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JP2004028550A - 複数の物質を含有する混合気体から各物質を分離する分離方法及びその装置 - Google Patents

複数の物質を含有する混合気体から各物質を分離する分離方法及びその装置 Download PDF

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JP2004028550A
JP2004028550A JP2002358067A JP2002358067A JP2004028550A JP 2004028550 A JP2004028550 A JP 2004028550A JP 2002358067 A JP2002358067 A JP 2002358067A JP 2002358067 A JP2002358067 A JP 2002358067A JP 2004028550 A JP2004028550 A JP 2004028550A
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chlorine
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liquid
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Yoshikazu Nakazawa
中澤 美和
Kinya Kato
加藤 欽也
Teruyuki Endo
遠藤 輝行
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Abstract

【課題】複数の物質を含有する混合気体から各物質を分離する。
【解決手段】複数の物質を含有する混合気体から各物質を分離する方法であって、前記混合気体を冷却することで液化する工程と、前記液化工程によって生じた液体に取り込まれた前記複数の物質のうち、一方の物質と他方の物質とに分離する工程とを有し、前記分離工程において、前記一方の物質は実質的に前記液体中に存在し続け、前記他方の物質は前記液体から気化することで分離されることを特徴とする。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の物質を含有する混合気体から各物質を分離する分離方法及びその装置に関する。
【0002】
【背景技術】
近年までの産業技術の発展に伴い有機塩素化合物(例えば塩素化エチレン、塩素化メタン等)が膨大に使用され、その廃棄処理は深刻な問題となってきている。また、これらの廃棄物は自然環境を汚染するなどの環境問題がおこっており、その解決に多大な努力が払われている。
【0003】
汚染土、地下水などから回収される分解対象物、特にハロゲン化脂肪族炭化水素化合物等の具体的な処理方法を述べると、気相で紫外線を照射させる光分解法がすでに試みられている。具体的には、有機ハロゲン化合物を含む排ガスを紫外線照射処理して酸性の分解ガスとしたのち、アルカリで洗浄して無害化処理する方法が提案されている(特許文献1参照)。また、有機ハロゲン化物を含有する排水を曝気処理し、排出されるガスを紫外線照射したのちアルカリ洗浄する装置が提案されている(特許文献2参照)。
【0004】
また、上記とは異なる光分解の例として、塩素ガスを含む気体と分解されるべき気体状ハロゲン化脂肪族炭化水素化合物とを混合せしめ、該混合気体に対して光照射する気体状ハロゲン化脂肪族炭化水素化合物の分解装置が提案されている(特許文献3参照)。この分解装置は、塩素ガスを含む気体を得る簡便で安全な手段として、塩素を含む溶液から発生する塩素ガスを用いている。
【0005】
また、汚染土浄化方法及びその装置が提案されている(特許文献4参照)。ここでは、汚染土が所定の浄化用容器に配され、この浄化用容器に機能水が供給される。容器内で汚染土に機能水が接触し、汚染土と機能水は攪拌され、この時、土壌中の汚染物質の機能水中への溶け込みが開始する。汚染土と機能水との混合物に光照射を行なうと機能水の分解能力により機能水中へ溶解した汚染物質が分解される。機能水中に存在する汚染物質の濃度の低下に伴って土壌中の汚染物質はさらに機能水中に溶け込み、順次分解され、最終的に汚染土から汚染物質は除去されるとともに、汚染土から汚染物質も分解され完全浄化が行なわれる。
【0006】
機能水とはpHの低い次亜塩素酸を含む溶液で例えば、水素イオン濃度(pH値)1〜4及び塩素濃度が5〜150mg/lなる特性を有する溶液等が用いられる。この様な溶液は、例えば水に次亜塩素酸塩(次亜塩素酸ナトリウムや次亜塩素酸カリウム)と無機酸を溶解させ調整することができる。
【0007】
また、電解質を含む水の電気分解により陽極近傍に生成する溶液も機能水と呼ばれ、汚染物質の分解に使用している。
【0008】
【特許文献1】
特開昭62−191025号公報
【特許文献2】
特開昭62−191095号公報
【特許文献3】
ヨーロッパ特許公開公報EP1010453A1
【特許文献4】
特開2001−058177号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
この様にこれまで種々の汚染土の浄化装置及び方法、分解対象物の分解装置及び方法が提案されてきているが、これらの提案の多くは分解処理後の分解生成物に関して十分な処理を施しておらず、本発明者は、この分解生成物を更に分離または分解することが好ましい点に新たに着目した。
【0010】
本発明は、複数の物質を含有する混合気体から各物質を分離する分離方法及びその装置を提供する。
【0011】
更に詳しくは、分解対象物を分解して得られた複数の物質を含む分解生成物を分離することで、さらに分離または分解することができる方法及びその装置を提供するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の物質分離方法は、複数の物質を含有する混合気体から各物質を分離する方法であって、前記混合気体を冷却することで液化する工程と、前記液化工程によって生じた液体に取り込まれた前記複数の物質のうち、一方の物質と他方の物質とに分離する工程とを有し、前記分離工程において、前記一方の物質は実質的に前記液体中に存在し続け、前記他方の物質は前記液体から気化することで分離されることを特徴とするものである。
【0013】
また、本発明の物質分解装置は、複数の物質を含有する混合気体から各物質を分離するための装置であって、前記混合気体を冷却することで液化するための冷却手段を備え、前記冷却部において生じた液体に取り込まれた前記複数の物質のうち、一方の物質と他方の物質とに分離する手段とを備え、前記分離手段により、前記一方の物質は実質的に前記液体中に存在し続け、前記他方の物質は前記液体から気化することで分離されることを特徴とするものである。
【0014】
また、本発明は、分解されたときに気体状で存在する分解対象物を分解する工程と、前記分解工程において生成された分解生成物を冷却することで液化する液化工程とを備えることを特徴とする。
【0015】
尚、加圧することで液化された液体の水素イオン濃度(PH値)を4以下とすることで液体中から塩素を分離することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい形態につき図面を参照して説明する。
【0017】
図1は、本発明に係わる一実施形態による物質分離装置を示すものである。
【0018】
本願発明は、複数の物質を含有する混合気体を冷却することで液化し、液化することにより生じた液体に取り込まれた複数の物質のうち、一方の物質と他方の物質とに分離することで、一方の物質は実質的に液体中に存在し続け、他方の物質は液体から気化することで分離される物質分離方法及びその装置である。
【0019】
本発明の分離装置の一実施形態を、図1を用いて以下説明する。分解対象物と塩素との混合物に光照射を行なうことにより、分解対象物は分解される。分解処理後の分解生成物を含む気体は、連続的に分離容器1内にポンプ2等を用いて送られる。該分離容器1からの排出気体は排出側のポンプ3で制御することができ、分離容器1内を加圧状態で運転することができる。このように加圧状態で運転することで、分解生成物は容易に液化され、分離容器1内に貯留する。貯留した分解生成物の多くは、分解電極4a及び4bを用いて分解され、分解対象物は、その分解生成物とともに無機化される。
【0020】
5は塩素の存在下で分解対象物に光を照射し分解対象物を分解する光分解反応槽である。6は光照射手段であり、分解対象物を含む気体及び塩素を含む気体は導入管7を介して反応槽5に送られる。
【0021】
分解に使用される塩素は、塩素ボンベから供給されるものを利用しても良いし、次亜塩素酸を含む溶液から発生する塩素を使用しても良い。
【0022】
次亜塩素酸を含む溶液から発生する塩素を使用するときは、該次亜塩素酸を含む溶液に無機酸または有機酸を所定量加え、塩素が効率よく発生するようにするとよい。このときの、次亜塩素酸を含む溶液の水素イオン濃度(pH値)は、4以下であることが好ましく、より好ましくは、1〜4である。
【0023】
また、上記の酸等を含む次亜塩素酸を含む溶液を気体で曝気することで、より効率的に塩素を含む気体を得ることができる。
【0024】
以上、代表的な塩素供給形態について述べたが、塩素の存在下で分解対象物を含む気体に光照射して該分解対象物を分解する形態であれば、いかなる塩素供給系であろうと、本発明をその副生成物の処理に使用することができる。
【0025】
さらに、実施例で示すように、予め、酸等を含む次亜塩素酸を含む溶液に分解対象物を加えるか、分解対象物を含む溶液に酸及び次亜塩素酸を含む溶液を加え、これを曝気することで分解対象物を含む気体と塩素を含む空気との混合物を得て、これに光照射して該分解対象物を分解する形態に関しても本発明を用いることができる。
【0026】
即ち、得られた分解対象物を含む気体と塩素を含む空気との混合物に光を照射し分解した後の気体に加圧することで、分解生成物を液化させて分離することができる。これにより分解生成物は分離容器1内に濃縮された溶液状態で貯留し、浄化済みガスとの分離が可能となる。分解生成物を分離した後の気体は、再び分解対象物を含む溶液と酸及び次亜塩素酸を含む溶液を曝気する気体を循環させる構成をとることができる。また、分離容器1内で分解生成物は液化されるが、実施例5に示すように分離容器1内の液化した液体を酸性にすることが好ましい。このように酸性にすることで、分解生成物と次亜塩素酸を含む液体から塩素を分離することができる。特に、気体を再循環させる構成の場合、分離した塩素を分解に再利用することができる。
【0027】
また、分離容器内を酸性にする方法として、無機酸または有機酸を加えてもよい。
【0028】
特に、気体を再循環させる構成の場合、分離した塩素を分解に再利用することができる。
【0029】
以上のように本発明は、分解対象物質が気体状態でも溶液状態でも使用することができる。
【0030】
例えば、土壌から吸引された分解対象物の処理、化学プロセス等の工場から排出される汚染排気ガスの浄化、活性炭からの脱離される汚染ガス、汚染水の曝気によって生じる汚染ガス等の気体状態の処理に加え、地下水汚染などの溶液状態の汚染水処理、さらには活性炭からの脱着される高濃度の溶剤の処理に使用することができる。
【0031】
本発明が使用できる分解対象物は特に限定しないが例えば、塩素化エチレン、塩素化メタン等が挙げられる。具体的には塩素化エチレンとしては、エチレンの1〜4塩素置換体、即ちクロロエチレン、ジクロロエチレン(DCE)、トリクロロエチレン(TCE)、テトラクロロエチレン(PCE)が挙げられる。更にジクロロエチレンとしては、例えば1,1−ジクロロエチレン(塩化ビニリデ)、cis−1,2−ジクロロエチレン、trans−1,2−ジクロロエチレンを挙げることができる。また塩素化メタンとしては、メタンの塩素置換体、例えばクロロメタン、ジクロロメタン、トリクロロメタン等が挙げられる。
【0032】
光照射手段としては、例えば、ガラスを透過することのできる波長300〜500nmの光、さらに波長350〜450nmの光を照射する手段を本発明に用いることができる。
【0033】
光による分解処理後の気体を加圧する構成として、図1ではポンプで分離容器1を挟み込み、所定の加圧量に設定しているが、下流側に抵抗となる物体を配し分離容器1内が正圧になるようにしてもよい。例えば、配管の形状等による抵抗を利用することができる。また、下流に分解に利用した気体等を吸収する手段を配してこれにより生じる圧力を利用することができる。
【0034】
分離容器内の圧力の範囲は、好ましくは1.1〜5気圧、より好ましくは1.1〜2気圧である。
【0035】
特に塩素化エチレンが分解対象物質である場合、その主分解生成物は、トリクロロ酢酸、ジクロロ酢酸、モノクロロ酢酸などのクロロ酢酸である。また、通常クロロ酢酸は常温では液体ではあるが、塩素化エチレンは光反応場では気体状態であるため、分解反応直後、即ち塩素化エチレンからクロロ酢への生成直後はミスト状(気体状)で存在する。このため、このミスト状(気状)物質を比較的わずかに加圧することで液化されて溶液状態となる。このとき、加圧することで液化した液体は、複数の物質、例えば、分解対象物が塩素化エチレンである場合の主な分解性生物であるクロロ酢酸と塩素を含有する。このクロロ酢酸と塩素とを含む分解生成物が含まれている液体に、連続的に分解生成物であるクロロ酢酸が導入されると、次第に液体は酸性となる。液体が酸性になると、液体中の塩素が、液体の水素イオン濃度(pH値)を変化により、液体中に存在する塩素は、塩素ガスとなって、液体から放出される。これにより分解生成物と浄化済みガスとの分離が可能である。塩素ガスとして放出するための液体の水素イオン濃度(pH値)は、4以下が好ましく、より好ましくは1〜4である。
【0036】
また、酸性にする方法として、無機酸または有機酸を加えてもよい。
【0037】
また、分離容器1内に分解用の正負電極4a及び4bを配することで、分解して得られた生成物を分解することができる。これによって、分解生成物の多くは電気分解によって無機化される。
【0038】
電気分解用の電極には、金、銀、白金、ニッケル、鉄、銅、鉛及びそれらの合金、ステンレス等の公知の電極材料を用いることができる。
【0039】
上記電気分解に際して、分解生成物からなる溶液に電解質を加えてもよい。
【0040】
前記電極間に印加する電圧や通電量は特に限定されないが、分解量は電気量と分解対象物の濃度に比例するので、高濃度の状態で分解を行うとよい。
【0041】
【実施例】
以下に、本発明の実施例を詳細に説明する。
【0042】
[実施例1]
(汚染ガス浄化システム)
図2に本願発明に係る物質分離装置の構成の一例を示す。この装置では、光分解反応槽5内の分解対象物と塩素との混合物に光照射手段6から光照射が行なわれ分解対象物は分解される。分解処理後の分解生成物を含む気体は、連続的に分離容器1内にポンプ2等を用いて送られる。該分離容器1からの排出気体は排出側に設置された塩素吸収槽17を通過する。ここで塩素は塩素吸収槽17内の溶液に吸収されるが、この過程で、主に溶液による水圧によって排気気流に対し抵抗が発生する。即ち、分離容器1内は加圧状態となる。加圧状態で、運転することで、分解生成物は容易に液化し、分離容器1内に貯留する。貯留した分解生成物の多くは、分解電極4a及び4bを用いて分解され、分解対象物は、その分解生成物とともに無機化される。
【0043】
導入管7からトリクロロエチレン100ppmV,塩素濃度50ppmVの混合ガスをガラス製の光分解反応槽内に送り込み、ブラックライト蛍光ランプ5(商品名:FL10BLB;株式会社東芝製、10W、波長360nm近辺にピークを持つ光源)を用いて混合ガスに光照射した。図2では内側から照射しているが、実際には光分解反応槽の外側からブラックライトを発光する蛍光ランプを用いて照射を行った。
【0044】
光分解反応槽の容量は凡そ50リットルであり、滞留時間は1分となるよう混合気体を送り込んだ。ポンプ2(イワキ社製APN215)を30l/minで運転した。
【0045】
17は反応後の過剰の塩素を吸収するための塩素吸収槽17であり、アルカリ性水溶液で水位0.7mの高さで満たされている。18は排気管である。
【0046】
トリクロロエチレンが光分解反応槽5で分解されていることを確認するため配管8の出口でトリクロロエチレン濃度を測定したところ0.05ppmV以下であった。
【0047】
トリクロロエチレンの主たる光分解生成物はジクロロ酢酸である。ポンプ2及び塩素吸収槽17のジクロロ酢酸を分離する効果を確かめるため、塩素吸収槽17と分離容器1の間にポンプを加え、分離容器1内が加圧されない条件で運転をおこなった。加圧をおこなわない時の、配管8の出口でのジクロロ酢酸濃度と、塩素吸収槽17を使用し分離容器1内を正圧にしたときの配管8の出口でのジクロロ酢酸濃度を比較したところ、80%以上が分離容器1で分離されていた。
【0048】
次に、分離容器1の分解生成物の分解能力を知るため、分離容器1内の電極を用いて電気分解をおこなった時の分離容器1内のジクロロ酢酸濃度と、電気分解をおこなわなかった時の分離容器1内のジクロロ酢酸濃度とを比較した。
【0049】
電気分解は、白金製の板状電極を用いて、14V、1Aの通電条件で行った。分離容器1の容量は500mlで、予め0.1%の食塩水が100ml充填されている。
【0050】
上記条件で、電気分解する例としない例に関してそれぞれ24時間汚染ガス浄化システムを稼動した。24時間稼動後の分離容器1内のジクロロ酢酸濃度を比較したところ、分離容器1内で単位時間あたり捕集する分解生成物の95%以上が分離容器1内の電極で分解され無機化されていることがわかった。
【0051】
[実施例2]
(汚染水浄化システム)
本実施例は汚染水浄化の例である。このシステムにおいては、汚染水と次亜塩素酸を含む溶液等の混合物に対し曝気を行ない、この曝気気体を閉ループ内で循環し、光照射を行なう。閉ループ内に分解生成物を分離・分解するための分離容器が配されており、ここで分解生成物は分離、分解される。このような例を図3に示した。
【0052】
この構成の汚染水浄化システムにおいては、汚染水を、浄化槽11の所定位置に収納し、これに次亜塩素酸塩を含む溶液及び酸を加える。閉ループ状の循環路10内の気体循環を開始し、汚染水を含む次亜塩素酸溶液の曝気を行なう。さらに、分解対象物及び次亜塩素酸溶液中の塩素は、気相部に拡散、放出され光照射手段6であるランプで光照射が行なわれ、汚染水に溶け込んだ分解対象物は順次分解・分離される。
【0053】
閉ループ状の曝気循環路10中に分離容器1を配し、閉ループ状の曝気循環路10内に配した分離容器1の上流にポンプ2を配し、下流側は浄化槽11の汚染水を含む次亜塩素酸溶液の曝気を行なう構成をとることで、分離容器1内を加圧条件とする。これにより分解生成物は、分離容器1内にトラップされる。
【0054】
さらに、分離容器1内の分解用電極4a,4bに通電することで、分解生成物の多くは無機化する。
【0055】
図3に示す装置を用いて回収溶剤の分解を実験的に確かめた。
【0056】
分解対象物質として活性炭からの脱着水を使用した。この活性炭には有機塩素化合物による土壌汚染から真空抽出法で抽出した汚染ガスの分解対象物が吸着しており、これを水蒸気脱着したところ、脱着水には、トリクロロエチレンが50mg/L、ジクロロメタンが40mg/L、テトラクロロエチレンが120mg/L、1,1,1−トリクロロエタンが20mg/L、及びcis−1,2−ジクロロエチレンが70mg/L含まれていた。
【0057】
この脱着水を、総容積50Lの浄化槽11に20L導入した。さらに、12%次亜塩素酸ナトリウム溶液(キシダ化学、製造時含量約12%、有効塩素:min5%)を12mL及び塩酸(35%塩酸)を6mL加えた。その結果、汚染脱着水はpH2.5、残留塩素濃度70〜90mg/Lとなった。
【0058】
さらに、ポンプ2(イワキAPN215)を動かしエアーレーションを行なった。循環路10内のエアーは浄化槽11内に曝気口12から吹き込まれ、配管9を通ってポンプに戻り循環する。このときの流量は約15L/minであった。
【0059】
浄化槽11の両側からガラス面を介して、処理水及び気相部に光の照射を行なった。光の照射はブラックライト蛍光ランプ6(商品名:FL10BLB;株式会社東芝製、10W)を両側に10本ずつ配し行なった。
【0060】
分離容器1内の電気分解は、白金製の板状電極を用いて、14V、1Aの通電条件でおこなった。分離容器1の容量は500mlで、予め0.1%の食塩水が200ml充填されている。
【0061】
1時間運転した後、処理水中のトリクロロエチレン、ジクロロメタン、テトラクロロエチレン、1,1,1−トリクロロエタン及びcis−1,2−ジクロロエチレン量をECDガスクロマトグラフィー等にて測定した。また気相部における分解対象物濃度も測定した。
【0062】
その結果、トリクロロエチレン、ジクロロメタン、テトラクロロエチレン、1,1,1−トリクロロエタン及びcis−1,2−ジクロロエチレンは0.03mg/l以下まで分解していた。
【0063】
上記、脱着水分解浄化の運転を15サイクルおこなったのち、分離容器内の分解生成物の濃度を測定したところ、計算で求まる分離容器1内で単位時間あたり捕集する分解生成物の95%以上が分離容器1内の電極で分解され無機化されていることがわかった。
【0064】
[実施例3]
実施例1では、光を照射する手段として光の波長が300nm〜500nmの光源を用いたが、本実施例では254nmにピークをもつ光源(例えば殺菌灯)を使用した。ブラックライトの代わりに石英管内に殺菌灯を挿入した光照射ユニットを、光分解反応槽5内に設置した。配管7からはテトラクロロエチレン200ppmVを入れた以外は実施例1とほぼ同様の実験をしたところ、分離容器内で分解生成物であるトリクロロ酢酸が分離され、さらにトリクロロ酢酸は分離容器内の電極で電気分解されることを確認した。
【0065】
[実施例4]
(汚染ガス浄化システム)
図4には本願の他の構成が示されている。このシステムでは、実施例1と異なり塩素の発生源として、次亜塩素酸を含む溶液を用いている。次亜塩素酸を含む溶液に気体を導入し、塩素を含む気体を発生している。より塩素を効率よく発生させるため次亜塩素酸を含む溶液に酸を加え所定のpHにしている。塩素発生以外は実施例1とほぼ同様である。
【0066】
即ち、上記、塩素発生用の次亜塩素酸を含む溶液は塩素発生槽16に貯留され、配管15から空気が吹き込まれ配管14を介して塩素を含む空気が光分解反応槽5に送られる。13からは分解対象物質を含む気体が光分解反応槽5に送られる。
【0067】
上記、塩素発生用の次亜塩素酸を含む溶液は、例えば水素イオン濃度(pH値)が1以上4以下、かつ塩素濃度が10mg/L以上1500mg/L以下の性状をもつ水が好ましい。より望ましくは水素イオン濃度(pH値)が1以上3以下の範囲にあると良い。
【0068】
また、このような次亜塩素酸を含む溶液(機能水)は、例えば、図6に示すように、電解質を原水に溶解し、この水をイオン交換膜16によって分離された一対の電極20,21を有する塩素発生槽16内で、電気分解を行なった際の陽極20近傍で得ることができる。電解質は、例えば、塩化ナトリウムや塩化カリウムが好ましい。この生成した機能水に、配管15から空気を吹き込むことにより配管14を介して塩素を含む空気が光分解反応槽5に送られる。
【0069】
上記のごとき塩素供給の手段を代えた以外は実施例1とほぼ同様の条件で稼動したところ、塩素の発生源を変えても、分離容器の分離能力及びそれに続く電極による分解能力は、実施例1の結果と変わることはなかった。
【0070】
塩素発生手段・方法に拘わらず本発明を使用できることがわかった。
【0071】
[実施例5]
図5に示した汚染水浄化システムを用いて分離容器1に予め塩酸を用いて調整した水素イオン濃度(pH値)が3の容器を満たしておいた。電気分解を行ない以外はほぼ実施例2と同様の条件で実験した。
【0072】
その結果、分離容器1内で分解生成物と塩素が分離され、その塩素は再び循環路10を通り、浄化槽11にて再利用できることがわかった。
【0073】
また、汚染水は浄化され、分離容器内に分解生成物が回収されることが確認できた。
【0074】
本発明によれば、分解して生じた生成物を、分解される物質から分離分離することができる。
【0075】
尚、本発明は汚染ガスと汚染水いずれの場合にも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施態様にかかる物質分離装置の概略図である。
【図2】本発明の他の実施態様にかかる物質分離装置の概略図である。
【図3】本発明の他の実施態様にかかる物質分離装置の概略図である。
【図4】本発明の他の実施態様にかかる物質分離装置の概略図である。
【図5】本発明の他の実施態様にかかる物質分離装置の概略図である。
【図6】本発明の他の実施態様にかかる物質分離装置の概略図である。
【符号の説明】
1 分離容器
2 ポンプ
3 ポンプ
4 電極
5 光分解反応槽
6 光照射手段
7 導入管
8 配管
9 配管
10 循環路
11 浄化槽
12 曝気口
13 配管
14 配管
15 配管
16 塩素発生槽
17 塩素吸収槽
18 排気管
19 イオン交換膜
20 陽極
21 陰極

Claims (14)

  1. 複数の物質を含有する混合気体から各物質を分離する方法であって、
    前記混合気体を冷却することで液化する工程と、
    前記液化工程によって生じた液体に取り込まれた前記複数の物質のうち、一方の物質と他方の物質とに分離する工程とを有し、
    前記分離工程において、前記一方の物質は実質的に前記液体中に存在し続け、前記他方の物質は前記液体から気化することで分離されることを特徴とする、複数の物質を含有する混合気体から各物質を分離する分離方法。
  2. 前記前記他方の物質は、前記液体の性質の変化により気化することを特徴とする請求項1記載の分離方法。
  3. 前記混合気体は、少なくとも酸性物質と塩素とを含有することを特徴とする請求項1または2記載の分離方法。
  4. 前記液化する工程によって生じた液体は、酸性溶液であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の分離方法。
  5. 前記酸性溶液のpH値は、4以下であることを特徴とする請求項4記載の分離方法。
  6. 前記酸性物質は前記酸性溶液中に存在し続け、前記塩素は前記液体から気化することで、前記酸性物質と前記塩素とを分離することを特徴とする請求項4または5記載の分離方法。
  7. 前記気化した塩素をアルカリ性溶液と接触させる工程を更に有することを特徴とする請求項6記載の分離方法。
  8. 前記混合気体は、分解対象物に光を照射して分解することにより生成する分解生成物を含有する気体であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の分離方法。
  9. 前記分解対象物は、有機塩素化合物であることを特徴とする請求項8記載の分離方法。
  10. 前記光の照射は、塩素の存在下で行うことを特徴とする請求項9記載の分離方法。
  11. 前記液化する工程によって生じた液体を、電気分解する工程を更に有することを特徴とする請求項1記載の分離方法。
  12. 前記他方の物質を含む気体を、再び前記分解に用いることを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載の分離方法。
  13. 複数の物質を含有する混合気体から各物質を分離するための装置であって、
    前記混合気体を冷却することで液化するための冷却手段を備え、
    前記冷却部において生じた液体に取り込まれた前記複数の物質のうち、一方の物質と他方の物質とに分離する手段とを備え、
    前記分離手段により、前記一方の物質は実質的に前記液体中に存在し続け、前記他方の物質は前記液体から気化することで分離されることを特徴とする、複数の物質を含有する混合気体から各物質を分離するための分離装置。
  14. 前記液化する工程によって生じた液体を、電気分解する手段を更に有することを特徴とする請求項13記載の分離装置。
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