JP2004160834A

JP2004160834A - Manufacturing method of ink jet recording medium

Info

Publication number: JP2004160834A
Application number: JP2002329247A
Authority: JP
Inventors: Akira Naito; 晃内藤; Yasuo Sugishita; 康雄杉下; Yukako Tada; 有歌子多田
Original assignee: Toppan Printing Co Ltd
Current assignee: Toppan Inc
Priority date: 2002-11-13
Filing date: 2002-11-13
Publication date: 2004-06-10
Anticipated expiration: 2022-11-13
Also published as: JP3988625B2

Abstract

【課題】インクジェットプリンターによって画像や文字などの情報を記録する場合に、美観が良好で滲みやビーディングの発生もなく、特には記録部の色域再現範囲の広い、印刷校正用途としても好適であり、記録部の色の経時変化の少ないインクジェット用記録媒体の製造方法を提供することが望まれていた。
【解決手段】、紙からなる支持体上の片面に多孔質のインク受容層が設けられているインクジェット用記録媒体において、支持体のインク受容層とは反対側の面からｐＨ調整剤、カチオン化剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤から選ばれる少なくとも一種以上の添加剤を含む溶解液を塗布することで得られるインクジェット用記録媒体の製造方法を提供する。
【選択図】図１[PROBLEMS] When recording information such as images and characters by an ink jet printer, the appearance is good, no bleeding or beading occurs, and particularly, the color gamut reproduction range of the recording portion is wide, and it is also suitable for print proofreading use. Therefore, it has been desired to provide a method for manufacturing an ink jet recording medium in which the color of the recording portion does not change with time.
Kind Code: A1 In a recording medium for ink jet recording, in which a porous ink receiving layer is provided on one side of a support made of paper, a pH adjuster, a cationizing agent, Provided is a method for producing an ink jet recording medium obtained by applying a solution containing at least one additive selected from agents, antioxidants and ultraviolet absorbers.
[Selection diagram] Fig. 1

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明はインクジェットプリンターによって画像や文字などの情報を記録する場合に、美観が良好で滲みやビーディング（インクの吸収不良による液溜り状の濃度ムラ）の発生も少なく、特には記録部の色域再現範囲の広く、色の経時での変化も少ない印刷校正用途としても好適であるインクジェット用記録媒体の製造方法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
近年、コンピュータ出力用に各種方式のプリンターが普及している。なかでもインクジェットプリンターは、静粛性、コスト、簡便性、画像品質が優れ、特にフルカラー画像を高品位で再現でき、他方式にはない優れた性能を有し、さらなる普及が期待できる。特に近年では、インク滴の制御と濃淡インクの開発、および記録媒体の性能向上に伴い、銀塩写真並の画像を得られるまでに技術が進歩している。
【０００３】
このような技術の発展に伴い、オフセット印刷やグラビア印刷の印刷校正用としても、インクジェットプリンターを用いることが多くなってきている。インクジェットプリンターによる印刷校正によって、リモートプルーフシステムが実現可能となり、従って迅速な校正が可能となる。
【０００４】
上記インクジェット記録方式においては、インクとしては染料が溶解された水性インクを使用し、記録媒体としては支持体上にインク受容層の形成された記録媒体を用いるのが一般的である。
【０００５】
ここで、記録媒体の一般的な技術例を挙げるなら、多孔質シリカをポリビニルアルコールに分散させカチオン成分を添加したものをインク受容層として設けた記録媒体によって、物理的な作用によりインクをシリカ細孔に吸収させ、かつカチオン成分を添加することによりにより染料を化学的に定着させる方法、もしくはアルミナゾルを用いて、物理的にインクを吸収させながらアルミナにより染料を化学的に定着させる方法、もしくは、カチオン性樹脂を用いて、膨潤によりインクを物理的に吸収させながらカチオン部により染料を化学的に定着させる特許文献１、２に記載の様な方法等がある。
【０００６】
【特許文献１】
特開２００１−０９６９１１号公報
【０００７】
【特許文献２】
特開２０００−３０９１５７号公報
【０００８】
しかしながら、これまでの一般的な記録媒体においては、銀塩写真をターゲットとして、画質、光沢感、乾燥性、耐水性の向上を目的として開発されたものが多い。その為、これらの特性については満足の出来るものが多いが、色域再現範囲はオフセット印刷やグラビア印刷の色域再現範囲を満たすことができず、印刷校正用途としては実用的ではなかった。
【０００９】
例えば、膨潤によりインクを吸収させるようなインクジェット用記録媒体の場合、透明な樹脂を用いることにより染料が持つ本来の色相に近いものが得られ、色域再現範囲は広くなるが、膨潤しながらインクを吸収させるためにインク吸収速度は遅く、近年の高速のインクジェットプリンターでは高画質を得ることは出来なかった。
【００１０】
また、多孔質層からなるインク受容層を設け物理的な作用によりインクを細孔に吸収させるようなインクジェット用記録媒体の場合、インクの吸収性には優れるものの、染料はインク受容層の内部にて発色するために、染料が持つ本来の色相が得られず、色再現範囲は狭くなる。そこでインク受容層表面に微粒子にて細孔を形成しインク受容層表面に染料を維持するインクジェット用記録媒体も多く考えられているが、インク吸収性、画像品位には優れているものの、色域再現範囲はオフセット印刷やグラビア印刷の印刷における色域再現範囲を満たさず、校正用途としては不十分であった。
【００１１】
また、物理的な作用によりインクを細孔に吸収させるようなインクジェット用記録媒体の場合更に、染料の発色とその安定化を図るために、インク受容層中にカチオン成分を含有させることにより、染料を化学的に定着させる方法が用いられる。また、耐光性や耐ガス等を含めた染料の経時変化を防ぐ目的でインク受容層中に酸化防止剤や紫外線吸収剤、ｐＨ調整剤等の添加剤を含有させることが行なわれる。しかしながら、これら添加剤をインク受容層を形成するための塗液に混合する際、溶媒、ｐＨ、イオン性、相溶性等から塗液の凝集、ゲル化、増粘、分離、沈降等の問題が発生しやすく、インク受容層の塗液にあった添加剤を選定するのが非常に困難であった。
【００１２】
【発明が解決しようとする課題】
すなわち、従来の技術では、銀塩写真に類似した風合いや印画物を得るには好適であるが、色域再現範囲に関してはオフセット印刷やグラビア印刷の持つ風合いや色域再現範囲に対して不足していた。
【００１３】
一般にオフセット印刷やグラビア印刷では、専用の印刷用紙の上に画像情報に基づいてインキをのせ、乾燥や硬化させることにより画像情報を記録する。その際、印刷インクの一部は用紙内部に浸透するが、その大部分は用紙の表面に留まるのが普通であり、従って、発色成分である顔料の大部分も表面に留まることになり、顔料が持つ本来の色相が十分発現される。
【００１４】
一方、インクジェットによる印刷においては、インクジェットのインクは、基本的にインク受容層と呼ばれる塗布層の内部に浸透し、従って発色成分である染料もインク受容層の内部に浸透し定着され発色する。そのため、インク受容層の膜の透明性、屈折率等の他、さらにはインク中の染料以外の成分、すなわち残溶媒や残添加剤にも発色が影響され、染料本来が持つ色相が十分発現されない場合が多い。
【００１５】
そのため、オフセット印刷やグラビア印刷の色校正等にインクジェットプリンターを用いる場合、従来のインクジェット用記録媒体では、画質や文字の滲み等が優れていても、色再現範囲がオフセット印刷やグラビア印刷の色再現によりも狭く、実用上十分ではなかった。
【００１６】
またこれら色再現範囲の改善と更に印画後の色の変化の改善をするためのカチオン化剤や酸化防止剤、紫外線吸収剤、ｐＨ調整剤等をインク受容層を形成するための塗液に添加することは難しく、印画後の色の安定化を図ることが難しかった。
【００１７】
本発明は、このような従来の技術が持つ問題点に鑑みてなされたものであって、すなわち、インクジェットプリンターによって画像や文字などの情報を記録する場合に、美観が良好で滲みやビーディングの発生もなく、特には記録部の色域再現範囲の広い、印刷校正用途としても好適であり、記録部の色の経時変化の少ないインクジェット用記録媒体の製造方法に関するものである。
【００１８】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するためになされたものであり、請求項１に示す発明は、紙からなる支持体上の片面に多孔質のインク受容層が設けられているインクジェット用記録媒体において、支持体のインク受容層とは反対側の面からｐＨ調整剤、カチオン化剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤から選ばれる少なくとも一種以上の添加剤を含む溶解液を塗布することで得られるインクジェット用記録媒体の製造方法である。
【００１９】
支持体に紙を使うことで印刷用紙に近い風合いの記録媒体が得られ、更に片面に多孔質のインク受容層を設けることでインクの吸収効果を大きくさせ、インクの吸収容量や吸収速度を増し、高速、高精細のプリンタに対応した滲みやビーディングの少ないインクジェット記録媒体が得られる。更に支持体の裏面よりｐＨ調整剤、カチオン化剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤から選ばれる少なくとも一種以上の添加剤を含む溶解液を塗布することで色再現範囲が広く、印画後の色の経時変化の少ないインクジェット記録媒体が得られる。
【００２０】
多孔質のインク受容層を支持体上に設ける方法としては微粒子の分散液にバインダーとなる樹脂の溶解液または分散液を混合した塗液を支持体上に塗布し乾燥する方法が一般的であり、また別の支持体等に塗布したものを転写する方法も知られている。またインク受容層にインクの発色を良好なものとし、定着させるカチオン化剤を添加することも知られている。
【００２１】
しかしながらインク受容層にカチオン化剤を添加するにあたり、微粒子の分散体を有するインク受容層塗液にカチオン化剤を添加するとインク受容層塗液は凝集やゲル化が起こったりして塗工が困難になったり、塗工が可能でも塗面の不良や塗液経時での増粘、沈降等が発生したりすることが多い。
【００２２】
したがって、インク受容層塗液添加して安定なカチオン化剤を選定することだけでも難しく、更に染料の発色、定着性に有効なカチオン化剤を選定することは非常に困難であった。
【００２３】
また、同様にｐＨ調整剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤等の添加剤おいてもこのようなインク受容層塗液に添加すると凝集やゲル化、増粘、沈降といった不良が発生しやすく、インク中の染料に作用する効果はあってもインク受容層塗液に添加することは困難なものが多かった。
【００２４】
そこで支持体上にインク受容層塗液を塗布、乾燥しインク受容層を形成後に、インク受容層上にこれらカチオン化剤、ｐＨ調整剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤等の添加剤を含む溶解液を塗布する方法があるが、これでは多孔質なインク受容層表面の孔をふさいでしまうことがあり、インク吸収性が低下してしまう。特にインク受容層の表面が微粒子と水溶性の樹脂でできている場合は顕著である。
【００２５】
そこで本発明では添加剤を含む溶解液を紙からなる支持体の裏面より塗布することで添加剤は紙基材を浸透し、更に多孔質のインク受容層内に浸透してインク受容層内の空隙に添加剤を含有させることができ、更に乾燥後はインク受容層内に空隙が保たれることとなる。
【００２６】
インク受容層の表面層を少なくとも乾式シリカと水溶性樹脂からなる層或いは無水アルミナと乾式シリカと水溶性樹脂からなる層にすることは、比較的比表面積大きく微細で透明な乾式シリカを用いることで染料の発色性を良好とし、更に同じく微細で透明で染料の定着性の良好な無水アルミナを併用することで染料の発色ばかりでなく色の安定性も向上することができる。
【００２７】
また、これら微粒子の結着剤としては少量で強靭な水溶性樹脂を用いることで強固で多孔質なインク受容層を得ることができる。更に少なくともこれらの材料からなるインク受容層は発色性が良好となり広い色域再現範囲が達成されるばかりでなく、インク受容層表面が平滑化され印刷校正用紙に近い適度な表面光沢を有するインクジェット用記録媒体を得ることができる。
【００２８】
またインク受容層の表面層と支持体の間に少なくとも湿式シリカとシラノール変性されたポリビニルアルコール類からなる中間層を設けることで、シラノール基によって弱架橋された多孔質層が適度な吸収能力となり中間層へインク中の染料以外の溶媒や添加剤等が吸収され、インク受容層の表面層中の染料分子が単独で存在しやすくなり広い色域再現範囲が達成されると考えられる。
【００２９】
同時に裏面よりｐＨ調整剤、カチオン化剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤から選ばれる少なくとも一種以上の添加剤を含む溶解液を塗布する際にシラノール基によって弱架橋された多孔質層は支持体の裏面より浸透した溶解液によって溶解、膨潤により浸透を阻止することなく、インク受容層表面層にまで添加剤を含む溶解液を浸透させインク受容層表面付近にまで添加剤を有するインク受容層を形成することが容易となる。
【００３０】
また支持体に非コーテッド紙を用いることも同様に裏面から塗布された添加剤を含む溶解液をインク受容層表面層にまで浸透させインク受容層付近に添加剤を有するインク受容層を形成することが容易となる。
【００３１】
【発明の実施の形態】
以下に本発明のインクジェット用記録媒体の製造方法について詳細に説明する。
【００３２】
本発明によるインクジェット用記録媒体の製造方法は、オフセット印刷やグラビア印刷の印刷校正用途としても十分実用的な広い色域再現範囲を有し、色の経時変化も少ないインクジェット用記録媒体の製造方法である。
【００３３】
本発明で述べるインク受容層とは、インクジェットプリンターから吐出されるインクを十分に吸収することのできる多孔質の層であり、また、支持体とは、少なくとも片面にインク受容層を形成させることのできるパルプ等を主成分とする紙からなる基材である。また、インク受容層は１層、或いは表面層と中間層を含むの２層以上から構成される。表面層は主にインクジェットプリンターから吐出されるインクを受け止めインク中の染料を定着させることのできる層であり、中間層は主にインク中の溶媒、添加剤等を吸収することのできる層である。
【００３４】
本発明で述べる多孔質のインク受像層とは好ましくは少なくとも微細な粒子からなる充填剤と結着剤となるバインダー樹脂からなり多くの空隙を有する層である。充填剤とは、一般的に使用される充填剤であり、シリカ、アルミナ、カオリン、クレー、炭酸カルシウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム等があげられる。中でも本発明で述べる乾式シリカとは、気相法シリカともよばれ、一般的には四塩化ケイ素を水素と酸素と共に燃焼させ作製されるシリカであり、特徴としては、粒子が非常に微細であることがあげられる。
【００３５】
特に本発明で用いる乾式シリカはインク受容層の表面光沢とインク発色性を良好とするため、表面層の表面平滑性と透明性がより得られる０．５μｍ以下の平均粒子径を使用することが好ましい。ここでいう乾式シリカの平均粒子径とは２次粒子径のことであり、一般に乾式シリカはより細かい１次粒子では存在できずその凝集体である２次粒子でで存在するため実際は２次粒子径は０．１μｍ〜０．５μｍの範囲のもが使用できる。
【００３６】
また無水アルミナも乾式シリカ同様微細であり表面平滑性と透明性が良好で更に表面がカチオン性のため染料の発色と安定化向上するため表面層の充填剤として使用できる。
【００３７】
しかし無水アルミナは染料の安定化向上するが乾式シリカに比べ比表面積小さく、インクの吸収性性能が劣るため、乾式シリカとの併用が望ましい。また、ゲル法または沈殿法で作製された湿式シリカは、吸油量が高くインク吸収性に優れるために好ましくインク受容層に用いられる。
【００３８】
湿式シリカを用いたインク受容層は単一ではインク吸収性が良すぎるためインクの染料が内部にまで浸透し逆に染料の発色が悪くなってしまうためインク受容層の表面層と支持体の間の中間層として用いることが好ましい。更に平均粒子径が２〜５μｍの湿式シリカを用いることでインク受容層の平滑性とインク吸収性に優れた中間層を得ることが出来る。この場合、平均粒子径が２μｍより小さいと中間層にインクを吸収するために十分な空隙を作ることができず、５μｍより大きいとインク受容層の平滑性が悪くマット調になるばかりでなく印画されたインクのドットが乱れ画質が低下してしまう。
【００３９】
本発明の多孔質のインク受像層に用いられる結着剤となるバインダー樹脂としては任意のものが用いられるが、一般的にはポリビニルアルコール類、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、エステル樹脂を溶媒に溶解させて用いるか、或いは自己乳化もしくは乳化剤によりエマルジョン化させて用いる。その際、充填剤を凝集させることのないような結着剤の選定が重要である。
【００４０】
更に乾式シリカや無水アルミナをのような微細な充填剤を用いる場合、エマルジョンより水溶性樹脂を用いるほうが少量で強固に結着できるため多孔質なインク受像層を設けるには好ましく用いられる。
【００４１】
更にポリビニルアルコール類を用いる場合、高画質で広い色域再現範囲を持つインクジェット用記録媒体を安価に製造できるだけではなく、乾式シリカや無水アルミナの分散安定性が良く、塗工安定性に優れたインク受容層の塗工液を得ることが出来る。また、中間層にシラノール変性されたポリビニルアルコール類を使用すればシラノール基によって弱架橋された多孔質層が適度な吸収能力となり中間層へインク中の染料以外の溶媒や添加剤等が吸収され、インク受容層の表面層中の染料分子が単独で存在しやすくなり広い色域再現範囲が達成されると考えられる。本発明でいうシラノール変性されたポリビニルアルコール類とは、シラノール基を有するポリビニルアルコール類であり、ケン化度、重合度は特に規定しないが、膜の強度を上げる為には１０００以上の重合度のものを用いると良い。
【００４２】
本発明で使用するカチオン化剤、ｐＨ調整剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤としは公知の添加剤が用いられる。特に限定するものではないが、支持体および多孔質のインク受容層中に浸透させるものであるため分散体よりは溶媒に溶解するもの溶解系あるいは常温であるいは１００℃以下で流動性を有するものが好ましく用いられる。
【００４３】
また、本発明で使用できる紙からなる支持体についてはパルプを主成分とする紙であればよく、ＬＢＫＰ、ＬＢＳＰ、ＬＤＰ、ＮＢＫＰ、ＮＢＳＰ、ＮＤＰなどの化学パルプ、ＧＰ、ＰＧＷ、ＲＭＰ、ＴＭＰ、ＣＴＭＰ、ＣＭＰ、ＣＧＰなどの機械パルプ、ＤＩＰなどの古紙パルプなどのパルプを主成分とする上質紙や中質紙などの普通紙やこれにコート層を設けたアート紙、コート紙、軽量コート紙、微塗工紙等が使用できる。なかでもは紙の表面がコート処理されていない非コーティッド紙である、一般の上質紙、中質紙などの普通紙を用いることで、この紙の支持体のインク受容層とは反対側の面からｐＨ調整剤、カチオン化剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤から選ばれる少なくとも一種以上の添加剤を含む溶解液を塗布した場合に支持体内に溶解液が浸透し、更にインク受容層側にも浸透しやすくなる。
【００４４】
その中でより添加剤の溶解液を支持体からインク受容層へより効果的にまた、インクジェットインク中の溶媒や添加剤をインク受容層から支持体へ効果的に浸透させるために透気度が３００秒以下／１００ＣＣ好ましく用いられる。インク受容層上にインクが印画された場合、透気度が３００秒より大きいとインク受容層内の空隙中の気体は支持体である紙側に移動しにくく、またインクとも置換しにくくなり、インクが深さ方向に素早く浸透できなくなる。
【００４５】
この為、画像の滲みやビーディングが発生しやすくなるばかりでなく、染料定着層中のインクから不揮発性の溶媒や添加剤が分離されずに染料定着層に残り色域を狭くすることとなる。また支持体の裏面から塗布された添加剤の溶解液もまた、透気度が３００秒より大きいと同様に支持体裏面側からインク受容層の表面層側に移動しにくくなり、ｐＨ調整剤、カチオン化剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤等の添加剤はインク受容層内部あるいは支持体中に留まることとなり、インク受容層上にインクが印画されても染料と接したり、光やガスに接すことが出来ずその効果を発揮することができなくなる。
【００４６】
インク受容層の充填剤と結着剤の混合割合はインク受容層が多孔質となるよう空隙を有し、層として強固に存在するようの割合を、種々の充填剤と結着剤で設定することが必要である。例えば本発明のインク受容層の表面層においては乾式シリカと水溶性樹脂との混合割合はは好ましくは水溶性樹脂１０重量部に対して染料定着層の乾式シリカが４０〜１２０重量部である。
【００４７】
シリカの割合が多くなると、塗膜の強度が低下し粉落ち等の問題が発生する他、膜面のひび割れが目立ち美観が損なわれるようになる。また結着剤である水溶性樹脂の割合が多くなると吸収性が低下し滲みの発生が多くなり更には色域再現範囲が狭くなる。
【００４８】
また、乾式シリカと無水アルミナと水溶性樹脂との混合割合はは好ましくは水溶性樹脂１０重量部に対して乾式シリカが３５〜１１５重量部、無水アルミナが５〜６０重量部である。乾式シリカと無水アルミナの割合が多くなると、同様に塗膜の強度が低下し粉落ち等の問題が発生する他、膜面のひび割れが目立ち美観が損なわれるようになる。また結着剤である水溶性樹脂の割合が多くなると吸収性が低下し滲みの発生が多くなり更には色域再現範囲が狭くなる。
【００４９】
また乾式シリカに対する無水アルミナの割合が多くなると染料の定着性は向上し印画後の色の安定性が増しまた表面の光沢が増すものの色再現範囲が狭くなるため、バランスをみて混合割合いを決定する必要がある。
【００５０】
中間層におけるシラノール変性されたポリビニルアルコール類と湿式シリカとの混合割合は好ましくはシラノール変性されたポリビニルアルコール類１０重量部に対して湿式シリカが２０〜５０重量部である。ポリビニルアルコール類の割合が多くなると空隙が形成されずインクの吸収性が悪くなり、結果としてインク受像層の乾燥性が悪くなり、また、充填剤の割合が多くなると塗膜の強度が落ち、結果としてインク受容層の表面強度が低下する。
【００５１】
インク受容層の塗布量は通常は１０〜５０ｇ／ｍ^２程度である。表面層を設ける場合の表面層の塗布量は、通常、３ｇ〜２０ｇ／ｍ^２程度、好ましくは５ｇ〜１５ｇ／ｍ^２程度である。厚みが薄すぎると染料定着能力が不足し、滲みの発生がみられたり色域再現範囲が狭くなったりし、逆に厚みが厚すぎるとコスト高になりカールやひび割れ、粉落ちがが発生するために好ましくない。また、中間層の塗布量は、通常、５〜４０ｇ／ｍ^２程度、好ましくは１５〜３０ｇ／ｍ^２程度である。
【００５２】
厚みが薄すぎるとインク吸収性が低下し、インク受容層の表面で滲みが発生する、乾燥性が遅くなる、コックリングが発生する等の悪影響を与えるため好ましくない。また、厚みが厚すぎると、コスト高になり、カールやひび割れ、粉落ちが発生したりするために好ましくない。
【００５３】
支持体は、インクジェットプリンターへの良好な搬送性の為に、通常、８０〜２００ｇ／ｍ^２程度のものを用いるのが好ましい。
【００５４】
本発明においては、インク受容層には必要に応じてインク受容層の強度向上や地色の調整、或いはインク受容層塗液の安定性向上を目的として、架橋剤、蛍光増白剤、界面活性剤、消泡剤、防腐剤、分散剤、着色剤等の添加剤を、本発明の目的を防げない範囲で、従来公知のものから任意に選択し含有させても良い。
【００５５】
また、インク受容層は支持体の片面に設けるが、裏面よりｐＨ調整剤、カチオン化剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤から選ばれる少なくとも一種以上の添加剤を含む溶解液を塗布した後に、カール防止やプリンターへの搬送性向上を目的とし必要に応じてインク受容層の反対面に背面層を設けることができる。
【００５６】
本発明のインクジェット記録媒体の製造方法においては、結着剤であるバインダー樹脂と充填剤および添加剤を、混合機、分散機等を用いて分散、混合、または溶解する従来公知の方法いて作製し、公知の塗工方法、例えばロールコーター法、フレードコーター法、エアナイフコーター法、ゲートロールコーター法、サイズプレスコーター法等により支持体表面に塗布し、その後、熱風乾燥炉、熱ドラム等を用いて乾燥を行い、支持体上にインク受容層設ける。
【００５７】
その後、同様に混合機、分散機等を用いて分散、混合、または溶解する従来公知の方法を用いて作製したｐＨ調整剤、カチオン化剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤から選ばれる少なくとも一種以上の添加剤を含む溶解液を、支持体のインク受容層とは反対側の面からこれも同様に公知の塗工方法、例えばロールコーター法、フレードコーター法、エアナイフコーター法、ゲートロールコーター法、サイズプレスコーター法等により支持体表面に塗布し、その後、熱風乾燥炉、熱ドラム等を用いて乾燥を行い、本発明のインクジェット記録媒体を得る。
【００５８】
添加剤を含む溶解液を塗工するタイミングとしては支持体上にインク受容層が形成された後であればよく、単独で塗工する工程で行なうでけでなく、インク受容層塗工後のカールや水分量調整のために行なわれる水付け処理時や背面層塗工時に、水付け処理液や、背面層塗液に混合して使用しても構わない。
【００５９】
＜作用＞
以上説明したように、本発明のインクジェット記録媒体の製造方法によれば、インクジェットプリンターによって画像や文字などの情報を記録する場合に、美観が良好で滲みやビーディングの発生もなく印刷用紙に近い風合いを持ち、特に記録部の色域再現範囲の広い、印刷校正用途として好適で印画後の色の経時変化の少ないインクジェット用記録媒体を得ることができる。
【００６０】
【実施例】
以下、実施例および比較例により本発明をさらに具体的に説明する。
【００６１】
＜支持体＞
支持体に用いた用紙は以下に示したものを用いた。
【００６２】
・支持体Ａ
上質紙：ＯＫプリンス上質１２７．９ｇ／ｍ^２（王子製紙社製）
・支持体Ｂ
コート紙ＯＫトップコートＮ１２７．９ｇ／ｍ^２（王子製紙社製）
・支持体Ｃ
白色ポリエステルフィルムＷＲ７１２１００μｍ（三菱化学ポリエステルフィルム製）
【００６３】
＜インク受容層＞
インク受容層に用いた塗液は以下に示す組成にて調液を行った。
【００６４】
・インク受容層Ａ
湿式シリカＸ−３７Ｂ（トクヤマ社製）１０重量部（平均粒径３．７μｍ）ポリビニルアルコールＰＶＡ−１１７（クラレ社製）４重量部
水８６重量部
【００６５】
・インク受容層Ｂ
炭酸カルシウム μ−ＰＯＷＤＥＲ３Ｎ（備北粉化工業社製）１０重量部（平均粒子径３μｍ）
シアノール変性ポリビニルアルコールＲ−１１３０（クラレ社製）４重量部
水８６重量部
【００６６】
・インク受容層Ｃ
湿式シリカＸ−３７Ｂ（トクヤマ社製）１０重量部（平均粒子径３．７μｍ）
シアノール変性ポリビニルアルコールＲ−１１３０（クラレ社製）４重量部
水８６重量部
【００６７】
・インク受容層Ｄ
乾式シリカＡ（平均粒子径０．２μｍ）１６重量部
ポリビニルアルコールＰＶＡ−６１７（クラレ社製）２重量部
水８２重量部
【００６８】
・インク受容層Ｅ
乾式シリカＡ（平均粒子径０．２μｍ）１２重量部
無水アルミナＡ４重量部
ポリビニルアルコールＰＶＡ−６１７（クラレ社製）２重量部
水８２重量部
【００６９】
・インク受容層Ｆ
乾式シリカＡ（平均粒子径０．２μｍ）１６重量部
アクリルエマルジョンＡＥ−８６６（ＪＳＲ社製）１０重量部（固形分２０％）
水７６重量部
【００７０】
＜添加剤＞
・添加剤Ａ
ポリアミン系カチオン化剤（固形分７０％）２重量部水９８重量部
・添加剤Ｂ
チオエーテル系酸化防止剤５重量部
水９５重量部
・添加剤Ｃ
ベンゾフェノン系紫外線吸収剤２重量部
水９８重量部
・添加剤Ｄ
ｐＨ調整剤四ホウ酸ナトリウム溶液（ｐＨ９．１８）
【００７１】
＜実施例、比較例の作製方法＞
支持体上Ａ〜Ｃにインク受容層Ａ〜Ｃを乾燥塗布量が２０．０ｇ／ｍ^２となるようにワイヤーバーを用いて塗布し、１００℃で５分間乾燥させた。その後、インク受容層Ｄ〜Ｆを乾燥塗布量が１０ｇ／ｍ^２となるようにワイヤーバーを用いて塗布し、１００℃で３分間乾燥させた。その後、支持体の裏面より添加剤Ａ〜Ｄをワイヤーバー＃２０にて塗布し、１００℃で５分間乾燥させ実施例１〜１０および比較例１〜２のインクジェット記録媒体を得た。
【００７２】
また同様にして支持体Ａにインク受容層Ｃを乾燥塗布量が２０．０ｇ／ｍ^２となるようにワイヤーバーを用いて塗布し、１００℃で５分間乾燥させ、その後インク受容層Ｄを乾燥塗布量が１０ｇ／ｍ^２となるようにワイヤーバーを用いて塗布し１００℃で３分間乾燥させた。その後、支持体のインク受像層の表面層側より添加剤Ａをワイヤーバー＃２０にて塗布し、１００℃で５分間乾燥させ比較例３のインクジェット記録媒体を得た。
【００７３】
更に比較例としてインク受容層Ｃ及びインク受容層Ｄの塗液に直接添加剤Ａを添加し混合撹拌し、比較例４〜５とした。
【００７４】
得られたインクジェット記録媒体に対して、キヤノン製インクジェットプリンター（製品名ＢＪ−Ｆ８５００、インクカートリッジＢＣＩ−８Ｙ，８Ｍ，８Ｃ，８ＰＭ，８ＰＣ，８ＰＢＫ）を用いて、評価画像を形成させ、色域再現範囲のおよび表面光沢度の確認を行い、画質、滲み、コックリングを評価した。
【００７５】
また、得られた印画物を室内に１週間放置し色の経時変化を確認した。
【００７６】
色域再現範囲と経時での色差の確認には、測色計、グレタグマクベス社製のスペクトロリノを用い、光沢度確認には６０°光沢度計を用いインク受容層表面の光沢度を測定した。評価の基準は以下の通りである。
【００７７】
（画質）
人物、背景等の写真画像の印画を行い、目視にて評価を行った。
○：ビーディングやインキの溢れがなく、美しい画像が得られる。
△：ビーディングやインキの溢れが若干見られる。
×：ビーディングやインキの溢れが多く、実用上不十分である。
【００７８】
（滲み）
文字のパターンを数種印画し、目視にて評価を行った。
○：抜き文字や背景のある文字にも滲みはなく、シャープである。
△：抜き文字や背景のある文字には若干滲みがあるが、文字は認識できる。
×：単独の文字にも滲みが見られ、実用上不十分である。
【００７９】
（色域再現範囲）
色域確認用チャートを印画し、色相測定を行い、オフセット印刷あるいはグラビア印刷の持つ色域再現範囲を網羅することができるかの確認を行った。
Ａ：色域は十分に広く、印刷の色域再現範囲を十分に満たす。
Ｂ：印刷の色域再現範囲を満たすことが出来る。
Ｃ：色域は狭く、印刷の色域再現範囲を満たすことが出来ない。
【００８０】
（光沢度）
Ａ：光沢度が１０％より大きく印刷用コート紙と同等の光沢感を有する。
Ｂ：光沢度が５〜１０％で印刷用コート紙に近い光沢感を有する。
Ｃ：光沢度が５％未満でマットコート紙と同等の光沢感を有する。
【００８１】
（色の経時変化）
色域確認用チャートを印画し、Ｙ，Ｍ，Ｃ，Ｒ，Ｇ，Ｂ，Ｋの色相測定を行い印画後３０分と１週間放置後の色差ΔＥを確認した。
Ａ：ΔＥ≦２、目視で色の変化が確認できない。
Ｂ：２＜ΔＥ＜５、目視で並べて比較すれば差が確認できる。
Ｃ：ΔＥ≧５、目視で明らかに差が確認できる。
【００８２】
作製した実施例及び比較例の構成と、評価した結果を（表１）に示す。
【００８３】
【表１】

【００８４】
【発明の効果】
以上のように、本発明によるインクジェット記録媒体は、インクジェットプリンターによって画像や文字などの情報を記録する場合に、美観が良好で滲みやビーディングの発生もなく、オフセット印刷やグラビア印刷のもつ色域再現範囲を十分に満たすことのでき印刷用紙に近い風合いを有し、更に印画後の色の経時変化の少ない印刷校正用のインクジェット用記録媒体を得ることができた。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明のインクジェット用記録媒体の一実施例を示す縦断面図。
【符号の説明】
１・・・インクジェット用記録媒体
２・・・インク受容層
３・・・表面層
４・・・中間層
５・・・支持体[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
In the present invention, when recording information such as images and characters by an ink jet printer, the appearance is good, bleeding and beading (density non-uniformity due to poor ink absorption) are less likely to occur, and particularly, the color of the recording portion is improved. The present invention relates to a method for manufacturing an ink jet recording medium which is suitable for use in print proofreading, which has a wide range reproduction range and little change in color over time.
[0002]
[Prior art]
In recent years, various types of printers for computer output have become widespread. Above all, an ink jet printer is excellent in quietness, cost, simplicity, and image quality, can reproduce a full-color image with high quality, has excellent performance not found in other methods, and is expected to be further popularized. In particular, in recent years, with the control of ink droplets, the development of dark and light inks, and the improvement of the performance of recording media, the technology has progressed until images equivalent to silver halide photographs can be obtained.
[0003]
With the development of such technology, an ink jet printer is increasingly used for print proofing of offset printing and gravure printing. Print proofing with an ink jet printer allows a remote proof system to be realized, thus enabling quick proofing.
[0004]
In the above-described ink jet recording system, it is common to use an aqueous ink in which a dye is dissolved as the ink, and use a recording medium having an ink receiving layer formed on a support as a recording medium.
[0005]
Here, a general technical example of a recording medium is as follows. By using a recording medium in which porous silica is dispersed in polyvinyl alcohol and a cation component is added and provided as an ink receiving layer, the ink is silica finely formed by a physical action. A method of chemically fixing a dye by absorbing it into pores and adding a cationic component, or a method of chemically fixing a dye with alumina while physically absorbing ink using an alumina sol, or There is a method described in Patent Documents 1 and 2, in which a cationic resin is used to physically fix a dye by a cationic portion while physically absorbing ink by swelling.
[0006]
[Patent Document 1]
JP 2001-096911 A
[0007]
[Patent Document 2]
JP 2000-309157 A
[0008]
However, many conventional recording media have been developed for the purpose of improving image quality, glossiness, drying properties and water resistance, targeting silver halide photographs. Therefore, many of these characteristics can be satisfied, but the color gamut cannot satisfy the color gamut of offset printing or gravure printing, which is not practical for print proofing.
[0009]
For example, in the case of an ink jet recording medium that absorbs ink by swelling, a transparent resin can be used to obtain a color close to the original hue of the dye, and the color gamut reproduction range is widened. The ink absorption speed is slow in order to absorb ink, and high image quality cannot be obtained with a recent high-speed ink jet printer.
[0010]
Further, in the case of an ink jet recording medium in which an ink receiving layer composed of a porous layer is provided and the ink is absorbed into the pores by a physical action, although the ink absorbing property is excellent, the dye is contained inside the ink receiving layer. Therefore, the original hue of the dye cannot be obtained, and the color reproduction range becomes narrow. Therefore, many ink jet recording media that form pores with fine particles on the surface of the ink receiving layer and maintain the dye on the surface of the ink receiving layer are considered, but the ink gamut is excellent in ink absorbency and image quality. The reproduction range did not satisfy the color gamut reproduction range in offset printing or gravure printing, and was insufficient for proofreading use.
[0011]
Further, in the case of an ink jet recording medium in which the ink is absorbed into the pores by physical action, the ink receiving layer further contains a cationic component in order to achieve coloring and stabilization of the dye. Is chemically fixed. In addition, additives such as an antioxidant, an ultraviolet absorber, and a pH adjuster are included in the ink receiving layer for the purpose of preventing the dye from changing over time including light resistance and gas resistance. However, when these additives are mixed with the coating liquid for forming the ink receiving layer, problems such as aggregation, gelation, thickening, separation, and sedimentation of the coating liquid due to the solvent, pH, ionicity, compatibility, and the like are caused. It was very difficult to select an additive which was easily generated and was suitable for the coating liquid of the ink receiving layer.
[0012]
[Problems to be solved by the invention]
In other words, the conventional technology is suitable for obtaining a texture or printed matter similar to a silver halide photograph, but the color gamut is insufficient for the texture and color gamut of offset printing or gravure printing. I was
[0013]
Generally, in offset printing or gravure printing, image information is recorded by applying ink on a dedicated printing paper based on the image information, and drying and curing the ink. At that time, a part of the printing ink penetrates into the inside of the paper, but most of the ink usually stays on the surface of the paper, and therefore, most of the pigment, which is a coloring component, also stays on the surface. The original hue possessed by is fully exhibited.
[0014]
On the other hand, in printing by ink-jet, ink-jet ink basically penetrates into a coating layer called an ink-receiving layer, and therefore dyes, which are color-forming components, also penetrate into the ink-receiving layer and are fixed and colored. Therefore, in addition to the transparency of the film of the ink receiving layer, the refractive index, and the like, the color development is also affected by components other than the dye in the ink, that is, the residual solvent and the residual additive, and the hue inherent in the dye is not sufficiently expressed. Often.
[0015]
For this reason, when an ink jet printer is used for color proofing of offset printing or gravure printing, the color reproduction range of offset printing or gravure printing can be improved even with a conventional ink jet recording medium, even if the image quality and the bleeding of characters are excellent. And it was not practically sufficient.
[0016]
In addition, a cationizing agent, an antioxidant, an ultraviolet absorber, a pH adjuster, and the like for improving the color reproduction range and for further improving the color change after printing are added to the coating liquid for forming the ink receiving layer. It was difficult to stabilize the color after printing.
[0017]
The present invention has been made in view of such problems of the related art, that is, when recording information such as images and characters by an ink jet printer, the appearance is good, and bleeding and beading occur. The present invention relates to a method for producing an ink jet recording medium which is free from occurrence, is particularly suitable for use in print proofing, in which the color gamut of the recording portion is wide, and has little change over time in the color of the recording portion.
[0018]
[Means for Solving the Problems]
The present invention has been made to achieve the above object, and the invention according to claim 1 is directed to an ink jet recording medium in which a porous ink receiving layer is provided on one side of a support made of paper. An inkjet obtained by applying a solution containing at least one additive selected from a pH adjuster, a cationizing agent, an antioxidant, and an ultraviolet absorber from the surface of the support opposite to the ink receiving layer. Is a method of manufacturing a recording medium for use.
[0019]
By using paper for the support, a recording medium with a texture close to that of printing paper can be obtained, and by providing a porous ink receiving layer on one side, the ink absorption effect can be increased, and the ink absorption capacity and absorption speed can be increased. Thus, an ink jet recording medium with little bleeding or beading corresponding to a high-speed, high-definition printer can be obtained. Further, from the back surface of the support, a color reproduction range is wide by applying a solution containing at least one additive selected from a pH adjuster, a cationizing agent, an antioxidant, and an ultraviolet absorber, so that the color reproduction range is wide. An ink jet recording medium with little change over time can be obtained.
[0020]
As a method for providing a porous ink-receiving layer on a support, a method of applying a coating solution obtained by mixing a solution or dispersion of a resin serving as a binder with a dispersion of fine particles on a support and drying the coating is generally used. There is also known a method of transferring a material applied to another support or the like. It is also known to add a cationizing agent to the ink receiving layer to improve the color development of the ink and fix the ink.
[0021]
However, when the cationizing agent is added to the ink receiving layer, if the cationizing agent is added to the ink receiving layer coating solution having a dispersion of fine particles, the coating of the ink receiving layer coating solution is difficult due to aggregation or gelation. Even when coating is possible, poor coating surface, thickening and sedimentation of the coating solution over time often occur.
[0022]
Therefore, it is difficult to select only a stable cationizing agent by adding a coating liquid for the ink receiving layer, and it is very difficult to select a cationizing agent that is effective for coloring and fixing properties of the dye.
[0023]
Similarly, when additives such as a pH adjuster, an antioxidant, and an ultraviolet absorber are added to such an ink-receiving layer coating solution, defects such as aggregation, gelation, thickening, and sedimentation are likely to occur. In many cases, it was difficult to add it to the ink receiving layer coating solution, although it had an effect on the dye in the ink.
[0024]
Therefore, after coating the ink receiving layer coating solution on the support and drying to form the ink receiving layer, the ink receiving layer is dissolved on the ink receiving layer containing additives such as a cationizing agent, a pH adjuster, an antioxidant, and an ultraviolet absorber. There is a method of applying a liquid, but this method may block pores on the surface of the porous ink receiving layer, and lowers ink absorbency. This is particularly remarkable when the surface of the ink receiving layer is made of fine particles and a water-soluble resin.
[0025]
Therefore, in the present invention, the additive penetrates the paper base material by applying a dissolving solution containing the additive from the back surface of the paper support, and further penetrates into the porous ink receiving layer to form the ink in the ink receiving layer. An additive can be contained in the void, and after drying, the void is maintained in the ink receiving layer.
[0026]
Making the surface layer of the ink receiving layer at least a layer composed of dry silica and a water-soluble resin or a layer composed of anhydrous alumina, dry silica and a water-soluble resin is achieved by using fine and transparent dry silica having a relatively large specific surface area. By improving the color developability of the dye and using anhydrous alumina which is also fine and transparent and has good fixability of the dye, not only the color development of the dye but also the color stability can be improved.
[0027]
By using a small amount of a tough water-soluble resin as a binder for these fine particles, a strong and porous ink-receiving layer can be obtained. Furthermore, the ink receiving layer made of at least these materials not only has good color developability and achieves a wide color gamut reproduction range, but also has an ink receiving layer surface which is smooth and has an appropriate surface gloss close to that of print proof paper. A recording medium can be obtained.
[0028]
Also, by providing an intermediate layer made of at least wet silica and silanol-modified polyvinyl alcohol between the surface layer of the ink receiving layer and the support, the porous layer weakly cross-linked by the silanol group has an appropriate absorption capacity, and It is considered that a solvent or an additive other than the dye in the ink is absorbed into the layer, the dye molecules in the surface layer of the ink receiving layer are easily present alone, and a wide color gamut reproduction range is achieved.
[0029]
At the same time, when a solution containing at least one additive selected from the group consisting of a pH adjuster, a cationizing agent, an antioxidant, and an ultraviolet absorber is applied from the back surface, the porous layer weakly crosslinked by the silanol group is used as a support. Dissolving with the dissolving liquid penetrating from the back surface, without disturbing penetration by swelling, penetrate the dissolving solution containing the additive to the surface layer of the ink receiving layer to form an ink receiving layer having the additive near the surface of the ink receiving layer It becomes easy to do.
[0030]
In addition, the use of non-coated paper for the support also requires that a solution containing an additive applied from the back side penetrates to the surface layer of the ink receiving layer to form an ink receiving layer having the additive near the ink receiving layer. Becomes easier.
[0031]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, the method for producing the inkjet recording medium of the present invention will be described in detail.
[0032]
The method for manufacturing an ink jet recording medium according to the present invention is a method for manufacturing an ink jet recording medium that has a wide color gamut reproduction range that is sufficiently practical for use in print proofing of offset printing and gravure printing, and that has little change over time in color. is there.
[0033]
The ink receiving layer described in the present invention is a porous layer that can sufficiently absorb the ink ejected from the ink jet printer, and the support is used to form the ink receiving layer on at least one surface. It is a base material made of paper containing pulp or the like as a main component. The ink receiving layer is composed of one layer or two or more layers including a surface layer and an intermediate layer. The surface layer is a layer mainly capable of receiving the ink ejected from the ink jet printer and fixing the dye in the ink, and the intermediate layer is a layer mainly capable of absorbing the solvent, additives, etc. in the ink. .
[0034]
The porous ink image-receiving layer described in the present invention is preferably a layer having a large number of voids made of at least a filler composed of fine particles and a binder resin serving as a binder. The filler is a filler generally used, and examples thereof include silica, alumina, kaolin, clay, calcium carbonate, titanium oxide, zinc oxide, magnesium oxide, magnesium hydroxide, and aluminum hydroxide. Among them, the fumed silica referred to in the present invention is also referred to as fumed silica, which is generally silica produced by burning silicon tetrachloride with hydrogen and oxygen, and is characterized by having extremely fine particles. Is raised.
[0035]
In particular, the fumed silica used in the present invention has an average particle diameter of 0.5 μm or less, which makes it possible to obtain better surface smoothness and transparency of the surface layer in order to improve the surface gloss and the ink coloring of the ink receiving layer. preferable. The average particle diameter of the dry silica as referred to herein is a secondary particle diameter. Generally, dry silica cannot exist in finer primary particles but exists in the form of secondary particles that are aggregates thereof. A diameter in the range of 0.1 μm to 0.5 μm can be used.
[0036]
Anhydrous alumina is also fine like dry silica, has good surface smoothness and transparency, and has a cationic surface, so that coloring and stabilization of the dye are improved, so that it can be used as a filler for the surface layer.
[0037]
However, anhydrous alumina improves the stabilization of the dye, but has a smaller specific surface area than dry silica and has poor ink absorption performance. Therefore, it is desirable to use anhydrous alumina in combination with dry silica. In addition, wet silica prepared by a gel method or a precipitation method is preferably used for the ink receiving layer because of its high oil absorption and excellent ink absorption.
[0038]
A single ink-receiving layer using wet silica has too good ink absorbency, so that the dye of the ink penetrates into the inside and conversely the color of the dye deteriorates, so between the surface layer of the ink-receiving layer and the support. Is preferably used as an intermediate layer. Further, by using wet silica having an average particle diameter of 2 to 5 μm, it is possible to obtain an intermediate layer having excellent smoothness and ink absorbability of the ink receiving layer. In this case, if the average particle diameter is smaller than 2 μm, it is not possible to create a sufficient space for absorbing the ink in the intermediate layer. If the average particle diameter is larger than 5 μm, not only the ink receiving layer has poor smoothness but also becomes matte, but also prints. The dots of the applied ink are disturbed and the image quality is reduced.
[0039]
As the binder resin used as the binder used in the porous ink image receiving layer of the present invention, any one is used, but generally, polyvinyl alcohols, urethane resin, acrylic resin, and ester resin are dissolved in a solvent. Or self-emulsifying or emulsifying with an emulsifier. At that time, it is important to select a binder that does not cause the filler to aggregate.
[0040]
Further, when a fine filler such as fumed silica or anhydrous alumina is used, a water-soluble resin is preferably used to provide a porous ink image-receiving layer because a small amount of a water-soluble resin can be firmly bonded to the emulsion.
[0041]
Furthermore, when polyvinyl alcohols are used, not only can an ink jet recording medium having high image quality and a wide color gamut reproduction range be manufactured at low cost, but also the dispersion stability of dry silica or anhydrous alumina is good, and the ink has excellent coating stability. A coating liquid for the receiving layer can be obtained. Further, if a silanol-modified polyvinyl alcohol is used for the intermediate layer, the porous layer weakly cross-linked by the silanol group has an appropriate absorption capacity, and the intermediate layer absorbs solvents and additives other than the dye in the ink, It is considered that the dye molecules in the surface layer of the ink receiving layer tend to be present alone and a wide color gamut reproduction range is achieved. The silanol-modified polyvinyl alcohols referred to in the present invention are polyvinyl alcohols having a silanol group, and the degree of saponification and the degree of polymerization are not particularly defined. It is good to use something.
[0042]
Known additives are used as the cationizing agent, the pH adjusting agent, the antioxidant, and the ultraviolet absorber used in the present invention. Although it is not particularly limited, a solvent which is more soluble in a solvent than a dispersion because it is made to penetrate into the support and the porous ink receiving layer, or a solution which has fluidity at room temperature or at 100 ° C. or lower is used. It is preferably used.
[0043]
Further, the support made of paper that can be used in the present invention may be any paper containing pulp as a main component. Plain paper such as high-quality paper or medium-grade paper containing pulp such as mechanical pulp such as CTMP, CMP and CGP, waste paper pulp such as DIP as a main component, and art paper, coated paper, and lightweight coated paper provided with a coating layer. And lightly coated paper can be used. Above all, by using plain paper such as general high-quality paper and medium-quality paper, which is a non-coated paper whose surface is not coated, the surface of this paper support opposite to the ink receiving layer When a solution containing at least one or more additives selected from a pH adjuster, a cationizing agent, an antioxidant, and an ultraviolet absorber is applied, the solution permeates into the support, and also on the ink receiving layer side. Easy to penetrate.
[0044]
Among them, air permeability is required to more effectively dissolve the additive solution from the support to the ink receiving layer from the support to the ink receiving layer, and to effectively penetrate the solvent and the additive in the inkjet ink from the ink receiving layer to the support. 300 seconds or less / 100 CC is preferably used. When the ink is printed on the ink receiving layer, if the air permeability is greater than 300 seconds, the gas in the voids in the ink receiving layer is less likely to move to the paper side as the support, and is also less likely to be replaced with the ink, Ink cannot penetrate quickly in the depth direction.
[0045]
For this reason, not only bleeding of an image and beading easily occur, but also a non-volatile solvent and an additive are not separated from the ink in the dye fixing layer and the color gamut remaining in the dye fixing layer is narrowed. . In addition, the solution of the additive applied from the back surface of the support is also difficult to move from the back surface side of the support to the surface layer side of the ink receiving layer similarly to the case where the air permeability is more than 300 seconds, and a pH adjuster, Additives such as a cationizing agent, an antioxidant, and an ultraviolet absorber remain in the ink receiving layer or in the support, so that even when the ink is printed on the ink receiving layer, the ink comes into contact with the dye, light or gas. And the effect cannot be exhibited.
[0046]
The mixing ratio of the filler and the binder in the ink receiving layer is set by using various fillers and the binder so that the ink receiving layer has voids so as to be porous and exists firmly as a layer. It is necessary. For example, in the surface layer of the ink receiving layer of the present invention, the mixing ratio of dry silica and water-soluble resin is preferably 40 to 120 parts by weight of dry silica of the dye fixing layer per 10 parts by weight of water-soluble resin.
[0047]
When the proportion of silica is increased, the strength of the coating film is reduced, causing problems such as powder dropping, and cracks on the film surface are conspicuous and the appearance is impaired. In addition, when the proportion of the water-soluble resin as the binder increases, the absorbability decreases, the occurrence of bleeding increases, and the color gamut reproduction range narrows.
[0048]
The mixing ratio of dry silica, anhydrous alumina and water-soluble resin is preferably 35 to 115 parts by weight of dry silica and 5 to 60 parts by weight of anhydrous alumina per 10 parts by weight of water-soluble resin. When the ratio of the fumed silica and the anhydrous alumina is increased, the strength of the coating film is similarly reduced, causing problems such as powder dropping, and cracks on the film surface are conspicuous and the appearance is impaired. In addition, when the proportion of the water-soluble resin as the binder increases, the absorbability decreases, the occurrence of bleeding increases, and the color gamut reproduction range narrows.
[0049]
Also, when the ratio of anhydrous alumina to fumed silica increases, the fixability of the dye improves, the color stability after printing increases, and the glossiness of the surface increases, but the color reproduction range is narrowed. There is a need to.
[0050]
The mixing ratio of the silanol-modified polyvinyl alcohol and the wet silica in the intermediate layer is preferably 20 to 50 parts by weight of the wet silica to 10 parts by weight of the silanol-modified polyvinyl alcohol. When the proportion of polyvinyl alcohol increases, voids are not formed and the ink absorbency deteriorates.As a result, the drying property of the ink image receiving layer deteriorates, and when the proportion of the filler increases, the strength of the coating film decreases, and As a result, the surface strength of the ink receiving layer decreases.
[0051]
The coating amount of the ink receiving layer is usually 10 to 50 g / m ² It is about. When the surface layer is provided, the coating amount of the surface layer is usually 3 g to 20 g / m. ² Degree, preferably 5 g to 15 g / m ² It is about. If the thickness is too thin, the dye fixing ability is insufficient, bleeding is observed or the color gamut is narrowed.On the other hand, if the thickness is too thick, the cost increases and curls, cracks, and powder fall occur. Not preferred. The coating amount of the intermediate layer is usually 5 to 40 g / m ² Degree, preferably 15 to 30 g / m ² It is about.
[0052]
If the thickness is too small, the ink absorbency decreases, and bleeding occurs on the surface of the ink receiving layer, the drying property is slow, and cockling occurs. On the other hand, if the thickness is too large, the cost is increased, and curling, cracking, and powder falling are not preferred.
[0053]
The support is usually 80 to 200 g / m2 for good transportability to an ink jet printer. ² It is preferable to use a material having a size of about.
[0054]
In the present invention, a cross-linking agent, a fluorescent whitening agent, and a surfactant are used in the ink-receiving layer, if necessary, for the purpose of improving the strength of the ink-receiving layer, adjusting the ground color, or improving the stability of the ink-receiving layer coating solution. Additives such as an agent, an antifoaming agent, a preservative, a dispersant, and a coloring agent may be arbitrarily selected from conventionally known ones so long as the object of the present invention is not prevented.
[0055]
Further, the ink receiving layer is provided on one side of the support, and after applying a solution containing at least one additive selected from a pH adjuster, a cationizing agent, an antioxidant, and an ultraviolet absorber from the back side, curling is performed. A back layer may be provided on the opposite side of the ink receiving layer as needed for the purpose of preventing or improving transportability to a printer.
[0056]
In the method for producing an ink jet recording medium of the present invention, a binder resin as a binder and a filler and an additive are dispersed, mixed, or dissolved using a mixer, a disperser, or the like by a conventionally known method. , A known coating method such as a roll coater method, a flade coater method, an air knife coater method, a gate roll coater method, a size press coater method, etc., and then applied to the support surface, and then using a hot air drying furnace, a hot drum, or the like. Drying to provide an ink receiving layer on the support.
[0057]
Thereafter, similarly using a mixer, a disperser, or the like, at least one selected from a pH adjuster, a cationizing agent, an antioxidant, and an ultraviolet absorber prepared using a conventionally known method of dispersing, mixing, or dissolving. The solution containing the additive of the above is also applied from the side opposite to the ink receiving layer of the support to a coating method known in the art, such as a roll coater method, a flade coater method, an air knife coater method, and a gate roll coater method. Then, the composition is applied to the surface of the support by a size press coater method or the like, and then dried using a hot-air drying furnace, a hot drum, or the like, to obtain the ink jet recording medium of the present invention.
[0058]
The timing of applying the solution containing the additive may be any time after the ink receiving layer is formed on the support, and not only in the step of applying alone, but also after the ink receiving layer is applied. It may be mixed with a watering treatment liquid or a back layer coating liquid during the watering treatment or the back layer coating performed for curling or moisture content adjustment.
[0059]
<Action>
As described above, according to the method for manufacturing an ink jet recording medium of the present invention, when recording information such as images and characters using an ink jet printer, the appearance is good, and bleeding and beading do not occur and are close to printing paper. It is possible to obtain an ink jet recording medium having a texture, particularly having a wide color gamut reproduction range of a recording portion, suitable for use in print proofing, and having little change over time in color after printing.
[0060]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described more specifically with reference to Examples and Comparative Examples.
[0061]
<Support>
The following paper was used for the support.
[0062]
・ Support A
Fine paper: OK Prince fine 127.9 g / m ² (Oji Paper Co., Ltd.)
・ Support B
Coated paper OK Topcoat N 127.9 g / m ² (Oji Paper Co., Ltd.)
・ Support C
White polyester film WR712 100μm (Mitsubishi Chemical polyester film)
[0063]
<Ink receiving layer>
The coating liquid used for the ink receiving layer was prepared with the following composition.
[0064]
・ Ink receiving layer A
Wet silica X-37B (manufactured by Tokuyama Co., Ltd.) 10 parts by weight (average particle size 3.7 μm) Polyvinyl alcohol PVA-117 (manufactured by Kuraray Co., Ltd.) 4 parts by weight
86 parts by weight of water
[0065]
・ Ink receiving layer B
Calcium carbonate μ-POWDER 3N (Bihoku Powder Chemical Industry Co., Ltd.) 10 parts by weight (average particle diameter 3 μm)
4 parts by weight of cyanol-modified polyvinyl alcohol R-1130 (Kuraray)
86 parts by weight of water
[0066]
・ Ink receiving layer C
Wet silica X-37B (manufactured by Tokuyama Corporation) 10 parts by weight (average particle diameter 3.7 μm)
4 parts by weight of cyanol-modified polyvinyl alcohol R-1130 (Kuraray)
86 parts by weight of water
[0067]
・ Ink receiving layer D
Dry silica A (average particle size 0.2 μm) 16 parts by weight
2 parts by weight of polyvinyl alcohol PVA-617 (Kuraray)
82 parts by weight of water
[0068]
・ Ink receiving layer E
Dry silica A (average particle size 0.2 μm) 12 parts by weight
4 parts by weight of anhydrous alumina A
2 parts by weight of polyvinyl alcohol PVA-617 (Kuraray)
82 parts by weight of water
[0069]
・ Ink receiving layer F
Dry silica A (average particle size 0.2 μm) 16 parts by weight
Acrylic emulsion AE-866 (manufactured by JSR) 10 parts by weight (solid content 20%)
76 parts by weight of water
[0070]
<Additives>
・ Additive A
2 parts by weight of polyamine cationizing agent (solid content 70%) 98 parts by weight of water
・ Additive B
5 parts by weight thioether antioxidant
95 parts by weight of water
・ Additive C
2 parts by weight of benzophenone UV absorber
98 parts by weight of water
・ Additive D
pH adjuster Sodium tetraborate solution (pH 9.18)
[0071]
<Production method of Examples and Comparative Examples>
The ink-receiving layers A to C are applied on the support A to C in a dry coating amount of 20.0 g / m. ² It was applied using a wire bar so as to be dried at 100 ° C. for 5 minutes. Thereafter, the ink receiving layers D to F were dried at a coating amount of 10 g / m. ² It was applied using a wire bar so as to be dried at 100 ° C. for 3 minutes. Thereafter, additives A to D were applied from the back surface of the support using a wire bar # 20, and dried at 100 ° C. for 5 minutes to obtain inkjet recording media of Examples 1 to 10 and Comparative Examples 1 and 2.
[0072]
In the same manner, the ink-receiving layer C was applied onto the support A in a dry coating amount of 20.0 g / m 2. ² And then dried at 100 ° C. for 5 minutes. Then, the ink receiving layer D was dried at a coating amount of 10 g / m 2. ² Was applied using a wire bar and dried at 100 ° C. for 3 minutes. Thereafter, Additive A was applied from the surface layer side of the ink image receiving layer of the support with a wire bar # 20, and dried at 100 ° C. for 5 minutes to obtain an inkjet recording medium of Comparative Example 3.
[0073]
Further, as a comparative example, the additive A was directly added to the coating liquid of the ink receiving layer C and the ink receiving layer D, and the mixture was stirred.
[0074]
An evaluation image is formed on the obtained inkjet recording medium using a Canon inkjet printer (product name BJ-F8500, ink cartridges BCI-8Y, 8M, 8C, 8PM, 8PC, 8PBK), and color gamut reproduction is performed. The range and the surface gloss were confirmed, and the image quality, bleeding, and cockling were evaluated.
[0075]
Further, the obtained printed matter was left in a room for one week, and a change with time in color was confirmed.
[0076]
To confirm the color gamut reproduction range and color difference over time, a colorimeter and a spectrorino manufactured by Gretag Macbeth Co. were used, and to confirm the glossiness, the glossiness of the ink receiving layer surface was measured using a 60 ° glossmeter. . The evaluation criteria are as follows.
[0077]
(image quality)
Photographic images of people, backgrounds, etc. were printed and evaluated visually.
：: A beautiful image is obtained without beading or ink overflow.
Δ: Some beading or ink overflow was observed.
X: There are many beadings and overflow of ink, which is insufficient for practical use.
[0078]
(Bleeding)
Several types of character patterns were printed and evaluated visually.
：: Sharp characters without blurring and characters with a background are not blurred.
Δ: Characters with no background or characters with a background have some blur, but the characters can be recognized.
D: Bleeding was observed in a single character, which was insufficient for practical use.
[0079]
(Color gamut)
A color gamut confirmation chart was printed, the hue was measured, and it was confirmed whether the color gamut reproduction range of offset printing or gravure printing could be covered.
A: The color gamut is sufficiently wide and sufficiently satisfies the color gamut of printing.
B: The color gamut of printing can be satisfied.
C: The color gamut is narrow and cannot satisfy the color gamut of printing.
[0080]
(Glossiness)
A: The glossiness is greater than 10% and has the same glossiness as coated paper for printing.
B: The glossiness is 5 to 10% and has a glossiness close to that of coated paper for printing.
C: The glossiness is less than 5% and has the same glossiness as matte coated paper.
[0081]
(Color change over time)
The color gamut confirmation chart was printed, and the hues of Y, M, C, R, G, B, and K were measured, and the color difference ΔE was confirmed 30 minutes after printing and one week after standing.
A: ΔE ≦ 2, color change cannot be confirmed visually.
B: 2 <ΔE <5, and a difference can be confirmed by comparing the images side by side.
C: ΔE ≧ 5, a clear difference can be visually confirmed.
[0082]
Table 1 shows the configurations of the manufactured examples and comparative examples, and the evaluation results.
[0083]
[Table 1]

[0084]
【The invention's effect】
As described above, the ink jet recording medium according to the present invention has a good appearance, no bleeding or beading, and a color gamut of offset printing or gravure printing when information such as images and characters is recorded by an ink jet printer. An ink-jet recording medium for printing proofreading which can sufficiently satisfy the reproduction range, has a texture close to that of printing paper, and has little change with time in color after printing can be obtained.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a longitudinal sectional view showing one embodiment of an ink jet recording medium of the present invention.
[Explanation of symbols]
1. Recording medium for inkjet
2 ... Ink receiving layer
3 ... Surface layer
4 ... Intermediate layer
5 ... Support

Claims

In an ink jet recording medium having a porous ink receiving layer provided on one side of a support made of paper, a pH adjuster, a cationizing agent, and an antioxidant are provided from the surface of the support opposite to the ink receiving layer. And a solution containing at least one additive selected from ultraviolet absorbers.

2. The method according to claim 1, wherein the surface layer of the ink receiving layer comprises at least dry silica and a water-soluble resin.

2. The method according to claim 1, wherein the surface layer of the ink receiving layer comprises at least dry silica, anhydrous alumina, and a water-soluble resin.

The inkjet recording according to any one of claims 1 to 3, wherein an intermediate layer made of at least wet silica and silanol-modified polyvinyl alcohol is provided between the surface layer of the ink receiving layer and the support. The method of manufacturing the medium.

5. The method according to claim 1, wherein the support is non-coated paper.