JP2004188598A - 樹脂材料の製造法 - Google Patents
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Abstract
【課題】異物の含有量が少なく、シルバーストリークなどの成形不良が生じにく、寸法精度に優れた成形体を得ることができる樹脂材料の製造法を提供する。
【解決手段】開環重合体の水素化物と必要に応じて配合される樹脂とを混練しペレットを得、このペレットを乾燥した後、3t/hで空気輸送し、ペレット流れ方向に4列の棒状の磁石が平行に配列させているマグネットフィルターに送り、通過させ、異物数が20個/トン以下の樹脂材料を得た。
【選択図】なし。
【解決手段】開環重合体の水素化物と必要に応じて配合される樹脂とを混練しペレットを得、このペレットを乾燥した後、3t/hで空気輸送し、ペレット流れ方向に4列の棒状の磁石が平行に配列させているマグネットフィルターに送り、通過させ、異物数が20個/トン以下の樹脂材料を得た。
【選択図】なし。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は異物の含有量が少ない樹脂材料の製造法に関する。さらに詳細には、異物除去のために特定の磁気分離機を用いて磁性粒子を除去し異物の含有量が少なく、シルバーストリークなどの成形不良が生じにくい樹脂材料を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
廃プラスチックの再生方法として、樹脂と金属とが混ざった廃プラスチック材料を粉砕し、その粉砕物から金属を取り除く方法が知られている。廃プラスチックの粉砕物から金属を取り除く方法として磁気分離、風力分離、静電気分離、比重差分離などの方法が提案されている(特開2002―28927号公報、特開2000−198116号公報)。
金属除去に用いられる磁気分離機は、交流磁界型と静磁界型とに大別される。交流磁界型には移動磁界型(OYBセパレーター、ACスパイラルセパレーター、OYテーブルタイプセパレーターなど)、振動磁界型(DSタイプセパレーターなど)、及び電磁誘導型がある。静磁界型には、弱磁界型と強磁力型とがあり、弱磁界型にはベルト型(OS Vanner、Ferrogumセパレーター、Crockettウェットセパレーターなど)とドラム型(YSドラムセパレーター、グレンダルドラムセパレーター、マルチステージドラムセパレーターなど)があり、強磁力型には強磁界型(FrantzFerrofilter、Jones強磁界セパレーター、Carpco湿式強磁界セパレーター、Eriez湿式強磁界セパレーター、NYドラムセパレーター、Coupled Poleセパレーター、High gaussセパレーター、ソレノイドセパレーターなど)と、高勾配型(SALA−HGMS、DEMフィルターなど)とがある。さらに、磁性流体による比重分離などがある(粉体工学便覧)。
【特許文献1】
特開2002−28927号公報
【特許文献2】
特開2000−198116号公報
【特許文献3】
特開平8−10642号公報
【非特許文献1】
粉体工学便覧 日刊工業新聞社発行 昭和63年
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は異物の含有量が少なく、シルバーストリークなどの成形不良が生じにく、寸法精度に優れた成形体を得ることができる樹脂材料の製造法を提供することである。
本発明者は、上記目的を達成するために、上記の磁気分離法の検討を行った。その結果、樹脂をペレットに成形し、次いでそのペレットを磁気分離機に通すことによって、異物の含有量が少ない樹脂材料を効率よく製造できることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
【0004】
【課題を解決するための手段】
かくして、本発明によれば、樹脂をペレットに形成する工程、及び該ペレットを磁気分離機に通す工程を含む金属含有量の少ない樹脂材料の製造法が提供される。
また、本発明によれば、前記製造法で得られた、0.5μm以上の異物の数が20個/トン以下の樹脂材料、脂環構造を有する重合体樹脂からなる0.5μm以上の異物の数が20個/トン以下の樹脂材料、及び該樹脂材料を成形してなる成形体が提供される。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明の樹脂材料の製造法は、樹脂をペレットに形成する工程、及び該ペレットを磁気分離機に通す工程を含む。
本発明に用いる樹脂は、単量体を重合する工程直後に得られるバージン樹脂、押出機等で樹脂を成形して得た樹脂成形物の寸法調整(切削加工、切断加工など)において生じる廃樹脂(いわゆる、リターン材)などいずれのものでも良いが、本発明においてはバージン樹脂が好適に用いられる。樹脂としては、特に制限されず、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン;ポリアミド;ポリカーボネート、PETなどのポリエステル;ポリスチレン;アクリル樹脂などが挙げられる。
【0006】
本発明に好適な樹脂は、脂環構造を有する重合体樹脂である。脂環構造を有する重合体樹脂は、主鎖及び/または側鎖に脂環構造を有する重合体樹脂である。機械的強度や耐熱性などの観点から、主鎖に脂環構造を含有するものが好適である。脂環構造としては、シクロアルカン構造やシクロアルケン構造などが挙げられるが、機械的強度、耐熱性などの観点から、シクロアルカン構造が好ましい。また、脂環構造としては、単環と多環(縮合多環、橋架け環など)が挙げられる。脂環構造を構成する炭素原子数は、格別な制限はないが、通常4〜30個、好ましくは5〜20個、より好ましくは5〜15個の範囲であるときに、機械的強度、耐熱性、及び成形性の諸特性が高度にバランスされ好適である。脂環構造を有する重合体樹脂は通常、熱可塑性である。
【0007】
脂環構造含有重合体樹脂は、通常、脂環構造を有する不飽和炭化水素(以下、脂環式オレフィンということがある。)由来の繰り返し単位を含有する。脂環構造含有重合体樹脂中における脂環式オレフィン由来の繰り返し単位の割合は、使用目的に応じて適宜選択されるが、通常30〜100重量%、好ましくは50〜100重量%、より好ましくは70〜100重量%である。脂環式オレフィン由来の繰り返し単位の割合が過度に少ないと、耐熱性に劣り好ましくない。
【0008】
また、脂環構造含有重合体樹脂は、極性基を有するものであってもよい。極性基としては、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アルコキシル基、エポキシ基、グリシジル基、オキシカルボニル基、カルボニル基、アミノ基、エステル基、カルボン酸無水物残基などが挙げられ、特に、エステル基、カルボキシル基又はカルボン酸無水物残基が好適である。
【0009】
脂環構造含有重合体樹脂は、通常、脂環式オレフィンを付加重合又は開環重合し、そして必要に応じて不飽和結合部分を水素化することによって、或いは芳香族オレフィンを付加重合し、そして該重合体の芳香環部分を水素化することによって得られる。また、極性基を有する脂環構造含有重合体樹脂は、例えば、前記脂環構造含有重合体樹脂に極性基を有する化合物を変性反応により導入することによって、あるいは極性基を含有する単量体を共重合成分として共重合することによって得られる。
【0010】
脂環構造含有重合体樹脂を得るために使用される脂環式オレフィンとしては、ノルボルネン、ジシクロペンタジエン、テトラシクロドデセン、エチルテトラシクロドデセン、エチリデンテトラシクロドデセン、テトラシクロ〔7.4.0.110,13.02,7〕トリデカ−2,4,6,11−テトラエンなどの多環構造の不飽和炭化水素及びその誘導体;シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン、3,4−ジメチルシクロペンテン、3−メチルシクロヘキセン、2−(2−メチルブチル)−1−シクロヘキセン、シクロオクテン、3a,5,6,7a−テトラヒドロ−4,7−メタノ−1H−インデン、シクロヘプテン、シクロペンタジエン、シクロヘキサジエンなどの単環構造の不飽和炭化水素及びその誘導体等が挙げられる。これら脂環式オレフィンには置換基として極性基を有していてもよい。
芳香族オレフィンとしては、スチレン、α−メチルスチレン、ジビニルベンゼンなどが挙げられる。
脂環式オレフィン及び/又は芳香族オレフィンは、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0011】
脂環式オレフィン又は芳香族オレフィンと付加共重合可能な単量体を必要に応じて付加共重合させることができる。その具体例として、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、3−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、3−エチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ペンテン、4−エチル−1−ヘキセン、3−エチル−1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコセンなどの炭素数2〜20のエチレンまたはα−オレフィン;1,4−ヘキサジエン、4−メチル−1,4−ヘキサジエン、5−メチル−1,4−ヘキサジエン、1,7−オクタジエンなどの非共役ジエン;1,3−ブタジエン、イソプレン等が挙げられる。これらの単量体は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0012】
脂環式オレフィン又は/及び芳香族オレフィンの重合は公知の方法に従って行うことができる。
重合温度、圧力等は特に限定されないが、通常−50℃〜100℃の重合温度、0〜50kgf/cm2の重合圧力で重合させる。水素化反応は、公知の水素化触媒の存在下で、水素を吹き込んで行う。
【0013】
脂環構造含有重合体樹脂の具体例としては、ノルボルネン系単量体の開環重合体及びその水素化物、ノルボルネン系単量体の付加重合体、ノルボルネン系単量体とビニル化合物(エチレンや、α−オレフィンなど)との付加重合体、単環シクロアルケンの重合体、脂環式共役ジエン系単量体の重合体、ビニル脂環式炭化水素系単量体の重合体及びその水素化物、芳香族オレフィン重合体の芳香環水素化物などが挙げられる。これらの中でも、ノルボルネン系単量体の開環重合体の水素化物、ノルボルネン系単量体の付加重合体、ノルボルネン系単量体とビニル化合物(=エチレンやα−オレフィンなど)との付加重合体、芳香族オレフィン重合体の芳香環水素化物が好ましく、特にノルボルネン系単量体の開環重合体の水素化物が好ましい。
前記の脂環構造含有重合体樹脂は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0014】
脂環構造含有重合体樹脂は、その分子量によって特に制限されない。脂環構造含有重合体樹脂の分子量は、シクロヘキサンまたはトルエンを溶媒とするゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定されるポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)で、通常1,000〜1,000,000、好ましくは5,000〜500,000、より好ましくは10,000〜250,000の範囲である。脂環構造含有重合体樹脂の重量平均分子量(Mw)がこの範囲にあるときには、耐熱性、接着性、表面平滑性などがバランスされ好適である。
【0015】
脂環構造含有重合体樹脂の分子量分布は、シクロヘキサンまたはトルエンを溶媒とするGPCで測定される重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)で、通常5以下、好ましくは4以下、より好ましくは3以下である。
【0016】
脂環構造含有重合体樹脂のガラス転移温度は、使用目的に応じて適宜選択されればよいが、好ましくは70℃以上、より好ましくは120℃以上、最も好ましくは140℃以上である。
【0017】
本発明に用いる樹脂には、必要に応じて、顔料や染料のごとき着色剤、蛍光増白剤、分散剤、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、耐電防止剤、酸化防止剤、滑剤、溶剤、充填剤など;さら、ゴムやエラストマーを配合することもできる。また樹脂は、二種以上の樹脂を混合したものであってもよい。
【0018】
樹脂は、公知の方法に従ってペレットに形成される。廃プラスチックの再生方法などでは樹脂を粉砕し、その粉砕物を磁気分離して金属を除去していたが、本発明では樹脂をペレットに形成し、そのペレットを磁気分離するのである。
ペレットの形成は、通常、樹脂又は該樹脂に上記配合物を配合したものを、加熱混練し、ストランドダイを通してストランド状又は棒状にして押出し、次いでカッターなどで切断して得ることができる。混練は、例えば、ミキサー、一軸又は二軸混練機、ロール、ブランベンダーなどで行われる。混練時の樹脂温度は、樹脂のガラス転移温度と、その他の配合剤のガラス転移温度若しくは融点とのいずれか高い温度値よりも、通常20〜150℃高い温度である。
ペレットの形状は、特に制限されないが、ストランド状に押出した場合には、その断面(ストランド押出し方向に対して垂直面)が、円形又は楕円形である。断面平均径(楕円の場合:長径と短径の平均値)は通常0.1〜10mm、好ましくは0.5〜5mm、より好ましくは1〜4mmである。ペレットの長さ(ストランド押出し方向の長さ)は、通常、1〜10mm、好ましくは2〜8mm、より好ましくは2〜6mmである。
ストランドのカットの方式として、たとえば、ダイの孔から押し出された棒状のストランドを水冷固化してカットする「コールドカット式」や、ダイの孔から押し出された直後にカットする「ホットカット式」などの方式があり、いずれも適用できる。
【0019】
本発明の好適な樹脂材料の製造法では、前記ストランドおよび/またはペレットを除電する工程がさらに含まれる。
除電の方法として、たとえばイオンシャワーが挙げられる。イオンシャワーは、気体分子、たとえば空気中の気体分子(O2やN2)をイオン化して、微風状にして吹き付ける手段である。
本発明の製造法においては、1)カッティング前のストランドのとき、2)ストランドをカットした直後のペレットになったとき、および、3)カット後のペレットを移送容器に入れる直前、4)これらの組み合わせ、の少なくとも何れかのときに、イオンシャワーなどによる除電を行うことができる。
【0020】
本発明の好適な樹脂材料の製造法は、ダイから排出されたストランドを切断する際のストランド温度の上限を、通常、樹脂のTg−20℃に、好ましくはTg−30℃に、より好ましくはTg−40℃に制御する。また、下限は、通常約20℃、好ましくは30℃、さらに好ましくは40℃に制御する。ストランドの温度はたとえば赤外線などによる非接触法を用いて測定することができる。切断する際のストランド温度の制御は、たとえば、ストランドを水冷または空冷することにより行うことができ、好ましくは冷却水による水冷により行う。たとえば、ストランドに冷却水をシャワー状態で吹き付けることにより行うことができる。冷却温度はストランド押出時の温度や進行速度などにより適宜選択されうるが、通常10〜80℃、好ましくは20〜70℃である。
本発明において、ストランドを冷却するための冷却水として、通常の工業用水や水道水などを使用することもできるが、異物量を少なくするために、好ましくはフィルターを通したろ過水、より好ましくはイオン交換水を使用する。
【0021】
本発明の好適な樹脂材料の製造法として、ストランドを切断してペレットにした後、ペレットの水分を除去するための脱水工程をさらに有することが好ましい。水分を除去する方法は、特に限定されないが、たとえば遠心脱水機や乾燥機を用いて行う方法が、水分を効率的に除去できて好ましい。また、本発明の好適なペレットの製造方法として、癒着形ペレットを取り除く工程を有することが好ましい。癒着形ペレットを取り除く方法は、特に限定されず、通常の粒子分級方法を採用することができる。
【0022】
本発明に用いる磁気分離機は、公知の装置の中から選ばれるが、特にマグネットフィルターが好適である。
マグネットフィルター1は、磁石を備えた濾過装置であり、粉体、粒体などを通過させることによって異物を除去できるものである。マグネットフィルターとしては、例えば、粉体などの通る流路途中に、棒状の磁石2を交差するように配置したもの(図2)、棒状の磁石2を平行に配置したもの(図1)、板又は棒が放射状に広がった磁石を配置したもの、棒状磁石がフィルター内部で可動(回転、往復)するものなどが挙げられるが、本発明の製造法においては棒状磁石を平行に配置したもの(図1)が好ましい。さらにペレットの流れ方向に対して垂直方向面に棒状磁石を平行に並べ、その1列を1単位とした場合、ペレットの流れ方向に対しての列数が多いほうが異物除去効率がよく、4列以上が好ましく、7列以上がより好ましい。
棒状磁石としては、例えば、複数の短円柱状磁石単位と複数の円盤状磁極板とが交互に並び管体の中に収容され、磁石単位の磁力線が磁極板に集中するようにしたもの(特開平8−10642号公報参照);管の外壁又は内壁に円周方向に沿って複数の環状磁石を間隔をおいて設けたものなどが挙げられる。
磁石は、その磁力が、好ましくは7000ガウス以上、特に好ましくは12000〜15000ガウスのものが好ましい。また減磁率は0.03%/100年のものが好ましい。
磁石は、その表面が滑らかである方が好ましい。通常バフ#180で研磨したもの、好ましくはバフ#400で研磨したものあるいは電解研磨したものが好ましい。
【0023】
磁石は、その材質によって特に制限されない。例えば、ネオジウム系希土類磁石、サマリウムコバルト系希土類磁石などが挙げられる。
マグネットフィルターには湿式のものと、乾式のものとがあるが、本発明においては乾式のものが好ましい。マグネットフィルター入口内部には、ペレットの拡散を防止し、効率よく磁石と接触させるため、邪魔板(内部羽根板)を設置するのが好ましい。
また、ペレットはマグネットフィルターに空気輸送することが好ましい。空気輸送は固体粒子(ペレット)を管内の空気またはその他の気体によって輸送する方法のことである。輸送管の直径は通常、20〜400mmである。またペレットの輸送量は通常400トン/h以下、輸送距離は通常2000m以下の範囲で行うのが好ましい。
本発明の製法によって、0.5μm以上の異物の数が20個/トン以下、好ましくは10個/トン以下のものが得られる。異物の数は、樹脂材料を0.2μmカートリッジフィルターにて濾過精製したトルエンに溶解して1.5%濃度の溶液を調製し、この溶液を光散乱式微粒子検出器(例えば、KS−58、リオン社製)を用いて、粒径0.5μm以上の異物個数を測定した。
【0024】
本発明の樹脂材料は、0.5μm以上の異物の数が20個/トン以下、好ましくは10個/トン以下のものである。さらに樹脂が脂環構造を有する重合体樹脂からなる樹脂材料であることが好ましい。異物の数20個/トン以下になると、従来から提案されている異物の少ない樹脂材料に比べ、格段に光線透過率が高くなり、成形寸法精度が格段に高くなる。
【0025】
本発明の成形体は前記樹脂材料を成形してなるものである。本発明の成形体は、種々の用途に使用することができる。たとえば、液晶ディスプレーなどに使用される光拡散板、導光板、集光板及びそれらのシートなど;プリズム、レンズ、光反射板、ランプカバー、遮光板、ルーバーなど;ハードディスク基板、光ディスク基板;高周波回路基板、半導体基板;薬品用、医薬品用、食品用、半導体製造用、検査用などの容器、袋又はバッグ;カメラのレンズ;自動車のバンパー、ランプ;コンデンサ;包装用フィルム;管、エルボ、チーズ、バルブなどが挙げられる。本発明の樹脂材料は異物の数が従来のものに比べて極端に少なくなっているので、本発明の樹脂材料をハードディスクに形成した場合には、異物に起因するエラーが発生しなくなる。またレンズに形成した場合には光の散乱が減り光線透過率が高くなる。フィルムに形成した場合には厚みのばらつきが少なくなる。
【0026】
【実施例】
以下に、実施例、比較例を挙げて本発明を具体的に説明する。なお、「部」は特に断りがない限り「重量部」である。
【0027】
実施例1
テトラシクロ〔4.4.12,5.17,10.0〕−3−ドデセン45部および1,4−メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒドロフルオレン55部を開環重合し、さらに水素化反応を行い、水素化開環重合体を得た。水素化率は99.5%で、重量平均分子量は32,000で、分子量分布は2.7で、ガラス転移温度は154℃であった。
該水素化開環重合体80部とエチレン・プロピレン共重合体(エチレン由来の単位が78重量%、メルトインデックが30g/10分、結晶化度3%)20部とを、樹脂温度約255℃、シリンダー温度約215℃、スクリュー回転数約200rpm、樹脂圧約20kgf/cm2、吐出量約8kg/hの条件でL/D31.9、スクリュー径37mmの二軸混練機で混練し樹脂組成物のペレットを得た。この樹脂組成物のメルトインデックスは8.4g/10分であった。得られたペレットを120℃で4時間乾燥した。
このペレットを3t/hで空気輸送し、図3に示すようなマグネットフィルターに送り、通過させた。なお、図3(a)はマグネットフィルターの上面図、図3(b)はマグネットフィルターの正面図、図3(c)はマグネットフィルターの右側面図、図3(d)はマグネットフィルター内の棒状磁石の配置を示す図である。
【0028】
マグネットフィルター1内部の磁石2は、図3(d)のようにペレット流れ方向(図中の縦方向)に対して垂直な同一面に4本又は5本を平行に並列し、それらを流れ方向に4列重ねて設置している。棒状磁石2の磁力は12,000ガウスであった。マグネットフィルター上部より、ペレットを3t/hの流量で自然落下で、総量100tのペレットを通過させ、フィルター入口3及び出口4の部分でペレットを採取し、粒径0.5μm以上の異物数を測定した。異物の数は、樹脂材料を0.2μmカートリッジフィルターにて濾過精製したトルエンに溶解して1.5%濃度の溶液を調製し、この溶液を光散乱式微粒子検出器(例えば、KS−58、リオン社製)を用いて、粒径0.5μm以上の異物個数を測定した。
通過前(フィルター入口)のペレット中の異物数は400個/トンであり、通過後(フィルター出口)の異物数は12個/トンであった。異物除去率は97%であった。
【0029】
実施例2
ペレット流量を6t/hに変えた以外は、実施例1と同条件でペレットを通過させ、ペレットの異物数を測定した。通過前(フィルター入口)のペレット中の異物数は400個/トンであり、通過後(フィルター出口)の異物数は20個/トンであった。異物除去率は95%であった。
【0030】
実施例3
マグネットフィルター内部の磁石の配列を、ペレット流れ方向(図中の縦方向)に対して垂直な同一面に4本又は5本を平行に並列し、それらが流れ方向に7列重ねて設置した配列に変えた以外は、実施例1と同条件でペレットを通過させ、ペレットの異物量を測定した。通過前(フィルター入口)のペレット中の異物数は400個/トンであり、通過後(フィルター出口)の異物数は1個/トンであった。異物除去率は99.8%であった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いるマグネットフィルターの磁石配列の一例を示す図である。
【図2】本発明に用いるマグネットフィルターの磁石配列の一例を示す図である。
【図3】本発明に用いるマグネットフィルターの一例を示す図である。
【符号の説明】
1・・マグネットフィルター
2・・棒状磁石
3・・フィルター入口
4・・フィルター出口
【発明の属する技術分野】
本発明は異物の含有量が少ない樹脂材料の製造法に関する。さらに詳細には、異物除去のために特定の磁気分離機を用いて磁性粒子を除去し異物の含有量が少なく、シルバーストリークなどの成形不良が生じにくい樹脂材料を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
廃プラスチックの再生方法として、樹脂と金属とが混ざった廃プラスチック材料を粉砕し、その粉砕物から金属を取り除く方法が知られている。廃プラスチックの粉砕物から金属を取り除く方法として磁気分離、風力分離、静電気分離、比重差分離などの方法が提案されている(特開2002―28927号公報、特開2000−198116号公報)。
金属除去に用いられる磁気分離機は、交流磁界型と静磁界型とに大別される。交流磁界型には移動磁界型(OYBセパレーター、ACスパイラルセパレーター、OYテーブルタイプセパレーターなど)、振動磁界型(DSタイプセパレーターなど)、及び電磁誘導型がある。静磁界型には、弱磁界型と強磁力型とがあり、弱磁界型にはベルト型(OS Vanner、Ferrogumセパレーター、Crockettウェットセパレーターなど)とドラム型(YSドラムセパレーター、グレンダルドラムセパレーター、マルチステージドラムセパレーターなど)があり、強磁力型には強磁界型(FrantzFerrofilter、Jones強磁界セパレーター、Carpco湿式強磁界セパレーター、Eriez湿式強磁界セパレーター、NYドラムセパレーター、Coupled Poleセパレーター、High gaussセパレーター、ソレノイドセパレーターなど)と、高勾配型(SALA−HGMS、DEMフィルターなど)とがある。さらに、磁性流体による比重分離などがある(粉体工学便覧)。
【特許文献1】
特開2002−28927号公報
【特許文献2】
特開2000−198116号公報
【特許文献3】
特開平8−10642号公報
【非特許文献1】
粉体工学便覧 日刊工業新聞社発行 昭和63年
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は異物の含有量が少なく、シルバーストリークなどの成形不良が生じにく、寸法精度に優れた成形体を得ることができる樹脂材料の製造法を提供することである。
本発明者は、上記目的を達成するために、上記の磁気分離法の検討を行った。その結果、樹脂をペレットに成形し、次いでそのペレットを磁気分離機に通すことによって、異物の含有量が少ない樹脂材料を効率よく製造できることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
【0004】
【課題を解決するための手段】
かくして、本発明によれば、樹脂をペレットに形成する工程、及び該ペレットを磁気分離機に通す工程を含む金属含有量の少ない樹脂材料の製造法が提供される。
また、本発明によれば、前記製造法で得られた、0.5μm以上の異物の数が20個/トン以下の樹脂材料、脂環構造を有する重合体樹脂からなる0.5μm以上の異物の数が20個/トン以下の樹脂材料、及び該樹脂材料を成形してなる成形体が提供される。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明の樹脂材料の製造法は、樹脂をペレットに形成する工程、及び該ペレットを磁気分離機に通す工程を含む。
本発明に用いる樹脂は、単量体を重合する工程直後に得られるバージン樹脂、押出機等で樹脂を成形して得た樹脂成形物の寸法調整(切削加工、切断加工など)において生じる廃樹脂(いわゆる、リターン材)などいずれのものでも良いが、本発明においてはバージン樹脂が好適に用いられる。樹脂としては、特に制限されず、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン;ポリアミド;ポリカーボネート、PETなどのポリエステル;ポリスチレン;アクリル樹脂などが挙げられる。
【0006】
本発明に好適な樹脂は、脂環構造を有する重合体樹脂である。脂環構造を有する重合体樹脂は、主鎖及び/または側鎖に脂環構造を有する重合体樹脂である。機械的強度や耐熱性などの観点から、主鎖に脂環構造を含有するものが好適である。脂環構造としては、シクロアルカン構造やシクロアルケン構造などが挙げられるが、機械的強度、耐熱性などの観点から、シクロアルカン構造が好ましい。また、脂環構造としては、単環と多環(縮合多環、橋架け環など)が挙げられる。脂環構造を構成する炭素原子数は、格別な制限はないが、通常4〜30個、好ましくは5〜20個、より好ましくは5〜15個の範囲であるときに、機械的強度、耐熱性、及び成形性の諸特性が高度にバランスされ好適である。脂環構造を有する重合体樹脂は通常、熱可塑性である。
【0007】
脂環構造含有重合体樹脂は、通常、脂環構造を有する不飽和炭化水素(以下、脂環式オレフィンということがある。)由来の繰り返し単位を含有する。脂環構造含有重合体樹脂中における脂環式オレフィン由来の繰り返し単位の割合は、使用目的に応じて適宜選択されるが、通常30〜100重量%、好ましくは50〜100重量%、より好ましくは70〜100重量%である。脂環式オレフィン由来の繰り返し単位の割合が過度に少ないと、耐熱性に劣り好ましくない。
【0008】
また、脂環構造含有重合体樹脂は、極性基を有するものであってもよい。極性基としては、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アルコキシル基、エポキシ基、グリシジル基、オキシカルボニル基、カルボニル基、アミノ基、エステル基、カルボン酸無水物残基などが挙げられ、特に、エステル基、カルボキシル基又はカルボン酸無水物残基が好適である。
【0009】
脂環構造含有重合体樹脂は、通常、脂環式オレフィンを付加重合又は開環重合し、そして必要に応じて不飽和結合部分を水素化することによって、或いは芳香族オレフィンを付加重合し、そして該重合体の芳香環部分を水素化することによって得られる。また、極性基を有する脂環構造含有重合体樹脂は、例えば、前記脂環構造含有重合体樹脂に極性基を有する化合物を変性反応により導入することによって、あるいは極性基を含有する単量体を共重合成分として共重合することによって得られる。
【0010】
脂環構造含有重合体樹脂を得るために使用される脂環式オレフィンとしては、ノルボルネン、ジシクロペンタジエン、テトラシクロドデセン、エチルテトラシクロドデセン、エチリデンテトラシクロドデセン、テトラシクロ〔7.4.0.110,13.02,7〕トリデカ−2,4,6,11−テトラエンなどの多環構造の不飽和炭化水素及びその誘導体;シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン、3,4−ジメチルシクロペンテン、3−メチルシクロヘキセン、2−(2−メチルブチル)−1−シクロヘキセン、シクロオクテン、3a,5,6,7a−テトラヒドロ−4,7−メタノ−1H−インデン、シクロヘプテン、シクロペンタジエン、シクロヘキサジエンなどの単環構造の不飽和炭化水素及びその誘導体等が挙げられる。これら脂環式オレフィンには置換基として極性基を有していてもよい。
芳香族オレフィンとしては、スチレン、α−メチルスチレン、ジビニルベンゼンなどが挙げられる。
脂環式オレフィン及び/又は芳香族オレフィンは、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0011】
脂環式オレフィン又は芳香族オレフィンと付加共重合可能な単量体を必要に応じて付加共重合させることができる。その具体例として、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、3−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、3−エチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ペンテン、4−エチル−1−ヘキセン、3−エチル−1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコセンなどの炭素数2〜20のエチレンまたはα−オレフィン;1,4−ヘキサジエン、4−メチル−1,4−ヘキサジエン、5−メチル−1,4−ヘキサジエン、1,7−オクタジエンなどの非共役ジエン;1,3−ブタジエン、イソプレン等が挙げられる。これらの単量体は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0012】
脂環式オレフィン又は/及び芳香族オレフィンの重合は公知の方法に従って行うことができる。
重合温度、圧力等は特に限定されないが、通常−50℃〜100℃の重合温度、0〜50kgf/cm2の重合圧力で重合させる。水素化反応は、公知の水素化触媒の存在下で、水素を吹き込んで行う。
【0013】
脂環構造含有重合体樹脂の具体例としては、ノルボルネン系単量体の開環重合体及びその水素化物、ノルボルネン系単量体の付加重合体、ノルボルネン系単量体とビニル化合物(エチレンや、α−オレフィンなど)との付加重合体、単環シクロアルケンの重合体、脂環式共役ジエン系単量体の重合体、ビニル脂環式炭化水素系単量体の重合体及びその水素化物、芳香族オレフィン重合体の芳香環水素化物などが挙げられる。これらの中でも、ノルボルネン系単量体の開環重合体の水素化物、ノルボルネン系単量体の付加重合体、ノルボルネン系単量体とビニル化合物(=エチレンやα−オレフィンなど)との付加重合体、芳香族オレフィン重合体の芳香環水素化物が好ましく、特にノルボルネン系単量体の開環重合体の水素化物が好ましい。
前記の脂環構造含有重合体樹脂は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0014】
脂環構造含有重合体樹脂は、その分子量によって特に制限されない。脂環構造含有重合体樹脂の分子量は、シクロヘキサンまたはトルエンを溶媒とするゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定されるポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)で、通常1,000〜1,000,000、好ましくは5,000〜500,000、より好ましくは10,000〜250,000の範囲である。脂環構造含有重合体樹脂の重量平均分子量(Mw)がこの範囲にあるときには、耐熱性、接着性、表面平滑性などがバランスされ好適である。
【0015】
脂環構造含有重合体樹脂の分子量分布は、シクロヘキサンまたはトルエンを溶媒とするGPCで測定される重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)で、通常5以下、好ましくは4以下、より好ましくは3以下である。
【0016】
脂環構造含有重合体樹脂のガラス転移温度は、使用目的に応じて適宜選択されればよいが、好ましくは70℃以上、より好ましくは120℃以上、最も好ましくは140℃以上である。
【0017】
本発明に用いる樹脂には、必要に応じて、顔料や染料のごとき着色剤、蛍光増白剤、分散剤、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、耐電防止剤、酸化防止剤、滑剤、溶剤、充填剤など;さら、ゴムやエラストマーを配合することもできる。また樹脂は、二種以上の樹脂を混合したものであってもよい。
【0018】
樹脂は、公知の方法に従ってペレットに形成される。廃プラスチックの再生方法などでは樹脂を粉砕し、その粉砕物を磁気分離して金属を除去していたが、本発明では樹脂をペレットに形成し、そのペレットを磁気分離するのである。
ペレットの形成は、通常、樹脂又は該樹脂に上記配合物を配合したものを、加熱混練し、ストランドダイを通してストランド状又は棒状にして押出し、次いでカッターなどで切断して得ることができる。混練は、例えば、ミキサー、一軸又は二軸混練機、ロール、ブランベンダーなどで行われる。混練時の樹脂温度は、樹脂のガラス転移温度と、その他の配合剤のガラス転移温度若しくは融点とのいずれか高い温度値よりも、通常20〜150℃高い温度である。
ペレットの形状は、特に制限されないが、ストランド状に押出した場合には、その断面(ストランド押出し方向に対して垂直面)が、円形又は楕円形である。断面平均径(楕円の場合:長径と短径の平均値)は通常0.1〜10mm、好ましくは0.5〜5mm、より好ましくは1〜4mmである。ペレットの長さ(ストランド押出し方向の長さ)は、通常、1〜10mm、好ましくは2〜8mm、より好ましくは2〜6mmである。
ストランドのカットの方式として、たとえば、ダイの孔から押し出された棒状のストランドを水冷固化してカットする「コールドカット式」や、ダイの孔から押し出された直後にカットする「ホットカット式」などの方式があり、いずれも適用できる。
【0019】
本発明の好適な樹脂材料の製造法では、前記ストランドおよび/またはペレットを除電する工程がさらに含まれる。
除電の方法として、たとえばイオンシャワーが挙げられる。イオンシャワーは、気体分子、たとえば空気中の気体分子(O2やN2)をイオン化して、微風状にして吹き付ける手段である。
本発明の製造法においては、1)カッティング前のストランドのとき、2)ストランドをカットした直後のペレットになったとき、および、3)カット後のペレットを移送容器に入れる直前、4)これらの組み合わせ、の少なくとも何れかのときに、イオンシャワーなどによる除電を行うことができる。
【0020】
本発明の好適な樹脂材料の製造法は、ダイから排出されたストランドを切断する際のストランド温度の上限を、通常、樹脂のTg−20℃に、好ましくはTg−30℃に、より好ましくはTg−40℃に制御する。また、下限は、通常約20℃、好ましくは30℃、さらに好ましくは40℃に制御する。ストランドの温度はたとえば赤外線などによる非接触法を用いて測定することができる。切断する際のストランド温度の制御は、たとえば、ストランドを水冷または空冷することにより行うことができ、好ましくは冷却水による水冷により行う。たとえば、ストランドに冷却水をシャワー状態で吹き付けることにより行うことができる。冷却温度はストランド押出時の温度や進行速度などにより適宜選択されうるが、通常10〜80℃、好ましくは20〜70℃である。
本発明において、ストランドを冷却するための冷却水として、通常の工業用水や水道水などを使用することもできるが、異物量を少なくするために、好ましくはフィルターを通したろ過水、より好ましくはイオン交換水を使用する。
【0021】
本発明の好適な樹脂材料の製造法として、ストランドを切断してペレットにした後、ペレットの水分を除去するための脱水工程をさらに有することが好ましい。水分を除去する方法は、特に限定されないが、たとえば遠心脱水機や乾燥機を用いて行う方法が、水分を効率的に除去できて好ましい。また、本発明の好適なペレットの製造方法として、癒着形ペレットを取り除く工程を有することが好ましい。癒着形ペレットを取り除く方法は、特に限定されず、通常の粒子分級方法を採用することができる。
【0022】
本発明に用いる磁気分離機は、公知の装置の中から選ばれるが、特にマグネットフィルターが好適である。
マグネットフィルター1は、磁石を備えた濾過装置であり、粉体、粒体などを通過させることによって異物を除去できるものである。マグネットフィルターとしては、例えば、粉体などの通る流路途中に、棒状の磁石2を交差するように配置したもの(図2)、棒状の磁石2を平行に配置したもの(図1)、板又は棒が放射状に広がった磁石を配置したもの、棒状磁石がフィルター内部で可動(回転、往復)するものなどが挙げられるが、本発明の製造法においては棒状磁石を平行に配置したもの(図1)が好ましい。さらにペレットの流れ方向に対して垂直方向面に棒状磁石を平行に並べ、その1列を1単位とした場合、ペレットの流れ方向に対しての列数が多いほうが異物除去効率がよく、4列以上が好ましく、7列以上がより好ましい。
棒状磁石としては、例えば、複数の短円柱状磁石単位と複数の円盤状磁極板とが交互に並び管体の中に収容され、磁石単位の磁力線が磁極板に集中するようにしたもの(特開平8−10642号公報参照);管の外壁又は内壁に円周方向に沿って複数の環状磁石を間隔をおいて設けたものなどが挙げられる。
磁石は、その磁力が、好ましくは7000ガウス以上、特に好ましくは12000〜15000ガウスのものが好ましい。また減磁率は0.03%/100年のものが好ましい。
磁石は、その表面が滑らかである方が好ましい。通常バフ#180で研磨したもの、好ましくはバフ#400で研磨したものあるいは電解研磨したものが好ましい。
【0023】
磁石は、その材質によって特に制限されない。例えば、ネオジウム系希土類磁石、サマリウムコバルト系希土類磁石などが挙げられる。
マグネットフィルターには湿式のものと、乾式のものとがあるが、本発明においては乾式のものが好ましい。マグネットフィルター入口内部には、ペレットの拡散を防止し、効率よく磁石と接触させるため、邪魔板(内部羽根板)を設置するのが好ましい。
また、ペレットはマグネットフィルターに空気輸送することが好ましい。空気輸送は固体粒子(ペレット)を管内の空気またはその他の気体によって輸送する方法のことである。輸送管の直径は通常、20〜400mmである。またペレットの輸送量は通常400トン/h以下、輸送距離は通常2000m以下の範囲で行うのが好ましい。
本発明の製法によって、0.5μm以上の異物の数が20個/トン以下、好ましくは10個/トン以下のものが得られる。異物の数は、樹脂材料を0.2μmカートリッジフィルターにて濾過精製したトルエンに溶解して1.5%濃度の溶液を調製し、この溶液を光散乱式微粒子検出器(例えば、KS−58、リオン社製)を用いて、粒径0.5μm以上の異物個数を測定した。
【0024】
本発明の樹脂材料は、0.5μm以上の異物の数が20個/トン以下、好ましくは10個/トン以下のものである。さらに樹脂が脂環構造を有する重合体樹脂からなる樹脂材料であることが好ましい。異物の数20個/トン以下になると、従来から提案されている異物の少ない樹脂材料に比べ、格段に光線透過率が高くなり、成形寸法精度が格段に高くなる。
【0025】
本発明の成形体は前記樹脂材料を成形してなるものである。本発明の成形体は、種々の用途に使用することができる。たとえば、液晶ディスプレーなどに使用される光拡散板、導光板、集光板及びそれらのシートなど;プリズム、レンズ、光反射板、ランプカバー、遮光板、ルーバーなど;ハードディスク基板、光ディスク基板;高周波回路基板、半導体基板;薬品用、医薬品用、食品用、半導体製造用、検査用などの容器、袋又はバッグ;カメラのレンズ;自動車のバンパー、ランプ;コンデンサ;包装用フィルム;管、エルボ、チーズ、バルブなどが挙げられる。本発明の樹脂材料は異物の数が従来のものに比べて極端に少なくなっているので、本発明の樹脂材料をハードディスクに形成した場合には、異物に起因するエラーが発生しなくなる。またレンズに形成した場合には光の散乱が減り光線透過率が高くなる。フィルムに形成した場合には厚みのばらつきが少なくなる。
【0026】
【実施例】
以下に、実施例、比較例を挙げて本発明を具体的に説明する。なお、「部」は特に断りがない限り「重量部」である。
【0027】
実施例1
テトラシクロ〔4.4.12,5.17,10.0〕−3−ドデセン45部および1,4−メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒドロフルオレン55部を開環重合し、さらに水素化反応を行い、水素化開環重合体を得た。水素化率は99.5%で、重量平均分子量は32,000で、分子量分布は2.7で、ガラス転移温度は154℃であった。
該水素化開環重合体80部とエチレン・プロピレン共重合体(エチレン由来の単位が78重量%、メルトインデックが30g/10分、結晶化度3%)20部とを、樹脂温度約255℃、シリンダー温度約215℃、スクリュー回転数約200rpm、樹脂圧約20kgf/cm2、吐出量約8kg/hの条件でL/D31.9、スクリュー径37mmの二軸混練機で混練し樹脂組成物のペレットを得た。この樹脂組成物のメルトインデックスは8.4g/10分であった。得られたペレットを120℃で4時間乾燥した。
このペレットを3t/hで空気輸送し、図3に示すようなマグネットフィルターに送り、通過させた。なお、図3(a)はマグネットフィルターの上面図、図3(b)はマグネットフィルターの正面図、図3(c)はマグネットフィルターの右側面図、図3(d)はマグネットフィルター内の棒状磁石の配置を示す図である。
【0028】
マグネットフィルター1内部の磁石2は、図3(d)のようにペレット流れ方向(図中の縦方向)に対して垂直な同一面に4本又は5本を平行に並列し、それらを流れ方向に4列重ねて設置している。棒状磁石2の磁力は12,000ガウスであった。マグネットフィルター上部より、ペレットを3t/hの流量で自然落下で、総量100tのペレットを通過させ、フィルター入口3及び出口4の部分でペレットを採取し、粒径0.5μm以上の異物数を測定した。異物の数は、樹脂材料を0.2μmカートリッジフィルターにて濾過精製したトルエンに溶解して1.5%濃度の溶液を調製し、この溶液を光散乱式微粒子検出器(例えば、KS−58、リオン社製)を用いて、粒径0.5μm以上の異物個数を測定した。
通過前(フィルター入口)のペレット中の異物数は400個/トンであり、通過後(フィルター出口)の異物数は12個/トンであった。異物除去率は97%であった。
【0029】
実施例2
ペレット流量を6t/hに変えた以外は、実施例1と同条件でペレットを通過させ、ペレットの異物数を測定した。通過前(フィルター入口)のペレット中の異物数は400個/トンであり、通過後(フィルター出口)の異物数は20個/トンであった。異物除去率は95%であった。
【0030】
実施例3
マグネットフィルター内部の磁石の配列を、ペレット流れ方向(図中の縦方向)に対して垂直な同一面に4本又は5本を平行に並列し、それらが流れ方向に7列重ねて設置した配列に変えた以外は、実施例1と同条件でペレットを通過させ、ペレットの異物量を測定した。通過前(フィルター入口)のペレット中の異物数は400個/トンであり、通過後(フィルター出口)の異物数は1個/トンであった。異物除去率は99.8%であった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いるマグネットフィルターの磁石配列の一例を示す図である。
【図2】本発明に用いるマグネットフィルターの磁石配列の一例を示す図である。
【図3】本発明に用いるマグネットフィルターの一例を示す図である。
【符号の説明】
1・・マグネットフィルター
2・・棒状磁石
3・・フィルター入口
4・・フィルター出口
Claims (8)
- 樹脂をペレットに形成する工程、及び該ペレットを磁気分離機に通す工程を含む金属含有量の少ない樹脂材料の製造法。
- 樹脂をペレットに形成する工程、及び該ペレットをマグネットフィルターに通す工程を含む金属含有量の少ない樹脂材料の製造法。
- ペレットを空気輸送してマグネットフィルターに通す請求項2記載の製造法。
- マグネットフィルターが複数の棒状磁石を平行に設置してなるものである請求項2記載の製造法。
- 樹脂が、脂環構造を有する重合体樹脂である請求項1又は2記載の製造法。
- 請求項1〜5記載のいずれかの製造法で得られた、0.5μm以上の異物の数が20個/トン以下の樹脂材料。
樹脂材料。 - 脂環構造を有する重合体樹脂からなる、0.5μm以上の異物の数が20個/トン以下の樹脂材料。
- 請求項6又は7のいずれかの樹脂材料を成形してなる成形体。
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| JP2002355310A JP2004188598A (ja) | 2002-12-06 | 2002-12-06 | 樹脂材料の製造法 |
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|---|---|---|---|---|
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| JP2019104873A (ja) * | 2017-12-14 | 2019-06-27 | Dic株式会社 | ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物のペレット、成形体およびそれらの製造方法 |
| KR20220013936A (ko) * | 2020-05-20 | 2022-02-04 | 닛토덴코 가부시키가이샤 | 보호 필름, 폴더블 디바이스, 및 롤러블 디바이스 |
-
2002
- 2002-12-06 JP JP2002355310A patent/JP2004188598A/ja active Pending
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