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JP2004022685A - 電波吸収キャップ - Google Patents

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JP2004022685A
JP2004022685A JP2002173548A JP2002173548A JP2004022685A JP 2004022685 A JP2004022685 A JP 2004022685A JP 2002173548 A JP2002173548 A JP 2002173548A JP 2002173548 A JP2002173548 A JP 2002173548A JP 2004022685 A JP2004022685 A JP 2004022685A
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Japan
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radio wave
wave absorbing
integrated circuit
cap
frequency integrated
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JP2002173548A
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English (en)
Inventor
Koji Tsuzukiyama
續山 浩二
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Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
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Publication date
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Abstract

【課題】電磁波干渉を抑制することによって、安定に動作する高周波集積回路を提供することを可能にする電波キャップを提供すること
【解決手段】電磁波を吸収する電波吸収材料からなり、基板の上に搭載された高周波集積回路を保護するキャップであって、d=c/f/4/(εr・μr)1/2(式中、fは高周波集積回路を流れる電気信号の中心周波数[Hz]を表し、cは真空における電磁波の速さを表し、εrおよびμrは、それぞれ高周波集積回路を流れる電気信号の中心周波数における前記電波吸収材料の比誘電率の実部および比透磁率の実部を表す)としたとき、キャップの少なくとも素子の上面の厚みtが、0.5d≦t≦1.5dを満たす電波吸収キャップ。
【選択図】  なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高周波集積回路を保護するキャップに関するものであり、さらに詳しくは高周波集積回路を外部からの電磁波ノイズから保護し、さらには、高周波集積回路自身から発生する電磁波ノイズにより高周波集積回路の動作が不安定になることを抑制する電波吸収キャップに関する。
【0002】
【従来の技術】
高周波素子を用いる機器では、高周波素子から放出される電磁波により素子周辺の回路の動作が不安定になりやすい。この対策のために、近年高周波増幅器等の高周波機器において、その筐体内に軟磁性金属粉とゴムとの複合材料である複合磁性損失材料を貼付する方法が広く行なわれている。しかしながら、この方法は高周波増幅器内に複数の高周波素子がある場合、高周波素子間の電磁干渉を制御することができないという問題がある。
この様な不要電磁波の影響を防ぎ、機器全体を安定に動作させるために高周波素子を金属板等でシールドする対策がとられている。
【0003】
一方、近年機器の小型化のために、高周波集積回路が用いられるようになってきた。これら、高周波集積回路は、これまで各機能毎に独立していた素子を同一基板上に集積したものであるため、本高周波集積回路内での電磁波の影響が問題になる。したがって、従来のように高周波集積回路をシールド板等で覆う対策のみでは、回路の安定化が図れなくなってきた。
【0004】
また、前記した高周波増幅器等の高周波機器筐体に複合損失材料を貼付する方法に関して、電子情報通信学会論文誌 B, Vol.J85−B, No.3, pp.400−407, 2002年3月において、詳細な検討が行なわれている。ここで、最適厚みについても検討されているが、帰還率は損失材料の厚さとともに増加し、ある厚みで飽和すると報告されており、最適厚みの存在については報告されていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、従来の技術は高周波集積回路を金属板などのシールド板で覆うものであり、該高周波集積回路の外部への電磁波の放射は防げるが、高周波集積回路内での電磁波干渉の問題は解決されていないという問題があった。すなわち、高周波集積回路から放射された電磁波はシールド板で反射され、電磁波を放射した高周波集積回路自身の動作を不安定にする。
また、従来の損失材料による対策は、高周波増幅器等の高周波機器内の対策であり、高周波集積回路自身への対策ではなかった。
本発明の課題は、電磁波干渉を抑制することによって、高周波集積回路が安定に動作するための電波吸収キャップを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、▲1▼電磁波を吸収する電波吸収材料からなり、基板の上に搭載された高周波集積回路を保護するキャップであって、d=c/f/4/(εr・μr)1/2(式中、fは高周波集積回路を流れる電気信号の中心周波数[Hz]を表し、cは真空における電磁波の速さを表し、εrおよびμrは、それぞれ高周波集積回路を流れる電気信号の中心周波数における前記電波吸収材料の比誘電率の実部および比透磁率の実部を表す)としたとき、キャップの少なくとも素子上部の面の厚みtが、0.5d≦t≦1.5dを満たす電波吸収キャップが提供される。
【0007】
▲2▼前記電磁波を吸収する電波吸収材料が、有機バインダーと電磁波吸収性フィラーからなる複合材料である▲1▼に記載の電波吸収キャップは、本発明における好ましい態様である。
【0008】
▲3▼前記電磁波吸収性フィラーが、フェライト、金属軟磁性材料、カーボンから選ばれる少なくとも1つのフィラーである▲2▼に記載の電波吸収キャップは、本発明における好ましい態様である。
【0009】
▲4▼前記金属軟磁性材料が、偏平状金属軟磁性材料である▲3▼に記載の電波吸収キャップは、本発明における好ましい態様である。
【0010】
▲5▼前記有機バインダーがエポキシ樹脂、硬化剤、硬化促進剤、ワックスを含むエポキシ樹脂組成物である▲2▼〜▲4▼のいずれかに記載の電波吸収キャップは、本発明における好ましい態様である。
【0011】
▲6▼キャップの外側が導体層からなる▲1▼〜▲5▼に記載の電波吸収キャップは、本発明における好ましい態様である。
【0012】
▲7▼キャップ外側の導体層が金属めっきからなる▲6▼に記載の電波吸収キャップも、本発明における好ましい態様である。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明は、アースとなる導体面と導体面の上に搭載された回路を保護するキャップで覆われた高周波集積回路において、キャップが電磁波を吸収する電波吸収材料からなり、高周波集積回路を流れる電気信号の中心周波数をf[Hz]、cを真空における電磁波の速さ、およびεrとμrを、それぞれ高周波集積回路を流れる電気信号の中心周波数における前記電波吸収材料の比誘電率の実部および比透磁率の実部とし、d=c/f/4/(εr・μr)1/2としたとき、キャップの少なくとも素子上部の面の厚みtが、0.5d≦t≦1.5dを満たす電波吸収キャップを提供するものである。
【0014】
キャップにて高周波ノイズを効率的に吸収するには、キャップの外側が導体層であることが好ましい。この導体層は、ある程度の伝導率があれば良く、金属めっき、導電ペーストの塗布膜、導電性金属をスパッタ等の薄膜製造法で作製した膜等を用いることができるが、生産性の点から、金属めっき膜が好ましく用いられる。また、金属製の箱の内側に射出成形やトランスファー成形もしくは圧縮成形等の樹脂成形方法にて電波吸収材料をキャップ形状充填する方法も高生産性であり、好ましく用いることができる。
【0015】
本発明におけるキャップの材質としては、電磁波ノイズを効率的に吸収する材料が用いられる。電磁波ノイズを効率的に吸収する材料であれば、適宜自由に選択することができる。電磁波ノイズを効率的に吸収する材料の具体例として、ソフトフェライトの焼結体または電磁波吸収性フィラーと有機バインダーとの複合材料を挙げることができる。生産性の点から電磁波吸収性フィラーと有機バインダーとの複合材料などを好ましい材質として挙げることができる。
【0016】
電磁波吸収性フィラーとしては、フェライト、金属軟磁性材料、カーボンなどの抵抗性材料から選ばれる少なくとも1つのフィラーを挙げることができる。
【0017】
フェライトとしては、Mn−Znフェライト、Ni−Znフェライトなどのソフトフェライトが好ましい。中でも平均粒径が1から100μmのMn−Znフェライトが、複合材料製造の容易さおよび電波吸収の点で好ましく用いられる。
【0018】
金属軟磁性材料としては、Feを主成分とする合金粉、好ましくはその構成元素としてFeおよびCrを含む合金粉が好ましく、平均粒径が1 〜100μm、比表面積が1m/g以上、であることがさらに好ましい。すなわち、構成元素として少なくともFeおよびCrを含むことにより取り扱いが安全であり、平均粒径が1 〜100μm、比表面積が1m/g以上、であることにより電磁波ノイズ吸収の優れた高周波集積回路におけるキャップを得ることができる。
【0019】
金属軟磁性材料の具体例としては、FeCrSi、FeCrAl、FeSiAl、FeNi、FeSiBなどを挙げることができる。より好ましくはFeCrSi、FeCrAlである。
【0020】
金属軟磁性材料の形状としては、偏平状のものが好ましい。本発明の偏平形状とは、走査型電子顕微鏡(SEM)による断面写真で測定した平均厚さをa、レーザー回折法により測定した平均粒径をD50としたときD50/aで定義されるアスペクト比が好ましくは2以上、より好ましくは2〜100、さらに好ましくは5〜50である形状をいう。
【0021】
偏平形状の度合いが小さすぎると、電磁波遮蔽能および/または電磁波吸収能が小さくなり、さらに、偏平形状の度合いが大きすぎると成形時の流動性が低下するために成形できなくなるという問題がある。
【0022】
偏平形状の度合いを表す他の指標として、上記のレーザー回折法により測定した平均粒子径とASTM D4567法により測定した比表面積の積として定義される偏平度がある。
【0023】
このように定義される偏平度が、5×10−6/g〜100×10−6/g、より好ましくは10×10−6/g〜100×10−6/gである偏平状金属軟磁性材料は、本発明において好ましく使用することができる。
【0024】
偏平状金属軟磁性材料の具体例としては、偏平状のFeCrSi、FeCrAl、FeSiAl、FeNi、FeSiBなどを挙げることができる。より好ましくは偏平状のFeCrSiおよびFeCrAlである。
【0025】
複合材料で用いられるカーボンとしては、導電性の高いものが電波吸収特性に優れるため好ましく用いられる。このようなカーボンの例としては、ケッチェンブラック、アセチレンブラック、カーボン繊維などが挙げられる。
【0026】
本発明における複合材料の有機バインダーとしてはエポキシ樹脂、硬化剤、硬化促進剤、ワックスからなるエポキシ樹脂組成物が、信頼性の点で好ましい。
【0027】
エポキシ樹脂組成物におけるエポキシ樹脂としては、1分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂であって、オルソクレゾールノボラックエポキシ樹脂、ナフタレン骨格含有エポキシ樹脂またはビフェニル骨格含有エポキシ樹脂が好適に用いられ、これらのいずれか1種類を単独で使用しても、あるいは、2種類以上を適当な比率で併用しても良い。なお、エポキシ当量は100 〜300g/eqが好適に用いられる。
【0028】
エポキシ樹脂組成物における硬化剤としては、上記エポキシ樹脂と硬化反応するものであれば特に制限無く使用することができる。中でもフェノール樹脂が好ましく、フェノールノボラック樹脂、アラルキルフェノール樹脂が挙げられる。硬化剤の配合量は、エポキシ樹脂100質量部に対して、20〜120質量部、好ましくは35〜95質量部の割合で配合されるが、この配合割合は、エポキシ樹脂中に含まれるエポキシ基1個当たり、フェノール性水酸基が0.5〜2.0個、好ましくは約1個となるような割合に相当する。配合割合が少な過ぎるばあいも、多過ぎる場合も、いずれの場合も硬化が十分に進行せず、成形物の物性が低下するおそれがある。
【0029】
またエポキシ樹脂組成物においては、必要に応じて、自体公知のエポキシ樹脂用配合剤を添加することができる。これらの配合剤としては、例えば、シリカ、アルミナ、ガラス繊維、マイカ、クレー、酸化チタン、炭酸カルシウム等の無機充填材、酸化アンチモン、リン化合物などの難燃化剤、ワックス類、ステアリン酸などの脂肪酸、および金属塩などの離型剤、シランカップリング剤、顔料、硬化促進剤などを例示できる。
【0030】
また、エポキシ樹脂組成物と電波吸収性フィラーからなる複合材料を得るには、エポキシ樹脂組成物を構成する材料および電波吸収性フィラーを、二軸押出機や熱ロールで加熱混合し、続いて冷却、粉砕することにより得られる。
【0031】
また、本発明の電波吸収キャップは、通常、図1に示すように、電波吸収材料によって成形される下方が開口した箱形の形状A(1aおよび1b)をしており、その下面に高周波素子1eが、それを搭載したセラミックやプラスチックなどからなる基材(パッケージ本体)1hと、該電磁波吸収キャップとでシール剤1cを介して密封される。このような半導体素子を構成する箱状の形状は、上記エポキシ樹脂組成物をトランスファー成形によって、10ないし500MPaの加圧下に、温度150ないし200℃で、1ないし5分間の成形条件によって成形することができる。
【0032】
本発明の電波吸収キャップは、基板の上に搭載された高周波集積回路を保護するキャップであって、電磁波を吸収する電波吸収材料からなり、高周波集積回路を流れる電気信号の中心周波数がf[Hz]であるとき、前記電波吸収材料における比誘電率の実部および比透磁率の実部が高周波集積回路を流れる電気信号の中心周波数においてそれぞれεrおよびμrであり、cを真空における電磁波の速さ(≒2.998×10m/s)とし、d=c/f/4/(εr・μr)1/2としたとき、キャップの少なくとも素子上部の面の厚みtが、0.5d≦t≦1.5dを満たす範囲にあるものである。キャップの少なくとも素子上部の面の厚みtは、0.7d≦t≦1.3dを満たすことがより好ましい。
【0033】
比誘電率の実部εr、比透磁率の実部μrである電波吸収材料中における周波数f[Hz]の電磁波の波長λは下記式(A)であるので、上記dは電波吸収材料中の電磁波波長の1/4に相当する。
λ=c/f/(εr・μr)1/2         式(A)
[ここで、cは真空における電磁波の速さ(≒2.998×10m/s)である。]
【0034】
キャップの厚みが前記範囲にあるとき、高周波集積回路から放射された電磁波を電波吸収材料からなるキャップで最も効率良く吸収することができる。
【0035】
箱状キャップの場合には、5つの面があるが、少なくともその素子上部の面の厚みが前記範囲にある必要がある。より好ましくは、5面全ての厚みが前記範囲にある方が良い。一方、箱状の形状ではなく板状のキャップの場合にはその厚みが前記範囲にある必要がある。
【0036】
本発明の電波吸収キャップを用いた高周波集積回路の好適例を、図1〜図5に示す。図1においては、樹脂またはセラミックス等からなる高周波集積回路のパッケージ本体1h上に、半導体素子1eが置かれ、半導体素子は配線1f、1gおよび1dにより外部回路と電気的に接続されて高周波集積回路が構成されている。
【0037】
図2〜図5においては、図1と同様にして、それぞれ樹脂またはセラミックス等からなる高周波集積回路のパッケージ本体2h、3h、4hおよび5h、半導体素子2e、3e、4eおよび5e、並びに配線2f、3f、4fおよび5f、2g、3g、4gおよび5g、および2d、3d、4dおよび5dによって高周波集積回路が構成されている。
【0038】
本発明の電波吸収キャップは特定厚みの電磁波ノイズ吸収材料1b、2b、3b、4bまたは5bからなり、接着層1c、2c、3c、4cまたは5cを介してパッケージ本体1h、2h、3h、4hまたは5hにそれぞれ固定される。電波吸収キャップの外側にはそれぞれシールドのために金属性の板または金属性めっき層からなる金属層1a、2a、3a、4aまたは5aを設けるのが好ましい。
【0039】
以上の構成とすることにより、高周波集積回路外部への電磁波ノイズの放射を防ぐことによって、本高周波集積回路を使用する機器の動作が安定化され、さらには高周波集積回路内部での電磁波ノイズをキャップで効率的に吸収することによって、本高周波集積回路自身の動作も安定化される。
【0040】
【実施例】
以下、本発明の高周波集積回路において電磁波ノイズを吸収するキャップ材料の優れた効果を、実施例および比較例によってより具体的に説明するが、本発明は、これらの例によって何ら限定されるものではない。
【0041】
実施例において使用された電波吸収材料の原料は表1に示されている。実施例で用いた各原料の性状は以下の通りである。
・オルソクレゾールノボラックエポキシ樹脂:日本化薬(株)製、EOCN−103S、エポキシ当量=214[g/eq]
・ブロム化エポキシ樹脂:日本化薬(株)製、BREN−S、エポキシ当量=285[g/eq]
・フェノールノボラック樹脂:明和化成(株)製、HF−3M
・ザイロック樹脂:三井化学(株)製、ミレックスTMXLC−3L
・硬化促進剤(1):サンアプロ(株)製、U−CAT 3502T
・硬化促進剤(2):2MZ
・球状シリカ:電気化学工業(株)製、FB−820
・偏平状FeCr系合金:三菱マテリアル(株)製、DEM粉、比表面積=2.80m/g、平均粒径=9.7μm、偏平度=27.2[10−6/g]・カーボン:ライオン(株)製、ケチェンブラックEC
・Mn−Znフェライト:戸田工業(株)製、BSF−029
・カルナバワックス:加藤洋行(株)製、カルナバワックス 1号
・三酸化アンチモン:日本精鉱(株)製、PATOX−M
・シランカップリング剤:信越化学(株)製、KBM−403
【0042】
また、これら材料の比誘電率の実部および比透磁率の実部、並びにd=c/f/4/(εr・μr)1/2の値および0.5×d、1.5×dの値は併せて表2に示されている。
【0043】
(実施例1)
表1に示す材料1の全原料を、ヘンシェルミキサーにより混合した後、温度95℃のロールで加熱混合し、続いて冷却、粉砕することにより、目的とするエポキシ樹脂組成物を得た。得られたエポキシ樹脂組成物について、以下の方法により、不要電磁波吸収特性を評価した。
【0044】
すなわち、前記の様にして得たエポキシ樹脂組成物を、圧縮成形機を用いて150℃、5分の条件により1.0mmの厚みで成形し、10mm角に切断し、さらに、この板状試料の片面にAl箔を、接着剤を用いて接着し不要電磁波吸収特性用試験片とした。
【0045】
この試験片をリッドとして用いたときの効果を図6に示す方法にて測定した。すなわち、まず、伝送インピーダンス50Ωのコプレーナ線路の一部を4mmの長さで切断することで入力信号が出力側に伝わらないようにし、次にAl箔を接着していない面をコプレーナ線路側とし、さらに試験片が切断部を覆うようにコプレーナ線路上に絶縁体(PET、0.3mm厚み)を介して設置し、この状態でベクトルネットワークアナライザーを用いてSパラメータの内のS21を測定することによって入力と出力の電気的カップリングを評価した。結果を表3に示す。この時、入力と出力の電気的カップリングが24GHz近傍で最低となり、不要電磁波を効率良く吸収していることを確認した。さらに、試験片の厚みtが0.5d≦t≦1.5dの範囲であることが確認された。
【0046】
(実施例2)
実施例1において、電波吸収材料として材料2を用い、試験片の厚みを1.2mmとした以外は、実施例1と同様にエポキシ樹脂組成物を作製し評価を行った。結果を表3に示す。さらに、この時、入力と出力の電気的カップリングが12GHz近傍で最低となり、不要電磁波を効率良く吸収していることを確認した。さらに、試験片の厚みtが0.5d≦t≦1.5dの範囲であることが確認された。
【0047】
(実施例3)
実施例2において、試験片の厚みを1.1mmとした以外は、実施例2と同様にエポキシ樹脂組成物を作製し評価を行った。結果を表3に示す。さらに、この時、入力と出力の電気的カップリングが14GHz近傍で最低となり、不要電磁波を効率良く吸収していることを確認した。さらに、試験片の厚みtが0.5d≦t≦1.5dの範囲であることが確認された。
【0048】
(実施例4)
実施例2において、試験片の厚みを0.9mmとした以外は、実施例2と同様にエポキシ樹脂組成物を作製し評価を行った。結果を表3に示す。さらに、この時、入力と出力の電気的カップリングが16GHz近傍で最低となり、不要電磁波を効率良く吸収していることを確認した。さらに、試験片の厚みtが0.5d≦t≦1.5dの範囲であることが確認された。
【0049】
(実施例5)
実施例1において、電波吸収材料として材料3を用い、試験片の厚みを0.55mmとした以外は、実施例1と同様にエポキシ樹脂組成物を作製し評価を行った。結果を表3に示す。さらに、この時、入力と出力の電気的カップリングが14GHz近傍で最低となり、不要電磁波を効率良く吸収していることを確認した。さらに、試験片の厚みtが0.5d≦t≦1.5dの範囲であることが確認された。
【0050】
(実施例6)
実施例1において、電波吸収材料として材料4を用い、試験片の厚みを2.5mmとした以外は、実施例1と同様にエポキシ樹脂組成物を作製し評価を行った。結果を表3に示す。さらに、この時、入力と出力の電気的カップリングが5GHz近傍で最低となり、不要電磁波を効率良く吸収していることを確認した。さらに、試験片の厚みtが0.5d≦t≦1.5dの範囲であることが確認された。
【0051】
(比較例1)
電波吸収材料の代わりに実施例の試料と同形状のAl板(厚さ1.0mm)を試料位置に置き、ベクトルネットワークアナライザーを用いてSパラメータの内のS21を測定することによって入力と出力の電気的カップリングを評価した。結果を表3に示す。この時、不要電磁波の吸収は確認されなかった。
【0052】
(比較例2)
実施例3において、試験片の厚みを0.4mmとした以外は、実施例3と同様にエポキシ樹脂組成物を作製し評価を行った。14GHzでのS21の測定結果を表3に示す。この時、14GHzにおける入力と出力の不要な電気的カップリングの改善は見られなかった。また、試験片の厚みtが、0.5dより小さいことが確認された。
【0053】
(比較例3)
実施例3において、試験片の厚みを2.0mmとした以外は、実施例3と同様にエポキシ樹脂組成物を作製し評価を行った。14GHzでのS21の測定結果を表3に示す。この時、14GHzにおける入力と出力の不要な電気的カップリングの改善は見られなかった。また、試験片の厚みtが、1.5dより大きいことが確認された。
【0054】
(比較例4)
実施例6において、試験片の厚みを1.0mmとした以外は、実施例3と同様にエポキシ樹脂組成物を作製し評価を行った。5GHzでのS21の測定結果を表3に示す。この時、5GHzにおける入力と出力の不要な電気的カップリングの改善は見られなかった。また、試験片の厚みtが、0.5dより小さいことが確認された。
【0055】
表3の結果より、電波吸収材料を用いて高周波集積回路のキャップとし、さらにそのキャップの厚みtが0.5d≦t≦1.5dの範囲であることで、高周波集積回路から放射される不要電磁波を効率良く吸収することができ、高周波集積回路における入力と出力のカップリングを抑制することができることがわかる。その結果、高周波集積回路における回路動作の安定化を図ることができる。
【0056】
【表1】
Figure 2004022685
【0057】
【表2】
Figure 2004022685
【0058】
【表3】
Figure 2004022685
【0059】
【発明の効果】
本発明の電波吸収キャップを用いることによって高周波集積回路から放射される不要な電磁波を効率良く吸収することができるので高周波回路自身の動作安定化も図れ、さらには本高周波集積回路を使用した機器における動作の安定化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる電波吸収キャップを用いた高周波集積回路の一例の概略断面図である。
【図2】本発明に係わる電波吸収キャップを用いた高周波集積回路の一例の概略断面図である。
【図3】本発明に係わる電波吸収キャップを用いた高周波集積回路の一例の概略断面図である。
【図4】本発明に係わる電波吸収キャップを用いた高周波集積回路の一例の概略断面図である。
【図5】本発明に係わる電波吸収キャップを用いた高周波集積回路の一例の概略断面図である。
【図6】本発明に係わる実施例および比較例の入出力カップリング測定法を示した平面図である。
【図7】図6においてA−Bの位置における断面の側面図である。
【符号の説明】
1a、2a、3a、4aおよび5a: 金属層
1b、2b、3b、4bおよび5b: 電磁波ノイズ吸収材料
1c、2c、3c、4cおよび5c: 接着層
1d、2d、3d、4dおよび5d: 半導体素子とパッケージ本体に形成された配線とを電気的接続をする接続部
1e、2e、3e、4eおよび5e: 半導体素子
1f、2f、3f、4fおよび5f: 半導体装置と外部回路との電気的接続をするパッケージ本体に形成された配線
1g、2g、3g、4gおよび5g: 半導体装置と外部回路との電気的接続をするパッケージ本体に形成された配線
1h、2h、3h、4hおよび5h: パッケージ本体
6a: 入力信号
6b: 出力信号
6c: 一部を切断したコプレーナ線路
6d: 金属板
6e: 電磁波ノイズ吸収材料
6f: 絶縁体

Claims (7)

  1. 電磁波を吸収する電波吸収材料からなり、基板の上に搭載された高周波集積回路を保護するキャップであって、d=c/f/4/(εr・μr)1/2(式中、fは高周波集積回路を流れる電気信号の中心周波数[Hz]を表し、cは真空における電磁波の速さを表し、εrおよびμrは、それぞれ高周波集積回路を流れる電気信号の中心周波数における前記電波吸収材料の比誘電率の実部および比透磁率の実部を表す)としたとき、キャップの少なくとも素子上部の面の厚みtが、0.5d≦t≦1.5dを満たす電波吸収キャップ。
  2. 前記電磁波を吸収する電波吸収材料が、有機バインダーと電磁波吸収性フィラーからなる複合材料であることを特徴とする請求項1に記載の電波吸収キャップ。
  3. 前記電磁波吸収性フィラーが、フェライト、金属軟磁性材料、カーボンから選ばれる少なくとも1つのフィラーであることを特徴とする請求項2に記載の電波吸収キャップ。
  4. 前記金属軟磁性材料が、偏平状金属軟磁性材料であることを特徴とする請求項3に記載の電波吸収キャップ。
  5. 前記有機バインダーがエポキシ樹脂、硬化剤、硬化促進剤、ワックスを含むエポキシ樹脂組成物であることを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の電波吸収キャップ。
  6. キャップの外側が導体層からなることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の電波吸収キャップ。
  7. キャップ外側の導体層が金属めっきからなることを特徴とする、請求項6に記載の電波吸収キャップ。
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