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JP2004037154A - 丁張装置 - Google Patents

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JP2004037154A
JP2004037154A JP2002191968A JP2002191968A JP2004037154A JP 2004037154 A JP2004037154 A JP 2004037154A JP 2002191968 A JP2002191968 A JP 2002191968A JP 2002191968 A JP2002191968 A JP 2002191968A JP 2004037154 A JP2004037154 A JP 2004037154A
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JP2002191968A
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Takio Takahashi
高橋 滝雄
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Abstract

【課題】繰り返し使用が可能で長寿命であり、固い地盤の地面でも容易に使用することができ、かつ、杭に対するトンボ部の位置決めを容易に行うことができると共に、その微調整も可能として、正確な位置出し作業を可能とする丁張装置を提供する。
【解決手段】丁張装置は、金属及び硬質樹脂のいずれかの材料により地面に打込み自在な直線棒状に形成された杭部材10と、杭部材10の外周に嵌め合わされて杭部材10の長さ方向に移動自在な筒状をなす筒部21と、略矩形平板状をなし、その直線状の一端を筒部21の軸心に対して略直交させた状態で筒部21に取付けられ、筒部21を介して杭部材10の長さ方向に移動自在なトンボ部31と、筒部21に螺入され、筒部21を杭部材10の長さ方向の所定位置に締結して固定することにより、トンボ部31を杭部材10の長さ方向の所定位置に固定自在な高さ調整ネジ23とを備える。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、土木構造物や建築物を構築する際に、主要部分の中心線、高さ、掘削位置等を示すために使用される丁張装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の丁張装置は、木製の杭と、その杭の長さ方向に直交した状態で、杭に釘打ちして固定される略長方形の木製板材からなるトンボとを備えている。かかる従来の丁張装置を土木構造物や建築物等の構築物の施工現場に敷設するには、まず、施工現場の地面の複数箇所に杭を木槌等で垂直に打ち込む。なお、杭を打ち込む施工現場の地面は水平面である場合もあり、法面のように傾斜面である場合もある。次に、その杭と直交するよう、即ち、水平方向に延びるよう、トンボを杭に釘打ちする。そして、丁張装置のトンボ間に水糸を張って掛け渡し、構築物の芯出しや高さ位置設定等の位置出し作業を行う。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の丁針装置は、木製の杭及びトンボより構成されるため、再使用は困難で、使い捨てである。また、木製の杭を固い地盤に打ち込むことは困難であり、木槌等による過度な打撃力により、杭が破損することも考えられる。更に、構築物の施工現場において必要な位置出し作業をするためには、トンボを杭に釘打ちする際に、構築物に応じて正確な高さ位置に位置決めして釘打ちする必要がある。杭にトンボを釘打ちすると同時にこのような位置決め作業を行うことは非常に面倒かつ煩雑であり、高さ位置に誤差が生じ易い。加えて、トンボは杭に対して直交した水平方向に固定する必要があるが、やはり、杭にトンボを釘打ちすると同時にこのような角度位置決め作業を行うことは非常に面倒かつ煩雑であり、トンボが杭に対して傾斜した状態で固定されることもある。この場合、正確な位置出し作業を行うことができない。
【0004】
そこで、本発明は、繰り返し使用が可能で長寿命であり、固い地盤の地面でも容易に使用することができ、かつ、杭に対するトンボ部の位置決めを容易に行うことができると共に、その微調整も可能として、正確な位置出し作業を可能とする丁張装置の提供を課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る丁張装置は、金属及び硬質樹脂のいずれかの材料により地面に打込み自在な直線棒状に形成された杭部材と、少なくとも一端を直線状とした略平板状をなし、その直線状の一端を前記杭部材に対して略直交させた状態で前記杭部材の長さ方向に移動自在に取付けられるトンボ部と、前記トンボ部を前記杭部材の長さ方向の所定位置に固定自在な高さ調整手段とを備える。
【0006】
したがって、請求項1に係る丁張装置は、杭部材が金属製または硬質樹脂製であるため、大きな打撃力にも十分に耐え、固い地盤の地面にも大きな打撃力で杭部材を打ち込むことができる。また、トンボ部が杭部材の長さ方向に移動自在に取付けられるため、杭を施工現場の地面に打ち込んだ後、トンボ部の高さ調整を容易に行うことができる。このとき、トンボ部の直線状の一端が杭部材と略直交するため、水糸を利用して正確な位置出し作業を行うことができる。
【0007】
請求項2に係る丁張装置は、金属及び硬質樹脂のいずれかの材料により地面に打込み自在な直線棒状に形成された杭部材と、前記杭部材の外周に嵌め合わされて前記杭部材の長さ方向に移動自在な筒状をなす筒部と、略矩形平板状をなし、その直線状の一端を前記筒部の軸心に対して略直交させた状態で前記筒部に取付けられ、前記筒部を介して前記杭部材の長さ方向に移動自在なトンボ部材と、前記筒部に螺入され、前記筒部を前記杭部材の長さ方向の所定位置に締結して固定することにより、前記トンボ部を前記杭部材の長さ方向の所定位置に固定自在な高さ調整ネジとを備える。
【0008】
なお、前記トンボ部の直線状の一端は、通常、トンボ部の上端により構成されるが、これをトンボ部の下端により構成したり、トンボ部材のその他の位置にかかる機能の端部を設けたりすることも可能である。
【0009】
したがって、請求項2に係る丁張装置は、杭部材が金属製または硬質樹脂製であるため、大きな打撃力にも十分に耐え、固い地盤の地面にも大きな打撃力で杭部材を打ち込むことができる。また、トンボ部が筒部を介して杭部材の長さ方向に移動自在に取付けられるため、杭を施工現場の地面に打ち込んだ後、筒部を介してトンボ部の高さ調整を容易に行うことができる。更に、高さ調整ネジにより筒部を杭部材に締結して固定することにより、筒部を介してトンボ部を所望の高さ位置に固定することができる。このとき、トンボ部の直線状の一端が杭部材と略直交するため、水糸を利用して正確な位置出し作業を行うことができる。
【0010】
請求項3に係る丁張装置は、請求項2の構成において、更に、前記トンボ部の前記杭部材への取付け状態において、前記トンボ部の厚さ方向一側面における上側部に固着され、前記トンボ部の上端から上方に突出する突出部分を有する固着部と、前記トンボ部の厚さ方向一側面から徐々に離間して傾斜するよう前記固着部の下端から前記トンボ部の下側へと延び、前記固着部の突出部分に掛止した水糸の先端部を挟み込んで掛止自在な糸留部とを含む水糸掛止部材を備える。
【0011】
したがって、請求項3に係る丁張装置は、請求項2の作用に加え、丁張装置のトンボ部間に水糸を張って掛け渡し、構築物の芯出しや高さ位置設定等の位置出し作業を行うときに、水糸の端部の根元部分を水糸掛止部材の固着部の突出部分に巻付けた後、その先端部分を糸留部に挟み込んで容易かつ迅速に掛止することができる。
【0012】
請求項4に係る丁張装置は、請求項2または3の構成において、更に、前記トンボ部を前記杭部材の長さ方向を含む平面に沿って傾動自在とする傾動手段と、前記トンボ部を前記杭部材の長さ方向を含む平面に沿って所定の傾き角度に固定自在な傾き調整手段とを備える。
【0013】
したがって、請求項4に係る丁張装置は、請求項2または3の作用に加えて、傾動手段及び傾き角固定手段によりトンボ部を杭部材に対して直交した状態や所望角度傾斜した状態等、任意の角度位置に傾動させて固定することができる。
【0014】
請求項5に係る丁張装置は、請求項4の構成において、前記傾動手段及び前記傾き調整手段が、前記トンボ部に挿通されると共に前記筒部側に螺入自在な傾き調整ネジにより構成され、前記傾き調整ネジを前記トンボ部に挿通すると共に前記筒部側に螺入して前記トンボ部を前記筒部側に押付けた締結状態で、前記トンボ部を前記杭部材の長さ方向を含む平面に沿った所定の傾動角度に固定し、前記傾き調整ネジを前記締結状態から緩めた非締結状態で、前記トンボ部を前記筒部側に対して前記杭部材の長さ方向を含む平面に沿って傾動自在とした。
【0015】
したがって、請求項5に係る丁張装置は、請求項4の作用に加えて、傾き調整ネジを締結状態から緩めた非締結状態で、トンボ部を筒部側に対して杭部材の長さ方向を含む平面に沿って所望の傾き角度に傾動させた後、傾き調整ネジを締結状態とすることにより、トンボ部を杭部材の長さ方向を含む平面に沿った所望の傾動角度に固定することができる。
【0016】
請求項6に係る丁張装置は、請求項2乃至5のいずれかの構成において、前記杭部材が、その外周面の周方向に円周状に延びる刻設部をその長さ方向に所定間隔で多数形成し、前記筒部を前記高さ調整ネジにより前記杭部材に固定するときに、前記筒部の下端内周縁または上端内周縁の一部を前記刻設部により係止して、前記筒部を前記杭部材の長さ方向所定位置に位置決めして固定するようにした。
【0017】
したがって、請求項6に係る丁張装置は、請求項項2乃至5のいずれかの作用に加え、杭部材の刻設部を目安としてトンボ部の高さ調整を段階的に行うことができる。例えば、筒部の下端または上端を杭部材の所望高さ位置の刻設部に合致させることにより、刻設部の設置間隔毎に、トンボ部の高さを変更することができる。
【0018】
このとき、トンボ部の上端を筒部の上端に合致させた状態でトンボ部を筒部側に取付けたり、トンボ部の下端を筒部の下端に合致させた状態でトンボ部を筒部側に取付けたり、トンボ部の上下寸法を筒部の上下寸法と同一とすると共にトンボ部の上下両端を筒部の上下両端に合致させた状態でトンボ部を筒部に取付けたりすることが好ましい。こうすれば、筒部の上端または下端を杭部材の刻設部に合致させると、自動的にトンボ部の上端または下端が杭部材の刻設部に合致することになり、筒部の上端または下端を目安として、トンボ部の高さ調整をより簡単に行うことができる。
【0019】
更に、請求項6に係る丁張装置は、高さ調整ネジにより筒部を杭部材に締結して固定するときに、高さ調整ネジを前記締結状態から若干緩め、筒部の下端内周縁または上端内周縁の前記一部を杭部材の外周面に接触させた状態にすることにより、筒部を上下に移動してゆくと、筒部の下端内周縁または上端内周縁の一部が前記杭部材の刻設部に自動的に嵌り込んで係止される。そして、この状態から、高さ調整ネジを締結状態へと締め付けることにより、筒部を杭部材その位置に位置決めして固定することができ、筒部を介してトンボ部を所望の高さ位置に固定することができる。
【0020】
請求項7に係る丁張装置は、請求項2乃至6のいずれかの構成において、更に、前記トンボ部が、前記直線状の一端と平行に貫通形成された長孔状の左右調整溝を有し、前記傾き調整ネジを前記トンボ部の前記左右調整溝に挿通すると共に前記筒部側に螺入して前記トンボ部を前記筒部側に押付けた締結状態で、前記トンボ部を前記杭部材の長さ方向を含む平面に沿った所定の傾動角度に固定すると共に、前記トンボ部を前記左右調整溝の長さ方向における所定位置に固定し、前記傾き調整ネジを前記締結状態から緩めた非締結状態で、前記トンボ部を前記筒部側に対して前記杭部材の長さ方向を含む平面に沿って傾動自在とすると共に、前記トンボ部を前記左右調整溝の長さ方向に移動自在とした。
【0021】
したがって、請求項7に係る丁張装置は、請求項2乃至5のいずれかの作用に加え、傾き調整ネジを締結状態から緩めた非締結状態で、トンボ部を筒部側に対して左右調整溝の長さ方向における所定位置に移動させた後、傾き調整ネジを締結状態とすることにより、トンボ部を(杭部材の長さ方向と交差或いは略直交する)左右方向における所定位置に固定することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。なお、各実施の形態を通じ、同一の部材、要素または部分には同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0023】
実施の形態1
図1は本発明の実施の形態1に係る丁張装置の全体を示す正面図である。図2は本発明の実施の形態1に係る丁張装置の全体を示す背面図である。図3は本発明の実施の形態1に係る丁張装置の要部を示す断面図である。図4は本発明の実施の形態1に係る丁張装置の要部を示す側面図である。
【0024】
図1に示すように、実施の形態1に係る丁張装置は、杭部材10を備えている。杭部材10は、金属及び硬質樹脂のいずれかの材料により地面に打込み自在な直線棒状に形成されている。詳細には、杭部材10は、断面円形の直線棒状をなす棒状部11と、棒状部11の長さ方向一端、即ち、使用時における上端に一体的に固着された頭部12と、棒状部11の長さ方向下端から先鋭(テーパ状)となるよう下方に直線的に延びる先鋭部13とを有している。好ましくは、杭部材10は、鋼材等の金属材料により棒状部11、頭部12及び先鋭部13を一体的に形成する。なお、杭部材10を硬質樹脂により形成する場合、繊維強化プラスチック等、杭部材10を地面に打ち込む際の打撃力に耐え得る材料を使用する。即ち、杭部材10の材料としては、杭部材10を地面に打ち込む際の打撃力に耐え得る材料から形成する限りにおいて、任意の金属材料または硬質樹脂材料を使用することができる。杭部材10の前記棒状部11の外周面には、周方向に円周状に延びる刻設部11aが、棒状部11の長さ方向に所定間隔で多数形成されている。
【0025】
図2に示すように、丁張装置は、更に、筒部材20及びトンボ部材30を備えている。詳細には、筒部材20は、筒部21及び高さ調整ネジ23を有している。筒部21は、杭部材10の外周に嵌め合わされて杭部材10の長さ方向に移動自在な筒状をなす。具体的には、筒部21は、杭部材10の棒状部11の断面に対応する円形断面の内周面を有する長さ方向両端(使用時における上下両端)を開口とした円筒状をなす。前記筒部21の放射方向一側にはネジ孔21aが形成されている。そして、筒部21のネジ孔21aに前記高さ調整ネジ23が螺入され、図3に示すように、前記筒部21を前記杭部材10の長さ方向の所定位置に締結して固定自在となっている。なお、前記高さ調整ネジ23は蝶ネジにより構成されているが、その他のネジにより構成することも可能である。また、図3中二点差線で示すように、高さ調整ネジ23の頭部と筒部21との間にワッシャ、高さ調整ネジ23のネジ止め効果を向上する板状の介装部22を介装してもよい。この介装部22は筒部21に溶接等により固着してもよいし、通常のワッシャのように分離した状態で介装してもよい。
【0026】
一方、トンボ部材30は、トンボ部31と、介装部32と、水糸掛止部材33と、傾き調整ネジ34とを有している。トンボ部31は、略矩形平板状をなし、その直線状の一端である上端を前記筒部21の軸心に対して略直交させた状態で前記筒部21の外周面に取付けられる。具体的には、トンボ部31は横長長方形板状をなすと共に、介装部32はトンボ部31よりも小さい平板状(方形板状、円形板状等)をなす。介装部32は、前記筒部21の放射方向他側(前記ネジ孔21aと反対側)に移動不能に溶接、接着等により固着される。そして、トンボ部31は、介装部32及び傾き調整ネジ34を介して、前記筒部21の放射方向他側に傾動自在に取付けられる。具体的には、トンボ部31の左右及び上下の中央には挿通孔31aが貫通形成されている。また、介装部32の中央(前記トンボ部31の挿通孔31aに整合する位置)にはネジ孔32aが形成されている。そして、傾き調整ネジ34をトンボ部31の挿通孔31aに挿通すると共に、筒部21側に位置する介装部32のネジ孔32aに螺入自在となっている。これにより、傾き調整ネジ34を介装部32のネジ孔32aに完全に螺入してトンボ部31を筒部21側の介装部32に押付けた状締結状態で、前記トンボ部31を前記杭部材10の長さ方向を含む平面に沿った所定の傾動角度に固定するようになっている。一方、傾き調整ネジ34を前記締結状態から緩めた非締結状態で、トンボ部31を筒部21側の介装部32に対して前記杭部材10の長さ方向を含む平面に沿って所望の角度に傾動できるようになっている。
【0027】
上記のように、トンボ部31は、傾き調整ネジ34により筒部21に取付けられ、前記筒部21を介して杭部材10の長さ方向に移動自在に取付けられる。そして、高さ調整ネジ23により筒部21を杭部材10の長さ方向の所定位置(所定高さ位置)に固定することにより、トンボ部31を杭部材10の長さ方向の所定位置(所定高さ位置)に固定自在となっている。また、トンボ部31は、通常は、傾き調整ネジ34による締結状態において、杭部材10または筒部21の軸心に略直交した状態で固定される。しかし、トンボ部31は、施工現場の水平面に対して平行な状態(左右方向または水平方向に延びた状態)で固定する必要があるため、杭部材10を水平面に対して垂直に打込めず、杭部材10が水平面に対して傾斜する場合、傾き調整ネジ34によりその傾斜角を相殺する方向に傾動させた状態で固定する必要がある。ここで、筒部材20の筒部21並びにトンボ部材30のトンボ部31及び介装部32は、杭部材10と同様、金属材料または硬質樹脂材料により形成することが好ましいが、杭部材10のように打撃を受けるわけではないためその他の材料により形成することも可能である。また、前記傾き調整ネジ34は蝶ネジにより構成されているが、その他のネジにより構成することも可能である。なお、傾き調整ネジ34は、実施の形態1において、トンボ部31を杭部材10の長さ方向を含む平面に沿って傾動自在とする傾動手段と、トンボ部31を杭部材10の長さ方向を含む平面に沿って所定の傾き角度に固定自在な傾き角固定手段とを構成する。
【0028】
更に、実施の形態1では、筒部21を高さ調整ネジ23により杭部材10に固定するときに、筒部21の下端内周縁または上端内周縁の一部を前記棒状部11の刻設部11aにより係止して、筒部21を前記杭部材10の棒状部11の長さ方向所定位置に位置決めして固定するようになっている。具体的には、図3に示すように、高さ調整ネジ23を締結状態とすると、筒部21の放射方向他側(ネジ孔21aと反対側)の内周面が筒部材10の棒状部11の対応する側の外周面に加圧状態で接触し、筒部21が棒上部11に固定される。このとき、例えば、筒部21の上端を棒状部11の所望の刻設部11aに合致させて位置決めし、この状態で高さ調整ネジ23を締結状態とすることにより、筒部21の放射方向他側における上端内周縁部が棒状部11の刻設部11a内に若干進入して係止され、筒部21が棒状部11の当該刻設部11aの高さ位置に位置決めして固定される。
【0029】
前記水糸掛止部材33は、固着部33aと、糸留部33bとを有している。トンボ部31を筒部21を介して杭部材10へ取付けた状態において、固着部33aは、トンボ部31の厚さ方向一側面(筒部21と反対側の面、即ち、正面)における上側部に固着されている。固着部33aは、トンボ部31の上端から上方に突出する突出部分を有する。糸留部33bは、トンボ部31の厚さ方向一側面(正面)から徐々に離間して傾斜するよう固着部33aの下端からトンボ部31の下側へと延びている。そして、糸留部33bは、固着部33aの突出部分に掛止した水糸Yの先端部を挟み込んで掛止自在となっている。なお、実施の形態1では、水糸掛止部材33は、釘の上側部をトンボ部31に溶接、接着等により固着し、下側部をトンボ部31から離間するよう若干屈曲させて構成されている。無論、水糸掛止部材3は、任意の材料からなる釘以外の部材により構成することができる。
【0030】
次に上記のように構成した実施の形態1に係る丁張装置の作用及び効果について説明する。
実施の形態1に係る丁張装置は、杭部材10が金属製または硬質樹脂製であるため、大きな打撃力にも十分に耐え、固い地盤の地面にも大きな打撃力で杭部材10を打ち込むことができる。また、トンボ部31が筒部21を介して杭部材10の長さ方向に移動自在に取付けられるため、杭を施工現場の地面に打ち込んだ後、筒部21を介してトンボ部31の高さ調整を容易に行うことができる。更に、高さ調整ネジ23により筒部21を杭部材10に締結して固定することにより、筒部21を介してトンボ部31を所望の高さ位置に固定することができる。このとき、トンボ部31の直線状の一端としての上端が杭部材10と略直交するため、水糸Yを利用して正確な位置出し作業を行うことができる。
【0031】
また、丁張装置のトンボ部31間に水糸Yを張って掛け渡し、構築物の芯出しや高さ位置設定等の位置出し作業を行うときに、水糸Yの端部の根元部分を水糸掛止部材33の固着部33aの突出部分に巻付けた後、その先端部分を糸留部33bに挟み込んで容易かつ迅速に掛止することができる。その結果、水糸Yの掛け渡し作業が簡単かつ迅速になり、位置出し作業を迅速に行うことができる。
【0032】
更に、傾動手段及び傾き角固定手段としての傾き調整ネジ34を締結状態から緩めた非締結状態で、トンボ部31を筒部21側の介装部32に対して杭部材10の長さ方向を含む平面に沿って所望の傾き角度に傾動させた後、傾き調整ネジ34を締結状態とすることにより、トンボ部31を杭部材10の長さ方向を含む平面に沿った所望の傾動角度に固定することができ、これにより、トンボ部31を杭部材10に対して直交した状態や所望角度傾斜した状態等、任意の角度位置に傾動させて固定することができる。その結果、杭部材10を地面に対して正確に垂直に打ち込むことができず、多少斜めに打ち込んだ場合でも、トンボ部31の傾斜角度を調整して、トンボ部31を正確に水平(水平面に対して平行)にすることができ、正確な位置出し作業を行うことができる。
【0033】
そして、杭部材10の棒状部11の刻設部11aを目安としてトンボ部31の高さ調整を段階的に行うことができる。例えば、筒部21の下端または上端を杭部材10の所望高さ位置の刻設部11aに合致させることにより、刻設部11aの設置間隔毎に、トンボ部31の高さを変更することができる。
【0034】
このとき、トンボ部31の上下寸法を筒部21の上下寸法より小さくして、トンボ部31の上端を筒部21の上端に合致させた状態で、若しくは、トンボ部31の下端を筒部21の下端に合致させた状態でトンボ部31を筒部21側の介装部32に取付けたり、または、図1〜4に示すように、トンボ部31の上下寸法を筒部21の上下寸法と同一とすると共にトンボ部31の上下両端を筒部21の上下両端に合致させた状態でトンボ部31を筒部21に取付けたりすることが好ましい。こうすれば、筒部21の上端または下端を杭部材10の刻設部11aに合致させると、自動的にトンボ部31の上端または下端が杭部材10の刻設部11aに合致することになり、筒部21の上端または下端を目安として、トンボ部31の高さ調整をより簡単に行うことができる。
【0035】
更に、実施の形態1では、高さ調整ネジ23により筒部21を杭部材10に締結して固定するときに、高さ調整ネジ23を前記締結状態から若干緩め、筒部21の下端内周縁または上端内周縁の前記一部を杭部材10の棒状部11の外周面に接触させた状態にすることにより、筒部21を上下に移動してゆくと、筒部21の下端内周縁または上端内周縁の一部が前記棒状部11の刻設部11aに自動的に嵌り込んで係止される。そして、この状態から、高さ調整ネジ23を締結状態へと締め付けることにより、筒部23を杭部材10のその位置に位置決めして固定することができ、筒部21を介してトンボ部31を所望の高さ位置に固定することができる。その結果、トンボ部31の段階的な高さ調整を、より簡単かつ確実に行うことができる。
【0036】
実施の形態2
図5は本発明の実施の形態2に係る丁張装置の全体を示す正面図である。
実施の形態2に係る丁張装置は、トンボ部材40のトンボ部41の構成が実施の形態1と異なる。その他の構成は実施の形態1と同様である。具体的には、図5に示すように、前記トンボ部材40のトンボ部41は、実施の形態1のトンボ部31と同様の横長長方形板状をなしている。一方、トンボ部41は、その直線状の一端としての上端または下端と平行に貫通形成された長孔状の左右調整溝41aを有している。そして、前記傾き調整ネジ34をトンボ部41の左右調整溝41aに挿通すると共に筒部21側の介装部32に螺入してトンボ部41を筒部21側の介装部32に押付けた締結状態で、トンボ部41を杭部材10の長さ方向を含む平面に沿った所定の傾動角度に固定すると共に、トンボ部41を左右調整溝41aの長さ方向における所定位置に固定するようになっている。一方、傾き調整ネジ34を前記締結状態から緩めた非締結状態で、トンボ部41を筒部21側の介装部32に対して杭部材10の長さ方向を含む平面に沿って傾動自在とすると共に、トンボ部41を左右調整溝41aの長さ方向に移動自在となっている。
【0037】
したがって、実施の形態2に係る丁張装置は、傾き調整ネジ34を締結状態から緩めた非締結状態で、トンボ部41を左右調整溝41aに沿って所望の位置に移動させた後、傾き調整ネジ34を締結状態とすることにより、トンボ部41を筒部21側の介装部32に対して杭部材10の長さ方向と交差或いは略直交する方向における所望位置に固定することができる。その結果、複数の丁張装置のトンボ部間に水糸を張り渡して通り(直線状の見通し線)を出すときに、トンボ部を左右に移動して位置調整することにより、トンボ部において水糸を固着する部位(例えば水糸掛止部材33の固着部33a)の位置を水糸の通る位置に正確に合致させることができる。
【0038】
ところで、上記各実施の形態では、トンボ部31,41を筒部21を介して杭部材10に上下への移動自在に取付けたが、本発明に係る丁張装置は、筒部21以外の構成を使用してトンボ部31,41を杭部材10に上下への移動自在に取付けてもよい。また、本発明に係る丁張装置は、トンボ部31,41を、通常、杭部材10の長さ方向と略直交するよう取付けるが、上記のように杭部材10を地面に垂直に打ち込めなかった場合等において、(前記傾き調整手段を使用すると否とを問わず)トンボ部31,41を杭部材10の長さ方向と略直交せず、傾斜した状態で取付ける場合もある。更に、上記各実施の形態では、トンボ部31,41は、傾き調整ネジ34を介装部32に螺入することで傾動自在に筒部21に取付けられるが、本発明に係る丁張装置は、傾き調整ネジ34を筒部21に直接螺入することでトンボ部31,41を傾動自在に筒部21に取付けてもよい。ここで、前記高さ調整ネジ23は、棒状部11に対する筒部21の締結機能を発揮するため、筒部21の厚さ方向に貫通して螺入され、その先端を棒状部11の外周面に当接させているが、この場合における傾き調整ネジ34は、筒部21に対するトンボ部31,41の締結機能を発揮する一方で、棒状部11に対する筒部21の上下移動を妨げないよう、筒部21の厚さ方向の途中まで螺入する構成とする必要がある。
【0039】
【発明の効果】
請求項1に係る丁張装置は、上記のように構成したため、繰り返し使用が可能で長寿命であり、固い地盤の地面でも容易に使用することができ、かつ、杭に対するトンボ部の位置決めを容易に行うことができると共に、その微調整も可能として、正確な位置出し作業を可能とする。
【0040】
請求項2に係る丁張装置は、上記のように構成したため、簡単な構成でありながら、繰り返し使用が可能で長寿命であり、固い地盤の地面でも容易に使用することができ、かつ、杭に対するトンボ部の位置決めを容易に行うことができると共に、その微調整も可能として、正確な位置出し作業を可能とする。
【0041】
請求項3に係る丁張装置は、上記のように構成したため、請求項1または2の効果に加え、水糸の掛け渡し作業が簡単かつ迅速になり、位置出し作業を迅速に行うことができる。
【0042】
請求項4に係る丁張装置は、上記のように構成したため、請求項2または3の効果に加え、杭部材を地面に対して正確に垂直に打ち込むことができず、多少斜めに打ち込んだ場合でも、トンボ部の傾斜角度を調整して、トンボ部を正確に水平(水平面に対して平行)にすることができ、正確な位置出し作業を行うことができる。
【0043】
請求項5に係る丁張装置は、上記のように構成したため、請求項4の効果に加え、傾き調整ネジという簡単な構成により傾動手段及び傾き調整手段を構成することができる。
【0044】
請求項6に係る丁張装置は、上記のように構成したため、請求項2乃至5のいずれかの効果に加え、トンボ部の段階的な高さ調整を、より簡単かつ確実に行うことができる。
【0045】
請求項7に係る丁張装置は、上記のように構成したため、請求項2乃至6のいずれかの効果に加え、複数の丁張装置のトンボ部間に水糸を張り渡して通り(直線状の見通し線)を出すときに、トンボ部を左右に移動して位置調整することにより、トンボ部において水糸を固着する部位(例えば請求項3の水糸掛止部材の固着部)の位置を水糸の通る位置に正確に合致させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の実施の形態1に係る丁張装置の全体を示す正面図である。
【図2】図2は本発明の実施の形態1に係る丁張装置の全体を示す背面図である。
【図3】図3は本発明の実施の形態1に係る丁張装置の要部を示す断面図である。
【図4】図4は本発明の実施の形態1に係る丁張装置の要部を示す側面図である。
【図5】図5は本発明の実施の形態2に係る丁張装置の全体を示す正面図である。
【符号の説明】
10:杭部材、11a:刻設部、21:筒部
23:高さ調整ネジ(高さ調整手段)
31,41:トンボ部
33:水糸掛止部材、33a:固着部、33b:糸留部
34:傾き調整ネジ(傾動手段及び傾き調整手段)、41a:左右調整溝

Claims (7)

  1. 金属及び硬質樹脂のいずれかの材料により地面に打込み自在な直線棒状に形成された杭部材と、
    少なくとも一端を直線状とした略平板状をなし、その直線状の一端を前記杭部材に対して略直交させた状態で前記杭部材の長さ方向に移動自在に取付けられるトンボ部と、
    前記トンボ部を前記杭部材の長さ方向の所定位置に固定自在な高さ調整手段とを備えることを特徴とする丁張装置。
  2. 金属及び硬質樹脂のいずれかの材料により地面に打込み自在な直線棒状に形成された杭部材と、
    前記杭部材の外周に嵌め合わされて前記杭部材の長さ方向に移動自在な筒状をなす筒部と、
    略矩形平板状をなし、その直線状の一端を前記筒部の軸心に対して略直交させた状態で前記筒部に取付けられ、前記筒部を介して前記杭部材の長さ方向に移動自在なトンボ部と、
    前記筒部に螺入され、前記筒部を前記杭部材の長さ方向の所定位置に締結して固定することにより、前記トンボ部を前記杭部材の長さ方向の所定位置に固定自在な高さ調整ネジと
    を備えることを特徴とする丁張装置。
  3. 更に、前記トンボ部の前記杭部材への取付け状態において、前記トンボ部の厚さ方向一側面における上側部に固着され、前記トンボ部の上端から上方に突出する突出部分を有する固着部と、前記トンボ部の厚さ方向一側面から徐々に離間して傾斜するよう前記固着部の下端から前記トンボ部の下側へと延び、前記固着部の突出部分に掛止した水糸の先端部を挟み込んで掛止自在な糸留部とを含む水糸掛止部材を備えることを特徴とする請求項2記載の丁張装置。
  4. 更に、
    前記トンボ部を前記杭部材の長さ方向を含む平面に沿って傾動自在とする傾動手段と、
    前記トンボ部を前記杭部材の長さ方向を含む平面に沿って所定の傾き角度に固定自在な傾き調整手段と
    を備えることを特徴とする請求項2または3項記載の丁張装置。
  5. 前記傾動手段及び前記傾き調整手段は、前記トンボ部に挿通されると共に前記筒部側に螺入自在な傾き調整ネジにより構成され、
    前記傾き調整ネジを前記トンボ部に挿通すると共に前記筒部側に螺入して前記トンボ部を前記筒部側に押付けた締結状態で、前記トンボ部を前記杭部材の長さ方向を含む平面に沿った所定の傾動角度に固定し、
    前記傾き調整ネジを前記締結状態から緩めた非締結状態で、前記トンボ部を前記筒部側に対して前記杭部材の長さ方向を含む平面に沿って傾動自在とした
    ことを特徴とする請求項4記載の丁張装置。
  6. 前記杭部材は、その外周面の周方向に円周状に延びる刻設部をその長さ方向に所定間隔で多数形成し、前記筒部を前記高さ調整ネジにより前記杭部材に固定するときに、前記筒部の下端内周縁または上端内周縁の一部を前記刻設部により係止して、前記筒部を前記杭部材の長さ方向所定位置に位置決めして固定するようにしたことを特徴とする請求項2乃至5のいずれか1項記載の丁張装置。
  7. 更に、前記トンボ部は、前記直線状の一端と平行に貫通形成された長孔状の左右調整溝を有し、
    前記傾き調整ネジを前記トンボ部の前記左右調整溝に挿通すると共に前記筒部側に螺入して前記トンボ部を前記筒部側の外周面に押付けた締結状態で、前記トンボ部を前記杭部材の長さ方向を含む平面に沿った所定の傾動角度に固定すると共に、前記トンボ部の前記左右調整溝の長さ方向における所定位置に固定し、
    前記傾き調整ネジを前記締結状態から緩めた非締結状態で、前記トンボ部を前記筒部側に対して前記杭部材の長さ方向を含む平面に沿って傾動自在とすると共に、前記トンボ部を前記左右調整溝の長さ方向に移動自在とした
    ことを特徴とする請求項2乃至6のいずれか1項記載の丁張装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CZ304128B6 (cs) * 2012-09-20 2013-11-06 Ceské vysoké ucení technické v Praze, Fakulta stavební, Katedra speciální geodézie Prípravek s kompenzátorem pro urcení vodorovné roviny
JP2013246164A (ja) * 2012-05-25 2013-12-09 Korea Inst Of Geoscience & Mineral Resources 地質調査用区画表示装置

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