JP2004184098A - 磁気センサ素子及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】パーマロイ箔からなるコア1は、長手方向における中央部1aの幅が、両方の端部1b,1bの幅よりも狭くなっていて、中央部1aの断面積が他の部分の断面積よりも小さい。非磁性及び絶縁性のガラスエポキシ材からな基板2にコア1は貼付されている。コア1の中央部1a及び中央部1aが貼付されている基板2の領域に、コイル3が巻回されている。断面積が小さい中央部1aに磁束が集中し、短尺であっても検出感度は高い。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、短冊状のコアにコイルを巻回した構成をなす平行フラックスゲート型の磁気センサ素子及びその製造方法に関し、特に、小型の構成にて地磁気を検出できる平行フラックスゲート型の磁気センサ素子及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、携帯電話,PDAなどの携帯機器ではユーザの現在位置または目的地の方向を認識するための位置情報提供のサービスが開始されており、表示された地図の向きを実際の向きに合わせるための方位センサが携帯機器に搭載されるようになってきている。方位センサとして、地磁気を検知する磁気センサを利用することが一般的である。このような磁気センサには、地磁気程度の大きさの磁界(300〜400mOe(ミリエルステッド))を精度良く検知できること、極性判別(N極,S極の判別)が可能なこと、携帯機器に搭載できるようにサイズが小さいこと、及び、電池駆動に適する程度に消費電力が少ないことなどが要求される。
【0003】
最も一般的な磁気センサであるホール素子は、検出できる磁気の大きさが1Oe以上であるため、その利用は無理である。そこで、より高感度である磁気インピーダンス効果素子の利用が検討された。この磁気インピーダンス効果素子は、感度、サイズ及び消費電力の点では携帯機器への搭載が可能であるが、単体の素子では極性判別を行えない。よって、バイアス磁場を印加するか、2個の素子を差動接続させたりして、電気的なバランスを取る回路が必要である。よって、零点がずれるなどの動作の安定性に問題があり、実用化は困難である。
【0004】
そこで、単体で向きを含めた高感度な検知が可能である平行フラックスゲート型の磁気センサの利用が考えられる。平行フラックスゲート型の磁気センサには、リング状の軟質磁性体のコアにコイルを巻回したタイプ(例えば、特許文献1及び2参照)と、短冊状の軟質磁性体のコアにコイルを巻回したタイプ(例えば、非特許文献1参照)とがある。前者のタイプでは、サイズが20〜40mm角程度と大きく、また消費電力も数百mW以上であるため、携帯機器への搭載は難しい。また、後者のタイプでも、地磁気程度の小さな磁界を検出するためには、コア長さが10mm以上となり、消費電力もあまり少なくできないことから、前者のタイプと同様、携帯機器への搭載は難しい。
【0005】
リング状のコアまたは短冊状のコアを用いる平行フラックスゲート型の磁気センサの検出原理は、いずれのコアを用いた場合も同様で次の通りである。コアに巻回したコイルに交番電流(例えば三角波状の電流)を通電して、測定磁界と平行に交番磁界(例えば三角波状の磁界)を発生させる。そして、磁界の向きが反転するタイミング(ゼロクロス点)でパルスを発生させ、隣り合う発生パルスの時間間隔を検出する。測定磁界がない場合には、この発生パルスの時間間隔は一定となる。一方、測定磁界が存在する場合には、交番磁界にこの測定磁界が重畳されるため、検出される時間間隔は一定とならず、つまり、磁界が一方向である時間と磁界が他方向である時間とが異なる。よって、この発生パルスの時間間隔から、測定磁界の向き及び大きさを検出することが可能である。なお、この平行フラックスゲート型の磁気センサには、励磁用と検出用とを1つのコイルで兼用した1コイル型と、励磁用コイルと検出用コイルとを分離させた2コイル型とが存在する。
【0006】
【特許文献1】
特開平7−128373号公報
【特許文献2】
西独国特許出願公開第3715789号明細書
【非特許文献1】
川人祥二,「マイクロ・フラックスゲート型高感度磁気センサの開発と応用」,センシング技術応用研究会第90回研究例会資料,1994年2月8日
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
厚さ0.1mm程度の薄板状軟質磁性体からなる短冊状のコアを用いる平行フラックスゲート型の磁気センサでは、前記の通り磁気飽和を利用するので、地磁気程度の小さな磁界を検出するためには、サイズが大きくなり、消費電力もあまり少なくできないという問題があった。上記非特許文献1には、小型化を可能とした構成として、短冊状コア及び励磁コイルとして電着法による薄膜コアとマイクロソレノイドコイルとを用いた構成が提案されているが、感度が低く、地磁気程度の微弱磁界の検出を目的とする用途への実用化は困難であった。
【0008】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、単体の構成で地磁気程度の磁界の大きさ及び向きが検出可能であるという平行フラックスゲート型の磁気センサが本来有する動作特性の安定性を活かしながら、携帯機器への搭載を可能とする程度の小型化及び低消費電力化を図れる磁気センサ素子及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
第1発明に係る磁気センサ素子は、短冊状のコアにコイルを巻回した構成をなす平行フラックスゲート型の磁気センサ素子において、前記コアの長手方向中央部が他の部分に比べて断面積が小さく、前記長手方向中央部に前記コイルを巻回してあることを特徴とする。
【0010】
第1発明の磁気センサ素子にあっては、短冊状のコアの長手方向中央部が他の部分に比べて断面積が小さく、この部分にコイルを巻回している。よって、この細い中央部に磁束を集中させることにより、その部分の磁束密度を大きくして、B−Hカーブ上での偏移量を多くする。よって、短尺であっても高感度化を図れる。具体的には、中央部の断面積を他の部分の断面積の1/2以下、より好ましくは1/5以下とする。但し、中央部の断面積を小さくすればするほど、B−Hカーブ上での偏移量は大きくなるが、その断面積をあまり小さくし過ぎると、総磁束の時間変化量に基づく検出パルスのレベルが低下して検出能が下がるので、1/100以上は必要である。また、断面積を小さくする中央部は、コアの全長の1/2〜1/10程度が好ましい。この中央の括れ部分にのみコイルを巻いて励磁磁界を中央の括れ部分に集中させるため、磁化の反転に必要な励磁電流を少なくできて、消費電力の低減化を図れる。つまり、小さな励磁電流により局所的に大きな磁界を形成するため、全体として消費電力が低減する。なお、集められる磁束はコアの端部の表面積で決まるため、このように中央部分の断面積を小さくしても、取り込める測定磁界の量は変わらず支障はない。また、コアの端部は中央の括れ部分の両側に形成され、通常は加工性等の観点から後述する実施の形態のように矩形状となる。両側の各々の端部の寸法(幅,長さ)を同一とする必要はないが、それらの端部に集められる磁束の量は表面積が小さい方の端部の寸法によって決定されてしまうことから、磁気的な効率及び加工性などの観点から同一寸法とすることが望ましい。
【0011】
第2発明に係る磁気センサ素子は、第1発明において、前記コアの長手方向中央部の幅が他の部分に比べて狭いことを特徴とする。
【0012】
第2発明の磁気センサ素子にあっては、コアの長手方向中央部の幅を狭くしてその断面積を小さくしている。断面積を小さくするためには、幅を狭くする手法と厚さを薄くする手法とが考えられる。厚さを薄くし過ぎると、コア材の結晶粒が成長できなくなって、適正な保磁力が得られず、磁気特性が悪くなる虞れがある。また、厚さを薄くするよりも幅を狭くする方が、エッチングによる作製処理が容易である。以上の理由により、幅を狭くして断面積を小さくする。
【0013】
第3発明に係る磁気センサ素子は、第1または第2発明において、前記コアは、パーマロイ箔を磁性焼鈍したものであることを特徴とする。
【0014】
第3発明の磁気センサ素子にあっては、コアとして、磁性焼鈍したパーマロイ箔を使用する。平行フラックスゲート型の磁気センサでは、コアの保磁力が測定磁界の1/10程度以下である場合に検出が容易であるので、300〜400mOeである地磁気を検出するためには、コアの保磁力が30mOe程度であることが好ましい。メッキまたはスパッタリングで得られるパーマロイ箔では、その保磁力が1Oe程度となるので、地磁気の検出は行えない。これに対して、磁性焼鈍したパーマロイ箔の保磁力は30mOe程度となるため、それをコアとして使用する。
【0015】
第4発明に係る磁気センサ素子は、第1〜第3発明のいずれかにおいて、非磁性及び絶縁性を有する基板に貼付されていることを特徴とする。
【0016】
第4発明の磁気センサ素子にあっては、非磁性及び絶縁性の基板にコアが貼付されている。よって、基板にて裏打ちされているので、コアは薄くても歪んだり変形したりすることがなく、コアの歪みまたは変形に起因する磁気特性の劣化を防止する。
【0017】
第5発明に係る磁気センサ素子の製造方法は、短冊状のコアにコイルを巻回した構成をなす平行フラックスゲート型の磁気センサ素子を製造する方法において、前記コアとなるパーマロイ箔に磁性焼鈍を施し、磁性焼鈍後の前記パーマロイ箔を非磁性及び絶縁性を有する基板に接着し、前記パーマロイ箔の長手方向中央部の幅を他の部分に比べて狭くし、前記長手方向中央部に前記コイルを巻回することを特徴とする。
【0018】
第5発明の磁気センサ素子の製造方法にあっては、磁性焼鈍したパーマロイ箔を非磁性及び絶縁性の基板に接着し、パーマロイ箔の長手方向中央部の幅を他の部分に比べて狭くし、幅が狭いパーマロイ箔の長手方向中央部にコイルを巻回して、磁気センサ素子を製造する。よって、地磁気を精度良く検出できて、しかも携帯機器への搭載が可能である磁気センサ素子を容易に作製できる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をその実施の形態を示す図面を参照して具体的に説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係る磁気センサ素子の構成を示しており、図1(a)はその斜視図、図1(b)はその上面図、図1(c)はその側面図である。
【0020】
本発明の磁気センサ素子10は、磁性焼鈍されたパーマロイ箔製のコア1と、コア1が貼付されている基板2と、コア1及び基板2に巻回されているコイル3とを有する。なお、この例は、励磁用と検出用とを兼用した1つのコイル3(励磁検出コイル)を用いる1コイル型の平行フラックスゲート型の磁気センサ素子である。
【0021】
コア1は、パーマロイ(80%Ni−5%Mo−Fe)の短冊状の箔(長さ:3mm,厚さ10μm)で構成されている。コア1の幅は、その長手方向に同じではなく、長さ1mmに亘る中央部1aの幅が、夫々長さ1mmに亘る両方の端部1b,1bの幅よりも狭くなっており、具体的に、中央部1aの幅は0.05mm、両方の端部1b,1bの幅は0.3mmであり、中央部1aの幅が各端部1b,1bの幅の1/6である。なお、中央部1aは、幅方向に対称に細くなっている。なお、パーマロイ箔からなるコア1の厚さは、励磁周波数の表皮厚さと同程度あるいはそれよりも薄くしており、渦電流の影響を少なくする。
【0022】
基板2は、非磁性及び絶縁性を有するガラスエポキシ材からなり、その長さは3mm、その幅は0.3mm、その厚さは0.2mmである。コア1の中央部1a及び中央部1aが貼付されている基板2の領域に、ポリウレタン導線(線の直径:17μm)からなるコイル3が200ターン巻回されている。
【0023】
本発明の磁気センサ素子10の全体サイズは、長さ:3mm,幅:0.3mm,厚さ:0.21mmであり、この大きさはかなり小型であり、サイズ面での携帯機器への搭載条件を満足していると言える。
【0024】
次に、このような構成を有する本発明の磁気センサ素子10の製造方法について、その製造方法の工程を平面視及び側面視して示す図2,図3を参照して説明する。
【0025】
まず、パーマロイ(80%Ni−5%Mo−Fe)板を箔圧延して、厚さ10μmのパーマロイ箔11を取得し、このパーマロイ箔11に磁性焼鈍(1100℃,3時間,水素雰囲気)を施す(図2(a))。このような磁性焼鈍処理したパーマロイ箔11を、エポキシ系接着剤を用いて、厚さ0.2mmのガラスエポキシ基板12に接着させる(図2(b))。
【0026】
接着剤が硬化した後、所定のマスクパターンを用いたフォトエッチングにより、長さ3mm,幅0.3mmの短冊状であってその長手方向中央部に長さ1mm,幅0.05mmの括れ部11aを有するパーマロイ箔11のパターン14を作製する(図2(c))。そして、このパターン14を有する長さ3mm,幅0.3mmの領域を下地のガラスエポキシ基板12も含めて切り出す(図3(d))。
【0027】
切り出したものの長手方向の長さ1mmにわたる部分(括れ部11aを有する部分)に、直径17μmのポリウレタン導線13を200ターン巻回して、本発明の磁気センサ素子10を製造する(図3(e))。括れ部11aを有する切り出されたパーマロイ箔11が中央部1aを有するコア1となり、切り出されたガラスエポキシ基板12が基板2となり、ポリウレタン導線13がコイル3となる。
【0028】
本発明の磁気センサ素子10を検出回路基板に接着させ、コイル3の両端を検出回路に接続させて、磁界検出特性を測定した。図4は、この検出回路の構成を示す図である。検出回路は、三角波発生回路20と、三角波除去回路30と、シュミットトリガ回路40と、平滑回路50とを有する。
【0029】
三角波発生回路20は、磁気センサ素子10に三角波状の磁界を励磁させるために三角波状の電流を磁気センサ素子10のコイル3に通電する。三角波除去回路30は、コイル3で得られる信号から、三角波発生回路20で発生された三角波を除去して真の検出信号を取得する。これは、コイル3が励磁用及び検出用に兼用されているので、コイル3で得られる信号には三角波発生回路20からの三角波が重畳しているためである。シュミットトリガ回路40は、三角波除去回路30からの検出波形に基づき、その経時的な極性変化を示すDR信号を得る。平滑回路50は、このDR信号を平滑化して、測定磁界の大きさに比例したアナログ電圧を出力する。
【0030】
本発明の磁気センサ素子10のコイル3に250kHz,尖頭値3.5mAの励磁電流を印加して、磁界の検出を行った。コア1の厚さ(10μm)は、励磁周波数(250kHz)の表皮厚さ(約11μm)とほぼ同程度である。このときの磁界検出特性を図5に示す。図5に示すように、10mOeから3Oeまでの範囲で、リニアな検出特性が得られている。よって、地磁気(300〜400mOe)を高精度に検出するセンサとして十分な性能を有していることが分かる。また、この3.5mAの電流値はかなり低くて消費電力も少なく、電力面での携帯機器への搭載条件を満足していると言える。同一寸法の磁気センサ素子(コアの厚さ:10μm)にて励磁周波数を50kHz(表皮厚さ約25μm)〜250kHz(表皮厚さ約11μm)の範囲で測定した結果、上記と同程度の検出能力が得られることを確認した。
【0031】
以上のように、本発明の磁気センサ素子10は、3mm程度の小型であり、消費電力が少なくても、地磁気をその極性も含めて精度良く検出できるので、携帯機器に搭載するための全ての条件を満たしている。また、その製造工程も、特殊な手法を用いる必要がなくて容易である。
【0032】
また、本発明の磁気センサ素子10にあっては、コア1として、その厚さが励磁周波数の表皮厚さと同程度あるいはそれより薄いパーマロイ箔を使用する。コアの厚さは、中央の括れ部に集中する磁束の密度を決定する要因となり、基本的には薄いほうが望ましいが、薄くし過ぎると前述のようにコア材の磁気特性の低下を招くことから、要求される検出感度に応じて最適な厚さを選定することが望ましい。また、括れ部に集中する磁束が括れ部全域に均一に広がるようにするためには、コアの厚さを励磁周波数の表皮厚さと同程度以下にすることが望ましい。すなわち、コアの厚さが励磁周波数の表皮厚さよりも厚くなると、渦電流が顕著となって磁束密度の変化を妨げる向きに働くので、急峻な磁化の反転が起こらなくなって、検出能が低下する。そこで、コアを箔状に薄くすることにより、渦電流に起因する検出パルスの鈍化を防止することができる。更に、コアの厚さだけでなく、検出回路の精度、コイルの巻き数など、種々の要因によって検出感度は変化するが、本発明者の実験によれば、実用化のためには励磁周波数の表皮厚さ/コアの厚さ=1.2〜2.5の範囲で選定することが望ましいことを確認した。なお、コアを箔状に薄くしているため、高周波電流を印加しても透磁率は低下せず、磁気特性は悪くならない。よって、励磁周波数を比較的高く設定してもコイルの少ない巻き数にて大きな検出パルスが得られるため周辺回路の構成を簡素化できると共に、容量が小さいコンデンサを周辺回路に利用できるので、小型のチップ化が可能である。また、コアを箔状に薄くしたので、消費電力の更なる低減化を図れる。
【0033】
本発明の他の実施の形態について説明する。上述した実施の形態では、幅方向の中央位置に幅が狭いコア1の中央部1aを設けるようにしたが、この中央部1aを設ける幅方向の位置は他の位置であっても良い。
【0034】
図6は、本発明の他の実施の形態に係る磁気センサ素子10の斜視図である。図6において、図1と同一部分には同一符号を付している。図6に示す例では、コア1の他の部分より幅が狭い長手方向の中央部1aが、幅方向の中央でなく一端に偏在して設けられている。
【0035】
図7は、本発明の更に他の実施の形態に係る磁気センサ素子10の斜視図である。図7において、図1と同一部分には同一符号を付している。図7に示す例では、コア1全体における中央がが欠損しており、コア1の他の部分より幅が狭い長手方向の中央部1a,1aが、幅方向の中央でなく両端に分離して設けられている。
【0036】
図6,図7に示す例でも、コア1の長手方向の中央部の断面積が他の部分の断面積よりも小さい構成をなしているので、上述した図1に示す構成の磁気センサ素子10と同様の効果を奏することは勿論である。
【0037】
なお、上述した実施の形態では、励磁用及び検出用を兼用する1つの励磁検出コイルを用いた1コイル型の平行フラックスゲート型の磁気センサ素子の例について説明したが、励磁用コイルと検出用コイルとを個別に備える2コイル型の平行フラックスゲート型の磁気センサ素子についても、コアの幅が狭い領域にそれらの励磁用コイル及び検出用コイルを巻回することにより、同様の効果が得られることは言うまでもない。
【0038】
【発明の効果】
以上詳述した如く、本発明の磁気センサ素子では、短冊状のコアの長手方向中央部が他の部分に比べて断面積が小さく、この部分にコイルを巻回するように構成したので、小型のサイズであって、しかも少ない消費電力にて、地磁気をその極性も含めて高精度に検出することができ、携帯電話,PDAなどの携帯機器へ搭載することが可能である。
【0039】
また、本発明の磁気センサ素子では、コアの長手方向中央部の幅を狭くして断面積を小さくするように構成したので、フォトエッチングによって容易に、任意の形状を作製できる。
【0040】
また、本発明の磁気センサ素子では、磁性焼鈍したパーマロイ箔をコアに使用したので、地磁気を検出するために必要なコアの低い保磁力(30mOe程度)を実現できる。
【0041】
また、本発明の磁気センサ素子では、非磁性及び絶縁性の基板にコアを貼付させた構成としたので、コアは薄くても歪んだり変形したりすることがなく、コアの歪みまたは変形に起因する磁気特性の劣化を防止できる。
【0042】
また、本発明の磁気センサ素子では、コアの厚さを励磁周波数の表皮厚さと同程度以下に薄くしたので、渦電流に起因する磁気特性の劣化を防止でき、小型の検出回路を用いても精度良く検出を行えるために検出回路を含めたチップ化が容易であり、更に、消費電力の更なる低減化も実現できる。
【0043】
更に、本発明の磁気センサ素子の製造方法では、磁性焼鈍したパーマロイ箔を非磁性及び絶縁性の基板に接着し、パーマロイ箔の長手方向中央部の幅を他の部分に比べて狭くし、幅が狭いパーマロイ箔の長手方向中央部にコイルを巻回して、磁気センサ素子を製造するようにしたので、携帯機器への搭載条件全てを満足する磁気センサ素子を容易に作製できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る磁気センサ素子の構成を示す斜視図,上面図及び側面図である。
【図2】本発明の磁気センサ素子の製造方法の工程を平面視及び側面視で示す図である。
【図3】本発明の磁気センサ素子の製造方法の工程を平面視及び側面視で示す図である。
【図4】本発明の磁気センサ素子を接続させる検出回路の構成を示す図である。
【図5】本発明の磁気センサ素子における磁界検出特性を示すグラフである。
【図6】本発明の他の実施の形態に係る磁気センサ素子の斜視図である。
【図7】本発明の更に他の実施の形態に係る磁気センサ素子の斜視図である。
【符号の説明】
1 コア
1a 中央部
1b 端部
2 基板
3 コイル
10 磁気センサ素子
11 パーマロイ箔
11a 括れ部
12 ガラスエポキシ基板
13 ポリウレタン導線
Claims (5)
- 短冊状のコアにコイルを巻回した構成をなす平行フラックスゲート型の磁気センサ素子において、前記コアの長手方向中央部が他の部分に比べて断面積が小さく、前記長手方向中央部に前記コイルを巻回してあることを特徴とする磁気センサ素子。
- 前記コアの長手方向中央部の幅が他の部分に比べて狭いことを特徴とする請求項1に記載の磁気センサ素子。
- 前記コアは、パーマロイ箔を磁性焼鈍したものであることを特徴とする請求項1または2に記載の磁気センサ素子。
- 非磁性及び絶縁性を有する基板に貼付されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の磁気センサ素子。
- 短冊状のコアにコイルを巻回した構成をなす平行フラックスゲート型の磁気センサ素子を製造する方法において、前記コアとなるパーマロイ箔に磁性焼鈍を施し、磁性焼鈍後の前記パーマロイ箔を非磁性及び絶縁性を有する基板に接着し、前記パーマロイ箔の長手方向中央部の幅を他の部分に比べて狭くし、前記長手方向中央部に前記コイルを巻回することを特徴とする磁気センサ素子の製造方法。
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