JP2004039525A - 燃料電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】GDL内の水分分布を均一化して全体の発電効率を向上する燃料電池を提供することを目的とする。
【解決手段】反応生成物として水を生じる燃料電池において、表面に反応ガスの流路5、6を形成したセパレータ1と、セパレータ1に狭持されたガス拡散層2と、さらにガス拡散層2に狭持された電解質膜8と、を備える。反応ガス流路5、6を、ガス拡散層2に反応ガスを供給する供給用ガス流路5と、ガス拡散層2から反応ガスを回収する排出用ガス流路6と、を交互に配置することにより構成する。このような燃料電池において、供給用ガス流路5内と排出用ガス流路6内で流れる反応ガスの流れ方向を逆方向となるようにした。
【選択図】 図3
【解決手段】反応生成物として水を生じる燃料電池において、表面に反応ガスの流路5、6を形成したセパレータ1と、セパレータ1に狭持されたガス拡散層2と、さらにガス拡散層2に狭持された電解質膜8と、を備える。反応ガス流路5、6を、ガス拡散層2に反応ガスを供給する供給用ガス流路5と、ガス拡散層2から反応ガスを回収する排出用ガス流路6と、を交互に配置することにより構成する。このような燃料電池において、供給用ガス流路5内と排出用ガス流路6内で流れる反応ガスの流れ方向を逆方向となるようにした。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、燃料電池に関する、特に燃料電池の発電効率を向上するための構成に関する。
【0002】
【従来の技術】
燃料電池として、プロトン透過膜型燃料電池(PEMFC)または固体高分子電解質型燃料電池(PEFC)と称されるものが知られている。このような燃料電池は、例えば、電解質膜、電解質膜を狭持するガス拡散層(GDL)、GDLに接する面にガス流路を形成したセパレータを主な構成要素としている。運転時には、一対のセパレータに設けたガス流路のうち一方には水素含有ガスを流通させて陽極に水素を供給し、他方には酸素含有ガスを流通させて陰極に酸素を供給する。これにより、電解質膜とGDLとの間に担持されている白金触媒で下記の電気化学反応を生じて発電を行う。
【0003】
【化式】
陽極反応: H2→2H++2e− ・・・ (1)
陰極反応: 2H++2e−+(1/2)O2→H2O ・・・(2)
上記の反応に伴う生成水が電解質膜の表面付近に滞留すると、水素含有ガスや酸素含有ガスの供給を妨げる原因となり、発電能力が低下するという問題が生じる。また、PEMFCではプロトンの移動に水が必要であり、電解質膜が乾燥すると発電能力が低下するという問題が生じる。
【0004】
これに対して、特開平11−16591号公報においては、セパレータに刻んだガス流路を、触媒層に反応ガスを供給する供給用ガス流路と、触媒層からガスを回収する排出用ガス流路に分離して構成する。これにより、供給用ガス流路の全てのガスがGDLや触媒層内を通って排出用ガス流路へ排出される。ここでは、供給用ガス流路と排出用ガス流路を交互に配置し、供給用ガス流路に積極的にガスを供給することにより、反応面積を増やすとともに生成水の排水性を向上させている。
【0005】
【発明が解決しようとしている問題点】
しかしながら、従来の技術では、供給用ガス流路の入口側付近では反応ガスは生成水を含んでおらず、特に電解質膜の乾燥が生じ易い。これにより、供給用ガス流路の入口側では発電反応が生じ難くなり、全体の発電効率が低下するという問題が生じる。
【0006】
そこで本発明は、GDL内の水分分布を均一化することで全体の発電効率を向上することのできる燃料電池を提供することを目的とする。
【0007】
【問題点を解決するための手段】
本発明は、反応生成物として水を生じる燃料電池において、表面に反応ガスの流路を形成したセパレータと、前記セパレータに狭持され、前記流路に供給された反応ガスを反応面に拡散するガス拡散層と、さらに前記ガス拡散層に狭持された電解質膜と、を備える。前記流路を、前記ガス拡散層に反応ガスを供給する供給流路と、前記ガス拡散層から反応後のガスを回収する排出流路と、を間隔を空けて交互に配置することにより構成する。このような燃料電池において、前記供給流路内を流れる反応ガスの流れ方向と、前記排出流路内を流れる反応ガスの流れ方向が、逆方向となるようにした。
【0008】
【作用及び効果】
このように、流路を供給流路と排出流路とを間隔を空けて交互に配置することにより構成し、供給流路内を流れる反応ガスの流れ方向と、排出流路内を流れる反応ガスの流れ方向が逆方向となるようにする。これにより、ガス拡散層内で水分の拡散を促進することができ、ガス拡散層内の水分を均一化することができる。その結果、過剰な排水による電解質膜の乾燥や、排水不足による水詰まりの発生を抑制することができ、発電効率を向上することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
第1の実施形態に用いる燃料電池を構成する電池セルの断面を図1に示す。
【0010】
電解質膜8をガス拡散層2により狭持し、さらにガス拡散層2の外側にセパレータ1を配置する。セパレータ1の表面には各極に反応ガスを供給するガス流路5、6を形成し、電解質膜8表面に形成した触媒層7に、ガス拡散層2を介して反応ガスを供給する。触媒層7において(1)式または(2)式を生じ、電解質膜8内をプロトンが移動することにより電気エネルギを生じる。このように形成した電池セルを複数積層することにより燃料電池を構成する。
【0011】
このような燃料電池のセパレータ1およびガス拡散層2により構成される反応ガスの経路を図2に示す。
【0012】
セパレータ1の表面に、一端が供給用マニホルド3に連通した複数の供給用ガス流路5と、一端が排出用マニホルド4に連通した複数の排出用ガス流路6を形成する。供給用ガス流路5と排出用ガス流路6はガス流路5、6間に形成されたセパレータリブ部10を介して交互に配置する。ここでは、ガス流路5、6は互いに並行になるように構成する。また、供給用ガス流路5内と排出用ガス流路6内での反応ガスの流れの向きが逆となるように構成する。つまり、供給用ガス流路5の上流部5aと排出用ガス流路6の下流部6bをセパレータリブ部10を介して隣接させ、供給用ガス流路5の下流部5bと排出用ガス流路6の上流部6aをセパレータリブ部10を介して隣接させる。
【0013】
このように構成することで、供給用ガス流路5に供給された全ての反応ガスが、セパレータリブ部10と電解質膜8に挟まれたガス拡散層2内を通って排出用ガス流路6側に回収される。このとき、供給用ガス流路5の上流部5aからガス拡散層2に浸透した反応ガスは、排出用ガス流路6の下流部6bから回収される。また、供給用ガス流路5の下流部5bからガス拡散層2に浸透した反応ガスは、排出用ガス流路6の上流部6aから回収される。回収された反応ガスは、排出用ガス流路6を通って排出用マニホルド4に回収され、燃料電池から排出される。
【0014】
ここで、供給用ガス流路5内では、下流部5bの反応ガスには上流部5aで生じた生成水が含まれるので、上流部5aに比べて下流部5bの含水量が多くなる。また、排出用ガス流路6内では、ガス拡散層2から上流部6aで排出された生成水が下流部6bに流れ込むので、上流部6aに比べて下流部6bの含水量が多くなる。
【0015】
従来の技術では、上流部5a、6a同士、下流部5b、6b同士が隣接するように配置している。そのため、ガス拡散層2内は、反応ガスが上流部5aから6aへ流れる部分よりも、反応ガスが下流部5bから下流部6bへ流れる部分の含水率のほうが高くなる。これにより、ガス拡散層2内の含水率に分布が生じて、電解質膜8で湿潤が不足する部分(上流部5a側)と、水分が過剰となる部分(下流部5b側)が生じる。その結果、発電反応が生じにくかったり、反応ガスが供給されにくい部分が生じたりするおそれがあった。
【0016】
これに対して本実施形態は、隣接する供給用ガス流路5と排出用ガス流路6とで、内部を流れる反応ガスの流れる方向を逆方向とする。これにより、含水量の多い供給用ガス流路5の下流部5bと、含水量の少ない排出用ガス流路6の上流部6aとが隣接し、この間の水の濃度分布に応じて水の拡散を生じる。その結果、下流部5bから上流部6aにガス拡散層2内を水が移動する。また、含水率の小さい供給用ガス流路5の上流部5aと含水量の多い排出用ガス流路6の下流部6bを隣接させる。これにより、上流部5aと下流部6bとの間に水の濃度勾配が生じてガス拡散層2内で水が下流部6bから上流部5aに拡散する。
【0017】
次に、本実施形態における効果を説明する。
【0018】
ガス流路5、6を、ガス拡散層2に反応ガスを供給する供給用ガス流路5と、ガス拡散層2から反応ガスを回収する排出用ガス流路6と、を間隔を空けて交互に配置することにより構成する。さらに、供給用ガス流路5内を流れる反応ガスの流れ方向と、排出用ガス流路6内を流れる反応ガスの流れ方向が、逆方向となるようにする。これにより、ガス拡散層2内で水分の拡散を促進することができ、ガス拡散層2内の水分を均一化することができる。その結果、過剰な排水による電解質膜8の乾燥や、排水不足による水詰まりの発生を抑制することができ、発電効率を向上することができる。
【0019】
言い換えると、供給用ガス流路5と排出用ガス流路6内の反応ガスについて含水率の傾向が反対となるように反応ガス流路5、6を形成する。ここでは、ガス拡散層2内で、供給用ガス流路5の上流5a付近へ排出用ガス流路6の下流6b付近に含まれる水分を拡散し、供給用ガス流路5の下流5b付近に含まれる水分を排出用ガス流路6の上流6a付近に拡散する。含水量の少ない部分と含水量の多い部分とを隣接させるので、水の濃度勾配を大きくすることができ、水の拡散を促進して水分過剰である部分から水分不足である部分へ水を移動させることができる。これにより、ガス拡散層2内の含水率を均一化して電解質膜8の湿潤の不足や、水分過剰によるガス拡散層2の水詰まりを防ぎ、発電効率を向上することができる。
【0020】
次に、第2の実施形態に用いる燃料電池のセパレータ1およびガス拡散層2によるガスの経路を図3に示す。燃料電池の構成の概略は、第1の実施形態と同様に図1に示す構成とする。
【0021】
ガス流路5、6の形状を第1の実施形態に示すように構成し、供給用マニホルド3から上流部5aを通りガス拡散層2に浸透し、下流部6bに排出されて排出用マニホルド4に回収される反応ガスの経路を経路Aとする。また、供給用マニホルド3から供給用ガス流路5を通り下流部5bからガス拡散層2に浸透し、上流部6aから排出用ガス流路6を通って排出用マニホルド4に回収される反応ガスの経路を経路Bとする。
【0022】
このとき、経路Bは経路Aより長く、反応ガスが流れる際の圧力損失が大きくなるため、経路Aに比べて反応ガスが流れ難くなる。このとき、第1の実施形態で説明したように、経路B中の供給用ガス流路5の下流部5bには水分が比較的多く含まれるが、経路Bには反応ガスが流れ難いことからガス拡散層2で水詰まりが生じやすくなる。
【0023】
そこで、本実施形態では、セパレータ1に面するガス拡散層2の気体透過率を、供給用ガス流路5の上流部5aから下流部5bにかけて徐々に大きくする。ここでは、例えば、ガス拡散層2の気体透過率を変化させるために、気体透過率の異なるガス拡散層2を複数用意して燃料電池の組み立て時に組み合わせる。
【0024】
次に、上記のような構成とすることにより得られる効果について説明する。ここで、本実施形態と従来例との供給側から排出側へ反応ガスが流れる際の抵抗についての比較を図4に示す。従来例に比べて、本実施形態では供給側と排出側の圧力差についての経路Aと経路B間での分布を小さくすることができる。
【0025】
供給用ガス流路5の上流から下流に向かう方向について、ガス拡散層2の気体透過率を大きくする。ここでは、ガス拡散層2の気体透過率を供給用ガス流路5の上流部5aから下流部5bにかけて徐々に大きくすることで、供給用ガス流路5から排出用ガス流路6へガス拡散層2を通過する反応ガスの流量分布を均一化することができる。
【0026】
このようにガス拡散層2を通過する反応ガスの流量、ひいては触媒層7に供給される反応ガスの流量を均一化することで、排水の性能を場所によらずに均一化することができ、発電効率を向上することができる。また、供給される反応ガスの流量を場所によらず均一化することにより、反応効率を均一化することができ、全体の発電効率を向上することができる。
【0027】
次に、第3の実施形態に用いる燃料電池について説明する。
【0028】
ここでは、第2の実施形態において、供給用ガス流路5と排出用ガス流路6の圧力差が場所に寄らず略一定となるようにガス拡散層2の気体透過率を設定する。つまり、上流部5aから下流部6bに一定流量の反応ガスを流す場合と、下流部5bから上流部6aに一定流量の反応ガスを流す場合とで、反応ガスを流すための力が同じとなるように気体透過率を設定する。
【0029】
反応ガスが流れる際の圧力損失は、供給用ガス流路5の上流部5aからガス拡散層2へ供給される経路Aでは小さく、下流側5bからガス拡散層2へ供給される経路Bにいくに従って大きくなる。この圧力損失は反応ガスが通過する管路の長さにほぼ比例するため、供給用ガス流路5の上流部5aから下流部5bに沿って線形にガス拡散層2の気体透過率を大きくする。これにより、図4に示すように、ガス拡散層2を通過する反応ガスの流量を経路Aから経路Bにかけて均一化することができる。
【0030】
このように、形成することで、第2の実施形態に加えて以下のような効果を得ることができる。
【0031】
供給用ガス流路5から排出用ガス流路6へ流れる反応ガスの流量分布が均一化するように構成する。ここでは、ガス流路5、6内の流れの方向に関してガス拡散層2に供給される反応ガスの流量分布が略均一となるようにガス拡散層2の気体透過率を設定する。これにより、ガス拡散層2へ、ひいては触媒層7へ供給する反応ガスの流量をさらに均一化することができる。これにより、ガス拡散層2内の過剰な水を排水する排水性能を均一化することができ、水詰まりをさらに抑制することができる。また、触媒層7へ供給される反応ガスを均一化することで全体の発電効率をさらに向上することができる。
【0032】
本実施形態のように、ガス流路5、6内の流れ方向に関する供給側と排出側の圧力差の分布を一定にするように気体透過率を設定することで、図4に示すように第2の実施形態の効果をさらに向上することができる。
【0033】
次に、第4の実施形態について説明する。燃料電池および反応ガスの経路の構成を第2または第3の実施形態と同様とする。
【0034】
本実施形態では、ガス拡散層2内で気体透過率を変化させる方法として、ガス拡散層2を構成する繊維の数密度を変化させる。ガス拡散層2は、カーボンの短繊維を平面上に配置し、それを固めることにより製造する。繊維を平面上に配置する際に場所により配置する量を変えることで、気体透過率を変化させる。
【0035】
このように、ガス拡散層2の気体透過率が大きいほどガス拡散層2を構成する繊維の数密度を小さくする。繊維密度を小さくすることで気体透過率を大きくすることができ、ガス拡散層2内での気体透過率の変化を低コストで設定することができる。
【0036】
次に、第5の実施形態について説明する。燃料電池およびガス拡散層2の構成を第2、第3の実施形態と同様とする。
【0037】
本実施形態では、ガス拡散層2内で気体透過率を変化させる方法として、気体透過率が大きい場所ほど、空孔の径が大きい、または、空孔の曲率が小さいガス拡散層2を備える。これは、例えばガス拡散層2の製造時に、気体透過率が大きい場所ほど繊維長さの大きいカーボン繊維を用いることにより製造する。
【0038】
ガス拡散層2を構成するカーボン繊維の長さは一般的に100μm〜500μm位である。ガス拡散層2を構成する際には、このような長さの繊維をバインダーに混ぜて構成するが、このとき繊維は密着して絡み合うというよりあらゆる方向に向きつつ空隙を伴って積み重なる。このため、ガス拡散層2は、図5(b)に示す短い繊維、例えば100μm程度の繊維で構成するよりも、図5(a)に示す長い繊維、例えば500μmの繊維で構成したほうが空隙が大きくなる傾向がある。これにより長い繊維で構成したガス拡散層2は気体透過率が大きく、空孔の曲率が小さいものとなる。
【0039】
このように、気体透過率を大きく設定する場所ほど長い繊維を用いることで、ガス拡散層2に設ける空隙を大きく形成することができる。ガス拡散層2の気体透過率が大きいほどガス拡散層2に形成する空孔の径を大きくする、または、空孔の曲率を小さくすることで、低コストでガス拡散層2内の気体透過率の変化を設定することができる。
【0040】
次に、第6の実施形態について説明する。燃料電池およびガス拡散層2の構成を第2、第3実施形態と同様とする。
【0041】
本実施形態では、ガス拡散層2内で気体透過率を変化させる方法として、気体透過率が大きいほど、ガス拡散層2を構成する繊維の径を大きくする。繊維の径が大きいほど繊維間に大きな空隙を生じやすく、単位体積当たりに占める繊維の密度が小さくなるため、気体透過率を大きくすることができる。これは、ガス拡散層2の製造時にカーボン繊維を平面上に配置する際に、場所によって径が異なるカーボン繊維を使用し、固定することにより形成する。
【0042】
このように、気体透過率を大きくする部分ほど径の大きい繊維を用いることで、低コストでガス拡散層2内の気体透過率の変化を設定することができる。
【0043】
次に、第7の実施形態について説明する。燃料電池およびガス拡散層2の構成を第2〜5のいずれか一つの実施形態と同様とする。
【0044】
ここでは、気体透過率を大きく設定する場所ほどガス拡散層2を構成する繊維の強度を大きくする。ここで、気体透過率を大きくするために、ガス拡散層2を形成する繊維の密度や空孔の大きさを変化させる等の方法を用いた場合には、気体透過率を大きく設定した場所の強度が小さくなる恐れがある。セパレータ1等の部材を積層、締結する際には、シール部の気密性およびセパレータ1や電解質膜8とガス拡散層2との接触抵抗を維持するために所定の圧力がかけられる。ここで、本実施形態ではガス拡散層2の厚みが一定であるため、気体透過率、ひいては強度に差がある部分にも一定の圧力がかかるので、気体透過率の大きな場所で破損が生じやすくなる。
【0045】
このように、ガス拡散層2を、気体透過率が大きい部分ほど強度が大きい繊維で構成することで、ガス拡散層2の耐久性を平均化することができる。これにより、シール部の気密性やセパレータ1や電解質膜8とのガス拡散層2の接触抵抗を従来と同様に保持したまま第2〜第5のいずれか一つの実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0046】
次に、第8の実施形態について説明する。燃料電池およびガス拡散層2の構成を第6の実施形態と同様とする。
【0047】
ここでは、気体透過率が小さい場所ほどガス拡散層2の厚みが大きくなるように構成する。第6の実施形態においては、気体透過率が小さい部位ほど径が小さい繊維を用いている。このようなガス拡散層2において、細い繊維により構成された気体透過率の小さい部分の厚みを大とする。
【0048】
セパレータ1等の部材を積層、締結する際には、シール部の気密性を保持するためや、接触抵抗を低減するために、積層方向に圧力をかけて積層、締結する。このとき、第6の実施形態のような構成をした場合には、ガス拡散層2全体に同等の圧力がかかり、強度が小さい細い繊維で構成されている場所の厚みが、太い繊維で構成されている場所の厚みよりも小さくなるおそれがある。
【0049】
そこで本実施形態では、強度が小さい細い繊維で構成されている場所を他の場所に比べて厚く構成する。
【0050】
このようにガス拡散層2を、気体透過率が小さい部分ほど厚くすることで、セパレータ1等の部材を積層、締結する際にガス拡散層2の厚みを均一化することができる。その結果、シール部の気密性およびセパレータ1や電解質膜8とガス拡散層2との接触抵抗を従来と同等に保持したまま、第6の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0051】
ここで、本実施形態は、ガス拡散層2の内側に触媒層7を形成したが、ガス拡散層2内に触媒粒子を拡散させることにより触媒を形成してもよい。
【0052】
このように、本発明は上記実施の形態に限定されるわけではなく、特許請求の範囲に記載の技術思想の範囲内で様々な変更が為されることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態に用いる燃料電池の構成図である。
【図2】第1の実施形態に用いるセパレータおよびガス拡散層の構成図である。
【図3】第2の実施形態に用いるセパレータおよびガス拡散層の構成図である。
【図4】従来例に対する第2、3の実施形態のガス拡散層内の流動抵抗を示す図である。
【図5】第5の実施形態に用いるガス拡散層を構成する繊維の説明図である。
【符号の説明】
1 セパレータ
2 ガス拡散層
3 供給用マニホルド
4 排出用マニホルド
5 供給用ガス流路(供給流路)
5a 上流部
5b 下流部
6 排出用ガス流路(排出流路)
6a 上流部
6b 下流部
8 電解質膜
【産業上の利用分野】
本発明は、燃料電池に関する、特に燃料電池の発電効率を向上するための構成に関する。
【0002】
【従来の技術】
燃料電池として、プロトン透過膜型燃料電池(PEMFC)または固体高分子電解質型燃料電池(PEFC)と称されるものが知られている。このような燃料電池は、例えば、電解質膜、電解質膜を狭持するガス拡散層(GDL)、GDLに接する面にガス流路を形成したセパレータを主な構成要素としている。運転時には、一対のセパレータに設けたガス流路のうち一方には水素含有ガスを流通させて陽極に水素を供給し、他方には酸素含有ガスを流通させて陰極に酸素を供給する。これにより、電解質膜とGDLとの間に担持されている白金触媒で下記の電気化学反応を生じて発電を行う。
【0003】
【化式】
陽極反応: H2→2H++2e− ・・・ (1)
陰極反応: 2H++2e−+(1/2)O2→H2O ・・・(2)
上記の反応に伴う生成水が電解質膜の表面付近に滞留すると、水素含有ガスや酸素含有ガスの供給を妨げる原因となり、発電能力が低下するという問題が生じる。また、PEMFCではプロトンの移動に水が必要であり、電解質膜が乾燥すると発電能力が低下するという問題が生じる。
【0004】
これに対して、特開平11−16591号公報においては、セパレータに刻んだガス流路を、触媒層に反応ガスを供給する供給用ガス流路と、触媒層からガスを回収する排出用ガス流路に分離して構成する。これにより、供給用ガス流路の全てのガスがGDLや触媒層内を通って排出用ガス流路へ排出される。ここでは、供給用ガス流路と排出用ガス流路を交互に配置し、供給用ガス流路に積極的にガスを供給することにより、反応面積を増やすとともに生成水の排水性を向上させている。
【0005】
【発明が解決しようとしている問題点】
しかしながら、従来の技術では、供給用ガス流路の入口側付近では反応ガスは生成水を含んでおらず、特に電解質膜の乾燥が生じ易い。これにより、供給用ガス流路の入口側では発電反応が生じ難くなり、全体の発電効率が低下するという問題が生じる。
【0006】
そこで本発明は、GDL内の水分分布を均一化することで全体の発電効率を向上することのできる燃料電池を提供することを目的とする。
【0007】
【問題点を解決するための手段】
本発明は、反応生成物として水を生じる燃料電池において、表面に反応ガスの流路を形成したセパレータと、前記セパレータに狭持され、前記流路に供給された反応ガスを反応面に拡散するガス拡散層と、さらに前記ガス拡散層に狭持された電解質膜と、を備える。前記流路を、前記ガス拡散層に反応ガスを供給する供給流路と、前記ガス拡散層から反応後のガスを回収する排出流路と、を間隔を空けて交互に配置することにより構成する。このような燃料電池において、前記供給流路内を流れる反応ガスの流れ方向と、前記排出流路内を流れる反応ガスの流れ方向が、逆方向となるようにした。
【0008】
【作用及び効果】
このように、流路を供給流路と排出流路とを間隔を空けて交互に配置することにより構成し、供給流路内を流れる反応ガスの流れ方向と、排出流路内を流れる反応ガスの流れ方向が逆方向となるようにする。これにより、ガス拡散層内で水分の拡散を促進することができ、ガス拡散層内の水分を均一化することができる。その結果、過剰な排水による電解質膜の乾燥や、排水不足による水詰まりの発生を抑制することができ、発電効率を向上することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
第1の実施形態に用いる燃料電池を構成する電池セルの断面を図1に示す。
【0010】
電解質膜8をガス拡散層2により狭持し、さらにガス拡散層2の外側にセパレータ1を配置する。セパレータ1の表面には各極に反応ガスを供給するガス流路5、6を形成し、電解質膜8表面に形成した触媒層7に、ガス拡散層2を介して反応ガスを供給する。触媒層7において(1)式または(2)式を生じ、電解質膜8内をプロトンが移動することにより電気エネルギを生じる。このように形成した電池セルを複数積層することにより燃料電池を構成する。
【0011】
このような燃料電池のセパレータ1およびガス拡散層2により構成される反応ガスの経路を図2に示す。
【0012】
セパレータ1の表面に、一端が供給用マニホルド3に連通した複数の供給用ガス流路5と、一端が排出用マニホルド4に連通した複数の排出用ガス流路6を形成する。供給用ガス流路5と排出用ガス流路6はガス流路5、6間に形成されたセパレータリブ部10を介して交互に配置する。ここでは、ガス流路5、6は互いに並行になるように構成する。また、供給用ガス流路5内と排出用ガス流路6内での反応ガスの流れの向きが逆となるように構成する。つまり、供給用ガス流路5の上流部5aと排出用ガス流路6の下流部6bをセパレータリブ部10を介して隣接させ、供給用ガス流路5の下流部5bと排出用ガス流路6の上流部6aをセパレータリブ部10を介して隣接させる。
【0013】
このように構成することで、供給用ガス流路5に供給された全ての反応ガスが、セパレータリブ部10と電解質膜8に挟まれたガス拡散層2内を通って排出用ガス流路6側に回収される。このとき、供給用ガス流路5の上流部5aからガス拡散層2に浸透した反応ガスは、排出用ガス流路6の下流部6bから回収される。また、供給用ガス流路5の下流部5bからガス拡散層2に浸透した反応ガスは、排出用ガス流路6の上流部6aから回収される。回収された反応ガスは、排出用ガス流路6を通って排出用マニホルド4に回収され、燃料電池から排出される。
【0014】
ここで、供給用ガス流路5内では、下流部5bの反応ガスには上流部5aで生じた生成水が含まれるので、上流部5aに比べて下流部5bの含水量が多くなる。また、排出用ガス流路6内では、ガス拡散層2から上流部6aで排出された生成水が下流部6bに流れ込むので、上流部6aに比べて下流部6bの含水量が多くなる。
【0015】
従来の技術では、上流部5a、6a同士、下流部5b、6b同士が隣接するように配置している。そのため、ガス拡散層2内は、反応ガスが上流部5aから6aへ流れる部分よりも、反応ガスが下流部5bから下流部6bへ流れる部分の含水率のほうが高くなる。これにより、ガス拡散層2内の含水率に分布が生じて、電解質膜8で湿潤が不足する部分(上流部5a側)と、水分が過剰となる部分(下流部5b側)が生じる。その結果、発電反応が生じにくかったり、反応ガスが供給されにくい部分が生じたりするおそれがあった。
【0016】
これに対して本実施形態は、隣接する供給用ガス流路5と排出用ガス流路6とで、内部を流れる反応ガスの流れる方向を逆方向とする。これにより、含水量の多い供給用ガス流路5の下流部5bと、含水量の少ない排出用ガス流路6の上流部6aとが隣接し、この間の水の濃度分布に応じて水の拡散を生じる。その結果、下流部5bから上流部6aにガス拡散層2内を水が移動する。また、含水率の小さい供給用ガス流路5の上流部5aと含水量の多い排出用ガス流路6の下流部6bを隣接させる。これにより、上流部5aと下流部6bとの間に水の濃度勾配が生じてガス拡散層2内で水が下流部6bから上流部5aに拡散する。
【0017】
次に、本実施形態における効果を説明する。
【0018】
ガス流路5、6を、ガス拡散層2に反応ガスを供給する供給用ガス流路5と、ガス拡散層2から反応ガスを回収する排出用ガス流路6と、を間隔を空けて交互に配置することにより構成する。さらに、供給用ガス流路5内を流れる反応ガスの流れ方向と、排出用ガス流路6内を流れる反応ガスの流れ方向が、逆方向となるようにする。これにより、ガス拡散層2内で水分の拡散を促進することができ、ガス拡散層2内の水分を均一化することができる。その結果、過剰な排水による電解質膜8の乾燥や、排水不足による水詰まりの発生を抑制することができ、発電効率を向上することができる。
【0019】
言い換えると、供給用ガス流路5と排出用ガス流路6内の反応ガスについて含水率の傾向が反対となるように反応ガス流路5、6を形成する。ここでは、ガス拡散層2内で、供給用ガス流路5の上流5a付近へ排出用ガス流路6の下流6b付近に含まれる水分を拡散し、供給用ガス流路5の下流5b付近に含まれる水分を排出用ガス流路6の上流6a付近に拡散する。含水量の少ない部分と含水量の多い部分とを隣接させるので、水の濃度勾配を大きくすることができ、水の拡散を促進して水分過剰である部分から水分不足である部分へ水を移動させることができる。これにより、ガス拡散層2内の含水率を均一化して電解質膜8の湿潤の不足や、水分過剰によるガス拡散層2の水詰まりを防ぎ、発電効率を向上することができる。
【0020】
次に、第2の実施形態に用いる燃料電池のセパレータ1およびガス拡散層2によるガスの経路を図3に示す。燃料電池の構成の概略は、第1の実施形態と同様に図1に示す構成とする。
【0021】
ガス流路5、6の形状を第1の実施形態に示すように構成し、供給用マニホルド3から上流部5aを通りガス拡散層2に浸透し、下流部6bに排出されて排出用マニホルド4に回収される反応ガスの経路を経路Aとする。また、供給用マニホルド3から供給用ガス流路5を通り下流部5bからガス拡散層2に浸透し、上流部6aから排出用ガス流路6を通って排出用マニホルド4に回収される反応ガスの経路を経路Bとする。
【0022】
このとき、経路Bは経路Aより長く、反応ガスが流れる際の圧力損失が大きくなるため、経路Aに比べて反応ガスが流れ難くなる。このとき、第1の実施形態で説明したように、経路B中の供給用ガス流路5の下流部5bには水分が比較的多く含まれるが、経路Bには反応ガスが流れ難いことからガス拡散層2で水詰まりが生じやすくなる。
【0023】
そこで、本実施形態では、セパレータ1に面するガス拡散層2の気体透過率を、供給用ガス流路5の上流部5aから下流部5bにかけて徐々に大きくする。ここでは、例えば、ガス拡散層2の気体透過率を変化させるために、気体透過率の異なるガス拡散層2を複数用意して燃料電池の組み立て時に組み合わせる。
【0024】
次に、上記のような構成とすることにより得られる効果について説明する。ここで、本実施形態と従来例との供給側から排出側へ反応ガスが流れる際の抵抗についての比較を図4に示す。従来例に比べて、本実施形態では供給側と排出側の圧力差についての経路Aと経路B間での分布を小さくすることができる。
【0025】
供給用ガス流路5の上流から下流に向かう方向について、ガス拡散層2の気体透過率を大きくする。ここでは、ガス拡散層2の気体透過率を供給用ガス流路5の上流部5aから下流部5bにかけて徐々に大きくすることで、供給用ガス流路5から排出用ガス流路6へガス拡散層2を通過する反応ガスの流量分布を均一化することができる。
【0026】
このようにガス拡散層2を通過する反応ガスの流量、ひいては触媒層7に供給される反応ガスの流量を均一化することで、排水の性能を場所によらずに均一化することができ、発電効率を向上することができる。また、供給される反応ガスの流量を場所によらず均一化することにより、反応効率を均一化することができ、全体の発電効率を向上することができる。
【0027】
次に、第3の実施形態に用いる燃料電池について説明する。
【0028】
ここでは、第2の実施形態において、供給用ガス流路5と排出用ガス流路6の圧力差が場所に寄らず略一定となるようにガス拡散層2の気体透過率を設定する。つまり、上流部5aから下流部6bに一定流量の反応ガスを流す場合と、下流部5bから上流部6aに一定流量の反応ガスを流す場合とで、反応ガスを流すための力が同じとなるように気体透過率を設定する。
【0029】
反応ガスが流れる際の圧力損失は、供給用ガス流路5の上流部5aからガス拡散層2へ供給される経路Aでは小さく、下流側5bからガス拡散層2へ供給される経路Bにいくに従って大きくなる。この圧力損失は反応ガスが通過する管路の長さにほぼ比例するため、供給用ガス流路5の上流部5aから下流部5bに沿って線形にガス拡散層2の気体透過率を大きくする。これにより、図4に示すように、ガス拡散層2を通過する反応ガスの流量を経路Aから経路Bにかけて均一化することができる。
【0030】
このように、形成することで、第2の実施形態に加えて以下のような効果を得ることができる。
【0031】
供給用ガス流路5から排出用ガス流路6へ流れる反応ガスの流量分布が均一化するように構成する。ここでは、ガス流路5、6内の流れの方向に関してガス拡散層2に供給される反応ガスの流量分布が略均一となるようにガス拡散層2の気体透過率を設定する。これにより、ガス拡散層2へ、ひいては触媒層7へ供給する反応ガスの流量をさらに均一化することができる。これにより、ガス拡散層2内の過剰な水を排水する排水性能を均一化することができ、水詰まりをさらに抑制することができる。また、触媒層7へ供給される反応ガスを均一化することで全体の発電効率をさらに向上することができる。
【0032】
本実施形態のように、ガス流路5、6内の流れ方向に関する供給側と排出側の圧力差の分布を一定にするように気体透過率を設定することで、図4に示すように第2の実施形態の効果をさらに向上することができる。
【0033】
次に、第4の実施形態について説明する。燃料電池および反応ガスの経路の構成を第2または第3の実施形態と同様とする。
【0034】
本実施形態では、ガス拡散層2内で気体透過率を変化させる方法として、ガス拡散層2を構成する繊維の数密度を変化させる。ガス拡散層2は、カーボンの短繊維を平面上に配置し、それを固めることにより製造する。繊維を平面上に配置する際に場所により配置する量を変えることで、気体透過率を変化させる。
【0035】
このように、ガス拡散層2の気体透過率が大きいほどガス拡散層2を構成する繊維の数密度を小さくする。繊維密度を小さくすることで気体透過率を大きくすることができ、ガス拡散層2内での気体透過率の変化を低コストで設定することができる。
【0036】
次に、第5の実施形態について説明する。燃料電池およびガス拡散層2の構成を第2、第3の実施形態と同様とする。
【0037】
本実施形態では、ガス拡散層2内で気体透過率を変化させる方法として、気体透過率が大きい場所ほど、空孔の径が大きい、または、空孔の曲率が小さいガス拡散層2を備える。これは、例えばガス拡散層2の製造時に、気体透過率が大きい場所ほど繊維長さの大きいカーボン繊維を用いることにより製造する。
【0038】
ガス拡散層2を構成するカーボン繊維の長さは一般的に100μm〜500μm位である。ガス拡散層2を構成する際には、このような長さの繊維をバインダーに混ぜて構成するが、このとき繊維は密着して絡み合うというよりあらゆる方向に向きつつ空隙を伴って積み重なる。このため、ガス拡散層2は、図5(b)に示す短い繊維、例えば100μm程度の繊維で構成するよりも、図5(a)に示す長い繊維、例えば500μmの繊維で構成したほうが空隙が大きくなる傾向がある。これにより長い繊維で構成したガス拡散層2は気体透過率が大きく、空孔の曲率が小さいものとなる。
【0039】
このように、気体透過率を大きく設定する場所ほど長い繊維を用いることで、ガス拡散層2に設ける空隙を大きく形成することができる。ガス拡散層2の気体透過率が大きいほどガス拡散層2に形成する空孔の径を大きくする、または、空孔の曲率を小さくすることで、低コストでガス拡散層2内の気体透過率の変化を設定することができる。
【0040】
次に、第6の実施形態について説明する。燃料電池およびガス拡散層2の構成を第2、第3実施形態と同様とする。
【0041】
本実施形態では、ガス拡散層2内で気体透過率を変化させる方法として、気体透過率が大きいほど、ガス拡散層2を構成する繊維の径を大きくする。繊維の径が大きいほど繊維間に大きな空隙を生じやすく、単位体積当たりに占める繊維の密度が小さくなるため、気体透過率を大きくすることができる。これは、ガス拡散層2の製造時にカーボン繊維を平面上に配置する際に、場所によって径が異なるカーボン繊維を使用し、固定することにより形成する。
【0042】
このように、気体透過率を大きくする部分ほど径の大きい繊維を用いることで、低コストでガス拡散層2内の気体透過率の変化を設定することができる。
【0043】
次に、第7の実施形態について説明する。燃料電池およびガス拡散層2の構成を第2〜5のいずれか一つの実施形態と同様とする。
【0044】
ここでは、気体透過率を大きく設定する場所ほどガス拡散層2を構成する繊維の強度を大きくする。ここで、気体透過率を大きくするために、ガス拡散層2を形成する繊維の密度や空孔の大きさを変化させる等の方法を用いた場合には、気体透過率を大きく設定した場所の強度が小さくなる恐れがある。セパレータ1等の部材を積層、締結する際には、シール部の気密性およびセパレータ1や電解質膜8とガス拡散層2との接触抵抗を維持するために所定の圧力がかけられる。ここで、本実施形態ではガス拡散層2の厚みが一定であるため、気体透過率、ひいては強度に差がある部分にも一定の圧力がかかるので、気体透過率の大きな場所で破損が生じやすくなる。
【0045】
このように、ガス拡散層2を、気体透過率が大きい部分ほど強度が大きい繊維で構成することで、ガス拡散層2の耐久性を平均化することができる。これにより、シール部の気密性やセパレータ1や電解質膜8とのガス拡散層2の接触抵抗を従来と同様に保持したまま第2〜第5のいずれか一つの実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0046】
次に、第8の実施形態について説明する。燃料電池およびガス拡散層2の構成を第6の実施形態と同様とする。
【0047】
ここでは、気体透過率が小さい場所ほどガス拡散層2の厚みが大きくなるように構成する。第6の実施形態においては、気体透過率が小さい部位ほど径が小さい繊維を用いている。このようなガス拡散層2において、細い繊維により構成された気体透過率の小さい部分の厚みを大とする。
【0048】
セパレータ1等の部材を積層、締結する際には、シール部の気密性を保持するためや、接触抵抗を低減するために、積層方向に圧力をかけて積層、締結する。このとき、第6の実施形態のような構成をした場合には、ガス拡散層2全体に同等の圧力がかかり、強度が小さい細い繊維で構成されている場所の厚みが、太い繊維で構成されている場所の厚みよりも小さくなるおそれがある。
【0049】
そこで本実施形態では、強度が小さい細い繊維で構成されている場所を他の場所に比べて厚く構成する。
【0050】
このようにガス拡散層2を、気体透過率が小さい部分ほど厚くすることで、セパレータ1等の部材を積層、締結する際にガス拡散層2の厚みを均一化することができる。その結果、シール部の気密性およびセパレータ1や電解質膜8とガス拡散層2との接触抵抗を従来と同等に保持したまま、第6の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0051】
ここで、本実施形態は、ガス拡散層2の内側に触媒層7を形成したが、ガス拡散層2内に触媒粒子を拡散させることにより触媒を形成してもよい。
【0052】
このように、本発明は上記実施の形態に限定されるわけではなく、特許請求の範囲に記載の技術思想の範囲内で様々な変更が為されることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態に用いる燃料電池の構成図である。
【図2】第1の実施形態に用いるセパレータおよびガス拡散層の構成図である。
【図3】第2の実施形態に用いるセパレータおよびガス拡散層の構成図である。
【図4】従来例に対する第2、3の実施形態のガス拡散層内の流動抵抗を示す図である。
【図5】第5の実施形態に用いるガス拡散層を構成する繊維の説明図である。
【符号の説明】
1 セパレータ
2 ガス拡散層
3 供給用マニホルド
4 排出用マニホルド
5 供給用ガス流路(供給流路)
5a 上流部
5b 下流部
6 排出用ガス流路(排出流路)
6a 上流部
6b 下流部
8 電解質膜
Claims (9)
- 反応生成物として水を生じる燃料電池において、
表面に反応ガスの流路を形成したセパレータと、
前記セパレータに狭持され、前記流路に供給された反応ガスを反応面に拡散するガス拡散層と、
さらに前記ガス拡散層に狭持された電解質膜と、を備え、
前記流路を、前記ガス拡散層に反応ガスを供給する供給流路と、前記ガス拡散層から反応ガスを回収する排出流路と、を間隔を空けて交互に配置することにより構成し、
前記供給流路内を流れる反応ガスの流れ方向と、前記排出流路内を流れる反応ガスの流れ方向が、逆方向となるようにしたことを特徴とする燃料電池。 - 前記供給流路の上流から下流に向かう方向について、前記ガス拡散層の気体透過率を大きくする請求項1に記載の燃料電池。
- 前記供給流路と前記排出流路が対向して隣接する部分を通過するガス流量を均一化した請求項1または2記載の燃料電池。
- 前記ガス拡散層の気体透過率が大きい部分ほど前記ガス拡散層を構成する繊維の数密度を小さくする請求項2に記載の燃料電池。
- 前記ガス拡散層の気体透過率が大きい部分ほど前記ガス拡散層に形成する空孔の径を大きくする、または、空孔の曲率を小さくする請求項2に記載の燃料電池。
- 前記ガス拡散層の気体透過率が大きい部分ほど前記ガス拡散層を構成する繊維の径を大きくする請求項2に記載の燃料電池。
- 前記ガス拡散層を、気体透過率が大きい部分ほど強度が大きい繊維で構成する請求項2から5のいずれか一つに記載の燃料電池。
- 前記ガス拡散層を、気体透過率が小さい部分ほど厚くする請求項6に記載の燃料電池。
- 電解質膜を湿潤することによりプロトンの移動を速やかに行う燃料電池において、
集電体としての役目を持つセパレータ表面に形成する反応ガスの流路を、前記セパレータに狭持されるガス拡散層に反応ガスを供給する供給流路と、前記ガス拡散層から反応後のガスを回収する排出流路と、から構成し、
前記ガス拡散層の前記供給流路の上流付近へ前記排出流路の下流付近に含まれる水分を拡散し、
前記ガス拡散層の前記供給流路の下流付近に含まれる水分を前記排出流路の上流付近に拡散することにより、前記ガス拡散層に含まれる水分を均一化することを特徴とする燃料電池。
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