JP2004197118A - 鋼線の連続処理方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】鋼線を走行させつつ、電解酸洗し、通電加熱焼鈍し、電解酸洗工程において、硫酸基濃度が10〜30重量%、第1鉄イオン濃度が1〜100g/リットル、浴温が5〜40℃の酸洗浴条件下で、酸洗浴入口部から出口部へ向けて陽極、陰極、陽極、陰極、陽極、陽極の順に電極を配設して鋼線に間接通電して、20〜200A/dm2の鋼線表面での電流密度で、2.5〜20秒間に亘って鋼線を電解酸洗する。
【選択図】 図1
Description
【産業上の利用分野】
本発明は、鋼線の連続処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
硬鋼線やSUS鋼線を伸線処理する場合、一般に、脱スケール→焼鈍→化成処理→潤滑処理→伸線の順で処理が行われる。
鋼線を走行させつつ脱スケールする方法として、酸洗浴中を走行する鋼線表面に電流を流す電解酸洗方法が特許文献1に開示されている。
鋼線を走行させつつ焼鈍する方法として、走行する鋼線を通電加熱する通電加熱焼鈍方法が特許文献2に開示され、走行する鋼線を無酸化雰囲気下で加熱し、次いで外面が水冷され内部が無酸化雰囲気下にあるパイプに鋼線を挿通して鋼線を冷却する無酸化焼鈍方法が特許文献3に開示されている。
亜鉛イオン2〜60g/リットル、リン酸イオン2〜80g/リットル、硝酸イオン3〜100g/リットルを含有し、リン酸イオンに対する亜鉛イオンのモル比が0.9〜1.5の処理液中に鋼線を走行させつつ、鋼線を陰極として、1〜100A/dm2の鋼線表面での電流密度、1〜30秒の電解時間で処理液を電解して、鋼線の表面にリン酸塩被膜を形成する方法が特許文献1に開示されている。
【0003】
【特許文献1】
特願2000−80497号公報
【特許文献2】
特公平5−81648号公報
【特許文献3】
特開昭62−4834号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
鋼線を走行させつつ、電解酸洗による脱スケール→無酸化雰囲気下での通電加熱焼鈍→化成処理→潤滑処理→伸線を連続処理できれば、従来のバッチ処理に比べて鋼線の処理効率が格段に向上する。しかし、鋼線を走行させつつ処理する従来技術は、電解酸洗による脱スケール→化成処理、又は通電加熱焼鈍単独であり、鋼線を走行させつつ、電解酸洗して脱スケールし、無酸化雰囲気下で通電加熱焼鈍する技術、或いは更に鋼線を走行させつつ化成処理し潤滑処理する技術、或いは更に鋼線を走行させつつ伸線する技術は、未だ提案されていない。その原因として、電解酸洗した鋼線を通電加熱焼鈍する際にスパークが発生して鋼線が損傷し易く、その防止が困難であったことが挙げられる。
本発明は、通電加熱焼鈍時のスパークの発生を防止することにより、鋼線を走行させつつ、電解酸洗して脱スケールし、無酸化雰囲気下で通電加熱焼鈍する技術、或いは更に鋼線を走行させつつ化成処理し潤滑処理する技術、或いは更に鋼線を走行させつつ伸線する技術を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明においては、鋼線を走行させつつ、電解酸洗し、通電加熱焼鈍し、電解酸洗工程において、硫酸基濃度が10〜30重量%、第1鉄イオン濃度が1〜100g/リットル、浴温が5〜40℃の酸洗浴条件下で、酸洗浴入口部から出口部へ向けて陽極、陰極、陽極、陰極、陽極、陽極の順に電極を配設し鋼線に間接通電して、20〜200A/dm2の鋼線表面での電流密度で、2.5〜20秒間に亘って鋼線を電解酸洗することを特徴とする鋼線の連続処理方法を提供する。
上記条件で鋼線を電解酸洗することにより、鋼線表面を完全に脱錆、脱スケールし且つ滑らかにすることができる。完全に脱錆、脱スケールされ且つ滑らかにされた表面を有する鋼線を走行させつつ通電加熱焼鈍すると、通電ロール間で走行する鋼線の挙動が安定化し、スパークは発生しない。従って、鋼線を走行させつつ、電解酸洗し、通電加熱焼鈍する鋼線の連続処理が可能となり、鋼線の処理効率が向上する。
【0006】
本発明の好ましい態様においては、通電加熱焼鈍工程において、無酸化雰囲気下で鋼線を通電加熱し、外面が水冷され内部が無酸化雰囲気下にあるパイプに鋼線を挿通して鋼線を冷却する。
無酸化雰囲気下で鋼線を通電加熱し、外面が水冷され内部が無酸化雰囲気下にあるパイプに鋼線を挿通して鋼線を冷却することにより、スケールを発生させることなく、鋼線を焼鈍することができる。
【0007】
本発明の好ましい態様においては、パイプ内を走行する鋼線を支持して、鋼線とパイプ内面との接触を防止する。
鋼線とパイプ内面との接触を防止することにより、鋼線表面に擦り傷が発生するのを防止することができる。
【0008】
本発明の好ましい態様においては、通電加熱焼鈍後、更に鋼線を走行させつつ電解化成し、潤滑処理する。
本発明の好ましい態様においては、潤滑処理後、更に鋼線を走行させつつ伸線する。
通電加熱焼鈍後、更に連続して化成処理と潤滑処理とを行い、或いは更に伸線処理を連続して行うことにより、鋼線の処理効率が向上する。
【0009】
本発明の好ましい態様においては、電解化成工程において、亜鉛イオン2〜70g/リットル、リン酸イオン2〜100g/リットル、硝酸イオン3〜100g/リットルを含有し、リン酸イオンに対する亜鉛イオンのモル比が0.5〜1.5の処理液を電解液とし、鋼線を陰極として、1〜100A/dm2の鋼線表面での電流密度、50〜200クーロンの鋼線表面でのクーロン量で電解して、鋼線の表面にリン酸塩被膜を形成する。
上記処理により、化成工程でのスラッジ発生を抑制し、且つ鋼線の伸線性を向上させることができる。
【0010】
本発明の好ましい態様においては、電解化成工程の前工程として、チタン濃度が1〜20mg/リットルのコロイダルチタン又は、亜鉛、カルシウム、マグネシウム、鉄の何れか一つを含有するリン酸金属塩の溶液であって金属イオン濃度が1〜100mg/リットルの処理液、又は亜鉛、カルシウム、マグネシウム、鉄の何れか一つを含有するリン酸金属塩の微粒子であって粒径が0.05〜5μの微粒子を含有する処理液に鋼線を接触させて鋼線を表面調整する。
上記処理により、緻密なリン酸塩被膜の形成が可能となる。
【0011】
本発明の好ましい態様においては、潤滑処理工程において、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸鉄の何れか一つ又は二つ以上を主成分とする粉末、又は当該粉末の5〜20重量%水溶液、又は前記粉末の5〜20重量%水分散液を、鋼線に塗布する。
上記処理により、高速での伸線処理が可能となる。
【0012】
本発明の好ましい態様においては、鋼線の走行速度は10〜200m/分である。
本発明に係る処理方法によれば、10〜200m/分の速度で走行する鋼線を連続処理することが可能である。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の実施例に係る鋼線の処理方法を以下に説明する。
図1に本発明に係る処理方法を実施するための鋼線処理装置を示す。
鋼線処理装置は、電解酸洗装置1と、水洗装置2と、送りロール3と、チョークトランス4と、通電加熱焼鈍装置5と、水冷装置6とを備えている。
送りロール3により従動ドラム100からから引き出された鋼線101が、二重矢印で示すように、電解酸洗装置1、水洗装置2中を順次走行し、次いでチョークトランス4、通電加熱焼鈍装置5、水冷装置6中を順次走行して、駆動ドラム102に巻き取られる。
送りロール3と駆動ドラム102間を走行する鋼線101に、適正な張力が与えられる。
【0014】
図2に示すように、電解酸洗装置1は、電解槽1aと、電解槽1a内に配設された6対の電極とを備えている。
各対の電極は、電解槽1a内を走行する鋼線101を挟んで且つ鋼線101から隙間を隔てて配設されている。前記6対の電極は、鋼線101の走行方向に関して後方から前方へ向けて陽極1b、陰極1c、陽極1d、陰極1e、陽極1f、陽極1gの順に配設されている。
電極1b、1cは直流電源1hに接続され、電極1d、1e、1fは直流電源1iに接続され、電極1gは直流電源1jに接続されている。直流電源1jの陰極は、電解槽1a外で電極ロール1kを介して鋼線101に接触している。
電極1b、1c、1d、1e、1f、1gの長さは、1m、1m、0.5m、0.5m、0.5m、0.5mに設定されている。
電解槽1a内の酸洗浴条件は、硫酸基濃度が10〜30重量%、第1鉄イオン濃度が1〜100g/リットル、浴温が5〜40℃に設定されている。
【0015】
水洗装置2は、鋼線101に沿って配設された3段の水洗ノズルを備えている。送りロール3は、鋼線101に沿って配設されて鋼線101を挟持する複数対の駆動ロールを備えている。駆動ロールは図示しないモータにより駆動される。
チョークトランス4は、鋼線101から漏洩した電流を除去し、鋼線101外への電気的影響の波及を防止する。
【0016】
水洗装置2と送りロール3との間に、鋼線101を挟んで配設された複数のエアノズルからなる図示しないエアナイフが配設されている。
【0017】
通電加熱焼鈍装置5は、図1に示すように、鋼線101の走行方向に関して後方から前方へ順次配設された一対の電極ロール5a1と、電極ロール5a2と、電極ロール5a2に対峙して配設された一対の受けロール5a3とを有する通電加熱装置5aを備えている。
一対の電極ロール5a1は鋼線101を挟持している。電極ロール5a2と一対の受けロール5a3とは、鋼線101に当接している。一対の電極ロール5a1と電極ロール5a2とは交流電源5a4に接続されている。電極ロール5a2と一対の受けロール5a3とは加熱チャンバー5a5内に収容されている。
通電加熱焼鈍装置5は、加熱チャンバー5a5から鋼線101の走行方向に関して前方へ延びる冷却装置5bを備えている。冷却装置5bは内側パイプ5b1内と外側パイプ5b2とから成る二重パイプを有している。内側パイプ5b1内を鋼線101が走行する。
内側パイプ5b1内に、図示しないガス供給源から水素ガスと窒素ガスの混合ガスである無酸化雰囲気ガスが供給される。無酸化雰囲気ガスは、内側パイプ5b1内と加熱チャンバー5a5内とに充満し、内側パイプ5b1の前端と加熱チャンバー5a5の鋼線入口とから漏出する。
内側パイプ5b1と外側パイプ5b2との間に形成された環状隙間の閉鎖された前端の近傍部に図示しない給水源から冷却水が供給される。冷却水は、前記環状隙間に充満し、前記環状隙間の閉鎖された後端の近傍部から排出される。
内側パイプ5b1内に、複数のガイドローラー5b3が配設されている。ガイドローラー5b3は鋼線101を支持している。
【0018】
冷却装置6は、冷却水が貯留された冷却槽を備えている。
冷却装置6と駆動ドラム102との間に、鋼線101を挟んで配設された複数のエアノズルからなる図示しないエアナイフが配設されている。
【0019】
上記鋼線処理装置による鋼線101の処理を以下に説明する。
送りロール3により従動ドラム100から引き出された鋼線101は、電解酸洗装置1、水洗装置2、チョークトランス4、通電加熱焼鈍装置5、水冷装置6を通って分速40mで走行し、駆動ドラム102に巻き取られる。
送りロール3と駆動ドラム102間で適正な張力を印加された鋼線101は、真直に伸びた状態で通電加熱焼鈍装置5を通過する。
【0020】
鋼線101が6秒掛かって電極1b〜1gを通過する際に、鋼線101の表面は、経時的に、間接通電により陰極、陽極、陰極、陽極、陰極、陰極となる。硫酸基濃度が10〜30重量%、第1鉄イオン濃度が1〜100g/リットル、浴温が5〜40℃の酸洗浴条件下で、20〜200A/dm2の鋼線表面の電流密度で、鋼線101は電解酸洗される。
陽極である鋼線101の表面から鉄が溶出することにより鉄錆が除去され、鋼線101の表面で発生した酸素ガスにより鋼線101表面のスケールや潤滑剤等が物理的に除去される。
陰極である鋼線101の表面で発生した水素ガスにより鋼線101表面のスケールや潤滑剤等が物理的に除去されると共に、陽極時に鋼線101の表面に析出した炭素が、陰極である鋼線101の表面で発生した水素ガスにより物理的に除去される。また、析出した鉄により陰極である鋼線101の表面が被覆される。
鋼線101表面が間接通電により経時的に陰極、陽極、陰極、陽極となって、表面の鉄錆、スケール、潤滑剤、析出した炭素等が物理的に除去されると共に、最後に2回連続して鋼線101表面が陰極となり、析出した鉄によって鋼線101表面が被覆されることにより、鋼線101表面が完全に脱錆、脱スケールされ且つ滑らかにされる。
【0021】
電解酸洗装置1を通過した鋼線101は、水洗装置2を通って水洗され、図示しないエアナイフを通り水切りされて乾燥し、送りロール3を通り適正な張力を印加されて真直に伸ばされる。
【0022】
真直に伸びた鋼線101は、通電加熱焼鈍装置5の通電加熱装置5aを通過する際に通電加熱され、冷却装置5bを通過する際に急冷されて、焼鈍される。
チョークトランス4により、鋼線101から漏洩した電流が除去され、鋼線101外への電気的影響の波及が防止される。
電解酸洗装置1により、鋼線101表面が完全に脱錆、脱スケールされ且つ滑らかにされており、且つ送りロール3と駆動ドラム102とにより鋼線101に適正な張力が印加されて鋼線101が真直に伸びているので、通電加熱装置5aを通過する際に、鋼線101の挙動は不安定にならない。また図示しないエアナイフにより鋼線101表面は完全に水切りされて乾燥している。この結果、鋼線101が通電加熱装置5aを通過する際にスパークの発生が防止され、スパークによる鋼線101の損傷発生が防止される。
通電加熱装置5aと冷却装置5bは無酸化雰囲気下にあるので、焼鈍時に鋼線101表面にスケールが発生するおそれは無い。ガイドローラー5b3によって、鋼線101が支持されることにより、鋼線101と内側パイプ5b1内面との接触が防止され、鋼線101表面での擦り傷の発生が防止される。
【0023】
通電加熱焼鈍装置5を通過した鋼線101は、冷却装置6を通過して室温まで冷却され、図示しないエアナイフを通って乾燥された後、駆動ドラム102に巻き取られる。
【0024】
電極1b〜1gの長さを調整し或いは電極1b〜1fを複数セット直列に配設し、更に直流電源1h、1i、1jの出力を調整することにより、10〜200m/分の走行速度範囲で、2.5〜20秒間に亘って、20〜200A/dm2aの鋼線表面での電流密度で、鋼線101の表面を電解酸洗し、完全に脱錆、脱スケールし且つ滑らかにすることができる。
【0025】
図1の鋼線処理装置を用い、電解酸洗装置1での電解条件を、電解浴の硫酸濃度=28重量%、電解浴温度=30℃、鋼線表面での電流密度=200A/m2に設定し、通電加熱焼鈍装置5での雰囲気ガス供給条件を、水素ガス30リットル/分、窒素ガス30リットル/分に設定し、鋼線の走行速度を21m/分に設定して、複数の供試鋼線を連続して電解酸洗し、通電加熱焼鈍した。電解酸洗後の鋼線表面と通電加熱焼鈍後の鋼線表面とを目視観察した。比較例として、複数の供試鋼線を従来技術のバッチ処理で酸洗し、従来技術の焼鈍方法で焼鈍し、酸洗後の鋼線表面と焼鈍後の鋼線表面とを目視観察した。
図3に、供試鋼線の材質、線径、抗張力、鋼線処理装置における通電加熱焼装置5aでの電流値、鋼線表面の目視観察結果を示す。図中目視観察結果欄の◎印は鋼線表面が完全に清浄で且つ滑らかであることを示し、○印は鋼線表面が略清浄で且つ滑らかであることを示し、△は鋼線表面の一部に汚れや傷や荒れがあることを示す。
図3から、図1の鋼線処理装置を用いることにより、通電加熱焼鈍時のスパーク発生を防止しつつ、走行する鋼線を、連続して電解酸洗し、通電加熱焼鈍できることが分かる。
【0026】
鋼線101の走行速度に応じて、電極1a〜1gの長さを適宜変更し、或いは、鋼線101の走行方向に関して陽極1fの後方に陽極と陰極の組み合わせを一対又は複数対追加し、或いは電解酸洗装置1を直列に複数配設しても良い。
【0027】
冷却装置6と駆動ドラム102との間に、表面調整装置と電解化成装置と潤滑装置とを配設し、或いは更に潤滑装置と駆動ドラム102との間に伸線装置を配設しても良い。電解酸洗から潤滑処理までの一貫した鋼線の連続処理が可能となり、或いは電解酸洗から伸線までの一貫した鋼線の連続処理が可能となる。この結果、鋼線の処理効率が従来のバッチ処理に比べて格段に向上する。
【0028】
表面調整処理工程においては、チタン濃度が1〜20mg/リットルのコロイダルチタン又は、亜鉛、カルシウム、マグネシウム、鉄の何れか一つを含有するリン酸金属塩の溶液であって金属イオン濃度が1〜100mg/リットルの処理液、又は亜鉛、カルシウム、マグネシウム、鉄の何れか一つを含有するリン酸金属塩の微粒子であって粒径が0.05〜5μの微粒子を含有する処理液に走行する鋼線101を接触させて、鋼線101を表面調整するのが望ましい。上記処理により、緻密なリン酸塩被膜の形成が可能となる。
化成処理工程においては、亜鉛イオン2〜70g/リットル、リン酸イオン2〜100g/リットル、硝酸イオン3〜100g/リットルを含有し、リン酸イオンに対する亜鉛イオンのモル比が0.5〜1.5の処理液を電解液とし、鋼線101を陰極として、1〜100A/dm2の鋼線表面での電流密度、50〜200クーロンの鋼線表面でのクーロン量で電解して、鋼線101の表面にリン酸塩被膜を形成するのが望ましい。上記処理により、化成工程でのスラッジ発生を抑制し、且つ鋼線の伸線性を向上させることができる。
【0029】
潤滑処理工程においては、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸鉄の何れか一つ又は二つ以上を主成分とする粉末、又は当該粉末の5〜20重量%水溶液、又は前記粉末の5〜20重量%水分散液を、走行する鋼線101に塗布するのが望ましい。上記処理により、高速での伸線処理が可能となる。
【0030】
【発明の効果】
上記説明から明らかなように、本発明に係る鋼線の連続処理方法では、電解酸洗工程において、硫酸基濃度が10〜30重量%、第1鉄イオン濃度が1〜100g/リットル、浴温が5〜40℃の酸洗浴条件下で、酸洗浴入口部から出口部へ向けて陽極、陰極、陽極、陰極、陽極、陽極の順に電極を配設して鋼線に間接通電して、20〜200A/dm2の鋼線表面での電流密度で、2.5〜20秒間に亘って鋼線を電解酸洗するので、鋼線表面を完全に脱錆、脱スケールし且つ滑らかにすることができる。
完全に脱錆、脱スケールされ且つ滑らかにされた表面を有する鋼線を走行させつつ通電加熱焼鈍すると、通電ロール間で走行する鋼線の挙動が安定化し、スパークは発生しない。
従って、鋼線を走行させつつ、電解酸洗し、通電加熱焼鈍する鋼線の連続処理が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る鋼線の連続処理方法を実施するための鋼線の処理装置の構成図である。
【図2】図1の処理装置が備える電解酸洗装置の構成図である。
【図3】図1の処理装置を用いて行って鋼線の処理実験の実験条件の一部と実験結果とを示す表である。
【符号の説明】
1 電解酸洗装置
1b、1c、1d、1e、1f、1g 電極
2 水洗装置
3 送りロール
4 チョークトランス
5 通電加熱焼鈍装置
6 冷却装置
100 従動ドラム
101 鋼線
102 駆動ドラム
Claims (9)
- 鋼線を走行させつつ、電解酸洗し、通電加熱焼鈍し、電解酸洗工程において、硫酸基濃度が10〜30重量%、第1鉄イオン濃度が1〜100g/リットル、浴温が5〜40℃の酸洗浴条件下で、酸洗浴入口部から出口部へ向けて陽極、陰極、陽極、陰極、陽極、陽極の順に電極を配設し鋼線に間接通電して、20〜200A/dm2の鋼線表面での電流密度で、2.5〜20秒間に亘って鋼線を電解酸洗することを特徴とする鋼線の連続処理方法。
- 通電加熱焼鈍工程において、無酸化雰囲気下で鋼線を通電加熱し、外面が水冷され内部が無酸化雰囲気下にあるパイプに鋼線を挿通して鋼線を冷却することを特徴とする請求項1に記載の鋼線の連続処理方法。
- パイプ内を走行する鋼線を支持して、鋼線とパイプ内面との接触を防止することを特徴とする請求項2に記載の鋼線の連続処理方法。
- 通電加熱焼鈍後、更に鋼線を走行させつつ電解化成し、潤滑処理することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の鋼線の連続処理方法。
- 潤滑処理後、更に鋼線を走行させつつ伸線することを特徴とする請求項4に記載の鋼線の連続処理方法。
- 電解化成工程において、亜鉛イオン2〜70g/リットル、リン酸イオン2〜100g/リットル、硝酸イオン3〜100g/リットルを含有し、リン酸イオンに対する亜鉛イオンのモル比が0.5〜1.5の処理液を電解液とし、鋼線を陰極として、1〜100A/dm2の鋼線表面での電流密度、50〜200クーロンの鋼線表面でのクーロン量で電解して、鋼線の表面にリン酸塩被膜を形成することを特徴とする請求項4又は5に記載の鋼線の連続処理方法。
- 電解化成工程の前工程として、チタン濃度が1〜20mg/リットルのコロイダルチタン又は、亜鉛、カルシウム、マグネシウム、鉄の何れか一つを含有するリン酸金属塩の溶液であって金属イオン濃度が1〜100mg/リットルの処理液、又は亜鉛、カルシウム、マグネシウム、鉄の何れか一つを含有するリン酸金属塩の微粒子であって粒径が0.05〜5μの微粒子を含有する処理液に鋼線を接触させて鋼線を表面調整することを特徴とする請求項6に記載の鋼線の連続処理方法。
- 潤滑処理工程において、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸鉄の何れか一つ又は二つ以上を主成分とする粉末、又は当該粉末の5〜20重量%水溶液、又は前記粉末の5〜20重量%水分散液を、鋼線に塗布することを特徴とする請求項4乃至7の何れか1項に記載の鋼線の連続処理方法。
- 鋼線の走行速度が10〜200m/分であることを特徴とする請求項1乃至8の何れか1項に記載の鋼線の連続処理方法。
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