JP2004023020A - 投影光学系及び縮小投影露光装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】投影光学系を構成する反射鏡の枚数を少なくし、かつ、反射鏡の配置が容易な投影光学系及び縮小投影露光装置を提供する。
【解決手段】投影光学系1を第1から4の反射鏡4,5,6,7で構成し、その反射鏡の反射面を少なくとも1枚は非球面で凸面状にし、他の少なくとも1枚を非球面で凹面上にし、さらに、第1から4の反射鏡4,5,6,7をその光軸をお互いに偏心して配設して、第1物体面2の縮小像を、第1から4の反射鏡4,5,6,7に反射させて、第2物体面3上にテレセントリックに投影して結像形成することにより、少ない反射鏡で、収差が少なく、かつ、反射鏡の配置が容易な露光を実現することができる。
【選択図】 図1
【解決手段】投影光学系1を第1から4の反射鏡4,5,6,7で構成し、その反射鏡の反射面を少なくとも1枚は非球面で凸面状にし、他の少なくとも1枚を非球面で凹面上にし、さらに、第1から4の反射鏡4,5,6,7をその光軸をお互いに偏心して配設して、第1物体面2の縮小像を、第1から4の反射鏡4,5,6,7に反射させて、第2物体面3上にテレセントリックに投影して結像形成することにより、少ない反射鏡で、収差が少なく、かつ、反射鏡の配置が容易な露光を実現することができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、感光基板上にレチクルのパターンの縮小像を投影形成する投影光学系、及びこの投影光学系を備えた縮小投影露光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体用縮小投影露光装置の開口数(以下、「NA」と呼ぶ。)及び使用波長は、半導体素子の高密度化、対象線幅の細線化に伴って年々大口径化、短波長化する傾向にある。使用する光線の波長は水銀灯のi線(波長365.015nm)から、KrFエキシマレーザー(波長248nm)へ移り、ArFエキシマレーザー(波長193nm)を光源とした縮小投影露光装置も実用化されている。しかし、近年においては、パターンの微細化の要求がさらに強まっており、F2エキシマレーザー(波長157nm)を経て、さらに波長の短いEUV光(極端紫外光、波長13nm付近)を光源として用いた縮小投影露光装置が次世代の半導体リソグラフィの有力手段として研究されている。
【0003】
このような縮小投影露光装置に用いられる投影レンズの硝材は、透過率の問題からF2エキシマレーザーを光源として使用したものが限界であり、これより波長が短い光源を利用する場合は、反射鏡で構成された反射屈折光学系を用いて縮小投影露光装置を構成する必要がある。また、高解像度を実現するためには、この光学系の高NA化が必要となり、そのために、収差を良好に保ったまま光束と反射鏡の物理的干渉を避けるために、反射屈折光学系を構成する反射鏡の枚数が増加する傾向にあった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、EUV光のような短波長の光線を照射すると反射鏡を透過してしまうため、反射鏡の反射面に反射膜を形成してEUV光を反射をさせなければならないが、現状では十分な反射率を持った反射膜が得られていないことから、実際の露光を考えると反射膜で露光光の吸収による熱が発生し、光学系の性能が熱変動により悪化する可能性がある。また、反射膜での露光光の吸収を考慮して、光源の光量を大きくする必要があり、従来知られている光学系では縮小投影露光装置としての実現化は困難と考えられる。
【0005】
本発明はこのような問題に鑑みなされたものであり、投影光学系を構成する反射鏡の枚数を少なくしても収差が少なく十分なNAを有し、かつ、反射鏡の配置の自由度を上げて光束と反射鏡の物理的干渉を避けることを可能とした投影光学系及びこの投影光学系を備えた縮小投影露光装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために本発明に係る投影光学系は、50nm以下の波長の光源を使用して、それぞれ所定形状の反射面を有する反射鏡からなる縮小投影装置を用いて、第1物体面上の物体の縮小像を第2物体面上に投影形成するように構成され、前記縮小投影装置を構成する前記反射鏡のうちの少なくとも1枚は非球面で凸面状の反射面を有し、その他の前記反射鏡のうちの少なくとも1枚は非球面で凹面状の反射面を有し、前記凸面状の反射面と前記凹面状の反射面とは所定の光軸に対して互いに偏心するように配置されており、前記第1物体面からの光は、前記反射鏡で反射され、前記第2物体面上にテレセントリックに結像されることを特徴として構成される。
【0007】
また、前記反射鏡が4枚以上で構成され、各々の光軸が全て互いに偏心するように構成することが可能である。
【0008】
さらに、前記反射鏡は4枚で構成され、全ての反射鏡が非球面の反射面を有するように構成することが可能である。
【0009】
そして、前記第2物体面と、前記非球面で凸面状の反射面を有する反射鏡及び前記非球面で凹面状の反射面を有する反射鏡の光軸のなす角度が、40度より小さく0.01度より大きくなるように構成されることが好ましい。
【0010】
なお、前記反射鏡のうち少なくとも1枚の反射鏡がアナモルフィック非球面の反射面を有して構成することが可能であり、このとき、前記第2物体面の光軸と前記アナモルフィック非球面のベースとなる球面の光軸のなす角度が、40度より小さく0.01度より大きくなるように構成されることが好ましい。
【0011】
本発明に係る縮小投影露光装置は、レチクルに露光光を照射し、前記レチクルに形成されたパターンの像を前記投影光学系を介して感光基板上に投影するように構成される。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照して説明する。まず、図1を用いて本発明に係る投影光学系の構成について説明する。図1は、本発明に係る投影光学系の横断面の光路図であり、光束の幅は横断面のみを表している。投影光学系1は、第1物体面2と第2物体面3の間に配設されており、第1の反射鏡4、第2の反射鏡5、第3の反射鏡6及び第4の反射鏡7で構成されている。第1物体面2を出た光は、第1〜4の反射鏡4,5,6,7で順に反射して第2物体面3上に第1物体面2上のパターンの縮小像をテレセントリックに投影して結像形成する。ここで、平坦性を維持し、倍率を確保するためには、少なくとも1枚の凸面鏡と1枚の凹面鏡が必要であり、また収差を補正するためには非球面であることが望ましいが、本実施例においては、第1の反射鏡4は非球面の凸面状の反射面を有しており、第2の反射鏡5は非球面の凹面状の反射面を有しており、第3の反射鏡6は非球面の凸面状の反射面を有しており、第4の反射鏡7は非球面の凹面状の反射面を有して構成されている。また、第1〜4の反射鏡4,5,6,7は、所定の光軸に対してお互いに偏心するように配設されており、第1物体面2から出た光束と反射鏡の干渉を避けるように配設することが可能である。また、第2物体面3側においてテレセントリックに投影しているため、デフォーカスしても倍率を変わらないようにすることが可能である。
【0013】
これらの反射鏡のうち、第1の反射鏡4と第3の反射鏡6は反射面が第1物体面2に向くように配設されており、第2の反射鏡5と第4の反射鏡7は反射面が第2物体面3に向くように配設されている。この時、反射鏡は第1物体面2から第2物体面3に向かって、第2の反射鏡5、第4の反射鏡7、第1の反射鏡4、第3の反射鏡6の順に並んで配設されており、第1物体面2からでた光は、凸面鏡と凹面鏡を交互に反射して、第2物体面3上に結像する。
【0014】
なお、本実施例では4枚の反射鏡で構成したが、反射鏡の枚数は2枚以上であれば実現可能である。但し、既に説明したとおり、現在利用可能な反射膜では、十分な反射率が得られないため、反射鏡は4枚以下で構成することが望ましい。
【0015】
また、前記反射鏡の光軸の第2物体面3の光軸に対しての偏心量は、0.01度より大きいことが好ましい。これより偏心量が小さいと、光束と反射鏡との物理的干渉が十分に避けられず、光の一部が反射鏡により遮光されてしまい、露光性能の低下を招くこととなる。また、偏心量が大きすぎると、反射鏡で発生する収差が大きくなり補正困難となるため、偏心量は40度以下とすることが好ましい。このとき、収差を補正するために、反射鏡の反射面をアナモルフィック非球面で構成することが可能であるが、この場合は、第2物体面3の光軸に対して、アナモルフィック非球面のベースとなる球面の光軸のなす角度が、上述した説明と同様の理由により、0.01度より大きく40度より小さくなるように構成されることが好ましい。
【0016】
次に、上述した投影光学系1を用いて構成され、半導体製造工程の一つである光リソグラフィ工程で使用される縮小投影露光装置について、図2を参照して説明する。光リソグラフィ工程で使用される縮小投影露光装置は、原理的には写真製版と同じであり、レチクル上に精密に描かれたデバイスパターンを、フォトレジストを添付した半導体ウエハやガラス基板等の感光基板上に光学的に投影して転写するものである。
【0017】
この縮小投影露光装置10は、反射型のレチクル13に露光用照明光源11からの光を照明光学系12を通してスリット状の露光光にして照射し、レチクル13に形成されたパターンの一部の像を上述した投影光学系1を通して半導体ウエハ17に投影し、レチクル13と半導体ウエハ17とを投影光学系1に対して1次元方向(Y軸方向)に相対走査することによって、レチクル13のパターンの全体を半導体ウエハ17上の複数のショット領域の各々にステップ・アンド・スキャン方式で転写するものである。本実施例の露光光としては、波長13.4nm程度のEUV光を使用している。なお、図2においては、投影光学系1の光軸方向をZ軸とし、このZ軸と直交する方向であって、レチクル13及び半導体ウエハ17の走査方向をY軸とし、これらYZ軸と直交する紙面垂直方向をX軸とする。
【0018】
ここで、本実施例における露光光の形状は、図3に示すように、露光用照明光源11からの照明光30の円周部をスリット30aにして利用している。なお、図3におけるX軸、Y軸は上述した軸と同じである。
【0019】
レチクル13は、少なくともY軸方向に沿って移動可能なレチクル支持台14に支持されており、半導体ウエハ17はXYZ軸方向に沿って移動可能な載置台18に載置されている。これらのレチクル支持台14及び載置台18の移動には、それぞれに接続されたレチクル支持台駆動部15及び載置台駆動部19により駆動される。露光動作の際には、照明光学系12によりレチクル13に対してEUV光を照射し、投影光学系1に対してレチクル13及び半導体ウエハ17を、投影光学系1の縮小倍率により定まる所定の速度比で移動させる。これにより、半導体ウエハ17上の所定のショット領域内には、レチクル13上のパターンの像が走査露光される。
【0020】
なお、本発明に係る投影光学系1の反射鏡は4枚で構成したが、上述したスリット30aのY軸方向の幅を狭くすれば(さらに円周部に近い部分を利用すれば)、反射鏡を2枚構成としても収差の補正をして投影光学系を構成することが可能である。
【0021】
最後に、本発明に係る投影光学系の数値実施例について説明する。投影光学系1の構造としては、上述した図1の通りであり、露光光30aの形状は図3に示したスリット状をしている。なお、本数値実施例における第1〜4の反射鏡4,5,6,7の反射面は、所定の光軸に対して回転対称な非球面形状(アナモルフィック非球面でない場合)を示しており、この非球面形状は次式で表される。
【0022】
【数1】
【0023】
ここで、zは反射面の中心接平面から非球面までの距離であり、cは中心曲率(近軸領域での中心曲率)、rは中心接平面上の光軸からの距離、κはコニック係数、Aは4次の非球面係数、Bは6次の非球面係数、Cは8次の非球面係数、Dは10次の非球面係数、Eは12次の非球面係数、Fは14次の非球面係数、Gは16次の非球面係数を表している。
【0024】
なお、本実施例における露光光(EUV光)の波長は13.4nm、縮小倍率が1/4倍、像側のNAが0.17、第2物体面3への光束はテレセントリックとなっている。また、露光光30aは、図3に示すように照明光30の像高(Y軸方向)のうち、29mm〜28mmの範囲をスリット状にして使用している。
【0025】
表1、表2に、投影光学系1の諸元の値を示す。表1において、曲率半径には各反射面の近似区曲率半径(単位:mm)が示されており、間隔には各面間隔(単位:mm)が示されている。なお、曲率半径の符号は第1物体面2側に向けて凹となる場合を正とし、間隔は一つ前の面番号からの間隔であり、また、反射面の前後で符号が逆転するものとする。また、表2には、第1〜4の反射鏡4,5,6,7の非球面データを示す。なお、表2において、YDEはY軸方向へ反射面の光軸を平行移動した偏心量(単位:mm)であり、ADEは、反射面をその中心接平面のX軸を中心に回転させた偏心量(単位:度)を表している。
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
【0028】
上述したような構成を有する投影光学系1によって、第1物体面2上のパターンの像を第2物体面3上に投影形成することができる。このとき、第2物体面3上に投影形成される像のコマ収差(ウエハ側)を、図3の露光光30aの形状に示すA〜Dの点に対応して示したグラフが図4である。図4において、左側の列のグラフがY軸方向の収差を表しており、縦軸にY軸方向の収差(EY 単位:mm)を取り、横軸にNAを取っている。図4の右側の列のグラフがX軸方向の収差を表しており、縦軸にX軸方向の収差(EX 単位:mm)を取り、横軸にNAを取っている。また、図3における点A〜Dに対応して、図4の(A)〜(D)にコマ収差のグラフが表されており、良好な結果となっている。
【0029】
以上のように、投影光学系1を構成する反射鏡を非球面の凸面状または凹面状の反射面を有するように構成することにより、4枚でも十分NAが大きく、かつ、収差の少ない精度のよい露光を行うことが可能となる。また、反射鏡を所定の光軸に対してお互いに偏心するように配設することにより、第1物体面2から出た光束と反射鏡の物理的干渉を容易に避けることができるため、投影光学系の設計が容易となる。
【0030】
なお、さらに収差を補正して、より精度の高い露光をするために、上述した反射鏡の反射面をアナモルフィック非球面で構成することも可能である。
【0031】
【発明の効果】
本発明による投影光学系によれば、投影光学系を構成する2枚以上の反射鏡の少なくとも1枚を非球面で凸面状の反射面を有するように構成し、その他の反射鏡の少なくとも1枚を非球面で凹面上の反射面を有するように構成し、第1物体面の縮小像を前記反射鏡に反射させて、第2物体面上にテレセントリックに投影して結像形成することにより、少ない反射鏡で、収差が少なく精度の良い露光を実現することができる。
【0032】
また、前記反射鏡をその光軸をお互いに偏心して配設することにより、光束と反射鏡の物理的干渉を容易に避けることができるため、投影光学系の設計が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る投影光学系の横断面の光路図である。
【図2】本発明に係る縮小投影露光装置におけるブロック図である。
【図3】本発明に係る投影光学系の露光光の形状を表す図である。
【図4】本発目に係る投影光学系のコマ収差を示し、同図(A)は図3における点Aでの収差であり、同図(B)は図3における点Bでの収差であり、同図(C)は図3における点Cでの収差であり、同図(D)は図3における点Dでの収差を表すグラフである。
【符号の説明】
1 投影光学系
2 第1物体面
3 第2物体面
4 第1の反射鏡
5 第2の反射鏡
6 第3の反射鏡
7 第4の反射鏡
10 縮小投影露光装置
13 レチクル
17 半導体ウエハ(感光基板)
【発明の属する技術分野】
本発明は、感光基板上にレチクルのパターンの縮小像を投影形成する投影光学系、及びこの投影光学系を備えた縮小投影露光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体用縮小投影露光装置の開口数(以下、「NA」と呼ぶ。)及び使用波長は、半導体素子の高密度化、対象線幅の細線化に伴って年々大口径化、短波長化する傾向にある。使用する光線の波長は水銀灯のi線(波長365.015nm)から、KrFエキシマレーザー(波長248nm)へ移り、ArFエキシマレーザー(波長193nm)を光源とした縮小投影露光装置も実用化されている。しかし、近年においては、パターンの微細化の要求がさらに強まっており、F2エキシマレーザー(波長157nm)を経て、さらに波長の短いEUV光(極端紫外光、波長13nm付近)を光源として用いた縮小投影露光装置が次世代の半導体リソグラフィの有力手段として研究されている。
【0003】
このような縮小投影露光装置に用いられる投影レンズの硝材は、透過率の問題からF2エキシマレーザーを光源として使用したものが限界であり、これより波長が短い光源を利用する場合は、反射鏡で構成された反射屈折光学系を用いて縮小投影露光装置を構成する必要がある。また、高解像度を実現するためには、この光学系の高NA化が必要となり、そのために、収差を良好に保ったまま光束と反射鏡の物理的干渉を避けるために、反射屈折光学系を構成する反射鏡の枚数が増加する傾向にあった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、EUV光のような短波長の光線を照射すると反射鏡を透過してしまうため、反射鏡の反射面に反射膜を形成してEUV光を反射をさせなければならないが、現状では十分な反射率を持った反射膜が得られていないことから、実際の露光を考えると反射膜で露光光の吸収による熱が発生し、光学系の性能が熱変動により悪化する可能性がある。また、反射膜での露光光の吸収を考慮して、光源の光量を大きくする必要があり、従来知られている光学系では縮小投影露光装置としての実現化は困難と考えられる。
【0005】
本発明はこのような問題に鑑みなされたものであり、投影光学系を構成する反射鏡の枚数を少なくしても収差が少なく十分なNAを有し、かつ、反射鏡の配置の自由度を上げて光束と反射鏡の物理的干渉を避けることを可能とした投影光学系及びこの投影光学系を備えた縮小投影露光装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために本発明に係る投影光学系は、50nm以下の波長の光源を使用して、それぞれ所定形状の反射面を有する反射鏡からなる縮小投影装置を用いて、第1物体面上の物体の縮小像を第2物体面上に投影形成するように構成され、前記縮小投影装置を構成する前記反射鏡のうちの少なくとも1枚は非球面で凸面状の反射面を有し、その他の前記反射鏡のうちの少なくとも1枚は非球面で凹面状の反射面を有し、前記凸面状の反射面と前記凹面状の反射面とは所定の光軸に対して互いに偏心するように配置されており、前記第1物体面からの光は、前記反射鏡で反射され、前記第2物体面上にテレセントリックに結像されることを特徴として構成される。
【0007】
また、前記反射鏡が4枚以上で構成され、各々の光軸が全て互いに偏心するように構成することが可能である。
【0008】
さらに、前記反射鏡は4枚で構成され、全ての反射鏡が非球面の反射面を有するように構成することが可能である。
【0009】
そして、前記第2物体面と、前記非球面で凸面状の反射面を有する反射鏡及び前記非球面で凹面状の反射面を有する反射鏡の光軸のなす角度が、40度より小さく0.01度より大きくなるように構成されることが好ましい。
【0010】
なお、前記反射鏡のうち少なくとも1枚の反射鏡がアナモルフィック非球面の反射面を有して構成することが可能であり、このとき、前記第2物体面の光軸と前記アナモルフィック非球面のベースとなる球面の光軸のなす角度が、40度より小さく0.01度より大きくなるように構成されることが好ましい。
【0011】
本発明に係る縮小投影露光装置は、レチクルに露光光を照射し、前記レチクルに形成されたパターンの像を前記投影光学系を介して感光基板上に投影するように構成される。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照して説明する。まず、図1を用いて本発明に係る投影光学系の構成について説明する。図1は、本発明に係る投影光学系の横断面の光路図であり、光束の幅は横断面のみを表している。投影光学系1は、第1物体面2と第2物体面3の間に配設されており、第1の反射鏡4、第2の反射鏡5、第3の反射鏡6及び第4の反射鏡7で構成されている。第1物体面2を出た光は、第1〜4の反射鏡4,5,6,7で順に反射して第2物体面3上に第1物体面2上のパターンの縮小像をテレセントリックに投影して結像形成する。ここで、平坦性を維持し、倍率を確保するためには、少なくとも1枚の凸面鏡と1枚の凹面鏡が必要であり、また収差を補正するためには非球面であることが望ましいが、本実施例においては、第1の反射鏡4は非球面の凸面状の反射面を有しており、第2の反射鏡5は非球面の凹面状の反射面を有しており、第3の反射鏡6は非球面の凸面状の反射面を有しており、第4の反射鏡7は非球面の凹面状の反射面を有して構成されている。また、第1〜4の反射鏡4,5,6,7は、所定の光軸に対してお互いに偏心するように配設されており、第1物体面2から出た光束と反射鏡の干渉を避けるように配設することが可能である。また、第2物体面3側においてテレセントリックに投影しているため、デフォーカスしても倍率を変わらないようにすることが可能である。
【0013】
これらの反射鏡のうち、第1の反射鏡4と第3の反射鏡6は反射面が第1物体面2に向くように配設されており、第2の反射鏡5と第4の反射鏡7は反射面が第2物体面3に向くように配設されている。この時、反射鏡は第1物体面2から第2物体面3に向かって、第2の反射鏡5、第4の反射鏡7、第1の反射鏡4、第3の反射鏡6の順に並んで配設されており、第1物体面2からでた光は、凸面鏡と凹面鏡を交互に反射して、第2物体面3上に結像する。
【0014】
なお、本実施例では4枚の反射鏡で構成したが、反射鏡の枚数は2枚以上であれば実現可能である。但し、既に説明したとおり、現在利用可能な反射膜では、十分な反射率が得られないため、反射鏡は4枚以下で構成することが望ましい。
【0015】
また、前記反射鏡の光軸の第2物体面3の光軸に対しての偏心量は、0.01度より大きいことが好ましい。これより偏心量が小さいと、光束と反射鏡との物理的干渉が十分に避けられず、光の一部が反射鏡により遮光されてしまい、露光性能の低下を招くこととなる。また、偏心量が大きすぎると、反射鏡で発生する収差が大きくなり補正困難となるため、偏心量は40度以下とすることが好ましい。このとき、収差を補正するために、反射鏡の反射面をアナモルフィック非球面で構成することが可能であるが、この場合は、第2物体面3の光軸に対して、アナモルフィック非球面のベースとなる球面の光軸のなす角度が、上述した説明と同様の理由により、0.01度より大きく40度より小さくなるように構成されることが好ましい。
【0016】
次に、上述した投影光学系1を用いて構成され、半導体製造工程の一つである光リソグラフィ工程で使用される縮小投影露光装置について、図2を参照して説明する。光リソグラフィ工程で使用される縮小投影露光装置は、原理的には写真製版と同じであり、レチクル上に精密に描かれたデバイスパターンを、フォトレジストを添付した半導体ウエハやガラス基板等の感光基板上に光学的に投影して転写するものである。
【0017】
この縮小投影露光装置10は、反射型のレチクル13に露光用照明光源11からの光を照明光学系12を通してスリット状の露光光にして照射し、レチクル13に形成されたパターンの一部の像を上述した投影光学系1を通して半導体ウエハ17に投影し、レチクル13と半導体ウエハ17とを投影光学系1に対して1次元方向(Y軸方向)に相対走査することによって、レチクル13のパターンの全体を半導体ウエハ17上の複数のショット領域の各々にステップ・アンド・スキャン方式で転写するものである。本実施例の露光光としては、波長13.4nm程度のEUV光を使用している。なお、図2においては、投影光学系1の光軸方向をZ軸とし、このZ軸と直交する方向であって、レチクル13及び半導体ウエハ17の走査方向をY軸とし、これらYZ軸と直交する紙面垂直方向をX軸とする。
【0018】
ここで、本実施例における露光光の形状は、図3に示すように、露光用照明光源11からの照明光30の円周部をスリット30aにして利用している。なお、図3におけるX軸、Y軸は上述した軸と同じである。
【0019】
レチクル13は、少なくともY軸方向に沿って移動可能なレチクル支持台14に支持されており、半導体ウエハ17はXYZ軸方向に沿って移動可能な載置台18に載置されている。これらのレチクル支持台14及び載置台18の移動には、それぞれに接続されたレチクル支持台駆動部15及び載置台駆動部19により駆動される。露光動作の際には、照明光学系12によりレチクル13に対してEUV光を照射し、投影光学系1に対してレチクル13及び半導体ウエハ17を、投影光学系1の縮小倍率により定まる所定の速度比で移動させる。これにより、半導体ウエハ17上の所定のショット領域内には、レチクル13上のパターンの像が走査露光される。
【0020】
なお、本発明に係る投影光学系1の反射鏡は4枚で構成したが、上述したスリット30aのY軸方向の幅を狭くすれば(さらに円周部に近い部分を利用すれば)、反射鏡を2枚構成としても収差の補正をして投影光学系を構成することが可能である。
【0021】
最後に、本発明に係る投影光学系の数値実施例について説明する。投影光学系1の構造としては、上述した図1の通りであり、露光光30aの形状は図3に示したスリット状をしている。なお、本数値実施例における第1〜4の反射鏡4,5,6,7の反射面は、所定の光軸に対して回転対称な非球面形状(アナモルフィック非球面でない場合)を示しており、この非球面形状は次式で表される。
【0022】
【数1】
【0023】
ここで、zは反射面の中心接平面から非球面までの距離であり、cは中心曲率(近軸領域での中心曲率)、rは中心接平面上の光軸からの距離、κはコニック係数、Aは4次の非球面係数、Bは6次の非球面係数、Cは8次の非球面係数、Dは10次の非球面係数、Eは12次の非球面係数、Fは14次の非球面係数、Gは16次の非球面係数を表している。
【0024】
なお、本実施例における露光光(EUV光)の波長は13.4nm、縮小倍率が1/4倍、像側のNAが0.17、第2物体面3への光束はテレセントリックとなっている。また、露光光30aは、図3に示すように照明光30の像高(Y軸方向)のうち、29mm〜28mmの範囲をスリット状にして使用している。
【0025】
表1、表2に、投影光学系1の諸元の値を示す。表1において、曲率半径には各反射面の近似区曲率半径(単位:mm)が示されており、間隔には各面間隔(単位:mm)が示されている。なお、曲率半径の符号は第1物体面2側に向けて凹となる場合を正とし、間隔は一つ前の面番号からの間隔であり、また、反射面の前後で符号が逆転するものとする。また、表2には、第1〜4の反射鏡4,5,6,7の非球面データを示す。なお、表2において、YDEはY軸方向へ反射面の光軸を平行移動した偏心量(単位:mm)であり、ADEは、反射面をその中心接平面のX軸を中心に回転させた偏心量(単位:度)を表している。
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
【0028】
上述したような構成を有する投影光学系1によって、第1物体面2上のパターンの像を第2物体面3上に投影形成することができる。このとき、第2物体面3上に投影形成される像のコマ収差(ウエハ側)を、図3の露光光30aの形状に示すA〜Dの点に対応して示したグラフが図4である。図4において、左側の列のグラフがY軸方向の収差を表しており、縦軸にY軸方向の収差(EY 単位:mm)を取り、横軸にNAを取っている。図4の右側の列のグラフがX軸方向の収差を表しており、縦軸にX軸方向の収差(EX 単位:mm)を取り、横軸にNAを取っている。また、図3における点A〜Dに対応して、図4の(A)〜(D)にコマ収差のグラフが表されており、良好な結果となっている。
【0029】
以上のように、投影光学系1を構成する反射鏡を非球面の凸面状または凹面状の反射面を有するように構成することにより、4枚でも十分NAが大きく、かつ、収差の少ない精度のよい露光を行うことが可能となる。また、反射鏡を所定の光軸に対してお互いに偏心するように配設することにより、第1物体面2から出た光束と反射鏡の物理的干渉を容易に避けることができるため、投影光学系の設計が容易となる。
【0030】
なお、さらに収差を補正して、より精度の高い露光をするために、上述した反射鏡の反射面をアナモルフィック非球面で構成することも可能である。
【0031】
【発明の効果】
本発明による投影光学系によれば、投影光学系を構成する2枚以上の反射鏡の少なくとも1枚を非球面で凸面状の反射面を有するように構成し、その他の反射鏡の少なくとも1枚を非球面で凹面上の反射面を有するように構成し、第1物体面の縮小像を前記反射鏡に反射させて、第2物体面上にテレセントリックに投影して結像形成することにより、少ない反射鏡で、収差が少なく精度の良い露光を実現することができる。
【0032】
また、前記反射鏡をその光軸をお互いに偏心して配設することにより、光束と反射鏡の物理的干渉を容易に避けることができるため、投影光学系の設計が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る投影光学系の横断面の光路図である。
【図2】本発明に係る縮小投影露光装置におけるブロック図である。
【図3】本発明に係る投影光学系の露光光の形状を表す図である。
【図4】本発目に係る投影光学系のコマ収差を示し、同図(A)は図3における点Aでの収差であり、同図(B)は図3における点Bでの収差であり、同図(C)は図3における点Cでの収差であり、同図(D)は図3における点Dでの収差を表すグラフである。
【符号の説明】
1 投影光学系
2 第1物体面
3 第2物体面
4 第1の反射鏡
5 第2の反射鏡
6 第3の反射鏡
7 第4の反射鏡
10 縮小投影露光装置
13 レチクル
17 半導体ウエハ(感光基板)
Claims (6)
- 50nm以下の波長の光源を使用して、それぞれ所定形状の反射面を有する2枚以上の反射鏡からなる縮小投影装置を用いて、第1物体面上の物体の縮小像を第2物体面上に投影形成する投影光学系において、
前記縮小投影装置を構成する前記反射鏡のうちの少なくとも1枚は非球面で凸面状の反射面を有し、その他の前記反射鏡のうちの少なくとも1枚は非球面で凹面状の反射面を有し、
前記凸面状の反射面と前記凹面状の反射面とは、所定の光軸に対して互いに偏心するように配設されており、
前記第1物体面からの光は、前記反射鏡で反射され、前記第2物体面上にテレセントリックに結像されることを特徴とする投影光学系。 - 前記反射鏡が4枚以上で構成され、各々の光軸が全て互いに偏心していることを特徴とする請求項1に記載の投影光学系。
- 前記反射鏡が4枚で構成され、全ての反射鏡が非球面の反射面を有することを特徴とする請求項1または2に記載の投影光学系。
- 前記第2物体面と、前記非球面で凸面状の反射面を有する反射鏡及び前記非球面で凹面状の反射面を有する反射鏡の光軸のなす角度が、40度より小さく0.01度より大きいことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の投影光学系。
- 前記反射鏡のうち少なくとも1枚の反射鏡がアナモルフィック非球面の反射面を有して構成され、前記第2物体面の光軸と前記アナモルフィック非球面のベースとなる球面の光軸のなす角度が、40度より小さく0.01度より大きいことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の投影光学系。
- レチクルに露光光を照射し、前記レチクルに形成されたパターンの像を前記請求項1から5のいずれかに記載の投影光学系を介して感光基板上に投影する縮小投影露光装置。
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