JP2004031648A - 光閉じ込め層を持つ光電変換素子と光電変換装置およびこの装置を備えた太陽電池 - Google Patents
光閉じ込め層を持つ光電変換素子と光電変換装置およびこの装置を備えた太陽電池 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004031648A JP2004031648A JP2002185901A JP2002185901A JP2004031648A JP 2004031648 A JP2004031648 A JP 2004031648A JP 2002185901 A JP2002185901 A JP 2002185901A JP 2002185901 A JP2002185901 A JP 2002185901A JP 2004031648 A JP2004031648 A JP 2004031648A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- photoelectric conversion
- layer
- light confinement
- confinement layer
- solar cell
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Images
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E10/00—Energy generation through renewable energy sources
- Y02E10/50—Photovoltaic [PV] energy
Landscapes
- Photovoltaic Devices (AREA)
Abstract
【課題】薄膜型太陽電池などに好適に使用される、入射光を効率よく基板内に閉じこめることができる光閉じ込め層を持つ光電変換素子と光電変換装置およびこの装置を備えた太陽電池を提供する。
【解決手段】光電変換装置に用いられる所定形状の凹凸を有する光閉じ込め層2において、格子状の凹凸からなるセルを構成単位とする光閉じ込め層が、基板1上のほぼ全面に渡って配置された構成であることを特徴とする光閉じ込め層を持つ光電変換素子と光電変換装置およびこの装置を備えた太陽電池である。
【選択図】図1
【解決手段】光電変換装置に用いられる所定形状の凹凸を有する光閉じ込め層2において、格子状の凹凸からなるセルを構成単位とする光閉じ込め層が、基板1上のほぼ全面に渡って配置された構成であることを特徴とする光閉じ込め層を持つ光電変換素子と光電変換装置およびこの装置を備えた太陽電池である。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、薄膜型太陽電池などに使用される入射光を効率よく基板内に閉じこめることができる光閉じ込め層を持つ光電変換素子と光電変換装置およびこの装置を備える太陽電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
光電変換素子は、ガラス表面に酸化錫やITO(インジウムスズ酸化物)などの透明導電層を形成した透明導電層が基板として用いられる。光電変換素子の一つである薄膜型太陽電池は、ガラス表面に酸化錫層を形成させた透明導電体が広く使用されている。薄膜シリコンを光電変換材料とした薄膜型太陽電池は、その製造に係るエネルギーコストが小さいことから、非常に注目されている。
【0003】
一般的な薄膜シリコン太陽電池の構成は、ガラス板表面に下地層、透明導電層、薄膜シリコン、金属層を順次形成したものである。
【0004】
上記透明導電層としては、化学蒸着(CVD)法など原料の熱分解酸化反応を伴う方法で形成された酸化錫層が多用されている。下地層は、ガラス板に含まれるナトリウムなどのアルカリ成分が透明導電層中に拡散し、透明導電層の電気抵抗特性を低下させる(抵抗値が高くなる)ことを防止するために設けられる。下地層としては、酸化珪素層などの透明薄層が用いられる。
【0005】
薄膜太陽電池用の透明導電層には、透過率が高いこと(光電変換層により多くの光を入れる)、抵抗が低いこと(発生した電流を取り出す際のロスを少なくする)が求められる。また、透明導電層の表面に適当な凹凸を付与すると、透明導電層表面で入射光が散乱し、光電変換層での光閉じ込めに効果があることが知られている。
【0006】
凹凸形状の好ましい例として、例えば、特開昭61−288473号公報には、高低差約1000〜5000オングストローム、凸部と凸部との間隔約2000〜10000オングストロームの凹凸形状が記載されている。
【0007】
また、例えば、特表平2−503615号公報には、直径が0.1μm〜0.3μmであり、高さ/直径の比が0.7〜1.2である凹凸形状が記載されている。
【0008】
さらにまた、例えば、特開平4−133360号公報には、高さが1000〜3000オングストロームの角錐台もしくは角錐の形状の凸部で、その稜線と基板の法線のなす角度が30〜50度である凹凸形状が記載されている。
【0009】
従来、上記光閉じこめの効果を増大させるため、入射光の散乱成分をできるだけ増大させることが好ましいと言われてきた。そのため、ヘイズ率が10%を越えるような基板が好ましいとされてきた。例えば、特表平2−503615号公報にはヘイズ率が8〜30%である基板が開示されている。
【0010】
透明導電層表面をこのような凹凸形状として、ヘイズ率の高い基板とし、その表面に非晶質(アモルファス)シリコンを堆積させて得られる太陽電池は、その特性が向上することが知られている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、透明導電層の凹凸形状は、薄膜太陽電池等の性能に直結する特性であり、さらに改善することが求められている。また、従来の凹凸形状は、電子顕微鏡で観察された形状であり、上記形状を確認するためには、観察倍率を大きくする必要があり、自ずと狭い領域(約1〜2μm角)での観察結果とならざるを得なかったため、必ずしも最適な凹凸形状を提供するのではなかった。
【0012】
また、凸部の高さや間隔、稜線の角度などの範囲が、上記に引用した特許公報等に記載されていたが、現実問題として、全ての凹凸形状が前記範囲内に入った透明導電層を形成することは困難で、凹凸の大きさや形状はある程度の分布をもって形成される。特に、凹凸形状が不揃いで、粒径が大きい凸部が多く存在する表面凹凸形状を有する透明導電層を薄膜太陽電池基板に使用すると、電池性能が低下することが知られているが、従来の観察方法ではこの凹凸形状の分布に関して議論するには観察面積が狭く、何ら言及されていなかった。
【0013】
ここで、凹凸形状が不揃いで、周囲に比べて粒径が大きい凸部が多く存在する表面凹凸形状を有する透明導電層を、薄膜太陽電池基板に使用すると、電池性能が低下する理由は明らかにはされてはいない。しかしながら、周囲に比べて粒径が大きい凸部が存在する透明導電層上に、非晶質(アモルファス)シリコン等の光電変換層を成膜すると、透明導電層へのステップカバレージ性の低下、非晶質(アモルファス)シリコンの膜質低下を生じ、その結果として、透明導電層と光電変換層との界面で、入射光が多く吸収されるにようになり、光電変換層への光の入射量低下を招くと考えられる。また、透明導電層と光電変換層との接合が不良となり、抵抗が大きくなり、発生した電流を取り出す際のロスが大きくなると考えられる。
【0014】
そこで、本発明は、上記の技術課題を解決するためになされたもので、薄膜型太陽電池などに好適に使用される、入射光を効率よく基板内に閉じこめることができる光閉じ込め層を持つ光電変換素子と光電変換装置およびこの装置を備えた太陽電池を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、光電変換装置に用いられる所定形状の凹凸を有する光閉じ込め層において、
格子状の凹凸からなるセルを構成単位とする光閉じ込め層が、基板上のほぼ全面に渡って配置された構成であることを特徴とする光閉じ込め層を持つ光電変換素子である。
【0016】
請求項2に係る発明は、請求項1記載の光閉じ込め層を持つ光電変換素子において、前記光閉じ込め層を形成するセル構成単位に曲線の格子状の凹凸からなるセルを含むことを特徴とする。
【0017】
請求項3に係る発明は、請求項1または2に記載の光閉じ込め層を持つ光電変換素子において、前記格子ピッチが5〜500μm、凹凸の高さが0.5〜2μmの範囲内にあることを特徴とする。
【0018】
請求項4に係る発明は、基板上に形成された第1電極層と半導体光電変換層と第2電極層とをこの順序で含み、この基板と半導体光電変換層との間に、前記光閉じ込め層が配置されていることを特徴とする光電変換装置である。
【0019】
請求項5に係る発明は、請求項4記載の光電変換装置を有する太陽電池であって、
太陽電池は、向きを変えずに地面に固定された構造であり、光電変換装置に含む前記光閉じ込め層を形成するセルは、季節もしくは時間に伴う太陽軌道に対応して選択されて配置された構成であることを特徴とする太陽電池である。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施形態について図面の基づいて説明する。
なお、図面の明瞭化のために寸法関係が適宜に変更されており、実際の寸法関係を反映してはいないが、本発明を不明確とするものではない。
【0021】
図1は、本発明の一実施例としての光電変換装置を示した模式断面図である。図1に示すように、基板1の上に光拡散を生じさせるための凹凸層2の微細凹凸パターンが、電子ビーム露光装置を用い、かつコンピュータ制御により、平面状の基板が載置されたX―Yステージを移動させて作製される。
【0022】
本発明において、微細凹凸パターンは特に限定されず、断面が三角形状や円形状からなるプリズム状パターン、又はピラミッド形状や半球状の単位を配備したレンズアレー状パターン、及びその他不規則的形状などの凹凸パターンが挙げられ、これらは規則的又は不規則的であっても良い。また、凹凸パターンのサイズも特に限定されず、例えば、高さ、ピッチがそれぞれ0.5μm程度〜数百μm程度から選ばれる。太陽電池基板として用いる場合は、高さ0.3μm〜2μm、ピッチ0.5μm〜3μm程度のものが好適で、このような微細パターンを有する凹凸層を使用することにより、光閉じ込め効果によって光吸収の増大をはかり効率変換を向上させる。
【0023】
また、本発明における凹凸パターンは凹凸層内での光散乱を可能とすることに加え、入射光の特性に対応した凹凸形状に加工することも出来る。例えば、太陽電池においての入射光である太陽の太陽軌道(図2を参照)に対応し、図3の(a)、(b)に示すように、半円周状に凹凸層を加工し、その中心を南方に向け設置することにより、日の出から日の入りまでを効率良く光散乱させることが可能である。
【0024】
また、これらの凹凸を、図4に示すように、幅方向:5μm〜500μm、高さ:0.5μm〜2μmのサイズでセル構造にすることにより、凹凸層面内全体での均等な光散乱作用を得られる。
【0025】
また、上記したセル構造内の凹凸形状の高低、ピッチ、形状を変更することにより、光散乱を制御することも可能である。
【0026】
上記セル構造を持つ凹凸層において、一つのセル構造を電子ビーム露光装置を用いて上記と同様に作成し、その凹凸層を用いてエンボスなどの簡便な工程により複製し、複製された凹凸層を多面付けすることにより、一面の凹凸層として光電変換素子を作成することもでき得る。
【0027】
凹凸層が形成された後は、従来の光電変換装置におけると同様の周知の方法によって、他の層として、透明導電層3、半導体光電変換層4、透明導電層5、金属電極層6が順次積層される。
【0028】
凹凸層2上には、酸化錫やITOなどからなる透明電極層3が形成されている。
透明電極層3上には、半導体光電変換層4として、たとえば非晶質シリコン(a−Si)層が堆積されている。a−Si層5は、たとえば順次に積層されたp型サブ層、i型サブ層、およびn型サブ層(図示せず)を含み得る。a−Si層4上には、裏面反射金属電極層6が積層されている。
【0029】
a−Si層4上には、好ましくはZnOの透明層5を介在させて、裏面反射金属電極層6が積層されている。ZnO層5は、金属電極層6からa−Si層4内に金属原子が拡散することを防止するように作用する。また、裏面電極の一部としても作用し得る。
【0030】
なお、図1に示した光電変換装置においては、光は透光性の基板1側から入射させられることは言うまでもない。透光性基板1としては、ポリエステルフィルムのような電気絶縁性樹脂フィルムを用いることができる。樹脂フィルムの基板1が用いられる場合、光電変換装置は軽量化されてその取扱いも簡便になり、さらにその製造コストも低減され得る。なお、樹脂フィルム基板1の材料としては、ポリエステルに限られず、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン(PES)樹脂、またはフッ素樹脂なども好ましく用いられ得る。また、基板1として、樹脂フィルムの代わりにガラス板を用いてもよい。
【0031】
また、本発明による光電変換装置のa−Si層4はpin型のa−Si系光半導体素子を複数積層したタンデムセルやトリプルセル構造にしてもよい。
【0032】
図5は、本発明の別の一実施例としての光電変換装置を示した模式断面図である。この光電変換装置においては、光拡散を生じさせるために本発明による凹凸層2が上記した凹凸の作製と同様な方法で基板1の上に形成されている。また、これら微細凹凸パターン、サイズは上記した凹凸と同様に特に限定されない。その凹凸層に真空蒸着法やスパッタリング法などでAlなどの金属層7を堆積してありこれらを裏面反射層とよぶ。裏面反射層の金属層上には、酸化錫やITOなどからなる透明電極層3が形成されている。
【0033】
透明電極層3上には、順次に積層されたn型サブ層、i型サブ層、およびp型サブ層(図示せず)を含むa−Si光電変換層4が形成されている。Aa−Si光電変換層4上には、ITOなどからなる透明電極層5と、Agなどからなる櫛形の集電金属電極層8とが積層されている。なお、図2に示されているような光電変換装置においては、光は櫛形金属電極層7と透明電極層3を介して光電変換層4内に入射されることは言うまでもない。
【0034】
上記で得られる光電変換装置は、太陽電池のみならず、光スイッチや光センサなどの他の種々の用途にも用いられ得ることは言うまでもない。
【0035】
【発明の効果】
本発明により、表面反射を低く抑えて、より多くの光を基板内に入射させることができ、入射した光を効率よく基板内に閉じこめることができる光閉じ込め層を持つ光電変換素子と光電変換装置およびこの装置を備える光電変換効率の高い太陽電池を提供できる。
本発明における光閉じ込め層は、既存の電子ビーム露光装置を用いて光閉じ込め層を構成する凹凸からなるセル構造を作成することから、入射光の特性に対応して、凹凸の高低、ピッチ、形状等を任意に、かつ容易に加工することができる。また、エンボス複製技術により、基板一面に光閉じ込め層を形成することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としての光電変換装置を示す模式断面図である。
【図2】各季節による太陽軌道を説明する説明図である。
【図3】太陽軌道に対応した凹凸層を示す模式斜視図である。
【図4】微小セル構造を説明する説明図である。
【図5】本発明の別の実施例としての光電変換装置を示す模式断面図である。
【符号の説明】
1 基板
2 凹凸層
3 透明導電層
4 半導体光電変換層
5 透明導電層
6 金属電極層
7 櫛形金属電極
【発明の属する技術分野】
本発明は、薄膜型太陽電池などに使用される入射光を効率よく基板内に閉じこめることができる光閉じ込め層を持つ光電変換素子と光電変換装置およびこの装置を備える太陽電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
光電変換素子は、ガラス表面に酸化錫やITO(インジウムスズ酸化物)などの透明導電層を形成した透明導電層が基板として用いられる。光電変換素子の一つである薄膜型太陽電池は、ガラス表面に酸化錫層を形成させた透明導電体が広く使用されている。薄膜シリコンを光電変換材料とした薄膜型太陽電池は、その製造に係るエネルギーコストが小さいことから、非常に注目されている。
【0003】
一般的な薄膜シリコン太陽電池の構成は、ガラス板表面に下地層、透明導電層、薄膜シリコン、金属層を順次形成したものである。
【0004】
上記透明導電層としては、化学蒸着(CVD)法など原料の熱分解酸化反応を伴う方法で形成された酸化錫層が多用されている。下地層は、ガラス板に含まれるナトリウムなどのアルカリ成分が透明導電層中に拡散し、透明導電層の電気抵抗特性を低下させる(抵抗値が高くなる)ことを防止するために設けられる。下地層としては、酸化珪素層などの透明薄層が用いられる。
【0005】
薄膜太陽電池用の透明導電層には、透過率が高いこと(光電変換層により多くの光を入れる)、抵抗が低いこと(発生した電流を取り出す際のロスを少なくする)が求められる。また、透明導電層の表面に適当な凹凸を付与すると、透明導電層表面で入射光が散乱し、光電変換層での光閉じ込めに効果があることが知られている。
【0006】
凹凸形状の好ましい例として、例えば、特開昭61−288473号公報には、高低差約1000〜5000オングストローム、凸部と凸部との間隔約2000〜10000オングストロームの凹凸形状が記載されている。
【0007】
また、例えば、特表平2−503615号公報には、直径が0.1μm〜0.3μmであり、高さ/直径の比が0.7〜1.2である凹凸形状が記載されている。
【0008】
さらにまた、例えば、特開平4−133360号公報には、高さが1000〜3000オングストロームの角錐台もしくは角錐の形状の凸部で、その稜線と基板の法線のなす角度が30〜50度である凹凸形状が記載されている。
【0009】
従来、上記光閉じこめの効果を増大させるため、入射光の散乱成分をできるだけ増大させることが好ましいと言われてきた。そのため、ヘイズ率が10%を越えるような基板が好ましいとされてきた。例えば、特表平2−503615号公報にはヘイズ率が8〜30%である基板が開示されている。
【0010】
透明導電層表面をこのような凹凸形状として、ヘイズ率の高い基板とし、その表面に非晶質(アモルファス)シリコンを堆積させて得られる太陽電池は、その特性が向上することが知られている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、透明導電層の凹凸形状は、薄膜太陽電池等の性能に直結する特性であり、さらに改善することが求められている。また、従来の凹凸形状は、電子顕微鏡で観察された形状であり、上記形状を確認するためには、観察倍率を大きくする必要があり、自ずと狭い領域(約1〜2μm角)での観察結果とならざるを得なかったため、必ずしも最適な凹凸形状を提供するのではなかった。
【0012】
また、凸部の高さや間隔、稜線の角度などの範囲が、上記に引用した特許公報等に記載されていたが、現実問題として、全ての凹凸形状が前記範囲内に入った透明導電層を形成することは困難で、凹凸の大きさや形状はある程度の分布をもって形成される。特に、凹凸形状が不揃いで、粒径が大きい凸部が多く存在する表面凹凸形状を有する透明導電層を薄膜太陽電池基板に使用すると、電池性能が低下することが知られているが、従来の観察方法ではこの凹凸形状の分布に関して議論するには観察面積が狭く、何ら言及されていなかった。
【0013】
ここで、凹凸形状が不揃いで、周囲に比べて粒径が大きい凸部が多く存在する表面凹凸形状を有する透明導電層を、薄膜太陽電池基板に使用すると、電池性能が低下する理由は明らかにはされてはいない。しかしながら、周囲に比べて粒径が大きい凸部が存在する透明導電層上に、非晶質(アモルファス)シリコン等の光電変換層を成膜すると、透明導電層へのステップカバレージ性の低下、非晶質(アモルファス)シリコンの膜質低下を生じ、その結果として、透明導電層と光電変換層との界面で、入射光が多く吸収されるにようになり、光電変換層への光の入射量低下を招くと考えられる。また、透明導電層と光電変換層との接合が不良となり、抵抗が大きくなり、発生した電流を取り出す際のロスが大きくなると考えられる。
【0014】
そこで、本発明は、上記の技術課題を解決するためになされたもので、薄膜型太陽電池などに好適に使用される、入射光を効率よく基板内に閉じこめることができる光閉じ込め層を持つ光電変換素子と光電変換装置およびこの装置を備えた太陽電池を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、光電変換装置に用いられる所定形状の凹凸を有する光閉じ込め層において、
格子状の凹凸からなるセルを構成単位とする光閉じ込め層が、基板上のほぼ全面に渡って配置された構成であることを特徴とする光閉じ込め層を持つ光電変換素子である。
【0016】
請求項2に係る発明は、請求項1記載の光閉じ込め層を持つ光電変換素子において、前記光閉じ込め層を形成するセル構成単位に曲線の格子状の凹凸からなるセルを含むことを特徴とする。
【0017】
請求項3に係る発明は、請求項1または2に記載の光閉じ込め層を持つ光電変換素子において、前記格子ピッチが5〜500μm、凹凸の高さが0.5〜2μmの範囲内にあることを特徴とする。
【0018】
請求項4に係る発明は、基板上に形成された第1電極層と半導体光電変換層と第2電極層とをこの順序で含み、この基板と半導体光電変換層との間に、前記光閉じ込め層が配置されていることを特徴とする光電変換装置である。
【0019】
請求項5に係る発明は、請求項4記載の光電変換装置を有する太陽電池であって、
太陽電池は、向きを変えずに地面に固定された構造であり、光電変換装置に含む前記光閉じ込め層を形成するセルは、季節もしくは時間に伴う太陽軌道に対応して選択されて配置された構成であることを特徴とする太陽電池である。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施形態について図面の基づいて説明する。
なお、図面の明瞭化のために寸法関係が適宜に変更されており、実際の寸法関係を反映してはいないが、本発明を不明確とするものではない。
【0021】
図1は、本発明の一実施例としての光電変換装置を示した模式断面図である。図1に示すように、基板1の上に光拡散を生じさせるための凹凸層2の微細凹凸パターンが、電子ビーム露光装置を用い、かつコンピュータ制御により、平面状の基板が載置されたX―Yステージを移動させて作製される。
【0022】
本発明において、微細凹凸パターンは特に限定されず、断面が三角形状や円形状からなるプリズム状パターン、又はピラミッド形状や半球状の単位を配備したレンズアレー状パターン、及びその他不規則的形状などの凹凸パターンが挙げられ、これらは規則的又は不規則的であっても良い。また、凹凸パターンのサイズも特に限定されず、例えば、高さ、ピッチがそれぞれ0.5μm程度〜数百μm程度から選ばれる。太陽電池基板として用いる場合は、高さ0.3μm〜2μm、ピッチ0.5μm〜3μm程度のものが好適で、このような微細パターンを有する凹凸層を使用することにより、光閉じ込め効果によって光吸収の増大をはかり効率変換を向上させる。
【0023】
また、本発明における凹凸パターンは凹凸層内での光散乱を可能とすることに加え、入射光の特性に対応した凹凸形状に加工することも出来る。例えば、太陽電池においての入射光である太陽の太陽軌道(図2を参照)に対応し、図3の(a)、(b)に示すように、半円周状に凹凸層を加工し、その中心を南方に向け設置することにより、日の出から日の入りまでを効率良く光散乱させることが可能である。
【0024】
また、これらの凹凸を、図4に示すように、幅方向:5μm〜500μm、高さ:0.5μm〜2μmのサイズでセル構造にすることにより、凹凸層面内全体での均等な光散乱作用を得られる。
【0025】
また、上記したセル構造内の凹凸形状の高低、ピッチ、形状を変更することにより、光散乱を制御することも可能である。
【0026】
上記セル構造を持つ凹凸層において、一つのセル構造を電子ビーム露光装置を用いて上記と同様に作成し、その凹凸層を用いてエンボスなどの簡便な工程により複製し、複製された凹凸層を多面付けすることにより、一面の凹凸層として光電変換素子を作成することもでき得る。
【0027】
凹凸層が形成された後は、従来の光電変換装置におけると同様の周知の方法によって、他の層として、透明導電層3、半導体光電変換層4、透明導電層5、金属電極層6が順次積層される。
【0028】
凹凸層2上には、酸化錫やITOなどからなる透明電極層3が形成されている。
透明電極層3上には、半導体光電変換層4として、たとえば非晶質シリコン(a−Si)層が堆積されている。a−Si層5は、たとえば順次に積層されたp型サブ層、i型サブ層、およびn型サブ層(図示せず)を含み得る。a−Si層4上には、裏面反射金属電極層6が積層されている。
【0029】
a−Si層4上には、好ましくはZnOの透明層5を介在させて、裏面反射金属電極層6が積層されている。ZnO層5は、金属電極層6からa−Si層4内に金属原子が拡散することを防止するように作用する。また、裏面電極の一部としても作用し得る。
【0030】
なお、図1に示した光電変換装置においては、光は透光性の基板1側から入射させられることは言うまでもない。透光性基板1としては、ポリエステルフィルムのような電気絶縁性樹脂フィルムを用いることができる。樹脂フィルムの基板1が用いられる場合、光電変換装置は軽量化されてその取扱いも簡便になり、さらにその製造コストも低減され得る。なお、樹脂フィルム基板1の材料としては、ポリエステルに限られず、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン(PES)樹脂、またはフッ素樹脂なども好ましく用いられ得る。また、基板1として、樹脂フィルムの代わりにガラス板を用いてもよい。
【0031】
また、本発明による光電変換装置のa−Si層4はpin型のa−Si系光半導体素子を複数積層したタンデムセルやトリプルセル構造にしてもよい。
【0032】
図5は、本発明の別の一実施例としての光電変換装置を示した模式断面図である。この光電変換装置においては、光拡散を生じさせるために本発明による凹凸層2が上記した凹凸の作製と同様な方法で基板1の上に形成されている。また、これら微細凹凸パターン、サイズは上記した凹凸と同様に特に限定されない。その凹凸層に真空蒸着法やスパッタリング法などでAlなどの金属層7を堆積してありこれらを裏面反射層とよぶ。裏面反射層の金属層上には、酸化錫やITOなどからなる透明電極層3が形成されている。
【0033】
透明電極層3上には、順次に積層されたn型サブ層、i型サブ層、およびp型サブ層(図示せず)を含むa−Si光電変換層4が形成されている。Aa−Si光電変換層4上には、ITOなどからなる透明電極層5と、Agなどからなる櫛形の集電金属電極層8とが積層されている。なお、図2に示されているような光電変換装置においては、光は櫛形金属電極層7と透明電極層3を介して光電変換層4内に入射されることは言うまでもない。
【0034】
上記で得られる光電変換装置は、太陽電池のみならず、光スイッチや光センサなどの他の種々の用途にも用いられ得ることは言うまでもない。
【0035】
【発明の効果】
本発明により、表面反射を低く抑えて、より多くの光を基板内に入射させることができ、入射した光を効率よく基板内に閉じこめることができる光閉じ込め層を持つ光電変換素子と光電変換装置およびこの装置を備える光電変換効率の高い太陽電池を提供できる。
本発明における光閉じ込め層は、既存の電子ビーム露光装置を用いて光閉じ込め層を構成する凹凸からなるセル構造を作成することから、入射光の特性に対応して、凹凸の高低、ピッチ、形状等を任意に、かつ容易に加工することができる。また、エンボス複製技術により、基板一面に光閉じ込め層を形成することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としての光電変換装置を示す模式断面図である。
【図2】各季節による太陽軌道を説明する説明図である。
【図3】太陽軌道に対応した凹凸層を示す模式斜視図である。
【図4】微小セル構造を説明する説明図である。
【図5】本発明の別の実施例としての光電変換装置を示す模式断面図である。
【符号の説明】
1 基板
2 凹凸層
3 透明導電層
4 半導体光電変換層
5 透明導電層
6 金属電極層
7 櫛形金属電極
Claims (5)
- 光電変換装置に用いられる所定形状の凹凸を有する光閉じ込め層において、
格子状の凹凸からなるセルを構成単位とする光閉じ込め層が、基板上のほぼ全面に渡って配置された構成であることを特徴とする光閉じ込め層を持つ光電変換素子。 - 前記光閉じ込め層を形成するセル構成単位に曲線の格子状の凹凸からなるセルを含むことを特徴とする請求項1記載の光閉じ込め層を持つ光電変換素子。
- 前記格子ピッチが5〜500μm、凹凸の高さが0.5〜2μmの範囲内にあることを特徴とする請求項1または2に記載の光閉じ込め層を持つ光電変換素子。
- 基板上に形成された第1電極層と半導体光電変換層と第2電極層とをこの順序で含み、この基板と半導体光電変換層との間に、前記光閉じ込め層が配置されていることを特徴とする光電変換装置。
- 請求項4記載の光電変換装置を有する太陽電池であって、
太陽電池は、向きを変えずに地面に固定された構造であり、光電変換装置に含む前記光閉じ込め層を形成するセルは、季節もしくは時間に伴う太陽軌道に対応して選択されて配置された構成であることを特徴とする太陽電池。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2002185901A JP2004031648A (ja) | 2002-06-26 | 2002-06-26 | 光閉じ込め層を持つ光電変換素子と光電変換装置およびこの装置を備えた太陽電池 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2002185901A JP2004031648A (ja) | 2002-06-26 | 2002-06-26 | 光閉じ込め層を持つ光電変換素子と光電変換装置およびこの装置を備えた太陽電池 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2004031648A true JP2004031648A (ja) | 2004-01-29 |
Family
ID=31181400
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2002185901A Withdrawn JP2004031648A (ja) | 2002-06-26 | 2002-06-26 | 光閉じ込め層を持つ光電変換素子と光電変換装置およびこの装置を備えた太陽電池 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2004031648A (ja) |
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2009041659A1 (ja) | 2007-09-28 | 2009-04-02 | Fujifilm Corporation | 太陽電池 |
| WO2010079723A1 (ja) * | 2009-01-08 | 2010-07-15 | 旭硝子株式会社 | 表面が加工されたフッ素樹脂フィルムの製造方法 |
| JP2011524638A (ja) * | 2008-06-11 | 2011-09-01 | インテバック・インコーポレイテッド | 半導体装置及び太陽電池製造方法 |
| CN102272944A (zh) * | 2009-05-06 | 2011-12-07 | 薄膜硅公司 | 光伏电池和提高半导体层堆叠中的光俘获的方法 |
| US8997688B2 (en) | 2009-06-23 | 2015-04-07 | Intevac, Inc. | Ion implant system having grid assembly |
| US9318332B2 (en) | 2012-12-19 | 2016-04-19 | Intevac, Inc. | Grid for plasma ion implant |
| US9324598B2 (en) | 2011-11-08 | 2016-04-26 | Intevac, Inc. | Substrate processing system and method |
-
2002
- 2002-06-26 JP JP2002185901A patent/JP2004031648A/ja not_active Withdrawn
Cited By (11)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2009041659A1 (ja) | 2007-09-28 | 2009-04-02 | Fujifilm Corporation | 太陽電池 |
| JP2011524638A (ja) * | 2008-06-11 | 2011-09-01 | インテバック・インコーポレイテッド | 半導体装置及び太陽電池製造方法 |
| WO2010079723A1 (ja) * | 2009-01-08 | 2010-07-15 | 旭硝子株式会社 | 表面が加工されたフッ素樹脂フィルムの製造方法 |
| CN102272944A (zh) * | 2009-05-06 | 2011-12-07 | 薄膜硅公司 | 光伏电池和提高半导体层堆叠中的光俘获的方法 |
| US8997688B2 (en) | 2009-06-23 | 2015-04-07 | Intevac, Inc. | Ion implant system having grid assembly |
| US9303314B2 (en) | 2009-06-23 | 2016-04-05 | Intevac, Inc. | Ion implant system having grid assembly |
| US9741894B2 (en) | 2009-06-23 | 2017-08-22 | Intevac, Inc. | Ion implant system having grid assembly |
| US9324598B2 (en) | 2011-11-08 | 2016-04-26 | Intevac, Inc. | Substrate processing system and method |
| US9875922B2 (en) | 2011-11-08 | 2018-01-23 | Intevac, Inc. | Substrate processing system and method |
| US9318332B2 (en) | 2012-12-19 | 2016-04-19 | Intevac, Inc. | Grid for plasma ion implant |
| US9583661B2 (en) | 2012-12-19 | 2017-02-28 | Intevac, Inc. | Grid for plasma ion implant |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| US20100116332A1 (en) | Transparent substrate provided with an improved electrode layer | |
| TW201001729A (en) | Photovoltaic cell and methods for producing a photovoltaic cell | |
| WO2005081324A1 (ja) | 光電変換装置用基板、光電変換装置、積層型光電変換装置 | |
| JP4903314B2 (ja) | 薄膜結晶質Si太陽電池 | |
| TW201135949A (en) | Holey electrode grids for photovoltaic cells with subwavelength and superwavelength feature sizes | |
| US20120073641A1 (en) | Solar cell apparatus having the transparent conducting layer with the structure as a plurality of nano-level well-arranged arrays | |
| CN111312901A (zh) | 叠拼叉指全背接触钙钛矿太阳电池及其制备方法 | |
| JP2023549905A (ja) | 太陽光発電電池及び太陽光発電モジュール | |
| JP2013524499A (ja) | 増強光捕捉スキームによる薄膜光起電力素子 | |
| JP2003188394A (ja) | 太陽電池用フィルムおよび太陽電池モジュール | |
| KR20130098986A (ko) | 투명 전도성 산화 필름을 포함하는 기판 및 이의 제조 방법 | |
| CN102468442A (zh) | 光电转换元件以及光电转换元件的制造方法 | |
| US20100126583A1 (en) | Thin film solar cell and method of manufacturing the same | |
| WO2012105146A1 (ja) | 光電変換装置及び光電変換モジュール | |
| JP5894379B2 (ja) | 光電変換装置 | |
| JP2004031648A (ja) | 光閉じ込め層を持つ光電変換素子と光電変換装置およびこの装置を備えた太陽電池 | |
| JP2000124485A (ja) | 光電変換装置とその製造方法 | |
| US20160172514A1 (en) | Photovoltaic Microstructure and Photovoltaic Device Employing Nanowires with Single-Side Conductive Strips | |
| JP5582488B2 (ja) | 薄膜太陽電池用基板およびそれを用いた薄膜太陽電池 | |
| JP5266375B2 (ja) | 薄膜太陽電池及びその製造方法 | |
| JP2012204646A (ja) | 薄膜光電変換装置用基板の製造方法および薄膜光電変換装置の製造方法 | |
| US20110247692A1 (en) | Thin Film Type Solar Cell and Method for Manufacturing the Same | |
| JP2012164712A (ja) | 多接合型薄膜太陽電池 | |
| WO2015148637A1 (en) | Thin film solar cells with metallic grid contacts | |
| KR101557020B1 (ko) | 금속산란막을 갖는 후면전극과 이를 이용한 태양전지 및 이들의 제조방법 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050324 |
|
| A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20070802 |