】
本発明によれば、2台のステージ本体の少なくとも一方のテーブルが支持される面の高さに搬送ベースの高さを合わせる高さ制御機構が設けられているため、ステージ本体とその上のテーブルとを分離可能に構成した場合に、簡単な装置構成でそのテーブルを効率的に移動又は搬送することができる。
【0121】
また、高さ制御機構が、搬送ベースの高さを複数の段階で切り替え可能である場合には、簡単な構成で、かつ高速に搬送ベースの高さを2台のステージ本体の少なくとも一方の高さに合わせることができる。
また、テーブルが、吸着孔、排気孔、給気孔、通気孔等の吸着保持機構を備える場合には、例えば外部の排気機構によってその物体を吸着保持した後は、或る程度の期間はそのテーブル上でその物体を吸着保持することができる。従って、そのテーブルに吸引用の配管等を連結する必要がないため、そのテーブルを更に高速に移動することができる。
【0122】
また、本発明において、2台のステージ本体と2台のテーブルとを用いる場合には、複数ステージ技術において、各ステージをそれぞれステージ本体とその上の物体を保持するテーブルとを分離可能に構成した場合に、そのテーブルを異なるステージ本体間で効率的に移動又は搬送することができる。
また、本発明のステージ装置及び露光装置を用いることによって、高い露光精度と高スループットとを両立できるデバイス製造技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の投影露光装置のウエハステージ系を示す斜視図である。
【図2】図1の投影露光装置をX方向に見た一部を切り欠いた正面図である。
【図3】図1の投影露光装置の第1ウエハステージST1及びこの駆動機構を示す一部を切り欠いた図である。
【図4】図1のステーション61Aの高さ調整機構を示す一部を切り欠いた拡大図である。
【図5】図1の第1ウエハステージST1及び第1可動テーブルTB1を示す平面図である。
【図6】第1の実施形態の制御系の構成を示すブロック図である。
【図7】第1の実施形態において可動テーブルTB1,TB2を巡回移動方式で移動する場合の動作説明に供する図である。
【図8】第1の実施形態において、スライダ65A上でステーション61Aの高さを最も低く設定した状態を示す一部を切り欠いた図である。
【図9】本発明の第2の実施形態の投影露光装置において、可動テーブルTB3及びステーション61Aを示す一部を切り欠いた図である。
【符号の説明】
R…レチクル、PL…投影光学系、W1,W2…ウエハ、ALG…アライメントセンサ、11A…第1ベース、11B…第2ベース、ST1…第1ウエハステージ、ST2…第2ウエハステージ、TB1,TB3…第1可動テーブル、TB2…第2可動テーブル、17A,18A,17B,18B…固定子、20A,21A,20B,21B…移動子、23XA,24XA,23XB,24XB…X軸微動リニアモータ、61A…第1ステーション、61B…第2ステーション、62A,63A,62B,63B…固定子、65A,65B…スライダ、73…ストッパ、74…脚部、153…真空室、154…真空排気弁、155…真空開放弁
Claims (12)
- 物体を駆動するステージ装置であって、
第1ガイド面上を移動可能な第1ステージ本体と、
前記物体を保持し前記第1ステージ本体に着脱自在に支持される第1テーブルと、
前記第1ガイド面と同一か又は異なる第2ガイド面上を移動可能で、前記第1テーブルを着脱自在に支持する第2ステージ本体と、
前記第1及び第2ステージ本体との間で前記第1テーブルを受け渡すために、前記第1テーブルを着脱自在に支持する第1搬送ベースと、
前記第1ステージ本体と前記第2ステージ本体との少なくとも一方の前記第1テーブルが支持される面の高さに前記第1搬送ベースの高さを合わせる第1高さ制御機構とを有することを特徴とするステージ装置。 - 前記第1高さ制御機構は、前記第1搬送ベースの高さを複数の段階で切り替え可能なことを特徴とする請求項1に記載のステージ装置。
- 前記第1高さ制御機構は、前記第1搬送ベースの高さを最も低く設定した際に、前記第1搬送ベースと当接する当接部材を有していることを特徴とする請求項2に記載のステージ装置。
- 前記第1高さ制御機構は、複数の気体式、油圧式、又は電磁式のシリンダを有していることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載のステージ装置。
- 前記第1テーブルは、前記物体が載置される面上の吸着孔と前記物体が載置される面から外れた位置にある排気孔及び給気孔との間を連通する通気孔と、前記吸着孔と前記排気孔との間に配置されて前記排気孔からの気体の流入を防止するための第1の弁と、前記吸着孔と前記給気孔との間に配置されて前記給気孔からの気体の流出を防止するための第2の弁とを備え、
前記排気孔から気体を排気するための排気機構と、
前記給気孔に気体を供給するための給気機構とを更に有することを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載のステージ装置。 - 前記第1テーブルの前記吸着孔と前記排気孔との間に設けられた真空室を更に有することを特徴とする請求項5に記載のステージ装置。
- 前記第1及び第2ステージ本体にそれぞれ設けられた第1及び第2固定子と、
前記第1搬送ベース上に設けられた第1受け渡し用固定子と、
前記第1及び第2ステージ本体と前記第1搬送ベースとの間で前記第1テーブルを移動するために、前記第1及び第2固定子並びに前記第1受け渡し用固定子と協働可能に前記第1テーブルに設けられた第1移動子とを更に有することを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載のステージ装置。 - 前記物体を保持し、前記第1テーブルと交互に前記第1及び第2ステージ本体に着脱自在に支持される第2テーブルと、
前記第1及び第2ステージ本体との間で前記第2テーブルを受け渡すために、前記第2テーブルを着脱自在に支持する第2搬送ベースと、
前記第1ステージ本体と前記第2ステージ本体との少なくとも一方の前記第2テーブルが支持される面の高さに前記第2搬送ベースの高さを合わせる第2高さ制御機構とを更に有することを特徴とする請求項1〜7の何れか一項に記載されたステージ装置。 - 前記第1及び第2ガイド面は互いに異なる第1及び第2ベース部材の表面であることを特徴とする請求項1〜8の何れか一項に記載のステージ装置。
- 前記第1及び第2テーブルには、それぞれ所定の反射面が設けられ、
前記第1ステージ本体上に支持されたテーブルの前記反射面からの反射光を受光して前記第1ステージ本体上のテーブルの位置を計測する第1干渉計システムと、
前記第2ステージ本体上に支持されたテーブルの前記反射面からの反射光を受光して前記第2ステージ本体上のテーブルの位置を計測する第2干渉計システムとを更に備えることを特徴とする請求項8に記載のステージ装置。 - 基板を露光して前記基板上に所定のパターンを形成する露光装置であって、
請求項10に記載のステージ装置と、
前記第1ステージ本体に支持された前記第1テーブル又は第2テーブル上の前記物体としての前記基板を露光する露光用光学系と、
前記第2ステージ本体に支持された前記第1テーブル又は第2テーブル上のマークを検出するマーク検出系とを有することを特徴とする露光装置。 - リソグラフィ工程を含むデバイス製造方法であって、
前記リソグラフィ工程で請求項11に記載の露光装置を用いて露光を行うことを特徴とするデバイス製造方法。
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20060509 |