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JP2004161978A - 光触媒被覆顔料、塗料、光触媒被覆顔料の製造方法及び塗料の製造方法 - Google Patents

光触媒被覆顔料、塗料、光触媒被覆顔料の製造方法及び塗料の製造方法 Download PDF

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JP2004161978A
JP2004161978A JP2003034289A JP2003034289A JP2004161978A JP 2004161978 A JP2004161978 A JP 2004161978A JP 2003034289 A JP2003034289 A JP 2003034289A JP 2003034289 A JP2003034289 A JP 2003034289A JP 2004161978 A JP2004161978 A JP 2004161978A
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paint
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Yoshiyuki Nagae
良行 永江
Kazuko Nagae
和子 永江
Yuichiro Ito
裕一郎 伊藤
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Abstract

【課題】光触媒機能を十分に果たす塗料であって、特に、可視光線によっても十分な光触媒機能を果たすことができる塗料、さらには、塗料のもととなる顔料を提供する。
【解決手段】本発明の塗料は、コロイド状粒子(シリカゾル粒子A1)と、光触媒被覆顔料粒子B1〜B6であって、顔料を構成する顔料粒子と、該顔料粒子の表面に被覆された光触媒粒子と、を有する光触媒被覆顔料粒子とを有している。この光触媒被覆顔料粒子B1〜B6や本発明の顔料は、水酸化チタンゲルと過酸化水素水とを反応させて得た水溶液と、上記顔料粒子からなる顔料の粉体と、水とを混合した混合液を製造し、該混合液を攪拌した後放置することにより、顔料の表面に水酸化チタンが被覆された生成物を生成し、その後、該生成物を焼成することにより得たものである。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、顔料や塗料及びこれらの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、各種の顔料や塗料が存在する。塗料においては、塗料に光触媒体を含有させて、建材や構造物などに塗膜を形成することによって、建材や構造物などの表面に光触媒機能を持たせる技術が提案されている。詳しくは、光触媒体に光が照射されることによる光触媒機能、即ち光触媒体の酸化還元作用に基づく有機物分解作用による殺菌、脱臭、浄化機能を、光触媒体を含有している塗膜が形成された建材や構造物などの表面上で発揮させる技術である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の塗料においては、光触媒機能が十分でないという問題があった。特に、可視光線の下においても十分な光触媒機能を果たす塗料を提供することが期待されていた。また、顔料においても、光触媒機能を有する顔料で、光触媒機能を十分に果たすことができる顔料が要望されていた。
【0004】
また、光触媒である二酸化チタンに増感色素と呼ばれる有機化合物を加えることにより、可視光領域における光によっても光触媒機能を有するものとした技術が知られているが、増感色素が高価であること等の問題から汎用性を求めるには課題が残っていた。また、該増感色素は有機性であることから、二酸化チタンに接触することにより分解してしまうという問題がある。
【0005】
なお、出願人において特に先行技術の調査を行っておらず、特に記載すべき先行技術文献情報は存在しない。
【0006】
そこで、本発明は、光触媒機能を十分に果たすことができる塗料であって、特に、可視光線によっても十分な光触媒機能を果たすことができる塗料、さらには、塗料のもととなる顔料を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記問題点を解決するために創作されたものであって、第1には、光触媒被覆顔料であって、顔料を構成する粒子である顔料粒子と、該顔料粒子の表面に被覆された光触媒粒子と、を有する光触媒被覆顔料粒子を有することを特徴とする。
【0008】
この第1の構成の光触媒被覆顔料においては、顔料粒子の表面に光触媒粒子が被覆されているので、顔料粒子が吸収した光により励起したエネルギーが顔料粒子を被覆する光触媒粒子に伝わることにより、光触媒反応が生じやすくなる。よって、照射される光が可視光領域であっても容易に光触媒反応を生じさせることが可能となる。また、顔料粒子の表面に光触媒粒子が吸着する構造となるので、濃色の顔料を得ることが可能となる。
【0009】
また、第2には、上記第1の構成において、上記光触媒被覆顔料粒子が、水酸化チタンゲルと過酸化水素水とを反応させて得た水溶液と、上記顔料粒子からなる顔料の粉体と、水とを混合した混合液を製造し、該混合液を攪拌した後放置することにより、顔料の表面に水酸化チタンが被覆された生成物を生成し、その後、該生成物を焼成することにより得たものであることを特徴とする。
【0010】
また、第3には、上記第1又は第2の構成において、上記顔料粒子が、無機物と金属と金属酸化物のいずれかから構成されることを特徴とする。これにより、顔料粒子が光触媒粒子により分解されてしまうことがない。
【0011】
また、第4には、上記第1から第3までのいずれかの構成において、上記顔料粒子が、白色以外の色を有する顔料である有色顔料であることを特徴とする。よって、上記顔料粒子が光を吸収しやすく、これにより顔料粒子においてエネルギー、つまり、電子が励起しやすくなり、より強い光触媒機能を得ることが可能となる。
【0012】
また、第5には、上記第1から第4までのいずれかの構成において、上記顔料粒子が、酸化鉄と、セレンレッドと、プラセオ黄顔料と、酸化コバルトブルー顔料と、黒色顔料におけるいずれかから構成されることを特徴とする。
【0013】
また、第6には、上記第1から第5までのいずれかの構成において、上記光触媒粒子が、二酸化チタン粒子であることを特徴とする。
【0014】
また、第7には、光触媒被覆顔料であって、顔料と、該顔料の表面に被覆された光触媒と、を有することを特徴とする。
【0015】
この第7の構成の光触媒被覆顔料においては、顔料の表面に光触媒が被覆されているので、顔料が吸収した光により励起したエネルギーが顔料を被覆する光触媒に伝わることにより、光触媒反応が生じやすくなる。よって、照射される光が可視光領域であっても容易に光触媒反応を生じさせることが可能となる。また、顔料の表面に光触媒が吸着する構造となるので、濃色の顔料を得ることが可能となる。
【0016】
また、第8には、塗料であって、コロイド状粒子と、光触媒被覆顔料粒子であって、顔料を構成する粒子である顔料粒子と、該顔料粒子の表面に被覆された光触媒粒子と、を有する光触媒被覆顔料粒子と、を有することを特徴とする。
【0017】
この第8の構成の塗料においては、顔料粒子の表面に光触媒粒子が被覆されているので、顔料粒子が吸収した光により励起したエネルギーが顔料粒子を被覆する光触媒粒子に伝わることにより、光触媒反応が生じやすくなる。よって、照射される光が可視光領域であっても容易に光触媒反応を生じさせることが可能となる。また、顔料粒子の表面に光触媒粒子が吸着する構造となるので、濃色の塗料を得ることが可能となる。また、コロイド状粒子の表面に上記光触媒被覆顔料粒子が吸着されている構造となるので、上記光触媒被覆顔料粒子は上記コロイド状粒子の表面にて、効率よく光の照射を受けることができ、安定して光触媒機能を発揮することができる。よって、薄い塗膜上においても光触媒体の有機物分解作用等の能力を十分に機能させることが可能になる。なお、上記コロイド状粒子の粒径は、上記光触媒被覆顔料粒子の粒径の1倍以上であることが好ましい。なお、この第8の構成を「塗料であって、水に、コロイド状粒子と、光触媒被覆顔料粒子であって、顔料を構成する粒子である顔料粒子と、該顔料粒子の表面に被覆された光触媒粒子と、を有する光触媒被覆顔料粒子と、が分散されていることを特徴とする塗料。」としてもよい。
【0018】
また、第9には、塗料であって、コロイド状粒子と、該コロイド状粒子の粒径の大きさ以下の粒径を有する第2のコロイド状粒子と、光触媒被覆顔料粒子であって、顔料を構成する粒子である顔料粒子と、該顔料粒子の表面に被覆された光触媒粒子と、を有する光触媒被覆顔料粒子と、を有することを特徴とする。
【0019】
この第9の構成の塗料においては、顔料粒子の表面に光触媒粒子が被覆されているので、顔料粒子が吸収した光により励起したエネルギーが顔料粒子を被覆する光触媒粒子に伝わることにより、光触媒反応が生じやすくなる。よって、照射される光が可視光領域であっても容易に光触媒反応を生じさせることが可能となる。また、顔料粒子の表面に光触媒粒子が吸着する構造となるので、濃色の塗料を得ることが可能となる。また、コロイド状粒子の表面に上記光触媒被覆顔料粒子が吸着されている構造となるので、上記光触媒被覆顔料粒子は上記コロイド状粒子の表面にて、効率よく光の照射を受けることができ、安定して光触媒機能を発揮することができる。よって、薄い塗膜上においても光触媒体の有機物分解作用等の能力を十分に機能させることが可能になる。また、上記第2のコロイド状粒子が含まれているので、塗料が基材に接着する際の接着機能を果たすとともに、上記コロイド状粒子と光触媒被覆顔料粒子との接着を補助する機能をも果たすことが可能となる。なお、上記コロイド状粒子の粒径は、上記光触媒被覆顔料粒子の粒径の1倍以上であることが好ましい。なお、この第9の構成を「塗料であって、水に、コロイド状粒子と、該コロイド状粒子の粒径の大きさ以下の粒径を有する第2のコロイド状粒子と、光触媒被覆顔料粒子であって、顔料を構成する粒子である顔料粒子と、該顔料粒子の表面に被覆された光触媒粒子と、を有する光触媒被覆顔料粒子と、が分散されていることを特徴とする塗料。」としてもよい。
【0020】
また、第10には、上記第9の構成において、上記第2のコロイド状粒子が、珪酸リチウムの粒子であることを特徴とする。
【0021】
また、第11には、上記第8から第10までのいずれかの構成において、上記光触媒被覆顔料粒子が、水酸化チタンゲルと過酸化水素水とを反応させて得た水溶液と、上記顔料粒子からなる顔料の粉体と、水とを混合した混合液を製造し、該混合液を攪拌した後放置することにより、顔料の表面に水酸化チタンが被覆された生成物を生成し、その後、該生成物を焼成することにより得たものであることを特徴とする。
【0022】
また、第12には、上記第8から第11までのいずれかの構成において、上記顔料粒子が、無機物と金属と金属酸化物のいずれかから構成されることを特徴とする。これにより、顔料粒子が光触媒粒子により分解されてしまうことがない。
【0023】
また、第13には、上記第8から第12までのいずれかの構成において、上記顔料粒子が、白色以外の色を有する顔料である有色顔料であることを特徴とする。よって、上記顔料粒子が光を吸収しやすく、これにより顔料粒子においてエネルギー、つまり、電子が励起しやすくなり、より強い光触媒機能を得ることが可能となる。
【0024】
また、第14には、上記第8から第13までのいずれかの構成において、上記顔料粒子が、酸化鉄と、セレンレッドと、プラセオ黄顔料と、酸化コバルトブルー顔料と、黒色顔料におけるいずれかから構成されることを特徴とする。
【0025】
また、第15には、上記第8から第14までのいずれかの構成において、上記コロイド状粒子が、シリカゾル粒子であることを特徴とする。
【0026】
また、第16には、上記第8から第15までのいずれかの構成において、上記光触媒粒子が、二酸化チタン粒子であることを特徴とする。
【0027】
また、第17には、塗料であって、水と、コロイド状溶液と、光触媒被覆顔料であって、顔料と、該顔料の表面に被覆された光触媒と、を有する光触媒被覆顔料と、を有することを特徴とする。
【0028】
この第17の構成の塗料においては、顔料の表面に光触媒が被覆されているので、顔料が吸収した光により励起したエネルギーが顔料を被覆する光触媒に伝わることにより、光触媒反応が生じやすくなる。よって、照射される光が可視光領域であっても容易に光触媒反応を生じさせることが可能となる。また、顔料の表面に光触媒が吸着する構造となるので、濃色の塗料を得ることが可能となる。また、コロイド状溶液を構成するコロイド状粒子の表面に上記光触媒被覆顔料が吸着されている構造となるので、上記光触媒被覆顔料は上記コロイド状粒子の表面にて、効率よく光の照射を受けることができ、安定して光触媒機能を発揮することができる。よって、薄い塗膜上においても光触媒体の有機物分解作用等の能力を十分に機能させることが可能になる。なお、上記コロイド状粒子の粒径は、上記光触媒被覆顔料粒子の粒径の1倍以上であることが好ましい。
【0029】
また、第18には、塗料であって、水と、コロイド状溶液と、該コロイド状溶液を構成するコロイド状粒子の粒径の大きさ以下の粒径を有する第2のコロイド状粒子からなる第2のコロイド状溶液と、光触媒被覆顔料であって、顔料と、該顔料の表面に被覆された光触媒と、を有する光触媒被覆顔料と、を有することを特徴とする。
【0030】
この第18の構成の塗料においては、顔料の表面に光触媒が被覆されているので、顔料が吸収した光により励起したエネルギーが顔料を被覆する光触媒に伝わることにより、光触媒反応が生じやすくなる。よって、照射される光が可視光領域であっても容易に光触媒反応を生じさせることが可能となる。また、顔料の表面に光触媒が吸着する構造となるので、濃色の塗料を得ることが可能となる。また、コロイド状溶液を構成するコロイド状粒子の表面に上記光触媒被覆顔料が吸着されている構造となるので、上記光触媒被覆顔料は上記コロイド状粒子の表面にて、効率よく光の照射を受けることができ、安定して光触媒機能を発揮することができる。よって、薄い塗膜上においても光触媒体の有機物分解作用等の能力を十分に機能させることが可能になる。また、上記第2のコロイド状溶液が含まれているので、塗料が基材に接着する際の接着機能を果たすとともに、上記コロイド状粒子と光触媒被覆顔料との接着を補助する機能をも果たすことが可能となる。なお、上記コロイド状粒子の粒径は、上記光触媒被覆顔料粒子の粒径の1倍以上であることが好ましい。
【0031】
また、第19には、光触媒被覆顔料の製造方法であって、水酸化チタンゲルと過酸化水素水とを反応させて得た水溶液と、顔料と、水とを混合した混合液を製造する混合液製造工程と、該混合液製造工程において製造された混合液を攪拌した後放置することにより、顔料の表面に水酸化チタンが被覆された生成物を生成する生成物生成工程と、該生成物生成工程において生成された生成物を焼成することにより、光触媒被覆顔料を生成する焼成工程と、を有することを特徴とする。
【0032】
上記の製造方法により製造された光触媒被覆顔料を構成する光触媒被覆顔料粒子は、顔料を構成する粒子である顔料粒子と、該顔料粒子の表面に被覆された光触媒粒子としての二酸化チタン粒子と、を有する構成となる。よって、顔料粒子の表面に光触媒粒子が被覆されているので、顔料粒子が吸収した光により励起したエネルギーが顔料粒子を被覆する光触媒粒子に伝わることにより、光触媒反応が生じやすくなる。よって、照射される光が可視光領域であっても容易に光触媒反応を生じさせることが可能となる。また、顔料粒子の表面に光触媒粒子が吸着する構造となるので、濃色の顔料を得ることが可能となる。また、上記のような製造工程により顔料を製造するので、製造コストも抑えることが可能となり、汎用性を得ることができる。また、上記混合液製造工程において、該水溶液における水酸化チタンゲルの濃度を調整することにより、顔料の表面に被覆された二酸化チタン粒子の量を調節することが可能となる。
【0033】
また、第20には、上記第19の構成において、上記顔料が、無機物と金属と金属酸化物のいずれかから構成されることを特徴とする。これにより、顔料粒子が二酸化チタン粒子により分解されてしまうことがない。
【0034】
また、第21には、上記第19又は第20の構成において、上記顔料が、白色以外の色を有する顔料である有色顔料であることを特徴とする。よって、上記顔料粒子が光を吸収しやすく、これにより顔料粒子においてエネルギー、つまり、電子が励起しやすくなり、より強い光触媒機能を得ることが可能となる。
【0035】
また、第22には、上記第19から第21までのいずれかの構成において、上記顔料が、酸化鉄と、セレンレッドと、プラセオ黄顔料と、酸化コバルトブルー顔料と、黒色顔料におけるいずれかから構成されることを特徴とする。
【0036】
また、第23には、塗料の製造方法であって、顔料を構成する粒子である顔料粒子と、該顔料粒子の表面に被覆された光触媒粒子と、を有する光触媒被覆顔料粒子を有する顔料である光触媒被覆顔料を製造する光触媒被覆顔料製造工程と、水に、コロイド状粒子を有するコロイド状溶液と、該光触媒被覆顔料と、が分散された溶液を製造する分散液製造工程と、を有することを特徴とする。
【0037】
上記の製造方法により製造された塗料を構成する光触媒被覆顔料粒子は、顔料を構成する粒子である顔料粒子と、該顔料粒子の表面に被覆された光触媒粒子と、を有する構成となる。よって、顔料粒子の表面に光触媒粒子が被覆されているので、顔料粒子が吸収した光により励起したエネルギーが顔料粒子を被覆する光触媒粒子に伝わることにより、光触媒反応が生じやすくなる。よって、照射される光が可視光領域であっても容易に光触媒反応を生じさせることが可能となる。また、顔料粒子の表面に光触媒粒子が吸着する構造となるので、濃色の塗料を得ることが可能となる。また、コロイド状粒子の表面に上記光触媒被覆顔料粒子が吸着されている構造となるので、上記光触媒被覆顔料粒子は上記コロイド状粒子の表面にて、効率よく光の照射を受けることができ、安定して光触媒機能を発揮することができる。よって、薄い塗膜上においても光触媒体の有機物分解作用等の能力を十分に機能させることが可能になる。また、上記のような製造工程により塗料を製造するので、製造コストも抑えることが可能となり、汎用性を得ることができる。なお、上記コロイド状粒子の粒径は、上記光触媒被覆顔料粒子の粒径の1倍以上であることが好ましい。
【0038】
なお、上記分散液製造工程では、水に、上記顔料を分散させた後に、コロイド状粒子を有するコロイド状溶液を分散させてもよいし、水に、コロイド状粒子を有するコロイド状溶液を分散させた後に、上記顔料を分散させてもよい。つまり、顔料を加える工程と、コロイド状溶液を加える工程の順序は任意である。また、第23の構成を「塗料の製造方法であって、顔料を製造する顔料製造工程であって、顔料を構成する粒子である顔料粒子と、該顔料粒子の表面に被覆された光触媒粒子と、を有する光触媒被覆顔料粒子を有する顔料を製造する光触媒被覆顔料製造工程と、水に、コロイド状粒子を有するコロイド状溶液と、該顔料と、が分散された溶液を製造する分散液製造工程と、を有することを特徴とする塗料の製造方法。」としてもよい。
【0039】
また、第24には、塗料の製造方法であって、顔料を構成する粒子である顔料粒子と、該顔料粒子の表面に被覆された光触媒粒子と、を有する光触媒被覆顔料粒子を有する顔料である光触媒被覆顔料を製造する光触媒被覆顔料製造工程と、水に、コロイド状粒子と、該光触媒被覆顔料と、が分散された溶液を製造する分散液製造工程と、を有することを特徴とする。
【0040】
上記の製造方法により製造された塗料を構成する光触媒被覆顔料粒子は、顔料を構成する粒子である顔料粒子と、該顔料粒子の表面に被覆された光触媒粒子と、を有する構成となる。よって、顔料粒子の表面に光触媒粒子が被覆されているので、顔料粒子が吸収した光により励起したエネルギーが顔料粒子を被覆する光触媒粒子に伝わることにより、光触媒反応が生じやすくなる。よって、照射される光が可視光領域であっても容易に光触媒反応を生じさせることが可能となる。また、顔料粒子の表面に光触媒粒子が吸着する構造となるので、濃色の塗料を得ることが可能となる。また、コロイド状粒子の表面に上記光触媒被覆顔料粒子が吸着されている構造となるので、上記光触媒被覆顔料粒子は上記コロイド状粒子の表面にて、効率よく光の照射を受けることができ、安定して光触媒機能を発揮することができる。よって、薄い塗膜上においても光触媒体の有機物分解作用等の能力を十分に機能させることが可能になる。また、上記のような製造工程により塗料を製造するので、製造コストも抑えることが可能となり、汎用性を得ることができる。なお、上記コロイド状粒子の粒径は、上記光触媒被覆顔料粒子の粒径の1倍以上であることが好ましい。
【0041】
なお、上記分散液製造工程では、水に、上記顔料を分散させた後に、コロイド状粒子を分散させてもよいし、水に、コロイド状粒子を分散させた後に、上記顔料を分散させてもよい。つまり、顔料を加える工程と、コロイド状粒子を加える工程の順序は任意である。また、第24の構成を「塗料の製造方法であって、顔料を製造する顔料製造工程であって、顔料を構成する粒子である顔料粒子と、該顔料粒子の表面に被覆された光触媒粒子と、を有する光触媒被覆顔料粒子を有する顔料を製造する光触媒被覆顔料製造工程と、水に、コロイド状粒子と、該顔料と、が分散された溶液を製造する分散液製造工程と、を有することを特徴とする塗料の製造方法。」としてもよい。
【0042】
また、第25には、塗料の製造方法であって、顔料を構成する粒子である顔料粒子と、該顔料粒子の表面に被覆された光触媒粒子と、を有する光触媒被覆顔料粒子を有する顔料である光触媒被覆顔料を製造する光触媒被覆顔料製造工程と、水に、コロイド状粒子を有するコロイド状溶液と、該コロイド状粒子の粒径の大きさ以下の粒径を有する第2のコロイド状粒子を有する第2のコロイド状溶液と、該光触媒被覆顔料と、が分散された溶液を製造する分散液製造工程と、を有することを特徴とする。
【0043】
上記の製造方法により製造された塗料を構成する光触媒被覆顔料粒子は、顔料を構成する粒子である顔料粒子と、該顔料粒子の表面に被覆された光触媒粒子と、を有する構成となる。よって、顔料粒子の表面に光触媒粒子が被覆されているので、顔料粒子が吸収した光により励起したエネルギーが顔料粒子を被覆する光触媒粒子に伝わることにより、光触媒反応が生じやすくなる。よって、照射される光が可視光領域であっても容易に光触媒反応を生じさせることが可能となる。また、顔料粒子の表面に光触媒粒子が吸着する構造となるので、濃色の塗料を得ることが可能となる。また、コロイド状粒子の表面に上記光触媒被覆顔料粒子が吸着されている構造となるので、上記光触媒被覆顔料粒子は上記コロイド状粒子の表面にて、効率よく光の照射を受けることができ、安定して光触媒機能を発揮することができる。よって、薄い塗膜上においても光触媒体の有機物分解作用等の能力を十分に機能させることが可能になる。また、上記第2のコロイド状粒子が含まれているので、塗料が基材に接着する際の接着機能を果たすとともに、上記コロイド状粒子と光触媒被覆顔料粒子との接着を補助する機能をも果たすことが可能となる。また、上記のような製造工程により塗料を製造するので、製造コストも抑えることが可能となり、汎用性を得ることができる。なお、上記コロイド状粒子の粒径は、上記光触媒被覆顔料粒子の粒径や、第2のコロイド状粒子の粒径の1倍以上であることが好ましい。
【0044】
なお、上記分散液製造工程では、水に、上記顔料を分散させた後に、コロイド状粒子を有するコロイド状溶液と第2のコロイド状粒子を有するコロイド状溶液を分散させてもよいし、水に、コロイド状粒子を有するコロイド状溶液と第2のコロイド状粒子を有するコロイド状溶液を分散させた後に、上記顔料を分散させる等、顔料を加える工程と、コロイド状粒子を有するコロイド状溶液を加える工程と、第2のコロイド状粒子を有するコロイド状溶液を加える工程の順序は任意である。また、第25の構成を「塗料の製造方法であって、顔料を製造する顔料製造工程であって、顔料を構成する粒子である顔料粒子と、該顔料粒子の表面に被覆された光触媒粒子と、を有する光触媒被覆顔料粒子を有する顔料を製造する光触媒被覆顔料製造工程と、水に、コロイド状粒子を有するコロイド状溶液と、該コロイド状粒子の粒径の大きさ以下の粒径を有する第2のコロイド状粒子を有する第2のコロイド状溶液と、該顔料と、が分散された溶液を製造する分散液製造工程と、を有することを特徴とする塗料の製造方法。」としてもよい。
【0045】
また、第26には、塗料の製造方法であって、顔料を構成する粒子である顔料粒子と、該顔料粒子の表面に被覆された光触媒粒子と、を有する光触媒被覆顔料粒子を有する顔料である光触媒被覆顔料を製造する光触媒被覆顔料製造工程と、水に、コロイド状粒子と、該コロイド状粒子の粒径の大きさ以下の粒径を有する第2のコロイド状粒子と、該光触媒被覆顔料と、が分散された溶液を製造する分散液製造工程と、を有することを特徴とする。
【0046】
上記の製造方法により製造された塗料を構成する光触媒被覆顔料粒子は、顔料を構成する粒子である顔料粒子と、該顔料粒子の表面に被覆された光触媒粒子と、を有する構成となる。よって、顔料粒子の表面に光触媒粒子が被覆されているので、顔料粒子が吸収した光により励起したエネルギーが顔料粒子を被覆する光触媒粒子に伝わることにより、光触媒反応が生じやすくなる。よって、照射される光が可視光領域であっても容易に光触媒反応を生じさせることが可能となる。また、顔料粒子の表面に光触媒粒子が吸着する構造となるので、濃色の塗料を得ることが可能となる。また、コロイド状粒子の表面に上記光触媒被覆顔料粒子が吸着されている構造となるので、上記光触媒被覆顔料粒子は上記コロイド状粒子の表面にて、効率よく光の照射を受けることができ、安定して光触媒機能を発揮することができる。よって、薄い塗膜上においても光触媒体の有機物分解作用等の能力を十分に機能させることが可能になる。また、上記第2のコロイド状粒子が含まれているので、塗料が基材に接着する際の接着機能を果たすとともに、上記コロイド状粒子と光触媒被覆顔料粒子との接着を補助する機能をも果たすことが可能となる。また、上記のような製造工程により塗料を製造するので、製造コストも抑えることが可能となり、汎用性を得ることができる。なお、上記コロイド状粒子の粒径は、上記光触媒被覆顔料粒子の粒径や、第2のコロイド状粒子の粒径の1倍以上であることが好ましい。
【0047】
なお、上記分散液製造工程では、水に、上記顔料を分散させた後に、コロイド状粒子と第2のコロイド状粒子を分散させてもよいし、水に、コロイド状粒子と第2のコロイド状粒子を分散させた後に、上記顔料を分散させる等、顔料を加える工程と、コロイド状粒子を加える工程と、第2のコロイド状粒子を加える工程の順序は任意である。また、第26の構成を「塗料の製造方法であって、顔料を製造する顔料製造工程であって、顔料を構成する粒子である顔料粒子と、該顔料粒子の表面に被覆された光触媒粒子と、を有する光触媒被覆顔料粒子を有する顔料を製造する光触媒被覆顔料製造工程と、水に、コロイド状粒子と、該コロイド状粒子の粒径の大きさ以下の粒径を有する第2のコロイド状粒子と、該顔料と、が分散された溶液を製造する分散液製造工程と、を有することを特徴とする塗料の製造方法。」としてもよい。
【0048】
また、第27には、上記第25又は第26の構成において、上記第2のコロイド状粒子が、珪酸リチウムの粒子であることを特徴とする。
【0049】
また、第28には、上記第23から第27までのいずれかの構成において、上記光触媒被覆顔料製造工程が、水酸化チタンゲルと過酸化水素水とを反応させて得た水溶液と、顔料と、水とを混合した混合液を製造する混合液製造工程と、該混合液製造工程において製造された混合液を攪拌した後放置することにより、顔料の表面に水酸化チタンが被覆された生成物を生成する生成物生成工程と、該生成物生成工程において生成された生成物を焼成することにより、光触媒被覆顔料を生成する焼成工程と、を有することを特徴とする。
【0050】
よって、製造された光触媒被覆顔料を構成する光触媒被覆顔料粒子は、顔料を構成する粒子である顔料粒子と、該顔料粒子の表面に被覆された光触媒粒子としての二酸化チタン粒子と、を有する構成となる。また、上記混合液製造工程において、該水溶液における水酸化チタンゲルの濃度を調整することにより、顔料の表面に被覆された二酸化チタン粒子の量を調節することが可能となる。
【0051】
また、第29には、上記第28の構成において、上記顔料が、無機物と金属と金属酸化物のいずれかから構成されることを特徴とする。すなわち、上記混合液製造工程や生成物生成工程における上記顔料が、無機物と金属と金属酸化物のいずれかから構成される。これにより、顔料粒子が光触媒粒子により分解されてしまうことがない。
【0052】
また、第30には、上記第28又は第29の構成において、上記顔料が、白色以外の色を有する顔料である有色顔料であることを特徴とする。すなわち、上記混合液製造工程や生成物生成工程における上記顔料が、白色以外の色を有する顔料である有色顔料である。よって、上記顔料粒子が光を吸収しやすく、これにより顔料粒子においてエネルギー、つまり、電子が励起しやすくなり、より強い光触媒機能を得ることが可能となる。
【0053】
また、第31には、上記第28から第30までのいずれかの構成において、上記顔料が、酸化鉄と、セレンレッドと、プラセオ黄顔料と、酸化コバルトブルー顔料と、黒色顔料におけるいずれかから構成されることを特徴とする。すなわち、上記混合液製造工程や生成物生成工程における上記顔料が、酸化鉄と、セレンレッドと、プラセオ黄顔料と、酸化コバルトブルー顔料と、黒色顔料におけるいずれかから構成される。
【0054】
また、第32には、上記第23から第31までのいずれかの構成において、上記コロイド状粒子が、シリカゾル粒子であることを特徴とする。
【0055】
また、第33には、上記第23から第32までのいずれかの構成において、上記光触媒粒子が、二酸化チタン粒子であることを特徴とする。
【0056】
なお、上記各顔料において、顔料全体における光触媒粒子の含有量を重量比0.1〜10%とすることが好ましい。同様に、上記各塗料において、顔料全体における光触媒粒子の含有量を重量比0.1〜10%とすることが好ましい。
【0057】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態としての実施例を、各実施例毎に分けて説明する。
【0058】
まず、第1実施例について説明する。この第1実施例の塗料は赤色の塗料であり、本第1実施例の塗料を形成する光触媒複合体H1は、その構造としては図1に示すように、シリカゾル粒子(コロイド状粒子)A1の表面に、光触媒被覆顔料粒子B1と、珪酸リチウム粒子(第2のコロイド状粒子)C1とが吸着(付着としてもよい)されている。つまり、本実施例の塗料は、複数(具体的には、多数)の光触媒複合体H1を有し、本実施例の塗料は、シリカゾル粒子A1と、光触媒被覆顔料粒子B1と、珪酸リチウム粒子C1とを有している。
【0059】
ここで、上記シリカゾル粒子A1は、平均粒径1μmとなっている。なお、シリカゾル粒子A1でなくても、他のコロイド状粒子でもよい。
【0060】
また、上記光触媒被覆顔料粒子B1は、図2に示すように、顔料粒子B11と、その表面に吸着(付着でもよい)された光触媒粒子B12により形成されている。本実施例では、該顔料粒子B11は、赤色酸化鉄の粒子(平均粒径約0.5μm)であり、また、該光触媒粒子B12は、二酸化チタン(TiO2)の粒子である。
【0061】
また、珪酸リチウム粒子C1は、平均粒径10nmであり、この珪酸リチウム粒子C1は、塗料が基材に接着する際の接着機能を果たすとともに、上記シリカゾル粒子A1と光触媒被覆顔料粒子B1との接着を補助する機能をも有している。
【0062】
なお、上記光触媒被覆顔料粒子B1と珪酸リチウム粒子C1は、シリカゾル粒子A1に吸着しているとして説明したが、シリカゾル粒子A1に吸着せずに塗料中に存在する場合もある。つまり、上記シリカゾル粒子A1と上記光触媒被覆顔料粒子B1と珪酸リチウム粒子C1とが水に分散されていて、大部分のシリカゾル粒子A1と光触媒被覆顔料粒子B1と珪酸リチウム粒子C1とが上記光触媒複合体H1を構成しているものの、一部は互いに吸着せずに存在しているといえる。
【0063】
なお、シリカゾル粒子A1や顔料粒子B11や光触媒粒子B12や珪酸リチウム粒子C1は、図1、図2に示すように、基本的には球形の形状を呈しているが、球形の形状には限られない。この点は、第2実施例以下の実施例にも適用される。例えば、顔料粒子は、棒状の形状のものであってもよい。
【0064】
第1実施例における塗料の製造方法について説明する。まず、赤色酸化鉄の粉体(平均粒径約0.5μm、比重約1.8)3gを水300ccに均一分散して、所定量の赤色酸化鉄分散溶液を製造する。一方、水酸化チタン(Ti(OH)4)ゲルに過酸化水素水を作用させて合成した淡黄色水溶液(比重約1.3、固形分2%)を製造する。つまり、四塩化チタンにアンモニアを作用させることにより水酸化チタンゲルが得られるので、この水酸化チタンゲルに過酸化水素水をかけることにより発泡して粘性のある水溶液を得ることができるので、この溶液を水で希釈することにより上記淡黄色水溶液を得ることができる。
【0065】
そして、上記所定量の赤色酸化鉄分散溶液に上記淡黄色水溶液7.5gを混入した混合溶液を製造し、スターラーで1時間撹拌してから2時間静止して酸化鉄表面に水酸化チタンがコーティングされたのを確認する。この確認においては、淡黄色水溶液混入時は水溶液全体が淡黄色だが、生成物(つまり、酸化鉄の表面に水酸化チタンが被覆された生成物(酸化鉄の表面に水酸化チタンが付着した付着生成物としてもよい))が沈降すると上澄み液は透明となることにより確認できる。酸化鉄表面に水酸化チタンがコーティングされたのを確認したら、該混合溶液の上澄み液を切って沈降している生成物を100℃で10時間乾燥する。その後、この生成物を窒素雰囲気で500℃で1.5時間焼成することにより、赤色の光触媒被覆顔料3gが得られた。つまり、製造された光触媒被覆顔料は、該顔料を構成する光触媒被覆顔料粒子B1の集合からなり、該光触媒被覆顔料粒子B1においては、顔料粒子B11の表面に光触媒粒子(つまり、二酸化チタン粒子)B12が被覆された状態となっている。なお、酸化鉄の表面に被覆していた水酸化チタンは、焼成することにより二酸化チタンとなる。この製造された光触媒被覆顔料は、平均粒径510nmであり、比重約1.7である。この赤色光触媒顔料は、広バンド領域反応型酸化チタンで被覆された赤色光触媒顔料である。この広バンド領域反応型とは、光の波長が広い範囲に亘って反応可能な光触媒顔料という意味であり、紫外光の波長のみならず、可視光線の波長においても反応可能である。
【0066】
そして、上記製法で得た光触媒被覆顔料の粉体(平均粒径510nm、比重約1.7)3gを水23.5gに均一分散し、シリカゾル液(コロイド状溶液)(粒径約1μm、比重約1.2、固形分20%)2.4gと珪酸リチウム液(第2のコロイド状溶液)(粒径約10nm、固形分約20%、比重1.3)2gを滴下分散することにより約30.9gの光触媒赤色塗料を得ることができた。
【0067】
なお、上記第1実施例のコーティング剤の製造工程においては、水に、光触媒被覆顔料を分散し、その後、シリカゾル液と珪酸リチウム液とを滴下しているが、光触媒被覆顔料を分散する工程と、シリカゾル液を混入、分散する工程と、珪酸リチウム液を混入、分散する工程の順序は任意である。
【0068】
なお、上記の製造方法において、粘度調整剤を添加するようにしてもよい。つまり、上記の製造工程における珪酸リチウム液を滴下分散した後に粘度調整剤を所定量(例えば、0.1%vol)混入分散することにより、塗料の粘度を調整することが可能となる。
【0069】
また、上記の製造方法において、上記淡黄色水溶液における水酸化チタンゲルの濃度を調整することにより、顔料の表面に被覆された二酸化チタン粒子の量を調節することが可能となる。つまり、水酸化チタンゲルの濃度を高くすることによって、二酸化チタン粒子の量を多くすることができる。具体的には、過酸化水素水と反応させる水酸化チタンゲルの量や、希釈する際の溶媒としての水の量を調整することにより、水酸化チタンゲルの濃度を調整でき、よって、顔料の表面に被覆された二酸化チタン粒子の量を調節することが可能となる。また、顔料(具体的には、赤色酸化鉄の粉体)を分散させた分散溶液における顔料の濃度を調整することによっても、顔料の表面に被覆された二酸化チタン粒子の量を調節することが可能となる。つまり、顔料の濃度を高くすることによって、二酸化チタン粒子の量を多くすることができる。この点は、第2実施例以下の実施例においても同様である。
【0070】
なお、コロイド状粒子への粒子(分子)の吸着には、大別して単層吸着(ラングミュア吸着)と多分子吸着(BET吸着)の2種類がある。単層吸着とは、1つのコロイド状粒子に吸着する粒子は図3(a)に示すように1層であるとするものであり、ラングミュア吸着論に基づくものである。多分子吸着とは、1つのコロイド状粒子に吸着する粒子は図3(b)、(c)に示すように多層であるとするものであり、BET吸着論に基づくものである。
【0071】
ここで、コロイド状粒子への実際の吸着においては、多分子吸着が生じるのであるが、上記において、シリカゾル液の処方量に対して光触媒被覆顔料の処方量をあまり多くしても、塗料としての安定性が悪くなり、特に、あまり多層に光触媒被覆顔料粒子を吸着させても、外側の光触媒被覆顔料粒子に隠れている光触媒被覆顔料粒子には光が当たらないことから、それほど光触媒機能が増加するものでもない。それらの点からすると、シリカゾル粒子A1に対して、光触媒被覆顔料粒子B1及び珪酸リチウム粒子C1が1層〜2層吸着するのが最も良好である(なお、図1では、1層のものを示している)。また、最大でも、5層とするのが好ましい。つまり、光触媒被覆顔料粒子B1と珪酸リチウム粒子C1からなる層の層数は、1層〜5層程度とするのが好ましい。このように1層から5層程度とすることにより、光触媒粒子の光触媒機能を十分果たすことができると同時に、添加剤等を投入しなくてもコロイド状態を維持してコーティング剤や塗料としての機能を持たせることができる。なお、実際の吸着に際しては、該層数は均一になっているわけではなく、ある部分では、2層になっていても、他の部分では、1層になっている等の現象が生じる。なお、コロイド状粒子への吸着に関する上記の説明は、以下の実施例においても適用される。
【0072】
本第1実施例の塗料の使用方法について説明する。本実施例の塗料は、プライマーコーティング液を使用することなく直接、コンクリート面、木材面等の塗布面に塗布して使用する。すると、本実施例の塗料による塗膜が形成される。その際、塗料は、主として、塗料における珪酸リチウム粒子C1の機能により、塗布面に吸着する。
【0073】
本実施例の顔料及び塗料においては、光触媒被覆顔料粒子B1において、赤色酸化鉄粒子からなる顔料粒子B11の表面に二酸化チタンが吸着しており、該顔料粒子B11は赤色という有色の顔料であることから、上記顔料粒子B11が光を吸収しやすく、これにより顔料粒子B11においてエネルギー、つまり、電子が励起しやすくなる。そして、励起したエネルギーが顔料粒子B11を被覆する二酸化チタンに伝わることにより、光触媒反応が生じやすくなる。このような原理により、照射される光が可視光領域であっても容易に光触媒反応を生じさせることが可能となる。
【0074】
また、本実施例の顔料及び塗料によれば、光触媒被覆顔料粒子B1において、赤色酸化鉄粒子からなる顔料粒子B11の表面に二酸化チタンが吸着している構造となっているので、濃色の顔料及び塗料を得ることが可能となる。
【0075】
また、本実施例の塗料によれば、コロイド状粒子である上記シリカゾル粒子A1の表面に上記光触媒被覆顔料粒子B1が吸着されているので、上記光触媒被覆顔料粒子B1は上記シリカゾル粒子A1の表面にて、効率よく光の照射を受けることができ、安定して光触媒機能を発揮することができる。よって、薄い塗膜上においても光触媒体の有機物分解作用等の能力を十分に機能させることが可能になる。
【0076】
また、上記シリカゾル粒子A1と上記光触媒被覆顔料粒子B1との粒径の比が約2対1となっているため、上記シリカゾル粒子A1の表面に多数の上記光触媒被覆顔料粒子B1が吸着することができ、従って、容積の小さい薄い塗膜上においても光触媒の有機物分解作用等の能力を十分に機能させることが可能になる。
【0077】
なお、上記の説明においては、コロイド状粒子としてシリカゾル粒子を例にとって説明したが、他のコロイド状粒子であってもよい。なお、この他のコロイド状粒子としては、光触媒被覆顔料粒子B1がコロイド状粒子に吸着して、二酸化チタンが直接コロイド状粒子に接触することから、有機性のコロイド状粒子は適切ではなく、無機性のコロイド状粒子であるのが好ましい。
【0078】
また、上記の説明において、光触媒粒子として二酸化チタン(TiO2)を例にとって説明したが、他の光触媒粒子を用いてもよい。
【0079】
また、上記の説明において、珪酸リチウムを例にとって説明したが、他のコロイド状粒子としてもよい。例えば、多孔質ゾルを用いることが考えられる。
【0080】
なお、上記第1実施例においては、顔料として赤色酸化鉄を用いたが、他の赤色顔料を用いてもよい。赤色顔料の他の例としてセレンレッドが挙げられる。また、赤色顔料以外に、他の色の顔料を用いてもよい。つまり、黄色顔料としてプラセオ黄顔料や、青色顔料として酸化コバルトブルー顔料や、白色顔料として酸化チタン白色顔料や、黒色顔料等が挙げられる。なお、顔料としては、無機物と金属と金属酸化物のいずれかとすることが考えられる。
【0081】
つまり、塗料の構成や製造方法としては、上記赤色酸化鉄の代わりに、上記各顔料に置き換えた説明となるが、以下では、他の顔料を用いる場合を具体的に説明する。
【0082】
まず、第2実施例について説明する。この第2実施例は、顔料としてセレンレッドを用いる場合の例である。この第2実施例の塗料は赤色の塗料であり、本第2実施例の塗料を形成する光触媒複合体H2は、顔料粒子以外は上記第1実施例と同様の構成であって、その構造としては図1に示すように、シリカゾル粒子(コロイド状粒子)A1の表面に、光触媒被覆顔料粒子B2と、珪酸リチウム粒子(第2のコロイド状粒子)C1とが吸着(付着としてもよい)されている。つまり、本実施例の塗料は、複数(具体的には、多数)の光触媒複合体H2を有し、本実施例の塗料は、シリカゾル粒子A1と、光触媒被覆顔料粒子B2と、珪酸リチウム粒子C1とを有している。
【0083】
ここで、上記シリカゾル粒子A1は、平均粒径1μmとなっている。なお、シリカゾル粒子A1でなくても、他のコロイド状粒子でもよい。
【0084】
また、上記光触媒被覆顔料粒子B2は、図2に示すように、顔料粒子B21と、その表面に吸着(付着でもよい)された光触媒粒子B12により形成されている。本実施例では、該顔料粒子B21は、セレンレッド(主成分Al、Si、Se)の粒子(平均粒径約0.5μm)であり、また、該光触媒粒子B12は、二酸化チタン(TiO2)の粒子である。
【0085】
また、珪酸リチウム粒子C1は、平均粒径10nmであり、この珪酸リチウム粒子C1は、塗料が基材に接着する際の接着機能を果たすとともに、上記シリカゾル粒子A1と光触媒被覆顔料粒子B2との接着を補助する機能をも有している。
【0086】
なお、上記光触媒被覆顔料粒子B2と珪酸リチウム粒子C1は、シリカゾル粒子A1に吸着しているとして説明したが、シリカゾル粒子A1に吸着せずに塗料中に存在する場合もある。
【0087】
第2実施例における塗料の製造方法について説明する。まず、セレンレッド(主成分Al、Si、Se)の粉体(平均粒径約0.5μm、比重約1.8)3gを水300ccに均一分散して、所定量のセレンレッド分散溶液を製造する。一方、水酸化チタン(Ti(OH)4)ゲルに過酸化水素水を作用させて合成した淡黄色水溶液(比重約1.3、固形分2%)を製造する。つまり、四塩化チタンにアンモニアを作用させることにより水酸化チタンゲルが得られるので、この水酸化チタンゲルに過酸化水素水をかけることにより発泡して粘性のある水溶液を得ることができるので、この溶液を水で希釈することにより上記淡黄色水溶液を得ることができる。
【0088】
そして、上記所定量のセレンレッド分散溶液に上記淡黄色水溶液7.5gを混入した混合溶液を製造し、スターラーで1時間撹拌してから2時間静止してセレンレッド表面に水酸化チタンがコーティングされたのを確認する。この確認においては、淡黄色水溶液混入時は水溶液全体が淡黄色だが、生成物(つまり、酸化鉄の表面に水酸化チタンが被覆された生成物(酸化鉄の表面に水酸化チタンが付着した付着生成物としてもよい))が沈降すると上澄み液は透明となることにより確認できる。セレンレッド表面に水酸化チタンがコーティングされたのを確認したら、該混合溶液の上澄み液を切って沈降している生成物を100℃で10時間乾燥する。その後、この生成物を窒素雰囲気で500℃で1.5時間焼成することにより、赤色の光触媒被覆顔料3gが得られた。つまり、製造された光触媒被覆顔料は、該顔料を構成する光触媒被覆顔料粒子B2の集合からなり、該光触媒被覆顔料粒子B2においては、顔料粒子B21の表面に光触媒粒子(つまり、二酸化チタン粒子)B12が被覆された状態となっている。なお、セレンレッドの表面に被覆していた水酸化チタンは、焼成することにより二酸化チタンとなる。この製造された光触媒被覆顔料は、平均粒径510nmであり、比重約1.7である。この赤色光触媒顔料は、広バンド領域反応型酸化チタンで被覆された赤色光触媒顔料である。この広バンド領域反応型とは、光の波長が広い範囲に亘って反応可能な光触媒顔料という意味であり、紫外光の波長のみならず、可視光線の波長においても反応可能である。
【0089】
そして、上記製法で得た光触媒被覆顔料の粉体(平均粒径510nm、比重約1.7)3gを水23.5gに均一分散し、シリカゾル液(コロイド状溶液)(粒径約1μm、比重約1.2、固形分20%)2.4gと珪酸リチウム液(第2のコロイド状溶液)(粒径約10nm、固形分約20%、比重1.3)2gを滴下分散することにより約30.9gの光触媒赤色塗料を得ることができた。
【0090】
なお、上記第2実施例のコーティング剤の製造工程においては、水に、光触媒被覆顔料を分散し、その後、シリカゾル液と珪酸リチウム液とを滴下しているが、光触媒被覆顔料を分散する工程と、シリカゾル液を混入、分散する工程と、珪酸リチウム液を混入、分散する工程の順序は任意である。
【0091】
なお、上記の製造方法において、粘度調整剤を添加するようにしてもよい。つまり、上記の製造工程における珪酸リチウム液を滴下分散した後に粘度調整剤を所定量(例えば、0.1%vol)混入分散することにより、塗料の粘度を調整することが可能となる。
【0092】
本第2実施例の塗料の使用方法について説明する。本実施例の塗料は、プライマーコーティング液を使用することなく直接、コンクリート面、木材面等の塗布面に塗布して使用する。すると、本実施例の塗料による塗膜が形成される。その際、塗料は、主として、塗料における珪酸リチウム粒子C1の機能により、塗布面に吸着する。
【0093】
本実施例の顔料及び塗料においては、光触媒被覆顔料粒子B2において、セレンレッドの粒子からなる顔料粒子B21の表面に二酸化チタンが吸着しており、該顔料粒子B21は赤色という有色の顔料であることから、上記顔料粒子B21が光を吸収しやすく、これにより顔料粒子B21においてエネルギー、つまり、電子が励起しやすくなる。そして、励起したエネルギーが顔料粒子B21を被覆する二酸化チタンに伝わることにより、光触媒反応が生じやすくなる。このような原理により、照射される光が可視光領域であっても容易に光触媒反応を生じさせることが可能となる。
【0094】
また、本実施例の塗料によれば、コロイド状粒子である上記シリカゾル粒子A1の表面に上記光触媒被覆顔料粒子B2が吸着されているので、上記光触媒被覆顔料粒子B2は上記シリカゾル粒子A1の表面にて、効率よく光の照射を受けることができ、安定して光触媒機能を発揮することができる。よって、薄い塗膜上においても光触媒体の有機物分解作用等の能力を十分に機能させることが可能になる。
【0095】
また、上記シリカゾル粒子A1と上記光触媒被覆顔料粒子B2との粒径の比が約2対1となっているため、上記シリカゾル粒子A1の表面に多数の上記光触媒被覆顔料粒子B2が吸着することができ、従って、容積の小さい薄い塗膜上においても光触媒の有機物分解作用等の能力を十分に機能させることが可能になる。
【0096】
なお、上記の説明においては、コロイド状粒子としてシリカゾル粒子を例にとって説明したが、他のコロイド状粒子であってもよい。なお、この他のコロイド状粒子としては、光触媒被覆顔料粒子B2がコロイド状粒子に吸着して、二酸化チタンが直接コロイド状粒子に接触することから、有機性のコロイド状粒子は適切ではなく、無機性のコロイド状粒子であるのが好ましい。
【0097】
また、上記の説明において、光触媒粒子として二酸化チタン(TiO2)を例にとって説明したが、他の光触媒粒子を用いてもよい。
【0098】
また、上記の説明において、珪酸リチウムを例にとって説明したが、他のコロイド状粒子としてもよい。例えば、多孔質ゾルを用いることが考えられる。
【0099】
次に、第3実施例について説明する。この第3実施例は、顔料としてプラセオ黄顔料を用いる場合の例である。この第3実施例の塗料は黄色の塗料であり、本第3実施例の塗料を形成する光触媒複合体H3は、顔料粒子以外は上記第1実施例等と同様の構成であって、その構造としては図1に示すように、シリカゾル粒子(コロイド状粒子)A1の表面に、光触媒被覆顔料粒子B3と、珪酸リチウム粒子(第2のコロイド状粒子)C1とが吸着(付着としてもよい)されている。つまり、本実施例の塗料は、複数(具体的には、多数)の光触媒複合体H3を有し、本実施例の塗料は、シリカゾル粒子A1と、光触媒被覆顔料粒子B3と、珪酸リチウム粒子C1とを有している。
【0100】
ここで、上記シリカゾル粒子A1は、平均粒径1μmとなっている。なお、シリカゾル粒子A1でなくても、他のコロイド状粒子でもよい。
【0101】
また、上記光触媒被覆顔料粒子B3は、図2に示すように、顔料粒子B31と、その表面に吸着(付着でもよい)された光触媒粒子B12により形成されている。本実施例では、該顔料粒子B31は、プラセオ黄顔料(主成分Zr、Si、Pr)の粒子(平均粒径約0.5μm)であり、また、該光触媒粒子B12は、二酸化チタン(TiO2)の粒子である。
【0102】
また、珪酸リチウム粒子C1は、平均粒径10nmであり、この珪酸リチウム粒子C1は、塗料が基材に接着する際の接着機能を果たすとともに、上記シリカゾル粒子A1と光触媒被覆顔料粒子B3との接着を補助する機能をも有している。
【0103】
なお、上記光触媒被覆顔料粒子B3と珪酸リチウム粒子C1は、シリカゾル粒子A1に吸着しているとして説明したが、シリカゾル粒子A1に吸着せずに塗料中に存在する場合もある。
【0104】
第3実施例における塗料の製造方法について説明する。まず、プラセオ黄顔料(主成分Zr、Si、Pr)の粉体(平均粒径約0.5μm、比重約1.8)3gを水300ccに均一分散して、所定量のプラセオ黄顔料分散溶液を製造する。一方、水酸化チタン(Ti(OH)4)ゲルに過酸化水素水を作用させて合成した淡黄色水溶液(比重約1.3、固形分2%)を製造する。つまり、四塩化チタンにアンモニアを作用させることにより水酸化チタンゲルが得られるので、この水酸化チタンゲルに過酸化水素水をかけることにより発泡して粘性のある水溶液を得ることができるので、この溶液を水で希釈することにより上記淡黄色水溶液を得ることができる。
【0105】
そして、上記所定量のプラセオ黄顔料分散溶液に上記淡黄色水溶液7.5gを混入した混合溶液を製造し、スターラーで1時間撹拌してから2時間静止してプラセオ黄顔料表面に水酸化チタンがコーティングされたのを確認する。この確認においては、淡黄色水溶液混入時は水溶液全体が淡黄色だが、生成物(つまり、酸化鉄の表面に水酸化チタンが被覆された生成物(酸化鉄の表面に水酸化チタンが付着した付着生成物としてもよい))が沈降すると上澄み液は透明となることにより確認できる。プラセオ黄顔料表面に水酸化チタンがコーティングされたのを確認したら、該混合溶液の上澄み液を切って沈降している生成物を100℃で10時間乾燥する。その後、この生成物を窒素雰囲気で500℃で1.5時間焼成することにより、黄色の光触媒被覆顔料3gが得られた。つまり、製造された光触媒被覆顔料は、該顔料を構成する光触媒被覆顔料粒子B3の集合からなり、該光触媒被覆顔料粒子B3においては、顔料粒子B31の表面に光触媒粒子(つまり、二酸化チタン粒子)B12が被覆された状態となっている。なお、プラセオ黄顔料の表面に被覆していた水酸化チタンは、焼成することにより二酸化チタンとなる。この製造された光触媒被覆顔料は、平均粒径510nmであり、比重約1.7である。この黄色光触媒顔料は、広バンド領域反応型酸化チタンで被覆された黄色光触媒顔料である。この広バンド領域反応型とは、光の波長が広い範囲に亘って反応可能な光触媒顔料という意味であり、紫外光の波長のみならず、可視光線の波長においても反応可能である。
【0106】
そして、上記製法で得た光触媒被覆顔料の粉体(平均粒径510nm、比重約1.7)3gを水23.5gに均一分散し、シリカゾル液(コロイド状溶液)(粒径約1μm、比重約1.2、固形分20%)2.4gと珪酸リチウム液(第2のコロイド状溶液)(粒径約10nm、固形分約20%、比重1.3)2gを滴下分散することにより約30.9gの光触媒黄色塗料を得ることができた。
【0107】
なお、上記第3実施例のコーティング剤の製造工程においては、水に、光触媒被覆顔料を分散し、その後、シリカゾル液と珪酸リチウム液とを滴下しているが、光触媒被覆顔料を分散する工程と、シリカゾル液を混入、分散する工程と、珪酸リチウム液を混入、分散する工程の順序は任意である。
【0108】
なお、上記の製造方法において、粘度調整剤を添加するようにしてもよい。つまり、上記の製造工程における珪酸リチウム液を滴下分散した後に粘度調整剤を所定量(例えば、0.1%vol)混入分散することにより、塗料の粘度を調整することが可能となる。
【0109】
本第3実施例の塗料の使用方法について説明する。本実施例の塗料は、プライマーコーティング液を使用することなく直接、コンクリート面、木材面等の塗布面に塗布して使用する。すると、本実施例の塗料による塗膜が形成される。その際、塗料は、主として、塗料における珪酸リチウム粒子C1の機能により、塗布面に吸着する。
【0110】
本実施例の顔料及び塗料においては、光触媒被覆顔料粒子B3において、プラセオ黄顔料の粒子からなる顔料粒子B31の表面に二酸化チタンが吸着しており、該顔料粒子B31は黄色という有色の顔料であることから、上記顔料粒子B31が光を吸収しやすく、これにより顔料粒子B31においてエネルギー、つまり、電子が励起しやすくなる。そして、励起したエネルギーが顔料粒子B31を被覆する二酸化チタンに伝わることにより、光触媒反応が生じやすくなる。このような原理により、照射される光が可視光領域であっても容易に光触媒反応を生じさせることが可能となる。
【0111】
また、本実施例の塗料によれば、コロイド状粒子である上記シリカゾル粒子A1の表面に上記光触媒被覆顔料粒子B3が吸着されているので、上記光触媒被覆顔料粒子B3は上記シリカゾル粒子A1の表面にて、効率よく光の照射を受けることができ、安定して光触媒機能を発揮することができる。よって、薄い塗膜上においても光触媒体の有機物分解作用等の能力を十分に機能させることが可能になる。
【0112】
また、上記シリカゾル粒子A1と上記光触媒被覆顔料粒子B3との粒径の比が約2対1となっているため、上記シリカゾル粒子A1の表面に多数の上記光触媒被覆顔料粒子B3が吸着することができ、従って、容積の小さい薄い塗膜上においても光触媒の有機物分解作用等の能力を十分に機能させることが可能になる。
【0113】
なお、上記の説明においては、コロイド状粒子としてシリカゾル粒子を例にとって説明したが、他のコロイド状粒子であってもよい。なお、この他のコロイド状粒子としては、光触媒被覆顔料粒子B3がコロイド状粒子に吸着して、二酸化チタンが直接コロイド状粒子に接触することから、有機性のコロイド状粒子は適切ではなく、無機性のコロイド状粒子であるのが好ましい。
【0114】
また、上記の説明において、光触媒粒子として二酸化チタン(TiO2)を例にとって説明したが、他の光触媒粒子を用いてもよい。
【0115】
また、上記の説明において、珪酸リチウムを例にとって説明したが、他のコロイド状粒子としてもよい。例えば、多孔質ゾルを用いることが考えられる。
【0116】
さらに、上記の説明においては、プラセオ黄顔料を例にとって説明したが、他の黄色顔料を用いてもよい。
【0117】
次に、第4実施例について説明する。この第4実施例は、顔料として酸化コバルトブルー顔料を用いる場合の例である。この第4実施例の塗料は青色の塗料であり、本第4実施例の塗料を形成する光触媒複合体H4は、顔料粒子以外は上記第1実施例等と同様の構成であって、その構造としては図1に示すように、シリカゾル粒子(コロイド状粒子)A1の表面に、光触媒被覆顔料粒子B4と、珪酸リチウム粒子(第2のコロイド状粒子)C1とが吸着(付着としてもよい)されている。つまり、本実施例の塗料は、複数(具体的には、多数)の光触媒複合体H4を有し、本実施例の塗料は、シリカゾル粒子A1と、光触媒被覆顔料粒子B4と、珪酸リチウム粒子C1とを有している。
【0118】
ここで、上記シリカゾル粒子A1は、平均粒径1μmとなっている。なお、シリカゾル粒子A1でなくても、他のコロイド状粒子でもよい。
【0119】
また、上記光触媒被覆顔料粒子B4は、図2に示すように、顔料粒子B41と、その表面に吸着(付着でもよい)された光触媒粒子B12により形成されている。本実施例では、該顔料粒子B41は、酸化コバルトブルー顔料(主成分Al、Co)の粒子(平均粒径約0.5μm)であり、また、該光触媒粒子B12は、二酸化チタン(TiO2)の粒子である。
【0120】
また、珪酸リチウム粒子C1は、平均粒径10nmであり、この珪酸リチウム粒子C1は、塗料が基材に接着する際の接着機能を果たすとともに、上記シリカゾル粒子A1と光触媒被覆顔料粒子B4との接着を補助する機能をも有している。
【0121】
なお、上記光触媒被覆顔料粒子B4と珪酸リチウム粒子C1は、シリカゾル粒子A1に吸着しているとして説明したが、シリカゾル粒子A1に吸着せずに塗料中に存在する場合もある。
【0122】
第4実施例における塗料の製造方法について説明する。まず、酸化コバルトブルー顔料(主成分Al、Co)の粉体(平均粒径約0.5μm、比重約1.8)3gを水300ccに均一分散して、所定量の酸化コバルトブルー顔料分散溶液を製造する。一方、水酸化チタン(Ti(OH)4)ゲルに過酸化水素水を作用させて合成した淡黄色水溶液(比重約1.3、固形分2%)を製造する。つまり、四塩化チタンにアンモニアを作用させることにより水酸化チタンゲルが得られるので、この水酸化チタンゲルに過酸化水素水をかけることにより発泡して粘性のある水溶液を得ることができるので、この溶液を水で希釈することにより上記淡黄色水溶液を得ることができる。
【0123】
そして、上記所定量の酸化コバルトブルー顔料分散溶液に上記淡黄色水溶液7.5gを混入した混合溶液を製造し、スターラーで1時間撹拌してから2時間静止して酸化コバルトブルー顔料表面に水酸化チタンがコーティングされたのを確認する。この確認においては、淡黄色水溶液混入時は水溶液全体が淡黄色だが、生成物(つまり、酸化鉄の表面に水酸化チタンが被覆された生成物(酸化鉄の表面に水酸化チタンが付着した付着生成物としてもよい))が沈降すると上澄み液は透明となることにより確認できる。酸化コバルトブルー顔料表面に水酸化チタンがコーティングされたのを確認したら、該混合溶液の上澄み液を切って沈降している生成物を100℃で10時間乾燥する。その後、この生成物を窒素雰囲気で500℃で1.5時間焼成することにより、青色の光触媒被覆顔料3gが得られた。つまり、製造された光触媒被覆顔料は、該顔料を構成する光触媒被覆顔料粒子B4の集合からなり、該光触媒被覆顔料粒子B4においては、顔料粒子B41の表面に光触媒粒子(つまり、二酸化チタン粒子)B12が被覆された状態となっている。なお、酸化コバルトブルー顔料の表面に被覆していた水酸化チタンは、焼成することにより二酸化チタンとなる。この製造された光触媒被覆顔料は、平均粒径510nmであり、比重約1.7である。この青色光触媒顔料は、広バンド領域反応型酸化チタンで被覆された青色光触媒顔料である。この広バンド領域反応型とは、光の波長が広い範囲に亘って反応可能な光触媒顔料という意味であり、紫外光の波長のみならず、可視光線の波長においても反応可能である。
【0124】
そして、上記製法で得た光触媒被覆顔料の粉体(平均粒径510nm、比重約1.7)3gを水23.5gに均一分散し、シリカゾル液(コロイド状溶液)(粒径約1μm、比重約1.2、固形分20%)2.4gと珪酸リチウム液(第2のコロイド状溶液)(粒径約10nm、固形分約20%、比重1.3)2gを滴下分散することにより約30.9gの光触媒青色塗料を得ることができた。
【0125】
なお、上記第4実施例のコーティング剤の製造工程においては、水に、光触媒被覆顔料を分散し、その後、シリカゾル液と珪酸リチウム液とを滴下しているが、光触媒被覆顔料を分散する工程と、シリカゾル液を混入、分散する工程と、珪酸リチウム液を混入、分散する工程の順序は任意である。
【0126】
なお、上記の製造方法において、粘度調整剤を添加するようにしてもよい。つまり、上記の製造工程における珪酸リチウム液を滴下分散した後に粘度調整剤を所定量(例えば、0.1%vol)混入分散することにより、塗料の粘度を調整することが可能となる。
【0127】
本第4実施例の塗料の使用方法について説明する。本実施例の塗料は、プライマーコーティング液を使用することなく直接、コンクリート面、木材面等の塗布面に塗布して使用する。すると、本実施例の塗料による塗膜が形成される。その際、塗料は、主として、塗料における珪酸リチウム粒子C1の機能により、塗布面に吸着する。
【0128】
本実施例の顔料及び塗料においては、光触媒被覆顔料粒子B4において、酸化コバルトブルー顔料の粒子からなる顔料粒子B41の表面に二酸化チタンが吸着しており、該顔料粒子B41は青色という有色の顔料であることから、上記顔料粒子B41が光を吸収しやすく、これにより顔料粒子B41においてエネルギー、つまり、電子が励起しやすくなる。そして、励起したエネルギーが顔料粒子B41を被覆する二酸化チタンに伝わることにより、光触媒反応が生じやすくなる。このような原理により、照射される光が可視光領域であっても容易に光触媒反応を生じさせることが可能となる。
【0129】
また、本実施例の塗料によれば、コロイド状粒子である上記シリカゾル粒子A1の表面に上記光触媒被覆顔料粒子B4が吸着されているので、上記光触媒被覆顔料粒子B4は上記シリカゾル粒子A1の表面にて、効率よく光の照射を受けることができ、安定して光触媒機能を発揮することができる。よって、薄い塗膜上においても光触媒体の有機物分解作用等の能力を十分に機能させることが可能になる。
【0130】
また、上記シリカゾル粒子A1と上記光触媒被覆顔料粒子B4との粒径の比が約2対1となっているため、上記シリカゾル粒子A1の表面に多数の上記光触媒被覆顔料粒子B4が吸着することができ、従って、容積の小さい薄い塗膜上においても光触媒の有機物分解作用等の能力を十分に機能させることが可能になる。
【0131】
なお、上記の説明においては、コロイド状粒子としてシリカゾル粒子を例にとって説明したが、他のコロイド状粒子であってもよい。なお、この他のコロイド状粒子としては、光触媒被覆顔料粒子B4がコロイド状粒子に吸着して、二酸化チタンが直接コロイド状粒子に接触することから、有機性のコロイド状粒子は適切ではなく、無機性のコロイド状粒子であるのが好ましい。
【0132】
また、上記の説明において、光触媒粒子として二酸化チタン(TiO2)を例にとって説明したが、他の光触媒粒子を用いてもよい。
【0133】
また、上記の説明において、珪酸リチウムを例にとって説明したが、他のコロイド状粒子としてもよい。例えば、多孔質ゾルを用いることが考えられる。
【0134】
さらに、上記の説明においては、酸化コバルトブルー顔料を例にとって説明したが、他の青色顔料を用いてもよい。
【0135】
次に、第5実施例について説明する。この第5実施例は、顔料としてアナターゼ型酸化チタン白色顔料を用いる場合の例である。この第5実施例の塗料は白色の塗料であり、本第5実施例の塗料を形成する光触媒複合体H5は、顔料粒子以外は上記第1実施例等と同様の構成であって、その構造としては図1に示すように、シリカゾル粒子(コロイド状粒子)A1の表面に、光触媒被覆顔料粒子B5と、珪酸リチウム粒子(第2のコロイド状粒子)C1とが吸着(付着としてもよい)されている。つまり、本実施例の塗料は、複数(具体的には、多数)の光触媒複合体H5を有し、本実施例の塗料は、シリカゾル粒子A1と、光触媒被覆顔料粒子B5と、珪酸リチウム粒子C1とを有している。
【0136】
ここで、上記シリカゾル粒子A1は、平均粒径1μmとなっている。なお、シリカゾル粒子A1でなくても、他のコロイド状粒子でもよい。
【0137】
また、上記光触媒被覆顔料粒子B5は、図2に示すように、顔料粒子B51と、その表面に吸着(付着でもよい)された光触媒粒子B12により形成されている。本実施例では、該顔料粒子B51は、アナターゼ型酸化チタン白色顔料の粒子(平均粒径約0.5μm)であり、また、該光触媒粒子B12は、二酸化チタン(TiO2)の粒子である。
【0138】
また、珪酸リチウム粒子C1は、平均粒径10nmであり、この珪酸リチウム粒子C1は、塗料が基材に接着する際の接着機能を果たすとともに、上記シリカゾル粒子A1と光触媒被覆顔料粒子B5との接着を補助する機能をも有している。
【0139】
なお、上記光触媒被覆顔料粒子B5と珪酸リチウム粒子C1は、シリカゾル粒子A1に吸着しているとして説明したが、シリカゾル粒子A1に吸着せずに塗料中に存在する場合もある。
【0140】
第5実施例における塗料の製造方法について説明する。まず、アナターゼ型酸化チタン白色顔料の粉体(平均粒径約0.5μm、比重約1.8)3gを水300ccに均一分散して、所定量のアナターゼ型酸化チタン白色顔料分散溶液を製造する。一方、水酸化チタン(Ti(OH)4)ゲルに過酸化水素水を作用させて合成した淡黄色水溶液(比重約1.3、固形分2%)を製造する。つまり、四塩化チタンにアンモニアを作用させることにより水酸化チタンゲルが得られるので、この水酸化チタンゲルに過酸化水素水をかけることにより発泡して粘性のある水溶液を得ることができるので、この溶液を水で希釈することにより上記淡黄色水溶液を得ることができる。
【0141】
そして、上記所定量のアナターゼ型酸化チタン白色顔料分散溶液に上記淡黄色水溶液7.5gを混入した混合溶液を製造し、スターラーで1時間撹拌してから2時間静止してアナターゼ型酸化チタン白色顔料表面に水酸化チタンがコーティングされたのを確認する。この確認においては、淡黄色水溶液混入時は水溶液全体が淡黄色だが、生成物(つまり、酸化鉄の表面に水酸化チタンが被覆された生成物(酸化鉄の表面に水酸化チタンが付着した付着生成物としてもよい))が沈降すると上澄み液は透明となることにより確認できる。アナターゼ型酸化チタン白色顔料表面に水酸化チタンがコーティングされたのを確認したら、該混合溶液の上澄み液を切って沈降している生成物を100℃で10時間乾燥する。その後、この生成物を窒素雰囲気で500℃で1.5時間焼成することにより、白色の光触媒被覆顔料3gが得られた。つまり、製造された光触媒被覆顔料は、該顔料を構成する光触媒被覆顔料粒子B5の集合からなり、該光触媒被覆顔料粒子B5においては、顔料粒子B51の表面に光触媒粒子(つまり、二酸化チタン粒子)B12が被覆された状態となっている。なお、アナターゼ型酸化チタン白色顔料の表面に被覆していた水酸化チタンは、焼成することにより二酸化チタンとなる。この製造された光触媒被覆顔料は、平均粒径510nmであり、比重約1.7である。この白色光触媒顔料は、広バンド領域反応型酸化チタンで被覆された白色光触媒顔料である。この広バンド領域反応型とは、光の波長が広い範囲に亘って反応可能な光触媒顔料という意味であり、紫外光の波長のみならず、可視光線の波長においても反応可能である。
【0142】
そして、上記製法で得た光触媒被覆顔料の粉体(平均粒径510nm、比重約1.7)3gを水23.5gに均一分散し、シリカゾル液(コロイド状溶液)(粒径約1μm、比重約1.2、固形分20%)2.4gと珪酸リチウム液(第2のコロイド状溶液)(粒径約10nm、固形分約20%、比重1.3)2gを滴下分散することにより約30.9gの光触媒白色塗料を得ることができた。
【0143】
なお、上記第5実施例のコーティング剤の製造工程においては、水に、光触媒被覆顔料を分散し、その後、シリカゾル液と珪酸リチウム液とを滴下しているが、光触媒被覆顔料を分散する工程と、シリカゾル液を混入、分散する工程と、珪酸リチウム液を混入、分散する工程の順序は任意である。
【0144】
なお、上記の製造方法において、粘度調整剤を添加するようにしてもよい。つまり、上記の製造工程における珪酸リチウム液を滴下分散した後に粘度調整剤を所定量(例えば、0.1%vol)混入分散することにより、塗料の粘度を調整することが可能となる。
【0145】
本第5実施例の塗料の使用方法について説明する。本実施例の塗料は、プライマーコーティング液を使用することなく直接、コンクリート面、木材面等の塗布面に塗布して使用する。すると、本実施例の塗料による塗膜が形成される。その際、塗料は、主として、塗料における珪酸リチウム粒子C1の機能により、塗布面に吸着する。
【0146】
本実施例の顔料及び塗料においては、光触媒被覆顔料粒子B5において、アナターゼ型酸化チタン白色顔料の粒子からなる顔料粒子B51の表面に二酸化チタンが吸着しており、顔料粒子B51においてエネルギー、つまり、電子が励起され、励起したエネルギーが顔料粒子B51を被覆する二酸化チタンに伝わることにより、光触媒反応が生じやすくなる。このような原理により、照射される光が可視光領域であっても容易に光触媒反応を生じさせることが可能となる。
【0147】
また、本実施例の塗料によれば、コロイド状粒子である上記シリカゾル粒子A1の表面に上記光触媒被覆顔料粒子B5が吸着されているので、上記光触媒被覆顔料粒子B5は上記シリカゾル粒子A1の表面にて、効率よく光の照射を受けることができ、安定して光触媒機能を発揮することができる。よって、薄い塗膜上においても光触媒体の有機物分解作用等の能力を十分に機能させることが可能になる。
【0148】
また、上記シリカゾル粒子A1と上記光触媒被覆顔料粒子B5との粒径の比が約2対1となっているため、上記シリカゾル粒子A1の表面に多数の上記光触媒被覆顔料粒子B5が吸着することができ、従って、容積の小さい薄い塗膜上においても光触媒の有機物分解作用等の能力を十分に機能させることが可能になる。
【0149】
なお、上記の説明においては、コロイド状粒子としてシリカゾル粒子を例にとって説明したが、他のコロイド状粒子であってもよい。なお、この他のコロイド状粒子としては、光触媒被覆顔料粒子B5がコロイド状粒子に吸着して、二酸化チタンが直接コロイド状粒子に接触することから、有機性のコロイド状粒子は適切ではなく、無機性のコロイド状粒子であるのが好ましい。
【0150】
また、上記の説明において、光触媒粒子として二酸化チタン(TiO2)を例にとって説明したが、他の光触媒粒子を用いてもよい。
【0151】
また、上記の説明において、珪酸リチウムを例にとって説明したが、他のコロイド状粒子としてもよい。例えば、多孔質ゾルを用いることが考えられる。
【0152】
さらに、上記の説明においては、アナターゼ型酸化チタン白色顔料を例にとって説明したが、他の白色顔料を用いてもよい。
【0153】
次に、第6実施例について説明する。この第6実施例は、顔料として黒色顔料を用いる場合の例である。この第6実施例の塗料は黒色の塗料であり、本第6実施例の塗料を形成する光触媒複合体H6は、顔料粒子以外は上記第1実施例等と同様の構成であって、その構造としては図1に示すように、シリカゾル粒子(コロイド状粒子)A1の表面に、光触媒被覆顔料粒子B6と、珪酸リチウム粒子(第2のコロイド状粒子)C1とが吸着(付着としてもよい)されている。つまり、本実施例の塗料は、複数(具体的には、多数)の光触媒複合体H6を有し、本実施例の塗料は、シリカゾル粒子A1と、光触媒被覆顔料粒子B6と、珪酸リチウム粒子C1とを有している。
【0154】
ここで、上記シリカゾル粒子A1は、平均粒径1μmとなっている。なお、シリカゾル粒子A1でなくても、他のコロイド状粒子でもよい。
【0155】
また、上記光触媒被覆顔料粒子B6は、図2に示すように、顔料粒子B61と、その表面に吸着(付着でもよい)された光触媒粒子B12により形成されている。本実施例では、該顔料粒子B61は、黒色顔料(主成分Fe、Cr、Co、Mn)の粒子(平均粒径約0.5μm)であり、また、該光触媒粒子B12は、二酸化チタン(TiO2)の粒子である。
【0156】
また、珪酸リチウム粒子C1は、平均粒径10nmであり、この珪酸リチウム粒子C1は、塗料が基材に接着する際の接着機能を果たすとともに、上記シリカゾル粒子A1と光触媒被覆顔料粒子B6との接着を補助する機能をも有している。
【0157】
なお、上記光触媒被覆顔料粒子B6と珪酸リチウム粒子C1は、シリカゾル粒子A1に吸着しているとして説明したが、シリカゾル粒子A1に吸着せずに塗料中に存在する場合もある。
【0158】
第6実施例における塗料の製造方法について説明する。まず、黒色顔料(主成分Fe、Cr、Co、Mn)の粉体(平均粒径約0.5μm、比重約1.8)3gを水300ccに均一分散して、所定量の黒色顔料分散溶液を製造する。一方、水酸化チタン(Ti(OH)4)ゲルに過酸化水素水を作用させて合成した淡黄色水溶液(比重約1.3、固形分2%)を製造する。つまり、四塩化チタンにアンモニアを作用させることにより水酸化チタンゲルが得られるので、この水酸化チタンゲルに過酸化水素水をかけることにより発泡して粘性のある水溶液を得ることができるので、この溶液を水で希釈することにより上記淡黄色水溶液を得ることができる。
【0159】
そして、上記所定量の黒色顔料分散溶液に上記淡黄色水溶液7.5gを混入した混合溶液を製造し、スターラーで1時間撹拌してから2時間静止して黒色顔料表面に水酸化チタンがコーティングされたのを確認する。この確認においては、淡黄色水溶液混入時は水溶液全体が淡黄色だが、生成物(つまり、酸化鉄の表面に水酸化チタンが被覆された生成物(酸化鉄の表面に水酸化チタンが付着した付着生成物としてもよい))が沈降すると上澄み液は透明となることにより確認できる。黒色顔料表面に水酸化チタンがコーティングされたのを確認したら、該混合溶液の上澄み液を切って沈降している生成物を100℃で10時間乾燥する。その後、この生成物を窒素雰囲気で500℃で1.5時間焼成することにより、黒色の光触媒被覆顔料3gが得られた。つまり、製造された光触媒被覆顔料は、該顔料を構成する光触媒被覆顔料粒子B4の集合からなり、該光触媒被覆顔料粒子B6においては、顔料粒子B61の表面に光触媒粒子(つまり、二酸化チタン粒子)B12が被覆された状態となっている。なお、黒色顔料の表面に被覆していた水酸化チタンは、焼成することにより二酸化チタンとなる。この製造された光触媒被覆顔料は、平均粒径510nmであり、比重約1.7である。この黒色光触媒顔料は、広バンド領域反応型酸化チタンで被覆された黒色光触媒顔料である。この広バンド領域反応型とは、光の波長が広い範囲に亘って反応可能な光触媒顔料という意味であり、紫外光の波長のみならず、可視光線の波長においても反応可能である。
【0160】
そして、上記製法で得た光触媒被覆顔料の粉体(平均粒径510nm、比重約1.7)3gを水23.5gに均一分散し、シリカゾル液(コロイド状溶液)(粒径約1μm、比重約1.2、固形分20%)2.4gと珪酸リチウム液(第2のコロイド状溶液)(粒径約10nm、固形分約20%、比重1.3)2gを滴下分散することにより約30.9gの光触媒黒色塗料を得ることができた。
【0161】
なお、上記第6実施例のコーティング剤の製造工程においては、水に、光触媒被覆顔料を分散し、その後、シリカゾル液と珪酸リチウム液とを滴下しているが、光触媒被覆顔料を分散する工程と、シリカゾル液を混入、分散する工程と、珪酸リチウム液を混入、分散する工程の順序は任意である。
【0162】
なお、上記の製造方法において、粘度調整剤を添加するようにしてもよい。つまり、上記の製造工程における珪酸リチウム液を滴下分散した後に粘度調整剤を所定量(例えば、0.1%vol)混入分散することにより、塗料の粘度を調整することが可能となる。
【0163】
本第6実施例の塗料の使用方法について説明する。本実施例の塗料は、プライマーコーティング液を使用することなく直接、コンクリート面、木材面等の塗布面に塗布して使用する。すると、本実施例の塗料による塗膜が形成される。その際、塗料は、主として、塗料における珪酸リチウム粒子C1の機能により、塗布面に吸着する。
【0164】
本実施例の顔料及び塗料においては、光触媒被覆顔料粒子B6において、黒色顔料の粒子からなる顔料粒子B61の表面に二酸化チタンが吸着しており、該顔料粒子B61は黒色という有色の顔料であることから、上記顔料粒子B61が光を吸収しやすく、これにより顔料粒子B61においてエネルギー、つまり、電子が励起しやすくなる。そして、励起したエネルギーが顔料粒子B61を被覆する二酸化チタンに伝わることにより、光触媒反応が生じやすくなる。このような原理により、照射される光が可視光領域であっても容易に光触媒反応を生じさせることが可能となる。
【0165】
また、本実施例の塗料によれば、コロイド状粒子である上記シリカゾル粒子A1の表面に上記光触媒被覆顔料粒子B6が吸着されているので、上記光触媒被覆顔料粒子B6は上記シリカゾル粒子A1の表面にて、効率よく光の照射を受けることができ、安定して光触媒機能を発揮することができる。よって、薄い塗膜上においても光触媒体の有機物分解作用等の能力を十分に機能させることが可能になる。
【0166】
また、上記シリカゾル粒子A1と上記光触媒被覆顔料粒子B6との粒径の比が約2対1となっているため、上記シリカゾル粒子A1の表面に多数の上記光触媒被覆顔料粒子B6が吸着することができ、従って、容積の小さい薄い塗膜上においても光触媒の有機物分解作用等の能力を十分に機能させることが可能になる。
【0167】
なお、上記の説明においては、コロイド状粒子としてシリカゾル粒子を例にとって説明したが、他のコロイド状粒子であってもよい。なお、この他のコロイド状粒子としては、光触媒被覆顔料粒子B6がコロイド状粒子に吸着して、二酸化チタンが直接コロイド状粒子に接触することから、有機性のコロイド状粒子は適切ではなく、無機性のコロイド状粒子であるのが好ましい。
【0168】
また、上記の説明において、光触媒粒子として二酸化チタン(TiO2)を例にとって説明したが、他の光触媒粒子を用いてもよい。
【0169】
また、上記の説明において、珪酸リチウムを例にとって説明したが、他のコロイド状粒子としてもよい。例えば、多孔質ゾルを用いることが考えられる。
【0170】
なお、上記の説明においては、コロイド状粒子としてシリカゾル粒子を例にとって説明したが、他のコロイド状粒子であってもよい。なお、この他のコロイド状粒子としては、光触媒被覆顔料粒子B1〜B6がコロイド状粒子に吸着して、二酸化チタンが直接コロイド状粒子に接触することから、有機性のコロイド状粒子は適切ではなく、無機性のコロイド状粒子であるのが好ましい。
【0171】
また、上記の説明において、珪酸リチウムを例にとって説明したが、他のコロイド状粒子としてもよい。例えば、多孔質ゾルを用いることが考えられる。
【0172】
また、上記の各実施例における塗料の製造方法の説明において、生成物の焼成温度を500℃であるとして説明したが、200℃〜700℃の間であればよい。
【0173】
また、上記の各実施例における塗料の製造方法の説明において、生成物を窒素雰囲気で焼成するとして説明したが、窒素雰囲気以外の不活性雰囲気で焼成してもよい。窒素雰囲気以外の不活性雰囲気としては、例えば、アルゴン(Ar)雰囲気、He(ヘリウム)雰囲気、真空雰囲気が挙げられる。つまり、窒素雰囲気、アルゴン(Ar)雰囲気、He(ヘリウム)雰囲気、真空雰囲気等の不活性雰囲気で焼成すればよい。
【0174】
また、上記の各実施例における塗料の使用方法の説明において、プライマーコーティング液を使用することなく直接塗布面に塗布して使用するとして説明したが、これには限られず、プライマーコーティング液を塗布面に塗布した後に、該プライマーコーティング液の塗布面の上に各実施例の塗料のいずれかを塗布して使用してもよい。この場合、プライマーコーティング液は無機性のものに限られず、有機性のものでもよい。つまり、本発明の塗料によりプライマーコーティング液の塗膜は被覆して隠蔽されるので、プライマーコーティング液の塗膜の上に本発明の塗料による塗膜が形成されることにより、本発明の塗料における光触媒粒子がプライマーコーティング液の塗膜に接触した状態となっていても、プライマーコーティング液の塗膜が分解してしまうことがない。
【0175】
なお、図面は、各実施例の塗料や顔料を分かりやすくするために描かれており、実際の状態とは異なる場合もある。例えば、図1は、光触媒被覆顔料粒子B1と珪酸リチウム粒子C1とが単層吸着している状態の断面図を示し、また、図2は、顔料粒子B11に光触媒粒子B12が吸着している状態の断面図を示しているが、あくまで模式的な状態を示すものであり、実際には、シリカゾル粒子A1の表面に吸着している粒子の数や、顔料粒子B11の表面に吸着している粒子の数は、図に示すものとは限らず、また、図1や図2に示すように、粒子が隙間なく吸着しているとは限らない。また、各粒子の大きさの比も厳密には実際の場合とは異なる。
【0176】
【発明の効果】
本発明の請求項1及びこれに従属する請求項に記載の顔料によれば、顔料粒子の表面に光触媒粒子が被覆されているので、顔料粒子が吸収した光により励起したエネルギーが顔料粒子を被覆する光触媒粒子に伝わることにより、光触媒反応が生じやすくなる。よって、照射される光が可視光領域であっても容易に光触媒反応を生じさせることが可能となる。また、顔料粒子の表面に光触媒粒子が吸着する構造となるので、濃色の顔料を得ることが可能となる。請求項7に記載の顔料によっても同様の効果が得られる。
【0177】
また、請求項8及びこれに従属する請求項に記載の塗料によれば、顔料粒子の表面に光触媒粒子が被覆されているので、顔料粒子が吸収した光により励起したエネルギーが顔料粒子を被覆する光触媒粒子に伝わることにより、光触媒反応が生じやすくなる。よって、照射される光が可視光領域であっても容易に光触媒反応を生じさせることが可能となる。また、顔料粒子の表面に光触媒粒子が吸着する構造となるので、濃色の塗料を得ることが可能となる。また、コロイド状粒子の表面に上記光触媒被覆顔料粒子が吸着されている構造となるので、上記光触媒被覆顔料粒子は上記コロイド状粒子の表面にて、効率よく光の照射を受けることができ、安定して光触媒機能を発揮することができる。よって、薄い塗膜上においても光触媒体の有機物分解作用等の能力を十分に機能させることが可能になる。請求項19に記載の塗料によっても同様の効果が得られる。
【0178】
また、請求項9及びこれに従属する請求項に記載の塗料によれば、顔料粒子の表面に光触媒粒子が被覆されているので、顔料粒子が吸収した光により励起したエネルギーが顔料粒子を被覆する光触媒粒子に伝わることにより、光触媒反応が生じやすくなる。よって、照射される光が可視光領域であっても容易に光触媒反応を生じさせることが可能となる。また、顔料粒子の表面に光触媒粒子が吸着する構造となるので、濃色の塗料を得ることが可能となる。また、コロイド状粒子の表面に上記光触媒被覆顔料粒子が吸着されている構造となるので、上記光触媒被覆顔料粒子は上記コロイド状粒子の表面にて、効率よく光の照射を受けることができ、安定して光触媒機能を発揮することができる。よって、薄い塗膜上においても光触媒体の有機物分解作用等の能力を十分に機能させることが可能になる。また、上記第2のコロイド状粒子が含まれているので、塗料が基材に接着する際の接着機能を果たすとともに、上記コロイド状粒子と光触媒被覆顔料粒子との接着を補助する機能をも果たすことが可能となる。請求項20に記載の塗料によっても同様の効果が得られる。
【0179】
また、請求項19及びこれに従属する請求項に記載の光触媒被覆顔料の製造方法により製造された光触媒被覆顔料を構成する光触媒被覆顔料粒子は、顔料を構成する粒子である顔料粒子と、該顔料粒子の表面に被覆された光触媒粒子としての二酸化チタン粒子と、を有する構成となる。よって、顔料粒子の表面に光触媒粒子が被覆されているので、顔料粒子が吸収した光により励起したエネルギーが顔料粒子を被覆する光触媒粒子に伝わることにより、光触媒反応が生じやすくなる。よって、照射される光が可視光領域であっても容易に光触媒反応を生じさせることが可能となる。また、顔料粒子の表面に光触媒粒子が吸着する構造となるので、濃色の顔料を得ることが可能となる。また、製造コストも抑えることが可能となり、汎用性を得ることができる。また、上記混合液製造工程において、該水溶液における水酸化チタンゲルの濃度を調整することにより、顔料の表面に被覆された二酸化チタン粒子の量を調節することが可能となる。
【0180】
また、請求項23、請求項24及びこれらに従属する請求項に記載の塗料の製造方法により製造された塗料を構成する光触媒被覆顔料粒子は、顔料を構成する粒子である顔料粒子と、該顔料粒子の表面に被覆された光触媒粒子と、を有する構成となる。よって、顔料粒子の表面に光触媒粒子が被覆されているので、顔料粒子が吸収した光により励起したエネルギーが顔料粒子を被覆する光触媒粒子に伝わることにより、光触媒反応が生じやすくなる。よって、照射される光が可視光領域であっても容易に光触媒反応を生じさせることが可能となる。また、顔料粒子の表面に光触媒粒子が吸着する構造となるので、濃色の塗料を得ることが可能となる。また、コロイド状粒子の表面に上記光触媒被覆顔料粒子が吸着されている構造となるので、上記光触媒被覆顔料粒子は上記コロイド状粒子の表面にて、効率よく光の照射を受けることができ、安定して光触媒機能を発揮することができる。よって、薄い塗膜上においても光触媒体の有機物分解作用等の能力を十分に機能させることが可能になる。また、製造コストも抑えることが可能となり、汎用性を得ることができる。
【0181】
また、請求項25、請求項26及びこれらに従属する請求項に記載の塗料の製造方法により製造された塗料を構成する光触媒被覆顔料粒子は、顔料を構成する粒子である顔料粒子と、該顔料粒子の表面に被覆された光触媒粒子と、を有する構成となる。よって、顔料粒子の表面に光触媒粒子が被覆されているので、顔料粒子が吸収した光により励起したエネルギーが顔料粒子を被覆する光触媒粒子に伝わることにより、光触媒反応が生じやすくなる。よって、照射される光が可視光領域であっても容易に光触媒反応を生じさせることが可能となる。また、顔料粒子の表面に光触媒粒子が吸着する構造となるので、濃色の塗料を得ることが可能となる。また、コロイド状粒子の表面に上記光触媒被覆顔料粒子が吸着されている構造となるので、上記光触媒被覆顔料粒子は上記コロイド状粒子の表面にて、効率よく光の照射を受けることができ、安定して光触媒機能を発揮することができる。よって、薄い塗膜上においても光触媒体の有機物分解作用等の能力を十分に機能させることが可能になる。また、上記第2のコロイド状粒子が含まれているので、塗料が基材に接着する際の接着機能を果たすとともに、上記コロイド状粒子と光触媒被覆顔料粒子との接着を補助する機能をも果たすことが可能となる。また、製造コストも抑えることが可能となり、汎用性を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例から第6実施例における塗料を構成する光触媒複合体の構造を示す説明図である。
【図2】本発明の第1実施例から第6実施例における顔料を構成する光触媒被覆顔料粒子の構造を示す説明図である。
【図3】単層吸着と多分子吸着とを説明するための説明図であり、(a)は単層吸着を説明する説明図であり、(b)、(c)は多分子吸着を説明する説明図である。
【符号の説明】
H1、H2、H3、H4、H5、H6 光触媒複合体
A1 シリカゾル粒子
B1、B2、B3、B4、B5、B6 光触媒被覆顔料粒子
B12 光触媒粒子
C1 珪酸リチウム粒子

Claims (33)

  1. 光触媒被覆顔料であって、
    顔料を構成する粒子である顔料粒子と、該顔料粒子の表面に被覆された光触媒粒子と、を有する光触媒被覆顔料粒子を有することを特徴とする光触媒被覆顔料。
  2. 上記光触媒被覆顔料粒子が、水酸化チタンゲルと過酸化水素水とを反応させて得た水溶液と、上記顔料粒子からなる顔料の粉体と、水とを混合した混合液を製造し、該混合液を攪拌した後放置することにより、顔料の表面に水酸化チタンが被覆された生成物を生成し、その後、該生成物を焼成することにより得たものであることを特徴とする請求項1に記載の光触媒被覆顔料。
  3. 上記顔料粒子が、無機物と金属と金属酸化物のいずれかから構成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の光触媒被覆顔料。
  4. 上記顔料粒子が、白色以外の色を有する顔料である有色顔料であることを特徴とする請求項1又は2又は3に記載の光触媒被覆顔料。
  5. 上記顔料粒子が、酸化鉄と、セレンレッドと、プラセオ黄顔料と、酸化コバルトブルー顔料と、黒色顔料におけるいずれかから構成されることを特徴とする請求項1又は2又は3又は4に記載の光触媒被覆顔料。
  6. 上記光触媒粒子が、二酸化チタン粒子であることを特徴とする請求項1又は2又は3又は4又は5に記載の光触媒被覆顔料。
  7. 光触媒被覆顔料であって、
    顔料と、
    該顔料の表面に被覆された光触媒と、
    を有することを特徴とする光触媒被覆顔料。
  8. 塗料であって、
    コロイド状粒子と、
    光触媒被覆顔料粒子であって、顔料を構成する粒子である顔料粒子と、該顔料粒子の表面に被覆された光触媒粒子と、を有する光触媒被覆顔料粒子と、
    を有することを特徴とする塗料。
  9. 塗料であって、
    コロイド状粒子と、
    該コロイド状粒子の粒径の大きさ以下の粒径を有する第2のコロイド状粒子と、
    光触媒被覆顔料粒子であって、顔料を構成する粒子である顔料粒子と、該顔料粒子の表面に被覆された光触媒粒子と、を有する光触媒被覆顔料粒子と、
    を有することを特徴とする塗料。
  10. 上記第2のコロイド状粒子が、珪酸リチウムの粒子であることを特徴とする請求項9に記載の塗料。
  11. 上記光触媒被覆顔料粒子が、水酸化チタンゲルと過酸化水素水とを反応させて得た水溶液と、上記顔料粒子からなる顔料の粉体と、水とを混合した混合液を製造し、該混合液を攪拌した後放置することにより、顔料の表面に水酸化チタンが被覆された生成物を生成し、その後、該生成物を焼成することにより得たものであることを特徴とする請求項8又は9又は10に記載の塗料。
  12. 上記顔料粒子が、無機物と金属と金属酸化物のいずれかから構成されることを特徴とする請求項8又は9又は10又は11に記載の塗料。
  13. 上記顔料粒子が、白色以外の色を有する顔料である有色顔料であることを特徴とする請求項8又は9又は10又は11又は12に記載の塗料。
  14. 上記顔料粒子が、酸化鉄と、セレンレッドと、プラセオ黄顔料と、酸化コバルトブルー顔料と、黒色顔料におけるいずれかから構成されることを特徴とする請求項8又は9又は10又は11又は12又は13に記載の塗料。
  15. 上記コロイド状粒子が、シリカゾル粒子であることを特徴とする請求項8又は9又は10又は11又は12又は13又は14に記載の塗料。
  16. 上記光触媒粒子が、二酸化チタン粒子であることを特徴とする請求項8又は9又は10又は11又は12又は13又は14又は15に記載の塗料。
  17. 塗料であって、
    水と、
    コロイド状溶液と、
    光触媒被覆顔料であって、顔料と、該顔料の表面に被覆された光触媒と、を有する光触媒被覆顔料と、
    を有することを特徴とする塗料。
  18. 塗料であって、
    水と、
    コロイド状溶液と、
    該コロイド状溶液を構成するコロイド状粒子の粒径の大きさ以下の粒径を有する第2のコロイド状粒子からなる第2のコロイド状溶液と、
    光触媒被覆顔料であって、顔料と、該顔料の表面に被覆された光触媒と、を有する光触媒被覆顔料と、
    を有することを特徴とする塗料。
  19. 光触媒被覆顔料の製造方法であって、
    水酸化チタンゲルと過酸化水素水とを反応させて得た水溶液と、顔料と、水とを混合した混合液を製造する混合液製造工程と、
    該混合液製造工程において製造された混合液を攪拌した後放置することにより、顔料の表面に水酸化チタンが被覆された生成物を生成する生成物生成工程と、
    該生成物生成工程において生成された生成物を焼成することにより、光触媒被覆顔料を生成する焼成工程と、
    を有することを特徴とする光触媒被覆顔料の製造方法。
  20. 上記顔料が、無機物と金属と金属酸化物のいずれかから構成されることを特徴とする請求項19に記載の光触媒被覆顔料の製造方法。
  21. 上記顔料が、白色以外の色を有する顔料である有色顔料であることを特徴とする請求項19又は20に記載の光触媒被覆顔料の製造方法。
  22. 上記顔料が、酸化鉄と、セレンレッドと、プラセオ黄顔料と、酸化コバルトブルー顔料と、黒色顔料におけるいずれかから構成されることを特徴とする請求項19又は20又は21に記載の光触媒被覆顔料の製造方法。
  23. 塗料の製造方法であって、
    顔料を構成する粒子である顔料粒子と、該顔料粒子の表面に被覆された光触媒粒子と、を有する光触媒被覆顔料粒子を有する顔料である光触媒被覆顔料を製造する光触媒被覆顔料製造工程と、
    水に、コロイド状粒子を有するコロイド状溶液と、該光触媒被覆顔料と、が分散された溶液を製造する分散液製造工程と、
    を有することを特徴とする塗料の製造方法。
  24. 塗料の製造方法であって、
    顔料を構成する粒子である顔料粒子と、該顔料粒子の表面に被覆された光触媒粒子と、を有する光触媒被覆顔料粒子を有する顔料である光触媒被覆顔料を製造する光触媒被覆顔料製造工程と、
    水に、コロイド状粒子と、該光触媒被覆顔料と、が分散された溶液を製造する分散液製造工程と、
    を有することを特徴とする塗料の製造方法。
  25. 塗料の製造方法であって、
    顔料を構成する粒子である顔料粒子と、該顔料粒子の表面に被覆された光触媒粒子と、を有する光触媒被覆顔料粒子を有する顔料である光触媒被覆顔料を製造する光触媒被覆顔料製造工程と、
    水に、コロイド状粒子を有するコロイド状溶液と、該コロイド状粒子の粒径の大きさ以下の粒径を有する第2のコロイド状粒子を有する第2のコロイド状溶液と、該光触媒被覆顔料と、が分散された溶液を製造する分散液製造工程と、
    を有することを特徴とする塗料の製造方法。
  26. 塗料の製造方法であって、
    顔料を構成する粒子である顔料粒子と、該顔料粒子の表面に被覆された光触媒粒子と、を有する光触媒被覆顔料粒子を有する顔料である光触媒被覆顔料を製造する光触媒被覆顔料製造工程と、
    水に、コロイド状粒子と、該コロイド状粒子の粒径の大きさ以下の粒径を有する第2のコロイド状粒子と、該光触媒被覆顔料と、が分散された溶液を製造する分散液製造工程と、
    を有することを特徴とする塗料の製造方法。
  27. 上記第2のコロイド状粒子が、珪酸リチウムの粒子であることを特徴とする請求項25又は26に記載の塗料の製造方法。
  28. 上記光触媒被覆顔料製造工程が、
    水酸化チタンゲルと過酸化水素水とを反応させて得た水溶液と、顔料と、水とを混合した混合液を製造する混合液製造工程と、
    該混合液製造工程において製造された混合液を攪拌した後放置することにより、顔料の表面に水酸化チタンが被覆された生成物を生成する生成物生成工程と、
    該生成物生成工程において生成された生成物を焼成することにより、光触媒被覆顔料を生成する焼成工程と、
    を有することを特徴とする請求項23又は24又は25又は26又は27に記載の塗料の製造方法。
  29. 上記顔料が、無機物と金属と金属酸化物のいずれかから構成されることを特徴とする請求項28に記載の塗料の製造方法。
  30. 上記顔料が、白色以外の色を有する顔料である有色顔料であることを特徴とする請求項28又は29に記載の塗料の製造方法。
  31. 上記顔料が、酸化鉄と、セレンレッドと、プラセオ黄顔料と、酸化コバルトブルー顔料と、黒色顔料におけるいずれかから構成されることを特徴とする請求項28又は29又は30に記載の塗料の製造方法。
  32. 上記コロイド状粒子が、シリカゾル粒子であることを特徴とする請求項23又は24又は25又は26又は27又は28又は29又は30又は31に記載の塗料の製造方法。
  33. 上記光触媒粒子が、二酸化チタン粒子であることを特徴とする請求項23又は24又は25又は26又は27又は28又は29又は30又は31又は32に記載の塗料の製造方法。
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