JP2004022698A - 位置検出用マークおよびこのマーク検出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】段差が小さくても良好なコントラストを有した観察像が得られるような位置検出マークを提供する。
【解決手段】ウエハ上に積層形成されるパターンに対応してウエハ上に形成されて、積層パターン毎の形成位置ずれを検出するための位置検出用マークを、下層パターンを形成する時に下層パターンと一緒に形成される矩形状の第1マークM1と、下層パターンの上に上層パターンを形成するときに第1マークM1と隣接して平行に延びて形成される矩形状の第2マークM2とから構成する。そして、第1および第2マークM1,M2が平行に延びる方向に直角な方向における第1および第2マークの幅w1,w2と、第1および第2マークM1,M2の積層方向の段差t1,t2が、t1<t2で、w1<w2に設定されている。
【選択図】 図1
【解決手段】ウエハ上に積層形成されるパターンに対応してウエハ上に形成されて、積層パターン毎の形成位置ずれを検出するための位置検出用マークを、下層パターンを形成する時に下層パターンと一緒に形成される矩形状の第1マークM1と、下層パターンの上に上層パターンを形成するときに第1マークM1と隣接して平行に延びて形成される矩形状の第2マークM2とから構成する。そして、第1および第2マークM1,M2が平行に延びる方向に直角な方向における第1および第2マークの幅w1,w2と、第1および第2マークM1,M2の積層方向の段差t1,t2が、t1<t2で、w1<w2に設定されている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ウエハ上にパターンを積層形成するときにおけるパターンの形成位置ずれを検出するための位置検出用マークおよびこのマークを検出する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ウエハ上に半導体パターンを形成するリソグラフィ工程では、各工程毎に対応するパターンが形成された複数のレチクルを用いて複数のパターンが一層ずつ積層形成される。このように複数のパターン層を積層形成するときに、下層パターンとその上に積層される上層パターンとを正しい位置関係で形成する必要がある。このような上下パターン層の位置関係を検査するために、各パターン層の形成と同時に位置検出用マークを形成し、この位置検出用マークを光学的に検出して上下パターン層の位置ずれ検出を行うことが知られている(例えば、特開2001−317913号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、最近においてはウエハ上に形成される半導体パターンがますます微細化されており、これに伴って各パターンの厚さもますます薄くなってきている。このため、各パターン形成時に形成される位置検出用マークの段差が非常に小さくなってきており、これを光学的に検出するときに位置検出マークとその周囲とのコントラストが低くなり、これを光学的に検出することが難しくなってきている。さらに、このようにコントラストが低くなると検出した位置検出マーク像を正確に検出できなくなり、測定誤差を発生させるという問題がある。
【0004】
本発明はこのような問題に鑑みたもので、位置検出用マークの段差が小さくても良好なコントラストを発生させることができるような位置検出マークを提供し、さらに、この位置検出マークを良好なコントラストを発生させて正確に検出できるような構成の位置検出マーク検出装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
このような目的達成のため、本発明においては、ウエハ上に積層形成されるパターンに対応してウエハ上に形成されて、積層パターン毎の形成位置ずれを検出するための位置検出用マークを、下層パターンを形成する時に下層パターンと一緒に形成される矩形状の第1マークと、下層パターンの上に上層パターンを形成するときに第1マークと隣接して平行に延びて形成される矩形状の第2マークとから構成する。そして、第1および第2マークが平行に延びる方向に直角な方向における第1および第2マークの幅w1,w2と、第1および第2マークの積層方向の段差t1,t2が、「t1<t2であるときには、w1<w2」に設定され、「t1>t2であるときには、w1>w2」に設定されている。
【0006】
なお、第1マークの幅w1と段差t1とが、「t1 < w1/100」の関係を満足し、第2マークの幅w2と段差t2とが、「t2 < w2/100」の関係を満足するように各マークを構成するのが好ましい。
【0007】
一方、本発明に係る位置検出用マーク検出装置は、光源と、この光源からの光を基板上に形成された上記位置検出用マークに照射するための照明光学系と、照明光学系内に配設された開口絞りと、位置検出用マークに照射された光の反射光を集光して像を形成する結像光学系と、結像光学系内における開口絞りと共役な位置に設けられた変調部材とを備えて構成され、この変調部材は、開口絞りの開口部と相似形状を有する第1変調部と、この第1変調部の周囲を囲んで設けられた第2変調部と、第2変調部の周囲を囲んで設けられた第3変調部とを有する。さらに、結像光学系における基板と変調部材との間に設けられる対物レンズが、第2変調部に対して作る開口数NAは、下記式(1)を満足するように設定される。
【0008】
【数1】
0.4λ/w(s) <NA< λ/w(s) ・・・(1)
但し、λ : 前記光源からの光の波長
w(s) : 前記幅w1,w2のうちの大きい方の幅
【0009】
なお、第1変調部の光透過率T1と、第2変調部の光透過率T2と、第3変調部の透過率T3が、「T1 < T2 < T3」の関係を満足するように設定するのが好ましい。なお、第3変調部を透明にして、変調を行わない無変調部とするのが好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明に係る位置検出用マーク検出装置はその構成から分かるように位相差顕微鏡を構成しており、本発明にかかるマーク検出装置においては位相差顕微鏡を利用して位置検出用マークを検出する。このように位相差顕微鏡からなる本発明に係るマーク検出装置においては、位置検出用マークに照明光を照射し、ここから反射する直接反射光は第1変調部を通過させて透過率を調整するとともに位相を進ませ(すなわち、第1変調部においては、ここを通過する光の強度を小さくする透過率変調と、ここを透過する波長λの光に位相差λ/4を与える位相変調とが行われる)、一方、ここから発生する回折光は第2変調部もしくはその周囲の第3変調部(無変調部)を位相調整は行わずに通過させる。この後、直接反射光と回折光を集光して像を形成すれば、位相差の故に直接反射光と回折光とが干渉して弱め合うため、回折光の生じない部分との明暗差を有した観察像となり、これにより位相差を明暗差として観察できる。
【0011】
このように明暗差として観察される位相差が発生するのは、各位置検出用マークにおける段差が生じる部分、すなわち、位置検出用マークの輪郭部分である。このことから分かるように、位相差顕微鏡を用いて観察すれば、位置検出用マークの段差が小さくてもその段差を明暗差としてコントラスト良く観察でき、このように観察される位置検出用マークの像を用いて位置ずれ検出を行えば、正確な位置ずれ検出が可能である。
【0012】
ここで、ウエハに形成される半導体パターン層は各層毎に層厚さが相違するため、各パターン層の形成時に一緒に形成される位置マークの段差(もしくは厚さ)もそれぞれ相違する。また、位相差顕微鏡による位相差観察に際しては位相差の量がおおむねλ/4より小さいときには回折光の強度が位相差量に比例する。このため、位置検出用マークの段差が大きいほど高コントラストな観察が可能である。そこで、本発明においては、上記のように、第1および第2マークの幅w1,w2と、第1および第2マークの積層方向の段差t1,t2が、「t1<t2であるときには、w1<w2」に設定し、「t1>t2であるときには、w1>w2」に設定している。例えば、下層パターンより上層パターンの方が厚く、t1<t2となるときには、w1<w2としており、この結果、幅の小さな第1マークからの回折光の回折角が幅の大きな第2マークの回折角より大きくなる。
【0013】
このため、例えば、段差の小さな第1マークからの回折光が第3変調部(無変調部)を通過し、段差の大きな第2マークからの回折光が第2変調部を通過し、直接反射光が第1変調部を通過するように設定することができる。これにより、段差が大きくコントラストが大きな観察が可能な第2マークからの回折光は第2変調部により透過率変調を行って光量を絞り、段差が小さくコントラストが小さな第1マークからの回折光は無変調部(第3変調部)を何の変調も行わずにそのまま通過させて、両回折光のコントラスト差を低下させ、同様に直接反射光は第1変調部で位相調整とともに光量を低下させて回折光とのコントラスト調整を行わせることができる。このように各光のコントラストを調整すれば、第1および第2位置マークの輪郭を同程度のコントラストで観察でき、両位置マークを正確に観察することができ、これにより測定誤差のない正確な位置ずれ検出が可能となる。
【0014】
【実施例】
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施例について説明する。まず、図1に本発明に係る位置検出用マークの例を示している。この位置検出マークは、ウエハ上にリソグラフィ工程において半導体パターンを積層形成するときに、各リソグラフィ工程に対応して設けられる。図1(a)および(b)に示す位置検出用マークは、ウエハ表面もしくは所定のリソグラフィ工程で形成されて平坦化されたパターン層(ここでは、これを基層BLと称する)の上に、リソグラフィ工程でパターン層(これを下層パターン層と称する)が形成されるときに一緒に形成される四つの矩形状第1マークM1と、その次のリソグラフィ工程で下層パターン層の上に上層パターン層が形成されるときに一緒に形成される正方形状の第2マークM2とからなる。
【0015】
このようにリソグラフィ工程により積層形成されるパターン層はそれぞれ必要厚さが相違しており、図1においては、下層パターン層の厚さがt1で、上層パターン層の厚さがこれより大きなt2(>t1)であり、これに対応して第1マークM1の厚さがt1、第2マークM2の厚さがt2となる場合を示している。この場合には、第1マークM1および第2マークM2の幅w1,w2は、w1<w2となるように設定される。なお、ここでは、下層パターン層の厚さが上層パターン層の厚さより小さい場合を示したが、これと逆に下層パターン層の厚さが上層パターン層の厚さより大きい場合(t1>t2の場合)には、w1>w2となるように第1および第2マークが設定される。例えば、図1における第2マークM2を下層パターンの形成時に形成し、第1マークM1を上層パターンの形成時に形成する。
【0016】
このようにして各位置マークMを形成するときに、図1(c)に示すように、各位置マークMの厚さtと幅wとが、t<w/100の関係を満足するような幅wが設定される。すなわち、上記第1および第2マークM1,M2の場合には、(t1<w1/100)であり、且つ(t2<w2/100)となるように各幅w1,w2が設定される。このように設定すれば、後述するように位相差顕微鏡での位置検出用マークの観察に際して、観察像において位相差により発生する明暗コントラストを明瞭にすることができる。
【0017】
次に、上記のような位置検出マークM1,M2を検出する装置を図2に示している。この位置検出用マーク検出装置は、ウエハWFが載置されるステージ30と、ステージ30の上に載置されたウエハWFにおける位置検出用マークM1,M2に照明光を照射する照明光学系10と、ウエハWFに照射された照明光の反射光および回折光を集光して位置検出用マークの像を観察する観察光学系20とを有して構成される。
【0018】
照明光学系10は、波長λの照明光を出射する光源11と、光源からの照明光を集光して導く第1〜第4レンズ12,13,15,17と、第2レンズ13と第3レンズ15との間に配設され、リング状の光透過開口14aを有したリング状絞り14と、第3レンズ15と第4レンズ17との間に配設された通常絞り16とから構成される。この照明光学系10により、光源11からの照明光はリング状開口絞り14によりリング状の光束とされた後、観察光学系20内に配設されたハーフミラー21に照射される。
【0019】
観察光学系20は、半透過性の膜を蒸着したハーフミラー21と、ハーフミラー21より下方に向かって順に光軸上に並んで配設された位相板24および対物レンズ22と、ハーフミラー21より上方に向かって順に光軸上に並んで配設された結像レンズ23および像面Iとからなる。なお、像面Iには、例えば、CCDカメラの撮像面が位置する。上記のように照明光学系10からハーフミラー21に入射したリング状の光束を有する照明光は、ここで反射されて観察光学系20内に入って下方に照射され、位相板24を透過して対物レンズ22に導かれる。そして、対物レンズ22を通ってステージ30の上に配設されたウエハWFの位置検出用マーク(図1に示すマークM1,M2)を照明する。このようにして照明された位置検出用マークからの反射光は、対物レンズ22を通って集光されて略平行光となり、位相板24およびハーフミラー21を透過して結合レンズ23により像面Iに集光され、位置検出マークの観察像が像面Iに形成される。上述のように像面IはCCDカメラの撮像面からなり、位置検出マークの観察像がCCDカメラにより撮影される。
【0020】
ここで、位相板24は対物レンズ22の焦点面に配設されており、且つこの位置はリング状開口絞り14と共役な位置となるように設定されている。このため、照明光学系10においてリング状開口絞り14の光透過開口14aを通過した光は、位相板24においてこの光透過開口14aと相似形のリング状光束となって通過する。位相板24には、このリング状光束が通過する位置に対応してリング状の第1変調部24aが設けられ、この第1変調部24aの外周側および内周側に所定の幅を有した第2変調部24b,24cが設けられている。すなわち、リング状の第1変調部24aを上記リング状光束が通過するようになっており、この第1変調部24aの周囲を囲んで第2変調部24b,24cが設けられている。さらに、外周側第2変調部24bの外周側に透明で変調を行わない無変調部(第3変調部)24dが設けられ、内周側第2変調部24cの内周側にも透明で変調を行わない無変調部(第3変調部)24eが設けられている。
【0021】
この位相板24において、第1変調部24aには、ここを通過する波長λの光に位相差λ/4を与える位相変調膜と、ここを通過する光を弱める透過率5%の透過率変調膜とが設けられており、第2変調部24b,24cには透過率30%の透過率変調膜のみが設けられている。なお、第3変調部24d,24eは透明であり、位相変調および透過率変調のいずれも行われない。
【0022】
上記構成のマーク検出装置を用いて位置検出用マークM1,M2の検出を行う方法について以下に説明する。上述のように、光源11からの波長λの照明光は第1および第2レンズ12,13を通過した後、リング状絞り14を通過してその光透過開口14aを通過した光からなるリング状の光束とされ、さらに第3レンズ15、通常絞り16および第4レンズ17を通過してハーフミラー21に照射される。この光束はハーフミラー21において下方に向かって反射され、位相板24および対物レンズ22を通過してウエハWFの位置検出用マークM1,M2を照明する。なお、このとき、位相板24はリング状絞り14と共役な位置にあるため、光束は位相板24の第1変調部24aを通過する。これにより光量が低下し、λ/4の位相差が与えられるが、全ての光束が第1変調部24aを通過するため、光量が低下するだけで光束内での相対的な位相変化は発生しない。
【0023】
このようにして位置検出用マークM1,M2が照明光により照明されると、その反射光が対物レンズ22を通過して略平行光束となる。このとき、位相板24が対物レンズ22の焦点面に位置し且つリング状絞り14と共役な位置にあるため、反射光はリング状光束となって位相板24における第1変調部24aを通過する。このように位相板24を通過する光束は、第1変調部24aの位相調整膜によりλ/4だけ位相が進められ、且つ透過率調整膜により5%の光強度まで低下される。この後、ハーフミラー21を通過して結像レンズ23により集光されて像面I(撮像面)に位置検出用マークM1,M2の像を結像させる。
【0024】
なお、位置検出用マークM1,M2が上記のように照明光学系10からの照明光により照明されたとき、上記反射光に加えて、第1マークM1の左右の段差によりその幅w1に対応した回折光が出射され、第2マークM2の左右の段差によりその幅w2に対応した回折光が出射される。なお、第1マークM1と第2マークM2との間隔は上記幅w1,w2に比べて十分大きく、回折光をほとんど発生しない。このとき、回折光の回折角は、幅w1,w2に応じて決まり、幅が大きい方が回折角は小さくなる。上述のようにw1<w2であるため、第1マークM1の回折角が第2マークM2の回折角より大きくなる。この様子を図3に模式的に示しており、位置検出用マークM1,M2からの反射光R1がリング状に出射され、第2マークM2からの回折光R2が所定の回折角を有して反射光R1の両側に二重のリング状に延び、第1マークM1からの回折光R3がその外側両側に二重のリング状に延びる。R2,R3で示した線(破線)は回折光の広がりの幅を示している。
【0025】
この反射光R1および回折光R2,R3は対物レンズ22を通過して平行光束の光となり、位相板24を通過するときには、図3(a)に示すように、レンズ中心を通る光軸oを中心として、内径側から順に、第1マークM1の回折光R3、第2マークM2の回折光R2、反射光R1、第2マークM2の回折光R2、第1マークM1の回折光R3が同心円状に並ぶ。ここで、上述のように位相板24に設けられた第1変調部24aを反射光R1が通過するが、その両側に位置する第2マークM2の回折光R2は第2変調部24b,24cをそれぞれ通過し、さらにその両側に位置する第1マークの回折光R3は第3変調部(無変調部)24d,24eを通過する。
【0026】
このように位相板24を通過した反射光R1および回折光R2,R3は結像レンズ23により集光されて像面Iに第1および第2マークM1,M2の像を結像する。このとき、反射光R1は第1変調部24aにおいてλ/4だけ位相が進められており、回折光R2,R3と位相差が生じているため、回折光R2,R3を発生する部分においては反射光と回折光が干渉して弱め合い、この部分が他の部分との明暗差となって像に表れる。回折光が発生するのは第1および第2マークM1,M2の段差部分であり、像面Iに結像する観察像においては、第1および第2マークM1,M2の輪郭が明暗差として明瞭に表れる。このため、この像面Iに結像された第1および第2マークM1,M2の像をCCDカメラで撮像し、従来から公知の位置ずれ検出装置(例えば、特開2001−317913号公報に開示の装置)を用いてこの観察像における各マークの正確な位置ずれ検出を行うことができる。
【0027】
ところで、上記のようにして反射光と回折光との干渉によりこの部分の光を弱めて背景光との明暗差を出すときに、反射光R1および回折光R2,R3の強度(振幅)を等しくすると最もコントラストが高くなる。ここで、各光の強度は、反射光R1が最も大きく、段差t2の大きな第2マークM2からの回折光R2が次に大きく、段差t1が小さい第1マークM1からの回折光R3が最も小さい。このため、これら強度に反比例するような透過率変調を行うように第1〜第3変調部24a〜24eの透過率が設定されている。具体的には、上述したように、第1変調部24aの透過率が5%に設定され、第2変調部24b,24cの透過率が30%に設定され、第3変調部24d,24eの透過率が100%(透明)に設定されている。この結果、位相板24を通った反射光R1および回折光R2,R3の強度(振幅)が略等しくなり、像面Iに第1および第2マークM1,M2の輪郭が背景光に対してコントラストの大きな明暗差となって表れる。このため、この像を用いて位置ずれ検出を行えば、正確な検出が可能となる。
【0028】
なお、ここでは、第1〜第3変調部の光透過率を5%,30%および100%に設定しているが、この透過率は反射光および回折光の強度に対応して各光の強度が等しくなるように設定されるものであり、位置検出マークの形状や、照明光に応じて適宜設定される。
【0029】
この説明から分かるように、第2マークM2からの回折光R2が第2変調部24b,24cを通るように第2変調部24b,24cの幅を設定する必要がある。このため、第2変調部24bの半径方向の幅に対して対物レンズ22が作る開口数NAが、次式(2)を満足するように設定される。なお、もう一つの第2変調部24cに対しても同様に設定され、これにより、回折光R1は第2変調部24b,24cを確実に通過する。
【0030】
【数2】
0.4λ/w2 <NA< λ/w2 ・・・(2)
【0031】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ウエハに形成される上下パターン層に対応して形成される第1および第2マークの幅w1,w2がその積層方向の段差t1,t2に対して、「t1<t2であるときには、w1<w2」に設定し、「t1>t2であるときには、w1>w2」に設定しているので、例えば、段差の小さな第1マークからの回折光が第3変調部(無変調部)を通過し、段差の大きな第2マークからの回折光が第2変調部を通過し、直接反射光が第1変調部を通過するように設定することができ、段差が大きくコントラストが大きな観察が可能な第2マークからの回折光は第2変調部により透過率変調を行って光量を絞り、段差が小さくコントラストが小さな第1マークからの回折光は無変調部(第3変調部)を何の変調も行わずにそのまま通過させて、両回折光のコントラスト差を低下させ、同様に直接反射光は第1変調部で位相調整とともに光量を低下させて回折光とのコントラスト調整を行わせることができる。このように各光のコントラストを調整すれば、段差の極めて小さい第1位置マークおよび段差の大きい第2位置マークの輪郭を同程度のコントラストで観察でき、両位置マークを正確に観察することができ、これにより測定誤差のない正確な位置ずれ検出が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る位置検出用マークの形状を示す平面図および断面図である。
【図2】本発明に係る位置検出マーク検出装置の構成を示す説明図である。
【図3】上記検出装置の一部を拡大して示す説明図である。
【符号の説明】
M1 第1マーク
M2 第2マーク
WF ウエハ
R1 反射光
R2,R3 回折光
14 リング状絞り
22 対物レンズ
24 位相板
24a 第1変調部
24b,24c 第2変調部
24d,24e 第3変調部
【発明の属する技術分野】
本発明は、ウエハ上にパターンを積層形成するときにおけるパターンの形成位置ずれを検出するための位置検出用マークおよびこのマークを検出する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ウエハ上に半導体パターンを形成するリソグラフィ工程では、各工程毎に対応するパターンが形成された複数のレチクルを用いて複数のパターンが一層ずつ積層形成される。このように複数のパターン層を積層形成するときに、下層パターンとその上に積層される上層パターンとを正しい位置関係で形成する必要がある。このような上下パターン層の位置関係を検査するために、各パターン層の形成と同時に位置検出用マークを形成し、この位置検出用マークを光学的に検出して上下パターン層の位置ずれ検出を行うことが知られている(例えば、特開2001−317913号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、最近においてはウエハ上に形成される半導体パターンがますます微細化されており、これに伴って各パターンの厚さもますます薄くなってきている。このため、各パターン形成時に形成される位置検出用マークの段差が非常に小さくなってきており、これを光学的に検出するときに位置検出マークとその周囲とのコントラストが低くなり、これを光学的に検出することが難しくなってきている。さらに、このようにコントラストが低くなると検出した位置検出マーク像を正確に検出できなくなり、測定誤差を発生させるという問題がある。
【0004】
本発明はこのような問題に鑑みたもので、位置検出用マークの段差が小さくても良好なコントラストを発生させることができるような位置検出マークを提供し、さらに、この位置検出マークを良好なコントラストを発生させて正確に検出できるような構成の位置検出マーク検出装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
このような目的達成のため、本発明においては、ウエハ上に積層形成されるパターンに対応してウエハ上に形成されて、積層パターン毎の形成位置ずれを検出するための位置検出用マークを、下層パターンを形成する時に下層パターンと一緒に形成される矩形状の第1マークと、下層パターンの上に上層パターンを形成するときに第1マークと隣接して平行に延びて形成される矩形状の第2マークとから構成する。そして、第1および第2マークが平行に延びる方向に直角な方向における第1および第2マークの幅w1,w2と、第1および第2マークの積層方向の段差t1,t2が、「t1<t2であるときには、w1<w2」に設定され、「t1>t2であるときには、w1>w2」に設定されている。
【0006】
なお、第1マークの幅w1と段差t1とが、「t1 < w1/100」の関係を満足し、第2マークの幅w2と段差t2とが、「t2 < w2/100」の関係を満足するように各マークを構成するのが好ましい。
【0007】
一方、本発明に係る位置検出用マーク検出装置は、光源と、この光源からの光を基板上に形成された上記位置検出用マークに照射するための照明光学系と、照明光学系内に配設された開口絞りと、位置検出用マークに照射された光の反射光を集光して像を形成する結像光学系と、結像光学系内における開口絞りと共役な位置に設けられた変調部材とを備えて構成され、この変調部材は、開口絞りの開口部と相似形状を有する第1変調部と、この第1変調部の周囲を囲んで設けられた第2変調部と、第2変調部の周囲を囲んで設けられた第3変調部とを有する。さらに、結像光学系における基板と変調部材との間に設けられる対物レンズが、第2変調部に対して作る開口数NAは、下記式(1)を満足するように設定される。
【0008】
【数1】
0.4λ/w(s) <NA< λ/w(s) ・・・(1)
但し、λ : 前記光源からの光の波長
w(s) : 前記幅w1,w2のうちの大きい方の幅
【0009】
なお、第1変調部の光透過率T1と、第2変調部の光透過率T2と、第3変調部の透過率T3が、「T1 < T2 < T3」の関係を満足するように設定するのが好ましい。なお、第3変調部を透明にして、変調を行わない無変調部とするのが好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明に係る位置検出用マーク検出装置はその構成から分かるように位相差顕微鏡を構成しており、本発明にかかるマーク検出装置においては位相差顕微鏡を利用して位置検出用マークを検出する。このように位相差顕微鏡からなる本発明に係るマーク検出装置においては、位置検出用マークに照明光を照射し、ここから反射する直接反射光は第1変調部を通過させて透過率を調整するとともに位相を進ませ(すなわち、第1変調部においては、ここを通過する光の強度を小さくする透過率変調と、ここを透過する波長λの光に位相差λ/4を与える位相変調とが行われる)、一方、ここから発生する回折光は第2変調部もしくはその周囲の第3変調部(無変調部)を位相調整は行わずに通過させる。この後、直接反射光と回折光を集光して像を形成すれば、位相差の故に直接反射光と回折光とが干渉して弱め合うため、回折光の生じない部分との明暗差を有した観察像となり、これにより位相差を明暗差として観察できる。
【0011】
このように明暗差として観察される位相差が発生するのは、各位置検出用マークにおける段差が生じる部分、すなわち、位置検出用マークの輪郭部分である。このことから分かるように、位相差顕微鏡を用いて観察すれば、位置検出用マークの段差が小さくてもその段差を明暗差としてコントラスト良く観察でき、このように観察される位置検出用マークの像を用いて位置ずれ検出を行えば、正確な位置ずれ検出が可能である。
【0012】
ここで、ウエハに形成される半導体パターン層は各層毎に層厚さが相違するため、各パターン層の形成時に一緒に形成される位置マークの段差(もしくは厚さ)もそれぞれ相違する。また、位相差顕微鏡による位相差観察に際しては位相差の量がおおむねλ/4より小さいときには回折光の強度が位相差量に比例する。このため、位置検出用マークの段差が大きいほど高コントラストな観察が可能である。そこで、本発明においては、上記のように、第1および第2マークの幅w1,w2と、第1および第2マークの積層方向の段差t1,t2が、「t1<t2であるときには、w1<w2」に設定し、「t1>t2であるときには、w1>w2」に設定している。例えば、下層パターンより上層パターンの方が厚く、t1<t2となるときには、w1<w2としており、この結果、幅の小さな第1マークからの回折光の回折角が幅の大きな第2マークの回折角より大きくなる。
【0013】
このため、例えば、段差の小さな第1マークからの回折光が第3変調部(無変調部)を通過し、段差の大きな第2マークからの回折光が第2変調部を通過し、直接反射光が第1変調部を通過するように設定することができる。これにより、段差が大きくコントラストが大きな観察が可能な第2マークからの回折光は第2変調部により透過率変調を行って光量を絞り、段差が小さくコントラストが小さな第1マークからの回折光は無変調部(第3変調部)を何の変調も行わずにそのまま通過させて、両回折光のコントラスト差を低下させ、同様に直接反射光は第1変調部で位相調整とともに光量を低下させて回折光とのコントラスト調整を行わせることができる。このように各光のコントラストを調整すれば、第1および第2位置マークの輪郭を同程度のコントラストで観察でき、両位置マークを正確に観察することができ、これにより測定誤差のない正確な位置ずれ検出が可能となる。
【0014】
【実施例】
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施例について説明する。まず、図1に本発明に係る位置検出用マークの例を示している。この位置検出マークは、ウエハ上にリソグラフィ工程において半導体パターンを積層形成するときに、各リソグラフィ工程に対応して設けられる。図1(a)および(b)に示す位置検出用マークは、ウエハ表面もしくは所定のリソグラフィ工程で形成されて平坦化されたパターン層(ここでは、これを基層BLと称する)の上に、リソグラフィ工程でパターン層(これを下層パターン層と称する)が形成されるときに一緒に形成される四つの矩形状第1マークM1と、その次のリソグラフィ工程で下層パターン層の上に上層パターン層が形成されるときに一緒に形成される正方形状の第2マークM2とからなる。
【0015】
このようにリソグラフィ工程により積層形成されるパターン層はそれぞれ必要厚さが相違しており、図1においては、下層パターン層の厚さがt1で、上層パターン層の厚さがこれより大きなt2(>t1)であり、これに対応して第1マークM1の厚さがt1、第2マークM2の厚さがt2となる場合を示している。この場合には、第1マークM1および第2マークM2の幅w1,w2は、w1<w2となるように設定される。なお、ここでは、下層パターン層の厚さが上層パターン層の厚さより小さい場合を示したが、これと逆に下層パターン層の厚さが上層パターン層の厚さより大きい場合(t1>t2の場合)には、w1>w2となるように第1および第2マークが設定される。例えば、図1における第2マークM2を下層パターンの形成時に形成し、第1マークM1を上層パターンの形成時に形成する。
【0016】
このようにして各位置マークMを形成するときに、図1(c)に示すように、各位置マークMの厚さtと幅wとが、t<w/100の関係を満足するような幅wが設定される。すなわち、上記第1および第2マークM1,M2の場合には、(t1<w1/100)であり、且つ(t2<w2/100)となるように各幅w1,w2が設定される。このように設定すれば、後述するように位相差顕微鏡での位置検出用マークの観察に際して、観察像において位相差により発生する明暗コントラストを明瞭にすることができる。
【0017】
次に、上記のような位置検出マークM1,M2を検出する装置を図2に示している。この位置検出用マーク検出装置は、ウエハWFが載置されるステージ30と、ステージ30の上に載置されたウエハWFにおける位置検出用マークM1,M2に照明光を照射する照明光学系10と、ウエハWFに照射された照明光の反射光および回折光を集光して位置検出用マークの像を観察する観察光学系20とを有して構成される。
【0018】
照明光学系10は、波長λの照明光を出射する光源11と、光源からの照明光を集光して導く第1〜第4レンズ12,13,15,17と、第2レンズ13と第3レンズ15との間に配設され、リング状の光透過開口14aを有したリング状絞り14と、第3レンズ15と第4レンズ17との間に配設された通常絞り16とから構成される。この照明光学系10により、光源11からの照明光はリング状開口絞り14によりリング状の光束とされた後、観察光学系20内に配設されたハーフミラー21に照射される。
【0019】
観察光学系20は、半透過性の膜を蒸着したハーフミラー21と、ハーフミラー21より下方に向かって順に光軸上に並んで配設された位相板24および対物レンズ22と、ハーフミラー21より上方に向かって順に光軸上に並んで配設された結像レンズ23および像面Iとからなる。なお、像面Iには、例えば、CCDカメラの撮像面が位置する。上記のように照明光学系10からハーフミラー21に入射したリング状の光束を有する照明光は、ここで反射されて観察光学系20内に入って下方に照射され、位相板24を透過して対物レンズ22に導かれる。そして、対物レンズ22を通ってステージ30の上に配設されたウエハWFの位置検出用マーク(図1に示すマークM1,M2)を照明する。このようにして照明された位置検出用マークからの反射光は、対物レンズ22を通って集光されて略平行光となり、位相板24およびハーフミラー21を透過して結合レンズ23により像面Iに集光され、位置検出マークの観察像が像面Iに形成される。上述のように像面IはCCDカメラの撮像面からなり、位置検出マークの観察像がCCDカメラにより撮影される。
【0020】
ここで、位相板24は対物レンズ22の焦点面に配設されており、且つこの位置はリング状開口絞り14と共役な位置となるように設定されている。このため、照明光学系10においてリング状開口絞り14の光透過開口14aを通過した光は、位相板24においてこの光透過開口14aと相似形のリング状光束となって通過する。位相板24には、このリング状光束が通過する位置に対応してリング状の第1変調部24aが設けられ、この第1変調部24aの外周側および内周側に所定の幅を有した第2変調部24b,24cが設けられている。すなわち、リング状の第1変調部24aを上記リング状光束が通過するようになっており、この第1変調部24aの周囲を囲んで第2変調部24b,24cが設けられている。さらに、外周側第2変調部24bの外周側に透明で変調を行わない無変調部(第3変調部)24dが設けられ、内周側第2変調部24cの内周側にも透明で変調を行わない無変調部(第3変調部)24eが設けられている。
【0021】
この位相板24において、第1変調部24aには、ここを通過する波長λの光に位相差λ/4を与える位相変調膜と、ここを通過する光を弱める透過率5%の透過率変調膜とが設けられており、第2変調部24b,24cには透過率30%の透過率変調膜のみが設けられている。なお、第3変調部24d,24eは透明であり、位相変調および透過率変調のいずれも行われない。
【0022】
上記構成のマーク検出装置を用いて位置検出用マークM1,M2の検出を行う方法について以下に説明する。上述のように、光源11からの波長λの照明光は第1および第2レンズ12,13を通過した後、リング状絞り14を通過してその光透過開口14aを通過した光からなるリング状の光束とされ、さらに第3レンズ15、通常絞り16および第4レンズ17を通過してハーフミラー21に照射される。この光束はハーフミラー21において下方に向かって反射され、位相板24および対物レンズ22を通過してウエハWFの位置検出用マークM1,M2を照明する。なお、このとき、位相板24はリング状絞り14と共役な位置にあるため、光束は位相板24の第1変調部24aを通過する。これにより光量が低下し、λ/4の位相差が与えられるが、全ての光束が第1変調部24aを通過するため、光量が低下するだけで光束内での相対的な位相変化は発生しない。
【0023】
このようにして位置検出用マークM1,M2が照明光により照明されると、その反射光が対物レンズ22を通過して略平行光束となる。このとき、位相板24が対物レンズ22の焦点面に位置し且つリング状絞り14と共役な位置にあるため、反射光はリング状光束となって位相板24における第1変調部24aを通過する。このように位相板24を通過する光束は、第1変調部24aの位相調整膜によりλ/4だけ位相が進められ、且つ透過率調整膜により5%の光強度まで低下される。この後、ハーフミラー21を通過して結像レンズ23により集光されて像面I(撮像面)に位置検出用マークM1,M2の像を結像させる。
【0024】
なお、位置検出用マークM1,M2が上記のように照明光学系10からの照明光により照明されたとき、上記反射光に加えて、第1マークM1の左右の段差によりその幅w1に対応した回折光が出射され、第2マークM2の左右の段差によりその幅w2に対応した回折光が出射される。なお、第1マークM1と第2マークM2との間隔は上記幅w1,w2に比べて十分大きく、回折光をほとんど発生しない。このとき、回折光の回折角は、幅w1,w2に応じて決まり、幅が大きい方が回折角は小さくなる。上述のようにw1<w2であるため、第1マークM1の回折角が第2マークM2の回折角より大きくなる。この様子を図3に模式的に示しており、位置検出用マークM1,M2からの反射光R1がリング状に出射され、第2マークM2からの回折光R2が所定の回折角を有して反射光R1の両側に二重のリング状に延び、第1マークM1からの回折光R3がその外側両側に二重のリング状に延びる。R2,R3で示した線(破線)は回折光の広がりの幅を示している。
【0025】
この反射光R1および回折光R2,R3は対物レンズ22を通過して平行光束の光となり、位相板24を通過するときには、図3(a)に示すように、レンズ中心を通る光軸oを中心として、内径側から順に、第1マークM1の回折光R3、第2マークM2の回折光R2、反射光R1、第2マークM2の回折光R2、第1マークM1の回折光R3が同心円状に並ぶ。ここで、上述のように位相板24に設けられた第1変調部24aを反射光R1が通過するが、その両側に位置する第2マークM2の回折光R2は第2変調部24b,24cをそれぞれ通過し、さらにその両側に位置する第1マークの回折光R3は第3変調部(無変調部)24d,24eを通過する。
【0026】
このように位相板24を通過した反射光R1および回折光R2,R3は結像レンズ23により集光されて像面Iに第1および第2マークM1,M2の像を結像する。このとき、反射光R1は第1変調部24aにおいてλ/4だけ位相が進められており、回折光R2,R3と位相差が生じているため、回折光R2,R3を発生する部分においては反射光と回折光が干渉して弱め合い、この部分が他の部分との明暗差となって像に表れる。回折光が発生するのは第1および第2マークM1,M2の段差部分であり、像面Iに結像する観察像においては、第1および第2マークM1,M2の輪郭が明暗差として明瞭に表れる。このため、この像面Iに結像された第1および第2マークM1,M2の像をCCDカメラで撮像し、従来から公知の位置ずれ検出装置(例えば、特開2001−317913号公報に開示の装置)を用いてこの観察像における各マークの正確な位置ずれ検出を行うことができる。
【0027】
ところで、上記のようにして反射光と回折光との干渉によりこの部分の光を弱めて背景光との明暗差を出すときに、反射光R1および回折光R2,R3の強度(振幅)を等しくすると最もコントラストが高くなる。ここで、各光の強度は、反射光R1が最も大きく、段差t2の大きな第2マークM2からの回折光R2が次に大きく、段差t1が小さい第1マークM1からの回折光R3が最も小さい。このため、これら強度に反比例するような透過率変調を行うように第1〜第3変調部24a〜24eの透過率が設定されている。具体的には、上述したように、第1変調部24aの透過率が5%に設定され、第2変調部24b,24cの透過率が30%に設定され、第3変調部24d,24eの透過率が100%(透明)に設定されている。この結果、位相板24を通った反射光R1および回折光R2,R3の強度(振幅)が略等しくなり、像面Iに第1および第2マークM1,M2の輪郭が背景光に対してコントラストの大きな明暗差となって表れる。このため、この像を用いて位置ずれ検出を行えば、正確な検出が可能となる。
【0028】
なお、ここでは、第1〜第3変調部の光透過率を5%,30%および100%に設定しているが、この透過率は反射光および回折光の強度に対応して各光の強度が等しくなるように設定されるものであり、位置検出マークの形状や、照明光に応じて適宜設定される。
【0029】
この説明から分かるように、第2マークM2からの回折光R2が第2変調部24b,24cを通るように第2変調部24b,24cの幅を設定する必要がある。このため、第2変調部24bの半径方向の幅に対して対物レンズ22が作る開口数NAが、次式(2)を満足するように設定される。なお、もう一つの第2変調部24cに対しても同様に設定され、これにより、回折光R1は第2変調部24b,24cを確実に通過する。
【0030】
【数2】
0.4λ/w2 <NA< λ/w2 ・・・(2)
【0031】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ウエハに形成される上下パターン層に対応して形成される第1および第2マークの幅w1,w2がその積層方向の段差t1,t2に対して、「t1<t2であるときには、w1<w2」に設定し、「t1>t2であるときには、w1>w2」に設定しているので、例えば、段差の小さな第1マークからの回折光が第3変調部(無変調部)を通過し、段差の大きな第2マークからの回折光が第2変調部を通過し、直接反射光が第1変調部を通過するように設定することができ、段差が大きくコントラストが大きな観察が可能な第2マークからの回折光は第2変調部により透過率変調を行って光量を絞り、段差が小さくコントラストが小さな第1マークからの回折光は無変調部(第3変調部)を何の変調も行わずにそのまま通過させて、両回折光のコントラスト差を低下させ、同様に直接反射光は第1変調部で位相調整とともに光量を低下させて回折光とのコントラスト調整を行わせることができる。このように各光のコントラストを調整すれば、段差の極めて小さい第1位置マークおよび段差の大きい第2位置マークの輪郭を同程度のコントラストで観察でき、両位置マークを正確に観察することができ、これにより測定誤差のない正確な位置ずれ検出が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る位置検出用マークの形状を示す平面図および断面図である。
【図2】本発明に係る位置検出マーク検出装置の構成を示す説明図である。
【図3】上記検出装置の一部を拡大して示す説明図である。
【符号の説明】
M1 第1マーク
M2 第2マーク
WF ウエハ
R1 反射光
R2,R3 回折光
14 リング状絞り
22 対物レンズ
24 位相板
24a 第1変調部
24b,24c 第2変調部
24d,24e 第3変調部
Claims (5)
- ウエハ上に積層形成されるパターンに対応してウエハ上に形成されて、前記積層パターン毎の形成位置ずれを検出するための位置検出用マークであって、
下層パターンを形成する時に前記下層パターンと一緒に形成される矩形状の第1マークと、前記下層パターンの上に上層パターンを形成するときに前記第1マークと隣接して平行に延びて形成される矩形状の第2マークとからなり、
前記第1および第2マークが平行に延びる方向に直角な方向における前記第1および第2マークの幅w1,w2と、前記第1および第2マークの積層方向の段差t1,t2が、
t1<t2であるときには、w1<w2に設定され、
t1>t2であるときには、w1>w2に設定されている
ことを特徴とする位置検出用マーク。 - 前記第1マークの幅w1と段差t1とが、
t1 < w1/100
の関係を満足し、
前記第2マークの幅w2と段差t2とが、
t2 < w2/100
の関係を満足することを特徴とする請求項1に記載の位置検出用マーク。 - 請求項1に記載の位置検出用マークの検出装置であって、
光源と、前記光源からの光を前記基板上に形成された前記位置検出用マークに照射するための照明光学系と、前記照明光学系内に配設された開口絞りと、前記位置検出用マークに照射された前記光の反射光を集光して像を形成する結像光学系と、前記結像光学系内における前記開口絞りと共役な位置に設けられた変調部材とを備えて構成され、
前記変調部材は、前記開口絞りの開口部と相似形状を有する第1変調部と、前記第1変調部の周囲を囲んで設けられた第2変調部と、前記第2変調部の周囲を囲んで設けられた第3変調部とを有し、
前記結像光学系における前記基板と前記変調部材との間に設けられる対物レンズが、前記第2変調部に対して作る開口数NAは、
4λ/w(s) <NA< λ/w(s)
但し、λ : 前記光源からの光の波長
w(s) : 前記幅w1,w2のうちの大きい方の幅
を満足することを特徴とする位置検出用マーク検出装置。 - 前記第1変調部の光透過率T1と、前記第2変調部の光透過率T2と、前記第3変調部の光透過率T3とが、
T1 < T2 < T3
の関係を満足することを特徴とする請求項3に記載の位置検出用マーク検出装置。 - 前記第3変調部が透明であることを特徴とする請求項4に記載の位置検出用マーク検出装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2002173694A JP2004022698A (ja) | 2002-06-14 | 2002-06-14 | 位置検出用マークおよびこのマーク検出装置 |
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| JP2002173694A JP2004022698A (ja) | 2002-06-14 | 2002-06-14 | 位置検出用マークおよびこのマーク検出装置 |
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|---|---|
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Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2016104511A1 (ja) * | 2014-12-24 | 2016-06-30 | 株式会社ニコン | 計測装置及び計測方法、露光装置及び露光方法、並びにデバイス製造方法 |
-
2002
- 2002-06-14 JP JP2002173694A patent/JP2004022698A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2016104511A1 (ja) * | 2014-12-24 | 2016-06-30 | 株式会社ニコン | 計測装置及び計測方法、露光装置及び露光方法、並びにデバイス製造方法 |
| JPWO2016104511A1 (ja) * | 2014-12-24 | 2017-09-28 | 株式会社ニコン | 計測装置及び計測方法、露光装置及び露光方法、並びにデバイス製造方法 |
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