JP2004104028A - 収差測定方法、収差補正方法、位置検出装置、露光装置、及び、デバイスの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】アライメント光学系におけるCIS等の収差を良好に補正する。
【解決手段】撮像素子16の撮像面を所定位置に固定した状態で、光源ユニット8からの複数の光束でそれぞれマーク4を照明しながら撮像素子16で撮像し、複数の光束でそれぞれ撮像されたマーク4の像のずれを測定する。そして、測定した前記マークの像のずれに基づいてアライメント光学系の収差を補正する。
【選択図】図1
【解決手段】撮像素子16の撮像面を所定位置に固定した状態で、光源ユニット8からの複数の光束でそれぞれマーク4を照明しながら撮像素子16で撮像し、複数の光束でそれぞれ撮像されたマーク4の像のずれを測定する。そして、測定した前記マークの像のずれに基づいてアライメント光学系の収差を補正する。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、収差測定方法、収差補正方法、位置検出装置、露光装置、及び、デバイスの製造方法に係り、例えば、レチクル或いはマスク等の原版に形成されているパターンを投影光学系を介して基板に投影し露光する際に原版と基板との位置合わせを高精度に行う露光装置におけるアライメント光学系の収差測定方法及び収差補正方法、そのような方法を適用してアライメント光学系の収差が補正された位置検出装置及び露光装置、並びに、そのような露光装置を利用したデバイスの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体素子製造用の縮小投影型の露光装置では、第1物体としてのレチクル(原版)の回路パターンを投影レンズ系(投影光学系)により第2物体としてのウエハ上に投影し露光する。この際、投影露光に先立って観察装置(検出装置)を用いてウエハ面を観察することによりウエハ(基板)上のアライメントマークを検出し、この検出結果に基づいてレチクルとウエハとの位置整合(アライメント)を行う。
【0003】
この際のアライメント精度は、観察装置の光学性能に大きく依存している。この為、観察装置の性能は、露光装置において重要な要素となっている。特に、最近は位相シフトマスクや変形照明等により高集積度の半導体デバイスを製造する種々の露光装置が提案されており、このような露光装置においては、より高いアライメント精度が要望されている。
【0004】
従来より、露光装置では、ウエハ面上の位置情報を得る為のウエハアライメントマーク(ウエハマーク)の観察方式として、主に次の3つの方式が用いられている。
(1)非露光光を用いて投影レンズ系を通さないでマークを観察する方式(オフアクシス方式)
(2)露光光を用いて投影レンズ系を通してマークを観察する方式(露光光TTL方式)
(3)非露光光を用いて投影レンズ系を通してマークを観察する方式(非露光光TTL方式)。
【0005】
本出願人は、特開平3−61802号公報において、非露光光TTL方式の観察装置を利用したアライメント系を提案している。同公報に記載された方法では、ウエハ面上のアライメントマーク(ウエハマーク)の光学像をCCDカメラ等の撮像素子上に結像させ、該撮像素子から得られる画像情報を処理してウエハマークの位置を検出する。また、本出願人は、特開昭62−232504号公報において、ウエハマークの光学像をCCDカメラに結像させ、該CCDカメラで得た画像情報を2値化し、その2値化画像中の特定画像パターンに対してテンプレートを用いたテンプレートマッチング処理を行うことによりウエハマークの位置を検出する位置検出装置を提案している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
一般に、光学設計においては、特定のアライメント波長(非露光光、例えば、633nmのHe−Neレーザ発振光)における投影光学系の収差を補正することが可能である。しかしながら、アライメント波長における投影光学系の収差を補正することは、露光波長における投影光学系の仕様(NA、露光範囲)に対する束縛条件となり、投影光学系の全長を長くしたり構成レンズ枚数を多くしたりすることを余儀なくする。その為、現存する殆どの投影光学系では、アライメント波長において投影光学系を含むアライメント光学系に収差が存在する仕様となっている。特に、そのような収差の1つであるCISは、アライメント精度と密接な関係がある。CISとは、“光アライアンス、2001.4月号”にも紹介されているように、Chromatic Image Shiftの略であり、光学部品の傾き及び加工誤差等により生じる、アライメント光の波長の違いによる撮像面上のアライメントマーク像のずれのことである。
【0007】
一般的に、CISの測定は、波長毎に得られる撮像面上におけるアライメントマークの結像位置の違いを測定することにより行われる。その際、CISを測定するための光軸方向における撮像面の設定位置が任意であると、次のような不具合が生じる。
【0008】
(1)互いに波長が異なる2つのアライメント信号の主光線のテレセントリシティがゼロ(すなわち、2つの光線が平行)である場合、それぞれの波長においてアライメントマークを撮像する際の光軸方向における撮像面の設定位置が異なると、2つの波長間においてアライメントマーク像のボケ量が互いに異なり、CISを正確に測定することができない。
【0009】
(2)互いに波長が異なる2つのアライメント信号の主光線のテレセントリシティがゼロでない場合、それぞれの波長においてアライメントマークを撮像する際の光軸方向における撮像面の設定位置が異なると、CISの測定量にはその設定位置の違いに起因する誤差が含まれるので、CISの量を正確に測定することができない。
【0010】
このような問題は、2つの波長のアライメント光を用いる場合のみならず、より多くの種類の波長のアライメント光を用いる場合においても生じる。
【0011】
本発明は、上記の問題点の認識を契機としてなされたものであり、例えば、アライメント光学系における収差を良好に補正するために好適な収差測定方法及び収差補正方法、そのような方法によってアライメント光学系の収差が補正された位置検出装置及び露光装置、並びに、そのような露光装置を用いて微細なパターンを高精度に重ね合わせることができるデバイスの製造方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の側面は、互いに波長が異なる複数の光束でアライメント光学系を介してマークを照明し、前記マークの像を前記アライメント光学系を介して撮像素子で観察し、前記アライメント光学系の収差を測定する収差測定方法に係り、前記複数の光束でそれぞれ前記マークを照明して前記撮像素子で前記マークの像を撮像し、前記複数の光束でそれぞれ撮像された前記マークの像間のずれを測定する測定工程を含むことを特徴とする。
【0013】
ここで、前記測定工程は、前記撮像素子の撮像面を所定位置に固定した状態で実施されうる。この所定位置は、1)互いに波長が異なる前記複数の光束のいずれか1つの光束を用いた場合における前記マークの像の最適フォーカス位置であること、又は、2)互いに波長が異なる前記複数の光束を用いた場合における前記複数の光束のそれぞれについての前記マークの像の最適フォーカス位置の平均位置であることが好ましい。
【0014】
本発明の好適な実施の形態によれば、前記アライメント光学系は投影露光装置用であり、前記アライメント光学系は前記投影露光装置の投影光学系を一部に含むことが好ましい。
【0015】
本発明の好適な実施の形態によれば、前記アライメント光学系は光軸に対して傾斜した平行平面板を有することが好ましい。
【0016】
本発明の第2の側面は、互いに波長が異なる複数の光束でアライメント光学系を介してマークを照明し、前記マークの像を前記アライメント光学系を介して撮像素子で観察し、前記アライメント光学系の収差を補正する収差補正方法に係り、前記複数の光束でそれぞれ前記マークを照明して前記撮像素子で前記マークの像を撮像し、前記複数の光束でそれぞれ撮像された前記マークの像間のずれを測定する測定工程と、前記測定工程で測定した前記マークの像のずれに基づいて前記アライメント光学系の収差を補正する補正工程とを含むことを特徴とする。
【0017】
ここで、前記測定工程は、前記撮像素子の撮像面を所定位置に固定した状態で実施されうる。この所定位置は、1)互いに波長が異なる前記複数の光束のいずれか1つの光束を用いた場合における前記マークの像の最適フォーカス位置であること、又は、2)互いに波長が異なる前記複数の光束を用いた場合における前記複数の光束のそれぞれについての前記マークの像の最適フォーカス位置の平均位置であることが好ましい。
【0018】
本発明の好適な実施の形態によれば、前記アライメント光学系は投影露光装置用であり、前記アライメント光学系は前記投影露光装置の投影光学系を一部に含むことが好ましい。
【0019】
本発明の好適な実施の形態によれば、前記アライメント光学系は光軸に対して傾斜した平行平面板を有することが好ましい。
【0020】
本発明の第3の側面は、上記の収差補正方法によって収差が補正されたアライメント光学系を備える位置検出装置に関する。ここで、収差は、前記マークの像のずれが最小化されるように補正されることが好ましい。
【0021】
本発明の第4の側面は、上記の収差補正方法によって収差が補正されたアライメント光学系を備える露光装置に関する。ここで、収差は、前記マークの像のずれが最小化されるように補正されることが好ましい。
【0022】
本発明の第5の側面は、半導体デバイス等のデバイスの製造方法に係り、上記の露光装置を用いて、感光剤が塗布された基板を所定のパターンで露光する露光工程と、前記基板の感光剤を現像する現像工程とを含むことを特徴とする。
【0023】
【発明の実施の形態】
図1〜図3を参照しながら本発明の第1の実施形態を説明する。
【0024】
先ず、CISが発生するメカニズムを説明する。アライメント光学系の構成部品として設置されている平行平面板が傾くと、非点収差(astigmatism)やコマ収差(coma aberration)の発生のみならず、異なる波長のアライメント光を用いて撮像したアライメントマーク像間のずれ(CIS)も発生する。CISは、図2に示すように平行平面板の傾き角αと硝材の色分散作用により生じる像ずれのことを意味している。図2において、平行平面板17の波長λ1、λ2に対する屈折率をそれぞれN1、N2とすると、CISは、次の式で表現される。
【0025】
CIS=D・(tanα2−tanα1)cosα
ただし、
α1=sin−1(sinα/N1)
α2=sin−1(sinα/N2)
図2は、組立て時における部品の傾きによる光軸の偏心が原因でCISが発生した例であるが、光学部品単体での心取り誤差、角度誤差によってもCISが発生する。
【0026】
”Jpn.J.Appl.Phys.Vol.36(1997)Pt.1,No.12B”において、ある半導体プロセスにおける半導体露光装置のアライメントで発生するオフセット量とCISとの間に相関があることが判明しており、CISをナノメーターオーダーで調整する必要があることが報告されている。CISを最小化するために各光学部品を高精度に作製し、無調整で組立てを行うことは非常に困難であり、現実的には、CISの量を計測した後に調整機構で対応する必要がある。
【0027】
図1は、本発明の好適な実施形態の半導体露光装置の構成を概略的に示す図である。同図において、第1物体としてのレチクル(原版)1がレチクルステージ2によって保持されている。レチクル1は、露光時に露光用の照明系30からの露光光で照明される。第2物体としてのウエハ(基板)3の面上にはアライメント用のマーク4が設けられている。投影光学系5は、レチクル1面上の回路パターン等をウエハ2面上に投影する。
【0028】
θZステージ6は、その上に置かれたウエハ3のθ回転、及び、フォーカス調整(即ちZ方向の調整)を行う。θZステージ6は、ステップ動作を高精度に行う為のXYステージ7上に搭載されている。XYステージ7上には、ステージ位置計測の基準となる光学スクウェアー(不図示)が置かれており、この光学スクウェアーがレーザ干渉計(不図示)を使ってモニターされる。
【0029】
この実施形態において、レチクル1とウエハ3との位置合わせ(アライメント)は、予め位置関係が求められている基準マークに対してレチクル1とウエハ3をそれぞれ位置合わせすることにより間接的に行なわれる。この際、アライメントを行なった後に実際に露光及び現像を行い、アライメント誤差(オフセット)を測定し、そのアライメント誤差を考慮してオフセット処理をする。
【0030】
ウエハ3上に配置されているウエハアライメントマーク4の位置検出を行なう方法について説明する。光源ユニット8は、ハロゲンランプ22及びHe−Neレーザ21等の互いに波長の異なる複数の光源を有する。He−Neレーザ21からの光を照明光として用いる時は、可動機構を持つ光源切替ミラー24を、He−Neレーザ21からの光をカットしない位置に退避させる。一方、ハロゲンランプ22を照明光として用いる時は、可動機構を持つ光源切替ミラー24を光路中に設置するとともに波長切替板23により所定の波長を切り出して、ミラー26、光源切替ミラー24を経て光源ユニット8外に照明光を導き出す。
【0031】
光源ユニット8から出射される直線偏光を有する光束は、ミラー9、レンズ10、Polarized Beam Splitter11(以下、PBS11と言う)、レンズ12、λ/4板13、ミラー25、投影光学系5を介して、ウエハ3上のアライメントマーク4を照明する。一方、ウエハアライメントマーク4からのアライメント信号は、投影光学系5、ミラー25、λ/4板13、レンズ12、PBS11、レンズ14、補正光学素子15を介してCCD等の撮像素子16の検出面に結像される。
【0032】
次に、図3を用いてCISを含む各種の収差の補正方法を説明する。図3は、図1の補正光学素子15の一構成例であり、3枚の平行平面板18、19、20を組み合わせることにより図1のTTL方式のアライメント光学系における逆補正系を構成した例を示す。
【0033】
図1の構成例において、投影光学系5で非点収差(ASP)、コマ収差(CMP)がアライメント波長において発生したと仮定する。まず、図3に示すメリジオナル断面において、平行平面板18を、コマ収差が−CMPだけ発生するように傾けて設定する。この際、コマ収差と共にCISも発生する。このCISと投影光学系5で発生する倍率色収差が逆の方向に発生していれば、平行平面板18の厚さ、硝材、傾け角を選択することにより、CISの発生を抑えることができる。
【0034】
一方、平行平面板18を傾けることで非点収差(AS18)も発生するので、サジタル断面での非点収差の量を、−(ASP+AS18)/2だけ発生させるように平行平面板19を設定する。この時、平行平面板19により、サジタル断面内でコマ収差とCISが発生する。そこで、平行平面板19と同じ部品を、平行平面板20として、平行平面板19とは逆の傾け角で設定する。
【0035】
平行平面板20も平行平面板19と同じく、−(ASP+AS18)/2だけ非点収差が発生するので、平行平面板19と平行平面板20で発生する収差を合計した−(ASP+AS18)の非点収差を発生させることができ、これにより、投影光学系5と平行平面板18で発生した非点収差(ASP+AS18)を打ち消し、全体で非点収差が存在しないようにアライメント光学系を補正することができる。
【0036】
平行平面板20により、サジタル断面内でコマ収差とCISも発生するが、平行平面板20の傾け角を平行平面板19の傾け角の逆にすることにより、平行平面板20で発生するCISは、平行平面板19で発生するCISと絶対値は等しく正負の符号は逆の値となるため、サジタル断面内で発生するコマ収差とCISを補正することができる。
【0037】
この様に、平行平面板18、19、20を使用することにより、−ASPの非点収差及び−CMPのコマ収差だけを発生させることができ、投影光学系5で発生したアライメント波長での収差を逆補正することが可能となる。
【0038】
勿論、投影光学系5を一部に含むアライメント光学系の光路に3枚の平行平面板が挿入されるので、その分の球面収差が発生する。この球面収差を考慮して、投影光学系5を一部に含むアライメント光学系の全体において、設計段階で球面収差を補正しておく必要がある。
【0039】
上記の方法により収差の補正をする時、特にCISの測定及び調整をする時、撮像素子16の検出面上のアライメントマーク像の位置を検出しその検出結果に基づいて補正を行う。この時、図4に示すように、撮像素子16の検出面の光軸方向AXの設置位置を、アライメント波長λ1における、平行平面板18〜20を含む光学系のバックフォーカス位置Bk1に固定しておき、アライメント波長λ1、λ2におけるCISの量を測定する。そして、そのCISが最小になるように、撮像素子16からの画像信号に基づいて平行平面板18〜20の調整及びCISの測定を繰り返す。この際、撮像素子16の検出面の光軸方向AXの設置位置は、アライメント波長λ2におけるバックフォーカス位置Bk2の位置に固定してもよい。
【0040】
また、アライメント波長λ1におけるバックフォーカス位置をBk1、アライメント波長λ2におけるバックフォーカス位置をBk2とすると、撮像素子16の検出面の設置位置を、2つのバックフォーカスの平均位置である(Bk1+Bk2)/2にしてもよい。
【0041】
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。この実施形態では、アライメント光学系を含む半導体露光装置の製造段階において発生する収差の補正について述べる。投影光学系5が露光光の波長において徹底的に収差補正され、組み立てられると、非露光光であるアライメント光の波長において発生する収差の量が大きくなる。また、投影光学系5の組立ての調整時に更に様々な収差が発生する。このような収差には、投影光学系5を構成する各レンズの偏心を原因とする収差も含まれる。
【0042】
このような製造段階での収差補正として、簡単に行うことができるのは球面収差の補正である。製造段階で発生する球面収差の補正は、例えば、設計段階では相応の厚さの平行平面板をアライメント光学系に入れて設計しておき、球面収差を計測した後にその球面収差を補正することができる適切な厚さの平行平面板に交換することにより行うことができる。
【0043】
図3の例においては、3枚の平行平面板18、19、20の傾け角を変更することにより製造段階で発生する収差を補正することができる。しかしながら、平行平面板18、19、20の傾け角を変更すると、球面収差、非点収差、コマ収差、CISの全てが変化する。そこで、予め、各種収差への敏感度が異なる所に、平行平面板の傾け機構を複数個配置し、さらに、各平行平面板の交換部品として厚さ、硝材が異なる複数の平行平面板を用意し、調整前の各種収差量を求めた後、それぞれの傾き機構に対する傾き量及び適切な平行平面板を決定し、それに従ってアライメント光学系を調整(適切な平行平面板への交換を含む)することが好ましい。これにより、製造誤差に起因する全ての収差)を補正することができる。
【0044】
CISの測定及びCISの調整は、撮像素子16の検出面上のアライメントマーク像の位置を検出することにより行うことが好ましい。この時、図4に示すように、撮像素子16の検出面の光軸AX方向の設置位置を、アライメント波長λ1における、平行平面板18〜20を含む光学系のバックフォーカス位置Bk1に固定しておき、その状態でアライメント波長λ1、λ2のCISの量を測定し、そのCISが最小になるように、撮像素子16からの画像信号に基づいて調整及び測定を繰り返すことが好ましい。この際、撮像素子16の検出面の光軸方向AXの設置位置は、アライメント波長λ2におけるバックフォーカス位置Bk2の位置に固定してもよい。
【0045】
或いは、アライメント波長λ1におけるバックフォーカス位置をBk1、アライメント波長λ2におけるバックフォーカス位置をBk2とすると、撮像素子16の検出面の設置位置を、例えば2つのバックフォーカスの平均位置である(Bk1+Bk2)/2にしてもよい。
【0046】
前述した第1、第2の実施形態では、CIS等の補正は、補正光学素子15をアライメント光学系中に配置することにより実現されるが、補正光学素子15が無い場合でも、投影光学系5の構成部品、あるいはアライメント光学系の構成部品の一部を偏心、あるいは回転させることにより調整を行うことができる。
【0047】
以上のように、本発明の好適な実施形態によれば、アライメント光として露光光として異なった複数の波長の光束を用いたときに投影光学系5で発生するコマ収差、非点収差、CIS等の諸収差を、撮像素子16の撮像面を所定位置に固定した状態で収差を測定し、測定結果に基づいて諸収差が最小になるように補正光学素子15により調整することにより、諸収差を良好に補正することができる。
【0048】
このようなアライメント光学系を備える露光装置によれば、ウエハ面上に設けたアライメントマークの位置情報を高精度に検出し、レチクルとウエハとの相対的位置合わせを高精度に行うことができ、これにより高集積度のデバイスを容易に製造することができる。
【0049】
特に、本発明の好適な実施の形態によれば、投影光学系で発生するコマ収差、非点収差、CIS等を良好に補正することができ、従来は投影光学系を設計するときの制約条件となっていたアライメント基本波長近辺の色収差の変化を大幅に低減することができる。これにより、投影光学系の設計を容易にしながら、良好なアライメント信号を得て高精度な位置合わせを行うことができるという顕著な効果が得られる。
【0050】
次に、上記の方法により収差が補正された露光装置を利用した半導体デバイスの製造プロセスを説明する。図5は、半導体デバイスの全体的な製造プロセスのフローを示す図である。ステップ1(回路設計)では半導体デバイスの回路設計を行なう。ステップ2(マスク作製)では設計した回路パターンに基づいてマスクを作製する。一方、ステップ3(ウエハ製造)ではシリコン等の材料を用いてウエハを製造する。ステップ4(ウエハプロセス)は前工程と呼ばれ、上記のマスクとウエハを用いて、リソグラフィ技術によってウエハ上に実際の回路を形成する。次のステップ5(組み立て)は後工程と呼ばれ、ステップ4によって作製されたウエハを用いて半導体チップ化する工程であり、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)、パッケージング工程(チップ封入)等の組立て工程を含む。ステップ6(検査)ではステップ5で作製された半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テスト等の検査を行なう。こうした工程を経て半導体デバイスが完成し、これを出荷(ステップ7)する。
【0051】
図6は、上記ウエハプロセスの詳細なフローを示す図である。ステップ11(酸化)ではウエハの表面を酸化させる。ステップ12(CVD)ではウエハ表面に絶縁膜を成膜する。ステップ13(電極形成)ではウエハ上に電極を蒸着によって形成する。ステップ14(イオン打込み)ではウエハにイオンを打ち込む。ステップ15(レジスト処理)ではウエハに感光剤を塗布する。ステップ16(露光)では上記の露光装置によって回路パターンをウエハに転写する。ステップ17(現像)では露光したウエハを現像する。ステップ18(エッチング)では現像したレジスト像以外の部分を削り取る。ステップ19(レジスト剥離)ではエッチングが済んで不要となったレジストを取り除く。これらのステップを繰り返し行なうことによって、ウエハ上に多重に回路パターンを形成する。
【0052】
【発明の効果】
本発明によれば、アライメント光学系における収差を良好に補正することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】非露光光TTL方式によるアライメント光学系を備える投影露光装置の概略構成を示す図である。
【図2】CISが発生するメカニズムを示す図である。
【図3】補正光学系を示す図である。
【図4】補正光学系を示す図である。
【図5】デバイス製造方法を示す図である。
【図6】デバイス製造方法を示す図である。
【符号の説明】
1 レチクル
2 レチクルステージ
3 ウエハ
4 アライメントマーク
5 投影光学系
6 θZステージ
7 XYステージ
8 光源ユニット
9、25、26 ミラー
10、12、14 レンズ
11 PBS
13 λ/4板
15 補正光学素子
16 撮像手段
17、18、19,20 平行平面板
21 He−Neレーザ
22 ハロゲンランプ
23 波長切替板
24 光源切替ミラー
30 照明系
【発明の属する技術分野】
本発明は、収差測定方法、収差補正方法、位置検出装置、露光装置、及び、デバイスの製造方法に係り、例えば、レチクル或いはマスク等の原版に形成されているパターンを投影光学系を介して基板に投影し露光する際に原版と基板との位置合わせを高精度に行う露光装置におけるアライメント光学系の収差測定方法及び収差補正方法、そのような方法を適用してアライメント光学系の収差が補正された位置検出装置及び露光装置、並びに、そのような露光装置を利用したデバイスの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体素子製造用の縮小投影型の露光装置では、第1物体としてのレチクル(原版)の回路パターンを投影レンズ系(投影光学系)により第2物体としてのウエハ上に投影し露光する。この際、投影露光に先立って観察装置(検出装置)を用いてウエハ面を観察することによりウエハ(基板)上のアライメントマークを検出し、この検出結果に基づいてレチクルとウエハとの位置整合(アライメント)を行う。
【0003】
この際のアライメント精度は、観察装置の光学性能に大きく依存している。この為、観察装置の性能は、露光装置において重要な要素となっている。特に、最近は位相シフトマスクや変形照明等により高集積度の半導体デバイスを製造する種々の露光装置が提案されており、このような露光装置においては、より高いアライメント精度が要望されている。
【0004】
従来より、露光装置では、ウエハ面上の位置情報を得る為のウエハアライメントマーク(ウエハマーク)の観察方式として、主に次の3つの方式が用いられている。
(1)非露光光を用いて投影レンズ系を通さないでマークを観察する方式(オフアクシス方式)
(2)露光光を用いて投影レンズ系を通してマークを観察する方式(露光光TTL方式)
(3)非露光光を用いて投影レンズ系を通してマークを観察する方式(非露光光TTL方式)。
【0005】
本出願人は、特開平3−61802号公報において、非露光光TTL方式の観察装置を利用したアライメント系を提案している。同公報に記載された方法では、ウエハ面上のアライメントマーク(ウエハマーク)の光学像をCCDカメラ等の撮像素子上に結像させ、該撮像素子から得られる画像情報を処理してウエハマークの位置を検出する。また、本出願人は、特開昭62−232504号公報において、ウエハマークの光学像をCCDカメラに結像させ、該CCDカメラで得た画像情報を2値化し、その2値化画像中の特定画像パターンに対してテンプレートを用いたテンプレートマッチング処理を行うことによりウエハマークの位置を検出する位置検出装置を提案している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
一般に、光学設計においては、特定のアライメント波長(非露光光、例えば、633nmのHe−Neレーザ発振光)における投影光学系の収差を補正することが可能である。しかしながら、アライメント波長における投影光学系の収差を補正することは、露光波長における投影光学系の仕様(NA、露光範囲)に対する束縛条件となり、投影光学系の全長を長くしたり構成レンズ枚数を多くしたりすることを余儀なくする。その為、現存する殆どの投影光学系では、アライメント波長において投影光学系を含むアライメント光学系に収差が存在する仕様となっている。特に、そのような収差の1つであるCISは、アライメント精度と密接な関係がある。CISとは、“光アライアンス、2001.4月号”にも紹介されているように、Chromatic Image Shiftの略であり、光学部品の傾き及び加工誤差等により生じる、アライメント光の波長の違いによる撮像面上のアライメントマーク像のずれのことである。
【0007】
一般的に、CISの測定は、波長毎に得られる撮像面上におけるアライメントマークの結像位置の違いを測定することにより行われる。その際、CISを測定するための光軸方向における撮像面の設定位置が任意であると、次のような不具合が生じる。
【0008】
(1)互いに波長が異なる2つのアライメント信号の主光線のテレセントリシティがゼロ(すなわち、2つの光線が平行)である場合、それぞれの波長においてアライメントマークを撮像する際の光軸方向における撮像面の設定位置が異なると、2つの波長間においてアライメントマーク像のボケ量が互いに異なり、CISを正確に測定することができない。
【0009】
(2)互いに波長が異なる2つのアライメント信号の主光線のテレセントリシティがゼロでない場合、それぞれの波長においてアライメントマークを撮像する際の光軸方向における撮像面の設定位置が異なると、CISの測定量にはその設定位置の違いに起因する誤差が含まれるので、CISの量を正確に測定することができない。
【0010】
このような問題は、2つの波長のアライメント光を用いる場合のみならず、より多くの種類の波長のアライメント光を用いる場合においても生じる。
【0011】
本発明は、上記の問題点の認識を契機としてなされたものであり、例えば、アライメント光学系における収差を良好に補正するために好適な収差測定方法及び収差補正方法、そのような方法によってアライメント光学系の収差が補正された位置検出装置及び露光装置、並びに、そのような露光装置を用いて微細なパターンを高精度に重ね合わせることができるデバイスの製造方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の側面は、互いに波長が異なる複数の光束でアライメント光学系を介してマークを照明し、前記マークの像を前記アライメント光学系を介して撮像素子で観察し、前記アライメント光学系の収差を測定する収差測定方法に係り、前記複数の光束でそれぞれ前記マークを照明して前記撮像素子で前記マークの像を撮像し、前記複数の光束でそれぞれ撮像された前記マークの像間のずれを測定する測定工程を含むことを特徴とする。
【0013】
ここで、前記測定工程は、前記撮像素子の撮像面を所定位置に固定した状態で実施されうる。この所定位置は、1)互いに波長が異なる前記複数の光束のいずれか1つの光束を用いた場合における前記マークの像の最適フォーカス位置であること、又は、2)互いに波長が異なる前記複数の光束を用いた場合における前記複数の光束のそれぞれについての前記マークの像の最適フォーカス位置の平均位置であることが好ましい。
【0014】
本発明の好適な実施の形態によれば、前記アライメント光学系は投影露光装置用であり、前記アライメント光学系は前記投影露光装置の投影光学系を一部に含むことが好ましい。
【0015】
本発明の好適な実施の形態によれば、前記アライメント光学系は光軸に対して傾斜した平行平面板を有することが好ましい。
【0016】
本発明の第2の側面は、互いに波長が異なる複数の光束でアライメント光学系を介してマークを照明し、前記マークの像を前記アライメント光学系を介して撮像素子で観察し、前記アライメント光学系の収差を補正する収差補正方法に係り、前記複数の光束でそれぞれ前記マークを照明して前記撮像素子で前記マークの像を撮像し、前記複数の光束でそれぞれ撮像された前記マークの像間のずれを測定する測定工程と、前記測定工程で測定した前記マークの像のずれに基づいて前記アライメント光学系の収差を補正する補正工程とを含むことを特徴とする。
【0017】
ここで、前記測定工程は、前記撮像素子の撮像面を所定位置に固定した状態で実施されうる。この所定位置は、1)互いに波長が異なる前記複数の光束のいずれか1つの光束を用いた場合における前記マークの像の最適フォーカス位置であること、又は、2)互いに波長が異なる前記複数の光束を用いた場合における前記複数の光束のそれぞれについての前記マークの像の最適フォーカス位置の平均位置であることが好ましい。
【0018】
本発明の好適な実施の形態によれば、前記アライメント光学系は投影露光装置用であり、前記アライメント光学系は前記投影露光装置の投影光学系を一部に含むことが好ましい。
【0019】
本発明の好適な実施の形態によれば、前記アライメント光学系は光軸に対して傾斜した平行平面板を有することが好ましい。
【0020】
本発明の第3の側面は、上記の収差補正方法によって収差が補正されたアライメント光学系を備える位置検出装置に関する。ここで、収差は、前記マークの像のずれが最小化されるように補正されることが好ましい。
【0021】
本発明の第4の側面は、上記の収差補正方法によって収差が補正されたアライメント光学系を備える露光装置に関する。ここで、収差は、前記マークの像のずれが最小化されるように補正されることが好ましい。
【0022】
本発明の第5の側面は、半導体デバイス等のデバイスの製造方法に係り、上記の露光装置を用いて、感光剤が塗布された基板を所定のパターンで露光する露光工程と、前記基板の感光剤を現像する現像工程とを含むことを特徴とする。
【0023】
【発明の実施の形態】
図1〜図3を参照しながら本発明の第1の実施形態を説明する。
【0024】
先ず、CISが発生するメカニズムを説明する。アライメント光学系の構成部品として設置されている平行平面板が傾くと、非点収差(astigmatism)やコマ収差(coma aberration)の発生のみならず、異なる波長のアライメント光を用いて撮像したアライメントマーク像間のずれ(CIS)も発生する。CISは、図2に示すように平行平面板の傾き角αと硝材の色分散作用により生じる像ずれのことを意味している。図2において、平行平面板17の波長λ1、λ2に対する屈折率をそれぞれN1、N2とすると、CISは、次の式で表現される。
【0025】
CIS=D・(tanα2−tanα1)cosα
ただし、
α1=sin−1(sinα/N1)
α2=sin−1(sinα/N2)
図2は、組立て時における部品の傾きによる光軸の偏心が原因でCISが発生した例であるが、光学部品単体での心取り誤差、角度誤差によってもCISが発生する。
【0026】
”Jpn.J.Appl.Phys.Vol.36(1997)Pt.1,No.12B”において、ある半導体プロセスにおける半導体露光装置のアライメントで発生するオフセット量とCISとの間に相関があることが判明しており、CISをナノメーターオーダーで調整する必要があることが報告されている。CISを最小化するために各光学部品を高精度に作製し、無調整で組立てを行うことは非常に困難であり、現実的には、CISの量を計測した後に調整機構で対応する必要がある。
【0027】
図1は、本発明の好適な実施形態の半導体露光装置の構成を概略的に示す図である。同図において、第1物体としてのレチクル(原版)1がレチクルステージ2によって保持されている。レチクル1は、露光時に露光用の照明系30からの露光光で照明される。第2物体としてのウエハ(基板)3の面上にはアライメント用のマーク4が設けられている。投影光学系5は、レチクル1面上の回路パターン等をウエハ2面上に投影する。
【0028】
θZステージ6は、その上に置かれたウエハ3のθ回転、及び、フォーカス調整(即ちZ方向の調整)を行う。θZステージ6は、ステップ動作を高精度に行う為のXYステージ7上に搭載されている。XYステージ7上には、ステージ位置計測の基準となる光学スクウェアー(不図示)が置かれており、この光学スクウェアーがレーザ干渉計(不図示)を使ってモニターされる。
【0029】
この実施形態において、レチクル1とウエハ3との位置合わせ(アライメント)は、予め位置関係が求められている基準マークに対してレチクル1とウエハ3をそれぞれ位置合わせすることにより間接的に行なわれる。この際、アライメントを行なった後に実際に露光及び現像を行い、アライメント誤差(オフセット)を測定し、そのアライメント誤差を考慮してオフセット処理をする。
【0030】
ウエハ3上に配置されているウエハアライメントマーク4の位置検出を行なう方法について説明する。光源ユニット8は、ハロゲンランプ22及びHe−Neレーザ21等の互いに波長の異なる複数の光源を有する。He−Neレーザ21からの光を照明光として用いる時は、可動機構を持つ光源切替ミラー24を、He−Neレーザ21からの光をカットしない位置に退避させる。一方、ハロゲンランプ22を照明光として用いる時は、可動機構を持つ光源切替ミラー24を光路中に設置するとともに波長切替板23により所定の波長を切り出して、ミラー26、光源切替ミラー24を経て光源ユニット8外に照明光を導き出す。
【0031】
光源ユニット8から出射される直線偏光を有する光束は、ミラー9、レンズ10、Polarized Beam Splitter11(以下、PBS11と言う)、レンズ12、λ/4板13、ミラー25、投影光学系5を介して、ウエハ3上のアライメントマーク4を照明する。一方、ウエハアライメントマーク4からのアライメント信号は、投影光学系5、ミラー25、λ/4板13、レンズ12、PBS11、レンズ14、補正光学素子15を介してCCD等の撮像素子16の検出面に結像される。
【0032】
次に、図3を用いてCISを含む各種の収差の補正方法を説明する。図3は、図1の補正光学素子15の一構成例であり、3枚の平行平面板18、19、20を組み合わせることにより図1のTTL方式のアライメント光学系における逆補正系を構成した例を示す。
【0033】
図1の構成例において、投影光学系5で非点収差(ASP)、コマ収差(CMP)がアライメント波長において発生したと仮定する。まず、図3に示すメリジオナル断面において、平行平面板18を、コマ収差が−CMPだけ発生するように傾けて設定する。この際、コマ収差と共にCISも発生する。このCISと投影光学系5で発生する倍率色収差が逆の方向に発生していれば、平行平面板18の厚さ、硝材、傾け角を選択することにより、CISの発生を抑えることができる。
【0034】
一方、平行平面板18を傾けることで非点収差(AS18)も発生するので、サジタル断面での非点収差の量を、−(ASP+AS18)/2だけ発生させるように平行平面板19を設定する。この時、平行平面板19により、サジタル断面内でコマ収差とCISが発生する。そこで、平行平面板19と同じ部品を、平行平面板20として、平行平面板19とは逆の傾け角で設定する。
【0035】
平行平面板20も平行平面板19と同じく、−(ASP+AS18)/2だけ非点収差が発生するので、平行平面板19と平行平面板20で発生する収差を合計した−(ASP+AS18)の非点収差を発生させることができ、これにより、投影光学系5と平行平面板18で発生した非点収差(ASP+AS18)を打ち消し、全体で非点収差が存在しないようにアライメント光学系を補正することができる。
【0036】
平行平面板20により、サジタル断面内でコマ収差とCISも発生するが、平行平面板20の傾け角を平行平面板19の傾け角の逆にすることにより、平行平面板20で発生するCISは、平行平面板19で発生するCISと絶対値は等しく正負の符号は逆の値となるため、サジタル断面内で発生するコマ収差とCISを補正することができる。
【0037】
この様に、平行平面板18、19、20を使用することにより、−ASPの非点収差及び−CMPのコマ収差だけを発生させることができ、投影光学系5で発生したアライメント波長での収差を逆補正することが可能となる。
【0038】
勿論、投影光学系5を一部に含むアライメント光学系の光路に3枚の平行平面板が挿入されるので、その分の球面収差が発生する。この球面収差を考慮して、投影光学系5を一部に含むアライメント光学系の全体において、設計段階で球面収差を補正しておく必要がある。
【0039】
上記の方法により収差の補正をする時、特にCISの測定及び調整をする時、撮像素子16の検出面上のアライメントマーク像の位置を検出しその検出結果に基づいて補正を行う。この時、図4に示すように、撮像素子16の検出面の光軸方向AXの設置位置を、アライメント波長λ1における、平行平面板18〜20を含む光学系のバックフォーカス位置Bk1に固定しておき、アライメント波長λ1、λ2におけるCISの量を測定する。そして、そのCISが最小になるように、撮像素子16からの画像信号に基づいて平行平面板18〜20の調整及びCISの測定を繰り返す。この際、撮像素子16の検出面の光軸方向AXの設置位置は、アライメント波長λ2におけるバックフォーカス位置Bk2の位置に固定してもよい。
【0040】
また、アライメント波長λ1におけるバックフォーカス位置をBk1、アライメント波長λ2におけるバックフォーカス位置をBk2とすると、撮像素子16の検出面の設置位置を、2つのバックフォーカスの平均位置である(Bk1+Bk2)/2にしてもよい。
【0041】
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。この実施形態では、アライメント光学系を含む半導体露光装置の製造段階において発生する収差の補正について述べる。投影光学系5が露光光の波長において徹底的に収差補正され、組み立てられると、非露光光であるアライメント光の波長において発生する収差の量が大きくなる。また、投影光学系5の組立ての調整時に更に様々な収差が発生する。このような収差には、投影光学系5を構成する各レンズの偏心を原因とする収差も含まれる。
【0042】
このような製造段階での収差補正として、簡単に行うことができるのは球面収差の補正である。製造段階で発生する球面収差の補正は、例えば、設計段階では相応の厚さの平行平面板をアライメント光学系に入れて設計しておき、球面収差を計測した後にその球面収差を補正することができる適切な厚さの平行平面板に交換することにより行うことができる。
【0043】
図3の例においては、3枚の平行平面板18、19、20の傾け角を変更することにより製造段階で発生する収差を補正することができる。しかしながら、平行平面板18、19、20の傾け角を変更すると、球面収差、非点収差、コマ収差、CISの全てが変化する。そこで、予め、各種収差への敏感度が異なる所に、平行平面板の傾け機構を複数個配置し、さらに、各平行平面板の交換部品として厚さ、硝材が異なる複数の平行平面板を用意し、調整前の各種収差量を求めた後、それぞれの傾き機構に対する傾き量及び適切な平行平面板を決定し、それに従ってアライメント光学系を調整(適切な平行平面板への交換を含む)することが好ましい。これにより、製造誤差に起因する全ての収差)を補正することができる。
【0044】
CISの測定及びCISの調整は、撮像素子16の検出面上のアライメントマーク像の位置を検出することにより行うことが好ましい。この時、図4に示すように、撮像素子16の検出面の光軸AX方向の設置位置を、アライメント波長λ1における、平行平面板18〜20を含む光学系のバックフォーカス位置Bk1に固定しておき、その状態でアライメント波長λ1、λ2のCISの量を測定し、そのCISが最小になるように、撮像素子16からの画像信号に基づいて調整及び測定を繰り返すことが好ましい。この際、撮像素子16の検出面の光軸方向AXの設置位置は、アライメント波長λ2におけるバックフォーカス位置Bk2の位置に固定してもよい。
【0045】
或いは、アライメント波長λ1におけるバックフォーカス位置をBk1、アライメント波長λ2におけるバックフォーカス位置をBk2とすると、撮像素子16の検出面の設置位置を、例えば2つのバックフォーカスの平均位置である(Bk1+Bk2)/2にしてもよい。
【0046】
前述した第1、第2の実施形態では、CIS等の補正は、補正光学素子15をアライメント光学系中に配置することにより実現されるが、補正光学素子15が無い場合でも、投影光学系5の構成部品、あるいはアライメント光学系の構成部品の一部を偏心、あるいは回転させることにより調整を行うことができる。
【0047】
以上のように、本発明の好適な実施形態によれば、アライメント光として露光光として異なった複数の波長の光束を用いたときに投影光学系5で発生するコマ収差、非点収差、CIS等の諸収差を、撮像素子16の撮像面を所定位置に固定した状態で収差を測定し、測定結果に基づいて諸収差が最小になるように補正光学素子15により調整することにより、諸収差を良好に補正することができる。
【0048】
このようなアライメント光学系を備える露光装置によれば、ウエハ面上に設けたアライメントマークの位置情報を高精度に検出し、レチクルとウエハとの相対的位置合わせを高精度に行うことができ、これにより高集積度のデバイスを容易に製造することができる。
【0049】
特に、本発明の好適な実施の形態によれば、投影光学系で発生するコマ収差、非点収差、CIS等を良好に補正することができ、従来は投影光学系を設計するときの制約条件となっていたアライメント基本波長近辺の色収差の変化を大幅に低減することができる。これにより、投影光学系の設計を容易にしながら、良好なアライメント信号を得て高精度な位置合わせを行うことができるという顕著な効果が得られる。
【0050】
次に、上記の方法により収差が補正された露光装置を利用した半導体デバイスの製造プロセスを説明する。図5は、半導体デバイスの全体的な製造プロセスのフローを示す図である。ステップ1(回路設計)では半導体デバイスの回路設計を行なう。ステップ2(マスク作製)では設計した回路パターンに基づいてマスクを作製する。一方、ステップ3(ウエハ製造)ではシリコン等の材料を用いてウエハを製造する。ステップ4(ウエハプロセス)は前工程と呼ばれ、上記のマスクとウエハを用いて、リソグラフィ技術によってウエハ上に実際の回路を形成する。次のステップ5(組み立て)は後工程と呼ばれ、ステップ4によって作製されたウエハを用いて半導体チップ化する工程であり、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)、パッケージング工程(チップ封入)等の組立て工程を含む。ステップ6(検査)ではステップ5で作製された半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テスト等の検査を行なう。こうした工程を経て半導体デバイスが完成し、これを出荷(ステップ7)する。
【0051】
図6は、上記ウエハプロセスの詳細なフローを示す図である。ステップ11(酸化)ではウエハの表面を酸化させる。ステップ12(CVD)ではウエハ表面に絶縁膜を成膜する。ステップ13(電極形成)ではウエハ上に電極を蒸着によって形成する。ステップ14(イオン打込み)ではウエハにイオンを打ち込む。ステップ15(レジスト処理)ではウエハに感光剤を塗布する。ステップ16(露光)では上記の露光装置によって回路パターンをウエハに転写する。ステップ17(現像)では露光したウエハを現像する。ステップ18(エッチング)では現像したレジスト像以外の部分を削り取る。ステップ19(レジスト剥離)ではエッチングが済んで不要となったレジストを取り除く。これらのステップを繰り返し行なうことによって、ウエハ上に多重に回路パターンを形成する。
【0052】
【発明の効果】
本発明によれば、アライメント光学系における収差を良好に補正することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】非露光光TTL方式によるアライメント光学系を備える投影露光装置の概略構成を示す図である。
【図2】CISが発生するメカニズムを示す図である。
【図3】補正光学系を示す図である。
【図4】補正光学系を示す図である。
【図5】デバイス製造方法を示す図である。
【図6】デバイス製造方法を示す図である。
【符号の説明】
1 レチクル
2 レチクルステージ
3 ウエハ
4 アライメントマーク
5 投影光学系
6 θZステージ
7 XYステージ
8 光源ユニット
9、25、26 ミラー
10、12、14 レンズ
11 PBS
13 λ/4板
15 補正光学素子
16 撮像手段
17、18、19,20 平行平面板
21 He−Neレーザ
22 ハロゲンランプ
23 波長切替板
24 光源切替ミラー
30 照明系
Claims (13)
- 互いに波長が異なる複数の光束でアライメント光学系を介してマークを照明し、前記マークの像を前記アライメント光学系を介して撮像素子で観察し、前記アライメント光学系の収差を測定する収差測定方法であって、
前記複数の光束でそれぞれ前記マークを照明して前記撮像素子で前記マークの像を撮像し、前記複数の光束でそれぞれ撮像された前記マークの像間のずれを測定する測定工程を含むことを特徴とする収差測定方法。 - 互いに波長が異なる前記複数の光束のいずれか1つの光束を用いた場合における前記マークの像の最適フォーカス位置に前記撮像素子の撮像面を固定した状態で、前記測定工程を実施することを特徴とする請求項1に記載の収差測定方法。
- 互いに波長が異なる前記複数の光束を用いた場合における前記複数の光束のそれぞれについての前記マークの像の最適フォーカス位置の平均位置に前記撮像素子の撮像面を固定した状態で、前記測定工程を実施することを特徴とする請求項1に記載の収差測定方法。
- 前記アライメント光学系は投影露光装置用であり、前記アライメント光学系は前記投影露光装置の投影光学系を一部に含むことを特徴とする請求項1に記載の収差測定方法。
- 前記アライメント光学系は光軸に対して傾斜した平行平面板を有することを特徴とする請求項1に記載の収差測定方法。
- 互いに波長が異なる複数の光束でアライメント光学系を介してマークを照明し、前記マークの像を前記アライメント光学系を介して撮像素子で観察し、前記アライメント光学系の収差を補正する収差補正方法であって、
前記複数の光束でそれぞれ前記マークを照明して前記撮像素子で前記マークの像を撮像し、前記複数の光束でそれぞれ撮像された前記マークの像間のずれを測定する測定工程と、
前記測定工程で測定した前記マークの像間のずれに基づいて前記アライメント光学系の収差を補正する補正工程と、
を含むことを特徴とする収差補正方法。 - 互いに波長が異なる前記複数の光束のいずれか1つの光束を用いた場合における前記マークの像の最適フォーカス位置に前記撮像素子の撮像面を固定した状態で、前記測定工程を実施することを特徴とする請求項6に記載の収差補正方法。
- 互いに波長が異なる前記複数の光束を用いた場合における前記複数の光束のそれぞれについての前記マークの像の最適フォーカス位置の平均位置に前記撮像素子の撮像面を固定した状態で、前記測定工程を実施することを特徴とする請求項6に記載の収差補正方法。
- 前記アライメント光学系は投影露光装置用であり、前記アライメント光学系は前記投影露光装置の投影光学系を一部に含むことを特徴とする請求項6に記載の収差補正方法。
- 前記アライメント光学系は光軸に対して傾斜した平行平面板を有することを特徴とする請求項6に記載の収差補正方法。
- 請求項6乃至請求項10のいずれか1項に記載の収差補正方法によって収差が補正されたアライメント光学系を備えることを特徴とする位置検出装置。
- 請求項6乃至請求項10のいずれか1項に記載の収差補正方法によって収差が補正されたアライメント光学系を備えることを特徴とする露光装置。
- デバイスの製造方法であって、
請求項12に記載の露光装置を用いて、感光剤が塗布された基板を所定のパターンで露光する露光工程と、
前記基板の感光剤を現像する現像工程と、
を含むことを特徴とするデバイスの製造方法。
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