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JP2004020070A - ヒートポンプ式冷温水機 - Google Patents

ヒートポンプ式冷温水機 Download PDF

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JP2004020070A
JP2004020070A JP2002176620A JP2002176620A JP2004020070A JP 2004020070 A JP2004020070 A JP 2004020070A JP 2002176620 A JP2002176620 A JP 2002176620A JP 2002176620 A JP2002176620 A JP 2002176620A JP 2004020070 A JP2004020070 A JP 2004020070A
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Shoji Kikuchi
菊地 昭治
Mitsugi Aoyama
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Mitsuru Komatsu
小松 満
Yoshikazu Ishiki
石木 良和
Koji Ito
伊藤 浩二
Masakazu Kamikura
上倉 正教
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Abstract

【課題】圧縮機の信頼性を確保しつつ高性能で安定性のある冷凍サイクル運転が可能なヒートポンプ式冷温水機を提供する。
【解決手段】冷媒ガスを圧縮するスクリュー圧縮機1と、冷媒と空気を熱交換させる空気熱交換器2と、冷温水負荷に供給される水と冷媒の間で熱交換させるプレート式熱交換器である水熱交換器3と、系統内に循環する冷媒量を調節する冷媒量調整器5と、凝縮液化された冷媒を減圧、膨張させる膨張装置4と、前記スクリュー圧縮機の冷媒出側に接続されて冷媒循環方向を切り換える四方弁7と、を含む機器を配管接続してヒートポンプ式冷温水機の冷凍サイクルを形成し、前記水熱交換器3を、冷媒と水が冷却運転時には対向流、加熱運転時には並行流となるように構成し、前記空気熱交換器2は、冷却運転時に凝縮器、加熱運転時に蒸発器となる熱交換コイル2aと、凝縮された冷媒をさらに冷却する過冷却器2bを一体に結合して構成する。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、水を冷却あるいは加熱するヒートポンプ式冷温水機に関し、特に、冷却運転および加熱運転において冷凍サイクルの安定性を維持した状態で高効率運転を可能としたものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のヒートポンプ式冷温水機は、特開2000−320917号公報に記載されているように、冷却運転と加熱運転では四方切換弁の流路を切換えることによって冷媒(非共沸混合冷媒)の循環方向を逆転させ、利用側熱交換器であるプレート式熱交換器で水と非共沸混合冷媒を熱交換させて水を冷却もしくは加熱するようになっている。この場合、前記プレート式熱交換器における水と非共沸混合冷媒の流れ形式は、冷却運転時には並行流、加熱運転時には対向流となっている。
【0003】
また、特開2000−161806号公報に記載されている例では、凝縮器として作用し高圧冷媒の出口となる空気熱交換器出口またはプレート式熱交換器出口から流出する冷媒は、エコノマイザーにより過冷却(この場合、凝縮温度以下に冷却すること、つまり一旦液化された冷媒をさらに冷却することをいう。以下同じ)された後、膨張弁を通過する構成となっており、利用側熱交換器であるプレート式熱交換器の冷却媒体(水)と冷媒の流れ形式は、冷却運転時には対向流、加熱運転時には並行流となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
冷凍サイクルの心臓部であるスクリュー圧縮機の信頼性を確保しつつ、高効率運転を行うためには、圧縮機吸入圧力(蒸発圧力)を高くして圧縮機の冷媒吸込量を多くすることや圧縮機効率の高い圧力条件での運転、および、プレート式熱交換器を有効活用するため、熱交換性能の低い過熱ガス域を少なくすること(冷媒の過熱度を小さくする)が重要であるが、一方では、スクリュー圧縮機の軸受焼損防止を図るためには、確実に圧縮機吸入冷媒の過熱を行い、液圧縮を避けることも重要である。しかし、膨張装置として従来から使用されている温度式自動膨張弁を用いた場合には、低負荷時に過熱度を維持しきれなくなり、圧縮機へ液戻りする場合がある。この意味においては吸入ガス過熱度を大きくとることが必要である。また、安定した冷凍サイクルの運転状態が得られることが重要である。
【0005】
しかしながら、上記従来例の特開2000−320917号公報の場合、冷媒が非共沸混合冷媒であり、しかもプレート式熱交換器の流れ形式が冷却運転時並行流のため、冷却運転時の熱交換性能がわるい。すなわち、非共沸混合冷媒は従来のR22等の単一冷媒と比較して特性が異なり、例えば、単一冷媒では蒸発開始から終了まで温度、圧力が一定なのに対し、非共沸混合冷媒は蒸発温度が一定ではなく温度勾配をもつため、利用側熱交換器すなわちプレート式熱交換器から取り出す冷水の温度を一定とすると、プレート式熱交換器出口の冷水温度以上には冷媒温度を高くできないため、吸入圧力(蒸発圧力)を下げて飽和温度を下げ、吸入ガス過熱度を確保する必要がある。特に冷却運転主体にヒートポンプ式冷温水機を使用する場合には、冷却運転時プレート式熱交換器の流れ形式を並行流とするのは好ましくない。さらに、冷凍サイクルが十分性能を発揮して安定した運転状態を得るには、膨張弁へ流入する冷媒は、流れが不安定な気液二相状態ではなく液単相状態が好ましい。しかし、この従来例の場合には、冷却運転および加熱運転において、凝縮器となる熱交換器(利用側熱交換器、空気側熱交換器)で冷媒を過冷却するようになっているが、凝縮域と比べ熱交換性能が悪い液単相域(過冷却域)は少なくする必要がある。
【0006】
前記特開2000−161806号公報の場合には、プレート式熱交換器の流れ形式は冷却運転時に対向流となっており、膨張弁へ流入する冷媒はエコノマイザーで過冷却されるためフラシュガス発生の心配がなく安定した運転状態が得られる。しかし、エコノマイザー用の熱交換器が別途必要であり、さらに過冷却させるためのもう一方側の回路(冷却する側の流体の管路)も必要となる。この回路として主回路から分岐した冷媒を流し、熱を奪って蒸発した冷媒を圧縮機の中間圧縮室へ流入させる場合には、圧縮機からの吐出量は吸入部から吸込まれる冷媒量に中間圧縮室へ流入する冷媒量が加算され増加するため、吐出圧力の上昇等を招き、サイクル性能に影響を及ぼす。外部の冷熱源を利用する場合には、そのためにさらにコストアップとなる。
【0007】
本発明の目的は、圧縮機の信頼性を確保しつつ高性能で安定性のある冷凍サイクル運転が可能なヒートポンプ式冷温水機を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の手段は、上記目的を達成するため、冷媒ガスを圧縮するスクリュー圧縮機と、冷媒と空気を熱交換させる空気熱交換器と、冷温水負荷に供給される水と冷媒の間で熱交換させるプレート式熱交換器である水熱交換器と、系統内に循環する冷媒量を調節する冷媒量調整器と、凝縮液化された冷媒を減圧、膨張させる膨張装置と、前記スクリュー圧縮機の冷媒出側に接続されて冷媒循環方向を切り換える四方弁と、を含む機器を配管接続して冷凍サイクルを形成したヒートポンプ式冷温水機であって、前記水熱交換器を、その流れ形式が冷却運転時には対向流、加熱運転時には並行流となるように構成し、さらに、前記空気熱交換器を、冷却運転時に凝縮器、加熱運転時に蒸発器となる熱交換部と、凝縮液化された冷媒をさらに冷却する過冷却部とを一体に結合して構成したものである。
【0009】
上記構成によれば、冷却運転時の水熱交換器における流れ形式を対向流としたので、冷却運転時の水熱交換器出口の冷媒温度を高めることが可能となり、冷媒の温度効率が高い状態で運転できる。また、水熱交換器出口の冷媒温度を高めることで、冷媒の必要な過熱度を確保しながら冷媒の飽和温度、すなわち圧縮機吸入圧力を高めることができるから、圧縮機の性能が向上するし、必要な過熱度が維持されるので、液圧縮の恐れがなくなり、信頼性が確保される。さらに、膨張装置に導かれる前の冷媒を過冷却する過冷却部を設け、この過冷却部を、冷却運転時に凝縮器として動作する熱交換部と一体化して空気熱交換器としたので、膨張装置に導かれる冷媒が液単相状態となって、運転状態が安定すると共に、過冷却のための新たな冷却媒体やそのための管路を用意する必要がなく、コスト増加を少なくすることができる。
【0010】
前記過冷却部は、その冷媒流路の一端を前記冷媒量調整器を介して前記熱交換部の凝縮器として動作する場合の出側に接続し、他端を前記膨張装置に接続するようにしてもよい。
【0011】
また、前記冷媒量調整器を、前記膨張装置の一端と前記水熱交換器の冷媒流路を接続する管路に接続して設け、前記過冷却部は、その冷媒流路の一端を液溜めを介して前記熱交換部の凝縮器として動作する場合の出側に接続し、他端を前記膨張装置に接続するようにしてもよい。この場合、前記液溜めは、冷却運転時の外気温度変動に伴なう余剰冷媒を収納する。この構成によれば、冷却運転において例えば必要冷媒量が多くなる外気温度が低い低温条件下でも十分な冷媒量が確保でき、高効率運転が可能となる。
【0012】
さらに、膨張装置を電子膨張弁とし、この電子膨張弁の開度を、スクリュー圧縮機から吐出される冷媒ガスの温度が予め定められた設定値以下の場合は圧縮機吸入ガス過熱度が予め定められた加熱度範囲内となるように、また、スクリュー圧縮機から吐出される冷媒ガスの温度が前記設定値を超えて上昇した場合には、吐出される冷媒ガス温度が前記設定値以下となるように制御する電子膨張弁開度制御手段を備えてもよい。
【0013】
このように構成することで、冷媒流量が多い方のモードに合わせて膨張装置、すなわち電子膨張弁の容量を決めても、ほとんど流量0までの流量調整が可能であり、低負荷時でも圧縮機に吸入される冷媒の過熱度を確実に維持することができる。
【0014】
上記目的を達成する本発明の第2の手段は、冷媒ガスを圧縮するスクリュー圧縮機と、冷媒と空気を熱交換させる空気熱交換器と、冷温水負荷に供給される水と冷媒の間で熱交換させるプレート式熱交換器である水熱交換器と、系統内に循環する冷媒量を調節する冷媒量調整器と、凝縮液化された冷媒を減圧、膨張させる膨張装置と、前記スクリュー圧縮機の冷媒出側に接続されて冷媒循環方向を切り換える四方弁と、を含む機器を配管接続して冷凍サイクルを形成したヒートポンプ式冷温水機であって、前記水熱交換器は、冷媒と水が、冷却運転時には対向流、加熱運転時には並行流となるように構成され、前記空気熱交換器は、冷却運転時に凝縮器、加熱運転時に蒸発器となる熱交換部と、冷却運転時には凝縮液化された冷媒をさらに冷却し、加熱運転時には凝縮液化された冷媒を蒸発させる過冷却部が一体に結合されて構成されたものである。
【0015】
上記構成によれば、前記第1の手段と同様の効果が得られると共に、冷却運転時に一旦熱交換部で冷却された冷媒をさらに過冷却する過冷却部として用いられていた部分が、加熱運転時には冷媒を蒸発させる蒸発器として用いられるので、加熱運転時の蒸発能力が向上し、運転効率が高まる効果が得られる。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図1〜図8を参照して説明する。図1は本発明の実施の形態に係るヒートポンプ式冷温水機を示す冷凍サイクル系統図である。図示のヒートポンプ式冷温水機は、スクリュー圧縮機1と、スクリュー圧縮機1の吐出口に管路22でポートaを接続した四方切換弁7と、四方切換弁7のポートbに管路23で熱交換部(以下熱交換コイルという)2aの一端を接続した空気熱交換器2と、空気熱交換器2の前記熱交換コイル2aの他端に管路18を介して入り側を接続された逆止弁8と、逆止弁8の出側に管路24を介して接続された冷媒量調整器5と、冷媒量調整器5に管路20を介して冷媒流路の一端を接続され空気熱交換器2の一部をなす過冷却部(以下過冷却器という)2bと、過冷却器2bの冷媒流路の他端に管路21を介して接続された膨張装置4と、膨張装置4の他端に管路25を介して入り側を接続された逆止弁9と、逆止弁9の出側に管路26を介して冷媒流路の一端を接続された水熱交換器3と、水熱交換器3の冷媒流路の他端と前記四方切換弁7のポートdを接続する管路27と、前記四方切換弁7のポートcに管路28を介して接続されたアキュムレータ6と、アキュムレータ6とスクリュー圧縮機1の吸込み側を接続する管路29と、管路26と管路24を逆止弁10を介して接続する管路30と、管路25と管路18を逆止弁11を介して接続する管路19と、前記空気熱交換器2を風を送るファン12と、を含んで構成されている。
【0017】
逆止弁10,11は、それぞれ、管路26,25側を入り側、管路24,18側を出側として配置されている。
【0018】
四方弁7は、冷却運転時、ポートa〜b、ポートc〜dを連通する位置に操作され、加熱運転時、ポートa〜d、ポートb〜cを連通する位置に操作される。
【0019】
空気熱交換器2は、冷媒が流れる熱交換コイル2aを配置した部分と、同じく冷媒流路を備えた過冷却器2bを配置した部分からなり、両者が一体化されていて、共通のファン12から送風される空気流と冷媒がそれぞれ熱交換を行うようになっている。熱交換コイル2aは、冷却運転時は凝縮器として、また加熱運転時は蒸発器として、それぞれ機能する。
【0020】
また、水熱交換器3にはプレート式熱交換器が用いられており、冷媒と水の流れ形式は、冷却運転時には対向流、加熱運転時には並行流となるよう流路が構成されている。
【0021】
上記構成の装置の動作を次に説明する。
【0022】
冷却運転時には、スクリュー圧縮機1から吐出される高温高圧の冷媒ガスは四方切換弁7を通過後、空気熱交換器2の熱交換コイル2a(この場合、凝縮器として機能する)へ入り、ここで空気により冷却され凝縮液化する。その後、逆止弁8、冷媒量調整器5、空気熱交換器2の過冷却器2bを順次通り、過冷却器2bで過冷却された液冷媒は、膨張装置4で減圧され逆止弁9を通過後、水熱交換器3へ流入する。ここで水と熱交換が行われ、冷媒は水から蒸発熱を奪って蒸発し過熱ガスとなって流出し、四方切換弁7、アキュムレータ6を通り再度スクリュー圧縮機1へ吸入される。
【0023】
冷却運転時、水熱交換器3での水および冷媒(非共沸混合冷媒)の流れ形式は対向流となっており、温度パターンは図2に示されているように、冷媒出口温度bを冷水出口温度Bより高くすることが可能である。一方、並行流の場合の温度パターンは、図3に示されているように、冷媒出口温度bは冷水出口温度Bより高くすることはできない。対向流の場合、理論的には冷媒出口温度bを限りなく冷水入口温度Aまで近づけることが可能である。すなわち、対向流の方が冷媒側温度効率の高い状態で使用できる。
【0024】
冷媒出口温度bを高くできることは、出口冷媒の過熱度を同じ値に設定した場合、蒸発が終了する温度(飽和温度)を高くできることを意味し、飽和温度を高くできることは、蒸発圧力(吸入圧力)を高くできることである。したがって、並行流の場合と比べ、対向流では蒸発圧力(吸入圧力)を高くでき、この点でも性能向上を図ることができる。
【0025】
また、本冷凍サイクルでは、冷却運転時と加熱運転時の必要冷媒量の差分調整するための冷媒量調整器5が、空気熱交換器2の熱交換コイル(冷却運転時の凝縮器)2aと過冷却器2bの間に設けられているが、冷却運転時には、加熱運転時より必要冷媒量が多いため、加熱運転時には余剰冷媒を冷媒量調整器5に溜めることになる。すなわち、冷却運転時には空気熱交換器2の熱交換コイル2a出口冷媒の状態は気液二相状態であり、冷媒量調整器5内も気液二相状態となる。
【0026】
過冷却器2bがない場合には不安定な気液二相状態の冷媒が膨張装置4へ流入し、冷媒流量特性が不安定となり、冷凍サイクルの状態も不安定となるが、本実施の形態の冷凍サイクルでは、冷媒量調整器5から流出する気液二相冷媒は過冷却器2bで冷却され過冷却液(凝縮温度以下に冷却された液冷媒)となった後、膨張装置4へ流入するため安定した冷凍サイクル運転が可能となる。
【0027】
また、非共沸混合冷媒の場合には、膨張装置4に流入する冷媒を過冷却(凝縮温度以下に冷却)することで、蒸発器となる水熱交換器3(冷却運転時)の入口冷媒温度、または、空気熱交換器2の熱交換コイル2a(加熱運転時)の入口冷媒温度を低くできる。すなわち、入口冷媒温度を低くすることで、冷媒と水または空気との温度差を大きくでき、熱交換性能が向上する。
【0028】
加熱運転時には、冷却運転時とは逆方向の冷媒流れとなるように四方切換弁7によって流れ方向が切換えられる。すなわち、スクリュー圧縮機1から吐出される高温高圧の冷媒ガスは四方切換弁7を通過し水熱交換器3へ流入し、ここで水を加熱し冷媒は凝縮される。このとき、水熱交換器3での冷媒の流れと水の流れは並行流となる。凝縮された冷媒は逆止弁10、冷媒量調整器5を経由して過冷却器2bへ流入しファン12により送風される空気に冷却され過冷却液となって膨張装置4へ流入する。つぎに逆止弁11を通過後、空気熱交換器2の熱交換コイル(この場合、蒸発器として動作する)2aへ入り、冷媒は蒸発してガス状態となり、四方切換弁7、アキュムレータ6を通過し再度スクリュー圧縮機1に吸入される。このように、加熱運転においても冷却運転と同様に過冷却液の状態で膨張装置4へ冷媒が流入するため、安定した運転が得られる。
【0029】
本実施の形態によれば、冷却運転時の水熱交換器3における流れ形式を対向流としたので、水熱交換器出口の冷媒温度を高めることが可能となり、冷媒の温度効率が高い状態で運転できる。また、水熱交換器出口の冷媒温度を高めることで、冷媒の必要な過熱度を確保しながら冷媒の飽和温度、すなわち圧縮機吸入圧力を高めることができるから、圧縮機の性能が向上するし、必要な過熱度が維持されるので、液圧縮の恐れがなくなり、信頼性が確保される。さらに、膨張装置に導かれる前の冷媒を過冷却する過冷却器2bを設け、この過冷却器2bを、冷却運転時に凝縮器として動作する熱交換コイル2aと一体化して空気熱交換器2としたので、膨張装置に導かれる冷媒が液単相状態となって、運転状態が安定すると共に、過冷却器のための新たな冷却媒体やそのための管路を用意する必要がなく、コスト増加を少なくすることができる。
【0030】
本発明の第2の実施の形態を図4を参照して説明する。図4は、本実施の形態のヒートポンプ式冷温水機の冷凍サイクル系統図を示す。第2の実施の形態が前記第1の実施の形態と異なるのは、冷媒量調整器5が逆止弁8の出側でなくて管路30の分岐部と水熱交換器3の間の管路26に分岐した配管に接続され、逆止弁8出側の管路24及び逆止弁10出側の管路30は、直接管路20に接続されている点である。他の構成は前記第1の実施の形態と同じなので、説明を省略する。
【0031】
本実施の形態では、冷却運転時、スクリュー圧縮機1で圧縮された冷媒は熱交換コイル2aで一旦凝縮液化され、次いで、冷媒量調整器5を経由することなく過冷却器2bに導かれて過冷却されたのち、膨張装置4で減圧されて水熱交換器3に流入する。このとき、冷媒の流れと水の流れは対向流となる。一方、加熱運転時は、スクリュー圧縮機1で圧縮された冷媒は水熱交換器3で凝縮液化され、次いで、過冷却器2bに流入して過冷却されたのち、膨張装置4で減圧されて熱交換コイル2aで蒸発する。このとき、水熱交換器3での冷媒の流れと水の流れは並行流となる。
【0032】
本実施の形態によれば、前記第1の実施の形態と同様の効果が得られる他、過熱運転時の余剰冷媒は、管路26に接続して配置されている冷媒量調整器5に貯えられるため、適正冷媒量の運転となり、高効率運転が可能となる。
【0033】
本発明の第3の実施の形態を図5を参照して説明する。図5は、本実施の形態のヒートポンプ式冷温水機の冷凍サイクル系統図を示す。第3の実施の形態が前記第2の実施の形態と異なるのは、熱交換コイル2aの他端と過冷却器2bの一端が管路18で直接接続され、逆止弁8〜11、管路19、20、24、30が省かれている点である。他の構成は前記第2の実施の形態と同じなので、説明を省略する。
【0034】
本実施の形態では、冷却運転時は、スクリュー圧縮機1で圧縮された冷媒は熱交換コイル2aで一旦凝縮液化され、次いで、過冷却器2bに導かれて過冷却されたのち、膨張装置4で減圧されて水熱交換器3に流入する。このとき、冷媒の流れと水の流れは対向流となる。一方、加熱運転時は、スクリュー圧縮機1で圧縮された冷媒は水熱交換器3で凝縮液化され、次いで膨張装置4で減圧されて過冷却器2bに導かれる。過冷却器2bに導かれた冷媒は、一部蒸発して気液2相となり、さらに熱交換コイル2aで蒸発して過熱ガス冷媒となってスクリュー圧縮機1に吸入される。
【0035】
本実施の形態によれば、冷却運転時の水熱交換器3における流れ形式を対向流としたので、水熱交換器出口の冷媒温度を高めることが可能となり、冷媒の温度効率が高い状態で運転できる。また、水熱交換器出口の冷媒温度を高めることで、冷媒の必要な過熱度を確保しながら冷媒の飽和温度、すなわち圧縮機吸入圧力を高めることができるから、圧縮機の性能が向上するし、必要な過熱度が維持されるので、液圧縮の恐れがなくなり、信頼性が確保される。さらに、冷却運転時に膨張装置に導かれる前の冷媒を過冷却する過冷却器2bを設け、この過冷却器2bを、冷却運転時に凝縮器として動作する熱交換コイル2aと一体化して空気熱交換器2としたので、冷却運転時、膨張装置に導かれる冷媒が液単相状態となって、運転状態が安定すると共に、過冷却器のための新たな冷却媒体やそのための管路を用意する必要がなく、コスト増加を少なくすることができる。また、冷却運転時に膨張装置に導かれる前の冷媒を過冷却する過冷却器2bが、加熱運転時には蒸発器の一部として用いられるので、加熱運転時の蒸発能力が向上し、高効率運転ができる。
【0036】
なお、本実施の形態でも、加熱運転時の余剰冷媒は、管路26に接続して配置されている冷媒量調整器5に貯えられるため、適正冷媒量の運転となり、高効率運転が可能となる。
【0037】
本発明の第4の実施の形態を図6を参照して説明する。図6は本実施の形態のヒートポンプ式冷温水機の冷凍サイクル系統図を示す。本実施の形態と前記第2の実施の形態の相違点は、本実施の形態では、管路18が液溜め31を介して熱交換コイル2aに接続されている点である。他の構成は前記第2の実施の形態と同じなので、説明を省略する。
【0038】
本実施の形態によれば、前記第2の実施の形態と同様の効果が得られるほか、冷却運転において例えば必要冷媒量が多くなる外気温度が低い低温条件下でも十分な冷媒量が確保でき、高効率運転が可能となる。したがって低外気温度時に併せて冷媒量を冷凍サイクル内に封入した場合、外気温度が比較的高い場合に過封入気味となり、高圧上昇による運転効率の低下や、安全確保のために冷凍サイクルに取りつけられる高圧遮断装置の作動による運転停止等の問題を回避できる。
【0039】
本発明の第5の実施の形態を図7を参照して説明する。図7は本実施の形態のヒートポンプ式冷温水機の冷凍サイクル系統図を示す。本実施の形態と前記第1の実施の形態の相違点は、図1に示されている冷凍サイクルにおいて、膨張装置として電子膨張弁13を用い、スクリュー圧縮機1の吸入冷媒ガスの温度Tsを検出する温度検出器15、及び圧力Psを検出する圧力検出器16を管路29に備え、スクリュー圧縮機1の吐出ガスの温度Tdを検出する温度検出器17を管路22に備え、これらの検出器15〜17の信号をもとに電子膨張弁13の開度を制御する電子膨張弁開度制御手段として電子膨張弁調節器14を備えた点である。他の構成は前記第1の実施の形態と同じであるので同一の符号を付して説明を省略する。
【0040】
電子膨張弁調節器14は、通常運転時にはスクリュー圧縮機吸入ガスの圧力検出結果から飽和ガス温度Tssを算出し、入力される吸入ガスの温度検出結果に基いて飽和ガス温度と吸入ガスの温度の差である吸入ガス過熱度が一定となるように電子膨張弁13の開度を制御し、吐出ガス温度がスクリュー圧縮機1の信頼性を確保するために設定される値(設定値Td)達した場合には、吸入ガス過熱度一定制御から吐出ガス温度制御に移行する。
【0041】
前述したようにプレート式熱交換器を有効活用するためには、熱交換性能の低い過熱ガス域を少なくすること、すなわち冷媒ガス過熱度を小さくすることがが重要であるが、一方では、スクリュー圧縮機の軸受焼損防止を図るためには、確実に圧縮機吸入冷媒の過熱状態を維持することも重要である。従来から膨張装置として使用されている温度式自動膨張弁を用いた場合には、周知のように低負荷時に過熱度制御しきれなくなり(流量を絞りきれなくなり)、圧縮機へ液戻りする場合がある。このため定格負荷時の過熱度を小さく設定すると低負荷時にスクリュー圧縮機へ液戻りし、軸受潤滑等の目的で圧縮機内に封入されている冷凍機油より低粘度の液冷媒が軸受へ供給され軸受の焼損につながる場合がある。
【0042】
本実施の形態によれば、上述のようにスクリュー圧縮機吸入ガスの温度検出結果および圧力検出結果から飽和ガス温度を算出し、これらの温度差である過熱度を制御することが可能であるため、低負荷時においても過熱度制御が可能であり、また、蒸発器を有効活用するため過熱度を小さく制御することも可能である。この場合の電子膨張弁13の開度制御フローを図8に示す。
【0043】
電子膨張弁調節器14には、予め、吐出ガス温度の上限として設定値Tdが、吸入ガスの過熱度の基準値として設定値SH±αが、それぞれ設定される。運転中、吸入圧力Ps、吸入ガス温度Ts、吐出ガス温度Tdが所定のサンプリング間隔でそれぞれの検出器で検出され、電子膨張弁調節器14に入力される。
【0044】
電子膨張弁調節器14では、まず吐出ガス温度Tdと設定値Tdを比較する。吐出ガス温度Td>設定値Tdなら電子膨張弁13の開度が増加され、水熱交換器3もしくは空気熱交換器2に供給される冷媒量が増加される。冷媒量の増加により、圧縮機吸入ガスの過熱度は低下し、したがって吐出ガス温度の低下がもたらされる。
【0045】
吐出ガス温度Td≦設定値Tdなら、次に吸入圧力における飽和ガス温度Tssを求め、この結果と吸入ガス温度Ts検出結果から吸入ガス過熱度SHを求める。吸入ガス過熱度SH>設定値SH+αならば電子膨張弁13を開き、吸入ガス過熱度SH<設定値SH−αならば電子膨張弁13を絞る方向に開度調整が行われる。
【0046】
設定値SH−α≦吸入ガス過熱度SH≦設定値SH+αならば、電子膨張弁13の開度はそのままに維持される。
【0047】
すなわち、吐出ガス温度Tdがスクリュー圧縮機1の信頼性を確保するために設定された吐出ガス温度設定値Tdより低い場合には、吸入ガス過熱度を設定範囲SH±αに保つ制御が行われ、吐出ガス温度Tdが吐出ガス温度設定値Tdより高い場合には吸入ガス過熱度に関わりなく、吐出ガス温度を下げる制御が行われる。
【0048】
ヒートポンプサイクルにおいては、通常、冷却運転時と加熱運転時では系統内を循環する冷媒流量が異なる。前記第1の実施の形態のヒートポンプサイクルにおいても、冷媒流量が多くなる運転モードに合わせて膨張装置の容量を決める必要があるが、従来の温度式自動膨張弁では、冷媒流量が多くなる運転モードに合わせて大容量にすると、冷媒流量が少ない運転モードでの運転では負荷が小さい場合冷媒流量を絞りきれなくなり、圧縮機へ液戻りするため圧縮機の信頼性が低下する。逆に、冷媒流量が少なくなる運転モードに合わせて小容量の膨張弁とすると、冷媒流量が多くなるモードの運転において十分な性能が得られなくなる。このため、それぞれの運転モードに合わせた流量特性の異なる複数の膨張弁を用いることが多い。
【0049】
上述のように、温度式自動膨張弁は締め切り性がなく、冷媒流量制御範囲に制約があるが、電子膨張弁の場合には冷媒流量が多い方のモードに合わせて容量を決めても、ほとんど流量0までの流量調整が可能であり、低負荷時でも圧縮機に吸入される冷媒の過熱度を確実に維持することができる。
【0050】
本実施の形態によれば、前記第1の実施の形態における効果に加え、複数の膨張弁を用いることなく圧縮機への液戻りを防止でき、しかも冷却及び加熱の両運転モードにおいて、十分に性能を発揮することができる。
【0051】
【発明の効果】
本発明によれば、コストの大きな増加を招くことなく、スクリュー圧縮機の信頼性を確保しつつ高性能で安定性のある冷凍サイクル運転が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示すヒートポンプ式冷温水機の冷凍サイクル系統図である。
【図2】水熱交換器(プレート式熱交換器)の流れ形式が対向流の場合の冷水および冷媒の温度パターンである。
【図3】水熱交換器(プレート式熱交換器)の流れ形式が並行流の場合の冷水および冷媒の温度パターンである。
【図4】本発明の第2の実施の形態を示すヒートポンプ式冷温水機の冷凍サイクル系統図である。
【図5】本発明の第3の実施の形態を示すヒートポンプ式冷温水機の冷凍サイクル系統図である。
【図6】本発明の第4の実施の形態を示すヒートポンプ式冷温水機の冷凍サイクル系統図である。
【図7】本発明の第5の実施の形態を示す電子膨張弁を用いたヒートポンプ式冷温水機の冷凍サイクル系統図である。
【図8】図7に示す実施の形態における電子膨張弁開度調整フローである。
【符号の説明】
1 スクリュー圧縮機
2 空気熱交換器
2a 熱交換コイル
2b 過冷却器
3 水熱交換器
4 膨張装置
5 冷媒量調整器
6 アキュムレータ
7 四方切換弁
8 逆止弁
9 逆止弁
10 逆止弁
11 逆止弁
12 ファン
13 電子膨張弁
14 電子膨張弁調節器
15 温度検出器1
16 圧力検出器
17 温度検出器2
18〜30 管路
31 液溜め

Claims (5)

  1. 冷媒ガスを圧縮するスクリュー圧縮機と、冷媒と空気を熱交換させる空気熱交換器と、冷温水負荷に供給される水と冷媒の間で熱交換させるプレート式熱交換器である水熱交換器と、系統内に循環する冷媒量を調節する冷媒量調整器と、凝縮液化された冷媒を減圧、膨張させる膨張装置と、前記スクリュー圧縮機の冷媒出側に接続されて冷媒循環方向を切り換える四方弁と、を含む機器を配管接続して冷凍サイクルを形成したヒートポンプ式冷温水機であって、前記水熱交換器は、冷媒と水が、冷却運転時には対向流、加熱運転時には並行流となるように構成され、前記空気熱交換器は、冷却運転時に凝縮器、加熱運転時に蒸発器となる熱交換部と、凝縮液化された冷媒をさらに冷却する過冷却部が一体に結合されて構成されたものであるヒートポンプ式冷温水機。
  2. 請求項1記載のヒートポンプ式冷温水機において、前記過冷却部は、その冷媒流路の一端を前記冷媒量調整器を介して前記熱交換部の凝縮器として動作する場合の出側に接続され、他端を前記膨張装置に接続されていることを特徴とするヒートポンプ式冷温水機。
  3. 請求項1記載のヒートポンプ式冷温水機において、前記冷媒量調整器は、前記膨張装置の一端と前記水熱交換器の冷媒流路を接続する管路に接続して設けられ、前記過冷却部は、その冷媒流路の一端を液溜めを介して前記熱交換部の凝縮器として動作する場合の出側に接続され、他端を前記膨張装置に接続されていることと、前記液溜めは、冷却運転時の外気温度変動に伴なう余剰冷媒を収納するものであることを特徴とするヒートポンプ式冷温水機。
  4. 請求項1または2に記載のヒートポンプ式冷温水機において、膨張装置が電子膨張弁であり、この電子膨張弁の開度を、スクリュー圧縮機から吐出される冷媒ガスの温度が予め定められた設定値以下の場合は圧縮機吸入ガス過熱度が予め定められた加熱度範囲内となるように、また、スクリュー圧縮機から吐出される冷媒ガスの温度が前記設定値を超えて上昇した場合には、吐出される冷媒ガス温度が前記設定値以下となるように制御する電子膨張弁開度制御手段を備えたことを特徴とするヒートポンプ式冷温水機。
  5. 冷媒ガスを圧縮するスクリュー圧縮機と、冷媒と空気を熱交換させる空気熱交換器と、冷温水負荷に供給される水と冷媒の間で熱交換させるプレート式熱交換器である水熱交換器と、系統内に循環する冷媒量を調節する冷媒量調整器と、凝縮液化された冷媒を減圧、膨張させる膨張装置と、前記スクリュー圧縮機の冷媒出側に接続されて冷媒循環方向を切り換える四方弁と、を含む機器を配管接続して冷凍サイクルを形成したヒートポンプ式冷温水機であって、前記水熱交換器は、冷媒と水が、冷却運転時には対向流、加熱運転時には並行流となるように構成され、前記空気熱交換器は、冷却運転時に凝縮器、加熱運転時に蒸発器となる熱交換部と、冷却運転時には凝縮液化された冷媒をさらに冷却し、加熱運転時には凝縮液化された冷媒を蒸発させる過冷却部が一体に結合されて構成されたものであるヒートポンプ式冷温水機。
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