JP2004148144A - 汚水の処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】膜分離活性汚泥処理において窒素を含有する有機性汚水を処理するのに際して、pHの低下を抑制し、スケールの発生を防止する。
【解決手段】窒素を含有した有機性の被処理水を膜分離活性汚泥処理するのに際して、生物反応槽4の全活性汚泥量を生物反応槽4から引き抜く余剰汚泥量で除した値で定義するSRTが5日以下となるように引き抜く余剰汚泥量を制御し、生物反応槽4に浸漬した槽浸漬型膜分離装置5を通して所定量の膜透過水を取り出すことで生物反応槽4のMLSSを所定濃度に維持する。
【選択図】 図1
【解決手段】窒素を含有した有機性の被処理水を膜分離活性汚泥処理するのに際して、生物反応槽4の全活性汚泥量を生物反応槽4から引き抜く余剰汚泥量で除した値で定義するSRTが5日以下となるように引き抜く余剰汚泥量を制御し、生物反応槽4に浸漬した槽浸漬型膜分離装置5を通して所定量の膜透過水を取り出すことで生物反応槽4のMLSSを所定濃度に維持する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は汚水の処理方法に関し、窒素を含有する有機性汚水を処理する技術に係るものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、膜分離活性汚泥処理(MBR)は処理水質が安定し、維持管理も容易なことから広く普及している。膜分離活性汚泥処理は高濃度MLSSで運転可能なことから汚泥の滞留時間(SRT)が長くとれるため硝化細菌を槽内に容易に保持できる。SRTは生物反応槽内の汚泥量を余剰汚泥量で除した値で通常は日数表示しており、硝化菌は増殖が遅くて水温に依存するが通常5〜7日程度のSRTが必要といわれている。
【0003】
膜分離活性汚泥処理は確実に汚水中の窒素を硝化できるので、脱窒槽と組み合わせることにより窒素除去が可能なプロセスとなっている。膜分離活性汚泥処理した膜透過水は非常に高品質であるために水資源として再利用される例も多く、さらに逆浸透膜(RO)などの高度処理を施して利用する場合もある。
【0004】
膜分離活性汚泥処理(MBR)は生物反応槽の内部に槽浸漬型膜分離装置を浸漬して行うものであり、槽浸漬型膜分離装置は鉛直方向に沿って配置する複数の平膜カートリッジを平行に充填した膜充填部を有し、膜充填部の下方に散気装置を内蔵した散気装置部を配置している。
【0005】
槽浸漬型膜分離装置では散気装置から散気する空気のエアリフト作用により固気液混相の上昇流が発生し、上昇流が膜充填部の平膜カートリッジ間の流路を膜面に沿って通過する間にろ過を行い、上昇流の掃流効果によって膜面を洗浄している。このことをクロスフローろ過という。この上昇流によって生物反応槽の反応槽混合液が槽内で循環し、反応槽混合液を散気装置から散気する空気で曝気して被処理水の有機性汚水を生物学的処理する。
【0006】
この種の浸漬型膜分離装置としては例えば特許文献1又は2に開示する技術がある。
【0007】
【特許文献1】特開平8−80497号公報
【0008】
【特許文献2】特開平11−267687号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、膜分離活性汚泥処理では硝化菌が野生しており、被処理水である有機性汚水中に窒素があれば曝気によって供給される酸素の存在下で必ず硝化が起こる。このため、膜分離活性汚泥処理で脱窒槽を設けない場合には硝化のみが行われるので膜透過液のpHが下がり過ぎ、pH調整のためにアルカリ剤の添加が必要となることがある。このpH低下を防止するためには供給する酸素量を制限する必要があるが、クロスフローろ過において膜面を洗浄する上昇流の掃流効果を維持するためには散気装置から散気する空気量は一定量以下にはできない制約がある。
【0010】
また、被処理水としてCaを含有する廃水を処理する場合は、pH調整を行うことによりCaCO3のスケール生成を防止することができるが、被処理水中の窒素の硝化量をコントロールすることはできない。このため、スケール生成を防止するために系外から酸を添加することを余儀なくされていた。
【0011】
さらに、逆浸透膜では膜面上のスライムの生成を防ぐために滅菌剤として塩素などを添加しているが、逆浸透膜の塩素耐性が小さいので膜の寿命が短くなる問題があり、その対策として逆浸透膜を浸漬する被処理水中にアンモニアを添加し、塩素とアンモニアを反応させて結合塩素(クロラミン)とすることで酸化力を低減し、逆浸透膜の耐久性を延ばしている。
【0012】
本発明は膜分離活性汚泥処理において窒素を含有する有機性汚水を処理するのに際して、pHの低下を抑制し、スケールの発生を防止することができる汚水の処理方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の本発明の汚水の処理方法は、窒素を含有した有機性の被処理水を膜分離活性汚泥処理するのに際して、生物反応槽内の全活性汚泥量を生物反応槽から引き抜く余剰汚泥量で除した値で定義するSRTが5日以下となるように引き抜く余剰汚泥量を制御し、生物反応槽内に浸漬した槽浸漬型膜分離装置を通して所定量の膜透過水を取り出すことで生物反応槽内のMLSSを所定濃度に維持するものである。
【0014】
上記した構成において、被処理水中の窒素をどの程度硝化するかはSRTをコントロールすることで調整可能であり、硝化菌は増殖が遅くて水温に依存するが通常5〜7日程度のSRTが必要といわれているので、膜分離活性汚泥処理においてSRTを5日以下の極端に短くした運転(例えばSRT=3日)を行うことにより、増殖速度の遅い硝化細菌はウォッシュアウトされて系内に多量に存在できなくなるので、酸素供給が十分な環境であっても被処理水中の窒素の完全硝化が出来なくなり、pHの低下を防止できる。
【0015】
一方、SRTの小さい運転をする場合あっても、被処理水を十分に生物学的処理するためには生物反応槽内のMLSSを所定濃度に維持する必要があり、そのためにHRT(水の滞留時間)を小さくする必要がある。HRTが大きくなるとMLSS濃度は薄くなり、MLSS濃度が適値でないとBOD除去率が低下し、酸素消費量も低下し、消費しきれない酸素が無駄となる。
【0016】
このため、槽浸漬型膜分離装置の膜透過水量を増加させる。このSRTとHRTの関係は以下のものである。
SRT=V×MLSS/(Q×ss)=HRT×MLSS/ss
V:生物反応槽容量(m3)、MLSS:反応槽混合液濃度(mg/L)
ss:汚泥発生量(mg/L)、Q:被処理水量(m3/d)
請求項2に記載の本発明の汚水の処理方法は、槽浸漬型膜分離装置の膜透過水を逆浸透膜でろ過するのに際して、生物反応槽のSRTを制御して膜透過水中に残存するNH4−NとNOx−Nの濃度を制御してpH調整し、逆浸透膜におけるスケール発生を防止するものである。
【0017】
上記した構成により、生物反応槽では被処理水中のNH3−NおよびBOD酸化菌の異化代謝によって有機性窒素から転換されるNH3−Nを硝化菌によりNO2−N、もしくはNO3−Nに酸化する。このため、被処理水がCaを含有する場合には、SRTの制御により膜透過水中のNH4−NとNOx−Nの濃度を制御してpH調整することによってCaCO3のスケール生成を防止し、逆浸透膜の耐久性を延ばす。
【0018】
請求項3に記載の本発明の汚水の処理方法は、膜充填密度10%以上に膜を充填した槽浸漬型膜分離装置を使用するものである。
上記した構成により、槽浸漬型膜分離装置の膜透過水量を増加させる場合に、膜を高密度に充填することで対応する。膜充填密度は槽浸漬型膜分離装置に装着する膜が占有する容積を生物反応槽の槽容積で除した値で定義するものである。
【0019】
請求項4に記載の本発明の汚水の処理方法は、膜を上下方向に多段に配置した槽浸漬型膜分離装置を使用するものである。
上記した構成により、槽浸漬型膜分離装置において膜を平面方向に増設すると占有する床面積が増加し、散気装置の増設も必要となるが、上昇流の流れ方向において膜面積を増加させることで単位床面積当たりで上昇流が接触する膜面積が増加し、散気装置の増設を伴うことなく膜透過水量を増加させることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1において、被処理水1は窒素およびCaを含有する有機性汚水であり、前処理手段2においてSS除去等の処理を施して後に流量調整槽3に一旦貯留し、その後に所定量ずつ被処理水1を生物反応槽4へ投入し、生物反応槽4で膜分離活性汚泥処理する。
【0021】
膜分離活性汚泥処理(MBR)は生物反応槽4の内部に槽浸漬型膜分離装置5を浸漬して行う。槽浸漬型膜分離装置5は膜充填部6に鉛直方向に配置する複数の平膜カートリッジ7を平行に充填しており、各平膜カートリッジ7を膜充填部6の内部に形成した膜収納部の夫々に収納している。平膜カートリッジ7は濾板の表裏面に有機平膜からなる濾過膜を配置したもので、槽内の自然水頭を利用して重力濾過して濾過膜を透過した膜透過水を取り出すものであり、例えば高さ1m、幅0.5m、厚さ14mmもしくは8mmの形状をなしている。
【0022】
膜充填部6には平膜カートリッジ7を膜充填密度10%以上に充填する。この膜充填密度は槽浸漬型膜分離装置5に装着する平膜カートリッジ7が占有する容積を生物反応槽4の槽容積で除した値で定義する。また、平膜カートリッジ7は上下方向に多段に配置することが好ましく、槽水深に応じて2段もしくは3段に配置する。膜充填部6の下方には散気装置8を内蔵した散気装置部9を配置している。
【0023】
この槽浸漬型膜分離装置5では散気装置8から散気する空気のエアリフト作用により固気液混相の上昇流が発生し、上昇流が膜充填部6の平膜カートリッジ7の間の流路を膜面に沿って通過する間にろ過を行い、上昇流の掃流効果によって膜面を洗浄するクロスフローろ過を行う。この上昇流によって生物反応槽4の反応槽混合液が槽内で循環し、反応槽混合液を散気装置8から散気する空気で曝気して被処理水の有機性汚水を生物学的処理する。
【0024】
槽浸漬型膜分離装置5の膜透過水は滅菌槽10へ導き、生物反応槽4の余剰汚泥はポンプ11で槽外へ取り出す。生物反応槽4での膜分離活性汚泥処理において被処理水中の窒素をどの程度硝化するかはSRTをコントロールすることで調整可能であり、硝化菌は増殖が遅くて水温に依存するが通常5〜7日程度のSRTが必要といわれているので、SRTが5日以下となるように引き抜く余剰汚泥量を制御する。SRTは生物反応槽4の内部の全活性汚泥量を生物反応槽4から引き抜く余剰汚泥量で除した値で定義する。
【0025】
このように、膜分離活性汚泥処理においてSRTを5日以下の極端に短くした運転(例えばSRT=3日)を行うことにより、増殖速度の遅い硝化細菌はウォッシュアウトされて系内に多量に存在できなくなるので、酸素供給が十分な環境であっても被処理水中の窒素の完全硝化が出来なくなり、pHの低下を防止できる。例えば、SRTを5日に制御することで、被処理水中のNH44−N40mg/Lが20mg/Lに低下したのみであり、100%の完全硝化とならず、pHの低下もほとんどなく、6.7程度であった。SRTが15日の場合は、硝化が100%生じ、pHは5.3まで低下した。
【0026】
一方、SRTの小さい運転をする場合であっても、被処理水を十分に生物学的処理するためには生物反応槽4のMLSSを所定濃度に維持する必要があり、HRT(水の滞留時間)を小さくする必要がある。
【0027】
このため、平膜カートリッジ7を膜充填密度10%以上に充填し、平膜カートリッジ7を上下に多段に配置することで、槽浸漬型膜分離装置5を通して取り出す膜透過水量の増加を図り、生物反応槽4のMLSSを所定濃度に維持するのに必要な所定量を確保する。槽浸漬型膜分離装置5において平膜カートリッジ7を平面方向に増設すると占有する床面積が増加し、散気装置8の増設も必要となるが、上昇流の流れ方向において膜面積を増加させることで単位床面積当たりで上昇流が接触する膜面積が増加し、散気装置8の増設を伴うことなく膜透過水量を増加させることができる。
【0028】
滅菌槽10の滅菌した処理水は放流し、あるいは一部を逆浸透膜の濾過装置12でろ過して再利用する。ところで、生物反応槽4では被処理水中のNH3−NおよびBOD酸化菌の異化代謝によって有機性窒素から転換されるNH3−Nを硝化菌によりNO2−N、もしくはNO3−Nに酸化する。このため、前段の生物反応槽4のSRTを制御することで逆浸透膜の濾過装置12へ導く滅菌槽10の処理水中に残存するNH4−NとNOx−Nの濃度を制御してpH調整し、逆浸透膜におけるCaCO3のスケール生成を防止し、逆浸透膜の耐久性を延ばす。
【0029】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、膜分離活性汚泥処理においてSRTを5日以下とする運転を行って増殖速度の遅い硝化細菌をウォッシュアウトすることで、酸素供給が十分な環境下においても被処理水中の窒素の硝化を抑制してpHの低下を防止できる。また、SRTの制御により膜透過水中のNH4−NとNOx−Nの濃度を制御してpH調整することによってCaCO3のスケール生成を防止して逆浸透膜の耐久性を延ばすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における汚水の処理方法を示すフローシート図である。
【符号の説明】
1 被処理水
2 前処理手段
3 流量調整槽
4 生物反応槽
5 槽浸漬型膜分離装置
6 膜充填部
7 平膜カートリッジ
8 散気装置
9 散気装置部
10 滅菌槽
11 ポンプ
12 逆浸透膜の濾過装置
【発明の属する技術分野】
本発明は汚水の処理方法に関し、窒素を含有する有機性汚水を処理する技術に係るものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、膜分離活性汚泥処理(MBR)は処理水質が安定し、維持管理も容易なことから広く普及している。膜分離活性汚泥処理は高濃度MLSSで運転可能なことから汚泥の滞留時間(SRT)が長くとれるため硝化細菌を槽内に容易に保持できる。SRTは生物反応槽内の汚泥量を余剰汚泥量で除した値で通常は日数表示しており、硝化菌は増殖が遅くて水温に依存するが通常5〜7日程度のSRTが必要といわれている。
【0003】
膜分離活性汚泥処理は確実に汚水中の窒素を硝化できるので、脱窒槽と組み合わせることにより窒素除去が可能なプロセスとなっている。膜分離活性汚泥処理した膜透過水は非常に高品質であるために水資源として再利用される例も多く、さらに逆浸透膜(RO)などの高度処理を施して利用する場合もある。
【0004】
膜分離活性汚泥処理(MBR)は生物反応槽の内部に槽浸漬型膜分離装置を浸漬して行うものであり、槽浸漬型膜分離装置は鉛直方向に沿って配置する複数の平膜カートリッジを平行に充填した膜充填部を有し、膜充填部の下方に散気装置を内蔵した散気装置部を配置している。
【0005】
槽浸漬型膜分離装置では散気装置から散気する空気のエアリフト作用により固気液混相の上昇流が発生し、上昇流が膜充填部の平膜カートリッジ間の流路を膜面に沿って通過する間にろ過を行い、上昇流の掃流効果によって膜面を洗浄している。このことをクロスフローろ過という。この上昇流によって生物反応槽の反応槽混合液が槽内で循環し、反応槽混合液を散気装置から散気する空気で曝気して被処理水の有機性汚水を生物学的処理する。
【0006】
この種の浸漬型膜分離装置としては例えば特許文献1又は2に開示する技術がある。
【0007】
【特許文献1】特開平8−80497号公報
【0008】
【特許文献2】特開平11−267687号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、膜分離活性汚泥処理では硝化菌が野生しており、被処理水である有機性汚水中に窒素があれば曝気によって供給される酸素の存在下で必ず硝化が起こる。このため、膜分離活性汚泥処理で脱窒槽を設けない場合には硝化のみが行われるので膜透過液のpHが下がり過ぎ、pH調整のためにアルカリ剤の添加が必要となることがある。このpH低下を防止するためには供給する酸素量を制限する必要があるが、クロスフローろ過において膜面を洗浄する上昇流の掃流効果を維持するためには散気装置から散気する空気量は一定量以下にはできない制約がある。
【0010】
また、被処理水としてCaを含有する廃水を処理する場合は、pH調整を行うことによりCaCO3のスケール生成を防止することができるが、被処理水中の窒素の硝化量をコントロールすることはできない。このため、スケール生成を防止するために系外から酸を添加することを余儀なくされていた。
【0011】
さらに、逆浸透膜では膜面上のスライムの生成を防ぐために滅菌剤として塩素などを添加しているが、逆浸透膜の塩素耐性が小さいので膜の寿命が短くなる問題があり、その対策として逆浸透膜を浸漬する被処理水中にアンモニアを添加し、塩素とアンモニアを反応させて結合塩素(クロラミン)とすることで酸化力を低減し、逆浸透膜の耐久性を延ばしている。
【0012】
本発明は膜分離活性汚泥処理において窒素を含有する有機性汚水を処理するのに際して、pHの低下を抑制し、スケールの発生を防止することができる汚水の処理方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の本発明の汚水の処理方法は、窒素を含有した有機性の被処理水を膜分離活性汚泥処理するのに際して、生物反応槽内の全活性汚泥量を生物反応槽から引き抜く余剰汚泥量で除した値で定義するSRTが5日以下となるように引き抜く余剰汚泥量を制御し、生物反応槽内に浸漬した槽浸漬型膜分離装置を通して所定量の膜透過水を取り出すことで生物反応槽内のMLSSを所定濃度に維持するものである。
【0014】
上記した構成において、被処理水中の窒素をどの程度硝化するかはSRTをコントロールすることで調整可能であり、硝化菌は増殖が遅くて水温に依存するが通常5〜7日程度のSRTが必要といわれているので、膜分離活性汚泥処理においてSRTを5日以下の極端に短くした運転(例えばSRT=3日)を行うことにより、増殖速度の遅い硝化細菌はウォッシュアウトされて系内に多量に存在できなくなるので、酸素供給が十分な環境であっても被処理水中の窒素の完全硝化が出来なくなり、pHの低下を防止できる。
【0015】
一方、SRTの小さい運転をする場合あっても、被処理水を十分に生物学的処理するためには生物反応槽内のMLSSを所定濃度に維持する必要があり、そのためにHRT(水の滞留時間)を小さくする必要がある。HRTが大きくなるとMLSS濃度は薄くなり、MLSS濃度が適値でないとBOD除去率が低下し、酸素消費量も低下し、消費しきれない酸素が無駄となる。
【0016】
このため、槽浸漬型膜分離装置の膜透過水量を増加させる。このSRTとHRTの関係は以下のものである。
SRT=V×MLSS/(Q×ss)=HRT×MLSS/ss
V:生物反応槽容量(m3)、MLSS:反応槽混合液濃度(mg/L)
ss:汚泥発生量(mg/L)、Q:被処理水量(m3/d)
請求項2に記載の本発明の汚水の処理方法は、槽浸漬型膜分離装置の膜透過水を逆浸透膜でろ過するのに際して、生物反応槽のSRTを制御して膜透過水中に残存するNH4−NとNOx−Nの濃度を制御してpH調整し、逆浸透膜におけるスケール発生を防止するものである。
【0017】
上記した構成により、生物反応槽では被処理水中のNH3−NおよびBOD酸化菌の異化代謝によって有機性窒素から転換されるNH3−Nを硝化菌によりNO2−N、もしくはNO3−Nに酸化する。このため、被処理水がCaを含有する場合には、SRTの制御により膜透過水中のNH4−NとNOx−Nの濃度を制御してpH調整することによってCaCO3のスケール生成を防止し、逆浸透膜の耐久性を延ばす。
【0018】
請求項3に記載の本発明の汚水の処理方法は、膜充填密度10%以上に膜を充填した槽浸漬型膜分離装置を使用するものである。
上記した構成により、槽浸漬型膜分離装置の膜透過水量を増加させる場合に、膜を高密度に充填することで対応する。膜充填密度は槽浸漬型膜分離装置に装着する膜が占有する容積を生物反応槽の槽容積で除した値で定義するものである。
【0019】
請求項4に記載の本発明の汚水の処理方法は、膜を上下方向に多段に配置した槽浸漬型膜分離装置を使用するものである。
上記した構成により、槽浸漬型膜分離装置において膜を平面方向に増設すると占有する床面積が増加し、散気装置の増設も必要となるが、上昇流の流れ方向において膜面積を増加させることで単位床面積当たりで上昇流が接触する膜面積が増加し、散気装置の増設を伴うことなく膜透過水量を増加させることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1において、被処理水1は窒素およびCaを含有する有機性汚水であり、前処理手段2においてSS除去等の処理を施して後に流量調整槽3に一旦貯留し、その後に所定量ずつ被処理水1を生物反応槽4へ投入し、生物反応槽4で膜分離活性汚泥処理する。
【0021】
膜分離活性汚泥処理(MBR)は生物反応槽4の内部に槽浸漬型膜分離装置5を浸漬して行う。槽浸漬型膜分離装置5は膜充填部6に鉛直方向に配置する複数の平膜カートリッジ7を平行に充填しており、各平膜カートリッジ7を膜充填部6の内部に形成した膜収納部の夫々に収納している。平膜カートリッジ7は濾板の表裏面に有機平膜からなる濾過膜を配置したもので、槽内の自然水頭を利用して重力濾過して濾過膜を透過した膜透過水を取り出すものであり、例えば高さ1m、幅0.5m、厚さ14mmもしくは8mmの形状をなしている。
【0022】
膜充填部6には平膜カートリッジ7を膜充填密度10%以上に充填する。この膜充填密度は槽浸漬型膜分離装置5に装着する平膜カートリッジ7が占有する容積を生物反応槽4の槽容積で除した値で定義する。また、平膜カートリッジ7は上下方向に多段に配置することが好ましく、槽水深に応じて2段もしくは3段に配置する。膜充填部6の下方には散気装置8を内蔵した散気装置部9を配置している。
【0023】
この槽浸漬型膜分離装置5では散気装置8から散気する空気のエアリフト作用により固気液混相の上昇流が発生し、上昇流が膜充填部6の平膜カートリッジ7の間の流路を膜面に沿って通過する間にろ過を行い、上昇流の掃流効果によって膜面を洗浄するクロスフローろ過を行う。この上昇流によって生物反応槽4の反応槽混合液が槽内で循環し、反応槽混合液を散気装置8から散気する空気で曝気して被処理水の有機性汚水を生物学的処理する。
【0024】
槽浸漬型膜分離装置5の膜透過水は滅菌槽10へ導き、生物反応槽4の余剰汚泥はポンプ11で槽外へ取り出す。生物反応槽4での膜分離活性汚泥処理において被処理水中の窒素をどの程度硝化するかはSRTをコントロールすることで調整可能であり、硝化菌は増殖が遅くて水温に依存するが通常5〜7日程度のSRTが必要といわれているので、SRTが5日以下となるように引き抜く余剰汚泥量を制御する。SRTは生物反応槽4の内部の全活性汚泥量を生物反応槽4から引き抜く余剰汚泥量で除した値で定義する。
【0025】
このように、膜分離活性汚泥処理においてSRTを5日以下の極端に短くした運転(例えばSRT=3日)を行うことにより、増殖速度の遅い硝化細菌はウォッシュアウトされて系内に多量に存在できなくなるので、酸素供給が十分な環境であっても被処理水中の窒素の完全硝化が出来なくなり、pHの低下を防止できる。例えば、SRTを5日に制御することで、被処理水中のNH44−N40mg/Lが20mg/Lに低下したのみであり、100%の完全硝化とならず、pHの低下もほとんどなく、6.7程度であった。SRTが15日の場合は、硝化が100%生じ、pHは5.3まで低下した。
【0026】
一方、SRTの小さい運転をする場合であっても、被処理水を十分に生物学的処理するためには生物反応槽4のMLSSを所定濃度に維持する必要があり、HRT(水の滞留時間)を小さくする必要がある。
【0027】
このため、平膜カートリッジ7を膜充填密度10%以上に充填し、平膜カートリッジ7を上下に多段に配置することで、槽浸漬型膜分離装置5を通して取り出す膜透過水量の増加を図り、生物反応槽4のMLSSを所定濃度に維持するのに必要な所定量を確保する。槽浸漬型膜分離装置5において平膜カートリッジ7を平面方向に増設すると占有する床面積が増加し、散気装置8の増設も必要となるが、上昇流の流れ方向において膜面積を増加させることで単位床面積当たりで上昇流が接触する膜面積が増加し、散気装置8の増設を伴うことなく膜透過水量を増加させることができる。
【0028】
滅菌槽10の滅菌した処理水は放流し、あるいは一部を逆浸透膜の濾過装置12でろ過して再利用する。ところで、生物反応槽4では被処理水中のNH3−NおよびBOD酸化菌の異化代謝によって有機性窒素から転換されるNH3−Nを硝化菌によりNO2−N、もしくはNO3−Nに酸化する。このため、前段の生物反応槽4のSRTを制御することで逆浸透膜の濾過装置12へ導く滅菌槽10の処理水中に残存するNH4−NとNOx−Nの濃度を制御してpH調整し、逆浸透膜におけるCaCO3のスケール生成を防止し、逆浸透膜の耐久性を延ばす。
【0029】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、膜分離活性汚泥処理においてSRTを5日以下とする運転を行って増殖速度の遅い硝化細菌をウォッシュアウトすることで、酸素供給が十分な環境下においても被処理水中の窒素の硝化を抑制してpHの低下を防止できる。また、SRTの制御により膜透過水中のNH4−NとNOx−Nの濃度を制御してpH調整することによってCaCO3のスケール生成を防止して逆浸透膜の耐久性を延ばすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における汚水の処理方法を示すフローシート図である。
【符号の説明】
1 被処理水
2 前処理手段
3 流量調整槽
4 生物反応槽
5 槽浸漬型膜分離装置
6 膜充填部
7 平膜カートリッジ
8 散気装置
9 散気装置部
10 滅菌槽
11 ポンプ
12 逆浸透膜の濾過装置
Claims (4)
- 窒素を含有した有機性の被処理水を膜分離活性汚泥処理するのに際して、生物反応槽内の全活性汚泥量を生物反応槽から引き抜く余剰汚泥量で除した値で定義するSRTが5日以下となるように引き抜く余剰汚泥量を制御し、生物反応槽内に浸漬した槽浸漬型膜分離装置を通して所定量の膜透過水を取り出すことで生物反応槽内のMLSSを所定濃度に維持することを特徴とする汚水の処理方法。
- 槽浸漬型膜分離装置の膜透過水を逆浸透膜でろ過するのに際して、生物反応槽のSRTを制御して膜透過水中に残存するNH4−NとNOx−Nの濃度を制御してpH調整し、逆浸透膜におけるスケール発生を防止することを特徴とする請求項1に記載の汚水の処理方法。
- 膜充填密度10%以上に膜を充填した槽浸漬型膜分離装置を使用することを特徴とする請求項1又は2に記載の汚水の処理方法。
- 膜を上下方向に多段に配置した槽浸漬型膜分離装置を使用することを特徴とする請求項3に記載の汚水の処理方法。
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| JP2002313563A JP2004148144A (ja) | 2002-10-29 | 2002-10-29 | 汚水の処理方法 |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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-
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- 2002-10-29 JP JP2002313563A patent/JP2004148144A/ja active Pending
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