JP2004194768A - 医療用カテーテルのガイドワイヤ芯材およびこれを用いた医療用カテーテルのガイドワイヤ - Google Patents
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Abstract
【課題】挿入部2と挿入部に連接される導入部3とからなる医療用カテーテルのガイドワイヤにおいて、導入部3を形成する芯材として、2800MPa以上の高強度を備えた医療用カテ−テルガイドワイヤ芯材を提供する。
【解決手段】導入部3を形成する芯材を、高珪素ステンレス鋼製の真直線材で形成するとともに、同線材を、高温度(例えば450°C〜500°C)下で0.5〜240分保持する熱処理を施すことにより、2800MPa以上の高強度を備えた医療用カテーテルのガイドワイヤ芯材1を得ることができた。
【選択図】図1
【解決手段】導入部3を形成する芯材を、高珪素ステンレス鋼製の真直線材で形成するとともに、同線材を、高温度(例えば450°C〜500°C)下で0.5〜240分保持する熱処理を施すことにより、2800MPa以上の高強度を備えた医療用カテーテルのガイドワイヤ芯材1を得ることができた。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、治療や検査を必要とする血管、消化菅、気管、その他体腔(以下、要治療菅という)内に導入する細い菅状のカテーテルを案内するのに用いる医療用カテーテルのガイドワイヤ用芯材(以下、「芯材」ともいう)及び医療用カテーテルのガイドワイヤ(以下「ガイドワイヤ」ともいう)に関する。
【0002】
【従来の技術】
医療用カテーテルのガイドワイヤの構造は、用途に応じて種々のものがあるが、一般的には、図9に示すように、所定長さの芯材010の周囲を合成樹脂011で被覆したものと、図10に示すように、所定長さの芯材012の周囲をコイルスプリング013で被包したものが知られている。そして、図9、図10に示すように、芯材010と012には、ガイドワイヤとしての挿入部分に柔軟性を付与するため、挿入部010aと012aは次第に断面積が減少する先細形状に形成されている。
【0003】
ガイドワイヤとして重要な性能は、手元操作によって要治療菅内にスムーズにガイドワイヤを挿入でき、カテーテルを目的部位に正確に案内導入できることである。このため、ガイドワイヤには、その挿入部が、複雑に蛇行する要治療菅内に対応し、かつ要治療菅の内壁を傷つけることなく挿入し得る形態順応性(しなやかさ)を備えるとともに、挿入部に続く導入部が手元での微妙な操作量でも挿入部に正確にトルクを伝達できるトルク伝達性(高強度性)を備えていることが要求される。上記のトルク伝達性とは、微妙な手元操作量を挿入部(先端部)に正確に伝達し得る特性を意味し、トルク伝達性に優れるとは、伝達トルクおよびねじり剛性が高いことを意味する。
【0004】
そして、今日、医療技術の発達に応じて、複雑な分岐血管に対しても適用できるようにするため、ガイドワイヤの芯材には、導入部の高強度と挿入部のしなやかさが求められており、特に、導入部には3000MPa以上の高強度の真直ワイヤが望まれている。
【0005】
ガイドワイヤの芯材として、導入部の高強度と挿入部のしなやかさを有するものとして、挿入部の芯材を例えばNi−Ti合金製の線材で形成し、導入部の芯材を例えば、ステンレス鋼製の線材で形成して、これら両部材を接続したガイドワイヤが最近提案されている。
【0006】
【特許文献1】特許第2729856号公報
【特許文献2】特公平6−69495号公報
【特許文献3】特公平4−2274号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ガイドワイヤの導入部の芯材を、ステンレス鋼製の線材で形成した上記の従来例のガイドワイヤは、後に記載する表2、表3に示すように、「先端歪み角」、「曲げ応力下での捩じり伝達特性」(いずれも後述)において劣るという欠点があり、そのため、トルク伝達が弱く、図4に示すような、曲げられた状態での捩じりトルクの伝達性が低いという課題がある。
本発明は、上記従来の技術の有するこのような課題を解決しようとするもので、本発明は、導入部のガイドワイヤ芯材が、高強度であり、つまりトルク伝達が強く、特に曲げられた状態での捩じりトルクの伝達性に優れた医療用カテーテルのガイドワイヤ芯材、およびこれを用いた医療用カテーテルのガイドワイヤを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、挿入部と同挿入部に連接される導入部とからなる医療用カテーテルのガイドワイヤにおいて、上記導入部を形成する芯材を、2800MPa以上の高強度の真直ワイヤで構成することで課題解決の手段としている。
【0009】
また、高珪素ステンレス鋼製の真直線材を熱加工して、上記2800MPa以上の高強度の真直ワイヤを形成することで課題解決の手段としている。
【0010】
さらに、上記高珪素ステンレス鋼製の線材を、300°C弱〜550°Cの温度下で0.5〜240分保持する熱処理を行うことで課題解決の手段としている。
【0011】
また、上記高珪素ステンレス鋼製の線材として、直径0.2mm〜0.5mm、好ましくは直径0.30mm〜0.35mmのものを用いることで課題解決の手段としている。
【0012】
さらにまた、上高珪素ステンレス鋼製の線材として、重量%で、C:0.08%以下、Si:3.0〜5.0%、Mn:3.0%以下、Ni:4.0〜12.0%、Cr:12.0〜24.0%、Mo:0.9〜2.0%、Cu:0.5〜2.0%、残部が鉄及び不可避的不純物からなる線材を用いることでことで課題解決の手段としている。
【0013】
上記芯材を合成樹脂や複合材料などで被覆したり、コイルスプリングで被包したりしてり、医療用カテーテルのガイドワイヤを構成することで課題解決の手段としている。
【0014】
【発明の実施の形態】
次に、図面とともに本発明の実施形態について説明する。図1は本発明の一実施形態としての医療用カテーテルのガイドワイヤ用芯材の断面図、図2(a),(b)は同医療用カテーテルのガイドワイヤの断面図、図3は捩じり伝達力測定装置の概略図。図4は屈曲状態における捩じり応力伝達測定装置の概略図、図5は熱処理効果を示すグラフ、図6は捩じり伝達力特性を示すグラフ、図7は屈曲状態における捩じり応力伝達を示すグラフ、図8は挿入部と導入部との接続部構造の1例を示す断面図である。
【0015】
図1において、符号1は所定長さ(例えば、2000mm〜3000mm)を有する医療用カテーテルのガイドワイヤ用芯材(以下「芯材」と略記することがある)を示しており、この芯材1は、医療用カテーテルのガイドワイヤの挿入部2とこの挿入部2に一体的に接合される導入部3とで構成されている。符号4はその接合部を示す。
ここで、挿入部2の弾性限度は導入部3の弾性限度よりも大きく、導入部3のねじり剛性は挿入部のねじり剛性よりも大きくなるような関係を満たすように、化学組成の異なる線材で構成される。
【0016】
挿入部2の長さは、特に限定されるものではないが、通常100mm〜300mm程度であり、また、挿入部2の断面形状は導入部3の断面形状と同じでもよいが、図1に示すように、挿入部2は先端に向けて断面積が次第に減少する先細形状に形成すると、一層柔軟になり形態順応性を向上させることができる。
【0017】
挿入部2を構成する線材としては、従来のもの(例えば、Ti−Ni系合金、Cu−Al−Ni系合金、あるいはFe−Ni−Ti系合金から選択したいずれかの合金が好適である)が用いられている。
導入部3を構成する線材としては、この実施形態では、高珪素ステンレス鋼製の線材が用いられている。
【0018】
導入部3を構成する線材として、高珪素ステンレス鋼製の線材が好適であるのは次の理由による。
すなわち、高珪素ステンレス鋼製の線材は、後述するように、従来の医療用カテーテルのガイドワイヤ用の導入部を構成する線材として通常用いられているステンレス鋼に比べて、強度に優れ、かつ屈曲状態における捩じり応力伝達特性に優れた線材であるからである。
【0019】
この実施形態においても、挿入部2の芯材と導入部3の芯材との接合は、従来のものと同様の、例えば、挿入部2と導入部3を構成する両方の線材に対して親和性を有する低融点のろう接合金を介して接合される。
このほか、レーザ溶接、電子ビーム溶接により両線材を接合するようにしてもよいし、図8に示すように、挿入部2と導入部3とを管状接続部材4aで接続する構成としてもよい。この場合、管状接続部材4aを複数個に分断する構成とすると、管状接続部材4aの曲順応性を図ることができる。
【0020】
上記のようにして構成された芯材1が、図2(a)に示すように、その全体に合成樹脂5で被覆されて、医療用カテーテルのガイドワイヤが製作される。
合成樹脂5の被覆に代えて、図2(b)に示すように、挿入部2のみを合成樹脂で被覆するようにしてもよい。なお、合成樹脂としては、ポリエチレン、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリウレタン、シリコンゴムなどが適当である。
【0021】
次に、高珪素ステンレス鋼製の線材が、従来の医療用カテーテルのガイドワイヤ用の導入部を構成する線材として通常用いられているステンレス鋼に比べて、強度に優れ、かつ屈曲状態における捩じり応力伝達特性に優れた線材である点について実験例とともに説明する。
この実験には、次に述べる通りの高珪素ステンレス鋼製の線材が供された。
すなわち、この実験には、重量%で、C:0.08%以下、Si:3.0〜5.0%、Mn:3.0%以下、Ni:4.0〜12.0%、Cr:12.0〜24.0%、Mo:0.9〜2.0%、Cu:0.5〜2.0%、残部が鉄及び不可避的不純物からなる鋼線を、加工度90%以上とする最終伸線加工した後、100〜600°Cでの最終低温熱処理して製作された線材が供された。
以下に述べる実験結果の説明中、「高珪素ステンレス鋼製の線材(あるいは「線材」)」とは、上記の成分を有し、かつ上記の加工を施されたものをいう。
【0022】
図5のグラフは、直径2.6mmの高珪素ステンレス鋼製の線材を直径0.34mmに縮径し、これ(直径0.34mmの高珪素ステンレス鋼製の線材)を機械加工により真直化(真直加工)した後、0°C〜600°Cの温度下で、10分間保持する熱処理加工を行った結果を示すものである。同グラフにおいて、横軸は温度を縦軸は強度を示している。このグラフおよび表1に示す通り、直径0.34mmの高珪素ステンレス鋼製の線材を、300°C弱〜550°Cの温度下で約10分間保持する熱処理を行うことにより、2800MPa以上の高強度の真直ワイヤを得ることができる。以下このような加工を施されたもを、「ワイヤA」という。直径2.6mmの高珪素ステンレス鋼製の線材を直径0.30mmに縮径した線材に同様の熱処理を施したものについても同様の実験結果が得られた。以下このような加工を施されたものを、「ワイヤB」という。
【0023】
上記ワイヤAの熱処理による強度特性およびそのほかの特性は、表1に示す通りである。
【表1】
なお、図5に示すデータは、線材を、0°〜600°Cの温度下で約10分間保持する熱処理を行った実験結果であるが、熱処理時間については、本発明者らは、次の通りの事実を実験により知得している。
すなわち、線材を、450〜500°Cのもとで、熱処理する場合、熱処理時間が長いほど高強度の線材が得られるが、熱処理時間を240分以上としてもそれ以上の強度の向上は得られない、ということが実験の結果判明した。つまり、線材を高温度下で0.5分で〜240分保持すれば、所望の強度が得られ、しかも保持時間(熱処理時間)を240分以上としてもそれ以上の強度の向上は得られない、ということが実験の結果判明した。
【0024】
さらに、生産性(熱処理時間が長いほど製造コストは高くなる)を考慮するとき、実用に際しては、熱処理時間は、20分〜60分が適当であるとの結論が得られた。
また、20分の熱処理加工したものと60分の熱処理加工したものとを比較すると、60分の熱処理加工したものの方が20分の熱処理加工したものよりも、「クセ」がつきにくいという結果が得られた。ここで、「クセ」とは、次のような性能のことをいう。
すなわち、「クセ」とは、ドクターがカテーテルを操作するとき、カテーテルの基端部側に加えられる回転が先端部に伝達されるときの「スムーズさ」(「操作のスムーズ性」)のことで、回転伝達がスムーズなほど、つまり基端部側に加えられる回転が、ぎくしゃくすることなく先端部に伝達されるほど「操作性が良好」であると判断され、操作性が良好なほど「クセ」がつきにくいと評価される。また、一般に、鋼線は、曲げた後に元に戻したとき、あるいは巻いた後に元に戻したときに、本来の直線形状に完全には戻らずに若干の変形が残る。この変形の量(本来の直線形状からのずれ)も「クセ」とよばれており、この変形量が少ないほど「クセ」がつきにくいとう評価される。そして、「クセ」のつきにくい性能は、ワイヤに求められる特性の一つである。
【0025】
つぎに、捩じり伝達力特性についての実験結果を示す。図3は、捩じり伝達力特性の実験のための装置を示している。
この捩じり伝達力測定装置10は、固定台11と、固定台11に固定された固定軸12を介して取り付けられた角度目盛り盤13と、固定軸12に巻装され基端部を固定台11に取り付けられるとともに先端部を角度目盛り盤13の中心開口部から突出する取り付け軸14に取り付けられたばね15とから構成されている。そして、この装置10の取り付け軸14に、長さ60mmのワイヤA20の基端部を固定し、ワイヤA20の先端部に捩じり力(180°回転力)を加え、固定軸12に取り付けられた基端部の回転角を、角度目盛り盤13で読み取ることにより測定して、ワイヤAの捩じり伝達力を測定した。
この測定装置により測定されたワイヤAの捩じり伝達力特性は、図6のグラフに示す通りである。図6中の矢AがワイヤAの計測値を示す。また、ワイヤAおよびワイヤBならびにピアノ線など他の材料についての測定結果は、表2に示す通りである。
【表2】
【0026】
さらに、曲げ応力下での捩じり伝達力特性についての実験結果を示す。この実験は、図4に示すように、長さ70mmの範囲に互いに若干の間隔をあけて直径30mmの円筒体22を3個一直線上に配設し、各円筒体22の外面に沿うように、パイプ21(パイプ21は血管を想定した)を屈曲するように、つまり中央の円筒体22の前後においてパイプ21が半円弧状に屈曲するように配設し、このように設定されたパイプ21内に、ワイヤBを挿通し、この状態でワイヤBの右端部に角度目盛り盤23を取り付ける一方、ワイヤBの左端部に回転力を付加することにより、トルク伝達(曲げ応力下での捩じり伝達力)を測定した。角度目盛り盤23は図3の角度目盛り盤13と同様の構成となっている。この測定装置により測定されたワイヤBの曲げ応力下での捩じり伝達力特性は、図7のグラフに示す通りである。図6中の矢BがワイヤBの計測値を示す。また、径0.20mm〜0.50mmの線材(径0.30mm線材がワイヤBである)およびピアノ線など他の素材についての測定結果は、表3に示す通りである。
【表3】
【0027】
これらの実験結果によれば、ワイヤA,ワイヤBは、3100MPa以上の強度を有し、かつ、他の材料のものと比較して、捩じり伝達力特性および曲げ応力下での捩じり伝達力特性のおいて、優れていることを容易に理解できる。
【0028】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、次のような効果が得られる。
(1)医療用カテーテルのガイドワイヤにおいて、その導入部3を構成する線材として、高珪素ステンレス鋼製の線材を用いたことにより、導入部を構成する線材としてステンレス鋼が用いられている従来の医療用カテーテルのガイドワイヤ用芯材に比べて、強度に優れ、捩じり伝達力特性および曲げ応力下での捩じり伝達力特性のおいて優れた特性を備えた芯材を得ることができる。
(2)上記(1)の効果により、この芯材を用いるとき、医療用カテーテルの細径化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としての医療用カテーテルのガイドワイヤ用
芯材の断面図。
【図2】(a)、(b)は図1の芯材を用いた医療用カテーテルのガイド
ワイヤの断面図。
【図3】捩じり伝達力測定装置の概略図。
【図4】屈曲状態における捩じり応力伝達測定装置の概略図。
【図5】熱処理効果を示すグラフ。
【図6】捩じり伝達力特性を示すグラフ。
【図7】屈曲状態における捩じり応力伝達を示すグラフ。
【図8】挿入部と導入部との接続部構造の1例を示す断面図。
【図9】従来の医療用カテーテルのガイドワイヤの1例を示す断面図。
【図10】従来の医療用カテーテルのガイドワイヤの他の例を示す断面図
。
【符号の説明】1:医療用カテーテルのガイドワイヤ用芯材、2:挿入部、
3:導入部、4:接合部、4a:管状接続部材、5:合成樹脂。
【発明の属する技術分野】
本発明は、治療や検査を必要とする血管、消化菅、気管、その他体腔(以下、要治療菅という)内に導入する細い菅状のカテーテルを案内するのに用いる医療用カテーテルのガイドワイヤ用芯材(以下、「芯材」ともいう)及び医療用カテーテルのガイドワイヤ(以下「ガイドワイヤ」ともいう)に関する。
【0002】
【従来の技術】
医療用カテーテルのガイドワイヤの構造は、用途に応じて種々のものがあるが、一般的には、図9に示すように、所定長さの芯材010の周囲を合成樹脂011で被覆したものと、図10に示すように、所定長さの芯材012の周囲をコイルスプリング013で被包したものが知られている。そして、図9、図10に示すように、芯材010と012には、ガイドワイヤとしての挿入部分に柔軟性を付与するため、挿入部010aと012aは次第に断面積が減少する先細形状に形成されている。
【0003】
ガイドワイヤとして重要な性能は、手元操作によって要治療菅内にスムーズにガイドワイヤを挿入でき、カテーテルを目的部位に正確に案内導入できることである。このため、ガイドワイヤには、その挿入部が、複雑に蛇行する要治療菅内に対応し、かつ要治療菅の内壁を傷つけることなく挿入し得る形態順応性(しなやかさ)を備えるとともに、挿入部に続く導入部が手元での微妙な操作量でも挿入部に正確にトルクを伝達できるトルク伝達性(高強度性)を備えていることが要求される。上記のトルク伝達性とは、微妙な手元操作量を挿入部(先端部)に正確に伝達し得る特性を意味し、トルク伝達性に優れるとは、伝達トルクおよびねじり剛性が高いことを意味する。
【0004】
そして、今日、医療技術の発達に応じて、複雑な分岐血管に対しても適用できるようにするため、ガイドワイヤの芯材には、導入部の高強度と挿入部のしなやかさが求められており、特に、導入部には3000MPa以上の高強度の真直ワイヤが望まれている。
【0005】
ガイドワイヤの芯材として、導入部の高強度と挿入部のしなやかさを有するものとして、挿入部の芯材を例えばNi−Ti合金製の線材で形成し、導入部の芯材を例えば、ステンレス鋼製の線材で形成して、これら両部材を接続したガイドワイヤが最近提案されている。
【0006】
【特許文献1】特許第2729856号公報
【特許文献2】特公平6−69495号公報
【特許文献3】特公平4−2274号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ガイドワイヤの導入部の芯材を、ステンレス鋼製の線材で形成した上記の従来例のガイドワイヤは、後に記載する表2、表3に示すように、「先端歪み角」、「曲げ応力下での捩じり伝達特性」(いずれも後述)において劣るという欠点があり、そのため、トルク伝達が弱く、図4に示すような、曲げられた状態での捩じりトルクの伝達性が低いという課題がある。
本発明は、上記従来の技術の有するこのような課題を解決しようとするもので、本発明は、導入部のガイドワイヤ芯材が、高強度であり、つまりトルク伝達が強く、特に曲げられた状態での捩じりトルクの伝達性に優れた医療用カテーテルのガイドワイヤ芯材、およびこれを用いた医療用カテーテルのガイドワイヤを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、挿入部と同挿入部に連接される導入部とからなる医療用カテーテルのガイドワイヤにおいて、上記導入部を形成する芯材を、2800MPa以上の高強度の真直ワイヤで構成することで課題解決の手段としている。
【0009】
また、高珪素ステンレス鋼製の真直線材を熱加工して、上記2800MPa以上の高強度の真直ワイヤを形成することで課題解決の手段としている。
【0010】
さらに、上記高珪素ステンレス鋼製の線材を、300°C弱〜550°Cの温度下で0.5〜240分保持する熱処理を行うことで課題解決の手段としている。
【0011】
また、上記高珪素ステンレス鋼製の線材として、直径0.2mm〜0.5mm、好ましくは直径0.30mm〜0.35mmのものを用いることで課題解決の手段としている。
【0012】
さらにまた、上高珪素ステンレス鋼製の線材として、重量%で、C:0.08%以下、Si:3.0〜5.0%、Mn:3.0%以下、Ni:4.0〜12.0%、Cr:12.0〜24.0%、Mo:0.9〜2.0%、Cu:0.5〜2.0%、残部が鉄及び不可避的不純物からなる線材を用いることでことで課題解決の手段としている。
【0013】
上記芯材を合成樹脂や複合材料などで被覆したり、コイルスプリングで被包したりしてり、医療用カテーテルのガイドワイヤを構成することで課題解決の手段としている。
【0014】
【発明の実施の形態】
次に、図面とともに本発明の実施形態について説明する。図1は本発明の一実施形態としての医療用カテーテルのガイドワイヤ用芯材の断面図、図2(a),(b)は同医療用カテーテルのガイドワイヤの断面図、図3は捩じり伝達力測定装置の概略図。図4は屈曲状態における捩じり応力伝達測定装置の概略図、図5は熱処理効果を示すグラフ、図6は捩じり伝達力特性を示すグラフ、図7は屈曲状態における捩じり応力伝達を示すグラフ、図8は挿入部と導入部との接続部構造の1例を示す断面図である。
【0015】
図1において、符号1は所定長さ(例えば、2000mm〜3000mm)を有する医療用カテーテルのガイドワイヤ用芯材(以下「芯材」と略記することがある)を示しており、この芯材1は、医療用カテーテルのガイドワイヤの挿入部2とこの挿入部2に一体的に接合される導入部3とで構成されている。符号4はその接合部を示す。
ここで、挿入部2の弾性限度は導入部3の弾性限度よりも大きく、導入部3のねじり剛性は挿入部のねじり剛性よりも大きくなるような関係を満たすように、化学組成の異なる線材で構成される。
【0016】
挿入部2の長さは、特に限定されるものではないが、通常100mm〜300mm程度であり、また、挿入部2の断面形状は導入部3の断面形状と同じでもよいが、図1に示すように、挿入部2は先端に向けて断面積が次第に減少する先細形状に形成すると、一層柔軟になり形態順応性を向上させることができる。
【0017】
挿入部2を構成する線材としては、従来のもの(例えば、Ti−Ni系合金、Cu−Al−Ni系合金、あるいはFe−Ni−Ti系合金から選択したいずれかの合金が好適である)が用いられている。
導入部3を構成する線材としては、この実施形態では、高珪素ステンレス鋼製の線材が用いられている。
【0018】
導入部3を構成する線材として、高珪素ステンレス鋼製の線材が好適であるのは次の理由による。
すなわち、高珪素ステンレス鋼製の線材は、後述するように、従来の医療用カテーテルのガイドワイヤ用の導入部を構成する線材として通常用いられているステンレス鋼に比べて、強度に優れ、かつ屈曲状態における捩じり応力伝達特性に優れた線材であるからである。
【0019】
この実施形態においても、挿入部2の芯材と導入部3の芯材との接合は、従来のものと同様の、例えば、挿入部2と導入部3を構成する両方の線材に対して親和性を有する低融点のろう接合金を介して接合される。
このほか、レーザ溶接、電子ビーム溶接により両線材を接合するようにしてもよいし、図8に示すように、挿入部2と導入部3とを管状接続部材4aで接続する構成としてもよい。この場合、管状接続部材4aを複数個に分断する構成とすると、管状接続部材4aの曲順応性を図ることができる。
【0020】
上記のようにして構成された芯材1が、図2(a)に示すように、その全体に合成樹脂5で被覆されて、医療用カテーテルのガイドワイヤが製作される。
合成樹脂5の被覆に代えて、図2(b)に示すように、挿入部2のみを合成樹脂で被覆するようにしてもよい。なお、合成樹脂としては、ポリエチレン、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリウレタン、シリコンゴムなどが適当である。
【0021】
次に、高珪素ステンレス鋼製の線材が、従来の医療用カテーテルのガイドワイヤ用の導入部を構成する線材として通常用いられているステンレス鋼に比べて、強度に優れ、かつ屈曲状態における捩じり応力伝達特性に優れた線材である点について実験例とともに説明する。
この実験には、次に述べる通りの高珪素ステンレス鋼製の線材が供された。
すなわち、この実験には、重量%で、C:0.08%以下、Si:3.0〜5.0%、Mn:3.0%以下、Ni:4.0〜12.0%、Cr:12.0〜24.0%、Mo:0.9〜2.0%、Cu:0.5〜2.0%、残部が鉄及び不可避的不純物からなる鋼線を、加工度90%以上とする最終伸線加工した後、100〜600°Cでの最終低温熱処理して製作された線材が供された。
以下に述べる実験結果の説明中、「高珪素ステンレス鋼製の線材(あるいは「線材」)」とは、上記の成分を有し、かつ上記の加工を施されたものをいう。
【0022】
図5のグラフは、直径2.6mmの高珪素ステンレス鋼製の線材を直径0.34mmに縮径し、これ(直径0.34mmの高珪素ステンレス鋼製の線材)を機械加工により真直化(真直加工)した後、0°C〜600°Cの温度下で、10分間保持する熱処理加工を行った結果を示すものである。同グラフにおいて、横軸は温度を縦軸は強度を示している。このグラフおよび表1に示す通り、直径0.34mmの高珪素ステンレス鋼製の線材を、300°C弱〜550°Cの温度下で約10分間保持する熱処理を行うことにより、2800MPa以上の高強度の真直ワイヤを得ることができる。以下このような加工を施されたもを、「ワイヤA」という。直径2.6mmの高珪素ステンレス鋼製の線材を直径0.30mmに縮径した線材に同様の熱処理を施したものについても同様の実験結果が得られた。以下このような加工を施されたものを、「ワイヤB」という。
【0023】
上記ワイヤAの熱処理による強度特性およびそのほかの特性は、表1に示す通りである。
【表1】
なお、図5に示すデータは、線材を、0°〜600°Cの温度下で約10分間保持する熱処理を行った実験結果であるが、熱処理時間については、本発明者らは、次の通りの事実を実験により知得している。
すなわち、線材を、450〜500°Cのもとで、熱処理する場合、熱処理時間が長いほど高強度の線材が得られるが、熱処理時間を240分以上としてもそれ以上の強度の向上は得られない、ということが実験の結果判明した。つまり、線材を高温度下で0.5分で〜240分保持すれば、所望の強度が得られ、しかも保持時間(熱処理時間)を240分以上としてもそれ以上の強度の向上は得られない、ということが実験の結果判明した。
【0024】
さらに、生産性(熱処理時間が長いほど製造コストは高くなる)を考慮するとき、実用に際しては、熱処理時間は、20分〜60分が適当であるとの結論が得られた。
また、20分の熱処理加工したものと60分の熱処理加工したものとを比較すると、60分の熱処理加工したものの方が20分の熱処理加工したものよりも、「クセ」がつきにくいという結果が得られた。ここで、「クセ」とは、次のような性能のことをいう。
すなわち、「クセ」とは、ドクターがカテーテルを操作するとき、カテーテルの基端部側に加えられる回転が先端部に伝達されるときの「スムーズさ」(「操作のスムーズ性」)のことで、回転伝達がスムーズなほど、つまり基端部側に加えられる回転が、ぎくしゃくすることなく先端部に伝達されるほど「操作性が良好」であると判断され、操作性が良好なほど「クセ」がつきにくいと評価される。また、一般に、鋼線は、曲げた後に元に戻したとき、あるいは巻いた後に元に戻したときに、本来の直線形状に完全には戻らずに若干の変形が残る。この変形の量(本来の直線形状からのずれ)も「クセ」とよばれており、この変形量が少ないほど「クセ」がつきにくいとう評価される。そして、「クセ」のつきにくい性能は、ワイヤに求められる特性の一つである。
【0025】
つぎに、捩じり伝達力特性についての実験結果を示す。図3は、捩じり伝達力特性の実験のための装置を示している。
この捩じり伝達力測定装置10は、固定台11と、固定台11に固定された固定軸12を介して取り付けられた角度目盛り盤13と、固定軸12に巻装され基端部を固定台11に取り付けられるとともに先端部を角度目盛り盤13の中心開口部から突出する取り付け軸14に取り付けられたばね15とから構成されている。そして、この装置10の取り付け軸14に、長さ60mmのワイヤA20の基端部を固定し、ワイヤA20の先端部に捩じり力(180°回転力)を加え、固定軸12に取り付けられた基端部の回転角を、角度目盛り盤13で読み取ることにより測定して、ワイヤAの捩じり伝達力を測定した。
この測定装置により測定されたワイヤAの捩じり伝達力特性は、図6のグラフに示す通りである。図6中の矢AがワイヤAの計測値を示す。また、ワイヤAおよびワイヤBならびにピアノ線など他の材料についての測定結果は、表2に示す通りである。
【表2】
【0026】
さらに、曲げ応力下での捩じり伝達力特性についての実験結果を示す。この実験は、図4に示すように、長さ70mmの範囲に互いに若干の間隔をあけて直径30mmの円筒体22を3個一直線上に配設し、各円筒体22の外面に沿うように、パイプ21(パイプ21は血管を想定した)を屈曲するように、つまり中央の円筒体22の前後においてパイプ21が半円弧状に屈曲するように配設し、このように設定されたパイプ21内に、ワイヤBを挿通し、この状態でワイヤBの右端部に角度目盛り盤23を取り付ける一方、ワイヤBの左端部に回転力を付加することにより、トルク伝達(曲げ応力下での捩じり伝達力)を測定した。角度目盛り盤23は図3の角度目盛り盤13と同様の構成となっている。この測定装置により測定されたワイヤBの曲げ応力下での捩じり伝達力特性は、図7のグラフに示す通りである。図6中の矢BがワイヤBの計測値を示す。また、径0.20mm〜0.50mmの線材(径0.30mm線材がワイヤBである)およびピアノ線など他の素材についての測定結果は、表3に示す通りである。
【表3】
【0027】
これらの実験結果によれば、ワイヤA,ワイヤBは、3100MPa以上の強度を有し、かつ、他の材料のものと比較して、捩じり伝達力特性および曲げ応力下での捩じり伝達力特性のおいて、優れていることを容易に理解できる。
【0028】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、次のような効果が得られる。
(1)医療用カテーテルのガイドワイヤにおいて、その導入部3を構成する線材として、高珪素ステンレス鋼製の線材を用いたことにより、導入部を構成する線材としてステンレス鋼が用いられている従来の医療用カテーテルのガイドワイヤ用芯材に比べて、強度に優れ、捩じり伝達力特性および曲げ応力下での捩じり伝達力特性のおいて優れた特性を備えた芯材を得ることができる。
(2)上記(1)の効果により、この芯材を用いるとき、医療用カテーテルの細径化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としての医療用カテーテルのガイドワイヤ用
芯材の断面図。
【図2】(a)、(b)は図1の芯材を用いた医療用カテーテルのガイド
ワイヤの断面図。
【図3】捩じり伝達力測定装置の概略図。
【図4】屈曲状態における捩じり応力伝達測定装置の概略図。
【図5】熱処理効果を示すグラフ。
【図6】捩じり伝達力特性を示すグラフ。
【図7】屈曲状態における捩じり応力伝達を示すグラフ。
【図8】挿入部と導入部との接続部構造の1例を示す断面図。
【図9】従来の医療用カテーテルのガイドワイヤの1例を示す断面図。
【図10】従来の医療用カテーテルのガイドワイヤの他の例を示す断面図
。
【符号の説明】1:医療用カテーテルのガイドワイヤ用芯材、2:挿入部、
3:導入部、4:接合部、4a:管状接続部材、5:合成樹脂。
Claims (6)
- 挿入部と同挿入部に連接される導入部とからなる医療用カテーテルのガイドワイヤにおいて、上記導入部を形成する芯材が、2800MPa以上の高強度の真直ワイヤで構成されていることを特徴とする医療用カテーテルのガイドワイヤ芯材。
- 上記2800MPa以上の高強度の真直ワイヤが、高珪素ステンレス鋼製の真直線材を熱加工したものであることを特徴とする請求項1記載の医療用カテーテルのガイドワイヤ芯材。
- 上記高珪素ステンレス鋼製の線材の上記熱加工が、同線材を300°C弱〜550°Cの温度下で0.5〜240分保持する熱処理工程を含むことを特徴とする請求項2記載の医療用カテーテルのガイドワイヤ芯材。
- 上記高珪素ステンレス鋼製の線材が、直径0.2mm〜0.5mmであることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載の医療用カテーテルのガイドワイヤ芯材。
- 上高珪素ステンレス鋼製の線材の成分が、重量%で、C:0.08%以下、Si:3.0〜5.0%、Mn:3.0%以下、Ni:4.0〜12.0%、Cr:12.0〜24.0%、Mo:0.9〜2.0%、Cu:0.5〜2.0%、残部が鉄及び不可避的不純物であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項記載の医療用カテーテルのガイドワイヤ芯材。
- 請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の芯材が、合成樹脂や複合材料などで被覆されたり、あるいはコイルスプリングで被包されたりして構成されたことを特徴とする医療用カテーテルのガイドワイヤ。
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-
2002
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